JPH09265935A - 分析装置 - Google Patents

分析装置

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JPH09265935A
JPH09265935A JP8075851A JP7585196A JPH09265935A JP H09265935 A JPH09265935 A JP H09265935A JP 8075851 A JP8075851 A JP 8075851A JP 7585196 A JP7585196 A JP 7585196A JP H09265935 A JPH09265935 A JP H09265935A
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ion trap
analyzer
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ions
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貴之 鍋島
Minoru Sakairi
実 坂入
Yasuaki Takada
安章 高田
Yukiko Hirabayashi
由紀子 平林
Hideaki Koizumi
英明 小泉
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    • H01J49/42Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
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    • H01J49/424Three-dimensional ion traps, i.e. comprising end-cap and ring electrodes
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    • H01J49/0431Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for liquid samples
    • H01J49/044Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components for liquid samples with means for preventing droplets from entering the analyzer; Desolvation of droplets
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン偏光器などの複雑なイオン光学系を必要
とすることなく、他の粒子(電場や磁場の影響を受けな
い大きな帯電液滴や中性粒子や光子など)に起因するノ
イズを低減することが可能な質量分析装置を提供する。 【解決手段】イオンの軌道と他の粒子の軌道を質量分析
部の内部で分離することより、偏向器を用いる必要無
く、イオン検出部に他の粒子が到達するのを防ぐことが
可能になる。 【効果】小さく簡単な構造で且つ高いSN比を有する質
量分析装置を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有害物質を分離分
析するための環境計測技術の分野に属し、特に、水中に
混在する人体に有害な有機物質を分離し大気圧下でイオ
ン化した後、電場を利用し、それらイオンを質量で分離
分析して検出する技術や、水中の微量金属をプラズマを
用いてイオン化した後、電場を利用してそれらイオンを
質量で分離分析して検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電場を利用してイオンを質量で分離分析
する代表的な方法のひとつとして、イオントラップ型質
量分析部を用いた質量分析方法があげられる。イオント
ラップ型質量分析部を有する質量分析装置には、水中に
混在する人体に有害な有機物質を検出するための液体ク
ロマトグラフ/質量分析装置(Liquid Chromatograph /
Mass Spectrometer;LC/MS)や、水中の微量金属
を検出するためのマイクロ波プラズマイオン化質量分析
装置(Microwave Induced Plasma/ Mass Spectromete
r;MIP/MS)、誘導結合プラズマイオン化質量分
析装置(Inductive Coupled Plasma/ Mass Spectromete
r;ICP/MS)などがある。これらの分析装置で、
電場や磁場の影響を受けない大きな帯電液滴や中性粒子
や光子などは、イオン検出部まで到達するとノイズの原
因となり、計測対象となるイオンの検出効率を低下させ
る。これら他の粒子(電場や磁場の影響を受けない大き
な帯電液滴や中性粒子や光子など)に起因するノイズを
