JPH09243679A - 任意区間波形を用いた非調和的周波数分析法 - Google Patents
任意区間波形を用いた非調和的周波数分析法Info
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- JPH09243679A JPH09243679A JP8085621A JP8562196A JPH09243679A JP H09243679 A JPH09243679 A JP H09243679A JP 8085621 A JP8085621 A JP 8085621A JP 8562196 A JP8562196 A JP 8562196A JP H09243679 A JPH09243679 A JP H09243679A
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Abstract
(57)【要約】
【目 的】分析区間、分析周波数を任意に設定でき、雑
音による影響の少ない高精度の波形分析を行なうことが
でき、波形の補間や予測にも用いることのできる波形解
析法を提供すること。 【構 成】分析対象波形と正弦波形、余弦波形の積和お
よび正弦波形と余弦波形の積和等から求まる5つの値を
用いて所定周期の正弦波成分を求め、分析波形から正弦
波成分を差し引いて得られる残差波形のパワーが極小と
なる周期を求めて、正弦波成分の検出と除去を繰り返す
波形解析法で、上記正弦波成分と残差波形の間には直交
関係が成り立つようにした構成。
音による影響の少ない高精度の波形分析を行なうことが
でき、波形の補間や予測にも用いることのできる波形解
析法を提供すること。 【構 成】分析対象波形と正弦波形、余弦波形の積和お
よび正弦波形と余弦波形の積和等から求まる5つの値を
用いて所定周期の正弦波成分を求め、分析波形から正弦
波成分を差し引いて得られる残差波形のパワーが極小と
なる周期を求めて、正弦波成分の検出と除去を繰り返す
波形解析法で、上記正弦波成分と残差波形の間には直交
関係が成り立つようにした構成。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】分析の区間と周波数(周期)を任
意に選ぶことのできる自由度の大きい一般調和解析に関
するもので、欠落した波形の補間、クリップ(飽和)波
形の修復、波形予測、画像信号および音声信号処理な
ど、波形処理を必要とする科学技術の広い分野において
利用することができる。
意に選ぶことのできる自由度の大きい一般調和解析に関
するもので、欠落した波形の補間、クリップ(飽和)波
形の修復、波形予測、画像信号および音声信号処理な
ど、波形処理を必要とする科学技術の広い分野において
利用することができる。
【0002】
【従来の技術】フーリエ変換(DFT、FFT)で代表
される調和解析は、連続した1つの区間波形を分析対象
とし、分析結果は調和関係にある正弦波成分により表わ
される。従って、フーリエ逆変換で与えられる波形は分
析した区間の波形の繰り返しになり、その区間以外のと
ころの波形については何の情報も提供することはできな
い。一般調和解析として知られているプロニー法は、波
形を実際に構成している正弦波成分を検出するものであ
り、その合成波形によれば波形の修復や予測は原理的に
可能であるが、波形を構成する正弦波の数が既知でなけ
ればならないことと、雑音の影響を受けやすいという問
題があり、実用となっていないのが現状である。
される調和解析は、連続した1つの区間波形を分析対象
とし、分析結果は調和関係にある正弦波成分により表わ
される。従って、フーリエ逆変換で与えられる波形は分
析した区間の波形の繰り返しになり、その区間以外のと
ころの波形については何の情報も提供することはできな
い。一般調和解析として知られているプロニー法は、波
形を実際に構成している正弦波成分を検出するものであ
り、その合成波形によれば波形の修復や予測は原理的に
可能であるが、波形を構成する正弦波の数が既知でなけ
ればならないことと、雑音の影響を受けやすいという問
題があり、実用となっていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】分析波形の区間と周波
数(周期)を任意に選ぶことが可能で、雑音による影響
の少ない一般調和解析法であって、且つ、波形の補間や
予測の手段としても用いることのできる波形解析法を提
供すること。
数(周期)を任意に選ぶことが可能で、雑音による影響
の少ない一般調和解析法であって、且つ、波形の補間や
予測の手段としても用いることのできる波形解析法を提
供すること。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、波形データと任意の周期の正弦波形の
積、前記波形データと前記周期の余弦波形の積、前記正
弦波形と前記余弦波形の積、前記正弦波形の二乗値およ
び前記余弦波形の二乗値のそれぞれを任意の区間にわた
って加算した5つの値で与えられる正弦波形の振幅と余
弦波形の振幅を用いて、前記波形データの前記区間に含
まれる前記周期の正弦波成分を求め、前記波形データか
ら前記正弦波成分を差し引いて残差波形を求め、前記残
差波形の二乗値を前記区間にわたって加算して得られる
残差量に関して、前記周期を変数としたときに前記残差
量が極小となる周期の正弦波成分を第1の正弦波成分と
して求めること、前記波形データから第1の正弦波成分
を差し引いて第1の残差波形を求め、第1の残差波形と
任意の周期の正弦波形の積、前記第1の残差波形と前記
周期の余弦波形の積、前記正弦波形と前記余弦波形の
積、前記正弦波形の二乗値および前記余弦波形の二乗値
のそれぞれを前記区間にわたって加算した5つの値で与
えられる正弦波形の振幅と余弦波形の振幅を用いて、前
記第1の残差波形の前記区間に含まれる前記周期の正弦
