JPH09268482A - インクジェット染色方法およびインクジェット染色物 - Google Patents

インクジェット染色方法およびインクジェット染色物

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JPH09268482A
JPH09268482A JP8074619A JP7461996A JPH09268482A JP H09268482 A JPH09268482 A JP H09268482A JP 8074619 A JP8074619 A JP 8074619A JP 7461996 A JP7461996 A JP 7461996A JP H09268482 A JPH09268482 A JP H09268482A
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智之 堀口
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厚司 桑原
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】ポリアミド繊維構造物をインクジェット染
色するに際し、着色成分としてモノハロゲン化トリアジ
ン基を少なくとも1つ以上有する反応染料を用い、かつ
前処理として該反応染料と非反応型の水溶性高分子をポ
リアミド繊維構造物に付与することを特徴とするインク
ジェット染色方法。 【効果】本発明によれば、ポリアミド構造物を主体とし
て構成される布帛に対して、柄が鮮明かつシャープな表
現ができ、充分な色濃度が得られ、かつ堅牢度の良い染
色物を得ることが可能となる。また本発明によるインク
ジェット用インクは、短期あるいは長期安定性に優れ、
常温で保存しても染色特性に影響はない。さらに本発明
のインクにより、ヘッドノズルにおける目詰まり等が発
生しない、吐出性能の信頼性の高いインクジェット染色
を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド繊維構
造物をインクジェット方法により染色するに際し、色表
現が鮮明シャープで高品位かつ高堅牢度の染色物が得ら
れるスキーウェアや水着等のスポーツウェアの染色に好
適に用いられるインクジェット染色方法およびインクジ
ェット染色物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、捺染の主流はスクリーン捺染、ロ
ーラー捺染である。しかしながら、これらの方式は多品
種少量生産には不向きであり、したがって、それに代わ
る方法として無版のインクジェットによる捺染方式が提
案されている。
【0003】インクジェット染色用インクにおいては、
ノズル詰まり防止や吐出安定性が要求されるため、使用
する染料が、高溶解性、高純度、長期貯蔵安定性等を同
時に満足することが必要である。
【0004】翻って、スキーウェアや水着等のスポーツ
ウェアに代表される、ナイロン等のポリアミド繊維の染
色、特に捺染においては、色彩が鮮明であること、染色
物の堅牢度が良いこと等が要求される。特に水着におい
ては耐塩素性や高湿潤堅牢度が重要な特性である。
【0005】ポリアミド繊維の染色に用いられる染料と
しては、一般には酸性染料が用いられる。インクジェッ
ト用として特開平6−57650号公報等で特定の酸性
染料を用いることが提案されているが、インクジェット
インク化が容易な、溶解度の高い染料は、一般に湿潤堅
牢度が不十分である欠点を有する。また、市販染料は水
溶性塩類等不純物を含むので安定したインクを調製する
ため精製が必要となり経済的にも問題がある。したがっ
て、水着等高い湿潤堅牢度が要求される分野において
は、通常用いられる酸性染料においてはインク安定性と
堅牢度を両者満足するものが見いだされていないのが現
状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は以上の
ように合成ポリアミド繊維構造物のインクジェット染色
においてインクとして要求される溶解性、安定性等の諸
特性と染色物として要求される鮮明性、柄シャープ性、
色濃度、染色堅牢度性等の諸特性を同時に満足するとい
う課題を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
染色方法は、前記課題を解決するため以下の構成を有す
る。
【0008】すなわち、ポリアミド繊維構造物をインク
ジェット染色するに際し、着色成分としてモノハロゲン
化トリアジン基を少なくとも1つ以上有する反応染料を
用い、かつ前処理として該反応染料と非反応型の水溶性