低減させるため、従来の技術としては、質量分析部に入
射させる前段あるいは質量分析部から出射させた後段
に、電場や磁場によってイオンの軌道を偏向する偏向器
を設け、イオンだけをイオン検出部に到達させる方法が
採用されている。他の粒子は、偏向器の影響を受けない
のでイオンとは異なる軌道を通ることとなり、イオン検
出部には到達しない。
【0003】このようにイオンを偏向させるためには性
能の良いイオン偏向器が必要となるが、そのイオン偏向
器のうち、電場を用いる偏向器を質量分析部の前段に設
けた例は特開平7−85834号に記載されており、磁
場を用いる偏向器を質量分析部の後段に設けた例は特開
昭61−107650号に記載されている。
【0004】電場を用いるイオン偏向器を質量分析部の
前段に設けた代表的なLC/MSの構成のひとつを図1
0に示す。
【0005】試料は、液体クロマトグラフなどの溶液中
の混合物を分離する手段から送液され、イオン源1に導
入される。イオン源1で生成された試料に関するイオン
は、第1電極に開いたイオン導入細孔2を通して、第1
電極と第2電極に囲まれ、排気部3によって排気されて
いる中間圧力領域4に送られ、さらに第2電極に開いた
イオン導入細孔5を通して、真空領域へと導入される。
大気やイオンが真空中に導入される際に、断熱膨張で冷
却されることによってイオンに水分子が付着する、いわ
ゆるクラスタリングを防止するため、第1電極と第2電
極はヒーターにより摂氏100度程度に加熱されてい
る。真空領域に導入されたイオンは、引き出し電極6に
より加速され、イオン偏向器である二重円筒型静電レン
ズ7へと送られる。二重円筒型静電レンズは、同軸円筒
状の内側電極8と外側電極9から構成されており、内側
電極8には複数の開口部10が設けられている。この開
口部10を通して、外側電極9の電界が内側電極8の内
部へと浸透し、イオンの軌道を変化させる電位分布が形
成される。イオン導入細孔2、5及び、引き出し電極6
の中心軸と、この二重円筒型静電レンズの中心軸をずら
して配置すると、イオンは偏向を受けて実線で示した軌
道11を通る。静電レンズ7の終端でのイオンの軌道1
1上に、開口部12の開口する電極13と、その開口部
12と中心軸を共有する質量分析部14を配置しておけ
ば、他の粒子(電場や磁場の影響を受けない大きな帯電
液滴や中性粒子や光子など)は、ほぼ直進する軌道15
を通って電極13の開口部以外の場所に当たるため質量
分析部14への進入が妨げられ、イオンだけがイオン取
り込み口12から質量分析部14に取り込まれる。この
とき、他の粒子による電極13の汚れを軽減するため、
電極13はヒータなどにより加熱されていることが望ま
しい。質量分析部14の内部において、イオンは高周波
電場の影響を受け、質量に応じてある軌道に収束する。
質量分析部14の内部には、イオンの軌道を安定させる
ために必要なバッファーガスが、バッファーガス導入部
17より導入されている。イオンは質量分析部14の内
部で高周波電場により質量分離されて、イオン検出器1
6で検出される。
【0006】次に、磁場を用いるイオン偏向器を質量分
析部の後段に設けた代表的なLC/MSの構成のひとつ
を図11に示す。
【0007】試料は、液体クロマトグラフなどの溶液中
の混合物を分離する手段から送液され、イオン源1に導
入される。イオン源1で生成された試料に関するイオン
は、第1電極に開いたイオン導入細孔2を通して、第1
電極と第2電極に囲まれ、排気部3によって排気されて
いる中間圧力領域4に送られ、さらに第2電極に開いた
イオン導入細孔5を通して、真空領域へと導入される。
大気やイオンが真空中に導入される際に、断熱膨張で冷
却されることによってイオンに水分子が付着する、いわ
ゆるクラスタリングを防止するため、第1電極と第2電
極はヒーターにより摂氏100度程度に加熱されてい
る。真空領域に導入されたイオンは、引き出し電極6に
より加速され、質量分析部14に送られる。質量分析部
14の内部において、イオンは高周波電場の影響を受
け、質量に応じてある軌道に収束する。質量分析部14
の内部には、イオンの軌道を安定させるために必要なバ
ッファーガスが、バッファーガス導入部17より導入さ
れている。イオンは質量分析部14の内部で高周波電場
により質量分離され、他の粒子と一緒に、質量分析部1
4から出射される。
【0008】質量分析部14の後段には、イオン偏向器
である対向する一対の扇型電磁石18が設置されてい
る。扇型電磁石18に送られた他の粒子は、磁場の影響
を受けないので、ほぼ直進する軌道19を通って直進
し、イオン検出部16には到達しないが、扇型電磁石1
8に送られたイオンは、磁場方向18の磁場の影響を受
け、円軌道20を通ってイオン検出部16に到達し、検
出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術における
イオン偏光器は、二重円筒型の静電レンズと、対向する
一対の扇形電磁石である。これらの偏向器を用いること
