JPH0928534A - 枕及びその製法 - Google Patents

枕及びその製法

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JPH0928534A
JPH0928534A JP17888295A JP17888295A JPH0928534A JP H0928534 A JPH0928534 A JP H0928534A JP 17888295 A JP17888295 A JP 17888295A JP 17888295 A JP17888295 A JP 17888295A JP H0928534 A JPH0928534 A JP H0928534A
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健司 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸れ難く、放熱性、弾力性、頸椎保持性、耐
久性が優れ、洗濯が可能で常に清潔性を保持できる枕及
びその製法を提供するする。 【構成】 熱可塑性弾性樹脂からなる線径が5mm以下の
連続した線条を曲がりくねらせランダムループを形成さ
せつつ互いに接触させて該接触部の大部分が融着した3
次元立体構造体を形成し、両面が実質的にフラット化さ
れた、見掛けの密度が0.005g/cm3 から0.10
g/cm3 である網状体を、頭部を保持する部分の厚みを
少なくとも20mm以上とした中芯として用い、該中芯を
見掛け密度が0.1g/cm3 以下のウェッブの両面を編
織物で被いキルティング縫製した袋状の側地で包み込ん
だ枕とその製法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸れ難く、放熱性、弾
力性、頸椎保持性、耐久性が優れ、洗濯が可能で常に清
潔性を保持できる枕及びその製法に関する。
【0002】
【従来技術】現在、枕は蕎麦殻、半蕎麦殻、パンヤ、檜
のチップ、竹、桐材、小豆、椰子の実繊維、炭などの植
物性素材や、真綿、ウ−ル、羽毛などの動物性素材、粒
状や玉状の石等の無機素材、合繊綿、玉状綿、ウレタン
フォム、プラスチックなどの化学製品からなる素材まで
多岐にわたる詰め物を充填したものが知られている。
【0003】粒状の詰め物や羽毛を充填した枕は、頭の
形状になじみ易く安定するが、通気性や弾力が劣ってい
る。他方、繊維状の詰物を充填した枕は、繊維が動きに
くいので頭の形状になじみ難くく頭が安定しないので首
が捻れ易くなり頸椎保持性は悪くなる。なじみ易くして
頸椎保持性を向上させるために詰め物量を少なくすると
弾力性が低下して底つきしやすくなり顎がせり上がって
頸椎保持性も低下する問題がある。ウレタンフォ−ムを
充填した枕は弾力性は極めて良好だが、透湿透水性に劣
り蓄熱性があるため蒸れやすく、柔らかな物は底つきし
やすくなり顎がせり上がって頸椎保持性も低下する問題
がある。また、清潔性を保つには洗濯が必要だが、透水
性に劣るウレタンは洗濯ができないため清潔性が問題に
る。
【0004】ポリエステル繊維を接着剤で接着した樹脂
綿、例えば、太い繊度のポリエステル繊維をカ−ルさせ
たウェッブを接着剤にゴム系を用いた芯材を支柱部材に
巻き付けて接合し、中空部を形成した枕が特開平7−2
3841号公報に提案されているものは、薄い側地を表
層に用いると通気性は比較的良好で蒸れ難いが、繊度の
太い短繊維を使用しているため、繊維の切断端が皮膚に
チクリとした刺激を与え安眠しにくく、接着剤にラテッ
クスを使用しているので、弾力性はやや良いがゴム臭が
あり、快適な眠りの妨げになる。他方、表層をチクリと
した異物感はなくなる程度にフェルトで包んだ場合は、
通気性が低下して蒸れやすくなる問題がある。
【0005】合成樹脂線条がパ−マネントウェッブ状態
とされ、線条の接合点が接着した土木工事用に使用する
熱可塑性のオレフィン網状体の偏平芯材をロ−ル状に巻
いたもの又は角状体を中芯にし、プラスチックネットを
被せた枕が特開昭62−32910号公報、実公平4−
18449号公報に、特開昭62−32909号公報で
は、偏平心材をそのまま枕として用いる提案されている
が、通気性や熱発散性は良いが、硬質熱可塑性合成樹脂
を使って、表面がフラット化されていないため、表面タ
ッチが凸凹な違和感を感じ、且つ、固くて頭へのなじみ
が悪くて痛く感じるので長時間の使用には絶えがたい苦
痛を伴い、頭の安定性が劣り首が捻れ易いので頸椎保持
性も劣る問題がある。更には、オレフィンの為、着用に
よる体温での塑性変形を生じてへたりを発生するので、
耐久性も劣る枕である。軟質の合成樹脂を素材に用いる
こともある。との記載はあるが、軟質の合成樹脂を素材
に用いた効果は何ら記載されていない。
【0006】特開平6−269345号公報には、遠赤
外線輻射機能を持つ不織布等の寝具用部材を被う、綿材
をシ−トで挟みキルトした布団用パッドが開示されてい
るが、枕として必要な、蒸れ難く、放熱性、弾力性、頸
椎保持性、耐久性が優れ、洗濯が可能で常に清潔性を保
持できる機能は何ら開示されてはいない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決し、
蒸れ難く、放熱性、弾力性、頸椎保持性、耐久性が優
れ、洗濯が可能で常に清潔性を保持できる枕及びその製
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段、即ち、本発明は中央部に中芯を配置し、該中芯
を見掛密度が0.1g/cm3 以下のウェッブの両面を編
織物で被いキルティング縫製した袋状の側地で包み込ん
だ枕であり、前記中芯は、熱可塑性弾性樹脂からなる線
径が5mm以下の連続した線条を曲がりくねらせランダム
ループを形成し、それぞれのループの接触部の大部分が
融着されてなる三次元立体構造網状体で形成され、該三
次元立体構造網状体は上、下両面が実質的にフラット化
されており、見掛密度が0.005〜0.10g/cm3
であり、且つ、頭部を保持する部分の厚みが少なくとも
20mm以上となっていることを特徴とする枕であり、更
には、ウェッブが天然繊維を主たるマトリックスとした
枕であり、中芯を構成する熱可塑性弾性樹脂が、室温で
の300%伸長後の回復率(室温伸長回復率)が20%
以上、70℃での10%伸長を24時間保持した後の回
復率(70℃伸長回復率)が30%以上である枕であ
り、中芯を構成する網状体の線径が0.05〜0.9m
m、見掛けの密度が0.02〜0.06g/cm3 、厚み
が30〜200mmである枕であり、熱可塑性弾性樹脂か
らなる成分を示差走査型熱量計で測定した融解曲線に室
温以上融点以下の温度に吸熱ピ−クを持つ網状体を用い
た枕であり、中芯を構成する三次元立体構造網状体の線
条の断面形状が中空断面又は及び異形断面である枕であ
り、中芯を構成する熱可塑性弾性樹脂がポリエステルで
ある枕であり、袋状の側地の通気度が20cc/cm2 秒以
上である枕であり、複数のオリフィスを持つ多列ノズル
より熱可塑性弾性樹脂をその融点より20〜80℃高い
溶融温度で、該ノズルより下方に向けて吐出させ、溶融
状態で互いに接触させて融着させ3次元立体構造を形成
しつつ、引取り装置で挟み込み冷却槽で冷却せしめた
後、切断し、頭部を保持する部分の厚みが20mm以上と
なるようにした三次元立体構造の中芯に、天然繊維や合
成繊維のウェッブの両面を編織物で被いキルチィング縫
製した袋状の側地を被せる枕の製法であり、製品化に至
る任意の工程で網状体を構成する熱可塑性弾性樹脂の融
点より少なくとも10℃以下の温度でアニ−リングよる
疑似結晶化処理を行う枕の製法であり、三次元立体構造
体の単板を又は、単板を積層後、熱可塑性弾性樹脂の融
点より少なくとも10℃以下の温度で圧縮熱成形を疑似
結晶化処理と同時に行う枕の製法である。
【0009】本発明における熱可塑性弾性樹脂とは、ソ
フトセグメントとして分子量300〜5000のポリエ
−テル系グリコ−ル、ポリエステル系グリコ−ル、ポリ
カ−ボネ−ト系グリコ−ルまたは長鎖の炭化水素末端を
カルボン酸または水酸基にしたオレフィン系化合物等を
ブロック共重合したポリエステル系エラストマ−、ポリ
アミド系エラストマ−、ポリウレタン系エラストマ−、
ポリオレフィン系エラストマ−などが挙げられる。熱可
塑性弾性樹脂とすることで、再溶融により再生が可能と
なるため、リサイクルが容易となる。例えば、ポリエス
テル系エラストマ−としては、熱可塑性ポリエステルを
ハ−ドセグメントとし、ポリアルキレンジオ−ルをソフ
トセグメントとするポリエステルエ−テルブロック共重
合体、または、脂肪族ポリエステルをソフトセグメント
とするポリエステルエステルブロック共重合体が例示で
きる。ポリエステルエ−テルブロック共重合体のより具
体的な事例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレン2・6ジカルボン酸、ナフタレン2・7ジカル
ボン酸、ジフェニル4・4’ジカルボン酸等の芳香8ジ
カルボン酸、1・4シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバチン酸ダ
イマ−酸等の脂肪族ジカルボン酸または、これらのエス
テル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少な
くとも1種と、1・4ブタンジオ−ル、エチレングリコ
−ル、トリメチレングリコ−ル、テトレメチレングリコ
