JPH0927601A - 記憶装置および強誘電体記憶装置の製造方法 - Google Patents

記憶装置および強誘電体記憶装置の製造方法

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JPH0927601A
JPH0927601A JP8013361A JP1336196A JPH0927601A JP H0927601 A JPH0927601 A JP H0927601A JP 8013361 A JP8013361 A JP 8013361A JP 1336196 A JP1336196 A JP 1336196A JP H0927601 A JPH0927601 A JP H0927601A
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rare earth
ferroelectric
memory device
electrode
film
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JP8013361A
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English (en)
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Bii Desu Seshiyu
ビー.デス セシュ
Shii Jiee
シー ジェー
Pen Chinnchiyan
ペン チン−チャン
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Original Assignee
Sharp Corp
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B53/00Ferroelectric RAM [FeRAM] devices comprising ferroelectric memory capacitors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10DINORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
    • H10D64/00Electrodes of devices having potential barriers
    • H10D64/60Electrodes characterised by their materials
    • H10D64/66Electrodes having a conductor capacitively coupled to a semiconductor by an insulator, e.g. MIS electrodes
    • H10D64/68Electrodes having a conductor capacitively coupled to a semiconductor by an insulator, e.g. MIS electrodes characterised by the insulator, e.g. by the gate insulator
    • H10D64/689Electrodes having a conductor capacitively coupled to a semiconductor by an insulator, e.g. MIS electrodes characterised by the insulator, e.g. by the gate insulator having ferroelectric layers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 疲労劣化の少ない記憶装置および強誘電体記
憶装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 希土類マンガン酸塩からなるペロブスカ
イト薄膜を有する記憶装置と強誘電体記憶装置の製造方
法が提供される。このペロブスカイト薄膜層は、質の高
い不揮発記憶装置に適する特性を有する。このペロブス