によって、イオンと他の粒子を分離しノイズを低減でき
るが、一方では次のような問題が生じる。
【0010】まず、これらの偏向器を製作し、装置内部
に組み込むための組立工程が増える。しかも、それに高
い組立精度が要求される。次に、偏向器を配置するため
の空間が必要となり、装置規模が大きくなる。それに伴
い、真空領域を排気するための真空ポンプに対する要求
が厳しくなる。また、偏向器用の電源の増設、ポンプの
排気量の増加などによってコストや装置動作時の消費電
力が増加する。さらに、イオンの軌道を正確に制御する
ための装置パラメータが増え、操作性が低下する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、イオンの軌道と他の粒子の軌道を質量分析部の
内部で分離する。それにより、偏向器を用いる必要無く
イオン検出部に他の粒子が到達するのを防ぐことが可能
になる。電場を用いた質量分析部には、イオンを取り込
む入射口があり、分析後イオンを出射する出射口があ
る。他の粒子は電場の影響を受けないので、入射口から
入射した後およそ直進軌道を取ると考えられる。このた
め入射口と出射口の軸をずらした場合、あるいは、他の
粒子の軌道上から出射口をずらした場合には、他の粒子
は出射口から出て来ずに、イオン検出部には到達しな
い。
【0012】具体的には、イオントラップ型質量分析部
などによって実現できる。イオントラップ型質量分析部
は、2つの対向するエンドキャップ電極とそれらの間の
空間を囲むように配置されるリング電極から構成されて
おり、高周波電場を利用して、入射したイオンを貯め込
んだ後にエンドキャップ電極の中心軸上に開いた細孔を
通してイオンを引き出し質量分析する。このイオントラ
ップ型質量分析部におけるイオン軌道計算の結果、イオ
ントラップ型質量分析部の内部にヘリウムなどの軽量で
不活性なガスを導入すれば、イオンは、そのガス粒子と
の衝突の効果により、エンドキャップ電極の中心軸か
ら、両エンドキャップ電極間距離の約25%に当たる距
離だけ離れた位置に存在しても、数ミリ秒以下の時間で
十分に中心軸に収束することを見出した。イオントラッ
プ型質量分析部のこの特性を考えると、イオンを必ずし
もエンドキャップ電極の中心軸に沿って入射させなくて
もイオンを収束できることがわかる。従って、イオント
ラップ型質量分析部の場合、イオンの入射をエンドキャ
ップ電極の中心軸上以外の場所に開いた細孔から行って
内部に貯め込み、貯め込んだイオンの出射だけをエンド
キャップ電極の中心軸上に開いた細孔から行えば、イオ
ン偏光器を設けることなく、イオンと他の粒子に異なる
軌道を通らせることが可能となる。このような構造を採
用することによって他の粒子に起因する検出時のノイズ
を抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、水中に混在する人体に
有害な有機物質や、水中の微量金属をイオン化した後、
電場を利用して質量分析するための装置に関し、偏向器
などの複雑なイオン光学器を用いることなく、いかにノ
イズを低減するかに特徴を有するものであり、微量物質
の化学分析に十分役立つものである。
【0014】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照しながら説明する。
【0015】図1は、本発明を実施するための質量分析
装置の装置構成を示した図である。液体クロマトグラフ
に導入された混合試料は分離され、イオン源に送られて
大気圧下でイオン化される。試料に関するイオンは、前
段の排気部で排気している中間圧力領域を介して後段の
排気部で排気している真空領域に送られる。試料に関す
るイオンは、引き出し電極を通り偏向器に導入される。
偏向器では、イオンだけが偏向され質量分析部へと導入
される。質量分析部には、内部でイオンの軌道を安定さ
せるために必要なバッファーガスが、バッファーガス導
入部より導入されている。イオンは質量分析部で分析さ
れた後、検出部であるイオン検出器で検出され、モニタ
ー部で観察される。これら装置の各部分は制御部によっ
て制御されている。
【0016】図2は、本発明を実施するための質量分析
部の内部における電場と、イオン及び他の粒子(電場や
磁場の影響を受けない大きな帯電液滴や中性粒子や光子
など)の軌道を示した図である。イオンと他の粒子はイ
オン入射口21から、電気力線24で示した電場の存在
する質量分析部の内部に導入される。質量分析部の内部
で、イオンは電場の影響を受けて、電場ポテンシャルの
低い場所22、23に収束する。電場ポテンシャルの低
い場所22、23に収束したイオンは、電場を操作する
ことによって、実線で示した軌道27、28を通り、イ
オン出射口29から質量分析部の外部に出される。通
常、質量分析を行う場合には、この後段にイオン検出器
を設けて検出する。一方、他の粒子は電場の影響を受け
ず、ほぼ直進する軌道26を通って開口部25から質量
分析部の外部に排出される。