波成分を求め、前記第1の残差波形から前記正弦波成分
を差し引いて残差波形を求め、前記残差波形の二乗値を
前記区間にわたって加算して得られる残差量に関して、
前記周期を変数としたときに前記残差量が極小となる周
期の正弦波成分を第2の正弦波成分として求めること、
以下同様な手順を繰り返して、一般に第(N−1)の残
差波形から第Nの正弦波成分を求めることを特徴とする
任意区間波形を用いた非調和的周波数分析法をその手段
とするものであり、前記第1の正弦波成分は前記第1の
残差波形と直交し、前記第2の正弦波成分は前記第1の
残差波形から第2の正弦波成分を差し引いて求められる
第2の残差波形と直交し、一般に前記第Nの正弦波成分
は前記第(N−1)の残差波形から第Nの正弦波成分を
差し引いて求められる第Nの残差波形と直交することを
特徴とするものである。
に、本発明は、波形データと任意の周期の正弦波形の
積、前記波形データと前記周期の余弦波形の積、前記正
弦波形と前記余弦波形の積、前記正弦波形の二乗値およ
び前記余弦波形の二乗値のそれぞれを任意の区間にわた
って加算した5つの値で与えられる正弦波形の振幅と余
弦波形の振幅を用いて、前記波形データの前記区間に含
まれる前記周期の正弦波成分を求め、前記波形データか
ら前記正弦波成分を差し引いて残差波形を求め、前記残
差波形の二乗値を前記区間にわたって加算して得られる
残差量に関して、前記周期を変数としたときに前記残差
量が極小となる周期の正弦波成分を第1の正弦波成分と
して求めること、前記波形データから第1の正弦波成分
を差し引いて第1の残差波形を求め、第1の残差波形と
任意の周期の正弦波形の積、前記第1の残差波形と前記
周期の余弦波形の積、前記正弦波形と前記余弦波形の
積、前記正弦波形の二乗値および前記余弦波形の二乗値
のそれぞれを前記区間にわたって加算した5つの値で与
えられる正弦波形の振幅と余弦波形の振幅を用いて、前
記第1の残差波形の前記区間に含まれる前記周期の正弦
波成分を求め、前記第1の残差波形から前記正弦波成分
を差し引いて残差波形を求め、前記残差波形の二乗値を
前記区間にわたって加算して得られる残差量に関して、
前記周期を変数としたときに前記残差量が極小となる周
期の正弦波成分を第2の正弦波成分として求めること、
以下同様な手順を繰り返して、一般に第(N−1)の残
差波形から第Nの正弦波成分を求めることを特徴とする
任意区間波形を用いた非調和的周波数分析法をその手段
とするものであり、前記第1の正弦波成分は前記第1の
残差波形と直交し、前記第2の正弦波成分は前記第1の
残差波形から第2の正弦波成分を差し引いて求められる
第2の残差波形と直交し、一般に前記第Nの正弦波成分
は前記第(N−1)の残差波形から第Nの正弦波成分を
差し引いて求められる第Nの残差波形と直交することを
特徴とするものである。
【0005】
【作用】以下、数式を用いて本発明の作用を説明する。
波形データをW(m) (m=1,2,…,M)、任意
の周期をTで表わすと、波形データと周期Tの正弦波形
の積を任意の区間Rにわたって加算した値p(T)は、
波形データをW(m) (m=1,2,…,M)、任意
の周期をTで表わすと、波形データと周期Tの正弦波形
の積を任意の区間Rにわたって加算した値p(T)は、
【数1】 波形データと周期Tの余弦波形の積を区間Rにわたって
加算した値q(T)は、
加算した値q(T)は、
【数2】 周期Tの正弦波形と余弦波形の積を区間Rにわたって加
算した値D(T)は、
算した値D(T)は、
【数3】 周期Tの正弦波形の二乗値を区間Rにわたって加算した
値A(T)は、
値A(T)は、
【数4】 周期Tの余弦波形の二乗値を区間Rにわたって加算した
値B(T)は、
値B(T)は、
【数5】 と表わされる。ただし、上記各式の和(サムメーショ
ン)は、区間Rが例えばm=aからb、cからd、eか
らfであるとすれば、形式的に次式で表わされる部分区
間の和を表わすものとする。
ン)は、区間Rが例えばm=aからb、cからd、eか
らfであるとすれば、形式的に次式で表わされる部分区
間の和を表わすものとする。
【数6】
【0006】上記の5つの値で与えられる正弦波形の振
幅X(T)、余弦波形の振幅Y(T)は、それぞれ
幅X(T)、余弦波形の振幅Y(T)は、それぞれ
【数7】 と表わされ、波形データW(m)の区間Rに含まれる周
期Tの正弦波成分S(m,T)は、
期Tの正弦波成分S(m,T)は、
【数8】 となり、残差波形R(m;T)は、
【数9】 と表わされる。従って、残差量E(T)は、
【数10】 となる。ただしWは区間RでのW(m)の二乗値の和を
表わす。
表わす。
【0007】ここで波形データは1つの正弦波で表わせ
るものとして、
るものとして、
【数11】 とすると、
【数12】 が得られ、この場合に残差量は0となる。波形データが
複数の正弦波の和で表わされる場合は、
複数の正弦波の和で表わされる場合は、
【数13】 とすると、区間Rが正弦波の周期に比べて十分大きく、
K1>K2>K3>…あるいはK 1〜K 2〜K 3〜…と
すれば、
K1>K2>K3>…あるいはK 1〜K 2〜K 3〜…と
すれば、
【数14】 と表わされる。d1とd2はmに関して平均値が0の変
動量であるのに対して、A(T1)とB(T1)は漸近
線がK1m/2で表わされる一様増加関数なので、区間
が十分に大きければT=T1あるいはT〜T1でE
(T)は極小となり、X(T1)とY(T1)を用いれ
ば、(数13)の右辺第1項の正弦波は、
動量であるのに対して、A(T1)とB(T1)は漸近
線がK1m/2で表わされる一様増加関数なので、区間
が十分に大きければT=T1あるいはT〜T1でE
(T)は極小となり、X(T1)とY(T1)を用いれ
ば、(数13)の右辺第1項の正弦波は、
【数15】 なる近似式で与えられる。
【0008】一般に、(数13)で表わされるような波
形データを構成する正弦波成分が分析し得る場合は、T
