JPH09271104A - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH09271104A
JPH09271104A JP8076755A JP7675596A JPH09271104A JP H09271104 A JPH09271104 A JP H09271104A JP 8076755 A JP8076755 A JP 8076755A JP 7675596 A JP7675596 A JP 7675596A JP H09271104 A JPH09271104 A JP H09271104A
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JP
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torque
motor
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JP8076755A
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Yasuhiko Kitajima
康彦 北島
Kazuma Okura
一真 大蔵
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動車両で低速走行やインチング運転の時に
も、アクセル踏込み量に感度良く応答してスムーズに操
作できるようにする。 【解決手段】 通常走行時にはアクセル開度にほぼ比例
した第1のトルク指令q1に基づいてモータ7の出力トル
クを制御し、低速走行時やインチング運転時には、時間
平均が第1のトルク指令と等しく、最大値が最大静止負
荷トルクよりも大きくなるパルス状の第2のトルク指令
q2に基づいてモータ7の出力トルクを制御する。これに
より、低速走行やインチング運転の際にもアクセルの踏
込み量に応じた出力トルクを得て、運転の操作性を改善
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータ制御装置に関
し、特に低速回転時の駆動トルクを高く維持するモータ
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電動モータが使用されてい
るバッテリフォークリフトのような電動車両では、積載
荷物に接近するような場合や狭い場所を走行するような
場合には低速で走行し、またインチング運転を行うこと
がある。このような走行を実現するためには駆動輪に伝
達されるトルクをアクセルによって細かに制御する必要
がある。
【0003】ところが、低速走行時にはモータ出力トル
クに対して走行負荷の変動が大きく、特に停止状態から
走行を開始する際には負荷トルクが大きく変動する。ま
た運転者がアクセルを踏込んでもモータ出力トルクが最
大静止負荷トルク未満であれば車両は移動しないが、ア
クセルをさらに踏込むことによってモータ出力トルクが
最大静止負荷トルを超えていったん移動を始めると、負
荷トルクは急に減少するために、アクセル開度に対して
車両加速に寄与するトルクが変化することになる。この
ために、低速走行やインチング運転によって微小距離を
移動する場合には、負荷変動に応じて駆動輪に伝達され
るトルクを大きく変化させることが必要であり、運転者
がこれを行うためにはアクセルの踏込み具合を微妙にコ
ントロールすることが求められ、運転に熟練を要してい
た。
【0004】このような問題点を解決するために、原動
機にエンジンを使用したフォークリフトでは、例えば、
特開昭61−27346号公報に記載されたものが知ら
れているが、この従来例の場合、変速用クラッチを制御
して伝達トルクの制御を行い、インチング運転を容易に
している。
【0005】また原動機としてモータを使用している車
両では、例えば、アクセル開度(アクセルペダルの踏込
み量と対応する)が小さい領域での感度を下げるために
アクセル開度とトルク指令を図16に示すように非線形
な関係となるように構成してアクセルの踏込み量に対す
るトルク指令の変動を小さくし、微妙な速度コントロー
ルができるようにしたり、低速時にはアクセル開度に対
してトルク指令の感度を下げる方法が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、原動機
としてモータを使用する電動車両の場合、駆動輪へ伝達
されるモータ出力トルクは電気的に制御することができ
るので、従来例で提案されているような変速機・クラッ
チを低速走行やインチング運転を行う目的のためにだけ
採用するのは、重量、コストの点で現実的な解決策とは
ならない。また、この従来例の方法では、車両の静止時
と走行時の負荷トルクの変動が大きいために、出力トル
クから負荷トルクを差引いて得られる加速に寄与するト
ルクをアクセル開度に応じて変化させることは困難であ
り、運転者にとって運転操作性が良くなるとはいえな
い。
【0007】また前述の後者のトルク制御方法では、ア
クセル開度と出力トルクとの関係が非線形であるために
運転操作性が良好ではない。
【0008】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、アクセル開度と加速に寄与するトルク
との線形性を可能な限り維持しつつ、運転操作性が良
く、効率の良い低速走行やインチング運転を行うことが
できる電動車両のモータ制御装置を提供することを目的
とする。
【0009】本発明はまた、原動機モータが誘導モータ
であってベクトル制御を行うモータ制御装置において、
従来の問題点を解決し、かつモータを効率良く駆動する
ことができる電動車両のモータ制御装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のモータ
制御装置は、外部から与えられる信号に対応する第1の
トルク指令を算出する第1のトルク指令演算手段と、前
記第1のトルク指令と時間平均値を等しくするパルス状
の第2のトルク指令を算出する第2のトルク指令演算手
段と、モータ状態を示す信号に応じて前記第1のトルク
指令と第2のトルク指令とのいずれかを最終トルク指令
として選択して出力するトルク指令判断手段と、前記最
終トルク指令にモータの出力トルクが追従するようにモ
ータに供給する電力を制御するモータ駆動制御手段とを
備えたものである。
【0011】この請求項1の発明のモータ制御装置で
は、通常回転時には第1のトルク指令に基づいてモータ
の出力トルクを制御し、モータ状態により、特に低速回
転時や間欠回転時にはパルス状の第2のトルク指令に基
づいてモータの出力トルクを制御する。そしてこのパル
ス状の第2のトルク指令は、その時間平均値が第1のト
ルク指令と等しくし、この第1のトルク指令は外部から
与えられる信号に対応するトルク指令であるので、特に
電動車両でアクセルの踏込み量を外部から与えられる信
号としてモータのトルク制御を行う場合に、低速走行や
インチング運転の際にもアクセルの踏込み量に応じた出
力トルクが得られ、運転の操作性が良好となる。
