JPH09283453A - 非単結晶半導体薄膜の形成装置および方法 - Google Patents

非単結晶半導体薄膜の形成装置および方法

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JPH09283453A
JPH09283453A JP8113274A JP11327496A JPH09283453A JP H09283453 A JPH09283453 A JP H09283453A JP 8113274 A JP8113274 A JP 8113274A JP 11327496 A JP11327496 A JP 11327496A JP H09283453 A JPH09283453 A JP H09283453A
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strip
shaped member
thin film
semiconductor thin
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JP8113274A
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Yuzo Koda
勇蔵 幸田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】大面積で光電変換効率の高い非単結晶半導体薄
膜、特に光起電力素子、を連続的に大量生産する。 【解決手段】プラズマCVD装置の放電空間において、
帯状部材を長手方向に移動させ、高周波電力印加用のカ
ソード電極1002の一部をしきり状電極1003に形
成し、放電空間に接するカソード電極1002の全面積
を、接地されるアノード電極1004と長手方向に移動
する帯状部材が放電空間に接する部分の表面積の和より
も大きくする。またグロー放電発生中はアノード電極に
対して+5V以上の正電位をカソード電極に自己バイア
スとして維持させ、この電位をしきり状電極により放電
空間を介して移動する帯状部材にも印加する。次に複数
の材料ガス導入管により異なる材料ガス種を前記帯状部
材の表面近傍及びこれから比較的離れた領域へそれぞれ
独立に導入し、プラズマCVDにより帯状部材上に非単
結晶の半導体薄膜を連続的に生産する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非単結晶半導体薄膜
の形成装置および方法に係り、特に、太陽電池等の光起
電力素子を連続的に作成する装置および方法、例えば、
アモルファスシリコンやアモルファスシリコン合金を用
いた太陽電池等の光起電力素子を大量生産する装置およ
び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基板上に光起電力素子等に用いる半導体
機能性堆積膜を連続的に形成する方法として、各種半導
体層を形成するための独立した成膜室を設け、これらの
各成膜室はゲートバルブを介したロードロック方式にて
連結され、基板を各成膜室へ順次移動して各種半導体層
を形成する方法が知られている。量産性を著しく向上さ
せる方法としては、米国特許第4,400,409号明
細書には、ロール・ツー・ロール(Roll to R
oll)方式を採用した連続プラズマCVD法が開示さ
れている。この方法によれば、長尺の帯状部材を基板と
して、複数のグロー放電領域において必要とされる導電
型の半導体層を堆積形成しつつ、基板をその長手方向に
連続的に搬送することによって、半導体接合を有する素
子を連続形成することができるとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、数百メ
ートルにもおよぶ帯状基板上に半導体層を形成するには
数時間におよぶ成膜時間を要し、均一で再現性が良い放
電状態を維持制御し半導体層を形成する必要がある。長
尺の帯状部基板の始端から終端までの全体にわたって、
さらに高品位で均一な半導体堆積膜を連続的にかつ収率
良く形成する手法が必要である。さらに、光起電力素子
のp型半導体層またはn型半導体層については、例えば
アモルファスシリコン等の薄膜半導体を用いる場合、そ
れぞれジボラン(B2H6)、ホスフィン(PH3)等の
ドーパントとなる元素を含む原料ガスを主原料ガスであ
るシラン等に混合してグロー放電分解することにより所
望の導電型を有する半導体膜が得られるわけだが、とり
わけ、p型半導体層またはn型半導体層を非単結晶薄膜
であるマイクロクリスタルシリコン薄膜で実現するため
には、本質的に膜形成条件依存性が非常に大きく膜形成
条件の少しのふれ(ずれ)に対して非常に敏感であるこ
とから、なんらかの原因でマイクロクリスタルシリコン
の形成最適条件からはずれると、たちまちアモルファス
なシリコン薄膜になってしまうという物性的な特徴があ
る。これは、アモルファスなシリコンの形成最適条件と
マイクロクリスタルシリコンの形成最適条件との境めが
急峻(クリティカル)に変化するためである。マイクロ
クリスタルなp型半導体層またはn型半導体層を形成す
るための従来技術としては、材料ガスとなるシラン(S
iH4)等にドーパントとしてジボラン(B2H6)、ホ
スフィン(PH3)等を混合し、さらに水素(H2)で大
量希釈(10倍ないし100倍以上)することや、高周
波電力を高く投入することなどが行われていたが、これ
とて十分とは言えない方法であった。また、これらの方
法は、ガスを大量に消費することや電力を大量に消費す
ることになるため、コストダウンという観点から見ると
非常に不利な方法でもあった。
【0004】さらに、従来技術の典型的な放電容器内構
造では、基板を含む接地されたアノード電極全体の面積
は、カソード電極の面積に比べて非常に大きくなってい
る場合が多く、そのようなカソード電極では、投入され
る高周波電力のほとんどはカソード電極近傍で消費され
