JPH09257102A - カップリング付ダンパ - Google Patents

カップリング付ダンパ

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JPH09257102A
JPH09257102A JP8066187A JP6618796A JPH09257102A JP H09257102 A JPH09257102 A JP H09257102A JP 8066187 A JP8066187 A JP 8066187A JP 6618796 A JP6618796 A JP 6618796A JP H09257102 A JPH09257102 A JP H09257102A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全長を増加させることなく簡単に取り付け可
能で、軸に伝わる振動を効率良く減衰させることができ
るダンパを提供する。 【解決手段】 所定の質量を有する外輪5を、略円筒状
の内輪6に対し軸受部材7を介して回転自在に設けると
共に、内輪6および外輪5間の隙間に緩衝部材8が介装
され、内輪6に伝わる振動を減衰させるダンパ部材3
と、このダンパ部材3の内方に一体的に設けられ、サー
ボモータMの主軸1とボールスクリュー軸2とをダンパ
部材3の内輪6にそれぞれ固定することにより両軸1,
2を連結させるカップリング部材4とを備えたカップリ
ング付ダンパである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸に取り付け
られるダンパに関し、特に、モータの主軸に対して取り
付けられるものに関する。
【0002】
【従来の技術】数値制御工作機械(NC工作機械)は、
工具の移動位置や速度などを指定する数値や、運動の種
類を示す記号などで構成される数値情報により、いくつ
かの運動を自動制御する工作機械であり、これによれ
ば、普通の工作機械で製作困難な複雑な形状も高精度で
作り出すことが容易になると共に、多種少量生産の加工
工場の自動化、省力化、加工費の低減、加工時間の短縮
などにも大きな役割を果たしている。
【0003】このNC工作機械のような高速高精度加工
設備においては、一般に、ワークが載置されるテーブル
に取り付けられるボールナットねじに、ボールスクリュ
ー軸を螺合させ、このボールスクリュー軸をサーボモー
タなどにより回転させテーブルを移動させることによ
り、当該ワークを、加工を施す所定の正確な位置に位置
決めする。このような位置制御は、例えばX,Y,Z軸
の三軸方向について行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高速高精度
加工設備においては、精度を決定する前記X,Y,Z軸
などのNC軸方向の位置制御に用いるサーボモータの追
従精度、すなわち指令に対する実際の動きの誤差を極力
小さくする必要がある。
【0005】しかしながら、サーボモータの追従性を向
上させようとして、サーボ回路における位置出しのため
のサーボゲインを上げてやると、一方において、モータ
は敏感になって自身で振動(高周波の振動)し始める結
果となり、このため前記サーボゲインを一定値より上げ
ることができず、追従精度には一定の限界が存在してい
た。
【0006】これに対し、図2〜図4に示すように、回
転軸上に、振動を減衰させるダンパを取り付ける方法が
考えられる。
【0007】図2は、モータMの主軸1を出力側と反対
側にも延長させ、その端部に連結させるためのカップリ
ング22を介してダンパ23を取り付けたものであっ
て、モータMの主軸1の出力側は、別のカップリング2
1によりボールスクリュー軸2と連結される。しかし、
この図2のものは、回転位置を検出するためにモータM
の主軸1に直結されるロータリエンコーダ付のサーボモ
ータには取り付けることができない欠点がある。
【0008】また、図3は、モータMの主軸1自体に直
接カップリング22を介してダンパ23を取り付けたも
のであるが、もともと主軸1が長いモータでなければ取
り付けることは困難であり、図4は、個別設計となるボ
ールスクリュー軸2をダンパ23の分だけ延長して取り
付けたものであるが、ダンパ23がモータMの主軸1に
直接取り付けられていないために、モータ自身に対する
ダンピング効果が小さくなってしまう。
【0009】さらに、図2〜図4のものは、いずれもカ
ップリング2個とダンパとから構成されているので部品
点数が多く、しかも必ず軸方向の全長が長くなるもので
あるため、適用する箇所に所定のスペースを確保できな
いような場合にはダンパの取り付けができなかったり、
一方、取り付けられたとしても、適用する箇所のスペー
