JPH09256784A - 掘削方法およびそのための掘削機 - Google Patents

掘削方法およびそのための掘削機

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JPH09256784A
JPH09256784A JP6485396A JP6485396A JPH09256784A JP H09256784 A JPH09256784 A JP H09256784A JP 6485396 A JP6485396 A JP 6485396A JP 6485396 A JP6485396 A JP 6485396A JP H09256784 A JPH09256784 A JP H09256784A
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excavation
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和之 谷口
Hajime Demura
肇 出村
Shiyuuji Kuraki
修二 倉木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カッタ寿命の延命化を図るとともに、削孔速度
の向上を図る。 【解決手段】カッタヘッド2に複数のディスクカッタ1
0、10…を備え、このカッタヘッド2が掘削方向軸回
りに回転することにより前記ディスクカッタ10、10
…を転動させ掘削面の破砕を行う場合において、前記デ
ィスクカッタ10による掘削面の破砕中に、この掘削面
に対してディスクカッタ10の通過予定線に沿って超高
圧水により切削溝14を形成し、ディスクカッタ10の
刃先10aが前記切削溝14上を転動しながら前記破砕
を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TBM、シールド
機などのトンネル掘削機、大型構造物の基礎杭施工用掘
削機、地下空間用の地下掘削機などの掘削機において、
特にディスクカッタの延命化を図るとともに、岩盤や砂
礫などの地層やコンクリートなどを効率良く破砕できる
ようにした掘削方法およびそのための掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、鉄道、道路、導水路、上下水
道などのトンネルを施工するに当たっては、TBM(Tu
nnel Boring Machin) 、シールド機(Shield Machin) な
どトンネル掘進機が盛んに用いられている。トンネル掘
削機(以下、単に掘削機ともいう。)は、前面のカッタ
ヘッドにより連続的に土砂を切削、破砕しながら掘進す
る掘削機械である。前記TBMは、主に山岳トンネル用
に使用される掘削機で岩盤や礫層などの地層を効率的に
掘削できるようにカッタヘッドはツースカッタ、ディス
クカッタ、インサートカッタ等のローラカッタ方式のカ
ッタ構造を採用している。また、シールド機は含水量の
多い砂質土、粘土などの軟弱地盤を効率的に掘削できる
ように切削ビットを固設したカッタ構造が主に採用され
ているが、岩盤層や砂礫層に突入した場合を考慮して前
記ローラカッタを併用した複合型のものもある。
【0003】また、大型構造物の基礎掘削用削孔機、地
下空間用の地下掘削機などにも同様に岩盤層や砂礫層に
対応するためにローラカッタなどを用いたカッター方式
が採用されている。
【0004】これらのローラカッタ式のカッタ構造の
内、本発明では特にカッタサドルの外周部にリング状に
断面楔状の刃体を有するディスクカッタを対象とするも
のであり、前記掘削機の掘削ヘッド(カッタヘッド)部
に対しては、最も効率的な掘削を実現するように複数の
ディスクカッタが設計計算に基づいて配置される。そし
て、ディスクカッタを岩盤に対して一定の推力で押し付
けながら掘削ヘッドを回転させることにより、前記ディ
スクカッタが周方向に転動し岩盤を切削・破砕する。
【0005】この場合において、掘削の進行とともに、
ディスクカッタの刃先が摩耗し削孔速度が徐々に低下す
る。摩耗したカッタをそのまま使用し続けた場合には、
