JPH09258287A - 多重化光学系及びそれを用いた特徴ベクトル変換装置、特徴ベクトル検出伝送装置、及び、それらを用いた認識分類装置 - Google Patents

多重化光学系及びそれを用いた特徴ベクトル変換装置、特徴ベクトル検出伝送装置、及び、それらを用いた認識分類装置

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JPH09258287A
JPH09258287A JP8070016A JP7001696A JPH09258287A JP H09258287 A JPH09258287 A JP H09258287A JP 8070016 A JP8070016 A JP 8070016A JP 7001696 A JP7001696 A JP 7001696A JP H09258287 A JPH09258287 A JP H09258287A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重化された処理対象ベクトルの空間周波数
成分を欠落させること等がなく、入力された情報を高速
かつ高精度に有効な特徴ベクトルに変換するために必要
な多重化光学系、及び、それを用いた特徴ベクトル変換
装置等の提供。 【解決手段】 入力面R上の多重化された処理対象とな
るベクトル情報を並列にフーリエ変換するための多重化
光学系であり、フーリエ変換を並列に行うフーリエ変換
レンズ30を含み、光軸を含む任意の断面内で、多重化
された処理対象となるベクトル情報の各多重化部分1
0、11の成分数をkR 、フーリエ変換面Fで得られる
各多重化部分のフーリエ変換情報の0次部分のピッチを
p、各多重化部分の有効表示サイズをa、波長をλ、フ
ーリエ変換レンズ30の焦点距離をfF としたときに、
(kR λfF /a<p)の関係を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多重化光学系及び
それを用いた特徴ベクトル変換装置、特徴ベクトル検出
伝送装置、及び、それらを用いた認識分類装置に関し、
特に、入力した情報を複数の特徴ベクトルに高速、高精
度に変換し、認識や分類を行うための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、画像や信号等の各種情報の認識や
分類を行う場合に、画像や信号をベクトル量とみなし、
比較基準となる他のベクトル量との類似度を計算するこ
とによりそれらを行う方法がある。
【0003】その類似度計算の手段としては、従来か
ら、マッチドフィルターと相関器の組み合わせや、ジョ
イントトランスフォーム相関器が用いられてきた。しか
し、これらの方法では、背景から切り離された既知で簡
単な情報を認識、分類することには十分な性能を持つ
が、直接複雑な特徴を持つ画像や信号を扱う場合には、
認識や分類にあまり寄与しない情報まで同時に処理しな
ければならず、これらが誤差要因となっていた。また、
上述の手段では、多少の変形、回転、拡大縮小等に対し
ても鋭敏に反応し、誤差を生じる場合が多かった。
【0004】そこで、これらを解決するために、画像や
信号等の各種情報を直接処理するのではなく、対象毎に
前処理で認識や分類に寄与の大きな特徴に変換し、この
変換した特徴を用いてニューラルネットワーク等で認識
する試みが近年多くなされている。画像の場合を例にと
ると、これらの特徴としては、テクスチャー、構造的特
徴、色、時間的特徴等が代表的なものとしてあげられ
る。テクスチャーに関しては、濃度ヒストグラム、同時
生起行列、差分統計量等の計算により、また、エッジや
線、輪郭等の構造的特徴に関しては、ラプラシアンフィ
ルターのコンボルーションやハフ変換等により、さら
に、色に関しては、RGB空間やHSV空間、あるい
は、スペクトルへの変換等により、時間的特徴に関して
は、オプティカルフローの計算やウェーブレットへの変
換により、それぞれ特徴量が求められている。そして、
これらの前処理による特徴量への変換は、特に2次元の
画像が対象ベクトルとなっている場合は、膨大な時間が
かかり、通常のコンピュータによるシリアルな計算では
実用的でなく、光学的な方法や並列コンピュータ等の並
列的に処理できる方法が従来から用いられている。ま
た、特に、精度や能力を向上させるためには、これらの
特徴量を一種類だけではなく複数組み合わせて、認識、
分類することが行われている。
【0005】上記の中、光学的な方法の従来例として
は、「微小レンズアレイによる視覚認識システム」,亀
丸俊一,映像情報(I),65頁〜70頁(1993年
1月号)の提案がある。この方法は、図27に示すよう
な装置を用い、認識対象となる物体を部分的な要素に分
けた上で多重化し、従来からあるマッチドフィルターと
相関器を複数並列に並べた多重相関器により、その部分
要素と複数の参照要素との相関値を一度に計算し、この
結果を計算機内に用意されているバックプロパゲーショ
ンタイプのニューラルネットワークの入力層に入力し、
認識を行うと言うものである。この方法により、D,
K,O,Xの4文字と1個の空白について認識が行えた
と報告している。
【0006】また、同様な方法として、特開平4−35
5732号の方法がある。この方法は、図28に示すよ
うな装置を用い、認識対象となる物体を多重化し、従来
からあるジョイントトランスフォーム相関器を複数並列
に並べた多重相関器により、対象となる物体と複数の参
照物体との相関値を一度に計算し、これらの結果を精度
向上のため更にいくつかの領域に分割して、計算機内に
用意されているバックプロパゲーションタイプのニュー
ラルネットワークの入力層に入力し、認識を行うと言う
ものである(図28はその光学系の部分のみを示してい
る。)。その実施例の中では、H,Eの被検パターン
(認識対象となる物体)と、I,Vの参照パターン(参
照物体)との認識例を述べている。
【0007】上記2つの従来例は、複数の特徴量への変
換を並列に一度に行っており、その処理時間が格段に速
くなっている。同様に、複数の特徴量への変換を並列に
一度に行える他の光学系としては、B.Hillによる
ホログラフィックメモリーの光学系(B.Hill,"Some Asp
ects of a Large Capacity Holographic Memory", APPL
IED OPTICS,Vol.11,No.1(1972),pp.182 〜191 )、又
は、特開平1−227123号、特開平3−14862
3号、特開平3−144814号記載の方法等がある。
これらの光学系は、複数の特徴変換(具体的には、空間
周波数フィルタリング処理等)を並列同時に行うことが
可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の亀丸による方法
や特開平4−355732号の方法は、複数の相関処理
を、特開平1−227123号、特開平3−14862
3号、特開平3−144814号の方法は、複数の空間
周波数フィルタリング処理を並列同時に高速に行うこと
が可能な光学系ではあるが、背景から切り出されている
文字等単純な画像であればよいが、実際に複雑で大容量
の一般的な画像から特徴量に変換しようとすれば、高速
なだけではなく、高精度にフィルタリングをしなければ
ならず、そのための光学系としては不十分である。
【0009】さらに、上記の亀丸による方法や特開平4
−355732号の方法は、複数の特徴量を同時・並列
的に取り出し、これをニューラルネットワークに入れて
認識しようと言うものであるから、高速な認識がある程
度可能となっているが、以下のような点が考慮されてい
ない。
【0010】ここで、一般的な複雑で大容量(例えば、
扱う画素数(ベクトル数)が多い)な画像がベクトルと
して入力された際に、画像全体ではなく、その1つの成
分もしくは複数の成分からなる小領域毎に認識や分類を
行うことを考える。これは、例えば、医用画像における
病変部や臓器の認識、分類や、FA(ファクトリーオー
トメーション)画像における欠陥部の認識、分類等を想
定したものである。これらの画像の認識対象である病変
部や欠陥部は、全体としては変形があったり、形が変わ
っていたり、大きさが異なっていたりと、千差万別の形
態をしており、より小さな領域を1単位として、「この
領域はこのカテゴリー(例えば、病変部)に属し、この
カテゴリーに属するもの全体ではこのくらいの大きさ」
と言ったような判断が求められるものである(言うなれ
ば、計測的な認識、分類をも求められるものであ
る。)。そして、この場合には、その認識や分類を行う
単位レベルの、つまり、入力ベクトルの成分もしくは複
数の成分からなる小領域レベルでの、特徴量への高精度
な変換及び抽出が必要となる。
【0011】したがって、従来例に上げた亀丸による方
法や特開平4−355732号の方法は、特徴変換部で
実際の文字(もしくは、その部分要素)との相関により
特徴変換を行っているため、全体的な特徴を(文字レベ
ルで)大まかに捉えているに過ぎず、また、前述した本
来相関器の持つ多少の変形や回転、拡大縮小等に対して
も鋭敏に反応し、誤差を生じる欠点が残ったままであ
り、上述のようなタスクを達成するのは困難である。も
し、これらの従来例を改良し、相関器による特徴抽出で
上記のようなタスクを達成しようとすれば、入力ベクト
ルの成分もしくは複数の成分からなる小領域レベルの非
常に細かな参照ベクトルを多数用意しなければならず、
とても実用的とは言い難い。
【0012】本発明は上記のような従来技術の状況に鑑
みてなされたものであり、その目的は、入力された情報
を高速かつ高精度に有効な特徴ベクトルに変換するため
に必要な多重化光学系、及び、この多重化光学系を用い
た特徴ベクトル変換装置、及び、この特徴ベクトル変換
装置で得られた特徴ベクトルを後段の認識分類手段に効
果的に送るための特徴ベクトル検出伝送装置を提供し、
さらには、複雑で大容量の入力情報を任意の成分もしく
は複数の成分からなる任意の小領域毎に高速・高精度に
認識や分類する認識分類装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】以下、上記課題を解決す
るための手段について、構成とその構成を採用する理由
と作用について説明する。先にも述べたように、入力さ
れた情報からその特徴ベクトルを高速に抽出するために
は、並列同時に特徴変換を行うことが必要であり、その
ためには、図2に示す光学系や、特開平1−22712
3号、特開平3−148623号、特開平3−1448
14号等の光学系等が有効である。これらの光学系は、
さらに、図1に示す本発明の構成の概念図を参照して説
明すると、系内に入力した処理対象となるベクトル情報
を多重化する対象ベクトル多重化手段2と、この多重化
された入力ベクトルを並列同時にフーリエ変換する多重
フーリエ変換手段3と、このフーリエ変換された情報を
更に逆フーリエ変換する多重逆フーリエ変換手段4とを
有する多重化光学系21からなり、さらに、この多重化
光学系21の前段に処理対象となるベクトル情報を入力
するための対象ベクトル入力表示手段1を、多重フーリ
エ変換手段3によるフーリエ変換面Fに特徴変換用の各
種のフィルターからなる特徴変換手段5を、それぞれ配
すれば、逆フーリエ変換後の逆フーリエ変換面である特
徴変換面T上に並列同時に特徴変換を行う特徴ベクトル
変換装置を構成することができる。なお、基本的な例と
して図2の光学系においては、対象ベクトル多重化手段
2は、光変調器上に表示されたベクトル情報を結像レン
ズとレンズアレイからなる光学系で入力面Rに並列に多
重化している。
【0014】しかし、前述のように、このままでは高精
度な特徴変換が行えないので、この多重化光学系21の
各所に工夫が必要となる。
【0015】そのためには、本発明においては、まず
(1)多重化された処理対象となるベクトル情報を並列
にフーリエ変換するための多重化光学系において、少な
くともこの多重化光学系がフーリエ変換を並列に行うフ
ーリエ変換レンズを含み、フーリエ変換レンズの光軸を
含む任意の断面内で、多重化された処理対象となるベク
トル情報の各多重化部分(例えば、図2中の符号10で
示す部分)の成分数をkR 、フーリエ変換面で得られる
隣接する各多重化部分のフーリエ変換情報の0次部分の
ピッチをp、各多重化部分のそれぞれの有効表示サイズ
をa、波長をλ、フーリエ変換レンズの焦点距離をfF
としたときに、 kR λfF /a<p ・・・(1) の関係を満足する多重化光学系であることが必要であ
る。
【0016】並列同時かつ高精度に特徴変換を行うため
には、少なくとも多重化された入力ベクトルを空間周波
数の欠落なく並列にフーリエ変換できることが上記多重
化光学系には必要となるが、ここで述べた条件(1)を
満たすような光学系を用いることで、これが可能とな
る。
【0017】より具体的には、多重化光学系のフーリエ
変換レンズの光軸を含むある断面を示す図2を参照にし
て説明する。この断面内のフーリエ変換面Fで得られる
隣接する各多重化部分(例えば、図中の10の部分)の
フーリエ変換情報の0次部分のピッチをp(ここで、ピ
ッチ間隔とは、隣接する各多重化部分のフーリエ変換情
報の0次部分の中心間距離の最小値であり、図2では、
1例として正方形状に近接して並んでいる場合を示して
ある。)とし、多重化部分の成分数(画像であれば画素
数)をkR 、多重化部分のそれぞれの有効表示サイズを
aとすると、この1つの多重化部分の持つ最も高い空間
周波数成分νmax (本/mm)は、 νmax =kR /2a ・・・(1−1) と表される。この最も高い空間周波数成分νmax のフー
リエ変換面F上での0次光成分(0次部分)からのシフ
ト量Smax は、 Smax =λfF νmax ・・・(1−2) となる。ここで、λは用いる光の波長、fF はフーリエ
変換レンズ30(図2の場合は、レンズアレイを構成す
る各レンズ30)の焦点距離である。空間周波数の欠落
なくフーリエ変換が行われる条件としては、隣接する多
重化部分(例えば、図中の10と11)のフーリエ変換
情報が重なり合わないことが必要であるので、そのため
には、Smax が以下の条件式を満足しなければならな
い。
【0018】 Smax <p/2 ・・・(1−3) したがって、(1−1)〜(1−3)式より(1)式が
得られる。
【0019】上記多重化光学系21を(1)式を満たす
範囲で構成すれば、多重化された処理対象ベクトルの空
間周波数成分を欠落させることなく、同時並列に高精度
なフーリエ変換が可能となることが分かる。なお、多重
化された処理対象となるベクトル情報の各多重化部分の
成分数kR は、最も細かく情報を得るとしても、それは
入力されたベクトルの成分数kと同程度にすればよい。
つまり、kR ≦kとすればよい。
【0020】なお、この条件式(1)は図2の構成の多
重化光学系だけではなく、多重化された処理対象となる
ベクトル情報を並列にフーリエ変換するための多重化光
学系なら何れにも適用できるものである。例えば図28
に示した先行技術の特開平4−355732号や、他の
先行技術である特開平1−227123号、特開平3−
148623号、特開平3−144814号等の多重化
光学系にももちろん適用でき、この条件式の範囲内で構
成するようにすれば、多重化された処理対象となるベク
トルの空間周波数成分を欠落させることなく、同時並列
かつ高精度にフーリエ変換可能な多重化光学系にでき
る。
【0021】1例として、特開平1−227123号の
場合の適用例を図3に示す。この場合、各多重化部分
は、図中の入力面Rで同様に有効表示サイズa、成分数
(画像であれば画素数)kR を持ち、出射する角度の違
いとして多重化されているが、他の部分も上記場合と同
様に定義すれば、全く同様の議論が成り立つ(この場合
は、多重化光学系の入力面Rに直接入力のベクトルを表
示して読み出すので、自動的にkR = kとなってい
る。)。なお、この条件式(1)は、多重光学系の設計
指針として非常に有用であり、この条件式を用いれば、
設計の指針が簡単かつすぐに出せ、設計時間が短縮され
る副次効果も併せ持つ。
【0022】さらに、1例として上げたこの図2の多重
化光学系においては、フーリエ変換レンズ30のレンズ
アレイのレンズピッチとフーリエ変換面Fで得られる隣
接する各多重化部分のフーリエ変換情報の0次部分のピ
ッチpは一致するので、フーリエ変換レンズ30のレン
ズアレイのレンズピッチをpF とすればpF も同様の条
件式を満たすように設定するのが望ましい。つまり、p
F =pとするのが望ましい。
【0023】さらに、図2に示す光学系において、フー
リエ変換面F上に設置する特徴変換手段5としてのフィ
ルターアレイでフィルタリングするのに必要とする入力
