JPH09283247A - Icソケット - Google Patents

Icソケット

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Publication number
JPH09283247A
JPH09283247A JP8082682A JP8268296A JPH09283247A JP H09283247 A JPH09283247 A JP H09283247A JP 8082682 A JP8082682 A JP 8082682A JP 8268296 A JP8268296 A JP 8268296A JP H09283247 A JPH09283247 A JP H09283247A
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JP
Japan
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socket
contact
holes
hole
signal
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Application number
JP8082682A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Nagumo
孝幸 南雲
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3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Publication date
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
  • Connecting Device With Holders (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性インピーダンス値の整合及びクロストー
クの低減を確実に達成できる高周波対応型の無挿抜力型
ICソケットを提供する。 【解決手段】 ICソケット10は、相互固定される上
方部材12と下方部材16、及びそれら部材間の空間1
4に摺動可能に設置される中間部材18を備える。上方
部材12、下方部材16及び中間部材18に設けた複数
の上方貫通孔26、下方貫通孔28及び中間貫通孔30
からなる複数の受容部32に、ICデバイス24の複数
のリード34に接続される複数のコンタクト36が受容
される。中間部材18は電気良導性材料からなり、複数
の中間貫通孔30の周面の略全体に導電性周壁80が形
成される。導電性周壁80は接地用コンタクト36gに
電気的に接続され、導電性周壁80と信号用コンタクト
36sとの間には、中間部材18とは別体に成形された
電気絶縁性スペーサ86が介在される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICデバイスを脱
着可能に支持してICデバイスと外部回路との間を電気
的に接続するICソケットに関し、特に、ICデバイス
をICソケットに搭載する際のリード挿入力及びICソ
ケットから脱離する際のリード引抜き力を必要としない
無挿抜力型のICソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】ICソケットは、例えばコンピュータ等
の、ICデバイスの交換や増減設を行うことが予測され
る電子回路において、ICデバイスを脱着可能に支持す
るとともに、ソケット内に組み込まれたコンタクトを介
してICデバイスと電子回路との間を電気的に接続する
コネクタとして使用される。また、ICデバイスの導通
試験を行う際にも、多数のICデバイスを適宜交換して
搭載可能なICソケットが有利に使用されている。
【0003】従来の典型的なICソケットは、ブロック
状の電気絶縁性本体に設けた多数の貫通孔からなる受容
部のそれぞれに、導電体であるコンタクトを配設して構
成される。各コンタクトの一端は、受容部内でICソケ
ットの一表面に近接して配置され、ICデバイスのリー
ドに脱着可能にかつ電気的に接続される。他方、各コン
タクトの他端は、ICソケットの他表面から外方へ突出
して、例えばICソケットを搭載する電子装置や試験装
置の回路基板の導体接点部に半田付け等により電気的に
接続される。
【0004】この種の典型的なICソケットにおいて
は、ICデバイスのリードの本数が増えるに従って、リ
ードをコンタクトに接続する際にリードに加えられる挿
入力、及びリードをコンタクトから分離する際にリード
に加えられる引抜き力が大きくなり、ICデバイスの着
脱が困難になるとともに、リードを撓曲したり損傷した
りする危惧が生じていた。このような危惧を排除するた
めに、リード接続時の挿入力及びリード分離時の引抜き
力を要しないいわゆる無挿抜力(ZIF)型のICソケ
ットが既に提案されている(例えば米国特許第 3,763,4
59号参照)。
【0005】図8は、従来の無挿抜力型のICソケット
200の一例を示す。ICソケット200は、回路基板
201に対向配置される下方部材202と、空間203
を介して下方部材202に固定され、ICデバイス20
4に対向配置される上方部材205と、下方部材202
と上方部材205との間の空間203に摺動可能に配置
される中間部材206と、中間部材206を空間203
内で所定方向へ移動させるカム部材207とを備える。
下方部材202、上方部材205及び中間部材206の
相互に重畳可能な対応位置には、それぞれ複数の下方貫
通孔208、上方貫通孔209及び中間貫通孔210が
行列配置で設けられ、それら下方貫通孔208と上方貫
通孔209と中間貫通孔210との重畳により形成され
た複数の受容部に、ICデバイス204の複数のリード
211にそれぞれ脱着可能に接続される複数のコンタク
ト212が受容される。
【0006】コンタクト212は、主に上方貫通孔20
9及び中間貫通孔210に収容されてICデバイス20
4のリード211に接続される二股状の接触部213
と、接触部213から延長され、下方貫通孔208から
外方へ突出して回路基板201の導体部分に接続される
ピン状の脚部214とを備える。二股状の接触部213
の一対の接点215は、無負荷状態では図8(a)に示
すように開いた状態に置かれ、相互接近方向への押圧力