−ル、ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリ
コ−ル等の脂肪族ジオ−ル、1・1シクロヘキサンジメ
タノ−ル、1・4シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環
族ジオ−ル、またはこれらのエステル形成性誘導体など
から選ばれたジオ−ル成分の少なくとも1種、および平
均分子量が約300〜5000のポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重
合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ−ルの
うち少なくとも1種から構成される三元ブロック共重合
体である。ポリエステルエステルブロック共重合体とし
ては、上記ジカルボン酸とジオ−ル及び平均分子量が約
300〜5000のポリラクトン等のポリエステルジオ
−ルのうち少なくとも各1種から構成される三元ブロッ
ク共重合体である。熱接着性、耐加水分解性、伸縮性、
耐熱性等を考慮すると、ジカルボン酸としてはテレフタ
ル酸、または、及びナフタレン2・6ジカルボン酸、ジ
オ−ル成分としては1・4ブタンジオ−ル、ポリアルキ
レンジオ−ルとしてはポリテトラメチレングリコ−ルの
3元ブロック共重合体または、ポリエステルジオ−ルと
してポリラクトンの3元ブロック共重合体が特に好まし
い。特殊な例では、ポリシロキサン系のソフトセグメン
トを導入したものも使うこたができる。また、上記エラ
ストマ−に非エラストマ−成分をブレンドされたもの、
共重合したもの、ポリオレフィン系成分をソフトセグメ
ントにしたもの等も本発明の熱可塑性弾性樹脂に包含さ
れる。ポリアミド系エラストマ−としては、ハ−ドセグ
メントにナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、
ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12等及びそ
れらの共重合ナイロンを骨格とし、ソフトセグメントに
は、平均分子量が約300〜5000のポリエチレング
リコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチ
レングリコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド共重合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ
−ルのうち少なくとも1種から構成されるブロック共重
合体を単独または2種類以上混合して用いてもよい。更
には、非エラストマ−成分をブレンドされたもの、共重
合したもの等も本発明に使用できる。ポリウレタン系エ
ラストマ−としては、通常の溶媒(ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等)の存在または不存在下
に、(A)数平均分子量1000〜6000の末端に水
酸基を有するポリエ−テル及び又はポリエステルと
(B)有機ジイソシアネ−トを主成分とするポリイソシ
アネ−トを反応させた両末端がイソシアネ−ト基である
プレポリマ−に、(C)ジアミンを主成分とするポリア
ミンにより鎖延長したポリウレタンエラストマ−を代表
例として例示できる。(A)のポリエステル、ポリエ−
テル類としては、平均分子量が約1000〜6000、
好ましくは1300〜5000のポリブチレンアジペ−
ト共重合ポリエステルやポリエチレングリコ−ル、ポリ
プロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−
ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体か
らなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ−ルが好まし
く、(B)のポリイソシアネ−トとしては、従来公知の
ポリイソシアネ−トを用いることができるが、ジフェニ
ルメタン4・4’ジイソシアネ−トを主体としたイソシ
アネ−トを用い、必要に応じ従来公知のトリイソシアネ
−ト等を微量添加使用してもよい。(C)のポリアミン
としては、エチレンジアミン、1・2プロピレンジアミ
ン等公知のジアミンを主体とし、必要に応じて微量のト
リアミン、テトラアミンを併用してもよい。これらのポ
リウレタン系エラストマ−は単独又は2種類以上混合し
て用いてもよい。なお、本発明の熱可塑性弾性樹脂の融
点は耐熱耐久性が保持できる140℃以上が好ましく、
160℃以上のものを用いると耐熱耐久性が向上するの
でより好ましい。なお、必要に応じ、抗酸化剤等を添加
して耐熱性や耐久性を向上させるのが特に好ましい。抗
酸化剤は、好ましくはヒンダ−ド系抗酸化剤としては、
ヒンダ−ドフェノ−ル系とヒンダ−ドアミン系があり、
窒素を含有しないヒンダ−ドフェノ−ル系抗酸化剤を1
%〜5%添加して熱分解を抑制すると燃焼時の致死量が
少ない有毒ガスの発生を抑えられるので特に好ましい。
本発明の目的である好ましい耐久性と弾力性及び頸椎保
持性を兼備できる枕用中芯になる熱可塑性弾性樹脂の後
述する方法で測定した伸長回復性は、室温での300%
伸長後の回復率(室温伸長回復率)は20%以上、70
℃での10%伸長を24時間保持した後の回復率(70
℃伸長回復率)は30%以上であり、より好ましくは、
室温伸長回復率が30%以上、70℃伸長回復率が40
%以上であり、最も好ましくは、室温伸長回復率が40
%以上、70℃伸長回復率が50%以上とする。このよ
うな伸長回復性を付与する成分を構成する熱可塑性弾性
樹脂のソフトセグメント含有量は好ましくは15重量%
以上、より好ましくは30重量%以上であり、耐熱耐へ
たり性からは80重量%以下が好ましく、より好ましく
は70重量%以下である。即ち、本発明の弾性網状体の
振動や応力の吸収機能をもたせる成分のソフトセグメン
ト含有量は好ましくは15重量%以上80重量%以下で
あり、より好ましくは30重量%以上70重量%以下で
ある。
【0010】本発明枕の好ましい実施形態として難燃性
を付与する必要から、熱可塑性弾性樹脂中に燐含有量
(Bppm)がソフトセグメント含有量(A重量%)に
対し、60A+200≦B≦100000の関係を満足
するのが良い。満足しない場合は難燃性が劣る場合があ
る。100000ppmを越えると可塑化効果による塑
性変形が大きくなり熱可塑性弾性樹脂の耐熱性が劣るの
で好ましくない。好ましい燐含有量(Bppm)はソフ
トセグメント含有量(A重量%)に対して、30A+1
800≦B≦100000であり、より好ましい燐含有
量(Bppm)はソフトセグメント含有量(A重量%)
に対し、16A+2600≦B≦50000である。難
燃性は多量のハロゲン化物と無機物を添加して高度の難
燃性を付与する方法があるが、燃焼時に致死量の少ない
有毒なハロゲンガスを多量に発生し、火災時の中毒の問
題があり、焼却時には、焼却炉の損傷が大きくなるの
で、本発明では、好ましいハロゲン化物の含有量は10
重量%以下、より好ましいハロゲン化物の含有量は5重
量%以下、最も好ましくはハロゲン化物を含有しないも
のである。本発明の燐系難燃剤としては、例えば、ポリ
エステル系熱可塑性弾性樹脂の場合、樹脂重合時に、ハ
−ドセグメント部分に難燃剤として、例えば特開昭51
−82392号公報等に記載された10〔2・3・ジ
(2・ヒドロキシエトキシ)−カルボニルプロピル〕9
・10・ジヒドロ・9・オキサ・10ホスファフェナレ
ンス・10オキシロ等のカルボン酸をハ−ドセグメント
の酸成分の一部として共重合したポリエステル系熱可塑
性弾性樹脂とする方法や、熱可塑性弾性樹脂に後工程
で、例えば、トリス(2・4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)フスファイト等の燐系化合物を添加して難燃性を付
与することができる。その他、難燃性を付与できる難燃
剤としては、各種燐酸エステル、亜燐酸エステル、ホス
ホン酸エステル(必要に応じハロゲン元素を含有する上
記燐酸エステル類)、もしくはこれら燐化合物から誘導
される重合物が例示できる。本発明は、熱可塑性弾性樹
脂中に各種改質剤、添加剤、着色剤等を必要に応じて添
加できる。本発明枕の中芯を構成する網状体に難燃性を
付与するために燐を含有させており、この理由は、上記
している如く、安全性の観点から、火災時に発生するシ
アンガス、ハロゲンガス等の致死量の少ない有毒ガスを
できるだけ少なくすることにある。このため、本発明枕
を構成する網状体の燃焼ガスの毒性指数は、好ましくは
6以下、より好ましくは5.5以下である。袋状の側地
に用いるウェッブに天然繊維を用いる場合の燃焼ガスの
毒性指数は好ましくは15以下、より好ましくは10以
下、最も好ましくは7以下である。毒性指数を低減化で
きる天然繊維としてはセルロ−ズ系が最も好ましく、毒
性指数が15前後になる蛋白質系繊維の絹、羊毛、羽毛
等を用いる場合は、マトリックスに混合される繊維に毒
性指数の低いポリエステル系繊維の混率を出来るだけ高
くするのが望ましい。また、側地にもポリエステル繊維
の混率が高いものを使用するのが好ましい。中芯の網状
体を構成する熱可塑性弾性樹脂と、ウェッブを含む袋状
側地を同一種類に統一するのが特に好ましい。例えば中
芯をポリエステル系熱可塑性弾性樹脂、ウェッブを含む
袋状側地をポリエステル繊維に統一することで、枕は個
々に分別せずに再生リサイクルができる。
