JPH09272796A - 新規な会合型増粘剤 - Google Patents

新規な会合型増粘剤

Info

Publication number
JPH09272796A
JPH09272796A JP8082492A JP8249296A JPH09272796A JP H09272796 A JPH09272796 A JP H09272796A JP 8082492 A JP8082492 A JP 8082492A JP 8249296 A JP8249296 A JP 8249296A JP H09272796 A JPH09272796 A JP H09272796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
represented
group
integer
asa
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8082492A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Mitsuzuka
雅彦 三塚
Hiroto Kawabata
裕人 川畑
Manabu Tsuruta
学 鶴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP8082492A priority Critical patent/JPH09272796A/ja
Publication of JPH09272796A publication Critical patent/JPH09272796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 少なくとも2個のアミノ基を分子の末端
に有するポリエチレングリコール類に、アミノ基1個当
たりアルケニルこはく酸無水物ないしアルキルこはく酸
無水物を1分子付加した化合物 【効果】 ラテックスや水性塗料の増粘剤として優れた
新しい会合型増粘剤が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2個の
アミノ基を分子の末端に有するポリエチレングリコール
類にアルケニルこはく酸無水物ないしアルキルこはく酸
無水物を付加させてなる新規な化合物;これからなる水
溶性の会合型増粘剤、およびこの増粘剤を用いたラテッ
クス組成物や水性塗料組成物などの水系組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ラテックスや水性塗料等の種々の
用途で水溶性の増粘剤が使われている。例を挙げれば各
種ポリアクリルアミド系ポリマー、ポリエチレンオキシ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポ
リアクリル酸、カゼイン、アルギン酸、メチルセルロー
スやカルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテ
ル類、アラビアガム、トラガントガムやグアーガム等の
天然多糖類等がある。近年になって会合型増粘剤(Asso
ciative Thickener )と総称される一群の化合物が開発
された。米国特許US-4,426,485号、US-4,411,819号等に
詳細な記述があるが、構造的にはポリエチレングリコー
ルの両端に疎水基として高級アルキル基が付いている非
イオン性の分子である。この会合型増粘剤の特徴とし
て、分子量が千〜10万程度の低分子量化合物にも関わ
らず増粘剤としての効果が大きいことが挙げられる。ま
た機能的には剪断力の増加に対する溶液粘度の低下が挙
げられる。この性質は化合物の水溶液自体にも、またラ
テックスや水性塗料等の組成物とした場合にも存在し、
会合型増粘剤の大きな特長となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリエーテル系
会合型増粘剤は溶液粘度が増粘剤濃度に敏感であり、濃
度調整による粘度の調整はしばしば面倒であった。また
ノニオン性のため会合基の疎水性が強く、水への溶解に
長時間を要した。そのため予めメタノールなどの有機溶
剤に溶かし、これを水で希釈するなどの方法がとられて
きたが、有機溶剤の混入が問題となる場合があった。ま
た水溶液として市販されている増粘剤には取り扱いを容
易にするために、プロピレングリコールなどの補助溶剤
を添加し溶液粘度を抑制していたが、やはり有機溶剤に
よる環境、衛生面での問題が生じていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、少なくとも2個の
アミノ基を分子の末端に有するポリエチレングリコール
