JPH09255724A - 優れた透明度、高い靭性、低い抽出分及び加工容易性を有するエチレンポリマー - Google Patents

優れた透明度、高い靭性、低い抽出分及び加工容易性を有するエチレンポリマー

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JPH09255724A
JPH09255724A JP9961396A JP9961396A JPH09255724A JP H09255724 A JPH09255724 A JP H09255724A JP 9961396 A JP9961396 A JP 9961396A JP 9961396 A JP9961396 A JP 9961396A JP H09255724 A JPH09255724 A JP H09255724A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭い分子量分布及び狭い組成分布を有し、ま
た緩和時間分布が比較的狭いことにより加工するのが容
易なエチレンポリマーを提供する。 【解決手段】 a)多分散指数約2〜約4;b)メルト
インデックスMI及び緩和スペクトル指数RSIを、
(RSI)(MI0.6 )が約2.5〜約6.5になるよ
うに;c)結晶性鎖の長さ分布指数Lw /Ln 約1.0
〜約9;並びにd)密度ρ及びフィルムに加工した場合
のヘーズパーセントを、ヘーズパーセントが370ρ−
330より小さくなるように有するエチレンポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、狭い分子量分布及
び狭い組成分布を有し、また緩和時間分布が比較的狭い
ことにより加工するのが容易なエチレンポリマーに関す
る。これらのエチレンポリマーから造られる加工品は、
優れた透明度及び靭性、並びに低い抽出分を有する。
【0002】
【従来の技術】メタロセン触媒が、比較的狭い分子量分
布及びコモノマー分布を有するエチレンポリマーを優れ
た重合速度で造ることができるために、広範囲の注意が
メタロセン触媒に払われてきた。そのような狭い分子量
及びコモノマー分布は、密度が0.95g/ccよりず
っと低いエチレンポリマーにおいて透明度、靭性、及び
抽出分レベルの向上に寄与する。しかし、押出適性のよ
うな加工性を要するいくつかの用途について、これらの
エチレンポリマーは、分子量分布が狭いことにより、欠
陥があり得る。例えば、米国特許第5,420,220
号及び同第5,324,800号は、メタロセンで造っ
た線状低密度ポリエチレンが特徴的な狭い分子量分布及
びコモノマー分布を、付随する加工性の制限と共に有す
ることを開示している。
【0003】遺憾ながら、エチレンポリマーの分子量分
布を、加工性を向上させるために広くするならば、ポリ
マーの透明度及び衝撃強さは減少する。加えて、特に密
度が0.93g/ccよりずっと低いエチレンポリマー
について、抽出分が増大する。エチレンポリマーの加工
性を、狭い分子量分布を保ちながら、向上させるのに、
長鎖の枝分れをポリマーに加入してもよい。例えば、米
国特許第5,272,236号及び同第5,278,2
72号及びPCT出願第WO94/07930号は、メ
タロセンで造った極低密度及び低密度ポリエチレンが長
鎖の枝構造を有し、向上した加工性を有すると報告して
いる。しかし、長鎖の枝構造は、加工する間方向延伸を
促進し、機械的性質並びに減少した衝撃及び引裂抵抗の
不均衡に至ることが時にある。インフレートフィルムの
ような加工品の透明度もまた、長鎖の枝分れエチレンポ
リマーについて、狭い分子量分布及びコモノマー分布を
有する場合でさえ、最適より低くなり得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】出願人は、チーグラー
−ナッタ触媒から造られた慣用の線状低密度ポリエチレ
ンに比べて狭い分子量分布及び狭い組成分布を有するエ
チレンポリマーの系統の身元を明らかにしてきた。しか
し、驚くべきことに、エチレンポリマーは、また、エチ
レンポリマーの加工性が、多数の商用のメタロセンで造
られたポリエチレンに比べて広い分子量分布を有しかつ
メタロセンで造られたポリエチレンよりも優れた、チー
グラー−ナッタ触媒によって造られた慣用の線状低密度
ポリエチレンに、同様のメルトインデックスにおいて匹
敵し得るように、緩和スペクトル指数(RSI)によっ
て規定する比較的狭い緩和時間分布も有する。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明は、a)多分散指数
約2〜約4;b)メルトインデックスMI及び緩和スペ
クトル指数RSIを、(RSI)(MI0.6 )が約2.
