JPH09253826A - 低圧鋳造用金型 - Google Patents

低圧鋳造用金型

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JPH09253826A
JPH09253826A JP7183796A JP7183796A JPH09253826A JP H09253826 A JPH09253826 A JP H09253826A JP 7183796 A JP7183796 A JP 7183796A JP 7183796 A JP7183796 A JP 7183796A JP H09253826 A JPH09253826 A JP H09253826A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低圧鋳造により軽合金製の車両用ホイールを
製造する際に、指向性凝固を阻害することなく、サイク
ルタイムの短縮ができ、リム部に鋳造欠陥の発生しない
低圧鋳造用金型を得る。 【解決手段】 上型、下型、横型で構成された軽合金製
の車両ホイール用キャビティ内に下型の中央付近から溶
湯を充填する低圧鋳造法に用いられる低圧鋳造用金型に
おいて、前記下型が冷却媒体により冷却される少なくと
も一つの金型構成部品と外周部で締結されていることを
特徴とする低圧鋳造用金型である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽合金製の車両用
ホイールを低圧鋳造法により鋳造する場合に用いられる
低圧鋳造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に軽合金の鋳造に用いられる低圧鋳
造法は、溶湯が金型内に構成されたキャビティ内(主に
上型、下型、横型の組み合わせ)に低速で層流充填さ
れ、ガスの巻込み、酸化物の発生が他の鋳造法に比べて
極力抑制される。そのため、健全度の高い鋳造品を製造
する場合に広く用いられている。しかしながら、前記低
圧鋳造法にて健全品を製造するためには、溶湯充填時の
湯流れを確保するために金型表面温度をある程度高く維
持する必要がある。そのため、溶湯充填後に製品が凝固
完了して製品取り出し温度まで、金型温度が低下するの
に時間がかかる。そこで、鋳造サイクルを短縮するため
に溶湯充填後に金型を気体、水等によって冷却すること
が積極的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】軽合金製の車両用ホイ
ールの多くは、図6に断面図を示すようにボルトとナッ
トにより車軸と取り付けられる厚肉のディスク部4、厚
肉と薄肉が混在するデザイン部5、タイヤが取り付けら
れる薄肉のリム部6から構成されている。現在、車両の
燃費向上の観点から、ホイールの軽量化が要求されてい
る。この軽量化の達成のためには、ディスク部やリム部
は車体やタイヤとの取り付けの関係から大幅には形状を
変更できないため、厚肉と薄肉が混在するデザイン部の
形状変更が主に行われている。デザイン部の形状変更
は、その方法としてはデザイン部の開口部や薄肉部の増
加が主であり、デザイン部は開口部と薄肉部と厚肉部が
混在した複雑形状となっている。
【0004】通常、車両用ホイールを低圧鋳造で製造す
る場合、中央部のディスク部4から溶湯を注入し、デザ
イン部5、リム部6と順に溶湯を充填していく方法がと
られている。溶湯充填後の凝固形態としては、湯口の押
し湯効果を十分に効かせるために、リム部、デザイン
部、ディスク部と順に指向性凝固を行わせている。上記
したように、厚肉部と薄肉部が混在するデザイン部の形
状が複雑化している現状では、リム部から、湯口へ向か
う指向性凝固を図ることがたいへん困難となっている。
【0005】鋳造サイクルの短縮を目的として金型の水
冷を導入する場合、下型の下方には溶湯を保持している
高温の保持炉があり、自然冷却がしにくいことから、下
型に水冷却経路を設けたり、あるいは水冷却経路を設け
た冷し金を下型に埋め込んだりする方法等が提案されて
いる。しかし、前記の通り下型に接しているデザイン部
には薄肉の部位が存在し、下型の水冷を実施した場合、
デザイン部の凝固が、湯口側の厚肉のディスク部より顕
著に早く完了してしまう場合があった。このような湯口
へ向かう指向性凝固のバランスをくずすような凝固部位
が存在すると、湯口からの加圧効果が不十分となり鋳造
欠陥が発生する。そのため、従来の方法で下型に水冷却
を導入すると、鋳造欠陥が誘発されることがあった。
【0006】また、金型の水冷の導入により、金型表面
温度が全体的に低下するので、キャビティ内の溶湯の温
度が低下し、溶湯の湯流れが悪くなる傾向にある。そこ
で、その溶湯温度低下を改善するために、薄肉のリム部
のうちで湯口から最も遠いリム部先端周辺の金型表面温
度を、水冷を適用した時には、従来よりも上昇させて維
持する必要がある。この部位の温度が最適温度より下が
ると、薄肉のリム部先端に鋳造欠陥が発生する場合があ
った。金型表面温度を上昇させるには、金型肉厚を低減
