JPH0924436A - 高変形鍛造部品の鍛造方法 - Google Patents
高変形鍛造部品の鍛造方法Info
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- JPH0924436A JPH0924436A JP17859495A JP17859495A JPH0924436A JP H0924436 A JPH0924436 A JP H0924436A JP 17859495 A JP17859495 A JP 17859495A JP 17859495 A JP17859495 A JP 17859495A JP H0924436 A JPH0924436 A JP H0924436A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鍛造によって高炭素鋼等の被加工素材を高変
形させる場合、表面に割れ、亀裂等の欠陥が発生しやす
く、所定の成形品を得ることが困難であった。 【解決手段】 炭素含有量が0.3%〜1.6%の炭素
鋼または構造用合金鋼からなる被加工素材に、0.3%
以下の炭素含有量を有し、厚さが0.3mm〜4mmの
炭素含有量を低下させた層を形成させた後鍛造するよう
にした。
形させる場合、表面に割れ、亀裂等の欠陥が発生しやす
く、所定の成形品を得ることが困難であった。 【解決手段】 炭素含有量が0.3%〜1.6%の炭素
鋼または構造用合金鋼からなる被加工素材に、0.3%
以下の炭素含有量を有し、厚さが0.3mm〜4mmの
炭素含有量を低下させた層を形成させた後鍛造するよう
にした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として鋼材を冷間鍛造
によって高変形させる鍛造部品の鍛造方法に関するもの
である。
によって高変形させる鍛造部品の鍛造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の高変形冷間鍛造部品は、金型寿命
の向上と高精度成形等を目的として、まず被加工素材を
軟化させる軟化焼きなましか、鋼中のセメンタイトを球
状化し軟化焼きなましよりも変形抵抗の低減及び延性の
増加を図る球状化焼きなましが施される。その後、鍛造
を行い所定の部品形状に成形するが、高変形させなけれ
ばならない部分がある場合、一工程では成形しきれない
ため数工程に分けて鍛造を行っていた。
の向上と高精度成形等を目的として、まず被加工素材を
軟化させる軟化焼きなましか、鋼中のセメンタイトを球
状化し軟化焼きなましよりも変形抵抗の低減及び延性の
増加を図る球状化焼きなましが施される。その後、鍛造
を行い所定の部品形状に成形するが、高変形させなけれ
ばならない部分がある場合、一工程では成形しきれない
ため数工程に分けて鍛造を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の高変形
鍛造部品においては、以下のような問題があった。被加
工素材に施す軟化焼きなましあるいは球状化焼きなまし
は、素材を加熱することによって空気中の酸素により酸
化スケールが発生し、また素材表面近傍には脱炭が生ず
る。ここで脱炭は事後の焼入れ効果を低減させるため疲
労強度が低下するので素材鋼種によっては強度的に重要
な問題となる。しかし高炭素鋼を冷間鍛造させる場合、
高変形を伴う部品においては表面に割れ、亀裂等の欠陥
が発生しやすく、所定の成形品を得ることができないと
いう問題があった。
鍛造部品においては、以下のような問題があった。被加
工素材に施す軟化焼きなましあるいは球状化焼きなまし
は、素材を加熱することによって空気中の酸素により酸
化スケールが発生し、また素材表面近傍には脱炭が生ず
る。ここで脱炭は事後の焼入れ効果を低減させるため疲
労強度が低下するので素材鋼種によっては強度的に重要
な問題となる。しかし高炭素鋼を冷間鍛造させる場合、
高変形を伴う部品においては表面に割れ、亀裂等の欠陥
が発生しやすく、所定の成形品を得ることができないと
いう問題があった。
【0004】また鍛造時に高変形させる部品は、通常数
工程に分けて鍛造されるが、これは、一工程の鍛造で行
うと高変形部が加工硬化を伴うことで応力が集中し、金
型の破損あるいは成形品の割れまたは金型と成形品のか
