JPH09248765A - 歯車の高強度化装置 - Google Patents

歯車の高強度化装置

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JPH09248765A
JPH09248765A JP5205496A JP5205496A JPH09248765A JP H09248765 A JPH09248765 A JP H09248765A JP 5205496 A JP5205496 A JP 5205496A JP 5205496 A JP5205496 A JP 5205496A JP H09248765 A JPH09248765 A JP H09248765A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】面粗さおよび疲労強度を確実に向上させるとと
もに、微細なガラスビーズ屑を確実に除去することを可
能にする。 【解決手段】ケーシング14内のチャンバ14aで歯車
12を位置決め保持する歯車保持機構16と、水18と
ガラスビーズ20との噴流22を前記歯車12に向かっ
て投射する投射機構24と、この投射機構24に前記水
18を圧送する水供給機構26と、前記投射機構24に
前記ガラスビーズ20を所定量ずつ送り出すガラスビー
ズ供給機構28と、前記ガラスビーズ20が前記歯車1
2の表面で粉砕して生成された粉流屑20bを吸引回収
するミスト回収機構31とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車表面の強度を
高めるための歯車の高強度化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、歯車は、使用に際して繰り返し荷
重を受けるため、その歯車表面の疲労強度を高める必要
がある。このため、従来より歯車表面に鋼球等を衝突さ
せて、圧縮残留応力を付与するショットピーニングが広
く行われている。
【0003】ところが、ショットピーニングでは、ショ
ット材として鋼球が使用されるために歯車表面が粗れて
しまい、その表面粗度が低下するという不具合があっ
た。そこで、特公平5−21711号公報に開示されて
いるように、金属成形品を表面焼入れし、次いで、金属
表面を研削した後に粒径が0.2mm〜0.6mmのガ
ラスビーズを投射するようにした金属表面の高強度化方
法が知られている。これにより、金属表面を粗らすこと
がなく、疲労強度を向上させようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、付与される圧縮残留応力が低下して疲労
強度を所望の値まで向上させることができず、しかも投
射されるガラスビーズの指向性が悪いため、このガラス
ビーズが種々の方向に飛散して効率が著しく低下すると
いう問題が指摘されている。
【0005】さらに、ガラスビーズは、金属表面である
歯車表面に衝突して粉砕されるため、ミクロンオーダの
ガラスビーズ屑(以下、粉流屑ともいう)が処理室内で
浮遊している。ところが、被処理物である歯車は、スピ
ンドルに装着されて高速回転されており、微細な粉流屑
がこの高速回転するスピンドルに付着し易く、該スピン
ドルに回転不良等の不具合が発生するという問題が指摘
されている。
【0006】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、面粗さおよび疲労強度を確実に向上させるととも
に、微細なガラスビーズ屑を確実に除去することが可能
な歯車の高強度化装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明は、チャンバ内で、熱処理後の歯車表面に
向かって噴射機構から液体とガラスビーズとの噴流が投
射される。このため、ガラスビーズは、指向性を有して
歯車表面に正確に衝突し、この歯車表面に所望の圧縮残
留応力が付与されるとともに、前記ガラスビーズが粉砕
されて前記歯車表面の研磨が遂行される。
【0008】その際、ガラスビーズの粉砕により微細な
粉流屑が生成されるが、この粉流屑は、チャンバ内に臨
みかつ歯車の近傍に配置される吸引口から確実に吸引さ
れる。ここで、歯車およびノズルを挟むように配置され
る第1および第2吸引口を有すると、粉流屑の回収除去
処理作業が一層確実に遂行され、さらに前記歯車および
前記ノズルを四方から挟むように配置される第1乃至第
4吸引口を有すると、該粉流屑の回収効率がより一層向
上する。これにより、粉流屑がスピンドル等に付着する
ことを有効に阻止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施形態
に係る高強度化装置10の一部断面正面説明図であり、
図2は、前記高強度化装置10の一部断面側面説明図で
ある。
【0010】高強度化装置10は、被処理物である歯車
