JPH09256675A - 制振装置 - Google Patents

制振装置

Info

Publication number
JPH09256675A
JPH09256675A JP6140296A JP6140296A JPH09256675A JP H09256675 A JPH09256675 A JP H09256675A JP 6140296 A JP6140296 A JP 6140296A JP 6140296 A JP6140296 A JP 6140296A JP H09256675 A JPH09256675 A JP H09256675A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
additional mass
building
vibration
linear motors
linear motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6140296A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Fukui
宏治 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP6140296A priority Critical patent/JPH09256675A/ja
Publication of JPH09256675A publication Critical patent/JPH09256675A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は伝達機構を介して付加質量を駆動さ
せる構成の場合、伝達機構が摩耗すると制振効果が得ら
れないといった課題を解決するものである。 【解決手段】 制振装置1は、ビル2の屋上2aに設置
された動吸振器3が制御装置4からの制御信号によりリ
ニアモータ9〜11を駆動して付加質量5を揺動させる
構成である。動吸振器3は、所定の重量を有する付加質
量5と、付加質量5を支持する積層ゴム6(61 〜
64 )と、付加質量5を直接駆動する駆動部7と、ビル
2の屋上2aに固定され駆動部7を保持するベース8と
よりなる。第1のリニアモータ9は付加質量5をX方向
に押圧し、第2、第3のリニアモータ10,11は付加
質量5をY方向に押圧して駆動するように取り付けられ
ている。各リニアモータ9〜11は、ボイスコイルモー
タよりなり、電磁力により付加質量5をX,Y方向に直
接駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制振装置に係り、特
に付加質量を駆動して構造物の振動を制振するよう構成
された制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばビル等の構造物においては、地震
あるいは風圧等による振動を制振するための制振装置が
設けられている。この種の制振装置では、主にビルの質
量に応じた所定の重量を有する付加質量を、ビルの振動
状態に応じて変位させることによりビルの振動を制振す
るようになっている。
【0003】また、従来の制振装置としては、例えば特
開平2−300478号に示されているように、構造物
の振動に応じて付加質量を移動させて振動を制振するア
クティブ動吸振器を使用したものがある。この種の動吸
振器では、付加重量をリニアベアリング等により摺動自
在に支持するとともに、付加質量に螺合するボールネジ
等の伝達機構をモータにより駆動し、付加質量が水平方
向に往復動されるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような動吸振器を有する制振装置においては、ボールネ
ジ等の伝達機構を介してモータの駆動力を付加質量に伝
達する構成であるため、頻繁に付加質量を駆動させる場
合にはボールネジの一部に摩耗が生じやすく、長期間連
続して使用されるとボールネジが破損してしまうおそれ
があった。
【0005】さらに、従来の構成では、ボールネジ等の
伝達機構を必要とする構成であるので、その分部品点数
が多くなり、組み立て工数が増加して製造コストが高価
になっていた。また、従来の制振装置では、付加質量を
一方向に駆動させる構成であり、例えば構造物の振動方
向が変化する場合には、各方向毎の振動を制振できるよ
うに複数の動吸振器を設置する必要があり、構成が複雑
になるばかりか施工に多くの手間を要すると共に、メン
テナンスの手間も増大することになる。
【0006】そこで、本発明は上記問題を解決した制振
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のような特徴を有する。本発明は、構
造物の振動に応じて付加質量を駆動する駆動部を有し、
該駆動部を駆動制御して該構造物を制振する制振装置に
おいて、前記駆動部は、前記付加質量を一方向に移動さ
