JPH09266604A - 高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体 - Google Patents
高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体Info
- Publication number
- JPH09266604A JPH09266604A JP7173796A JP7173796A JPH09266604A JP H09266604 A JPH09266604 A JP H09266604A JP 7173796 A JP7173796 A JP 7173796A JP 7173796 A JP7173796 A JP 7173796A JP H09266604 A JPH09266604 A JP H09266604A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boat
- hull
- noise
- pantograph
- traveling direction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Current-Collector Devices For Electrically Propelled Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車両の高速化に伴ってパンタグラフの舟体か
ら発生する空力音を低減させる。 【解決手段】 舟体10の進行方向の前後には、切込み
13を形成する。切込み13は、舟体10の幅方向に沿
って複数設けられる。舟体10の切込み形成前の断面形
状は、概略的に楕円形とし、すり板11が装着される上
部は平坦で、かつ切込み13の形成によってほぼ周期的
に変化する。このような切込み13によって、気流中で
舟体10から発生する渦による空力騒音が特定の周波数
に集中せず、揚力特性を良好に維持しながら騒音の低減
を図ることができる。
ら発生する空力音を低減させる。 【解決手段】 舟体10の進行方向の前後には、切込み
13を形成する。切込み13は、舟体10の幅方向に沿
って複数設けられる。舟体10の切込み形成前の断面形
状は、概略的に楕円形とし、すり板11が装着される上
部は平坦で、かつ切込み13の形成によってほぼ周期的
に変化する。このような切込み13によって、気流中で
舟体10から発生する渦による空力騒音が特定の周波数
に集中せず、揚力特性を良好に維持しながら騒音の低減
を図ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行する鉄道車両
などの屋根に設置され、架線に下方から接触して車両内
へ電流を取込むための集電装置、特に高速車両のパンタ
グラフ用低騒音舟体に関する。
などの屋根に設置され、架線に下方から接触して車両内
へ電流を取込むための集電装置、特に高速車両のパンタ
グラフ用低騒音舟体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気鉄道車両は、空中に張架
された架線に、車両の屋根に取付けられたパンタグラフ
などの集電装置の舟体を接触させ、摺動させながら集電
して走行に必要な電力の供給を受ける集電方式を採用し
ている。パンタグラフ、特にその舟体は、車両の屋根の
上に、ほとんどの場合は車両の進行方向と直交する側で
ある車両の幅方向に長く配置されているので、車両が高
速度で走行すると風切り音や、エオルス音などの空力騒
音等の原因となりやすい。空力騒音は、速度の6乗に比
例するため、速度向上のためには空力騒音を低減する必
要がある。
された架線に、車両の屋根に取付けられたパンタグラフ
などの集電装置の舟体を接触させ、摺動させながら集電
して走行に必要な電力の供給を受ける集電方式を採用し
ている。パンタグラフ、特にその舟体は、車両の屋根の
上に、ほとんどの場合は車両の進行方向と直交する側で
ある車両の幅方向に長く配置されているので、車両が高
速度で走行すると風切り音や、エオルス音などの空力騒
音等の原因となりやすい。空力騒音は、速度の6乗に比
例するため、速度向上のためには空力騒音を低減する必
要がある。
【0003】集電装置、特に舟体の発生する騒音を低減
する先行技術は、たとえば特開平7−87610や、特
開平7−143605などに開示されている。特開平7
−87610では、舟体の断面形状を中央領域では長方
形に成形し、側方領域では進行方向の前後方向に凸の形
状とすることによって、低空力音化を図っている。特開
平7−143605の先行技術では、舟体の断面形状
を、楕円ないしは楕円に類似した楕円様形状として低騒