12を保持してケーシング14内のチャンバ(処理室)
14aでこの歯車12を位置決め保持する歯車保持機構
16と、液体、例えば、水18とガラスビーズ20との
噴流22を前記歯車12に向かって投射する投射機構2
4と、この投射機構24に前記水18を圧送する水供給
機構26と、前記投射機構24に前記ガラスビーズ20
を所定量ずつ送り出すガラスビーズ供給機構28と、前
記ガラスビーズ20が前記歯車12の表面で粉砕して生
成された粉流屑20bを吸引回収するミスト回収機構3
1とを備える。
【0011】歯車保持機構16は、図1に示すように、
基台29上に載置されたX軸スライドユニット30とス
ピンドルユニット32とを備える。このX軸スライドユ
ニット30を構成するX軸モータ34にボールねじ36
が連結され、このボールねじ36に一対のガイドバー3
8が平行に配設されるとともに、前記ボールねじ36と
前記ガイドバー38とを介してスピンドルユニット32
が矢印X方向に進退可能に支持される。
【0012】スピンドルユニット32は、スピンドルモ
ータ40に連結されたスピンドル42を有し、このスピ
ンドル42の先端に歯車12が装着される。スピンドル
ユニット32の先端側は、ケーシング14の側部14b
に形成された開口部44からこのケーシング14内に挿
入自在である。
【0013】投射機構24は、図2に示すように、Y軸
スライドユニット46とZ軸スライドユニット48とを
備える。Y軸スライドユニット46は、水平方向に指向
するY軸モータ50を有し、このY軸モータ50に連結
されるボールねじ52とこのボールねじ52に平行な一
対のガイドバー54とを介して、Z軸スライドユニット
48が矢印Y方向に進退自在である。このZ軸スライド
ユニット48を構成するZ軸モータ56から鉛直下方向
に延在するボールねじ58と、このボールねじ58に平
行な一対のガイドバー60とを介して、移動体62が矢
印Z方向に進退自在である。
【0014】移動体62から矢印Y方向に延在する一対
の支持ロッド64の先端に、矢印Z方向に指向して管体
66が装着される。管体66の上部には、水18の導入
をON・OFFするための開閉弁68が設けられるとと
もに、この管体66の下部には、前記水18にガラスビ
ーズ20を混合するためのミキシングチャンバ70が連
結され、このミキシングチャンバ70の下部にノズル7
2が配設される。
【0015】水供給機構26は、開閉弁68の入口側に
接続される水管路74を有し、この水管路74は、ケー
シング14内でスパイラル状に巻かれた後、このケーシ
ング14の外部に継手76を介して接続される(図1参
照)。この継手76には、図示しない高圧ポンプが接続
されており、この高圧ポンプは、噴流22を歯車12に
向かって所定の噴射圧力で投射するように設定されてい
る。
【0016】ガラスビーズ供給機構28は、ケーシング
14の上面に取り付け台78を介して保持されるホッパ
ー80を備える。このホッパー80の下部は、該ホッパ
ー80内のガラスビーズ20の残量を検出するためのロ
ードセル82が配設される。図1に示すように、ホッパ
ー80の出口側には、計量バルブ84、負圧計86およ
びレーザ流量計88が鉛直下方向に指向して連結されて
いる。管路90は、その一端をレーザ流量計88に接続
され、その他端をケーシング14内のチャンバ14aに
挿入してミキシングチャンバ70に接続される。ホッパ
ー80に充填されているガラスビーズ20は、その直径
が0.05mm〜0.3mmに設定されている。
【0017】ミスト回収機構31は、基台29上に載置
された本体部31aを備える。この本体部31a内に収
容された負圧発生源(図示せず)に連通して一対のダク
ト94、96が接続され、この一対のダクト94、96
の先端部は、ケーシング14の側部14bからチャンバ
14aに挿入される。一対のダクト94、96の先端部
に形成された第1および第2開口部94a、96aは、
歯車12とノズル72との間でかつ前記歯車12に近接
して開口している(図2参照)。
【0018】ケーシング14の下部側には、下方に指向
して縮径する円錐部98が一体的に設けられており、こ
の円錐部98の下部開口部の下方には、排液用コンベア
100が配設されている。
【0019】このように構成される高強度化装置10の
動作について、以下に説明する。
【0020】先ず、切削加工により歯切り加工が施され
た歯車12には、浸炭焼入れ処理が行われる。そして、
浸炭焼入れ処理後の歯車12が歯車保持機構16を構成
するスピンドル42にセットされる一方、投射機構24
を構成するノズル72は、Y軸スライドユニット46お
よびZ軸スライドユニット48を介して矢印Y方向およ
び矢印Z方向に選択的に位置調整され、前記歯車12に
対応して配置される。
【0021】そこで、スピンドルモータ40を介してス
ピンドル42と一体的に歯車12が所定方向に回転する
