JPH09256139A - 酸化亜鉛膜の製造方法 - Google Patents
酸化亜鉛膜の製造方法Info
- Publication number
- JPH09256139A JPH09256139A JP6574396A JP6574396A JPH09256139A JP H09256139 A JPH09256139 A JP H09256139A JP 6574396 A JP6574396 A JP 6574396A JP 6574396 A JP6574396 A JP 6574396A JP H09256139 A JPH09256139 A JP H09256139A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- buffer layer
- zinc oxide
- substrate
- rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】SAW(表面弾性波)フィルタ等のSAWデバ
イスに用いられる、結晶性の良いZnO(酸化亜鉛)膜
を短時間に成膜する。 【解決手段】成膜を二段階に分け、第一段階では薄いが
結晶性の良いバッファ層を成膜し、第二段階では、成膜
速度を上げて成長層を成膜する。第一段階としては、
0.4μm/h以下と遅い成膜速度か、あるいは150
℃〜300℃の高温で、X線回折線のロッキング曲線の
半値幅が9度以下になるようにし、0.05〜0.1μ
mのバッファ層を成膜する方法が有効である。
イスに用いられる、結晶性の良いZnO(酸化亜鉛)膜
を短時間に成膜する。 【解決手段】成膜を二段階に分け、第一段階では薄いが
結晶性の良いバッファ層を成膜し、第二段階では、成膜
速度を上げて成長層を成膜する。第一段階としては、
0.4μm/h以下と遅い成膜速度か、あるいは150
℃〜300℃の高温で、X線回折線のロッキング曲線の
半値幅が9度以下になるようにし、0.05〜0.1μ
mのバッファ層を成膜する方法が有効である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化亜鉛膜(以下Z
nO膜と記す)の製造方法に関し、特に表面弾性波(以
下SAWと記す)を用いるSAWデバイス用薄膜の製造
方法に適用される。
nO膜と記す)の製造方法に関し、特に表面弾性波(以
下SAWと記す)を用いるSAWデバイス用薄膜の製造
方法に適用される。
【0002】
【従来の技術】圧電性を示す結晶は数多く存在するが、
薄膜状態で圧電性を示す物質はそれほど多くない。薄膜
状態で圧電性を示す物質としては、酸化亜鉛(Zn
O)、窒化アルミニウムが挙げられる。これらの結晶は
六方晶系ウルツ鉱型結晶構造を有するため、良好な圧電
性を持たせるためには膜中の微結晶のc軸を基板に垂直
に配向させる必要がある。ZnOはガラス基板やシリコ
ン基板上に容易にc軸配向膜ができるため、SAWフィ
ルタや、SAWコンボルバなどのSAWデバイス用の薄
膜として工業的に使用されている。
薄膜状態で圧電性を示す物質はそれほど多くない。薄膜
状態で圧電性を示す物質としては、酸化亜鉛(Zn
O)、窒化アルミニウムが挙げられる。これらの結晶は
六方晶系ウルツ鉱型結晶構造を有するため、良好な圧電
性を持たせるためには膜中の微結晶のc軸を基板に垂直
に配向させる必要がある。ZnOはガラス基板やシリコ
ン基板上に容易にc軸配向膜ができるため、SAWフィ
ルタや、SAWコンボルバなどのSAWデバイス用の薄
膜として工業的に使用されている。
【0003】薄膜を製造するための成膜方法としては、
高周波マグネトロンスパッタ法、ECRスパッタ法等種
々のスパッタ法がある。そのターゲットとしては金属亜
鉛(Zn)、酸化亜鉛(ZnO)のどちらかが使用され
ることが多い。
高周波マグネトロンスパッタ法、ECRスパッタ法等種
々のスパッタ法がある。そのターゲットとしては金属亜
鉛(Zn)、酸化亜鉛(ZnO)のどちらかが使用され
ることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】SAWの伝搬はZnO
膜のc軸配向性に依存する。c軸配向性の評価方法とし
ては、(002)面によるX線のロッキング曲線の半値
幅があげられ、この値が7度以下の薄膜であれば、単結
晶と同等なSAWの伝搬を示すとされている。一方、Z
nO膜は、SAWデバイスの応用のためにはμmオーダ
ーの膜厚が必要になるため、工業的には成膜速度を速く
することが望ましい。
