JPH09284886A - スピーカ - Google Patents

スピーカ

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JPH09284886A
JPH09284886A JP12231896A JP12231896A JPH09284886A JP H09284886 A JPH09284886 A JP H09284886A JP 12231896 A JP12231896 A JP 12231896A JP 12231896 A JP12231896 A JP 12231896A JP H09284886 A JPH09284886 A JP H09284886A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動板の形状を非対称にして特性の劣化を防
止すると共に、従来の生産設備、生産方法で生産し得る
よう工夫を加えた、再生周波数特性、指向性が優れたス
ピーカを提供すること。 【解決手段】 円環状磁気空隙Xを有する磁気回路4が
同軸に取り付けられた、外周が円形で、軸心Yに対称形
の形状を有するフレーム5に、各母線の長さを異ならし
めた偏円錐形振動板1のボイスコイル取り付け頂部1a
に取り付けたボイスコイル2を、前記磁気回路4の磁気
空隙X内に、同軸に懸垂して取り付けられた振動系A
が、その中心軸kを前記フレーム5の中心軸Yと傾斜角
を保持して、前記振動板1のエッジ部3と振動板取り付
け部材7とを介してフレーム5の振動板貼付部5aに貼
着、支持されている構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオの分野
で使用されるスピーカにおいて、固有の周波数における
振動板の分割共振を防止することにより周波数特性を良
好にし、併せて振動による歪みを除去して再生音質を改
善し、また、指向特性の中心軸を、スピーカの取り付け
面の中心軸と傾斜させたスピーカを、磁気回路の中心を
フレームの中心と一致させて設けた一般的な筺体のフレ
ームを使用して製造を容易としたスピーカの構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に従来から多用されているコーンス
ピーカは、周知のように振動板は軸対称形状をなしてお
り、その先端取り付け頂部に、中心軸の中心にボイスコ
イルが同軸に取り付けられて、この中心を駆動するよう
な構造となっている。この様な母線が均一な長さを有す
る構造では振動板が振動によって屈曲するために固有の
周波数で分割共振状態となり、この共振周波数で周波数
特性上にピーク、デイップを生ずるとともに、過度特性
が悪くなり、更には振動板基体の無理な振動による屈曲
のために振動板の形状が歪んで、再生音質を劣化させる
欠点があった。また、軸対称形のスピーカは、指向特性
の中心軸すなわち、振動板の中心軸が、スピーカの取り
付け面の中心軸と一致するので、指向特性の中心軸をス
ピーカの正面中心軸と傾斜させるためには、スピーカの
前面に音響レンズ等の付加構造物を必要とした。この欠
点を除去するために、振動板を駆動点、即ちボイスコイ
ルに対して同軸でなくした偏心コーンスピーカが存在す
る。
【0003】上記した偏心コーンスピーカは、図5と図
6にその構造を示すように、外周が非円形の偏心コーン
形振動板11の先端位置にボイスコイル12が取り付け
られた振動系と、同じく中心から偏った位置に磁気回路
14を取り付けた非円形のフレーム15の内側に、前記
ボイスコイル12が磁気回路14の磁気空隙14a内部
に振動可能に嵌挿された状態で、エッジ13を介して支
持された構造となっている。この様な構造のスピーカ
は、ボイスコイル12が取り付けられている駆動点か
ら、振動板11の周辺各部分までの距離が不均一である
ため固有周波数での著しい分割共振は発生しなくなり、
前記した周波数特性上のピーク、デイップを始め、過度
特性の劣化、更には振動板基体の屈曲による歪み等を解
消することができ、また、指向特性の中心軸kを、スピ
ーカの長径方向へ傾斜させることができる利点を有す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の偏心コーンスピ
ーカは、振動板11の形状に原因するところの特性を劣
化させる因子を除去して、スピーカの音質を良好に保持
しているが、同時にその振動板11の形状の非対称性の
ために、それに対応した形状の非円形のフレーム15を
必要とし、スピーカの組み立て製造上、組み立て工程が
極めて困難であり、コストが高くつく欠点があった。即
ち、スピーカの製造工程においては、従来から磁気回路
14の中心を基準位置として接着剤の塗布や部品組み付
けを行うことが一般的であり、上記の偏心コーンスピー
カの構造では基準位置に対してすべての部品とその位置
が偏心するため、専用の製造設備を必要とする等、極め
て生産しにくい構造であるという、解決すべき課題を有
していた。
【0005】そこで、本発明は、磁気回路やフレームを
従来と同じく磁気回路を中心とした軸心対称としなが
ら、振動系のみを偏心コーンとして非対称形状として特
性の劣化を防止すると共に、従来の生産設備、生産方法