=T1、T2、T3、…あるいはT〜T1、T2、
T3、…でE(T)は極小となる。そこでW(m)から
(数15)の右辺で表わされる第1の正弦波成分S
(m,T1)を差し引いて第1の残差波形R(m;
T1)を求め、(数1)と(数2)のW(m)をR
(m;T1)に置き換え、W(m)からS(m,T1)
を求めたように、R(m;T1)から第2の正弦波成分
S(m,T2)を求め、R(m;T1)からS(m,T
2)を差し引いて第2の残差波形R(m;T1,T2)
を求め、以下同様にして、一般に第(N−1)の残差波
形R(m;T1,T2,…,TN1)から第Nの正弦波
成分S(m,TN)を求めることができる。
形データを構成する正弦波成分が分析し得る場合は、T
=T1、T2、T3、…あるいはT〜T1、T2、
T3、…でE(T)は極小となる。そこでW(m)から
(数15)の右辺で表わされる第1の正弦波成分S
(m,T1)を差し引いて第1の残差波形R(m;
T1)を求め、(数1)と(数2)のW(m)をR
(m;T1)に置き換え、W(m)からS(m,T1)
を求めたように、R(m;T1)から第2の正弦波成分
S(m,T2)を求め、R(m;T1)からS(m,T
2)を差し引いて第2の残差波形R(m;T1,T2)
を求め、以下同様にして、一般に第(N−1)の残差波
形R(m;T1,T2,…,TN1)から第Nの正弦波
成分S(m,TN)を求めることができる。
【0009】上記の分析過程で得られる第kの残差波形
R(m;T1,T2,…,Tk)と第kの正弦波成分S
(m,Tk)の間には、一般に
R(m;T1,T2,…,Tk)と第kの正弦波成分S
(m,Tk)の間には、一般に
【数16】 なる関係があり、両者は直交している。
【0010】次に、本発明による欠落した波形の補間お
よびクリップ波形の修復について説明する。図1は、
(1)がm=aからbおよびcからdでデータの欠落し
た波形、(2)が同じくm=aからbおよびcからdで
クリップされた波形を表わす。前述の区間Rをこれらm
=aからbおよびcからdの区間を除いたm=1からM
までとすれば、元の波形W(m)(図において点線で示
された部分を含んだ波形)は、前述の第1ないし第Nの
正弦波成分の合成により表わすことができ、W(m)が
有限個の正弦波成分の合成で表わされる波形(概周期波
形)の場合、W(m)と合成波形の差は次式で示される
ものとなる。
よびクリップ波形の修復について説明する。図1は、
(1)がm=aからbおよびcからdでデータの欠落し
た波形、(2)が同じくm=aからbおよびcからdで
クリップされた波形を表わす。前述の区間Rをこれらm
=aからbおよびcからdの区間を除いたm=1からM
までとすれば、元の波形W(m)(図において点線で示
された部分を含んだ波形)は、前述の第1ないし第Nの
正弦波成分の合成により表わすことができ、W(m)が
有限個の正弦波成分の合成で表わされる波形(概周期波
形)の場合、W(m)と合成波形の差は次式で示される
ものとなる。
【数17】 ただしε>0であり、Nが大きくなればεは0に近づ
く。第kの正弦波成分は
く。第kの正弦波成分は
【数18】 で与えられるが、X(Tk)とY(Tk)は(数1)な
いし(数7)のW(m)を第(k−1)の残差波形R
(m;T1,T2,…,TK−1)に置き換えて求めた
値とする。従って、合成波形のm=aからbおよびcか
らdの部分を用いて欠損の生じた部分を補正すれば、高
い精度で元の波形を復元することができる。なお、合成
波形をm>Mの領域に外挿すれば、それはW(m)の予
測になるが、これは補間の特別な場合と考えることもで
きる。
いし(数7)のW(m)を第(k−1)の残差波形R
(m;T1,T2,…,TK−1)に置き換えて求めた
値とする。従って、合成波形のm=aからbおよびcか
らdの部分を用いて欠損の生じた部分を補正すれば、高
い精度で元の波形を復元することができる。なお、合成
波形をm>Mの領域に外挿すれば、それはW(m)の予
測になるが、これは補間の特別な場合と考えることもで
きる。
【0011】従来のフーリエ変換による周波数分析で
は、波形データの長さをMとすると、分析周期の上限は
M、よって最低周波数は1/Mとなるが、本発明による
分析法にはそのような制約がないということを以下の計
算例によって示す。 1)波形データW(m)が図2(a)に示されるように
正弦波形の3/4周期で与えられた場合、T=T1のと
き、(数1)ないし(数5)で与えられる5つの値はそ
れぞれp(T1)=3TV/8、q(T1)=TV/4
π、A(T1)=B(T1)=3T/8、D(T1)=
T/4となる。従って(数7)を用いるとX(T1)は
V、Y(T1)は0となり、このとき残差量は0で最小
になる。
は、波形データの長さをMとすると、分析周期の上限は
M、よって最低周波数は1/Mとなるが、本発明による
分析法にはそのような制約がないということを以下の計
算例によって示す。 1)波形データW(m)が図2(a)に示されるように
正弦波形の3/4周期で与えられた場合、T=T1のと
き、(数1)ないし(数5)で与えられる5つの値はそ
れぞれp(T1)=3TV/8、q(T1)=TV/4
π、A(T1)=B(T1)=3T/8、D(T1)=
T/4となる。従って(数7)を用いるとX(T1)は
V、Y(T1)は0となり、このとき残差量は0で最小
になる。
【0012】2)波形データW(m)が図2(b)に示
されるように正弦波形の1/4周期で与えられた場合、
T=T1のとき、(数1)ないし(数5)で与えられる
5つの値はそれぞれp(T1)=TV/8、q(T1)
=TV/4π、A(T1)=B(T1)=T/8、D
(T1)=T/4πとなる。従って(数7)を用いると
X(T1)はV、Y(T1)は0となり、このとき残差
量は0で最小になる。
されるように正弦波形の1/4周期で与えられた場合、