【0017】図3は、本発明を実施するためのイオント
ラップ型質量分析部を用いた質量分析装置の装置構成を
示した図である。
【0018】試料は、液体クロマトグラフなどの溶液中
の混合物を分離する手段から送液され、イオン源1に導
入される。イオン源1で生成された試料に関するイオン
は、第1電極に開いたイオン導入細孔2を通して、第1
電極と第2電極に囲まれ、排気部3によって排気されて
いる中間圧力領域4に送られ、さらに第2電極に開いた
イオン導入細孔5を通して、真空領域へと導入される。
大気やイオンが真空中に導入される際に、断熱膨張で冷
却されることによってイオンに水分子が付着する、いわ
ゆるクラスタリングを防止するため、第1電極と第2電
極はヒーターにより摂氏100度程度に加熱されてい
る。真空領域に導入されたイオンは、引き出し電極6に
より加速され、イオントラップ型質量分析部30に送ら
れる。イオントラップ型質量分析部は、2つのエンドキ
ャップ電極31、32と、その2つの電極が挟む空間を
取り囲むように配置されるリング電極33の3つの電極
から構成される。前段のエンドキャップ電極31の中心
軸以外の位置には、イオン入射口21が開けられてお
り、そのイオン入射口21を通して、イオンと他の粒子
は、一緒にイオントラップ型質量分析部30の内部に導
入される。イオントラップ型質量分析部30の内部に導
入されたイオンは、高周波電場の影響を受けて収束し、
質量分離された後、実線で示した軌道11を通って後段
のエンドキャップ電極32の中心軸上に空いたイオン出
射口29から出射される。一方、イオントラップ型質量
分析部30の内部に導入された他の粒子は、電場の影響
を受けずに、ほぼ直進する軌道15を通って、前段のエ
ンドキャップ電極31に開いたイオン入射口21と同軸
上で、後段のエンドキャップ電極32に空いた開口部2
5から排出される。出射されたイオンは、イオン出射口
29の後段に設けられたイオン検出器16で検出され
る。一方、出射された他の粒子は、イオン検出部には流
入しない。イオントラップ型質量分析部30の内部に
は、バッファーガス導入部17より、イオンの軌道を安
定させるためのバッファーガスが導入される。
【0019】図4は、図3で示したイオントラップ型質
量分析部の詳細図である。図では、2つのエンドキャッ
プ電極31、32とリング電極33を別の位置に示して
いるが、装置内で用いられるときには、それらの中心軸
は一致して配置される。イオンと他の粒子は、前段のエ
ンドキャップ電極31の中心軸35以外の場所に開いた
イオン入射口21を通してイオントラップ型質量分析部
の内部に導入される。イオンは電場の影響を受けて収束
し、質量分離された後、実線で示した軌道11を通り、
後段のエンドキャップ電極32に開いたイオン出射口2
9から、イオントラップ型質量分析部の外部に出射され
る。一方、他の粒子は電場の影響を受けず、ほぼ直進す
る軌道15を通って、後段のエンドキャップ電極32に
開いた開口部25から、イオントラップ型質量分析部の
外部に排出される。開口部25はイオン入射口21より
も面積が広い。これは、入射した他の粒子が、イオント
ラップ型質量分析部の内部で拡散することを考慮に入れ
たためである。以上により、偏向器を用いることなく、
イオンと他の粒子の軌道を分離することが可能になり、
他の粒子がイオン検出器に入ることに起因するノイズを
低減することが可能になる。
【0020】図5は、図3、図4に示したイオントラッ
プ型質量分析部の内部における、電場の様子を示してい
る。イオントラップ型質量分析部では、図に電気力線2
4で示したような電場が発生しており、イオントラップ
型質量分析部30の内部にイオン入射口21を通して入
射したイオンは、電場の影響を受け、電場ポテンシャル
の低い場所22に収束する。収束したイオンは質量分離
された後、イオン出射口29から出射される。一方、他
の粒子は、電場の影響を受けず、ほぼ直進して開口部2
5から排出される。
【0021】図6は、本発明を実施するためのイオント
ラップ型質量分析部の別の装置構成を示した図である。
ここでは、イオン入射口21、開口部25、イオン出射
口29のうち、イオン入射口21が複数の細孔から構成
されており、また開口部25が金属メッシュから構成さ
れている。これらは以下の理由よる。イオンや他の粒子
をイオントラップ型質量分析部の内部に入射したり、外
部へ出射する効率を上げるには、イオン入射口、開口
部、イオン出射口の面積を広げればよい。しかし、これ
らの面積を広げると、イオントラップ型質量分析部の内
部の電場が乱れてイオンが従来通り制御できず、イオン
の検出効率が劣化する。イオントラップ型質量分析部の
内部の電場を乱すことなく、各面積を大きくするために
はこのような、複数の細孔や金属メッシュという構造を
用いる必要がある。イオン入射口21、開口部25、イ
オン出射口29のどれに複数の細孔や金属メッシュを用
いても良い。
【0022】図7は、図6で示したイオントラップ型質
量分析部の詳細図である。図では、2つのエンドキャッ
