JPH09254341A - 包装用多層フィルム - Google Patents

包装用多層フィルム

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JPH09254341A
JPH09254341A JP22553996A JP22553996A JPH09254341A JP H09254341 A JPH09254341 A JP H09254341A JP 22553996 A JP22553996 A JP 22553996A JP 22553996 A JP22553996 A JP 22553996A JP H09254341 A JPH09254341 A JP H09254341A
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JP
Japan
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resin composition
ethylene
packaging
layer resin
inner layer
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JP22553996A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kishine
真佐寛 岸根
Akihiko Yamamoto
昭彦 山本
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度の伸び弾性と粘着性を有し、透明性、カ
ット性、ヒートシール性、防曇性等に優れるなど、バラ
ンスの取れた性能を有し、食品等のプリパック等の包装
に用いられる安価な包装用多層フィルムを得る。 【解決方法】 下記外層樹脂組成物からなる外層間に、
下記内層樹脂又は樹脂組成物からなる内層が積層されて
いる包装用多層フィルム。 外層樹脂組成物:(A)メルトフローレートが0.1〜10g
/10分、密度が0.850〜0.910g/cm3未満のエチレン・
α−オレフィン共重合体59.5〜99.5重量%、(B)高圧法
低密度ポリエチレン0〜40重量%、および(C)防曇剤0.
5〜10重量%。 内層樹脂:(D)メルトフローレートが0.1〜10g/10
分、密度が0.900〜0.950g/cm3で、かつ(A)成分の密
度よりも大きいエチレン・α−オレフィン共重合体。 内層樹脂組成物:(E)ブテン系ポリマーおよび(F)プロ
ピレン系ポリマーを含む組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスーパーマーケット
等でのプリパック用、ヒートシール包装用などの各種包
装用途に使用されるポリオレフィン系の包装用多層フィ
ルムに関し、さらに詳しくは透明性、ヒートシール性等
の性能とともに、カット性にも優れた包装用多層フィル
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からスーパーマーケット等におい
て、野菜等の食品をプリパックする業務用の包装フィル
ムとして、プラスチックフィルムが用いられている。こ
のプリパックフィルムは、小分けされてプラスチックト
レイ等に収容された食品、あるいは裸のままの食品等を
包むように覆って包装するためのフィルムであり、透明
で適度の伸び弾性と粘着性を持ちながら容易にカットで
きるとともに、包装した際にフィルムの内側が曇らない
こと、ヒートシール性能が優れていることなどの性能が
要求されている。従来このような包装フィルムとしてポ
リ塩化ビニル系ポリマーやエチレン・酢酸ビニル共重合
体からなるフィルムが用いられてきた。このうちポリ塩
化ビニル系のポリマーは優れた性能を持っているが、近
年の環境問題から塩素を含有しない素材が求められてい
る。またエチレン・酢酸ビニル共重合体フィルムは高価
で包装費用が高くなり、また臭気の問題や包装機ロール
がさびやすい等の問題がある。
【0003】このような点を改善する包装フィルムとし
て、特開平4−246536号には、線状低密度エチレ
ン・α−オレフィン系共重合体と低密度ポリエチレンお
よび/またはエチレン・酢酸ビニル共重合体とからなる
外層間に、ブテン系樹脂からなる中間層が積層された多
層フィルムがストレッチフィルムとして開示されてい
る。しかしこのような多層フィルムは透明性、伸び弾
性、カット性等には優れているが、粘着性、ヒートシー
ル性が必ずしも十分ではないという問題点があり、これ
らを改良するために外層の密度を低くすると、高温シー
ル時にフィルムに穴が開く等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、包装用多
層フィルムの素材をポリオレフィン系の樹脂にすること
を検討し、従来のエチレン・酢酸ビニル共重合体系のフ
ィルムに比べ低コストで強度が優れ、さらにポリ塩化ビ
ニル系のフィルムの性能に比肩し得る物性を有し、実用
に耐え得る多層フィルムについて検討した結果、特定の
多層構造とすることにより、透明性、カット性が優れ、
バランスの取れた性能を有するポリオレフィン系のポリ
マーからなる包装用多層フィルムが得られることを見い
だし本発明に至った。本発明の目的は適度の伸び弾性と
粘着性を有し、透明性、カット性、ヒートシール性、防
曇性等に優れるなど、バランスの取れた性能を有する包
装用多層フィルムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の包装用多層
フィルムである。 (1)下記の外層樹脂組成物からなる外層間に、下記の
内層樹脂または樹脂組成物からなる内層が積層されてい
ることを特徴とする包装用多層フィルム。 外層樹脂組成物: (A)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
0分、密度が0.850g/cm3以上0.910g/
cm3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体59.