させる、あるいは断熱材で保温する等の方法が考えられ
る。しかし、元々、上型は可動上型プラテン(上型ベー
ス)にボルト締めによって固定されている場合がほとん
どであり、欠陥が発生しやすい前記のリム部先端周辺に
接している上型の熱は、固定するためにボルト締めされ
た上型プラテン(上型ベース)側へ、熱伝導によって流
れていくために、この部分の金型表面温度を上昇させに
くいという問題があった。よって、水冷却適用時には、
前記の湯口から最も遠い薄肉のリム部先端周辺で欠陥が
発生することを防止するのが困難であった。
【0007】また車両用ホイールは意匠性を、その機能
のひとつに持っている。そのため、車両に装着した時に
外側を向くデザイン面は、スポークタイプ、フィンタイ
プ、ディスクタイプ等、厚肉と薄肉が混在した数々の複
雑な形状がある。そのため、このデザイン面に接する下
型の金型表面形状は、各ホイールのデザイン面の形状に
従い複雑な形状となっている。最適な冷却を得るために
は、各ホイールのデザインにより下型の冷却方案を様々
に変更する必要があるが、冷却経路を設けた下型、ある
いは冷却経路を設けた冷し金を埋め込んだ下型をアイテ
ム毎に設計するのはコストがかかっていた。本発明は以
上の問題点を解決するためになされたものであって、低
圧鋳造により軽合金製の車両用ホイールを製造する金型
において、指向性凝固を阻害することなく、サイクルタ
イムの短縮ができ、リム部に鋳造欠陥の発生しない低圧
鋳造用金型を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために低圧鋳造用金型の熱の流れについ
て鋭意検討を行った。その結果、下型を水冷経路などを
用い直接冷却するのではなく、間接的に冷却することに
より、冷却による下型の温度勾配が緩やかになり、湯口
へ向かう指向性凝固を阻害すること等がないことを見い
出し、本発明に想到した。すなわち、本発明は上型、下
型、横型で構成された車両ホイール用キャビティ内に下
型の中央付近から溶湯を充填する低圧鋳造法に用いられ
る低圧鋳造用金型において、前記下型が冷却媒体により
冷却される少なくとも一つの金型構成部品と外周部で締
結されていることを特徴とする低圧鋳造用金型である。
また、金型構成部品は、下型を固定する下型ベースや下
型プラテンである。さらに、下型と金型構成部品をボル
トで締結すると良い。
【0009】本願発明の低圧鋳造用金型は、上型、下
型、横型で構成された車両ホイール用キャビティ内に下
型の中央付近から溶湯を充填する低圧鋳造法に用いられ
る低圧鋳造用金型において、下型が冷却媒体により冷却
される下型を固定する下型ベースや下型プラテン等の金
型構成部品と外周部で締結されているので、下型を外周
から間接的に均一に冷却することができ、湯口に向かう
指向性凝固を促進させながら鋳造サイクルを短縮するこ
とが出来る。通常金型の冷却を行う場合には、温度が高
い部分、つまりこのような下型の場合には中央部の湯口
部付近を直接冷却する方法がとられる。しかし、そのよ
うな冷却を行うと、指向性凝固が阻害されるばかりでな
く、下型内の温度分布が不均一となり、鋳造欠陥が発生
する場合があった。これに対して、本願発明の低圧鋳造
用金型は間接的に冷却するので、直接冷却に比べて、冷
却効率という点では劣るが、指向性凝固を阻害すること
もなく、更に金型の温度分布の均一性も保たれるので、
健全な鋳物を製造することが出来る。また、下型外周と
下型ベースあるいは下型プラテンとの接触部の接触面積
は任意に変化させられるので、接触面積に比例して冷却
量をコントロールすることができる。また、下型と、下
型ベースや下型プラテンはボルトで締結することによ
り、下型と、下型ベースや下型プラテンは簡単に取り外
しできるうえに、密着し、熱伝導性性が良くなる。
【0010】また、車両に装着した時に外側を向くデザ
イン面に接する下型側の金型部品のうち、水冷却経路を
設けた下型ベースあるいは下型プラテンは種々のデザイ
ンを有する各下型に対して共通であり、異なるデザイン
の車両用ホイールに対しては下型のみの交換で対応する
ことができる。そのため、アイテム毎に下型に水冷却経
路を設けたり、水冷却経路をもつ冷し金を埋め込んだり
する必要がないので金型のコストを低減できる。さら
に、上型と金型構成部品の間に圧縮強度の高い断熱材を
挿入し、ボルト締めして断熱効果を上げ、上型から上型
プラテンに流れる熱量を抑制することにより、湯口から
最も遠い薄肉リム部の先端に接する上型表面温度を下降
させないようにすることにより、リム部の先端に欠陥を
生じさせないようにできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明に関する車両用ホイ
ールの望ましい金型構造を図を参照して説明する。 (実施例1)図1は第1実施例である。第1実施例は下
型を金型部品としての下型ベースにボルト締めして固定
した場合を示す。図1のキャビティはホイールデザイン
によってさまざまな表面形状をもつ下型7と、その上方
にある上型8、前記下型7と上型8と嵌合するように配