【0012】請求項2の発明は、請求項1のモータ制御
装置において、前記第2のトルク指令演算手段が、一定
波高、一定周波数の三角パルス波と前記第1のトルク指
令とを比較し、前記三角パルス波が前記第1のトルク指
令よりも低い時間の間だけ、所定波高のパルス信号を出
力するようにしたものである。
【0013】この請求項2の発明のモータ制御装置で
は、第2のトルク指令演算手段において、一定波高、一
定周波数の三角パルス波と第1のトルク指令とを比較し
て三角パルス波が第1のトルク指令よりも低い時間の間
だけ、所定波高のパルス信号を出力することにより、第
1のトルク指令と時間平均値の等しいパルス状の第2の
トルク指令を得る。
【0014】請求項3の発明は、請求項2のモータ制御
装置において、前記第2のトルク指令演算手段が出力す
るパルス信号の波高を、前記モータの最大静止負荷トル
クよりも大きい値に設定したものである。
【0015】この請求項3の発明のモータ制御装置で
は、特に低速回転時や間欠回転時にもモータの最大静止
負荷トルクよりも大きい出力トルクを得ることができ、
応答性の良い回転トルク制御ができる。
【0016】請求項4の発明のモータ制御装置は、外部
から与えられる信号に対応する第1のトルク指令を算出
する第1のトルク指令演算手段と、前記外部から与えら
れる信号に対応するモータの回転速度指令を算出する速
度指令演算手段と、前記モータの回転速度を検出する回
転速度検出手段と、前記モータの回転速度指令と回転速
度との関係から第2のトルク指令を算出する第2のトル
ク指令演算手段と、モータ状態を示す信号に応じて前記
第1のトルク指令と第2のトルク指令とのいずれかを最
終トルク指令として選択して出力するトルク指令判断手
段と、前記最終トルク指令にモータの出力トルクが追従
するようにモータに供給する電力を制御するモータ駆動
制御手段とを備えたものである。
【0017】この請求項4の発明のモータ制御装置で
は、通常回転時には第1のトルク指令に基づいてモータ
の出力トルクを制御し、モータ状態により、特に低速回
転時や間欠回転時にはモータ回転速度指令とモータの実
回転速度から求めた第2のトルク指令に基づいてモータ
の出力トルクを制御する。これによって、低速回転時や
間欠回転時に速度指令に応じてモータの出力トルクを制
御することができ、応答性の良いトルク制御ができる。
【0018】請求項5の発明は、請求項1又は4のモー
タ制御装置において、前記トルク指令判断手段が、前記
モータ状態を示す信号としての前記第1のトルク指令が
所定値よりも小さい時に前記第2のトルク指令を選択
し、前記所定値によりも大きい時に第1のトルク指令を
選択して前記最終トルク指令として出力するようにした
ものである。
【0019】この請求項5の発明のモータ制御装置で
は、第1のトルク指令の大きさに応じて第1のトルク指
令と第2のトルク指令とを切替えて選択して最終トルク
指令とし、この最終トルク指令に基づいてモータの出力
トルクを制御する。
【0020】請求項6の発明は、請求項1又は4のモー
タ制御装置において、前記トルク指令判断手段が、前記
モータ状態を示す信号としてのモータの回転速度が所定
値よりも小さい時に前記第2のトルク指令を選択し、前
記所定値によりも大きい時に第1のトルク指令を選択し
て前記最終トルク指令として出力するようにしたもので
ある。
【0021】この請求項6の発明のモータ制御装置で
は、モータ回転速度の大きさに応じて第1のトルク指令
と第2のトルク指令とを切替えて選択して最終トルク指
令とし、この最終トルク指令に基づいてモータの出力ト
ルクを制御する。
【0022】請求項7の発明のモータ制御装置は、与え
られる最終トルク目標応答、磁束目標応答及び磁束目標
応答の時間微分値に基づき、ベクトル制御によって直流
電力を所望の交流電力に変換して誘導モータを駆動する
ベクトル制御電力変換回路と、外部から与えられる信号
に対応するトルク指令を算出するトルク指令演算手段
と、前記トルク指令を入力し、所定の伝達特性に基づい
て前記誘導モータの第1のトルク目標応答を算出する第
1のトルク目標応答演算手段と、前記第1のトルク目標
応答と時間平均値を等しくするパルス状の第2のトルク
目標応答を算出する第2のトルク目標応答演算手段と、
モータ状態を示す信号に応じて前記第1のトルク目標応
答と第2のトルク目標応答とのいずれかを前記最終トル
ク目標応答として選択して出力するトルク目標応答判断
手段と、前記誘導モータの回転速度を検出する速度検出
手段と、前記トルク指令と前記回転速度とに基づき、前
記誘導モータの定常損失を最小にする回転子磁束(定常
損失最小磁束)を算出する定常損失最小磁束演算手段
と、前記定常損失最小磁束を入力し、ローパス特性を有
する伝達関数に基づいて前記磁束目標応答及びこの磁束
目標応答の時間微分値を算出する磁束目標応答演算手段
とを備えたものである。
【0023】この請求項7の発明のモータ制御装置で
は、ベクトル制御電力変換回路において最終トルク目標
応答に加え、磁束目標応答とその時間微分値を入力して
ベクトル制御演算によってモータ電流を制御し、誘導モ
ータの駆動制御を行う。
【0024】請求項8の発明は、請求項7のモータ制御
装置において、前記第2のトルク目標応答演算手段が、
一定波高、一定周波数の三角パルス波と前記第1のトル
ク目標応答とを比較し、前記三角パルス波が前記第1の
トルク指令よりも低い時間の間だけ、所定波高のパルス
信号を出力するようにしたものである。
【0025】この請求項8の発明のモータ制御装置で
は、第2のトルク目標応答演算手段において、一定波
高、一定周波数の三角パルス波と第1のトルク目標応答
とを比較して三角パルス波が第1のトルク目標応答より
も低い時間の間だけ、所定波高のパルス信号を出力する
ことにより、第1のトルク目標応答と時間平均値の等し
いパルス状の第2のトルク目標応答を得る。
【0026】請求項9の発明は、請求項8のモータ制御
装置において、前記第2のトルク目標応答演算手段が出
力するパルス信号の波高を、誘導モータの最大静止負荷
トルクよりも大きい値に設定したものである。
【0027】この請求項9の発明のモータ制御装置で
は、特に低速回転時や間欠回転時にもモータの最大静止
負荷トルクよりも大きい出力トルクを得ることができ、
応答性の良い回転トルク制御ができる。
【0028】請求項10の発明は、請求項8のモータ制
御装置において、前記第2のトルク目標応答演算手段が
出力するパルス信号の周波数を、この装置の搭載される
機械の固有振動周波数より高い値に設定したものであ
る。
【0029】この請求項10の発明のモータ制御装置で
は、低速回転時や間欠回転時のようにパルス状の第2の
トルク目標応答に基づいてモータの出力トルクを制御し
ている時に機械との共振を生起させることがなく、運転
操作性を良好に保つことができる。
【0030】請求項11の発明は、請求項7のモータ制
御装置において、前記トルク目標応答判断手段が、前記
モータ状態を示す信号としての前記第1のトルク目標応
答が所定値よりも小さい時に前記第2のトルク目標応答
を選択し、前記所定値によりも大きい時に第1のトルク