類に、アルケニルこはく酸無水物ないしアルキルこはく
酸無水物を付加させて得られる化合物が会合型増粘剤と
して有効であることを見出し本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、(イ) 少なくとも2
個のアミノ基を分子の末端に有するポリエチレングリコ
ール類に、アミノ基1個当たりアルケニルこはく酸無水
物ないしアルキルこはく酸無水物が1分子付加した化合
物、(ロ) 式(1)〔化10〕
【0006】
【化10】 (式中のnは1〜2000の整数)で表される化合物。
【0007】ただし式(1)中のAは式(2)〔化1
1〕
【0008】
【化11】 (式中のxは1〜6の整数)または式(3)〔化12〕
【0009】
【化12】 (式中のyは0〜5の整数、Meはメチル基を表す)で
表され、式(2)及び(3)中のBは式(4)〔化1
3〕
【0010】
【化13】 COOM−CHRCH2 − またはCOOM−CH2 CHR− (4) (式中のRは炭素数6〜25のアルケニル基または炭素
数6〜25のアルキル基を表す。Mは水素、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニウム基または有機塩基
を表す)で表される。(ハ) 式(4)中のRが式
(5)〔化14〕
【0011】
【化14】 −CHR1 −CH=CH−R2 または−CR1 =CH−CH2 −R2 (5) (式中、R1 、R2 は独立して水素原子または炭素数1
〜22の直鎖状アルケニル基または炭素数1〜22の直
鎖状アルキル基を表し、R1 とR2 の炭素数の合計は3
〜22の範囲にある)である(ロ)記載の化合物、
(ニ) 式(4)中のRが式(6)〔化15〕
【0012】
【化15】 −CH2 −C(Me)=CH−C(Me)H−R3 (6) (式中、R3 は水素原子または式(7)〔化16〕
【0013】
【化16】 で表されるアルキル基であり、nは1〜6の整数であ
る)である(ロ)記載の化合物、(ホ) 式(4)中の
Rが式(8)〔化17〕
【0014】
【化17】 −CH2 C(Me)=CH(C(Me)2 CH2 n H (8) (式中、nは1〜5の整数である)または、式(9)
〔化18〕
【0015】
【化18】 −CH2 C(=CH2 )CH2 (C(Me)2 CH2 n H (9) (式中、nは1〜5の整数である)で表される(ロ)記
載の化合物、(ヘ) (イ)〜(ホ)のいずれかに記載
の化合物からなる会合型増粘剤、(ト) (イ)〜
(ホ)のいずれかに記載の化合物、または(ヘ)記載の
会合型増粘剤を含むことを特徴とする水系組成物、
(チ) 多価金属塩類を添加することにより溶液粘度を
調整しうることを特徴とする(ト)記載の組成物、
(リ) 水系組成物がラテックス組成物または水性塗料
組成物である(ト)または(チ)記載の組成物に関する
ものである。
【0016】本発明の特徴の一つとして、増粘剤の構造
に、ポリエチレングリコールの親水性主鎖と疎水基の連
結基としてこはく酸ハーフアミド基を有することが挙げ
られる。この連結基は親水基として近接するアミド基
(−CONH−)とカルボキシル基(−COOH)を有
し、酸やアルカリ中でも安定で耐熱性も高いなど非イオ
ン性の連結基を有する従来の増粘剤よりも改良された性
質をもつ。
【0017】この化合物はそのカルボキシル基が酸型
(−COOH)の場合は水中で膨潤ないしゆっくりと溶
解するが、苛性ソーダ水溶液やアンモニウム水などの塩
基類を添加することにより、速やかに水に溶解する。ま
た、カルボキシル基が塩基型(−COOM、Mはアルカ
リ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基または有機
塩基等の対イオン類)の化合物を用いる場合には、その
まま容易に水に溶解できる。そのため従来のように有機
溶剤に予め溶解して用いる必要が無くなる。
【0018】またもう一つの特徴として、水溶液に多価
カチオンを含む多価金属塩類を添加すると、添加量に応
じて溶液粘度が増加することが挙げられる。つまりBe
2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Cu2+、Z
2+、Cd2+、Hg2+、Sn2+、Fe2+やAl3+、Fe
3+、Cr3+などの多価カチオン類を含む多価金属塩類を
水溶液に添加することにより、増粘剤の濃度がほぼ一定
のまま溶液粘度を増加させることができる。すなわち、
増粘剤水溶液やこの増粘剤を含む水系組成物の調整が極
めて容易になり、また補助溶剤の使用も必要がなくなる
という効果を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる、少なくとも
2個のアミノ基を分子の末端に有するポリエチレングリ