カッタ寿命を延ばすことはできても削孔速度が低下する
ため、削孔機械設備等の運転経費が嵩みトータル的には
削孔単価が上昇する。そこで、削孔単価は削孔速度とカ
ッタの寿命との関数で表されるため、削孔速度を岩石の
種類や強度等の地質的条件、推力、回転速度等の運転条
件、カッタ形式、クリーニング等を考慮した削孔速度公
式から求め、カッタ寿命をカッタ貫入量、回転速度等を
ファクターとしてカッタ刃先および軸受の摩耗率公式か
ら求めることにより、経済的運転条件を決定し、削孔単
価が最低となるところでディスクカッタの交換を行って
いる。
【0006】なお、ディスクカッタで岩盤または礫を破
砕する場合は、予め岩質・土質等の調査を行い、全く割
れ目がない条件から求めたカッタの貫入量に地山の割れ
目の影響による係数を加味して最適なカッタ貫入量を決
定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
地山性状のばらつきにより大幅な誤差が生じ易くカッタ
寿命や掘進速度に重大な影響を及ぼしている。すなわ
ち、実際に施工を始めた場合に、著しく短時間でカッタ
の摩耗が進行したり、掘削速度が低下したりすることも
あり、その結果カッタ費用の増大や工程の大幅な遅れが
生じることがある。
【0008】また、全削孔費に対して占めるカッタ費の
比率が大きいことから、カッタの交換回数が増えればそ
の分だけ必然的に削孔費が増大することになるため、か
かる掘削技術の分野では掘削効率を低下させることなく
カッタ寿命の延命化を図ること、あるいは削孔効率の向
上などが恒久的な課題として存在する。
【0009】また、掘削機の設計では、予期しない岩質
層への突入や設計以上の強度を有する岩質層との遭遇な
どを考慮して機械的能力に余裕を持たせているが、人為
的にリッパビリティ(その岩の掘削し易さの指標を言
う)を向上させることが出来れば、掘削機の推進力やデ
ィスクカッタの駆動トルクなどの機械的能力を低減でき
るなどの利点がもたらされる。
【0010】その他、従来の開放型TBMの場合には、
岩盤を破砕させる際に粉塵が発生するため、これが作業
環境の悪化を招くなど衛生環境上の問題もある。
【0011】そこで、本発明の主たる課題は、先ず第1
にカッタ寿命の延命化を図るとともに、削孔速度の向上
を図ること、第2に人為的にリッパビリティの向上を図
ることにより、従来装置と比較して掘削機能力の縮小を
可能とすること、および掘削時の粉塵を抑え作業環境の
悪化を防止すること等にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、ディスクカッタによる掘削面の破砕中に、
この掘削面に対してディスクカッタの通過予定線に沿っ
て超高圧水により切削溝または割れ目を形成し、ディス
クカッタの刃先が前記切削溝または割れ目線上を転動し
ながら前記破砕を行うようにしたことを特徴とするもの
である。
【0013】この場合において、前記超高圧水の噴射圧
の範囲としては1000〜3500kgf/cm2 が好適とさ
れる。また、前記超高圧水を噴射するための噴射ノズル
において、超高圧水の噴射停止時に微細土粒子の流入に
よる噴射ノズルの目詰まりを防止するため、超高圧水の
噴射停止時であっても常時少量の水を噴射し続けながら
掘削を行うようにするのが良い。さらに、前記超高圧水
中に細粒研磨材を混入させることにより、前記切削溝ま
たは割れ目の形成効率を向上させることもできる。
【0014】上記のように本発明の場合には、ディスク
カッタによる破砕が行われる前に、予めディスクカッタ
の通過予定線上に沿って超高圧水により切削溝または割
れ目を形成しておく。したがって、岩盤または砂礫層な
どの地盤が破砕し易くなるとともに、ディスクカッタ刃
先の摩耗も減少するためカッタ寿命が長くなる。また当
然に、掘削対象岩石等が破砕し易くなるため掘削速度も
向上する。また、人為的に形成した前記切削溝や割れ目
によりリッパビリティが向上するため、掘削機の推進力
やディスクカッタの駆動トルクなどを減少させることも
できる。
【0015】さらに、開放型TBMにおいて、掘削面に
