JPH09249957A - 連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み制御方法および装置 - Google Patents
連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み制御方法および装置Info
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- JPH09249957A JPH09249957A JP8058048A JP5804896A JPH09249957A JP H09249957 A JPH09249957 A JP H09249957A JP 8058048 A JP8058048 A JP 8058048A JP 5804896 A JP5804896 A JP 5804896A JP H09249957 A JPH09249957 A JP H09249957A
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- Coating With Molten Metal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層の厚み
を精度よく合理的に制御し、めっき層の剥離の発生を大
幅に低減する。 【解決手段】 付着量指令信号発生手段40からの指令
信号に応答して、設定手段41は、目標合金層厚みを設
定する。演算手段43は、多重回帰式に前記目標合金層
厚みと搬送速度検出手段39の検出値とを代入して冷媒
流量の目標値を演算する。制御手段44は、冷媒流量検
出手段37の検出値と前記目標値とを対比し、差が零と
なるように冷媒流量調整手段38を制御する。合金層の
厚み制御が多重回帰式に基づいて行われるので、合金層
厚みは、目標値と一致するように精度よく制御される。
また合金層の厚みは、めっき付着量が大きくなるにつれ
て小さくなるように制御されるので、めっき層の剥離の
発生を大幅に低減することができる。
を精度よく合理的に制御し、めっき層の剥離の発生を大
幅に低減する。 【解決手段】 付着量指令信号発生手段40からの指令
信号に応答して、設定手段41は、目標合金層厚みを設
定する。演算手段43は、多重回帰式に前記目標合金層
厚みと搬送速度検出手段39の検出値とを代入して冷媒
流量の目標値を演算する。制御手段44は、冷媒流量検
出手段37の検出値と前記目標値とを対比し、差が零と
なるように冷媒流量調整手段38を制御する。合金層の
厚み制御が多重回帰式に基づいて行われるので、合金層
厚みは、目標値と一致するように精度よく制御される。
また合金層の厚みは、めっき付着量が大きくなるにつれ
て小さくなるように制御されるので、めっき層の剥離の
発生を大幅に低減することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用排気系部
材および熱器具用部材等として有用な耐熱性に優れた溶
融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの制御方法およ
び装置に関する。
材および熱器具用部材等として有用な耐熱性に優れた溶
融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの制御方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続溶融めっき設備による溶融アルミニ
ウムめっき鋼板(以後、Alめっき鋼板と略称すること
がある)の製造において、図6に示すように、母材鋼板
4は溶融アルミニウムめっき浴1(以後、めっき浴と略
称することがある)に浸漬され、浴中のシンクロール2
を介して浴上に導出された後、浴の直上のガスワイピン
グ装置3によりアルミニウムめっき層の付着量(以後、
めっき付着量と略称することがある)を調整される。ま
た、Alめっき鋼板6が上方のトップロール9に到達す
るまでに、アルミニウムめっき層(以後、めっき層と略
称することがある)の凝固が完了するように、浴の上部
には、冷却装置5が配置され、めっき層に対する強制冷
却を行うのが通常である。
ウムめっき鋼板(以後、Alめっき鋼板と略称すること
がある)の製造において、図6に示すように、母材鋼板
4は溶融アルミニウムめっき浴1(以後、めっき浴と略
称することがある)に浸漬され、浴中のシンクロール2
を介して浴上に導出された後、浴の直上のガスワイピン
グ装置3によりアルミニウムめっき層の付着量(以後、
めっき付着量と略称することがある)を調整される。ま
た、Alめっき鋼板6が上方のトップロール9に到達す
るまでに、アルミニウムめっき層(以後、めっき層と略
称することがある)の凝固が完了するように、浴の上部
には、冷却装置5が配置され、めっき層に対する強制冷
却を行うのが通常である。
【0003】このように製造されるAlめっき鋼板は、
母材鋼板とめっき層との界面の拡散反応によって、界面
に合金層が不可避的に生成する。この合金層は硬くて脆
い層であるので、Alめっき鋼板のプレス加工の際にめ
っき層の剥離を助長する原因となる。ことに、絞り、し
ごき等の強加工が施される用途では、そのプレス成形加
工性を確保するために、合金層厚みを約5μm以下に抑
制することが必要とされている(たとえば、特公昭51
−46739号公報)。前記合金層の生成、生長を抑制
するための典型的な従来技術として、下記の先行技術が
開示されている。
母材鋼板とめっき層との界面の拡散反応によって、界面
に合金層が不可避的に生成する。この合金層は硬くて脆
い層であるので、Alめっき鋼板のプレス加工の際にめ
っき層の剥離を助長する原因となる。ことに、絞り、し
ごき等の強加工が施される用途では、そのプレス成形加
工性を確保するために、合金層厚みを約5μm以下に抑
制することが必要とされている(たとえば、特公昭51
−46739号公報)。前記合金層の生成、生長を抑制
するための典型的な従来技術として、下記の先行技術が
開示されている。
【0004】(1)めっき浴を、一定のAl−Si浴組
成(Si含有量3〜13%)に調整するとともに、母材
鋼板の浴中侵入温度(浴中侵入直前の板温)を、めっき
浴金属の融点〜融点+40℃の温度域に調節する(特開
平4−176854号公報)、(2)めっき浴中から浴
上に導出されためっき鋼板を、浴上の冷却装置の冷媒噴
霧(液体、気体+液体等)で急冷する(特開昭52−6
0239号公報)、(3)母材鋼板の浴中侵入温度を、
めっき浴温より、50〜100℃低くする(特開平5−
287488号公報)。
成(Si含有量3〜13%)に調整するとともに、母材
鋼板の浴中侵入温度(浴中侵入直前の板温)を、めっき
浴金属の融点〜融点+40℃の温度域に調節する(特開
平4−176854号公報)、(2)めっき浴中から浴
上に導出されためっき鋼板を、浴上の冷却装置の冷媒噴
霧(液体、気体+液体等)で急冷する(特開昭52−6