目標応答を選択して前記最終トルク目標応答として出力
するようにしたものである。
【0031】この請求項11の発明のモータ制御装置で
は、第1のトルク目標応答の大きさに応じて第1のトル
ク目標応答と第2のトルク目標応答とを切替えて選択し
て最終トルク目標応答とし、この最終トルク目標応答に
基づいてモータの出力トルクを制御する。
【0032】請求項12の発明は、請求項7のモータ制
御装置において、前記トルク目標応答判断手段が、前記
モータ状態を示す信号としてのモータの回転速度が所定
値よりも小さい時に前記第2のトルク目標応答を選択
し、前記所定値によりも大きい時に第1のトルク目標応
答を選択して前記最終トルク目標応答として出力するよ
うにしたものである。
【0033】この請求項12の発明のモータ制御装置で
は、モータ回転速度の大きさに応じて第1のトルク目標
応答と第2のトルク目標応答とを切替えて選択して最終
トルク目標応答とし、この最終トルク目標応答に基づい
てモータの出力トルクを制御する。
【0034】請求項13の発明は、請求項1〜12のい
ずれかのモータ制御装置において、前記モータを電動車
両の走行用モータとしたものである。
【0035】この請求項13の発明のモータ制御装置で
は、電動車両の低速走行時やインチング運転時の操作性
を良好なものとすることができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、通常には外部
から与えられる信号に対応する第1のトルク指令に基づ
いてモータの出力トルクを制御し、モータの状態によ
り、特に低速回転時や間欠回転時にはパルス状の第2の
トルク指令に基づいてモータの出力トルクを制御するよ
うにし、このパルス状の第2のトルク指令を、その時間
平均値が第1のトルク指令と等しいものに設定している
ので、特に電動車両でアクセルの踏込み量を外部から与
えられる信号としてモータのトルク制御を行う場合に、
低速回転や間欠回転の際にもアクセルの踏込み量に応じ
た出力トルクが得られ、良好な運転操作性が得られる。
【0037】請求項2の発明によれば、第2のトルク指
令演算手段において、一定波高、一定周波数の三角パル
ス波と第1のトルク指令とを比較して三角パルス波が第
1のトルク指令よりも低い時間の間だけ、所定波高のパ
ルス信号を出力するようにしているので、比較的簡単な
回路構成で第1のトルク指令と時間平均値の等しいパル
ス状の第2のトルク指令を得ることができる。
【0038】請求項3の発明によれば、請求項2のモー
タ制御装置における第2のトルク指令演算手段の出力す
るパルス信号の波高をモータの最大静止負荷トルクより
も大きいものに設定しているので、特に低速回転時や間
欠回転時にもモータの最大静止負荷トルクよりも大きい
出力トルクを得ることができ、応答性の良いトルク制御
ができる。
【0039】請求項4の発明によれば、通常回転時には
第1のトルク指令に基づいてモータの出力トルクを制御
し、モータ状態により、特に低速回転時や間欠回転時に
はモータ回転速度指令とモータの実回転速度から求めた
第2のトルク指令に基づいてモータの出力トルクを制御
するようにしているので、低速回転時や間欠回転時に速
度指令に応じてモータの出力トルクを制御することがで
き、応答性の良いトルク制御ができる。
【0040】請求項5の発明によれば、第1のトルク指
令の大きさに応じて第1のトルク指令と第2のトルク指
令とを切替えて選択して最終トルク指令とし、この最終
トルク指令に基づいてモータの出力トルクを制御するの
で、低速回転時や間欠回転時と通常回転時とのモータの
状態の変化に応じてトルク指令を切替えることができ、
応答性の良いトルク制御ができる。
【0041】請求項6の発明によれば、モータの回転速
度に応じて第1のトルク指令と第2のトルク指令とを切
替えて選択して最終トルク指令とし、この最終トルク指
令に基づいてモータの出力トルクを制御するので、低速
回転時や間欠回転時と通常回転時とのモータの回転状態
の変化に応じてトルク指令を切替えることができ、応答
性の良いトルク制御ができる。
【0042】請求項7の発明によれば、ベクトル制御電
力変換回路において最終トルク目標応答に加え、磁束目
標応答とその時間微分値を入力してベクトル制御演算に
よってモータ電流を制御し、誘導モータの駆動制御を行
うので、低速回転時や間欠回転時にも効率良くモータを
駆動することができる。
【0043】請求項8の発明によれば、第2のトルク目
標応答演算手段において、一定波高、一定周波数の三角
パルス波と第1のトルク指令とを比較して三角パルス波
が第1のトルク指令よりも低い時間の間だけ、所定波高
のパルス信号を出力するようにしているので、比較的簡
単な回路構成で第1のトルク目標応答と時間平均値の等
しいパルス状の第2のトルク目標応答を得ることができ
る。
【0044】請求項9の発明によれば、請求項8のモー
タ制御装置における第2のトルク目標応答演算手段の出
力するパルス信号の波高をモータの最大静止負荷トルク
よりも大きいものに設定しているので、特に低速回転時
や間欠回転時にもモータの最大静止負荷トルクよりも大
きい出力トルクを得ることができ、応答性の良いトルク
制御ができる。
【0045】請求項10の発明によれば、低速回転時や
間欠回転時のようにパルス状の第2のトルク目標応答に
基づいてモータの出力トルクを制御している時に機械と
の共振を生起させることがなく、運転操作性を良好に保
つことができる。
【0046】請求項11の発明によれば、第1のトルク
目標応答の大きさに応じて第1のトルク目標応答と第2
のトルク目標応答とを切替えて選択して最終トルク目標
応答とし、この最終トルク目標応答に基づいてモータの
出力トルクを制御するので、低速回転時や間欠回転時と
通常回転時とのモータの状態の変化に応じてトルク指令
を切替えることができ、応答性の良いトルク制御ができ
る。
【0047】請求項12の発明によれば、モータの回転
速度に応じて第1のトルク目標応答と第2のトルク目標
応答とを切替えて選択して最終トルク目標応答とし、こ
の最終トルク目標応答に基づいてモータの出力トルクを
制御するので、低速回転時や間欠回転時と通常回転時と
のモータの回転状態の変化に応じてトルク目標応答を切
替えることができ、応答性の良いトルク制御ができる。
【0048】請求項13の発明によれば、電動車両の低
速走行時やインチング運転時の操作性を良好なものとす
ることができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の
回路構成を示している。この第1の実施の形態は、例え
ば、電動フォークリフトのような電動車両の駆動モータ
を制御するためのモータ制御装置であり、トルク増減操
作を行うためのアクセルペダル1、このアクセルペダル
1の踏込み量を検出するアクセル開度検出器2、このア
クセル開度検出器2からの出力信号δを入力し、アクセ
ル開度δに応じたトルク指令(第1のトルク指令とす
る)q1を算出する第1のトルク指令演算部3、この第
1のトルク指令q1を入力し、後述する方法で時間平均
値が第1のトルク指令q1と等しくなるようなパルス状