ベクトル情報の最大の空間周波数をαmax としたとき
に、この空間周波数の情報がフーリエ変換レンズ30の
レンズアレイの各レンズの有効径内に入るようにする必
要がある。図4の拡大図で説明すると、フーリエ変換レ
ンズ30からなるレンズアレイの各レンズの瞳面(開口
面)では、フィルターで必要とする最大の空間周波数α
max に対応する入力情報を読み出した回折光の中心は、
各レンズの光軸からαmax λfF だけシフトした位置と
なるために、この回折光をも全てレンズアレイの各レン
ズの有効径内に入れるためには、レンズアレイの有効径
をrF とすれば、上記(1)式を満たすと共に、 p≧rF ≧a+2αmax λfF ・・・(1−4) の条件式を満足する多重光学系であることがより望まし
い。
【0024】次に、本発明においては、(2)多重化さ
れた処理対象となるベクトル情報を並列にフーリエ変換
し、さらに並列に逆フーリエ変換するための多重化光学
系において、少なくともこの光学系が逆フーリエ変換を
並列に行うレンズアレイを含み、フーリエ変換レンズの
光軸を含む任意の断面内で、この逆フーリエ変換用のレ
ンズアレイのピッチをpt 、この光学系で変換された情
報を得る特徴変換面T上での変換情報のサンプリングピ
ッチをpd 、一つの多重化部分に対応する特徴変換面上
での変換情報の成分数をkd としたときに、 kd d ≦pt ・・・(2) の関係を満足する多重化光学系であることが必要であ
る。
【0025】並列同時かつ高精度に特徴変換を行うため
には、少なくとも多重化された入力ベクトルを並列にフ
ーリエ変換し、さらに、逆フーリエ変換した際に、目的
にかなった成分数を持つベクトル情報として変換されて
いることが必要となるが、ここで述べた条件を満たす多
重化光学系を用いることでこれが可能となる。
【0026】より具体的には、図2に示す多重化光学系
において、逆フーリエ変換後の特徴変換面T上で得られ
る1つの多重化部分に対応する変換情報のサンプリング
ピッチをpd 、さらにその変換情報の成分数をkd とし
たときに、1つの多重化部分に対応する変換情報の大き
さは、kd ×pd となるが、これが逆フーリエ変換を並
列に行うレンズアレイ40のレンズピッチpt より大き
いと、変換情報が欠落することになる。したがって、
(2)式を満すことが必要となる。なお、変換情報のサ
ンプリングピッチをpd は、一般的には、特徴変換面T
に置くディテクターのピッチで制限され、本発明では、
後述するベクトル検出伝送手段での変換情報のサンプリ
ングピッチで制限される。また、kd は目的毎にその成
分数を決めればよいが、最も細かく情報を得るとして
も、それは入力されたベクトルの次元数kと同程度にす
ればよい。つまり、kd ≦kとすればよい。
【0027】したがって、上記多重化光学系を(2)式
を満たす範囲で構成すれば、多重化された処理対象ベク
トルの変換情報を欠落させることなく、同時並列かつ高
精度に変換できることが分かる。
【0028】さらに、本発明の目的である、複雑で大容
量の入力情報を、任意の成分もしくは複数の成分からな
る任意の小領域毎に、高速・高精度に認識や分類するた
めには、特徴変換面T又は入力面Rで扱えるベクトルの
成分の数が多くなければならない。一般の大容量のベク
トル、特にベクトルとして画像を扱う場合には、少なく
ともその成分数が50×50以上はないと、十分とは言
えない。つまり、kd≧50を満足することが望まし
い。一方、特徴変換面T上で特徴変換された情報を検出
するための検出器において、検出可能なサンプリングピ
ッチは現状では5μm程度が限界である。つまり、pd
≧5μmを満足することが望ましい。以上を考慮すれ
ば、(2)式は、さらに、 0.25mm≦kd d ≦pt の条件を満たすことが、現状ではより好ましい。
【0029】なお、同様に、これらの条件式は、図2の
構成の多重化光学系だけではなく、多重化された処理対
象となるベクトル情報を並列にフーリエ変換し、さら
に、並列に逆フーリエ変換するための多重化光学系なら
何れでも適用できるものである。例えば図28に示した
先行技術の特開平4−355732号や、他の先行技術
である特開平1−227123号、特開平3−1486
23号、特開平3−144814号等の多重化光学系に
ももちろん適用でき、これらの条件式の範囲内で構成す
るようにすれば、多重化された処理対象ベクトルの変換
情報を欠落させることなく、同時並列かつ高精度に変換
できる。なお、これらの条件式は、多重化光学系の設計
指針として非常に有用であり、これらの条件式を用いれ
ば、設計の指針が簡単かつすぐに出せ、設計時間が短縮
される副次効果も併せ持つ。
【0030】本発明においては、さらに、(3)処理対
象となるベクトル情報を多重化し、多重化された処理対
象となるベクトル情報を並列にフーリエ変換し、さらに
並列に逆フーリエ変換するための多重光学系において、
少なくとも処理の対象となる対象ベクトルを種々の方向
の平行光束に乗せ、多重化するための対象ベクトル多重
化手段と、この多重化された対象ベクトルに並列同時に
フーリエ変換するための大口径レンズからなる多重フー
リエ変換手段と、多重フーリエ変換手段によってフーリ
エ変換された情報を並列同時に逆フーリエ変換するため
の逆フーリエ変換用のレンズアレイからなる多重逆フー
リエ変換手段とで構成され、大口径レンズの焦点距離を
F 、大口径レンズ全体の有効径をrF 、逆フーリエ変
換用のレンズアレイを構成するレンズの焦点距離を
T 、各多重化領域に対応した逆フーリエ変換用のレン
ズアレイから出射されて特徴変換面上に到達した光束の
幅をwT 、大口径レンズの中心を通る光軸から最も遠い
逆フーリエ変換用のレンズアレイ中のレンズの中心まで
の距離をh、フーリエ変換面上に設置する特徴変換手段
としてのフィルターで必要とする最大の空間周波数をα
max 、波長をλとしたときに、 (rF −2αmax λfF )/fF −wT /fT ≧2h/fF ・・・(3) の関係を満足する多重化光学系であることが必要であ
る。
【0031】本多重化光学系においては、並列同時かつ
情報の欠落なく特徴変換を行うためには、対象ベクトル
入力表示手段1に表示された入力ベクトル情報を読み出
した複数の異なる角度の光束が、多重化された全ての対
象ベクトルに並列同時にフーリエ変換するための大口径
レンズに入射する必要があるが、ここで述べた条件
(3)を満たす多重化光学系を用いることで、これが可
能となる。
【0032】より具体的には、図3に示した多重化光学
系の一部を模式的に示した図5を用いて説明する。ここ
では、説明を分かりやすくするために、図5に示すよう
に、対象ベクトル入力表示手段1の表示領域51、多重
化された対象ベクトルを並列同時にフーリエ変換するた
めのフーリエ変換レンズとしての大口径レンズ30、多
重フーリエ変換手段によってフーリエ変換された情報を
並列同時に逆フーリエ変換するための逆フーリエ変換用
のレンズアレイ40は全て円形開口とし、対象ベクトル
多重化手段による入力ベクトルの多重度を4×4、それ
に伴い、逆フーリエ変換用のレンズアレイ40はレンズ
が4×4個配置されているとする。さらに、説明のた
め、図中に示す大口径レンズ30の中心を通る光軸54
から最も遠い逆フーリエ変換用のレンズアレイ40中の
レンズを55としたとき、この多重化光学系をそのレン
ズ55の中心と光軸54を含む断面として表した図6を
用いる。
【0033】対象ベクトル入力表示手段1の表示領域5
1を読み出した複数の略平行な光束は、多重化された対
象ベクトルを並列同時にフーリエ変換するための大口径
レンズ30に入射し、その後、フーリエ変換面Fでそれ
ぞれの多重化部分のフーリエ変換像を形成し、さらに、
フーリエ変換面Fが前側焦平面となるように配置された
逆フーリエ変換レンズで構成されるレンズアレイ40に
よって再度フーリエ変換(逆フーリエ変換)が施され
る。ここで、情報の欠落なく情報の変換がなされるため
には、入力面Rの表示領域51から出射される全ての光
束が大口径レンズ30に入射しなければならない。ここ
で、読み出された情報の0次光成分について考えると、
大口径レンズ30の開口内に、レンズアレイ40の中で
最も光軸54から遠いレンズ55を通過する光束(図中
のハッチ部)が入っていれば、情報は欠落なく伝達され
る。したがって、対象ベクトル入力表示手段1の表示領
域51の大きさをa、大口径レンズ30の有効径をrF
とし、光軸54からレンズ55の中心までの距離をhと
すれば、この条件は、 a/2+h≦rF /2 ・・・(3−1) で与えられる。
【0034】次に、これを変形して、大口径レンズの焦
点距離fF と有効径rF 及び逆フーリエ変換レンズの焦
点距離fT と、最終的に得られる光束の幅及び光軸54
とレンズ55の中心までの距離hの関係を示す。上記式
(3−1)を大口径レンズ30の焦点距離fF で割る
と、 a/fF +2h/fF ≦rF /fF ・・・(3−1) となる。ここで、レンズアレイ40から出射されて特徴
変換面T上に到達した光束の幅をwT と定義すれば、レ
ンズアレイ40の逆フーリエ変換レンズ55の焦点距離
T との間には、a/fF =wT /fT の関係が成立す
るので、上式は、さらに、 rF /fF −wT /fT ≧2h/fF ・・・(3−3) と変形できる。
【0035】さらに、フーリエ変換面F上に設置する特
徴変換手段5としてのフィルターでフィルタリングする
のに必要とする入力ベクトル情報の最大の空間周波数を
αmax としたときに、この空間周波数の情報は、フーリ
エ変換面F上では0次光からαmax λfF だけシフトし
た位置に現れるので、0次光以外のこれらの情報も欠落
なく変換伝達するためには、空間周波数αmax の高次光
成分のフーリエ変換面Fでの中心が光軸54とレンズ5
5の中心までの距離hからさらにαmax λfFだけシフ
トした光束も大口径レンズ30を通過させる必要があ
る。そのためには、(3ー3)式は、さらに、 (rF −2αmax λfF )/fF −wT /fT ≧2h/fF ・・・(3) となる必要がある。なお、上記(3ー3)式を少なくと
も満たせば、高周波成分の情報の欠落はあるが、低周波
成分のウエイトが高い認識、分類等には、多少の誤差は
存在するものの、十分使える場合もあるが、一般的に
は、(3)式を満たすことが望ましい。
【0036】一方、さらに、逆フーリエ変換用のレンズ
アレイ40においても、その有効径rT 内に上記周波数
成分αmax の光束が入る必要がある。つまり、0次光の
光束からαmax λfF だけシフトした高次光成分の光束
をもレンズアレイ40の各レンズを通過させる必要があ
る。このための条件式は、 αmax λfF +wT /2≦rT /2 ・・・(3−4) となる。上記(3)式だけでなく、(3ー4)式も満た
せば、必要とする空間周波数全域にわたってより良好な
フィルタリングが可能となることは言うまでもない。な
お、これらの条件式は、多重化光学系の設計指針として
非常に有用であり、これらの条件式を用いれば、設計の
指針が簡単かつすぐに出せ、設計時間が短縮される副次
効果も併せ持つ。
【0037】なお、前記(2)でも述べたように、複雑
で大容量の入力情報を、任意の成分もしくは複数の成分
からなる任意の小領域毎に、高速・高精度に認識や分類
するためには、現状では、kd d ≧0.25mmを満
足することが望ましい。このkd d は丁度wT に一致
するので、本構成においても、wT ≧0.25mmの領
域の条件を更に満たすことが好ましい。
【0038】なお、ここでは、説明が容易なように、表
示領域、大口径レンズの開口、レンズアレイの開口等は
全て円形開口を用いたが、これらは円形開口だけでな
く、全ての他の開口についても全く同様に考えることが
できる。
【0039】さて、本発明の特徴ベクトル変換装置は、
(4)処理対象となるベクトル情報を系内に入力するた
めの対象ベクトル入力表示手段と、この入力された処理
対象となるベクトル情報を多重化するための対象ベクト
ル多重化手段と、この多重化された処理対象となるベク
トル情報からその多重度分だけ並列的にフーリエ変換を
行う多重フーリエ変換手段と、この多重フーリエ変換手
段によりフーリエ変換された画像をその多重度分だけ並
列的に逆フーリエ変換を行うための多重度分のレンズか
らなるレンズアレイを有する多重逆フーリエ変換手段と
を備え、さらに、多重フーリエ変換手段によりフーリエ
変換されたそれぞれの画像を並列的に特徴変換するため
の特徴変換手段をフーリエ変換面に配し、最終的に変換
された特徴の含まれた画像を特徴変換面に出力する特徴
ベクトル変換装置において、上記(1)から(3)の何
れか1項記載の多重化光学系を構成要素として含むよう
にすれば、高速かつ高精度な特徴変換が行えることは、
今までの説明より自明である。
【0040】また、特徴ベクトル変換装置の特徴変換手
段を多重度分の複数の空間周波数フィルターとし、処理
対象のベクトルの複数の特徴を同時に変換するように構
成すれば、複雑で大容量の一般的な画像の空間構造を効
果的に特徴量に変換することができる。
【0041】特に、上記フィルターとして、Gabor
フィルター、Waveletフィルター、方向性を規定
したバンドパスフィルター等を用い、方向性のある空間
周波数構造をとらえる特徴量に変換するようにすれば、
複雑な空間構造を持つ一般的な画像であっても、単純か
つ最小限のフィルターによって認識、分類等の後段の処
理に有効な対象ベクトルの特徴量に高速かつ良好に変換
できる。
【0042】また、この空間周波数フィルターに、さら
に処理対象のベクトルの色空間での特徴に変換する色フ
ィルターを付加して用いれば、色別の空間構造がより複
雑に組み合わさった画像等であっても、単純かつ最小限
のフィルターによって認識、分類等の後段の処理に有効
な対象ベクトルの特徴量に高速かつ良好に変換できる。
【0043】さらに、本発明の目的にかなった認識分類
装置を構成するためには、上記の特徴ベクトル変換装置
で得られた特徴ベクトルを効果的に次段の認識分類手段
に送るための特徴ベクトルの検出伝送機能を有する、次
のような特徴ベクトル検出伝送装置が必要である。つま
り、(5)上記の特徴ベクトル変換装置から得られる個
々の特徴ベクトルに対して、各多重化部分毎にその中の
任意に選択された領域の特徴ベクトルを取り出す特徴ベ
クトル選択手段と、特徴ベクトル変換装置から得られる
特徴ベクトル又は特徴ベクトル選択手段から得られる特
徴ベクトルを取得する特徴ベクトル検出手段と、特徴ベ
クトル検出手段で得られたデータを次段に伝送するため
の特徴ベクトル伝送手段とを備え、特徴ベクトル変換装
置より得られる情報を認識、分類に有効な情報に変換
し、次段の処理に伝送する特徴ベクトル検出伝送装置が
必要である。
【0044】上記のような特徴ベクトル検出伝送装置を
用いることで、処理対象ベクトル中の任意の領域に対す
る特徴量を各多重化部分から選択検出し、適切なベクト
ルとして次段の認識分類手段に伝送することが可能とな
り、前記の本発明の解決課題の項で述べた処理対象ベク
トルの1つの成分もしくは複数の成分からなる小領域毎
の認識や分類をも行うことが可能となる。
【0045】1つの具体例として、図7(a)に示す対
象入力ベクトルとしての入力画像に対して、説明を簡単
にするため5×5の合計25の領域での認識、分類を行
うこととし、後述する図11に示すような16種類のフ
ィルターを作用させて、それぞれのフィルターに対して
図7(b)に示す画像が16枚得られたとする。ここ
で、図7(a)の入力画像における分割領域をaij(i
=0〜4,j=0〜4:何れも整数)とし、16種類の
フィルターを作用させて特徴変換された画像をbijkl
(i=0〜4,j=0〜4,k=0〜3,l=0〜3:
何れも整数、k,lはフィルターの番号に対応)とすれ
ば、例えば図7(a)のa00の領域に対して各フィルタ
ーをかけた結果は図7(b)に示すb00kl(k=0〜
3,l=0〜3:何れも整数)の16個の領域となる。
この16個の各領域を選択し、各領域毎に含まれる画素
値の和のデータとして検出し、その結果得られる16種
類のデータを例えば図7(c)のように組み合わせてそ
の領域の特徴ベクトルとして次段の認識分類手段に伝送
し処理することで、a00の領域に対する認識、分類が可
能となる(図7(c)では、2次元に配列して特徴ベク
トルを表現したが、この限りではない。)。他のa10,
a20,・・・・,a44に対しても同様に処理すれば、そ
れぞれの領域毎の認識が可能になる。なお、ここでは、
入力画像を5×5の領域に分割したが、分割数は任意に
設定でき、分割数を大きく、つまり、より小さな領域毎
に(限界は一画素対応)にしてもよいことは明らかであ
り、これから処理対象ベクトルの1つの成分もしくは複