向けて噴射した超高圧水により粉塵が捕捉されるため作
業環境も大幅に改善されるようになる。
【0016】以下、さらに本発明に係る地盤掘削方法の
作用効果を明らかにするために、超高圧水併用による掘
削方法の破壊メカニズムをディスクカッタのみによる破
壊メカニズムとの対比により詳述する。先ず、図13に
示されるように、ディスクカッタ10の刃先10aを岩
石に対して貫入させたときの破砕メカニズムについて詳
述する(「大口径削孔機械の削孔性に関する研究」昭和
53年3月 建設省土木研究所参照)。図14に示され
るように、一般的に微小2次元断面に2つの応力σ1
σ2 が作用するとき、任意の傾斜面に働く垂直応力σお
よび剪断応力は次式(1)、(2)で表される。
【0017】
【数1】
【0018】微視的に破壊は応力σ2 が引張強度より大
きくなったとき、または剪断応力が剪断強度よりも大き
くなったときに起こる現象であり、剪断強度はモール・
クーロンの理論から主応力に比例する値であるから、剪
断破壊は上記(2)式においてモール・クーロンの式の
内部摩擦角をφとしたときのλ=π/4−φ/2の角度
で発生する。
【0019】一方、図15に示されるように、半無限板
上に線荷重Pが作用するとき、任意の点における応力状
態はTimoshenkoとGoodier によって次式(3)によって
与えられている。
【0020】
【数2】
【0021】最大主応力の方向とλf の角度をなす面で
破壊が起こるものとすれば、載荷点の直下 r0 の点から
出発する破壊線は載荷点を中心とする放射線と常に一定
の角度λf をもつ対数ら線になる。すなわち、次式
(5)で表される。
【0022】
【数3】
【0023】また、以上の各式から破壊線に沿った剪断
応力τと垂直応力σが、次式で表されるように破壊線は
左右両方向にできる。
【0024】
【数4】
【0025】Maurerは上記(6) 、(7) 式より破壊線に沿
う2応力の比が一定になることから下式(8)を与えて
いる。
【0026】
【数5】
【0027】この関係は最大剪断破壊線(λf =π/
4)で、τ。=σに減少することになり、応力は図16
(a)に示すように、破壊線に沿って変化し、岩石の表
面(θ=±π/2)では0となり、θ=±(π/2−λ
f )のところで最大となる。また、荷重の直下に最大剪
断応力が発生する。図16(b)に示されるクレータの
破壊線は岩石表面では剪断応力が0となるから、破壊線
に沿って破砕帯の近い部分では剪断破壊が起こり、表面
近くでは曲げ荷重による引張破壊が生じていると考える
ことができる。
【0028】ところで、カッタ刃先を岩盤の表面に押し
付けて貫入させるとき、クレータを発生させるのに必要
な最小限の荷重をスレショルド荷重と言う。刃先の貫入
圧力がこのスレショルド荷重に関係するため、刃先が摩
耗して接触面積が増大するとスレショルド荷重が増大す
る関係にある。刃先の摩耗幅とスレショルド荷重との関
係式を調べたものとしては、Maurer,M,Cによる実験結果
がある(The State ofMechanics Knowledge in Drillin
g,8th symposium on Rock Mechanics AIME,University
of Minnesota,Sept.,1966,P.355) 。スレショルド荷重
に対して、刃先幅1/2inのツールをBerea sandstone
に貫入させた実験から、摩耗幅とスレショルド荷重との
関係について図17に示される関係を得ている。同図は
刃先の貫入力が図の直線よりも大きい領域ではクレータ
ができるが、その下の領域では岩石の面に刃先の跡がつ
くだけでクレータができないということを示したもの
で、刃先が僅かに摩耗しただけでスレショルド荷重が大
幅に増加すること、すなわち刃先が摩耗することにより
破砕効率が急激に低下する理由を示している。
【0029】以上の説明より、岩石表面に垂直方向の荷
重が加わったときの破壊メカニズムが明らかになるとと
もに、掘削に従い刃先に摩耗が生じるとスレショルド荷
重が増加し削孔効率が低下する理由が明らかとなる。す
なわち、ディスクカッタのみによる破壊の場合には、掘