てしまう結果、カソード電極近傍というある限られた部
分のみにおいて材料ガスの励起、分解反応が活発とな
り、薄膜形成レートは高周波電力投入側すなわちカソー
ド電極近傍でのみ大きくなってしまい、たとえ高周波電
力を大きく投入していったとしても、アノード電極であ
る基板側への高周波電力は十分に大きく投入されること
はなく、所望のとおりの高い堆積速度でもってマイクロ
クリスタルな半導体薄膜を形成することが困難であり、
ましてや良質なマイクロクリスタルな半導体薄膜を得る
ことは誠に困難なことであった。
【0005】さらに、従来技術の典型的な放電容器内構
造、すなわち基板を含む接地されたアノード電極全体の
面積がカソード電極の面積に比べて非常に大きな構造の
放電容器において、直流(DC)電源等を用いてカソー
ド電極へ正の電位(バイアス)を印加する手法も行われ
てはいるが、このような系では直流電源という2次的な
手段を用いている結果、プラズマ放電に直流電流が流れ
てしまう系であるが故に、直流電圧バイアスを大きくし
ていくとスパーク等の異常放電が起こってしまい、これ
を抑制し安定な放電を維持することが非常に困難であっ
た。したがって、プラズマ放電に直流電圧を印加するこ
との効果が有効かどうか不鮮明であった。これは直流電
圧と直流電流とを分離できていない系であることに起因
する。すなわち、プラズマ放電に対して効果的に直流電
圧だけを印加する手段が望まれていた。また、光起電力
素子のp型半導体層やn型半導体層は、素子特性の観点
からその層厚が高々数百オングストロームと非常に薄く
設定される場合が多く、とりわけ積層型光起電力素子の
形成時には、その層厚の均一性、膜の密着性、ドーパン
トのドーピング効率、特性の均一性、再現性が素子の特
性に影響するだけでなく、素子の歩留にも大きく影響す
るものである。
【0006】このようなことから、空間的にも時間的に
も均一でかつ再現性よくマイクロクリスタルシリコン薄
膜を得るためには、長時間にわたってなお一層の放電安
定性を向上させ、再現性を向上させ、均一性を向上させ
た形成方法および装置が要求される。さらに装置のスル
ープットを向上させ、コストダウンを測ろうとする場
合、半導体薄膜の品質を維持したまま、堆積速度を大き
くすることが可能である形成方法および装置が要求され
る。さらに、p型半導体層またはn型半導体層の基本特
性は、電気的、光学的に光起電力素子の特性を大きく左
右し、特に積層型光起電力素子においては、極めて良好
なpn接合が必要とされるため、ドーピング効率が良く
より高品位なp型半導体層またはn型半導体層を再現性
よく均一にかつ連続的に形成し得るための方法および装
置が要求される。
【0007】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、連続して移動する帯状部材上に、大き
な堆積速度で、大面積にわたって高い光電変換効率を有
し、高品質で均一性の優れた、再現性が高く欠陥の少な
い非単結晶半導体薄膜形、とりわけ光起電力素子を大量
に連続的に作成するための薄膜形成装置および方法を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、非単結晶半導体薄膜の形成装置および方法
をつぎのように構成したものである。すなわち、本発明
の非単結晶半導体薄膜の形成装置は、放電空間を有する
反応容器を備え、帯状部材を長手方向に連続的に移動さ
せ、前記反応容器の放電空間へ材料ガスを導入し、高周
波電力を印加して該材料ガスをプラズマ放電によって分
解し、前記移動する帯状部材上に大きな堆積速度で非単
結晶半導体薄膜を形成する薄膜形成装置において、前記
放電空間に設置されたカソード電極である高周波電力印
加電極の一部にしきり状電極を形成することによって、
該カソード電極の放電空間における表面積を前記帯状部
材の表面積を含むアノード電極である接地電極全体の放
電空間における表面積よりも大きい表面積に構成すると
共に、グロー放電生起時における前記カソード電極の自
己バイアスとしての電位を前記アノード電極に対して+
5V以上の正電位に維持させ、該正電位を前記しきり状
電極により放電空間を介して前記帯状部材上にバイアス
印加するように構成し、複数の材料ガス導入管によって
異なる材料ガス種を前記帯状部材の表面近傍および前記
帯状部材から比較的離れた領域へそれぞれ独立して導入
するようにしたことを特徴としている。
【0009】本発明においては、前記帯状部材の表面近
傍へ導入される材料ガスをドーピングガスとし、前記帯
状部材から比較的離れた領域へ導入される材料ガスがシ
ラン等の膜形成用ガスおよび水素等の希釈ガスとする構
成を採ることができる。また、本発明においては、前記
しきり状電極は、前記帯状部材の搬送方向に平行にまた
は垂直に所定の間隔で複数設けた構成を採り、その形状
をフィン状またはブロック状とすることができる。ま
た、本発明においては、前記しきり状電極は、該しきり
状電極の相隣り合う間隔が、放電を生起維持するに充分
な間隔とし、その間隔は、3cm以上10cm以下とす
ることが好ましい。また、本発明においては、前記しき
り状電極は、その先端部が帯状部材との間で材料ガスの
通る隙間を隔てて、該帯状部材に近接配置し、その帯状
部材との最近接距離を、5cm以下で、しかも互いに物
理的に接触することがない距離とすることが好ましい。
また、本発明においては、前記非単結晶半導体薄膜の形
成は、その堆積速度が1オングストローム毎秒以上でそ
の薄膜の形成を行うことができる。さらに、本発明の非
単結晶半導体薄膜の形成方法は、帯状部材を長手方向に
連続的に移動させ、反応容器の放電空間へ材料ガスを導
入し、高周波電力を印加して該材料ガスをプラズマ放電
によって分解し、前記移動する帯状部材上に大きな堆積
速度で非単結晶半導体薄膜を形成する薄膜形成方法にお
いて、前記放電空間内のカソード電極である高周波電力
印加電極の一部にしきり状電極を形成することによっ