5〜99.5重量%、(B)密度が0.915〜0.9
30g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン0〜40重
量%、および(C)防曇剤0.5〜10重量%。 内層樹脂: (D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
0分、密度が0.900〜0.950g/cm3で、か
つ前記外層樹脂組成物の(A)成分であるエチレン・α
−オレフィン共重合体の密度よりも相対的に大きいエチ
レン・α−オレフィン共重合体。 内層樹脂組成物: (E)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロ
ーレート(MFR)が0.1〜5g/10分、密度が
0.890〜0.930g/cm3のブテン系ポリマ
ー、および(F)230℃、2.16kg荷重における
メルトフローレート(MFR)が0.1〜100g/1
0分、密度が0.880〜0.920g/cm3のプロ
ピレン系ポリマーを含む樹脂組成物。 (2)(A)成分のエチレン・α−オレフィン共重合体
および/または(D)成分のエチレン・α−オレフィン
共重合体が、メタロセン型触媒により製造された共重合
体であることを特徴とする上記(1)記載の包装用多層
フィルム。 (3)(A)成分が単一成分ではなく、密度および/ま
たはメルトフローレート(MFR)の異なる複数成分か
らなることを特徴とする上記(1)または(2)記載の
包装用多層フィルム。 (4)内層樹脂組成物が、(E)成分であるブテン系ポ
リマー80〜20重量%および(F)成分であるプロピ
レン系ポリマー20〜80重量%を含む組成物であるこ
とを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに記
載の包装用多層フィルム。 (5)多層フィルムがプリパック用またはヒートシール
包装用フィルムであることを特徴とする上記(1)ない
し(4)のいずれかに記載の包装用多層フィルム。
【0006】《外層樹脂組成物》本発明において外層樹
脂組成物の(A)成分として用いられるエチレン・α−
オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20、好
ましくは3〜16のα−オレフィンとの共重合体であっ
て、190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロー
レートが0.1〜10g/10分、好ましくは0.3〜
8g/10分、より好ましくは0.5〜4g/10分で
あり、密度が0.850g/cm3以上0.910g/
cm3未満、好ましくは0.880〜0.907g/c
3、より好ましくは0.885〜0.905g/cm3
のエチレン・α−オレフィン共重合体である。(A)成
分としては上記物性を有するエチレン・α−オレフィン
共重合体を1種単独で使用することもできるし、上記物
性の範囲となるようにエチレン・α−オレフィン共重合
体を2種以上組合せて使用することもできる。後者の場
合、上記範囲内にあるエチレン・α−オレフィン共重合
体同士を組合せて使用してもよく、また上記範囲外のエ
チレン・α−オレフィン共重合体が一部含まれていても
よい。
【0007】(A)成分として用いられるエチレン・α
−オレフィン共重合体としては、X線回折法による結晶
化度が約0〜50%程度、好ましくは5〜45%、さら
に好ましくは10〜40%で、エチレン単位が主成分、
例えば80〜99モル%、好ましくは85〜97モル
%、より好ましくは88〜95モル%のものが望まし
い。
【0008】エチレンと共重合するα−オレフィンとし
ては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1
−デセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン等が例示される。コモノマーとしてのα−オレ
フィンは1種類に限らず、ターポリマーのように2種類
以上用いることもできる。
【0009】(A)成分として用いられるエチレン・α
−オレフィン共重合体は、通常遷移金属触媒の存在下に
エチレンとα−オレフィンを気相または液相下で共重合
して得ることができる。製造のための触媒には特に制約
はなく、例えばチーグラー型触媒、フィリップス型触
媒、メタロセン型触媒などが使用できるが、メタロセン
型触媒が好ましい。また重合方法などにも特に制限はな
く、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法によ
り重合することができる。(A)成分としては市販品を
用いてもよい。
【0010】(A)成分のエチレン・α−オレフィン共