カイト薄膜層はMOCVDプロセス、MODプロセス、
または液体原料搬送プロセスにより形成されうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類マンガン酸
塩膜を用いる不揮発記憶装置の分野に関し、かつ有機金
属分解および有機金属化学気相成長または液体原料搬送
方法を用いてこれらの膜を形成するプロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】最近20年の間に、ダイナミックおよび不
揮発ランダムアクセスメモリ("DRAM")のサイズは
大幅に縮小され、またその容量は大幅に増大されてきて
いる。メモリセルの容量が増大され、かつそのサイズが
縮小されるにつれて、記憶されているデータを表す電荷
を保持するのに十分な静電容量を維持するために、これ
らのセルの設計はますます複雑化してきている。
【0003】かつては、DRAMセルのキャパシタにお
ける誘電体として二酸化シリコンが用いられていた。し
かしながら、二酸化シリコンの誘電率は比較的低く、お
よそ4である。微細で複雑なセルにおける静電容量を増
すために、他の誘電体材料を用いる実験が最近は行われ
てきている。これらの試みの中には、強誘電体ランダム
アクセスメモリ("FRAM")を製造するために、チタ
ン酸ジルコン酸鉛("PZT")などの強誘電体材料をキ
ャパシタにおける誘電体として用いることを主眼として
いるものがある。
【0004】強誘電体は本来誘電性を有しており、ま
た、適切な電界を印加することによって反転することが
できる自発分極を示す。これらの材料における分極は、
外部から与えられる電界に対してヒステリシスを伴って
応答し、かつそれによってこれらの材料は、電界除去後
も保持される双安定特性(2つの別個の分極状態を示す
特性)を示すことになる。このヒステリシス特性ゆえ
に、強誘電体は不揮発メモリへの記憶に適切に用いるこ
とができる。強誘電体はこのような誘電特性を有してお
り、またこれらの材料は双安定特性を示すことができる
ので、材料の分極状態に基づいて2値のディジタル情報
を記憶する強誘電体キャパシタを形成することができ
る。これにより、強誘電体キャパシタを、現存のシリコ
ンおよびガリウム砒素によるVLSI技術へと一体化
し、不揮発ランダムアクセスメモリを商品化する可能性
が開かれる。PZT素子は、例えば、Eatonによる米国
特許第5,109,357号に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】商業的価値を有するメ
モリ製品を市販可能にするまでには、克服すべきいくつ
かの問題がある。これらの問題の中でも真先に挙げるべ
きものは、PZT強誘電体素子の特性劣化の問題であ
る。特性の劣化には、疲労、低電圧破壊、およびエージ
ングが含まれる。このような特性の劣化に共通する原因
の一つには、強誘電体キャパシタに用いられる材料の欠
陥と、このキャパシタにおける強誘電体−電極界面/結
晶粒界における欠陥との間の相互作用が挙げられる。
【0006】疲労の問題を考慮すれば、分極が反転され
る時、強誘電体がその分極をいくらか喪失する点には着
目すべきである。この現象は疲労劣化として知られてお
り、質の高い強誘電体膜の形成を阻害する主要な障害の
一つである。疲労は、強誘電体−電極界面における欠陥
にトラップされることが原因で発生する。電極−強誘電
体界面の非対称性、および/またはバルクにおけるドメ
イン分布の不均一性は、極性の交互の反転に伴って非対
称な分極をもたらす原因になる。その結果、空孔および
移動可能な不純物イオンなどの欠陥が実際に一方向に移
動する原因となる内部電界の相違がもたらされる。電極
−強誘電体界面は化学的に不安定であるので、バルク強
誘電体に関するこれらの欠陥には、電位エネルギーの低
い部位がもたらされる。その結果、これらの界面におい
て欠陥によるトラップが発生する(Yooら、"Fatigue Mo
deling of Lead Zirconate Titanate Thin Films"、Jou
r.Material Sci. and Engineeringを参照)。このトラ
ップの結果、強誘電体における分極が喪失されることに
なる。
【0007】欠陥によりもたらされるこの問題を克服す
るためには、欠陥の濃度、界面への欠陥のマイグレーシ