削面に対して垂直にかつ刃先先端から作用するディスク
カッタの貫入力により擬似半楕円状の剪断破壊線に沿っ
て破壊が発生し、また前記スレショルド荷重についての
説明により、破壊能力に関しては刃先先端から岩石側に
伝達される貫入力(貫入応力)の影響が大であることが
判明した。
【0030】ところで、本発明の場合には、カッタ刃先
を岩石に貫入させる直前に該貫入位置に超高圧水により
切削溝または割れ目を形成するため、上記した破壊メカ
ニズムと若干異なる破壊メカニズムを採る。すなわち、
図11に示されるように、ディスクカッタによる破砕に
先立って、予め切削溝または割れ目14が形成されるた
め、ディスクカッタ刃体10aの刃先Sは掘削対象の岩
石等に接触しないか、或いは接触したとしても該刃先S
から岩石等に伝達される貫入力は支配的でない当接状態
となる。ディスクカッタからの貫入力は主に、刃体10
aの側部傾斜面と前記切削溝または割れ目14との肩部
との接触部位U,Uから岩石側に伝達される。このよう
な当接態様を採る場合には、図12に示されるように、
斜方向の楔貫入力PU により破壊線K上に垂直応力σN
と破壊線Kに沿う剪断力τとが作用し、この剪断力τに
より直接的にすべり破壊が行われる。つまり、基本的に
掘削対象面に対して垂直方向の貫入力は作用せず、刃先
面から斜め方向に楔貫入力PU が直接作用し、両側の破
壊部分15、15を夫々横に押し出すようにして破砕す
る。したがって、剪断力が直接的作用する点で効果的に
破砕が行われるようになるともに、同図に示すように、
刃先Sは岩石等に接触しないか、または接触したとして
も刃先部分に作用する貫入力は小さいため刃先の摩耗が
少なくなる。
【0031】また、本発明では刃先10a先端が直接的
に破壊に寄与しない。したがって、前述したような、刃
先摩耗によるスレショルド荷重の増大といった現象が起
きないかまたは小さいため、長期間に亘り掘削性能を維
持し得るようになる。
【0032】他方、前記掘削方法を行うための本発明掘
削機は、掘削ヘッド部に1または複数のディスクカッタ
を備え、少なくともこの掘削ヘッド部が掘削方向軸回り
に回転することにより前記ディスクカッタを転動させ掘
削面の破砕を行うようにした掘削機において、前記ディ
スクカッタの一部または全部を対象として、ディスクカ
ッタによる掘削面の破砕中に、この掘削面に対してディ
スクカッタの通過予定線に沿う切削溝または割れ目を形
成するための超高圧水噴射装置を設けたことを特徴とす
るものである。
【0033】この場合、前記超高圧水噴射装置におい
て、超高圧水の噴射停止時に微細土粒子の流入による噴
射ノズルの目詰まりを防止するため、噴射口に開閉自在
の蓋体を設けることもできるし、また噴射ノズル部分を
球体としその回動位置制御によって噴射ノズルの目詰ま
りを防止することもできる。他方、前記ディスクカッタ
が、カッタサドルの外周に複数の刃体を有する場合は、
前記超高圧水噴射装置を前記各刃体に対してそれぞれ設
けるようにする。
【0034】また、TBMやシールド機などのように、
複数のディスクカッタを備えた地盤当接部位が中心軸回
りに回転自在とされる構造において、前記地盤当接部位
の回転中心軸を基準として相対的に遠距離位置に配置さ
れたディスクカッタ群に対してのみ前記超高圧水噴射装
置を設けることもできる。回転中心軸部から相対的に遠
距離位置に配置されたディスクカッタ群は、前記カッタ
ーヘッドの1回転当りの転動距離が相対的に長くなるた
め、中心側のディスクカッタよりも掘削負荷が大きくな
り刃先摩耗の程度も大きくなる。そのため、一般にはデ
ィスクカッタの負荷がいくらかでも均等になるように、
外周側に取付けるディスクカッタの数を増やすようにし
ているが、本発明では切削溝または割れ目の形成により
掘削負荷の調整が可能であるため、上記のように掘削負
荷の大きい外周側のディスクカッタ群のみに超高圧水噴
射設備を設けることにより、掘削負荷の均一化を図るこ
とが可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき詳述する。図1は本発明に係るカッタ部