て、該カソード電極の放電空間における表面積を前記帯
状部材の表面積を含むアノード電極である接地電極全体
の放電空間における表面積よりも大きい表面積に構成す
ると共に、グロー放電生起時における前記カソード電極
の自己バイアスとしての電位を前記アノード電極に対し
て+5V以上の正電位として、該正電位を前記しきり状
電極により放電空間を介し前記帯状部材上にバイアス印
加し非単結晶半導体薄膜を形成するように構成し、複数
の材料ガス導入管によって異なる材料ガス種を前記帯状
部材の表面近傍および前記帯状部材から比較的離れた領
域へそれぞれ独立して導入して非単結晶半導体薄膜を形
成することを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、本発明者が、従来技術
における上述の諸問題を解決し、前記本発明の目的を達
成すべく鋭意研究を重ねた結果、完成に至ったものであ
り、上記の構成により、数百メートルにもおよぶ帯状部
材に半導体層を形成するといった長時間におよぶ成膜時
間全体にわたって、均一で再現性が良い放電状態を維持
制御し半導体層を形成することが可能となり、長尺の帯
状部材の始端から終端までの全体にわたって、高品位で
均一な半導体堆積膜を連続的にかつ収率良く形成可能と
なる。さらに、本発明は、光起電力素子のp型半導体層
またはn型半導体層をマイクロクリスタルシリコン薄膜
で実現する際には特に有効であり、長時間にわたって放
電安定性を向上させ、再現性を向上させ、均一性を向上
させ、空間的にも時間的にも均一でかつ再現性よくマイ
クロクリスタルシリコン薄膜を実現可能となる。さら
に、本発明は、特に積層型光起電力素子において、極め
て良好なpn接合を実現させることができ、より高品位
な光起電力素子を再現性よく均一にかつ連続的に形成し
得ることが可能となる。さらに、本発明は、特にp型半
導体層またはn型半導体層をマイクロクリスタルシリコ
ン薄膜で形成する場合に、高品位な該薄膜層を比較的高
い堆積速度で実現することが可能となり、装置のスルー
プットを大幅に向上させることが可能となる。
【0011】本発明の装置においては、従来の技術にお
いて欠点であるところのカソード電極近傍というある限
られた部分のみにおいて材料ガスの励起、分解反応が促
進されることなく、放電空間全体、どちらかといえば帯
状部材を含むアノード電極側において上述の材料ガスの
励起、分解反応を促進し、比較的高い堆積速度をもって
して、該帯状部材上へ効率よく薄膜を堆積させることが
できる。すなわち、カソードヘ投入される高周波電力量
をうまく調整し、投入される高周波電力より有効に利用
して放電空間内に導入される材料ガスを効率的に励起、
分解し、しかも高品位な非単結晶半導体薄膜を該帯状部
材上へ均一で再現性よく比較的高い堆積速度でもって形
成することが可能となる。
【0012】本発明の装置において、カソード電極の材
料としては、ステンレスおよびその合金、アルミニウム
およびその合金等が考えられるが、その他に、導電性性
質をもった材質であれば特にこれらに限った材質である
必要はない。アノード電極材料に関しても同様である。
【0013】本発明は、グロー放電空間に設置された高
周波電力印加カソード電極の放電に接する空間における
表面積が、帯状部材を含む接地された電極全体(アノー
ド電極)の放電空間における表面積よりも大きくするこ
とを特徴とし、さらにグロー放電を生起し半導体薄膜形
成時のカソード電極の電位(自己バイアス)を、投入す
る高周波電力を調整することを併用することによって、
+5V以上に維持した状態にて、非単結晶半導体薄膜を
堆積することを特徴とするものであるが、 さらに本発
明においては、前記しきり状電極を前記帯状部材の搬送
方向に複数設置し、前記しきり状電極各々の間隔は隣り
合う前記しきり状電極の間における放電が生起維持する
に充分な間隔を有することにより、カソード電極には比
較的大きな正電位をセルフバイアスにて生起維持するこ
とが可能である。このことは、別途設けた直流(DC)
電源等を用いたバイアス印加方法等とは異なり、スパー
ク等による異常放電の発生を抑制することができる結
果、放電を安定して生起維持することが可能となり、な
おかつ、正の自己バイアスが生起されたカソード電極の
一部、すなわちしきり状電極の先端部が前記帯状部材に
対して比較的近接していることから、生起された比較的
大きな正電位を前記帯状部材状の堆積膜に対して、放電
空間を介して効率良く安定してバイアス印加することが
可能となる。これは、従来型の典型であるカソード電極
面積がアノード(接地)電極面積に対して小さい平行平
板型のカソード電極構造において、例えば単にカソード
/基板間距離を短くする方法や直流電源を併用して直流
電圧をカソードヘ印加する方法等とは明らかに異なるセ
ルフバイアス電位であり、直流バイアス印加効果であ
る。
【0014】本発明の装置においては、とりわけドーピ
ング層すなわちn型非単結晶半導体薄膜またはp型非単
結晶半導体薄膜を上述の装置にて形成することを特徴と
し、カソード電極が正電位に維持されることにより、さ
らには、複数のガス導入管によって異なるガス種の材料
ガスをそれぞれ導入すること、すなわちドーピングガス
は前記帯状部材のより近傍に供給し、膜形成の元となる
シラン等の材料ガスおよび水素等の希釈ガスは前記帯状
部材から離れた領域に供給することによって、帯状部材
状の堆積膜に対して正電荷をもつイオンを照射する方向
にバイアス印加されるため、プラズマ放電内に存在する
イオンが帯状部材の方向へより効率よく加速され、いわ
ゆるイオンボンバートメントによって堆積膜表面に効果
的にエネルギーを与える結果、比較的高い堆積速度にお
いても膜の構造緩和が捉進され、さらには、前記ガス導
入法によりドーピングガス分子を堆積膜表面近傍に供給
することで、より多く堆積膜表面に吸着したドーピング
ガス分子に対してイオンが効果的にエネルギーを与える
結果、ドーパントのドーピング効率が向上し、膜の良質