の第2のトルク指令q2を算出する第2のトルク指令演
算部4、そしてこれらの第1と第2のトルク指令q1,
q2を入力し、モータ状態を表す信号としての第1のト
ルク指令q1の大きさに応じ、それが所定値qref以上で
ある場合には第1のトルク指令q1を、所定値qref未満
であれば第2のトルク指令q2を選択して最終トルク指
令q3として出力するトルク指令判断部5を備えてい
る。
【0050】このモータ制御装置はまた、トルク指令判
断部5からの最終トルク指令q3を入力し、この最終ト
ルク指令q3に追従させるための電流指令i1を算出す
る電流指令演算部6、駆動モータ7への電流(モータ電
流)i2を検出する電流検出器8、電流指令演算部6か
らの電流指令i1と電流検出器8によって検出されたモ
ータ電流i2とに基づいてモータ7に印加する電圧指令
V1を算出する電流制御部9、直流定電圧電源10から
の直流電力をこの電流制御部9からの電圧指令V1に一
致する電圧電力に変換してモータ7に供給する電力回路
11を備えている。
【0051】第2のトルク指令演算部4は図2に示すよ
うな構成であり、第1のトルク指令演算部3からの第1
のトルク指令q1を所定周波数、所定振幅kの三角波信
号trと比較し、その大小関係により0,1を出力する
比較器41と、この比較器41の出力信号に対して所定
の係数k倍する係数器42を備えている。
【0052】比較器41に与えられる三角波信号tr
は、最小値が0、最大値が最大静止負荷トルクTqmax
(このトルク値は実験的に決定されるものであるが、こ
こではTqmaxとする)よりも大きな値kに設定されてい
る。そして比較器41は、第1のトルク指令q1が三角
波信号trの値以上の時には1を出力し、三角波信号t
rよりも小さい時には0を出力する。
【0053】係数器42はこの比較器41の出力0又は
1を係数k倍して第2のトルク指令q2として出力する
が、このkの値は最大静止負荷トルクTqmaxよりも大き
な値に設定されている。
【0054】したがって、第2のトルク指令演算部4が
出力する第2のトルク指令q2は図3に示すように、時
間平均値が第1のトルク指令q1と等しいパルス状の信
号となる。すなわち、車両を低速走行させ、あるいはイ
ンチング運転するためにアクセルペダル1を少しだけ踏
込むような状態では第1のトルク指令q1が小さく、ア
クセルペダル1の踏込み量が増加するにしたがって第1
のトルク指令q1は増加していくが、この第1のトルク
指令q1を三角波信号trと比較し、第1のトルク指令
q1が三角波信号trの値以上の時にはk(=1×
k)、三角波信号trよりも小さい時には0(=0×
k)となるパルス状の第2のトルク指令q2を出力する
のである。
【0055】次に、上記構成のモータ制御装置の動作に
ついて説明する。運転者がアクセルペダル1の踏込み量
を調節することにより、アクセル開度検出器2がその踏
込み量に応じたアクセル開度δを第1のトルク指令演算
部3に入力し、第1のトルク指令演算部3はアクセル開
度δに応じたトルク指令を第1のトルク指令q1として
算出する。
【0056】第2のトルク指令演算部4は第1のトルク
指令演算部3からの第1のトルク指令q1を入力し、上
述した方法で時間平均値で第1のトルク指令q1と等し
く、パルス状の第2のトルク指令q2を算出する。
【0057】トルク指令判断部5は第1のトルク指令q
1と第2のトルク指令q2とを入力し、モータ状態を表
す信号として用いる第1のトルク指令q1の大きさに応
じて第1のトルク指令q1と第2のトルク指令q2のい
ずれかを選択して最終トルク指令q3として出力する。
すなわち、図4に示すようにアクセルペダル1を徐々に
踏込んでいった場合、アクセルペダル1の踏込み量が小
さい範囲(アクセル開度δが小さい範囲)low 、したが
って低速走行操作あるいはインチング運転を行う範囲で
は第2のトルク指令q2を選択し、アクセルペダル1の
踏込み量(アクセル開度δ)が大きくなれば通常走行で
あるとして第1のトルク指令q1を選択して最終トルク
指令q3として出力するのである。
【0058】この結果、最終トルク指令q3の信号波形
は図5に示すようなものとなり、アクセルペダル1の踏
込み量が少ない範囲では最終トルク指令q3=第2のト
ルク指令q2、アクセルペダル1の踏込み量が増えて第
1のトルク指令q1が最大静止負荷トルクTqmaxを超え
る時点τ1以降では最終トルク指令q3=第1のトルク
指令q1を出力することになる。
【0059】電流指令演算部6はトルク指令判断部5か
らの最終トルク指令q3を入力し、これトルク指令に追
従させるための電流指令i1を算出して電流制御部9に
出力する。ここでモータ7の回転子と鎖交する磁束を
Φ、回転子に流れる電流をIとすると、モータ7の出力
トルクTqは次のように表わされる。
【0060】 Tq=K・Φ・I (K:定数) …(1) したがって、電流指令i1は最終トルク指令q3から次
の式によって算出することができる。
【0061】i1=q3/K・Φ …(2) そこで電流指令演算部6は上記の(2)式によって、入
力される最終トルク指令q3に対応する電流指令i1を
算出して電流制御部9に出力するのである。
【0062】電流制御部9は、電流検出器8が検出する
電力回路11からモータ7に供給されている電流i2と
電流指令i1とに基づき、モータ7に印加すべき電圧指
令V1を算出して電力回路11に出力する。すなわち、
入力される電流指令i1と電流検出器8からのモータ電
流i2とから、次の式(3)の比例積分制御によって電
圧指令V1を算出するのである。
【0063】
【数1】 V1=(Kp+Ki/s)(i1−i2) …(3) ここで、Kp:比例ゲイン Ki:積分ゲイン 電力回路11は直流定電圧電源10の直流電圧を三角波
比較によりパルス幅変調(PWM)し、電圧指令V1に
一致した電圧を生成してモータ7に印加し、モータ7を
所定のトルクで回転駆動させる。
【0064】この動作によって、図4及び図5に示した
ようにアクセル開度δ、したがってこれに対応する第1
のトルク指令q1が最大静止負荷トルクTqmaxよりも小
さい場合(アクセルペダル1を踏込み始めてからの時間
がτ1以下の時)には第2のトルク指令q2が最終トル
ク指令q3となり、この第2のトルク指令q2の時間平
均値は最大静止負荷トルクTqmaxよりも小さいが、パル
ス状トルク指令がオンの時のトルクは最大静止負荷トル
クTqmaxよりも大きいので、車両を停止状態から走行さ
せることができる。したがって、アクセル開度δが小さ
い領域low で負荷トルクの影響を軽減することができ、
ほぼアクセル開度δに応じた駆動トルクが得られ、低速
走行やインチング運転操作がしやすくなる。
【0065】次に、本発明の第2の実施の形態を図6及
び図7に基づいて説明する。この第2の実施の形態のモ
ータ制御装置は、トルク指令判断部5′とモータ7の回
転速度の検出手段であるエンコーダ12とこのエンコー
ダ12の検出信号からモータ速度を算出する速度演算部
13に特徴を有し、その他の構成要素については、図1
に示した第1の実施の形態において同一の符号が付され