高分子をポリアミド繊維構造物に付与することを特徴と
するインクジェット染色方法である。
【0009】また、本発明のインクジェット染色物は、
前記課題を解決するため以下の構成を有する。
【0010】すなわち、ポリアミド繊維構造物をインク
ジェット染色するに際し、着色成分としてモノハロゲン
化トリアジン基を少なくとも1つ以上有する反応染料を
用い、かつ前処理として該反応染料と非反応型の水溶性
高分子をポリアミド繊維構造物に付与することを特徴と
するインクジェット染色方法により染色されたインクジ
ェット染色物である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明における合成ポリアミドとしてはナ
イロン6、ナイロン66及びこれらを主体とする共重合
物からなるポリアミド等のことをいう。本発明における
繊維構造物とは、織物、編物、不織布、人工皮革等のこ
とをいう。また、合成ポリアミド以外の他の天然繊維、
合成繊維等を含有していてもよい。
【0013】本発明に用いられる反応染料は、着色成分
としてモノハロゲン化トリアジン基を少なくとも1つ以
上有するものである。
【0014】モノハロゲン化トリアジン基を有しない反
応染料はインクジェット染色ならではの染色特性やノズ
ルからの吐出安定性や長期保存安定性に劣ったものとな
る問題がある。
【0015】すなわち、本発明で使用するインクジェッ
ト染色用インクを中性〜酸性領域にした場合、モノハロ
ゲン化トリアジン基を1つ以上含有する反応染料は、ポ
リアミド繊維構造物に対し、類似の基本構造を有する酸
性染料や他の反応基を有する反応染料に比べて良好なイ
ンク特性と良好な染色物の堅牢度を有する。モノハロゲ
ン化トリアジン基を有する反応染料の類似物としてジク
ロロトリアジン基を有する反応染料が存在するが、イン
クを酸性〜中性領域にした場合、その反応性の高さが原
因で、加水分解による染着性低下の度合いが大きく、染
色物の色ぶれが生じ、インクジェット染色用インクとし
ては適していない。また、綿では多用されるビニルスル
ホンタイプの染料も本発明で使用する染料に比べ、加水
分解安定性、染着物の堅牢性の点で劣る。特にインクを
循環、再利用するコンティニュアス方式のインクジェッ
ト染色機に対して使用した場合、染料の分解、染着性悪
化が著しい。本発明で用いる反応染料はモノハロゲン化
トリアジン基を少なくとも1つ以上有するものである。
本発明において反応基を有しない類似構造の酸性染料を
用いた場合、本発明で用いる反応染料に比べ湿潤堅牢度
が劣ったものとなる傾向がある。
【0016】この要因については明らかではないが、本
発明で用いる反応染料では反応基であるモノハロゲン化
トリアジン基がポリアミド繊維のアミノ基やアミド基と
共有結合している可能性やポリアミドとの親和性向上等
が考えられる。
【0017】また多官能タイプとして他の反応基が併用
されている場合、その反応基のみを含む反応染料に比
べ、インク特性、染色特性に対する影響は少ないため、
モノハロゲン化トリアジン基を1つ以上含む多官能タイ
プの反応染料の使用も可能である。
【0018】本発明に用いる反応染料として、例えば、
C.I.Reactive Yellow−2、3、1
8、81、84、85、95、102、105、13
5、136、137、138、143、145、15
1、161、167、168、175、C.I.Rea
ctive Red−3、3:1、13、24、29、
31、33、43、45、55、58、120、14
1、183、184、193、194、195、20
4、217、218、220、222、223、22
6、228、230、235、C.I.Reactiv
e Violet−1、2、38、C.I.React
ive Blue−2、5、13、14、15、18、
25、38、39、41、49、52、71、72、1
12、131、160、162、171、171:1、
176、182、184、190、191、192、1
94、198、204、211、212、214、22
1、222、230、231、235、236、24
3、C.I.Reactive Black−1、8、
13、39などを用いることができる。
【0019】ただし、これらに限らず、染料構造中にモ
ノハロゲン化トリアジン基が1つ以上含まれていれば特
に限定されるものではない。また、該基のハロゲンにつ
いても特に限定されるものではないが、塩素又はフッ素
が好ましい。
【0020】特にナイロン6又はナイロン66に対して
好ましい染料としては、前記反応染料群中のC.I.R
eactive Yellow−2、85、95、C.