数の成分からなる小領域毎の認識や分類をも効果的に行
えることが証明できる。
【0046】なお、本発明の特徴ベクトル検出伝送装置
においては、上記(1)〜(3)における条件式(1)
〜(3)を満足するか否かに係わらず、特徴ベクトル変
換装置から得られる個々の特徴ベクトルに対して、上記
のように、各多重化部分毎に任意に選択された領域(例
えば、上記のb00kl)の特徴ベクトルを取り出す特徴ベ
クトル選択手段を備えていることも大きな特徴である。
【0047】さらに、本発明の認識分類装置に関して
は、(6)特徴ベクトル変換装置、特徴ベクトル検出伝
送装置、及び、認識分類手段から構成される認識分類装
置において、特徴ベクトル変換装置として上記の(4)
記載のものを用い、また、特徴ベクトル検出伝送装置と
して上記の(5)記載のものを用いるようにしたので、
処理対象のベクトルから高速高精度な特徴抽出が可能に
なり、さらに、その抽出された特徴を認識、分類手段に
任意の小領域毎に選択伝送できるようになり、全体とし
ては、変形があったり、形が変わっていたり、大きさが
異なっていたりしていても、より小さな領域を1単位と
して、「この領域はこのカテゴリーに属し、あるカテゴ
リーに属するもの全体ではこのくらいの大きさ」といっ
たような、計測的な認識、分類をも高速高精度に行うこ
とが可能となる。その適用分野としては、例として前に
あげた医用画像における病変部や臓器の認識、分類や、
FA(ファクトリーオートメーション)画像における欠
陥部の認識、分類と言ったものがあげられる
【0048】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にして本発明の
多重化光学系、それを用いた特徴ベクトル変換装置、特
徴ベクトル検出伝送装置、及び、それらを用いた認識分
類装置の好適な実施の形態並びに具体例について説明す
る。第1実施形態ないし第3実施形態は、本発明の中、
多重化光学系とこの多重化光学系を用いた特徴ベクトル
変換装置に関するものである。そして、何れの特徴ベク
トル変換装置も、系内に入力した処理対象となるベクト
ル情報を多重化する対象ベクトル多重化手段2と、この
多重化された入力ベクトルを並列同時にフーリエ変換す
る多重フーリエ変換手段3と、このフーリエ変換された
情報をさらに逆フーリエ変換する多重逆フーリエ変換手
段4とを有する多重化光学系からなり、さらに、この多
重化光学系の前段に処理対象となるベクトル情報を入力
するための対象ベクトル入力表示手段1を、フーリエ変
換面Fに特徴変換用の各種のフィルターからなる特徴変
換手段5をそれぞれ配した構成を持ち、並列同時かつ高
精度に特徴変換を行うものである。
【0049】〔第1実施形態〕本実施形態の特徴ベクト
ル変換装置は、図8の断面図に示すように、上記の特徴
ベクトル変換装置の構成を持ち、特に、対象ベクトルと
して画像を処理する場合の1形態を示す。
【0050】具体的には、対象ベクトル入力表示手段1
では、インコヒーレント光源101としてのXe−Hg
ランプと、このランプの光を効率良く平行光束化するた
めに共焦点配置に配置され、さらに、その焦点位置にラ
ンプを配する同一焦点距離のレンズ102a及びミラー
102bと、さらに、この光束の単色性を増すための波
長フィルター103と、光束の方向を変換するミラー1
04とにより略平行なインコヒーレント光束105を発
生させ、さらに、CCDカメラ等の撮像素子106と、
この撮像素子からの信号を入力し空間光変調器107に
表示するための信号を発生するためのコントローラー1
08及びドライバー109とにより、空間光変調器10
7に対象ベクトルである画像(本実施形態の場合)を表
示し、この情報を光束105を空間光変調器107に入
射させて読み出すことにより後段の系内に入力するもの
である。本実施形態の場合、空間光変調器107として
は、印加される電圧に応じて透過率が変化する電気アド
レス型で透過読み出しタイプの液晶空間光変調器を用い
た。また、ミラー104により対象ベクトル入力手段1
の系を折り曲げているが、これは本質的なものではな
く、スペースに余裕があればこのミラーを省略して系を
真っ直ぐにしてもよい。
【0051】対象ベクトル多重化手段2では、対象ベク
トル入力表示手段1によって入力された画像を、結像レ
ンズ201とレンズアレイ202によって、特徴変換手
段5に用いるフィルターの数と同一に設定されたレンズ
アレイ202中のレンズの数だけ多重複製し、空間光変
調器203に書き込むものである。この際、結像レンズ
201はその前側焦点位置に空間光変調器107の読み
出し面が一致するように、またレンズアレイ202はそ
の後側焦点位置に空間光変調器203の書き込み面が一
致するように、さらに、結像レンズ201の光軸とレン
ズアレイ202を構成するレンズの光軸が平行になるよ
うに配置する。また、空間光変調器203としては、入
射する光量に応じて反射率の変化する光アドレス型で反
射読み出しタイプの液晶空間光変調器を用いた。
【0052】多重フーリエ変換手段3は、コヒーレント
光源301としてのレーザと、このレーザの光線を系の
方向に曲げるためのミラー302と、レーザの光線のノ
イズを除去した上で略平行なコヒーレント光束に変換す
るための絞り込みレンズ303a、スペイシャルフィル
ター303b、及び、コリメータレンズ303cからな
るビームエキスパンダ303と、このビームエキスパン
ダ303により発生させた略平行なコヒーレント光束3
04を空間光変調器203の読み出し面に略垂直に入射
させ、対象ベクトル多重化手段2で多重複製され空間光
変調器203に書き込まれている対象ベクトルの多重化
像を反射光として読み出すためのビームスプリッター3
05と、空間光変調器203の読み出し面に前側焦点位
置を一致させ各光軸が系の光軸と平行になるように配置
され、レンズアレイ202と同一個数同一配列で対応す
るそれぞれの光軸が一致するように配置されたレンズで
構成されているフーリエ変換レンズとしてのレンズアレ
イ306とで構成し、このレンズアレイ306の後側焦
点位置に設定するフーリエ変換面Fに、並列同時に多重
化された対象ベクトルのフーリエ変換情報を得るもので
ある。
【0053】特徴変換手段5は、このフーリエ変換面F
にレンズアレイ306と同一個数で一対一に対応するよ
う配置したフィルターアレイ501により構成し、多重
化された対象ベクトルである画像に複数の異なったフィ
ルタリングを施すものである。
【0054】多重逆フーリエ変換手段4は、その前側焦
点位置がフーリエ変換面Fに一致するように配置してあ
り、フーリエ変換用のレンズアレイ306と同一個数同
一配列で対応するそれぞれの光軸が一致するように配置
された逆フーリエ変換レンズアレイからなるレンズアレ
イ401により構成し、フーリエ変換されフィルタリン
グされた情報を更に並列同時に逆フーリエ変換し、レン
ズアレイ401の後側焦平面である特徴変換面Tに、多
重化された対象ベクトルの特徴変換結果を並列同時に得
るものである。
【0055】以上の構成により、略平行なコヒーレント
光束304で読み出された多重化された対象ベクトル
は、レンズアレイ306の個々のフーリエ変換レンズで
フーリエ変換された後、フィルターアレイ501を構成
する個々のフィルターで異なったフィルタリング(特徴
変換)が行われ、さらに、レンズアレイ401の個々の
逆フーリエ変換レンズで逆フーリエ変換され、その結果
がレンズアレイ401の後側焦平面にある特徴変換面T
に形成されるようになっている。
【0056】(具体例1)このフィルターアレイ501
を構成する各フィルターとして、本具体例では、空間周
波数フィルターの1種であるGaborフィルターを用
いた。Gaborフィルターとは、画像中から方向性の
ある空間周波数構造を抽出するものであり、広義には方
向性の規定されたバンドパス空間周波数フィルターと同
一のもので ある。その実空間での記述式は、例えば、 g(x,y)=exp[−2π(x2 +y2 )(u0 2+v0 2)/σ2 ] ×exp[j2π(u0 x+v0 y)] ・・・(4) であり、周波数空間での記述式は、 G(u,v)={σ2 /(2u0 0 )}exp[−πσ2 /2 ×{(u−u0 2 /u0 2 +(v−v0 2 /v0 2 }] ・・・(5) である。(4)式及び(5)式で、x,yは実空間での
座標系、u,vはフーリエ変換面(周波数面)での座標
系、u0 ,v0 は振動成分の周波数、σはガウシアン
(Gaussian)型の包絡線をそれぞれ規定する変
数もしくは定数である。図9(a)及び(b)に(4)
式及び(5)式で表されるGaborフィルターの概形
の1例を示した、図9(a)は(4)式に基づく実空間
でのGaborフィルター、図9(b)は(5)式に基
づく周波数空間でのGaborフィルターである。この
フィルターは実空間では負の値を含み、周波数空間では
正の値のみなので、直接的には正の値しか扱えない光の
強度で処理するためには、周波数空間で取り扱うのがよ
いことが分かる。
【0057】また、実験により、入力画像の成分数がk
R ×kR の場合に、0.03kR 〜0.5kR (本/入
力サイズ)の空間周波数成分を抽出することが適当であ
ることが分かったので、この具体例では、kR =128
とし、図10(a)に示すような、u=0方向()、
v=0方向()、u=v方向()、u=−v方向
()の4方向について、u0 の空間周波数がそれぞれ
4√2(=5.7)本/入力サイズ、8√2(=11.
3)本/入力サイズ、16√2(=22.6)本/入力
サイズ、32√2(=45.3)本/入力サイズの16
通りのフィルターを使用した。したがて、レンズアレイ
等の配列は、図8の断面方向が4で、これに垂直な方向
が4の16多重とした。実際のフィルターは、コンピュ
ータによって(5)式より計算した結果を濃淡値でプリ
ンターに出力し、これを写真縮小して作製した。計算の
際、σ=2とした。
【0058】これらの各フィルターは、u0 の空間周波
数が高くなるるつれてその包絡線の幅が大きくなり、含
まれる周波数範囲が大きくなる。図11にこの具体例で
用いたフィルターアレイ501を模式的に示す。また、
図10(b)に、1例としてu=v方向()でu0
空間周波数が32√2(=45.3)本/入力サイズの
場合のプリンターに出力したGaborフィルターの例
を示す。
【0059】さらに、具体的な数値例として、対象ベク
トル入力表示手段1中の空間光変調器107に表示され
る入力ベクトルは、正方形の開口で、その1辺の大きさ
は10mmとし、含まれるベクトルの成分数(ここで
は、画素数)は、k =128(128×128画素)
とし、さらに、先にも述べたように、kR =k=128
とした。
【0060】次に、対象ベクトル多重化手段2中の多重
化光学系では、結像レンズ201の焦点距離を100m
m、レンズアレイ202の焦点距離を10mmとしたの
で、空間光変調器203に書き込まれる多重化されたベ
クトルの各多重化部分の画像のサイズは1mm×1mm
(a=1mm)となる。また、フーリエ変換レンズアレ
イ306及び逆フーリエ変換レンズアレイ401の焦点
距離を同一の20mm(fF =fT =20mm)、コヒ
ーレント光の波長を632.8nm(λ=632.8n
m)としたので、条件式(1)から、多重化された画像
のフーリエ変換情報が互いに重なり合わないためには、
隣接する各多重化部分のフーリエ変換情報の0次部分の
ピッチpとフーリエ変換レンズアレイ306のレンズピ
ッチpFが、 pF =p≧1.62mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを20μmとすると、この値が徴変換面T上の変換
情報のサンプリングピッチを制限し、pd =20μmと
なる。さらに、kd =k=128とすると、条件式
(2)より、逆フーリエ変換レンズアレイ401のピッ
チ間隔pt が、 pt ≧2.56mm と求められる。
【0061】本実施形態では、p=pF =pt 、さら
に、レンズアレイ202のピッチもpと一致するよう構
成したので、したがって、レンズアレイ202、30
6、401 のピッチ間隔は、何れも(1)式と(2)
式に関する上記値を満たす3.0mmとした。この条件
の下で、高精度な特徴変換が可能となるのは前述の通り
である。さらに、ここで用いたGaborフィルターで
フィルタリングされる最高の空間周波数αmax は、58
本/mmであるので、(1ー4)式を計算すると、pの
条件は、 p≧2.469mm となるが、ここで設定したp=3mmならば、この条件
も満足している。
【0062】次に、対象ベクトル入力表示手段1におい
て、空間光変調器107の代わりに空間光変調器203
と同様な反射読み出しタイプの光アドレス型空間光変調
器112を使い、物体Oを結像レンズ13を用いて直接
書き込む場合の、本実施形態の変形例を図12に示す。
この例は、前述のインコヒーレント光束105と同様に
発生させた略平行なインコヒーレント光束110を、ビ
ームスプリッター111により空間光変調器112の読
み出し面に略垂直に入射させ、結像レンズ13で書き込
まれ空間光変調器112に記録されている対象ベクトル
の情報を反射光として読み出し、後は、第1実施形態同
様に一連の処理をするものである。この場合、電気的ア
ドレスを使わず光で直接書き込む分だけ、高速化が可能
になる。
【0063】(具体例2)この第1実施形態の変形例を
実現するための具体的例を次に示す。本具体例でも、フ
ィルターアレイ501を構成する各フィルターとして、
Gaborフィルターを用いた。本具体例では、対象ベ
クトル表示手段1中の空間光変調器112に表示される
入力ベクトルは、正方形の開口で、その1辺の大きさは
4mmと具体例1と比較し小さくし、含まれるベクトル
の成分数(ここでは、画素数)もk=64(64×64
画素)とし、さらに、kR =k=64とした。
【0064】次に、対象ベクトル多重化手段2中の多重
化光学系では、結像レンズ201の焦点距離を50m
m、レンズアレイ202の焦点距離を5mmとしたの
で、空間光変調器203に書き込まれる多重化されたベ
クトルの各多重化部分の画像のサイズは0.4mm×
0.4mm(a=0.4mm)となる。また、フーリエ
変換レンズアレイ306及び逆フーリエ変換レンズアレ
イ401の焦点距離を同一の14mm(fF =fT =1
4mm)、コヒーレント光の波長を515nm(λ=5
15nm)としたので、条件式(1)から、多重化され
た画像のフーリエ変換情報が互いに重なり合わないため
には、隣接する各多重化部分のフーリエ変換情報の0次
部分のピッチpとフーリエ変換レンズアレイ306のレ
ンズピッチpFが、 pF =p≧1.16mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを10μmとすると、この値が特徴変換面T上の変
換情報のサンプリングピッチを制限し、pd =10μm
となる。さらに、kd =k=64とすれば、条件式
(2)より、逆フーリエ変換レンズアレイ401のピッ
チ間隔pt が、 pt ≧0.64mm と求められる。
【0065】本実施形態では、p=pF =pt 、さら
に、レンズアレイ202のピッチもpと一致するよう構
成したので、したがって、レンズアレイ202、30
6、401のピッチ間隔は、何れも(1)と(2)に関
する上記値を満たす2.0mmとした。さらに、(1ー
4)式において、ここで用いたGaborフィルターで
フィルタリングされる最高の空間周波数αmax は、7
2.5本/mmであるので、pの条件は p≧1.45mm となるが、ここで設定したp=2.0mmならば、この
条件も満足している。
【0066】次に、対象ベクトル多重化手段2におい
て、色フィルターを付加することで、更に色に関する情
報も合わせて並列同時に特徴変換が可能な場合の本実施
形態の変形例を図13に示す。より具体的には、対象ベ
クトル入力表示手段1は、インコヒーレント光束を発生
させるためのインコヒーレント光源140として液晶パ
ネルディスプレーによく使用されるコールドランプと単
色性を増すための色フィルターとを組み合わせたもの
と、空間光変調器141として電気アドレス型で透過読
み出しタイプの液晶空間光変調器と、この空間光変調器
141に対象ベクトルである画像を表示するための第1
実施形態と同様のCCDカメラ等の撮像素子142と、
コントローラー143及びドライバー144とにより構
成される。また、対象ベクトル多重化手段2は、第1実
施形態と同一に構成し、さらに、空間光変調器203の
直前に色空間に変換用のフィルターアレイ215を付加
したもので構成した。その他の部分は、全て第1実施形
態と同一構成である。
【0067】(具体例3)この第1実施形態の変形例を