置された左右に摺動する横型9、10によって基本的に
構成されている。保持炉1に貯留される溶湯は圧力気体
で加圧されることにより、ストーク2、湯口入子3を上
昇してキャビティに充填される。キャビティは、湯口側
から順に厚肉のディスク部4、薄肉と厚肉が混在するデ
ザイン部5、薄肉のリム部6から構成されている。車両
実装時に外側を向くホイールのデザイン部は様々な形状
を持ち、これらは下型7で成形される。この下型7は、
鋳造機下型プラテン16上にクランプ(図省略)等で固
定されている下型ベース11とボルト12によって締結
されている。下型ベース11には、冷却水が流れる冷却
水経路13が設けられており、この水冷の効果はボルト
締めによる、下型7と下型ベース11の接触面14を通
じてのみ下型7へ伝導される。下型7の側面と下型ベー
ス11間には間隙15があり、ここからの熱伝導はな
い。下型7と下型ベース11の接触面14の面積を任意
にかえることにより冷却量をコントロールすることが可
能となる。図5に本実施例と従来例の下型表面の温度分
布を測定した例を示す。図5より、本実施例は従来例に
比べて、金型表面の湯口部に向かい温度勾配がつき、指
向性凝固が促進されることが分かる。
【0012】次に下型7と下型ベース11の接触面14
の面積を任意にかえた場合の実施例を図3と図4に示
す。これらは下型7の下型ベース11との接触面の形状
を変えることにより、接触面14(図の斜線部)の面積
を変えたもので、接触面積に比例した冷却効果を得るこ
とができることがわかる。また上型8は上下可動の上型
プラテン(上型ベース)17と、高温度域で圧縮強度の
強い断熱材18を介し、ボルト19によって締結されて
いる。この構成とすることにより、断熱材を介さない場
合に比べて、リム部の温度を20〜30℃上昇させるこ
とができ、鋳造欠陥は発生しなかった。
【0013】(実施例2)第2実施例は下型を鋳造機の
一部としての下型プラテンにボルト締めして固定した場
合を示す。図2においては、下型7は直接に鋳造機下型
プラテン16に、ボルト12によって固定されている。
下型プラテン16には冷却水経路13が設けられてお
り、この水冷の効果はボルト締めした接触面14によっ
てのみ下型7へ伝導される。その他は第1実施例と全く
同様である。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、低圧鋳造により軽合金
製の車両用ホイールを製造する際に、指向性凝固を阻害
することなく、サイクルタイムの短縮ができ、リム部に
鋳造欠陥の発生しない低圧鋳造用金型を得ることが出来
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる車両用ホイール金
型構造の断面図である。
【図2】本発明の第2実施例に係わる車両用ホイール金
型構造の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係わる車両用ホイール金
型の下型ベースの平面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係わる車両用ホイール金
型の下型ベースの平面図である。
【図5】本発明の第1実施例を実施した前後の下型の表
面温度分布である。
【図6】車両用ホイールの断面図を示す。
【符号の説明】
1 保持炉、 4 ディスク部、 5 デザイン部、
6 リム部、7 下型、 8 上型、 9、10 横
型、 11 下型ベース、13 冷却水経路、14 接
触面、 16 下型プラテン、17 上型ベース、 1
8 断熱材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型、下型、横型で構成された軽合金製
    の車両ホイール用キャビティ内に下型の中央付近から溶
    湯を充填する低圧鋳造法に用いられる低圧鋳造用金型に
    おいて、前記下型が冷却媒体により冷却される少なくと
    も一つの金型構成部品と外周部で締結されていることを
    特徴とする低圧鋳造用金型。
  2. 【請求項2】 前記金型構成部品が下型を固定する下型
    ベースであることを特徴とする請求項1に記載の低圧鋳
    造用金型。
  3. 【請求項3】 前記金型構成部品が下型プラテンである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の低圧
    鋳造用金型。
  4. 【請求項4】 前記下型と前記金型構成部品がボルトで
    締結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載の低圧鋳造用金型。
  5. 【請求項5】 断熱材を介して上型を金型構成部品に締
    結することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の低圧鋳造用金型。
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