ョン(移動)、界面における欠陥によるトラップ、およ
び界面自身の状態を制御することが必要である。電極と
強誘電体との間の格子不整合、接着性の低さ、および仕
事関数の大きな差が原因で、この界面は化学的に不安定
になる。したがって、この界面における格子不整合、仕
事関数の差、および接着性の問題を低減するのに適した
電極を選択する必要がある。Pt、 Auなどの現存し、
かつ通常用いられている金属電極はこれらの標準を満た
していない。なぜなら、電極(金属)と強誘電体(セラ
ミック)とでは結晶構造が大きく異なっているからであ
り、また仕事関数も異なるからである。欠陥の移動およ
びその欠陥によるトラップを制御するためには、電極と
強誘電体との間の急峻な組成勾配を低減することが必要
である。
【0008】また、現存する半導体プロセスへのPZT
膜の一体化を阻害する別の障害としては、所望のペロブ
スカイト相を形成するのに必要な高温の堆積後アニーリ
ングが挙げられる。このアニーリングが必要なのは、堆
積したままの膜の大半がアモルファスであるからであ
り、またこれらの膜は、ペロブスカイト相を形成する以
前に中間的な非強誘電性パイロクロア相を形成するから
である。PZT膜において初期のペロブスカイトを形成
し、かつ完全なペロブスカイトを形成するための変態温
度は、組成と、堆積に用いられる基板のタイプとの関数
である。53/47膜に対する典型的なアニーリング温度
は、650℃〜750℃の範囲で変動しうる。この範囲
のアニーリング温度においては、複数のPZT膜、複数
のコンタクト電極および金属被覆下地膜の間の相互拡散
は深刻な問題となる。さらに、高温アニーリングを行う
間に生じる熱応力は、素子の長期的信頼性に影響を及ぼ
す可能性がある。
【0009】さまざまな技術が強誘電体薄膜の堆積に用
いられてきている。一般に、薄膜堆積技術は大きく以下
の2つのカテゴリーに分類することができる。即ち、
(1)物理気相成長(PVD)および(2)化学的プロセスの
2つである。数多くのPVD技術の中でも、強誘電体薄
膜の堆積に最も一般的に用いられている方法としては、
電子ビーム蒸着、rfダイオードスパッタリング、rf
マグネトロンスパッタリング、dcマグネトロンスパッ
タリング、イオンビームスパッタリング、分子線エピタ
キシ(MBE)、およびレーザーアブレーションが挙げら
れる。化学的プロセスはさらに2つのサブグループに分
類される。即ち、有機金属化学気相成長(MOCVD)
ならびにゾルゲルプロセスおよび有機金属分解(MO
D)を包含するウェット化学プロセスである。やはり強
誘電体薄膜の堆積に用いられている第3の、比較的最近
開発された方法としては、液体原料搬送方法が挙げられ
る。
【0010】PVD技術は、基板上に堆積可能な原子ま
たはイオンのフラックス(束)を十分に得るためには、
通常10-5Torrを越える高真空を必要とする。PVD技
術の利点としては、(1)ドライプロセスで、(2)純度およ
び清浄度が高く、かつ(3)半導体集積回路プロセスと互
換性がある点が挙げられる。その反面、これらの利点
も、(1)スループットが低く、(2)堆積速度が低く、(3)
化学量論的制御が困難であり、(4)堆積後のアニーリン
グが高温で行われ、かつ(5)装置の費用が高くつくとい
う欠点により相殺されてしまう。
【0011】ウェット化学プロセスの利点としては、
(1)分子の均一性が高く、(2)堆積速度およびスループッ
トが共に高く、(3)組成制御に優れており、(4)ドーパン
トの導入が容易であり、かつ(5)堆積は常温・常圧の条
件で行うことができ、したがって真空処理が全く必要で
はないので、安い費用ですむことが挙げられる。このウ
ェットプロセスによりもたらされる主要な問題として
は、(1)堆積後のアニーリングプロセス中に膜にクラッ
クが生ずる点、および(2)汚染される可能性があるの
で、この技術を半導体処理に導入するには困難が伴うこ
とになる点が挙げられる。しかしながら、このウェット
化学プロセスにより、複合酸化物薄膜を製造するための
迅速で容易な方法を得ることができるので、処理と、ミ
クロ構造と、膜の特性との間の相互関係を研究するに当
たってこのウェット化学プロセスは重要な役割を果たし
ている。
【0012】上述したすべての技術の中でも、有機金属
化学気相成長(MOCVD)技術は将来最も有望な技術
