JPH09254894A - フラップ付ヘリコプタブレードおよびこれを用いたロータ制御装置 - Google Patents

フラップ付ヘリコプタブレードおよびこれを用いたロータ制御装置

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JPH09254894A
JPH09254894A JP8070249A JP7024996A JPH09254894A JP H09254894 A JPH09254894 A JP H09254894A JP 8070249 A JP8070249 A JP 8070249A JP 7024996 A JP7024996 A JP 7024996A JP H09254894 A JPH09254894 A JP H09254894A
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blade
flap
helicopter
pitch angle
control device
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Eiichi Yamakawa
榮一 山川
Shunichi Bando
舜一 板東
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COMMUTER HERIKOPUTA SENSHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
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    • B64C27/54—Mechanisms for controlling blade adjustment or movement relative to rotor head, e.g. lag-lead movement
    • B64C27/58—Transmitting means, e.g. interrelated with initiating means or means acting on blades
    • B64C27/59—Transmitting means, e.g. interrelated with initiating means or means acting on blades mechanical
    • B64C27/615—Transmitting means, e.g. interrelated with initiating means or means acting on blades mechanical including flaps mounted on blades
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B64C2027/7266—Means acting on blades on each blade individually, e.g. individual blade control [IBC] with flaps actuated by actuators
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    • B64C2027/7261—Means acting on blades on each blade individually, e.g. individual blade control [IBC] with flaps
    • B64C2027/7294—Means acting on blades on each blade individually, e.g. individual blade control [IBC] with flaps actuated mechanically, e.g. by means of linkages
    • Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型のフラップでもブレードの空力特性を格
段に改善できるフラップ付ヘリコプタブレードを提供