化、緻密化が向上し、低抵抗なマイクロクリスタルな半
導体薄膜を比較的容易に得ることができる。n型非単結
晶半導体薄膜またはp型非単結晶半導体薄膜の形成に際
しては、上述のカソード電極電位の値は形成する薄膜の
特性を大きく左右し、良質なp型もしくはn型のマイク
ロクリスタルな半導体層を比較的高い堆積速度にて均一
性よくかつ再現性よく実現するために、上述の通りカソ
ード電極の電位を+5V以上、望ましくは+100V以
上、さらに望ましくは+150V以上に維持した状態で
薄膜を堆積することが望ましい。
【0015】
【実施例】以下、本発明の光起電力素子を連続的に製造
する方法の具体的装置例及び実施例を示すが、本発明は
これらによって何ら限定されるものではない。 (装置例1)図1は、本発明の放電容器内の特徴を示し
た搬送方向に平行な方向の模式的断面図である。図2で
は搬送方向に垂直な方向(図1のA−A′断面)の模式
的断面図を示す。図1は、図3に示したようなカソード
電極例と同様の構造をもつしきり電極1003つきのカ
ソード電極1002が、接地(アノード)電極1004
上に絶縁ガイシ1009によって電気的に絶縁されて設
置され、該カソード電極上を導電性帯状部材1000が
不図示の複数のマグネットローラで支えられ、下に位置
するカソード電極および上に位置するランプヒーター1
005に物理的に接することなく矢印で示される方向へ
移動するような構造である。材料ガスは、ドーピングガ
スはセラミック製のガス導入管1007aにて帯状部材
表面近傍に導入され、一方、シラン等の膜形成用ガスお
よび水素等の希釈ガスは、カソード電極を貫通するよう
な恰好で配置されたセラミック製のガス導入管1007
bにより帯状部材表面から比較的離れた領域へ導入さ
れ、帯状部材とカソード電極の間の放電空間を通り、パ
ンチングボード1010を介して排気口1006から不
図示の真空ポンプによって排気される。カソード電極お
よびアノード電極材料としては、SUS316を用い
た。カソード電極に不図示の高周波電源から高周波を印
加し、生起されるグロー放電の放電領域は、カソード電
極の一部であるところの複数設置されたしきり状電極1
003どうしのすきまおよび帯状部材とカソード電極と
の間の空間であり、上部の該導電性帯状部材で閉じ込め
られた領域となる。
【0016】このような構造の放電容器を用いた場合、
カソード電極の面積の帯状部材を含む接地されたアノー
ド電極の面積に対する比率は、明らかに1よりも大きな
ものとなる。さらに、帯状部材1000とカソード電極
の一部であるフィン状もしくはブロック状形状をしたし
きり状電極1003との距離が離れすぎるのは好ましく
なく、その距離は、両者が物理的に接することがないよ
うに、おおむね5cm以下の範囲内とするのが好まし
い。さらに、複数設置されたしきり状電極1003どう
しの間隔は放電が生起維持するに充分な間隔であること
が必要で、その適度な間隔は3cm以上10cm以下の
範囲内とするのが効果的である。
【0017】一方、従来型カソード電極の一般的な模式
図を図4に示す。この図から明らかなように、放電空間
に接するカソード電極2002の表面積は、同じく放電
空間に接する導電性帯状部材2000を含む接地された
アノード電極2004全体の表面積に比べて小さい構造
となる。すなわち、カソード電極の面積の帯状部材を含
む接地されたアノード電極の面積に対する比率は、明ら
かに1よりも小さなものとなる。さらに、材料ガスは、
複数の導入管によって分離導入される構造ではなく、1
本の導入管2007から混合ガスを放電空間へ導入され
る構造となる。
【0018】本発明のカソード電極の形状は、これに限
定されるものではなく、グロー放電空間に設置された高
周波電力印加カソード電極の放電に接する空間における
表面積を、帯状部材を含む接地された電極全体(アノー
ド電極)の放電空間における表面積よりも大きくし、さ
らにグロー放電を生起し半導体薄膜形成時のカソード電
極の電位(自己バイアス)を、投入する高周波電力を調
整することを併用することよにって、+5V以上に維持
し得る構造であり、なおかつ材料ガスを、一成膜容器に
つき複数のガス導入管によって異なるガス種を帯状部材
の表面近傍および帯状部材から比較的離れた領域へそれ
ぞれ独立して導入可能であるような形状および構造であ
れば良い。
【0019】[実施例1]図1に示したような形状で、
帯状部材とカソード電極の一部であるしきり状電極先端
部との最近接距離を2cmとし、さらに、複数設置され
たしきり状電極どうしの間隔を6cmとし、導電性帯状
部材を含む接地されたアノード面積全体に対するカソー
ド面積の比率を2.9倍としたカソード電極構造をもつ
形成容器を製作し、図5に示すようなロール・ツー・ロ
ール(Roll to Roll)方式を採用した連続
プラズマCVD法における第1の導電型層形成容器およ
び第2の導電型層形成容器に上述の形成容器を設置し、
シングル型光起電力素子を製作した。以下に具体的な製
作例を述べる。
【0020】図5に、本発明の作製方法を用いたシング
ル型光起電力素子の製造装置例の簡略化した模式図を示
す。該製造装置例は、帯状部材101の送り出し及び巻
き取り用の真空容器301及び302、第1の導電型層
作製用真空容器601、i型層作製用真空容器100、
第2の導電型層作製用真空容器602をガスゲートを介
して接続した装置から構成されている。真空容器601
内のカソード電極603および、真空容器602内のカ
ソード電極604の構造を、上述のようなカソード電極
構造とした。
【0021】図5に示す製造装置を用い、表1に示す作
製条件で、下部電極上に、第1の導電型層、i型層、第
2の導電型層を以下に示すような作製手順により、シン
グル型光起電力素子を連続的に作製した(素子−実
1)。まず、基板送り出し機構を有する真空容器301
に、十分に脱脂、洗浄を行い、下部電極として、スパッ
タリング法により、銀薄膜を100nm、ZnO薄膜を
