JPH09263597A - 新規ペプチド - Google Patents

新規ペプチド

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JPH09263597A
JPH09263597A JP8103481A JP10348196A JPH09263597A JP H09263597 A JPH09263597 A JP H09263597A JP 8103481 A JP8103481 A JP 8103481A JP 10348196 A JP10348196 A JP 10348196A JP H09263597 A JPH09263597 A JP H09263597A
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JP
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peptide
gln
amino acid
met
terminal
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Application number
JP8103481A
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English (en)
Inventor
Masaaki Yoshikawa
正明 吉川
Kuniaki Yoshikawa
邦昭 吉川
Hajime Hatta
一 八田
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Taiyo Kagaku Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Kagaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞性免疫増強物質として飼料、食品、化粧
品、医薬品または生化学試薬として有用であるペプチド
を得ることを目的とする。 【解決手段】 ペプチドのアミノ酸配列がC末端より少
なくとも -Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸5
残基を有することで上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペプチドのアミノ酸
配列がC末端より少なくとも -Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C
末端)のアミノ酸5残基を有する新規ペプチドに関す
る。本発明のペプチドはマクロファージの貪食能(ファ
ゴサイトーシス活性)を促進する生理活性を有し、細胞
性免疫増強物質として飼料、食品、化粧品、医薬品また
は生化学試薬として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、食品蛋白質由来のペプチドに種々
の生理活性が見いだされ、それらを飼料、食品、化粧品
および医薬品分野で有効に利用する研究開発が注目され
ている。具体的には、乳、卵、魚肉、血液、大豆、小
麦、米などに含まれる蛋白質を酵素分解して得られるペ
プチドが、カルシウム吸収促進活性、高血圧低下活性、
コレステロール吸収阻害活性、免疫増強活性などの生理
活性を示すことが見いだされ、それら生理活性ペプチド
の有効利用に関する研究開発が進められている。通常、
ペプチドは生体の神経系、循環系、免疫系、細胞分化・
増殖系、消化系、および内分泌系などに作用し、種々の
生理活性を発現することが知られている。現在までに、
食品蛋白質から、神経系に作用するものとして、種々の
オピオイドペプチドや抗オピオイドペプチド、循環系に
作用するアンジオテンシン変換酵素阻害ペプチドや血小
板凝集阻害ペプチド、また、免疫系に作用するファゴサ
イトーシス活性促進ペプチドなどが発見されている。さ
らに、細胞分化・増殖系に作用するものとしては、免疫
担当細胞、神経細胞、上皮細胞などに増殖活性を有する
ペプチドや、インターロイキンなどのサイトカイン産生
促進ペプチド、消化系に作用するものとして、消化酵素
阻害ペプチド、胃液分泌抑制ペプチド、胆汁酸吸収阻害
ペプチド、ミネラル吸収促進ペプチド、および内分泌系
に作用する各種ホルモン様の活性を有するペプチドなど
が発見されている。
【0003】現在、食品蛋白質由来のペプチドには種々
の生理活性が見出されているが、それらペプチドを各種
疾病の予防に有効利用する場合、ペプチドの生理活性と
して生体の免疫系に作用する活性が重要である。生体の
免疫系では、マクロファージが非特異的な異物除去(貪
食能)を担当し、生体内で産生された老廃物や感染症の
病原体などに対する生体防御を行う。したがって、疾病
予防を目的としてペプチドを利用する場合、マクロファ
ージの貪食能(ファゴサイトーシス活性)を促進する活
性が重要である。従来、マクロファージ貪食能を促進す
るペプチドとして、人乳のカゼインからVal-Gul-Pro-Il
e-Pro-Tyr およびLeu-Leu-Tyr のアミノ酸配列を有する
ペプチド(F.Parkerら, Eur.J.Biochem.,145巻, 677 ペ
ージ, 1984年)が、また米の蛋白質からGly-Tyr-Pro-Me
t-Tyr-Pro-Leu-Pro-Arg のアミノ酸配列を有するペプチ
ド(特開平07-258288 )が開示されている。しかしなが
ら、これらの蛋白質は調製が困難で大量供給には適さ
ず、また高価でもあり、これらの蛋白質を酵素分解し
て、生理活性ペプチドを大量に得るのは困難である。一
方、合成により得られたペプチドが同種の生理活性を有
することが知られ、それらの医薬品としての応用が検討
されているが、飼料や食品への応用を考える場合には安
全性の面より、合成ペプチドよりも食品蛋白質由来のペ
プチドの方が望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はペプチドの生
理活性として、マクロファージの貪食能(ファゴサイト
ーシス活性)を促進する活性に着目し、大量供給可能な
食品蛋白質から細胞性免疫増強物質として飼料、食品、