し、ヘリコプタの騒音や振動の低減化を図る。 【解決手段】 フラップ12のピッチ角を負の方向に減
少させると、フラップ12には下向きの揚力が発生し
て、捩り剛性を先端部に向けて低下させたブレード11
には捩り中心CAに関して時計回りの捩りモーメントが
作用し、ブレード11が捩り変形してブレード迎角は増
加する。逆に、ブレード11の前縁側を捩り下げ方向に
変形させる場合には、フラップ12のピッチ角を正の方
向に増加させ、フラップ12に上向きの揚力が発生し
て、ブレード11には捩り中心CAに関して反時計回り
の捩りモーメントが作用し、ブレード迎角は減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラップ付ヘリコ
プタブレードおよびこれを用いたロータ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ヘリコプタは種々の騒音や機体振動を発
生するため、特に市街地を飛行する定期航路として使用
する場合、騒音や機体振動の低減が大きな課題となる。
騒音には、主ロータ騒音、テイルロータ騒音、BVI(b
lade vortex interaction)騒音などがある。中でもBV
I騒音は、ロータ回転中に先行するブレードが作る空気
の渦を次のブレードが横切ることによって発生し、ヘリ
コプタが前進降下するときに最も大きくなる。また、ロ
ータと空気との相互作用によってヘリコプタ自体にも大
きな機体振動が発生して、乗り心地の悪化、計器の誤
認、金属疲労などの要因となる。
【0003】こうした対策として、ロータ回転周波数の
3倍〜6倍の周波数でロータ回転面の局所的揚力分布を
制御する高調波制御(HHC; Higher Harmonic Control)と
いう手法が有効であり、一般にはブレード自体のピッチ
角を細かい周期で振動させることによって実現してい
る。また、ブレードを個別に駆動するためのアクチュエ
ータを回転するロータ軸に設けたIBC(Indivisual Bl
ade Control)という制御方式も知られている。
【0004】一方、通常のヘリコプタの操縦は、アクチ
ュエータ、スワッシュプレート、リンク機構等を介し
て、主ロータのブレード翼根においてピッチ角を制御す
ることによって実現している。
【0005】ヘリコプタロータは高速の回転物体であ
り、しかも振動レベルも相当高いため、ブレードのピッ
チ角を高調波制御する機構は高精度のものが要求され
る。また、ブレード全体に渡ってフェザリング軸回りに
発生する空力モーメントおよび慣性モーメントも大き
く、ロータ駆動機構の質量にも打ち勝ってブレードピッ
チ角を変化させるには、高出力のアクチュエータおよび
油圧機構が必要となる。そのため機体重量の軽減化が困
難になる一因となっている。
【0006】一方、ブレード自体の捩り剛性を先端側で
低下させて、ブレードの動的な空力特性を制御するよう
にした先行技術が幾つか提案されている(特開昭54−
20597号、米国特許第4028003号)。
【0007】他方、動圧が十分高いブレード翼端付近に
比較的小さいフラップを取付け、この部分に発生する大
きな空気力を利用する方式、いわゆるアクティブフラッ
プ方式が幾つか提案されている(特開平6−10729
3号、米国特許第3077934、米国特許第3129
769号、米国特許第3589831号、米国特許第4
461611号、米国特許第5224826号など)。
フラップをブレード翼端付近に設けることによって、小
さな操舵力で制御可能になり、全体の制御機構は軽量か
つコンパクトになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】こうしたフラップ駆動
方式では、小さなフラップ変位またはフラップ駆動力で
ブレード全体に発生する空気力をできるだけ大きくする
ことが要求される。
【0009】たとえば特開平6−107293号では、
捩り剛性の高いブレードの後縁側にスパン全体にわたっ
て幅広のフラップが設けられており、フラップで発生し
た揚力をそのままブレードの揚力として利用する高剛性
ブレード方式が記載されている。
【0010】図8は従来のフラップ付ヘリコプタブレー
ドの一例を示し、図8(a)は斜視図、図8(b)はA
−A線断面図である。ブレード1は高い捩り剛性で形成
