JPH09266552A - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

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JPH09266552A
JPH09266552A JP8074183A JP7418396A JPH09266552A JP H09266552 A JPH09266552 A JP H09266552A JP 8074183 A JP8074183 A JP 8074183A JP 7418396 A JP7418396 A JP 7418396A JP H09266552 A JPH09266552 A JP H09266552A
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登志男 亀島
Noriyuki Umibe
紀之 海部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電変換装置の高温時と低温時でS/Nが異な
る。 【解決手段】 入射した光信号を電気信号に変換する光
電変換素子S1と、該光電変換素子からの電気信号の転送
制御を行うトランジスタT1と、該トランジスタの制御電
極に転送制御信号を印加する駆動手段3と、を有する光
電変換装置において、前記光電変換素子S1又は/及び前
記トランジスタT1の温度を検出し、検出された温度に応
じて前記トランジスタT1の導通時間が変化するように、
前記駆動手段3を制御する制御手段6,7を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線撮影などに好適
に用いられる光電変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の光電変換装置の概略の構
成を示す模式的回路図である。図10において、S1は光
電変換素子であり、ここではフォトダイオードP1とコン
デンサC1で構成されている。1は光電変換素子に接続さ
れ、フォトダイオードにバイアスを印加する電源であ
る。T1は光電変換素子S1で入射光量に応じて発生した電
荷を読み出し回路2に転送する薄膜トランジスタ(以下
TFT)である。読み出し回路2はコンデンサC2、アンプA
1およびコンデンサリセット用スイッチSW1により構成さ
れている。さらに3はTFT T1のゲート電極に電圧(ゲー
トパルスVg)を印加するゲート駆動回路である。なお、
光電変換素子S1およびTFT T1はアモルファスシリコンプ
ロセスで同時に形成するのが一般的である。
【0003】図11は上記従来の光電変換装置の読み出
しタイミングを示すタイミングチャートである。図11
中のaに示されているように、光はT(light)の時間照射
されるパルス光である。光照射により光電変換素子S1に
光電荷が蓄積された後に、bのようにゲート駆動回路3
からゲートパルスVg1(パルス幅T(Vg))が印加され、TF
T T1がONして光による電荷が読み出し回路2へ転送され
る。転送された電荷は読み出し回路2で増幅され、アナ
ログ画像信号Sig(図中c)として出力される。アナロ
グ画像信号が出力された後で、読み出し回路2のコンデ
ンサC2の電位はリセットスイッチSW1によりリセットさ
れる(図中d)。
【0004】一般に従来の光電変換装置において、TFT
のゲートをONする時間T(Vg)は、 光電変換素子の容量C1、及び読み出し回路の容量C2 TFTのON抵抗Ron の値によって決まる時定数を基に設定される。
【0005】図12に示すように、アモルファスシリコ
ンのTFTのON抵抗Ron(移動度を反映)は温度に大きく依
存し、特に低温において抵抗値は高くなる(すなわち移
動度は低下する。)。
【0006】図13に光電変換素子で発生した電荷、す
なわちコンデンサC1に蓄積される電荷を読み出し回路の
コンデンサC2に転送する際の電荷転送効率と、ゲートパ
ルス時間の関係および、温度依存を示す。温度によっ
て、光電変換素子で発生した電荷を転送するのに必要な
ゲートパルス時間が異なり、温度が低下すると電荷転送
に必要なゲートパルスの時間は長くなる。図13では高
温時に99%転送(転送残り1%)に必要なゲートパルス時
間をT(Vg)H、低温時に99%転送に必要なゲートパルス時
間をT(Vg)Lとしている。各温度のゲートパルス時間に
は、 T(Vg)L > T(Vg)H のような関係がある。