スの大きさによっては同様な取り付け方法を採ることが
できず、同一の設備内であってもそれぞれに専用設計が
必要となるものであった。
【0010】本発明の目的は、全長を増加させることな
く簡単に取り付け可能で、軸に伝わる振動を効率良く減
衰させることができるダンパを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、請求項毎に次のように特定される。請求項
1に記載の発明は、振動系の当該振動を減衰させるダン
パ部材の内方に、二つの軸を連結するカップリング部材
を前記ダンパ部材に一体的に設けてなるカップリング付
ダンパである。
【0012】請求項2に記載の発明は、所定の質量を有
する外輪を、略円筒状の内輪に対し軸受部材を介して回
転自在に設けると共に、前記内輪および外輪間の隙間に
緩衝部材が介装され、前記内輪に伝わる振動を減衰させ
るダンパ部材と、前記ダンパ部材の内方に一体的に設け
られ、直列に並ぶ二つの軸を前記ダンパ部材の前記内輪
にそれぞれに固定することにより当該二つの軸を連結さ
せるカップリング部材とを備えてなるカップリング付ダ
ンパである。
【0013】請求項3に記載の発明は、上記請求項2に
記載のカップリング付ダンパにおいて、前記二つの軸の
一方は、回転駆動手段としてのモータの主軸であること
を特徴とする。
【0014】請求項4に記載の発明は、上記請求項2に
記載のカップリング付ダンパにおいて、前記内輪に当該
軸に直交して外方に突出する円板部を設け、当該円板部
を前記外輪の内側に形成した溝部に収容してなることを
特徴とする。
【0015】請求項5に記載の発明は、上記請求項2に
記載のカップリング付ダンパにおいて、前記緩衝部材
は、シリコンゲルであることを特徴とする。
【0016】請求項6に記載の発明は、上記請求項2に
記載のカップリング付ダンパにおいて、前記カップリン
グ部材は、前記内輪の内側に一体的に形成され両軸端か
ら軸中央に向けて径が小さくなる二つの内円錐面部と、
前記各内円錐面部に接触する外円錐面部が形成されると
共に径の小さい端面同士が対向して配置される二つの楔
部材とを有し、当該両楔部材を相互に軸方向に近接移動
させることにより、前記二つの軸を前記内輪にそれぞれ
に固定させてなることを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、請求項毎に次のような
効果を奏する。請求項1又は2に記載の発明では、軸に
伝わる振動を効率良く減衰させることができると同時
に、二つの軸の連結とカップリング付ダンパの取り付け
とを一部品で一括して行うことができるので、ダンパ部
材を取り付ける前の軸方向全長を増加させることなく、
様々な設備の様々な二軸の連結箇所に、特殊な改造を必
要とすることなく、簡単かつ迅速に取り付けることが可
能となる。
【0018】請求項3に記載の発明ではさらに、モータ
に誘起される振動を効率良く減衰させることができるた
め、モータのゲインを飛躍的に高めることが可能とな
り、モータ動作の精度を大幅に向上させることができ
る。また、ダンパ部材とモータとの位置関係が一定化す
るため、ダンピング効果が安定し、確実に所望の精度が
得られる利点がある。
【0019】請求項4に記載の発明ではさらに、緩衝部
材を介して互いに接触する外輪と内輪との接触面積を拡
げ、ダンパ部材による減衰振動系の粘性減衰係数を大き
く設定することが可能となる。
【0020】請求項5に記載の発明ではさらに、緩衝部
材は、粘性が高くしかも耐熱性のあるものとなる。
【0021】請求項6に記載の発明ではさらに、楔部材
を相互に軸方向に近接移動させると、二つの軸の外面と
内輪の内円錐面部との間に両楔部材が軸方向から嵌入さ
れ、各々の接触面同士で押圧し合うことにより、前記二
つの軸を、同軸度を維持しつつ、簡単に内輪にそれぞれ
固定して連結することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態である
カップリング付ダンパをモータの主軸の連結箇所に取り
付けた様子を示す半断面図である。なお、図2〜図4に
示した部材と共通する部材には、同一の符号を付してあ
る。
【0023】図1に示すように、本実施の形態であるカ
ップリング付ダンパは、振動を減衰させるダンパ部材3
の内方に、二つの軸を連結するカップリング部材4を前
記ダンパ部材3に一体的に設けるようにして構成されて
いる。
【0024】前記ダンパ部材3は、略円筒状の内輪6
と、この内輪6に対し、軸受部材7を介して回転自在に
設けられ所定の質量を有する外輪5とを有している。軸
受部材7としては、例えばラジアル玉軸受が使用される
が、アンギュラタイプのものでもよく、また他のラジア
ル軸受を使用することもできる。