され、その後縁側は根元部からスパン方向の長さの約9
0%に渡ってフラップ収納用の切欠が形成されている。
フラップ2は、ブレード後縁側の切欠部分にヒンジ等に
よってピッチ角可変に取付けられている。フラップ2の
根元部には角変位を直線変位に変換するリンク部材3が
設けられ、リンク部材3はアクチュエータ4によって駆
動される。
【0011】こうした高剛性ブレード方式において、フ
ラップ2の後縁を下げるとフラップ2の迎角が増加し
て、フラップ2で発生する揚力が増加する。ブレード1
の空力中心CAではブレード1の揚力とフラップ2の揚
力とが加算されて、フラップ2はブレード全体の揚力を
増加するように作用する。したがって、全体の揚力を大
きくするにはフラップ2の揚力を増やす必要があり、そ
のためにフラップ2の大面積化およびフラップ駆動用ア
クチュエータ4の大出力化が不可欠となる。
【0012】本発明の目的は、小型のフラップでもブレ
ードの空力特性を格段に改善できるフラップ付ヘリコプ
タブレードを提供することである。
【0013】また本発明の目的は、フラップ付ヘリコプ
タブレードを用いてヘリコプタの騒音や振動の低減化が
可能なロータ制御装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブレードの後
縁側においてピッチ角可変に取付けられたフラップを備
え、ブレードの捩り剛性は根元部より先端部の方が小さ
くなるように形成され、前記フラップの空気力によって
ブレードに捩り変形が付与されるように構成されたこと
を特徴とするフラップ付ヘリコプタブレードである。本
発明に従えば、フラップで発生した空気力がブレードに
捩りモーメントを付与して、ブレードにはフラップの角
変位方向とは逆方向に捩る力が作用する。ブレードの捩
り剛性は根元部より先端部の方が小さくなるように形成
されているため、対気速度の大きいブレード先端側ほど
捩り角が大きくなり、ブレードの揚力増加をもたらす。
また、フラップによる空気力は、ブレードが充分に捩れ
変形する程度の力で足りるため、小さい面積のフラップ
であってもブレードの空力特性を効率的に制御できる。
そのためフラップおよびその駆動系の小型軽量化が図ら
れ、フラップ制御の高速化が可能になる。
【0015】また本発明は、先端部の捩り剛性が、根元
部の捩り剛性の20%〜30%の範囲内に形成されてい
ることを特徴とする。 本発明に従えば、ブレードに一定の捩りモーメントが作
用した場合に、先端部の捩り角が根元部に比べて約3倍
〜5倍に増大するため、ブレードの強度を充分高く保ち
ながらブレード先端側ほど大きく変化する迎角制御が可
能になり、その結果、ブレード空力特性を効率的に制御
できる。
【0016】また本発明は、ブレードの捩り剛性が根元
部から先端部へ向かって単調減少する部分を有し、ブレ
ードの捩り方向固有振動数が2.3〜3.7サイクル/
回転の範囲内であることを特徴とする。 本発明に従えば、ブレードを一定の捩り角に捩る場合に
必要なフラップのピッチ角度は、従来のブレード(捩り
方向固有振動数5.5サイクル/回転)と比べて1/5
〜1/2.5に低減できる。したがって、フラップ駆動
用アクチュエータのストロークも同様に低減化でき、あ
るいはフラップ面積の小型化が可能になる。そのため、
フラップ故障対策として複数のフラップを併設するフラ
ップ多重化も容易になる。
【0017】また本発明は、ブレードの捩り中心が根元
部より先端部の方が前縁側に近くなるように形成されて
いることをも特徴とする。 本発明に従えば、フラップの空気力によって発生する捩
りモーメントは、ブレードの捩り中心とフラップ単体の
空力中心との距離に比例するため、捩り中心がブレード
前縁側に近くなるほど捩りモーメントが大きくなる。し
たがって、フラップによる捩りモーメントはブレード先
端側ほど大きくなって、ブレードの捩り角も先端側ほど
大きくなる。その結果、ブレードの空力特性を効率的に
制御することができる。また、捩り中心がブレードの空
力中心よりも前方にあるためブレードの運動も安定化さ
れ、フラッタ等の共振現象を防止できる。
【0018】本発明は、ブレードの後縁側においてピッ
チ角可変に取付けられたフラップを有し、ブレードの捩
り剛性は根元部より先端部の方が小さくなるように形成