I.Reactive Red−3:1、24、33、
218、226、228、235、C.I.React
ive Violet−1、2、C.I.Reacti
ve Blue−5、13、15、49、72、17
6、198、C.I.Reactive Black−
1、8、39からなる染料群を用いることができる。
【0021】これらの染料は粉末又は液状品として入手
できるが液状品の方が不純物が少なく、多くの場合、市
販品を特に精製することなく用いることができる利点が
ある。また、これらの染料は単独使用だけでなく、複数
を混合し、調色して使用することもできる。
【0022】なお、反応染料では出せない蛍光色や一部
の鮮明色については酸性染料と併用することも可能であ
る。
【0023】本発明のインクジェット染色法に用いられ
るインクとしては、モノハロゲン化トリアジン基が1つ
以上含まれる反応染料を必須成分とするが、それ以外の
成分は特に限定されず、インクジェット方式に適した各
種のインク設計とすることができる。染料を水主媒体中
の溶解させたインク等は好ましい一例である。
【0024】インクの代表的な成分としては、染料と主
媒体の水のほかに水溶性有機溶剤を含有するのが好まし
い。例えば、アセトン、ジアセトンアルコール等のケト
ン又はケトアルコール類;ジオキサン等のエーテル類;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプ
ロピレン付加重合体;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコ
ール、へキシレングリコール等のアルキレン基が2〜6
個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;1,2,
6−ヘキサントリオール等のトリオール類;チオジグリ
コール;グリセリン;エチレングリコールモノメチル
(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメ
チル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコール
モノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコール
の低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコールジ
メチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレングリコ
ールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコー
ルの低級ジアルキルエーテル類;スルホラン,N−メチ
ル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン等を用いることができる。エチレンジリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール及びスルホランなどを好ましく用いることができ
る。これらの水溶性有機溶剤は、モノハロゲン化トリア
ジン基を有する反応染料の繊維に対する固着率に対して
影響が少なく、かつ、ノズル詰まり防止に対して効果が
高い。
【0025】これらの水溶性有機溶剤の含有量は、イン
ク全重量に対して重量%で3〜60%が好ましく、より
好ましくは5〜50%であり、さらに好ましくは10〜
40%の範囲である。
【0026】さらに必要に応じ、各種の界面活性剤、p
H調整剤、防腐剤等をインクに添加することができる。
さらに染料をインク化する際には必要に応じて精製、濾
過等の処理を施すことができる。
【0027】インクのpHは特に限定されないが、反応
染料の加水分解を防ぎ、インクの保存安定性、発色性を
向上させる観点から、インクジェット染色用のインクの
pHは1〜8が好ましく、より好ましくは3〜7であ
る。また、pH調整には緩衝溶液および酸発生剤のうち
少なくともいずれかを使用することが好ましい。酸発生
剤とは、加熱によりpH値が小さくなる化合物のことを
いい、例えば、硫酸アンモニウム、酒石酸アンモニウ
ム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等を用いるこ
とができる。緩衝溶液としては、酢酸と酢酸ナトリウム
等の弱酸とその塩の混合物からなるものを用いることが
できる。
【0028】本発明に用いられるインクジェット方法と
しては特に限定されず、各種方法が用いられる。代表的
な方式としては、オンデマンド方式とコンティニュアス
方式がある。オンデマンド方式としては、ピエゾタイ
プ、及びバブルジェット等のサーマルタイプを用いるこ
とができる。コンティニュアス方式としては、荷電量偏
向タイプ、ヘルツ方式等を用いることができる。
【0029】次に本発明においてはインクジェット染色
する前に、にじみ防止や表面の色濃度改善、品位の改善
のため、前処理として繊維構造物に該反応染料と非反応
型の水溶性高分子を付与するものである。
【0030】本発明で用いる非反応型の水溶性高分子と
は、アニオン性、ノニオン性の化合物であり、水酸基を
有しない水溶性高分子、全分子量における水酸基が少な
いかもしくは水酸基を有していても、その水酸基の反応