せる第1のリニアモータと、前記付加質量を前記一方向
と異なる方向に移動させる第2のリニアモータと、より
なり、前記構造物の振動に応じて前記付加質量を直接駆
動することを特徴とするものである。
【0008】従って、本発明によれば、駆動部が構造物
の振動に応じて付加質量を直接駆動する第1、第2のリ
ニアモータよりなるため、駆動力を付加質量に伝達する
機械的な伝達機構が不要になり、伝達機構が摩耗して制
振動作できなくなるおそれがない。また、構成の簡略化
を図ることができると共に、メンテナンスが容易に行え
る。さらに、第1のリニアモータと第2のリニアモータ
により付加質量を平面的に動作させることが可能にな
り、一方向だけでなく水平方向のどの方向の振動でも制
振することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面と共に本発明の一実施例
について説明する。図1は本発明の第1実施例の制振装
置1がビル2の屋上に設置された状態を示す斜視図、図
2は制振装置1の平面図である。
【0010】制振装置1は、大略、構造物としてのビル
2の屋上2aに設置された動吸振器3が制御装置4から
の制御信号により制振動作してビル2の水平方向の振動
を制振する構成となっている。この動吸振器3は、所定
の重量を有する付加質量5と、付加質量5を支持する積
層ゴム6(61 〜64 )と、付加質量5を直接駆動する
駆動部7と、ビル2の屋上2aに固定され駆動部7を保
持するベース8(図1中、一点鎖線で示す)とよりな
る。
【0011】駆動部7は、付加質量5をX方向に押圧し
て駆動する第1のリニアモータ9と、付加質量5をY方
向に押圧して駆動する第2、第3のリニアモータ10,
11とから構成されている。各リニアモータ9〜11
は、後述するようにボイスコイルモータよりなり、電磁
力により付加質量5をX,Y方向に直接駆動する。
【0012】尚、本実施例では、X方向に1台のリニア
モータ9を配し、Y方向に2台のリニアモータ10,1
1を配したが、これに限らず、X方向に2台のリニアモ
ータを配設しても良いし、あるいはX,Y方向の夫々に
1台ずつあるいは2台以上のリニアモータを配設しても
良いので、リニアモータの設置数及びその組み合わせは
ビル2の質量や構造に合わせて自由に設定することがで
きる。
【0013】動吸振器3は、付加質量5がリニアモータ
9〜11により直接駆動されるよう構成されているの
で、従来のようにボールネジ等の伝達機構が不要であ
り、構成の簡略化が図られており、組み立て作業が簡単
になると共に製造コストが安価になっている。また、動
吸振器3では、積層ゴム6(61 〜64 )とリニアモー
タ9〜11を点検すれば良いので、メンテナンスを容易
に行える。
【0014】また、ビル2の屋上の四隅には、地震ある
いは風圧による振動状態の変位、速度、あるいは加速度
により検出する振動状態検出センサ(以下単に「セン
サ」という)12(121 〜124 )が設置されてい
る。各センサ121 〜124 は、夫々一方向の変位、速
度、あるいは加速度を検出するものであり、例えばセン
サ121 は北、センサ122 は西、センサ123 は南、
センサ123 は東といった具合にビル2の東西南北の振
動を検出する。そのため、制御装置4は、このセンサ1
2(121 〜124 )からの検出信号(各方向のベクト
ル)に基づいてビル2の振動方向及び加速度のベクトル
を求め、ビル2の振動を制振する方向に付加質量5が駆
動されるようにリニアモータ9〜11を駆動制御する。
【0015】図2に示すように、第1のリニアモータ9
は、付加質量5の右側面5aとベース8の壁部8aとの
間に介在し、モータ本体9aが壁部8aに固定され、X
方向に駆動される駆動シャフト9bが付加質量5の右側
面5aに当接している。また、第2、第3のリニアモー
タ10,11は、付加質量5の正面5bとベース8の壁
部8bとの間に平行に配設され、モータ本体10a,1
1aが壁部8bに固定され、Y方向に駆動される駆動シ
ャフト10b,11bが付加質量5の正面5bに当接し
ている。
【0016】また、付加質量5の右側面5a及び正面5
bには、駆動シャフト9b,10b,11bの先端が摺
動可能に当接する摺動レール13,14が取り付けられ
ている。図3にリニアモータ10の構成を拡大して示
す。尚、リニアモータ9〜11は同一構成であるので、
他のリニアモータの説明は省略する。
【0017】リニアモータ10は、モータ本体10a内
に挿入された駆動シャフト10bを軸方向に駆動させる
構成である。モータ本体10aは、筒状の鉄心15と、
鉄心15の内周に嵌合する筒状の永久磁石16と、鉄心
15の中央部から軸方向に延在する直動軸受17とから
なる。
【0018】また、駆動シャフト10bは、永久磁石1
6と直動軸受17との間に形成された筒状空間18に挿
入される筒状のコイル19と、コイル19に連結された
筒状の軸20と、軸20の端部を垂直方向に貫通するピ
ン21により結合された摺動部材22とからなる。摺動