膜のc軸配向性に依存する。c軸配向性の評価方法とし
ては、(002)面によるX線のロッキング曲線の半値
幅があげられ、この値が7度以下の薄膜であれば、単結
晶と同等なSAWの伝搬を示すとされている。一方、Z
nO膜は、SAWデバイスの応用のためにはμmオーダ
ーの膜厚が必要になるため、工業的には成膜速度を速く
することが望ましい。
【0005】図4は成膜速度と、ロッキング曲線の半値
幅との関係を示す図である。例えば、高周波マグネトロ
ンスパッタ装置において、他の条件は一定とし、成膜速
度だけを0.42μm/hから0.57μm/hに上昇
させると、ZnO膜の(002)面のX線の回折線のロ
ッキング曲線の半値幅が、7.1度から11.5度にな
り、薄膜の結晶性が悪くなった。このように、ZnOの
成膜において、成膜速度を上げると、X線回折線のロッ
キング曲線の半値幅は大きくなってしまう。すなわち薄
膜の結晶性が劣化する。回折X線の半値幅を7度以下に
するためには、成膜速度は0.4μm/h以下にしなけ
ればならない。更に良質の薄膜にするには、もっと遅い
成膜速度で成膜しなければならず、長時間を要すること
になり、極めて非能率的である。
幅との関係を示す図である。例えば、高周波マグネトロ
ンスパッタ装置において、他の条件は一定とし、成膜速
度だけを0.42μm/hから0.57μm/hに上昇
させると、ZnO膜の(002)面のX線の回折線のロ
ッキング曲線の半値幅が、7.1度から11.5度にな
り、薄膜の結晶性が悪くなった。このように、ZnOの
成膜において、成膜速度を上げると、X線回折線のロッ
キング曲線の半値幅は大きくなってしまう。すなわち薄
膜の結晶性が劣化する。回折X線の半値幅を7度以下に
するためには、成膜速度は0.4μm/h以下にしなけ
ればならない。更に良質の薄膜にするには、もっと遅い
成膜速度で成膜しなければならず、長時間を要すること
になり、極めて非能率的である。
【0006】図5にはZnO膜の成膜時の最適基板温度
と、成膜速度との関係を示してある。この図より、基板
温度が高いほど、成膜速度を増大させることができるこ
とがわかる、しかし、1μm/hに近い成膜速度を得る
には基板温度を400℃以上にしなければならない。こ
れは基板の取扱いにかなりの困難を伴う温度であり、特
に普通硬質ガラスでは、その最高使用温度(380℃)
を越えてしまう。
と、成膜速度との関係を示してある。この図より、基板
温度が高いほど、成膜速度を増大させることができるこ
とがわかる、しかし、1μm/hに近い成膜速度を得る
には基板温度を400℃以上にしなければならない。こ
れは基板の取扱いにかなりの困難を伴う温度であり、特
に普通硬質ガラスでは、その最高使用温度(380℃)
を越えてしまう。
【0007】薄膜の結晶性は成膜速度や基板温度の他
に、膜を堆積させる基板に強く依存することも一般に良
く知られている。ZnO膜作製の際には、ガラス基板や
シリコン基板の代わりにサファイヤ基板上にZnO膜を
堆積させると、他の基板より結晶性の良い膜が得られ、
条件によっては、エピタキシャル成長をさせることもで
きる。このようなサファイヤ基板の影響は、サファイヤ
の格子定数とZnOの格子定数が近いことに起因してい
る。しかし、サファイヤは高価であるため、基板として
は極めて特殊な目的にしか使用できない。
に、膜を堆積させる基板に強く依存することも一般に良
く知られている。ZnO膜作製の際には、ガラス基板や
シリコン基板の代わりにサファイヤ基板上にZnO膜を
堆積させると、他の基板より結晶性の良い膜が得られ、
条件によっては、エピタキシャル成長をさせることもで
きる。このようなサファイヤ基板の影響は、サファイヤ
の格子定数とZnOの格子定数が近いことに起因してい
る。しかし、サファイヤは高価であるため、基板として
は極めて特殊な目的にしか使用できない。
【0008】以上の問題に鑑みて、本発明の目的は、ガ
ラスきばんを使用できる程度の低温で成膜速度を上げ
て、かつ、SAWの伝搬において問題の無い良好な結晶
性を有するZnO膜の製造方法を提供することにある。
ラスきばんを使用できる程度の低温で成膜速度を上げ
て、かつ、SAWの伝搬において問題の無い良好な結晶
性を有するZnO膜の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため本発
明は、基板上に薄い結晶性の良いバッファ層を堆積した
後、その上に成膜速度の速い条件でバッファ層より厚い
成長層を堆積するものとする。特に、X線回折ピークの
ロッキング曲線の半値幅が9度以下のバッファ層を0.