重合体は外層樹脂組成物中59.5〜99.5重量%、
好ましくは70〜98重量%、より好ましくは85〜9
7重量%配合する。(A)成分の配合割合が59.5重
量%より少ない場合は透明性、強度に劣り、99.5重
量%より多い場合は防曇性に劣る。
【0011】本発明において外層樹脂組成物の(B)成
分として用いられている高圧法低密度ポリエチレン(H
PLD)は、いわゆる高圧ラジカル重合により製造され
る長鎖分岐を有する分岐の多いポリエチレンであり、密
度が0.915〜0.930g/cm3、好ましくは
0.918〜0.927g/cm3、より好ましくは
0.920〜0.925g/cm3のポリエチレンであ
る。本発明で(B)成分として用いられる高圧法低密度
ポリエチレンは190℃、2.16kg荷重におけるM
FRが0.01〜100g/10分、好ましくは0.0
5〜10g/10分、より好ましくは0.1〜8g/1
0分の範囲にあることが望ましい。
【0012】この高圧法低密度ポリエチレンは、長鎖分
岐の度合を表わすスウェル比、すなわち毛細式流れ特性
試験機を用い、190℃の条件下で内径(D)2.0m
m、長さ15mmのノズルより押出速度10mm/分で
押し出したストランドの径(Ds)と、ノズル内径Dと
の比(Ds/D)が1.3以上であることが望ましい。
また、(B)成分として用いられる高圧法低密度ポリエ
チレンは、本発明の目的を損なわない範囲で、50モル
%以下、好ましくは30モル%以下、より好ましくは2
0モル%以下の他のα−オレフィン、酢酸ビニル、アク
リル酸エステル等の重合性単量体との共重合体であって
もよい。
【0013】上記(B)成分のHPLDは外層樹脂組成
物中0〜40重量%、好ましくは5〜30重量%、より
好ましくは10〜20重量%配合する。HPLDは必ず
しも配合しなくてもよいが、配合すると成形性が向上す
る。またHPLDの配合割合が40重量%を超えると透
明性、柔軟性が悪化する。
【0014】外層樹脂組成物の(C)成分として用いら
れる防曇剤は、フィルムの表面に空気中の水分が凝縮し
て曇らせるのを防止するために配合される薬剤であり、
フィルムの表面を親水性にして、生じた水滴を拡がらせ
る作用をするものであれば特に制限はなく、一般に防曇
剤として用いられているものがそのまま使用できる。こ
のような防曇剤としては界面活性剤が用いられ、例えば
ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、
ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンモノステアレー
ト等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセリンモノオレ
ート、グリセリンモノステアレート等のグリセリン脂肪
酸エステル;ジグリセリンモノオレート、ジグリセリン
セスキラウレート、ジグリセリンセスキオレート、テト
ラグリセリンモノオレート、テトラグリセリンモノステ
アレート、ヘキサグリセリンモノラウレート、ヘキサグ
リセリンモノオレート、デガグリセリンモノオレート、
デカグリセリンモノラウレート等のポリグリセリン脂肪
酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の
ポリオキシアルキレンエーテル;ラウリルジエタノール
アミン等の脂肪酸アミン;オレイン酸アミド等の脂肪酸
アミドなどが挙げられるが、これらに限定されるもので
はなく、またこれらは単独で、または混合物として使用
される。
【0015】上記(C)成分の防曇剤は外層樹脂組成物
中0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、
より好ましくは1〜5重量%配合する。防曇剤の配合割
合が0.5重量%より少ない場合は防曇効果が得られ
ず、また10重量%より多い場合は防曇剤のブリードの
ために透明性が悪化する。防曇剤は予め(A)または
(B)成分のいずれか、好ましくは(A)成分の一部に
混合してマスターバッチを形成し、これを残余の成分と
して混合して樹脂組成物を得るのが好ましい。
【0016】本発明においては、外層樹脂組成物の主成
分として前記密度を有するエチレン・α−オレフィン共
重合体(A)を使用しているので、このようなエチレン
・α−オレフィン共重合体(A)に防曇剤(C)を配合
した2成分だけからなる外層樹脂組成物を用いても本発
明の目的とする多層フィルムが得られ、例えば外層樹脂
組成物中に低密度のエチレン系エストラマーなどの他の
成分を配合しなくても目的を達することができる。
【0017】本発明の外層樹脂組成物には、本発明の目
的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯
電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、滑
剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収
剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されてい
てもよい。
【0018】本発明の外層樹脂組成物は、公知の方法を
利用して製造することができ、例えば下記のような方法
で製造することができる。 1)(A)〜(C)成分、および所望により添加される
他成分を、押出機、ニーダー等を用いて機械的にブレン
ドする方法。 2)(A)〜(C)成分、および所望により添加される
他成分を適当な良溶媒(たとえば、ヘキサン、ヘプタ
ン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよ
びキシレン等の炭化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を
除去する方法。 3)(A)〜(C)成分、および所望により添加される
他成分を適当な良溶媒にそれぞれ別個に溶解した溶液を
調製した後混合し、次いで溶媒を除去する方法。 4)上記1)〜3)の方法を組合わせて行う方法。
【0019】《内層樹脂》本発明において内層樹脂の
(D)成分として用いられるエチレン・α−オレフィン
共重合体は、エチレンと炭素数3〜20、好ましくは3
〜16のα−オレフィンとの共重合体であって、190
℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが
0.1〜10g/10分、好ましくは0.3〜8g/1
0分、より好ましくは0.5〜4g/10分であり、密
度が0.900〜0.950g/cm3、好ましくは
0.910〜0.945g/cm3、より好ましくは
0.920〜0.940g/cm3のエチレン・α−オ
レフィン共重合体である。(D)成分としては上記物性
値を有するエチレン・α−オレフィン共重合体が使用で
きるが、外層樹脂組成物と内層樹脂との組合せにおいて
は、前記(A)成分として使用するエチレン・α−オレ
フィン共重合体の密度よりも相対的に大きい密度、好ま
しくは0.015〜0.100g/cm3、より好まし
くは0.020〜0.100g/cm3大きい密度を有
するエチレン・α−オレフィン共重合体を使用する。相
対的に大きい密度の内層樹脂を使用することにより、フ
ィルムのシール開始温度をより低く、高温シール時の穴
開き温度をより高くすることができる。
【0020】(D)成分として用いられるエチレン・α
−オレフィン共重合体としては、X線回折法による結晶
化度が約40〜70%程度で、エチレン単位が主成分、
例えば90〜99モル%、好ましくは93〜99モル
%、より好ましくは95〜98モル%のものが望まし
い。
【0021】エチレンと共重合するα−オレフィンとし
ては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1
−デセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン等が例示される。コモノマーとしてのα−オレ
フィンは1種類に限らず、ターポリマーのように2種類
以上用いることもできる。
【0022】(D)成分として用いられるエチレン・α
−オレフィン共重合体は、通常遷移金属触媒の存在下に
エチレンとα−オレフィンを気相または液相下で共重合
して得ることができる。製造のための触媒には特に制約
はなく、例えばチーグラー型触媒、フィリップス型触
媒、メタロセン型触媒などが使用できるが、メタロセン
型触媒が好ましい。また重合方法などにも特に制限はな
く、気相法、溶液法、バルク重合法などの重合方法によ
り重合することができる。(D)成分としては市販品を
用いてもよい。
【0023】《内層樹脂組成物》本発明において内層樹
脂組成物の(E)成分として用いられるブテン系ポリマ
ーは1−ブテンを主要モノマーとする重合体であり、1
90℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレート
(MFR)が0.1〜5g/10分、好ましくは0.5
〜5g/10分、より好ましくは0.5〜3g/10分
であり、密度が0.890〜0.930g/cm3、好
ましくは0.895〜0.925g/cm3、より好ま
しくは0.895〜0.920g/cm3のブテン系ポ
リマーである。(E)成分として用いられるブテン系ポ
リマーは、1−ブテンが70モル%以上、X線回折法に
よる結晶化度が65%以下のものが好ましい。1−ブテ
ンと共重合させる他のモノマーとしてはエチレン、プロ