た要素と同一の構成であり、また同一の動作を行う。
【0066】この第2の実施の形態の特徴であるエンコ
ーダ12はモータ7の回転速度に対応するパルス信号を
発生して速度演算部13に出力し、速度演算部13はエ
ンコーダ12からのパルス信号を計数することによって
モータ速度vmを算出してトルク指令判断部5′に出力
する。
【0067】トルク指令判断部5′は、第1のトルク指
令演算部3から第1のトルク指令q1を入力し、第2の
トルク指令演算部4から第2のトルク指令q2を入力
し、モータ状態を表す信号としての速度演算部13から
のモータ速度vmを比較基準値vref と比較し、その大
小関係に応じて第1、第2のトルク指令q1,q2のい
ずれかを選択して最終トルク指令q3として出力する。
【0068】モータ7の回転速度vmと負荷トルクTq
との関係は、各速度点でモータ回転が落着いている状態
では図7に示すものであり、負荷トルクTqは回転速度
vmが小さい領域では回転速度が大きくなるにしたがっ
て減少し、やがて一定値に近づく特性を示す。
【0069】そこで、トルク指令判断部5′は、モータ
回転速度vmがほぼ一定値と見なすことができるような
値N1に比較基準値vref を設定し、負荷トルクTqに
対してモータ回転速度vmがほぼ一定値N1(=vref
)になる時点までは第2のトルク指令q2を選択し、
その値N1を超えるようになれば第1のトルク指令q1
を選択して最終トルク指令q3として出力する設定にし
てある。
【0070】これによって、この第2の実施の形態のモ
ータ制御装置では、アクセルペダル1の踏込み量が小さ
く、したがってモータ速度が小さい低速走行操作の時に
はパルス状の第2のトルク指令q2に基づいてモータ制
御し、低速走行領域を超えた時には通常の第1のトルク
指令q1に基づいてモータ制御することになり、第1の
実施の形態と同様に、アクセル開度δが小さい領域low
で負荷トルクの影響を軽減することができ、ほぼアクセ
ル開度δに応じた駆動トルクが得られ、低速走行やイン
チング運転の操作がしやすくなる。
【0071】次に、本発明の第3の実施の形態を図8及
び図9に基づいて説明する。この第3の実施の形態の特
徴は、図6に示した第2の実施の形態における第2のト
ルク指令演算部4に代えて、第2のトルク指令q2を生
成するためにアクセル開度δに基づいて速度指令v1を
算出する速度指令演算部4−1と、この速度指令演算部
4−1からの速度指令v1と速度演算部13からのモー
タの回転速度vmとを入力し、これらに基づいて第2の
トルク指令q2を算出する速度制御部4−2とを備えた
点にあり、その他の構成要素については、図6に示した
第2の実施の形態において同一の符号が付された要素と
同一の構成であり、また同一の動作を行う。
【0072】この第3の実施の形態のモータ制御装置で
は、第1のトルク指令演算部3がアクセル開度検出器2
からのアクセル開度δに対応する第1のトルク指令q1
を算出してトルク指令判断部5′に出力する。
【0073】また速度指令演算部4−1がアクセル開度
検出器2からのアクセル開度δを入力し、図9に示すよ
うなアクセル開度δ−速度指令v1の対応直線A(線形
対応)に基づき、入力されるアクセル開度δに対応する
速度指令v1を算出して速度制御部4−2に出力する。
速度制御部4−2は、速度演算部13が算出したモータ
実速度vmと速度指令演算部4−1からの速度指令v1
とを入力し、実速度vmを速度指令v1に追従させるた
めのトルク指令を算出し、これを第2のトルク指令q2
としてトルク指令判断部5′に出力する。
【0074】そこでトルク指令判断部5′は、第2の実
施の形態と同様に速度演算部13から入力される実速度
信号vmを所定の速度比較基準値vref と比較し、実速
度vmが比較基準値vref 以上であれば第1のトルク指
令q1を選択して出力し、実速度vmが比較基準値vre
f よりも小さければ第2のトルク指令q2を最終トルク
指令q3として出力することになる。
【0075】以下、図1に示した第1の実施の形態、図
6に示した第2の実施の形態それぞれの対応する各要素
と同様に、電流指令演算部6は最終トルク指令q3に対
応する電流指令i1を算出し、電流制御部9は電流指令
i1とモータ実電流i2とから電圧指令V1を算出し、
電力回路11においてこの電圧指令V1に一致する電圧
電力を生成してモータ7に印加し、モータ7をアクセル
開度δに応じた速度で回転させる。
【0076】第2の実施の形態において図7を参照して
説明したように、負荷トルクTqは低速領域low で、特
に始動時には大きく変化するが、この第3の実施の形態
の場合、図9に示したような対応直線Aに基づいてアク
セル開度δと速度指令v1とを比例させるように設定し
たので、アクセルペダル1の踏込み量に比例した速度で
モータ7を制御することができ、負荷変動が生じても運
転者はアクセルペダル1の踏込み量を変えなくても所望
の速度で車両を走行させることができる。一方、モータ
速度vmが所定の基準値vref 以上になれば第1のトル
ク指令q1が選択されるので、アクセル開度δに応じた
トルクがモータ7から出力されるように制御することが
できる。この結果、低速走行やインチング運転の時のよ
うな負荷変動が大きい状況では負荷トルクの影響を受け
ずにアクセル開度に応じた速度を得ることができ、運転
操作がしやすくなる。
【0077】なお、この実施の形態において、モータ実
速度vmの大小に基づいて最終トルク指令q3を決定す
る代りに、第1の実施の形態におけるトルク指令判断部
5のように第1のトルク指令q1の大小に基づいて、そ
れが所定値よりも小さい時には第2のトルク指令q2を
選択し、所定値以上であれば第1のトルク指令q1を選
択して最終トルク指令q3として出力する構成にするこ
とができる。
【0078】次に、本発明の第4の実施の形態を図10
〜図14に基づいて説明する。この第4の実施の形態の
モータ制御装置は、本発明者らの発明にかかる特開平7
−31178号公報や特願平5−207418号の明細
書に開示されている誘導モータの制御装置をベースにし
て、低速走行やインチング運転の操作を容易にするパル
ス状のトルク指令を出力する場合にも効率良くモータを
駆動することを特徴とするものである。
【0079】まず誘導モータの制御装置について、図1
1及び図12を参照して説明する。この誘導モータの制
御方法では、定常的には与えられたトルク指令において
回転子磁束を定常損失が最小となるように制御し、過渡
的には磁束応答をトルク応答に応じた最適な値とするこ
とによって定常損失と過渡損失を共に軽減することを目
的とする。
【0080】図11に示すモータ制御装置において、高
効率駆動制御演算部21は、例えば、電動フォークリフ
トのような電動車両のアクセルペダルの踏込み量のよう
な操作量に対応したトルク指令q1と誘導モータ7imの
回転速度を検出する回転速度センサ(エンコーダ12と
速度演算部13で構成される)で検出したモータ回転速
度vm(rpm)とを入力し、励磁電流指令値iΦ1と
トルク電流指令値itq1 と電流の位相角θを算出する。
座標変換部22はモータ電源周波数で回転する座標系で