実現するための具体例を次に示す。本具体例では、この
色検出用のフィルターアレイ215として、色フィルタ
ーを2×2の4種類(具体的には、480nm、520
nm、580nm、630nmに透過ピークを有する色
フィルター)用意し、この各色の領域に対してそれぞれ
第1実施形態と同様な4×4の16種類のGaborフ
ィルターをかけるようにしてある。したがって、各レン
ズアレイの多重度は8×8の64多重になっている。対
象ベクトル入力表示手段1によって入力された画像は、
対象ベクトル多重化手段2により多重度分の64種類複
製されるが、これが系内に付加された色検出用のフィル
ターアレイ215により、4×4の16の領域を1つの
領域として各領域毎に異なった色の像に複製され、さら
に、多重フーリエ変換手段3、特徴変換手段5、多重逆
フーリエ変換手段4によって、この各領域から具体例1
と同様な4×4の16種類のGaborフィルターによ
りそれぞれ複数の方向の複数の空間周波数的な構造が抽
出できるのである。つまり、瞬時に複数の色部分の複数
の方向の複数の空間周波数構造が抽出できるのである。
【0068】さらに、具体的な数値例として、対象ベク
トル入力表示手段1中の空間光変調器141に表示され
る入力ベクトルは正方形の開口で、その1辺の大きさは
10mmとし、含まれるベクトルの成分数(ここでは、
画素数)は、k=50(50×50画素)とし、さら
に、kR =k=50とした。
【0069】次に、対象ベクトル多重化手段2中の多重
化光学系では、結像レンズ201の焦点距離を50m
m、レンズアレイ202の焦点距離を3.2mmとした
ので、空間光変調器203に書き込まれる多重化された
ベクトルの各多重化部分の画像のサイズは、0.64m
m×0.64mm(a=0.64mm)となる。また、
フーリエ変換レンズアレイ306及び逆フーリエ変換レ
ンズアレイ401の焦点距離を同一の50mm(fF
T =50mm)、コヒーレント光の波長を488nm
(λ=488nm)としたので、条件式(1)から、多
重化された画像のフーリエ変換情報が互いに重なり合わ
ないためには、隣接する各多重化部分のフーリエ変換情
報の0次部分のピッチpとフーリエ変換レンズアレイ3
06のレンズピッチpF が、 pF =p≧1.91mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを40μmとすると、この値が特徴変換面T上の変
換情報のサンプリングピッチを制限し、pd =40μm
となる。さらに、kd =k=50とすれば、条件式
(2)より、逆フーリエ変換レンズアレイ401のピッ
チ間隔pt が、 pt ≧2.00mm と求められる。本実施形態では、p=pF =pt 、さら
に、レンズアレイ202のピッチもpと一致するよう構
成したので、したがって、レンズアレイ202、30
6、401のピッチ間隔は、何れも(1)式と(2)式
に関する上記値を満たす2.5mmとした。この条件の
下で、高精度な特徴変換が可能となるのは前述の通りで
ある。さらに、(1ー4)式において、ここで用いたG
aborフィルターでのフィルタリングされる最高の空
間周波数αmax は、35.4本/mmであるので、計算
すると、pの条件は、 p≧2.37mm となるが、ここで設定したp=2.5mmならば、この
条件も満足している。
【0070】(具体例4)具体例3と同一のフィルター
を用いた別の数値具体例を次に示す。対象ベクトル入力
表示手段1中の空間光変調器141に表示される入力ベ
クトルは、正方形の開口で、その1辺の大きさは10m
mとし、含まれるベクトルの成分数(ここでは、画素
数)はk=128(128×128画素)、さらに、k
R =k=128とした。
【0071】次に、対象ベクトル多重化手段2中の多重
化光学系では、結像レンズ201の焦点距離を50m
m、レンズアレイ202の焦点距離を7.5mmとした
ので、空間光変調器203に書き込まれる多重化された
ベクトルの各多重化部分の画像のサイズは、1.5mm
×1.5mm(a=1.5mm)となる。また、フーリ
エ変換レンズアレイ306及び逆フーリエ変換レンズア
レイ401の焦点距離を同一の8mm(fF =fT =8
mm)、コヒーレント光の波長を632.8nm(λ=
632.8nm)としたので、条件式(1)から、多重
化された画像のフーリエ変換情報が互いに重なり合わな
いためには、隣接する各多重化部分のフーリエ変換情報
の0次部分のピッチpとフーリエ変換レンズアレイ30
6のレンズピッチpF が、 pF =p≧0.44mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを10μmとすると、この値が特徴変換面T上の変
換情報のサンプリングピッチを制限し、pd =10μm
となる。さらに、kd =k=128とすれば、条件式
(2)より、逆フーリエ変換レンズアレイ401のピッ
チ間隔pt が、 pt ≧1.28mm と求められる。本実施形態では、p=pF =pt 、さら
に、レンズアレイ202のピッチもpと一致するよう構
成したので、したがって、レンズアレイ202、30
6、401のピッチ間隔は、何れも(1)式と(2)式
に関する上記値を満たす2.0mmとした。この条件の
下で、高精度な特徴変換が可能となるのは前述の通りで
ある。さらに、(1ー4)式において、ここで用いたG
aborフィルターでフィルタリングされる最高の空間
周波数αmax は、35.4本/mmであるので、計算す
ると、pの条件は、 p≧1.90mm となるが、ここで設定したp=2.0mmならば、この
条件も満足している。
【0072】なお、具体例3と4では、具体例1及び2
に示した空間周波数構造を抽出するフィルターとしての
Gaborフィルターと、色空間での特徴量を抽出する
色フィルターの組み合せを示したが、他の同様なフィル
ターとの組み合せ等、色々な変形が考えられる。
【0073】以上の説明により、前述の実施形態を各具
体例の通り構成すれば、方向性の規定されたバンドパス
空間周波数フィルターの一種であるGaborフィルタ
ーにより、瞬時に対象ベクトルである画像から複数方向
の複数周波数の空間周波数構造が高精度に特徴変換でき
ることは明らかである。また、さらに、このGabor
フィルターと色フィルターの組み合せにより、瞬時に対
象ベクトルである画像から、複数の色部分の複数の方向
の複数の空間周波数構造が高精度に特徴変換できること
は明らかである。
【0074】なお、本実施形態のフィルターアレイ50
1の各フィルターは、具体例1の(5)式で表されるフ
ーリエ変換面でのGaborフィルターの値の半値幅を
目安に2値化し、これより内側を透明領域、外側を不透
明領域としたバンドパス空間周波数フィルターでもよ
い。図10(c)に、1例として、同図(b)に例示し
たGaborフィルターを2値化した場合の例を示す。
また、さらに、次式のようなWaveletフィルター
Wを用いるようにしてもよい。
【0075】 W(a,b,xn ,yn )=1/(ab)1/2 ×∫∫f(x,y)h* {(x−xn )/a,(y−yn )/b}dxdy ・・・(6) この(6)式中の変数a,b,xn ,yn を適当に変化
させたフィルターh(x,y)によりフィルターアレイ
501を作製すれば、同様の効果があり、さらに、時系
列信号等も扱えることは一般的なWaveletフィル
ターの性質から明らかである。
【0076】なお、本実施形態では、略平行なインコヒ
ーレント光束105を得るのにXe−Hgランプやコー
ルドランプを用いたが、もちろん他のどんなインコヒー
レント光源も用いることができ、レーザ等のコヒーレン
ト光源により略平行な光束を得た上で、拡散板等により
インコヒーレント化したものでもよい。その場合、略平
行なコヒーレント光束304を分岐して共通に用いても
よい。略平行なコヒーレント光束304も、LD(レー
ザダイオード)等他のコヒーレント光源を用いて発生さ
せてももちろんよい。
【0077】また、上記各具体例では、レンズアレイ2
02及びフーリエ変換レンズアレイ306及び逆フーリ
エ変換レンズアレイ401として均質レンズを用いた
が、本実施形態では、他に両端面が平面の屈折率分布型
のレンズやバイナリーオプティクスを利用したレンズア
レイ等を用いてもよい。この場合、アライメントが容易
になる利点がある。また、曲面に非球面を用いたり、屈
折率分布型のレンズに曲率を付けてもよい。この場合、
収差が補正しやすくなり、情報の誤差がより小さくな
る。
【0078】〔第2実施形態〕本実施形態の特徴ベクト
ル変換装置は、図14の断面図に示すように、前述の特
徴ベクトル変換装置の構成を持ち、特に、対象ベクトル
として画像を処理する場合の1形態を示す。本実施形態
は、第1実施形態と比較して、有効開口サイズの小さい
空間光変調器で構成できる利点がある。より具体的に
は、対象ベクトル入力表示手段1は、CCDカメラ等の
撮像素子121と、電気アドレス型で透過型の空間光変
調器122としてここでは液晶製の空間光変調器と、撮
像素子121からの信号を入力し空間光変調器122に
表示するための信号を発生させるためのコントローラー
123及びドライバー124とから構成され、撮像素子
121で得られたベクトル情報(ここでは、画像)が空
間光変調器122に表示される。
【0079】対象ベクトル多重化手段2としては、略平
行なコヒーレント光束205を発生させるための、第1
実施形態の多重フーリエ変換手段3のコヒーレント光束
304を発生させる部分と同一要素の図示しない構成部
分と、各レンズの光軸が平行になるように配置されてい
るレンズアレイ206と、レンズアレイ206から出射
する光束が全て入射し出射することが可能な瞳径を持つ
第1レンズ207とにより構成され、レンズアレイ20
6の後側焦平面の位置と第1レンズの前側焦平面が同一
平面208となり、さらに、第1レンズ207の後側焦
平面が空間光変調器122の読み出し面と一致するよう
に配置してある。
【0080】まず、略平行なコヒーレント光束205が
レンズアレイ206に入射し、レンズアレイ206を構
成する各レンズから出射した光束はその後側焦平面であ
る面208の個々のレンズに対応した位置に集光した
後、発散光となり第1レンズ207に入射する。第1レ
ンズ207に入射する光束はその前側焦平面の異なった
位置からの発散光であるために、第1レンズ207から
出射する光束は第1レンズ207の光軸210に対して
様々な角度をなす略平行な光束となる。この様々な角度
をなす略平行な光束は、第1レンズ207の後側焦平面
近傍で略同一領域に入射する。したがって、第1レンズ
207の後側焦平面近傍に配置された空間光変調器12
2に対象ベクトルを表示し、この様々な角度をなす略平
行な光束で読み出すせば、空間光変調器122を通過し
たこれらの光束は、それぞれの方向に対象ベクトルの情
報を乗せた上で伝搬する。
【0081】多重フーリエ変換手段3は、この複数方向
に読み出された対象ベクトルの情報を持つ光束を全て入
射可能な瞳径を持ったフーリエ変換レンズとしての第2
レンズ(大口径レンズ)310からなる。上記対象ベク
トル多重化手段2によって多重に読み出された対象ベク
トル情報を持つ複数の光束は、第2レンズ310に入射
し、第2レンズ310の後側焦平面のフーリエ変換面F
の対応した位置に、対象ベクトルの複数のフーリエ変換
像を形成する。
【0082】特徴変換手段5は、第1実施形態と同様
で、多重フーリエ変換手段3によって得られる複数のフ
ーリエ変換像に対して同一個数で一対一に対応するよう
に配置したフィルターアレイ502より構成し、多重化
された対象ベクトルである画像に複数の異なったフィル
タリングを施すものである。
【0083】多重逆フーリエ変換手段4としても、第1
実施形態と同様で、複数の逆フーリエ変換レンズで構成
される逆フーリエ変換レンズアレイとしてのレンズアレ
イ402からなり、フーリエ変換されフィルタリングさ
れた情報を更に並列同時に逆フーリエ変換し、レンズア
レイ402の後側焦平面である特徴変換面Tに、多重化
された対象ベクトルの特徴変換結果を並列同時に得るも
のある。
【0084】以上の構成により、略平行なコヒーレント
光束205で読み出された多重化された対象ベクトル
は、フーリエ変換レンズである第2レンズ310でフー
リエ変換された後、フィルターアレイ502を構成する
個々のフィルターで異なったフィルタリング(特徴変
換)が行われ、さらに、レンズアレイ402の個々の逆
フーリエ変換レンズで逆フーリエ変換され、その結果が
レンズアレイ402の後側焦平面にある特徴変換面Tに
形成される。
【0085】(具体例1)本具体例では、対象ベクトル
入力表示手段1中の空間光変調器122に表示されるベ
クトルは、正方形の開口の領域とし、その1辺の大きさ
aは5.4mm、さらに、その中に含まれるベクトルの
成分数(ここでは、画素数)をk×k=128×128
とし、k=kd =kR =128とした。さらに、このフ
ィルターアレイ502を構成する各フィルターとして、
本具体例では、すでに説明したGaborフィルターを
用いた。
【0086】また、レンズアレイ402と第2レンズ3
10と特徴変換面T上の各変換像を重ねてそれらの配置
の関係を図15に示す。この図に示すように、レンズア
レイ402は円形開口のレンズを正方状に配置した。初
めに、各変換像の間でその中心間が最も近接する方向、
つまり、図中ではD1の方向について考える。
【0087】本具体例で用いた多重化光学系では、フー
リエ変換を施す第2レンズ310の焦点距離を100m
m(fF =100mm)、コヒーレント光の波長を63
2.8nm(λ=632.8nm)としたので、条件式
(1)から、多重化された画像のフーリエ変換情報が互
いに重なり合わないためには、隣接する各多重化部分の
フーリエ変換情報の0次部分のピッチpが、 p≧1.5mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを10μmとすると、この値が特徴変換面T上の変
換情報のサンプリングピッチを制限し、pd =10μm
となる。条件式(2)より、逆フーリエ変換レンズアレ
イ402のピッチ間隔pt が、 pt ≧1.28mm と求められる。
【0088】また、レンズアレイ206、402の各レ
ンズの焦点距離は共に27.8mm(fT =27.8m
m) とし、特徴変換面Tで得られる画像の検出サイズは
1.5mm×1.5mm(wT =1.5mm) とした。
フィルターは、これまでの実施例と同様に、Gabor
フィルターを用いており、その最大の空間周波数αmax
は10.7本/mmとなり、αmax F λ=0.679
9mmとなる。レンズアレイ402の各レンズの有効径
T は(3−4)式を満たす必要があり、上記値を代入
すれば、 rT ≧2.87mm となる。以上の議論は、図中のD1の方向についてであ
るから、変換像の正方形領域が全て入るようにするため
には、その対角方向の値に換算する必要がある。これ
は、上記値を√2倍すればよく、rT >√2×2.87
=4.059mmで与えられる。よって、p>rT で、
さらに、pt =pであるために、上記の3つの条件よ
り、p≧4.059mmとなり、ここでは、p=4.5
mmとした。
【0089】次に、(3)式について求める。レンズア
レイ206、402で光軸210から最も遠い距離にあ
るレンズの中心までの距離hは、4×4個のアレイ状に
これらが配置されているので、h=3√2p/2とな
り、さらに、wT は正方形の対角方向をとる必要がある
ので、前述の値を√2倍して、√2wT =2.12mm
とした。この条件より、(3)式は、 rF >28.1mm となり、rF =30mmに設定し、情報の欠落なくフィ
ルタリングが可能とした。
【0090】したがって、第1実施形態と比較して、空
間光変調器202の大きさが小さくても、この条件の下
で高精度な特徴変換が可能となることは、前述の通り明
らかである。
【0091】(具体例2)本具体例では、具体例1と比
較し、扱うベクトルの成分数(ここでは、画素数)が少
ない場合を示す。レンズアレイは具体例1と同様で、図
15に示すように正方状に配置され、対象ベクトル入力
表示手段1中の空間光変調器122に表示されるベクト
ルも正方形の開口の領域とした。ベクトルの表示領域a
はa=3mmで、その中に含まれるベクトルの成分数
(ここでは、画素数)をk×k=64×64とし、k=
d =kR =64とした。さらに、このフィルターアレ
イ502を構成する各フィルターとして、本実施形態で
も、すでに説明したGaborフィルターを用いた。
【0092】本具体例で用いた多重化光学系では、フー
リエ変換を施す第2レンズ310の焦点距離を80mm
(fF =80mm)、コヒーレント光の波長を632.