ピレンおよび炭素数5〜20の他のα−オレフィンがあ
げられる。これらのブテン系ポリマーの重合方法も限定
されず、前記(A)または(D)成分について説明した
のと同様の方法が使用できる。
【0024】本発明において内層樹脂組成物の(F)成
分として用いられるプロピレン系ポリマーはプロピレン
を主要モノマーとする重合体であり、230℃、2.1
6kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が
0.1〜100g/10分、好ましくは0.5〜20g
/10分、より好ましくは1〜10g/10分であり、
密度が0.880〜0.920g/cm3、好ましくは
0.890〜0.915g/cm3のプロピレン系ポリ
マーである。(F)成分として用いられるプロピレン系
ポリマーは、プロピレンが80モル%以上、X線回折法
による結晶化度が70%以下のものが好ましい。プロピ
レンと共重合させる他のモノマーとしてはエチレンおよ
び炭素数4〜20の他のα−オレフィンがあげられる。
これらのプロピレン系ポリマーの重合方法も限定され
ず、前記(A)または(D)成分について説明したのと
同様の方法が使用できる。
【0025】内層樹脂組成物の(E)成分であるブテン
系ポリマーおよび(F)成分であるプロピレン系ポリマ
ーの配合割合は、(E)成分80〜20重量%、(F)
成分20〜80重量%とするのが望ましい。
【0026】内層樹脂または樹脂組成物としては、軟化
温度が外層樹脂組成物の軟化温度より相対的に高い、好
ましくは15℃以上高い樹脂または樹脂組成物を使用す
るのが好ましい。内層樹脂または樹脂組成物の軟化温度
が外層樹脂組成物の軟化温度より相対的に高い内層樹脂
または樹脂組成物を用いると、外層は溶融するが内層は
溶融せず形状を保持したままの状態でヒートシールする
ことができ、より優れたヒートシール性が得られる。
【0027】また内層樹脂または樹脂組成物としては、
示差熱量計(DSC)により測定した融点(以下DSC
融点という)が外層樹脂組成物のDSC融点より相対的
に高い、好ましくは15℃以上高い樹脂または樹脂組成
物を使用するのが好ましい。内層樹脂または樹脂組成物
のDSC融点が外層樹脂組成物のDSC融点より相対的
に高い内層樹脂または樹脂組成物を用いると、外層は溶
融するが内層は溶融せず形状を保持したままの状態でヒ
ートシールすることができ、より優れたヒートシール性
が得られる。
【0028】さらに内層樹脂または樹脂組成物として
は、DSC融点が外層樹脂組成物の軟化温度より相対的
に高い、好ましくは15℃以上、さらに好ましくは20
〜80℃高い樹脂または樹脂組成物を使用するのが好ま
しい。内層樹脂または樹脂組成物のDSC融点が外層樹
脂組成物の軟化温度より相対的に高い内層樹脂または樹
脂組成物を用いると、外層は溶融するが内層は溶融せず
形状を保持したままの状態でヒートシールすることがで
き、さらに優れたヒートシール性が得られる。
【0029】内層樹脂または樹脂組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、
帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、
滑剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸
収剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されて
いてもよい。
【0030】内層樹脂または樹脂組成物は上記(D)〜
(F)成分および必要により添加される他の成分を機械
的にブレンドし、あるいは溶媒に溶解して混合したのち
溶媒を除去するなど、外層樹脂組成物について述べたの
と同様の方法により製造することができる。
【0031】《多層フィルム》本発明の多層フィルム
は、前記内層樹脂または樹脂組成物からなる内層の両側
に前記外層樹脂組成物からなる外層が積層された外層/
内層/外層の3層構造からなる三層構造フィルムであ
る。この多層フィルムの両側の外層は同一組成の表面層
を使用してもよく、あるいは上記の組成物の範囲に属す
るものの、その成分組成の異なる組成物を使用してもよ
い。
【0032】本発明の多層フィルムの厚さは全体の厚さ
で通常5〜30μm、好ましくは10〜20μmであ
る。フィルムの厚さが5μm未満ではフィルムの強度や
腰の低下によってフィルムの取扱い性が著しく低下し、
30μmを超えるとフィルムの引き延ばし時の応力が大
きくなりトレーや被包装物が変形しやすくなり好ましく
ない。本発明の多層フィルムの内層の厚さは、フィルム
全厚さの10〜50%が好ましく、具体的には0.5〜
15μm、好ましくは2.0〜8.0μmとしたものが