コール類(以下PEGジアミンと略記する)としては、
式(10)〔化19〕
【0020】
【化19】 NH2(CH2)x (OCH2CH2) n O(CH2)x' NH2 (10) (式中のxおよびx’は1〜6の整数、nは1〜200
0の整数)や、式(11)〔化20〕
【0021】
【化20】 NH2CHMeCH2 (OCHMeCH2)y (OCH2CH2)n (OCHMeCH2)y' OCH2CHMeNH2(11) (式中のyおよびy’は0〜5の整数、nは1〜200
0の整数、Meはメチル基)で表される化合物が例とし
て挙げられる。
【0022】勿論本発明に用いられるポリエチレングリ
コール類は上に例示した化合物に特に限定されるもので
はなく、繰り返し単位が1〜2000程度のポリ(オキ
シエチレン)鎖の両末端に、ポリ(メチレン)基やポリ
(オキシプロピレン)基などの疎水性ないし両親媒性を
有する炭素数1〜18程度の二価基を挟んでアミノ基が
接続しているポリエチレングリコール類であればよい。
該二価基の炭素数が大きすぎると製品の水への溶解性が
低下するので好ましくない。ポリ(メチレン)基なら炭
素数は6まで、ポリ(オキシプロピレン)基なら炭素数
は18までが適当である。より好ましくはポリ(メチレ
ン)基なら炭素数は3、ポリ(オキシプロピレン)基な
ら炭素数は3〜6程度が適当である。本発明に用いられ
るアルケニルこはく酸無水物ないしアルキルこはく酸無
水物(以下両者を総称してASAと略記する)として
は、式(12)〔化21〕
【0023】
【化21】 で表される化合物が挙げられる。ただしRは炭素数6〜
25のアルケニル基または炭素数6〜25のアルキル基
を表す。ASAはRの種類により更にいくつかに分類で
きるが、例を挙げれば、Rが式(5)〔化22〕
【0024】
【化22】 −CHR1 −CH=CH−R2 または−CR1 =CH−CH2 −R2 (5) (式中、R1 、R2 は独立して水素原子または炭素数1
〜22の直鎖状アルキル基または炭素数1〜22の直鎖
状アルケニル基を表し、R1 とR2 の炭素数の合計は3
〜22の範囲にある)で表されるエチレン系ASAや、
Rが式(6)〔化23〕
【0025】
【化23】 −CH2 −C(Me)=CH−C(Me)H−R3 (6) (式中、R3 は水素原子または式(7)〔化24〕
【0026】
【化24】 で表されるアルキル基であり、nは1〜6の整数であ
る)で表されるプロピレン系ASAや、Rが式(8)
〔化25〕
【0027】
【化25】 −CH2 C(Me)=CH(C(Me)2 CH2 n H (8) (式中、nは1〜5の整数である)または、式(9)
〔化26〕
【0028】
【化26】 −CH2 C(=CH2 )CH2 (C(Me)2 CH2 n H (9) (式中、nは1〜5の整数である)で表されるイソブテ
ン系ASA等が挙げられる。
【0029】より具体的には、エチレン系ASAの例と
してはn−ヘキセニルこはく酸無水物、n−オクテニル
こはく酸無水物、n−デセニルこはく酸無水物、n−ド
デセニルこはく酸無水物、n−テトラデセニルこはく酸
無水物、n−ヘキサデセニルこはく酸無水物、n−オク
タデセニルこはく酸無水物、n−ドコセニルこはく酸無
水物、4,9−デカジエン−1,2−ジカルボン酸無水
物、sec−ヘキサデセニルこはく酸無水物、sec−
オクタデセニルこはく酸無水物等が、プロピレン系AS
Aの例としてはジプロペニルこはく酸無水物、トリプロ
ペニルこはく酸無水物、テトラプロペニルこはく酸無水
物、ペンタプロペニルこはく酸無水物、ヘキサプロペニ
ルこはく酸無水物等が、イソブテン系ASAの例として
はジイソブテニルこはく酸無水物、トリイソブテニルこ
はく酸無水物、テトライソブテニルこはく酸無水物、ペ
ンタイソブテニルこはく酸無水物、ヘキサイソブテニル
こはく酸無水物等が、その他のASAとしてはn−オク
チルこはく酸無水物、n−デシルこはく酸無水物、n−
ドデシルこはく酸無水物、n−テトラデシルこはく酸無
水物、n−ヘキサデシルこはく酸無水物、n−オクタデ
シルこはく酸無水物、イソオクタデシルこはく酸無水
物、n−エイコシルこはく酸無水物等が挙げられる。
【0030】ASAは無水マレイン酸に末端オレフィン
ないし内部オレフィンを付加させることなどにより容易
に得ることができる。またいくつかのASAについては
既に工業的に製造されている。勿論本発明において用い
られるASAは、その製造方法について特に限定するも
のではない。ASAにはアルケニル基内の炭素−炭素二
重結合の位置に起因する構造異性体(アルケン−1−イ
ル/アルケン−2−イル等)や炭素−炭素二重結合の回
転に起因する構造異性体(E体/Z体)が存在しうる
が、本発明においてはこれらの何れかの異性体を用いて