0239号公報)、(3)母材鋼板の浴中侵入温度を、
めっき浴温より、50〜100℃低くする(特開平5−
287488号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、前記合
金層の生成、生長を抑制するために、種々の先行技術が
開示されている。しかしながら、めっき浴組成や浴温の
調整、母材鋼板の浴中侵入温度の制御、あるいはめっき
層の調整冷却の強化等の従来開示されているような操業
条件の制御だけでは、合金層厚みの充分な抑制効果を得
ることが困難である。また、いずれの方法も、合金層の
厚みと操業条件との定量的関係が不明であり、合金層厚
みを精度よく制御することができない。
金層の生成、生長を抑制するために、種々の先行技術が
開示されている。しかしながら、めっき浴組成や浴温の
調整、母材鋼板の浴中侵入温度の制御、あるいはめっき
層の調整冷却の強化等の従来開示されているような操業
条件の制御だけでは、合金層厚みの充分な抑制効果を得
ることが困難である。また、いずれの方法も、合金層の
厚みと操業条件との定量的関係が不明であり、合金層厚
みを精度よく制御することができない。
【0006】本発明者は、前記めっき層および合金層に
ついて詳細な研究を重ねた結果、めっき付着量が大きく
なるにつれてプレス加工の際にめっき層の剥離が発生し
易くなること、めっき層の剥離に関して合金層は薄い方
がよいけれども、めっき付着量に対応して剥離の生じな
い限界合金層厚みが存在すること、限界合金層厚みは、
めっき付着量が大きくなるにつれて小さくなること、前
記限界合金層厚みに基づいて目標合金層厚みを設定すれ
ば、無駄のない合理的な合金層の厚み制御ができること
を見いだした。さらに、合金層厚みは、めっき操業条件
のうち、鋼板の搬送速度と冷却装置の冷媒流量とを変数
とする多重回帰式によって精度よく算出することができ
ること、この多重回帰式に基づいて、合金層の厚みを目
標値に精度よく制御することができることを見いだし
た。
ついて詳細な研究を重ねた結果、めっき付着量が大きく
なるにつれてプレス加工の際にめっき層の剥離が発生し
易くなること、めっき層の剥離に関して合金層は薄い方
がよいけれども、めっき付着量に対応して剥離の生じな
い限界合金層厚みが存在すること、限界合金層厚みは、
めっき付着量が大きくなるにつれて小さくなること、前
記限界合金層厚みに基づいて目標合金層厚みを設定すれ
ば、無駄のない合理的な合金層の厚み制御ができること
を見いだした。さらに、合金層厚みは、めっき操業条件
のうち、鋼板の搬送速度と冷却装置の冷媒流量とを変数
とする多重回帰式によって精度よく算出することができ
ること、この多重回帰式に基づいて、合金層の厚みを目
標値に精度よく制御することができることを見いだし
た。
【0007】本発明は、前記知見に基づいてなされたも
のであり、母材鋼板とめっき層との界面に生成する合金
層の厚みを精度よく合理的に制御することができる連続
溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの制御方法お
よび装置を提供するものである。
のであり、母材鋼板とめっき層との界面に生成する合金
層の厚みを精度よく合理的に制御することができる連続
溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの制御方法お
よび装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融アルミニ
ウムめっき浴に、鋼板を連続的に搬送して浸漬し、鋼板
表面にアルミニウムめっき層を形成し、引続き前記めっ
き浴上で冷媒を噴射して冷却する連続溶融アルミニウム
めっき鋼板の合金層厚みの制御方法において、アルミニ
ウムめっき層の付着量が大きくなるにつれて、アルミニ
ウムめっき層と鋼板との界面に形成される合金層の厚み
が小さくなるように冷媒流量を増大し、かつ鋼板の搬送
速度が小さくなるにつれて冷媒流量を増大することを特
徴とする連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み
の制御方法である。 本発明に従えば、合金層の厚みはアルミニウムめっき層
の付着量に応じて制御され、めっき層の付着量が大きく
なるにつれて合金層の厚みが小さくなるように制御され
る。アルミニウムめっき層は、その付着量が大きくなる
につれてプレス加工の際に剥離しやすくなり、合金層は
硬くて脆いので、その厚みが大きくなる程、アルミニウ
ムめっき層の剥離を助長する。このため、めっき付着量
が大きくなるにつれて、合金層の厚みが小さくなるよう
に制御することによって、プレス加工の際にアルミニウ
ムめっき層の剥離の発生を大幅に低減することができ
る。 また、合金層の厚み制御は、鋼板の搬送速度に応じて冷
媒流量を調節することによって行われ、鋼板搬送速度が
小さくなるにつれて冷媒流量が大きくなるように調節さ
れる。合金層の厚みは、アルミニウムめっき鋼板の冷却
速度を大きくする程小さくなり、前記冷却速度は冷媒流
量および鋼板搬送速度を大きくする程大きくなる。しか
しながら、鋼板搬送速度は、アルミニウムめっき鋼板の
めっき性を変動させるので、鋼板搬送速度の速度調整を
行えば、不めっき等の発生を招くおそれがある。したが
って、鋼板搬送速度に応じて冷媒流量を調節し、合金層
の厚み制御を行うことによって、換言すれば、合金層の
厚み制御のために、鋼板搬送速度の速度調整を行わない
ことによって、めっき性を阻害することなく、合金層の
厚み制御を行うことができる。
ウムめっき浴に、鋼板を連続的に搬送して浸漬し、鋼板
表面にアルミニウムめっき層を形成し、引続き前記めっ
き浴上で冷媒を噴射して冷却する連続溶融アルミニウム
めっき鋼板の合金層厚みの制御方法において、アルミニ
ウムめっき層の付着量が大きくなるにつれて、アルミニ
ウムめっき層と鋼板との界面に形成される合金層の厚み
が小さくなるように冷媒流量を増大し、かつ鋼板の搬送
速度が小さくなるにつれて冷媒流量を増大することを特
徴とする連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み
の制御方法である。 本発明に従えば、合金層の厚みはアルミニウムめっき層
の付着量に応じて制御され、めっき層の付着量が大きく
なるにつれて合金層の厚みが小さくなるように制御され
る。アルミニウムめっき層は、その付着量が大きくなる
につれてプレス加工の際に剥離しやすくなり、合金層は
硬くて脆いので、その厚みが大きくなる程、アルミニウ
ムめっき層の剥離を助長する。このため、めっき付着量
が大きくなるにつれて、合金層の厚みが小さくなるよう
に制御することによって、プレス加工の際にアルミニウ
ムめっき層の剥離の発生を大幅に低減することができ
る。 また、合金層の厚み制御は、鋼板の搬送速度に応じて冷
媒流量を調節することによって行われ、鋼板搬送速度が
小さくなるにつれて冷媒流量が大きくなるように調節さ
れる。合金層の厚みは、アルミニウムめっき鋼板の冷却