の一つであると思われる。なぜなら、この技術によれ
ば、装置の構造が単純化され、均一性に優れた膜が得ら
れ、組成制御が容易で、膜の密度・堆積速度が共に高
く、段差被覆性も極めて良好であり、しかも大規模なプ
ロセスが可能であるというさまざまな利点が得られるか
らである。MOCVD技術により得られる優れた段差被
覆性は、他のどの技術でも得られない。また、MOCV
D技術により達成できることが実証されている純度、制
御性、および精度は、MBE技術によるものと肩を並べ
るものである。さらに重要なことは、新規な構造を容易
かつ正確に成長させることができる点である。MOCV
D技術によれば、超薄膜層状構造、あるいは原子的に急
峻な界面のいずれかを用いているあらゆる種類のデバイ
ス用の材料を製造することができる。それに加えて、同
一の原料から異なる組成物を製造することもできる。
【0013】酸化物ベースの強誘電体薄膜の堆積をCV
Dにより最初に成功された例は、Nakagawaらにより、"P
reparation of PbTiO3 ferroelectric thin film by ch
emical vapor deposition"、Jpn. J. Appl. Phys.、 21
(1)、L655 (1982)に報告されている。Nakagawaらは、T
iCl4、PbCl2、O2およびH2Oを原材料として用
いてPt被覆のシリコンウエハ上にPbTiO3膜を堆
積した。彼らの研究により、いくつかの問題が提起され
た。即ち、(1)PbCl2については非常に高い蒸発温度
(700℃)が必要である点、(2)強誘電特性に劣る点(P
r=0.16μC/cm2およびEc = 14.5 KV/cm)、(3)PbT
iO3膜のバルクにおける組成の均一性が劣る点、およ
び(4)水および/または塩化物による汚染が原因で結晶
学的に不完全である点である。明らかに、塩化物はCV
Dプロセスには理想の前駆体ではない。一般に、有機金
属前駆体は、低温で比較的高い蒸気圧を有する。有機化
合物を慎重に選択することによって、これらの膜の中の
望まざる汚染物を完全に排除することができる。有機金
属化合物は、現在、ほとんど酸化物薄膜堆積専用に用い
られている。
【0014】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、疲労劣化の
少ない記憶装置および強誘電体記憶装置の製造方法を提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の記憶装置は、基
板と、希土類マンガン酸塩からなる膜と、該膜上に形成
された少なくとも1つの電極とを備え、そのことによっ
て上記目的が達成される。
【0016】前記希土類マンガン酸塩は、式A3+MnO
3(ここで、AはY、Ho、Er、Tm、YbおよびL
uからなる群から選択される)により表される材料であ
ってよい。
【0017】希土類マンガン酸塩からなる前記膜が有機
金属化学気相成長プロセスにより製造されてもよい。
【0018】希土類マンガン酸塩からなる前記膜が液体
原料搬送プロセスにより製造されてもよい。
【0019】前記有機金属化学気相成長において、(C
354)Mn(CO)3およびA(thd)3(ここ
でthd=C11192であり、かつAはY、Ho、E
r、Tm、YbおよびLuからなる群から選択される)
の少なくとも1つからなる前駆体が用いられてもよい。
【0020】前記前駆体は、元素Mn、Y、Ho、E
r、Tm、YbまたはLuなどのアルキル基、元素M
n、Y、Ho、Er、Tm、YbまたはLuなどのアル
コキシド、元素Mn、Y、Ho、Er、Tm、Ybまた
はLuなどのβ−ジケトネート、元素Mn、Y、Ho、
Er、Tm、YbまたはLuなどのメタロセン、ならび
に元素Mn、Y、Ho、Er、Tm、YbまたはLuな
どのアルキル基、アルコキシド、β−ジケトネートおよ
びメタロセンのうちの少なくとも2つの組み合わせから
なる群から選択されてもよい。
【0021】希土類マンガン酸塩からなる前記膜が、有
機金属分解プロセスにより製造されてもよい。
【0022】前記有機金属分解プロセスにおいて、酢酸
イットリウムおよび酢酸マンガン(III)のうちの少なく
とも1つが開始材料として用いられてもよい。
【0023】本発明の強誘電体記憶装置の製造方法は、
