JPH0925883A - 歯車ポンプまたはモータ - Google Patents

歯車ポンプまたはモータ

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JPH0925883A
JPH0925883A JP17377395A JP17377395A JPH0925883A JP H0925883 A JPH0925883 A JP H0925883A JP 17377395 A JP17377395 A JP 17377395A JP 17377395 A JP17377395 A JP 17377395A JP H0925883 A JPH0925883 A JP H0925883A
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JP
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seal member
seal
groove
gear
pressure
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JP17377395A
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Tadashi Ozeki
忠 尾関
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】適正な圧力バランス機能を担保しつつ、高低圧
が頻繁に反転してもシール部材に早期劣化や破損が生じ
ないようにした歯車ポンプ又はモータを提供する。 【解決手段】側板のシール溝に装着される弾性体シール
部材8を、その弾性変形を利用して実質的に高低圧仕切
位置をシールする機能を営む軟質シール部材82と、こ
の軟質シール部材82の内周側に配置されて該軟質シー
ル部材82の過度の変形を防止するバックアップ部材と
しての機能を営む硬質シール部材81とから構成したた
め、高低圧仕切位置におけるシール機能を担保しつつ、
軟質シール部材82がシール溝の「く」字形の領域に小
刻みに引き摺り込まれる動作を防止して早期劣化や破損
を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両回転モータ等の
ように高低圧領域が一対の出入口の間で反転するタイプ
の歯車ポンプまたはモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯車モータは、ケース内に互いに噛合す
る一対の歯車を配設し、両歯車の噛合部に開口する一対
の出入口の一方に圧液を供給することで、その出入口よ
り流入した液が歯車の歯溝に閉じ込められた状態で強制
的に歯車を押圧しながら他方の出入口にまで移動し、そ
の際に歯車に回転動力を付与するものである。また、歯
車ポンプは、歯車を同期逆回転駆動することによって、
一方の出入口から吸い込んだ液を他方の出入口にまで導
いて吐出するものである。このような歯車ポンプまたは
モータにおいて、容積効率や機械効率を高めるために
は、歯車の側面が側板によって確実にシールされている
必要があり、しかも、側板が過度に歯車側面に押し付け
られて摺動抵抗が増大することがないようにその押付力
も適切なものでなければならない。
【0003】そこで従来は、図17に示すように、側板
aの反歯車側の面に図中斜線で示すシール溝bを設け、
そのシール溝bに図18に示す軟質素材からなるシール
部材cを埋設して、側板a、シール部材bおよび図示し
ないケースによって囲繞される領域に歯車側から圧液を
導入して、側板を適切な力で歯車側面に押し返し、歯車
側面に適度に添接させて摺動シールするようにしてい
る。
【0004】ところで、歯車側に現われる高圧領域は、
歯車の噛合位置と、この噛合位置から円周方向に±18
0°以上回転した位置にある一対の高低圧仕切位置とを
結ぶ3の字形状をなし、このうち使用によって出入口の
高・低圧が反転するタイプのポンプ/モータでは、高圧
領域が3の字状または逆3の字状のいずれかに反転して
現われる。そこで、前記シール部材cは、図示のように
8の字形のものであって高低圧仕切位置に対応する部位