速度を大きくする程小さくなり、前記冷却速度は冷媒流
量および鋼板搬送速度を大きくする程大きくなる。しか
しながら、鋼板搬送速度は、アルミニウムめっき鋼板の
めっき性を変動させるので、鋼板搬送速度の速度調整を
行えば、不めっき等の発生を招くおそれがある。したが
って、鋼板搬送速度に応じて冷媒流量を調節し、合金層
の厚み制御を行うことによって、換言すれば、合金層の
厚み制御のために、鋼板搬送速度の速度調整を行わない
ことによって、めっき性を阻害することなく、合金層の
厚み制御を行うことができる。
【0009】また本発明は、鋼板を加熱し、表面酸化物
を還元する還元焼鈍炉と、還元焼鈍炉からの鋼板が溶融
アルミニウムめっき浴中に浸漬され、浴中を通過して引
上げられるめっき手段と、前記アルミニウムめっき鋼板
に気体の噴射位置よりも下流側で冷媒を噴射して冷却す
る冷却手段と、鋼板の搬送速度を検出する搬送速度検出
手段と、冷却手段に供給される冷媒の流量を検出する冷
媒流量検出手段と、冷却手段に供給される冷媒の流量を
調節する冷媒流量調整手段と、鋼板に形成されるアルミ
ニウムめっき層の付着量を表す指令信号を発生する手段
と、アルミニウムめっき層と鋼板との界面に形成される
合金層の目標厚みを、前記めっき付着量を表す指令信号
に対応してめっき層が剥離しない予め定める値に、設定
する設定手段と、搬送速度検出手段の出力と前記合金層
の設定された目標厚みとに応答し、鋼板搬送速度と冷媒
流量とを変数とし合金層の厚みを求める多重回帰式に基
づいて、冷却手段に供給される冷媒流量の目標値を演算
する演算手段と、冷媒流量検出手段の検出値が、演算手
段によって求められた冷媒流量の目標値と一致するよう
に冷媒流量調整手段を動作させる制御手段とを含むこと
を特徴とする連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層
厚みの制御装置である。 本発明に従えば、付着量指令信号発生手段からアルミニ
ウムめっき層の付着量を表す信号が設定手段に与えられ
る。設定手段は、合金層の目標厚みを、前記めっき付着
量指令信号に対応して、めっき層が剥離しない予め定め
る値に設定し、演算手段に与える。演算手段は、鋼板搬
送速度と冷媒流量とを変数とし合金層の厚みを求める多
重回帰式に前記目標合金層厚みと搬送速度検出手段の検
出値を代入して、冷却手段に供給される冷媒流量の目標
値を演算する。演算手段によって求められた冷媒流量の
目標値は、制御手段に与えられる。制御手段は、冷媒流
量検出手段の検出値と、前記冷媒流量の目標値とを対比
し、両者が一致するように制御信号を冷媒流量調整手段
に与える。冷媒流量調整手段は、制御信号に応答して冷
却手段に供給する冷媒の流量を調節する。このように、
合金層の厚み制御が多重回帰式に基づいて行われるの
で、アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みは、めっき層
の剥離が生じない目標厚みと一致するように精度よく制
御される。
を還元する還元焼鈍炉と、還元焼鈍炉からの鋼板が溶融
アルミニウムめっき浴中に浸漬され、浴中を通過して引
上げられるめっき手段と、前記アルミニウムめっき鋼板
に気体の噴射位置よりも下流側で冷媒を噴射して冷却す
る冷却手段と、鋼板の搬送速度を検出する搬送速度検出
手段と、冷却手段に供給される冷媒の流量を検出する冷
媒流量検出手段と、冷却手段に供給される冷媒の流量を
調節する冷媒流量調整手段と、鋼板に形成されるアルミ
ニウムめっき層の付着量を表す指令信号を発生する手段
と、アルミニウムめっき層と鋼板との界面に形成される
合金層の目標厚みを、前記めっき付着量を表す指令信号
に対応してめっき層が剥離しない予め定める値に、設定
する設定手段と、搬送速度検出手段の出力と前記合金層
の設定された目標厚みとに応答し、鋼板搬送速度と冷媒
流量とを変数とし合金層の厚みを求める多重回帰式に基
づいて、冷却手段に供給される冷媒流量の目標値を演算
する演算手段と、冷媒流量検出手段の検出値が、演算手
段によって求められた冷媒流量の目標値と一致するよう
に冷媒流量調整手段を動作させる制御手段とを含むこと
を特徴とする連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層
厚みの制御装置である。 本発明に従えば、付着量指令信号発生手段からアルミニ
ウムめっき層の付着量を表す信号が設定手段に与えられ
る。設定手段は、合金層の目標厚みを、前記めっき付着
量指令信号に対応して、めっき層が剥離しない予め定め
る値に設定し、演算手段に与える。演算手段は、鋼板搬
送速度と冷媒流量とを変数とし合金層の厚みを求める多
重回帰式に前記目標合金層厚みと搬送速度検出手段の検
出値を代入して、冷却手段に供給される冷媒流量の目標
値を演算する。演算手段によって求められた冷媒流量の
目標値は、制御手段に与えられる。制御手段は、冷媒流
量検出手段の検出値と、前記冷媒流量の目標値とを対比
し、両者が一致するように制御信号を冷媒流量調整手段
に与える。冷媒流量調整手段は、制御信号に応答して冷
却手段に供給する冷媒の流量を調節する。このように、
合金層の厚み制御が多重回帰式に基づいて行われるの
で、アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みは、めっき層
の剥離が生じない目標厚みと一致するように精度よく制
御される。
【0010】また本発明の前記合金層の目標厚みを設定
する手段は、アルミニウムめっき層の付着量を表す指令
信号に応答して、その信号が表すめっき付着量が大きく
なるにつれて、形成されるべき合金層の目標厚みを小さ
く設定して演算手段に与えることを特徴とする。 本発明に従えば、合金層の目標厚みはめっき付着量が大
きくなるにつれて、小さい値に設定されるので、めっき
付着量にかかわらず、一律に同一の目標値が設定される
場合に比べて、めっき付着量が小さい場合における過剰
に低い目標値の設定を回避することができる。このた
め、合金層の厚み制御を無駄のない合理的に設定された
目標値に基づいて行うことができ、アルミニウムめっき
鋼板の過剰品質の発生を防止することができる。
する手段は、アルミニウムめっき層の付着量を表す指令
信号に応答して、その信号が表すめっき付着量が大きく
なるにつれて、形成されるべき合金層の目標厚みを小さ
く設定して演算手段に与えることを特徴とする。 本発明に従えば、合金層の目標厚みはめっき付着量が大
きくなるにつれて、小さい値に設定されるので、めっき
付着量にかかわらず、一律に同一の目標値が設定される
場合に比べて、めっき付着量が小さい場合における過剰
に低い目標値の設定を回避することができる。このた
め、合金層の厚み制御を無駄のない合理的に設定された
目標値に基づいて行うことができ、アルミニウムめっき
鋼板の過剰品質の発生を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
る溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み制御装置
(以後、合金層厚み制御装置と略称する。)の構成を簡
略化して示す系統図であり、図2は図1に示す冷却制御
手段の電気的構成を示すブロック図である。
る溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み制御装置
(以後、合金層厚み制御装置と略称する。)の構成を簡
略化して示す系統図であり、図2は図1に示す冷却制御
手段の電気的構成を示すブロック図である。
【0012】合金層厚み制御装置11は、図1に示すよ
うに還元焼鈍炉13と、めっき手段14と、冷却制御手
段16と、めっき付着量検出手段29と、搬送速度検出
手段39とを含んで構成される。冷間圧延された普通鋼
鋼板(以後、鋼板と略称する)21は、還元焼鈍炉13
に導入され、弱酸化処理および焼なまし、ならびに表面
酸化皮膜の還元処理が行われる。還元焼鈍炉13を通過
した鋼板21は、炉内ブライドルロール23に巻掛けら
れて斜め下方に搬送され、スナウト24を介してめっき
浴25中に浸漬される。
うに還元焼鈍炉13と、めっき手段14と、冷却制御手
段16と、めっき付着量検出手段29と、搬送速度検出
手段39とを含んで構成される。冷間圧延された普通鋼
鋼板(以後、鋼板と略称する)21は、還元焼鈍炉13
に導入され、弱酸化処理および焼なまし、ならびに表面
酸化皮膜の還元処理が行われる。還元焼鈍炉13を通過
した鋼板21は、炉内ブライドルロール23に巻掛けら
れて斜め下方に搬送され、スナウト24を介してめっき
浴25中に浸漬される。
【0013】前記めっき手段14は、溶融アルミニウム
めっき浴25と、めっき浴25が貯留される鋳鉄製めっ
きポット26と、めっき浴25中に設けられているシン
クロール27とを含む。めっき浴25の浴組成は、Si
含有量3〜13重量%、残部Alとすることが好まし
い。Si含有量の下限値を3重量%としたのは、Si添
加による合金層の抑制効果を奏するためであり、それに
は少なくとも3重量%の含有が必要であるからである。
他方、Si含有量が13重量%を超えると、めっき層の
耐食性および加工性が低下するので、これを上限として
いる。めっき浴25に浸漬された鋼板21は、シンクロ
ール27に巻掛けられながらめっき浴25中を通過して
引上げられめっき浴25から導出される。
めっき浴25と、めっき浴25が貯留される鋳鉄製めっ
きポット26と、めっき浴25中に設けられているシン
クロール27とを含む。めっき浴25の浴組成は、Si
含有量3〜13重量%、残部Alとすることが好まし
い。Si含有量の下限値を3重量%としたのは、Si添
加による合金層の抑制効果を奏するためであり、それに
は少なくとも3重量%の含有が必要であるからである。
他方、Si含有量が13重量%を超えると、めっき層の
耐食性および加工性が低下するので、これを上限として
いる。めっき浴25に浸漬された鋼板21は、シンクロ
ール27に巻掛けられながらめっき浴25中を通過して
引上げられめっき浴25から導出される。
【0014】めっき浴25から導出されたAlめっき鋼
板21aは、めっき浴25の直上に設けられている吹払
ノズル28によって過剰に付着したアルミニウムを吹払
され、めっき付着量を調整される。吹払ノズル28を通
過したAlめっき鋼板21aは、冷却制御手段16、出
側ブライドルロール48およびめっき付着量検出手段2
9を経て下流側に搬送される。前記めっき付着量検出手
段29は、たとえばX線厚み計であり、吹払ノズル28
よりも鋼板搬送方向下流側に配置され、Alめっき鋼板
21aのめっき付着量を検出する。前記搬送速度検出手
段39は、たとえばパルスジェネレータであり、前記出
側ブライドルロール48に設けられている。パルスジェ
ネレータ39は、一定時間内に計数されるパルス数から
Alめっき鋼板21aの搬送速度を正確に検出する。
板21aは、めっき浴25の直上に設けられている吹払
ノズル28によって過剰に付着したアルミニウムを吹払
され、めっき付着量を調整される。吹払ノズル28を通
過したAlめっき鋼板21aは、冷却制御手段16、出
側ブライドルロール48およびめっき付着量検出手段2
9を経て下流側に搬送される。前記めっき付着量検出手
段29は、たとえばX線厚み計であり、吹払ノズル28
よりも鋼板搬送方向下流側に配置され、Alめっき鋼板
21aのめっき付着量を検出する。前記搬送速度検出手
段39は、たとえばパルスジェネレータであり、前記出
側ブライドルロール48に設けられている。パルスジェ
ネレータ39は、一定時間内に計数されるパルス数から
Alめっき鋼板21aの搬送速度を正確に検出する。
【0015】図1および図2を参照して、前記冷却制御
手段である冷却制御装置16は、冷却手段36と、冷媒
流量検出手段37と、冷媒流量調整手段38と、付着量
指令信号発生手段40と、設定手段41と、演算手段4
3と、制御手段44とを含んで構成される。
手段である冷却制御装置16は、冷却手段36と、冷媒
流量検出手段37と、冷媒流量調整手段38と、付着量
指令信号発生手段40と、設定手段41と、演算手段4
3と、制御手段44とを含んで構成される。
【0016】冷却手段である冷却ボックス36は、前記
吹払ノズル28よりも鋼板搬送方向下流側に配置され、
Alめっき鋼板21aに冷媒を噴射して冷却する。前記
冷媒としては、空気または空気と水との混合流体が好適
に用いられる。本実施の形態では、取扱いの容易な常温
の空気を用いる。冷媒流量検出手段37は、たとえば空
気流量計であり、冷却ボックス36に供給される冷却用
空気流量を計測する。冷媒流量調整手段である空気流量
調整弁38は、冷却ボックス36に供給される冷却用空
気流量を調節する。冷却用空気は、空気ブロア45から
空気流量調整弁38および空気流量計37を介して冷却
ボックス36に供給される。
吹払ノズル28よりも鋼板搬送方向下流側に配置され、
Alめっき鋼板21aに冷媒を噴射して冷却する。前記
冷媒としては、空気または空気と水との混合流体が好適
に用いられる。本実施の形態では、取扱いの容易な常温
の空気を用いる。冷媒流量検出手段37は、たとえば空
気流量計であり、冷却ボックス36に供給される冷却用
空気流量を計測する。冷媒流量調整手段である空気流量
調整弁38は、冷却ボックス36に供給される冷却用空
気流量を調節する。冷却用空気は、空気ブロア45から
空気流量調整弁38および空気流量計37を介して冷却
ボックス36に供給される。
【0017】付着量指令信号発生手段40は、たとえば
ビジネスコンピュータであり、生産計画に基づいてAl
めっき鋼板21aの目標めっき付着量を表す指令信号を
めっき投入順に発生する。設定手段41は、たとえばプ
ロセスコンピュータであり、そのメモリ41aには、後
記めっき付着量と目標合金層厚みとの対応関係が記憶さ
れている。設定手段41は、この対応関係に基づいて目
標合金層厚みをめっき付着量に応じて設定する。
ビジネスコンピュータであり、生産計画に基づいてAl
めっき鋼板21aの目標めっき付着量を表す指令信号を