5〜約6.5になるように;c)結晶性鎖の長さ分布指
数Lw /Ln 約1〜約9;及びd)密度ρ及びフィルム
に加工した場合のヘーズパーセントを、ヘーズパーセン
トが370ρ−330より小さくなるように有するエチ
レンポリマーを提供する。
【0006】発明は、また、エチレン及び随意にそれよ
り高級なアルファ−オレフィンを、実質的に長鎖の枝分
れを生成しない遷移金属触媒を含む未担持の液状形態の
触媒組成物に重合条件下で接触させることによって製造
されるエチレンポリマーにも関する。
【0007】
【発明の実施の形態】発明のエチレンポリマーは、密度
約0.90〜約0.95及びメルトインデックス約0.
1〜200を有する、エチレンホモポリマー、及びエチ
レンとそれより高級な炭素原子3〜約20を含有する線
状又は枝分れアルファ−オレフィンとのインターポリマ
ーを含む。適した高級なアルファ−オレフィンは、例え
ばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−オクテン及び3,5,5−トリメ
チル1−ヘキセンを含む。シクロヘキサン或はノルボル
ネンのような環状オレフィンもまたエチレンと共に重合
させてよい。スチレン及び置換されたスチレンのような
ビニル不飽和を有する芳香族化合物もまたコモノマーと
して含むことができる。特に好適なエチレンポリマー
は、エチレン及び上記のコモノマーの一種又はそれ以上
約1〜約40重量%を含む。
【0008】エチレンポリマーは、長鎖の枝分れについ
て未補正の多分散指数約2.0〜約4.0、好ましくは
約2.5〜約3.5を有する。ポリマーの多分散指数
(PDI)とは、ポリマーの重量平均分子量対ポリマー
の数平均分子量の比(Mw /Mn )と定義される。長鎖
の枝分れについて未補正のPDIは、1,2,4−トリ
クロロベンゼンを流量1ml/minで用いて140℃
において作動するWATERS 150C GPC計測
器を有するサイズエクスクルージョンクロマトグラフィ
ー(SEC)を使用して求める。配置するカラムの細孔
サイズ範囲は、200〜10,000,000ダルトン
の範囲に及ぶMW分離を考慮に入れる。Nationa
l Institute of Standards
Technologyポリエチレン標準NBS1475
又は1496をキャリブレーション標準として使用して
未補正の(線状ポリマーと仮定する)分子量分布を得
る。
【0009】本エチレンポリマーは、明瞭な分子構造を
示唆しかつ加工品において優れた靭性を付与する特有の
流動学的性質を有する。これらの特有の流動学的性質
は、また、特にフィルム押出において完成品に加工する
のを比較的容易にするのに有利である。特に、エチレン
ポリマーは、メルトインデックスMI及び緩和スペクト
ル指数RSIを、所定のエチレンポリマーについて、下
記になるように有する: 約2.5<(RSI)(MI0.6 )<約6.5。 好ましくは、 約3.0<(RSI)(MI0.6 )<約5.0。 直ぐ上の式において、MIは、ASTM D−123
8、条件Eに従い190℃において求めるグラム/10
minとして報告するポリマーのメルトインデックスで
あり、RSIは、無次元単位で表わすポリマーの緩和ス
ペクトル指数である。
【0010】エチレンポリマーのRSIは、初めにポリ
マーに剪断歪を施し、その歪に対する応答を流動計を使
用して測定することによって求める。当分野で知られて
いる通りに、ポリマーの応答並びに使用する流動計の機
構学及び幾何学に基づいて、緩和モジュラスG( t) 或
は動的モジュラスG'(ω) 及びG"(ω) を、それぞれ時
間t或は振動数ωの関数として求めることができる
(J.M.Dealy及びK.F.Wissbrun,
Melt Rheology and Its Rol
e in Plastics Processing,
Van Nostrand Reinhold、199
0、269〜297頁を参照)。動的モジュラスと貯蔵
モジュラスとの間の数理的な関連は、フーリエ変換積分
関係であるが、一連のデータを、また、良く知られた緩
和スペクトルを用いて他から計算してもよい(S.H.