【0011】本発明の枕の中芯を構成する熱可塑性弾性
樹脂からなる成分は、示差走査型熱量計にて測定した融
解曲線において、融点以下に吸熱ピ−クを有するのが好
ましい。融点以下に吸熱ピ−クを有するものは、耐熱耐
へたり性が吸熱ピ−クを有しないものより著しく向上す
る。例えば、本発明の好ましいポリエステル系熱可塑性
樹脂として、ハ−ドセグメントの酸成分に剛直性のある
テレフタル酸やナフタレン2・6ジカルボン酸などを9
0モル%以上含有するもの、より好ましくはテレフタル
酸やナフタレン2・6ジカルボン酸の含有量は95モル
%以上、特に好ましくは100モル%とグリコ−ル成分
をエステル交換後、必要な重合度まで重合し、次いで、
ポリアルキレンジオ−ルとして、好ましくは平均分子量
が500以上5000以下、特に好ましくは1000以
上3000以下のポリテトラメチレングリコ−ルを15
重量%以上70重量%以下、より好ましくは30重量%
以上60重量%以下共重合量させた場合、ハ−ドセグメ
ントの酸成分に剛直性のあるテレフタル酸やナフタレン
2・6ジカルボン酸の含有量が多いとハ−ドセグメント
の結晶性が向上し、塑性変形しにくく、かつ、耐熱抗へ
たり性が向上するが、溶融熱接着後更に融点より少なく
とも10℃以上低い温度でアニ−リング処理するとより
耐熱抗へたり性が向上する。圧縮歪みを付与してからア
ニ−リングすると更に耐熱抗へたり性が向上する。この
ような処理をした網状体を示差走査型熱量計で測定した
融解曲線に室温以上融点以下の温度で吸熱ピークをより
明確に発現する。なおアニ−リングしない場合は融解曲
線に室温以上融点以下に吸熱ピ−クを発現しない。この
ことから類推するに、アニ−リングにより、ハ−ドセグ
メントが再配列され、疑似結晶化様の架橋点が形成さ
れ、耐熱抗へたり性が向上しているのではないかとも考
えられる。(この処理を疑似結晶化処理と定義する)こ
の疑似結晶化処理効果は、ポリアミド系弾性樹脂やポリ
ウレタン系弾性樹脂にも有効である。
【0012】本発明に於ける天然繊維とは、綿、麻、椰
子殻繊維、ジュ−ト等セルロ−ス系繊維や、羊毛、絹、
羽毛等の蛋白質系繊維などの天然に産する有機繊維を言
う。本発明で言う、天然繊維や合成繊維を主たるマトリ
ックスとするとは、マトリックス繊維の少なくとも50
重量%以上が天然繊維又は合成繊維からなる系を言う。
天然繊維の吸湿性や吸水性を充分発揮させるためにマト
リックス繊維中に占める天然繊維の混率は好ましくは5
0%以上、より好ましくは65%以上、最も好ましくは
100%である。しかして、本発明では、洗濯を可能と
することに配慮するため、洗濯後の水切り性と乾燥速度
を配慮して、平衡水分率の少ない合成繊維を混合して乾
燥速度を高める必要から、平衡水分率の少ない合成繊維
の混率は、好ましくは少なくとも15重量%以上、より
好ましくは30重量%以上50重量%未満である。他
方、火災時の安全性に燃焼ガスの毒性があり、燃焼ガス
の毒性を低減させるには、セルロ−ズ系繊維が好まし
く、蛋白質系繊維を用いる場合は、前述の如く、毒性指
数の低い合成繊維を混合して毒性指数を低減させるのが
望ましい。本発明では、ウェッブを含む袋状側地の毒性
指数は、少なくとも15以下、好ましくは10以下、よ
り好ましくは7以下である。しかして、蛋白質系繊維は
難燃性も有するので、本発明では、ウェッブを含む袋状
側地中の天然繊維は少なくとも50%以上含有させる。
本発明の好ましい実施形態では、天然繊維を所望に応
じ、難燃化処理、低収縮化処理等各種の処理により、所
望の機能を付加した天然繊維を用いることが望ましい。
【0013】本発明における合成繊維とは、熱可塑性樹
脂からなる繊維を言う。熱可塑性樹脂とは、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリオレフィン等が例示できる。な
お、本発明ではガラス転移点温度が少なくとも40℃以
上のものを使用するのが好ましい。例えば、ポリエステ
ルでは、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリ
エチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリシクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレ−ト(PCHDT)、ポリシク
ロヘキシレンジメチレンナフタレ−ト(PCHDN)、
ポリブチレンテレフタレ−ト(PBT)、ポリブチレン
ナフタレ−ト(PBN)、ポリアリレ−ト等、及びそれ
らの共重合ポリエステル等が例示できる。ポリアミドで
は、ポリカプロラクタム(NY6)、ポリヘキサメチレ
ンアジパミド(NY66)、ポリヘキサメチレンセバカ
ミド(NY6−10)等が例示できる。ポリオレフィン
としては、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン・1
(PB・1)等が例示できる。本発明に用いる熱可塑性
樹脂としては、中芯及びウェッブを含む袋状の側地にポ
リエステルを用いる場合は、廃棄する場合に分離すれば
リサイクルが可能で、耐熱性も良好なPET、PEN、
PBN、PCHDT等のポリエステルが特に好ましい。
更には、PET、PEN、PBN、PCHDT等と重縮
合して燐含有エステル形成性化合物を共重合または燐含
有難燃剤を含有してなる難燃性ポリエステル(以下難燃
性ポリエステルと略す)が好ましく、例えば、特開昭5
1−82392号公報、特開昭55−7888号公報、
特公昭55−41610号公報等に例示されたものが挙
げられる。なお、塩化ビニ−ルは自己消火性を有するが
燃焼すると有毒ガスを多く発生すること、及び耐熱耐久
性が劣るので本発明に用いるのは好ましくない。
【0014】本発明は、熱可塑性弾性樹脂からなる線径
が5mm以下の連続した線条を曲がりくねらせループを形
成させつつ互いに接触させて該接触部の大部分が融着し
た3次元立体構造体を形成し、両面が実質的にフラット
化された、見掛けの密度が0.005g/cm3 から0.
10g/cm3 、厚みが5mm以上である網状体を、頭部を
保持する部分の厚みを少なくとも20mm以上とした中芯
に、見掛け密度が0.1g/cm3 以下のウェブの両面を
編織物で被いキルティング縫製した袋状の側地で包まれ
た枕である。
【0015】本発明枕の中芯は、繊径が5mm以下の熱可
塑性弾性樹脂からなる連続した線条を曲がりくねらせ互
いに接触させて該接触部の大部分が融着一体化された3
次元立体構造体を形成し、両面が実質的にフラット化さ
れた網状体のため、ウェッブ層を介して外部から与えら
れた変形、特には局部的に大きい変形応力が与えられた
場合でも、フラット化された網状体の面で変形応力を受
け止め変形応力を分散させ、熱可塑性弾性樹脂からなる
線条が3次元立体構造体を形成し融着一体化されている
ので、構造体全体が変形してエネルギ−変換により変形
応力を吸収させることによりゴム弾性による低い反発力
で変形応力を受け止めるので、極端な局部的沈み込みを
防止し、頭部及び頸部に対し柔らかな把持力で頭部及び
頸部を支えることができる好ましい頸椎保持機能を発現
する。枕では振動吸収機能も要求される。本発明の中芯
が熱可塑性弾性樹脂の網状体からなる枕は、寝返り時に
天然繊維ウェッブや合成繊維ウェッブを介して外部から
与えられた振動を熱可塑性弾性樹脂の振動吸収機能で大
部分の振動を吸収減衰し、好ましい振動吸収機能も発現
する。変形応力が解除されると熱可塑性弾性樹脂のゴム
弾性で容易に元の形態に回復する機能があるので耐へた
り性も良好である。更に、空隙率が高く、通気孔径が著
しく大きいので通気抵抗が低く通気性が著しく良好であ
り、寝返り等による変形応力の変化を受けると熱可塑性
弾性樹脂のゴム弾性を有する線条が3次元立体構造体を
形成し融着一体化されているので、構造体全体が変形に
より圧縮回復して天然繊維ウェッブや合成繊維ウェッブ
を介して透過した中芯中に溜まった蒸気や熱を含む空気
を圧縮時排出し、回復時新鮮な外気と入替えるポンプ機
能を有するため、ウェッブ層と中芯層間の熱及び蒸気の
移動が容易となり蒸れ難くい快適な寝心地を提供できる
枕である。この目的から、本発明の網状体を形成する振
動吸収性と弾性回復性の良い熱可塑性弾性樹脂からなる
線条の線径は5mm以下である。見掛け密度を0.2g/
cm2 以下にした場合、5mmを越えると構成本数が少なく
なり、密度斑を生じて部分的に耐久性の悪い構造がで
き、応力集中による疲労が大きくなり耐久性が低下する
ので好ましくない。本発明の熱可塑性弾性樹脂からなる
線条の線径が細すぎると抗圧縮性が低くなり過ぎて変形
による応力吸収性が低下するので0.01mm以上であ
り、頭部のタッチが柔らかで構成本数の低下による構造
面の緻密性を損なわない0.9mm以下である。より好ま
しくは0.05mm以上、0.8mm以下である。本発明の
網状体の見掛け密度は、0.005g/cm3 では反発力
が失われ、変形応力吸収能力や振動吸収能力が不充分と
なり頸椎保持機能を発現させにくくなる場合があり、
0.15g/cm3 以上では反発力が高すぎて、硬いタッ
チを感じさせ、頭部の形態とのなじみも悪くなる場合が
あり、本発明ではタッチが硬く感じず、頭部とのなじみ
ができる目的で0.10g/cm3 以下である。振動吸収
能力や変形応力吸収機能が生かせてタッチが硬く感じ
ず、頭部とのなじみがよく、頸椎保持機能が良好となる
枕の中芯機能が発現されやすい0.01g/cm3 以上
0.08g/cm3 以下が好ましく、より好ましくは0.