好適である。ここで内層のフィルムの厚さがフィルム厚
さの10%未満ではカット性の改良効果が期待できず、
50%を超えると透明性を損ねるおそれがある。外層の
厚さは両側がほぼ等しい厚さとし、それぞれ1〜20μ
m、好ましくは2〜10μmとするのが望ましい。
【0033】このような多層フィルムの製造方法は、上
記の各樹脂組成物を使用して従来行われている成形法、
具体的には通常のインフレーション成形、空冷二段イン
フレーション成形、Tダイフィルム成形、押し出しラミ
ネート成形法等によって積層することにより製造するこ
とができる。これらの中でも、縦横の物性バランスが良
好なインフレーション成形が好ましい。
【0034】こうして得られる本発明の包装用多層フィ
ルムは適度の伸び弾性と粘着性を有し、透明性、カット
性、ヒートシール性、防曇性等に優れているため、プリ
パック用フィルムその他の包装用フィルムとして利用で
きる。プリパック用フィルムとして用いる場合食品等の
被包装物をプラスチックトレイに載せ、あるいは裸のま
ま本発明の多層フィルムで包装すると、適度の伸び弾性
により被包装物を傷つけることなく、その形状に合った
状態にストレッチ包装することができ、また適度のヒー
トシール性によりシール接着して、他の固着手段を用い
なくても、包装状態を維持する。この場合優れたカット
性により、フィルムを任意の場所でカットして包装を行
うことが可能であり、包装体は透明性により被包装物を
視認することができるとともに、防曇性により内部が曇
らない。
【0035】本発明の多層フィルムはフィルムの状態で
そのままラップフィルムとして使用できるほか、ヒート
シール性に優れるため、袋、バッグ、その他のヒートシ
ール包装材に成形して被包装物を収容し、あるいはビ
ン、ブリスタパック等の容器のふたなどとして使用する
こともできる。いずれの場合も前記のような包装フィル
ムとしての優れた特性が得られる。外層の軟化温度より
も内層の軟化温度が高くなるような組合せを選択するこ
とにより、より優れたヒートシール性が得られる。
【0036】本発明の包装用多層フィルムは従来のエチ
レン・酢酸ビニルフィルムに比べると安価で臭気の問題
もなく、また包装機のロールもさびにくく、さらに可塑
化ポリ塩化ビニルのような用済後の廃棄処理性の問題も
なく、食品衛生上も全く問題のない包装材料である。そ
してこのフィルムは食品包装用ストレッチフィルムとし
て種々の食品をストレッチ包装することができ、プリパ
ック用あるいはヒートシール包装用フィルムに幅広く利
用することができる。
【0037】
【発明の効果】以上の通り、本発明の包装用多層フィル
ムは特定の組成物らなる外層と内層との積層体からなる
ため、適度の伸び弾性と粘着性を有し、透明性、カット
性、ヒートシール性、防曇性等に優れるなど、バランス
の取れた性能を有する安価な包装用フィルムが得られ
る。
【0038】また上記の多層フィルムをプリパック用ま
たはヒートシール包装用フィルムとして用いることによ
り、被包装品を傷つけることなく、その形状に合った状
態でストレッチ包装することができ、自己粘着性により
包装状態を維持できるほか、カット性により包装が容易
になり、包装状態では内容物が鮮明に視認でき、曇りも
発生せず、またヒートシールも容易で、優れた包装体が
得られる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。本発明の前記説明および以下の実施例における
物性測定および評価は下記の方法で行った。 1)MFR;ASTM D1238 2)密度 ;ASTM D1505 3)ヘイズ;ASTM D1003 4)実包装試験;包装機(寺岡精工 AW−2600
Jr・PE)を用いて実包装試験を行い、カット性、指
圧復元性、各ヒーター温度でのシール接着性を調べた。 5)軟化温度の測定;インフレーションまたはキャスト
法により厚さ15μmのフィルムを作成して下記条件で
ヒートシールし、そのヒートシール強度を下記条件で測
定し、ヒートシール強度が100gf以上になるヒート
シール温度を軟化温度とした。 ヒートシール条件;圧力 2kgf/cm2、時間 1
sec、幅 5mm ヒートシール強度測定条件;引張、23℃、クロスヘッ
ドスピード 300mm/min 6)DSC融点の測定;樹脂または樹脂組成物の試料を
30℃から10℃/minの速度で200℃まで昇温し
て5分間保持した後、10℃/minの速度で30℃ま
で降温して5分間保持し、次に10℃/minの速度で
昇温した時のメインピークをDSC融点として求めた。
【0040】防曇剤マスターバッチ メタロセン型触媒により製造されたエチレン・ヘキセン
−1共重合体(A)(エチレン含量93.7モル%、結
晶化度25%、密度0.901g/cm3、190℃、