少なくとも1つの電極を基板上に形成する工程と、希土
類マンガン酸塩からなる強誘電体膜を該電極上に形成す
る工程とを包含し、そのことによって上記目的が達成さ
れる。
【0024】前記希土類マンガン酸塩は、式A3+MnO
3(ここで、AはY、Ho、Er、Tm、YbおよびL
uからなる群から選択される)により表される材料であ
ってよい。
【0025】強誘電体膜を形成する前記工程が、有機金
属化学気相成長により行われてもよい。
【0026】前記有機金属化学気相成長において、(C
354)Mn(CO)3およびA(thd)3(ここ
でthd=C11192であり、かつAはY、Ho、E
r、Tm、YbおよびLuからなる群から選択される)
の少なくとも1つからなる前駆体が用いられてもよい。
【0027】強誘電体膜を形成する前記工程が、有機金
属分解により行われてもよい。
【0028】前記有機金属分解において、酢酸イットリ
ウムおよび酢酸マンガン(III)のうちの少なくとも1つ
が開始材料として用いられてもよい。
【0029】本発明は、Y、Ho、Er、Tm、Ybあ
るいはLuなどの希土類のマンガン酸塩からなる薄膜ペ
ロブスカイト層を有する記憶装置に関する。好ましい実
施態様においては、この記憶装置は、シリコン、ガリウ
ム砒素あるいはその他公知の基板材料からなる基板と、
底部電極と、式A3+MnO3 (ここでA=Y、Ho、E
r、Tm、YbまたはLu)により表される希土類マン
ガン酸塩からなるペロブスカイト薄膜と、頂部電極と、
を備えている。
【0030】本発明において用いられる希土類マンガン
酸塩は、強誘電体記憶装置に用いるのに非常に望ましい
特性を有している。例えば、強誘電状態から常誘電状態
への転移が起こるキュリー温度が高く、飽和分極が高
く、誘電率が小さく、また、圧電係数が比較的低いこと
などが挙げられる。
【0031】希土類マンガン酸塩強誘電体層は、MOC
VDプロセスまたはMODプロセスのいずれを用いても
形成することができる。MOCVDプロセスは、Y(t
hd) 3 (ここでthd=C11192および(CH35
4)Mn(CO)3であり、またN2はキャリヤガスでありO
2は希釈ガスである)からなる前駆体を用いる。MOCV
Dプロセスにより、膜の均一性に優れ、組成制御が容易
で、密度および堆積速度が共に高く、かつ段差被覆性に
優れている薄膜を、大規模処理に適用可能な十分に簡略
化された装置を用いて製造することができる。
【0032】希土類マンガン酸塩強誘電体層を形成する
ためのMODプロセスにより、分子の均一性が高い膜を
製造することができ、また、堆積速度およびスループッ
トを共に高くし、優れた組成制御を行い、かつドーパン
トを容易に導入することができる。メタノール、メトキ
シエタノール、1−プロパノールあるいはエチレングリ
コールといった溶剤が用いられる。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による記憶装置10
を模式的に示す図である。記憶装置10は、シリコン、サ
ファイア、ガリウム砒素などの適切な材料からなる基板
20を備えている。基板20は、複数の酸化シリコン層、ポ
リシリコン層、またはイオン注入されたシリコン層を有
し複雑な集積回路を形成するいくつかの回路素子または
一つのシリコンチップを含む多層構造を有しうる。底部
電極26として作用する導電体層が基板上に形成される。
強誘電体ペロブスカイト薄膜34が導電体層26上に形成さ
れる。ペロブスカイト薄膜は以下に記す組成を有してい
る。頂部電極42として作用する別の導電体層がペロブス
カイト薄膜上に形成される。頂部電極42および底部電極
26は、例えば導電性酸化物または導電性金属でありう
る。
【0034】強誘電体ペロブスカイト薄膜34は、一般式
3+MnO3 (ここでA=Y、Ho、Er、Tm、Yb
またはLu)により表される希土類マンガン酸塩からな
る。このような希土類マンガン酸塩は、六方晶層状P6
3cm相にある単軸強誘電体である。希土類マンガン酸
塩の電気的特性の研究の結果、強誘電状態から常誘電状
態への転移が起こるキュリー温度が500℃を超えるこ
とが判明している。比較的高いキュリー温度を有してい
ること以外にも、希土類マンガン酸塩は、高い飽和分極
(P8=6μC/cm2j)および小さい誘電率(20℃で