音化を図り、上部は集電機の特性上、架線と摺動するた
め平坦にすることによって、揚力特性の改善と、空力騒
音の低減を図っている。
する先行技術は、たとえば特開平7−87610や、特
開平7−143605などに開示されている。特開平7
−87610では、舟体の断面形状を中央領域では長方
形に成形し、側方領域では進行方向の前後方向に凸の形
状とすることによって、低空力音化を図っている。特開
平7−143605の先行技術では、舟体の断面形状
を、楕円ないしは楕円に類似した楕円様形状として低騒
音化を図り、上部は集電機の特性上、架線と摺動するた
め平坦にすることによって、揚力特性の改善と、空力騒
音の低減を図っている。
【0004】図8は、空力騒音の発生程度を測定するた
めの装置の概略的な構成を示す。舟体をモデル化した試
料1は、風洞出口2の水平方向中心軸3上に、取付部材
4を用いて固定される。矢符5に示す方向に、風洞出口
2から風を吹き出させると、図8(1)および図8
(2)の右方から左方へ流れる一様な空気流が生じる。
試料1の中心を通り、水平方向中心軸3と直交する鉛直
軸6上に試料1から発生する空力騒音を集音するマイク
7を配置する。マイク7で集音された騒音は、音圧レベ
ルの周波数に対する分布が計測される。
めの装置の概略的な構成を示す。舟体をモデル化した試
料1は、風洞出口2の水平方向中心軸3上に、取付部材
4を用いて固定される。矢符5に示す方向に、風洞出口
2から風を吹き出させると、図8(1)および図8
(2)の右方から左方へ流れる一様な空気流が生じる。
試料1の中心を通り、水平方向中心軸3と直交する鉛直
軸6上に試料1から発生する空力騒音を集音するマイク
7を配置する。マイク7で集音された騒音は、音圧レベ
ルの周波数に対する分布が計測される。
【0005】図9は、図8の試料1として、典型的な断
面形状に対応する棒材を用いたときの騒音の周波数特性
を示す。図9(1)は、或る舟体断面の周波数特性の一
例を示す。たとえば、1000Hzの周波数でピークが
生じ、この音が空力騒音として騒音になる。図9(2)
は、アスペクト比、すなわち長径と短径との比が1.
5:1の楕円断面の場合の騒音の周波数分布を示す。2
00〜900Hzの範囲で音圧レベルが相対的に高くな
っている。図9(1),(2)は要素試験の一例を示し
たものであるが、断面の大きさ、風速が変わった場合に
も、周波数や音圧レベルは異なるが同様の様相を示すの
で、これらが空力騒音の原因となることが判る。
面形状に対応する棒材を用いたときの騒音の周波数特性
を示す。図9(1)は、或る舟体断面の周波数特性の一
例を示す。たとえば、1000Hzの周波数でピークが
生じ、この音が空力騒音として騒音になる。図9(2)
は、アスペクト比、すなわち長径と短径との比が1.
5:1の楕円断面の場合の騒音の周波数分布を示す。2
00〜900Hzの範囲で音圧レベルが相対的に高くな
っている。図9(1),(2)は要素試験の一例を示し
たものであるが、断面の大きさ、風速が変わった場合に
も、周波数や音圧レベルは異なるが同様の様相を示すの
で、これらが空力騒音の原因となることが判る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先行技術によるパンタ
グラフの舟体の低騒音化は、たとえば図9(2)および
後述する図4に示すように、まだ充分なレベルに達して
いない。新幹線などに代表される高速鉄道車両では、車
両速度の向上が進められると同時に、速度上昇に伴う騒
音をより低減することが要求されている。また、車両の
高速化に伴い、舟体に発生する揚力による架線への接触
圧への影響が大きくなっている。
グラフの舟体の低騒音化は、たとえば図9(2)および
後述する図4に示すように、まだ充分なレベルに達して
いない。新幹線などに代表される高速鉄道車両では、車
両速度の向上が進められると同時に、速度上昇に伴う騒
音をより低減することが要求されている。また、車両の
高速化に伴い、舟体に発生する揚力による架線への接触
圧への影響が大きくなっている。
【0007】本発明の目的は、パンタグラフの舟体とし
て必要な揚力特性などを犠牲にすることなく低騒音化が
可能な、高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体を提供す
ることである。
て必要な揚力特性などを犠牲にすることなく低騒音化が
可能な、高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、高速走行時に
発生する空力騒音を低減することができる高速車両のパ
ンタグラフ用低騒音舟体であって、進行方向の前後両側
に、幅方向に沿って複数の垂直方向の切込みが形成され
ていることを特徴とする高速車両のパンタグラフ用低騒