部材22は付加質量5の正面5bに取り付けられた摺動
レール14に当接しており、垂直なピン21を中心とし
て水平方向に揺動することができる。従って、摺動部材
22は付加質量5の動きに応じて揺動しながら付加質量
5を押圧することができる。
【0019】コイル19は電流が通電されると、永久磁
石16の磁力とのバランスにより直動軸受17及び筒状
空間18に非接触で支持され、通電により生じた駆動力
(フレミングの左手の法則で得られる磁界及び電流と直
交する力)により軸方向(Y方向)に駆動される。そし
て、コイル19に生じた力は、軸20、ピン21、摺動
部材22を介して付加質量5に伝達される。
【0020】また、付加質量5は積層ゴム6(61 〜6
4 )によりベース8上で弾力的に支持されているため、
水平方向のどの方向にも変位することができる。従っ
て、制振装置1はX方向あるいはY方向だけでなく水平
方向のどの方向の振動でも制振することが可能である。
【0021】図4は積層ゴム6(61 〜64 )を拡大し
て示す斜視図である。積層ゴム6は、円盤状に形成され
た複数のゴム板24(241 〜24n )と、円盤状に形
成された複数の金属板25(251 〜25n-1 )とが交
互に積層されてなる。積層ゴム6は、相当な重量を有す
る付加質量5を揺動自在に支持するため、粘弾性を有す
るゴム板24(241 〜24n )だけでは支えきれず、
ゴム板24間に鉄製の金属板25が介在することにより
強度が確保されている。
【0022】また、積層ゴム6は、金属板25の方がゴ
ム板24よりも大径となっており、さらにゴム板24及
び金属板25の外周にはゴム製の被膜26(図2中、一
点鎖線で示す)が被覆されており、ゴム板24及び金属
板25が密着した状態のまま一体的に結合されている。
【0023】従って、積層ゴム6は、水平方向の振動が
入力されると、あたかも1個の弾性体の如く弾性変形す
ることができ、付加質量5を水平方向に揺動可能に支持
している。よって、動吸振器3は、リニアモータ9〜1
1が駆動されないときは、パッシブ動吸振器として機能
することができ、リニアモータ9〜11が駆動されるこ
とによりアクティブ動吸振器として機能することができ
る。
【0024】図5は積層ゴム6(61 〜64 )に支持さ
れた付加質量5をパッシブ動吸振器として使用する場合
のモデル化した模式図である。付加質量5の質量をMと
し、n層の積層ゴム6の各層の金属板25の質量をm r
とし、ゴム板24のばね定数をKr1〜Krnとしてモデル
化する。そして、一つの積層ゴム6において、各層の金
属板25の質量mr をゼロとして考えると、一の積層ゴ
ム61 のばね定数KrAは、 1/KrA=1/Kr1+1/Kr2+ … +1/Krn … (1) により求まる。また、他の積層ゴム62 〜64 のばね定
数KrB〜KrDも上式(1)と同様に求まる。そして、4
個の積層ゴム61 〜64 が並列に付加質量5に接続され
た本実施例の構成のばね定数Kr は、次式により求ま
る。
【0025】 Kr =KrA+KrB+KrC+KrD … (2) また、付加質量5の固有振動数fは次式(3)により求
まる。 f=1/2π×√(K/M) … (3) 従って、付加質量5の固有振動数がビル2の水平方向の
固有振動数と一致するように、付加質量6の質量と積層
ゴム6全体のばね定数Kr とを設定することにより、ビ
ル2の1次振動を抑制することができる。
【0026】図6は制振装置1の制御系のブロック図で
ある。前述した各センサ12(121 〜124 )からの
各検出信号は、増幅器281〜284 により増幅され
る。制御装置4は、上記増幅器281 〜284 と、セン
サ12により検出されたアナログ信号をデジタル信号に
変換するA/D変換器30と、A/D変換器30から出
力された振動状態検出信号に基づいてビル2の振動方向
及び振幅、周期等の演算を行う演算装置31と、各種デ
ータ及び制御プログラムを記憶する記憶装置32と、演
算装置31から出力されたデジタル信号をアナログ信号
に変換するD/A変換器33と、演算装置31から出力
された制御信号に応じて上記リニアモータ9〜11を駆
動制御するドライブ回路34とを有する。
【0027】各増幅器281 〜284 により増幅された
信号は、A/D変換器30でデジタル信号に変換されて
演算装置31に出力される。演算装置31は、A/D変
換器30から入力されたデジタル信号に基づいてリニア
モータ9〜11への制御量を演算する。
【0028】さらに、演算装置31の演算結果は、D/
A変換器32によりアナログ信号に変換されてドライブ
回路34に供給され、ドライブ回路34は演算装置31
で演算された制御量に応じた駆動信号としてのトルク指
令電流をリニアモータ9〜11のコイル19に出力す
る。
【0029】図7は動吸振器3をアクティブ動吸振器と
して駆動する場合に演算装置31が実行する制御処理の
フローチャートである。ステップS1(以下「ステッ
プ」を省略する)において、各センサ121 〜124 か