1μm蒸着してあるSUS430BA製帯状部材101
(幅120mm×長さ200m×厚さ0.13mm)の
巻きつけられたボビン303をセットし、該帯状部材1
01をガスゲート、各非単結晶層作製用真空容器を介し
て、帯状部材巻き取り機構を有する真空容器302まで
通し、たるみのない程度に張力調整を行った。そこで、
各真空容器301、601、100、602、302を
不図示の真空ポンプで1×10-4Torr以下まで真空
引きした。次に、ガスゲートにゲートガス導入管131
n、131、132、131pよりゲートガスとしてH
2を各々700sccm流し、ランプヒータ124n、
124、124pにより、帯状部材101を、各々35
0℃、350℃、250℃に加熱した。そして、ガス導
入管605より、SiH4ガスを40sccm、PH3ガ
ス(2%H2希釈品)を50sccm、H2ガスを200
sccm、ガス導入管104a、104b、104cよ
り、SiH4ガスを各100sccm、H2ガスを各50
0sccm、ガス導入管606より、SiH4ガスを1
0sccm、BF3ガス(2%H2希釈品)を100sc
cm、H2ガスを500sccm導入した。
【0022】真空容器301内の圧力が、圧力計314
で1.0Torrになるようにコンダクタンスバルブ3
07で調整した。真空容器601内の圧力が、不図示の
圧力計で1.5Torrになるように不図示のコンダク
タンスバルブで調整した。真空容器100内の圧力が、
不図示の圧力計で1.8Torrになるように不図示の
コンダクタンスバルブで調整した。真空容器602内の
圧力が、不図示の圧力計で1.6Torrになるように
不図示のコンダクタンスバルブで調整した。真空容器3
02内の圧力が、圧力計315で1.0Torrになる
ようにコンダクタンスバルブ308で調整した。
【0023】その後、カソード電極603に、RF電力
を500W導入し、カソード電極107に、RF電力を
200W導入し、カソード電極604に、RF電力を6
00W導入した。次に、帯状部材101を図中の矢印の
方向に搬送させ、帯状部材上に第1の導電型層、i型
層、第2の導電型層を作製した。次に、第2の導電型層
上に、透明電極として、ITO(In2O3+SnO2)
を真空蒸着にて80nm蒸着し、さらに集電電極とし
て、Alを真空蒸着にて2μm蒸着し、光起電力素子を
作成した(素子−実1)。
【0024】以上の、光起電力素子の作成条件を表1に
示す。また、素子の概念図を図6に示す。
【0025】
【表1】 (比較例1)真空容器601内のカソード電極603お
よび、真空容器602内のカソード電極604の構造
を、図4で示したカソード電極構造としたこと(この場
合、導電性帯状部材を含む接地されたアノード面積全体
に対するカソード面積の比率は0.6倍)、および表2
に示すような作製条件にしたこと以外は実施例1と同様
の手順によりシングル型光起電力素子を作製した(素子
−比1)。
【0026】
【表2】 実施例1(素子−実1)および比較例1(素子−比1)
で作成した光起電力素子の変換効率、特性均一性および
歩留の評価を行なった。電流電圧特性は、10mおきに
5cm角の面積で切出し、AM−1.5(100mW/
cm2)光照射下に設置し、光電変換効率を測定し、評
価した。その結果を表3に示す。各値は、素子−比1の
各特性を1.00とした場合の任意値である。素子−実
1では、素子−比1に比べ全体的に各特性が向上し、特
に開放電圧の向上が認められた結果、変換効率が1.0
5倍に向上した。
【0027】
【表3】 表3に示すように、比較例1(素子−比1)の光起電力
素子に対して、実施例1(素子−実1)の光起電力素子
は、変換効率において優れており、本発明の作製方法に
より作製した光起電力素子が、優れた特性を有すること
が判明し、本発明の効果が実証された。特性均一性は、
実施例1(素子−実1)、比較例1(素子−比1)で作
成した帯状部材上の光起電力素子を、10mおきに5c
m角の面積で切出し、AM−1.5(100mW/cm
2)光照射下に設置し、光電変換効率を測定して、その
光電変換効率のバラツキを評価した。比較例1(素子−
比1)の光起電力素子を基準にして、バラツキの大きさ
の逆数を求めた特性評価の結果を表4に示す。
【0028】歩留は、実施例1(素子−実1)、比較例
1(素子−比1)で作成した帯状部材上の光起電力素子
を、10mおきに5cm角の面積で切出し、その暗状態
でのシャント抵抗を測定し、抵抗値が1×l03オーム
・cm2以上のものを良品としてカウントし、全数中の
比率を百分率で表し、評価した。このようにして求め
た、実施例1(素子−実1)および比較例1(素子−比
1)の光起電力素子の歩留を求めた結果を表4に示す。
【0029】
【表4】 表4に示すように、比較例1(素子−比1)の光起電力
素子に対して、実施例1(素子−実1)の光起電力素子
は、特性均一性及び歩留のいずれにおいても優れてお
り、本発明の作製方法により作製したシングル型光起電
力素子が、優れた特性を有することが判明し、本発明の
効果が実証された。
【0030】[実施例2]図1に示したような形状で、
帯状部材とカソード電極の一部であるしきり状電極先端
部との最近接距離を2cmとし、さらに、複数設置され
たしきり状電極どうしの間隔を6cmとし、導電性帯状
部材を含む接地されたアノード面積全体に対するカソー
ド面積の比率を2.9倍としたカソード電極をもつ形成
容器を製作した。図5に示すようなロール・ツー・ロー
ル(Roll to Ro11)方式を採用した連続プ
ラズマCVD法において、不図示ではあるが、第1の導
電型層作製用真空容器601、i型層作製用真空容器1
00、第2の導電型層作製用真空容器602をガスゲー
トを介して接続した装置をワンセットとして、これをさ
らに2セット増設し、計3セット繰り返して直列に配置
した恰好の装置を製作し、しかもその中で、全ての第1
の導電型層形成容器および第2の導電型層形成容器に、