4箇所に角状の突出部dを形成したものが使用され、高
圧領域が3の字状であっても逆3の字状であっても液圧
バランスをとれるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図18に示
すシール部材cは、全ての横断面が中実とされている。
このため、例えば歯車側に3の字状の高圧が発生し、こ
れに伴い側板の反歯車側の面に圧液が導入されたとき
に、シール部材cが高圧の圧液に押し付けられることに
よって内部に応力を生じ、この内部応力が長手方向に伝
達して高低圧仕切位置を境にして高圧側の山形領域c1
から低圧側の「く」字形領域c2 に圧縮力を作用させ
る。また、これに伴って反対側の「く」字形領域c2
は引っ張り力が作用する。このため、高低圧が反転して
繰り返し荷重が掛かったときに、シール部材の「く」字
形領域c2 が図中矢印e、f方向への圧縮/伸張の繰り
返しによってバタつき、早期劣化の原因になるととも
に、その「く」字形領域c2 にシール部材の内部応力が
圧縮力として作用したときに、シール部材cが応力を逃
がすためにシール溝bから直角方向に浮き上がってシー
ル性を低下させたり、早期破損の原因になるという問題
を生じる。また、シール部材cが浮き上がると、側板a
を不当に歯車側面に付勢することになるため、トルクロ
スの発生や側板aが片押しされることによる容積効率の
低下を招く要因となる不具合も発生する。
【0006】このような不具合を解消するために、図1
9に示すシール部材gは、常時高圧である山形領域g1
を横断面L字形にし、それ以外の「く」字形領域g2
図20に示すように横断面U字形にしている。すなわ
ち、このものは、「く」字形領域g2 においてシール部
材gがU字の外部及び内部で液圧バランスし、内部応力
がシール部材の長手方向に伝達され難くなるため、上述
した中実のシール部材cの様な不具合は解消することが
できる。ところが、U字の内部を通じて低圧領域にも高
圧が回り込むため、この部位において側板aの歯車側の
面との間で圧力バランスが崩れ、側板を歯車側面に強く
片当たりさせることになる。このため、やはりトルクロ
スを発生する要因になるとともに、側面漏れが増大して
ポンプまたはモータの容積効率を大きく低下させる不具
合が発生する。
【0007】そこで、このような不具合に対処するため
に、本発明者が先頃提案した図21及び図22に示すシ
ール部材hは、常時高圧である山形領域h1 を横断面U
字形にし、「く」字形領域h2 を中実のものとしてい
る。ところが、高低圧が反転し、これに伴って突起部i
から「く」字形領域h2 に圧縮力が作用したり逆に引っ
張り力が作用したりしたときの噛み合い側に掛かる高圧
を、突起部iから「く」字形領域h2 にかけてのシール
部材hの弾性体強度だけで持たせなければならない。こ
のため、この部位が短時間で破損するという不具合を拭
えないものである。
【0008】本発明は、このような課題に着目してなさ
れたものであって、使用によって高、低圧領域が反転し
ても側板を適正な圧力バランスの下に歯車側面に添接さ
せておくことができ、しかも、シール部材の信頼性や耐
久性を確実に向上させることができるようにした液圧ポ
ンプ又はモータを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような構成を採用したものであ
る。
【0010】すなわち、本発明の歯車ポンプまたはモー
タは、ケース内に互いに噛合する一対の歯車を配設する
とともに、それらの歯車側面とケースとの間に、全体が
8の字形をなし噛合位置から円周方向に±180°以上
回転した高低圧仕切位置を放射方向に凹欠させてなるシ
ール溝を反歯車側に形成した側板を介在させ、その側板
のシール溝に弾性体シール部材を装着して、側板、シー
ル部材およびケースによって囲繞される領域に歯車側の
高圧領域から圧液を導入するようにしたものにおいて、
前記弾性体シール部材を、シール溝の形状に略対応した
8の字形をなし高低圧仕切位置に角状の突起部を有する
硬質シール部材と、高、低圧が反転しても常に高圧であ
る領域に略対応した山形をなし高低圧仕切位置に角状の
突起部を有する軟質シール部材とから構成し、硬質シー
ル部材及び軟質シール部材を、後者が前者の外周に密着