らの検出信号を監視しており、センサ121 〜124 の
何れかから検出信号が出力されたときは、S2に進み、
センサ出力を読み込む。
【0030】次のS3では、センサ121 〜124 によ
り検出された検出信号に基づいてビル2の変位方向を求
める。尚、ビル2の変位方向としては、X方向、Y
方向、X,Y方向に対してある角度ずれた水平方向、
ある点を中心とする回転方向の力が作用してビル2が
捩れるように変位する方向のいずれかを演算により求め
る。続いて、S4でビル2の加速度を演算する。
【0031】S5では、ビル2の変位方向がX方向であ
るか否かを判定しており、ビル2の変位方向がX方向で
あるときは、S6に進み、X方向のリニアモータ9の制
御量を演算する。その際、リニアモータ9の制御量は、
周知の最適レギュレータ理論に基づいて演算される。す
なわち、最適レギュレータ理論によれば、二次形式評価
関数Jを最小にする状態フィードバックゲインベクトル
Fをリカッチ方程式より求め、状態フィードバックゲイ
ンベクトルFと、各センサ12からのビル2の変位検出
信号に基づいて、制御量uを求める。
【0032】そして、リニアモータ9に制御量uを出力
する(S7)。これにより、リニアモータ9のコイル1
9に制御量uに応じた電流が通電され、コイル19を有
する駆動シャフト9bがX方向に駆動される。付加質量
5は積層ゴム61 〜64 により支持されているため、リ
ニアモータ9がX方向に押圧すると共に同方向に揺動す
る。
【0033】このように付加質量5は、リニアモータ9
により直接ビル2の変位方向に押圧され、その反力がベ
ース8の壁部8aを介してビル2に作用してビル2の振
動が制振される。尚、付加質量5がX方向に揺動する
際、他のリニアモータ10,11の摺動部材22は摺動
レール14を摺動する。
【0034】また、上記S5において、ビル2の変位方
向がX方向でないときは、S8に移行してビル2の変位
方向がY方向であるか否かを判定する。S8でビル2の
変位方向がY方向であると判定されたときは、S9に進
み、Y方向のリニアモータ10,11の制御量を演算す
る。その際、リニアモータ10,11の制御量は、前述
したS6の場合と同様に周知の最適レギュレータ理論に
基づいて演算される。
【0035】そして、リニアモータ10,11に制御量
uを出力する(S10)。これにより、リニアモータ1
0,11のコイル19に制御量uに応じた電流が通電さ
れ、コイル19を有する駆動シャフト10b,11bが
Y方向に駆動される。付加質量5は積層ゴム61 〜64
により支持されているため、リニアモータ10,11が
Y方向に押圧すると共に同方向に揺動する。
【0036】このように付加質量5は、リニアモータ1
0,11により直接ビル2の変位方向に押圧され、その
反力がベース8の壁部8aを介してビル2に作用してビ
ル2の振動が制振される。尚、付加質量5がY方向に揺
動する際、他のリニアモータ9の摺動部材22は摺動レ
ール13を摺動する。
【0037】また、上記S8において、ビル2の変位方
向がY方向でないときは、S11に移行してビル2の変
位方向がX,Y方向に対してある角度ずれた水平方向で
あるか否かを判定する。このS11でビル2の変位方向
がX,Y方向に対してある角度ずれた水平方向であると
判定されたときは、S12に進み、X方向のリニアモー
タ9及びY方向のリニアモータ10,11の制御量を演
算する。その際、リニアモータ9〜11の各制御量は、
前述したS6の場合と同様に周知の最適レギュレータ理
論に基づいて演算される。
【0038】そして、各リニアモータ9〜11に制御量
uを出力する(S13)。これにより、各リニアモータ
9〜11のコイル19に制御量uに応じた電流が通電さ
れ、コイル19を有する駆動シャフト9bがX方向に駆
動されると同時に、コイル19を有する駆動シャフト1
0,11bがY方向に駆動される。付加質量5は積層ゴ
ム61 〜64 により支持されているため、リニアモータ
9がX方向に押圧し、且つリニアモータ10,11がY
方向に押圧することによりビル2の変位方向(X,Y方
向に対してある角度ずれた水平方向)に揺動する。
【0039】図8に示すように、付加質量5は、リニア
モータ9〜11により直接ビル2の変位方向に押圧さ
れ、例えばA方向に揺動する。そして、その反力がベー
ス8の壁部8a,8bを介してビル2に作用してビル2
の振動が制振される。尚、付加質量5がA方向に揺動す
る際、リニアモータ9の摺動部材22は摺動レール13
を摺動し、他のリニアモータ10,11の摺動部材22
は摺動レール14を摺動する。
【0040】また、上記S11において、ビル2の変位
方向がX,Y方向に対してある角度ずれた水平方向でな
いときは、S14に移行してビル2にある点を中心とす
る回転方向の力が作用してビル2が捩れるように変位し
たか否かを判定する。このS14でビル2の変位方向が
捩れ方向であるときは、S15に進み、X方向のリニア
モータ9及びY方向のリニアモータ10,11の制御量