もこれら異性体の任意の比率の混合物を用いても構わな
い。
【0031】本発明の、少なくとも2個のアミノ基を分
子の末端に有するポリエチレングリコール類にアミノ基
1個当たりアルケニルこはく酸無水物ないしアルキルこ
はく酸無水物を1分子付加した化合物(以下PEG−A
SAと略記する)はこれらのPEGジアミン(以下化学
式でNH2 −X−NH2 と表記する)とASAを適当な
溶媒中で、または無溶媒で反応させることにより得られ
る。反応は式(13)〔化27〕
【0032】
【化27】 2ASA + NH2-X-NH2→ B-CONH-X-NHCO-B (13) で表される。ただし式中のBは式(14)〔化28〕
【0033】
【化28】 COOH-CHRCH2- または COOH-CH2CHR- (14) (式中のRはアルケニル基)で表される。PEGジアミ
ンがASAに付加する際に、アミノの窒素が結合しうる
カルボニル基が二種類あるために式(14)で表される
二種類の構造異性体が生じる。両者の比率は反応条件や
置換基Rにより異なるが、本発明においてはこれらの異
性体は特に区別せずに用いることができる。
【0034】式(14)で表されるPEG−ASAは酸
型であるが、これを適当な塩基類で中和することによ
り、式(13)中のBが式(14’)〔化29〕で表さ
れる塩基型のPEG−ASAが得られる。
【0035】
【化29】 COOM-CHRCH2- または COOM-CH2CHR- (14’) ただし式中のMはLi、Na、K、Rb、Csなどのア
ルカリ金属やBe、Mg、Ca、Sr、Baなどのアル
カリ土類金属やアンモニウム基または各種の有機塩基を
表す。以下に製造方法を説明する。撹拌装置を有する反
応容器に原料のPEGジアミンとASAおよび必要に応
じて溶媒を仕込む。
【0036】ASAの量は、PEGジアミンのアミノ基
1モル当たり0.5〜2モル、より好ましくは0.8〜
1.5モル、更に好ましくは0.9〜1.2モルが適当
である。ASAの量が0.5モルよりあまり少ないとP
EGジアミンの両端にASAが付加できない。また2モ
ルよりあまり多いと未反応のASAが多くなり不経済で
ある。原料は一括で仕込んでもよいが、原料の一方ない
し両方を分割してないしは連続的に仕込んでもよい。
【0037】反応は無溶媒で行ってもよいが、溶媒とし
てメタノールなどのアルコール系溶剤、ジメチルケトン
などのケトン系溶剤、酢酸エチルなどのエステル系溶
剤、キシレンなどの芳香族系溶剤、ヘプタンなどの脂肪
族系溶剤、THFなどのエーテル系溶剤などの一般的な
有機溶剤やそれらの混合溶剤を用いることができる。用
いる溶媒の量はPEGジアミン100重量部に対して1
0〜500重量部程度が適当である。溶媒が多すぎると
反応が遅くなり好ましくない。原料であるPEGジアミ
ンの分子量が大きいほど溶融粘度が増すので、その場合
には溶媒を用いた方が反応は容易であるが、溶媒の使用
は本発明を特に限定するものではない。
【0038】反応容器を室温〜100℃程度に保ちなが
ら撹拌を続け反応させる。PEGジアミンは多くは室温
で固体なので、無溶媒で反応させる場合には融点以上
(分子量などにより異なるが30〜70℃程度のものが
多い)に加熱しPEGジアミンを溶融して反応を行う。
溶媒を用いた場合にはこの限りではない。反応温度は原
料の混合物が液状になっていれば、室温程度でも充分進
行するが、反応を促進させるために100℃程度まで加
熱することができる。より好ましくは30〜70℃程度
で反応させる。反応温度が100℃よりあまり高いと副
反応が生じるなど好ましくない。反応時間は特に限定す
るものではなく、溶媒の使用量や反応温度などにより異
なるが10分〜5時間で充分である。
【0039】反応容器内の雰囲気は特に限定はないが、
有機溶剤を用いる場合には窒素ガスのような不活性ガス
で空気を置換した方がよい。反応容器内の圧力も特に限
定はないが、常圧ないし弱加圧状態が適当である。以上
の操作により酸型のPEG−ASAが合成できる。この
生成物は通常用いられる方法により、溶媒除去、乾燥、
粉砕等の操作により製品とすることができる。
【0040】酸型のPEG−ASAはLiOH、NaO
H、KOH、RbOH、CsOHなどのアルカリ金属水
酸化物やBe(OH)2 、Mg(OH)2 、Ca(O
H)2、Sr(OH)2 、Ba(OH)2 などのアルカ
リ土類金属水酸化物やアンモニアまたは有機アミン類な
どの有機塩基類などの各種塩基類により中和して塩基型
PEG−ASAを得ることができる。なかでも塩基とし
て特に好ましいのはアルカリ金属水酸化物である。中和
は酸型のPEG−ASAの水溶液または有機溶剤の溶液
に中和に必要な量の塩基を加えることなどにより容易に
行える。
【0041】本発明で得られる会合型増粘剤は、重量平