【0025】外輪5は、略円板状を呈した一対のハウジ
ング5a,5bがボルト10により最中合わせに接合さ
れて構成されており、両者の間にリング状の溝部9が形
成されている。この外輪5は、その外径を適宜変更する
ことにより、当該ダンパ部材3による減衰振動系の質
量、すなわちイナーシャを変化させて調整することが可
能である。
【0026】一方、内輪6には、当該軸に直交して外方
に突出する円板部11がボルト12により固定されてお
り、この円板部11は、前記外輪5の両ハウジング5
a,5b間に形成された前記溝部9の中に収容されるよ
うに設置される。また、内輪6の両端面には、軸受部材
7を位置決めするためのプレート18がボルト19によ
り取り付けられている。
【0027】このように配設された前記外輪5および内
輪6間の隙間には、所定の粘性を有する緩衝部材8が充
填され、この緩衝部材8は、図示のように、溝部9内に
おける円板部12の回りにも充填される。なお、緩衝部
材8は、外輪5のハウジング5bの外周面に形成された
注入口13から内部に注入され、注入口13は、栓14
が螺着されて塞がれる。
【0028】したがって、外輪5と内輪6とは、緩衝部
材8を介して互いに接触する構成となっており、円板部
12は、その接触面積を拡げる機能を有している。ここ
で、円板部12の形状や外径などを適宜変更することに
より、ダンパ部材3による減衰振動系の粘性減衰係数を
変化させて調整することが可能である。なお、図1では
円板部12が1枚だけ示されているが、その厚さや枚数
などは適宜設定することが可能である。
【0029】緩衝部材8としては、例えばシリコンゲル
のようなゼリー状で粘性が高くしかも耐熱性を有するも
のが好ましいが、これに限定されるものではなく、例え
ば他の半固体状物、流動物、液状物、粉状物あるいは粒
状物など、外輪5と内輪6との間に介装されて相互の相
対運動に抵抗力を付与することのできるものであれば使
用可能である。
【0030】前記カップリング部材4は、ダンパ部材3
の内輪6の内側に一体的に形成され両軸端から軸中央に
向けて径が小さくなる二つの内円錐面部6a,6bと、
前記各内円錐面部6a,6bに接触する外円錐面部15
a,16aがそれぞれ形成されると共に、径の小さい端
面同士が対向して配置される二つの楔部材15,16と
を有している。つまり、前記内円錐面部6a,6bは、
ダンパ部材3の内輪6の一部であると共に、カップリン
グ部材4の構成をも成すものであり、この意味において
カップリング部材4は前記ダンパ部材3に一体的に設け
られている。
【0031】これら楔部材15,16は、ボルト17を
締め付けることにより相互に軸方向に近接移動させられ
るようになっている。したがって、軸方向からボルト1
7を締め付けるだけで、モータMの主軸1およびボール
スクリュー軸2の外面と、内輪6の内円錐面部6a,6
bとの間に、両楔部材15,16が軸方向から嵌入さ
れ、各々の接触面同士で押圧し合うことにより、前記二
つの軸1,2は、同軸度を維持しつつ簡単に内輪6にそ
れぞれ固定されて連結される。
【0032】ここで、モータMの主軸1の径が標準化さ
れていることを考慮すれば、本カップリング付ダンパは
種々のモータに対して適用することができ汎用性の高い
ものとなる。なお、モータMの主軸1と連結される相手
軸は、上記ボールスクリュー軸2に限られず、種々の回
転軸を使用することができ、これを介してボールスクリ
ュー軸と連結させることもできる。
【0033】次に、本実施の形態の作用を説明する。本
発明の実施の形態であるカップリング付ダンパは、例え
ば、NC工作機械のような高速高精度加工設備におい
て、位置決め精度を決定する重要なNC軸の回転駆動に
用いるサーボモータに関して適用される。
【0034】このカップリング付ダンパを使用するとき
は、図1に示すように、モータMの主軸1と、このモー
タMの主軸1からの回転駆動力を伝達するためのボール
スクリュー軸2とが同軸となるように一直線状に配置す
ると共に、これらの軸1,2を内部に挿通させるように
してカップリング付ダンパをセットし、ボルト17を締
め付ける。これにより、前記二つの軸1,2の連結と、
カップリング付ダンパの取り付けとを一部品で一括して
行うことができる。
【0035】このようにボールスクリュー軸2に主軸1
が連結されたサーボモータを動作させる場合にあって
は、モータMの追従性を向上させるためにサーボ回路に
おけるゲインを上げてやると、前述したように、モータ
Mは敏感になって自身で振動し始めるが、本実施の形態
では、ダンパ部材3は、モータMが振動しようとする
と、所定のイナーシャを有する外輪5が一定速で回ろう
とし、外輪5および内輪6間の隙間に封入された緩衝部
材8によって、モータMの主軸1に直結の内輪6の振動