02g/cm3 以上0.06g/cm3 以下である。本発明
における網状体は線径の異なる線状を見掛け密度との組
合せで最適な構成とする異繊度積層構造とする方法も好
ましい実施形態として選択できる。本発明枕の網状体か
らなる中芯の頭部を保持する部分の厚みは20mm以上が
必要である。厚みが20mm未満では応力吸収機能と応力
分散機能が低下して、頭部の沈み込みにより頸部の捩じ
れを防止できる頸椎保持機能が発現できないので好まし
くない。好ましい厚みは力の分散をする面機能と振動や
変形応力吸収機能を発現して、頭部の沈み込みにより頸
部の捩じれを防止できる頸椎保持機能を保持し、底つき
感を与えない枕の中芯の厚みとして30mm以上であり、
より好ましくは頸椎を20mmから30mm持ち上げられる
頭部を保持する部分の厚みとして50mm以上200mm以
下である。頭部を保持する部分の枕の厚みが300mm以
上になると肩と頭部の傾斜角度が大きくなり、頸が伸び
きって頸椎をひねりやすくなるので好ましくない。より
厚い枕を所望する場合は、頭部の沈み込みが大きくなる
ように密度や硬さを調節して、頸椎の持ち上がりが50
mm以下になるようにするのが好ましい。所望に応じて3
00mm以上とする場合、本発明では、弾性樹脂のゴム弾
性を生かして20g/cm2 の荷重で50mm以上200mm
以下の厚みとなるように中芯の構成を調節することがで
きる。非弾性樹脂で構成された網状体のものは荷重に対
する変形量がすくなく本発明のような大きい沈み込みを
付与できないので頸椎保持性が劣り、硬くてタッチも悪
く枕としては好ましくないものである。本発明の枕の厚
みを厚くする場合、中芯を積層構造とすることもでき
る。積層する場合、界面を接合しても良く、非接合でも
面がフラットなので応力の伝達が面で伝達されるので変
形対応性に支障はない。網状体の表面が実質的にフラッ
ト化されてない場合、編織物を介してウェッブ層から伝
達される局部的な外力は、変形応力を面で受けることが
出来ず、表面の線条及び接着点部分までに選択的に伝達
され、変形応力を分散させる機能が低下するので、応力
集中が発生する場合があり、このような外力に対しては
応力集中による疲労が発生して耐へたり性が低下する場
合がある。なお、該線条が熱可塑性弾性樹脂からなる場
合は3次元構造部分で構造全体が変形するので応力集中
は緩和されるが、へたりが進行するに伴い頭部保持機能
も低下する。非弾性樹脂では、そのまま応力が接着点に
集中して構造破壊を生じ回復しなくなる。更には、表面
が実質的にフラット化されてなく凸凹があると頭部に異
物感を与えるため寝心地が悪くなり好ましくない。な
お、線状が連続していない場合は、線条の接着点が応力
の伝達点となるため接着点に著しい応力集中が起こり構
造破壊を生じ耐熱耐久性が劣り好ましくない。構造破壊
しない段階でも抗圧縮性が劣り、頭部保持性が劣る問題
があり、この問題を解決するため密度を高くすると、空
隙率の低下と共に通気性も低下して快適性が低下する。
融着していない場合は、形態保持が出来ず、構造体が一
体で変形しないため、応力集中による疲労現象が起こり
耐久性が劣ると同時に、形態が変形して頭部保持ができ
なくなるので好ましくない。本発明枕の中芯層のより好
ましい融着の程度は、線条が接触している部分の大半が
融着した状態であり、もっとも好ましくは接触部分が全
て融着した状態である。公知の非弾性樹脂のみからなる
線条で構成した網状体では、表面層で吸収できない大き
い変形応力を受けるとゴム弾性を持たないので変形しに
くく大きい反発力を示すため、適度の沈み込みが起こら
ず、強い反発力を示すので不快な頭部支持感を与え好ま
しくない頸椎保持機能を発現する。更に、圧縮変形によ
り塑性変形を生じて回復しなくなり耐久性も劣る。更
に、圧縮回復によるポンプ機能が殆ど有しないので蒸れ
低減化機能が劣る。架橋性発泡ポリウレタンでは、振動
吸収機能や耐へたり性は弾性樹脂のため良好であるが、
応力伝達が容易な構造のため、局部的な変形に容易に追
随して極端な局部的沈み込みを発生し、寝返り時に頭部
が動きにくくなり、頸椎の捩じれを生じやすくなるので
頸椎保持機能が劣る。又、発泡ポリウレタンは通気性が
極めて劣るため蒸れ易く、快適な寝心地が得られない枕
となる中芯である。本発明の枕は好ましいフィット感で
頭部を保持して、水蒸気圧差を利用して汗や湿気をでき
るだけ早く皮膚面から編み織物で包まれたウェッブ層を
介して移動させ蒸れ感を与えない快適な眠りを永続的に
提供するため、見掛け密度が0.1g/cm3 以下の繊維
ウエッブの両面を編織物で被いキルティング縫製した袋
状の側地で包まれたまくらである。ウエッブ層の両面を
編織物で被いキルティング縫製した袋状の側地で中芯を
包むことで、皮膚面で体温まで温度が上昇した汗や水蒸
気は、水蒸気圧差が発生し、編み織物を介して皮膚面か
らウェッブ層へ移動し、次いで中芯が新鮮な空気と入れ
換えるポンプ機能を持つので、ウェッブ層に移動した熱
と水分は中芯を介して外部に放出される相乗効果で皮膚
面が乾燥すると、水分蒸発による皮膚面の温度低下も伴
い蒸れ感を低減させる。ウェッブ層の見掛け密度が0.
1g/cm3を越えるとウェッブ層は通気性が低下し水分
の移動が極端に低下するので、水分の移動からの見掛け
密度は、好ましくは0.06g/cm3 以下、より好まし
くは0.04g/cm3 以下である。かくして、ウェッブ
層と中芯層の相乗効果で蒸れにくく、且つ保温性も優れ
た枕機能を発現できる。ウェッブ層の他の機能として、
繊維間をキルティングにより側地と接合一体化した構造
体を形成しているので、繊維の変形応力に対する自由度
が大きく、局部的な変形応力を受けると繊維の移動が起
こり、構造体全体が変形して側地に伝達された応力が、
熱可塑性弾性樹脂からなるクッション層でエネルギ−変
換により変形応力を吸収されることによりゴム弾性によ
る低い反発力で変形応力を受け止められるので、頭部や
頸部を柔らかな把持力で支えられる相乗効果で皮膚と接
する局所的な高圧縮応力点が形成されにくくなり、より
鬱血しにくい支持機能を発現できる。この機能は側地を
介して新鮮な空気を皮膚面に送ることにより、更なる相
乗効果として床擦れ防止にも有効に作用する。特に顕著
なこの様な効果を付与するには、両面を編織物で被われ
たウェッブ層表面から中芯層側面へ排気される空気の通
気度を10cc/cm2秒以上となる構成にするのが望まし
い。なお、本発明のウェッブ層を被う編織物の通気度は
特には制限されないが、床擦れ防止効果を付与するに
は、ウェッブ層と中芯層を隔てる編織物の通気度は、好
ましくは30cc/cm2 秒以上である。また、表面側の編
織物の通気度も30cc/cm2 秒以上とするのが好まし
い。本発明の枕を構成する側地は、枕の側面を、編織物
のみで構成し、中芯層と外気間の通気性を向上させるこ
とで、中芯層のポンプ機能をより効果的に活用できるの
で好ましい。本発明の枕の側地を構成するウエッブの見
掛け密度は高過ぎると高圧縮応力支持面積の増加による
鬱血防止機能の低下と通気性が劣り蒸れ防止効果も低下
するので見掛け密度が0.1g/cm3 以下が必要であ
る。見掛け密度が低すぎると抗圧縮性が低下するので、
好ましい見掛け密度は0.01g/cm3 以上0.06g
/cm3 以下、より好ましくは見掛け密度は0.03g/
cm3 以上0.05g/cm3 以下である。ウェッブ層の厚
みは、2mm未満ではウェッブの好ましいタッチ感が低下
する。30mm以上では中芯層との相乗効果の有用な前記
機能や適度の沈み込みと柔らかい把持力で支える頸椎や
頭部保持機能と振動吸収機能を低下させる。好ましい厚
みは3mm以上15mm以下、より好ましくは5mm以上10
mm以下である。本発明では、ウエッブ層の両面を編織物
で被いキルティング縫製した袋状の側地で中芯を包むこ
とで、洗濯時に中芯を取り出し、中芯と側地を別々に洗
濯できる。又、所望に応じて特性の異なる中芯層(例え
ば、夏用と冬用の入替え、やや硬めとやや柔かめの入替
え等)を入替えて個人的な好みも満足し易くしている。
逆に、後述するウェッブ層を変えてその好みを満足させ
ることもできるし、その両方を変えることもできる。本
発明の好ましい実施形態として、天然繊維を主たるマト
リックスとしたウエッブを用いることで、天然繊維の優
れた吸湿性及び吸水性が、皮膚面の汗や水蒸気をすばや
く吸収して、天然繊維が吸水又は吸湿した水分を効率よ
く中芯層からポンプ機能で外部に排出するのでウェッブ
層の水蒸気圧が極端に高くなることも防止できる。天然
繊維を主たるマトリックスとしたウェッブ層は、前記し
た如く、洗濯時の乾燥性、難燃性や燃焼ガス毒性以外
に、保温性や蒸れにくさを好みに応じてその種類や混率
を変えることができる。例えば、比較的冷え性の人が温
か目を所望する場合は、マトリックス繊維中の羊毛や真
綿(絹)等の蛋白繊維の混率が60%以上が好ましく、
80%以上100%がより好ましい。また、柔らかなタ