音舟体である。 本発明に従えば、進行方向の前後両側に、幅方向に沿っ
て複数の垂直方向の切込みが舟体に形成される。舟体が
高速度で空気中を移動すると、舟体の表面に沿って流れ
る空気にカルマン渦が生じ、断面形状が幅方向に一様で
あるとカルマン渦の発生も一様となり、特定の周波数の
成分が強調されてエオルス音という空力騒音が発生しや
すい。複数の切込みを形成することによって、舟体の幅
方向でカルマン渦の発生が抑えられ騒音の低減を図るこ
とができる。
発生する空力騒音を低減することができる高速車両のパ
ンタグラフ用低騒音舟体であって、進行方向の前後両側
に、幅方向に沿って複数の垂直方向の切込みが形成され
ていることを特徴とする高速車両のパンタグラフ用低騒
音舟体である。 本発明に従えば、進行方向の前後両側に、幅方向に沿っ
て複数の垂直方向の切込みが舟体に形成される。舟体が
高速度で空気中を移動すると、舟体の表面に沿って流れ
る空気にカルマン渦が生じ、断面形状が幅方向に一様で
あるとカルマン渦の発生も一様となり、特定の周波数の
成分が強調されてエオルス音という空力騒音が発生しや
すい。複数の切込みを形成することによって、舟体の幅
方向でカルマン渦の発生が抑えられ騒音の低減を図るこ
とができる。
【0009】また本発明の前記切込みの深さは、前記舟
体断面の進行方向についての長さの1/12以上で1/
3以下の範囲内であることを特徴とする。 本発明に従えば、切込みの深さが1/12以上あるの
で、断面形状の充分な変化を得ることができる。また、
切込みの深さは1/3以下であるので、舟体として必要
な強度を確保することができる。
体断面の進行方向についての長さの1/12以上で1/
3以下の範囲内であることを特徴とする。 本発明に従えば、切込みの深さが1/12以上あるの
で、断面形状の充分な変化を得ることができる。また、
切込みの深さは1/3以下であるので、舟体として必要
な強度を確保することができる。
【0010】また本発明は、前記舟体の基本切込み形成
前の断面形状は、概略的に楕円または長円であることを
特徴とする。 本発明に従えば、舟体の切込み形成前の断面形状は、概
略的に楕円または長円であるので、高速走行する際の揚
力特性を満たしやすく、切込みの形成によってさらに騒
音の低減を図ることができる。
前の断面形状は、概略的に楕円または長円であることを
特徴とする。 本発明に従えば、舟体の切込み形成前の断面形状は、概
略的に楕円または長円であるので、高速走行する際の揚
力特性を満たしやすく、切込みの形成によってさらに騒
音の低減を図ることができる。
【0011】また本発明の前記舟体の断面形状は、進行
方向についての長さと、進行方向に垂直な方向の長さと
のアスペクト比が0.8:1から5:1までの範囲であ
ることを特徴とする。 本発明に従えば、舟体の断面形状の進行方向についての
長さと、進行方向に垂直な方向の長さとのアスペクト比
が0.8:1から5:1までの範囲であるので、実用的
な舟体としての強度の確保と騒音低減とを図ることがで
きる。
方向についての長さと、進行方向に垂直な方向の長さと
のアスペクト比が0.8:1から5:1までの範囲であ
ることを特徴とする。 本発明に従えば、舟体の断面形状の進行方向についての
長さと、進行方向に垂直な方向の長さとのアスペクト比
が0.8:1から5:1までの範囲であるので、実用的
な舟体としての強度の確保と騒音低減とを図ることがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の第1形態
による舟体10の構成を示す。図1(1)は平面図、図
1(2)は正面図、図1(3)は図1(2)の切断面線
I−Iから見た断面図をそれぞれ示す。舟体10の上部
には、架線との接触を行うすり板11が設けられる。す
り板11は、舟体10の上面に形成されている溝内に挿
入され、図示を省略したばねによって上方に付勢され、
架線に押付けられる。架線に対するすり板11の押付力
は、集電を確実にする上からは大きい方がよいが架線を
持ち上げてしまう。架線の摩耗を避ける点からは小さい
方がよいが離線のおそれがある。さらに、車両が高速度
で走行すると舟体10の揚力の影響で、すり板11を架
線側に押付ける力が変化する。押付力は標準が5.5k
gf、許容値は3〜15kgf程度の範囲である。本実
施の形態の舟体10の断面形状は、走行方向を長軸とす
る楕円に切込みを入れた形状を基本としている。上部は
平坦とし、すり板11を搭載し、通常の走行条件下では
揚力が0ないしは若干正の値をとるように形状を設定す
る。
による舟体10の構成を示す。図1(1)は平面図、図
1(2)は正面図、図1(3)は図1(2)の切断面線
I−Iから見た断面図をそれぞれ示す。舟体10の上部