【0007】従って従来の光電変換装置では、低温にお
いても十分に電荷転送が可能なようにTFTのON時間をT(V
g)Lのように設定していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の光
電変換装置には以下に示すような問題点があった。光電
変換素子では常にダーク電流が流れる。図14に示すよ
うに、センサのダーク電流Idも温度に依存し、温度が上
昇するとダーク電流は増大する。すなわち、 Id(HT) > Id(LT) の関係がある。
【0009】光照射中および、光照射後TFTがONして電
荷が読み出される間も光電変換素子ではダーク電流Idが
流れ続け、読み出される信号にノイズとして影響を与え
る。従って従来の光電変換装置のように、低温時の電荷
転送を考慮して、TFTのON時間をT(Vg)Lのように長く設
定すると、高温時と低温時におけるダーク電流による電
荷は、 のようになり、光照射による電荷に対し、ダーク電流に
よる電荷の量が異なる。
【0010】これは高温時のS/N比の低下として表れ
る。また光照射時間T(Light)と、TFTをonするT(Vg)の関
係が T(Vg) > T(Light) の場合に特にS/N比の低下が顕著になる。
【0011】さらにダーク電流による問題(S/N比の低
下)は図15のように複数の光電変換素子およびTFTを
設けて、シフトレジスタなどを用いて順次読み出す構成
とした場合、さらに顕著になる。
【0012】図15において、S1〜Snは光電変換素子、
ここではフォトダイオードP1〜PnとコンデンサC1-1〜C1
-nで構成されている。1は光電変換素子S1〜Snに接続さ
れ、フォトダイオードP1〜Pnにバイアスを印加する電源
である。T1〜Tnは光電変換素子S1〜Snで入射光量に応じ
て発生した電荷を読み出し回路2に転送するTFTであ
る。ここでは読み出し回路2はコンデンサC2-1〜C2-nと
アンプA1-1〜A1-nとコンデンサリセット用スイッチSW1-
1〜SW1-nにより構成されている。4は読み出し回路2の
出力を順次選択し、アナログ画像信号として出力するア
ナログマルチプレクサである。さらに5は各画素のTFT
T1〜Tnにゲートパルスを印加するシフトレジスタであ
る。
【0013】図16は従来の光電変換装置の読み出しタ
イミングを示すタイミングチャートである。図16中の
aに示されているように、光はT(light)の時間照射され
るパルス光である。光照射により光電変換素子に光電荷
が蓄積された後に、図16のb〜eのようにシフトレジ
スタ5からゲートパルスVg1〜VgNが印加され、TFT T1〜
Tnが順次ONして光による電荷が読み出し回路2へ転送さ
れる。転送された電荷は読み出し回路2で増幅され、ア
ナログマルチプレクサ4により順次アナログ画像信号Si
g(図16中f)として出力される。
【0014】図15のように、シフトレジスタ5を用い
てn個のTFT T1〜Tnを順次ONして信号を読み出す構成の
場合、読み出しに必要な時間はT(Vg)×nとなり、この時
間は駆動するライン数が増えると比例して増大する。
【0015】光照射後TFTがONして電荷が読み出される
までに各光電変換素子では、光による電荷Qpだけでな
く、ダーク電流Idによる電荷Qdも蓄積される。たとえば
図15の光電変換素子SnにはTFT TnにVgnが印加される
までに、 Qd=(T(light)+(N-1)×T(Vg))×Id のようなダーク電流による電荷が蓄積される。
【0016】従って前述の図10で説明した場合と同様
に、低温時の電荷転送を考慮して、TFTのON時間をT(Vg)
Lのように長く設定すると、高温時と低温時では読み出
される光信号(光による電荷Qp)に対し、ダーク電流に
よる電荷Qdの量が異なる。たとえば高温時のダーク電流
をId(HT)、低温時のダーク電流をId(LT)とした場合の各
温度における、光電変換素子SnでのS/Nは、 S/N(高温)=(Qp/Qd(HT))=Qp/(T(light)+(N-1)×T(Vg)L)×Id(HT) S/N(低温)=(Qp/Qd(LT))=Qp/(T(light)+(N-1)×T(Vg)L)×Id(LT) のようになる。ここで、 (T(light)+(N-1)×T(Vg)L)×Id(HT) > (T(light)+(N-1)×T(Vg)L)×Id(LT) Qd(HT) > Qd(LT) すなわち高温時には低温時に比べて、コンデンサC1に蓄