均分子量がおよそ500〜10万の範囲にある。分子量
が500未満では充分な増粘効果が得られない。また1
0万を超えると溶解性が低下し会合型増粘剤の用途には
適当でないことが多い。
【0042】溶液粘度をB型粘度計6rpmで測定した
場合、5%水溶液で10〜1,000,000cp(セ
ンチポイズ)程度の範囲の化合物が得られる。増粘剤の
分子量、ASAの種類等により粘度は大きく異なる。使
用目的に応じて所望の粘度の増粘剤が利用できるのも本
発明の特長の一つである。
【0043】本発明の増粘剤は、各種ラテックスや各種
顔料を溶解ないし分散させた水系塗料などの、水を分散
媒とする各種の水系組成物に0.1〜10重量%程度添
加することにより、液垂れ防止や塗工性の向上などの効
果を発現させることができる。具体的には、増粘剤を添
加することにより組成物の粘度が増すのみならず、低剪
断応力時には粘度が比較的高く液垂れし難く、高剪断応
力時には粘度が相対的に低下して塗布が容易になる。
【0044】また本発明の増粘剤を添加した上記水系組
成物は、Be2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、C
2+、Zn2+、Cd2+、Hg2+、Sn2+、Fe2+やAl
3+、Fe3+、Cr3+などの多価カチオン類を含む多価金
属塩類ないし該多価金属塩類水溶液をこの組成物に添加
することにより増粘剤の濃度がほぼ一定のまま溶液粘度
を増加させることができ、増粘剤を含む水系組成物の粘
度調整が極めて容易になる。 勿論、増粘剤として本発
明の会合型増粘剤と従来の会合型増粘剤やセルロースエ
ーテル類、ポリアクリルアミド系ポリマー、ポリエチレ
ンオキシド等の他の増粘剤を併用して用いることもでき
る。
【0045】
【実施例】以下、実施例で本発明を詳細に説明するが、
勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。以下において%は重量基準である。分子量はGPC
分析法により、THF溶媒中、ポリエチレングリコール
を標準として求めた。溶液粘度は25℃でB型粘度計
(6rpm)を用いて測定した。IRスペクトルはシリ
コンウエハ上にフィルムを形成し、これをFT−IRで
測定した。分析値の単位はcm-1、カッコ内の記号はピ
ーク相対強度を表し、s>m>wの順に弱くなる。bは
幅広いピークを表す。また以下でアミン価とはPEG−
ジアミン1g中のアミノ基を中和するのに必要な一塩基
酸のモル数である。 (PEG−ASAの製造) 〔実施例1〕300ml丸底フラスコにPEG−ジアミ
ンとして川研ファインケミカル(株)製PEOアミン6
000(分子構造が該式(10)で表され、重量平均分子量
7,800、分散度1.3、アミン価0.217mmo
l/gのもの)を10.0g、ASAとして三菱石油製
sec−オクタデセニルこはく酸無水物(式(5)にお
いてR1 とR2 がともにアルキル基で、R1 とR2 の炭
素数の合計が15のもの。商品名パベラス−NP)を
0.76g、溶媒のキシレンを50g仕込み、窒素シー
ル下で撹拌しながら70℃に加熱した。1時間加熱しな
がら撹拌を続けた。生成物をビーカーに移し、真空オー
ブン内で70℃に加熱しながら溶媒のキシレンを留去し
た。収量16.3gで酸型PEG−ASA(重量平均分
子量9,000、分散度1.3)を得た。
【0046】上の酸型PEG−ASAの10.0gと苛
性ソーダ0.081gを1Lビーカーに入れ、純水を1
90g加えて1時間室温で撹拌した。PEG−ASAは
均一に溶解し、PEG−ASAの5%溶液を得た。溶液
粘度は300cpであった。この溶液の50gを取り、
80℃常圧で乾燥させPEG−ASAナトリウム塩(塩
基型PEG−ASA)を得た。
【0047】以下に分析結果を示す。 1)酸型のIRスペクトル(図1):2885(s),1966(b),17
33(w),1672(w),1540(w),1467(m),1360(m),1344(m),1280
(m),1235(w),1149(m),1114(s),1061(m),947(m),843(m). なお、 1733 、1672、1540cm-1はこはく酸ハーフアミド
構造に特徴的なピークである。 2)塩基型のIRスペクトル(図2):2888(s),1966(b),
1729(w),1666(w),1543(w),1467(m),1360(m),1344(m),12
81(m),1242(m),1149(m),1110(s),1062(m),964(m),843
(m). なお、 1729 、1672、1540cm-1はこはく酸ハーフアミド
構造に特徴的なピークである。
【0048】〔実施例2〕300ml丸底フラスコにP
EG−ジアミンとして川研ファインケミカル(株)製P