8nm(λ=632.8nm)としたので、条件式
(1)から、多重化された画像のフーリエ変換情報が互
いに重なり合わないためには、隣接する各多重化部分の
フーリエ変換情報の0次部分のピッチpが、 p≧1.08mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを20μmとすると、この値が特徴変換面T上の変
換情報のサンプリングピッチを制限し、pd =20μm
となる。条件式(2)より、逆フーリエ変換レンズアレ
イ402のピッチ間隔pt が、 pt ≧1.28mm と求められる。
【0093】また、レンズアレイ206、402を構成
するレンズの焦点距離は共に26.7mm(fT =2
6.7mm) とし、特徴変換面Tで検出される画像の検
出サイズは、1.0mm×1.0mmとした。フィルタ
ーとして、これまでの実施例と同様にGaborフィル
ターを用いており、その最大の空間周波数αmax =9.
7本/mmなので、αmax F λ=0.489mmとな
る。レンズアレイ402の各レンズの有効径rT は(3
−4)式を満たす必要があり、上記値を代入すれば、 rT ≧1.99mm が求まる。しかし、ここでも具体例1と同様で、有効径
は変換像の正方形領域の対角方向について考慮せねばな
らないので、rT ≧1.99×√2=2.82mmとな
る。よって、ピッチ間隔pはp≧rT であり、さらに、
t =pであるために、上記の3つの条件より、p≧
2.82となるので、ここではp=3.0mmとした。
【0094】次に、(3)式についても具体例1と全く
同様に考えられ、wT を対角方向のものに換算して(√
2wT =1.0×√2=1.414)計算すれば、 rF >17.95mm を得た。したがって、rF =20mmに設定し、情報の
欠落なくフィルタリングが可能となった。
【0095】したがって、第1実施形態と比較して、空
間光変調器122の大きさが小さくても、この条件の下
で、高精度な特徴変換が可能となることは前述の通り明
らかである。
【0096】〔第3実施形態〕本実施形態の特徴ベクト
ル変換装置は、図16の断面図に示すように、前述の特
徴ベクトル変換装置の構成を持ち、特に、対象ベクトル
として画像を処理する場合の1形態を示す。本実施形態
は、第2実施形態と比較して、光学系全体の縮小化が可
能となる利点がある。
【0097】より具体的には、対象ベクトル入力表示手
段1は、インコヒーレント光束130を発生させるため
の、第1実施形態の対象ベクトル入力表示手段1でイン
コヒーレント光束105を発生させる部分と同一要素の
図示しない構成部分と、CCDカメラ等の撮像素子13
1と、電気アドレス型で透過型の空間光変調器132と
してここでは液晶製の空間光変調器と、撮像素子131
からの信号を入力し、空間光変調器132に表示するた
めの信号を発生させるためのコントローラー133及び
ドライバー134と、光書き込み型で反射型の同様な液
晶製の空間光変調器135と、結像レンズ136とから
構成され、結像レンズ136は、空間光変調器132の
読み出し面と空間光変調器135の書き込み面を結像関
係にするように配置されている。
【0098】まず、撮像素子131で得られたベクトル
情報(ここでは、画像)がコントローラー133、ドラ
イバー134を介して、透過型の空間光変調器132に
表示され、この透過型の空間光変調器132に表示され
た画像はインコヒーレント光束130で読み出され、結
像レンズ136を介してその結像面と一致する反射型の
空間光変調器135の書き込み面にそのベクトル情報を
書き込む。
【0099】次に、対象ベクトル多重化手段2は、第2
実施形態と同一構成であり、レンズアレイ210’(第
2実施形態では206)の後側焦平面と第1レンズ21
1(第2実施形態では207)の前側焦平面は面212
(第2実施形態では208)で一致するように配置さ
れ、さらに、第1レンズ211の後側焦平面と空間光変
調器135(第2実施形態では122)の読み出し面が
一致するように配置されている。略平行なコヒーレント
光213(第2実施形態では205)の光束はレンズア
レイ210’を通過し、その光束はレンズアレイ21
0’の後側焦平面である面212でそれぞれ異なった位
置に集光し、その後に発散光となって第1レンズ211
に入射する。第1レンズ211に入射した発散光は、光
軸214に対して種々の角度をなす略平行な光束とな
り、第1レンズ211の後側焦平面と一致する空間光変
調器135の読み出し面で略同じ領域に重なり合い、反
射光となって空間光変調器135に書き込まれている対
象ベクトル情報を乗せ、種々の方向に反射する。
【0100】多重フーリエ変換手段3は、本実施形態で
は対象ベクトル多重化手段2の第1レンズ211を共用
する。種々の方向に反射した複数の平行光束は、この第
1レンズ211で並列同時にフーリエ変換され、その後
側焦平面上のフーリエ変換面F(面212と同一面)に
フーリエ変換像を形成する。
【0101】特徴変換手段5、及び、多重逆フーリエ変
換手段4は、第2実施形態と同様の構成であり、特徴変
換手段5は、フーリエ変換された情報と同一個数で一対
一に対応するよう配置したフィルターアレイ503より
構成し、多重化された対象ベクトルである画像に複数の
異なったフィルタリングを同時に施す。さらに、このフ
ィルタリングを施された情報に対し、多重逆フーリエ変
換を行う逆フーリエ変換レンズよりなるレンズアレイ4
03により、複数のフィルタリングを施した情報に対し
てそれぞれ逆フーリエ変換を施し、レンズアレイ403
の後側焦平面である特徴変換面Tに、多重化された対象
ベクトルの特徴変換結果を並列同時に形成するようにな
っている。
【0102】(具体例1)本具体例では、対象ベクトル
入力表示手段1中の空間光変調器132及び135に表
示されるベクトルは正方形の開口の領域とし、その1辺
の大きさaは10.7mmで、その中に含まれるベクト
ルの成分数(ここでは、画素数)をk×k=256×2
56とし、k=kd =kR =256とした。さらに、こ
のフィルターアレイ503を構成する各フィルターとし
て、本実施形態では、すでに説明したGaborフィル
ターを用いた。
【0103】本具体例で用いた多重化光学系は、フーリ
エ変換を施す第1レンズ211の焦点距離を100mm
(fF =100mm)、コヒーレント光の波長を63
2.8nm(λ=632.8nm)、レンズアレイ21
0’、403のレンズの焦点距離は共に18.7mm
(fT =18.7mm)とし、特徴変換面Tで得られる
画像の検出サイズは、2.0mm×2.0mm(wT
2.0mm)とした。ここでは、図17に示すように、
レンズアレイ210’、403はそれぞれ4×4個の正
方状のアレイよりなっている。第2実施形態の具体例と
同様に、図17に示すレンズアレイの各レンズの中心が
最も近い方向、図中のD1の方向に関して考えると、条
件式(1)から、多重化された画像のフーリエ変換情報
が互いに重なり合わないためには、隣接する各多重化部
分のフーリエ変換情報の0次部分のピッチpが、 p≧1.52mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを10μmとすると、この値が特徴変換面T上の変
換情報のサンプリングピッチを制限し、pd =10μm
となる。条件式(2)より、逆フーリエ変換レンズアレ
イ403のピッチ間隔pt が、 pt ≧2.56mm と求められる。
【0104】ここでも、フィルターとしては、これまで
の実施形態と同様に、Gaborフィルターを用いてお
り、その最大の空間周波数αmax は10.8本/mmで
あるから、αmax F λ=0.6863mmとなる。
【0105】レンズアレイ210’、403の各レンズ
の有効径rT は(3−4)式を満たす必要があり、上記
値を代入すれば、 rT ≧3.374mm となる。ここで、第2実施形態の具体例で述べたよう
に、円形レンズを配置する場合、変換像の正方形領域の
対角方向について考えなければならないので、rTとし
てrT ≧3.374×√2=4.772mmとする必要
がある。したがって、ピッチ間隔pはp≧ rT であ
り、pt =pであるために、上記の3つの条件より、p
≧4.772mmとなり、ここでは、p=5.0mmと
した。
【0106】次に、(3)式について求める。レンズア
レイ210’、403で光軸214から最も遠い距離に
あるレンズの中心までの距離hは、4×4個の正方のア
レイが光軸を挟んで2段配置されているので、h=√5
8×p/2となる。(3)式のwT に関しても、対角方
向について考えなければならないので、wT =√22.
0×√2=2.828mmとして、計算すると、 rF >54.59mm の条件が求まり、rF =55mmに設定し、情報の欠落
なくフィルタリングが可能となった。
【0107】したがって、第2実施形態と比較して光学
系の縮小化が図れた上に、高精度な特徴変換が可能とな
ることは前述の通り明らかである。
【0108】(具体例2)本具体例では、具体例1と比
較し、扱うベクトルの成分数(ここでは、画素数)が少
ない場合を示す。レンズアレイ210’、403は一体
にして4×8個のアレイとした。対象ベクトル入力表示
手段1中の空間光変調器132、135に表示されるベ
クトルも正方形の開口の領域とした。ベクトルの表示領
域は0.5mm×0.5mm(a=0.5)で、その中
に含まれるベクトルの成分数(ここでは、画素数)をk
×k=50×50とし、k=kd =kR =256とし
た。さらに、このフィルターアレイ502を構成する各
フィルターとして、本実施形態でも、すでに説明したG
aborフィルターを用いた。
【0109】本具体例で用いた多重化光学系では、フー
リエ変換を施す第1レンズ211の焦点距離を15mm
(fF =15mm)、さらに、レンズアレイ210’、
403の焦点距離は共に20mm(fT =20mm)、
コヒーレント光の波長を632.8nm(λ=632.
8nm)とし、具体例1と同様に、図17でのレンズア
レイのレンズの最小間隔方向であるD1方向について考
えれば、条件式(1)から、多重化された画像のフーリ
エ変換情報が互いに重なり合わないためには、隣接する
各多重化部分のフーリエ変換情報の0次部分のピッチp
が、 p≧0.95mm と求められる。また、特徴変換面T上に置き、多重化さ
れた対象ベクトルの特徴変換結果を検出する検出器のピ
ッチを5μmとすると、この値が特徴変換面T上の変換
情報のサンプリングピッチを制限し、pd =5μmとな
る。条件式(2)より、逆フーリエ変換レンズアレイ4
02のピッチ間隔pt が、 pt ≧0.25mm と求められる。
【0110】また、レンズアレイ210’、403のレ
ンズの焦点距離は共に20.0mmとし、特徴変換面T
で検出される画像の検出サイズは、0.67mm×0.