めっき投入順に発生する。設定手段41は、たとえばプ
ロセスコンピュータであり、そのメモリ41aには、後
記めっき付着量と目標合金層厚みとの対応関係が記憶さ
れている。設定手段41は、この対応関係に基づいて目
標合金層厚みをめっき付着量に応じて設定する。
【0018】演算手段43は、たとえばプロセスコンピ
ュータであり、そのメモリ43aには後記多重回帰式が
記憶されている。演算手段43は、この多重回帰式に基
づいて、冷却ボックス36に供給する冷却用空気流量を
演算する。制御手段44は、たとえば比較器であり、与
えられた2つの信号を対比して、その差を零とする制御
信号を発生する。
ュータであり、そのメモリ43aには後記多重回帰式が
記憶されている。演算手段43は、この多重回帰式に基
づいて、冷却ボックス36に供給する冷却用空気流量を
演算する。制御手段44は、たとえば比較器であり、与
えられた2つの信号を対比して、その差を零とする制御
信号を発生する。
【0019】Alめっき開始に先立って、付着量指令信
号発生手段であるビジネスコンピュータ40は目標めっ
き付着量を表す指令信号を設定手段41に与える。設定
手段41は、目標めっき付着量を表す指令信号に対応し
て合金層の目標厚みを設定し、演算手段43に与える。
Alめっき開始後、搬送速度検出手段であるパルスジェ
ネレータ39は、Alめっき鋼板21aの搬送速度を検
出し、演算手段43に与える。演算手段43は、設定手
段41によって与えられた合金層の目標厚みおよびパル
スジェネレータ39によって与えられた搬送速度を前記
多重回帰式に代入して冷却ボックス36に供給する冷却
用空気流量の目標値を演算し、制御手段44に与える。
冷媒流量検出手段である空気流量計37は、冷却ボック
ス36に供給される冷却用空気の流量を検出して制御手
段44に与える。
号発生手段であるビジネスコンピュータ40は目標めっ
き付着量を表す指令信号を設定手段41に与える。設定
手段41は、目標めっき付着量を表す指令信号に対応し
て合金層の目標厚みを設定し、演算手段43に与える。
Alめっき開始後、搬送速度検出手段であるパルスジェ
ネレータ39は、Alめっき鋼板21aの搬送速度を検
出し、演算手段43に与える。演算手段43は、設定手
段41によって与えられた合金層の目標厚みおよびパル
スジェネレータ39によって与えられた搬送速度を前記
多重回帰式に代入して冷却ボックス36に供給する冷却
用空気流量の目標値を演算し、制御手段44に与える。
冷媒流量検出手段である空気流量計37は、冷却ボック
ス36に供給される冷却用空気の流量を検出して制御手
段44に与える。
【0020】制御手段である比較器44は、空気流量計
37の検出値と演算手段43によって求められた冷却用
空気流量の目標値とを対比し、その差が零となる制御信
号を冷媒流量調整手段である空気流量調整弁38に与え
る。空気流量調整弁38は、制御信号に応答して、前記
冷却ボックス36に供給する空気流量を調節する。この
ように、合金層の厚み制御が多重回帰式に基づいて行わ
れるので、Alめっき鋼板の合金層厚みは、めっき付着
量に応じて設定される目標値と一致するように精度よく
制御される。
37の検出値と演算手段43によって求められた冷却用
空気流量の目標値とを対比し、その差が零となる制御信
号を冷媒流量調整手段である空気流量調整弁38に与え
る。空気流量調整弁38は、制御信号に応答して、前記
冷却ボックス36に供給する空気流量を調節する。この
ように、合金層の厚み制御が多重回帰式に基づいて行わ
れるので、Alめっき鋼板の合金層厚みは、めっき付着
量に応じて設定される目標値と一致するように精度よく
制御される。
【0021】図3は、めっき付着量と合金層厚みの目標
値との対応関係を示すグラフである。図3の横軸はめっ
き付着量を示しており、図3の縦軸は合金層厚みの目標
値を示している。合金層厚みの目標値は、めっき層の剥
離の生じない値に選ばれる。図3は、多数のプレス加工
試験から得られた試験結果を示すものである。図3から
めっき付着量が大きくなるにつれて、めっき層の剥離の
生じない合金層厚みの目標値が小さくなることが判る。
これは次のように理解することができる。
値との対応関係を示すグラフである。図3の横軸はめっ
き付着量を示しており、図3の縦軸は合金層厚みの目標
値を示している。合金層厚みの目標値は、めっき層の剥
離の生じない値に選ばれる。図3は、多数のプレス加工
試験から得られた試験結果を示すものである。図3から
めっき付着量が大きくなるにつれて、めっき層の剥離の
生じない合金層厚みの目標値が小さくなることが判る。
これは次のように理解することができる。
【0022】前述のように、Alめっき鋼板はめっき
層、合金層および母材鋼板の3層から構成されている。
めっき層はAl−Si合金が溶融状態から凝固したいわ
ゆる凝固組織であるので、加工性に乏しい。合金層は、
前述のように硬くて脆く、かつ平滑でないので、めっき
層よりも加工性がさらに低い。これに対して母材鋼板
は、普通鋼を冷間圧延した後、焼なましを行ったいわゆ
る圧延再結晶組織であるので、めっき層および合金層よ
りも加工性が優れている。Alめっき鋼板をプレス加工
する際、加工性の低いめっき層および合金層は、母材鋼
板の変形に追随することができないので、それらと母材
鋼板との密着力が低下する。この密着力の低下は、めっ
き層および合金層の厚みが大きくなる程、助長されるの
で、めっき層および合金層の厚みが大きくなる程、めっ
き層の剥離が生じやすくなる。このため、めっき層の厚
みが大きくなる程、めっき層よりもさらに加工性の低い
合金層の厚みを小さくして耐剥離性の低下を補う必要が
ある。
層、合金層および母材鋼板の3層から構成されている。
めっき層はAl−Si合金が溶融状態から凝固したいわ
ゆる凝固組織であるので、加工性に乏しい。合金層は、
前述のように硬くて脆く、かつ平滑でないので、めっき
層よりも加工性がさらに低い。これに対して母材鋼板
は、普通鋼を冷間圧延した後、焼なましを行ったいわゆ
る圧延再結晶組織であるので、めっき層および合金層よ
りも加工性が優れている。Alめっき鋼板をプレス加工
する際、加工性の低いめっき層および合金層は、母材鋼
板の変形に追随することができないので、それらと母材
鋼板との密着力が低下する。この密着力の低下は、めっ
き層および合金層の厚みが大きくなる程、助長されるの
で、めっき層および合金層の厚みが大きくなる程、めっ
き層の剥離が生じやすくなる。このため、めっき層の厚
みが大きくなる程、めっき層よりもさらに加工性の低い
合金層の厚みを小さくして耐剥離性の低下を補う必要が
ある。
【0023】本実施の形態では、めっき付着量に応じて
合金層厚みの目標値が図3に基づいて設定される。図3
に示す対応関係は、前記設定手段41のメモリ41aに
数式または表として予め記憶される。このように、合金
層厚みの目標値がプレス加工試験に基づいて実践的に設
定されるので、めっき付着量にかかわらず一律に同一の
目標値が設定される場合に比べて、めっき付着量の小さ