を演算する。その際、リニアモータ9〜11の各制御量
は、前述したS6の場合と同様に周知の最適レギュレー
タ理論に基づいて演算される。
【0041】そして、各リニアモータ9〜11に制御量
uを出力する(S16)。これにより、各リニアモータ
9〜11のコイル19に制御量uに応じた電流が通電さ
れ、コイル19を有する駆動シャフト9bがX方向に駆
動されると同時に、コイル19を有する駆動シャフト1
0,11bがY方向に駆動される。付加質量5は積層ゴ
ム61 〜64 により支持されているため、リニアモータ
9がX方向に押圧し、且つリニアモータ10,11がY
方向に押圧することによりビル2の変位方向(X,Y方
向に対してある角度ずれた水平方向)に揺動する。
【0042】図9に示すように、付加質量5は、リニア
モータ9〜11により直接ビル2の変位方向に押圧さ
れ、例えばB方向(時計方向)に回動するように駆動さ
れる。この場合、リニアモータ10と11との駆動力が
異なり、リニアモータ10の方が大きな駆動力で付加質
量5を押圧する。そして、その反力がベース8の壁部8
a,8bを介してビル2に作用してビル2の振動が制振
される。
【0043】尚、付加質量5がB方向に回動する際、リ
ニアモータ9の摺動部材22はピン21を中心に揺動し
ながら摺動レール13を摺動し、他のリニアモータ1
0,11の摺動部材22もピン21を中心に揺動しなが
ら摺動レール14を摺動する。また、ビル2の捩れ方向
が上記の場合と逆方向である場合、図10に示すよう
に、付加質量5は、リニアモータ9〜11により直接ビ
ル2の変位方向であるC方向(反時計方向)に回動する
ように駆動される。この場合、リニアモータ10よりリ
ニアモータ11の方が大きな駆動力で付加質量5を押圧
すると共にX方向のリニアモータ9も付加質量5を押圧
する。そして、その反力がベース8の壁部8a,8bを
介してビル2に作用してビル2の振動が制振される。
【0044】このように、制振装置1は、X,Y方向の
リニアモータ9〜11の駆動により付加質量5が水平方
向のどの方向にも揺動することができ、1台でビル2の
どの方向の振動も制振することができる。そのため、従
来装置のように、一方向しか制振できないものを複数台
設置する必要がないので、設置スペースが小さくて済
み、しかも構成の簡略化が図れる。その結果、設置作業
及び設置後のメンテナンスが容易に行える。
【0045】尚、上記実施例では、ビル2の屋上2aに
センサ12を設置してビル2の振動方向及びその大きさ
を検出する構成としたが、高層ビルの場合には、各階に
よって変位量が異なり、一次振動モードだけでなく2次
振動モードあるいは3次振動モードの振動となることも
ある。そのような振動モードに対処するため、ビル2の
各階あるいは振動の節となる階にセンサ12を設置して
動吸振器3を制振動作させるようにする。
【0046】その場合、例えばビル2を図11に示すよ
うにモデル化して考える。ビル2は質量ms1〜m
sN-1と、ばね要素Ks1〜KsN-1と、減衰要素Cs1〜CsN
-1とより構成される数学モデルに置き換えられる。ま
た、動吸振器3は付加質量5が質量ma に置き換えら
れ、積層ゴム6がばね要素KsN及び減衰要素CsNに置き
換えられる。
【0047】また、リニアモータ9〜11の制御力をu
の数学モデルに置き換える。さらに、ビル2の各階の変
位をys1〜ysN-1,付加質量5の変位をya ,地面の変
位をZとする。ビル2の各階の変位ys1〜ysN-1と地面
の変位Zとの差をとった相対変位を夫々xs1〜xsN-1,
付加質量5の変位ya と地面の変位Zとの差をとった相
対変位をxsNとする。
【0048】ここで、図11の数学モデルに対して状態
方程式をたてると次式のようになる。
【0049】
【数1】
【0050】但し、上記(4)式のX,A,Bは以下の
ようにベクトルを表し、uは後述する制御量を表すベク
トルである。
【0051】
【数2】
【0052】
【数3】
【0053】この系に次式のような状態フィードバック
が施されるならば、制御量uは、 u=−FX …(11) と表される。そして、次の閉ループ系の状態方程式が得
られる。
【0054】
【数4】
【0055】ここに、Fは状態フィードバックゲインベ
クトル、uは制御量である。このFは最適レギュレータ
理論を用いて次の手順で決定される。まず、次式のよう
な二次形式評価関数Jを定義する。
【0056】
【数5】
【0057】最適レギュレータ理論では、この二次形式
評価関数Jを最小にする状態フィードバックゲインベク
トルFを決定する。ここに、Q,Rは重み行列と呼ばれ
正定行列であり、Qを大きくすると応答性が向上し、R
を大きくすると制御量を小さくすることができる。
【0058】上記状態フィードバックゲインベクトルF
を求めるには、次のリカッチ方程式 PA+AT P−PBR-1BT P+Q=0 …(14) の正定な解Pを求めれば、状態フィードバックゲインベ
クトルFを次のように定めることによって評価関数Jを
最小にすることができる。