とともに、X軸スライドユニット30を構成するX軸モ
ータ34を介し、前記歯車12がこのスピンドルユニッ
ト32と一体的に矢印X1方向に移動する(図1参
照)。
【0022】その際、投射機構24が駆動され、図示し
ない高圧ポンプの作用下に水18が水管路74を介して
管体66からミキシングチャンバ70に圧送される。一
方、ガラスビーズ供給機構28を構成する計量バルブ8
4が駆動され、ミキシングチャンバ70に管路90から
所定量のガラスビーズ20が送給されている。このた
め、ノズル72から水18が噴射されると、ミキシング
チャンバ70内に負圧が発生し、管路90内のガラスビ
ーズ20がこの水18と混合して噴流22となって前記
ノズル72から歯車12に投射される。
【0023】従って、水18とガラスビーズ20との噴
流22が指向性を有して歯車12の歯先102、歯面1
04および歯元106の所望の位置に正確に衝突するこ
とになる(図3A〜図3C参照)。
【0024】さらに、図4に示すように、ガラスビーズ
20が歯車12の歯面104に衝突すると、この歯面1
04の表面は、前記ガラスビーズ20を介して圧縮残留
応力が付与されるとともに研磨され、さらに、前記ガラ
スビーズ20が粉砕される。その際、粉砕片20aは、
歯面104に向けて噴射される水18によってこの歯面
104の表面に鋭角に押し付けられる。このため、歯車
12は、歯面104から歯元106にわたって研磨処理
が施され、確実に平滑面に加工されるという効果が得ら
れる。
【0025】なお、図5Aは、歯車12に浸炭焼入れ処
理を施した後の歯面104の拡大図を示し、図5Bは、
この歯車12に高強度化装置10により高強度化処理が
施された後の前記歯面104の拡大図を示す。また、図
6Aは、浸炭焼入れ処理後の歯底の拡大図を示し、図6
Bは、前記高強度化装置10による高強度化処理が施さ
れた歯底の拡大図を示す。これにより、歯面104およ
び歯底の表面は、高強度化処理によって酸化物層が有効
に除去されるとともに、平滑化されていた。
【0026】ところで、チャンバ14aに噴射されてい
る水18およびガラスビーズ20の粉砕片20aは、ケ
ーシング14の下部に設けられている円錐部98から排
液用コンベア100内に排出され、この排液用コンベア
100を介して外部に回収される。しかしながら、ガラ
スビーズ20の粉砕によって生成された微細な粉流屑2
0b(図4参照)は、チャンバ14aで浮遊し易い。
【0027】ここで、第1の実施形態では、ミスト回収
機構31を構成する一対のダクト94、96の先端部が
チャンバ14a内に挿入され、それぞれの先端部に形成
された第1および第2開口部94a、96aが、歯車1
2とノズル72との間にかつ前記歯車12に近接して開
口している。このため、ミスト回収機構31が駆動され
て第1および第2開口部94a、96aから吸引が行わ
れると、図7に示すように、歯車12に近接してチャン
バ14aで浮遊する微細な粉流屑20bを含むミスト
は、前記第1および第2開口部94a、96aから一対
のダクト94、96を介して確実に吸引される。
【0028】これにより、ガラスビーズ20の粉砕によ
って生成された粉流屑20bは、ミスト回収機構31に
より容易かつ確実に回収され、この粉流屑20bがスピ
ンドル42等に付着することがない。従って、例えば、
高速回転するスピンドル42に粉流屑20bが付着し、
このスピンドル42の回転動作に不具合が発生すること
を阻止できるという効果が得られる。
【0029】次に、図8および図9には、第2の実施形
態に係る高強度化装置200が示されている。なお、第
1の実施形態に係る高強度化装置10と同様の構成要素
には同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略す
る。
【0030】高強度化装置200は、投射機構24が収
容され得る必要最小限の幅寸法に設定されたケーシング
201と、ミスト回収機構202とを備える。ミスト回
収機構202を構成する負圧発生源(図示せず)から
は、4本のダクト204、206、208および210
が延在している。
【0031】ダクト204、206の先端部は、ケーシ
ング201の一方の側部201bからチャンバ201a
内に挿入され、それぞれの先端部に形成された第1およ
び第2開口部204a、206aが、歯車12とノズル
72との間でかつ前記歯車12に近接して開口してい
る。ダクト208、210の先端部は、ケーシング20
1の他方の側部201cからチャンバ201a内に挿入
され、それぞれの先端部に形成された第3および第4開
口部208a、210aが、歯車12とノズル72との
間にかつ前記歯車12に近接して開口している。
【0032】このように構成される高強度化装置200
では、投射機構24から歯車12に噴流22が投射され
るとともに、この歯車12が回転および軸方向への移動