積される電荷のうちダーク電流による成分が大きく、さ
らにライン数nが大きくなるとダーク電流による成分の
割合はさらに増す。従って高温時にライン数の多い場合
にもっともS/Nが不利となる。
【0017】すなわち従来の光電変換装置においては、
高温時と低温時でS/Nが異なり、特に高温においては十
分なS/Nが得られないという問題点が生じていた。
【0018】本発明は従来の光電変換装置における上述
の問題点を鑑みてなされたものであり、温度変化による
影響のない、良好なS/Nを有する光電変換装置を提供す
ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、入射した光信号を電気信号に変換する光電変換素
子と、該光電変換素子からの電気信号の転送制御を行う
トランジスタと、該トランジスタの制御電極に転送制御
信号を印加する駆動手段と、を有する光電変換装置にお
いて、前記光電変換素子又は/及び前記トランジスタの
温度を検出し、検出された温度に応じて前記トランジス
タの導通時間が変化するように、前記駆動手段を制御す
る制御手段を有するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図を用いて詳しく説明する。
【0021】(第1の実施形態)図1に本発明の光電変
換装置の第1の実施形態の模式的回路図を示す。図10
に示した従来例と同じ機能のものに対しては同一の符号
を用いて説明している。図1において、S1は光電変換素
子であり、ここではフォトダイオードP1とコンデンサC1
で構成され、電源1によりバイアスが印加されている。
T1は光電変換素子S1で生じた電荷を読み出し回路2に転
送するためのTFTである。通常光電変換素子S1とTFT T1
はアモルファスシリコンプロセスなどで同時に成膜、形
成される。ここでは読み出し回路2はコンデンサC2、ア
ンプA1、コンデンサリセット用のスイッチSW1で構成さ
れている。一般にはこの読み出し回路は外付けのICであ
る。さらにTFT T1のゲート電極(制御電極)には、ゲー
トをON/OFFするゲートパルスVgを印加するゲート駆動回
路3(駆動手段)が接続されている。
【0022】光電変換素子S1または/及びTFT T1の近傍
には温度を検出し、温度信号を出力する温度センサ7
(温度検出手段)が配置されている。制御回路6には温
度センサ7からの温度信号が入力され、温度に応じてTF
Tのゲートパルス時間を変化させるゲート制御信号をゲ
ート駆動回路3へ出力する。ゲート駆動回路3は前述の
ゲート制御信号に従い、光電変換素子S1あるいはTFT T1
で検出された温度に応じてTFTをONする時間、すなわち
ゲートパルス時間を変化させる。具体的には、 このように高温時にはTFTのゲートをONする時間を短く
し、低温時には長くなるように制御回路6ではゲート制
御信号を発生させる。本実施形態では制御回路6及び温
度センサ7が制御手段を構成する。
【0023】図2は図1で説明した本発明の実施形態に
おけるタイミング図である。図2中のaは光電変換素子
で読みとる被写体に光を照射するタイミングを示してい
る(本図においてはパルス光で説明している。)。図2
中のb,cはそれぞれ温度センサで検出された温度が低
温の場合のゲートパルスVg1、および読み出し回路から
のアナログ画像信号Sigを示したものである。同様に図
2中のb’、c’は高温の場合のゲートパルスおよびア
ナログ画像信号を示している。図2のdは図1の読み出
し回路2におけるコンデンサC2をリセットするタイミン
グを示している。図2のタイミング図ではコンデンサC2
のリセットのタイミングは温度センサ7で検出された温
度に対し不変としているが、ゲートパルス時間と同様に
C2リセットの間隔を変化させる構成としてもよい。
【0024】ここで各温度におけるゲートパルス時間は
図13の転送効率の温度依存性および図14に示すセン
サダーク電流の温度依存性を鑑みて決定されるものであ
る。以上のように光電変換素子およびTFTの近傍に設け
た温度センサからの温度情報により、TFTのゲートパル
ス時間を変化させれば、温度変化があっても光電変換素
子のダーク電流によるS/N低下が小さい光電変換装置を
実現できる。
【0025】以下、光電変換装置の具体的な光電変換素
子,TFTの層構成及び温度センサの配置、及び模式的回
路構成について説明する。
【0026】図17は光電変換装置の光電変換素子,TF