化粧品、医薬品あるいは生化学試薬として利用可能な該
活性を有するペプチドを提供することを課題とする。ま
た、該ペプチドのアミノ酸配列とマクロファージ貪食能
を促進する活性の相関を調べ、活性の発現に必要な最少
単位のペプチドを合成し、それを細胞内免疫増強物質と
して医薬品または生化学試薬として提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、大量供給
が可能な食品蛋白質の酵素分解物がマクロファージの貪
食能(ファゴサイトーシス活性)を促進する生理活性を
有することを見出した。次にその酵素分解物から種々の
ペプチドを分離、精製し、ファゴサイトーシス活性を有
するペプチドを得た。さらに得られたペプチド配列をも
とに各種ペプチドを合成し、マクロファージの貪食能
(ファゴサイトーシス活性)を促進する活性の発現に必
要なアミノ酸配列の最小単位を見いだし、本発明を完成
した。すなわち、本発明はアミノ酸配列がC末端より少
なくとも-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg( C末端)の5残基を有
する新規ペプチドに関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明でいうペプチドとは、アミ
ノ酸配列がC末端より少なくとも-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg
(C末端)の5残基を有するペプチドであれば特に限定
しないが、好ましくはペプチドのアミノ酸配列がC末端
から少なくとも-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)の
アミノ酸の6残基を有するペプチド、ペプチドのアミノ
酸配列がC末端から少なくとも-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-P
he-Arg(C末端)のアミノ酸の7残基を有するペプチ
ド、ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも-M
et-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸
の8残基を有するペプチド、ペプチドのアミノ酸配列が
C末端から少なくとも-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-P
he-Arg(C末端)のアミノ酸の9残基を有するペプチ
ド、ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも-G
ln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)の
アミノ酸の10残基を有するペプチド、ペプチドのアミ
ノ酸配列がC末端から少なくとも-Val-Gln-Met-Met-Tyr
-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の11
残基を有するペプチド、ペプチドのアミノ酸配列がC末
端から少なくとも-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-G
ly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の12残基を有す
るペプチド、ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少な
くとも-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu
-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の13残基を有するペプ
チド、ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-P
he-Arg(C末端)のアミノ酸の14残基を有するペプチ
ド、ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも-G
lu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu
-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の15残基を有するペプ
チド、ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-G
ly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の16残基を有す
るペプチド、ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少な
くとも-Glu-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr
-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の17
残基を有するペプチド、ペプチドのアミノ酸配列がC末
端から少なくとも-Thr-Glu-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-G
ln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)の
アミノ酸の18残基を有するペプチド、ペプチドのアミ
ノ酸配列がC末端から少なくとも-Val-Thr-Glu-Gln-Glu
-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-P
he-Arg(C末端)のアミノ酸の19残基を有するペプチ
ドの1種又は2種以上のペプチド又はペプチド組成物で
ある。また、より好ましくはペプチドのアミノ酸配列が
Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の5残基から