を加えることにより接触部213が弾性変形して図8
(b)に示すように閉じられる。この押圧力は、カム部
材207を図8で反時計方向へ回動させ、中間部材20
6を図8で左方向へ移動させることにより、中間貫通孔
210の壁面から接触部213に加えられる。したがっ
てICソケット200では、コンタクト212の両接点
215を開いた状態で、挿入力を要さずにICデバイス
204のリード211を上方貫通孔209に挿入して両
接点215の間に配置でき、次いでカム部材207を操
作して中間部材206を移動させることにより、両接点
215を閉じてコンタクト212とリード211とを正
確に接触させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、ICを搭載した
電子機器の高機能化の要求に伴い、ICデバイスの動作
速度は飛躍的に高速化しており、それに対応して例えば
ICソケット等のコネクタ類を含む伝送線路において
も、信号伝播速度の高速化及び伝送信号の高周波数化へ
の対策を施すことが求められている。一般に数十MHz を
超えるような高周波数帯域の信号を伝送する場合、例え
ばICデバイスのリードとICソケットのコンタクトと
の接続部等の線路接続部の前後における特性インピーダ
ンス値の不一致や、隣接線路間でのクロストーク等の雑
音の発生により、伝送信号の周波数特性が劣化する傾向
がある。そこで高速型のICデバイスに対しては、IC
ソケットにおける特性インピーダンス値の整合及びクロ
ストークの低減を図ることが要求されるのである。
【0008】一般にICデバイスにおいて高周波対策を
施す場合、ICデバイスの接地リードの本数を増やし、
信号リードを取り囲む位置に接地リードを配置する方法
が有効であることは知られている。このような高速型I
Cデバイスに対し、ICソケット側では、ICデバイス
のリード配置に対応して受容部に受容されたコンタクト
のうち、接地リードに接続されるコンタクト(以下、接
地用コンタクトと称する)に確実に接地電位を付与する
ことにより、ICソケット内部の信号線路(すなわち信
号リードに接続されるコンタクト(以下、信号用コンタ
クトと称する))が接地電位の導体(すなわち接地用コ
ンタクト)によって取り囲まれ、実質的な電磁シールド
効果によりクロストークが低減されることになる。また
このような構造では、信号用コンタクトの周囲に配置さ
れる接地用コンタクトの個数や、信号用コンタクトと接
地用コンタクトとの間の距離に応じて、ICソケットに
おける信号線路の特性インピーダンス値が決定される。
なおこのとき、従来のリード挿抜力を要する高周波用I
Cソケットでは、信号用コンタクトを接地電位のメッキ
層等のシールド構造によって包囲する方法が併用されて
いた(例えば特開昭55−150297号公報、特開平
6−260568号公報参照)。
【0009】しかしながら、信号用コンタクトを接地電
位のメッキ層等のシールド構造によって包囲する高周波
対策は、シールド構造を形成するために、例えばICソ
ケットの電気絶縁性本体にメッキ工程を施した後、信号
用コンタクトとメッキ層との間に、機械的なメッキ層除
去加工や絶縁物の塗布等による電気絶縁処理を施すこと
が必要となり、ICソケットの製造工程を煩雑にする傾
向があった。特に無挿抜力型ICソケットでは、要挿抜
力型ICソケットに比べて部品点数が多いので、このよ
うな電気絶縁処理に起因した製造工程の煩雑化を避ける
ために、一般にメッキ層等のシールド構造を設けずに、
信号用コンタクトに対する接地用コンタクトの配置の選
定だけにより電磁シールド効果を得ていた。
【0010】接地用コンタクトの配置の選定だけによる
電磁シールド効果は、メッキ層等のシールド構造を併用
した場合に比べて明らかに劣るものである。そこで、従
来の無挿抜力型ICソケットでは、ICデバイスに信号
リードよりも充分に多い本数の接地リードを設け、それ
に対応して充分な個数の接地用コンタクトにより信号用
コンタクトを取り囲むことが提案されていたが、このよ
うな方法では、単位面積当りの信号伝送線路数が減少す
るので、ICデバイスの能力を有効に発揮させることが
困難になる課題が生じる。このような課題は、今日のよ
うに電子機器の大容量伝送処理及び高密度実装の要求に
伴いICデバイスのリードのさらなる多数化、狭ピッチ
化が進められている状況下において、ICデバイスの能
力向上を妨げるものとなる。すなわち、無挿抜力型IC
ソケットは本来、多数のリードを有するICデバイスに
対して有効に機能するものであるが、高周波対策を施す
ことによって、電子機器の大容量伝送処理及び高密度実
装の要求に対応し得るICデバイスの能力を、有効に発
揮させることを困難にしてしまう危惧があった。
【0011】さらに、一般に多数のリードを有するIC
デバイスでは、全ての信号リードが高周波対策を必要と
する訳ではなく、しかも同一リード配置のICデバイス
においても高周波対策を要する信号リードの位置が異な
る場合がある。この場合、高周波対策を要する信号リー
ドの周囲に集中的にシールド構造を配置することが、ク
ロストーク低減の観点から有利であり、またそのような
シールド構造の配置を適宜調節することにより、ICソ
ケットにおける信号線路の特性インピーダンス値を調整
することが可能となる。しかもこの場合、高周波対策を
要しない信号リードの周囲にシールド構造を配置しなけ
れば、その分だけICデバイスの信号リードの本数を増
やすこともできる。しかしながら、従来のメッキ層等に
よるシールド構造は、ICソケットに画一的に設けられ
るので、多様な信号リード配置を有する異なるICデバ
イスに対し、ICソケットにおけるシールド構造の配置
を調整して、適正なクロストーク低減作用及び特性イン
ピーダンス値整合作用を得たりすることは困難であっ
た。
【0012】したがって本発明の主目的は、伝送信号の
高速化及び高周波数化に対応して、特性インピーダンス
値の整合及びクロストークの低減を確実に達成できると
ともに、多様な信号リード配置を有する異なるICデバ
イスに対してシールド構造の配置を調整でき、しかも電
気絶縁処理工程を単純化することにより、容易に製造可
能な高周波対応型の無挿抜力型ICソケットを提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数の貫通孔を備えた第1支持部材と、
第1支持部材に相対移動可能に連結され、第1支持部材
の複数の貫通孔にそれぞれ重畳可能な対応位置に複数の