され、前記フラップの空気力によってブレードに捩り変
形が付与されるように構成されたヘリコプタブレード
と、フラップのピッチ角を制御するためのフラップ駆動
手段とを備えることを特徴とするロータ制御装置であ
る。 本発明に従えば、ヘリコプタブレードに関して、上述と
同様に、対気速度の大きいブレード先端側ほど捩り角が
大きくなり、ブレードの空力特性を有効に活用できる。
また、フラップによる空気力は、ブレードが充分に捩れ
変形する程度の力で足りるため、小さい面積のフラップ
であってもブレードの空力特性を効率的に制御できる。
そのためフラップおよびその駆動系の小型軽量化が図ら
れ、フラップ制御の高速化が可能になる。 また、フラップ駆動手段がフラップのピッチ角を安定化
の方向へ制御することによって、ブレードの低剛性化に
起因するフラッタ等の不安定振動現象を未然に防止する
ことができる。また、従来のブレード全体のピッチ角を
制御するブレード高調波制御の代わりに、フラップによ
る高調波制御を行うことによって、ヘリコプタの騒音や
振動の発生を効率的に抑制することができる。
【0019】また本発明は、フラップ駆動手段は、高速
飛行時の後退側ブレードの失速を抑制するために、1サ
イクル/回転の周波数でフラップを駆動することを特徴
とする。 本発明に従えば、ヘリコプタの前進飛行時の際に、対気
速度が最大になる前進側ブレードにおいてブレード根元
部の迎角は小さくなり、ブレード先端部の迎角は負にな
る。そのためブレード先端部の抗力を減らすために、ブ
レード先端部の迎角をできるだけ0に近付けるように捩
り上げ方向のフラップ制御を行う。 一方、対気速度が最小になる後退側ブレードにおいて、
ブレード根元部の迎角は大きくなり、ブレード先端部の
迎角はより大きくなる。そのためブレード先端部の失速
を防止するために、ブレード先端部の迎角を小さくする
ように捩り下げ方向のフラップ制御を行う。 こうして前進側ブレードおよび後退側ブレードを含む1
サイクル/回転の周波数でフラップを駆動することによ
って、ヘリコプタロータの1回転における空力特性を大
きく改善できる。
【0020】また本発明は、フラップ駆動手段が高速飛
行時におけるロータの揚力を増加させるため2サイクル
/回転の周波数でフラップを駆動することを特徴とす
る。 本発明に従えば、ヘリコプタの高速飛行時において最も
効率良く揚力を発生する主ロータの前方部分および後方
部分でのブレード先端部の迎角を増加することができる
ので、後退側ブレードの失速を心配することなく高速飛
行時の揚力を増加することが可能となる。 また本発明に従えば、4枚ブレードの場合は3サイクル
/回転〜5サイクル/回転の周波数でフラップを駆動
し、5枚ブレードの場合は4サイクル/回転〜6サイク
ル/回転の周波数でフラップを駆動するので、主ロータ
が発生する振動や騒音を大幅に低減することが可能とな
る。
【0021】また本発明は、ヘリコプタブレードは、ロ
ータ軸に対してピッチ角可変に取付けられ、ブレードの
ピッチ角を制御するためのブレード駆動手段を備えるこ
とを特徴とする。 本発明に従えば、フラップ制御とブレードのピッチ角制
御とを独立して行うことができるため、両者の組合せに
よってブレードスパン方向の捩り角分布を制御すること
が可能になり、ロータ面全体におけるブレードの迎角分
布を最適化することができる。
【0022】また本発明は、ホバリング時にブレード付
根のピッチ角を定常的に増加させ、同時にフラップ駆動
によりブレードを定常的に捩り下げる制御を行うことを
特徴とする。 これによってブレードに10度以上の捩り下げを付ける
ことが可能となり、ホバリング時のロータ効率を増加さ
せ、高揚力を発生させることが可能となる。
【0023】また本発明は、フラップ駆動手段が電気信
号に基づいて機械的変位を発生するスマートマテリアル
で構成されることも特徴とする。 本発明に従えば、フラップの角変位量が小さくても、大
きな捩りモーメントを発生させてブレード迎角を制御し
ているため、フラップを駆動するアクチュエータは小さ
いストロークのもので足りる。したがって、フラップ駆
動用アクチュエータとして、比較的ストロークが小さい
とされるスマートマテリアル、たとえばピエゾ圧電素
子、超磁歪素子、形状記憶合金などを使用することによ
って、フラップ駆動機構の小型軽量化を図ることができ