05〜0.1μm成膜した上に、1μm/h以上の速度
で成長層を堆積するものとする。
明は、基板上に薄い結晶性の良いバッファ層を堆積した
後、その上に成膜速度の速い条件でバッファ層より厚い
成長層を堆積するものとする。特に、X線回折ピークの
ロッキング曲線の半値幅が9度以下のバッファ層を0.
05〜0.1μm成膜した上に、1μm/h以上の速度
で成長層を堆積するものとする。
【0010】そのようにすれば、結晶の始まる核が少な
く、バッファ層の良い結晶性を引き継いだ成長層が成長
し、成長層のX線回折ピークのロッキング曲線の半値幅
は7度以下となる。その程度の厚さのバッファ層であれ
ば、成膜時間が短時間で済む。そして、0.4μm/h
以下の成膜速度でバッファ層を堆積するか、または15
0〜300℃の基板温度でバッファ層を堆積することが
よい。
く、バッファ層の良い結晶性を引き継いだ成長層が成長
し、成長層のX線回折ピークのロッキング曲線の半値幅
は7度以下となる。その程度の厚さのバッファ層であれ
ば、成膜時間が短時間で済む。そして、0.4μm/h
以下の成膜速度でバッファ層を堆積するか、または15
0〜300℃の基板温度でバッファ層を堆積することが
よい。
【0011】そのようにすれば、バッファ層のX線回折
ピークのロッキング曲線の半値幅が9度以下となり、そ
の上の成長層のX線回折ピークのロッキング曲線の半値
幅は7度以下となる。
ピークのロッキング曲線の半値幅が9度以下となり、そ
の上の成長層のX線回折ピークのロッキング曲線の半値
幅は7度以下となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の
実施の形態を説明する。図3は、本発明のための実験で
用いたECRスパッタ装置の模式断面図である。真空ポ
ンプ2で減圧にされる反応室1内のステージ3上にシリ
コン基板4を置く。反応室1には上方のマイクロ波電源
6から2.45GHzのマイクロ波が伝えられ、そのマ
イクロ波と反応室1上部周囲のソレノイドコイル7の磁
界で電子がサイクロトロン共鳴を起こし、激しく運動し
て反応室1中のガスをプラズマ10化するものである。
他のグロー放電等によるプラスマより高い真空度でもプ
ラズマが生じ、膜質が良い。この場合、ECRプラズマ
により発生したアルゴンイオンがZnターゲット5をス
パッタすることによりシリコン基板1にZnO膜を堆積
し成膜する。このとき酸素の供給はガス導入口9からの
アルゴン中に酸素を混入しておこなっている。成膜され
るZnOの成膜速度や膜質は、反応室の圧力、ガス組
成、マイクロ波電力、バイアス電源8からの電力、基板
温度、ターゲット−シリコン基板間距離等によって制御
できる。例えば、圧力を低く、アルゴンを多く、バイア
ス電力を大きく、ターゲット−シリコン基板間距離を短
くすると成膜速度は増大する。
実施の形態を説明する。図3は、本発明のための実験で
用いたECRスパッタ装置の模式断面図である。真空ポ
ンプ2で減圧にされる反応室1内のステージ3上にシリ
コン基板4を置く。反応室1には上方のマイクロ波電源
6から2.45GHzのマイクロ波が伝えられ、そのマ
イクロ波と反応室1上部周囲のソレノイドコイル7の磁
界で電子がサイクロトロン共鳴を起こし、激しく運動し
て反応室1中のガスをプラズマ10化するものである。
他のグロー放電等によるプラスマより高い真空度でもプ
ラズマが生じ、膜質が良い。この場合、ECRプラズマ
により発生したアルゴンイオンがZnターゲット5をス
パッタすることによりシリコン基板1にZnO膜を堆積
し成膜する。このとき酸素の供給はガス導入口9からの
アルゴン中に酸素を混入しておこなっている。成膜され
るZnOの成膜速度や膜質は、反応室の圧力、ガス組
成、マイクロ波電力、バイアス電源8からの電力、基板
温度、ターゲット−シリコン基板間距離等によって制御
できる。例えば、圧力を低く、アルゴンを多く、バイア
ス電力を大きく、ターゲット−シリコン基板間距離を短
くすると成膜速度は増大する。
【0013】[実験1]先ず、基板温度100℃とし
て、ZnO膜の成膜速度を0.08μm/hで0.07
μmのバッファ層(以下第一段階で作製した膜をバッフ
ァ層と呼ぶ)を成膜すると、そのZnO膜の(002)
面のX線回折ピークのロッキング曲線は、半値幅が1度
より小さい、すなわち結晶性の良好な膜が作製できた。
次に、この膜の上に、成膜速度1μm/hで厚さ5μm
の成長層を成膜すると、(002)面のX線回折ピーク
のロッキング曲線の半値幅が1度より小さい、結晶性の
良好な膜が作製できた。同様にして、各種結晶性のバッ
ファ層を形成した後、その上に成膜速度1μm/hで厚