演算された上記の励磁電流指令値iΦ1、トルク電流指
令値itq1 、及び電流の位相角θを三相交流電流指令値
iu1,iv1,iw1に変換する。電流制御PWMインバー
タ23は誘導モータ7imに流れる三相交流電流iu2,i
v2,iw2をそれぞれの指令値iu1,iv1,iw1に追従さ
せる制御を行いながら直流電源10の直流電力を三相交
流電力に変換して誘導モータ7imに供給する。
【0081】このようなモータ制御装置における高効率
駆動制御演算部21は図12に示すような機能構成を有
している。図12において、定常損失最小磁束演算部3
1は入力されるトルク指令q1に対して誘導モータ7im
の定常損失を最小とする回転子磁束Φr1を算出し、目標
トルク演算部32はトルク指令q1を入力し、所定のロ
ーパス特性を有する伝達関数に基づいて誘導モータ7im
の目標トルクtq1 を算出する。目標磁束演算部33は、
定常損失最小磁束演算部31からの定常損失最小磁束Φ
r1を入力し、目標トルク演算部32で用いられたローパ
ス特性において誘導モータ7imの過渡損失を最小とする
ローパス特性を有する伝達関数に基づいて目標磁束Φr2
とこの目標磁束Φr2の一階時間微分dΦr2/dtとを算
出する。
【0082】励磁電流演算部34は、目標磁束演算部3
3からの目標磁束Φr2とその一階微分dΦr2/dtとを
入力し、励磁電流指令iΦ1を算出する。トルク電流演
算部35は目標トルク演算部32からの目標トルクtq1
と目標磁束演算部33からの目標磁束Φr2とを入力し、
トルク電流指令itq1 を算出する。すべり周波数演算部
36は目標磁束演算部33からの目標磁束Φr2とトルク
電流演算部35からのトルク電流指令itq1 とを入力
し、すべり周波数ωsを算出する。
【0083】一方、モータ回転数演算部37はモータ回
転速度vm(rpm)を入力し、モータ回転数(電気
角)ωrを算出し、積分演算部38はすべり周波数ωs
とモータ回転数ωrとの和である電源周波数ωを入力
し、電流位相角θを算出する。
【0084】これらの励磁電流演算部34、トルク電流
演算部35、すべり周波数演算部36、モータ回転数演
算部37及び積分演算部38は一般的なベクトル制御演
算部30を構成している。つまり、この高効率駆動制御
演算部21は、一般的なベクトル制御演算部30に定常
損失最小磁束演算部31と目標トルク演算部32と目標
磁束演算部33とを付加し、トルク応答性と磁束応答性
とを独立に可変する制御を行い、定常損失と過渡損失を
共に軽減する働きをするのである。
【0085】そこでこのようなモータ制御装置を応用し
たのが図10に示した第4の実施の形態のモータ制御装
置であり、特にベクトル制御インバータ11INV は図1
1に示した高効率駆動制御演算部21の後段部と座標変
換部22と、そして直流電源10及び電流制御PWMイ
ンバータ23を含めたものに対応している。そして図1
2に示すように、このベクトル制御インバータ11INV
に含まれる高効率駆動制御演算部21の後段部はベクト
ル制御演算部30に対応している。
【0086】この第4の実施の形態について説明する
と、アクセルペダル1の踏込み量を検出してアクセル開
度δを出力するアクセル開度検出器2からアクセル開度
δを入力し、対応するトルク指令q1を算出するトルク
指令演算部51(これは第1の実施の形態における第1
のトルク指令演算部3と同じものである)、トルク指令
演算部51からトルク指令q1を入力し、所定のローパ
ス特性を有する伝達関数に基づいて誘導モータ7imのト
ルク目標応答(第1のトルク目標応答)q1′を算出す
る第1のトルク目標応答演算部52(これは図12にお
ける目標トルク演算部32に相当する)、第1のトルク
目標応答q1′を入力し、時間平均がこの第1のトルク
目標応答q1′と等しく、パルス状の第2のトルク目標
応答q2′を算出する第2のトルク目標応答演算部53
(これは第1の実施の形態における第2のトルク指令演
算部4と同じものである)、そして第1のトルク目標応
答q1′と第2のトルク目標応答q2′とを入力し、第
1のトルク目標応答q1′が所定値以上である時には第
1のトルク目標応答q1′を選択し、第1のトルク目標
応答q1′が所定値よりも小さい時には第2のトルク目
標応答q2′を選択して最終トルク目標応答q3′とし
て出力するトルク目標応答判断部54(これは第1の実
施の形態におけるトルク指令判断部5と同じである)を
備えている。
【0087】この第4の実施の形態はまた、図12にお
ける定常損失最小磁束演算部31に相当し、トルク指令
演算部51からトルク指令q1を入力し、このトルク指
令q1に対して誘導モータ7imの定常損失を最小とする
回転子磁束Φr1を算出する定常損失最小磁束演算部5
5、また図12における目標磁束演算部33に相当し、
定常損失最小磁束演算部55から定常損失最小磁束Φr1
を入力し、第1のトルク目標応答演算部52で用いられ
たローパス特性において誘導モータ7imの過渡損失を最
小とするローパス特性を有する伝達関数に基づいて目標
磁束Φr2とこの目標磁束Φr2の一階時間微分dΦr2/d
tとを算出する磁束目標応答演算部56を備えている。
【0088】ベクトル制御インバータ11INV は、最終
トルク目標応答q3′、目標磁束応答Φr2とその一階時
間微分dΦr2/dtを入力し、それらの目標応答に誘導
モータ7imを追従させるように電流のPWM制御を行う
インバータ回路であり、12はモータ速度検出手段とし
てのエンコーダ、13はエンコーダ12からのパルス信
号に対してモータ速度vmを算出する速度演算部であ
る。
【0089】次に、上記の構成の第4の実施の形態のモ
ータ制御装置の動作について、図13及び図14に基づ
いて説明する。図13は第1のトルク目標応答q1′と
トルク目標応答判断部54において選択される最終トル
ク目標応答q3′との関係を示していて、トルク目標応
答判断部54は、第1のトルク目標応答q1′が所定
値、つまり誘導モータ7imの最大静止負荷トルクTqmax
を超えるまでの低速領域low では第2のトルク目標応答
q2′を最終トルク目標応答q3′として出力し、第1
のトルク目標応答q1′が所定値以上になれば第1のト
ルク目標応答q1′を最終トルク目標応答q3′として
出力する。
【0090】そこで図14(b)に示すように、トルク
目標応答判断部54の出力する最終トルク目標応答q
3′は、停止状態からアクセルペダル1を踏込み始めて
時間τ1になるまで(つまり、第1のトルク目標応答q
1′が最大静止負荷トルクTqmaxに達するまで)は低速
走行領域で、パルス状の第2のトルク目標応答q2′が
最終トルク目標応答q3′となり、この第2のトルク目
標応答q2′に追従するように誘導モータ7imのトルク
制御を行い、第1のトルク目標応答q1′が最大静止負
荷トルクTqmax以上になった時にこの第1のトルク目標
応答q1′が最終トルク目標応答q3′となり、この第
1のトルク目標応答q1′に追従するように誘導モータ
7imのトルク制御を行うことになる。
【0091】これにより、第2のトルク目標応答q2′
の時間平均が最大静止負荷トルクTqmaxよりも小さい領