ε=20)などの好ましい特性を呈する。さらに、これ
らの化合物は比較的小さい圧電係数を有しているものと
予想される。酸化雰囲気中、マンガンは高い酸化状態を
好むので、酸素空孔濃度は小さいと予想される。希土類
マンガン酸塩のこれらの特性は、疲労がなく記憶保持特
性が高い強誘電体記憶装置に適する。希土類マンガン酸
塩(特にYMnO3)の特性のいくつかを以下に示す。
【0035】 結晶構造 六方晶(a=0.613 nmおよびc=1.1505 nm) キュリー温度 640℃ 自発分極 6μC/cm2 抗電界 25 kV/cm 抵抗率 室温で1010 Ωm 誘電率 室温で20 希土類マンガン酸塩からなるペロブスカイト薄膜34は、
有機金属化学気相成長("MOCVD")また有機金属分
解("MOD")により底部電極上に形成されうる。MO
CVDプロセスによれば、装置の構造が単純化され、均
一性に優れた膜が得られ、組成制御が容易で、膜の密度
・堆積速度が共に高く、段差被覆性も極めて良好であ
り、しかも大規模なプロセスが可能であるというさまざ
まな利点が得られる。MOCVD技術により得られる膜
の優れた段差被覆性は、公知の他のどの技術でも得られ
ないものと考えられている。また、MOCVDによれ
ば、新規な構造を容易かつ正確に成長させることができ
る。さらに、MOCVDによれは、超薄膜層状構造、あ
るいは原子的に急峻な界面のいずれかを用いているあら
ゆる種類の記憶装置用の材料を製造することができる。
【0036】図2は、希土類マンガン酸塩からなる強誘
電体ペロブスカイト薄膜の形成に用いられる装置70を示
す模式図である。前駆体材料は、それぞれ2つの接続部
74および76、ならびに75および77を有する2つのステン
レス鋼バブラ72および73にパッケージされる。一方の接
続部76は、反応チャンバ78へと延びており、また他方の
接続部74は、流量制御計(マスフローコントローラ)を
有する1組のN2ガスシリンダ80へと延びている。反応
チャンバ78は、ステンレス鋼製のチューブである。基板
の加熱は、反応チャンバ加熱器84、あるいはまた基板加
熱器により行われる。酸素源88により酸素が加えられ
る。
【0037】上記装置などのMOCVD装置を、以下の
条件の下にYMnO3からなる強誘電体ペロブスカイト
薄膜の堆積に用いた。
【0038】 前駆体 Y(thd)3および(CH354)Mn(CO)3、( ここでthd=C11192) バブラ温度 130〜150℃および160〜180℃ キャリヤガス N2、20〜40sccmおよびN2、5〜10sccm 希釈ガス O2、500〜1000sccm 堆積温度 500℃ チャンバ圧力 2〜10torr これらの条件により、10〜20nm/minの堆積速
度が得られる。
【0039】希土類マンガン酸塩からなる強誘電体ペロ
ブスカイト薄膜を形成するMODプロセスにおいては、
いくつか不利な点がある。即ち、堆積後のアニーリング
プロセス中、膜にクラックが生ずる危険性があり、また
汚染される可能性がある。しかしながら、MODプロセ
スは分子の均一性が高い膜を製造できるという利点を有
する。またこのプロセスによれば、堆積速度とスループ
ットを共に高くでき、組成制御を優れたものとし、かつ
ドーパントを容易に導入することができるようになる。
さらに、真空処理を行う必要のない常温・常圧の条件で
堆積を行うことができるので、装置の費用も比較的安く
なる。以下の表1は、酢酸イットリウムおよび酢酸マン
ガン(III)を開始材料として用い、いくつかの条件の下
にYMnO3からなる強誘電体ペロブスカイト薄膜を製
造するMODプロセスの結果を示す。
【0040】
【表1】
【0041】また、希土類マンガン酸塩からなる強誘電
体ペロブスカイト薄膜の形成には、液体原料搬送プロセ
スを用いてもよい。図3は、本発明の一部として用いら
れる液体原料搬送システムを模式的に示す図である。所
望の薄膜化合物からなる原材料は化学量論的に混合さ
れ、三角フラスコ110中に液体形態で保持される。原料
は、(基本的に液体流量計を有するポンプである)マス
ターフレックスエコノミードライブ(Masterflex Econom
y drive)128により、図3に示す一連のチューブを通し
てフラッシュ蒸発チャンバへと搬送される。ニードルバ
ルブ104がフローライン中に挿入されており、それによ