さ5μmの成長層を成膜し、X線で膜の結晶性を調べ
た。なお、バッファ層が無く、成膜速度が1μm/hの
成長層だけ成膜した場合、ロッキング曲線の半値幅は1
3度になる。
て、ZnO膜の成膜速度を0.08μm/hで0.07
μmのバッファ層(以下第一段階で作製した膜をバッフ
ァ層と呼ぶ)を成膜すると、そのZnO膜の(002)
面のX線回折ピークのロッキング曲線は、半値幅が1度
より小さい、すなわち結晶性の良好な膜が作製できた。
次に、この膜の上に、成膜速度1μm/hで厚さ5μm
の成長層を成膜すると、(002)面のX線回折ピーク
のロッキング曲線の半値幅が1度より小さい、結晶性の
良好な膜が作製できた。同様にして、各種結晶性のバッ
ファ層を形成した後、その上に成膜速度1μm/hで厚
さ5μmの成長層を成膜し、X線で膜の結晶性を調べ
た。なお、バッファ層が無く、成膜速度が1μm/hの
成長層だけ成膜した場合、ロッキング曲線の半値幅は1
3度になる。
【0014】図1には、成長層の膜質に対するバッファ
層の影響を示した。横軸はバッファ層(0.07μm)
のX線回折ピークのロッキング曲線の半値幅で、縦軸は
その上に堆積した成長層(5μm)全体の半値幅の値で
ある。これより、結晶性のある程度良いバッファ層を成
膜した後、成長層を成膜すれば、成膜速度の大きい条件
で成膜しても実用的な膜が得られることがわかる。ま
た、バッファ層の結晶性が良い程、成長層の結晶性も良
くなることや、成長層の結晶性が実用的な限界であると
いわれるロッキング曲線の半値幅が7度以下であるため
には、バッファ層のロッキング曲線の半値幅は9度以下
でなければならない。この図と、図4とからバッファ層
の成膜速度としては、0.4μm/h以下であればよい
ことがわかる。
層の影響を示した。横軸はバッファ層(0.07μm)
のX線回折ピークのロッキング曲線の半値幅で、縦軸は
その上に堆積した成長層(5μm)全体の半値幅の値で
ある。これより、結晶性のある程度良いバッファ層を成
膜した後、成長層を成膜すれば、成膜速度の大きい条件
で成膜しても実用的な膜が得られることがわかる。ま
た、バッファ層の結晶性が良い程、成長層の結晶性も良
くなることや、成長層の結晶性が実用的な限界であると
いわれるロッキング曲線の半値幅が7度以下であるため
には、バッファ層のロッキング曲線の半値幅は9度以下
でなければならない。この図と、図4とからバッファ層
の成膜速度としては、0.4μm/h以下であればよい
ことがわかる。
【0015】なお、バッファ層の厚さとしては0.05
〜0.1μmの範囲が良いことが実験的に認められてい
た。0.05μmより薄くした場合、0.1μmより厚
い場合のどちらでも成長層の結晶性は悪くなった。この
範囲のバッファ層であれば、成長層の結晶核として適当
な数になるものと考えられる。本発明の方法で作製した
膜の断面の電子顕微鏡観察では、表面から基板界面まで
粒径の揃った成長をしているのが観察された。
〜0.1μmの範囲が良いことが実験的に認められてい
た。0.05μmより薄くした場合、0.1μmより厚
い場合のどちらでも成長層の結晶性は悪くなった。この
範囲のバッファ層であれば、成長層の結晶核として適当
な数になるものと考えられる。本発明の方法で作製した
膜の断面の電子顕微鏡観察では、表面から基板界面まで
粒径の揃った成長をしているのが観察された。
【0016】同様な効果はECRスパッタの他、RFス
パッタなど他のスパッタ装置でも確認できた。 [実験2]バツファ層の成膜速度を実験1の10倍の
0.8μm/hと一定の条件で、温度を100〜300
℃に変化させて堆積した。
パッタなど他のスパッタ装置でも確認できた。 [実験2]バツファ層の成膜速度を実験1の10倍の
0.8μm/hと一定の条件で、温度を100〜300
℃に変化させて堆積した。
【0017】図2には、成膜温度とバッファ層のロッキ
ング曲線の半値幅の関係を示してある。横軸はバッファ
層の成膜温度、縦軸はロッキング曲線の半値幅である。
この図から、バッファ層の成膜温度が高い程、結晶性が
向上することがわかる。基板温度は膜に堆積した原子の
運動エネルギーを高め、最適なサイトに原子を入れる働
きをしていると考えられる。
ング曲線の半値幅の関係を示してある。横軸はバッファ
層の成膜温度、縦軸はロッキング曲線の半値幅である。
この図から、バッファ層の成膜温度が高い程、結晶性が
向上することがわかる。基板温度は膜に堆積した原子の
運動エネルギーを高め、最適なサイトに原子を入れる働
きをしていると考えられる。
【0018】その上に実験1と同様な高速成膜で成長層
を堆積したところ、実験1と同様に、バッファ層の結晶
性が良い程、成長層の結晶性も良くなることが確かめら