域であっても第2のトルク目標応答q2′のパルスオン
期間のトルクが最大静止負荷トルクTqmaxよりも大きい
ので、電動車両を停止している状態から移動を開始させ
ることができ、負荷トルクの影響を軽減し、かつトルク
目標応答が小さい領域でもアクセル開度δに応じた出力
トルク応答が得られ、低速走行やインチング運転操作が
しやすくなる。
【0092】加えて、磁束の目標応答Φr2は第1のトル
ク目標応答q1′に対応した値となるために、図14
(a)に示すように第2のトルク目標応答q2′に追従
したパルス状のトルクが出力される場合においても磁束
は急速に変化せず、したがって無駄なエネルギを磁束を
変化させるために使用することがなくて効率の良い駆動
が可能となる。
【0093】なおここで、第2のトルク目標応答q3′
のパルス周波数、したがってそれを生成するための三角
パルス波tr(図2参照)の周波数を誘導モータ7imの
回転子磁束の時定数よりも十分高い値に設定することに
よって上述の磁束を急速に変化させない手法により、誘
導モータを効率良く駆動することができることになる。
また、パルス周波数を車両の固有振動周波数よりも十分
高い値に設定することによって、車両が大きく振動する
ことがなく、低速走行時の移動がスムーズになる。
【0094】次に、本発明の第5の実施の形態を図15
に基づいて説明する。この第5の実施の形態のモータ制
御装置の特徴は、図10に示した第4の実施の形態にお
けるトルク目標応答判断部54に代えて、速度演算部1
3からのモータ速度vmの大小に応じて第1のトルク目
標応答q1′と第2のトルク目標応答q2′とのいずれ
かを選択して最終トルク目標応答q3′として出力する
トルク目標応答判断部54′を備えた点にあり、その他
の構成要素は第4の実施の形態と共通である。
【0095】この第5の実施の形態のモータ制御装置で
は、第2の実施の形態と同じように、トルク目標応答判
断部54′において、モータ回転速度vmがほぼ一定と
見なすことができるような値N1に比較基準値vref を
設定し、負荷トルクTqに対してモータ回転速度vmが
ほぼ一定値N1(=vref )になる時点までは第2のト
ルク目標応答q2′を選択し、その値N1を超えるよう
になれば第1のトルク目標応答q1′を選択して最終ト
ルク目標応答q3′として出力する。
【0096】これによって、この第5の実施の形態のモ
ータ制御装置では、アクセルペダル1の踏込み量が小さ
く、したがってモータ速度が小さい低速走行の時にはパ
ルス状の第2のトルク目標応答q2′に基づいてモータ
制御し、低速走行領域を超えた時には通常の第1のトル
ク目標応答q1′に基づいてモータ制御することにな
り、第4の実施の形態と同様に、アクセル開度δが小さ
い領域low で負荷トルクの影響を軽減することができ、
ほぼアクセル開度δに応じた、したがってアクセルペダ
ル1の踏込み量に応じた駆動トルクが得られ、低速走行
やインチング運転の操作がしやすくなる。
【0097】なお、この第5の実施の形態においても第
4の実施の形態と同様に、第2のトルク目標応答q3′
のパルス周波数、したがってそれを生成するための三角
パルス波tr(図2参照)の周波数を誘導モータ7imの
回転子磁束の時定数よりも十分高い値に設定することに
よって上述の磁束を急速に変化させない手法により、誘
導モータを効率良く駆動することができることになる。
また、パルス周波数を車両の固有振動周波数よりも十分
高い値に設定することによって、車両が大きく振動する
ことがなく、低速走行時の移動がスムーズになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路ブロック図。
【図2】上記の第1の実施の形態における第2のトルク
指令演算部の機能を示すブロック図。
【図3】上記の第1の実施の形態における第2のトルク
指令演算部の出力する第2のトルク指令の波形図。
【図4】上記の第1の実施の形態におけるトルク指令判
断部の最終トルク指令の選択動作を示す特性グラフ。
【図5】上記の第1の実施の形態におけるトルク指令判
断部の出力する最終トルク指令の波形図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の回路ブロック図。
【図7】上記の第2の実施の形態におけるモータの回転
速度と負荷トルクとの関係を示す特性図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の回路ブロック図。
【図9】上記の第3の実施の形態における速度指令演算
部の出力する速度指令とアクセル開度との関係を示すグ
ラフ。
【図10】本発明の第4の実施の形態の回路ブロック
図。
【図11】上記の第4の実施の形態の誘導モータの制御
回路のブロック図。
【図12】上記の第4の実施の形態における高効率駆動
制御演算部の機能ブロック図。
【図13】上記の第4の実施の形態におけるトルク目標
応答判断部の最終トルク目標応答の選択動作を示す特性
グラフ。
【図14】上記の第4の実施の形態における磁束目標応
答演算部の出力する磁束目標応答及びトルク目標応答判
断部の出力する最終トルク目標応答の波形図。
【図15】本発明の第5の実施の形態の回路ブロック
図。
【図16】従来例のアクセル開度とトルク指令との関係
を示す特性図。
【符号の説明】
1 アクセルペダル 2 アクセル開度検出器 3 第1のトルク指令演算部 4 第2のトルク指令演算部 4−1 速度指令演算部 4−2 速度制御部 5,5′ トルク指令判断部 6 電流指令演算部 7 モータ 7im 誘導モータ 8 電流検出器 9 電流制御部 10 直流電源 11 電力回路 11INV ベクトル制御インバータ 12 エンコーダ 13 速度演算部 21 高効率駆動制御演算部 22 座標変換部 23 電流制御PWMインバータ 30 ベクトル制御演算部 31 定常損失最小磁束演算部 32 目標トルク演算部 33 目標磁束演算部 34 励磁電流演算部 35 トルク電流演算部 36 すべり周波数演算部 37 モータ回転数演算部 38 積分演算部 41 比較器 42 係数器 51 トルク指令演算部 52 第1のトルク目標応答演算部 53 第2のトルク目標応答演算部 54,54′ トルク目標応答判断部 55 定常損失最小磁束演算部 56 磁束目標応答演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 5/408 H

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から与えられる信号に対応する第1
    のトルク指令を算出する第1のトルク指令演算手段と、 前記第1のトルク指令と時間平均値を等しくするパルス
    状の第2のトルク指令を算出する第2のトルク指令演算
    手段と、 モータ状態を示す信号に応じて前記第1のトルク指令と
    第2のトルク指令とのいずれかを最終トルク指令として
    選択して出力するトルク指令判断手段と、 前記最終トルク指令にモータの出力トルクが追従するよ
    うにモータに供給する電力を制御するモータ駆動制御手