プ電極31、32とリング電極33を別の位置に示して
いるが、装置内で用いられるときには、それらの中心軸
は一致して配置される。イオンと他の粒子は、前段のエ
ンドキャップ電極31の中心軸35以外の場所に開いた
複数の細孔より構成されるイオン入射口21を通してイ
オントラップ型質量分析部の内部に導入される。イオン
は電場の影響を受けて収束し、質量分離された後、実線
で示した軌道11を通り、後段のエンドキャップ電極3
2に開いたイオン出射口29から、イオントラップ型質
量分析部の外部に出射される。一方、他の粒子は電場の
影響を受けず、ほぼ直進する軌道15を通って、後段の
エンドキャップ電極32に開いた金属メッシュで構成さ
れる開口部25から、イオントラップ型質量分析部の外
部に出射される。このように、イオン入射口が複数の細
孔から構成されていることにより、内部の電場を乱すこ
となく、入射口の面積を広くできる。また、開口部が金
属メッシュから構成されていることにより、同じ様に内
部の電場を乱すことなく、他の粒子を効率よく排出でき
る。
【0023】図8は、本発明を実施するためのイオント
ラップ型質量分析部の別の装置構成を示した図である。
ここでは、イオン入射口21とイオン出射口29が、同
じ前段のエンドキャップ電極に存在し、開口部25だけ
が後段のエンドキャップ電極に存在する。イオン入射口
21は前段エンドキャップの中心軸上以外の場所に開い
てあり、イオン出射口29は前段エンドキャップ電極の
中心軸上に開いてある。また、開口部25は前段のエン
ドキャップ電極31に開いたイオン入射口と同軸上で、
後段のエンドキャップ電極に開いてある。
【0024】図9は、図8で示したイオントラップ型質
量分析部の詳細図である。図では、2つのエンドキャッ
プ電極31、32とリング電極33を別の位置に示して
いるが、装置内で用いられるときには、それらの中心軸
は一致して配置される。イオンと他の粒子は、前段のエ
ンドキャップ電極31の中心軸35以外の場所に開いた
イオン入射口21を通してイオントラップ型質量分析部
の内部に導入される。イオンは電場の影響を受けて収束
し、質量分離された後、実線で示した軌道11を通り、
同じく前段のエンドキャップ電極31に開いたイオン出
射口29から、イオントラップ型質量分析部の外部に出
射される。一方、他の粒子は電場の影響を受けず、ほぼ
直進する軌道15を通って、後段のエンドキャップ電極
32に開いた開口部29から、イオントラップ型質量分
析部の外部に排出される。開口部29はイオン入射口2
1よりも面積が広い。これは、入射した他の粒子が、イ
オントラップ型質量分析部の内部で拡散することを考慮
に入れたためである。以上により、偏向器を用いること
なく、イオンと他の粒子の軌道を分離することが可能に
なり、他の粒子がイオン検出器に入ることに起因するノ
イズを低減することが可能になる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、イオン偏向器などの複
雑なイオン光学系を増設することなく、イオンと他の粒
子(電場や磁場の影響を受けない大きな帯電液滴や中性
粒子や光子など)の軌道を分離することが可能になり、
他の粒子がイオン検出部を到達することを防ぎ、他の粒
子に起因するノイズを低減することができる。その結
果、小さく簡単な構造で且つ高いSN比を有する質量分
析装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための装置構成図
【図2】本発明を実施するための装置構成図
【図3】本発明を実施するための装置構成図
【図4】本発明を実施するための装置構成図
【図5】本発明を実施するための装置構成図
【図6】本発明を実施するための装置構成図
【図7】本発明を実施するための装置構成図
【図8】本発明を実施するための装置構成図
【図9】本発明を実施するための装置構成図
【図10】従来の質量分析装置の装置構成図
【図11】従来の質量分析装置の装置構成図
【符号の説明】
1…イオン源。2、5…イオン導入細孔。3…排気部。
4…中間圧力領域。6…引き出し電極。7…二重円筒型
静電レンズ。8…内側電極。9…外側電極。10…開口
部。11、20、27、28…イオンの軌道。12…開
口部。13…電極。14…質量分析部。15、19、2
6…他の粒子の軌道。16…イオン検出器。17…バッ
ファーガス導入部。18…扇形電磁石。21…イオン入
射口。22、23…電場ポテンシャルの低い場所。24
…電気力線。25…開口部。29…イオン出射口。30
…イオントラップ型質量分析部。31、32…エンドキ
ャップ電極。33…リング電極。34…中心軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平林 由紀子 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 小泉 英明 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電場を利用してイオンを質量で分離分析す