で生産し得るよう工夫を加えた、特性が優れたスピーカ
を提供することを目的とする。
【0006】以上偏心コーンスピーカについて説明した
が、直円錐を軸と直交しない斜めの平面で切断した形状
のいわゆるオブリコーンを装備したスピーカは、本発明
の偏心コーンスピーカと同等の音響輻射効果を現出でき
るが、前記磁気回路の上面がフレームと平行にならない
ので、製造工程の面で磁気空隙を中心に組み立てること
が困難である欠点を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】該目的を達成するための
本発明にいうスピーカを、図1〜図2に示す実施態様に
於いて使用した符号を用いて説明すると、円環状磁気空
隙(X)を有する磁気回路(4)が同軸に取り付けられ
た、外周が円形で、軸心(Y)に対称形の形状を有する
フレーム(5)に、各母線の長さを異ならしめた偏円錐
形振動板(1)のボイスコイル取り付け頂部(1a)に
取り付けたボイスコイル(2)を、前記磁気回路(4)
の磁気空隙(X)内に、同軸に懸垂して取り付けられた
振動系(A)が、その中心軸(k)を前記フレーム
(5)の中心軸(Y)と傾斜角を保持して、前記振動板
(1)のエッジ部(3)と振動板取り付け部材(7)と
を介してフレーム(5)の振動板貼付部(5a)に貼
着、支持されていることを特徴とするスピーカである。
【0008】すなわち、本発明は、振動板1の軸心Kと
傾斜角を有する位置にボイスコイル2が固着された振動
系Aが、底部の中心に磁気回路4が取付けられているフ
レーム5の内側に、前記ボイスコイル2が前記磁気回路
4の磁気空隙に振動可能に嵌挿された状態でエッジ3を
介して支持されていることを特徴とするスピーカであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のスピーカの実施の形態に
ついて、図1の正面図、図2の側断面図に示された第1
実施例に基づいて説明する。1は振動板で、偏円錐形状
を成し、その円錐形の頂部1aにボイスコイル2を取り
付ける穴1bが設けられている。
【0010】振動板1の外周には当該振動板1を支持す
るためのコルゲーションを付したエッジ部3が貼着され
ている。さらに、このエッジ部3の外周にはガスケット
を兼ねた振動板取り付け部材7が貼着されているが、こ
の振動板取り付け部材7の外周縁は、前記ボイスコイル
2の取り付け部を中心とする同心円を形成する。
【0011】ボイスコイル2は、従来と同じくボビンに
絶縁電線が巻着されている周知の構造のものである。当
該ボイスコイル2は、前記振動板1の頂部1aに固着さ
れて振動系Aを構成する。振動系Aの前記振動板1の頂
部1a近傍に、振動系の振動を支持し、その保持を更に
安定するためのダンパ6が貼着され、その外周はフレー
ム5に接着されている。
【0012】4は磁気回路で、それぞれリング状をした
上プレート4b、マグネット4c、下プレート4dが同
心に組み立てられて、円環状の磁気空隙4aを形成して
いる。前記磁気回路4は周知の円形状のフレーム5の底
部中心に固定されている。
【0013】前記した振動系Aは、前記ボイスコイル2
が前記磁気回路4の磁気空隙4a内に振動可能に嵌挿さ
れた状態で、エッジ部3を介してフレーム5の内部に、
保持される。ダンパ6の外周部はフレーム5の底部に接
着され、振動系Aの横振れに対しその支持を更に完全な
ものとする。
【0014】上述した本発明のスピーカにあっては、ボ
イスコイル2が非円形の振動板1の頂部に取り付けら
れ、振動板1の母線すなわち、被駆動点から外周縁部ま
での距離が周方向にすべて異なるので、振動板1の軸心
Kと、磁気空隙4aを形成する磁気回路4、フレーム5
の中心軸とは不均一な傾斜角を保持している。
【0015】したがって、振動板1上において駆動点に
対して軸心対称となる部分が全く存在せず、固有の周波
数で振動板基体が横波状に振動する分割共振が発生しな
くなる。また、指向特性の中心軸を、スピーカの長径方
向へ傾斜させることができる。
【0016】従って、従来例のごとく周波数特性上にピ
ーク、デイップを生じたり、過度特性が悪くしたり、更
には振動板基体の振動中の無理な屈曲のために振動姿態
に歪みを生じるなどして音質を劣化させることはない。
また、スピーカ取付面正面軸に対して指向特性の中心軸
を傾斜させることができる。
【0017】磁気回路4はフレーム5の中心に固定さ
れ、この磁気回路4の中心を基準位置として接着剤の塗
布や部品組み付けを行うことにより、従来の生産設備、
生産方法をそのまま活用してスピーカ製造が可能であ
る。したがって、本実施例のために新規に専用の生産設
備を必要としたり、特殊な製造テクニックを開発する必
要はなく、従来どおりの設備費や製造工数などで充当し
得るので、生産コストが上昇することはない。
【0018】
【実施例】以下本発明スピーカの実施例を説明する。第
1実施例の基本的な要素の構成並びに作用は前記実施の
態様の欄において、図1〜図2を基に詳述したとおりで
あって、偏円錐形状の振動板1の頂部1aに設けられた
ボイスコイル2を取り付ける穴1bに、ボイスコイル2
が固着され、その近傍に、外周をフレーム5に接着され