【0059】 F=R-1BT P …(15) このときは、閉ループ系の漸次安定が保証されており、
安定化が図れる。演算装置31は、以上のような制御理
論により算出された状態フィードバックゲインベクトル
Fと、各センサ12からのビル2の変位検出信号Xに基
づいて、制御量uを求める。
【0060】図12に演算装置31が実行するリニアモ
ータ9〜11の操作量uを算出するためのフローチャー
トを示す。演算装置31は、S21において、制振装置
1のシステムに異常がないかどうかをチェックする。こ
のS21で異常がないときは、S22に進みビル2の振
動による各階及び付加質量5の相対変位などの状態量を
前述したセンサ12(12 1 〜12n )からの検出信号
が入力される。
【0061】そして、S23では入力された状態量と前
述した制御理論により算出した状態フィードバックゲイ
ンベクトルFにより動吸振器3の制御量uを算出する。
続いてS24に進み、算出された制御量uを動吸振器3
に出力する。これにより、動吸振器3のリニアモータ9
〜11は付加質量5を揺動させて制振動作を行う。
【0062】尚、S21において、システムの異常発生
を示す異常信号が入力されたときは、S25に進み制御
量uを0としてS24でu=0を動吸振器3に出力す
る。その場合、動吸振器3は制振動作をせず、停止す
る。また、演算装置31は、予め設定された所定時間間
隔(例えば5msごと)で上記S21〜S25の処理を実
行し、制御量uを出力する。
【0063】従って、演算装置31はビル2の各階の振
動の大きさに応じたセンサ12(121 〜12n )から
の出力に基づいて制御量uを演算することができるた
め、動吸振器3は、例えば風圧による振動、地震発生時
の振動、地震発生後の残留振動などのビル2の各階の振
動状態の大きさに応じた制振動作を正確に行うことがで
き、ビル2の振動を短時間で収束させることができる。
【0064】図13に本発明の第2実施例を示す。上記
リニアモータ10の駆動シャフト10bの先端に装着さ
れた摺動部材22は、断面がC字状に形成された摺動レ
ール14の溝14aに係合する鍔部22aを有する。摺
動部材22の鍔部22aは、摺動レール14の溝14a
内に摺動自在に連結されている。そのため、摺動部材2
2は付加質量5を一方向に押圧するだけでなく逆方向に
引っ張る力を摺動レール14に伝達すると共に、付加質
量5がY方向に駆動されたときは摺動部材22の鍔部2
2aが相対的に摺動レール14をX方向に摺動して駆動
シャフト10bに横方向の応力が作用しないように構成
されている。
【0065】また、リニアモータ10は第1実施例の場
合と同様にコイル19に電流が通電されると付加質量5
を一方向に押圧し、コイル19へ逆向きの電流が通電さ
れると付加質量5を逆方向に引っ張ることができる。従
って、リニアモータ10はコイル19への通電方向を切
り換えることにより付加質量5を往復駆動することがで
きる。
【0066】尚、図13では図示していないが、前述し
た第1実施例の場合と同様に、ビル2の振動を制振する
方向に付加質量5を駆動させる3個のリニアモータ9〜
11が設けられている。第1のリニアモータ9は、付加
質量5の右側面5aとベース8の壁部8aとの間に介在
し、モータ本体9aが壁部8aに固定され、X方向に駆
動される駆動シャフト9bの端部に設けられた摺動部材
22の鍔部22aが付加質量5の右側面5aに取り付け
られた摺動レール13に摺動自在に連結されている。ま
た、第3のリニアモータ11は、付加質量5の正面5b
とベース8の壁部8bとの間に第2のリニアモータ10
と平行に配設され、モータ本体11aが壁部8bに固定
され、Y方向に駆動される駆動シャフト11bの端部に
設けられた摺動部材22の鍔部22aが付加質量5の正
面5bに取り付けられた摺動レール14に摺動自在に連
結されている。
【0067】このように各リニアモータ9〜11の端部
に設けられた摺動部材22の鍔部22aが摺動レール1
3,14に摺動自在に連結されているため、付加質量5
が第1のリニアモータ9に駆動されてX方向に揺動する
際には、摺動レール14が他のリニアモータ10,11
の摺動部材22の鍔部22aをX方向に摺動する。ま
た、付加質量5が第2,第3のリニアモータ10,11
に駆動されてY方向に揺動する際には、摺動レール13
が他のリニアモータ9の摺動部材22の鍔部22aをY
方向に摺動する。そのため、付加質量5がX,Y方向に
揺動しても各リニアモータ9〜11の端部に設けられた
摺動部材22の鍔部22aが相対的に摺動レール13,
14を摺動することにより各駆動シャフト9b〜11b
に横方向の応力が作用しないようになっており、付加質
量5のX,Y方向への揺動に伴う各駆動シャフト9b〜
11bの破損が防止されている。
【0068】また、付加質量5の底面には、複数のボー
ルベアリング35が取り付けられている。従って、付加
質量5は、複数のボールベアリング35により移動可能
に支持されており、リニアモータ9〜11の駆動力によ