EOアミン6000(分子構造が該式(10)で表され、重
量平均分子量7,400、分散度1.3、アミン価0.
185mmol/g)を50.0g、ASAとして東京
化成製n−オクタデセニルこはく酸無水物(式(5)に
おいてR1=水素、R2 =n−ペンタデシルのもの)を
3.24g、溶媒のキシレンを50g仕込み、窒素シー
ル下で撹拌しながら70℃に加熱した。1時間加熱しな
がら撹拌を続けた。生成物をビーカーに移し、真空オー
ブン内で70℃に加熱しながら溶媒のキシレンを留去し
た。収量52.5gで酸型PEG−ASA(重量平均分
子量8,700、分散度1.3)を得た。
【0049】上の酸型PEG−ASAの15.0gと苛
性ソーダ0.106gを1Lビーカーに入れ、純水を2
85g加えて1時間室温で撹拌した。PEG−ASAは
均一に溶解し、PEG−ASAの5%溶液を得た。溶液
粘度は400cpであった。この溶液の50gを取り、
80℃常圧で乾燥させPEG−ASAナトリウム塩(塩
基型PEG−ASA)を得た。
【0050】以下に分析結果を示す。 1)酸型のIRスペクトル(図3):2887(s),1966(b),17
32(w),1674(w),1538(w),1467(m),1360(m),1344(m),1281
(m),1242(m),1150(m),1111(s),1062(m),964(m),843(m). なお、 1732 、1674、1538cm-1はこはく酸ハーフアミド
構造に特徴的なピークである。 2)塩基型のIRスペクトル(図4):2886(s),1966(b),
1704(w),1666(w),1572(w),1467(m),1360(m),1344(m),12
81(m),1242(m),1149(m),1114(s),1062(m),964(m),843
(m). なお、 1704 、1674、1538cm-1はこはく酸ハーフアミド
構造に特徴的なピークである。
【0051】(カルシウム塩による粘度の調整) 〔実施例3〕実施例1で得られたPEG−ASAの5%
溶液を水で1/2に希釈し(2.5%)、苛性ソーダで
pH11に調整した。この溶液60gに1M塩化カルシ
ウム水溶液を所定量加えてよく混合した後に溶液粘度を
測定した(表1)。カルシウム添加により溶液粘度が3
50%まで増粘できた。
【0052】〔実施例4〕実施例2で得られたPEG−
ASAの5%溶液(pH8.4)62gに1M塩化カル
シウム水溶液を所定量加えてよく混合した後に溶液粘度
を測定した(表1)。カルシウム添加により溶液粘度が
250%まで増粘できた。
【0053】実施例3〜4ではゴム粒子や顔料等を含ま
ない系での粘度変化を示したが、各種ラテックス系や各
種顔料を溶解ないし分散させた系においても、粘度の絶
対値は系により異なるが、同様な粘度調整が可能なこと
は勿論である。一般に会合型増粘剤を含む水系組成物で
は、増粘剤添加量の僅かな変動により粘度が大きく変動
する。少量の多価金属塩類の添加により粘度調整できる
ことは、溶液調整の作業性を向上させ、また製品の品質
管理を容易にする。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明によって、ラテックスや水性塗料
用の増粘剤として優れた新しい会合型増粘剤が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸型PEG−ASAのIRスペクトル
【図2】塩基型PEG−ASAのIRスペクトル
【図3】酸型PEG−ASAのIRスペクトル
【図4】塩基型PEG−ASAのIRスペクトル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2個のアミノ基を分子の末端
    に有するポリエチレングリコール類に、アミノ基1個当
    たりアルケニルこはく酸無水物ないしアルキルこはく酸
    無水物が1分子付加した化合物。
  2. 【請求項2】 式(1)〔化1〕 【化1】 (式中のnは1〜2000の整数)で表される化合物。
    ただし式(1)中のAは式(2)〔化2〕 【化2】 (式中のxは1〜6の整数)または式(3)〔化3〕 【化3】 (式中のyは0〜5の整数、Meはメチル基を表す)で
    表され、式(2)及び(3)中のBは式(4)〔化4〕 【化4】 COOM−CHRCH2 − またはCOOM−CH2 CHR− (4) (式中のRは炭素数6〜25のアルケニル基または炭素
    数6〜25のアルキル基を表す。Mは水素、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属、アンモニウム基または有機塩基
    を表す)で表される。