Wasserman,J.Rheology、39巻、
601〜625頁(1995)を参照)。古い数理的モ
デルを用いて、一連の緩和或は「モード」からなり、各
々特性強度或は「重さ」及び緩和時間を有する離散した
緩和スペクトルを規定することができる。そのようなス
ペクトルを用いて、モジュラスは下記の通りに再表現さ
れる:
【数1】
【数2】
【数3】 式中、Nはモードの数であり、gi 及びλi は、モード
の各々についての重さ及び時間である(J.D.Fer
ry,Viscoelastic Propertie
s of Polymers,John Wiley
& Sons、1980、224〜263頁を参照)。
緩和スペクトルは、IRIS Development
から市販されているIRIS(登録商標)流動学ソフト
ウエアのようなソフトウエアを使用してポリマーについ
て規定することができる。一旦、緩和スペクトルにおけ
るモードの分布を計算したら、分子量分布の第一及び第
二モーメントであるMn 及びMw に類似した分布の第一
及び第二モーメントを下記の通りにして計算する:
【数4】
【数5】 RSIはgII/gI と定義する。
【0011】RSIは、ポリマーの分子量分布、分子
量、及び長鎖の枝分れのようなパラメーターに対して感
応性であることから、それは、ポリマーの応力緩和の感
応性のかつ信頼し得る指標となる。RSIの値が大きい
程、ポリマーの緩和時間分布は広くなり、従ってポリマ
ーの加工性は良好になる。
【0012】加えて、エチレンポリマーは、結晶性鎖の
長さ分布指数Lw /Ln 約1〜約9、好ましくは約1〜
約6を有し、これは、それらが比較的狭いコモノマー分
布、従って相対的組成的均質性を有することを示す。結
晶性鎖の長さ分布指数は、Wild等、J.Polym
er Sci.,Poly.Phys.Ed.、20
巻、441頁(1982)に記載されている通りにし
て、Temperature Rising Elut
ion Fraction(TREF)を用いて求め
る。1,2,4−トリクロロベンゼンのような溶剤中の
エチレンポリマーの1〜4mg/mlの希薄溶液を充填
カラムに高い温度で加えるする。次いで、カラムを、エ
チレンポリマーをパッキングに降温することにより枝分
れの増大する(或は結晶度の減少する)順で晶出させる
ように、0.1℃/分で周囲温度に管理された方法でゆ
っくり冷却させる。次いで、カラムを、溶剤を2ml/
minの一定の流量でカラムを通して流しながら、0.
7℃/分で管理された方法で加熱して140℃より高く
する。溶離されるままのポリマーフラクションは、昇温
することにより減少する枝分れ(或は増大する結晶度)
を有する。赤外濃度検出計を使用して流出物濃度をモニ
ターする。TREF温度データから、枝度数を所定のコ
モノマーについて得ることができる。よって、Lw 及び
n として表わす枝の間の主鎖長は、下記の通りにして
計算することができる。Lw は、枝の間の重量平均鎖長
であり: Lw =Σiiin は枝の間の数平均鎖長であり: Ln =1/Σi (wi /Li )、 ここで、wi は、2つの隣接する枝点の間の平均主鎖間
隔Li を有するポリマー成分iの重量フラクションであ
る。
【0013】本エチレンポリマーは、フィルムに形成す
る際の低いヘーズを有し、所定のポリマー密度において
優れた透明度を示す。特に、エチレンポリマーは、フィ
ルムの形態にある場合のヘーズパーセント及び密度を、
所定のポリマー密度について、下記になるように有す
る: ヘーズ%<(370ρ−330)、 式中、ρはポリマー密度である。好ましくは、 ヘーズ%<(370ρ−335)。 密度は、ASTM試験法D1505(G−101)に従
って測定する。ヘーズパーセン測定は、ASTM試験法
D1003に従って行い、試験片を通過する際に前進散
乱によって入射束から偏る透過光を測定するものであ
る。この試験法の目的から、平均で2.5°より多く偏
る光束だけをヘーズであると考える。
【0014】発明のエチレンポリマーを造るのに用いる
ことができる触媒組成物は、未担持の液状形態である、
実質的に長鎖の枝分れを生成しない、好ましくは長鎖の
枝分れを生成しない遷移金属触媒を含む。そのような遷
移金属触媒は、遷移金属と、置換された或は未置換のπ
