JPH09277018A - 内燃機関のシリンダヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
内燃機関のシリンダヘッドおよびその製造方法Info
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- JPH09277018A JPH09277018A JP8117070A JP11707096A JPH09277018A JP H09277018 A JPH09277018 A JP H09277018A JP 8117070 A JP8117070 A JP 8117070A JP 11707096 A JP11707096 A JP 11707096A JP H09277018 A JPH09277018 A JP H09277018A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、燃焼室を形成する部分に施される
セラミックス溶射皮膜とシリンダヘッドを構成するアル
ミニウム合金との接合界面の密着力を向上させて、耐久
性に優れた内燃機関のシリンダヘッドを提供し、かつ成
形型へのセラミックス溶射と金属溶射のみで能率良く安
価に製造することが可能な内燃機関のシリンダヘッドの
製造方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明に係る内燃機関のシリンダヘッド
1の製造方法は、シリンダヘッド1を製造する際に用い
る鋳造用成形型2の下部金型6の凸部6aの表面にセラ
ミックス溶射を行ってセラミックス溶射皮膜10を設
け、次いで、この下部金型6や上部金型7を用いてアル
ミニウム合金により構成されるシリンダヘッド1を鋳造
し、下部金型6のセラミックス溶射皮膜10を燃焼室3
を形成する部分に転写させてシリンダヘッド1を製造し
ている。
セラミックス溶射皮膜とシリンダヘッドを構成するアル
ミニウム合金との接合界面の密着力を向上させて、耐久
性に優れた内燃機関のシリンダヘッドを提供し、かつ成
形型へのセラミックス溶射と金属溶射のみで能率良く安
価に製造することが可能な内燃機関のシリンダヘッドの
製造方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明に係る内燃機関のシリンダヘッド
1の製造方法は、シリンダヘッド1を製造する際に用い
る鋳造用成形型2の下部金型6の凸部6aの表面にセラ
ミックス溶射を行ってセラミックス溶射皮膜10を設
け、次いで、この下部金型6や上部金型7を用いてアル
ミニウム合金により構成されるシリンダヘッド1を鋳造
し、下部金型6のセラミックス溶射皮膜10を燃焼室3
を形成する部分に転写させてシリンダヘッド1を製造し
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関のシリンダ
ヘッドに係り、特に断熱および耐熱を目的として燃焼室
を形成する部分にセラミックス溶射皮膜等を設けて成る
内燃機関のシリンダヘッドおよびその製造方法に関する
ものである。
ヘッドに係り、特に断熱および耐熱を目的として燃焼室
を形成する部分にセラミックス溶射皮膜等を設けて成る
内燃機関のシリンダヘッドおよびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のシリンダヘッドに形成される
燃焼室は、高温の排気ガスにさらされている。一般に、
内燃機関の燃焼室を断熱すると、燃焼温度が上昇して熱
効率が向上するのに加え、排気ガス中のHC濃度の低減
に有効であることが知られている。また、燃焼室は著し
く高温となるため、耐熱性が必要とされている。このよ
うな見地から、従来の内燃機関においては、アルミニウ
ム合金製シリンダヘッドの断熱性および耐熱性を向上さ
せる手段が講じられている。
燃焼室は、高温の排気ガスにさらされている。一般に、
内燃機関の燃焼室を断熱すると、燃焼温度が上昇して熱
効率が向上するのに加え、排気ガス中のHC濃度の低減
に有効であることが知られている。また、燃焼室は著し
く高温となるため、耐熱性が必要とされている。このよ
うな見地から、従来の内燃機関においては、アルミニウ
ム合金製シリンダヘッドの断熱性および耐熱性を向上さ
せる手段が講じられている。
【0003】上記アルミニウム合金製シリンダヘッドを
製造する方法としては、例えば図8および図9に示すよ
うなものがある。すなわち、図8に示すような2サイク
ルエンジン用シリンダヘッド51では、燃焼室を形成す
る部分にセラミックス溶射を施して、セラミックス溶射
皮膜52を有する燃焼室53を形成している。また、図
9に示すようなシリンダヘッド51aでは、セラミック
ス焼結体54を鋳包んで燃焼室53aを一体鋳造してい
る。なお、図において55はプラグ穴、56は冷却水通
路を示している。
製造する方法としては、例えば図8および図9に示すよ
うなものがある。すなわち、図8に示すような2サイク
ルエンジン用シリンダヘッド51では、燃焼室を形成す
る部分にセラミックス溶射を施して、セラミックス溶射
皮膜52を有する燃焼室53を形成している。また、図
9に示すようなシリンダヘッド51aでは、セラミック
ス焼結体54を鋳包んで燃焼室53aを一体鋳造してい
る。なお、図において55はプラグ穴、56は冷却水通
路を示している。
【0004】また、特公昭62ー55944号には、熱
膨張差を吸収する空孔もしくは空隙の多い金属材料にセ
ラミックスを含浸させて焼成した断熱材が所定位置に鋳
ぐるまれた構造の内燃機関が開示されている。
膨張差を吸収する空孔もしくは空隙の多い金属材料にセ
ラミックスを含浸させて焼成した断熱材が所定位置に鋳
ぐるまれた構造の内燃機関が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示す如く、セラミックス溶射皮膜52をシリンダヘッド
51の燃焼室53を形成する部分に施す製造方法では、
シリンダヘッド51のアルミニウム合金とセラミックス