りベース8上を低摩擦で往復移動できる。
【0069】このように第2実施例の構成では、リニア
モータ9〜11の押圧力だけでなく引っ張り力も駆動力
として付加質量5に伝達することにより付加質量5を所
定の水平方向に往復移動させることができるので、より
制振効果が大きく、短時間でビル2の振動を制振するこ
とができる。
【0070】尚、上記ボールベアリング35の代わりに
低摩擦板を取り付け、低摩擦板がベース8上を摺動する
構成としても良いのは勿論である。また、上記各実施例
では、ビル2の制振を行う制振装置を一例として挙げた
が、これに限らずビル以外の構造物(例えば橋梁、鉄
塔、高架建築物、スタジアム等)にも適用できるのは勿
論である。
【0071】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、駆動部が
構造物の振動に応じて付加質量を直接駆動する第1、第
2のリニアモータよりなるため、駆動力を付加質量に伝
達する機械的な伝達機構が不要になり、伝達機構が摩耗
して制振動作できなくなるおそれがない。そのため、装
置の耐久性を高めることができると共に、制振動作の信
頼性も高めることができる。さらに、構成の簡略化を図
ることができるので、組み立て工数が削減されて製造コ
ストを安価にできると共に、設置後のメンテナンスが容
易に行える。また、第1のリニアモータと第2のリニア
モータにより付加質量を平面的に動作させることが可能
になり、一方向だけでなく水平方向のどの方向の振動で
も制振することができる。そのため、従来のように一方
向しか制振できない装置を複数台設置するよりも、設置
スペースが小さくて済み、しかもメンテナンス時間を短
縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる制振装置の第1実施例の制振装置
がビルの屋上に設置された状態を示す斜視図である。
【図2】動吸振器の平面図である。
【図3】リニアモータの構成をしめす縦断面図である。
【図4】積層ゴムの斜視図である。
【図5】パッシブ動吸振器をモデル化した模式図であ
る。
【図6】制御装置のブロック図である。
【図7】制御装置が実行する制御処理のフローチャート
である。
【図8】付加質量をA方向に揺動させた状態を示す平面
図である。
【図9】付加質量をB方向に回動させた状態を示す平面
図である。
【図10】付加質量をC方向に回動させた状態を示す平
面図である。
【図11】ビル、動吸振器をモデル化した模式図であ
る。
【図12】動吸振器の制御処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図13】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 制振装置 2 ビル 3 動吸振器 5 付加質量 6(61 〜64 ) 積層ゴム 7 駆動部 8 ベース 9〜11 リニアモータ 12(121 〜124 ) 振動状態検出センサ 13,14 摺動レール 16 永久磁石 19 コイル 22 摺動部材 31 演算装置 34 ドライブ回路 35 ボールベアリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の振動に応じて付加質量を駆動す
    る駆動部を有し、該駆動部を駆動制御して該構造物を制
    振する制振装置において、 前記駆動部は、前記付加質量を一方向に移動させる第1
    のリニアモータと、 前記付加質量を前記一方向と異なる方向に移動させる第
    2のリニアモータと、よりなり、 前記構造物の振動に応じて前記付加質量を直接駆動する
    ことを特徴とする制振装置。
JP6140296A 1996-03-18 1996-03-18 制振装置 Pending JPH09256675A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6140296A JPH09256675A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 制振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6140296A JPH09256675A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 制振装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09256675A true JPH09256675A (ja) 1997-09-30

Family