じり等の不具合が発生する。そのため、数工程に分けて
かつ中間に焼きなましを入れて成形品を軟化させながら
所定の形状に成形していく必要があった。本発明の目的
は、被加工素材の高変形時の欠陥を防止するようにした
鍛造方法を提供することである。
工程に分けて鍛造されるが、これは、一工程の鍛造で行
うと高変形部が加工硬化を伴うことで応力が集中し、金
型の破損あるいは成形品の割れまたは金型と成形品のか
じり等の不具合が発生する。そのため、数工程に分けて
かつ中間に焼きなましを入れて成形品を軟化させながら
所定の形状に成形していく必要があった。本発明の目的
は、被加工素材の高変形時の欠陥を防止するようにした
鍛造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、被加工素材
に炭素含有量を低下させた層を形成させた後鍛造するこ
とにより達成される。被加工素材は、炭素鋼または構造
用合金鋼を対象としその炭素含有量は0.3%〜1.6
%の鋼材が望ましい。被加工素材表面の炭素含有量を低
下させた層の厚さを、0.3mm〜4mmとすると共に
この層の炭素含有量を、0.3%以下とするとよい。炭
素含有量を低下させた層は、被加工素材の表面を酸化性
等の雰囲気により脱炭させるか、または被加工素材の表
面に炭素含有量が0.3%以下の低炭素鋼線を溶射によ
り肉盛りを施すことにより形成し、この場合肉盛した部
分と素材との密着性を高めるために加熱拡散処理を施す
とよい。
に炭素含有量を低下させた層を形成させた後鍛造するこ
とにより達成される。被加工素材は、炭素鋼または構造
用合金鋼を対象としその炭素含有量は0.3%〜1.6
%の鋼材が望ましい。被加工素材表面の炭素含有量を低
下させた層の厚さを、0.3mm〜4mmとすると共に
この層の炭素含有量を、0.3%以下とするとよい。炭
素含有量を低下させた層は、被加工素材の表面を酸化性
等の雰囲気により脱炭させるか、または被加工素材の表
面に炭素含有量が0.3%以下の低炭素鋼線を溶射によ
り肉盛りを施すことにより形成し、この場合肉盛した部
分と素材との密着性を高めるために加熱拡散処理を施す
とよい。
【0006】更に被加工素材は、鍛造時の変形率が50
%以上の高変形させる部分があるものに対して適用さ
れ、50%以下の変形率しか持たない被加工素材には適
用されない。炭素含有量を低下させた層を脱炭により形
成させた場合、鍛造時の変形率が50%以下の被加工素
材部には、炭粉または浸炭剤等をペースト状にして塗布
して脱炭を防止することが必要である。鍛造後は浸炭処
理を施すかあるいは炭素含有量を低下させた層を機械加
工により取り除き調質処理を施すとよい。
%以上の高変形させる部分があるものに対して適用さ
れ、50%以下の変形率しか持たない被加工素材には適
用されない。炭素含有量を低下させた層を脱炭により形
成させた場合、鍛造時の変形率が50%以下の被加工素
材部には、炭粉または浸炭剤等をペースト状にして塗布
して脱炭を防止することが必要である。鍛造後は浸炭処
理を施すかあるいは炭素含有量を低下させた層を機械加
工により取り除き調質処理を施すとよい。
【0007】
【作用】上記のように、被加工素材表面に炭素含有量を
低下させた層を形成させるた後鍛造することにより、内
部よりも変形抵抗が低く延性もあり、高変形部における
変形は内部のひずみを表面層が緩和させる状態となり、
表面に発生する割れあるいは亀裂を防止することができ
る。被加工素材の炭素含有量は0.3%以下であると、
高変形させても欠陥の発生がなく、従って被加工素材に
形成させる層の炭素含有量は、通常0.3%以下にする
とよいが、例えば層をα−Fe(炭素含有量0.025
%以下)程度のより低めの炭素含有量にした方が高変形
鍛造に対応できる。
低下させた層を形成させるた後鍛造することにより、内
部よりも変形抵抗が低く延性もあり、高変形部における
変形は内部のひずみを表面層が緩和させる状態となり、
表面に発生する割れあるいは亀裂を防止することができ
る。被加工素材の炭素含有量は0.3%以下であると、
高変形させても欠陥の発生がなく、従って被加工素材に
形成させる層の炭素含有量は、通常0.3%以下にする
とよいが、例えば層をα−Fe(炭素含有量0.025
%以下)程度のより低めの炭素含有量にした方が高変形
鍛造に対応できる。
【0008】また被加工素材の上限の炭素含有量は1.