荷重2.16kgにおけるMFR3.4g/10分)9
4重量%、ジグリセリンセスキラウレート5重量%、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル0.75重量%、ラ
ウリルジエタノールアミン0.25重量%からなる組成
物を口径30mm、L/D=26の二軸押出機を用いて
樹脂温度200℃で混練、造粒し、これを防曇剤マスタ
ーバッチ(C)とした。
【0041】実施例1 エチレン・ヘキセン−1共重合体(A)(エチレン含量
93.7モル%、結晶化度25%、密度0.901g/
cm3、190℃、荷重2.16kgにおけるMFR
3.4g/10分)50重量%、高圧法低密度ポリエチ
レン(B)(密度0.925g/cm3、190℃、荷
重2.16kgにおけるMFR0.57g/10分)1
0重量%および前記防曇剤マスターバッチ(C)40重
量%をブレンドして外層樹脂組成物(軟化温度80℃、
DSC融点100℃)を得た。
【0042】ブテン・プロピレン共重合体(E)(1−
ブテン含量78モル%、結晶化度39%、密度0.90
0g/cm3、190℃、荷重2.16kgにおけるM
FR1.0g/10分)50重量%およびプロピレン・
エチレン・ブテン共重合体(F)(プロピレン含量9
5.2モル%、ブテン含量1.6モル%、結晶化度55
%、密度0.910g/cm3、230℃、荷重2.1
6kgにおけるMFR7.0g/10分)50重量%を
ブレンドして内層樹脂組成物(軟化温度118℃、DS
C融点135℃)を得た。
【0043】上記の外層および内層樹脂組成物をそれぞ
れ口径50mm、L/D=26の押出機三台を用いて、
樹脂温度200℃、ブローアップ比4.1で、内層樹脂
組成物が中間層になるように押出成形し、各層の厚さ6
/3/6μm、全厚さが15μmのフィルムを得た。こ
のフィルムを使用して前記方法でフィルム物性の評価を
行った。結果を表1に示す。
【0044】実施例2 実施例1において、内層樹脂組成物の代わりにエチレン
・ヘキセン−1共重合体(D)(エチレン含量96.6
モル%、結晶化度63%、密度0.931g/cm3
190℃、荷重2.16kgにおけるMFR2.0g/
10分、軟化温度116℃、DSC融点125℃)を単
独で用い、各層の厚さを5/5/5μmに変更したほか
は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0045】実施例3 実施例1において、内層樹脂組成物として、ブテン・プ
ロピレン共重合体(E)80重量%およびプロピレン・
エチレン・ブテン共重合体(F)20重量%をブレンド
した樹脂組成物(軟化温度107℃、DSC融点128
℃)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表
1に示す。
【0046】実施例4 実施例2において、内層樹脂としてエチレン・ヘキセン
−1共重合体(D)(エチレン含量94.5モル%、結
晶化度38.2%、密度0.910g/cm3、190
℃、荷重2.16kgにおけるMFR2.0g/10
分、軟化温度100℃、融点110℃)を用いた以外は
実施例2と同様に行った。結果を表1に示す。
【0047】比較例1 実施例1において、内層樹脂組成物を用いることなく、
外層樹脂組成物を用いて3層に成形したほかは実施例1
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0048】比較例2 実施例1において、内層樹脂組成物として、プロピレン
・エチレン・ブテン共重合体(F)(軟化温度120
℃、DSC融点135℃)を単独で用いた以外は実施例
1と同様に行った。結果を表1に示す。なお比較例2の
多層フィルムは、フィルムの柔軟性が悪くて硬すぎるた
め、実包装試験の際にトレイが変形するトラブルが発生
した。
【0049】
【表1】
【0050】表1の注 評価基準は次の通りである。 《カット性》 ○:トレイ包装後、包装機のフィルムカット用の刃で問
題なくフィルムをカットできる。 ×:トレイ包装後、包装機のフィルムカット用の刃でフ
ィルムをカットできない。 《指圧復元性》 ○:包装後のトレイ上面のフィルムを指で軽く押えて
も、指の跡がほとんど残らない。 ×:包装後のトレイ上面のフィルムを指で軽く押える
と、指の跡がはっきり残る。 《シール接着性》 ○:包装後のトレイ底面のシール部の接着が良好で、包
装状態を維持できる。 ×:包装後のトレイ底面のシール部の接着が悪く包装状
態を維持できない、もしくは底面のフィルムが溶けて穴
が開き包装状態を維持できない。 *1:内層樹脂の融点よりシール接着時のヒーター温度
が高いので穴開きが発生する場合があるが、融点未満の
ヒーター温度においてはシール接着性は良好である。