貫通孔を備えた第2支持部材と、第1支持部材の貫通孔
と第2支持部材の貫通孔とが重畳して形成される複数の
受容部にそれぞれ受容された複数のコンタクトとを具備
し、それらコンタクトが第1及び第2支持部材の相対移
動により複数の受容部内で弾性変形して、それら受容部
に挿入されたICデバイスの複数の信号リード及び接地
リードにそれぞれ選択的に接続及び分離される無挿抜力
型のICソケットにおいて、複数のコンタクトのうち、
ICデバイスの複数の信号リードに選択的に接続される
信号用コンタクトの間を、接地電位を保持して実質的に
電磁シールドするシールド手段を具備し、シールド手段
は、第1及び第2支持部材の少なくとも一方に、複数の
貫通孔を画成する周面の略全体に広がりかつ全ての貫通
孔の間で相互に接続されるように設けられた複数の導電
性周壁からなり、導電性周壁が、複数のコンタクトのう
ち、受容部内でICデバイスの接地リードに選択的に接
続される接地用コンタクトと導通関係に置かれるととも
に、信号用コンタクトを受容する複数の受容部内では、
信号用コンタクトと導電性周壁との間に、第1及び第2
支持部材とは別体に成形された電気絶縁性スペーサがそ
れぞれ介在されることを特徴とするICソケットを提供
する。
【0014】本発明はさらに、上記のICソケットにお
いて、第1及び第2支持部材の少なくとも一方が全体と
して電気良導性材料からなり、前記導電性周壁が前記貫
通孔の前記周面によって形成されるICソケットを提供
する。
【0015】本発明はさらに、上記のICソケットにお
いて、導電性周壁を有した複数の貫通孔のうち、信号用
コンタクトを受容する受容部を形成する貫通孔が、接地
用コンタクトを受容する受容部を形成する貫通孔よりも
大きな開口寸法を有し、電気絶縁性スペーサが、それら
貫通孔の寸法差に相当する寸法を有するICソケットを
提供する。
【0016】本発明はさらに、上記のICソケットにお
いて、導電性周壁を有した複数の貫通孔が相互に略同一
形状を有し、信号用コンタクトを受容する受容部に配置
された電気絶縁性スペーサと略同一形状の電気良導性ス
ペーサが、接地用コンタクトを受容する受容部内で接地
用コンタクトと導電性周壁との間に介在されるICソケ
ットを提供する。
【0017】本発明はさらに、上記のICソケットにお
いて、第1支持部材が、第2支持部材を摺動可能に挟持
する2つの相補支持部材からなり、第2支持部材及び2
つの相補支持部材のうちの少なくとも1つが導電性周壁
を備えるICソケットを提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明をその好適な実施の形態に基づき詳細に説明する。図
1〜図3は、本発明の実施形態による無挿抜力型のIC
ソケット10を示す。ICソケット10は、上方部材1
2と、相互間に所定空間14を画成しつつ上方部材12
に固定され、上方部材12とともに第1支持部材を構成
する下方部材16と、上方部材12と下方部材16との
間の空間14に摺動可能に設置され、第2支持部材を構
成する中間部材18とを備える。さらにICソケット1
0には、中間部材18を空間14内で所定方向へ移動さ
せるカム部材20が、空間14内で中間部材18に当接
可能な位置に設置される。
【0019】ICソケット10は、下方部材16を外部
の回路基板22に対向配置して回路基板22に実装さ
れ、ICデバイス24が、上方部材12に対向してIC
ソケット10に搭載される。上方部材12、下方部材1
6及び中間部材18は、それぞれ複数の上方貫通孔2
6、下方貫通孔28及び中間貫通孔30を、相互に重畳
可能な対応の行列配置で備える。それら上方貫通孔26
と下方貫通孔28と中間貫通孔30とが孔軸方向へ重畳
することにより、ICソケット10に複数の受容部32
が形成され、それら複数の受容部32に、ICデバイス
24の複数のリード34に接続される複数のコンタクト
36が受容される。
【0020】上方部材12、下方部材16及び中間部材
18は、外力に抗して少なくともICデバイス24及び
複数のコンタクト36を所定姿勢に支持し得る剛性を有
した板状部材であり、図示実施形態では、上方部材12
及び下方部材16が全体としてプラスチック等の電気絶
縁性材料からなり、中間部材18が全体として金属等の
電気良導性材料からなる。上方部材12は、ICデバイ
ス24に対向する略平坦な矩形主表面38と、主表面3
8の反対側で主表面38に略平行に延びる矩形裏面40
とを備え、下方部材16は、上方部材12の裏面40に
略平行に延びる矩形主表面42と、主表面42の反対側
で主表面42に略平行に延びて回路基板22に対向する
矩形裏面44とを備え、中間部材18は、上方部材12
の裏面40に対向する略平坦な矩形主表面46と、主表
面46の反対側で主表面46に略平行に延びて下方部材
16の主表面42に対向する矩形裏面48とを備える。
複数の受容部32を画成する複数の上方貫通孔26、下
方貫通孔28及び中間貫通孔30は、主表面38、4
2、46及び裏面40、44、48に略直交して形成さ
れる。
【0021】下方部材16は、矩形主表面42の一対の
対向辺に沿って主表面42から突設される一対の直立壁
50を備え、それら直立壁50の頂面51に上方部材1
2の裏面40を当接することにより、上方部材12の裏
面40と下方部材16の主表面42との間に、中間部材
18を摺動可能に配置する空間14が画成される。上方
部材12は、例えばボルト52等の固定手段により下方
部材16の直立壁50に固定される。カム部材20は、
略楕円柱状のカム部分54と、カム部分54の一端に固
定されるレバー56とを備える。下方部材16の主表面
42には、一方の直立壁50に略平行に隣接して延びる
凹部58が形成され、凹部58にカム部材20のカム部
分54が回動可能に受容支持される。図3に示すよう
に、凹部58に受容されたカム部分54の外周面は、中
間部材18の主表面46に略直交する一側面19に当接
される。なお、好ましくはカム部分54の外周面の一部
には突起60が設けられ、凹部58に隣接する直立壁5
0に設けた肩面62に突起60が掛合することにより、
カム部材20の回動が係止される(図3参照)。
【0022】図示実施形態では、ICデバイス24はP
GA(ピングリッドアレイ)と称するパッケージ構造を
有し、パッケージ本体に行列状配置で突設された複数の
リード34を有する。ICデバイス24は、それ自体の
高周波対策として、複数のリード34のうち信号リード