い場合における過剰に低い目標値の設定が回避される。
このため、結果としてAlめっき鋼板の過剰品質の発生
を防止することができる。
合金層厚みの目標値が図3に基づいて設定される。図3
に示す対応関係は、前記設定手段41のメモリ41aに
数式または表として予め記憶される。このように、合金
層厚みの目標値がプレス加工試験に基づいて実践的に設
定されるので、めっき付着量にかかわらず一律に同一の
目標値が設定される場合に比べて、めっき付着量の小さ
い場合における過剰に低い目標値の設定が回避される。
このため、結果としてAlめっき鋼板の過剰品質の発生
を防止することができる。
【0024】図4は、合金層の厚みとめっき操業条件と
の関係を示すグラフである。合金層の厚みは、Alめっ
き鋼板の冷却速度と相関があり、冷却速度が大きくなる
につれて合金層厚みが小さくなる。Alめっき鋼板の冷
却速度は、めっき操業条件のうち冷却用空気流量と鋼板
搬送速度とによって左右される。鋼板搬送速度がAlめ
っき鋼板の冷却速度に影響を及ぼすのは、鋼板搬送速度
によってAlめっき鋼板21aがめっき浴25上に導出
された時点から冷却ボックス36に到達する時点までの
経過時間が決定されるからである。図4の横軸は鋼板搬
送速度を示しており、縦軸は冷却用空気流量を示してい
る。図4中の曲線C1は、合金層の厚みがたとえば4μ
mである場合における冷却用空気流量と鋼板搬送速度と
の関係を示す曲線であり、曲線C2は合金層の厚みが曲
線C1の場合よりも大きい、たとえば5μmである場合
における冷却用空気流量と鋼板搬送速度との関係を示す
曲線である。図4から、合金層厚みと冷却用空気流量と
鋼板搬送速度との関係は合金層厚みで層別した曲線群に
よって表すことができること、合金層厚みは冷却用空気
流量および鋼板搬送速度に反比例し、これらが大きくな
るにつれて小さくなること、合金層厚みが同一である場
合には、冷却用空気流量と鋼板搬送速度とは反比例し、
いずれか一方の値が大きくなれば、他方の値が小さくな
ることが判る。このように、合金層厚みと冷却用空気流
量と鋼板搬送速度との関係は、3つの変数のうち2つが
定まれば他の1つが一義的に決定されるので、前記関係
は冷却用空気流量と鋼板搬送速度とを変数とし、合金層
厚みを求める多重回帰式によって表すことができる。前
記多重回帰式は、合金層厚みをL、冷却用空気流量を
F、鋼板搬送速度Vとするとき、下記(1)式によって
表される。
の関係を示すグラフである。合金層の厚みは、Alめっ
き鋼板の冷却速度と相関があり、冷却速度が大きくなる
につれて合金層厚みが小さくなる。Alめっき鋼板の冷
却速度は、めっき操業条件のうち冷却用空気流量と鋼板
搬送速度とによって左右される。鋼板搬送速度がAlめ
っき鋼板の冷却速度に影響を及ぼすのは、鋼板搬送速度
によってAlめっき鋼板21aがめっき浴25上に導出
された時点から冷却ボックス36に到達する時点までの
経過時間が決定されるからである。図4の横軸は鋼板搬
送速度を示しており、縦軸は冷却用空気流量を示してい
る。図4中の曲線C1は、合金層の厚みがたとえば4μ
mである場合における冷却用空気流量と鋼板搬送速度と
の関係を示す曲線であり、曲線C2は合金層の厚みが曲
線C1の場合よりも大きい、たとえば5μmである場合
における冷却用空気流量と鋼板搬送速度との関係を示す
曲線である。図4から、合金層厚みと冷却用空気流量と
鋼板搬送速度との関係は合金層厚みで層別した曲線群に
よって表すことができること、合金層厚みは冷却用空気
流量および鋼板搬送速度に反比例し、これらが大きくな
るにつれて小さくなること、合金層厚みが同一である場
合には、冷却用空気流量と鋼板搬送速度とは反比例し、
いずれか一方の値が大きくなれば、他方の値が小さくな
ることが判る。このように、合金層厚みと冷却用空気流
量と鋼板搬送速度との関係は、3つの変数のうち2つが
定まれば他の1つが一義的に決定されるので、前記関係
は冷却用空気流量と鋼板搬送速度とを変数とし、合金層
厚みを求める多重回帰式によって表すことができる。前
記多重回帰式は、合金層厚みをL、冷却用空気流量を
F、鋼板搬送速度Vとするとき、下記(1)式によって
表される。
【0025】 L=aFd+bVe+c …(1) ここで、a,b,c,d,eは定数であり、多くの操業
実績値に基づいて回帰分析によって決定される。前記多
重回帰式(1)は、前記演算手段43のメモリ43aに
予め記憶される。
実績値に基づいて回帰分析によって決定される。前記多
重回帰式(1)は、前記演算手段43のメモリ43aに
予め記憶される。
【0026】図5は、溶融アルミニウムめっき鋼板の合
金層厚みの制御方法を説明するためのフローチャートで
ある。ステップm1では、Alめっきの開始に先立っ
て、めっき付着量を表す指令信号がビジネスコンピュー
タ40から設定手段41に与えられる。ステップm2で
は、目標合金層厚みの設定が行われる。この設定は、前
記めっき付着量指令信号に対応する目標合金層厚みを前
記図3から求めることによって行われる。前述のように
合金層厚みの目標値は、めっき付着量が大きくなるにつ
れて小さくなるように設定され、かつその値はプレス加
工の際にめっき層の剥離が生じない値に予め定められて
いる。
金層厚みの制御方法を説明するためのフローチャートで
ある。ステップm1では、Alめっきの開始に先立っ
て、めっき付着量を表す指令信号がビジネスコンピュー
タ40から設定手段41に与えられる。ステップm2で
は、目標合金層厚みの設定が行われる。この設定は、前
記めっき付着量指令信号に対応する目標合金層厚みを前
記図3から求めることによって行われる。前述のように
合金層厚みの目標値は、めっき付着量が大きくなるにつ
れて小さくなるように設定され、かつその値はプレス加
工の際にめっき層の剥離が生じない値に予め定められて
いる。
【0027】ステップm3では、Alめっきが開始され
る。ステップm4では、鋼板搬送速度がパルスジェネレ
ータ39によって検出される。ステップm5では、冷却
用空気流量の目標値FAが演算によって求められる。こ
の演算は、前記目標合金層厚みの設定値と鋼板搬送速度
の検出値とを前記多重回帰式(1)式に代入することに
よって行われる。ステップm6では、冷却用空気流量F
が空気流量計37によって検出される。
る。ステップm4では、鋼板搬送速度がパルスジェネレ
ータ39によって検出される。ステップm5では、冷却
用空気流量の目標値FAが演算によって求められる。こ
の演算は、前記目標合金層厚みの設定値と鋼板搬送速度
の検出値とを前記多重回帰式(1)式に代入することに
よって行われる。ステップm6では、冷却用空気流量F
が空気流量計37によって検出される。
【0028】ステップm7では、冷却用空気流量Fの検
出値が目標値FAと一致しているか否かが判断される。
この判断が肯定であれば、ステップm9に進み、否定で
あればステップm8に進む。ステップm8では、冷却用
空気流量の調整が行われる。この調整は、冷却用空気流
量Fの検出値が目標値FAと一致するように空気流量調