T,接続部の層構成、及び温度センサを示す断面図、図
18は温度センサを具体化した模式的回路図である。
【0027】図17からわかるように本実施形態の光電
変換素子とTFTは同一の層構成を有しており、従ってア
モルファスシリコン成膜プロセスで同時に形成すること
ができる。そして光電変換素子等が設けられた基板面と
は反対側の面(裏面)に温度センサとして熱電対が(接
着して)取付けられている。この熱電対により基板温度
を電圧(熱起電力)に変換し、温度を検出し制御回路6
に温度信号を入力する。なお、熱電対は光電変換素子等
が設けられた基板面に設けることも可能である。
【0028】図19は光電変換装置の光電変換素子,TF
T,接続部の層構成、及び他の温度センサを示す断面
図、図20は温度センサを具体化した模式的回路図であ
る。ここでは、光電変換素子等が設けられた基板面に温
度センサとして側温用ダイオード(pinダイオード)
が取付けられている。この側温用ダイオードのVFの温
度依存性を利用して基板の温度が検出される。側温用ダ
イオードには光入射されないように(上部メタル電極を
設けて)遮光される。光電変換素子,TFT,接続部の層
構成は図17の層構成と同じである。なお、図17及び
図19に示した光電変換素子の動作については第4の実
施形態において説明する。
【0029】(第2の実施形態)図3に本発明の光電変
換装置の第2の実施形態の模式的回路図を示す。また図
4は第2の実施形態の光電変換装置の駆動を説明するタ
イミング図である。本実施形態の構成では、光電変換素
子ならびにTFTの温度検出には別体の温度センサを用い
ていない。かわりに光電変換素子自体のダーク電流が温
度によって変化するのを読み取り、温度信号として用い
ている。図3において、図1の第1の実施形態ならびに
図10の従来例と同じ機能を有するものについては同一
の符号で表している。
【0030】図3の本発明第2の実施形態の光電変換装
置においては、図4のタイミング図に示すように、光電
変換素子ならびにTFTの温度を検出する「温度検出モー
ド」と被写体からの画像情報を読み取る「読み取りモー
ド」の2通りの駆動モードを有している。このような駆
動を実現するために図3の制御回路6は読み出し回路2
に接続され、さらに光源8に対し光源制御信号を出力
し、光のON/OFFを制御する構成となっている。本実施形
態では制御回路6が制御手段を構成する。
【0031】まず、「温度検出モード」では、以下のス
テップで光電変換素子およびTFTの温度を検出する。 (1) 制御回路6から光源8に対し光源制御信号を与
え、図4のaのように光をOFFとする。光電変換素子に
とってはダーク状態となる。 (2) ダーク状態で一定期間光電変換素子S1にダーク電
流による電荷を蓄積させる。 (3) 図4のbのようにTFTのゲートをT(Vg)preの期間ON
して、ダーク電流による電荷を読み出し回路2で読み取
る。図14に示すように光電変換装置のダーク電流は温
度依存性を持つ。従って図4のcで示すように、高温の
場合(図中cの破線)は蓄積される電荷量が大きく、低
温の場合(図中cの実線)は小さい。すなわちダーク時
の画像信号は温度信号として利用することができる。 (4) 制御回路6に上記(3)で得られたダーク時の画像信
号を入力する。制御回路6では画像信号の大きさによっ
て光電変換素子の温度を判断する。
【0032】次に「読み取りモード」は以下のステップ
で行われる。 (1) 制御回路6より光源8に対し光源制御信号を出力
し、被写体をT(Light)の期間照明する。光電変換素子S1
には被写体からの情報光に応じた電荷が蓄積される。 (2) 前述の「温度検出モード」で制御回路6において
判断された温度に応じて、ゲート駆動回路3によりTFT
T1のゲート電極に、 高温 → ゲートON短 低温 → ゲートON長 となるようにゲートパルスが印加される。 (3) TFT T1がONすることにより、被写体情報光により
光電変換素子S1に蓄積された電荷が読み出し回路2に転
送され、アナログ画像信号Sig(図4のc)として出力
される。
【0033】以上のように「温度検出モード」で光電変
換装置の温度を検出し、「読み取りモード」で温度に応
じてTFTのゲートをONする時間を変化させることによっ
て、十分なTFTの電荷転送効率を確保しつつ、光電変換
素子のダーク電流による影響の小さい光電変換装置を実
現することができる。
【0034】(第3の実施形態)図5に本発明の光電変