    段とを備えて成るモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のトルク指令演算手段が、一定
    波高、一定周波数の三角パルス波と前記第1のトルク指
    令とを比較し、前記三角パルス波が前記第1のトルク指
    令よりも低い時間の間だけ、所定波高のパルス信号を出
    力することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2のトルク指令演算手段が出力す
    るパルス信号の波高を、前記モータの最大静止負荷トル
    クよりも大きい値に設定したことを特徴とする請求項2
    記載のモータ制御装置。
  4. 【請求項4】 外部から与えられる信号に対応する第1
    のトルク指令を算出する第1のトルク指令演算手段と、 前記外部から与えられる信号に対応するモータの回転速
    度指令を算出する速度指令演算手段と、 前記モータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、 前記モータの回転速度指令と回転速度との関係から第2
    のトルク指令を算出する第2のトルク指令演算手段と、 モータ状態を示す信号に応じて前記第1のトルク指令と
    第2のトルク指令とのいずれかを最終トルク指令として
    選択して出力するトルク指令判断手段と、 前記最終トルク指令にモータの出力トルクが追従するよ
    うにモータに供給する電力を制御するモータ駆動制御手
    段とを備えて成るモータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記トルク指令判断手段が、前記モータ
    状態を示す信号としての前記第1のトルク指令が所定値
    よりも小さい時に前記第2のトルク指令を選択し、前記
    所定値によりも大きい時に第1のトルク指令を選択して
    前記最終トルク指令として出力することを特徴とする請
    求項1又は4記載のモータ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記トルク指令判断手段が、前記モータ
    状態を示す信号としてのモータの回転速度が所定値より
    も小さい時に前記第2のトルク指令を選択し、前記所定
    値によりも大きい時に第1のトルク指令を選択して前記
    最終トルク指令として出力することを特徴とする請求項
    1又は4記載のモータ制御装置。
  7. 【請求項7】 与えられる最終トルク目標応答、磁束目
    標応答及び磁束目標応答の時間微分値に基づき、ベクト
    ル制御によって直流電力を所望の交流電力に変換して誘
    導モータを駆動するベクトル制御電力変換回路と、 外部から与えられる信号に対応するトルク指令を算出す
    るトルク指令演算手段と、 前記トルク指令を入力し、所定の伝達特性に基づいて前
    記誘導モータの第1のトルク目標応答を算出する第1の
    トルク目標応答演算手段と、 前記第1のトルク目標応答と時間平均値を等しくするパ
    ルス状の第2のトルク目標応答を算出する第2のトルク
    目標応答演算手段と、 モータ状態を示す信号に応じて前記第1のトルク目標応
    答と第2のトルク目標応答とのいずれかを前記最終トル
    ク目標応答として選択して出力するトルク目標応答判断
    手段と、 前記誘導モータの回転速度を検出する速度検出手段と、 前記トルク指令と前記回転速度とに基づき、前記誘導モ
    ータの定常損失を最小にする回転子磁束(定常損失最小
    磁束)を算出する定常損失最小磁束演算手段と、 前記定常損失最小磁束を入力し、ローパス特性を有する
    伝達関数に基づいて前記磁束目標応答及びこの磁束目標
    応答の時間微分値を算出する磁束目標応答演算手段とを
    備えて成るモータ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記第2のトルク目標応答演算手段が、
    一定波高、一定周波数の三角パルス波と前記第1のトル
    ク目標応答とを比較し、前記三角パルス波が前記第1の
    トルク指令よりも低い時間の間だけ、所定波高のパルス
    信号を出力することを特徴とする請求項7記載のモータ
    制御装置。
  9. 【請求項9】 前記第2のトルク目標応答演算手段が出
    力するパルス信号の波高を、前記誘導モータの最大静止
    負荷トルクよりも大きい値に設定したことを特徴とする
    請求項8記載のモータ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記第2のトルク目標応答演算手段が
    出力するパルス信号の周波数を、この装置の搭載される
    機械の固有振動周波数より高い値に設定したことを特徴
    とする請求項8記載のモータ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記トルク目標応答判断手段が、前記
    モータ状態を示す信号としての前記第1のトルク目標応
    答が所定値よりも小さい時に前記第2のトルク目標応答
    を選択し、前記所定値によりも大きい時に第1のトルク
    目標応答を選択して前記最終トルク目標応答として出力
    することを特徴とする請求項7記載のモータ制御装置。
  12. 【請求項12】 前記トルク目標応答判断手段が、前記
    モータ状態を示す信号としてのモータの回転速度が所定
    値よりも小さい時に前記第2のトルク目標応答を選択
    し、前記所定値によりも大きい時に第1のトルク目標応
    答を選択して前記最終トルク目標応答として出力するこ
    とを特徴とする請求項7記載のモータ制御装置。
  13. 【請求項13】 前記モータが電動車両の走行用モータ
    であることを特徴とする請求項1〜12いずれかに記載
    のモータ制御装置。
JP8076755A 1996-03-29 1996-03-29 モータ制御装置 Pending JPH09271104A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017189067A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 シナノケンシ株式会社 モータ駆動装置
JP2022184325A (ja) * 2021-06-01 2022-12-13 シンフォニアテクノロジー株式会社 振動搬送装置、制御装置

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WO2017175474A1 (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 シナノケンシ株式会社 モータ駆動装置
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