活性が小さい水溶性高分子のことをいう。例えば、水酸
基を有しないものとしてアルギン酸塩、ポリアクリル酸
塩等、水酸基が少ないかもしくは水酸基の反応性が低い
ものとしては高エーテル化カルボキシメチルセルロース
系、高アルキル化メチルセルロース、変性ガム系糊剤等
を用いることができる。
【0031】本発明においては、水酸基の反応活性が高
い反応型の水溶性高分子を用いると、反応染料中のモノ
ハロゲン化トリアジン基と水酸基が反応し、繊維に対す
る反応染料の固着性が低下する問題がある。
【0032】また、本発明においては反応染料としてス
ルホン酸基を有するアニオン性の染料が好ましく用いら
れる。カチオン性の水溶性高分子を使用した際、反応染
料とイオン的な相互作用が生じて、染料の繊維に対する
固着性が低下することがある。
【0033】さらに、本発明においては、繊維への染着
性を向上させる観点から、前処理において用いる反応染
料と非反応型の水溶性高分子を含む前処理液は弱酸性又
は中性にするのが好ましい。
【0034】また、特開昭60−99081号公報に記
載されているようにインクジェットの前処理として撥水
前処理を行うことも提案されているが、本発明者らの検
討によればこのような前処理では染料インクが繊維の表
面付きになりやすく、特に水着等に用いられる弾性糸混
の伸縮性ニット生地に対しては生地を引っ張ったときに
内部が染色されていない、いわゆる白目むきの傾向があ
り、好ましくないことが見出だされた。
【0035】前処理剤としては、前記水溶性高分子の
他、硫酸アンモニウム等のPH調整剤、界面活性剤、均
染剤等、必要に応じ他の薬剤を添加することができる。
また、処理液は水系、エマルジョン系、溶剤系の処理液
のいずれも可能であり、処理方法も特に限定されず、パ
ッド法、コーティング法、スプレー法、インクジェット
法等で付与することができる。付与後は通常乾燥した後
インクジェット染色を行うが、にじみのコントロール及
びインク付着時の布帛膨潤コントロールのため適宜、水
分調整した布帛も用いられる。
【0036】前処理剤として水溶性高分子の付与量とし
ては布帛重量に対して0.1〜20%が好ましく、特に
0.5〜10%が好ましい。
【0037】さらにまた、前処理剤として多孔性微粒子
を併用することも可能である。多孔性微粒子の一例とし
て、シリカ、アルミナ、アランダム、セラミックス多孔
体、ゼオライト、マグネシア、カーボン、パーライト、
シラス等を用いることができるが、これらに限られるも
のではない。
【0038】本発明でのインクジェット法によりインク
付与された布は、引き続き繊維への色素の定着及び色素
の除去工程を施すことが好ましい。定着法すなわち発色
方法としては、従来の方法でよく、例えばスチーミング
法,HTスチーミング法等が採用される。合成ポリアミ
ドのための発色条件としては飽和蒸気によるスチーミン
グが好ましく用いられる。
【0039】発色後は前処理剤及び未固着の染料を除く
ためソーピングを行うのが好ましいが白場汚染を防ぐた
め、洗浄剤、洗浄条件を適正化する必要がある。さらに
必要に応じ、後処理として湿潤堅牢度、塩素堅牢度、耐
光堅牢度等をさらに向上させるため、ポリアミン系、ポ
リカチオン系フィックス剤、タンニン又は合成タンニン
系フィックス剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化
剤等を用いることができる。
【0040】本発明により染色された布帛は、優れた染
着性、色鮮明性、柄シャープ性、染色堅牢性を示すので
一般衣料用途はもちろんスキー、水着等スポーツ用途に
好ましく用いることができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。文中の「%」はすべて重量%である。
【0042】[実施例1及び比較例1] (1)インクジェット装置 ピエゾタイプのオンデマンド方式による下記仕様のイン
クジェットプリンタを用いた。
【0043】色数:4色カラー ノズル径:50ミクロン 解像度:8.0ドット/mm プリント方式:ノズル移動方式 (2)インクの調製 インクA(モノクロルトリアジン系…本発明) 反応染料(C.I. Reactive Blue 2):10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% 前記成分を混合し攪拌して、実施例としてのインク
(A)を得た。緩衝溶液としては、pH5.5の0.1
N酢酸/酢酸ナトリウムを使用した。比較例として同じ
色素母体を含有する下記のインク(B)〜(D)を、同
様の処方で得た。
【0044】インクB(ジクロルトリアジン系…比較
例) 反応染料(C.I. Reactive Blue 1):10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% インクC(ビニルスルホン系…比較例) 反応染料(C.I. Reactive Blue 19 ):10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% インクD(酸性染料…比較例) 酸性染料(C.I. Acid Blue 25 ) :10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% なお、C.I.Reactive Blue2、C.