には、架線との接触を行うすり板11が設けられる。す
り板11は、舟体10の上面に形成されている溝内に挿
入され、図示を省略したばねによって上方に付勢され、
架線に押付けられる。架線に対するすり板11の押付力
は、集電を確実にする上からは大きい方がよいが架線を
持ち上げてしまう。架線の摩耗を避ける点からは小さい
方がよいが離線のおそれがある。さらに、車両が高速度
で走行すると舟体10の揚力の影響で、すり板11を架
線側に押付ける力が変化する。押付力は標準が5.5k
gf、許容値は3〜15kgf程度の範囲である。本実
施の形態の舟体10の断面形状は、走行方向を長軸とす
る楕円に切込みを入れた形状を基本としている。上部は
平坦とし、すり板11を搭載し、通常の走行条件下では
揚力が0ないしは若干正の値をとるように形状を設定す
る。
【0013】舟体10の幅方向、すなわち車両の進行方
向に垂直な方向の左右の両側には、舟体10の幅より外
側位置の架線を滑らかに舟体10へ導く役割を有するホ
ーン12が設けられる。本実施の形態では、進行方向の
前後から、複数の切込み13が舟体10に形成される。
さらに、ホーン12に対しても、切込み14が進行方向
の前後から形成される。
向に垂直な方向の左右の両側には、舟体10の幅より外
側位置の架線を滑らかに舟体10へ導く役割を有するホ
ーン12が設けられる。本実施の形態では、進行方向の
前後から、複数の切込み13が舟体10に形成される。
さらに、ホーン12に対しても、切込み14が進行方向
の前後から形成される。
【0014】図2は、図1の舟体10を備えるパンタグ
ラフの正面構成を示す。舟体10は、舟体支持部材15
を介して支柱16の上支柱17によって支持される。支
柱16は、側面状態で「く」の字状に屈曲する上支柱1
7および下支柱18によって形成される。上支柱17と
下支柱18との間を関節として屈曲することによって、
舟体10の高さが変わり、すり板11が接触する架線の
高さが変動しても、追従することができる。支柱16の
下支柱18は、支持枠19によって支えられている。支
持枠19は、電気絶縁用のガイシ20を介して車両21
の屋根に固定される。このパンタグラフでは、空気によ
る抵抗と騒音発生とを極力防止するため、支柱16内に
ばねやリンク装置などを収納し、できるだけ単純な外観
形状となるように構成されている。
ラフの正面構成を示す。舟体10は、舟体支持部材15
を介して支柱16の上支柱17によって支持される。支
柱16は、側面状態で「く」の字状に屈曲する上支柱1
7および下支柱18によって形成される。上支柱17と
下支柱18との間を関節として屈曲することによって、
舟体10の高さが変わり、すり板11が接触する架線の
高さが変動しても、追従することができる。支柱16の
下支柱18は、支持枠19によって支えられている。支
持枠19は、電気絶縁用のガイシ20を介して車両21
の屋根に固定される。このパンタグラフでは、空気によ
る抵抗と騒音発生とを極力防止するため、支柱16内に
ばねやリンク装置などを収納し、できるだけ単純な外観
形状となるように構成されている。
【0015】図3は、図1の実施形態における切込み1
3の効果を示す。前述の図8に示すような試験装置で、
試料として1:1.5の楕円形状の棒材を用いるときの
騒音測定結果を実線で示し、楕円形状の長軸側の前後に
切込み13を形成する試料についての測定結果を二点鎖
線で示す。周波数が100〜1000Hzの範囲では、
切込みによる騒音低減の効果が著しい。特に、900H
z付近のピークが解消されていることが判る。この理由
としては、切込み13を形成することによって、舟体1
0の断面に沿って流れる空気に同一断面の延長物ではカ
ルマン渦を生じるが、切込みがある場合にはこの作用に
よってカルマン渦が生じないためピークが低下すると考
えられる。
3の効果を示す。前述の図8に示すような試験装置で、
試料として1:1.5の楕円形状の棒材を用いるときの
騒音測定結果を実線で示し、楕円形状の長軸側の前後に
切込み13を形成する試料についての測定結果を二点鎖
線で示す。周波数が100〜1000Hzの範囲では、
切込みによる騒音低減の効果が著しい。特に、900H
z付近のピークが解消されていることが判る。この理由
としては、切込み13を形成することによって、舟体1
0の断面に沿って流れる空気に同一断面の延長物ではカ
ルマン渦を生じるが、切込みがある場合にはこの作用に
よってカルマン渦が生じないためピークが低下すると考
えられる。
【0016】図4は、上側を平坦にした楕円形状の舟体
に対応する試料についての空力騒音測定結果を示す。上
側を平坦にすることによって、図3の実線に示す場合よ
りは騒音は低下するけれども、約1000Hzの周波数
にピークが残り、図3の二点鎖線で示す程の低減効果は