換装置の第3の実施形態の模式的回路図を示す。本実施
形態において、S1〜SnおよびT1〜Tnは1次元あるいは2
次元状に多数配列された光電変換素子とTFTである。各T
FTのゲート電極にはシフトレジスタ5が接続され、また
各画素からの出力はアナログマルチプレクサ4に接続さ
れ、順次選択されて画像信号Sigとして出力される。図
5において、図3の第2の実施形態ならびに図15の従
来例と同じ機能を有するものについては同一の符号で表
している。
【0035】第2の実施形態と同様に本実施形態では、
光電変換素子S1〜Snにダーク時に蓄積される電荷を読み
取ることによって、温度を検出し各TFT T1〜Tnのゲート
をONする時間を変化させる構成である。各TFTのゲート
をONする時間はTFT毎に変えてもよい。また制御回路6
に入力する温度信号は図5のように読み出し回路2の各
Ampからの出力としてもよいし、アナログマルチプレク
サ4からの出力としてもよい。
【0036】(第4の実施形態)図6に本発明の光電変
換装置の第4の実施形態の模式的回路図を示す。本実施
形態における光電変換装置は光源としてX線を用いてい
る。また光電変換素子としてMIS構造のセンサを用いて
いる。図7に本実施形態の光電変換装置の1画素の等価
回路を示す。また図8は本実施形態の光電変換素子およ
びTFTの層構成を示す断面図である。図6及び図7にお
いて、図5の第3の実施形態と同じ機能を有するものに
ついては同一の符号で表している。
【0037】図6において、9はX線用電源であり、ス
イッチがオンすると陰極から熱電子が放出されるように
なっている。10はX線ターゲット(陽極)であり熱電
子が衝突することでX線が発生する。発生したX線は被
写体11に照射され、被写体11を透過したX線は蛍光
体12で可視光に変換され、光電変換素子S1〜Snに入射
される。X線用電源9は制御回路6から出力されるX線
制御信号により制御される。
【0038】図8からわかるように本実施形態の光電変
換素子とTFTは同一の層構成を有しており、従ってアモ
ルファスシリコン成膜プロセスで同時に形成することが
できる。
【0039】ここで本実施形態で使用しているMIS型光
電変換素子の動作について説明する。図9(a)、
(b)はそれぞれ本実施形態のリフレッシュモードおよ
び光電変換モードの動作を示す光電変換素子のエネルギ
バンド図で、図7(b)の各層の厚さ方向の状態を表し
ている。102はCrで形成された下部電極(以下G電
極と記す)である。107は電子、ホール共に通過を阻
止するSiNで形成された絶縁層であり、その厚さはト
ンネル効果により電子、ホールが移動できないほどの厚
さである500オングストローム以上に設定される。1
04は水素化アモルファスシリコンa−Siの真性半導
体i層で形成された光電変換半導体層、105は光電変
換半導体層104にホールの注入を阻止するa−Siの
n層の注入阻止層、106はAlで形成される上部電極
(以下D電極と記す)である。本実施形態ではD電極は
n層を完全には覆っていないが、D電極とn層との間は
電子の移動が自由に行われるためD電極とn層の電位は
常に同電位であり以下説明ではそれを前提としている。
本光電変換素子にはD電極、G電極の電圧の印加の仕方
によりリフレッシュモードと光電変換モードという2種
類の動作がある。
【0040】図9(a)に示すリフレッシュモードにお
いて、D電極はG電極に対して負の電位が与えられてお
り、i層104中の黒丸で示されたホールは電界により
D電極に導かれる。同時に白丸で示された電子はi層1
04に注入される。このとき一部のホールと電子はn層
105、i層104において再結合して消滅する。十分
に長い時間この状態が続けばi層104内のホールはi
層104から掃き出される。
【0041】この状態から図9(b)に示す光電変換モ
ードにするにはD電極はG電極に対して正の電位を与え
る。すると、i層104中の電子は瞬時にD電極に導か
れる。しかし、ホールはn層105が注入阻止層として
働くためi層104に導かれることはない。この状態で
i層104内に光が入射すると、光は吸収され電子・ホ
ール対が発生する。この電子は電界によりD電極に導か
れ、ホールはi層104内を移動しi層104と絶縁層
107の界面に達する。しかし、絶縁層107内には移
動できないため、i層104内に留まることになる。こ
のとき電子はD電極に移動し、ホールはi層104内の