T=T1のとき、(数1)ないし(数5)で与えられる
5つの値はそれぞれp(T1)=TV/8、q(T1)
=TV/4π、A(T1)=B(T1)=T/8、D
(T1)=T/4πとなる。従って(数7)を用いると
X(T1)はV、Y(T1)は0となり、このとき残差
量は0で最小になる。
【0013】3)波形データW(m)が図2(c)に示
されるような場合、T>>Mとすると(数1)ないし
(数5)で与えられる5つの値はそれぞれ
されるような場合、T>>Mとすると(数1)ないし
(数5)で与えられる5つの値はそれぞれ
【数19】 となる。従って(数7)を用いるとX(T)はaT/2
π、Y(T)はb、合成波形は
π、Y(T)はb、合成波形は
【数20】 となり、残差量はTが大きくなれば0に近づく。なお、
上記の計算において和(サムメーション)は積分として
求めたが、その差は和における量子化誤差で決まるもの
であって、上記の結果に本質的な差異を生じるものでは
ない。
上記の計算において和(サムメーション)は積分として
求めたが、その差は和における量子化誤差で決まるもの
であって、上記の結果に本質的な差異を生じるものでは
ない。
【0014】
【実施例】図3は、本発明による波形分析結果の一例を
示すものである。同図において(a)は5つの正弦波で
構成された波形W(m)、(b)はW(m)の区間m=
1から512を用いて波形分析を行なって得られた5つ
の正弦波を合成した波形、およびその外挿波形(m>5
12)である。(c)はW(m)のスペクトル、(d)
は合成波形のスペクトル、(e)は比較のために示した
FFTによるW(m)のスペクトル分析結果である。
示すものである。同図において(a)は5つの正弦波で
構成された波形W(m)、(b)はW(m)の区間m=
1から512を用いて波形分析を行なって得られた5つ
の正弦波を合成した波形、およびその外挿波形(m>5
12)である。(c)はW(m)のスペクトル、(d)
は合成波形のスペクトル、(e)は比較のために示した
FFTによるW(m)のスペクトル分析結果である。
【0015】図4は、本発明が雑音による影響の少ない
一般調和解析法であることを証する波形分析結果の例を
示すものである。同図の(a)は図3の波形W(m)に
白色雑音を付加した波形、(b)は、(a)の区間m=
1から512を用いて波形分析を行なって得られた5つ
の正弦波を合成した波形、およびその外挿波形(m>5
12)である。(c)はW(m)のスペクトル、(d)
は合成波形のスペクトル、(e)は比較のために示した
FFTによる(a)のm=1から512までの波形のス
ペクトル分析結果である。
一般調和解析法であることを証する波形分析結果の例を
示すものである。同図の(a)は図3の波形W(m)に
白色雑音を付加した波形、(b)は、(a)の区間m=
1から512を用いて波形分析を行なって得られた5つ
の正弦波を合成した波形、およびその外挿波形(m>5
12)である。(c)はW(m)のスペクトル、(d)
は合成波形のスペクトル、(e)は比較のために示した
FFTによる(a)のm=1から512までの波形のス
ペクトル分析結果である。
【0016】上記図3および図4の波形分析において、
周期Tは2から128の整数で与え、第1から第5の正
弦波成分の周期121、67、37、29、23が得ら
れた。W(m)の5つの正弦波の周期は120、67、
37、29、23である。
周期Tは2から128の整数で与え、第1から第5の正
弦波成分の周期121、67、37、29、23が得ら
れた。W(m)の5つの正弦波の周期は120、67、
37、29、23である。
【0017】なお、残差量が極小となる周期の検出は一
般に次のようにして行なうことができる。任意の一連の
周期Tをu1、u2、…、upとすると、u1からuk
を第1の帯域、uk+1からu2kを第2の帯域とする
ようなk個の周期を一組とした帯域を作り、各帯域ごと
にE(T)が最小となる周期を求める。ただし最小とな
る周期が帯域の端にある場合は次の帯域を含めた帯域で
最小となる周期を求めるものとする。kを最大pにする
と、極小は周期T全体での最小を与えるものとなる。
般に次のようにして行なうことができる。任意の一連の
周期Tをu1、u2、…、upとすると、u1からuk
を第1の帯域、uk+1からu2kを第2の帯域とする
ようなk個の周期を一組とした帯域を作り、各帯域ごと
にE(T)が最小となる周期を求める。ただし最小とな
る周期が帯域の端にある場合は次の帯域を含めた帯域で
最小となる周期を求めるものとする。kを最大pにする
と、極小は周期T全体での最小を与えるものとなる。
【0018】図5は、本発明による非調和的周波数分析
法を音声信号に加わった定常的雑音の除去に用いた実施
例のブロック図である。同図において、1は波形分析
部、2は周波数記憶部、3は正弦波成分除去部、4は波
形合成部を表わす。音声スペクトル周波数は時間ととも
に変化しており、音声波形を20msないし30msご
とに分割して非調和的周波数分析法により正弦波成分を
検出すると、エコーがないかぎり、異なる部分から検出
された正弦波成分とその周波数が一致する確率は非常に
小さい。そこで、このような音声波形の非定常性を利用
すれば、定常的な雑音を除去することができる。すなわ
ち、図5において約20msごとに分割された音声波形
を、1の波形分析部で本発明による非調和的周波数分析
法により分析し、その正弦波成分を特定するパラメータ
(正弦波形の振幅X(Tk)、余弦波形の振幅Y
(Tk)、周期Tkあるいは周波数fk=1/Tk)を
2の周波数記憶部と3の正弦波成分除去部に送り出す。
3においては、2から送り出される一つ前の音声波形の
正弦波成分とその周波数が一致した正弦波成分が除去さ
れ、残りが4の波形合成部に送り出される。4では入力
された正弦波成分を合成して音声波形を出力する。この
ようにして、音声波形は非定常的であるために3でその