6%であるが、この値を超えると鋳鉄となり、遊離炭素
である黒鉛が塊状に晶出した状態となっているため鍛造
時にはこの黒鉛が起点となり内部破壊を伴うこととな
る。そして、炭素含有量を低下させた層の厚さは、通常
鋼材メーカーから購入する黒皮材において、その表面層
は既に0.3mm程度の脱炭により炭素含有量が低下し
た素材であり、また上限は4mm以下に制御させること
で、事後の浸炭で容易に素材本来の炭素含有量に復帰さ
せることが可能である。
6%であるが、この値を超えると鋳鉄となり、遊離炭素
である黒鉛が塊状に晶出した状態となっているため鍛造
時にはこの黒鉛が起点となり内部破壊を伴うこととな
る。そして、炭素含有量を低下させた層の厚さは、通常
鋼材メーカーから購入する黒皮材において、その表面層
は既に0.3mm程度の脱炭により炭素含有量が低下し
た素材であり、また上限は4mm以下に制御させること
で、事後の浸炭で容易に素材本来の炭素含有量に復帰さ
せることが可能である。
【0009】更に被加工素材は、鍛造時の変形率が50
%以下の低変形率の場合は、通常表面に割れ、亀裂等の
欠陥は発生しにくい。
%以下の低変形率の場合は、通常表面に割れ、亀裂等の
欠陥は発生しにくい。
【0010】
【実施例】以下実施例図面を参照して本発明を説明す
る。まず炭素含有量0.4%の構造用Cr−Mo鋼SC
M440材の円柱素材(φ40×40mm)を図1に示
す熱処理パターンにより大気中で加熱した。この熱処理
パターンは炭素含有量を低下させる層の深さを制御する
と同時に被加工素材内部の軟化を目的とした球状化焼き
なましを施すものである。図2には前記合金鋼の鉄−炭
素系状態図を示し、図3には前記合金鋼を図1の熱処理
を施した時に得られた素材表面からの炭素含有量を示
す。
る。まず炭素含有量0.4%の構造用Cr−Mo鋼SC
M440材の円柱素材(φ40×40mm)を図1に示
す熱処理パターンにより大気中で加熱した。この熱処理
パターンは炭素含有量を低下させる層の深さを制御する
と同時に被加工素材内部の軟化を目的とした球状化焼き
なましを施すものである。図2には前記合金鋼の鉄−炭
素系状態図を示し、図3には前記合金鋼を図1の熱処理
を施した時に得られた素材表面からの炭素含有量を示
す。
【0011】図1の熱処理を施すことにより、素材がま
ず870℃で加熱保持され素材全体がオーステナイト
(γ−Fe)状態となる。次いで図3に示した(a)の
範囲は脱炭によりオーステナイトからα−Feに変態
し、これに続いて炭素濃度に濃淡がある拡散層(b)が
形成される。(a)と(b)の層の境は図2のCに相当
し、(b)の炭素含有量は漸増して鋼素地に達する。そ
の後A1変態点直下の720℃に冷却することで、拡散
層及び鋼内部素地のオーステナイト状態がα−Feとセ
メンタイト(Fe3C)に分解し、更にこの温度で保持
することによりセメンタイトが球状化する。
ず870℃で加熱保持され素材全体がオーステナイト
(γ−Fe)状態となる。次いで図3に示した(a)の
範囲は脱炭によりオーステナイトからα−Feに変態
し、これに続いて炭素濃度に濃淡がある拡散層(b)が
形成される。(a)と(b)の層の境は図2のCに相当
し、(b)の炭素含有量は漸増して鋼素地に達する。そ
の後A1変態点直下の720℃に冷却することで、拡散
層及び鋼内部素地のオーステナイト状態がα−Feとセ
メンタイト(Fe3C)に分解し、更にこの温度で保持
することによりセメンタイトが球状化する。
【0012】ここで高変形時の欠陥防止に効果を及ぼす
0.3%以下の炭素含有量を低下させた層は図3の
(c)の範囲に相当し、その層の深さは約3mmであっ
た。次に、この炭素含有量を低下させた層を有する円柱
素材を図4に示すように圧縮変形させて表面に発生する
欠陥の有無及び図5に示すように変形抵抗を測定した。
変形抵抗の測定は最大圧縮荷重400トンのプレスを用
い、常温中の円柱圧縮時の荷重と変形率(歪)から応力
(変形抵抗)を導き出した。尚、型との潤滑剤は円柱素
材にボンデ処理を行った。
0.3%以下の炭素含有量を低下させた層は図3の
(c)の範囲に相当し、その層の深さは約3mmであっ
た。次に、この炭素含有量を低下させた層を有する円柱
素材を図4に示すように圧縮変形させて表面に発生する
欠陥の有無及び図5に示すように変形抵抗を測定した。
変形抵抗の測定は最大圧縮荷重400トンのプレスを用
い、常温中の円柱圧縮時の荷重と変形率(歪)から応力
(変形抵抗)を導き出した。尚、型との潤滑剤は円柱素
材にボンデ処理を行った。
【0013】真空中で球状化焼きなましを施し素材表層