67mm(wT =0.67mm)とした。フィルターと
して、前具体例と同様に、Gaborフィルターを用い
ており、その最大の空間周波数αmax は45.32本/
mmなので、αmax F λ=0.430mmとなる。レ
ンズアレイ210’、403の各レンズの有効径rT
(3−4)式を満たす必要があり、上記値を代入すれ
ば、 rT ≧1.528mm となる。しかし、ここでも変換像の正方形領域のその対
角方向について考える必要があり、rT ≧1.528×
√2=2.17mmとなる。よって、ピッチ間隔pはp
≧rT であり、pt =pであるために、上記の3つの条
件より、p≧2.17mmとなるので、ここではp=
2.5mmとした。
【0111】次に、(3)式についても、具体例1と全
く同様となるので、√2wT =0.67×√2=0.9
475として(3)式を計算すると、 rF >24.42mm の条件が求まり、rF =30mmに設定し、情報の欠落
なくフィルタリングが可能となった。
【0112】したがって、第2実施形態と比較して、光
学系の縮小化が図られた上に、高精度な特徴変換が可能
となることは前述の通り明らかである。
【0113】以下に説明する第4実施形態から第7実施
形態は、本発明の中、先に述べた特徴ベクトル変換装置
によって変換される特徴ベクトルの情報を更にデータ変
換し、後段の認識分類手段に送るための特徴ベクトル検
出伝送装置と、そのベクトル検出伝送装置から伝送され
たデータを基に認識分類を行う認識分類手段を用いた認
識分類装置に関する。
【0114】以下の実施形態で示す認識分類装置中の特
徴ベクトル変換装置は、上記第1実施形態〜第3実施形
態に示した実施形態の何れかで構成され、特徴ベクトル
検出伝送装置22は、図1に示すように、特徴ベクトル
変換装置から得られるデータの中で取得すべきベクトル
情報を選択する特徴ベクトル選択手段7と、特徴ベクト
ル変換装置から得られるデータ又は特徴ベクトル選択手
段7によって選択されたデータを検出する特徴ベクトル
検出手段6と、特徴ベクトル選択手段7によって選択さ
れたデータを認識手段に伝送するための特徴ベクトル伝
送手段8とで構成され、さらに、認識分類装置23は、
上記特徴ベクトル検出伝送装置22から伝送されたデー
タを基に認識分類手段9により認識分類を行うものであ
る。
【0115】〔第4実施形態〕本実施形態の認識分類装
置は、図18の断面図に示すように、特徴ベクトル変換
装置として第1実施形態の具体例1の装置(図8)を用
い、この装置により変換された特徴ベクトルを、特徴ベ
クトル検出伝送装置22で、重みベクトル更新表示手段
92と類似性マッチング手段93と勝利ベクトル決定手
段94から構成される認識分類手段9に送り、ここで競
合学習型のニューラルネットワークのアルゴリズムを動
かすことにより、認識分類を行う装置である。
【0116】特徴ベクトル検出伝送装置22内の特徴ベ
クトル選択手段7は、電気信号で2次元的に個々のシャ
ッターの開閉が可能なシャッターアレイ701(本実施
形態では、透過型で電気アドレス型の強誘電性液晶製の
空間光変調器)と、制御のためのコントローラー702
及びドライバー703とで、特徴ベクトル検出手段6
は、フォトディテクターアレイ601と、電流電圧変換
増幅回路602とで、特徴ベクトル伝送手段8として
は、データ転送用のインターフェイス801で構成され
る。
【0117】前記の課題を解決するための手段の項で説
明したように、本発明の目的を達成するために、処理対
象となるベクトルの任意の領域に対する特徴量のみを、
フィルタリングにより変換された特徴ベクトルの形成さ
れている各多重化部分の対応する部分から選択検出し、
後段の認識分類手段9に伝送することが、特徴ベクトル
検出伝送装置の機能である。特徴ベクトル変換装置で
は、図11で説明した4×4個のフィルターアレイによ
りフィルタリングされた情報(ここでは、画像)が、図
8で説明したように特徴変換面Tに4×4種類形成され
るが、この機能を果たすために、この特徴変換面Tにシ
ャッターアレイ701である透過型で電気アドレス型の
空間光変調器を配置し、その直後に4×4個のフォトデ
ィテクターアレイ601を配置する。透過型の空間光変
調器701を、このフィルタリングにより変換された特
徴ベクトルの形成されている各多重化部分の対応する部
分から処理対象となるベクトルの任意の領域に対応する
領域のみの情報が透過するように、コントローラー70
2及びドライバー703を用いて作動させる。この透過
型の空間光変調器701によって選択された領域から透
過した情報のみが、特徴ベクトル検出手段6であるフォ
トディテクターアレイ601に入射し、強度値として検
出される(図7参照)。
【0118】フォトディテクターアレイ601として、
本実施形態ではシリコン製のフォトディテクターをアレ
イ状に並べたものを用いたので、検出された各特徴量は
各ディテクターで光電変換され強度に比例した電流値と
なるが、さらに、この各ディテクターにオペアンプ等を
用いた電流電圧変換増幅回路602をつなぎ、最終的に
は特徴量に比例した電圧が得られるようになっている。
以上の構成により、フィルタリングされ変換された特徴
ベクトルの形成されている各多重化部分の対応する部分
から、処理対象となるベクトルの任意の領域に対応する
領域のみの情報を選択して電圧値として得ることが可能
となり、さらに、この情報を特徴ベクトル伝送手段のイ
ンターフェイス801によって電気的に次段の認識分類
手段9に伝送する。
【0119】一方、認識分類手段9においては、この伝
送された情報に基づき競合学習型のニューラルネットワ
ークのアルゴリズムを動かすことにより認識分類を行
う。この競合学習型のニューラルネットワークのアルゴ
リズムの1例として、本実施形態では、自己組織化特徴
マップを用いる場合を例にあげるが、まず、この自己組
織化特徴マップについて簡単に以下に説明する。自己組
織化特徴マップ(以下、SOMと表記する。)は、図1
9に示すように、2次元に並ぶ素子群の層ML(以下、
マップ層MLと表記する。)とデータを入力する入力層
ILとから構成される。このマップ層MLは、図19で
は2次元に並ぶ素子を示したが、1次元に並ぶ素子を用
いてもよい。入力層ILは、マップ層MLの全ての素子
と結合しており、入力データをマップ層MLの全ての素
子に与えることができる。入力データはスカラーでもベ
クトルでもかまわないが、ここでは、一般的にベクトル
X(n次元)とおく。マップ層MLの素子i(iはマッ
プ上の順番とし、全素子層をk個とする。)は全て重み
ベクトルmi (n次元)を持つことにする。SOMのア
ルゴリズムは、入力ベクトルXと各素子の重みベクトル
i との類似性から更新すべき重みベクトルを決定する
<類似性マッチング>と、その重みベクトルmi を入力
ベクトルXの方に近付ける<更新>とに分けられる。そ
して、両者の作用を繰り返すことにより、入力ベクトル
Xの分布を反映する重みベクトルmi (1≦i≦k)を
生成するものである。<類似性マッチング>と<更新>
の具体的な表式を以下に示す。
【0120】<類似性マッチング> <更新> ここで、|X−mi |はXとmi のユークリッド距離、
cはその距離が最も小さかった素子(勝利素子)、Nc
はその勝利素子cのマップ層MLでの近傍、α(t)は
正の定数、tは時刻を示す。更新を繰り返しながら、N
c とα(t)の大きさを徐々に小さくする。また、α
(t)は勝利素子cから離れるに従い小さくなるように
選ぶこともできる。また、類似性マッチングの部分は以
下のように内積を用いてもよい。
【0121】 以上から、本認識分類装置では、特徴ベクトル検出伝送
装置から送られた情報を基に、競合学習課程において、
(9)式に基づく内積の類似性マッチングを行った上で
勝利素子を決定し、さらに(8)式に基づく重みベクト
ルの更新をすればよいことが分かる。
【0122】より具体的には、まず、特徴ベクトル検出
伝送装置22から送られた情報を類似性マッチング手段
93のLEDドライバー9300に入力し、これをコン
トロールすることによってこの情報が明るさに比例する
ようにLEDアレイ9301を発光させることで、認識
分類手段9内に特徴ベクトル検出伝送装置22から送ら
れた情報を入力させる。本実施形態では、このLEDア
レイ9301は、ディテクターアレイ601と同数で同
一配列の4×4個の要素からなっている。このLEDア
レイ9301から出射された特徴ベクトル検出伝送装置
22から送られた情報の乗った光束は、さらに、結像レ
ンズ9302及びレンズアレイ9304からなる多重結
像光学系9305によって、ニューラルネットの素子数
と同一の個数用意したレンズアレイ9304の多重度分
だけ空間光変調器9306の表示面に複製される。この
際、結像レンズ9302は、その前側焦点位置にLED
アレイ9301の発光面が一致するように、レンズアレ
イ9304は、その後側焦点位置に空間光変調器930
6の表示面が一致するように、さらに、結像レンズ93
02の光軸と各レンズアレイ9304の光軸が平行にな
るように配置する。また、空間光変調器9306として
は、印加される電圧によってその透過率が変化する電気
アドレス型で透過読み出しタイプの液晶空間光変調器を
用いた。以上により、ニューラルネットの素子数だけ多
重化された特徴ベクトルは、次に、重みベクトル更新表
示手段92からの信号により空間光変調器9306に表
示される重みベクトルの情報がそれぞれ重畳され、さら
に、レンズアレイ9304と同一個数で同一配列のレン
ズアレイ9307で集光され素子毎の内積の演算がなさ
れる。この結果は、同様にレンズアレイ9304と同一
個数で同一配列のディテクターアレイ9308で検出さ
れ、さらに、オペアンプ等で電圧値に変換されて勝利ベ
クトル決定手段94に送られる。
【0123】次に、以上の構成により内積演算が計算さ
れる過程を図20を用いて説明する。(9)式の内積演
算部分は、入力ベクトルXを要素数N×Nの2次元に展
開し、重みベクトルを、要素数N×Nのサブマトリック
スをM×M個(ニューラルネットの素子数に対応)並べ
たものに展開すれば:各成分毎に次式のように書き直せ
る。
【0124】 説明を簡単にするために、N=3、M=2とすると、類
似性マッチング手段93の部分は、図20のように模式
的に書ける。つまり、LEDアレイ9301に入力され
た要素数3×3の特徴ベクトルは、結像レンズ9302
及びレンズアレイ9304からなる多重結像光学系93
05によって、レンズアレイ9304の多重度分の2×
2だけ空間光変調器9306の表示面に複製され(同図
(イ))、さらに、空間光変調器9306に表示される
重みベクトルの情報(同図(ロ))がそれぞれ重畳さ
れ、さらに、レンズアレイ9307で個々に集光され素
子毎の内積の演算がなされるのである。具体的に、y21
の成分について、各要素の処理結果を示すと、重畳する
部分は掛算、集光する部分は足算となるから、 となり、(2,1)成分に対応する素子の内積が計算さ
れていることになる。他の成分についても同様に計算で
きるので、トータルでは、 となり、(10)式の内積のN=3,M=2の場合が確
かに計算されていることが分かる。上記光学系では、簡
単のため、N=3,M=2の場合について説明したが、
上記光学系ではレンズアレイ、入力ベクトルの配列、重
みベクトルの配列等は任意に選定でき、この場合も、
(10)式を満足することは明らかである。
【0125】次に、前記の勝利ベクトル決定手段94で
は、類似性マッチング手段93のディテクターアレイ9
308から出力される個々の素子毎の内積の演算から、
その最も出力の大きな素子を勝利素子として決定し、こ
の情報を重みベクトル更新表示手段92に送る。重みベ
クトル更新表示手段92では、上記(8)式の更新則に
則って重みベクトルの更新が行われる。本装置におい
て、競合学習を行う重みベクトル更新表示手段92と勝
利ベクトル決定手段94は、同一のコンピュータ上に実
現している。その中、勝利ベクトル決定手段94は、類
似性マッチング手段93のディテクターアレイ9308
からの個々の出力電圧をAD変換し個々に取り込むため
の転送部と、この結果を比較し最も高い電圧を示したも
のを勝利素子として選択するソフトウエアを搭載したコ
ンピュータとからなっている。重みベクトル更新表示手
段92は、2次元のフォトディテクターアレイ601か
らの情報をAD変換し取り込むための転送部9201
と、勝利ベクトル決定手段94で決定された勝利素子の
情報と2次元フォトディテクターアレイ601からの特
徴ベクトルの情報を用いて(8)式の更新則に則って重
みベクトルを更新するソフトウエアを搭載した、前述の
勝利素子を選択するためのソフトウエアを搭載したコン
ピュータと同一のコンピュータと、この更新された重み
ベクトルの情報を空間光変調器9306上に入力・表示
するためのメモリー9202と、コントローラー920
3及びドライバー9204とにより構成してある。この
場合、重みベクトルは、正規化をしてから空間光変調器
9306に入力・表示するようにすると更によい。ま
た、この競合学習課程においては、順次特徴ベクトル検
出伝送装置から任意の領域のデータを入力し、上記の重
みベクトルの更新を行うことを繰り返し、さらに、別の
対象ベクトルについても同様な操作を行って行けば、適
当な所で重みベクトルは安定するので、そこで学習を止
めればよい。
【0126】学習後の認識分類課程においては、重みベ
クトルを固定したまま識別対象のベクトルを入力し、特
徴ベクトル変換装置により変換した情報から、特徴ベク
トル検出伝送装置22により所望の部分の情報のみ伝送
し、認識分類手段9に入力し、ディテクターアレイ93
08の中のどれが勝利素子となるかによって、この所望
の部分がどのクラスに属するのか分類すればよい。例え
ば分類は、図18のように素子数が6×6の36だとす
れば、個々の素子毎に36種類に分類してもよいし、3
0個と6個の2つの領域に分け2種類に分類してもよ
い。対象に合わせて自由にソフトウエアで学習の際に設
定すればよい。もし、画面全体を分類したければ、順次
特徴ベクトル検出伝送装置22からデータを転送して画
面全体について同様に分類すればよい。なお、重みベク
トルの初期設定は、ランダムなデータ列を発生させたも
のを表示するようにしてある。また、ベクトル検出伝送
装置22から送られたデータを正規化したり、正規化し
た際に失われるノルム情報を新たに付加する部分をこの
認識分類手段9に設けると更に良い。
【0127】本実施形態では、今まで説明してきたよう
に、上記のような特徴ベクトル変換装置により変換した
特徴ベクトルから、特徴ベクトル検出伝送装置を用いて
本発明の目的にかなったデータを選択検出し、後段の認
識分類手段に伝送するようにしたから、高速かつ非常に
精度良く認識や分類を行う競合学習型の認識分類装置を
提供できるようになった。
【0128】さらに、本実施形態の変形例として、特徴
ベクトル変換伝送装置22内のベクトル選択手段7にお
いて、図21(a)、(b)に示すように、シャッター
アレイ701の後方にレンズ704や縮小光学系705
を配置することで、フォトディテクターアレイ601の
大きさとピッチを、透過型の空間光変調器701の大き
さやフィタリングされた結果の個々の画像間のピッチと
合わせる必要がなくなり、フォトディテクターアレイ6
01のサイズの選択の幅が広がり、装置の作製が容易に
なる。
【0129】〔第5実施形態〕図22に基づいて第5実
施形態を示す。第4実施形態とは、特徴ベクトル検出伝
送装置において、特徴ベクトル選択手段7にレンズアレ
イを用いることで、特徴ベクトル検出手段6に用いるフ
ォトディテクターの受光位置による感度誤差を少なくす
ることを可能にした点、また、認識分類手段9において
は、類似性マッチング手段93の内積処理を否定排他論
理和もしくは排他論理和に代えて類似度の計算を行う点
が異なるが、他の部分は全て同一に構成してある。
【0130】具体的には、特徴ベクトル検出伝送装置2
2内の特徴ベクトル選択手段7としては、シャッターア
レイ707である透過型で電気アドレス型の空間光変調
器と、それをコントロールするためのコントローラー7
08及びドライバー709と、レンズアレイ710と
で、また、特徴ベクトル検出手段6としては、フォトデ
ィテクターアレイ603と電流電圧変換増幅回路604
とで構成される。第4実施形態との違いは、レンズアレ
イ710が透過型の空間光変調器707の後方に1つの
多重化部分に対応する形で配置されており、さらに、こ
のレンズアレイ710の後側焦点位置近傍にフォトディ
テクターアレイ603が配置されている点である。この
ような構成にすることで、レンズアレイ710に入射し
て来る光束はその焦点位置付近に略集光するようにな
り、それぞれのフォトディテクターの中央付近で変換像
の一部を選択したものを受光できるようになったので、
受光位置の違いによる感度誤差を減少することが可能と
なった。したがって、認識分類手段9に伝送されるデー
タの精度が向上し、その認識率も向上する。
【0131】認識分類手段9においては、第4実施形態
の類似性マッチング手段93からLEDアレイ9301
とそのドライバー部分9300を除去した上で、LED
アレイの位置に空間光変調器9310を配した。この空
間光変調器9310及び重みベクトル表示用の空間光変
調器9311は、何れもTN液晶製の偏光子のない透過
読み出しタイプで電気アドレス型の空間光変調器を用い
た。さらに、図22に示すように、これらの空間光変調
器9310、9311の外側に一組の偏光子9312及
び検光子9313を配した。この偏光子9312及び検
光子9313を空間光変調器9310及び9311の液
晶の配向に対してクロスニコルもしくは平行ニコルに配
置することで、否定排他論理和もしくは排他論理和が計
算され、より正確な類似度が計算されることになる。類
似性マッチング手段93では、さらに、特徴ベクトル検
出伝送手段22より伝送された情報を2値化した上でこ
れを空間光変調器9310に書き込むための閾値回路9
314、ドライバー9315、コントローラー9316
を、また、重みベクトル更新表示手段92でも、重みベ
クトルを更新し表示する際に2値化する部分を付加して
ある。あとの構成は第4実施形態と同様であり、類似度
を計算するのに否定排他論理和もしくは排他論理和を用
いる点が異なるだけなので、作用の説明は省略する。
【0132】以上の構成により、本実施形態では、上記
のような特徴ベクトル検出伝送装置により得られる精度
の高い特徴ベクトルを用い、さらに、否定排他論理和も
しくは排他論理和を用いて類似度を計算し勝利素子を決
定できるようになったので、本発明の目的にかない、か
つ、高速により精度良く認識や分類を行う競合学習型の
認識分類装置を提供できるようになった。
【0133】〔第6実施形態〕図23に基づいて第6実
施形態を示す。図からも分かるように、ここでは特徴ベ
クトル変換装置としては第2実施形態のもの(図14)
を用いた。特徴ベクトル検出伝送装置22においては、
特徴ベクトル選択手段7にプリズムアレイとレンズを用
いることで、前実施形態同様、特徴ベクトル検出手段6
等に用いられる検出器の選択の幅を広げている。また、
認識分類手段9においては、光アドレス型の空間光変調
器を用いることで、特徴ベクトル変換伝送装置22から
の情報を直接光学的に伝送し処理することを可能とした
点が異なる。
【0134】具体的には、特徴ベクトル変換伝送装置2
2における特徴ベクトル選択手段7は、シャッターアレ
イ711である電気アドレス型で透過型の空間光変調器
と、それをコントロールするためのコントローラー71
2及びドライバー713で構成され、特徴ベクトル伝送
手段8は、プリズムアレイ714と、プリズムアレイ7
14から出射する光束が入射可能な瞳径を持ったレンズ
715と、ミラー716、ビームスプリッター717で
構成され、さらに、特徴ベクトル検出手段6は、光アド
レス型で透過読み出しタイプの液晶製の空間光変調器6
07で構成されている。この中、プリズムアレイ714
は、シャッターアレイ711の後方に各多重化部分に対
応する数だけ配置されている。このプリズムアレイ71
4の後方にミラー716を介してレンズ715が配置さ
れ、前述の形態と同様に、空間光変調器711で選択透
過された情報のみが対応するそれぞれのプリズムを通過
する際にその光束を曲げられ、その曲げられた光束がミ
ラー716で反射してレンズ715に到達する。さら