【0051】表1の結果より、実施例の多層フィルムは
いずれも透明性、フィルムカット性、指圧復元性、およ
びシール接着性に優れていることがわかる。これに対し
て、比較例1の多層フィルムはカット性が著しく悪く、
また高温ヒートシール時に穴開きが起こり、包装用フィ
ルムとして不十分であることがわかる。なお比較例2の
多層フィルムは、表1の結果は良好であるが、フィルム
の柔軟性が悪くて硬すぎるため、実包装試験の際にトレ
イが変形するトラブルが発生し、包装用フィルムとして
は不十分であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/20 LCZ C08L 23/20 LCZ C1

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の外層樹脂組成物からなる外層間
    に、下記の内層樹脂または樹脂組成物からなる内層が積
    層されていることを特徴とする包装用多層フィルム。 外層樹脂組成物: (A)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
    共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
    るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
    0分、密度が0.850g/cm3以上0.910g/
    cm3未満のエチレン・α−オレフィン共重合体59.
    5〜99.5重量%、 (B)密度が0.915〜0.930g/cm3の高圧
    法低密度ポリエチレン0〜40重量%、および (C)防曇剤0.5〜10重量%。 内層樹脂: (D)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの
    共重合体であって、190℃、2.16kg荷重におけ
    るメルトフローレート(MFR)が0.1〜10g/1
    0分、密度が0.900〜0.950g/cm3で、か
    つ前記外層樹脂組成物の(A)成分であるエチレン・α
    −オレフィン共重合体の密度よりも相対的に大きいエチ
    レン・α−オレフィン共重合体。 内層樹脂組成物: (E)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフロ
    ーレート(MFR)が0.1〜5g/10分、密度が
    0.890〜0.930g/cm3のブテン系ポリマ
    ー、および (F)230℃、2.16kg荷重におけるメルトフロ
    ーレート(MFR)が0.1〜100g/10分、密度
    が0.880〜0.920g/cm3のプロピレン系ポ
    リマーを含む樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のエチレン・α−オレフィン
    共重合体および/または(D)成分のエチレン・α−オ
    レフィン共重合体が、メタロセン型触媒により製造され
    た共重合体であることを特徴とする請求項1記載の包装
    用多層フィルム。
  3. 【請求項3】 (A)成分が単一成分ではなく、密度お
    よび/またはメルトフローレート(MFR)の異なる複
    数成分からなることを特徴とする請求項1または2記載
    の包装用多層フィルム。
  4. 【請求項4】 内層樹脂組成物が、(E)成分であるブ
    テン系ポリマー80〜20重量%および(F)成分であ
    るプロピレン系ポリマー20〜80重量%を含む組成物
    であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の包装用多層フィルム。
  5. 【請求項5】 多層フィルムがプリパック用またはヒー
    トシール包装用フィルムであることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の包装用多層フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001219517A (ja) * 2000-02-07 2001-08-14 Tosoh Corp 多層フィルム
JP2003103731A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Sumitomo Chem Co Ltd 多層フィルム
JP2022049777A (ja) * 2020-09-17 2022-03-30 大日本印刷株式会社 透明防錆フィルム

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