なるペプチド、C末端からGln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C
末端)のアミノ酸6残基からなるペプチド、Tyr-Gln-Il
e-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸7残基からなる
ペプチド、Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)
のアミノ酸8残基からなるペプチド、Met-Met-Tyr-Gln-
Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸9残基からな
るペプチド、Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Ar
g(C末端)のアミノ酸10残基からなるペプチド、Val-
Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)の
アミノ酸11残基からなるペプチド、Pro-Val-Gln-Met-
Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸
12残基からなるペプチド、Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-
Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸13
残基からなるペプチド、Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-
Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸14
残基からなるペプチド、Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-
Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸
15残基からなるペプチド、Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-
Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)の
アミノ酸16残基からなるペプチド、Glu-Gln-Glu-Ser-
Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Ar
g(C末端)のアミノ酸17残基からなるペプチド、Thr-
Glu-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Il
e-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸18残基からな
るペプチド、Val-Thr-Glu-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gl
n-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のア
ミノ酸19残基からなるペプチドが挙げられる。
【0007】本発明のペプチドは特に限定するものでは
なく例えばペプチドシンセサイザーによる合成又は蛋白
質を酵素分解することで得られる。酵素分解の原料とす
る蛋白質はその蛋白質のアミノ酸配列の中に、少なくと
も-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg- のアミノ酸5残基を有する蛋
白質であれば特に限定しないが、例えば卵蛋白質、乳清
蛋白、脱脂大豆蛋白、血漿蛋白などの利用が一般的で、
好ましくは卵白蛋白質で、最も好ましくは鶏卵卵白の主
要な蛋白質であるオボアルブミンの利用が挙げられる。
酵素はペプチドのC末端からアミノ酸5残基 -Ile-Gly-
Leu-Phe-Arg(C末端)を含むペプチドを切り出す酵素で
あれば特に限定しないが、例えば微生物由来の蛋白質分
解酵素や動物臓器由来の蛋白質分解酵素の利用が挙げら
れる。この中で好ましくはトリプシンの利用である。酵
素分解の後、酵素を加熱により失活させ、次いで、これ
を凍結乾燥やスプレードライ等で粉末化することによ
り、本発明のペプチドの粗調製品を得ることができる。
更に、生理活性ペプチドを製造する場合、一般的に免疫
系に作用するペプチドは回腸収縮活性を有するものが多
いことが知られているため、モルモットの回腸収縮活性
をスクリーニングの指標として、イオン交換クロマトグ
ラフィー、高速液体クロマトグラフィーやキャピラリー
電気泳動などの、通常ペプチドの精製に利用される分離
精製法を利用して生理活性ペプチドの精製を行うことが
できる。また、本発明のペプチドは市販のペプチドシン
セサイザーを用いることによっても容易に合成が可能で
ある。
【0008】例えば、Sam2型ペプチド合成装置(バ
イオサーチ社製)を用いてペプチドの合成を行う。即
ち、樹脂に活性基を保護したアミノ酸を吸着させ、これ
にデブロッキング液を注入して保護基を除去し、活性基
を保護したアミノ酸を注入し、両者を反応させ、ジペプ
チドを合成する。この操作を繰り返すことにより、目的
とする配列を有するペプチドを合成する。ペプチドの担
体としての樹脂からの脱離と保護基の除去は、10%ア
ニソールを含む無水フッ化水素中で0℃の温度条件下に
1時間攪拌することにより行う。フッ化水素を留去した
後樹脂をエーテルで洗浄し、30%酢酸により抽出し、
凍結乾燥により粗ペプチドが得られる。この粗ペプチド
を0.1%トリフルオロ酢酸に溶解した後、オクタデシ
ルシラン(ODS)カラムを接続した高速液体クロマト
グラフにより、0.1%のトリフルオロ酢酸を含むアセ
トニトリルの直線的濃度勾配にて展開し精製する。目的
とするペプチドは、ペプチド特有の溶出位置を示す。こ
のようにして得られたペプチドのアミノ酸配列は、プロ
テインシーケンサーによる配列分析及びアミノ酸分析計
によるアミノ酸分析により特定できる。
【0009】本発明のペプチドは、マクロファージの貪
食能(ファゴサイトーシス活性)を促進する生理活性を
有し、ヒト及び動物に対する免疫増強剤として使用され