溶射皮膜52との間に酸化膜が発生することになるの
で、これらアルミニウム合金とセラミックス溶射皮膜5
2との界面の密着力を低下させ、熱応力やその他の外力
によるセラミックス溶射皮膜52の剥離現象が起こって
しまうなどの不具合を有していた。しかも、セラミック
ス溶射後には研磨などの後加工も必要となり、シリンダ
ヘッド51を安価に製造することは困難であった。
示す如く、セラミックス溶射皮膜52をシリンダヘッド
51の燃焼室53を形成する部分に施す製造方法では、
シリンダヘッド51のアルミニウム合金とセラミックス
溶射皮膜52との間に酸化膜が発生することになるの
で、これらアルミニウム合金とセラミックス溶射皮膜5
2との界面の密着力を低下させ、熱応力やその他の外力
によるセラミックス溶射皮膜52の剥離現象が起こって
しまうなどの不具合を有していた。しかも、セラミック
ス溶射後には研磨などの後加工も必要となり、シリンダ
ヘッド51を安価に製造することは困難であった。
【0006】また、図9に示す如く、セラミックス焼結
体54を鋳包む製造方法では、鋳包み時と凝固時の熱収
縮により当該セラミックス焼結体54にクラックが発生
しやすいので、製品の信頼性に欠けていた。それに加え
て、予めセラミックス焼結体54を所定の形状に加工せ
ねばならず、この方法もシリンダヘッド51aを安価に
製造することは困難であった。
体54を鋳包む製造方法では、鋳包み時と凝固時の熱収
縮により当該セラミックス焼結体54にクラックが発生
しやすいので、製品の信頼性に欠けていた。それに加え
て、予めセラミックス焼結体54を所定の形状に加工せ
ねばならず、この方法もシリンダヘッド51aを安価に
製造することは困難であった。
【0007】特公昭62ー55944号に記載された断
熱材は、まず、空孔もしくは空隙の多い金属材料をウレ
タン発泡樹脂および泥状の金属粉を用いて製作し、しか
る後この金属材料にセラミックスを含浸させて焼成する
ことにより製造されている。このような工程を経ること
から、被鋳ぐるみ材である断熱材を得るためだけで多く
の工数が必要となるので、量産は困難であって、生産性
に劣るという欠点を有していた。
熱材は、まず、空孔もしくは空隙の多い金属材料をウレ
タン発泡樹脂および泥状の金属粉を用いて製作し、しか
る後この金属材料にセラミックスを含浸させて焼成する
ことにより製造されている。このような工程を経ること
から、被鋳ぐるみ材である断熱材を得るためだけで多く
の工数が必要となるので、量産は困難であって、生産性
に劣るという欠点を有していた。
【0008】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、燃焼室を形成する部分に施
されるセラミックス溶射皮膜とシリンダヘッドを構成す
るアルミニウム合金との接合界面の密着力を向上させ
て、耐久性に優れた内燃機関のシリンダヘッドを提供
し、かつ成形型へのセラミックス溶射と金属溶射のみで
能率良く安価に製造することが可能な内燃機関のシリン
ダヘッドの製造方法を提供することにある。
ものであって、その目的は、燃焼室を形成する部分に施
されるセラミックス溶射皮膜とシリンダヘッドを構成す
るアルミニウム合金との接合界面の密着力を向上させ
て、耐久性に優れた内燃機関のシリンダヘッドを提供
し、かつ成形型へのセラミックス溶射と金属溶射のみで
能率良く安価に製造することが可能な内燃機関のシリン
ダヘッドの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するために、本発明においてはシリンダヘッド
を製造する際に用いる鋳造用成形型の表面にセラミック
ス溶射を行ってセラミックス溶射皮膜を設け、次いで、
この成形型を用いてアルミニウム合金により構成される
上記シリンダヘッドを鋳造し、上記成形型のセラミック
ス溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写させてシリン
ダヘッドを製造している。
題を解決するために、本発明においてはシリンダヘッド
を製造する際に用いる鋳造用成形型の表面にセラミック
ス溶射を行ってセラミックス溶射皮膜を設け、次いで、
この成形型を用いてアルミニウム合金により構成される
上記シリンダヘッドを鋳造し、上記成形型のセラミック
ス溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写させてシリン
ダヘッドを製造している。
【0010】また、他の本発明においては、シリンダヘ
ッドを製造する際に用いる鋳造用成形型の表面にセラミ
ックス溶射を行ってセラミックス溶射皮膜を設けるとと
もに、このセラミックス溶射皮膜の表面を粗面化し、さ
らに上記セラミックス溶射皮膜の表面にアルミニウム溶
湯と濡れ性が良い金属材料を溶射して金属溶射皮膜を設
け、次いで、この成形型を用いてアルミニウム合金によ
り構成されるシリンダヘッドを鋳造し、上記成形型のセ
ラミックス溶射皮膜および金属溶射皮膜を燃焼室を形成
する部分に転写させてシリンダヘッドを製造している。
ッドを製造する際に用いる鋳造用成形型の表面にセラミ
ックス溶射を行ってセラミックス溶射皮膜を設けるとと
もに、このセラミックス溶射皮膜の表面を粗面化し、さ
らに上記セラミックス溶射皮膜の表面にアルミニウム溶
湯と濡れ性が良い金属材料を溶射して金属溶射皮膜を設
け、次いで、この成形型を用いてアルミニウム合金によ
り構成されるシリンダヘッドを鋳造し、上記成形型のセ
ラミックス溶射皮膜および金属溶射皮膜を燃焼室を形成
する部分に転写させてシリンダヘッドを製造している。
【0011】さらに、他の本発明においては、シリンダ
ヘッドを製造する際に用いる鋳造用成形型の表面にセラ
ミックス溶射を行って、厚さが1.0〜2.0mmのセ
ラミックス溶射皮膜を設けるとともに、このセラミック
ス溶射皮膜の表面を粗面化し、さらに上記セラミックス
溶射皮膜の表面にアルミニウム溶湯と濡れ性が良い金属
材料を溶射して、厚さが100〜500μmの金属溶射