ッチで且つ保温性の良いものを所望する場合、マトリッ
クス繊維中の真綿(絹)や羽毛の混率が70%以上が好
ましく、80%以上100%がより好ましい。他方、や
や涼しい寝心地を所望する場合は、マトリックス繊維中
の麻や綿等のセルロ−ズ系繊維の混率を高くするのが好
ましく、特には埃が少なく、繊維径が太い麻の混率を8
0%以上とするのがより好ましい。好みに応じて所望の
異なるウェッブ層を中芯層の両面に積層して夏冬使い分
ける等の使用形態もとれる。又、本発明の基本機能を失
わない範囲において、中芯層及び、又はウェッブ層に他
の素材が積層されてもかまわない。また、マトリックス
繊維中の天然繊維と混繊する繊維は、天然繊維と混繊で
きる繊維であれば特には制限されない。マトリックス繊
維中の天然繊維と混繊する繊維は、素材も必要に応じ選
択するが、通常はポリエステル繊維でよい。所望に応じ
てウェッブ層の天然繊維にない特性を付加するために、
例えば、防ダニ剤、抗菌剤、消臭剤、難燃剤、芳香剤等
を含有する繊維を混繊して機能を高めたり、撥水性、疎
水性等の特性を利用して水切り乾燥性を改善したり、極
細繊維や極太繊維を混繊して天然繊維の欠点のかバ−や
特徴を倍加する等の機能付与できる繊維を混繊するのが
望ましい。本発明の枕に用いるウェッブ層を構成する天
然繊維や合成繊維の繊度は所望に応じて選択されるが、
通常のカ−ド開繊で使用できる繊度としては、0.5デ
ニ−ルから500デニ−ルであるが、好ましいタッチを
付与する目的から0.5デニ−ルから50デニ−ルであ
る。100デニ−ルを越えるとゴワツキがでて好ましく
ない。本発明まくらは洗濯性が良い。即ち、中芯が通常
の繊維からなるまくらの繊維径0.001mm以下のもの
較べ、本発明のクッション体の大部分を構成する中芯の
線径が0.01mm以上であり、側地のウェッブは繊維の
表面積は大きいが、枕全体での平均の構成本数が少ない
ため、線条の表面積が著しく少ないため線条表面の付着
水分が少なくできるので、水切り性に優れる。水切り性
が良いので乾燥時間を短縮できる。また、本発明の側地
を構成するウェッブが、キルティングされているので、
側地ごとの洗濯でもウェッブの偏りや絡みつきによるフ
ェルト化が生じにくい。キルティングの細かさは特には
限定されないが、好ましくは3cm以上15cm以下のピッ
チ、より好ましくは5cm以上10cm以下のキルトピッチ
である。この為、本発明の枕は頻繁に洗濯でき、結果と
して、清潔な枕を常に使用できる。本発明の枕の洗濯
は、丸洗いも可能であるが、洗濯後の水切り性が天然繊
維をウェッブ層に使用した場合は少し劣るので丸洗いし
た場合は乾燥時間が長く掛かるので、中芯と側地に分割
して側地のウェッブ層の厚みを薄くすることで、水切り
性と乾燥速度を早くできる洗濯方法を採用するのが好ま
しい。本発明の好ましい実施形態としては、中芯の取り
出し、挿入が容易なように、側地に閉鎖できる開閉口を
有するものが良い。病院用の枕では、必要に応じて殺菌
する場合がある。殺菌は100℃未満のエチレンオキサ
イドガス又は130℃の蒸気を用いるのが一般的であ
る。本発明枕の好ましい実施形態、例えば、ワディング
層の天然繊維を低収縮−形態保持処理や脱スケ−ル処理
されたものでは、圧縮応力を付与しないで15分未満で
殺菌することで変形させずに殺菌することが可能である
が、公知のオレフィン系や塩化ビニ−ル系素材を用いた
場合は、耐熱性が劣り殺菌時の加熱で塑性変形し嵩減り
を生じる点が本発明と異なる点である。なお、網状体形
成段階から製品化される任意の段階で上述の疑似結晶化
処理を施すことにより、網状体中の熱可塑性弾性樹脂か
らなる成分を示差走査型熱量計で測定した融解曲線に室
温以上融点以下の温度に吸熱ピークを持つようにすると
熱可塑性弾性樹脂の伸縮性と耐熱性が著しく向上し、製
品の耐熱耐久性も格段に向上するのでより好ましい。
【0016】本発明の中芯を構成する網状体の線条の断
面形状は特には限定されないが、中空断面や異形断面に
することで好ましい抗圧縮性(反発力)やタッチを付与
することができるので特に好ましい。抗圧縮性は繊径や
用いる素材のモジュラスにより調整して、線径を細くし
たり、柔らかい素材では中空率や異形度を高くし初期圧
縮応力の勾配を調整できるし、線径をやや太くしたり、
ややモジュラスの高い素材では中空率や異形度を低くし
て頭部頸椎保持が良好な抗圧縮性を付与する。好ましい
抗圧縮性(反発力)やタッチを付与することができる他
の好ましい方法として、本発明の網状体の線条を複合構
造とする方法がある。複合構造としては、シ−スコア構
造またはサイドバイサイド構造及びそれらの組合せ構造
などが挙げられる。が、特には中芯が大変形してもエネ
ルギ−変換できない振動や変形応力をエネルギ−変換し
て回復できる立体3次元構造とするために線状の表面の
50%以上を柔らかい熱可塑性弾性樹脂が占めるシ−ス
コア構造またはサイドバイサイド構造及びそれらの組合
せ構造などが挙げられる。シ−スコア構造ではシ−ス成
分は振動や変形応力をエネルギ−変換が容易なソフトセ
グメント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂とし、コア成分
は抗圧縮性を示すソフトセグメント含有量が少ない熱可
塑性弾性樹脂で構成し適度の沈み込みによる頭部や頸椎
等の接触部への快適なタッチを与えることができる。サ
イドバイサイド構造では振動や変形応力をエネルギ−変
換が容易なソフトセグメント含有量が多い熱可塑性弾性
樹脂の溶融粘度をソフトセグメント含有量が少ない抗圧
縮性を示す熱可塑性弾性樹脂の溶融粘度より低くして線
状の表面を占めるソフトセグメント含有量が多い熱可塑
性弾性樹脂の割合を多くした構造(比喩的には偏芯シ−
ス・コア構造のシ−スに熱可塑性弾性樹脂を配した様な
構造)として線状の表面を占めるソフトセグメント含有
量が多い熱可塑性弾性樹脂の割合を80%以上としたも
のが特に好ましく、最も好ましくは線状の表面を占める
ソフトセグメント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂の割合
が100%のシ−スコアである。ソフトセグメント含有
量が多い熱可塑性弾性樹脂の線状の表面を占める割合が
多くなると、溶融して融着するときの流動性が高いので
接着が強固になる効果があり、構造が一体で変形する場
合、接着点の応力集中に対する耐疲労性が向上し、耐熱
性や耐久性がより向上する。中芯の網状体に機能性を付
与するため、例えば、防ダニ剤、抗菌剤、消臭剤、難燃
剤、芳香剤等を含有又は付与することができる。
【0017】次に本発明の製法を述べる。本発明は、複
数のオリフィスを持つ多列ノズルより熱可塑性弾性樹脂
をその融点より20℃から80℃高い溶融温度で、該ノ
ズルより下方に向けて吐出させ、溶融状態で互いに接触
させて融着させ3次元構造を形成しつつ、引取り装置で
挟み込み冷却槽で冷却せしめた後、切断し、頭部を保持
する部分の厚みが20mm以上となるようにした中芯に、
天然繊維や合成繊維のウェッブの両面を編織物で被いキ
ルティング縫製した袋状の側地を被せる枕の製法であ
り、好ましくは、製品化に至る任意の工程で網状体を構
成する熱可塑性弾性樹脂の融点より少なくとも10℃以
下の温度でアニ−リングよる疑似結晶化処理を行う枕の
製法であり、単板を、又は単板を積層後熱可塑性弾性樹
脂の融点より少なくとも10℃以下の温度で圧縮熱成形
を疑似結晶化処理と同時に行う枕の製法である。網状体
は、熱可塑性弾性樹脂を一般的な溶融押出機を用いて溶
融し、複数のオリフィスを持つ多列ノズルに供給し、オ
リフィスより下方へ吐出する。この時の溶融温度は、熱
可塑性弾性樹脂の融点より20℃〜80℃高い温度であ
る。熱可塑性弾性樹脂の融点より80℃を越える高い溶
融温度にすると熱分解が著しくなり熱可塑性弾性樹脂の
ゴム弾性特性が低下するので好ましくない。他方、熱可
塑性弾性樹脂の融点より10℃以上高くしないとメルト
フラクチャ−を発生し正常な線条形成が出来なくなり、
また、吐出後ル−プ形成しつつ接触させ融着させる際、
線条の温度が低下して線条同士が融着しなくなり接着が
不充分な網状体となる場合があり好ましくない。好まし
い溶融温度は融点より20℃から60℃高い温度、より
好ましくは融点より25℃から40℃高い温度である。
オリフィスの形状は特に限定されないが、中空断面(例
えば三角中空、丸型中空、突起つきの中空等となるよう
形状)及び、又は異形断面(例えば三角形、Y型、星型
等の断面二次モ−メントが高くなる形状)とすることで
前記効果以外に溶融状態の吐出線条が形成する3次元構
造が流動緩和し難くし、逆に接触点での流動時間を長く
保持して接着点を強固にできるので特に好ましい。特開
平1−2075号公報に記載の接着のための加熱をする
場合、3次元構造が緩和し易くなり平面的構造化し、3
次元立体構造化が困難となるので好ましくない。網状体