正弦波成分が除かれる確率は非常に小さいが、音声波形
に定常的な雑音(音声に比べてスペクトル周波数の変化
が十分小さい音)が含まれているならば、その雑音は除
かれることになる。エコーがある場合も同様にして除か
れる。
法を音声信号に加わった定常的雑音の除去に用いた実施
例のブロック図である。同図において、1は波形分析
部、2は周波数記憶部、3は正弦波成分除去部、4は波
形合成部を表わす。音声スペクトル周波数は時間ととも
に変化しており、音声波形を20msないし30msご
とに分割して非調和的周波数分析法により正弦波成分を
検出すると、エコーがないかぎり、異なる部分から検出
された正弦波成分とその周波数が一致する確率は非常に
小さい。そこで、このような音声波形の非定常性を利用
すれば、定常的な雑音を除去することができる。すなわ
ち、図5において約20msごとに分割された音声波形
を、1の波形分析部で本発明による非調和的周波数分析
法により分析し、その正弦波成分を特定するパラメータ
(正弦波形の振幅X(Tk)、余弦波形の振幅Y
(Tk)、周期Tkあるいは周波数fk=1/Tk)を
2の周波数記憶部と3の正弦波成分除去部に送り出す。
3においては、2から送り出される一つ前の音声波形の
正弦波成分とその周波数が一致した正弦波成分が除去さ
れ、残りが4の波形合成部に送り出される。4では入力
された正弦波成分を合成して音声波形を出力する。この
ようにして、音声波形は非定常的であるために3でその
正弦波成分が除かれる確率は非常に小さいが、音声波形
に定常的な雑音(音声に比べてスペクトル周波数の変化
が十分小さい音)が含まれているならば、その雑音は除
かれることになる。エコーがある場合も同様にして除か
れる。
【0019】図6は、本発明による非調和的周波数分析
法を拡声自動車電話(ハンズフリー電話)に用いた実施
例のブロック図である。同図において、1は波形分析
部、3は正弦波成分除去部、4は波形合成部、Mはマイ
クロホン、Wは無線電話の送受信器、Pは電力増幅器、
Sは拡声スピーカ、AはAD変換器、DはDA変換器を
表わす。
法を拡声自動車電話(ハンズフリー電話)に用いた実施
例のブロック図である。同図において、1は波形分析
部、3は正弦波成分除去部、4は波形合成部、Mはマイ
クロホン、Wは無線電話の送受信器、Pは電力増幅器、
Sは拡声スピーカ、AはAD変換器、DはDA変換器を
表わす。
【0020】電話において受信音声と送信音声のスペク
トル周波数が一致する確率は非常に小さい。しかしなが
ら、拡声電話では拡声スピーカからマイクロホンへ受信
音声が入射するために、送信音声に受信音声が加わり、
マイクロホンの出力信号のスペクトル周波数には受信音
声のスペクトル周波数と一致するものが生じる。そこ
で、そのような周波数の一致する成分を除いて送信すれ
ば、拡声スピーカとマイクロホンの音響的結合によるエ
コーやハウリングの発生を防止できることになる。
トル周波数が一致する確率は非常に小さい。しかしなが
ら、拡声電話では拡声スピーカからマイクロホンへ受信
音声が入射するために、送信音声に受信音声が加わり、
マイクロホンの出力信号のスペクトル周波数には受信音
声のスペクトル周波数と一致するものが生じる。そこ
で、そのような周波数の一致する成分を除いて送信すれ
ば、拡声スピーカとマイクロホンの音響的結合によるエ
コーやハウリングの発生を防止できることになる。
【0021】すなわち、図6において受信音声波形を例
えば20msごとに分割して受信側の1の波形分析部で
本発明による非調和的周波数分析法により分析し、その
周波数(あるいは周期)を3の正弦波成分除去部に送り
出す。一方、マイクロホンの出力信号波形についても同
様に送信側の1の波形分析部で分析し、その正弦波成分
(正弦波形の振幅、余弦波形の振幅、周期あるいは周波
数)を3に送る。3においては、受信音声から検出され
た周波数と一致する周波数の正弦波成分を除いて、残り
の正弦波成分を4の波形合成部に送り出し、4において
受信音声の除かれたマイクロホン出力信号波形を合成し
出力する。このようにして拡声スピーカからマイクロホ
ンに入射した音声(音)を除去することができ、エコー
やハウリングの発生は阻止される。上記の方法は拡声ス
ピーカとマイクロホン間の伝送特性の変化に影響され
ず、外部雑音やダブルトーク(同時通話)による誤動作
もないので、拡声自動車電話に適している。
えば20msごとに分割して受信側の1の波形分析部で
本発明による非調和的周波数分析法により分析し、その
周波数(あるいは周期)を3の正弦波成分除去部に送り
出す。一方、マイクロホンの出力信号波形についても同
様に送信側の1の波形分析部で分析し、その正弦波成分
(正弦波形の振幅、余弦波形の振幅、周期あるいは周波
数)を3に送る。3においては、受信音声から検出され
た周波数と一致する周波数の正弦波成分を除いて、残り
の正弦波成分を4の波形合成部に送り出し、4において
受信音声の除かれたマイクロホン出力信号波形を合成し
出力する。このようにして拡声スピーカからマイクロホ
ンに入射した音声(音)を除去することができ、エコー
やハウリングの発生は阻止される。上記の方法は拡声ス
ピーカとマイクロホン間の伝送特性の変化に影響され
ず、外部雑音やダブルトーク(同時通話)による誤動作
もないので、拡声自動車電話に適している。
【0022】図7は、本発明による非調和的周波数分析
法を信号の帯域圧縮に用いた場合の実施例のブロック図
である。同図において、aは所定サンプリング周波数F
で標本化された波形データの入力端子、bはパラメータ
(X(Tk)、Y(Tk)、Tk)の出力端子、cは残
差波形R(m)の出力端子、5はランダム・ダウン・サ
ンプラ、1は波形分析部、4は波形合成部、6は波形減
算部を表わす。
法を信号の帯域圧縮に用いた場合の実施例のブロック図
である。同図において、aは所定サンプリング周波数F
で標本化された波形データの入力端子、bはパラメータ