ID=13170119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6140296A Pending JPH09256675A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 制振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09256675A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000310276A (ja) * 1999-02-25 2000-11-07 Ohbayashi Corp 制振装置
JP2001065079A (ja) * 1999-08-26 2001-03-13 Sekisui House Ltd 動吸振器の取付構造
JP2001132270A (ja) * 1999-11-05 2001-05-15 Tokai Rubber Ind Ltd 建築構造物用の能動型動的吸振器
JP2003062735A (ja) * 2001-06-13 2003-03-05 Mitsubishi Materials Corp 制振工具
JP2021179116A (ja) * 2020-05-13 2021-11-18 有限会社沖田工業技術開発 免震装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000310276A (ja) * 1999-02-25 2000-11-07 Ohbayashi Corp 制振装置
JP2001065079A (ja) * 1999-08-26 2001-03-13 Sekisui House Ltd 動吸振器の取付構造
JP2001132270A (ja) * 1999-11-05 2001-05-15 Tokai Rubber Ind Ltd 建築構造物用の能動型動的吸振器
JP2003062735A (ja) * 2001-06-13 2003-03-05 Mitsubishi Materials Corp 制振工具
JP2021179116A (ja) * 2020-05-13 2021-11-18 有限会社沖田工業技術開発 免震装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4635892A (en) Active vibration suppressor
CN107907283B (zh) 一种基于三参量控制amd的振动台子结构试验方法
KR100870108B1 (ko) 보이스코일모터를 사용한 능동수동제진기
JP2865949B2 (ja) エレベータの制振装置
CN101219748A (zh) 电梯轿厢的纵向振动抑制装置
JPH1137212A (ja) 制振装置
US8087500B2 (en) Vibrational energy absorbing apparatus
OzgUner et al. Laboratory facility for flexible structure control experiments
JP2002139096A (ja) セミアクティブ免震システム
RU2049890C1 (ru) Кинематическая опора сейсмостойкого здания или сооружения
JP3429912B2 (ja) 制振装置
JPS63293283A (ja) 高層構築物の起震制震装置
JPH0431606Y2 (ja)
CN109654149B (zh) 基于加速度和力的混合式隔减振器的主动控制方法及系统
JP2000145879A (ja) 制振装置
Haas Numerical (FEA) evaluation of crane end buffer impact forces
JPH05231038A (ja) 制振装置
JP2844606B2 (ja) 構造物制振装置
Jagannathan et al. Low-cost active anti-gravity suspension system
JPS63114770A (ja) 軸方向可変剛性材
JP2000130497A (ja) 制振装置
JPH05231040A (ja) 制振装置
Straube A large motion zero-gravity suspension system for experimental simulation of orbital construction and deployment
Kesti et al. Earthquake risk reduction of structures by a low-cost base isolation device: experimental study on BNC bearings
JP2004060822A (ja) 制振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050118

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050524

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02