34s(以下、信号線路に関連する構成要素は、参照符
号の末尾にsを付して記載する)と接地リード34g
(以下、接地線路に関連する構成要素は、参照符号の末
尾にgを付して記載する)とを、いずれも千鳥状にかつ
互いに隣合うように配置したものである。
【0023】コンタクト36は、高周波電気信号の伝送
が可能な電気良導性の弾性材料からなる導電体であり、
受容部32の主に上方貫通孔26及び中間貫通孔30に
受容される二股状の接触部64と、接触部64から延長
されて受容部32の下方貫通孔28に受容されるピン状
の脚部66とを備える。接触部64は、上方部材12の
上方貫通孔26を介して外部から容易に接近可能な位置
に配置され、ICデバイス24のリード34に脱着可能
にかつ電気的に接続される。コンタクト36の脚部66
は、下方部材16の下方貫通孔28を介して外方へ突出
し、ICソケット10を回路基板22に実装したときに
は、回路基板22のスルーホール68に挿通されて導体
70に半田付け等により電気的に接続される。なお、上
方貫通孔26及び下方貫通孔28は、それぞれコンタク
ト36の接触部64の自由端及び脚部66を固定的に支
持可能な寸法を有し、中間貫通孔30は、中間部材18
の移動時にコンタクト36の接触部64に当接されて接
触部64を弾性変形させるに充分な寸法を有する。
【0024】コンタクト36の二股状の接触部64は、
一対の接触片72、74を備える。それら接触片72、
74は、無負荷状態では図1及び図3(a)に示すよう
に、それらの自由端に設けた接点76、78がICデバ
イス24のリード34の直径よりも大きな距離だけ相互
に離れた状態に置かれ、また、相互接近方向への押圧力
を加えることにより弾性変形して、図3(b)に示すよ
うに両接点76、78が閉じられる。この押圧力は、中
間部材18を上方部材12及び下方部材16に対し図2
(a)及び図3(a)で左方向へ移動させることによ
り、後述するように中間貫通孔30の壁面から一方の接
触片72に加えられる。コンタクト36は、接触片7
2、74のこのような弾性的変形及び復元により、受容
部32に挿入されたICデバイス24のリード34に選
択的に接続及び分離される。
【0025】ICソケット10にICデバイス24を搭
載する際には、まずカム部材20を、カム部分54が楕
円断面の長軸を図2(a)及び図3(a)に示すように
略鉛直方向へ向けた状態に配置し、中間部材18を空間
14内で同図右方に偏移させる。このとき、受容部32
に受容されたコンタクト36の接点76、78は開いた
状態に置かれ、挿入力を要さずにICデバイス24のリ
ード34を受容部32内の両接点76、78の間に配置
できる。次いでカム部材20を図2(a)及び図3
(a)で反時計方向へ回動操作して、楕円断面の長軸を
略水平方向へ向けると、中間部材18が上方部材12及
び下方部材16に対し図2(a)及び図3(a)で左方
向へ移動して、中間貫通孔30の壁面がコンタクト36
の接触部64の一方の接触片72に押圧力を加える。そ
れにより両接点76、78が閉じられ、コンタクト36
とリード34とが所定圧力下で正確に接触させられる。
【0026】ICソケット10はさらに、ICデバイス
24の複数の信号リード34sに選択的に接続される複
数のコンタクト36(すなわち信号用コンタクト36
s)の間を、接地電位を保持して実質的に電磁シールド
するシールド手段を具備する。ICソケット10のシー
ルド手段は、金属等の電気良導性材料から形成される中
間部材18からなり、より詳しくは、複数の中間貫通孔
30を画成する周面の略全体に広がる導電性周壁80か
らなる。ICソケット10では、中間部材18の全体が
電気良導性材料から形成されるので、導電性周壁80
は、全ての中間貫通孔30の間で相互に電気的に接続さ
れる。
【0027】またICソケット10においては、中間部
材18の長手方向及び横手方向に隣合う中間貫通孔30
が、異なる開口寸法及び周面形状を有した中間貫通孔3
0g、30sとして形成される。小寸の中間貫通孔30
gでは、中間部材18の主表面46における開口が裏面
48における開口よりも小さく、主表面46と導電性周
壁80との間に鋭角な縁部82が形成される。したがっ
て中間貫通孔30gに受容されたコンタクト36は、接
点開放時にその一対の接触片72、74が縁部82に近
接して配置され、空間14内で中間部材18を移動する
ことにより縁部82が一方の接触片72に当接されて、
接点76、78を閉じるための押圧力が接触片72に確
実に加えられるようになっている。
【0028】これに対し、大寸の中間貫通孔30sで
は、中間部材18の裏面48における開口は中間貫通孔
30gと同寸であるが、主表面46における開口が拡張
され、導電性周壁80に肩部84が形成されている。し
たがって中間貫通孔30sに受容されたコンタクト36
は、接点開放時にその一対の接触片72、74が導電性
周壁80から離れて配置され、空間14内で中間部材1
8を移動しても導電性周壁80が両接触片72、74の
接点76、78を閉じることはできないようになってい
る。
【0029】このような中間貫通孔30g、30sの構
成は、ICソケット10の信号リード34s及び接地リ
ード34gの配置に対応したものである。したがって、
中間貫通孔30gを有する受容部32にはICデバイス
24の接地リード34gが挿入され、中間貫通孔30s
を有する受容部32にはICデバイス24の信号リード
34sが挿入される。
【0030】中間貫通孔30gを有する受容部32に受
容されたコンタクト36は、少なくとも中間部材18の
移動により接点76、78を閉じたときに、接触部64
を介して導電性周壁80に電気的に接続される。したが
って、このコンタクト36を回路基板22の接地用導体
70gに接続すれば、コンタクト36及び導電性周壁8
0に接地電位が付与される。このような接地電位のコン
タクト36(すなわち接地用コンタクト36g)に、I
Cデバイス24の接地リード34gが中間部材18の移
動により選択的に接続される。なお、この接地電位は、
導電性周壁80が全ての中間貫通孔30の間で相互に電
気的に接続されているので、全ての接地用コンタクト3
6g及び導電性周壁80において同一電位に保持され
る。
【0031】中間貫通孔30sを有する受容部32で
は、中間部材18の移動時にもコンタクト36が導電性
周壁80に接触しないように、コンタクト36と導電性