(X(Tk)、Y(Tk)、Tk)の出力端子、cは残
差波形R(m)の出力端子、5はランダム・ダウン・サ
ンプラ、1は波形分析部、4は波形合成部、6は波形減
算部を表わす。
【0023】一般に音声信号や画像信号は低周波成分ほ
ど大きな電力をもっているので、このような低周波成分
を、正弦波成分を特定するパラメータで表わせば、少な
い帯域で信号を伝送あるいは記録することが可能とな
る。特に画像信号は波形データの長さよりも長い周期の
低周波成分が含まれているので、本発明による非調和的
周波数分析法はそのような信号の分析に適している。ま
た、演算量を減らすためには低周波成分の分析に対して
Fより小さな周波数による標本化(ダウン・サンプリン
グ)が有利であるが、折り返し雑音(エリアシング)を
防ぐために低域フィルタが必要となる。しかしながら、
低域フィルタを適用する場合は波形データが所望遮断周
期よりも十分長いことが必要なために、画像信号では不
都合な問題が生じる。本発明による分析法は、こうした
低域フィルタを用いずとも折り返し雑音を抑圧できるラ
ンダム・ダウン・サンプリング(不等間隔なダウン・サ
ンプリング)を利用できるという利点がある。
ど大きな電力をもっているので、このような低周波成分
を、正弦波成分を特定するパラメータで表わせば、少な
い帯域で信号を伝送あるいは記録することが可能とな
る。特に画像信号は波形データの長さよりも長い周期の
低周波成分が含まれているので、本発明による非調和的
周波数分析法はそのような信号の分析に適している。ま
た、演算量を減らすためには低周波成分の分析に対して
Fより小さな周波数による標本化(ダウン・サンプリン
グ)が有利であるが、折り返し雑音(エリアシング)を
防ぐために低域フィルタが必要となる。しかしながら、
低域フィルタを適用する場合は波形データが所望遮断周
期よりも十分長いことが必要なために、画像信号では不
都合な問題が生じる。本発明による分析法は、こうした
低域フィルタを用いずとも折り返し雑音を抑圧できるラ
ンダム・ダウン・サンプリング(不等間隔なダウン・サ
ンプリング)を利用できるという利点がある。
【0024】図7において、入力端子aに加えられた波
形データは、分析に先立って5のランダム・ダウン・サ
ンプラで再標本化され、1の波形分析部へ送り出され
る。1ではランダム・サンプリングの標本点と用いて、
本発明による非調和的周波数分析を行ない、分析された
正弦波成分を特定するパラメータ(X(Tk)、Y(T
k)、Tk)を出力端子bへ出力すると共に、4の波形
合成部へ送り出す。4では、元の所定サンプリング周波
数で、入力されたパラメータから正弦波成分を得て低周
波成分の波形を合成して6の波形減算部へ送り出す。6
ではaの入力波形データから4で合成された低周波成分
の波形を差し引いて、残差波形R(m)を出力端子cへ
出力する。こうして得られたパラメータと残差波形のセ
ットで元の波形データを完全に復元することができる
が、このセットは波形データよりも少ない帯域(あるい
はビット数)で伝送もしくは記録することが期待でき
る。
形データは、分析に先立って5のランダム・ダウン・サ
ンプラで再標本化され、1の波形分析部へ送り出され
る。1ではランダム・サンプリングの標本点と用いて、
本発明による非調和的周波数分析を行ない、分析された
正弦波成分を特定するパラメータ(X(Tk)、Y(T
k)、Tk)を出力端子bへ出力すると共に、4の波形
合成部へ送り出す。4では、元の所定サンプリング周波
数で、入力されたパラメータから正弦波成分を得て低周
波成分の波形を合成して6の波形減算部へ送り出す。6
ではaの入力波形データから4で合成された低周波成分
の波形を差し引いて、残差波形R(m)を出力端子cへ
出力する。こうして得られたパラメータと残差波形のセ
ットで元の波形データを完全に復元することができる
が、このセットは波形データよりも少ない帯域(あるい
はビット数)で伝送もしくは記録することが期待でき
る。
【0025】たとえば、第kラインの水平方向画像信号
である波形データをWk(m)とし、Wk(m)からN
個の低周波の正弦波成分Sk(m,Tj)(j=1,
2,…,N)を本発明による非調和的周波数分析法で求
めたときの残差波形をRk(m)とすれば、
である波形データをWk(m)とし、Wk(m)からN
個の低周波の正弦波成分Sk(m,Tj)(j=1,
2,…,N)を本発明による非調和的周波数分析法で求
めたときの残差波形をRk(m)とすれば、
【数21】 と表わされる。Nを適当に選べば、Rk(m)のパワー
はWk(m)のパワーよりも十分小さなものとすること
ができ、一方、各正弦波成分はパラメータX(Tj)、
Y(Tj)、Tjで表わすことができる。従って、Wk
(m)を伝送する代りに、Rk(m)とN組のパラメー
タを伝送すれば帯域圧縮が期待できる。ここでW
k(m)を基準として第(k+g)ラインまでの波形デ
ータWk+1(m)、Wk+2(m)、…、W
k+g(m)について、dをある小さな値としたときに
はWk(m)のパワーよりも十分小さなものとすること
ができ、一方、各正弦波成分はパラメータX(Tj)、
Y(Tj)、Tjで表わすことができる。従って、Wk
(m)を伝送する代りに、Rk(m)とN組のパラメー
タを伝送すれば帯域圧縮が期待できる。ここでW
k(m)を基準として第(k+g)ラインまでの波形デ
ータWk+1(m)、Wk+2(m)、…、W
k+g(m)について、dをある小さな値としたときに
【数22】 が成り立つものとすれば、第(k+1)から第(k+
g)ラインまでの波形データの低周波成分は第kライン
の波形データのN組のパラメータで代用し表わすことが
できる。従ってWk(m)、Wk+1(m)、…、W
k+g(m)を伝送する代りに、N組のパラメータと各
ラインの残差波形Rk(m)、Rk+1(m)、…、R
k+g(m)を伝送すれば更に帯域圧縮を期待すること