れた。上に積層する成長層の結晶性が実用的であるため
のバッファ層のロッキング曲線の半値幅が9度以下であ
るためには、成膜温度は150℃以上でなければならな
いことがわかった。
を堆積したところ、実験1と同様に、バッファ層の結晶
性が良い程、成長層の結晶性も良くなることが確かめら
れた。上に積層する成長層の結晶性が実用的であるため
のバッファ層のロッキング曲線の半値幅が9度以下であ
るためには、成膜温度は150℃以上でなければならな
いことがわかった。
【0019】更にガラス基板を使用した実験を行ったと
ころ、同様の結果が得られた。
ころ、同様の結果が得られた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ZnO薄
膜の成膜方法として、ガラス基板やシリコン基板上に高
い成膜速度で、結晶性の高い薄膜を得る方法を示したも
のである。すなわち、成膜を二段階に分け、第一段階で
は、厚さが薄いが結晶性の良好なバッファ層を堆積し、
第二段階では、高い成膜速度でバッファ層より厚い膜を
成長させる方法である。
膜の成膜方法として、ガラス基板やシリコン基板上に高
い成膜速度で、結晶性の高い薄膜を得る方法を示したも
のである。すなわち、成膜を二段階に分け、第一段階で
は、厚さが薄いが結晶性の良好なバッファ層を堆積し、
第二段階では、高い成膜速度でバッファ層より厚い膜を
成長させる方法である。
【0021】第一段階としては、成膜速度を遅くするか
あるいは温度を高めて、少数の良質な核を発生させる方
法がある。本発明の方法により、全体としての成膜速度
は上昇し、高い結晶性を有するZnO薄膜が短時間で得
られる。従って、本発明は、ZnO薄膜を用いたSAW
デバイス等の低コスト化、普及、発展に寄与するもので
ある。
あるいは温度を高めて、少数の良質な核を発生させる方
法がある。本発明の方法により、全体としての成膜速度
は上昇し、高い結晶性を有するZnO薄膜が短時間で得
られる。従って、本発明は、ZnO薄膜を用いたSAW
デバイス等の低コスト化、普及、発展に寄与するもので
ある。
【図1】バッファ層のX線回折ピークのロッキング曲線
の半値幅と膜全体のそれとの関係を示す図
の半値幅と膜全体のそれとの関係を示す図
【図2】バッファ層のX線半値幅と成膜温度との関係を
示す図
示す図
【図3】ECRスパッタ装置の模式断面図
【図4】バッファ層の成膜速度とX線回折ピークのロッ
キング曲線の半値幅との関係を示す図
キング曲線の半値幅との関係を示す図
【図5】成膜温度と結晶性の良い膜の成膜速度との関係
を示す図
を示す図
1 反応室 2 真空ポンプ 3 ステージ 4 シリコン基板 5 Znターゲット 6 マイクロ波電源 7 ソレノイドコイル 8 バイアス電源 9 ガス導入口 10 プラズマ
Claims (5)
- 【請求項1】基板上に薄い結晶性の良いバッファ層を堆
積した後、その上に成膜速度の速い条件でバッファ層よ
り厚い成長層を堆積することを特徴とする酸化亜鉛膜の
製造方法。 - 【請求項2】シリコン基板上にX線回折ピークのロッキ
ング曲線の半値幅が9度以下のバッファ層を0.05〜
0.1μm成膜した上に、1μm/h以上の速度で成長
層を堆積することを特徴とする請求項1記載の酸化亜鉛
膜の製造方法。 - 【請求項3】ガラス基板上にX線回折ピークのロッキン
グ曲線の半値幅が9度以下のバッファ層を0.05〜
0.1μm成膜した上に、1μm/h以上の速度で成長
層を堆積することを特徴とする請求項1記載の酸化亜鉛
膜の製造方法。 - 【請求項4】0.4μm/h以下の成膜速度でバッファ
層を堆積することを特徴とする請求項1ないし3のいず
れかに記載の酸化亜鉛膜の製造方法。 - 【請求項5】150〜300℃の基板温度でバッファ層
を堆積することを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
かに記載の酸化亜鉛膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6574396A JPH09256139A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 酸化亜鉛膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6574396A JPH09256139A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 酸化亜鉛膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09256139A true JPH09256139A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13295812