に、レンズ715を出射した光束はビームスプリッター
717でその一部の光束が反射され、レンズ715の焦
点位置近傍に配置してある光アドレス型空間光変調器6
07に入射され、一方のビームスプリッター717を透
過した光束は、2時限のディテクター605に入射し、
検出される。つまり、この空間光変調器607上に空間
光変調器711で選択透過された情報が書き込まれる。
この際、光書き込み型の空間光変調器607の大きさや
解像度に整合するように、プリズムアレイ714を構成
する個々のプリズムの傾き角やレンズ715の焦点距離
を任意に設定することが可能となるので、空間光変調器
等の選択の幅が広がる。
【0135】また、認識分類手段9においては、特徴ベ
クトル検出伝送装置22のベクトル検出手段6である空
間光変調器607に書き込まれた情報を、前述の実施形
態と同様な構成により生じさせたコヒーレント光束91
08で読み出すことで、類似性マッチング手段93内に
情報を入力し処理することができる。また、ビームスプ
リッタ717の透過方向で空間光変調器607と対応す
る位置に設置された2次元ディテクター605で特徴ベ
クトル変換伝送装置22で選択伝送された情報を検出
し、電流電圧変換増幅回路606により電圧値に変換
し、さらに、転送部9320により重みベクトル更新表
示手段92に伝送し、重みベクトルの情報を空間光変調
器に表示するためのメモリー9213、コントローラー
9214、ドライバー9215によって、第4実施形態
と同様の機能を達成している。これ以外の部分は全て第
4実施形態と同一に構成しており作用も同じなので、説
明は省略する。
【0136】以上の構成により、本実施形態では、上記
のような特徴ベクトル変換伝送装置により得られる精度
の高い特徴ベクトルを高速に伝送し、認識分類手段で処
理できるようになったので、本発明の目的にかない、か
つ、より高速に精度良く認識や分類を行う競合学習型の
認識分類装置を提供できるようになった。
【0137】〔第7実施形態〕図24に基づいて第7実
施形態を示す。ここでは、特徴ベクトル変換装置として
は、第3実施形態のもの(図16)を用た。また、特徴
ベクトル変換伝送装置は、特徴ベクトル検出手段6に、
撮像素子608としてここではCCDカメラと、それに
より検出されたデータをコンピュータ609に取り込む
ためのAD変換器付きのメモリーであるフレームメモリ
610より構成し、これまでの実施形態と比較すれば多
少時間がかかるが、現状で最も実現が容易な構成とし
た。さらに、認識分類手段9にも、これまでの実施形態
で用いた構成よりより簡単な構成のものを用いた。
【0138】より具体的には、特徴ベクトル変換装置で
変換された情報を、特徴変換面TにCCDカメラ608
を配置し、一度に検出する。なお、ここで用いるCCD
カメラ608は、本体がディテクター面より大きく、こ
のままレンズアレイ403(図16)の後方に配置する
と、レンズアレイ210’とレンズアレイ403を離し
て配置しなければならなくなり、特徴ベクトル変換装置
の光学系の負担が大きくなる。そこで、レンズアレイ4
03の後方にミラー611を配置し、このミラー611
で光束を折り曲げ、CCDカメラ608を図24のよう
に特徴ベクトル変換装置の光学系と干渉しないように配
置した。この検出された複数の特徴ベクトルの情報は、
CCDカメラ608からフレームメモリ610に伝送さ
れ、そのフレームメモリ610上に蓄えられる。特徴ベ
クトル選択手段7では、このフレームメモリ610に蓄
えられた複数の特徴ベクトルの情報から、1つの多重化
部分に対応するベクトル毎に認識判断する領域の成分を
選択し、その領域に含まれる成分の平均値を求め、さら
にこのデータをコンピュータ609上のメモリに蓄積す
る。この特徴ベクトル選択手段7の部分は、本実施形態
では、コンピュータ上のソフトウェアを用いて行ってい
る。この特徴ベクトル選択手段7によりコンピュータの
メモリー上に蓄えられている認識判断する領域の成分に
関する特徴ベクトルは、同様にソフトウエアで取り出さ
れ、特徴ベクトル伝送手段8であるインターフェイス9
335により、類似度マッチング手段93のLEDアレ
イ9330のドライバー9336に送られる。
【0139】次に、認識分類手段9では、特徴ベクトル
伝送手段8から送られてきた認識判断する領域の特徴ベ
クトル情報に比例するように、類似度マッチング手段9
3のドライバー9336をコントロールすることにより
LEDアレイ9330を発光させる。この類似度マッチ
ング手段93は、特徴ベクトル伝送手段8から送られて
きた認識判断する領域の特徴ベクトルの次元数(成分
数)と同じ数のLEDを2次元に配列したLEDアレイ
9330と、重みベクトルmklの値を透過率の値として
与えるためのマスクを有するマスクアレイ9331とし
ての電気アドレス型で透過タイプの液晶製の空間光変調
器と、マスクアレイの各々のマスクが共通の結像面で重
なり合って結像するように各マスクに対応させて配置さ
れたレンズよりなるレンズアレイ9332と、結像レン
ズ9333と、その結像面に配置されたフォトディテク
ターアレイ9334とより構成される。なお、このレン
ズアレイ9332の各レンズの光軸と結像レンズ933
3の光軸は平行となるように、さらに、レンズアレイ9
332の各レンズの前側焦点面がマスクアレイ9331
と、また結像レンズ9333の後側焦点面がフォトディ
テクターアレイ9334を配する上記結像面にそれぞれ
一致するように、各レンズを配置してある。
【0140】類似度マッチング手段93では、これまで
の実施形態と同様に、(10)式に示す入力ベクトルと
重みベクトルの間の内積演算を行うが、上述の構成によ
り内積演算が計算される過程を図25を用いて説明す
る。ここでは、説明を簡単にするために、(10)式に
おいて、N=3、M=2とする。この光学系を模式的に
示すと図25(a)のようになる。LEDアレイ933
0は、図25(b)のように、特徴ベクトル検出伝送装
置22より送られてくる特徴ベクトルXij(Xij;i=
1〜3,j=1〜3:何れも整数)の成分数3×3と同
数のLEDで構成され、個々のLEDは特徴ベクトルX
ijの値に比例した量の光量をそれぞれ発光する。それぞ
れのLEDから発光した光束は、重みベクトルmklij
表すマスクアレイ9331中の対応するマスクを照射す
る。ここで、図25(c)に示すように、マスクアレイ
9331は、mklijの中でi、jの値が等しい成分を配
列したベクトルを1つのマスクとして配列してある。つ
まり、ここでは、1つのマスクの成分数は2×2とな
り、マスクアレイ9331中のマスクの個数はLEDと
同等の3×3となる。さらに、Xijを表す個々のLED
が照射する領域は、マスクアレイ9331中の同じi,
jを表すマスクの領域とする。具体的には、図25
(b)において、斜線で示すX11に対して発光するLE
Dは、図25(c)中の斜線部で示した領域のみを照射
して、そのマスクを読み出す。次に、Xijに対応した個
々のLEDで読み出されたそれぞれのマスクは、レンズ
アレイ9332の対応するレンズと結像レンズ9333
により、フォトディテクターアレイ9334の受光面で
2×2の領域に重なり合って結像される。1例として、
図25(d)に示すk=1,l=1の領域では、図25
(c)に示す各マスクパターンでのk=1,l=1の領
域(図25(c)では太い破線でくくられた領域)から
の光束が入射する。このm11ij{i=1〜3,j=1〜
3:何れも整数}は、それぞれi,jが等しいXijの情
報を乗せ発光するLEDによって読み出されるので、k
=1,l=1の領域に集光する光束は、結果として、 の計算を行ったことになる。これは、全てのk,lにつ
いて同じことが言えるために、(10)式のベクトルマ
トリックスの内積演算を行っていることが分かる。
【0141】このようにして、類似度マッチング手段9
3により特徴ベクトルの内積演算が行われた結果は、こ
れまでの実施形態と同様に、勝利決定ベクトル決定手段
94、重みベクトル更新表示手段92と経ることで自己
組織化競合学習が行われ、同様にして認識分類が行われ
る。
【0142】以上の構成により、本実施形態では、上記
のような特徴ベクトル検出伝送装置により得られる精度
の高い特徴ベクトルを高速に伝送し、認識分類手段で処
理できるようになったので、本発明の目的にかない、か
つ、より高速に精度良く認識や分類を行う競合学習型の
認識分類装置を提供できるようになった。
【0143】さらに、ここで、図26に示すように、撮
像素子として、特徴ベクトル検出手段6で撮像される画
像の中で任意のアドレスを指定して読み出すことが可能
な特殊な撮像素子を用いることで、より高速で簡単な装
置を実現することが可能になる。この場合、撮像された
画像データの中で、x方向アドレス指定手段720、y
方向アドレス指定手段721を用いて任意の画像毎ある
いは小領域毎に、必要なアドレスを指定しそのデータを
読み取り、その結果を次段の認識分類装置23へ入力す
ることができる。このような方式を用いれば、コンパク
トで簡単な認識分類装置23を得ることが可能である。
なお、現状でこのような読み出しが可能な撮像素子とし
ては、CMDやCMOS型のディテクターアレイがあ
る。
【0144】以上の実施形態では、空間光変調器とし
て、入手の容易な液晶製のものを用いたが、電気光学効
果や磁気光学効果を利用する結晶製のもの、有機化合物
製のもの等、他のものでももちろんよい。
【0145】また、以上の実施形態における特徴ベクト
ル変換装置では、入力ベクトルを画像として説明した
が、これに限定される訳ではなく、マイクロフォンや濃
度センサー、流量センサー等、他のセンサー等を用いて
たもの、あるいは、コンピュータ内で計算させたデータ
等でも何でもよい。また、もちろんフィルターアレイや
レンズアレイ等の配列等は上述の実施形態に限定され
ず、任意に設定できる。
【0146】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、多重化された処理対象ベクトルの空間周波数
成分を欠落させること等がなく、入力された情報を高速
かつ高精度に有効な特徴ベクトルに変換するために必要
な多重化光学系、及び、この多重化光学系を用いた特徴
ベクトル変換装置、及び、この特徴ベクトル変換装置で
得られた特徴ベクトルを後段の認識分類手段に効果的に
送るための特徴ベクトル検出伝送装置が得られ、さら
に、複雑で大容量の入力情報を任意の成分もしくは複数
の成分からなる任意の小領域毎に高速・高精度に認識や
分類する認識分類装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成の概念図である。
【図2】本発明で用いる同時並列にフーリエ変換及び逆
フーリエ変換を行う多重化光学系の1つの形式の断面図
である。
【図3】本発明で用いる同時並列にフーリエ変換及び逆
フーリエ変換を行う多重化光学系のもう1つの形式の断
面図である。
【図4】図2の光学系の一部を拡大して示す図である。
【図5】図3の光学系の一部を模式的に示す図である。
【図6】図3の光学系の一部光軸を含む断面図である。
【図7】本発明による特徴ベクトル検出伝送装置中での
処理を説明するための図である。
【図8】本発明の第1実施形態の特徴ベクトル変換装置
の断面図である。
【図9】Gaborフィルターの概形を示す図である。
【図10】第1実施形態で用いるフィルターの具体例を
示す図である。
【図11】第1実施形態で用いるフィルターアレイを模
式的に示す図である。
【図12】第1実施形態の変形例の特徴ベクトル変換装
置の断面図である。
【図13】第1実施形態の別の変形例の特徴ベクトル変
換装置の断面図である。
【図14】本発明の第2実施形態の特徴ベクトル変換装
置の断面図である。
【図15】第2実施形態の具体例のレンズアレイ、第2
レンズ、変換像の配置関係を示す図である。
【図16】本発明の第3実施形態の特徴ベクトル変換装
置の断面図である。
【図17】第3実施形態の具体例のレンズアレイ、第1
レンズ、変換像の配置関係を示す図である。
【図18】本発明の第4実施形態の認識分類装置の断面
図である。
【図19】自己組織化特徴マップの概略を説明するため
の図である。
【図20】第4実施形態で用いた内積演算を説明するた
めの図である。
【図21】第4実施形態の変形例の要部の断面図であ
る。
【図22】本発明の第5実施形態の認識分類装置の断面
図である。
【図23】本発明の第6実施形態の認識分類装置の断面
図である。
【図24】本発明の第7実施形態の認識分類装置の断面
図である。
【図25】第7実施形態において内積演算が計算される
過程を説明するための図である。
【図26】アドレスを指定して読み出すことが可能な撮
像素子の構成を説明するための図である。
【図27】第1の従来例を説明するための図である。
【図28】第2の従来例を説明するための図である。
【符号の説明】
F…フーリエ変換面 T…特徴変換面 R…入力面 O…物体 ML…マップ層 IL…入力層 1…対象ベクトル入力表示手段 2…対象ベクトル多重化手段 3…多重フーリエ変換手段 4…多重逆フーリエ変換手段 5…特徴変換手段 6…特徴ベクトル検出手段 7…特徴ベクトル選択手段 8…特徴ベクトル伝送手段 9…認識分類手段 10、11…多重化部分 13…結像レンズ 21…多重化光学系 22…特徴ベクトル検出伝送装置 23…認識分類装置 30…フーリエ変換レンズ 40…逆フーリエ変換レンズ(レンズアレイ) 51…表示領域 54…光軸 55…光軸から最も遠い逆フーリエ変換用のレンズ 92…重みベクトル更新表示手段 93…類似性マッチング手段 94…勝利ベクトル決定手段 101…インコヒーレント光源 102a…レンズ 102b…ミラー 103…波長フィルター 104…ミラー 105…インコヒーレント光束 106…撮像素子 107…空間光変調器 108…コントローラー 109…ドライバー 110…インコヒーレント光束 111…ビームスプリッター 112…空間光変調器 121…撮像素子 122…空間光変調器 123…コントローラー 124…ドライバー 130…インコヒーレント光束 131…撮像素子 132…空間光変調器 133…コントローラー 134…ドライバー 135…空間光変調器 136…結像レンズ 140…インコヒーレント光源 141…空間光変調器 142…撮像素子 143…コントローラー 144…ドライバー 201…結像レンズ 202…レンズアレイ 203…空間光変調器 205…コヒーレント光束 206…レンズアレイ 207…第1レンズ 208…平面 210…光軸 210’…レンズアレイ 211…第1レンズ 212…面 213…コヒーレント光 214…光軸 215…フィルターアレイ 301…コヒーレント光源 302…ミラー 303a…絞り込みレンズ 303b…スペイシャルフィルター 303c…コリメータレンズ 303…ビームエキスパンダ 304…コヒーレント光束 305…ビームスプリッター 306…レンズアレイ 310…第2レンズ 401…レンズアレイ 402…レンズアレイ 403…レンズアレイ 501…フィルターアレイ 502…フィルターアレイ 503…フィルターアレイ 601…フォトディテクターアレイ 602…電流電圧変換増幅回路 603…フォトディテクターアレイ 604…電流電圧変換増幅回路 605…2次元ディテクター 606…電流電圧変換増幅回路 607…空間光変調器 608…撮像素子 609…コンピュータ 610…フレームメモリ 611…ミラー 701…シャッターアレイ 702…コントローラー 703…ドライバー 704…レンズ 705…縮小光学系 707…シャッターアレイ 708…コントローラー 709…ドライバー 710…レンズアレイ 711…シャッターアレイ 712…コントローラー 713…ドライバー 714…プリズムアレイ 715…レンズ 716…ミラー 717…ビームスプリッター 720…x方向アドレス指定手段 721…y方向アドレス指定手段 801…インターフェイス 9108…コヒーレント光束 9201…転送部 9202…メモリー 9203…コントローラー 9204…ドライバー 9213…メモリー 9214…コントローラー 9215…ドライバー 9300…LEDドライバー 9301…LEDアレイ 9302…結像レンズ 9304…レンズアレイ 9305…多重結像光学系 9306…空間光変調器 9307…レンズアレイ 9308…ディテクターアレイ 9310…空間光変調器 9311…空間光変調器 9312…偏光子 9313…検光子 9314…閾値回路 9315…ドライバー 9316…コントローラー 9320…転送部 9330…LEDアレイ 9331…マスクアレイ 9332…レンズアレイ 9333…結像レンズ 9334…フォトディテクターアレイ 9335…インターフェイス 9336…ドライバー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【課題を解決するための手段】以下、上記課題を解決す
るための手段について、構成とその構成を採用する理由
と作用について説明する。先にも述べたように、入力さ
れた情報からその特徴ベクトルを高速に抽出するために
は、並列同時に特徴変換を行うことが必要であり、その
ためには、図2に示す光学系や、特開平1−22712
3号、特開平3−148623号、特開平3−1448
14号等の光学系等が有効である。これらの光学系は、
さらに、図1に示す本発明の構成の概念図を参照して説
明すると、系内に入力した処理対象となるベクトル情報
を多重化する対象ベクトル多重化手段2と、この多重化
された入力ベクトルを並列同時にフーリエ変換する多重
フーリエ変換手段3と、このフーリエ変換された情報を
更に逆フーリエ変換する多重逆フーリエ変換手段4とを
有する多重化光学系21からなり、さらに、この多重化
光学系21の前段に処理対象となるベクトル情報を入力
するための対象ベクトル入力表示手段1を、また多重フ
ーリエ変換手段3によるフーリエ変換面Fに特徴変換用
の各種のフィルターからなる特徴変換手段5を、それぞ
れ配すれば、逆フーリエ変換後の逆フーリエ変換面であ
る特徴変換面T上に並列同時に特徴変換を行う特徴ベク
トル変換装置を構成することができる。なお、基本的な
例として図2の光学系においては、対象ベクトル多重化
手段2は、光変調器上に表示されたベクトル情報を結像
レンズとレンズアレイからなる光学系で入力面Rに並列
に多重化している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】並列同時かつ高精度に特徴変換を行うため
には、少なくとも多重化された入力ベクトルを空間周波
数の欠落なく並列にフーリエ変換できることが上記多重
化光学系には必要となるが、ここで述べた条件(1)を
満たすような多重化光学系を用いることで、これが可能
となる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】さらに、図2に示す光学系において、フー
リエ変換面F上に設置する特徴変換手段5としてのフィ
ルターアレイでフィルタリングするのに必要とする入力
ベクトル情報の最大の空間周波数をαmax としたとき
に、この空間周波数の情報がフーリエ変換レンズ30の
レンズアレイの各レンズの有効径内に入るようにする必
要がある。図4の拡大図で説明すると、フーリエ変換レ
ンズ30からなるレンズアレイの各レンズの瞳面(開口
面)では、フィルターで必要とする最大の空間周波数α
max に対応する入力情報を読み出した回折光の中心は、
各レンズの光軸からαmax λfF だけシフトした位置と
なるために、この回折光をも全てレンズアレイの各レン
ズの有効径内に入れるためには、レンズアレイの各レン
ズの有効径をrF とすれば、上記(1)式を満たすと共
に、 p≧rF ≧a+2αmax λfF ・・・(1−4) の条件式を満足する多重光学系であることがより望まし
い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正内容】
【0093】また、レンズアレイ206、402を構成
するレンズの焦点距離は共に26.7mm(fT =2
6.7mm)とし、特徴変換面Tで検出される画像の検
出サイズは、1.0mm×1.0mmとした。フィルタ
ーとして、これまでの実施例と同様にGaborフィル
ターを用いており、その最大の空間周波数αmax =9.