部に炭素含有量を低下させた層を持たない従来のSCM
440材(図5の2)においては、変形率約68%で図
4に示すような割れ1の欠陥が発生したが、本発明の炭
素含有量を低下させた層を有する円柱素材(図5の3)
は80%まで圧縮変形させても表面に割れ1の欠陥が発
生しなかった。また、この炭素含有量を低下させた層は
変形抵抗に僅かな効果を示し、従来のSCM440材
(図5の2)と比較して約5%変形抵抗が低かった。こ
の効果の検証するため、以下の実験を行った。本発明の
炭素含有量を低下させた層(図3(c)の範囲)の平均
炭素含有量は約0.1%であることから、炭素含有量が
0.1%の低炭素鋼S10C材の変形抵抗を測定したと
ころ(図5の4)、従来品(図5の2)と比較して約2
5%も変形抵抗が低い。そこで、本発明のように炭素含
有量を低下させた表層部を持たせることにより変形抵抗
を減少させる効果があり、高変形させても表面に割れ1
の欠陥が発生しない。
部に炭素含有量を低下させた層を持たない従来のSCM
440材(図5の2)においては、変形率約68%で図
4に示すような割れ1の欠陥が発生したが、本発明の炭
素含有量を低下させた層を有する円柱素材(図5の3)
は80%まで圧縮変形させても表面に割れ1の欠陥が発
生しなかった。また、この炭素含有量を低下させた層は
変形抵抗に僅かな効果を示し、従来のSCM440材
(図5の2)と比較して約5%変形抵抗が低かった。こ
の効果の検証するため、以下の実験を行った。本発明の
炭素含有量を低下させた層(図3(c)の範囲)の平均
炭素含有量は約0.1%であることから、炭素含有量が
0.1%の低炭素鋼S10C材の変形抵抗を測定したと
ころ(図5の4)、従来品(図5の2)と比較して約2
5%も変形抵抗が低い。そこで、本発明のように炭素含
有量を低下させた表層部を持たせることにより変形抵抗
を減少させる効果があり、高変形させても表面に割れ1
の欠陥が発生しない。
【0014】尚、従来のSCM440材(図5の2)を
約50%まで圧縮変形させた後、図1に示す熱処理パタ
ーンで真空中により中間焼きなましを行い、更に80%
まで圧縮変形させた(図5の5)。この場合は表面に割
れ1や亀裂等の欠陥は発生しなかった。そこで従来品も
中間に焼なましを含めて工程を増やせば所定の成形品を
得ることができるが、本発明では一工程で所定の成形品
を得ることができる。以上の炭素含有量を低下させた層
を有する成形品は、図3の(c)の炭素含有量を低下さ
せた層が圧縮され1/3(1mm)に薄くなっている。
そこでCo+Co2等の混合ガスにより850〜900
℃、3時間の浸炭処理と3時間の拡散処理によりほぼ素
材内部の炭素濃度まで復炭させることができ、そのまま
焼入れを行った。あるいは鍛造前の円柱素材外寸を3m
m多くしておくことにより鍛造後の圧縮された炭素含有
量を低下させた層1mmを機械加工により取り除き、そ
の後全体調質を行った。
約50%まで圧縮変形させた後、図1に示す熱処理パタ
ーンで真空中により中間焼きなましを行い、更に80%
まで圧縮変形させた(図5の5)。この場合は表面に割
れ1や亀裂等の欠陥は発生しなかった。そこで従来品も
中間に焼なましを含めて工程を増やせば所定の成形品を
得ることができるが、本発明では一工程で所定の成形品
を得ることができる。以上の炭素含有量を低下させた層
を有する成形品は、図3の(c)の炭素含有量を低下さ
せた層が圧縮され1/3(1mm)に薄くなっている。
そこでCo+Co2等の混合ガスにより850〜900
℃、3時間の浸炭処理と3時間の拡散処理によりほぼ素
材内部の炭素濃度まで復炭させることができ、そのまま
焼入れを行った。あるいは鍛造前の円柱素材外寸を3m
m多くしておくことにより鍛造後の圧縮された炭素含有
量を低下させた層1mmを機械加工により取り除き、そ
の後全体調質を行った。
【0015】また他の実施例として、上記と同じ素材に
純鉄線により素材表面に肉盛溶射する。素材寸法はφ3
4×40mmの円柱状で外周部のみに肉盛溶射を施し、
その層は3mmとした。その後、図1に示した熱処理パ
ターンを真空中で行うことにより、溶射部と素材の密着
性を完全にするための拡散処理と内部の球状化焼きなま
しを同時に行うことができた。ここで得られた炭素濃度
分布はほぼ図3に示したものとほぼ等くなり、変形率8
0%までの圧縮まで表面に割れ1の発生はなく、変形抵
抗も図5の3に示すものと同等であった。
純鉄線により素材表面に肉盛溶射する。素材寸法はφ3
4×40mmの円柱状で外周部のみに肉盛溶射を施し、
その層は3mmとした。その後、図1に示した熱処理パ