構造を採用したTBMの概略図であり、図2および図3
はディスクカッタ部の拡大図である。図1に示されるよ
うに、トンネル掘削機1はマシン本体の前面部にカッタ
ヘッド(本発明にいう掘削ヘッド)2を備え、このカッ
タヘッド2面に取付けられた複数のディスクカッタ1
0、10…により地山を連続的に破砕して掘進する。前
記ディスクカッタ10は、図2および図3に示されるよ
うに、カッタサドル10bの外周にリング状に形成した
断面楔形状の刃体10aを有するカッタ構造であり、カ
ッタヘッド2面に固設されたカッタ取付台11に対して
軸受13を介して転動自在に取り付けられる。地盤掘削
に当たっては、掘削機1内に設けられたスラストジャッ
キ8によりカッタヘッド2に岩盤当接方向の推進力が与
えられた状態で、カッタヘッド2がカッタ駆動用モータ
24からの回転駆動力により掘削方向軸回りに回転す
る。そして、前記ディスクカッタ10、10…が円周方
向に転動することにより刃体10aが岩盤、砂礫等の破
砕を行う。
【0036】他方、トンネル掘削機1の胴部は前記カッ
タヘッド2に続く前胴部3と、後胴部4とからなり、こ
れら前胴部3と後胴部4との接続部に屈折可能な中折れ
部5が形成され曲線施工も可能となっている。前記ディ
スクカッタ10、10…により削り取られた掘削ズリは
カッタチャンバ25内に取り込まれ、送水管20を通じ
て流入した水とともに、排泥管21により地上側まで排
出される。
【0037】また、前記前胴部3にフロントグリッパ
6、6を備えるとともに、後方側にメイングリッパ7、
7を備え、かつ前胴部3とメイングリッパ7部分とがス
ラストジャッキ8により連結されている。トンネル掘進
機1の推進は、フロントグリッパ6による坑壁支持を開
放し、かつメイングリッパ7を伸ばして坑壁に対して反
力を取り、スラストジャッキ8を伸長させ前胴部3を前
進させることにより掘削を行う。1サイクル長の掘削が
完了したならば、前記フロントグリッパ6を伸ばして坑
壁に反力を取るとともに、メイングリッパ7による坑壁
支持を開放し、スラストジャッキ8を収縮させることに
より後胴部4を前方に移動させることにより前進する。
トンネル掘削機1の後方ではエレクター22によりセグ
メント23が組み立てられる。
【0038】本発明トンネル掘進機1においては、図2
および図3に示されるように、前記ディスクカッタ1
0、10…の配設部位に近接して、前記ディスクカッタ
10により岩盤破砕が行われる直前に、このディスクカ
ッタ10の通過予定線上に向けて超高圧水を噴射し掘削
地盤面に対して切削溝または割れ目を形成するための超
高圧水噴射装置12が設けられている。前記超高圧水噴
射装置12は、図4に示されるように、ノズルヘッド1
2bと、このノズルヘッド12bの先端に固定された噴
射ノズル12aと、好ましくは超高圧水のオンオフ制御
を行う制御バルブ12cとから構成される。前記噴射ノ
ズル12aのノズル径は通常0.1〜1.0mm程度であ
り、材質的にはダイヤモンドが使用されている。
【0039】また、前記超高圧水噴射装置12はカッタ
ヘッド2に設けられた全てのディスクカッタ10、10
…に対して設けることもできるし、またその一部群に対
してのみ配設することもできる。この一部群に対して設
ける場合の例としては、たとえば各ディスクカッタ1
0、10…間での摩耗度の偏りを防止するために、カッ
タヘッド2の回転中心軸を基準として相対的に遠距離位
置に配置されたディスクカッタ群に対してのみ設けるこ
とができる。また、ディスクカッタ10が2つの刃体1
0a、10aを有するダブルディスク構造やそれ以上の
刃体を有する場合には、図5に示されるように、各刃体
10a、10a…に対して夫々超高圧水噴射装置12、
12…を設けるようにする。
【0040】なお、超高圧水噴射装置12の他の態様と
しては、図示のようにカッタ取付台11を支持台として
取付ける方法の他、カッタ取付台11に溝孔を形成して
直接的に噴射ノズル12aを取付けることもできる。
【0041】さらに、前記ノズルヘッド12b部分に研
磨材を供給し、研磨材を超高圧水とともに掘削面に噴射