結合されたリガンドと、ヘテロアリル成分との複合体を
含む化合物、例えば1995年3月29日に出願した同
時継続米国特許出願第08/412,964号に記載さ
れているものを含む。そのような化合物は、下記式の内
の一つを有するのが好ましい:
【0015】
【化1】 式中、Mは遷移金属、好ましくはZr又はHfであり;
LはMに配位された置換された或は未置換のπ結合され
たリガンド、好ましくはシクロアルカジエニルリガンド
であり;各々のQは、独立に−O−、−NR−、−CR
2 −及び−S−からなる群より選び、好ましくは酸素で
あり;YはCか或はSのいずれか、好ましくは炭素であ
り;Zは−OR、−NR2 、−CR3 、−SR、−Si
3 、−PR2 及び−Hからなる群より選び、但し、Q
が−NR−である時、Zは−OR、−NR2 、−SR、
−SiR3 、−PR2 及び−Hからなる群より選び、好
ましくはZは−OR、−CR3 及び−NR2 からなる群
より選び;nは1又は2であり;Aは、nが2である
時、一価アニオン基であり或はAは、nが1である時、
二価アニオン基であり、Aは、カルバメート、カルボキ
シレート、或はQ、Y及びZの組合せによって記載され
るその他のヘテロアリル成分であるのが好ましく;及び
各々のRは、独立に炭素、ケイ素、窒素、酸素、及び/
又はリンを含有する基であり、1つ又はそれ以上のR基
をL置換基に結合させてもよく、Rは炭素原子1〜20
を含有する炭化水素基であるのが好ましく、Rはアルキ
ル、シクロアルキル、或はアリール基であるのが最も好
ましく、1つ又はそれ以上をL置換基に結合させてもよ
い。
【0016】
【化2】 式中、Mは遷移金属、好ましくはZr又はHfであり;
LはMに配位された置換された或は未置換のπ結合され
たリガンド、好ましくはシクロアルカジエニルリガンド
であり;各々のQは、独立に−O−、−NR−、−CR
2 −及び−S−からなる群より選び、好ましくは酸素で
あり;YはCか或はSのいずれか、好ましくは炭素であ
り;Zは−OR、−NR2 、−CR3 、−SR、−Si
3 、−PR2 及び−Hからなる群より選び、但し、Q
が−NR−である時、Zは−OR、−NR2 、−SR、
−SiR3 、−PR2 及び−Hからなる群より選び、好
ましくはZは−OR、−CR3 及び−NR2 からなる群
より選び;nは1又は2であり;Aは、nが2である
時、一価アニオン基であり或はAは、nが1である時、
二価アニオン基であり、Aは、カルバメート、カルボキ
シレート、或はQ、Y及びZの組合せによって記載され
るその他のヘテロアリル成分であるのが好ましく;各々
のRは、独立に炭素、ケイ素、窒素、酸素、及び/又は
リンを含有する基であり、1つ又はそれ以上のR基をL
置換基に結合させてもよく、Rは炭素原子1〜20を含
有する炭化水素基であるのが好ましく、Rはアルキル、
シクロアルキル、或はアリール基であるのが最も好まし
く、1つ又はそれ以上をL置換基に結合させてもよく;
Tは、随意に炭素又はヘテロ原子で置換される炭素原子
1〜10を含有するアルキレン及びアリーレン基、ゲル
マニウム、シリコーン及びアルキルホスフィンからなる
群より選ぶブリッジング基であり;及びMは1〜7、好
ましくは2〜6、最も好ましくは2又は3である。
【0017】遷移金属と、置換された或は未置換のπ結
合されたリガンドと、ヘテロアリル成分との複合体を含
む特に好適な化合物は、インデニルジルコニウムトリス
(ジエチルカルバメート)及びインデニルジルコニウム
トリス(ピバレート)である。
【0018】エチレンポリマーを製造するのに用いるこ
とができるその他の遷移金属触媒は、エチレンポリマー
において長鎖の枝分れを実質的に生成しない、好ましく
は長鎖の枝分れを生成しない、米国特許第4,542,
199号、同第5,324,800号、及びヨーロッパ
特許第250,601−B1号に記載されているものの
ような、遷移金属とのモノ−ブリッジされた及びブリッ
ジされないビス−及びトリシクロペンタジエニル配位複
合体のそれらの誘導体である。そのような触媒の例は、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
及びビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェ
ノキシドである。
【0019】触媒は、アルミノキサン、すなわちメチル
アルミノキサン(MAO)又は改質されたメチルアルミ
ノキサン(MMAO)、或は硼素アルキドのような活性
化助触媒をと共に用いてエチレンポリマー製造用の未担
持の液状形態の触媒組成物を形成する。アルミノキサン
は好適な助触媒であり、それらの製造方法及び用途は当
分野で良く知られている。
【0020】エチレンポリマーを製造するのに用いる触
媒組成物は、米国特許第5,317,036号に記載さ
れている通りにして反応域に未担持の液状形態で導入し
なければならない。本明細書中で用いる通りの「未担持
の液状形態」とは、液体触媒、液体助触媒、同じ或は異
なる溶剤中の触媒及び助触媒の溶液、及びこれらの組合
せを含む。それらが有利な性質を有する本エチレンポリ
マーを製造することができることに加えて、可溶性の触
媒組成物は、更に実用的な利点を数多く有する。未担持
の触媒組成物は、担体物質及びそれを製造するのに伴う
費用を回避し、極めて大きな触媒表面積対容積比の実現
をもたらす。その上、未担持の触媒組成物は、担持され
た触媒組成物を用いて生成されるポリマーに比べて残留
灰分のずっと少ないポリマーを生成する。
【0021】エチレンポリマーは、任意の慣用の懸濁、
溶液、スラリー或は気相重合プロセスにより、当分野で
良く知られた反応条件を用いて造ってもよい。反応装置
を1つ用いてもよく或は反応装置をいくつか直列にして
用いてもよい。1つ又はそれ以上の流動床反応装置を用
いた気相重合が好適である。
【0022】重合は、攪拌式或は流動床式反応装置にお
いて気相で、当分野で良く知られた装置及び手順を用い
て行うのが好ましい。1〜1000psi(0.07〜
70Kg/cm2)、好ましくは50〜400psi(3.5
〜28Kg/cm2)、最も好ましくは100〜300psi
(7〜21Kg/cm2)の範囲の過圧及び30°〜130
℃、好ましくは65°〜110℃の範囲の温度を用いる
のが好ましい。エチレン及び用いるならばその他のモノ
マーを、有効量の触媒組成物に重合を開始させる程の温
度及び圧力において接触させる。
【0023】適した気相重合反応系は、モノマー及び触
媒組成物を加えることができかつ生成するポリエチレン
粒子の床を収容する反応装置を含む。発明は、特定のタ
イプの気相反応系に制限されない。例として、慣用の流
動床プロセスを、一種又はそれ以上のモノマーを含有す
るガス状流を連続して流動床反応装置を反応条件下でか
つ触媒組成物の存在において固体粒子の床を懸濁状態に
保つ程の速度で通過させることによって行う。未反応の
ガス状モノマーを含有するガス状流を反応装置から連続
して抜き出し、圧縮し、冷却し、随意に一部又は全部凝
縮させ、かつ反応装置に循環させる。生成物を反応装置
から抜き出し、メークアップモノマーを循環流に加え
る。
【0024】慣用の添加剤を、それらが触媒組成物の機
能を妨げなければ、プロセスに入れてよい。水素をプロ
セスにおいて連鎖移動剤として用いる場合、水素を全モ
ノマー供給1モル当り約0.001〜約10モルの範囲
の量で用いる。また、系の温度を調節するために所望の
通りに、触媒組成物及び反応体に不活性な任意のガスも
またガス流に存在させてよい。
【0025】触媒活性を増大させるために、オルガノ金
属を毒物質用掃去剤として用いてよい。これらの化合物
の例は、金属アルキルであり、アルミニウムアルキルが
好ましく、トリイソブチル−アルミニウム−トリ−n−
ヘキシルアルミニウムが最も好ましい。そのような掃去
剤の用法は、当分野で良く知られている。
【0026】エチレンポリマーに、その他のポリマー及
び樹脂を所望の通りに、当分野で良く知られた技術を用
いてブレンドしてよい。加えて、種々の添加剤及び試薬
をエチレンポリマーに混合してよい。詳細には、ヒンダ
ードフェノール及びヒドキシアミノ酸化防止剤、ヒンダ
ードアミン光安定剤、チオエステル、或はジスルフィド
を含む更なる熱−及び光−酸化安定剤並びにアリールホ
スフィット或はホスホニットを加えることができる。特
種の生成物要求を満足させるために、下記を所望の通り
に発明のエチレンポリマーに混合してよい:ジクミルペ
ルオキシドを含む架橋剤、カーボンブラック及び二酸化