周壁80との間に、中間部材18とは別体に成形された
中空筒状のスペーサ86が介在される。スペーサ86
は、プラスチック等の電気絶縁性材料からなり、コンタ
クト36と導電性周壁80との間を電気的に絶縁する。
またスペーサ86は、中間貫通孔30gと中間貫通孔3
0sとの寸法差に相当する寸法を有し、導電性周壁80
の肩部84に当接配置されたときに、中間貫通孔30g
と略同一の内部空間を中間貫通孔30s内に画成する。
すなわちスペーサ86は、中間貫通孔30gの縁部82
と同様の鋭角な縁部88を、中間部材18の主表面46
側に画成する。その結果、中間貫通孔30sにおいて
も、中間部材18を移動したときに、スペーサ86の縁
部88がコンタクト36の一方の接触片72に当接され
て押圧力を確実に加え、接点76、78を閉じることが
可能になる。
【0032】したがって、中間貫通孔30sを有する受
容部32に受容されたコンタクト36を回路基板22の
信号用導体70sに接続すれば、コンタクト36は信号
用コンタクト36sとして高周波信号を伝送することが
できる。この信号用コンタクト36sに、ICデバイス
24の信号リード34sが中間部材18の移動により選
択的に接続される。
【0033】上記構成を有するICソケット10は、高
周波信号伝送対策として、回路基板22及びICデバイ
ス24に対して特性インピーダンス値を整合させ、かつ
ICソケット10内の信号線路間クロストークを低減す
る作用効果を奏する。ICソケット10の中間部材18
の中間貫通孔30sにおいては、信号線路を構成する信
号用コンタクト36sが電気絶縁性のスペーサ86によ
って包囲され、かつスペーサ86が導電性周壁80によ
って包囲されており、同軸ケーブルに類似した構造が形
成されている。一般に同軸構造においては、線路の特性
インピーダンス値は、絶縁体の比誘電率並びに中心導体
の外径寸法及び外周導体の内径寸法により決定されるこ
とが周知である。つまり、絶縁体材料が決定され比誘電
率が一定の条件下であれば、線路の特性インピーダンス
値は中心導体及び外周導体の寸法により左右される。し
たがってICソケット10では、中間貫通孔30s及び
スペーサ86の形状及び寸法を適宜調整することによ
り、信号線路の特性インピーダンス値を適当に制御する
ことが可能となり、その結果、回路基板22及びICデ
バイス24に対して特性インピーダンス値を整合させる
ことができる。
【0034】また、ICソケット10内の信号用コンタ
クト36sは、中間部材18の中間貫通孔30sにおい
て同一接地電位を有する導電性周壁80によって包囲さ
れているので、複数の信号用コンタクト36sの間が中
間貫通孔30s内のコンタクト部分に関して電磁シール
ドされる。その結果、ICソケット10における信号線
路間クロストークが低減される。なおこのようなクロス
トーク低減作用は、前述したように信号用コンタクト3
6sと接地用コンタクト36gとを交互に配置したとき
に一層向上する。これは、導電性周壁80を有しない上
方部材12及び下方部材16においても、信号用コンタ
クト36sを取り囲むように配置された接地用コンタク
ト36gが、複数の信号用コンタクト36sの間を実質
的に電磁シールドするからである。
【0035】なおICソケット10では、中間部材18
とは別部材として成形されたスペーサ86を中間貫通孔
30に挿入するだけで、信号用コンタクト36sと導電
性周壁80との間を電気絶縁でき、しかも信号線路に擬
似的な同軸構造を形成できるので、高周波対策を施した
ICソケットを極めて容易に製造できる。
【0036】上記説明から理解されるように、本発明に
係るICソケットでは、相対移動可能に連結される第1
支持部材及び第2支持部材の双方に、コンタクトを包囲
する導電性周壁を設けることにより、特性インピーダン
ス値の整合作用及びクロストークの低減作用をさらに向
上させることができる。図4は、そのような構成を有し
た本発明の他の実施形態によるICソケット90を示
す。なお図4では、図1〜図3に示した構成要素と同一
又は類似の構成要素には同一の参照符号を付し、その説
明を省略する。
【0037】ICソケット90は、いずれも全体として
金属等の電気良導性材料からなる上方部材12、下方部
材16、及び中間部材18を備える。したがってICソ
ケット90のシールド手段は、中間部材18の導電性周
壁80に加えて、電気良導性材料からなる上方部材12
の複数の上方貫通孔26を画成する周面の略全体に広が
る導電性周壁92、及び電気良導性材料からなる下方部
材16の複数の下方貫通孔28を画成する周面の略全体
に広がる導電性周壁94を含んで構成される。導電性周
壁92は、全ての上方貫通孔26の間で相互に電気的に
接続され、同様に導電性周壁94は、全ての下方貫通孔
28の間で相互に電気的に接続される。この場合、上方
貫通孔26及び下方貫通孔28は、中間部材18の中間
貫通孔30g、30sに対応して、異なる開口寸法及び
周面形状を有した上方貫通孔26g、26s及び下方貫
通孔28g、28sを含む。
【0038】小寸の上方貫通孔26g及び下方貫通孔2
8gは、それぞれコンタクト36の接触部64及び脚部
66を固定的に支持可能な寸法を有し、中間貫通孔30
gと協働して接地用コンタクト36gを受容する受容部
32を構成する。他方、大寸の上方貫通孔26s及び下
方貫通孔28sは、中間貫通孔30sと協働して信号用
コンタクト36sを受容する受容部32を構成する。こ
の受容部32では、信号用コンタクト36sと導電性周
壁92、94との間を電気的に絶縁するとともに信号用
コンタクト36sの接触部64及び脚部66を固定的に
支持するために、信号用コンタクト36sと導電性周壁
92、94との間に、それぞれ上方部材12及び下方部
材16とは別体に成形された中空筒状の電気絶縁性スペ
ーサ96、98が介在される。スペーサ96、98は、
上方貫通孔26gと上方貫通孔26s、及び下方貫通孔
28gと下方貫通孔28sとの、それぞれの寸法差に相
当する寸法を有し、各貫通孔26s、28s内で導電性
周壁92、94に当接配置されたときに、上方貫通孔2
6g及び下方貫通孔28gと略同一の内部空間を上方貫
通孔26s及び下方貫通孔28s内にそれぞれ画成す
る。
【0039】このようなICソケット90の構成によれ
ば、中間部材18の中間貫通孔30sだけでなく、上方
部材12の上方貫通孔26s及び下方部材16の下方貫
通孔28sにおいても、導電性周壁92、94並びにス