を抑制しようとする。すなわち、振動しようとする内輪
6と、一定速で回ろうとする外輪5との間の速度差を緩
衝部材8が吸収しようとする作用が働く。
【0036】このように、本実施の形態によれば、誘起
される振動を効率良く減衰させることができるため、モ
ータのゲインを飛躍的に高めることが可能となり、サー
ボモータの追従精度を大幅に向上させることができる。
例えば、一般的なNC工作機械に適用した実験では、ワ
ーク先端の位置決め精度において、ダンパ部材の取り付
け無しのものに比べて約半分以下となるきわめて高い追
従精度を得ることができた。
【0037】しかも、モータMの主軸1およびボールス
クリュー軸2の連結と、カップリング付ダンパの取り付
けとを一部品で一括して行うことができるので、ダンパ
部材を取り付ける前の軸方向全長を増加させることな
く、様々な設備の様々なモータについて例えば主軸を長
くするとか半出力側に延長させるとかの特殊な改造を必
要とすることなく、簡単かつ迅速に取り付けることが可
能となる。
【0038】また、ダンパ部材3とモータMとの位置関
係が一定化するため、ダンピング効果が安定し、確実に
所望の追従精度が得られる利点がある。
【0039】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
を限定するために記載されたものではなく、種々変更が
可能である。上述した実施の形態では、NC工作機械に
用いるサーボモータに関して適用したものについて説明
したが、これに限られることなく、例えばステッピング
モータに関して適用することも可能であり、高速高精度
な位置決めを要する種々の回転軸の連結箇所に適用して
好ましい。また、モータの主軸との連結箇所に限られ
ず、一般的な二軸の連結箇所においても適用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態であるカップリング付ダ
ンパをモータの主軸の連結箇所に取り付けた様子を示す
半断面図である。
【図2】 モータの主軸を出力側と反対側にも延長さ
せ、その端部にダンパを取り付けた様子を示す断面図で
ある。
【図3】 モータの主軸自体に直接ダンパを取り付けた
様子を示す断面図である。
【図4】 モータの主軸と連結される相手軸をダンパの
分だけ延長して取り付けた様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1…主軸(軸)、 2…ボールスクリュー軸(軸)、 3…ダンパ部材、 4…カップリング部材、 5…外輪、 6…内輪、 6a,6b…内円錐面部、 7…軸受部材、 8…緩衝部材、 9…溝部、 11…円板部、 15,16…楔部材、 15a,16b…外円錐面部、 M…モータ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動系の当該振動を減衰させるダンパ部
    材の内方に、二つの軸を連結するカップリング部材を前
    記ダンパ部材に一体的に設けてなるカップリング付ダン
    パ。
  2. 【請求項2】 所定の質量を有する外輪を、略円筒状の
    内輪に対し軸受部材を介して回転自在に設けると共に、
    前記内輪および外輪間の隙間に緩衝部材が介装され、前
    記内輪に伝わる振動を減衰させるダンパ部材と、 前記ダンパ部材の内方に一体的に設けられ、直列に並ぶ
    二つの軸を前記ダンパ部材の前記内輪にそれぞれ固定す
    ることにより当該二つの軸を連結させるカップリング部
    材とを備えてなるカップリング付ダンパ。
  3. 【請求項3】 前記二つの軸の一方は、回転駆動手段と
    してのモータの主軸である請求項2に記載のカップリン
    グ付ダンパ。
  4. 【請求項4】 前記内輪に当該軸に直交して外方に突出
    する円板部を設け、当該円板部を前記外輪の内側に形成
    した溝部に収容してなる請求項2に記載のカップリング
    付ダンパ。
  5. 【請求項5】 前記緩衝部材は、シリコンゲルである請
    求項2に記載のカップリング付ダンパ。
  6. 【請求項6】 前記カップリング部材は、前記内輪の内
    側に一体的に形成され両軸端から軸中央に向けて径が小
    さくなる二つの内円錐面部と、前記各内円錐面部に接触
    する外円錐面部が形成されると共に径の小さい端面同士
    が対向して配置される二つの楔部材とを有し、当該両楔
    部材を相互に軸方向に近接移動させることにより、前記
    二つの軸を前記内輪にそれぞれに固定させてなる請求項
    2に記載のカップリング付ダンパ。
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