上述の形成容器を設置し、トリプル型光起電力素子を製
作した。
【0031】不図示のこの装置を使って、表5に示す作
製条件で、下部電極上に、第1の導電型層、第1のi型
層、第2の導電型層、第1の導電型層、第2のi型層、
第2の導電型層、第1の導電型層、第3のi型層、第2
の導電型層を順次積み重ねて堆積し、実施例1と同様の
作製手順によって、トリプル型光起電力素子を連続的に
作製した(素子−実2)。
【0032】以上の、光起電力素子の作成条件を表5に
示す。また、作製した素子の概念図を図7に示す。
【0033】
【表5】 (比較例2)第1の導電型層のカソード電極および、第
2の導電型層のカソード電極の構造を、図4で示したカ
ソード電極構造としたこと(この場合、導電性帯状部材
を含む接地されたアノード面積全体に対するカソード面
積の比率は0.6倍)、および表6に示すような作製条
件にしたこと以外は実施例1と同様の手順によりトリプ
ル型光起電力素子を作製した(素子−比2)。
【0034】
【表6】 実施例2(素子−実2)および比較例2(素子−比2)
で作成した光起電力素子の変換効率、特性均一性および
歩留の評価を行なった。
【0035】電流電圧特性は、10mおきに5cm角の
面積で切出し、AM−1.5(100mW/cm2)光
照射下に設置し、光電変換効率を測定し、評価した。そ
の結果を表7に示す。各値は、素子−比2の各特性を
1.00とした場合の任意値である。素子−実2では、
素子−比2に比べ全体的に各特性が向上し、特に開放電
圧の向上が認められた結果、変換効率が1.04倍に向
上した。
【0036】
【表7】 表7に示すように、比較例2(素子−比2)の光起電力
素子に対して、実施例2(素子−実2)の光起電力素子
は、変換効率において優れており、本発明の作製方法に
より作製した光起電力素子が、優れた特性を有すること
が判明し、本発明の効果が実証された。特性均一性は、
実施例2(素子−実2)、比較例2(素子−比2)で作
成した帯状部材上の光起電力素子を、10mおきに5c
m角の面積で切出し、AM−1.5(100mW/cm
2)光照射下に設置し、光電変換効率を測定して、その
光電変換効率のバラツキを評価した。比較例2(素子−
比2)の光起電力素子を基準にして、バラツキの大きさ
の逆数を求めた特性評価の結果を表8に示す。
【0037】歩留は、実施例2(素子−実2)、比較例
2(素子−比2)で作成した帯状部材上の光起電力素子
を、10mおきに5cm角の面積で切出し、その暗状態
でのシャント抵抗を測定し、抵抗値が1×103オーム
・cm2以上のものを良品としてカウントし、全数中の
比率を百分率で表し、評価した。このようにして求め
た、実施例2(素子−実2)および比較例2(素子−比
2)の光起電力素子の歩留を求めた結果を表8に示す。
【0038】
【表8】 表8に示すように、比較例2(素子−比2)の光起電力
素子に対して、実施例2(素子−実2)の光起電力素子
は、特性均一性及び歩留のいずれにおいても優れてお
り、本発明の作製方法により作製したトリプル型光起電
力素子が、優れた特性を有することが判明し、本発明の
効果が実証された。
【0039】[実施例3]図1に示したような形状で、
帯状部材とカソード電極の一部であるしきり状電極先端
部との最近接距離を2cm一定とし、さらに、複数設置
されたしきり状電極どうしの間隔を6cm一定とし、導
電性帯状部材を含む接地されたアノード面積全体に対す
るカソード面積の比率を2.9倍としたカソード電極を
もつ放電容器を製作し、図5に示すようなロール・ツー
・ロール(Roll to Roll)方式を採用した
連続プラズマCVD法において、第2の導電型層形成容
器のカソード電極構造にのみ、上述のカソード電極構造
をもつものを設置し、シングル型光起電力素子を製作し
た。
【0040】第2の導電型層すなわちp型層形成容器内
に導入するSiH4ガスの流量および印加するRF電力
を変化させp型層の堆積速度を変化させたこと、および
表9に示すような作製条件にしたこと以外は実施例1と
同様の手順によりシングル型光起電力素子を作製した
(素子−実31〜34)。なお、p型層の膜厚は放電空
間の帯状部材側への開口長を調整することによって、い
ずれの条件下においても20nm一定とした。
【0041】
【表9】 (比較例3)p型層のカソード電極の電極構造を、図4
で示したカソード電極構造としたこと(この場合、導電
性帯状部材を含む接地されたアノード面積全体に対する
カソード面積の比率は0.6倍)、および表10に示す
ような作製条件にしたこと以外は実施例3と同様の手順
によりシングル型光起電力素子を作製した(素子−比3
1〜34)。なお、p型層の膜厚は放電空間の開口長を
調整することによって、いずれの条件下においても20
nm一定とした。
【0042】
【表10】 電流電圧特性は、10mおきに5cm角の面積で切出
し、AM−1.5(100mW/cm2)光照射下に設
置し、光電変換効率を測定し、評価した。その結果を表
11に示す。各値は、素子−比31の各特性を1.00
とした場合の任意値である。本発明のカソード構造を用
いた場合、放電時におけるカソード電極の自己バイアス
は正電位となり、光起電力素子の特性(素子−実31〜
34)は、素子−比31に比べ全体的に変換効率が向上
している。特に、堆積速度を1オングストローム毎秒以
上に大きくした場合(素子−実32〜34)場合におい
ても、特性の落ち込みが抑えられている。その一方で、
従来型のカソード電極構造を用いた場合(素子−比31
〜34)では、堆積速度を大きくしていくと変換効率が
落ち込んでしまう。
【0043】
【表11】 表11に示すように、比較例3(素子−比31〜34)
の光起電力素子に対して、実施例3(素子−実31〜3
4)の光起電力素子は、変換効率において優れており、
本発明のカソード電極構造を持つ装置を用いれば、堆積
速度を大きくしていった場合においても、光起電力素子
は優れた特性を有することが判明し、本発明の効果が実