の特性向上効果としては、見掛けの嵩を高くでき軽量化
になり、また抗圧縮性が向上し、弾発性も改良できへた
り難くなる。中空断面では中空率が80%を越えると断
面が潰れ易くなるので、好ましくは軽量化の効果が発現
できる10%以上70%以下、より好ましくは20%以
上60%以下である。オリフィスの孔間ピッチは線状が
形成するル−プが充分接触できるピッチとする必要があ
る。緻密な構造にするには孔間ピッチを短くし、粗密な
構造にするには孔間ピッチを長くする。本発明の孔間ピ
ッチは好ましくは3mm〜20mm、より好ましくは5mm〜
10mmである。本発明では所望に応じ異密度化や異繊度
化もできる。列間のピッチ又は孔間のピッチも変えた構
成、及び列間と孔間の両方のピッチも変える方法などで
異密度層を形成できる。また、オリフィスの断面積を変
えて吐出時の圧力損失差を付与すると、溶融した熱可塑
性弾性樹脂を同一ノズルから一定の圧力で押し出される
吐出量が圧力損失の大きいオリフィスほど少なくなる原
理を使って長手方向の区間でオリフィスの断面積が異な
る列を少なくとも複数有するノズルを用い異繊度線条か
らなる網状構造体を製造することができる。次いで、該
ノズルより下方に向けて吐出させ、ル−プを形成させつ
つ溶融状態で互いに接触させて融着させ3次元構造を形
成しつつ、引取りネットで挟み込み、網状体の表面の溶
融状態の曲がりくねった吐出線条を45°以上折り曲げ
て変形させて表面をフラット化すると同時に曲げられて
いない吐出線条との接触点を接着して構造を形成後、連
続して冷却媒体(通常は室温の水を用いるのが冷却速度
を早くでき、コスト面でも安くなるので好ましい)で急
冷して本発明の3次元立体網状構造体化した網状体を得
る。ノズル面と引取り点の距離は少なくとも40cm以下
にすることで吐出線条が冷却され接触部が融着しなくな
ることを防ぐのが好ましい。吐出線条の吐出量5g/分
孔以上と多い場合は10cm〜40cmが好ましく、吐出線
条の吐出量5g/分孔未満と少ない場合は5cm〜20cm
が好ましい。網状体の厚みは溶融状態の3次元立体構造
体両面を挟み込む引取りネットの開口幅(引取りネット
間の間隔)で決まる。本発明では上述の理由から引取り
ネットの開口幅は5mm以上とする。次いで水切り乾燥す
るが冷却媒体中に界面活性剤等を添加すると、水切りや
乾燥がしにくくなったり、熱可塑性弾性樹脂が膨潤する
こともあり好ましくない。尚、ノズル面と樹脂を固化さ
せる冷却媒体上に設置した引取りコンベアとの距離、樹
脂の溶融粘度(網状体形成時の溶融粘度は好ましくは5
00ポイズから10000ポイズであり、20000ポ
イズを越えるとル−プ形成速度が遅くなり、緻密な網状
構造を形成しにくくなるので好ましくない。)、オリフ
ィスの孔径と吐出量などにより所望のループ径や線径を
きめられる。冷却媒体上に設置した間隔が調整可能な一
対の引取りコンベアで溶融状態の吐出線条を挟み込み停
留させることで互いに接触した部分を融着させつつ、連
続して冷却媒体中に引込み固化させ網状体を形成する
時、上記コンベアの間隔を調整することで、融着した網
状体が溶融状態でいる間で厚み調節が可能となり、所望
の厚みのものが得られる。コンベア速度も速すぎると、
接触点の形成が不充分になったり、融着点が充分に形成
されるまでに冷却され、接触部の融着が不充分になる場
合がある。また、速度が遅過ぎると溶融物が滞留し過
ぎ、密度が高くなるので、所望の見掛け密度に適したコ
ンベア速度を設定する必要がある。次いで本発明では、
該網状体を一旦冷却後、連続して、又は、非連続に疑似
結晶化処理を行い所定の枕の大きさに切断して、又は、
所定の枕の大きさに切断後疑似結晶化処理される。熱成
形する場合は疑似結晶化処理と熱成形を同時に行う。所
定の形状の雌金型に所定の枕の大きさに切断した網状体
を挿入して、必要に応じ、積層して、加熱流体を通じて
加熱し、雄金型で圧縮成形し、次いで冷却する方法と、
雄金型で圧縮してから加熱流体を通じて加熱成形し、次
いで冷却する方法があるが、形状の仕上がりは前者が優
れている。なお、本発明における結晶化処理は、製品化
に至る任意の工程で熱可塑性弾性樹脂の少なくとも融点
(Tm)より10℃以上低く、Tanδのα分散立ち上
がり温度(Tαcr)以上で行う。この処理で、融点以
下に吸熱ピ−クを持ち、疑似結晶化処理しないもの(吸
熱ピ−クを有しないもの)より耐熱耐へたり性が著しく
向上する。本発明の好ましい疑似結晶化処理温度は(T
αcr+10℃)から(Tm−20℃)である。単なる
熱処理により疑似結晶化させると耐熱耐へたり性が向上
する。が更には、10%以上の圧縮変形を付与してアニ
−リングすることで耐熱耐へたり性が著しく向上するの
でより好ましい。また、該網状体を一旦冷却後、乾燥工
程を経する場合、乾燥温度をアニ−リング温度とするこ
とで同時に疑似結晶化処理を行うができる。また、製品
化する工程で別途疑似結晶化処理を行うができる。かく
して本発明の枕の中芯が得られる。他方、ウェッブ層の
マトリックスに混綿する天然繊維以外の合成樹脂からな
るマトリックス繊維(合成繊維)は公知の方法で得られ
るステープルなら良いが、好ましくは、熱可塑性非弾性
樹脂を非対象冷却法又は複合紡糸法により潜在捲縮能を
付与し、延伸後熱処理により立体捲縮を発現させて切断
または、切断後熱処理して立体捲縮を発現させて得るの
が好ましい。合成繊維は耐へたり性と耐熱性も要求され
るので、初期引張り抵抗度が少なくとも35g/デニ−
ル以上で、70℃での初期引張り抵抗度が少なくとも1
0g/デニ−ル以上にしたものが好ましい。嵩高性と抗
圧縮性からの立体捲縮の捲縮度は15%以上、捲縮数は
10〜25個/インチが好ましい。かくして得られた合
成繊維はウェッブ層の主たるマトリックスとして、又は
主たるマトリックスである天然繊維と所望の配合量にて
混合開繊する。天然繊維と合成繊維は混合比率を主たる
マトリックスである繊維と従たる繊維とが100/0〜
50/50重量比として、オ−プナ−等で予備開繊混合
した後カ−ド等で開繊し、3次元化構造とした開繊ウエ
ッブを形成し、厚みが3mmから10mmとした時、見掛け
密度が0.1g/cm3 以下、好ましくは、見掛け密度が
0.01g/cm3 から0.06g/cm3 となるように積
層したウェッブ層とする。好ましくは、次いで常法によ
り厚みが3mmから10mmとした時見掛け密度が0.01
g/cm3 から0.06g/cm3 となるようにウェッブに
パンチ密度5本/cm2 以上30本/cm2 以下でニードル
パンチして形態を安定化したウェッブ層として、次い
で、両面を編織物で被い、見掛け密度が0.1g/cm3
以下、好ましくは、見掛け密度が0.01g/cm3 から
0.06g/cm3 となるように圧縮しながら、キルティ
ングして中芯を出し入れできる開閉口をつけた袋状の側
地に縫製される。袋状の側地は、ウェッブが枕の両面を
巻いたように位置するように縫製され、サイドの側面は
編織物のみが設置されるように構成することで、サイド
側面の通気性を高めると、新鮮な外気を入れ換える中芯
のポンプ機能がより向上するので好ましい。かくして袋
状の側地を得る。次いで、該側地に中芯を挿入され、本
発明の枕を得る。側面の側地の処理は角部を他の布帛を
被せてパイピング縫いにしてもよい。
【0018】本発明の枕は、所望の性能を満たすため、
該網状体や該ウェッブ層及び編織物を適切に選択する必
要がある。また、枕の形状も、例えば頭部の保持部分を
その形状に合わせて凹状にする場合や、四角い形状や丸
い形状、各種サイズ等その要求される目的により決める
のが望ましい。更には、要求性能に合うべき他の素材、
例えば、異なる網状体、短繊維集合体からなる硬綿クッ
ション材、不織布等と組合せて用いることも可能であ
る。また、樹脂製造過程以外でも性能を低下させない範
囲で製造過程から成形体に加工し、製品化する任意の段
階で難燃化、防虫抗菌化、耐熱化、撥水撥油化、着色、
芳香等の機能付与を薬剤添加等の処理加工ができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例で本発明を詳述する。
【0020】なお、実施例中の評価は以下の方法で行っ
た。 1. 融点(Tm)および融点以下の吸熱ピ−ク 島津製作所製TA50,DSC50型示差熱分析計を使
用し、昇温速度20℃/分で測定した吸発熱曲線から吸
熱ピ−ク(融解ピ−ク)温度を求めた。 2. Tαcr ポリマ−を融点+10℃に加熱して、厚み約300μm
のフイルムを作成して、オリエンテック社製バイブロン
DDVII型を用い、110Hz、昇温速度1℃/分で測
定したTanδ(虚数弾性率M”と弾性率の実数部分
M’との比M”/M’)のゴム弾性領域から融解領域へ
の転移点温度に相当するα分散の立ち上がり温度。 3. 室温伸長回復率 ポリマ−を融点+10℃に加熱して、厚み約300μm
のフイルムを作成して、オリエンテック社製テンシロン