チタンを含む着色剤、金属ステアレートを含む潤滑剤、
フルオロエラストマーを含む加工助剤、オレアミド或は
エルカミドを含むスリップ剤、ステアラミド、エチレン
ビスステアラミド、調節された粒径のゼオライト、炭酸
カルシウム、タルク或はシリカを含む粘着防止剤或は剥
離剤、発泡剤、難燃剤及びその他の慣用の物質。
【0027】発明のエチレンポリマーは、加工して種々
の完成品、例えば透明フィルム及び収縮フィルムを含む
フィルム、押出コーティング、ワイヤ及びケーブル絶縁
材及び外被、架橋された電力ケーブル絶縁材、射出成
形、ブロー成形或は回転成形によって造られる成形品、
パイプ、チュービング、プロフィル及びシーチングの押
出品、並びに絶縁用及び反導電性外被及び/又はシール
ドにするのに有用である。そのような品物を製造する方
法は、当分野において良く知られている。上に挙げた特
許の開示内容を本明細書中に援用する。下記の例は、発
明を更に例示するものであり、発明を制限するものでは
ない。
【0028】
【実施例】測定 分子量及び分子量分布は、下記の通りにして求めた。分
子量測定用の混合細孔サイズカラムを装着したWATE
RS 150C GPCクロマトグラフを採用した。サ
イズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)
のために、約200〜10,000,000ダルトンの
線状エチレンポリマーについて分子量分離に影響を与え
るのに、呼称細孔サイズ50オングストロームを有する
Polymer Labsからの長さ25cmの予備カ
ラムの後に、長さ25cmのShodex A−80M
/S(昭和)カラム3つを続けて使用した。両方のカラ
ムは、多孔質のポリ(スチレン−ジビニルベンゼン)パ
ッキングを収容した。1,2,4−トリクロロベンゼン
を溶剤として用いてポリマー溶液及びクロマトグラフィ
ー溶離剤を調製した。測定は、すべて温度140°±
0.2℃で行った。質量及び粘度検出器からのアナログ
信号をコンピューターシステムの中に収集した。収集し
たデータを、次いで、長鎖の枝分れについて未補正の分
子量分布のためにいくつかの出所(Waters Co
rpration及びVicotekCorprati
on)から市販されている標準のソフトウエアを使用し
て処理した。キャリブレーションは、広いMWDキャリ
ブラント法及びキャリブラントとして線状ポリマーを使
用した(W.W.Yau,J.J.Kirklanda
nd D.D.Bly,Modern Size−Ex
clusion Liquid Chromatogr
aphy,Wiley、1979、289〜313頁を
参照)。後者については、数及び重量MW値のような2
つのMW関連の統計量が、ポリマーキャリブラントにつ
いて分からなければならない。MWキャリブレーション
に基づいて、溶離容積を、仮の線状エチレンポリマーに
ついての分子量に変換する。
【0029】流動学的測定を、TA Instrume
ntsから市販されているWeissenberg R
heogoniometerの新モデルによって行うダ
イナミック振動性剪断実験により行った。実験は、平行
なプレートモードで窒素雰囲気下190℃においてラン
した。サンプルサイズは、およそ1100〜1500μ
mの範囲であり、直径4cmであった。周波数スイープ
実験は、歪増幅2%で周波数0.1〜100sec-1
範囲に及んだ。トルク応答を、TA Instrume
nts流動計制御ソフトウエアによって各々の周波数に
おける動的モジュラス及び動的粘度データに変換した。
離散的緩和スペクトルを、IRIS商用ソフトウエアパ
ッケージを使用して各々のサンプルについて動的モジュ
ラスデータに適合させた。
【0030】TREF測定を上記の通りにして行った。
グラム/10minとして報告するポリマーのメルトイ
ンデックスは、ASTM D−1238、条件Eに従っ
て求めた。密度測定は、ASTM試験法D1505(G
−101)に従って行った。ヘーズは、ASTM試験法
D1003に従って測定した。
【0031】例1〜19及びA〜N 発明に従う一連のエチレンポリマー(例1〜19)を既
知のポリエチレンのサンプルと、多分散指数(PD
I)、結晶性鎖の長さ分布指数(Lw /Ln )、メルト