ない。特開平7−143605の先行技術のように上側
を平坦にすることよりも、進行方向の前後から切込みを
いれることによってより一層騒音の低減を図ることがで
きる。
に対応する試料についての空力騒音測定結果を示す。上
側を平坦にすることによって、図3の実線に示す場合よ
りは騒音は低下するけれども、約1000Hzの周波数
にピークが残り、図3の二点鎖線で示す程の低減効果は
ない。特開平7−143605の先行技術のように上側
を平坦にすることよりも、進行方向の前後から切込みを
いれることによってより一層騒音の低減を図ることがで
きる。
【0017】なお、図1に示す舟体10の進行方向の長
さLと、厚さH方向の比であるアスペクト比H:Lは、
1:0.8〜1:5の範囲であることが好ましい。特
に、1:1.5程度であれば充分な揚力特性と、騒音低
減特性との兼合いが得られる。
さLと、厚さH方向の比であるアスペクト比H:Lは、
1:0.8〜1:5の範囲であることが好ましい。特
に、1:1.5程度であれば充分な揚力特性と、騒音低
減特性との兼合いが得られる。
【0018】図5は、本発明の実施の第2形態による舟
体30の構成を示す。図5(1)は平面図、図5(2)
は正面図、図5(3)は図5(2)の切断面線V−Vか
ら見た断面図をそれぞれ示す。舟体30の上部の中央に
はすり板31が設けられ、幅方向の両側にはホーン32
が設けられる。本実施形態では、舟体30の断面形状の
基本となる楕円に切込みを入れた形状が、中央で面積が
大きく、幅方向の両側で面積が小さくなるように滑らか
に変化する。さらに、舟体30の進行方向の前後から
は、複数の切欠き33が形成されている。本実施形態で
は、ホーン32については切欠きを形成していない。本
実施形態のように、舟体30の前後両側から切込み33
を形成するだけでも、騒音低減の効果を得ることができ
る。
体30の構成を示す。図5(1)は平面図、図5(2)
は正面図、図5(3)は図5(2)の切断面線V−Vか
ら見た断面図をそれぞれ示す。舟体30の上部の中央に
はすり板31が設けられ、幅方向の両側にはホーン32
が設けられる。本実施形態では、舟体30の断面形状の
基本となる楕円に切込みを入れた形状が、中央で面積が
大きく、幅方向の両側で面積が小さくなるように滑らか
に変化する。さらに、舟体30の進行方向の前後から
は、複数の切欠き33が形成されている。本実施形態で
は、ホーン32については切欠きを形成していない。本
実施形態のように、舟体30の前後両側から切込み33
を形成するだけでも、騒音低減の効果を得ることができ
る。
【0019】図6は、本発明のさらに他の実施形態によ
る舟体の断面形状を示す。図6(1)は、図1の実施形
態を示す。図6(2)の舟体40は、切込み41を内側
に凸の円弧状に形成する。たとえば、切込み41を円周
方向に回転する刃物で舟体40を切込んで形成するよう
な場合に、このような形状の切込み41であれば容易に
形成することができる。図6(3)は、舟体50に対し
て外に凸となる円弧状の切込み51が形成されている場
合を示す。このような切込み51は、舟体50側を中心
軸線まわりに回転させながら、固定された刃物で切込み
51を切削する場合に容易に形成することができる。図
6(4)、図6(5)および図6(6)は、舟体60,
70,80に直線状の切込み61,71,81をそれぞ
れ形成する場合を示す。ただし、各切込み61,71,
81は、図6(1)の切込み13のように互いに平行で
はなく、傾斜している。それぞれの切込みは、強度と空
力騒音の低減および揚力特性等の兼合いで適宜選択する
ことができる。
る舟体の断面形状を示す。図6(1)は、図1の実施形
態を示す。図6(2)の舟体40は、切込み41を内側
に凸の円弧状に形成する。たとえば、切込み41を円周
方向に回転する刃物で舟体40を切込んで形成するよう
な場合に、このような形状の切込み41であれば容易に
形成することができる。図6(3)は、舟体50に対し
て外に凸となる円弧状の切込み51が形成されている場
合を示す。このような切込み51は、舟体50側を中心
軸線まわりに回転させながら、固定された刃物で切込み
51を切削する場合に容易に形成することができる。図
6(4)、図6(5)および図6(6)は、舟体60,
70,80に直線状の切込み61,71,81をそれぞ
れ形成する場合を示す。ただし、各切込み61,71,
81は、図6(1)の切込み13のように互いに平行で
はなく、傾斜している。それぞれの切込みは、強度と空
力騒音の低減および揚力特性等の兼合いで適宜選択する
ことができる。
【0020】図7は、舟体の切込みについての平面形状
を示す。図7(1)は、舟体100に対して進行方向前
方側からの切込み101と、後方側からの切込み102