皮膜を設け、次いで、この成形型を用いてアルミニウム
合金により構成されるシリンダヘッドを鋳造し、上記成
形型のセラミックス溶射皮膜および金属溶射皮膜を燃焼
室を形成する部分に転写させてシリンダヘッドを製造し
ている。
ヘッドを製造する際に用いる鋳造用成形型の表面にセラ
ミックス溶射を行って、厚さが1.0〜2.0mmのセ
ラミックス溶射皮膜を設けるとともに、このセラミック
ス溶射皮膜の表面を粗面化し、さらに上記セラミックス
溶射皮膜の表面にアルミニウム溶湯と濡れ性が良い金属
材料を溶射して、厚さが100〜500μmの金属溶射
皮膜を設け、次いで、この成形型を用いてアルミニウム
合金により構成されるシリンダヘッドを鋳造し、上記成
形型のセラミックス溶射皮膜および金属溶射皮膜を燃焼
室を形成する部分に転写させてシリンダヘッドを製造し
ている。
【0012】そして、他の本発明は、請求項1〜3のい
ずれか一の製造方法によって製造された内燃機関のシリ
ンダヘッドである。
ずれか一の製造方法によって製造された内燃機関のシリ
ンダヘッドである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施例に基
づいて詳細に説明する。
づいて詳細に説明する。
【0014】図1〜図3は本発明に係る内燃機関のシリ
ンダヘッドの製造方法の実施の形態を示している。図に
おいて、1はアルミニウム合金の鋳造品であるアルミニ
ウム合金製シリンダヘッド、2はシリンダヘッド1を製
造する際に用いられる鋳造用成形型である。シリンダヘ
ッド1の上部には、燃焼室3に開口するプラグ穴4が形
成されているとともに、当該燃焼室3の近傍部にはシリ
ンダヘッド1を冷却する複数のウォータジャケット(冷
却水通路)5が形成されている。
ンダヘッドの製造方法の実施の形態を示している。図に
おいて、1はアルミニウム合金の鋳造品であるアルミニ
ウム合金製シリンダヘッド、2はシリンダヘッド1を製
造する際に用いられる鋳造用成形型である。シリンダヘ
ッド1の上部には、燃焼室3に開口するプラグ穴4が形
成されているとともに、当該燃焼室3の近傍部にはシリ
ンダヘッド1を冷却する複数のウォータジャケット(冷
却水通路)5が形成されている。
【0015】また、上記鋳造用成形型2は、下部金型6
と上部金型7とによって構成されており、下部金型6の
上面には燃焼室3およびプラグ穴4を形成する断面円弧
状の凸部6aと断面長方形の凸部6bが連なって設けら
れている。一方、上部金型7の下面にはシリンダヘッド
本体1aを形成する凹部7aが設けられ、その内部には
溶湯を注入する湯口8が傾斜して設けられている。した
がって、鋳造用成形型2の内部には、下部金型6と上部
金型7とを重ね合わせることにより、シリンダヘッド1
と対応する空隙部が形成されることになる。なお、鋳造
用成形型2内には、図2に示す如く、ウォータジャケッ
ト5を形成するための中子9が設けられている。
と上部金型7とによって構成されており、下部金型6の
上面には燃焼室3およびプラグ穴4を形成する断面円弧
状の凸部6aと断面長方形の凸部6bが連なって設けら
れている。一方、上部金型7の下面にはシリンダヘッド
本体1aを形成する凹部7aが設けられ、その内部には
溶湯を注入する湯口8が傾斜して設けられている。した
がって、鋳造用成形型2の内部には、下部金型6と上部
金型7とを重ね合わせることにより、シリンダヘッド1
と対応する空隙部が形成されることになる。なお、鋳造
用成形型2内には、図2に示す如く、ウォータジャケッ
ト5を形成するための中子9が設けられている。
【0016】上記シリンダヘッド1の燃焼室3は、高温
の排気ガスと接する面に断熱性および耐熱性を付与する
ため、下部金型6の凸部6aの表面に設けられたセラミ
ックス溶射皮膜10を燃焼室3を形成する部分に転写さ
せることによって形成されている。このセラミックス溶
射皮膜10は、断熱性および耐熱性に優れており、その
断熱効果によってシリンダヘッド本体1aに逃げる熱を
低減させている。
の排気ガスと接する面に断熱性および耐熱性を付与する
ため、下部金型6の凸部6aの表面に設けられたセラミ
ックス溶射皮膜10を燃焼室3を形成する部分に転写さ
せることによって形成されている。このセラミックス溶
射皮膜10は、断熱性および耐熱性に優れており、その
断熱効果によってシリンダヘッド本体1aに逃げる熱を
低減させている。
【0017】次に、本実施の形態のシリンダヘッド1の
製造方法を説明する。
製造方法を説明する。
【0018】まず、鋳造用成形型2の下部金型6であっ
て、燃焼室3を形成する部分に対応する凸部6aの表面
に必要に応じて離型剤を塗布する。この離型剤は、セラ
ミックス溶射皮膜10の転写後において離型が容易とな
るように、セラミックス溶射前に塗布しておく。そし
て、図1に示す如く、下部金型6の凸部6aの表面に断
熱、耐熱に優れるジルコニアセラミックス粉末(ZrO
2 ー8%Y2 O3 )を溶射し、当該下部金型6の凸部6
aの表面にセラミックス溶射皮膜10を設ける。このセ
ラミックス溶射皮膜10の厚さは、1.0〜2.0mm
が適当であり、厚さが1.0mmよりも薄いと断熱効果
が低くなり、厚さが2.0mmよりも厚いとコスト高を
招くことになる。溶射方法としては、プラズマ溶射が好
ましいが、この方法に限定されない。
て、燃焼室3を形成する部分に対応する凸部6aの表面
に必要に応じて離型剤を塗布する。この離型剤は、セラ
ミックス溶射皮膜10の転写後において離型が容易とな
るように、セラミックス溶射前に塗布しておく。そし
て、図1に示す如く、下部金型6の凸部6aの表面に断
熱、耐熱に優れるジルコニアセラミックス粉末(ZrO
2 ー8%Y2 O3 )を溶射し、当該下部金型6の凸部6
aの表面にセラミックス溶射皮膜10を設ける。このセ
ラミックス溶射皮膜10の厚さは、1.0〜2.0mm
が適当であり、厚さが1.0mmよりも薄いと断熱効果
が低くなり、厚さが2.0mmよりも厚いとコスト高を
招くことになる。溶射方法としては、プラズマ溶射が好
ましいが、この方法に限定されない。
【0019】また、上記鋳造用成形型2およびセラミッ
クス溶射皮膜10に吸着している水分、ガスを揮散させ
るため、成形型2の予熱を行う。この予熱温度は、25
0〜350゜Cとする。予熱温度が250゜C以下では
水分やガスの除去が十分に行われず、350゜C以上で
は成形型2およびセラミックス溶射皮膜10の損傷が問
題となる。したがって、予熱は250〜350゜Cの範
囲で行うことが望ましい。
クス溶射皮膜10に吸着している水分、ガスを揮散させ
るため、成形型2の予熱を行う。この予熱温度は、25
0〜350゜Cとする。予熱温度が250゜C以下では
水分やガスの除去が十分に行われず、350゜C以上で
は成形型2およびセラミックス溶射皮膜10の損傷が問
題となる。したがって、予熱は250〜350゜Cの範
囲で行うことが望ましい。
【0020】次いで、ジルコニアセラミックス溶射皮膜
10を施し、上記温度に予熱しておいた下部金型6およ
び上部金型7を用いて、図2に示す如く、重力鋳造法ま
たは低圧鋳造法により溶湯温度が700〜750゜Cの
アルミニウム溶湯を注湯し、セラミックス溶射皮膜10
を鋳込むと同時にシリンダヘッド1を鋳造する。この
時、下部金型6の凸部6aの表面に施されたセラミック
ス溶射皮膜10がアルミニウム溶湯と接すると、当該セ
ラミックス溶射皮膜10の表面が加熱され、アルミニウ
ム溶湯が融着する。
10を施し、上記温度に予熱しておいた下部金型6およ
び上部金型7を用いて、図2に示す如く、重力鋳造法ま
たは低圧鋳造法により溶湯温度が700〜750゜Cの
アルミニウム溶湯を注湯し、セラミックス溶射皮膜10
を鋳込むと同時にシリンダヘッド1を鋳造する。この
時、下部金型6の凸部6aの表面に施されたセラミック
ス溶射皮膜10がアルミニウム溶湯と接すると、当該セ
ラミックス溶射皮膜10の表面が加熱され、アルミニウ
ム溶湯が融着する。
【0021】上記アルミニウム溶湯の凝固後に離型を行
うと、当該下部金型6の凸部6aの表面に溶射して設け
たセラミックス溶射皮膜10のジルコニア層が鋳包まれ
ているので、シリンダヘッド1の燃焼室3を形成する部
分に転写され、図3に示すようなシリンダヘッド1が得
られる。この時、下部金型6の凸部6aの上面形状がそ
のままジルコニア溶射層の表面に転写されるので、後加
工は不必要となる。なお、本実施の形態においては、断
熱性および耐熱性を有するセラミックス溶射皮膜10と
してジルコニアセラミックスを用いたが、シリンダヘッ
ドの使用条件によってはアルミナ(Al2 O3 )あるい
は窒化けい素(Si3 N4 )などのセラミックスを用い
ることも可能である。
うと、当該下部金型6の凸部6aの表面に溶射して設け
たセラミックス溶射皮膜10のジルコニア層が鋳包まれ
ているので、シリンダヘッド1の燃焼室3を形成する部
分に転写され、図3に示すようなシリンダヘッド1が得
られる。この時、下部金型6の凸部6aの上面形状がそ
のままジルコニア溶射層の表面に転写されるので、後加
工は不必要となる。なお、本実施の形態においては、断
熱性および耐熱性を有するセラミックス溶射皮膜10と
してジルコニアセラミックスを用いたが、シリンダヘッ
ドの使用条件によってはアルミナ(Al2 O3 )あるい
は窒化けい素(Si3 N4 )などのセラミックスを用い
ることも可能である。
【0022】本実施の形態の製造方法では、表面にセラ
ミックス溶射皮膜10を溶射することにより設けた下部
金型6や上部金型7を用いてシリンダヘッド1を鋳造
し、当該セラミックス溶射皮膜10を燃焼室3の形成部
分に転写しているため、断熱性および耐熱性に優れ、ア
ルミニウム合金と良好な密着を保ったセラミックス溶射
皮膜10の層を燃焼室3に有するシリンダヘッド1を効
率よく安価に製造することができる。
ミックス溶射皮膜10を溶射することにより設けた下部
金型6や上部金型7を用いてシリンダヘッド1を鋳造
し、当該セラミックス溶射皮膜10を燃焼室3の形成部
分に転写しているため、断熱性および耐熱性に優れ、ア
ルミニウム合金と良好な密着を保ったセラミックス溶射
皮膜10の層を燃焼室3に有するシリンダヘッド1を効
率よく安価に製造することができる。
【0023】図4〜図7は他の本発明に係る内燃機関の
シリンダヘッドの製造方法の実施の形態を示しており、
上記した発明と同一部材には同一符号を付して説明を省
略する。この発明の実施の形態では、上記した下部金型
6の凸部6aの表面に設けたセラミックス溶射皮膜10
を鋳包む際に、シリンダヘッド11のアルミニウム合金
との密着力を向上させるため、当該セラミックス溶射皮
膜10の表面に金属溶射皮膜20を設けて、注湯時の熱
エネルギーとアンカー効果によりアルミニウム合金と融
着させている。
シリンダヘッドの製造方法の実施の形態を示しており、
上記した発明と同一部材には同一符号を付して説明を省
略する。この発明の実施の形態では、上記した下部金型
6の凸部6aの表面に設けたセラミックス溶射皮膜10
を鋳包む際に、シリンダヘッド11のアルミニウム合金
との密着力を向上させるため、当該セラミックス溶射皮
膜10の表面に金属溶射皮膜20を設けて、注湯時の熱
エネルギーとアンカー効果によりアルミニウム合金と融
着させている。
【0024】次に、本実施の形態のシリンダヘッド11
の製造方法を説明する。
の製造方法を説明する。
【0025】まず、上記した発明の手順で、鋳造用成形
型2を構成する下部金型6の凸部6aの表面に図1で示
すと同様のセラミックス溶射皮膜10を設ける。この
時、次に溶射される金属との密着を良好にして注湯時の
アンカー効果を有効的に利用するため、セラミックス溶
射皮膜10の表面が適度に凹凸となるように粗面化すべ
く溶射条件を調整する(溶射粉末の粒度や溶射電流、溶
射距離、ガス流量の調整による)。例えば、本実施の形
態ではセラミックス溶射皮膜10の表面の中心線平均表
面粗さを5μmRa以上とした。
型2を構成する下部金型6の凸部6aの表面に図1で示
すと同様のセラミックス溶射皮膜10を設ける。この
時、次に溶射される金属との密着を良好にして注湯時の
アンカー効果を有効的に利用するため、セラミックス溶
射皮膜10の表面が適度に凹凸となるように粗面化すべ
く溶射条件を調整する(溶射粉末の粒度や溶射電流、溶
射距離、ガス流量の調整による)。例えば、本実施の形
態ではセラミックス溶射皮膜10の表面の中心線平均表
面粗さを5μmRa以上とした。
【0026】そしてさらに、図4に示す如く、上記セラ
ミックス溶射皮膜10の表面にアルミニウム溶湯(AC
4Cなどの一般的にシリンダヘッド等の部品に用いられ
るアルミニウム合金の溶湯)と濡れ性が良くて、合金成
分として汎用性のあるZn、Al、Cu、Niを1種ま
たは2種以上含む金属材料を溶射する。この時、下層の
ジルコニアセラミックス溶射皮膜10の層表面は粗面化
されているため、アンカー効果により金属溶射皮膜20
の金属溶射層はジルコニア溶射層と強固に結合する。こ
の金属溶射皮膜20の厚さは、100〜500μmが適
当であり、好ましくは200〜300μmである。金属
溶射皮膜20の厚さが100μmよりも薄いと熱膨張に
よる熱応力の緩和ができなくなり、厚さが500μmよ
りも厚いとコスト高を招くことになる。また、金属の溶
射条件は、アルミニウム溶湯が流れ込んだときに酸化膜
を破る働きを有し、アンカー効果を有効的に発揮させる
ため表面が適度に凹凸になるように調整する。例えば、
本実施の形態では金属溶射皮膜20の表面の中心線平均
表面粗さを15〜30μmRaとした。
ミックス溶射皮膜10の表面にアルミニウム溶湯(AC
4Cなどの一般的にシリンダヘッド等の部品に用いられ
るアルミニウム合金の溶湯)と濡れ性が良くて、合金成
分として汎用性のあるZn、Al、Cu、Niを1種ま
たは2種以上含む金属材料を溶射する。この時、下層の
ジルコニアセラミックス溶射皮膜10の層表面は粗面化
されているため、アンカー効果により金属溶射皮膜20
の金属溶射層はジルコニア溶射層と強固に結合する。こ
の金属溶射皮膜20の厚さは、100〜500μmが適
当であり、好ましくは200〜300μmである。金属
溶射皮膜20の厚さが100μmよりも薄いと熱膨張に
よる熱応力の緩和ができなくなり、厚さが500μmよ
りも厚いとコスト高を招くことになる。また、金属の溶
射条件は、アルミニウム溶湯が流れ込んだときに酸化膜
を破る働きを有し、アンカー効果を有効的に発揮させる
ため表面が適度に凹凸になるように調整する。例えば、
本実施の形態では金属溶射皮膜20の表面の中心線平均
表面粗さを15〜30μmRaとした。
【0027】また、上記した発明の実施の態様と同様、
鋳造用成形型2および溶射皮膜10,20に吸着してい
る水分、ガスを揮散させるため、成形型2の予熱を25
0〜350゜Cで行う。
鋳造用成形型2および溶射皮膜10,20に吸着してい
る水分、ガスを揮散させるため、成形型2の予熱を25
0〜350゜Cで行う。
【0028】次いで、ジルコニアセラミックス溶射皮膜
10および金属溶射皮膜20を施し、上記温度に予熱し
ておいた下部金型6および上部金型7を用いて、図5に
示す如く、重力鋳造法または低圧鋳造法により溶湯温度
が700〜750゜Cのアルミニウム溶湯を注湯し、セ
ラミックス溶射皮膜10および金属溶射皮膜20を鋳込
むと同時にシリンダヘッド11を鋳造する。この時、下
部金型6の凸部6aに施された金属溶射皮膜20がアル
ミニウム溶湯と接すると、当該金属溶射皮膜20の表面
が加熱・溶融され、アルミニウム溶湯が融着し、アンカ
ー効果により凝固後は強固な界面が得られる。鋳造時の
ジルコニアセラミックス溶射皮膜10の層に対する熱応
力は、この金属溶射皮膜20の層によって緩和されるた
め、クラックの発生や皮膜の剥離が問題となることはな
い。
10および金属溶射皮膜20を施し、上記温度に予熱し
ておいた下部金型6および上部金型7を用いて、図5に
示す如く、重力鋳造法または低圧鋳造法により溶湯温度
が700〜750゜Cのアルミニウム溶湯を注湯し、セ
ラミックス溶射皮膜10および金属溶射皮膜20を鋳込
むと同時にシリンダヘッド11を鋳造する。この時、下
部金型6の凸部6aに施された金属溶射皮膜20がアル
ミニウム溶湯と接すると、当該金属溶射皮膜20の表面
が加熱・溶融され、アルミニウム溶湯が融着し、アンカ
ー効果により凝固後は強固な界面が得られる。鋳造時の
ジルコニアセラミックス溶射皮膜10の層に対する熱応
力は、この金属溶射皮膜20の層によって緩和されるた
め、クラックの発生や皮膜の剥離が問題となることはな
い。
【0029】上記アルミニウム溶湯の凝固後に離型を行
うと、当該下部金型6の凸部6aの表面に溶射して設け
たセラミックス溶射皮膜10のジルコニア層および金属
溶射皮膜20の金属溶射層{NiーAl(80%ー20
%)合金粉末溶射層}が、シリンダヘッド11の燃焼室
3を形成する部分に転写され、図6に示すようなシリン
ダヘッド11が得られる。この時、下部金型6の凸部6
aの上面形状がそのままジルコニア溶射層の表面に転写
されるので、上記発明の実施の形態と同様、後加工は不
必要となる。
うと、当該下部金型6の凸部6aの表面に溶射して設け
たセラミックス溶射皮膜10のジルコニア層および金属
溶射皮膜20の金属溶射層{NiーAl(80%ー20
%)合金粉末溶射層}が、シリンダヘッド11の燃焼室
3を形成する部分に転写され、図6に示すようなシリン
ダヘッド11が得られる。この時、下部金型6の凸部6
aの上面形状がそのままジルコニア溶射層の表面に転写
されるので、上記発明の実施の形態と同様、後加工は不
必要となる。
【0030】本実施の形態の製造方法では、表面にセラ
ミックス溶射皮膜10および金属溶射皮膜20を溶射す
ることにより設けた下部金型6や上部金型7を用いてシ
リンダヘッド11を鋳造し、当該セラミックス溶射皮膜
10および金属溶射皮膜20を燃焼室3の形成部分に転
写しているため、断熱性および耐熱性に優れ、アルミニ
ウム合金とより一層良好な密着を保ったセラミックス溶
射皮膜10および金属溶射皮膜20の層を燃焼室3に有
するシリンダヘッド11を効率よく安価に製造すること
ができる。製造されたシリンダヘッド11においては、
図7の顕微鏡写真で示すように、金属溶射皮膜20の金
属溶射層とシリンダヘッド11のアルミニウム合金との
界面が鋳包み時の溶湯の熱エネルギーおよびアンカー効
果によって強固に密着していることが判る。
ミックス溶射皮膜10および金属溶射皮膜20を溶射す
ることにより設けた下部金型6や上部金型7を用いてシ
リンダヘッド11を鋳造し、当該セラミックス溶射皮膜
10および金属溶射皮膜20を燃焼室3の形成部分に転
写しているため、断熱性および耐熱性に優れ、アルミニ
ウム合金とより一層良好な密着を保ったセラミックス溶
射皮膜10および金属溶射皮膜20の層を燃焼室3に有
するシリンダヘッド11を効率よく安価に製造すること
ができる。製造されたシリンダヘッド11においては、
図7の顕微鏡写真で示すように、金属溶射皮膜20の金
属溶射層とシリンダヘッド11のアルミニウム合金との
界面が鋳包み時の溶湯の熱エネルギーおよびアンカー効
果によって強固に密着していることが判る。
【0031】以上、本発明の実施の形態につき述べた
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変
更が可能である。
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変
更が可能である。
【0032】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係る内燃機関のシ
リンダヘッドの製造方法は、シリンダヘッドを製造する
際に用いる鋳造用成形型の表面にセラミックス溶射を行
ってセラミックス溶射皮膜を設け、次いで、この成形型
を用いてアルミニウム合金により構成される上記シリン
ダヘッドを鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射皮膜
を燃焼室を形成する部分に転写させてシリンダヘッドを
製造しているので、断熱性および耐熱性に優れ、アルミ
ニウム合金と良好に密着したセラミックス溶射皮膜を燃
焼室に有するシリンダヘッドを効率よく安価に製造する
ことができる。しかも、本発明の製造方法は、鋳造用成
形型の内面形状がそのままセラミックス溶射皮膜層表面
に転写されるので、後加工は不要となり、シリンダヘッ
ドを能率良く低コストにて製造することが可能となる。
リンダヘッドの製造方法は、シリンダヘッドを製造する
際に用いる鋳造用成形型の表面にセラミックス溶射を行
ってセラミックス溶射皮膜を設け、次いで、この成形型
を用いてアルミニウム合金により構成される上記シリン
ダヘッドを鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射皮膜
を燃焼室を形成する部分に転写させてシリンダヘッドを
製造しているので、断熱性および耐熱性に優れ、アルミ
ニウム合金と良好に密着したセラミックス溶射皮膜を燃
焼室に有するシリンダヘッドを効率よく安価に製造する
ことができる。しかも、本発明の製造方法は、鋳造用成
形型の内面形状がそのままセラミックス溶射皮膜層表面
に転写されるので、後加工は不要となり、シリンダヘッ
ドを能率良く低コストにて製造することが可能となる。
【0033】また、本発明に係る内燃機関のシリンダヘ
ッドの製造方法は、シリンダヘッドを製造する際に用い
る鋳造用成形型の表面にセラミックス溶射を行ってセラ
ミックス溶射皮膜を設けるとともに、このセラミックス
溶射皮膜の表面を粗面化し、さらに上記セラミックス溶
射皮膜の表面にアルミニウム溶湯と濡れ性が良い金属材
料を溶射して金属溶射皮膜を設け、次いで、この成形型
を用いてアルミニウム合金により構成されるシリンダヘ
ッドを鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射皮膜およ
び金属溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写させてシ
リンダヘッドを製造しているので、上記発明と同様の効
果が得られる一方、金属溶射皮膜層が熱応力を緩和して
セラミックス溶射皮膜の破損を防ぐ上、アルミニウム合
金と融着することによって、燃焼室の形成部分に設けた
断熱層とシリンダヘッドを構成するアルミニウム合金と
の接合界面が強固に密着させることが可能となり、より
一層耐久性に優れたシリンダヘッドを製造できる。しか
も、本発明の製造方法は、鋳造用成形型へのセラミック
ス溶射と金属溶射を行うだけであるので、従来の製造方
法に比べて、はるかに能率的であり、安価に製造するこ
とができる。
ッドの製造方法は、シリンダヘッドを製造する際に用い
る鋳造用成形型の表面にセラミックス溶射を行ってセラ
ミックス溶射皮膜を設けるとともに、このセラミックス
溶射皮膜の表面を粗面化し、さらに上記セラミックス溶
射皮膜の表面にアルミニウム溶湯と濡れ性が良い金属材
料を溶射して金属溶射皮膜を設け、次いで、この成形型
を用いてアルミニウム合金により構成されるシリンダヘ
ッドを鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射皮膜およ
び金属溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写させてシ
リンダヘッドを製造しているので、上記発明と同様の効
果が得られる一方、金属溶射皮膜層が熱応力を緩和して
セラミックス溶射皮膜の破損を防ぐ上、アルミニウム合
金と融着することによって、燃焼室の形成部分に設けた
断熱層とシリンダヘッドを構成するアルミニウム合金と
の接合界面が強固に密着させることが可能となり、より
一層耐久性に優れたシリンダヘッドを製造できる。しか
も、本発明の製造方法は、鋳造用成形型へのセラミック
ス溶射と金属溶射を行うだけであるので、従来の製造方
法に比べて、はるかに能率的であり、安価に製造するこ
とができる。
【0034】さらに、本発明に係る内燃機関のシリンダ
ヘッドの製造方法は、シリンダヘッドを製造する際に用
いる鋳造用成形型の表面にセラミックス溶射を行って、
厚さが1.0〜2.0mmのセラミックス溶射皮膜を設
けるとともに、このセラミックス溶射皮膜の表面を粗面
化し、さらに上記セラミックス溶射皮膜の表面にアルミ
ニウム溶湯と濡れ性が良い金属材料を溶射して、厚さが
100〜500μmの金属溶射皮膜を設け、次いで、こ
の成形型を用いてアルミニウム合金により構成されるシ
リンダヘッドを鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射
皮膜および金属溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写
させてシリンダヘッドを製造しているので、上記発明と
同様の効果が得られる一方、断熱効果の高いセラミック
ス溶射皮膜を設けることができるとともに、鋳造時の熱
膨張による熱応力を緩和する金属溶射皮膜を確実に設け
ることができる。
ヘッドの製造方法は、シリンダヘッドを製造する際に用
いる鋳造用成形型の表面にセラミックス溶射を行って、
厚さが1.0〜2.0mmのセラミックス溶射皮膜を設
けるとともに、このセラミックス溶射皮膜の表面を粗面
化し、さらに上記セラミックス溶射皮膜の表面にアルミ
ニウム溶湯と濡れ性が良い金属材料を溶射して、厚さが
100〜500μmの金属溶射皮膜を設け、次いで、こ
の成形型を用いてアルミニウム合金により構成されるシ
リンダヘッドを鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射
皮膜および金属溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写
させてシリンダヘッドを製造しているので、上記発明と
同様の効果が得られる一方、断熱効果の高いセラミック
ス溶射皮膜を設けることができるとともに、鋳造時の熱
膨張による熱応力を緩和する金属溶射皮膜を確実に設け
ることができる。
【0035】そして、本発明に係る内燃機関のシリンダ
ヘッドは、上記した発明の製造方法により製造されたの
で、セラミックス溶射皮膜層による断熱効果でシリンダ
ヘッドに逃げる熱を低減させることが可能となり、エン
ジン効率を向上させることができる。すなわち、本発明
のシリンダヘッドを使用することにより、燃費向上およ
び出力向上を図ることができ、異常燃焼を防止するとと
もに、排気ガス中の未燃成分を低減させることができ
る。
ヘッドは、上記した発明の製造方法により製造されたの
で、セラミックス溶射皮膜層による断熱効果でシリンダ
ヘッドに逃げる熱を低減させることが可能となり、エン
ジン効率を向上させることができる。すなわち、本発明
のシリンダヘッドを使用することにより、燃費向上およ
び出力向上を図ることができ、異常燃焼を防止するとと
もに、排気ガス中の未燃成分を低減させることができ
る。
【図1】本発明の実施の形態に係る内燃機関のシリンダ
ヘッドの燃焼室を形成する下部金型の表面にセラミック
ス溶射皮膜を設けた状態を概念的に示す断面図である。
ヘッドの燃焼室を形成する下部金型の表面にセラミック
ス溶射皮膜を設けた状態を概念的に示す断面図である。
【図2】上記セラミックス溶射皮膜を設けた下部金型、
上部金型等から構成される鋳造用成形型を用いてシリン
ダヘッドを重力鋳造法で鋳造する状態を概念的に示す断
面図である。
上部金型等から構成される鋳造用成形型を用いてシリン
ダヘッドを重力鋳造法で鋳造する状態を概念的に示す断
面図である。
【図3】図2における鋳造用成形型の離型後、セラミッ
クス溶射皮膜が燃焼室を形成する部分に転写されて製造
されたシリンダヘッドを概念的に示す断面図である。
クス溶射皮膜が燃焼室を形成する部分に転写されて製造
されたシリンダヘッドを概念的に示す断面図である。
【図4】図1における下部金型のセラミックス溶射皮膜
の表面に金属溶射皮膜を設けた状態を概念的に示す断面
図である。
の表面に金属溶射皮膜を設けた状態を概念的に示す断面
図である。
【図5】上記2層の溶射皮膜を設けた下部金型、上部金
型等から構成される鋳造用成形型を用いてシリンダヘッ
ドを重力鋳造法で鋳造する状態を概念的に示す断面図で
ある。
型等から構成される鋳造用成形型を用いてシリンダヘッ
ドを重力鋳造法で鋳造する状態を概念的に示す断面図で
ある。
【図6】図5における鋳造用成形型の離型後、2層の溶
射皮膜が燃焼室を形成する部分に転写されて製造された
シリンダヘッドを概念的に示す断面図である。
射皮膜が燃焼室を形成する部分に転写されて製造された
シリンダヘッドを概念的に示す断面図である。
【図7】金属溶射皮膜の層とアルミニウム合金の界面
が、鋳包み時の熱エネルギーおよびアンカー効果によっ
て強固に密着していることを示す200倍の顕微鏡写真
である。
が、鋳包み時の熱エネルギーおよびアンカー効果によっ
て強固に密着していることを示す200倍の顕微鏡写真
である。
【図8】従来例において、セラミックス溶射皮膜を燃焼
室を形成する部分に設けた内燃機関のシリンダヘッドを
概念的に示す断面図である。
室を形成する部分に設けた内燃機関のシリンダヘッドを
概念的に示す断面図である。
【図9】他の従来例において、セラミックス焼結体を鋳
包んだ内燃機関のシリンダヘッドを概念的に示す断面図
である。
包んだ内燃機関のシリンダヘッドを概念的に示す断面図
である。
1,11 シリンダヘッド 2 鋳造用成形型 3 燃焼室 6 下部金型 7 上部金型 8 湯口 10 セラミックス溶射皮膜 20 金属溶射皮膜
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンダヘッドを製造する際に用いる鋳
造用成形型の表面にセラミックス溶射を行ってセラミッ
クス溶射皮膜を設け、次いで、この成形型を用いてアル
ミニウム合金により構成される上記シリンダヘッドを鋳
造し、上記成形型のセラミックス溶射皮膜を燃焼室を形
成する部分に転写させてシリンダヘッドを製造すること
を特徴とする内燃機関のシリンダヘッドの製造方法。 - 【請求項2】 シリンダヘッドを製造する際に用いる鋳
造用成形型の表面にセラミックス溶射を行ってセラミッ
クス溶射皮膜を設けるとともに、このセラミックス溶射
皮膜の表面を粗面化し、さらに上記セラミックス溶射皮
膜の表面にアルミニウム溶湯と濡れ性が良い金属材料を
溶射して金属溶射皮膜を設け、次いで、この成形型を用
いてアルミニウム合金により構成されるシリンダヘッド
を鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射皮膜および金
属溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写させてシリン
ダヘッドを製造することを特徴とする内燃機関のシリン
ダヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 シリンダヘッドを製造する際に用いる鋳
造用成形型の表面にセラミックス溶射を行って、厚さが
1.0〜2.0mmのセラミックス溶射皮膜を設けると
ともに、このセラミックス溶射皮膜の表面を粗面化し、
さらに上記セラミックス溶射皮膜の表面にアルミニウム
溶湯と濡れ性が良い金属材料を溶射して、厚さが100
〜500μmの金属溶射皮膜を設け、次いで、この成形
型を用いてアルミニウム合金により構成されるシリンダ
ヘッドを鋳造し、上記成形型のセラミックス溶射皮膜お
よび金属溶射皮膜を燃焼室を形成する部分に転写させて
シリンダヘッドを製造することを特徴とする内燃機関の
シリンダヘッドの製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一の製造方法に
よって製造された内燃機関のシリンダヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8117070A JPH09277018A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 内燃機関のシリンダヘッドおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8117070A JPH09277018A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 内燃機関のシリンダヘッドおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09277018A true JPH09277018A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14702679
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8117070A Pending JPH09277018A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 内燃機関のシリンダヘッドおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09277018A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010185291A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Toyota Central R&D Labs Inc | 遮熱膜及びその形成方法 |
| JP2010185290A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Toyota Central R&D Labs Inc | 遮熱膜及びその形成方法 |
| JP2011001906A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-01-06 | Honda Motor Co Ltd | 油圧式ラッシュアジャスタ取付孔構造及びその製造方法 |
| KR101444952B1 (ko) * | 2008-09-04 | 2014-09-26 | 현대자동차주식회사 | 실린더블록 조립체 제조방법 |
| CN111659868A (zh) * | 2019-03-08 | 2020-09-15 | 中原内配集团股份有限公司 | 一种新型气缸套及其制备方法 |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP8117070A patent/JPH09277018A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101444952B1 (ko) * | 2008-09-04 | 2014-09-26 | 현대자동차주식회사 | 실린더블록 조립체 제조방법 |
| JP2010185291A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Toyota Central R&D Labs Inc | 遮熱膜及びその形成方法 |
| JP2010185290A (ja) * | 2009-02-10 | 2010-08-26 | Toyota Central R&D Labs Inc | 遮熱膜及びその形成方法 |
| JP2011001906A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-01-06 | Honda Motor Co Ltd | 油圧式ラッシュアジャスタ取付孔構造及びその製造方法 |
| CN111659868A (zh) * | 2019-03-08 | 2020-09-15 | 中原内配集团股份有限公司 | 一种新型气缸套及其制备方法 |
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