る。
【0024】また本発明は、フラップ駆動手段が1本の
ブレード上に多重化装備されることも特徴とする。 本発明に従えば、小型のフラップをスマートマテリアル
で駆動するので、1本のブレード上に複数のフラップを
併設するフラップ多重化が容易であり、1系統のフラッ
プ駆動手段が故障しても他の系統でバックアップするこ
とが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
るフラップ付ヘリコプタブレードを示し、図1(a)は
斜視図、図1(b)はB−B線断面図である。ブレード
11は翼型形状であって、捩り剛性が根元部より先端部
の方が小さくなるように形成されている。ブレード11
の後縁側は、根元部からスパン方向の長さの約80%〜
90%に渡ってフラップ収納用の切欠が形成されてい
る。フラップ12は翼型形状であって、ブレード後縁側
の切欠部分にヒンジ等によってピッチ角可変に取付けら
れ、棒状の連結部材15によってブレード11の根元部
に設けられたリンク部材13に連結している。リンク部
材13は角変位を直線変位に変換する働きを有し、アク
チュエータ14によって駆動されると連結部材15を介
してフラップ12を角変位させる。
【0026】図1(b)に示すように、アクチュエータ
14がフラップ12の後縁を上げてピッチ角を負の方向
に減少させると、フラップ12には下向きの揚力が発生
して、ブレード11には捩り中心CAに関して時計回り
の捩りモーメントが作用する。すると、ブレード11は
前縁側が起き上がって捩り上げ方向に変形して、ブレー
ド迎角は増加する。
【0027】逆に、ブレード11の前縁側を捩り下げ方
向に変形させる場合には、アクチュエータ14がフラッ
プ12の後縁を下げてピッチ角を正の方向に増加させる
と、フラップ12に上向きの揚力が発生して、ブレード
11には捩り中心CAに関して反時計回りの捩りモーメ
ントが作用して、ブレード迎角は減少する。
【0028】図2(a)に示すように、ブレード11に
作用する捩りモーメントが一定の場合には、捩り剛性G
と捩り角φとは反比例の関係であるため、捩り剛性Gが
大きくなるほど捩り角φは小さくなる。図2(b)に示
すように、ブレード11の捩り剛性が一定の場合には、
フラップ12の面積またはピッチ角とブレード11の捩
り角とはほぼ比例関係であるため、フラップ12の面積
またはピッチ角が大きくなるほど、ブレード11の捩り
角は大きくなる。また、ブレード11の捩り剛性が小さ
いほど捩り角の変化率は大きいことが判る。
【0029】本発明では、ブレード11の捩り剛性が根
元部より先端部の方が小さくなるように形成しているた
め、図2(c)に示すように、ブレード11の捩り角
は、ブレード11のスパン方向位置が先端側に行くほど
大きくなっている。ブレード先端部は対気速度が最も大
きくなる箇所であるため、ピッチ角や捩り角の影響が顕
著に表れる。したがって、小型のフラップでブレード空
力特性を大きく制御するには、1)ブレード11の捩り
剛性を小さくすること、2)ブレード11の先端側ほど
捩り剛性を小さくすること、3)フラップ12の位置を
ブレード先端側に近付けること、などが重要なポイント
になる。
【0030】図3は、ブレードの捩り固有振動数比と捩
り剛性との関係を示すグラフである。従来のブレード
は、フラッタ等の不安定振動現象を防止するため、ロー
タ回転周波数の非整数倍であって比較的高い領域、たと
えば5.5に捩り固有振動数比を設定しているものが多
い。また、従来はブレード全体を大きな捩り剛性に形成
することによって、ブレード根元部でのピッチ角制御お
よび高調波制御がブレード全体に伝達し易くなってい
る。
【0031】本発明では、ブレード11の捩り剛性を低
下させて、ブレードの捩り方向固有振動数を2.5〜
3.5サイクル/回転の範囲内に設定している。これに
よって、フラップ12が小型であってもブレード11が
捩り変形し易くなるため、フラップ駆動用のアクチュエ
ータ14も小型のもので足りることになる。
【0032】図4はブレード11の捩り剛性の分布を示
すグラフである。図4(a)は、ブレード11のスパン
方向の約半分の位置を境に、根元側を1とすると先端側
を約1/4に低下させた例を示す。なお、実線は理想型