絶縁層107界面に移動するため、素子内の電気的中性
を保つため電流がG電極から電流が流れる。この電流は
光により発生した電子・ホール対に対応するため、入射
した光に比例する。ある期間、図9(b)の光電変換モ
ードを保った後、再び図9(a)のリフレッシュモード
の状態になると、i層104に留まっていたホールは前
述のようにD電極に導かれ、同時にこのホールに対応し
た電流が流れる。このホールの量は光電変換モード期間
に入射した光の総量に対応する。この時i層104内に
注入される電子の量に対応した電流も流れるが、この量
はおよそ一定なため差し引いて検出すればよい。つま
り、本実施形態においての光電変換素子はリアルタイム
に入射する光の量を出力すると同時に、ある期間に入射
した光の総量も出力することもできる。このことは本実
施形態の光電変換素子の大きな特徴といえる。
【0042】しかしながら、何らかの理由により光電変
換モードの期間が長くなったり、入射する光の照度が強
い場合、Dのように光の入射があるにもかかわらず電流
が流れないことがある。これは図9(c)のように、i
層104内にホールが多数留まり、このホールのためi
層104内の電界が小さくなり、発生した電子がD電極
に導かれなくなりi層104内のホールと再結合してし
まうからである。この状態で光の入射の状態が変化する
と、電流が不安定に流れることもあるが、再びリフレッ
シュモードにすればi層104内のホールは掃き出され
次の光電変換モードでは再び光に比例した電流が得られ
る。
【0043】また、前述の説明において、リフレッシュ
モードでi層104内のホールを掃き出す場合、全ての
ホールを掃き出すのが理想であるが、一部のホールを掃
き出すだけでも効果はあり、前述と等しい電流が得ら
れ、問題はない。つまり、次の光電変換モードでの検出
機会において図9(c)の状態になっていなければよ
く、リフレッシュモードでのD電極のG電極に対する電
位、リフレッシュモードの期間およびn層105の注入
阻止層の特性を決めればよい。また、さらにリフレッシ
ュモードにおいてi層104への電子の注入は必要条件
でなく、D電極のG電極に対する電位は負に限定される
ものでもない。ホールが多数i層104に留まっている
場合には例えD電極のG電極に対する電位が正の電位で
あってもi層内の電界はホールをD電極に導く方向に加
わるからである。n層105の注入阻止層の特性も同様
に電子をi層104に注入できることが必要条件ではな
い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡単な構成で温度変化によるS/Nの影響が小さく、良好
な画像を提供する光電変換装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の模式的回路図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施形態の動作を説明するタイ
ミング図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の模式的回路図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施形態の動作を説明するタイ
ミング図である。
【図5】本発明の第3の実施形態の模式的回路図であ
る。
【図6】本発明の第4の実施形態の模式的回路図であ
る。
【図7】本発明の光電変換装置の1画素の等価回路図で
ある。
【図8】本発明の光電変換装置の1画素の断面図であ
る。
【図9】図8に示した光電変換素子の動作を説明する図
である。
【図10】従来技術の模式的回路図である。
【図11】従来技術の動作を説明するタイミング図であ
る。
【図12】TFTのON抵抗の温度依存性の説明図である。
【図13】TFTの電荷転送効率の温度依存性の説明図で
ある。
【図14】光電変換素子のダーク電流の温度依存性の説
明図である。
【図15】従来技術の模式的回路図である。
【図16】従来技術の動作を説明するタイミング図であ
る。
【図17】光電変換装置の光電変換素子,TFT,接続部
の層構成、及び温度センサを示す断面図である。
【図18】温度センサを具体化した模式的回路図であ
る。
【図19】光電変換装置の光電変換素子,TFT,接続部
の層構成、及び他の温度センサを示す断面図である。
【図20】温度センサを具体化した模式的回路図であ
る。
【符号の説明】