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6574396A Pending JPH09256139A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 酸化亜鉛膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09256139A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002114598A (ja) * | 2000-10-03 | 2002-04-16 | Toppan Printing Co Ltd | 透明導電性材料およびその製造方法 |
| JP2003060478A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-28 | Murata Mfg Co Ltd | 圧電薄膜共振子、その製造方法、および、その圧電薄膜共振子を用いたフィルタならびに電子機器 |
| WO2011062050A1 (ja) * | 2009-11-17 | 2011-05-26 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 圧電体薄膜の製造方法、圧電体薄膜及び圧電体素子 |
| JP2013515851A (ja) * | 2009-12-23 | 2013-05-09 | フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ズル フェルデルング デア アンゲヴァントテン フォルシュング エー.ヴェー. | アルミニウムドープされた酸化亜鉛で基板をコーティングする方法 |
| KR20180101754A (ko) * | 2017-03-06 | 2018-09-14 | 한양대학교 산학협력단 | 아연 및 인듐을 포함하는 산화물 반도체 박막 및 그 제조 방법 |
| CN111593332A (zh) * | 2020-06-24 | 2020-08-28 | 湖南中大检测技术集团有限公司 | 柔性玻璃上溅射沉积压电薄膜的方法 |
-
1996
- 1996-03-22 JP JP6574396A patent/JPH09256139A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002114598A (ja) * | 2000-10-03 | 2002-04-16 | Toppan Printing Co Ltd | 透明導電性材料およびその製造方法 |
| JP2003060478A (ja) * | 2001-08-17 | 2003-02-28 | Murata Mfg Co Ltd | 圧電薄膜共振子、その製造方法、および、その圧電薄膜共振子を用いたフィルタならびに電子機器 |
| WO2011062050A1 (ja) * | 2009-11-17 | 2011-05-26 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 圧電体薄膜の製造方法、圧電体薄膜及び圧電体素子 |
| JPWO2011062050A1 (ja) * | 2009-11-17 | 2013-04-04 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 圧電体薄膜の製造方法、圧電体薄膜及び圧電体素子 |
| JP2013515851A (ja) * | 2009-12-23 | 2013-05-09 | フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ズル フェルデルング デア アンゲヴァントテン フォルシュング エー.ヴェー. | アルミニウムドープされた酸化亜鉛で基板をコーティングする方法 |
| KR20180101754A (ko) * | 2017-03-06 | 2018-09-14 | 한양대학교 산학협력단 | 아연 및 인듐을 포함하는 산화물 반도체 박막 및 그 제조 방법 |
| CN111593332A (zh) * | 2020-06-24 | 2020-08-28 | 湖南中大检测技术集团有限公司 | 柔性玻璃上溅射沉积压电薄膜的方法 |