ペーサ96、98により同軸ケーブルに類似した構造が
形成される。したがってICソケット90では、上方貫
通孔26s及びスペーサ96、下方貫通孔28s及びス
ペーサ98、並びに中間貫通孔30s及びスペーサ86
の、それぞれの形状及び寸法を適宜調整することによ
り、信号線路の特性インピーダンス値を適当に制御する
ことが非常に容易になり、その結果、回路基板22及び
ICデバイス24に対して特性インピーダンス値を容易
にかつ広範囲で整合させることが可能となる。
【0040】また、ICソケット90内の信号用コンタ
クト36sは、上方部材12の上方貫通孔26s、下方
部材16の下方貫通孔28s、並びに中間部材18の中
間貫通孔30sにおいて、同一接地電位を有する導電性
周壁92、94、80によって包囲されているので、複
数の信号用コンタクト36sの間がICソケット90に
収容されるコンタクト部分に関して電磁シールドされ
る。すなわち、ICソケット90内では信号線路がその
全長に亙って確実に電磁シールドされるので、ICソケ
ット90における信号線路間クロストークが一層大幅に
低減される。
【0041】なお、この実施形態において、上方部材1
2及び下方部材16のいずれか一方を、ICソケット1
0と同様に電気絶縁性材料から形成することもできる。
この場合、信号線路に対する電磁シールド長さは、IC
ソケット10より長くかつICソケット90より短くな
る。したがって高周波対策に関しても、ICソケット1
0より優れかつICソケット90よりは劣る効果が得ら
れる。
【0042】上記各実施形態では、上方部材12、下方
部材16、及び中間部材18が、全体として金属等の電
気良導性材料からなることにより、それぞれに導電性周
壁92、94、80が形成される構成を示したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えばプラスチッ
ク等の電気絶縁性材料の基体に金属メッキ等の電気良導
性被覆を被着することによって、導電性周壁92、9
4、80を形成することもできる。この場合、導電性周
壁を形成する電気良導性材料の容積は上記各実施形態よ
りも小さくなり、したがって接地電位を保持する接地容
量が減少するが、一般に数GHz の高周波信号伝送におい
ては、接地容量の差はクロストーク低減作用に殆ど影響
しないことが分かっている。したがってそのような高周
波信号伝送に本発明のICソケットを適用する場合、支
持部材全体を金属等の電気良導性材料から成形するより
も、プラスチック等の電気絶縁性材料の基体に金属メッ
キ等の電気良導性被覆を被着した方が、重量及び材料コ
ストが軽減される利点がある。ただし、数百MHz の範囲
では、接地容量がクロストーク低減作用に影響するの
で、支持部材全体を金属等の電気良導性材料から成形す
る方が好ましい。
【0043】また、上記各実施形態では、複数のリード
34のうち信号リード34sと接地リード34gとがい
ずれも千鳥状にかつ互いに隣合うように配置された高周
波用のICデバイス24に対して使用される構成を説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ば複数のリードのうち少なくとも1本が接地リードで他
の全てが信号リードであるようなICデバイスに対して
も適用できる。図5は、そのような構成を有した本発明
のさらに他の実施形態によるICソケット100を示
す。なお図5では、図1〜図3に示した構成要素と同一
又は類似の構成要素には同一の参照符号を付し、その説
明を省略する。
【0044】ICソケット100は、全体としてプラス
チック等の電気絶縁性材料からなる上方部材12及び下
方部材16と、プラスチック等の電気絶縁性材料の基体
の全表面に金属メッキ等の電気良導性被覆102を被着
してなる中間部材18とを備える。したがってICソケ
ット100では、導電性周壁80は、中間部材18の中
間貫通孔30の周面に被着された電気良導性被覆102
から形成される。また導電性周壁80は、中間部材18
の全表面に被着された電気良導性被覆102により、全
ての中間貫通孔30の間で相互に電気的に接続される。
なお、電気良導性被覆102は、必ずしも中間部材18
の全表面に被着されなくても良く、例えば図示実施形態
において、中間部材18の裏面48側の電気良導性被覆
102を省略しても良い。
【0045】また、ICソケット100の中間部材18
は、全てが略同一形状の複数の中間貫通孔30を備え
る。詳述すれば、ICソケット100では、接地用コン
タクト36gを受容する受容部32を構成する中間貫通
孔30gと信号用コンタクト36sを受容する受容部3
2を構成する中間貫通孔30sとは、いずれも各コンタ
クト36の接点開放時にその一対の接触片72、74が
導電性周壁80から離れて配置され、空間14内で中間
部材18を移動しても導電性周壁80が両接触片72、
74の接点76、78を閉じることができないような、
略同一の開口寸法及び周面形状を有する。
【0046】そして、中間貫通孔30s内の信号用コン
タクト36sと導電性周壁80との間、及び中間貫通孔
30g内の接地用コンタクト36gと導電性周壁80と
の間には、互いに略同一形状を有した電気絶縁性スペー
サ86及び電気良導性スペーサ104が介在される。電
気絶縁性スペーサ86は、信号用コンタクト36sと導
電性周壁80との間を電気的に絶縁するとともに、中間
部材18を移動したときに信号用コンタクト36sの一
方の接触片72に当接されて押圧力を確実に加え、接点
76、78を閉じることを可能にする。電気良導性スペ
ーサ104は、接地用コンタクト36gと導電性周壁8
0との間を電気的に接続するとともに、中間部材18を
移動したときに接地用コンタクト36gの一方の接触片
72に当接されて押圧力を確実に加え、同様に接点7
6、78の閉鎖を可能にする。
【0047】このようにICソケット100では、中間
部材18の導電性周壁80は、電気良導性スペーサ10
4を介して中間貫通孔30g内の接地用コンタクト36
gに電気的に接続される。しかも、導電性周壁80が全
ての中間貫通孔30の間で相互に電気的に接続されてい
るので、全ての中間貫通孔30gにおける導電性周壁8
0に同一接地電位が付与される。したがってICソケッ
ト100では、ICデバイス24の複数のリード34の
うち少なくとも1本が接地リード34gであれば、他の
全てが信号リード34sであっても、導電性周壁80が
電磁シールド作用を果たし、電気絶縁性スペーサ86と