ターンを真空中で行うことにより、溶射部と素材の密着
性を完全にするための拡散処理と内部の球状化焼きなま
しを同時に行うことができた。ここで得られた炭素濃度
分布はほぼ図3に示したものとほぼ等くなり、変形率8
0%までの圧縮まで表面に割れ1の発生はなく、変形抵
抗も図5の3に示すものと同等であった。
【0016】更に、SCM440材の円柱素材の上下端
面に、炭粉または浸炭剤(木炭:60〜70%、BaC
o3:20〜30%、NaCo3:10〜20%、コーク
ス:10〜20%)をメタノール、イソプロパノールあ
るいは水ガラス(けい酸ナトリウム溶液)によりペース
ト状にして塗布する。その後円柱素材を図1の熱処理パ
ターンを用い大気中で焼なまし行うと、素材側面のみが
図3のような炭素分布となるが、上下端面の炭素濃度は
変化せず素材内部の炭素分布と同じであった。この素材
を図6に示めすような鍛造を行うと、側面は約70%以
上の高変形部であるが炭素含有量を低下させた層を有す
るため割れ1の欠陥がなく、上下端面も50%以下の低
変形部であるため勿論割れ1の欠陥がない。この部品は
上下端面のみ硬度を持たせる部品で、鍛造後高周波によ
り上下端面を焼入れした。
面に、炭粉または浸炭剤(木炭:60〜70%、BaC
o3:20〜30%、NaCo3:10〜20%、コーク
ス:10〜20%)をメタノール、イソプロパノールあ
るいは水ガラス(けい酸ナトリウム溶液)によりペース
ト状にして塗布する。その後円柱素材を図1の熱処理パ
ターンを用い大気中で焼なまし行うと、素材側面のみが
図3のような炭素分布となるが、上下端面の炭素濃度は
変化せず素材内部の炭素分布と同じであった。この素材
を図6に示めすような鍛造を行うと、側面は約70%以
上の高変形部であるが炭素含有量を低下させた層を有す
るため割れ1の欠陥がなく、上下端面も50%以下の低
変形部であるため勿論割れ1の欠陥がない。この部品は
上下端面のみ硬度を持たせる部品で、鍛造後高周波によ
り上下端面を焼入れした。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
炭素鋼のような被加工素材の表面に炭素含有量を低下さ
せた層を形成した後鍛造することで、高変形時における
割れ、亀裂等の欠陥を防止することが可能となった。更
に炭素含有量を低下させた層を持たない従来材よりも、
割れ、亀裂等の欠陥を防止できるため、従来材では所定
の鍛造品を得るために中間に焼きなましを入れて数工程
の鍛造成形を本発明品では一工程で成形することがで
き、工程を短縮できる。
炭素鋼のような被加工素材の表面に炭素含有量を低下さ
せた層を形成した後鍛造することで、高変形時における
割れ、亀裂等の欠陥を防止することが可能となった。更
に炭素含有量を低下させた層を持たない従来材よりも、
割れ、亀裂等の欠陥を防止できるため、従来材では所定
の鍛造品を得るために中間に焼きなましを入れて数工程
の鍛造成形を本発明品では一工程で成形することがで
き、工程を短縮できる。
【0018】また、変形抵抗が減少するため、鍛造時の
型摩耗の度合いを低減でき、更に型寿命の向上に寄与す
ることができる。
型摩耗の度合いを低減でき、更に型寿命の向上に寄与す
ることができる。
【図1】 球状化焼きなましと炭素含有量を低下させる
層の深さを制御する熱処理パターンを示すグラフ。
層の深さを制御する熱処理パターンを示すグラフ。
【図2】 鉄−炭素系状態を示すグラフ。
【図3】 図1の熱処理パターンで得られた炭素濃度を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図4】 円柱素材の圧縮変形前後を示す説明用斜視
図。
図。
【図5】 変形抵抗の測定結果及び表面に発生する欠陥
の有無を示すグラフ。
の有無を示すグラフ。
【図6】 円柱素材の圧縮変形前後を示す正面図。
1は成形品表面に発生した割れ、2は従来のSCM44
0材の変形抵抗曲線、3は本発明の変形抵抗曲線、4は
S10C材の変形抵抗曲線、5は従来のSCM440材
に中間焼なましを施し50%から鍛造した場合の変形抵
抗曲線。
0材の変形抵抗曲線、3は本発明の変形抵抗曲線、4は
S10C材の変形抵抗曲線、5は従来のSCM440材
に中間焼なましを施し50%から鍛造した場合の変形抵
抗曲線。
Claims (8)
- 【請求項1】 被加工素材に炭素含有量を低下させた層
を形成させた後鍛造することを特徴とした高変形鍛造部
品の鍛造方法。 - 【請求項2】 前記被加工素材を、0.3%〜1.6%
の炭素を含有した炭素鋼または構造用合金鋼としたこと