証された。
【0044】[実施例4]図1に示したような形状で、
帯状部材とカソード電極の一部であるしきり状電極先端
部との最近接距離を2cm一定とし、さらに、複数設置
されたしきり状電極どうしの間隔を6cm一定とし、導
電性帯状部材を含む接地されたアノード面積全体に対す
るカソード面積の比率を2.9倍としたカソード電極を
もつ放電容器を製作し、図5に示すようなロール・ツー
・ロール(Roll to Ro11)方式を採用した
連続プラズマCVD法において、第1の導電型層形成容
器のカソード電極構造にのみ、上述のカソード電極構造
をもつものを設置し、シングル型光起電力素子を製作し
た。
【0045】第1の導電型層すなわちn型層形成容器内
に導入するSiH4ガスの流量および印加するRF電力
を変化させn型層の堆積速度を変化させたこと、および
表12に示すような作製条件にしたこと以外は実施例1
と同様の手順によりシングル型光起電力素子を作製した
(素子−実41〜44)。なお、n型層の膜厚は放電空
間の帯状部材側への開口長を調整することによって、い
ずれの条件下においても40nm一定とした。
【0046】
【表12】 (比較例4)n型層のカソード電極の電極構造を、図4
で示したカソード電極構造としたこと(この場合、導電
性帯状部材を含む接地されたアノード面積全体に対する
カソード面積の比率は0.6倍)、および表13に示す
ような作製条件にしたこと以外は実施例3と同様の手順
によりシングル型光起電力素子を作製した(素子−比4
1〜44)。なお、n型層の膜厚は放電空間の開口長を
調整することによって、いずれの条件下においても40
nm一定とした。
【0047】
【表13】 電流電圧特性は、10mおきに5cm角の面積で切出
し、AM−1.5(100mW/cm2)光照射下に設
置し、光電変換効率を測定し、評価した。その結果を表
14に示す。各値は、素子−比41の各特性を1.00
とした場合の任意値である。本発明のカソード構造を用
いた場合、放電時におけるカソード電極の自己バイアス
は正電位となり、光起電力素子の特性(素子−実41〜
44)は、素子−比41に比べ全体的に変換効率が向上
している。特に、堆積速度を1オングストローム毎秒以
上に大きくした場合(素子−実42〜44)場合におい
ても、特性の落ち込みが抑えられている。その一方で、
従来型のカソード電極構造を用いた場合(素子−比41
〜44)では、堆積速度を大きくしていくと変換効率が
落ち込んでしまう。
【0048】
【表14】 表14に示すように、比較例4(素子−比41〜44)
の光起電力素子に対して、実施例4(素子−実41〜4
4)の光起電力素子は、変換効率において優れており、
本発明のカソード電極構造を持つ装置を用いれば、堆積
速度を大きくしていった場合においても、光起電力素子
は優れた特性を有することが判明し、本発明の効果が実
証された。
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上のように、放電空間内の
カソード電極である高周波電力印加電極の一部にしきり
状電極を形成することによって、該カソード電極の放電
空間における表面積を前記帯状部材の表面積を含むアノ
ード電極である接地電極全体の放電空間における表面積
よりも大きい表面積に構成すると共に、グロー放電生起
時における前記カソード電極の自己バイアスとしての電
位を前記アノード電極に対して+5V以上の正電位とし
て、該正電位を前記しきり状電極により放電空間を介し
前記帯状部材上にバイアス印加し非単結晶半導体薄膜を
形成するように構成し、複数の材料ガス導入管によって
異なる材料ガス種を前記帯状部材の表面近傍および前記
帯状部材から比較的離れた領域へそれぞれ独立して導入
することにより、大きな速度で、大面積にわたって高品
質で優れた均一性を有し、欠陥の少ない光起電力素子を
高いスループットで大量に再現性良く生産することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカソード電極を用いる光起電力素子製
造装置の放電空間の一例の概念的模式図である。
【図2】図1におけるA−A′断面の模式図である。
【図3】本発明のカソード電極単体の概念的模式図であ
る。
【図4】従来形のカソード電極を用いる光起電力素子製
造装置の放電空間の一例の概念的模式図である。
【図5】本発明の方法を用いる他の光起電力素子製造装
置例の概念的模式図である。
【図6】シングル型光起電力素子の概念的断面図であ
る。
【図7】トリプル型光起電力素子の概念的断面図であ
る。
【符号の説明】
100:真空容器 101:帯状部材 103a、103b、103c:加熱ヒーター 104a、104b、104c:ガス導入管 107:カソード電極 124n、124、124p:ランプヒーター 129n、129、129p、130:ガスゲート 131n、131、131p、132:ガスゲート導入
管 301、302:真空容器 303、304:ボビン 305、306:アイドリングローラ 307、308:コンダクタンスバルブ 310、311:排気管 314、315:圧力計 513:排気管 601、602:真空容器 603、604:カソード電極 605、606:ガス導入管 607、608:排気管 1000:導電性帯状部材 1001:真空容器 1002:カソード電極 1003:しきり状電極 1004:接地(アノード)電極 1005:ランプヒーター 1006:排気口 1007a:ガス導入管 1007b:ガス導入管 1008:ガスゲート 1009:絶縁ガイシ 1010:パンチングボード 1100:導電性帯状部材 1101:真空容器 1102:カソード電極 1103:しきり状電極 1104:接地(アノード)電極 1105:ランプヒーター 1007a:ガス導入管 1007b:ガス導入管 2000:導電性帯状部材 2001:真空容器 2002:カソード電極 2004:接地(アノード)電極 2005:ランプヒーター 2006:排気口 2007:ガス導入管 2008:ガスゲート 2009:絶縁ガイシ 4001:SUS基板 4002:Ag薄膜 4003:ZnO薄膜 4004:第1の導電型層 4005:i型層 4006:第2の導電型層 4007:ITO 4008:集電電極 5001:SUS基板 5002:Ag薄膜 5003:ZnO薄膜 5004:第1の導電型層 5005:第1のi型層 5006:第2の導電型層 5007:第1の導電型層 5008:第2のi型層 5009:第2の導電型層 5010:第1の導電型層 5011:第3のi型層 5012:第2の導電型層 5013:ITO 5014:集電電極