ができる。動画像の場合は同一ラインのフレーム間の波
形データについても上記の方法を適用すれば、動画像信
号に対する大幅な帯域圧縮が期待できることになる。
g)ラインまでの波形データの低周波成分は第kライン
の波形データのN組のパラメータで代用し表わすことが
できる。従ってWk(m)、Wk+1(m)、…、W
k+g(m)を伝送する代りに、N組のパラメータと各
ラインの残差波形Rk(m)、Rk+1(m)、…、R
k+g(m)を伝送すれば更に帯域圧縮を期待すること
ができる。動画像の場合は同一ラインのフレーム間の波
形データについても上記の方法を適用すれば、動画像信
号に対する大幅な帯域圧縮が期待できることになる。
【0026】図8は、本発明による非調和的周波数分析
法の信号処理の一部にFFTを用いた場合のフローチャ
ートを示したものである。同図において、V(r/M)
はパワー・スペクトルV(n/M)の極大となるもの
で、その周波数はr/Mで表わされ、rはn=1,2,
…,M/2のいずれかで与えられるものとする。本発明
による非調和的周波数分析法においては、変数としての
周期TをM/nとした場合、D(T)=0、A(T)=
B(T)=M/2となり、分析結果はFFTによる結果
と一致する。そこで、FFTによって粗い周波数間隔で
の分析を行ない、パワー・スペクトルの極大となる周波
数(残差量が極小となる周波数)r/Mを検出し、M/
(r+1/2)<T<M/(r−1/2)の範囲でTを
変化させるものとし、非調和的周波数分析法によって細
かい周期(周波数)間隔で分析を行なう。第1の正弦波
成分S(m,T1)が得られたら、そのパラメータ(A
1,B1,T1)を格納し、次に第1の残差波形R
(m;T1)について再びFFTによる分析と非調和的
周波数分析法による分析を行ない、第2の正弦波成分S
(m,T2)を求め、そのパラメータ(A2,B2,T
2)を格納する、という手順をくり返す。
法の信号処理の一部にFFTを用いた場合のフローチャ
ートを示したものである。同図において、V(r/M)
はパワー・スペクトルV(n/M)の極大となるもの
で、その周波数はr/Mで表わされ、rはn=1,2,
…,M/2のいずれかで与えられるものとする。本発明
による非調和的周波数分析法においては、変数としての
周期TをM/nとした場合、D(T)=0、A(T)=
B(T)=M/2となり、分析結果はFFTによる結果
と一致する。そこで、FFTによって粗い周波数間隔で
の分析を行ない、パワー・スペクトルの極大となる周波
数(残差量が極小となる周波数)r/Mを検出し、M/
(r+1/2)<T<M/(r−1/2)の範囲でTを
変化させるものとし、非調和的周波数分析法によって細
かい周期(周波数)間隔で分析を行なう。第1の正弦波
成分S(m,T1)が得られたら、そのパラメータ(A
1,B1,T1)を格納し、次に第1の残差波形R
(m;T1)について再びFFTによる分析と非調和的
周波数分析法による分析を行ない、第2の正弦波成分S
(m,T2)を求め、そのパラメータ(A2,B2,T
2)を格納する、という手順をくり返す。
【0027】なお、上記のFFTによる分析でパワー・
スペクトルが極大となる複数の周波数を検出しておい
て、これら周波数付近を非調和的周波数分析法で細かく
分析することもできる。FFTを分析の一部に利用した
場合、波形データはm=1,2,…,2kで与えられる
連続区間を用いなければならないが、通常のスペクトル
分析を目的とするならこの方法は演算時間を短縮できる
という利点がある。
スペクトルが極大となる複数の周波数を検出しておい
て、これら周波数付近を非調和的周波数分析法で細かく
分析することもできる。FFTを分析の一部に利用した
場合、波形データはm=1,2,…,2kで与えられる
連続区間を用いなければならないが、通常のスペクトル
分析を目的とするならこの方法は演算時間を短縮できる
という利点がある。
【0028】図9は、本発明による非調和的周波数分析
法を用いて調和波形のピッチ周期を求める信号処理の主
要部分をフローチャートで示したものである。任意の基
本周期をTjとすれば、高調波の周期はk=1,2,
…,としてTj/(k+1)で表わされる。これら周期
を用いて波形データから順次正弦波成分を抽出し、第N
高調波までの正弦波成分を波形データから差し引いて残
差波形RN(m,Tj)を求めれば、Tjが調和波形の
基本周期(ピッチ周期)に一致した場合に残差波形のパ
ワーは極小となる。上記の方法は、波形データに調和波
形の基本周波数成分が含まれていなくてもピッチ周期を
検出することができる。波形データから調和波形を抽出
する場合は、T=Tj、Tj/2、…、Tj/Nとして
与えられたパラメータX(T)、Y(T)を用いて波形
合成を行なえば、それが所望の調和波形となる。
法を用いて調和波形のピッチ周期を求める信号処理の主
要部分をフローチャートで示したものである。任意の基
本周期をTjとすれば、高調波の周期はk=1,2,
…,としてTj/(k+1)で表わされる。これら周期
を用いて波形データから順次正弦波成分を抽出し、第N
高調波までの正弦波成分を波形データから差し引いて残
差波形RN(m,Tj)を求めれば、Tjが調和波形の
基本周期(ピッチ周期)に一致した場合に残差波形のパ
ワーは極小となる。上記の方法は、波形データに調和波
形の基本周波数成分が含まれていなくてもピッチ周期を
検出することができる。波形データから調和波形を抽出
する場合は、T=Tj、Tj/2、…、Tj/Nとして
与えられたパラメータX(T)、Y(T)を用いて波形
合成を行なえば、それが所望の調和波形となる。
【0029】なお、(数10)から明らかなように残差
波形のパワー(残差量)が極小となる周期は正弦波成分
が極大となる周期でもあるので、X(T)の二乗とY
(T)の二乗の和が極大となる周期を近似値として代用
することができる。ただし、周期が大きくなると後者の