であり、実際には破線のような分布になる。図4(b)
は、ブレード11の捩り剛性が根元部から先端部へ向か
って単調減少するように形成した例である。図4(c)
は、ブレード11の捩り剛性が根元部から先端部へ向か
って単調減少するとともに、スパン方向の約半分の位置
でステップ的に変化させた例である。こうした捩り剛性
分布は、ブレード11をたとえばカーボン繊維等の高強
度繊維とマトリクスとを組み合わせた複合材料で形成す
る場合に、繊維の密度および方向を適切に調整すること
によって容易に実現できる。
【0033】こうした捩り剛性分布を形成することによ
って、ブレード11の迎角制御、特にブレード先端部で
の迎角制御が容易になり、フラップ12およびその駆動
系の小型軽量化が可能になる。
【0034】なお、ブレード11の捩り剛性を低下させ
たことに伴って、フラッタ等の不安定振動現象が発生す
る可能性があるが、ブレードの捩り方向固有振動数をロ
ータ回転周波数の非整数倍に設定するとともに、下記の
ような手法で解決できる。
【0035】図5は、ブレード11の空力中心CAおよ
び捩り中心CTを示す断面図である。フラップ12で発
生した空気力は、フラップ12のヒンジ部とブレード1
1の捩り中心CTとの間の距離Lがモーメントアームと
なって、ブレード11に捩り中心CT回りの捩りモーメ
ントが発生する。
【0036】本発明では、ブレード11の捩り中心CT
を空力中心CAより前縁側に形成しているため、ブレー
ド11の運動も安定化され、フラッタ等の不安定振動現
象を防止できる。なお、ブレード11の空力中心CA
は、ブレード11の全幅に対して前縁側から約25%の
位置に形成することが多く、そのため捩り中心CTは前
縁側から15%〜20%の位置に形成することが好まし
い。この場合、フラップ12による捩りモーメントは捩
り中心が空力中心にほぼ一致している通常のブレードに
比べ、1.2〜1.3倍に増加する。
【0037】図6は、ブレードの捩り中心位置の分布を
示す平面図である。図6(a)では、捩り中心CTの位
置がブレード11の根元部より先端部の方が前縁側に近
くなるように形成され、特にスパン方向位置の約70%
から先端側において捩り中心CTの空力中心CAとの距
離が急に大きくなっている。また。フラップ12は、ブ
レード11の先端後縁側に設けている。こうした配置に
よって、フラップ12による捩りモーメントはブレード
先端側ほど大きくなって、ブレード11の捩り角も先端
側ほど大きくなり、その結果、ブレード11の空力特性
を効率的に制御することができる。
【0038】図6(b)では、捩り中心CTの空力中心
CAとの距離が、スパン方向位置にほぼ比例するように
単調増加している。図6(c)では、スパン方向位置の
50%〜80%の範囲で捩り中心CTを前進させてお
り、80%より先端側で元に戻している。これは、ブレ
ード11の先端にロータバランス用の重り16を収納さ
せて、ブレード先端部の強度を上げたことに起因する。
【0039】こうした捩り中心CTの位置分布は、ブレ
ード11をたとえばカーボン繊維等の高強度繊維とマト
リクスとを組み合わせた複合材料で形成する場合に、繊
維密度および方向を適切に調整することによって容易に
実現できる。
【0040】図7は、本発明の実施の他の形態であるロ
ータ制御装置の構成図である。ブレード11およびフラ
ップ12は、図1と同様な構成であり、ブレード11に
は捩り角を検出するためにストレインゲージ等から成る
捩り角センサ17が設置されている。捩り角センサ17
からの出力は、ブレード11内の配線を伝わってコンピ
ュータ等の制御計算機18に取り込まれる。制御計算機
18は、ブレード11の捩り角と基準値とを比較判定
し、フラッタ等によってブレード11の捩り角が限界を
超えないようにフラップ駆動用のアクチュエータ14を
制御している。
【0041】一方、ブレード11はロータ軸(不図示)
に対してピッチ角可変に取付けられ、アクチュエータ2
0によって駆動される。制御計算機18は、ロータ回転
角センサ19からのロータ回転角信号に基づいて、アク
チュエータ14、20を個別に駆動して、フラップ12
よびブレード11のピッチ角を独立に制御する。
【0042】たとえばヘリコプタの前進飛行時の際に、
対気速度が最大になる前進側ブレードにおいてブレード
先端部の抗力を減らすために、ブレード先端部の迎角を
できるだけ0に近付けるように捩り上げ方向のフラップ
制御を行う。
【0043】一方、対気速度が最小になる後退側ブレー
ドにおいて、ブレード先端部の失速を防止するために、
ブレード先端部の迎角を小さくするように捩り下げ方向
のフラップ制御を行う。
【0044】こうして前進側ブレードおよび後退側ブレ
ードを含む1サイクル/回転の周波数でフラップを駆動
することによって、ヘリコプタロータの1回転における
空力特性を大きく改善できる。
【0045】図9はヘリコプタが高速飛行時の主ロータ
の迎角分布を示しているが、前進飛行時の主ロータの揚
力は前方部分(ψ=180°付近)および後方部分(ψ
=0°付近)において発生していることが分かる。そこ
でブレードのフラップを2サイクル/回転の周期で制御
し、主ロータの前方部分および後方部分で迎角を増加す
ることにより、高速飛行時の空力特性を大幅に改善する
ことができる。
【0046】こうしたフラップによるブレード迎角制御
に加えて、フラップによる高調波制御またはIBCを行
うことも可能であり、これによってヘリコプタの騒音や
振動を低減化できる。
【0047】図10はホバリングの主ロータ効率がブレ
ードの捩り下げを付けることにより改善されることを示
す。
【0048】図7の構成では、アクチュエータ20を伸
ばしてブレード付根のピッチ角を増加させ、アクチュエ
ータ14を縮めてブレード先端を捩り下げることが可能
であり、これによってホバリング時の主ロータ効率を改
善できる。
【0049】以上の説明においてフラップ駆動機構とし
て、連結部材15、リンク部材13およびアクチュエー
タ14のリンク機構の例を示したが、電気信号に基づい
て機械的変位を発生するスマートマテリアル、たとえば
ピエゾ圧電素子、超磁歪素子、形状記憶合金などをブレ
ード11の中に内蔵させて、フラップ12を直接駆動す
ることも可能であり、これによって装置全体の小型軽量
化が図られる。
【0050】図11は3個に分割したフラップ21,2
2,23をスマートマテリアルを使ったアクチュエータ
31,32,33および制御計算機41,42,43で
それぞれ独立して駆動する場合の構成図である。3個の
フラップはそれぞれ独立して制御されるので、1系統の
フラップ駆動手段が故障しても、他の系統でバックアッ
プすることが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、小
さい面積のフラップであってもブレード迎角制御が容易
になり、ブレード空力特性を効率的に制御できため、フ
ラップおよびその駆動系の小型軽量化が図られ、フラッ
プ制御の高速化が可能になる。
【0052】また、ブレードの強度を充分高く保ちなが
らブレード先端側ほど大きく変化する迎角制御が可能に
なり、ブレード空力特性を効率的に制御できる。
【0053】さらに、フラップ制御によって、ブレード
の低剛性化に起因するフラッタ等の不安定振動現象を未
然に防止することができ、しかもフラップによる高調波
制御またはIBCを行うことによって、ヘリコプタの騒
音や振動を効率的に抑制できる。
【0054】また、フラップ制御の効率向上によって、
フラップ駆動機構として小型で軽量のスマートマテリア
ルを使用することが可能になる。さらに小型のフラップ
を数個多重化装備することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるフラップ付ヘリコ
プタブレードを示し、図1(a)は斜視図、図1(b)
はB−B線断面図である。
【図2】図2(a)は捩りモーメント一定の場合に捩り
剛性Gと捩り角φとの関係を示すグラフであり、図2
(b)はブレードの捩り剛性が一定の場合にフラップの
面積またはピッチ角とブレードの捩り角との関係を示す
グラフであり、図2(c)はブレードのスパン方向位置
での捩り角を示すグラフである。
【図3】ブレードの捩り固有振動数比と捩り剛性との関
係を示すグラフである。
【図4】ブレード11の捩り剛性の分布を示すグラフで
ある。
【図5】ブレードの捩り中心、空力中心、フラップによ
る揚力、ブレード全体の揚力とブレードに発生する捩り
モーメントの関係を示す断面図である。
【図6】ブレードの捩り中心位置の分布を示す平面図で
ある。