I.ReactiveBlue1、C.I.React
ive Blue19、及びC.I.AcidBlue
25の化学式を、それぞれ式(I )〜(IV)に示す。
【0045】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】 (3)布帛の前処理 ナイロン6、100%織物を、アルギン酸ソーダ1.0
%水溶液でパッド−ドライ法により前処理を行った(付
着量0.6%)。
【0046】(4)インクジェット染色 前記(1)の装置にて、インク(A)〜(D)によるプ
リントを、インク調製直後及びインクを1ヶ月室温放置
後に、前記(3)の前処理布帛に行った。インク付与後
は102℃の飽和蒸気にて20分発色処理をし、次いで
ソーピング処理を行った。
【0047】染着性は、ソーピング前後の着色度合いか
ら、○△×の3段階で評価した。
【0048】前記の(1)〜(4)により得られる染色
物の堅牢度を比較した。経時変化はインク調製直後の染
色物と1ヶ月室温放置後のインクによる染色物との着色
度を○△×の3段階で評価した。その結果を表1に示
す。
【0049】
【表1】 *1)JIS L 0842に準じた。
【0050】*2)JIS L 0884に準じた(有
効塩素濃度20ppm)。
【0051】*3)JIS L 0844により、変退
色、汚染、色落ちからインク(A)〜(D)の相対評価
により、○、△、×の3段階で評価した。
【0052】表1から明らかなように、モノハロゲン化
トリアジン基を有する反応染料は染着性が高く、堅牢度
も類似構造の酸性染料や他の反応染料に比べ、良好な堅
牢度を示した。また経時変化もジクロロトリアジン、ビ
ニルスルホンタイプの反応染料を使用したインクB、C
に比べ良好であった。
【0053】[実施例2及び比較例2]インクとして、
次の組成の反応染料を用いたカラー4色のインクを調整
した。 イエローインク 反応染料(C.I.Reactive Yellow 2 ):10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% ブルーインク 反応染料(C.I.Reactive Blue 49) :10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% レッドインク 反応染料(C.I.Reactive Red 45 ) :10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% ブラックインク 反応染料(C.I.Reactive Black 8) :10% エチレングリコール :20% 緩衝溶液 :50% 水 :20% 布帛として水着用のポリウレタン(東レデュポン株式会
社製登録商標“オペロン”)含有のナイロン6ニットを
用い、下記処方で前処理を行なった。
【0054】前処理A(実施例3) 変性カルボキシメチルセルロース(日本製紙株式会社製
“サンローズMAC10SH”):1% 水:99% 前処理B(比較例:カチオン性水溶性高分子) ポリアリルアミン:1% 水:99% 前処理C(比較例:水酸基を多く含む水溶性カチオン性
高分子) ポリビニルアルコール:1% 水:99% 前処理D(比較例:疎水性高分子) フッ素系撥水撥油剤(旭硝子社“アサヒガードAG71
0”):0.5% 水:99.5% 実施例1と同じカラーインクジェット装置を用いてプリ
ント柄3種をプリントし、発色、ソーピングした。
【0055】表2には、得られた画像の品位について、
○△×の3段階で評価した結果を示す。
【0056】
【表2】 表2の通り、本発明の前処理Aは高品位な画質であっ
た。前処理B及びCは十分な色濃度が得られず、また撥
水剤で処理した前処理Dにおいては隣接ドット間の白目
向きが目立つ結果となった。
【0057】[実施例3]次の2種類の組成のインクを
調整した。
【0058】インクE(酸発生剤あり) 反応染料(C.I.Reactive Yellow 2 ):10% エチレングリコール :20% 硫酸アンモニウム :1% 緩衝溶液 :50% 水 :19% インクF(アルカリ性インク) 反応染料(C.I.Reactive Yellow 2 ):10% エチレングリコール :20% 炭酸ナトリウム :1% 水 :69% 実施例1と同様の試料、手順で前処理布帛にカラーイン
クジェット装置を用いてプリントし、次いで発色、ソー
ピングを行なった。インクの安定性は調整直後(1時間
以内)の各インクを基準とし、1週間室温放置後のイン
クによる染色物の発色性、染料固着率を○△×の3段階
で評価した。その結果を表3に示す。
【0059】
【表3】 表3のように酸性のインクの方がよりインクの安定性が
優れていた。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、ポリアミド構造物を主
体として構成される布帛に対して、柄が鮮明かつシャー
プな表現ができ、充分な色濃度が得られ、かつ堅牢度の
良い染色物を得ることが可能となる。また本発明による
インクジェット用インクは、短期あるいは長期安定性に
優れ、常温で保存しても染色特性に影響はない。さらに
本発明のインクにより、ヘッドノズルにおける目詰まり
等が発生しない、吐出性能の信頼性の高いインクジェッ
ト染色を行うことができる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド繊維構造物をインクジェット染