との形状が交互に位相がずれて、一方の山101a,1
02aと他方の谷102b,101bとが対応している
状態を示す。図7(2)は、舟体110の前方側からの
切込み111と、後方側からの切込み112とが中心線
110cに対して対称となっている状態を示す。図7
(3)では、舟体120の前後からの切込み121,1
22が、それぞれ間欠的に形成されている状態を示す。
図7(4)では、舟体130の前後の切込み131,1
32の幅W4が、たとえば切込み深さDの2倍である。
図7(1)〜図7(3)では、幅W1,W2,W3は、
切込み深さDと同程度に表しているが、これらの関係に
限定されるものではない。また切込みピッチは不等ピッ
チでも、同様の効果が得られる。
を示す。図7(1)は、舟体100に対して進行方向前
方側からの切込み101と、後方側からの切込み102
との形状が交互に位相がずれて、一方の山101a,1
02aと他方の谷102b,101bとが対応している
状態を示す。図7(2)は、舟体110の前方側からの
切込み111と、後方側からの切込み112とが中心線
110cに対して対称となっている状態を示す。図7
(3)では、舟体120の前後からの切込み121,1
22が、それぞれ間欠的に形成されている状態を示す。
図7(4)では、舟体130の前後の切込み131,1
32の幅W4が、たとえば切込み深さDの2倍である。
図7(1)〜図7(3)では、幅W1,W2,W3は、
切込み深さDと同程度に表しているが、これらの関係に
限定されるものではない。また切込みピッチは不等ピッ
チでも、同様の効果が得られる。
【0021】なお、図2では、パンタグラフを支える支
柱16が見かけ上、1本であるように構成されているけ
れども、他の形状のパンタグラフであっても、本実施形
態の舟体を用いて同様に空力騒音の低減を図ることがで
きる。
柱16が見かけ上、1本であるように構成されているけ
れども、他の形状のパンタグラフであっても、本実施形
態の舟体を用いて同様に空力騒音の低減を図ることがで
きる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、舟体の進
行方向の両側に設ける複数の切込みによって、車両が高
速で走行するときの風切り音やエオルス音などの空力騒
音を低減することができる。
行方向の両側に設ける複数の切込みによって、車両が高
速で走行するときの風切り音やエオルス音などの空力騒
音を低減することができる。
【0023】また本発明によれば、切込みの深さは、舟
体断面の進行方向についての長さの1/12以上で1/
3以下の範囲内であるので、騒音低減効果を有し、舟体
としての必要強度も確保することができる。
体断面の進行方向についての長さの1/12以上で1/
3以下の範囲内であるので、騒音低減効果を有し、舟体
としての必要強度も確保することができる。
【0024】また本発明によれば、切込み形成前の舟体
の断面形状は、概略的に楕円または長円であるので、適
切な空力特性を得ることができ、さらに切込みによって
騒音低減を図ることができる。
の断面形状は、概略的に楕円または長円であるので、適
切な空力特性を得ることができ、さらに切込みによって
騒音低減を図ることができる。
【0025】また本発明によれば、舟体の進行方向につ
いての長さと、進行方向に垂直な方向の長さとのアスペ
クト比が0.8:1から5:1までの範囲であるので、
低騒音特性と適切な揚力特性とを両立させることができ
る。
いての長さと、進行方向に垂直な方向の長さとのアスペ
クト比が0.8:1から5:1までの範囲であるので、
低騒音特性と適切な揚力特性とを両立させることができ
る。
【図1】本発明の実施の第1形態による舟体の平面図、
正面図および側断面図である。
正面図および側断面図である。
【図2】図1の実施形態の舟体10を含むパンタグラフ
の正面図である。
の正面図である。
【図3】図1の実施形態の舟体による騒音低減効果を示
すグラフである。
すグラフである。
【図4】先行技術の舟体形状から発生する騒音を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図5】本発明の実施の第2形態による舟体30の正面
図および側断面図である。
図および側断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態の舟体の側面図で
ある。
ある。
【図7】本発明のさらに他の実施形態による舟体の平面
図である。
図である。
【図8】舟体に対応する試料から発生する空力騒音を計
測する装置の正面図および平面図である。
測する装置の正面図および平面図である。
【図9】図8の計測装置によって測定された従来の舟体
形状から発生する騒音を示すグラフである。