る。すなわち、本発明のペプチドは本発明のペプチドは
免疫増強物質として、生体防衛能を高める機能を有する
ため、魚や家畜の飼料、経口経管流動食、スポーツフー
ド、ベビーフード、医療食などの食品、及び化粧品、医
療品、生化学試薬などに有用である。
【0010】
【実施例】
実施例1 酵素分解による本発明ペプチドの製造方法 卵白アルブミン水溶液(40mg/ml)に1/100
量のトリプシンを添加し、37℃にて5時間消化した。
10分間沸騰水中に置き酵素を失活させた後、1%とな
るよう2−メルカプトエタノールを添加した。その1m
lをODSカラム(Cosmosil 5C18−A
R,20×250mm,ナカライテスク社製)を接続し
た高速液体クロマトグラフ(M600型、日本ウォータ
ーズ社製)により0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセ
トニトリルの直線的濃度勾配(0−50%/50分)、
10ml/分にて分画した。各ピークを濃縮遠心機にて
乾燥後モルモット回腸収縮活性を測定した。39分にて
溶出されるピークに活性を認め、さらにこのピークをフ
ェネチルカラム(Develosil PHA−T−5
,4.6×150mm,野村化学社製) を接続した高速
液体クロマトグラフにてODSカラムの場合と同様の展
開溶媒、1ml/分の条件で分画した。43分にて溶出
される画分に活性を認め、プロテインシーケンサー(4
77A, アプライドバイオシステムズ社製) によって解
析したところ卵白アルブミンの第200−218残基に
相当する19残基からなるペプチド(Val-Thr-Glu-Gln-
Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Le
u-Phe-Arg)であった。本ペプチドの100μMの示すフ
ァゴサイトーシス活性を試験例2の方法にて測定した結
果、リン酸緩衝液の示す活性を100として相対値で1
93であった。
【0011】実施例2 合成による本発明ペプチドの製造方法 Sam2型ペプチド合成装置(バイオサーチ社製)を用
いて、同装置の標準プロトコールに従って合成し、脱保
護の後、ODSカラムを接続した高速液体クロマトグラ
フィー、さらにフェネチルカラムを接続した高速液体ク
ロマトグラフィーにより実施例1と同条件で精製した。
即ち、1g当たり0.5mmolのt-Boc-Arg(Tos)を結
合したアシルオキシメチル樹脂2gをペプチド合成装置
の反応容器にセットし、45v/v%トリフルオロ酢
酸、2.5v/v%アニソール、52.5v/v%ジク
ロロメタンを含む脱保護液と20分間接触させt-Boc 基
を除いた。ジクロロメタンによる洗浄の後、10v/v
%ジイソプロピルエチルアミンを含むジクロロメタンに
て樹脂中和し、ジクロロメタンにより洗浄した。その後
6.7mmolのt-Boc-Phe 及び6.7mmolのジイ
ソプロピルカルボジイミド(それぞれ理論当量の6.7
倍)を含む34mlのジクロロメタン、ジメチルフォル
ムアミド混合液中で2時間室温にて反応せしめた。ジメ
チルフォルムアミド及びジクロロメタンにて順次洗浄し
た後、上記と同様に脱保護を行い、以下同様にC末端か
ら t-Boc-Leu、t-Boc-Gly 、t-Boc-Ile 、t-Boc-Gln 、
t-Boc-Tyr(Cl2 Bzl)、t-Boc-Met 、t-Boc-Met、t-Boc-G
ln 、t-Boc-Val 、t-Boc-Pro 、t-Boc-Lys(Cl-Z) 、t-B
oc-Ser(Bzl)、t-Boc-Glu(OBzl) 、t-Boc-Gln 、t-Boc-G
lu(OBzl) 、t-Boc-Thr(Bzl)、t-Boc-Val を順次結合さ
せて、t-Boc-Val-Thr(Bzl)-Glu(OBzl)-Gln-Glu(OBzl)-S
er(Bzl)-Lys(Cl-Z)-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr(Cl2 Bzl)
-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(Tos)樹脂を得た。
【0012】この樹脂を10%アニソールを含む無水フ
ッ化水素中で1時間0℃で反応させた後、フッ化水素の
留去及びエーテルによる洗浄を行った。得られたペプチ
ド及び樹脂の混合物から30%酢酸にてペプチドを抽出
し凍結乾燥することによって約800mg粗ペプチドを
得た。粗ペプチドを0.1%トリフルオロ酢酸に溶解し
た後、オクタデシルシランカラム(Cosmosil
5C18−AR、20φ×250mm,ナカライテスク
社製)を接続した高速液体クロマトグラフ(M600
型、日本ウォーターズ社製) により、0.1%のトリフ
ルオロ酢酸を含むアセトニトリルの直線的濃度勾配(0
〜50%/50分)、10ml/分にて展開した。目的
とするペプチドはアセトニトリル濃度約39%にて抽出
された。このようにして得られた物質が Val-Thr-Glu-G
ln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly
-Leu-Phe-Argであることはプロテインシーケンサー(4
77A、アプライドバイオシステムズ社製)により確認
した。また、本ペプチドの100μMの示すファゴサイ
トーシス活性を試験例2の方法にて測定した結果、リン
酸緩衝液の示す活性を100として相対値で193であ
った。
【0013】試験例1 モルモット回腸収縮活性の測定 体重300〜350gのモルモットより抽出した回腸か
ら縦走筋神経叢標本を調製し、該標本の一端を糸を介し
て等長性トランスデューサーに接続し、他端を内容積2
mlのマグナス管の底に固定した(高木他編、94〜9
9頁、南山堂、1972年発行)。マグナス管にはクレ
ブスーリンゲル液を満たし、37℃の温度に保ち、酸素
/二酸化炭素混合ガス(95:5)を通気した。マグナス管
内にペプチドのサンプルを添加し、筋収縮の張力を電気
的に記録した。モルモット回腸収縮活性は回腸収縮反応
を最大値の50%誘起する値(EC50)として求め
た。
【0014】試験例2 ファゴサイトーシス活性の測定方法 ヒト末梢血にリン酸緩衝液を加え1000rpm×5分
の遠心分離で血球を洗浄した後、リン酸緩衝液にて4×
106 個/mlの血球の懸濁液を調製した。この溶液1
00μlを採り、リン酸緩衝液に溶解させたペプチド溶
液10μlを加え37℃で10分インキュベートを行
い、次いでヒト末梢血でオプソニン化した4×108
/mlの蛍光標識ラテックスビーズ液10μlを加え、
さらに5分インキュベートを行った。EDTAを含むリ
ン酸緩衝液で反応を停止させ、遠心により血球を分離
し、これに塩化アンモニウム溶血剤を加えて溶血させ白
血球を得た。これをEDTAを含むリン酸緩衝液に懸濁
後、フローサイトメトリーで測定した。ペプチドの示す
ファゴサイトーシス活性はペプチド無添加のリン酸緩衝
液の示す活性を100とする相対値として計算した。
【0015】試験例3 ファゴサイトーシス活性の発現に必要なペプチド配列の
検索 オボアルブミンのアミノ酸配列を指標にして、実施例1
で得られたペプチドのアミノ酸配列のC末端から4、
5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、
15、16、17、18および19残基のアミノ酸配列
を有するぺプチドの合成を実施例2で示した方法で行っ
た。それぞれの合成ペプチドを用い、試験例1及び2の
方法でモルモット回腸収縮活性及びファゴサイトーシス
活性を測定し比較した。結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1からペプチドのC末端から少なくとも
-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg( C末端)に示す5つのアミノ酸
残基の配列を有するペプチドがファゴサイトーシス活性
を促進することが明らかとなった。また、ペプチドのC
末端からTyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)に示す
7つのアミノ酸残基の配列を有するペプチドで強くファ
ゴサイトーシス活性を促進することが分かった。
【0018】本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙
げれば以下のとおりである。 (1)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の5残基を
有するペプチド。 (2)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の6残
基を有するペプチド。 (3)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の
7残基を有するペプチド。 (4)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ
酸の8残基を有するペプチド。 (5)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のア
ミノ酸の9残基を有するペプチド。 (6)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)
のアミノ酸の10残基を有するペプチド。 (7)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末
端)のアミノ酸の11残基を有するペプチド。
【0019】(8)ペプチドのアミノ酸配列がC末端か
ら少なくとも-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-L
eu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の12残基を有するペ
プチド。 (9)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくとも
-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-A
rg(C末端)のアミノ酸の13残基を有するペプチド。 (10)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくと
も-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu
-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の14残基を有するペプ
チド。 (11)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくと
も-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly
-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の15残基を有する
ペプチド。
【0020】(12)ペプチドのアミノ酸配列がC末端
から少なくとも-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met
-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の
16残基を有するペプチド。 (13)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくと
も-Glu-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln
-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の17残基
を有するペプチド。 (14)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくと
も-Thr-Glu-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr
-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の18
残基を有するペプチド。 (15)ペプチドのアミノ酸配列がC末端から少なくと