場合には誤差が生じる。
波形のパワー(残差量)が極小となる周期は正弦波成分
が極大となる周期でもあるので、X(T)の二乗とY
(T)の二乗の和が極大となる周期を近似値として代用
することができる。ただし、周期が大きくなると後者の
場合には誤差が生じる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、分析区間、分析周波数
を任意に設定でき、雑音による影響の少ない高精度の波
形分析が可能となり、これを用いれば、欠損の生じた波
形の補間や修復あるいは予測を行なうことができるとい
う効果がある。また、本発明により、一連の波形データ
から不等間隔あるいはランダムに抽出したデータを用い
て波形分析を行なうことができるので、ダウン・サンプ
リングで通常生じる折り返し雑音の影響をほとんど受け
ずに、比較的少ない数のデータを用いて長周期の正弦波
成分を分析することができるという効果もある。
を任意に設定でき、雑音による影響の少ない高精度の波
形分析が可能となり、これを用いれば、欠損の生じた波
形の補間や修復あるいは予測を行なうことができるとい
う効果がある。また、本発明により、一連の波形データ
から不等間隔あるいはランダムに抽出したデータを用い
て波形分析を行なうことができるので、ダウン・サンプ
リングで通常生じる折り返し雑音の影響をほとんど受け
ずに、比較的少ない数のデータを用いて長周期の正弦波
成分を分析することができるという効果もある。
【図1】(1)はデータの欠落した波形、(2)はデー
タがクリップされた波形を示す図であり、点線は元の波
形を示す。
タがクリップされた波形を示す図であり、点線は元の波
形を示す。
【図2】分析波形(a)、(b)、(c)を示したも
の。
の。
【図3】本発明による波形分析結果の例を示す図であ
る。(a)は波形W(m)、(b)はW(m)の分析合
成波形、(c)はW(m)のスペクトル、(d)は合成
波形のスペクトル、(e)はFFTによるW(m)の分
析スペクトル。
る。(a)は波形W(m)、(b)はW(m)の分析合
成波形、(c)はW(m)のスペクトル、(d)は合成
波形のスペクトル、(e)はFFTによるW(m)の分
析スペクトル。
【図4】本発明による雑音の付加した波形分析結果の例
を示す図である。(a)はW(m)に白色雑音を付加し
た波形、(b)は(a)の分析合成波形、(c)はW
(m)のスペクトル、(d)は合成波形のスペクトル、
(e)はFFTによる(a)の分析スペクトル。
を示す図である。(a)はW(m)に白色雑音を付加し
た波形、(b)は(a)の分析合成波形、(c)はW
(m)のスペクトル、(d)は合成波形のスペクトル、
(e)はFFTによる(a)の分析スペクトル。
【図5】本発明を音声信号に加わった定常的雑音の除去
に用いた実施例のブロック図である。
に用いた実施例のブロック図である。
【図6】本発明を拡声自動車電話(ハンズフリー電話)
に用いた実施例のブロック図である。
に用いた実施例のブロック図である。
【図7】本発明を信号の帯域圧縮に用いた場合の実施例
のブロック図である。
のブロック図である。
【図8】信号処理の一部にFFTを用いた場合の本発明
の分析法のフローチャートである。
の分析法のフローチャートである。
【図9】本発明を用いたピッチ周期検出法の信号処理の
主要部分のフローチャートである。
主要部分のフローチャートである。
1 波形分析部 2 周波数記憶部 3 正弦波成分除去部 4 波形合成部 5 ランダム・ダウン・サンプラ 6 波形減算部 A AD変換器 D DA変換器 P 電力増幅器 S 拡声スピーカ W 送受信機 a 入力端子 b、c 出力端子
Claims (2)
- 【請求項1】波形データと任意の周期の正弦波形の積、
前記波形データと前記周期の余弦波形の積、前記正弦波
形と前記余弦波形の積、前記正弦波形の二乗値および前
記余弦波形の二乗値のそれぞれを任意の区間にわたって
加算した5つの値で与えられる正弦波形の振幅と余弦波
形の振幅を用いて、前記波形データの前記区間に含まれ
る前記周期の正弦波成分を求め、前記波形データから前
記正弦波成分を差し引いて残差波形を求め、前記残差波
形の二乗値を前記区間にわたって加算して得られる残差
量に関して、前記周期を変数としたときに前記残差量が
極小となる周期の正弦波成分を第1の正弦波成分として
求めること、前記波形データから第1の正弦波成分を差
し引いて第1の残差波形を求め、第1の残差波形と任意
の周期の正弦波形の積、前記第1の残差波形と前記周期
の余弦波形の積、前記正弦波形と前記余弦波形の積、前
記正弦波形の二乗値および前記余弦波形の二乗値のそれ
ぞれを前記区間にわたって加算した5つの値で与えられ
る正弦波形の振幅と余弦波形の振幅を用いて、前記第1
の残差波形の前記区間に含まれる前記周期の正弦波成分
を求め、前記第1の残差波形から前記正弦波成分を差し
引いて残差波形を求め、前記残差波形の二乗値を前記区
間にわたって加算して得られる残差量に関して、前記周
期を変数としたときに前記残差量が極小となる周期の正
弦波成分を第2の正弦波成分として求めること、以下同
様な手順を繰り返して、一般に第(N−1)の残差波形
から第Nの正弦波成分を求めることを特徴とする任意区
間波形を用いた非調和的周波数分析法。 - 【請求項2】前記第1の正弦波成分は前記第1の残差波
形と直交し、前記第2の正弦波成分は前記第1の残差波
形から第2の正弦波成分を差し引いて求められる第2の
残差波形と直交し、一般に前記第Nの正弦波成分は前記
第(N−1)の残差波形から第Nの正弦波成分を差し引
いて求められる第Nの残差波形と直交するものである請
求項1に記載の任意区間波形を用いた非調和的周波数分
分析法。
Priority Applications (3)
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