UTM4型を用い、伸長速度100%にて300%伸長
後歪みを0%に戻し、2分間放置後再度破断まで伸長さ
せた時の、再度伸長時に応力が発現する伸長率を300
%から差し引いた伸長率を300%で除した値を%で示
す。(n=3) 4. 70℃伸長回復率 ポリマ−を融点+10℃に加熱して、厚み約300μm
のフイルムを作成して、オリエンテック社製テンシロン
UTM4型を用い、70℃雰囲気にした加熱オーブン中
で伸長速度100%にて10%伸長歪みを付与して24
時間保持した後、歪みを0%に戻し、5分間放置後再度
破断まで伸長させた時の、再度伸長時に応力が発現する
伸長率を10%から差し引いた伸長率を10%で除した
値を%で示す。(n=3) 5. 見掛け密度 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、4か所の高さ
を測定し、体積を求め試料の重さを体積で徐した値で示
す。(n=4の平均値) 6. 線条の繊径 試料を10箇所から各線条部分を切り出し、アクリル樹
脂で包埋して断面を削り出し切片を作成して断面写真を
得る。拡大した断面写真より線径を求め、拡大倍率で叙
した値(n=10の平均値) 7. 融着 試料を目視判断で融着しているか否かを接着している繊
維同士を手で引っ張って外れないか否かで外れないもの
を融着していると判断する。 8. 耐熱耐久性(70℃残留歪) 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、50%圧縮し
て70℃乾熱中22時間放置後冷却して圧縮歪みを除き
1日放置後の厚みと処理前の厚みの差と処理前の厚みと
の比を%で示す(n=3の平均値) 9. 繰返し圧縮歪 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、島津製作所製
サ−ボパルサ−にて、25℃65%RH室内にて50%
の厚みまで1Hzのサイクルで圧縮回復を繰り返し2万
回後の試料を1日放置後の厚みと処理前の厚みの差と処
理前の厚みとの比を%で示す。(n=3の平均値) 10.通気度 編織物は、直接側地を株式会社テクノワ−ルド社製(コ
スモ計器設計品)通気量測定器、高圧タイプを用い測定
した通気量(cc/cm2 秒)を通気度として示す。袋状側
地を介して網状体に排出できる通気量は、袋状側地の片
面を網状体で被われた試料を直径10cmの円筒状に打ち
抜き、側面をシ−ルできる試料厚みに相当する高さの内
径10cmの金属筒に5%圧縮した状態で入れ、上下を5
%圧縮厚み分のパッキンでシ−ルして横漏れしないよう
にしたサンプルを作成し、株式会社テクノワ−ルド社製
(コスモ計器設計品)通気量測定器、高圧タイプを用い
測定した通気量(cc/cm2 秒)を通気度として示す。 11.水切り性 作成した枕の重量を測定後に水槽に浸して10分後に取
り出し、できるだけ水切りして、30℃RH65%の雰
囲気の室内で壁に立てかけ24時間放置後の重量を測定
して残留水分の量を求め、以下の基準で評価した。残留
水分が5%以下:◎、残留水分が7%以下:○、残留水
分が10%以下:△、残留水分が10%以上:× 12.着用感 28℃RH75%室内でパネラ−を作成した枕を着用さ
せて布団に寝かせて以下の評価をおこなった。(n=
5)なお、敷布団は硬綿布団にシ−ツを敷き、掛け布団
はダウン/フェザ−:90/10混合羽毛1.8kg入り
を使用させた。 (1) 違和感:寝たときの「頭部に感じる違和感」の程度
を感覚的に定性評価した。感じない;◎、殆ど感じな
い;○、やや感じる;△、感じる;× (2) 沈み込み:寝たときの頭部保持状況の程度を感覚的
に定性評価した。適度の沈み込みで非常に心地よい;
◎、沈み込みやや少又はやや大で心地良い;○、沈み込
み小又は大で心地よさにやや欠ける;△、沈み込み過ぎ
又は沈み込まないで心地よさを感じない;× (3) 蒸れ感:2時間寝ていて、頭部や首筋等の枕と接す
る部分に感じる蒸れ感を感覚的に定性評価した。殆ど感
じない:◎、僅かに蒸れを感じる;○、やや蒸れを感じ
る;△、蒸れを著しく感じる;× (4) 頸椎保持感:6時間以上寝かせて目覚めた後の首筋
の状態を感覚的に定性評価した。:首筋が痛い;×、首
筋が少しおかしい:△、首筋は普通;○、爽快で軽い;
【0021】実施例1 ポリエステル系エラストマ−として、ジメチルテレフタ
レ−ト(DMT)又は、ジメチルナフタレ−ト(DM
N)と1・4ブタンジオ−ル(1・4BD)を少量の触
媒と仕込み、常法によりエステル交換後、ポリテトラメ
チレングリコ−ル(PTMG)を添加して昇温減圧しつ
つ重縮合せしめポリエ−テルエステルブロック共重合エ
ラストマ−を生成させ、次いで抗酸化剤1%及び難燃剤
10%(燐含有量5000〜10000ppm)を添加
混合後ペレット化し、50℃48時間真空乾燥して得ら
れた熱可塑性弾性樹脂原料の処方を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】幅120cm、長さ10cmのノズル有効面に
幅方向の孔間ピッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mm
の千鳥配列としたオリフィス形状は外径2mm、内径1.
6mmでトリプルブリッジの中空形成性断面としたノズル
に、得られた熱可塑性弾性樹脂原料を別々の押出機にて
溶融し、A−1をシ−ス成分に、A−2をコア成分とな
るようにオリフィス直前で分配し、溶融温度245℃に
て単孔当たりの吐出量2.0g/分(A−1:1g/
分、A−2:1g/分)にてノズル下方に吐出させ、ノ
ズル面12cm下に冷却水を配し、幅140cmのステンレ
ス製エンドレスネットを平行に10cm間隔で一対の引取
りコンベアを水面上に一部出るように配して、該溶融状
態の吐出線状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部
分を融着させつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態
の網状体の両面を引取りコンベア−で挟み込みつつ毎分
1mの速度で25℃の冷却水中へ引込み固化させ両面を
フラット化した後引取り、水切り後、連続して120℃
の加熱空気を循環させたセッタ−中を15分間通過させ
冷却後、幅35cm、長さ60cmの大きさに切断して得た
中芯用の網状体は断面形状がシ−スコア構造の三角おむ
すび型の中空断面で中空率が40%、線径が1.2mmの
融点以外に126℃に吸熱ピープをもつ線条が、形成す
るル−プの互いの接触点は殆ど融着により接合され、両
面は実質的にフラット化され、平均の見掛け密度が0.
046g/cm2 、厚み9.5cm、繰返し圧縮歪み2.8
%、耐熱耐久性11.2%であった。別途、合成繊維
は、常法により、極限粘度0.63と0.56のPET
を重量比50/50に分配して単孔当たり3.0g/分
孔(1g/分:1g/分)として紡糸温度265℃にて
紡糸速度1300m/分で複合紡糸し、次いで、70℃
及び180℃にて2段延伸して得た延伸糸を64mmに切
断し170℃にてフリ−熱処理して立体捲縮を発現さ
せ、中空断面で中空率32%のシ−スコア構造の繊度6
デニ−ル、初期引張り抵抗度38g/デニ−ル、捲縮度
20%、捲縮数18個/インチの合成繊維を得た。次い
で、マトリックス繊維として、クチクル層表面のエピ層
を除去し、難燃加工したメリノ羊毛と合成繊維を85/
15重量比で混合し、オ−プナ−にて予備開繊した後カ
−ドで開繊して得たウエッブを厚みが8mmとなったとき
の見掛け密度が0.05g/cm2 となるようにパンチ密
度10本/cm2 でニ−ドルパンチして所定の大きさに切
断したウェッブ層に東洋紡績製ハイムのポリエステル繊
維からなる通気度30cc/cm2 秒のブロードを被せて1
0cm間隔の菱形格子状にキルトし、中芯が入る開閉口を
持ち、サイド側面はブロ−ドのみで構成した所定の大き
さに縫製された袋状の側地を作成し、中芯を側地に挿入
して挿入口をとじ本発明の枕を得た。得られた枕の評価
結果を表2に示す。表2で明らかごとく、耐熱性、耐久
性、折り曲げ性、水切り性に優れ、側地の通気性も良
く、着用感の良好な枕である。なお、この枕は燃焼ガス
の毒性指数は6.0であった。このことから、火災時の
安全性も高い枕であることが判る。
【0024】
【表2】
【0025】実施例2 幅120cm、長さ5cmのノズル有効面に幅方向の孔間ピ
ッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mmの千鳥配列とし
たオリフィス形状は外径2mm、内径1.6mmでトリプル
ブリッジの中空形成性断面としたノズルに、得られた熱
可塑性弾性樹脂A−3を押出機にて溶融し、溶融温度2
35℃にて単孔当たりの吐出量2.0g/分にてノズル
下方に吐出させ、ノズル面12cm下に冷却水を配し、幅
140cmのステンレス製エンドレスネットを平行に4.