たダンパ6が装着されて、振動系Aの振動を支持し、ボ
イスコイル2が前記磁気回路4の磁気空隙4aに振動可
能に嵌挿された状態でその保持を更に安定によるしてい
る。ボビンに絶縁電線が巻着されているボイスコイル2
の巻線、入力部のリード線、端子等は従来と全く同一の
構成である。
【0019】振動板1の外周には当該振動板1を支持す
るためのコルゲーションを付したエッジ部3が形成され
ている。さらに、このエッジ部3の外周にはガスケット
を兼ねた振動板取り付け部材7が貼着されているが、こ
の振動板取り付け部材7の外周縁7aは、前記ボイスコ
イル2の取り付け部を中心とする同心円を形成する。
【0020】図3、図4は夫々本発明の第2実施例の正
面、側断面を示す。この第2実施例では振動板1の振動
部は前記と同様で、エッジ部3の幅が周方向で異なる。
従って振動系Aの放射方向の機械インピーダンスが周方
向に対して尚一層著しく変化し、振動板基体の分割共振
を抑制する作用を有する。そして、前記実施例と同様に
エッジ部3の外周3bは磁気回路4の中心を中心とする
同心円となり、又、エッジ部3を支持する振動板取り付
け部材7は一定幅のリング状となる。
【0021】その他、図示は省略するが、変形例として
振動板1の外周が、例えば楕円形等の非円形乃至軸心対
称でない形状であって、これまでに図示されたものと異
なる形状の場合でも、振動板1の放射対称の中心から外
れた位置にボイスコイル2が取り付けられ、且つ、フレ
ーム5の底部の中心に磁気回路4の中心を一致させて取
付けられている限り、本発明の技術範囲に含まれる。
【0022】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構
成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下
にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施す
ることができるものである。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
発明にいうスピーカは、ボイスコイルを中心とする駆動
点から振動板周辺にかけての距離すなわち振動板1の母
線の長さ、及び、振動板1の軸Kと、磁気空隙4aを形
成する磁気回路4、フレーム5の中心軸とは不均一な傾
斜角を保持しているので、振動板上の機械インピーダン
スが全て周方向に異なっているので、駆動点に対して軸
心対称となる部分が全く存在せず、固有の周波数で振動
板基材が横波状に振動する分割共振は発生しなくなる。
【0024】従って、従来例のごとく周波数特性上にピ
ーク、デイップを生じ、又、過度特性が悪くなり、更に
は振動板基材の無理な屈曲のために歪みを生じるなどし
て音質を劣化させることはない。また、指向特性の中心
軸を、スピーカ正面中心軸と傾斜角を保持して、振動板
1の長径方向へ傾斜させることができる。
【0025】又、磁気回路はフレームの中心に固定さ
れ、この磁気回路の中心を基準位置として接着剤の塗布
や部品組み付けを行う事により、従来の生産設備、生産
方法を活用してスピーカ製造が可能である。従って、本
実施例のために新たな専用の生産設備を必要としたり、
特殊な製造テクニックを開発する必要はなく、設備費や
製造工数の増大などで生産コストが上昇することはな
い。
【0026】以上の利点により、周波数特性や過度特性
等が優秀で、再生音質が優れた、かつ、指向特性の中心
軸がスピーカの正面軸から傾斜したスピーカを、従来の
スピーカ同じ手数で生産し、且つ安価に提供し得ると言
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明スピーカの第1実施例の正面図である。
【図2】第1実施例の側断面図である。
【図3】第2実施例の正面図である。
【図4】第2実施例の側断面図である。
【図5】従来例の正面図である。
【図6】従来例の側断面図である。
【符号の説明】
1 振動板 1a ボイスコイル取り付け頂部 2 ボイスコイル 3 エッジ 4 磁気回路 5 フレーム 5a 振動板貼付部 6 ダンパ 7 振動板取付部材 A 振動系 X 磁気空隙 K 振動系の軸心 Y フレームの軸心

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状磁気空隙(X)を有する磁気回路(4)
    が同軸に取り付けられた、外周が円形で、軸心(Y)に対
    称形の形状を有するフレーム(5)に、各母線の長さを異
    ならしめた偏円錐形振動板(1)のボイスコイル取り付け
    頂部(1a)に取り付けたボイスコイル(2)を、前記磁気回
    路(4)の磁気空隙(X)内に、同軸に懸垂して取り付けられ
    た振動系(A)が、その中心軸(k)を前記フレーム(5)の中
    心軸(Y)と傾斜角を保持して、前記振動板(1)のエッジ部
    (3)と振動板取り付け部材(7)とを介してフレーム(5)の
    振動板貼付部(5a)に貼着、支持されていることを特徴と
    するスピーカ。
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