形状から発生する騒音を示すグラフである。
10,30,40,50,60,70,80,100,
110,120,130 舟体 11,31 すり板 12,32 ホーン 13,14,33,41,51,61,71,81,1
01,102,111,112,121,122,13
1,132 切込み 16 支柱 20 ガイシ 21 車両
110,120,130 舟体 11,31 すり板 12,32 ホーン 13,14,33,41,51,61,71,81,1
01,102,111,112,121,122,13
1,132 切込み 16 支柱 20 ガイシ 21 車両
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 昇 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川崎重工業株式会社兵庫工場内 (72)発明者 小城 賢治 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川崎重工業株式会社兵庫工場内
Claims (4)
- 【請求項1】 高速走行時に発生する空力騒音を低減す
ることができる高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体で
あって、 進行方向の前後両側に、幅方向に沿って複数の垂直方向
の切込みが形成されていることを特徴とする高速車両の
パンタグラフ用低騒音舟体。 - 【請求項2】 前記切込みの深さは、前記舟体断面の進
行方向についての長さの1/12以上で1/3以下の範
囲内であることを特徴とする請求項1記載の高速車両の
パンタグラフ用低騒音舟体。 - 【請求項3】 前記舟体の基本切込み形成前の断面形状
は、概略的に楕円または長円であることを特徴とする請
求項1または2記載の高速車両のパンタグラフ用低騒音
舟体。 - 【請求項4】 前記舟体の断面形状は、進行方向につい
ての長さと、進行方向に垂直な方向の長さとのアスペク
ト比が0.8:1から5:1までの範囲であることを特
徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高速車両のパ
ンタグラフ用低騒音舟体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07173796A JP3660743B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07173796A JP3660743B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09266604A true JPH09266604A (ja) | 1997-10-07 |
| JP3660743B2 JP3660743B2 (ja) | 2005-06-15 |
Family
ID=13469146
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07173796A Expired - Fee Related JP3660743B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3660743B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001098109A1 (en) * | 2000-06-19 | 2001-12-27 | Stephen James Atkins | A vehicle appendage and components therefor |
| CN103560726A (zh) * | 2013-10-23 | 2014-02-05 | 国家电网公司 | 用于检测和控制电机转速的电路 |
| CN104709093A (zh) * | 2015-03-12 | 2015-06-17 | 南车青岛四方机车车辆股份有限公司 | 一种轨道车辆的受电弓安装座 |
| CN108859771A (zh) * | 2018-09-15 | 2018-11-23 | 华东交通大学 | 基于多元耦合仿生的减阻降噪高速列车受电弓 |
| CN112763180A (zh) * | 2021-04-08 | 2021-05-07 | 中国空气动力研究与发展中心低速空气动力研究所 | 声学风洞内高速列车受电弓模型气动噪声快速预测方法 |
| CN114347794A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-15 | 中南大学 | 一种列车用受电弓结构 |