インデックス(MI)、緩和スペクトル指数(RS
I)、ヘーズパーセント及び密度を含む種々の性質につ
いて比較した。結果を表に示す。例1〜19におけるエ
チレンポリマーは、床高さ10フィート(3m)を有す
る呼称直径14インチ(36cm)の気相流動床反応装
置を使用して造った。例1〜19における触媒組成物の
各々は、未担持の液状形態であった。
【0032】例1〜12を造るのに採用した触媒組成物
は、インデニルジルコニウムトリス(ジエチルカルバメ
ート)触媒及び改質されたメチルアルミノキサン活性化
助触媒を含むものであった。例13〜17の各々を造る
のに採用した触媒組成物は、インデニルジルコニウムト
リス(ピバレート)触媒及び改質されたアルミノキサン
(MAO)活性化助触媒を含むものであった。
【0033】例18及び19を造るのに採用した触媒組
成物は、それぞれビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド及びビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジフェノキシド、並びに改質されたメチルア
ルミノキサン活性化助触媒を含むものであった。例9〜
12は、エチレンと1−ブテンとの線状コポリマーであ
ったのに対し、例1〜8及び13〜19は、エチレンと
1−ヘキセンとの線状コポリマーであった。
【0034】比較例A及びBは、表において特定する通
りにThe Dow Chemical Compan
yから市販されているAFFINITYポリオレフィン
プラストマーであった。比較例C〜Hは、表において特
定する通りにExxon Chemicalから市販さ
れているEXDEED及びEXACT線状エチレンポリ
マーであった。比較例Iは、表において特定する通りに
BASFから市販されている線状エチレンポリマーであ
った。
【0035】比較例Jは、また床高さ10フィート(3
m)を有する呼称直径14インチ(36cm)の気相流
動床反応装置を使用して造ったエチレンと1−ヘキセン
との線状コポリマーであった。比較例Jを行うのに採用
した触媒組成物は、ビス(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド触媒及び改質されたメチ
ルアルミノキサン活性化助触媒をシリカ上に担持させて
なるものであった。比較例K〜Nは、気相流動床反応装
置を使用してUNIPOL(登録商標)プロセス(Un
ion Carbide Corp.)によって造った
商用の線状低密度ポリエチレンであった。これらは1−
ブテン或は1−ヘキセンのエチレンコポリマーであり、
製品表示HS7093、HS7037、HS7028及
びDFDA9064で市販されている。
【0036】比較例Oは、例18と同じようにして造っ
たエチレンと1−ヘキセンとの線状コポリマーであった
が、採用した触媒組成物は、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド及び改質されたメチルアル
ミノキサン活性化助触媒をシリカ上に担持させてなるも
のであった。
【0037】発明のエチレンポリマーの各々に、IRG
ANOX B−900(Ciba−Geigy Cor
pration)約1500ppmをドライブレンド
し、標準LLDPE混合スクリュー(長さ対直径30/
1)を有する1−1/2インチ(3.8cm)Kill
ion Extruderにおいて速度40ポンド/h
r(18kg/hr)(〜98rpm)で配合した。発
明のペレット化したエチレンポリマー及び比較例のポリ
エチレンを、表に掲記する通りのダイ温度及びブローア
ップ比により典型的な作業条件を使用して押し出してイ
ンフレートフィルムにした。ブローアップ比は、ダイ直
径に対する最終のバブル(チューブ)直径の比と定義す
る。インフレートフィルム押出装置は、L/D24:1
の汎用LLDPEスクリュー(ピッチが一定、深さが減
少する、Maddox混合ヘッドスクリュー)及び螺旋
ピンダイを装着した直径1−1/2インチSterli
ng押出装置からなるものであった。インフレートフィ
ルム押出装置は、速度45ポンド/hr(20kg/h
r)(〜98rpm)で作動させた。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【発明の効果】本エチレンポリマーから造られたフィル
ム品は、優れた透明度、高い衝撃強さ(例えば、落槍衝
撃)、及び低い抽出分を特徴とする。同様に、本エチレ
ンポリマーから造られた射出成形品は、既知の線状低密
度ポリエチレンに比べて衝撃強さが大きいことを特徴と
する通りに向上した透明度及び靭性(例えば、低温特性
及びESCR)を有する。出願人のエチレンポリマーに
伴う高い靭性は、充分な強さを保持しながら、フィルム
ダウンゲージング及び成形部分「薄肉化(thin w
alling)」についての可能性を供する。更に、エ
チレンポリマーは、延伸、高い透明度及びその他の包装
フィルムのような大量のフィルム用途において優れた性
能を備える。本エチレンポリマーの抽出分が低いことに
より、それらから造られるフィルム及び成形品は、食品
包装マーケットにおける用途について魅力的である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トン・チャン アメリカ合衆国ニュージャージー州ネシャ ニック・ステーション、サトフィン・レイ ン238 (72)発明者 ロバート・ハロルド・ボーゲル アメリカ合衆国ニュージャージー州リンゴ ーズ、カントリー・クラブ・ドライブ12 (72)発明者 スコット・ハンリー・ウォサマン アメリカ合衆国ニュージャージー州ブリッ ジウォーター、ステク・ドライブ904 (72)発明者 ダイチュアン・リー アメリカ合衆国ペンシルベニア州ドイルズ タウン、スティープルチェイス・ドライブ 130 (72)発明者 ウォルター・トマス・ライクル アメリカ合衆国ニュージャージー州ウォレ ン、マウンテン・アベニュー158 (72)発明者 フレデリック・ジョン・カーロール アメリカ合衆国ニュージャージー州ベル・ ミード、ハイランド・ドライブ18 (72)発明者 グレゴリー・トッド・ホワイトカー アメリカ合衆国ウエストバージニア州チャ ールストン、スプリング・ロード835

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記: a)多分散指数2〜4; b)メルトインデックスMI及び緩和スペクトル指数R
    SIを、(RSI)(MI0.6 )が2.5〜6.5にな
    るように; c)結晶性鎖の長さ分布指数Lw /Ln 1〜9;及び d)密度ρ及びフィルムに加工した際のヘーズパーセン
    トを、ヘーズパーセントが370ρ−330より小さく
    なるように、有するエチレンポリマー。
  2. 【請求項2】 炭素原子3〜20を有する線状又は枝分
    れアルファ−オレフィンを1〜40重量%含有する請求
    項1のエチレンポリマー。
  3. 【請求項3】 プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
    ン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン及びこれ
    らの混合物から選ぶコモノマーを1〜40重量%含有す
    る請求項1のエチレンポリマー。
  4. 【請求項4】 請求項1のエチレンポリマーを含むフィ
    ルム、押出コーティング、ワイヤ及びケーブル絶縁材及
    び/又は外被、架橋された電力ケーブル絶縁材、成形
    品、或は絶縁ジャケット及び/又は半導電性ジャケット
    及び/又はシールド。
  5. 【請求項5】 エチレン及び随意にそれより高級なアル
    ファ−オレフィンを、実質的に長鎖の枝分れを生成しな
    い遷移金属触媒を含む未担持の液状形態の触媒組成物に
    重合条件下で接触させることによって製造されるエチレ
    ンポリマー。
  6. 【請求項6】 遷移金属触媒がインデニルジルコニウム
    トリス(ジエチルカルバメート)或はインデニルジルコ
    ニウムトリス(ピバレート)である請求項5のエチレン
    ポリマー。
  7. 【請求項7】 気相重合よって製造される請求項5のエ
    チレンポリマー。
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