するようにしてシール溝に装着してなることを特徴とす
る。
【0011】具体的な実施の態様としては、硬質シール
部材のみが配設される「く」字形領域に対応するシール
溝の幅及び深さよりも、硬質シール部材及び軟質シール
部材が配設される山形領域に対応するシール溝の幅及び
深さの方を、より幅広に且つ深くしておくことが挙げら
れる。
【0012】この場合、軟質部材のシール溝からの浮き
上がりを防止するためには、軟質シール部材を、横断面
Z字状のものにし、山形領域に対応するシール溝におい
て硬質シール部材の溝底側に潜り込ませておくことが有
効となる。
【0013】特に、シール溝の形成を容易にするために
は、「く」字形領域に対応するシール溝の幅と深さの比
を略1:1とし、山形領域に対応するシール溝の幅と深
さの比も略1:1としておくことが望ましい。
【0014】このような構成のものであれば、歯車側に
高圧がたち、これに伴って側板の反歯車側の側面に高圧
が導入されたとき、山形領域に対応するシール溝に装着
された軟質シール部材に高圧の圧液が作用する。そし
て、この軟質シール部材が弾性変形することによって、
高低圧仕切位置に配設された突起部がシール溝の角状の
凹欠部分に好適に圧着し、高圧と低圧とを明確に区成す
る。しかも、かかる軟質シール部材の弾性変形は、その
内周に配置された硬質シール部材にバックアップされ
て、それ以上、つまりシール溝の「く」字形領域へ押し
込まれるほどに過度に弾性変形することがない。このた
め、高低圧が頻繁に反転し、これに伴って弾性体シール
部材に繰り返し圧縮/引っ張り力が作用しても、シール
溝の「く」字形領域に配設されたシール部分が早期疲労
や破損に至る不具合を有効に解消することができる。そ
して、これにより弾性体シール部材の耐久性を有効に高
めるとともに、入口、出口のどちらが高圧になっても理
想的な圧力バランスが図れ、容積効率や機械効率を有効
に向上させることが可能となる。
【0015】特に、硬質シール部材のみが配設される
「く」字形領域に対応するシール溝の幅及び深さより
も、硬質シール部材及び軟質シール部材が共に配設され
る山形領域に対応するシール溝の幅及び深さの方を、よ
り幅広に且つ深くした場合には、両シール部材に対して
必要かつ十分な装着スペースが確保され、適正な装着状
態が実現可能となる。
【0016】この場合、軟質シール部材を、横断面Z字
状のものにし、山形領域に対応するシール溝において硬
質シール部材の溝底側に潜り込ませた場合には、軟質シ
ール部材に液圧が作用してシール溝から浮き上がる方向
への付勢力が生じても、軟質シール部材を確実にシール
溝内に止どめておくことができる。このため、軟質シー
ル部材のシール溝からの脱落や、これに起因してシール
部材が歯車と側板との隙間を押し広げることによる側面
隙間の増大を未然に防止することができる。
【0017】特に、「く」字形領域に対応するシール溝
の幅と深さの比を略1:1とし、山形領域に対応するシ
ール溝の幅と深さの比も略1:1とした場合には、側板
にシール溝を適正に形成することができる。すなわち、
一般にこの種の側板には焼結品が用いられ、焼結品でこ
のような溝を形成する場合に、溝幅と溝深さとを略1:
1とすることで、加工を最も容易かつ効果的に行い得る
ことになるからである。
【0018】以上述べたように、本発明の歯車ポンプま
たはモータによれば、弾性体シール部材を、主として高
低圧仕切位置のシール性を担保するための軟質シール部
材と、これをバックアップする硬質シール部材とから構
成したため、側板の適正な圧力バランス状態を確保して
ポンプまたはモータの容積効率及び機械効率を有効に高
めるとともに、シール部材の早期疲労や破損を防いで耐
久性を確実に向上させることができるという優れた効果
が奏されるものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を、図1
〜図16を参照して説明する。
【0020】図1は歯車ポンプの縦断面図であり、図2
は図1におけるII-II 線断面図であり、図3は図1にお
けるIII-III 線断面図である。
【0021】この歯車ポンプは、フロントケース1と、
ボディ一体形のリヤケース2との間に一対の歯車3、4
を噛合状態で収容している。リヤケース2は接合端面2