  3. 【請求項3】 式(4)中のRが式(5)〔化5〕 【化5】 −CHR1 −CH=CH−R2 または−CR1 =CH−CH2 −R2 (5) (式中、R1 、R2 は独立して水素原子または炭素数1
    〜22の直鎖状アルケニル基または炭素数1〜22の直
    鎖状アルキル基を表し、R1 とR2 の炭素数の合計は3
    〜22の範囲にある)である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 式(4)中のRが式(6)〔化6〕 【化6】 −CH2 −C(Me)=CH−C(Me)H−R3 (6) (式中、R3 は水素原子または式(7)〔化7〕 【化7】 で表されるアルキル基であり、nは1〜6の整数であ
    る)である請求項2記載の化合物。
  5. 【請求項5】 式(4)中のRが式(8)〔化8〕 【化8】 −CH2 C(Me)=CH(C(Me)2 CH2 n H (8) (式中、nは1〜5の整数である)または、式(9)
    〔化9〕 【化9】 −CH2 C(=CH2 )CH2 (C(Me)2 CH2 n H (9) (式中、nは1〜5の整数である)で表される請求項2
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物
    からなる会合型増粘剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の化合
    物、または請求項6記載の会合型増粘剤を含むことを特
    徴とする水系組成物。
  8. 【請求項8】 多価金属塩類を添加することにより溶液
    粘度を調整しうることを特徴とする請求項7記載の組成
    物。
  9. 【請求項9】 水系組成物がラテックス組成物または水
    性塗料組成物である請求項7または8記載の組成物。
JP8082492A 1996-04-04 1996-04-04 新規な会合型増粘剤 Pending JPH09272796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8082492A JPH09272796A (ja) 1996-04-04 1996-04-04 新規な会合型増粘剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8082492A JPH09272796A (ja) 1996-04-04 1996-04-04 新規な会合型増粘剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09272796A true JPH09272796A (ja) 1997-10-21

Family

ID=13776002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8082492A Pending JPH09272796A (ja) 1996-04-04 1996-04-04 新規な会合型増粘剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09272796A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001030882A1 (en) * 1999-10-28 2001-05-03 Avecia Limited Polyester association thickeners
JP2006520414A (ja) * 2003-03-08 2006-09-07 ジュート−ヒェミー アクチェンゲゼルシャフト 会合性増粘剤製剤
US7767748B2 (en) 2004-02-13 2010-08-03 Basf Aktiengesellschaft Aqueous polymer dispersions containing amphiphilic block copolymers, method for producing said dispersions and the use thereof
WO2011052304A1 (en) 2009-10-29 2011-05-05 Kansai Paint Co., Ltd. Copolymer, aqueous coating composition containing copolymer, and method for forming multilayer coating film
JPWO2023100260A1 (ja) * 2021-11-30 2023-06-08

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001030882A1 (en) * 1999-10-28 2001-05-03 Avecia Limited Polyester association thickeners