    色するに際し、着色成分としてモノハロゲン化トリアジ
    ン基を少なくとも1つ以上有する反応染料を用い、かつ
    前処理として該反応染料と非反応型の水溶性高分子をポ
    リアミド繊維構造物に付与することを特徴とするインク
    ジェット染色方法。
  2. 【請求項2】反応染料がC.I.Reactive Y
    ellow−2、3、18、81、84、85、95、
    102、105、135、136、137、138、1
    43、145、151、161、167、168、17
    5からなる群のうちから選ばれる少なくとも1種以上で
    あることを特徴とする請求項1記載のインクジェット染
    色方法。
  3. 【請求項3】反応染料がC.I.Reactive R
    ed−3、3:1、13、24、29、31、33、4
    3、45、55、58、120、141、183、18
    4、193、194、195、204、217、21
    8、220、222、223、226、228、23
    0、235からなる群のうちから選ばれる少なくとも1
    種以上であることを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット染色方法。
  4. 【請求項4】反応染料がC.I.Reactive V
    iolet−1、2、38からなる群のうちから選ばれ
    る少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット染色方法。
  5. 【請求項5】反応染料がC.I.Reactive B
    lue−2、5、13、14、15、18、25、3
    8、39、41、49、52、71、72、112、1
    31、160、162、171、171:1、176、
    182、184、190、191、192、194、1
    98、204、211、212、214、221、22
    2、230、231、235、236、243からなる
    群のうちから選ばれる少なくとも1種以上であることを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット染色方法。
  6. 【請求項6】反応染料がC.I.Reactive B
    lack−1、8、13、39からなる群のうちから選
    ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット染色方法。
  7. 【請求項7】反応染料が、イエロー成分としてC.I.
    Reactive Yellow−2、85、95から
    なる群のうちから選ばれた一種以上、マゼンタ又はレッ
    ド成分としてC.I.Reactive Red−3:
    1、24、33、218、226、228、235から
    なる群のうちから選ばれた1種以上、シアン又はブルー
    成分としてC.I.Reactive Blue−5、
    13、15、49、72、176、198からなる群の
    うちから選ばれた1種以上、選ばれる組合せを用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェット染色方
    法。
  8. 【請求項8】反応染料を含有するインクのpHが3〜7
    であることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載
    のインクジェット染色方法。
  9. 【請求項9】緩衝溶液および/または酸発生剤を使用し
    て、インクのpHを調整することを特徴とする請求項2
    〜8のいずれかに記載のインクジェット染色方法。
  10. 【請求項10】ポリアミド繊維構造物として該反応染料
    と非反応の水溶性高分子を0.1〜20%付与せしめた
    繊維構造物を用いることを特徴とする請求項1〜9のい
    ずれかに記載のインクジェット染色方法。
  11. 【請求項11】ポリアミド繊維構造物を前処理するため
    に用いる処理液のpHが3〜7であり、該処理液がアル
    カリ又はアルカリ発生剤を含まないことを特徴とする請
    求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット染色方
    法。
  12. 【請求項12】ポリアミドがナイロン6又はナイロン6
    6又はこれらを主体とする共重合ポリアミドであること
    を特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のインク
    ジェット染色方法。
  13. 【請求項13】繊維構造物がポリアミドを主体とする織
    物、編物、不織布であることを特徴とする請求項1〜1
    1のいずれかに記載のインクジェット染色方法。
  14. 【請求項14】繊維構造物が弾性糸を含有するポリアミ
    ド編織物であることを特徴とする請求項1〜13のいず
    れかに記載のインクジェット染色方法。
  15. 【請求項15】請求項1〜14のいずれかに記載のイン
    クジェット染色方法により染色されたインクジェット染
    色物。
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