も-Val-Thr-Glu-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met
-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の
19残基を有するペプチド。 (16)ペプチドのアミノ酸配列がIle-Gly-Leu-Phe-Ar
g(C末端)のアミノ酸の5残基からなるペプチド。
【0021】(17)ペプチドのアミノ酸配列がGln-Il
e-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の6残基からな
るペプチド。 (18)ペプチドのアミノ酸配列がTyr-Gln-Ile-Gly-Le
u-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の7残基からなるペプチ
ド。 (19)ペプチドのアミノ酸配列がMet-Tyr-Gln-Ile-Gl
y-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の8残基からなるペ
プチド。 (20)ペプチドのアミノ酸配列がMet-Met-Tyr-Gln-Il
e-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の9残基からな
るペプチド。 (21)ペプチドのアミノ酸配列がGln-Met-Met-Tyr-Gl
n-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の10残基
からなるペプチド。 (22)ペプチドのアミノ酸配列がVal-Gln-Met-Met-Ty
r-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の11
残基からなるペプチド。
【0022】(23)ペプチドのアミノ酸配列がPro-Va
l-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)
のアミノ酸の12残基からなるペプチド。 (24)ペプチドのアミノ酸配列がLys-Pro-Val-Gln-Me
t-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ
酸の13残基からなるペプチド。 (25)ペプチドのアミノ酸配列がSer-Lys-Pro-Val-Gl
n-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のア
ミノ酸の14残基からなるペプチド。 (26)ペプチドのアミノ酸配列がGlu-Ser-Lys-Pro-Va
l-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)
のアミノ酸の15残基からなるペプチド。 (27)ペプチドのアミノ酸配列がGln-Glu-Ser-Lys-Pr
o-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末
端)のアミノ酸の16残基からなるペプチド。 (28)ペプチドのアミノ酸配列がGlu-Gln-Glu-Ser-Ly
s-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-Phe-Arg
(C末端)のアミノ酸の17残基からなるペプチド。
【0023】(29)ペプチドのアミノ酸配列がThr-Gl
u-Gln-Glu-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-
Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の18残基からな
るペプチド。 (30)ペプチドのアミノ酸配列がVal-Thr-Glu-Gln-Gl
u-Ser-Lys-Pro-Val-Gln-Met-Met-Tyr-Gln-Ile-Gly-Leu-
Phe-Arg(C末端)のアミノ酸の19残基からなるペプチ
ド。 (31)(1)〜(15)いずれか記載のペプチドを1
種または2種以上を含むペプチド組成物。 (32)(16)〜(30)いずれか記載のペプチドを
1種または2種以上を含むペプチド組成物。 (33)(1)〜(15)及び(31)のいずれか記載
のペプチド又はペプチド組成物であってマクロファージ
のファゴサイトーシス活性を促進するペプチド。 (34)(16)〜(30)及び(32)のいずれか記
載のペプチド又はペプチド組成物であってマクロファー
ジのファゴサイトーシス活性を促進するペプチド。
【0024】
【発明の効果】本発明により、マクロファージの貪食能
(ファゴサイトーシス活性)を促進するペプチドが提供
される。本発明のペプチドは免疫増強物質として、生体
防衛能を高める機能を有するため、魚や家畜の飼料、経
口経管流動食、スポーツフード、ベビーフード、医療食
などの食品、及び化粧品、医療品、生化学試薬などに有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/00 A61K 7/00 J 38/00 ABD C07K 14/415 C07K 14/415 A61K 37/02 ABD

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペプチドのアミノ酸配列がC末端より少
    なくとも以下に示す5つのアミノ酸残基を有するペプチ
    ド。 -Ile-Gly-Leu-Phe-Arg(C末端)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005012355A1 (es) * 2003-07-31 2005-02-10 Consejo Superior De Investigaciones Científicas Péptidos bioactivos derivados de proteínas de la clara de huevo mediante hidrólisis enzimática

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