US6743855B1 (en) 1999-10-28 2004-06-01 Avecia Limited Polyester association thickeners
JP2006520414A (ja) * 2003-03-08 2006-09-07 ジュート−ヒェミー アクチェンゲゼルシャフト 会合性増粘剤製剤
US7767748B2 (en) 2004-02-13 2010-08-03 Basf Aktiengesellschaft Aqueous polymer dispersions containing amphiphilic block copolymers, method for producing said dispersions and the use thereof
WO2011052304A1 (en) 2009-10-29 2011-05-05 Kansai Paint Co., Ltd. Copolymer, aqueous coating composition containing copolymer, and method for forming multilayer coating film
US9221991B2 (en) 2009-10-29 2015-12-29 Kansai Paint Co., Ltd. Copolymer, aqueous coating composition containing copolymer, and method for forming multilayer coating film
US9856393B2 (en) 2009-10-29 2018-01-02 Kansai Paint Co., Ltd. Copolymer, aqueous coating composition containing copolymer, and method for forming multilayer coating film
JPWO2023100260A1 (ja) * 2021-11-30 2023-06-08
WO2023100260A1 (ja) * 2021-11-30 2023-06-08 日清紡ホールディングス株式会社 海洋生分解性ポリマー化合物、海洋生分解促進剤及び海洋生分解性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3564259B2 (ja) 水系塗料用沈降防止剤
JP5244278B2 (ja) 水系塗料用消泡組成物
EP0541477A1 (en) Antisettling agents for aqueous coating compositions
JPH09272796A (ja) 新規な会合型増粘剤
JP2003027008A (ja) 低起泡性のn−アルキル酒石酸イミドおよびn−アルキルリンゴ酸イミド湿潤剤
JP2004089787A (ja) 分散剤
JP2001527594A (ja) ポリアミドの水性分散
CA1321395C (en) Titanium compounds, composition containing them and their preparation
JPH07109359A (ja) 水性ポリオレフィン組成物及びその製造方法
WO2023286481A1 (ja) 分散剤及び水系コーティング組成物
JP5065011B2 (ja) フッ素化ポリエーテルポリアミンおよびフッ素化ポリエーテルポリアミンを製造する方法
WO1997032910A1 (en) Modified polyvinyl alcohol
EP1228118B1 (en) Polyester association thickeners
JPH09110950A (ja) 会合型水溶性3元ブロック共重合体
JP3694677B2 (ja) 低起泡性のn,n′−ジアルキル酒石酸アミド湿潤剤
JP2002129140A (ja) クエン酸トリ−アルキルアミド界面活性剤
JP4098546B2 (ja) ポリアルキレンイミン誘導体を含有する洗剤組成物
JP3694678B2 (ja) 低起泡性のn,n′−ジアルキルマラミド湿潤剤
JP2005288294A (ja) 電子材料用分散剤
JPS5838470B2 (ja) コ−チング用組成物
JP2023053736A (ja) 増粘組成物
JP4737788B2 (ja) ポリビニルアミン塩とその用途
JP2691690B2 (ja) 紙塗工用樹脂およびそれを含む紙塗工用組成物
JPH07267894A (ja) 高級脂肪酸亜鉛塩の水分散体の製造方法
JP3230255B2 (ja) アルミニウム化合物用分散剤