整弁38の弁開度を調節することによって行われる。冷
却用空気流量は、前記図4に示すように目標合金層厚み
が小さくなるにつれて大きくなるように、かつ鋼板搬送
速度が小さくなるにつれて大きくなるように調整され
る。
出値が目標値FAと一致しているか否かが判断される。
この判断が肯定であれば、ステップm9に進み、否定で
あればステップm8に進む。ステップm8では、冷却用
空気流量の調整が行われる。この調整は、冷却用空気流
量Fの検出値が目標値FAと一致するように空気流量調
整弁38の弁開度を調節することによって行われる。冷
却用空気流量は、前記図4に示すように目標合金層厚み
が小さくなるにつれて大きくなるように、かつ鋼板搬送
速度が小さくなるにつれて大きくなるように調整され
る。
【0029】ステップm9では、合金層の厚み制御を終
了するか否かが判断される。この判断は、Alめっき鋼
板21aのコイル尾端が、冷却ボックス36に到達して
いるか否かによって行われる。この判断が否定であれ
ば、制御が続行され、ステップm4に戻る。このステッ
プm4からステップm9を経て、再度ステップm4に戻
るループは、ステップm9における判断が肯定になるま
で繰返される。ステップm9における判断が肯定であれ
ば、1コイル分の合金層の厚み制御が終了する。
了するか否かが判断される。この判断は、Alめっき鋼
板21aのコイル尾端が、冷却ボックス36に到達して
いるか否かによって行われる。この判断が否定であれ
ば、制御が続行され、ステップm4に戻る。このステッ
プm4からステップm9を経て、再度ステップm4に戻
るループは、ステップm9における判断が肯定になるま
で繰返される。ステップm9における判断が肯定であれ
ば、1コイル分の合金層の厚み制御が終了する。
【0030】以上述べたように、本実施の形態では、合
金層の厚み制御が操業実績値に基づいて予め定められる
多重回帰式を用いて行われるので、合金層厚みは目標合
金層厚みと一致するように精度よく制御される。また、
合金層の厚み制御が鋼板搬送速度の速度調整によって行
われないので、鋼板搬送速度はめっき性を最良とする条
件に設定することができる。このため、めっき性を阻害
することなく、合金層の厚み制御を行うことができる。
金層の厚み制御が操業実績値に基づいて予め定められる
多重回帰式を用いて行われるので、合金層厚みは目標合
金層厚みと一致するように精度よく制御される。また、
合金層の厚み制御が鋼板搬送速度の速度調整によって行
われないので、鋼板搬送速度はめっき性を最良とする条
件に設定することができる。このため、めっき性を阻害
することなく、合金層の厚み制御を行うことができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、合金層の
厚みはアルミニウムめっき層の付着量に応じて制御さ
れ、めっき層の付着量が大きくなるにつれて合金層の厚
みが小さくなるように制御される。このため、プレス加
工の際にアルミニウムめっき層の剥離の発生を大幅に低
減することができ、需要家における不具合の発生を確実
に防止することができる。また、めっき性を変動させる
鋼板搬送速度の速度調整が合金層の厚み制御のために行
われないので、めっき性を阻害することなく合金層の厚
み制御を行うことができる。
厚みはアルミニウムめっき層の付着量に応じて制御さ
れ、めっき層の付着量が大きくなるにつれて合金層の厚
みが小さくなるように制御される。このため、プレス加
工の際にアルミニウムめっき層の剥離の発生を大幅に低
減することができ、需要家における不具合の発生を確実
に防止することができる。また、めっき性を変動させる
鋼板搬送速度の速度調整が合金層の厚み制御のために行
われないので、めっき性を阻害することなく合金層の厚
み制御を行うことができる。
【0032】また本発明によれば、合金層の厚み制御が
多重回帰式に基づいて行われるので、アルミニウムめっ
き鋼板の合金層厚みは、めっき層の剥離が生じない目標
厚みと一致するように精度よく制御される。このため、
アルミニウムめっき鋼板のプレス加工特性が大幅に向上
する。
多重回帰式に基づいて行われるので、アルミニウムめっ
き鋼板の合金層厚みは、めっき層の剥離が生じない目標
厚みと一致するように精度よく制御される。このため、
アルミニウムめっき鋼板のプレス加工特性が大幅に向上
する。
【0033】また本発明によれば、合金層の厚み制御を
合理的に設定された目標値に基づいて行うことができる
ので、アルミニウムめっき鋼板の過剰品質の発生を防止
することができる。
合理的に設定された目標値に基づいて行うことができる
ので、アルミニウムめっき鋼板の過剰品質の発生を防止
することができる。
【図1】本発明の実施の一形態である溶融アルミニウム
めっき鋼板の合金層厚み制御装置の構成を簡略化して示
す系統図である。
めっき鋼板の合金層厚み制御装置の構成を簡略化して示
す系統図である。
【図2】図1に示す冷却制御手段の電気的構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図3】めっき付着量と合金層厚みの目標値との対応関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図4】合金層の厚みとめっき操業条件との関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図5】溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの制
御方法を説明するためのフローチャートである。
御方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】従来からの連続溶融アルミニウムめっき設備の
めっき浴近辺の構成を簡略化して示す系統図である。
めっき浴近辺の構成を簡略化して示す系統図である。
11 合金層厚み制御装置 13 還元焼鈍炉 14 めっき手段 16 冷却制御手段 21 鋼板 21a Alめっき鋼板 29 めっき付着量検出手段 36 冷却手段 37 冷媒流量検出手段 38 冷媒流量調整手段 39 搬送速度検出手段 40 付着量指令信号発生手段 41 設定手段 43 演算手段 44 制御手段
Claims (3)
- 【請求項1】 溶融アルミニウムめっき浴に、鋼板を連
続的に搬送して浸漬し、鋼板表面にアルミニウムめっき
層を形成し、引続き前記めっき浴上で冷媒を噴射して冷
却する連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの
制御方法において、 アルミニウムめっき層の付着量が大きくなるにつれて、
アルミニウムめっき層と鋼板との界面に形成される合金
層の厚みが小さくなるように冷媒流量を増大し、かつ鋼
板の搬送速度が小さくなるにつれて冷媒流量を増大する
ことを特徴とする連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合