することもできる。なお、前記研磨材としては一般的に
珪砂(60メッシュ程度)、ガーネット(60〜100
メッシュ程度)の他、アルミナ系、鋳鉄グリッド、コラ
ンダム等の研磨材が用いられる。
【0042】他方、本発明トンネル掘削機1の掘削済み
坑道内には超高圧水ユニット9が設備される。この超高
圧水発生ユニット9で製造された超高圧水が前記超高圧
水噴射装置12に送られる。前記超高圧水ユニット9
は、油圧ユニット30と給水ユニット31とブースター
(増圧機)32とアキュムレータ33とから構成され、
油圧ユニット30から吐出された作動油によりブースタ
ー32内のピストンが左右に動作され、ウォーターチャ
ンバー内にある水が圧縮され超高圧水となる。また、ア
キュムレータ33を介在させることにより超高圧水の圧
力が一定に保たれるようになっている。通常は、前記超
高圧水ユニット9により1000〜4000kgf/cm2
超高圧水が発生させることができる。
【0043】前記ディスクカッタ10による岩盤等の破
砕は、図2に示されるように、前記ディスクカッタ10
による破砕が行われる直前に、前記ディスクカッタ10
の通過予定線上に超高圧水噴射装置12から噴射される
超高圧水を衝突させて掘削面に切削溝または割れ目14
を形成し、ディスクカッタ10の刃先10aが切削溝ま
たは割れ目14線上を通過しながら前記破砕が行われる
ようにする。
【0044】前記超高圧水噴射装置12の取付けおよび
噴射態様としては、図2に示されるようにカッタ取付台
11に取り付けた前記超高圧水噴射装置12から掘削面
に向けて垂直に超高圧水を衝突させることもできるし、
また図6に示されるように、傾斜角をもって衝突させる
こともできる。また、カッタヘッド2の面盤に前記超高
圧水噴射装置12を取付け掘削面に対して噴射すること
もできる。さらに、図8に示されるように、ディスクカ
ッタ10の刃体10a線上から側方にずらした位置に前
記超高圧水噴射装置12を取付け、該斜め位置から通過
予定線に対して噴射することもできる。
【0045】ところで、前記超高圧水を併用した掘削方
法は、基本的には岩盤、砂礫層などを対象とするもので
あり、掘進中に軟弱層に突入した場合には超高圧水を併
用することなくディスクカッタのみで掘削を行ってもよ
い。超高圧水の噴射を停止した場合には、泥水や泥土中
の微細土粒子が前記噴射ノズル12aに入り込み、目詰
まりを起こす場合があるため、超高圧水の噴射停止時で
あっても常時少量の水を噴射し続けながら地盤の掘削を
行うようにするのが望ましい。また、噴射ノズル12a
に開閉自在の蓋体を設けることでノズル目詰まりを防止
してもよい。さらに、図9に示されるように、噴射ノズ
ル26を球体とし、これを水圧または油圧により回動位
置制御できるようにしておき(図示しない)、超高圧水
噴射時には同図の回動位置に位置決めして超高圧水の噴
射を行い、噴射停止時には、図10に示されるように、
球体ノズル26を回動させることによりノズル口を内部
に仕舞い込むようにしてもよい。なお、図9および図1
0のノズル構造例では別途洗浄水流路27を設け、噴射
停止時に逆流水により超高圧水路の洗浄ができるように
してある。
【0046】ところで、上記実施の形態では、トンネル
掘削機を例に挙げ本発明を説明したが、本発明は他に岩
石、コンクリート面などのはつり作業(チッピング作
業)、舗装面の剥離作業など、他のディスクカッタを用
いた切削、破砕、剥離作業に対しても適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、デ
ィスクカッタによる破砕に先立って、予め切削溝または
割れ目を形成するようにしたため、カッタ寿命の延命化
を図ることができるようになる。また、岩石等が破砕し
易くなるため削孔速度が向上するとともに、従来装置と
比較して掘削機能力を縮小化することも可能となる。さ
らに、掘削時の粉塵を抑え作業環境の悪化を防止するこ
とができるようになるなど種々の利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル掘削機の概略図である。
【図2】本発明に係るディスクカッタ部構造の側面図で