    る装置であり、粒子を外部より装置内部に入射するため
    の入射口と、イオンを装置内部より外部へ出射するため
    の出射口を有する分析装置において、当該入射口と当該
    出射口が同軸上にないことを特徴とする分析装置。
  2. 【請求項2】電場を利用しイオンを質量に応じて分離分
    析する分析装置であり、粒子を外部より入射するための
    入射口と、イオンを内部より出射するために出射口を有
    する分析装置において、当該出射口が、当該分析装置内
    部における電場の影響を受けにくい粒子の軌道上には存
    在しないことを特徴とする分析装置。
  3. 【請求項3】上記分析装置において、電場の影響を受け
    にくい粒子の軌道上に開口部が存在することを特徴とす
    る請求項2に記載の分析装置。
  4. 【請求項4】上記分析装置において、当該開口部が入射
    口と同軸上に存在することを特徴とする請求項3に記載
    の分析装置。
  5. 【請求項5】上記分析装置において、当該開口部の断面
    積が入射口の断面積以上であることを特徴とする請求項
    3から4に記載の分析装置。
  6. 【請求項6】上記分析装置において、開口部と出射口と
    入射口のうち少なくともどれかひとつが複数の細孔から
    構成されていることを特徴とする請求項2から5に記載
    の分析装置。
  7. 【請求項7】上記分析装置において、開口部と出射口と
    入射口のうち少なくともどれかひとつが導電性のメッシ
    ュから構成されていることを特徴とする請求項2から5
    に記載の分析装置。
  8. 【請求項8】上記分析装置において、当該分析装置内部
    における電場ポテンシャルの極値あるいは、その近傍
    が、電場の影響を受けにくい粒子の軌道上に存在しない
    ことを特徴とする分析装置。
  9. 【請求項9】2つの対向するエンドキャップ電極と、該
    エンドキャップ電極間の空間を囲むように配置される1
    つのリング電極から構成され、3つの電極に囲まれた空
    間に電極の外部から粒子を入射させるための入射口と、
    3つの電極に囲まれた空間から電極の外部へイオンを出
    射させるための出射口を有し、高周波電場を利用して全
    電極に囲まれた空間に一定時間イオンを貯め込み、貯め
    込んだイオンを質量により分析して電極の外部へ出射す
    るイオントラップ型質量分析部において、入射口と出射
    口のうち出射口だけがエンドキャップ電極の中心軸上に
    存在することを特徴とするイオントラップ型質量分析部
    を有する分析装置。
  10. 【請求項10】上記イオントラップ型質量分析部におい
    て、出射口が存在するエンドキャップ電極と対向するエ
    ンドキャップ電極に入射口が存在することを特徴とする
    請求項9に記載のイオントラップ型質量分析部を有する
    分析装置。
  11. 【請求項11】上記イオントラップ型質量分析部におい
    て、出射口が存在するエンドキャップ電極に入射口が存
    在することを特徴とする請求項9に記載のイオントラッ
    プ型質量分析部を有する分析装置。
  12. 【請求項12】上記イオントラップ型質量分析部におい
    て、入射口が存在するエンドキャップ電極と対向するエ
    ンドキャップ電極に、開口部が存在することを特徴とす
    る請求項9から11に記載のイオントラップ型質量分析
    部を有する分析装置。
  13. 【請求項13】上記イオントラップ型質量分析部におい
    て、入射口が存在するエンドキャップ電極と対向するエ
    ンドキャップ電極の、入射口と同軸上に、開口部が存在
    することを特徴とする請求項12に記載のイオントラッ
    プ型質量分析部を有する分析装置。
  14. 【請求項14】上記イオントラップ型質量分析部におい
    て、当該開口部の断面積が入射口の断面積以上であるこ
    とを特徴とする請求項12から13に記載のイオントラ
    ップ型質量分析部を有する分析装置。
  15. 【請求項15】上記イオントラップ型分析部のエンドキ
    ャップ電極に存在する開口部と入射口と出射口のうち少
    なくともどれかひとつが、導電性のメッシュから構成さ
    れていることを特徴とする請求項9から14にに記載の
    イオントラップ型質量分析部を有する分析装置。
  16. 【請求項16】上記イオントラップ型分析部のエンドキ
    ャップ電極に存在する開口部と入射口と出射口のうち少
    なくともどれかひとつが、複数の細孔から構成されてい
    ることを特徴とする請求項9から15に記載のイオント
    ラップ型質量分析部を有する分析装置。
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