7本/mmなので、αmax F λ=0.489mmとな
る。レンズアレイ402の各レンズの有効径rT は(3
−4)式を満たす必要があり、上記値を代入すれば、 rT ≧1.99mm が求まる。しかし、ここでも具体例1と同様で、有効径
は変換像の正方形領域の対角方向について考慮せねばな
らないので、rT ≧1.99×√2=2.82mmとな
る。よって、ピッチ間隔pはp≧rT であり、さらに、
t =pであるために、上記の3つの条件より、p≧
2.82mmとなるので、ここではp=3.0mmとし
た。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正内容】
【0106】次に、(3)式について求める。レンズア
レイ210’、403で光軸214から最も遠い距離に
あるレンズの中心までの距離hは、4×4個の正方のア
レイが光軸を挟んで2段配置されているので、h=√5
8×p/2となる。(3)式のwT に関しても、対角方
向について考えなければならないので、√2 T =2
0×√2=2.828mmとして、計算すると、 rF >54.59mm の条件が求まり、rF =55mmに設定し、情報の欠落
なくフィルタリングが可能となった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正内容】
【0108】(具体例2)本具体例では、具体例1と比
較し、扱うベクトルの成分数(ここでは、画素数)が少
ない場合を示す。レンズアレイ210’、403は一体
にして4×8個のアレイとした。対象ベクトル入力表示
手段1中の空間光変調器132、135に表示されるベ
クトルも正方形の開口の領域とした。ベクトルの表示領
域は0.5mm×0.5mm(a=0.5)で、その中
に含まれるベクトルの成分数(ここでは、画素数)をk
×k=50×50とし、k=kd =kR 50とした。
さらに、このフィルターアレイ503を構成する各フィ
ルターとして、本実施形態でも、すでに説明したGab
orフィルターを用いた。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0126
【補正方法】変更
【補正内容】
【0126】学習後の認識分類過程においては、重みベ
クトルを固定したまま識別対象のベクトルを入力し、特
徴ベクトル変換装置により変換した情報から、特徴ベク
トル検出伝送装置22により所望の部分の情報のみ伝送
し、認識分類手段9に入力し、ディテクターアレイ93
08の中のどれが勝利素子となるかによって、この所望
の部分がどのクラスに属するのか分類すればよい。例え
ば分類は、図20のように素子数が6×6の36だとす
れば、個々の素子毎に36種類に分類してもよいし、3
0個と6個の2つの領域に分け2種類に分類してもよ
い。対象に合わせて自由にソフトウェアで学習の際に設
定すればよい。もし、画面全体を分類したければ、順次
特徴ベクトル検出伝送装置22からデータを転送して画
面全体について同様に分類すればよい。なお、重みベク
トルの初期設定は、ランダムなデータ列を発生させたも
のを表示するようにしてある。また、ベクトル検出伝送
装置22から送られたデータを正規化したり、正規化し
た際に失われるノルム情報を新たに付加する部分をこの
認識分類手段9に設けると更に良い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0134
【補正方法】変更
【補正内容】
【0134】具体的には、特徴ベクトル変換伝送装置2
2における特徴ベクトル選択手段7は、シャッターアレ
イ711である電気アドレス型で透過型の空間光変調器
と、それをコントロールするためのコントローラー71
2及びドライバー713で構成され、特徴ベクトル伝送
手段8は、プリズムアレイ714と、プリズムアレイ7
14から出射する光束が入射可能な瞳径を持ったレンズ
715と、ミラー716、ビームスプリッター717で
構成され、さらに、特徴ベクトル検出手段6は、光アド
レス型で透過読み出しタイプの液晶製の空間光変調器6
07で構成されている。この中、プリズムアレイ714
は、シャッターアレイ711の後方に各多重化部分に対
応する数だけ配置されている。このプリズムアレイ71
4の後方にミラー716を介してレンズ715が配置さ
れ、前述の形態と同様に、空間光変調器711で選択透
過された情報のみが対応するそれぞれのプリズムを通過
する際にその光束を曲げられ、その曲げられた光束がミ
ラー716で反射してレンズ715に到達する。さら
に、レンズ715を出射した光束はビームスプリッター
717でその一部の光束が反射され、レンズ715の焦
点位置近傍に配置してある光アドレス型空間光変調器6
07に入射され、一方のビームスプリッター717を透
過した光束は、2次元のディテクター605に入射し、
検出される。つまり、この空間光変調器607上に空間
光変調器711で選択透過された情報が書き込まれる。
この際、光書き込み型の空間光変調器607の大きさや
解像度に整合するように、プリズムアレイ714を構成
する個々のプリズムの傾き角やレンズ715の焦点距離
を任意に設定することが可能となるので、空間光変調器
等の選択の幅が広がる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正内容】
【0137】〔第7実施形態〕図24に基づいて第7実
施形態を示す。ここでは、特徴ベクトル変換装置として
は、第3実施形態のもの(図16)を用た。また、特
徴ベクトル変換伝送装置は、特徴ベクトル検出手段6
に、撮像素子608としてここではCCDカメラと、そ
れにより検出されたデータをコンピュータ609に取り
込むためのAD変換器付きのメモリーであるフレームメ
モリ610より構成し、これまでの実施形態と比較すれ
ば多少時間がかかるが、現状で最も実現が容易な構成と
した。さらに、認識分類手段9にも、これまでの実施形
態で用いた構成よりより簡単な構成のものを用いた。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0139
【補正方法】変更
【補正内容】
【0139】次に、認識分類手段9では、特徴ベクトル
伝送手段8から送られてきた認識判断する領域の特徴ベ
クトル情報に比例するように、類似度マッチング手段9
3のドライバー9336をコントロールすることにより
LEDアレイ9330を発光させ、その情報を系内に入
力する。この類似度マッチング手段93は、特徴ベクト
ル伝送手段8から送られてきた認識判断する領域の特徴
ベクトルの次元数(成分数)と同じ数のLEDを2次元
に配列したLEDアレイ9330と、重みベクトルmkl
の値を透過率の値として与えるためのマスクを有するマ
スクアレイ9331としての電気アドレス型で透過タイ
プの液晶製の空間光変調器と、マスクアレイの各々のマ
スクが共通の結像面で重なり合って結像するように各マ
スクに対応させて配置されたレンズよりなるレンズアレ
イ9332と、結像レンズ9333と、その結像面に配
置されたフォトディテクターアレイ9334とより構成
される。なお、このレンズアレイ9332の各レンズの
光軸と結像レンズ9333の光軸は平行となるように、
さらに、レンズアレイ9332の各レンズの前側焦点面
がマスクアレイ9331と、また結像レンズ9333の
後側焦点面がフォトディテクターアレイ9334を配す
る上記結像面にそれぞれ一致するように、各レンズを配
置してある。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0145
【補正方法】変更
【補正内容】
【0145】また、以上の実施形態における特徴ベクト
ル変換装置では、入力ベクトルを画像として説明した
が、これに限定される訳ではなく、マイクロフォンや濃
度センサー、流量センサー等、他のセンサー等を用いて
得たもの、あるいは、コンピュータ内で計算させたデー
タ等でも何でもよい。また、もちろんフィルターアレイ
やレンズアレイ等の配列等は上述の実施形態に限定され
ず、任意に設定できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多重化された処理対象となるベクトル情
    報を並列にフーリエ変換するための多重化光学系におい
    て、 少なくともこの光学系がフーリエ変換を並列に行うフー
    リエ変換レンズを含み、 フーリエ変換レンズの光軸を含む任意の断面内で、多重
    化された処理対象となるベクトル情報の各多重化部分の
    成分数をkR 、フーリエ変換面で得られる隣接する各多
    重化部分のフーリエ変換情報の0次部分のピッチをp、
    各多重化部分の有効表示サイズをa、波長をλ、フーリ
    エ変換レンズの焦点距離をfF としたときに、 kR λfF /a<p ・・・(1) の関係を満足することを特徴とする多重化光学系。
  2. 【請求項2】 多重化された処理対象となるベクトル情
    報を並列にフーリエ変換し、さらに並列に逆フーリエ変
    換するための多重化光学系において、 少なくともこの光学系が逆フーリエ変換を並列に行うレ
    ンズアレイを含み、 レンズアレイの光軸を含む任意の断面内で、この逆フー
    リエ変換用のレンズアレイのピッチをpt 、この光学系
    で変換された情報を得る特徴変換面上での変換情報のサ
    ンプリングピッチをpd 、一つの多重化部分に対応する
    特徴変換面上での変換情報の成分数をkd としたとき
    に、 kd d ≦pt ・・・(2) の関係を満足することを特徴とする多重化光学系。
  3. 【請求項3】 処理対象となるベクトル情報を多重化
    し、多重化された処理対象となるベクトル情報を並列に
    フーリエ変換し、さらに並列に逆フーリエ変換するため
    の多重光学系において、 少なくとも処理対象となる対象ベクトルを種々の方向の
    平行光束に乗せ多重化するための対象ベクトル多重化手
    段と、 この多重化された対象ベクトルに並列同時にフーリエ変
    換するための大口径レンズからなる多重フーリエ変換手
    段と、 多重フーリエ変換手段によってフーリエ変換された情報
    を並列同時に逆フーリエ変換するための逆フーリエ変換
    用のレンズアレイからなる多重逆フーリエ変換手段とで
    構成され、 大口径レンズの焦点距離をfF 、大口径レンズ全体の有
    効径をrF 、逆フーリエ変換用のレンズアレイを構成す
    るレンズの焦点距離をfT 、各多重化領域に対応した逆
    フーリエ変換用のレンズアレイから出射されて特徴変換
    面上に到達した光束の幅をwT 、大口径レンズの中心を
    通る光軸から最も遠い逆フーリエ変換用のレンズアレイ
    中のレンズの中心までの距離をh、フーリエ変換面上に
    設置する特徴変換手段としてのフィルターで必要とする
    最大の空間周波数をαmax 、波長をλとしたときに、 (rF −2αmax λfF )/fF −wT /fT ≧2h/fF ・・・(3) の関係を満足することを特徴とする多重化光学系。
  4. 【請求項4】 処理対象となるベクトル情報を系内に入
    力するための対象ベクトル入力表示手段と、この入力さ
    れた処理対象となるベクトル情報を多重化するための対
    象ベクトル多重化手段と、この多重化された処理対象と
    なるベクトル情報からその多重度分だけ並列的にフーリ
    エ変換を行う多重フーリエ変換手段と、この多重フーリ
    エ変換手段によりフーリエ変換された画像をその多重度
    分だけ並列的に逆フーリエ変換するための多重度分のレ
    ンズからなるレンズアレイを有する多重逆フーリエ変換
    手段とを備え、さらに、多重フーリエ変換手段によりフ
    ーリエ変換されたそれぞれの画像を並列的に特徴変換す
    るための特徴変換手段をフーリエ変換面に配し、最終的
    に変換された特徴の含まれた画像を特徴変換面に出力す
    る特徴ベクトル変換装置において、請求項1から3の何
    れか1項記載の多重化光学系を構成要素として含むこと
    を特徴とする特徴ベクトル変換装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の特徴ベクトル変換装置か
    ら得られる個々の特徴ベクトルに対して、各多重化部分
    毎に、その中の任意に選択された領域の特徴ベクトルを
    取り出す特徴ベクトル選択手段と、特徴ベクトル変換装
    置から得られる特徴ベクトル又は特徴ベクトル選択手段
    から得られる特徴ベクトルを取得する特徴ベクトル検出
    手段と、特徴ベクトル検出手段で得られたデータを次段
    に伝送するための特徴ベクトル伝送手段とを備え、特徴
    ベクトル変換装置より得られる情報を認識、分類に有効
    な情報に変換し、次段の処理に伝送する特徴ベクトル検
    出伝送装置。
  6. 【請求項6】 特徴ベクトル変換装置、特徴ベクトル検
    出伝送装置、及び、認識分類手段から構成される認識分
    類装置において、特徴ベクトル変換装置として請求項4
    記載のものを用い、また、特徴ベクトル検出伝送装置と
    して請求項5記載のものを用いていることを特徴とする
    認識分類装置。
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