を行って前記歯車12に高強度化処理が施される際、ミ
スト回収機構202が駆動される。
【0033】このため、歯車12に近接して開口する第
1〜第4開口部204a、206a、208aおよび2
10aから吸引が行われ、前記歯車12に近接してチャ
ンバ201a内に浮遊する微細な粉流屑20bを含むミ
ストは、前記第1〜第4開口部204a、206a、2
08aおよび210aから4本のダクト204、20
6、208および210を介して吸引される。従って、
粉流屑20bの吸引回収作業が、一層確実かつ効率的に
遂行されるという利点が得られる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る歯車の高強
度化装置では、熱処理後の歯車表面に向かって液体とガ
ラスビーズとの噴流が投射されるため、このガラスビー
ズが指向性を有して前記歯車表面に正確に衝突する。従
って、歯車表面に所望の圧縮残留応力が付与されるとと
もに、ガラスビーズが粉砕されて前記歯車表面の研磨が
遂行される。
【0035】その際、ガラスビーズの粉砕により微細な
粉流屑が生成されるが、この粉流屑を含むミストは、チ
ャンバ内に臨みかつ歯車の近傍に配置される吸引口から
確実に吸引される。これにより、チャンバ内に浮遊する
粉流屑が、スピンドル等の駆動部に付着することを有効
に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高強度化装置の
一部断面正面説明図である。
【図2】前記第1の実施形態に係る高強度化装置の一部
断面側面説明図である。
【図3】前記高強度化装置の動作を説明する図であり、
図3Aは、歯先処理状態の説明図であり、図3Bは、歯
面処理状態の説明図であり、図3Cは、歯元処理状態の
説明図である。
【図4】歯面にガラスビーズが衝突した際の説明図であ
る。
【図5】前記高強度化装置の動作説明図であり、図5A
は、浸炭焼入れ処理後の基準ピッチ円対応部分の拡大図
であり、図5Bは、前記高強度化処理が施された基準ピ
ッチ円対応部分の拡大図である。
【図6】前記高強度化装置の動作説明図であり、図6A
は、浸炭焼入れ処理後の歯底の拡大図であり、図6B
は、前記高強度化処理後の歯底の拡大図である。
【図7】ミスト回収機構の動作を説明する前記高強度化
装置の一部拡大図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る高強度化装置の
一部断面正面説明図である。
【図9】前記第2の実施形態に係る高強度化装置の要部
拡大側面図である。
【符号の説明】
10、200…高強度化装置 12…歯車 14、201…ケーシング 14a、201a
…チャンバ 16…歯車保持機構 18…水 20…ガラスビーズ 22…噴流 24…投射機構 26…水供給機構 28…ガラスビーズ供給機構 31、202…ミ
スト回収機構 66…管体 72…ノズル 74…水管路 80…ホッパー 90…管路 94、96、204、206、208、210…ダクト 94a、96a、204a、206a、208a、21
0a…開口部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歯車表面の強度を高めるための歯車の高強
    度化装置であって、 チャンバ内で、熱処理後の前記歯車表面に向かってノズ
    ルからガラスビーズと液体との噴流を投射する投射機構
    と、 前記ガラスビーズが前記歯車表面で粉砕して生成された
    粉流屑を吸引回収する回収機構と、 を備えるとともに、 前記回収機構は、前記チャンバ内に臨みかつ前記歯車の
    近傍に配置される吸引口を有することを特徴とする歯車
    の高強度化装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の高強度化装置において、前
    記吸引口は、前記歯車および前記ノズルを挟むように配
    置される第1および第2吸引口を有することを特徴とす
    る歯車の高強度化装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の高強度化装置において、前
    記吸引口は、前記歯車および前記ノズルを四方から挟む
    ように配置される第1乃至第4吸引口を有することを特
    徴とする歯車の高強度化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0976499A1 (en) * 1998-07-28 2000-02-02 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Strength-enhancing apparatus for metal part
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