aに隣接する部位に眼鏡状の穴21を開口させてなるも
ので、その穴21の内方端面21aに軸受孔22、23
を穿設し、それらの軸受孔22、23にブッシュ24、
25を嵌入させている。フロントケース1も、前記軸受
孔22、23に対応する部位に軸受孔12、13を穿設
し、それらの軸受孔12、13に同様にブッシュ14、
15を嵌入させている。そして、ブッシュ14、24
に、駆動歯車3を軸着した駆動軸31を軸承させ、ブッ
シュ15、25に、従動歯車4を軸着した従動軸41を
軸承させている。リヤカバー2は、図2に示すように、
両歯車3、4の噛合部Oに臨む位置に一対の出入口6、
7をそれぞれ開口させている。
【0022】また、前記歯車3、4の一方の側面3a、
4aとリヤケース2との間、および、他方の側面3b、
4bとフロントケース1との間に、それぞれ側板5を配
設している。この側板5は、歯車3、4の両側面3a、
3b、4a、4bに添接して容積空間をシールするため
のもので、図4に示すように、全体の輪郭は互いに噛み
合う歯車対3、4を軸方向から投影した形状をなし、2
つの軸孔51、52を打ち抜いている。
【0023】そして、図2において、一方の出入口6又
は7から流入した液を他方の出入口7又は6に流出させ
て、ポンプ又はモータとしての作用を営み得るようにな
っている。つまり、このポンプ/モータがモータ作用を
営むときは、出入口6、7のうち一方に供給した圧液を
歯溝に閉じ込めた状態で強制的に歯車3、4を押圧させ
つつ他方の出入口7、6にまで移動させ、その間に歯車
3、4に回転動力を付与する。また、ポンプ作用を営む
ときは、外部動力源で歯車3、4を同期逆回転駆動する
ことにより、出入口6、7の一方から吸入した液を他方
にまで導いて吐出する。
【0024】このような歯車ポンプまたはモータにおい
て、容積効率や機械効率を高めるためには、歯車3、4
の側面3a、3b、4a、4bを側板5によって確実に
シールしておく必要があり、しかも、側板5を過度に歯
車側面3a、3b、4a、4bに押し付けて摺動抵抗が
増大することがないように、その押付力も適切なものに
しておく必要がある。つまり、歯車ポンプまたはモータ
が作動すると、例えば図5に示すように、歯車3、4の
噛合位置Oと、この噛合位置Oから円周方向に±180
°以上回転した位置にある一対の高低圧仕切位置P、Q
との間の3の字形の領域が図中網掛けで示すように高圧
になる。また、これが逆回転すると、その高圧領域が、
駆動軸31及び従動軸41の軸心を結ぶ直線に対して線
対称となるように、つまり逆3の字形となるように反転
する。このときの高低圧仕切位置はR、Sとなる。そし
て、いずれの場合にもこの高圧領域において側板5が歯
車側面3a、4a、3b、4bから離れようとするた
め、それを押し返すための圧力バランスが必要になる。
【0025】そこで、前記側板5の反歯車側の面に、図
4に網掛けで示すようなシール溝53を設け、このシー
ル溝53に、図6に示す弾性体シール部材を装着してい
る。
【0026】詳述すると、前記シール溝53は、高低圧
が反転しても常に高圧である領域、すなわち、一対の高
低圧仕切位置P−R間、及び、Q−S間の山形領域に形
成される第1の溝部53aと、それ以外の領域、すなわ
ち、高低圧仕切位置P−Q間、及び、R−S間の「く」
字形の領域に形成され溝幅及び溝深さが前記第1の溝部
53aの溝幅及び溝深さに対して略1/2程度に設定さ
れた第2の溝部53bと、前記各高低圧仕切位置P、
Q、R、Sにおいて放射方向に凹欠されリヤケース穴2
1の位置にまで延出する第3の溝部53cとを具備して
なる。また、側板5の長手方向端部に切欠き54を設
け、この切欠き54を介して側板5の歯車側の面に存在
する圧液を側板5の肉厚方向に沿って反歯車側の面に導
入するようにしている。なお、第1の溝部53aの中央
部には、切欠き54よりも幅広であって放射方向に伸び
る圧力導入溝部53a1 が設けてある。
【0027】一方、図6に示す弾性体シール部材8は、
8の字形をなす硬質シール部材81と、山形をなす軟質
シール部材82とから構成される。
【0028】硬質シール部材81は、硬質プラスチック
素材等からなるもので、全体が図7〜図10に示すよう
な8の字状をなし、前記第1の溝部53aに嵌装される