| CN111593332B (zh) * | 2020-06-24 | 2021-06-11 | 湖南中大检测技术集团有限公司 | 柔性玻璃上溅射沉积压电薄膜的方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5401544A (en) | Method for manufacturing a surface acoustic wave device | |
| EP0669412B1 (en) | Aluminim nitride thin film substrate and process for producing same | |
| US6312568B2 (en) | Two-step AIN-PVD for improved film properties | |
| US5569548A (en) | Zinc oxide piezoelectric crystal film on sapphire plane | |
| EP1672091B1 (en) | Laminate containing wurtzrite crystal layer, and method for production thereof | |
| EP1861924B1 (en) | Piezoelectric thin film resonator and method for making same | |
| CN108111142B (zh) | 一种基于碳化硅衬底/氧化锌或掺杂氧化锌薄膜的声表面波器件及其制备方法 | |
| JP2001524296A (ja) | Zn▲下(1−X)▼Y▲下X▼O圧電体層デバイスを使用する表面弾性波デバイス及びバルク音波デバイス | |
| US20240334841A1 (en) | Low-stress nbn superconducting thin film and preparation method and application thereof | |
| CN111809154B (zh) | 一种制备高质量硅基氮化铝模板的方法 | |
| JPH08239752A (ja) | ホウ素含有窒化アルミニウム薄膜および製造方法 | |
| JP3033331B2 (ja) | 薄膜配線の製造方法 | |
| JP3198691B2 (ja) | 酸化亜鉛圧電結晶膜 | |
| Kamohara et al. | Improvement in crystal orientation of AlN thin films prepared on Mo electrodes using AlN interlayers | |
| Clement et al. | Effects of post-deposition vacuum annealing on the piezoelectric properties of AlScN thin films sputtered on 200 mm production wafers | |
| JPH09256139A (ja) | 酸化亜鉛膜の製造方法 | |
| US5498920A (en) | Acoustic wave device and process for producing same | |
| CN111593332B (zh) | 柔性玻璃上溅射沉积压电薄膜的方法 | |
| Yong et al. | High resolution transmission electron microscopy study on the microstructures of aluminum nitride and hydrogenated aluminum nitride films prepared by radio frequency reactive sputtering | |
| JP2001072498A (ja) | 酸化物単結晶薄膜およびその加工方法 | |
| CN113707451B (zh) | 基于范德瓦尔斯外延制备柔性铁磁性金属薄膜的方法 | |
| US5728421A (en) | Article comprising spinel-structure material on a substrate, and method of making the article | |
| JP3317860B2 (ja) | 弾性表面波装置ならびにその製造方法 | |
| CN113832541B (zh) | 用于外延生长大尺寸单晶金刚石的复合衬底的制备方法 | |
| Perluzzo et al. | Characteristics of reactive magnetron sputtered ZnO films |