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電空間を有する反応容器を備え、帯状部
    材を長手方向に連続的に移動させ、前記反応容器の放電
    空間へ材料ガスを導入し、高周波電力を印加して該材料
    ガスをプラズマ放電によって分解し、前記移動する帯状
    部材上に大きな堆積速度で非単結晶半導体薄膜を形成す
    る薄膜形成装置において、 前記放電空間に設置されたカソード電極である高周波電
    力印加電極の一部にしきり状電極を形成することによっ
    て、該カソード電極の放電空間における表面積を前記帯
    状部材の表面積を含むアノード電極である接地電極全体
    の放電空間における表面積よりも大きい表面積に構成す
    ると共に、グロー放電生起時における前記カソード電極
    の自己バイアスとしての電位を前記アノード電極に対し
    て+5V以上の正電位に維持させ、該正電位を前記しき
    り状電極により放電空間を介して前記帯状部材上にバイ
    アス印加するように構成し、複数の材料ガス導入管によ
    って異なる材料ガス種を前記帯状部材の表面近傍および
    前記帯状部材から比較的離れた領域へそれぞれ独立して
    導入するようにしたことを特徴とする非単結晶半導体薄
    膜の形成装置。
  2. 【請求項2】前記帯状部材の表面近傍へ導入される材料
    ガスがドーピングガスであり、前記帯状部材から比較的
    離れた領域へ導入される材料ガスがシラン等の膜形成用
    ガスおよび水素等の希釈ガスであることを特徴とする請
    求項1に記載の非単結晶半導体薄膜の形成装置。
  3. 【請求項3】前記しきり状電極は、前記帯状部材の搬送
    方向に平行にまたは垂直に所定の間隔で複数設けられて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    非単結晶半導体薄膜の形成装置。
  4. 【請求項4】前記しきり状電極は、その形状がフィン状
    またはブロック状であることを特徴とする請求項3に記
    載の非単結晶半導体薄膜の形成装置。
  5. 【請求項5】前記しきり状電極は、該しきり状電極の相
    隣り合う間隔が、放電を生起維持するに充分な間隔であ
    ることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の非
    単結晶半導体薄膜の形成装置。
  6. 【請求項6】前記しきり状電極の相隣り合う間隔は、3
    cm以上10cm以下であることを特徴とする請求項5
    に記載の非単結晶半導体薄膜の形成装置。
  7. 【請求項7】前記しきり状電極は、その先端部が帯状部
    材との間で材料ガスの通る隙間を隔てて、該帯状部材に
    近接配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項
    6のいずれか1項に記載の非単結晶半導体薄膜の形成装
    置。
  8. 【請求項8】前記しきり状電極は、その帯状部材との最
    近接距離は、5cm以下で、しかも互いに物理的に接触
    することがない距離であることを特徴とする請求項7に
    記載の非単結晶半導体薄膜の形成装置。
  9. 【請求項9】前記非単結晶半導体薄膜の形成は、その堆
    積速度が1オングストローム毎秒以上であることを特徴
    とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の非単
    結晶半導体薄膜の形成装置。
  10. 【請求項10】帯状部材を長手方向に連続的に移動さ
    せ、反応容器の放電空間へ材料ガスを導入し、高周波電
    力を印加して該材料ガスをプラズマ放電によって分解
    し、前記移動する帯状部材上に大きな堆積速度で非単結
    晶半導体薄膜を形成する薄膜形成方法において、前記放
    電空間内のカソード電極である高周波電力印加電極の一
    部にしきり状電極を形成することによって、該カソード
    電極の放電空間における表面積を前記帯状部材の表面積
    を含むアノード電極である接地電極全体の放電空間にお
    ける表面積よりも大きい表面積に構成すると共に、グロ
    ー放電生起時における前記カソード電極の自己バイアス
    としての電位を前記アノード電極に対して+5V以上の
    正電位として、該正電位を前記しきり状電極により放電
    空間を介し前記帯状部材上にバイアス印加し非単結晶半
    導体薄膜を形成するように構成し、複数の材料ガス導入
    管によって異なる材料ガス種を前記帯状部材の表面近傍
    および前記帯状部材から比較的離れた領域へそれぞれ独
    立して導入して非単結晶半導体薄膜を形成することを特
    徴とする非単結晶半導体薄膜の形成方法。
  11. 【請求項11】前記非単結晶半導体薄膜の形成は、その
    堆積速度が1オングストローム毎秒以上であることを特
    徴とする請求項10に記載の非単結晶半導体薄膜の形成
    方法。
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