半円形状の第1のシール部81aと、前記第2の溝部5
3bに嵌装される「く」字形状の第2のシール部81b
と、前記第3の溝部53cに嵌装される角状の突起部た
る第3のシール部81cとから構成されるものである。
つまり、第1のシール部81aと第2のシール部81b
が連続して8の字状の無端シール部材を形成し、第3の
シール部81cが有端のシール部材を構成している。ま
た、この硬質シール部材81のうち、第2の溝部53b
に嵌装される第2のシール部81bの幅寸法及び厚み寸
法を、第1の溝部53aに嵌装される第1のシール部8
1aの幅寸法及び上下寸法の略1/2程度に設定してい
る。具体的には、反溝底側の面811 を面一とし、溝底
側の面812 に凹凸を設けることによって実現してい
る。
【0029】また、軟質シール部材82は、適当な軟質
素材からなるもので、全体が図11〜図13に示すよう
な一対の分離した山形状をなし、前記第1の溝部53a
に嵌装される半円形状の第1のシール部82aと、前記
第3の溝部53cに嵌装される角状の突起部たる第3の
シール部82cとから構成されるものである。また、こ
の軟質シール部材82には、外周側であって反溝底側に
偏位した位置に第1の鍔部821 を形成し、内周側であ
って溝底側に偏位した位置に第2の鍔部822を形成し
て、横断面形状をZ形のものにしている。
【0030】そして、先ずシール溝53の第1の溝部5
3a及び第3の溝部53cに軟質シール部材82の第1
のシール部82a及び第3のシール部82cを装着し、
しかる後、シール溝53の第1の溝部53a、第2の溝
部53b及び第3の溝部53cに硬質シール部材81の
第1のシール部81a、第2のシール部81b及び第3
のシール部81cを装着している。この場合、図14に
示すように、硬質シール部材81の第1のシール部81
a及び第3のシール部81cの外周に軟質シール部材8
2の第1のシール部82a及び第3のシール部82cが
密着し、且つ、硬質シール部材81の第1のシール部8
1a及び第3のシール部81cの下面に軟質シール部材
81の鍔部822 が溝底側に潜り込むような形態で収容
されるようにしている。
【0031】このような構成のものであれば、歯車ポン
プまたはモータの作動によって側板5の歯車側の面に例
えば図5に網掛けで示したような高圧領域が発生したと
き、その液が出入口6を介して、または図15に矢印で
示すように切欠54を介して、それぞれ側板5の反歯車
側の面に導入される結果、反歯車側の面には図16に網
掛けで示すような高圧域が発生する。そして、歯車側の
面に発生する高圧領域に対して適切な反力を側板5に作
用させる。このため、側板5を適度な力で歯車3、4の
側面3a、3b、4a、4bに添接させることができ、
容積効率と機械効率を有効に向上させることができる。
【0032】その際、特に高低圧仕切位置P、Q、R、
Sに注目すると、シール溝53の第1の溝部53a及び
第3の溝部53cに導入される圧液によって、主に軟質
シール部材82の第1のシール部82a及び第3のシー
ル部82cが弾性変形し、特に第3のシール部82cが
シール溝53の第3の溝部53cの内壁に好適に圧着
し、高圧と低圧とを明確に区成する。しかも、かかる軟
質シール部材82は、その内周に配置された硬質シール
部材81にバックアップされて、それ以上、つまりシー
ル溝53の「く」字形をなす第2の溝部53b内へ押し
込まれるほどに過度に弾性変形を惹起することがない。
また、硬質シール部材81は全体として強度があるた
め、第3のシール部81cに比較的大きな液圧を受けて
も第2のシール部81bが変形するようなことがない。
このため、高低圧が頻繁に反転しても、これに伴ってシ
ール溝53の「く」字形をなす第2の溝部53bに配設
された弾性体シール部材が圧縮/引っ張り力を受けるこ
とによって早期に疲労し或いは破損する不具合を有効に
解消することができ、弾性体シール部材8の耐久性を確
実に向上させることができる。そして、これにより出入
口6、7のどちらが高圧になっても理想的な圧力バラン
スが図れ、機械効率も有効に向上させることが可能とな
る。
【0033】特に、硬質シール部材81のみが配設され
る「く」字形をなす第2の溝部53bの幅及び深さより
も、硬質シール部材81及び軟質シール部材82が共に
配設される山形をなす第1の溝部53aの幅及び深さの
方を、より幅広に且つ深くしているため、両シール部材
81、82に対して必要かつ十分な装着スペースを確保
でき、適正な装着状態が実現可能となる。
【0034】しかも、このような構造を利用して、軟質
シール部材82を、横断面Z字状のものにし、第1の溝
部53a及び第3の溝部53cにおいて硬質シール部材
81の溝底側に潜り込ませているため、軟質シール部材
82に液圧が作用して第1の溝部53a及び第3の溝部
53cから浮き上がる方向への付勢力が生じても、その
浮き上がりを抑え、それらの溝部53a、53c内に確
実に止どめておくことができる。このため、軟質シール
部材82のシール溝8からの脱落や、これに起因してシ
ール部材が歯車と側板との隙間を押し広げることによる
側面隙間の増大を未然に防止することができる。
【0035】なお、上記実施例において、第1の溝部5
3a、第2の溝部53b、第3の溝部53cそれぞれに
おける溝幅と溝深さとの比を、それぞれ略1:1として
おくことが望ましい。このようにすれば、側板5を焼結
品とする場合の加工性を最も有効なものにすることがで
きる。
【0036】その他、各部の具体的な構成等も、上述し
た実施例のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体縦断面図。
【図2】図1におけるII-II 線断面図。
【図3】図1におけるIII-III 線断面図。
【図4】同実施例の側板の反歯車側の面を示す図。
【図5】同実施例において高圧領域が発生した際の様子
を示す図2に対応した図。
【図6】同実施例で用いた弾性体シール部材を示す斜視
図。
【図7】弾性体シール部材を構成する硬質シール部材の
平面図。
【図8】同正面図。
【図9】同硬質シール部材を正面側から見た斜視図。
【図10】同硬質シール部材を背面側から見た斜視図。
【図11】弾性体シール部材を構成する軟質シール部材
の平面図。
【図12】同正面図。
【図13】同斜視図。
【図14】図3におけるX−X線断面図。
【図15】図3におけるY−Y線断面図。
【図16】同実施例の液圧バランス状態を示す図3に対
応した図。
【図17】従来の側板をシール溝側から見た図。
【図18】同側板のシール溝に装着されるシール部材を
示す図。
【図19】従来の他のシール部材を示す図。
【図20】図19におけるA−A線断面図。
【図21】従来の更に他のシール部材を示す図。
【図22】図21における部分拡大断面図。
【符号の説明】 P、Q、R、S…高低圧仕切位置 1…フロントケース 2…リヤケース 3、4…歯車 3a、3b、4a、4b…歯車側面 5…側板 8…弾性体シール部材 53…シール溝 81…硬質シール部材 81c…突起部(第3のシール部) 82…軟質シール部材 82c…突起部(第3のシール部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケース内に互いに噛合する一対の歯車を配
    設するとともに、それらの歯車側面とケースとの間に、
    全体が8の字形をなし噛合位置から円周方向に±180
    °以上回転した高低圧仕切位置を放射方向に凹欠させて
    なるシール溝を反歯車側に形成した側板を介在させ、そ
    の側板のシール溝に弾性体シール部材を装着して、側
    板、シール部材およびケースによって囲繞される領域に
    歯車側の高圧領域から圧液を導入するようにしたものに
    おいて、 前記弾性体シール部材を、シール溝の形状に略対応した
    8の字形をなし高低圧仕切位置に角状の突起部を有する
    硬質シール部材と、高、低圧が反転しても常に高圧であ
    る領域に略対応した山形をなし高低圧仕切位置に角状の
    突起部を有する軟質シール部材とから構成し、硬質シー
    ル部材及び軟質シール部材を、後者が前者の外周に密着
    するようにしてシール溝に装着してなることを特徴とす
    る歯車ポンプまたはモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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