って液体の流量を制御する。このニードルバルブはシリ
コーンチューブ106によって原料の端部に接続されてお
り、またステンレス鋼チューブ108によって蒸発チャン
バの端部へと接続されている。原料は、ガラスロッドを
通してフラスコ110からシリコーンチューブ106へと搬送
される。蒸発チャンバ102は、フランジ114により原料側
端部を密閉されている。液体原料搬送用の経路となるス
テンレス鋼チューブ108は、フランジ114に穿たれた穴を
通して気密性を保つことができるように蒸発チャンバ10
2中に挿入されている。チャンバ102のもう一方の端部
は、MOCVDリアクタの熱分解チャンバへと接続され
ている。熱分解チャンバの温度は、予熱チャンバ温度制
御器132により制御される。蒸発チャンバ102はその全体
が加熱され、チャンバの温度は温度制御器118を用いて
制御される。予熱されたキャリヤガス(N2)は、蒸発
された原料を蒸発チャンバ102から熱分解チャンバへと
搬送するのに用いられる。キャリヤガスの流量は、流量
制御計130を用いて制御される。キャリヤガスは予熱チ
ャンバ120を通して送り込まれ、ガスを加熱する。
【0042】結果として得られる膜のX線回折(XR
D)パターンを図4〜図6に示す。図4は、Si上に形
成されたYMnO3からなる薄膜のXRDパターンを示
す図であり、図5は、Pt上に形成されたYMnO3
らなる薄膜のXRDパターンを示す図であり、また図6
は、サファイア上に形成されたYMnO3からなる薄膜
のXRDパターンを示す図である。これらの図から明か
なように、本発明によって得られたYMnO3は、ペロ
ブスカイト相であることが分かる。
【0043】
【発明の効果】本発明による記憶装置は、Y、Ho、E
r、Tm、YbあるいはLuなどの希土類のマンガン酸
塩からなる薄膜ペロブスカイト層を有し、疲労劣化の少
ない記憶装置が提供される。
【0044】また、上記の希土類マンガン酸塩は、強誘
電状態から常誘電状態への転移が起こるキュリー温度が
高く、飽和分極が高く、誘電率が小さく、また、圧電係
数が比較的低いという特徴を有しているので、優れた特
性の強誘電体記憶装置を提供することができる。
【0045】さらに、希土類マンガン酸塩強誘電体層を
MOCVDプロセスを用いて形成することによって、膜
の均一性に優れ、組成制御が容易で、密度および堆積速
度が共に高く、かつ段差被覆性に優れている薄膜を、大
規模処理に適用可能な十分に簡略化された装置を用いて
製造することができる。
【0046】希土類マンガン酸塩強誘電体層をMODプ
ロセスを用いて形成することによって、分子の均一性が
高い膜を製造することができ、また、堆積速度およびス
ループットを共に高くし、優れた組成制御を行い、かつ
ドーパントを容易に導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による記憶装置を示す模式図である。
【図2】本発明のMOCVDプロセスにより希土類マン
ガン酸塩からなる強誘電体ペロブスカイト薄膜を形成す
るのに用いられる装置を示す模式図である。
【図3】本発明の液体原料搬送プロセスにより希土類マ
ンガン酸塩からなる強誘電体ペロブスカイト薄膜を形成
するのに用いられる装置を示す模式図である。
【図4】本発明のMODプロセスによりSi上に形成さ
れる希土類マンガン酸塩からなる強誘電体ペロブスカイ
ト薄膜のXRDパターンを示すグラフである。
【図5】本発明のMODプロセスによりPt上に形成さ
れる希土類マンガン酸塩からなる強誘電体ペロブスカイ
ト薄膜のXRDパターンを示すグラフである。
【図6】本発明のMODプロセスによりサファイア上に
形成される希土類マンガン酸塩からなる強誘電体ペロブ
スカイト薄膜のXRDパターンを示すグラフである。
【符号の説明】
10 記憶装置 20 基板 26 底部電極 34 強誘電体薄膜 42 頂部電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/788 29/792 (72)発明者 チン−チャン ペン アメリカ合衆国 ワシントン 98684,バ ンクーバー,エヌ.イー.159ティーエイ チ アベニュー 2014

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、希土類マンガン酸塩からなる膜