金層厚みの制御方法。 - 【請求項2】 鋼板を加熱し、表面酸化物を還元する還
元焼鈍炉と、 還元焼鈍炉からの鋼板が溶融アルミニウムめっき浴中に
浸漬され、浴中を通過して引上げられるめっき手段と、 前記アルミニウムめっき鋼板に気体の噴射位置よりも下
流側で冷媒を噴射して冷却する冷却手段と、 鋼板の搬送速度を検出する搬送速度検出手段と、 冷却手段に供給される冷媒の流量を検出する冷媒流量検
出手段と、 冷却手段に供給される冷媒の流量を調節する冷媒流量調
整手段と、 鋼板に形成されるアルミニウムめっき層の付着量を表す
指令信号を発生する手段と、 アルミニウムめっき層と鋼板との界面に形成される合金
層の目標厚みを、前記めっき付着量を表す指令信号に対
応してめっき層が剥離しない予め定める値に、設定する
設定手段と、 搬送速度検出手段の出力と前記合金層の設定された目標
厚みとに応答し、鋼板搬送速度と冷媒流量とを変数とし
合金層の厚みを求める多重回帰式に基づいて、冷却手段
に供給される冷媒流量の目標値を演算する演算手段と、 冷媒流量検出手段の検出値が、演算手段によって求めら
れた冷媒流量の目標値と一致するように冷媒流量調整手
段を動作させる制御手段とを含むことを特徴とする連続
溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの制御装置。 - 【請求項3】 前記合金層の目標厚みを設定する手段
は、アルミニウムめっき層の付着量を表す指令信号に応
答して、その信号が表すめっき付着量が大きくなるにつ
れて、形成されるべき合金層の目標厚みを小さく設定し
て演算手段に与えることを特徴とする請求項2記載の連
続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚みの制御装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05804896A JP3393750B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み制御方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05804896A JP3393750B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み制御方法および装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09249957A true JPH09249957A (ja) | 1997-09-22 |
| JP3393750B2 JP3393750B2 (ja) | 2003-04-07 |
Family
ID=13073051
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05804896A Expired - Fee Related JP3393750B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 連続溶融アルミニウムめっき鋼板の合金層厚み制御方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3393750B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6758920B2 (en) | 1999-11-24 | 2004-07-06 | Honeywell International Inc. | Conductive integrated circuit metal alloy interconnections, electroplating anodes; metal alloys for use as a conductive interconnection in an integrated circuit; and physical vapor deposition targets |
| CN117141037A (zh) * | 2023-10-30 | 2023-12-01 | 山西昌鸿电力器材有限公司 | 一种电力金具加工工艺 |
| CN118480837A (zh) * | 2024-05-08 | 2024-08-13 | 台州雅仕美医疗科技有限公司 | 一种个性定制式种植桥架及其制备方法 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5260239A (en) * | 1975-11-13 | 1977-05-18 | Kobe Steel Ltd | Method of controlling thickness of resulting alloy layer inside plating layer in molten aluminum plating |
| JPS55113868A (en) * | 1979-02-26 | 1980-09-02 | Kokoku Kousensaku Kk | Manufacture of hot aluminum dip coated steel wire and cooler therefor |
| JPH04176854A (ja) * | 1990-11-09 | 1992-06-24 | Nippon Steel Corp | めっき密着性および外観性に優れたアルミめっき鋼板の製造法 |
| WO1996026301A1 (en) * | 1995-02-24 | 1996-08-29 | Nisshin Steel Co., Ltd. | Hot-dip aluminized sheet, process for producing the sheet, and alloy layer control device |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP05804896A patent/JP3393750B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN117141037A (zh) * | 2023-10-30 | 2023-12-01 | 山西昌鸿电力器材有限公司 | 一种电力金具加工工艺 |
| CN117141037B (zh) * | 2023-10-30 | 2024-02-02 | 山西昌鸿电力器材有限公司 | 一种电力金具加工工艺 |
| CN118480837A (zh) * | 2024-05-08 | 2024-08-13 | 台州雅仕美医疗科技有限公司 | 一种个性定制式种植桥架及其制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3393750B2 (ja) | 2003-04-07 |
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