| CN115862576A (zh) * | 2022-11-30 | 2023-03-28 | 同济大学 | 一种轨道交通车辆受电弓滑板用射流式降噪装置 |
-
1996
- 1996-03-27 JP JP07173796A patent/JP3660743B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001098109A1 (en) * | 2000-06-19 | 2001-12-27 | Stephen James Atkins | A vehicle appendage and components therefor |
| CN103560726A (zh) * | 2013-10-23 | 2014-02-05 | 国家电网公司 | 用于检测和控制电机转速的电路 |
| CN104709093A (zh) * | 2015-03-12 | 2015-06-17 | 南车青岛四方机车车辆股份有限公司 | 一种轨道车辆的受电弓安装座 |
| CN108859771A (zh) * | 2018-09-15 | 2018-11-23 | 华东交通大学 | 基于多元耦合仿生的减阻降噪高速列车受电弓 |
| CN112763180A (zh) * | 2021-04-08 | 2021-05-07 | 中国空气动力研究与发展中心低速空气动力研究所 | 声学风洞内高速列车受电弓模型气动噪声快速预测方法 |
| CN112763180B (zh) * | 2021-04-08 | 2021-07-09 | 中国空气动力研究与发展中心低速空气动力研究所 | 声学风洞内高速列车受电弓模型气动噪声快速预测方法 |
| CN114347794A (zh) * | 2021-12-28 | 2022-04-15 | 中南大学 | 一种列车用受电弓结构 |
| CN115862576A (zh) * | 2022-11-30 | 2023-03-28 | 同济大学 | 一种轨道交通车辆受电弓滑板用射流式降噪装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3660743B2 (ja) | 2005-06-15 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH09266604A (ja) | 高速車両のパンタグラフ用低騒音舟体 | |
| KR101006836B1 (ko) | 철도 차량용 판토그라프 | |
| JP3775930B2 (ja) | 集電舟体 | |
| JPH07123506A (ja) | 集電装置 | |
| JP2000069602A (ja) | パンタグラフ用集電舟体 | |
| JP4613815B2 (ja) | 鉄道車両の遮音壁 | |
| JP3873184B2 (ja) | 集電装置の防風カバー | |
| JPS5937641B2 (ja) | 移動体の集電方式 | |
| JP2881632B2 (ja) | 集電装置の支持部 | |
| JP2817126B2 (ja) | 鉄道車両用集電装置の集電舟 | |
| CN113799612A (zh) | 一种刚性接触网集电装置、受电弓及轨道交通车辆 | |
| JPH0729681Y2 (ja) | パンタグラフの舟体 | |
| JP3807867B2 (ja) | 覆いを備えるパンタグラフ | |
| JP3630419B1 (ja) | 車両における集電装置の風防カバー装置 | |
| JPH09205702A (ja) | シングルアーム形パンタグラフ | |
| JP7300882B2 (ja) | 舟体および集電舟装置 | |
| JPH0329926Y2 (ja) | ||
| JPH0923504A (ja) | パンタグラフのホーン | |
| JP2662372B2 (ja) | 集電舟装置 | |
| JPH0819106A (ja) | 集電装置用カバー装置 | |
| JP3448430B2 (ja) | パンタグラフおよび舟体 | |
| JPH06205503A (ja) | 集電装置 | |
| JP3705940B2 (ja) | 舟体形状の決定方法 | |
| JP2000023302A (ja) | パンタグラフ台枠及び車両用集電体装置 | |
| JPH08331702A (ja) | シングルアーム形パンタグラフ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20050318 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
| R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |