JPH09279231A - 耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents
耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法Info
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- JPH09279231A JPH09279231A JP8860996A JP8860996A JPH09279231A JP H09279231 A JPH09279231 A JP H09279231A JP 8860996 A JP8860996 A JP 8860996A JP 8860996 A JP8860996 A JP 8860996A JP H09279231 A JPH09279231 A JP H09279231A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大気湿潤環境中で使用されるフェライト系ス
テンレス鋼を製造性を低下させることなく、発銹起点と
なる非金属介在物の改質を行い、耐食性の優れたフェラ
イト系ステンレス鋼の製造方法を提供する。 【解決手段】 C: 0.001〜0.080 %、 N: 0.001〜0.
050 %、Cr:15.0〜35.0%、 S: 0.010%以下、 P:0.
04%以下、Ti:0.06〜0.25%、Mn:0.01〜1.0 %、Si:
0.01〜1.0 %、Al:0.01〜0.050 %でかつ0.15×Ti以
上、 O: 0.010%以下で、残部が不可避的不純物からな
る鋼を、熱間圧延前に下記式を満足する加熱温度で加熱
する。これにより、耐食性の優れたフェライト系ステン
レス鋼が製造できる。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn(%) +0.
06 ここで、HT:加熱温度(℃)
テンレス鋼を製造性を低下させることなく、発銹起点と
なる非金属介在物の改質を行い、耐食性の優れたフェラ
イト系ステンレス鋼の製造方法を提供する。 【解決手段】 C: 0.001〜0.080 %、 N: 0.001〜0.
050 %、Cr:15.0〜35.0%、 S: 0.010%以下、 P:0.
04%以下、Ti:0.06〜0.25%、Mn:0.01〜1.0 %、Si:
0.01〜1.0 %、Al:0.01〜0.050 %でかつ0.15×Ti以
上、 O: 0.010%以下で、残部が不可避的不純物からな
る鋼を、熱間圧延前に下記式を満足する加熱温度で加熱
する。これにより、耐食性の優れたフェライト系ステン
レス鋼が製造できる。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn(%) +0.
06 ここで、HT:加熱温度(℃)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根や壁等の建築
建材用外装材、鉄道車両等の輸送機器の外板などで湿潤
大気環境中で使用されるフェライト系ステンレス鋼の製
造方法に関するものである。
建材用外装材、鉄道車両等の輸送機器の外板などで湿潤
大気環境中で使用されるフェライト系ステンレス鋼の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェライト系ステンレス鋼はオーステナ
イト系ステンレス鋼に比べてNi含有量が少なく低価格
であるため、厨房器具等をはじめ広く使用されている。
また、低コストに加えて熱膨張率が小さいことからMo
を含有させたものは、近年海浜地区等の建材として使用
されることが多くなってきている。
イト系ステンレス鋼に比べてNi含有量が少なく低価格
であるため、厨房器具等をはじめ広く使用されている。
また、低コストに加えて熱膨張率が小さいことからMo
を含有させたものは、近年海浜地区等の建材として使用
されることが多くなってきている。
【0003】このような海浜地区も含めた大気湿潤環境
での耐食性を確保するためには、基本成分の高CrやM
o添加が有効であることが知られている。このほかに耐
食性を安定化させるためには、基本成分の高耐食化と同
時に発銹起点となりやすい非金属介在物の制御が必要で
あることも知られている。フェライト系ステンレス鋼で
は、鉄と鋼(1979、P.S329)に開示されているように、
Tiを0.3%以上添加することによって非金属介在物
を改質して耐銹性を改善する方法が知られている。しか
し、Tiを0.3%以上含有させると、鋳造時のノズル
詰まりや疵の発生を招き、また靭性が低下するなど製造
性が著しく劣り、多量のTiを用いない方法が望まれて
いた。
での耐食性を確保するためには、基本成分の高CrやM
o添加が有効であることが知られている。このほかに耐
食性を安定化させるためには、基本成分の高耐食化と同
時に発銹起点となりやすい非金属介在物の制御が必要で
あることも知られている。フェライト系ステンレス鋼で
は、鉄と鋼(1979、P.S329)に開示されているように、
Tiを0.3%以上添加することによって非金属介在物
を改質して耐銹性を改善する方法が知られている。しか
し、Tiを0.3%以上含有させると、鋳造時のノズル
詰まりや疵の発生を招き、また靭性が低下するなど製造
性が著しく劣り、多量のTiを用いない方法が望まれて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大気湿潤環
境中で使用されるフェライト系ステンレス鋼の製造時の
問題点である鋳造時のノズル詰まりやきずの発生靭性低
下などを発生させることなく、発銹起点となる非金属介
在物の改質を行う耐食性の優れたフェライト系ステンレ
ス鋼の提供を目的とする。
境中で使用されるフェライト系ステンレス鋼の製造時の
問題点である鋳造時のノズル詰まりやきずの発生靭性低
下などを発生させることなく、発銹起点となる非金属介
在物の改質を行う耐食性の優れたフェライト系ステンレ
ス鋼の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、多量のT
iを用いずに非金属介在物を制御する方法を検討した。
まず大気暴露試験材の結果から、発銹起点として非金属
介在物のうち特にMnSがその主体をなし、Tiを多量
に添加した場合には、硫化物はMnSではなくTi系の
硫化物となっており、発銹起点にはならないことを確認
した。このことから、発銹起点となりやすいMnSを析
出させないように検討を加えた。また、同時に製造性を
確保するためノズル詰まり、キズ発生、及び熱延板の靭
性についても検討した。その結果、脱酸元素として使用
されるMnとTi及びSの量と熱間圧延前の加熱温度を
制御することで発銹起点となるMnSは析出せず、耐銹
性を大きく改善できることが判明した。
iを用いずに非金属介在物を制御する方法を検討した。
まず大気暴露試験材の結果から、発銹起点として非金属
介在物のうち特にMnSがその主体をなし、Tiを多量
に添加した場合には、硫化物はMnSではなくTi系の
硫化物となっており、発銹起点にはならないことを確認
した。このことから、発銹起点となりやすいMnSを析
出させないように検討を加えた。また、同時に製造性を
確保するためノズル詰まり、キズ発生、及び熱延板の靭
性についても検討した。その結果、脱酸元素として使用
されるMnとTi及びSの量と熱間圧延前の加熱温度を
制御することで発銹起点となるMnSは析出せず、耐銹
性を大きく改善できることが判明した。
【0006】本発明はこのような知見に基づくものであ
り、その構成は以下の通りである。 (1)重量%で、 C :0.001〜0.080%、 Si:0.01〜1.0%、 Mn:0.01〜1.0%、 S :0.010%以下、 P :0.04%以下、 Cr:15.0〜35.0%、 Ti:0.06〜0.25%、 N :0.001〜0.050%、 Al:0.01〜0.050%でかつ0.15×Ti以上、 O :0.010%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
を、熱間圧延前に下記式を満たす加熱温度で加熱するこ
とを特徴とする耐食性の優れたフェライト系ステンレス
鋼の製造方法。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn
(%) +0.06 ここで、HT:加熱温度(℃) (2)前記(1)項記載のフェライト系ステンレス鋼成
分に、さらに重量%で、 Mo:0.5〜5.0%、 Ni:0.1〜5.0%、 Cu:0.1:3.0%の1種あるいは2種以上 を含有することを特徴とする前記(1)項記載の耐食性
の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法。 (3)前記(1)または(2)項記載のフェライト系ス
テンレス鋼成分に、さらに重量%で、 Nb:0.01〜0.5%、 Zr:0.01〜0.5% V :0.01:0.5%の1種あるいは2種以上 を含有することを特徴とする前記(1)または(2)項
記載の耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造
方法。本発明によればフェライト系ステンレス鋼の製造
上の問題点であるノズル詰まりやキズ及び靭性を低下さ
せることなく発銹起点となるMnSを改質し、耐食性を
安定化できる。
り、その構成は以下の通りである。 (1)重量%で、 C :0.001〜0.080%、 Si:0.01〜1.0%、 Mn:0.01〜1.0%、 S :0.010%以下、 P :0.04%以下、 Cr:15.0〜35.0%、 Ti:0.06〜0.25%、 N :0.001〜0.050%、 Al:0.01〜0.050%でかつ0.15×Ti以上、 O :0.010%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
を、熱間圧延前に下記式を満たす加熱温度で加熱するこ
とを特徴とする耐食性の優れたフェライト系ステンレス
鋼の製造方法。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn
(%) +0.06 ここで、HT:加熱温度(℃) (2)前記(1)項記載のフェライト系ステンレス鋼成
分に、さらに重量%で、 Mo:0.5〜5.0%、 Ni:0.1〜5.0%、 Cu:0.1:3.0%の1種あるいは2種以上 を含有することを特徴とする前記(1)項記載の耐食性
の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法。 (3)前記(1)または(2)項記載のフェライト系ス
テンレス鋼成分に、さらに重量%で、 Nb:0.01〜0.5%、 Zr:0.01〜0.5% V :0.01:0.5%の1種あるいは2種以上 を含有することを特徴とする前記(1)または(2)項
記載の耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造
方法。本発明によればフェライト系ステンレス鋼の製造
上の問題点であるノズル詰まりやキズ及び靭性を低下さ
せることなく発銹起点となるMnSを改質し、耐食性を
安定化できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
MnS系の硫化物による耐食性を防止するために、本願
発明者等は高Crフェライト系ステンレス鋼の硫化物の
組織変化を詳細に検討した。
MnS系の硫化物による耐食性を防止するために、本願
発明者等は高Crフェライト系ステンレス鋼の硫化物の
組織変化を詳細に検討した。
【0008】26%Cr−2%Mo−30ppm C−60
ppm N鋼を基本成分とするフェライト系ステンレス鋼を
用いて高温加熱時の組織変化に及ぼす合金元素の影響を
調査した。真空溶解でMnを0.05〜3%、Tiを0
〜1.0%、Sを0.0005〜0.05%変化させた
ステンレス鋼を15kg鋼塊に鋳造し、サンプルを採取
後、1000℃〜1300℃の温度で1時間加熱後の析
出物をSEM−EDSおよび電顕観察によって調査し
た。その結果、Mn量とTi量で析出物が変わるだけで
なく、熱処理温度を変えることで析出相がMn主体から
Ti主体へと変化することが判明した。
ppm N鋼を基本成分とするフェライト系ステンレス鋼を
用いて高温加熱時の組織変化に及ぼす合金元素の影響を
調査した。真空溶解でMnを0.05〜3%、Tiを0
〜1.0%、Sを0.0005〜0.05%変化させた
ステンレス鋼を15kg鋼塊に鋳造し、サンプルを採取
後、1000℃〜1300℃の温度で1時間加熱後の析
出物をSEM−EDSおよび電顕観察によって調査し
た。その結果、Mn量とTi量で析出物が変わるだけで
なく、熱処理温度を変えることで析出相がMn主体から
Ti主体へと変化することが判明した。
【0009】S量が100ppm 以下についての結果をま
とめて図1に示す。横軸のK値はMn量と加熱温度によ
って決定される値であり、K値が大きくなるほどMn
量、加熱温度が高くなることを示している。図1の斜線
部になるようにMn量、加熱温度とTi量を決定するこ
とで加熱時のMnSをTi系の析出物に変えることがで
き、発銹起点となるMnSの析出を防止できる。
とめて図1に示す。横軸のK値はMn量と加熱温度によ
って決定される値であり、K値が大きくなるほどMn
量、加熱温度が高くなることを示している。図1の斜線
部になるようにMn量、加熱温度とTi量を決定するこ
とで加熱時のMnSをTi系の析出物に変えることがで
き、発銹起点となるMnSの析出を防止できる。
【0010】即ち、MnとTiと加熱条件を下式を満足
させるようにすることで、熱延以降最終製品にいたるま
で、Mn主体の硫化物が形成されない。但し、下式はS
量が100ppm 以下で成り立ち、この図の関係からTi
系の析出物を析出させる条件として下式を満足すること
が必要である。ここでHT:加熱温度(℃)である。 Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn(%) +0.
06 また、26%Cr−2%Mo−30ppm C−60ppm N
を基本成分とするラボ鋼塊を、1100℃で加熱後、6
mmまで熱間圧延を実施し熱延板の靭性を評価した。その
結果を図2に示す。この図より、熱延板の靭性はTi量
によって大きく変化し、Tiを0.25%以下にするこ
とで常温(25℃)での衝撃値を2kg・m/cm2 以上を
確保でき、冷延以降の工程を実施可能なレベルとする。
以上のことから、Ti量の上限は0.25%であり、本
発明においてはS量100ppm 以下で、Mn,Ti及び
加熱温度の関係が次式を満たすことが必要である。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn
(%) +0.06
させるようにすることで、熱延以降最終製品にいたるま
で、Mn主体の硫化物が形成されない。但し、下式はS
量が100ppm 以下で成り立ち、この図の関係からTi
系の析出物を析出させる条件として下式を満足すること
が必要である。ここでHT:加熱温度(℃)である。 Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn(%) +0.
06 また、26%Cr−2%Mo−30ppm C−60ppm N
を基本成分とするラボ鋼塊を、1100℃で加熱後、6
mmまで熱間圧延を実施し熱延板の靭性を評価した。その
結果を図2に示す。この図より、熱延板の靭性はTi量
によって大きく変化し、Tiを0.25%以下にするこ
とで常温(25℃)での衝撃値を2kg・m/cm2 以上を
確保でき、冷延以降の工程を実施可能なレベルとする。
以上のことから、Ti量の上限は0.25%であり、本
発明においてはS量100ppm 以下で、Mn,Ti及び
加熱温度の関係が次式を満たすことが必要である。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn
(%) +0.06
【0011】また加熱温度としては、1100℃未満で
はスケール疵の発生、また1300℃超ではスラブが加
熱中に自重により変形し、圧延が困難となるため110
0℃〜1300℃とするのが望ましい。また、熱延後の
工程における熱延板焼鈍やその他の熱処理に関しては、
鋼中のTi,Mn量を用いて下式から導かれる加熱温度
HT以下にすることで最終製品に至るまで析出物をTi
系を主体とすることができ、耐食性をより安定化するこ
とが可能である。 Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn(%) +0.
06
はスケール疵の発生、また1300℃超ではスラブが加
熱中に自重により変形し、圧延が困難となるため110
0℃〜1300℃とするのが望ましい。また、熱延後の
工程における熱延板焼鈍やその他の熱処理に関しては、
鋼中のTi,Mn量を用いて下式から導かれる加熱温度
HT以下にすることで最終製品に至るまで析出物をTi
系を主体とすることができ、耐食性をより安定化するこ
とが可能である。 Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn(%) +0.
06
【0012】次に、本発明における成分等の限定理由を
述べる。 C:Cは耐食性の点では有害であり、特に溶接部の耐食
性に悪影響を与えるが、強度の観点からはある程度は必
要である。現状では0.001%未満にするには製造コ
ストが高くなり、また0.08%を超えて添加すると加
工性、靭性が劣化するために、Cは0.001〜0.0
8%とした。
述べる。 C:Cは耐食性の点では有害であり、特に溶接部の耐食
性に悪影響を与えるが、強度の観点からはある程度は必
要である。現状では0.001%未満にするには製造コ
ストが高くなり、また0.08%を超えて添加すると加
工性、靭性が劣化するために、Cは0.001〜0.0
8%とした。
【0013】Mn:Mnは脱酸元素として添加するが、
0.01%未満では効果が十分ではなく、1%を超えて
添加してもその効果が飽和し、かつMnSの析出が促進
され耐食性が劣化するため0.01〜1.0%で添加す
る。 Si:Siは脱酸剤として使用されるが、0.01%未
満では十分な効果がなく、また1%を超えて添加すると
脆化を著しく促進させ延性、靭性を劣化させるので0.
01〜1.0%で添加する。
0.01%未満では効果が十分ではなく、1%を超えて
添加してもその効果が飽和し、かつMnSの析出が促進
され耐食性が劣化するため0.01〜1.0%で添加す
る。 Si:Siは脱酸剤として使用されるが、0.01%未
満では十分な効果がなく、また1%を超えて添加すると
脆化を著しく促進させ延性、靭性を劣化させるので0.
01〜1.0%で添加する。
【0014】S:Sは延性、靭性等を劣化させ、また耐
食性の観点からも有害であり、本発明においてはMn,
Tiとの関係で熱延板の靭性確保また非金属介在物の改
質による耐食性確保の観点から0.010%以下とす
る。 P:Pは加工性や靭性また耐食性の点でも有害であり、
その含有量は少ないほど望ましく0.040%以下とす
る。
食性の観点からも有害であり、本発明においてはMn,
Tiとの関係で熱延板の靭性確保また非金属介在物の改
質による耐食性確保の観点から0.010%以下とす
る。 P:Pは加工性や靭性また耐食性の点でも有害であり、
その含有量は少ないほど望ましく0.040%以下とす
る。
【0015】Cr:Crは本発明のフェライト系ステン
レス鋼の主要元素であり、屋外においてさび発生を抑制
するには15%以上添加する必要がある。しかし、35
%を超えて添加しても耐食性は向上するが、加工性や靭
性が劣化するのでCrの上限は35%とした。
レス鋼の主要元素であり、屋外においてさび発生を抑制
するには15%以上添加する必要がある。しかし、35
%を超えて添加しても耐食性は向上するが、加工性や靭
性が劣化するのでCrの上限は35%とした。
【0016】Ti:本発明においてはTiは、Cおよび
Nを固定する以外に、MnSの析出防止の観点から必須
の元素であり、Mn及び熱間圧延時の加熱温度:HT
(℃)との関係、また靭性確保の観点から、0.06〜
0.25%の範囲で、かつ下式を満足することが必要で
ある。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn
(%) +0.06
Nを固定する以外に、MnSの析出防止の観点から必須
の元素であり、Mn及び熱間圧延時の加熱温度:HT
(℃)との関係、また靭性確保の観点から、0.06〜
0.25%の範囲で、かつ下式を満足することが必要で
ある。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn
(%) +0.06
【0017】Al:Alは脱酸元素として使用される
が、本発明においては硫化物をTi系とするため、酸化
物はTi系ではなくAl系の酸化物とすることが重要で
ある。このため、Alは脱酸元素として使用されるTi
の0.15倍以上必要である。また0.05%以上は脱
酸程度も飽和するため上限を0.05%とした。
が、本発明においては硫化物をTi系とするため、酸化
物はTi系ではなくAl系の酸化物とすることが重要で
ある。このため、Alは脱酸元素として使用されるTi
の0.15倍以上必要である。また0.05%以上は脱
酸程度も飽和するため上限を0.05%とした。
【0018】N:NはCと同様に含有量が少ないほど耐
食性、加工性が好ましいが、0.001%未満にするこ
とは工業的には困難であり、また0.05%を超えて添
加すると加工性、靭性が劣化するために、Nは0.00
1〜0.05%の範囲で添加する。 O:Oは熱延板の靭性を劣化させたり鋳造時のノズル詰
まりやキズ発生また熱延板の靭性を劣化の原因となるた
め、本発明においては0.01%以下とした。
食性、加工性が好ましいが、0.001%未満にするこ
とは工業的には困難であり、また0.05%を超えて添
加すると加工性、靭性が劣化するために、Nは0.00
1〜0.05%の範囲で添加する。 O:Oは熱延板の靭性を劣化させたり鋳造時のノズル詰
まりやキズ発生また熱延板の靭性を劣化の原因となるた
め、本発明においては0.01%以下とした。
【0019】本発明では必要に応じてMo,Ni,Cu
のいずれか1種以上を含有させることができる。 Mo:Moは耐食性の点で好ましい元素であり必要に応
じて選択元素として添加できる。0.5未満ではその効
果は十分でなく、また5.0%を超えて添加してもその
効果は飽和し脆化が著しいので0.5〜5.0%とし
た。
のいずれか1種以上を含有させることができる。 Mo:Moは耐食性の点で好ましい元素であり必要に応
じて選択元素として添加できる。0.5未満ではその効
果は十分でなく、また5.0%を超えて添加してもその
効果は飽和し脆化が著しいので0.5〜5.0%とし
た。
【0020】Ni:Niはフェライト系ステンレス鋼の
耐食性を改善する効果があり、選択元素として添加でき
るが、0.1%未満では効果がなく、また5.0%を超
えて添加するとフェライト相を不安定にし、熱間での脆
化を引き起しやすくなるので0.1〜5.0%とした。 Cu:Cuは耐食性の点で好ましい元素であり、選択元
素として添加できるが、0.1未満ではその効果は十分
でなく、また3.0%を超えて添加してもその効果は飽
和するので0.1〜3.0%で添加する。
耐食性を改善する効果があり、選択元素として添加でき
るが、0.1%未満では効果がなく、また5.0%を超
えて添加するとフェライト相を不安定にし、熱間での脆
化を引き起しやすくなるので0.1〜5.0%とした。 Cu:Cuは耐食性の点で好ましい元素であり、選択元
素として添加できるが、0.1未満ではその効果は十分
でなく、また3.0%を超えて添加してもその効果は飽
和するので0.1〜3.0%で添加する。
【0021】本発明では、なお一層の耐食性の向上を図
るため、Nb,Zr,Vの1種以上を含有させることが
できる。 Nb:NbはCやNを固定するため、特に溶接部でのC
r炭窒化物の析出を抑制して耐食性を向上させるため、
選択元素として0.01%以上で添加できる。また0.
5%以上添加しても靭性および延性を低下させるため
0.01〜0.5%とした。
るため、Nb,Zr,Vの1種以上を含有させることが
できる。 Nb:NbはCやNを固定するため、特に溶接部でのC
r炭窒化物の析出を抑制して耐食性を向上させるため、
選択元素として0.01%以上で添加できる。また0.
5%以上添加しても靭性および延性を低下させるため
0.01〜0.5%とした。
【0022】Zr:ZrはCやNを固定するため、特に
溶接部でのCr炭窒化物の析出を抑制して耐食性を向上
させるため、選択元素として0.01%以上で添加でき
る。また0.5%以上添加しても靭性および延性を低下
させるため0.01〜0.5%とした。 V:VはCやNを固定するため、特に溶接部でのCr炭
窒化物の析出を抑制して耐食性を向上させるため、選択
元素として0.01%以上で添加できる。また0.5%
以上添加しても靭性および延性を低下させるため0.0
1〜0.5%とした。
溶接部でのCr炭窒化物の析出を抑制して耐食性を向上
させるため、選択元素として0.01%以上で添加でき
る。また0.5%以上添加しても靭性および延性を低下
させるため0.01〜0.5%とした。 V:VはCやNを固定するため、特に溶接部でのCr炭
窒化物の析出を抑制して耐食性を向上させるため、選択
元素として0.01%以上で添加できる。また0.5%
以上添加しても靭性および延性を低下させるため0.0
1〜0.5%とした。
【0023】
【実施例】表1に示す成分のフェライト系ステンレス鋼
をラボの真空溶解で溶製し、50kg鋼塊を製造した。こ
の後、表1に示す温度で60分均熱後、3mmまで熱間圧
延を行い、1000℃で1分焼鈍後酸洗し、1mmまで冷
間圧延し、1050℃×30秒焼鈍した後に、耐食性評
価用サンプルを作成した。耐食性の評価は、複合サイク
ル腐食試験によって、人工海水35℃−10分→乾燥6
0℃−60分→湿潤:湿度80%:50℃−60分の1
サイクルを100サイクル実施し、発銹程度を評価し
た。
をラボの真空溶解で溶製し、50kg鋼塊を製造した。こ
の後、表1に示す温度で60分均熱後、3mmまで熱間圧
延を行い、1000℃で1分焼鈍後酸洗し、1mmまで冷
間圧延し、1050℃×30秒焼鈍した後に、耐食性評
価用サンプルを作成した。耐食性の評価は、複合サイク
ル腐食試験によって、人工海水35℃−10分→乾燥6
0℃−60分→湿潤:湿度80%:50℃−60分の1
サイクルを100サイクル実施し、発銹程度を評価し
た。
【0024】その結果、表1に示すように、本発明の方
法によって製造された鋼は、発銹もなく、優れた耐食性
を示した。
法によって製造された鋼は、発銹もなく、優れた耐食性
を示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】上記のように、本発明の方法によれば、
フェライト系ステンレス鋼の発銹起点となる非金属介在
物を、成分と熱延時の加熱温度を規制することによっ
て、発銹起点とならないように改質し、耐食性の優れた
フェライト系ステンレス鋼が製造できる。
フェライト系ステンレス鋼の発銹起点となる非金属介在
物を、成分と熱延時の加熱温度を規制することによっ
て、発銹起点とならないように改質し、耐食性の優れた
フェライト系ステンレス鋼が製造できる。
【図1】S量が100ppm 以下で、Mn,Ti量と熱延
時の加熱温度による硫化物の変化を示す図。
時の加熱温度による硫化物の変化を示す図。
【図2】熱延板の靭性に及ぼすTi量の影響を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 紀平 寛 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (3)
- 【請求項1】 重量%で、 C :0.001〜0.080%、 Si:0.01〜1.0%、 Mn:0.01〜1.0%、 S :0.010%以下、 P :0.04%以下、 Cr:15.0〜35.0%、 Ti:0.06〜0.25%、 N :0.001〜0.050%、 Al:0.01〜0.050%でかつ0.15×Ti以
上、 O :0.010%以下 を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
を、熱間圧延前に、下記式を満たす加熱温度で加熱する
ことを特徴とする耐食性の優れたフェライト系ステンレ
ス鋼の製造方法。 0.25≧Ti(%) ≧(1.28×10-3・HT−1.37)×Mn
(%) +0.06 ここで、HT:加熱温度(℃) - 【請求項2】 請求項1記載のフェライト系ステンレス
鋼成分に、さらに重量%で、 Mo:0.5〜5.0%、 Ni:0.1〜5.0%、 Cu:0.1:3.0% の1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の
耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のフェライト系ス
テンレス鋼成分に、さらに重量%で、 Nb:0.01〜0.5%、 Zr:0.01〜0.5%、 V :0.01:0.5% の1種以上を含有することを特徴とする請求項1または
2記載の耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8860996A JPH09279231A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8860996A JPH09279231A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09279231A true JPH09279231A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=13947563
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8860996A Pending JPH09279231A (ja) | 1996-04-10 | 1996-04-10 | 耐食性の優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09279231A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007020826A1 (ja) * | 2005-08-17 | 2007-02-22 | Jfe Steel Corporation | 耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 |
| EP1717329A4 (en) * | 2004-01-28 | 2007-12-26 | Nisshin Steel Co Ltd | FERRITSCHER STAINLESS STEEL FOR FESTPOLYMER FUEL CELL SAVOR AND FESTPOLYMER FUEL CELL |
| CN111235474A (zh) * | 2020-02-20 | 2020-06-05 | 孙志颜 | 一种高耐腐蚀不锈钢及其制造方法 |
-
1996
- 1996-04-10 JP JP8860996A patent/JPH09279231A/ja active Pending
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| US8465604B2 (en) | 2005-08-17 | 2013-06-18 | Jfe Steel Corporation | Ferritic stainless steel sheet having excellent corrosion resistance and method of manufacturing the same |
| CN111235474A (zh) * | 2020-02-20 | 2020-06-05 | 孙志颜 | 一种高耐腐蚀不锈钢及其制造方法 |
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