1 電源 2 読み出し回路 3 ゲート駆動回路 4 アナログマルチプレクサ 5 シフトレジスタ 6 制御回路 7 温度センサ 8 光源 9 X線電源 10 X線ターゲット 11 被写体 12 蛍光体 S1〜Sn 光電変換素子 T1〜Tn 薄膜トランジスタ(TFT)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射した光信号を電気信号に変換する光
    電変換素子と、該光電変換素子からの電気信号の転送制
    御を行うトランジスタと、該トランジスタの制御電極に
    転送制御信号を印加する駆動手段と、を有する光電変換
    装置において、 前記光電変換素子又は/及び前記トランジスタの温度を
    検出し、検出された温度に応じて前記トランジスタの導
    通時間が変化するように、前記駆動手段を制御する制御
    手段を有する光電変換装置。
  2. 【請求項2】 前記光電変換素子及び前記トランジスタ
    は同一基板上に設けられ、前記制御手段は前記基板の温
    度を検出する温度検出手段を備え、 前記制御手段は、前記温度検出手段により検出された前
    記基板の温度に応じて前記トランジスタの導通時間が変
    化するように、前記駆動手段を制御してなる請求項1に
    記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、検出された温度が高い
    場合には前記トランジスタにより電気信号を転送する時
    間を短くし、検出された温度が低い場合には前記トラン
    ジスタにより電気信号を転送する時間を長くするように
    制御する手段であることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の光電変換装置。
  4. 【請求項4】 前記温度検出手段は前記光電変換素子お
    よび前記トランジスタと同じ基板上に設けられているこ
    とを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の光電変換
    装置。
  5. 【請求項5】 前記トランジスタから転送された電気信
    号を読み出す読み出し手段を有し、前記制御手段は該読
    み出し手段からの出力信号により温度を決定することを
    特徴とする請求項1又は請求項3に記載の光電変換装
    置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段はダーク状態における前記
    読み出し手段からの出力信号により温度を決定すること
    を特徴とする請求項5に記載の光電変換装置。
  7. 【請求項7】 前記光電変換素子に入射する光信号を与
    える光源と、該光源のオン・オフを制御する手段とを有
    することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかの
    請求項に記載の光電変換装置。
  8. 【請求項8】 前記光電変換装置は、温度検出モードと
    読み取りモードとを切り替える手段を有し、該温度検出
    モードにおいては前記光源をオフとして、ダーク状態に
    することを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
  9. 【請求項9】 前記光源はX線源と該X線源から放出さ
    れたX線の少なくとも一部を光に変換する蛍光体とを有
    することを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
  10. 【請求項10】 前記光電変換素子および前記トランジ
    スタはアモルファスシリコンプロセスにより形成されて
    いることを特徴とする請求項1、2、4のいずれかの請
    求項に記載の光電変換装置。
  11. 【請求項11】 前記光電変換素子はPIN型のフォトダ
    イオードであることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の光電変換装置。
  12. 【請求項12】 前記光電変換素子はMIS型のセンサで
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光
    電変換装置。
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