ある。
【図3】本発明に係るディスクカッタ部構造の平面図で
ある。
【図4】超高圧水噴射装置の詳細図である。
【図5】ダブルディスク構造の場合の平面図である。
【図6】他の超高圧水噴射態様図である。
【図7】他の超高圧水噴射態様図である。
【図8】他のノズル構造例における超高圧水噴射時の縦
断面図である。
【図9】他のノズル構造例における超高圧水停止時の縦
断面図である。
【図10】他の超高圧水噴射態様図である。
【図11】本掘削方法の場合の破砕概念図である。
【図12】破砕部分の拡大模式図である。
【図13】ディスクカッタのみにより破砕概念図であ
る。
【図14】ディスクカッタのみによる破壊メカニズムの
説明図である。
【図15】ディスクカッタのみによる破壊メカニズムの
説明図である。
【図16】ディスクカッタのみによる破壊メカニズムの
説明図である。
【図17】スレショルド荷重の説明図である。
【符号の説明】 1…トンネル掘削機、2…カッタヘッド、3…前胴部、
4…後胴部、5…中折れ部、6…フロントグリッパ、7
…メイングリッパ、8…スラストジャッキ、9…超高圧
水発生ユニット、10…ディスクカッタ、11…カッタ
取付台、12…超高圧水噴射装置、12a…噴射ノズ
ル、12b…ノズルヘッド、12c…オンオフバルブ、
30…油圧ユニット、31…給水ユニット、32…ブー
スター、33…アキュムレータ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクカッタによる掘削面の破砕中に、
    この掘削面に対してディスクカッタの通過予定線に沿っ
    て超高圧水により切削溝または割れ目を形成し、ディス
    クカッタの刃先が前記切削溝または割れ目線上を転動し
    ながら前記破砕を行うようにしたことを特徴とする掘削
    方法。
  2. 【請求項2】前記超高圧水の噴射圧が1000〜350
    0kgf/cm2 である請求項1記載の掘削方法。
  3. 【請求項3】前記超高圧水を噴射するための噴射ノズル
    において、超高圧水の噴射停止時に微細土粒子の流入に
    よる噴射ノズルの目詰まりを防止するため、超高圧水の
    噴射停止時であっても常時少量の水を噴射し続けながら
    掘削を行うようにする請求項1、2記載の掘削方法。
  4. 【請求項4】前記超高圧水中に研磨材を混入させること
    により、前記切削溝または割れ目の形成効率の向上を図
    る請求項1〜3記載の掘削方法。
  5. 【請求項5】掘削ヘッド部に1または複数のディスクカ
    ッタを備え、少なくともこの掘削ヘッド部が掘削方向軸
    回りに回転することにより前記ディスクカッタを転動さ
    せ掘削面の破砕を行うようにした掘削機において、 前記ディスクカッタの一部または全部を対象として、デ
    ィスクカッタによる掘削面の破砕中に、この掘削面に対
    してディスクカッタの通過予定線に沿う切削溝または割
    れ目を形成するための超高圧水噴射装置を設けたことを
    特徴とする掘削機。
  6. 【請求項6】前記超高圧水噴射装置において、超高圧水
    噴射口に開閉自在の蓋体を設け、噴射停止時における噴
    射ノズルの目詰まりを防止した請求項5記載の掘削機。
  7. 【請求項7】前記超高圧水噴射装置において、噴射ノズ
    ル部分を球体としその回動位置制御により、噴射停止時
    における噴射ノズルの目詰まりを防止した請求項5記載
    の掘削機。
  8. 【請求項8】前記ディスクカッタが、カッタサドルの外
    周に複数の刃体を有する場合は前記超高圧水噴射装置を
    前記各刃体に対してそれぞれ設けた請求項5〜7記載の
    掘削機。
  9. 【請求項9】複数のディスクカッタを備えた掘削ヘッド
    部において、回転中心軸を基準として相対的に遠距離位
    置に配置されたディスクカッタ群に対してのみ前記超高
    圧水噴射装置を設けた請求項5〜8記載の掘削機。
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