【図7】本発明の実施の他の形態であるロータ制御装置
の構成図であり、17は捩り角センサ、20はブレード
のピッチ角を変えるアクチュエータ、14はフラップ駆
動用アクチュエータである。
【図8】従来のフラップ付ヘリコプタブレードの一例を
示す図であり、図8(a)は斜視図、図8(b)はA−
A線断面図である。
【図9】高速飛行時の主ロータの迎角分布を示す図であ
る。
【図10】ホバリング時のロータ効率が、ブレード捩り
角を増すことで改善されることを示すグラフである。
【図11】本発明の実施の他の形態であるロータ制御装
置の構成図であり、3重系の多重化したフラップ駆動手
段を示す。
【符号の説明】
11 ブレード 12 フラップ 13 リンク部材 14、20 アクチュエータ 15 連結部材 16 重り 17 捩り角センサ 18 制御計算機 19 ロータ回転角センサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレードの後縁側においてピッチ角可変
    に取付けられたフラップを備え、 ブレードの捩り剛性は根元部より先端部の方が小さくな
    るように形成され、前記フラップの空気力によってブレ
    ードに捩り変形が付与されるように構成されたことを特
    徴とするフラップ付ヘリコプタブレード。
  2. 【請求項2】 先端部の捩り剛性が、根元部の捩り剛性
    の20%〜30%の範囲内に形成されていることを特徴
    とする請求項1記載のフラップ付ヘリコプタブレード。
  3. 【請求項3】 ブレードの捩り剛性が根元部から先端部
    へ向かって単調減少する部分を有し、ブレードの捩り方
    向固有振動数が2.3〜3.7サイクル/回転の範囲内
    であることを特徴とする請求項1または2記載のフラッ
    プ付ヘリコプタブレード。
  4. 【請求項4】 ブレードの捩り中心が根元部より先端部
    の方が前縁側に近くなるように形成されていることをも
    特徴とする請求項1、2または3記載のフラップ付ヘリ
    コプタブレード。
  5. 【請求項5】 ブレードの後縁側においてピッチ角可変
    に取付けられたフラップを有し、ブレードの捩り剛性は
    根元部より先端部の方が小さくなるように形成され、前
    記フラップの空気力によってブレードに捩り変形が付与
    されるように構成されたヘリコプタブレードと、 フラップのピッチ角を制御するためのフラップ駆動手段
    とを備えることを特徴とするロータ制御装置。
  6. 【請求項6】 フラップ駆動手段は、高速飛行時の後退
    側ブレードの失速を抑制するために、1サイクル/回転
    の周波数でフラップを駆動することを特徴とする請求項
    5記載のロータ制御装置。
  7. 【請求項7】 フラップ駆動手段は、高速飛行時の主ロ
    ータの揚力を増加させるために2サイクル/回転の周波
    数でフラップを駆動すること、振動および騒音を低減す
    るために3サイクル/回転〜6サイクル/回転の周波数
    でフラップを駆動することを特徴とする請求項5記載の
    ロータ制御装置。
  8. 【請求項8】 ヘリコプタブレードは、ロータ軸に対し
    てピッチ角可変に取付けられ、 ブレードのピッチ角を制御するためのブレード駆動手段
    を備えることを特徴とする請求項5記載のロータ制御装
    置。
  9. 【請求項9】 ホバリング時には高揚力を発生させるた
    め、ブレード付根のピッチ角を定常時に増加すると同時
    にフラップ駆動によりブレード先端部を定常的に捩り下
    げることを特徴とする請求項8記載のロータ制御装置。
  10. 【請求項10】 フラップ駆動手段が電気信号に基づい
    て機械的変位を発生するスマートマテリアルで構成され
    ることも特徴とする請求項5〜9の何れかに記載のロー
    タ制御装置。
  11. 【請求項11】 フラップ駆動手段は1本のブレード上
    に多重化装備され、1系統の故障が他に影響を及ぼさぬ
    ように構成されることを特徴とする請求項10記載のロ
    ータ制御装置。
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