    と、該膜上に形成された少なくとも1つの電極と、を備
    えた記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記希土類マンガン酸塩が式A3+MnO
    3(ここで、AはY、Ho、Er、Tm、YbおよびL
    uからなる群から選択される)により表される、請求項
    1に記載の記憶装置。
  3. 【請求項3】 希土類マンガン酸塩からなる前記膜が有
    機金属化学気相成長プロセスにより製造される、請求項
    2に記載の記憶装置。
  4. 【請求項4】 希土類マンガン酸塩からなる前記膜が液
    体原料搬送プロセスにより製造される、請求項2に記載
    の記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記有機金属化学気相成長において、
    (CH354)Mn(CO)3およびA(thd)
    3(ここでthd=C11192であり、かつAはY、H
    o、Er、Tm、YbおよびLuからなる群から選択さ
    れる)の少なくとも1つからなる前駆体が用いられる、
    請求項3に記載の記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記前駆体が、元素Mn、Y、Ho、E
    r、Tm、YbまたはLuなどのアルキル基、元素M
    n、Y、Ho、Er、Tm、YbまたはLuなどのアル
    コキシド、元素Mn、Y、Ho、Er、Tm、Ybまた
    はLuなどのβ−ジケトネート、元素Mn、Y、Ho、
    Er、Tm、YbまたはLuなどのメタロセン、ならび
    に元素Mn、Y、Ho、Er、Tm、YbまたはLuな
    どのアルキル基、アルコキシド、β−ジケトネートおよ
    びメタロセンのうちの少なくとも2つの組み合わせから
    なる群から選択される、請求項5に記載の記憶装置。
  7. 【請求項7】 希土類マンガン酸塩からなる前記膜が、
    有機金属分解プロセスにより製造される、請求項2に記
    載の記憶装置。
  8. 【請求項8】 前記有機金属分解プロセスにおいて、酢
    酸イットリウムおよび酢酸マンガン(III)のうちの少な
    くとも1つが開始材料として用いられる、請求項7に記
    載の記憶装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの電極を基板上に形成す
    る工程と、希土類マンガン酸塩からなる強誘電体膜を該
    電極上に形成する工程と、を包含する記憶装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記希土類マンガン酸塩が式A3+Mn
    3(ここで、AはY、Ho、Er、Tm、Ybおよび
    Luからなる群から選択される)により表される、請求
    項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 強誘電体膜を形成する前記工程が、有
    機金属化学気相成長により行われる、請求項10に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】 前記有機金属化学気相成長において、
    (CH354)Mn(CO)3およびA(thd)
    3(ここでthd=C11192であり、かつAはY、H
    o、Er、Tm、YbおよびLuからなる群から選択さ
    れる)の少なくとも1つからなる前駆体が用いられる、
    請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 強誘電体膜を形成する前記工程が、有
    機金属分解により行われる、請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記有機金属分解において、酢酸イッ
    トリウムおよび酢酸マンガン(III)のうちの少なくとも
    1つが開始材料として用いられる、請求項13に記載の
    方法。
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