協働して前述したような特性インピーダンス値の整合及
びクロストークの低減効果が得られる。
【0048】一般に高周波ICデバイスは、前述したよ
うに信号リードを接地リードで取り囲むようなリード配
置を有することが望ましく、従来、高周波対策のために
リード総数に対する信号リード数の割合を減らさざるを
得ない場合があった。その結果、電子機器の高密度実装
化及び大容量伝送処理の要求に本来対応し得るICデバ
イスの能力を、有効に発揮させることが困難になってい
た。これに対し、ICソケット100によれば、ICデ
バイス24の複数のリード34のうち少なくとも1本が
接地リード34gであれば高周波対策を施すことができ
るので、ICデバイスの能力を最大限に発揮させること
ができる。このような作用効果は、多数化及び狭ピッチ
化されたリード配置を有するICデバイスに対し、特に
有効に作用する。
【0049】さらにICソケット100では、搭載され
るICデバイス24の信号リード34s及び接地リード
34gの配置に対応して、電気絶縁性スペーサ86及び
電気良導性スペーサ104を、導電性周壁80を有した
所望位置の中間貫通孔30に選択的に介在させることが
できる。すなわち、電気絶縁性スペーサ86を介在させ
た中間貫通孔30を含む受容部32に受容されたコンタ
クト36が、信号用コンタクト36sとして高周波信号
を伝送し、電気良導性スペーサ104を介在させた中間
貫通孔30を含む受容部32に受容されたコンタクト3
6が、接地用コンタクト36gとして導電性周壁80に
接地電位を付与する。したがってICソケット100
は、多様な信号及び接地リード分布を有する異なるIC
デバイスに対し、シールド構造の配置を適宜調整して適
用できる。
【0050】本発明に係るICソケットは、上記以外の
様々な構成を有することができる。例えば上記各実施形
態において、コンタクト36の代わりに、図6に示すよ
うな無負荷時には接点が閉じた状態に置かれる形式のコ
ンタクト110を使用することができる。コンタクト1
10は、高周波電気信号の伝送が可能な電気良導性の弾
性材料からなる導電体であり、二股状の接触部112
と、接触部112から延長されるピン状の脚部114と
を備える。接触部112は、脚部114に略平行に延び
る接触片116と、脚部114に交差して延びる接触片
118とを備える。それら接触片116、118は、無
負荷状態では図6及び図7(a)に示すように、それら
の自由端に設けた接点120、122が近接して閉じた
状態に置かれ、また、相互離反方向への押圧力を加える
ことにより弾性変形して、図7(b)に示すように両接
点120、122が閉じられる。この押圧力は、中間部
材18の図7で右方向への移動により、中間貫通孔30
の壁面から一方の接触片118に加えられる。コンタク
ト110は、接触片118のこのような弾性的変形及び
復元により、受容部32に挿入されたICデバイス24
のリード34に選択的に接続及び分離される。
【0051】コンタクト110は、コンタクト36に比
べて、信号伝送方向に直線状に延びる形状を有するの
で、優れた高周波伝送特性を備えたものである。また、
弾性復元力は接点120、122を閉じる方向に加わる
ので、所定のリード接触圧力を経時でも安定して得るこ
とができる。さらに構造上、接点120、122を開く
距離、すなわち中間部材の移動距離を小さくでき、コン
タクト110の配置間隔を狭くできるので、ICデバイ
スのリード配置の一層の狭ピッチ化(例えば1.27mm
以下)に対応できる。
【0052】また、本発明に係るICソケットは、例え
ば実開平2−64184号公報に開示されるような、支
持部材として相対移動可能に連結された2つの部材のみ
を備えた無挿抜力型ICソケットにも適用できる。この
場合、上記実施形態における上方部材12が省略され、
ICデバイスは、中間部材18に相当する可動支持部材
に搭載される。ICデバイスのリードをICソケットの
コンタクトに接続する際には、まず下方部材16に相当
する静止支持部材の受容孔に受容されたコンタクトに対
し、リードを非接触状態に受容可能な位置に配置された
可動支持部材の受容孔にリードを挿入する。次いでIC
デバイスを可動支持部材と共に静止支持部材に対して移
動すると、リードが静止支持部材の受容孔に受容された
コンタクトに接続される。このようなソケット構成にお
いても、可動支持部材及び静止支持部材の少なくとも一
方に導電性周壁を設け、信号用コンタクトと導電性周壁
との間に電気絶縁性スペーサを介在させることにより、
上記各実施形態と同様の高周波対策をICソケットに施
すことができる。
【0053】本発明に係るICソケットは、上記したよ
うなPGA構造のICデバイスのみならず、各コンタク
トの配置を適宜変更することにより、例えばDIP(デ
ュアルインラインパッケージ)、SIP(シングルイン
ラインパッケージ)、ZIP(ジグザグインラインパッ
ケージ)、SOI(スモールアウトラインIリードパッ
ケージ)、QFI(クワッドフラットIリードパッケー
ジ)等のパッケージ構造を有するICデバイスに適用で
きる。
【0054】本発明に係るICソケットは、様々な材料
から形成できる。例えば上記各実施形態において、電気
絶縁性材料からなる上方部材12、下方部材16、中間
部材18、カム部材20、及びスペーサ86は、PBT
(ポリブチレンテレフタレート)、PEI(ポリエーテ
ルイミド)、PES(ポリエーテルスルホン)等の、耐
熱性及び機械的強度に優れた樹脂材料から形成されるこ
とが好ましい。また、上方部材12、下方部材16、中
間部材18を電気良導性材料から形成する場合は、黄
銅、亜鉛等の電磁波を吸収し易い金属材料や導電性樹脂
材料から形成することが好ましい。同様にスペーサ10
4も金属材料や導電性樹脂材料から形成できる。導電性
周壁80、92、94を電気良導性被覆から形成する場
合は、上記樹脂材料に金属メッキを施すことが有利であ
る。コンタクト36、110は、ベリリウム銅や燐青銅
等のばね性を有する金属材料からなることが好ましい。
それらコンタクトの少なくとも接点部分には、ニッケル
下地の金メッキを施すことが望ましい。
【0055】本発明に係るICソケットは、様々な方法
で製造できる。例えば上記各実施形態において、電気絶
縁性材料からなる上方部材12、下方部材16、中間部
材18、カム部材20、及びスペーサ86は、樹脂材料
から射出成型により形成できる。また、電気良導性材料