を特徴とする請求項1記載の高変形鍛造部品の鍛造方
法。 - 【請求項3】 前記被加工素材表面の炭素含有量を低下
させた層の厚さを、0.3mm〜4mmとしたことを特
徴とする請求項1記載の高変形鍛造部品の鍛造方法。 - 【請求項4】 前記被加工素材表面の炭素含有量を低下
させた層の炭素含有量を、0.3%以下としたことを特
徴とする請求項1記載の高変形鍛造部品の鍛造方法。 - 【請求項5】 前記炭素含有量を低下させた層を、被加
工素材の表面内部を脱炭させるか、または被加工素材の
表面外部に0.3%以下の炭素含有量の鋼材を溶射によ
り密着性の優れた肉盛りを施すことによって形成したこ
とを特徴とする請求項1記載の高変形鍛造部品の鍛造方
法。 - 【請求項6】 前記被加工素材は、鍛造時の変形率が5
0%以上の高変形させる部分があることを特徴とする請
求項1記載の高変形鍛造部品の鍛造方法。 - 【請求項7】 前記鍛造後は、浸炭処理を施すかあるい
は炭素含有量を低下させた層を機械加工により取り除い
て調質処理を施すことを特徴とした請求項1記載の高変
形鍛造部品の鍛造方法。 - 【請求項8】 前記炭素含有量を低下させた層を脱炭に
より形成させる場合、鍛造時の変形率が50%以下の被
加工素材部には、炭粉または浸炭剤等をペ−スト状にし
て塗布して脱炭を防止するようにしたことを特徴とする
請求項1記載の高変形鍛造部品の鍛造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17859495A JPH0924436A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 高変形鍛造部品の鍛造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17859495A JPH0924436A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 高変形鍛造部品の鍛造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0924436A true JPH0924436A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=16051195
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17859495A Withdrawn JPH0924436A (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 高変形鍛造部品の鍛造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0924436A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10384893B2 (en) | 2017-03-22 | 2019-08-20 | Canon Finetech Nisca Inc. | Sheet conveying apparatus, image reading apparatus, and image forming apparatus |
| CN113843382A (zh) * | 2021-07-14 | 2021-12-28 | 攀枝花市仁通钒业有限公司 | 一种碳化钒钛合金的生产工艺 |
-
1995
- 1995-07-14 JP JP17859495A patent/JPH0924436A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10384893B2 (en) | 2017-03-22 | 2019-08-20 | Canon Finetech Nisca Inc. | Sheet conveying apparatus, image reading apparatus, and image forming apparatus |
| CN113843382A (zh) * | 2021-07-14 | 2021-12-28 | 攀枝花市仁通钒业有限公司 | 一种碳化钒钛合金的生产工艺 |
| CN113843382B (zh) * | 2021-07-14 | 2024-04-26 | 攀枝花市仁通钒业有限公司 | 一种碳化钒钛合金的生产工艺 |
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