からなる上方部材12、下方部材16、中間部材18、
スペーサ104は、鋳造、切削加工等により形成でき
る。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、伝送信号の高速化及び高周波数化に対応し
て、特性インピーダンス値の整合及びクロストークの低
減を確実に達成でき、しかも容易に形成可能な電磁シー
ルド構造を有する高周波対応型の無挿抜力型ICソケッ
トが提供される。したがって本発明は、電子機器の高機
能化の促進に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるICソケットの分解斜
視図である。
【図2】図1のICソケットを組立てた状態で示す斜視
図で、(a)コンタクト開放時、及び(b)コンタクト
閉鎖時、の各状態を示す。
【図3】図2のICソケットを回路基板に搭載した状態
で示す部分断面図で、(a)ICデバイス未接続時、及
び(b)ICデバイス接続時、の各状態を示す。
【図4】本発明の他の実施形態によるICソケットを回
路基板に搭載した状態で示す部分断面図で、(a)IC
デバイス未接続時、及び(b)ICデバイス接続時、の
各状態を示す。
【図5】本発明のさらに他の実施形態によるICソケッ
トを回路基板に搭載した状態で示す部分断面図で、
(a)ICデバイス未接続時、及び(b)ICデバイス
接続時、の各状態を示す。
【図6】本発明のICソケットに使用可能な他のコンタ
クトの斜視図である。
【図7】図7のコンタクトの、(a)接点閉鎖時、
(b)接点開放時、及び(c)リード接続時、の各状態
を示す。
【図8】従来のICソケットを回路基板に搭載した状態
で示す部分断面図で、(a)ICデバイス未接続時、及
び(b)ICデバイス接続時、の各状態を示す。
【符号の説明】
10、90、100…ICソケット 12…上方部材 14…空間 16…下方部材 18…中間部材 20…カム部材 22…回路基板 24…ICデバイス 26…上方貫通孔 28…下方貫通孔 30…中間貫通孔 32…受容部 34…リード 36…コンタクト 64…接触部 66…脚部 72、74…接触片 76、78…接点 80、92、94…導電性周壁 86、96、98…スペーサ 104…電気良導性スペーサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の貫通孔を備えた第1支持部材と、
    該第1支持部材に相対移動可能に連結され、該第1支持
    部材の複数の貫通孔にそれぞれ重畳可能な対応位置に複
    数の貫通孔を備えた第2支持部材と、該第1支持部材の
    貫通孔と該第2支持部材の貫通孔とが重畳して形成され
    る複数の受容部にそれぞれ受容された複数のコンタクト
    とを具備し、それらコンタクトが該第1及び第2支持部
    材の相対移動により該複数の受容部内で弾性変形して、
    それら受容部に挿入されたICデバイスの複数の信号リ
    ード及び接地リードにそれぞれ選択的に接続及び分離さ
    れる無挿抜力型のICソケットにおいて、 前記複数のコンタクトのうち、ICデバイスの複数の信
    号リードに選択的に接続される信号用コンタクトの間
    を、接地電位を保持して実質的に電磁シールドするシー
    ルド手段を具備し、 該シールド手段は、前記第1及び第2支持部材の少なく
    とも一方に、複数の前記貫通孔を画成する周面の略全体
    に広がりかつ全ての前記貫通孔の間で相互に接続される
    ように設けられた複数の導電性周壁からなり、 該導電性周壁が、前記複数のコンタクトのうち、前記受
    容部内でICデバイスの接地リードに選択的に接続され
    る接地用コンタクトと導通関係に置かれるとともに、 前記信号用コンタクトを受容する複数の前記受容部内で
    は、該信号用コンタクトと前記導電性周壁との間に、前
    記第1及び第2支持部材とは別体に成形された電気絶縁
    性スペーサがそれぞれ介在されること、を特徴とするI
    Cソケット。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2支持部材の少なくとも
    一方が全体として電気良導性材料からなり、前記導電性
    周壁が前記貫通孔の前記周面によって形成される請求項
    1に記載のICソケット。
  3. 【請求項3】 前記導電性周壁を有した複数の前記貫通
    孔のうち、前記信号用コンタクトを受容する前記受容部
    を形成する該貫通孔が、前記接地用コンタクトを受容す
    る前記受容部を形成する該貫通孔よりも大きな開口寸法
    を有し、前記電気絶縁性スペーサが、それら貫通孔の寸
    法差に相当する寸法を有する請求項1又は2に記載のI
    Cソケット。
  4. 【請求項4】 前記導電性周壁を有した複数の前記貫通
    孔が相互に略同一形状を有し、前記信号用コンタクトを
    受容する前記受容部に配置された前記電気絶縁性スペー
    サと略同一形状の電気良導性スペーサが、前記接地用コ
    ンタクトを受容する前記受容部内で該接地用コンタクト
    と前記導電性周壁との間に介在される請求項1又は2に
    記載のICソケット。
  5. 【請求項5】 前記第1支持部材が、前記第2支持部材
    を摺動可能に挟持する2つの相補支持部材からなり、該
    第2支持部材及び該2つの相補支持部材のうちの少なく
    とも1つが前記導電性周壁を備える請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のICソケット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010006503A (ko) * 1998-02-17 2001-01-26 오우라 히로시 Ic 소켓
JP2012022936A (ja) * 2010-07-15 2012-02-02 Iriso Electronics Co Ltd 電子部品用ソケット
US8109770B2 (en) 2002-06-24 2012-02-07 Advanced Interconnections Corp. High speed, high density interconnection device

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