5cm間隔で一対の引取りコンベアを水面上に一部出るよ
うに配して、該溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせル
−プを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造
を形成し、毎分1mの速度で25℃の冷却水中へ引込み
固化させた後引取り、水切り後、連続して120℃の加
熱空気を循環させたセッタ−中を15分間通過させ冷却
後、所定の大きさに切断して得た中芯用の網状体は、断
面形状は中空おむすび型断面で、線径が1.2mmの融点
以外に125℃に吸熱ピークをもつ線条が、形成するル
−プの互いの接触点は殆ど融着により接合され、平均の
見掛け密度が0.048g/cm2 、厚み4.5cm、繰返
し圧縮歪み5.8%、耐熱耐久性10.8%であった。
次いで、開繊綿でホルマリン加工したラミ−綿と実施例
1で使用した合成繊維を85/15重量比で混合し、オ
−プナ−にて予備開繊した後カ−ドで開繊して得たウエ
ッブを見掛け密度が0.05g/cm2 となるように積層
し、ニ−ドルパンチしなかった以外実施例1と同様にし
て作成した袋状の側地に該網状体を2層に積層して挿入
して得た枕の評価結果を表2に示す。表2で明らかごと
く、耐熱性、耐久性、水切り性に優れ、側地の通気性も
良く着用感の良好な枕である。なお、この枕は燃焼ガス
の毒性指数は5.0であった。このことから、火災時の
安全性が良い枕であることが分かる。
【0026】実施例3 幅120cm、長さ5cmのノズル有効面に幅方向の孔間ピ
ッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mmの千鳥配列とし
たオリフィス形状は外径1mm丸断面としたノズルに、得
られた熱可塑性弾性樹脂原料A−4を押出機にて溶融
し、溶融温度235℃にて単孔当たりの吐出量2.0g
/分にてノズル下方に吐出させ、ノズル面15cm下に冷
却水を配し、幅140cmのステンレス製エンドレスネッ
トを平行に平行に4.5cm間隔で一対の引取りコンベア
を水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線
状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着さ
せつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の
両面を引取りコンベア−で挟み込みつつ毎分1mの速度
で25℃の冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化
した後引取り、水切り後、幅30cm、長さ60cmに切断
し、2枚を積層して角型で中央を後頭部を支持できるよ
うな円錐形の凹みを形成できる雌金型に挿入し、140
℃の加熱空気を循環させて昇温後雄金型で圧縮し10分
間圧縮成形後、冷却して得た中芯用の両面がル−プが9
0°折り畳まれて実質的にフラット化された網状体は、
断面形状が丸断面で、線径が0.9mmの融点以外に15
5℃に吸熱ピークをもつ線条が、形成するル−プの互い
の接触点は殆ど融着により接合され、両面が実質的にフ
ラット化され、平均の見掛け密度が0.052g/c
m2 、厚み4.5cm、繰返し圧縮歪み8.0%、耐熱耐
久性18.4%であった。(円錐形の凹みは深さ10m
m)次いで、実施例1で得た合成繊維を開繊し、実施例
2と同様にして得た袋状の側地に挿入して得た枕の評価
結果を表2に示す。表2で明らかごとく、耐熱性、耐久
性、水切り性に優れ、側地の通気性も良く頭部のフィッ
ト性がよく着用感の良好な枕である。なお、この枕は難
燃性で燃焼ガスの毒性指数は5.0であった。このこと
から、火災時の安全性も良いベット用マットであること
が分かる。
【0027】実施例4 ポリウレタン系エラストマ−として、4・4’ジフェニ
ルメタンジイソシアネ−ト(MDI)とPTMG及び鎖
延長剤として1・4BDを添加して重合し次いで抗酸化
剤2%を添加混合練込み後ペレット化し真空乾燥してポ
リエ−テル系ウレタンポリマ−の処方を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】得られた熱可塑性弾性樹脂(シ−ス成分:
B−1、コア成分:B−2)を溶融温度220℃とした
以外実施例1と同様にして得た網状体の線条のシ−スコ
ア構造の断面形状が三角おむすび型の中空断面で中空率
40%、線径が1.1mmの融点以外に126℃に吸熱ピ
ークをもつ線条が、形成するル−プの互いの接触点は殆
ど融着により接合され、両面が実質的にフラット化さ
れ、平均の見掛け密度が0.047g/cm2 、厚み9.
5cm、繰返し圧縮歪み3.6%、耐熱耐久性7.5%で
あった。次いで、実施例2で使用した袋状の側地に該網
状体を挿入して得た枕の評価結果を表2に示す。表2で
明らかごとく、耐熱性、耐久性、水切り性に優れ、側地
の通気性も良く着用感の良好な枕である。
【0030】比較例1 メルトインデックス12のポリプロピレン(PP)単成
分のみを溶融温度を220℃とした以外、実施例2と同
様にして得た網状体は、中実丸断面で、線径が1.8m
m、の融点以外に吸熱ピークをもたない線条が、形成す
るル−プの互いの接触点は殆ど融着により接合され、両
面が実質的にフラット化され、平均の見掛け密度が0.
047g/cm2 、厚み4.5cm、繰返し圧縮歪み29.
6%、耐熱耐久性49.8%であった。次いで、精練し
たインド綿と実施例1で使用した合成繊維を70/30
重量比で混合し、オ−プナ−にて予備開繊した後カ−ド
で開繊して得たウエッブを厚み6mmとなるときの見掛け
密度が0.05g/cm2 となるように積層して実施例2
と同様にして作成した袋状の側地に該網状体を挿入して
得た枕の評価結果を表2に示す。表2で明らかごとく、
非弾性オレフィンからなる網状体のため、水切り性には
優れるが、耐熱性、耐久性、側地の通気性は良いので蒸
れ感は少ないが、それ以外の着用感が著しく劣るベット
マットであり、難燃性も不合格になり火災時には問題が
でる枕である。
【0031】比較例2 幅120cm、長さ10cmのノズル有効面に幅方向の孔間
ピッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ10mmの千鳥配列と
したオリフィス形状は外径1mm丸断面としたノズルに、
得られた熱可塑性弾性樹脂原料A−4を押出機にて溶融
し、溶融温度245℃にて単孔当たりの吐出量3.0g
/分にてノズル下方に吐出させ、ノズル面5cm下に冷却
水を配し、幅140cmのステンレス製エンドレスネット
を平行に平行に9.5cm間隔で一対の引取りコンベアを
水面上に一部出るように配して、該溶融状態の吐出線状
を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着させ
つつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の両
面を引取りコンベア−で挟み込みつつ毎分1mの速度で
25℃の冷却水中へ引込み固化させ両面をフラット化し
た後引取り、水切り後、所定の大きさに切断して得た網
状体は、断面形状が丸断面で、線径が5.9mmの融点以
外に吸熱ピークをもたない線条が、形成するル−プの互
いの接触点は殆ど融着により接合され、両面が実質的に
フラット化され、平均の見掛け密度が0.074g/cm
2 、厚み9.5cm、繰返し圧縮歪み18.3%、耐熱耐
久性28.4%であった。次いで、比較例1と同様にし
て得た枕の評価結果を表2に示す。表2で明らかごと
く、水切り性、蒸れ感の少ない点に優れるが、耐熱性、
耐久性、蒸れ感以外の着用感が劣る枕である。なお、こ
の枕の燃焼ガスの毒性指数は5.1であった。
【0032】比較例3 溶融温度245℃にて、ノズル面30cm下に引取りコン
ベアネットを配し、引き取り速度を0.5m/分とした
以外、比較例2と同様の方法で得た網状体は、断面形状
が丸断面で、線径が1.9mmの融点以外に吸熱ピークを
もたない線条が、形成するル−プの互いの接触点は殆ど
融着により接合され、両面が実質的にフラット化され、
平均の見掛け密度が0.15g/cm2 、厚み9.5cm、
繰返し圧縮歪み19.4%、耐熱耐久性28.7%であ
った。次いで、比較例2と同様にして得た枕の評価結果
を表2に示す。表2で明らかごとく、水切り性、蒸れ感
の少ない点に優れるが、耐熱性、耐久性、蒸れ感以外の
着用感が劣る枕である。なお、この枕は燃焼ガスの毒性
指数は5.1であった。
【0033】比較例4 単孔当たりの吐出量0.3g/分とし、ノズル面5cm下
に引取りコンベアネットを配し、引き取り速度を1.9
m/分とした以外、比較例3と同様の方法で得た網状体
は、断面形状が丸断面で、線径が0.4mmの融点以外に
吸熱ピークをもたない線条が、形成するル−プの互いの
接触点は殆ど融着により接合され、両面が実質的にフラ
ット化され、平均の見掛け密度が0.004g/cm2
厚み9.5cm、繰返し圧縮歪み13.6%、耐熱耐久性
22.4%であった。次いで、比較例2と同様にして得
た枕の評価結果を表2に示す。表2で明らかごとく、通
気性、水切り性に優れるが、耐熱性、耐久性、着用感が
劣る枕である。
【0034】比較例5 溶融温度230℃にて、単孔当たりの吐出量1.5g/
分とし、ノズル面60cm下に引取りコンベアネットを配
し、引き取り速度を1m/分とした以外、比較例2と同
様の方法で得た網状体は、断面形状が丸断面で、線径が
1.9mmの融点以外に吸熱ピークをもたない線条となる
が、線条がル−プを形成しないで接触点が殆どできず、
網状体を形成しなかった。この線条を無理に見掛け密度
が0.05g/cm2 、厚み9.5cmのウエッブ状とし、
次いで、比較例2と同様にして得た枕の評価結果を表2
に示す。表2で明らかごとく、接触点が接合されない場
合は、着用感が劣る枕になる。なお、この枕は着用感が
劣悪なため他の評価をしていない。
【0035】比較例6 溶融温度245℃にて、単孔当たりの吐出量1.5g/
分とし、ノズル面20cm下に引取りコンベアネットを配
し、片側のコンベアネットの表面に5mmの凹凸を付けた
ものとし、引き取り速度を1m/分とした以外、比較例
2と同様の方法で得た網状体は、断面形状が丸断面で、
線径が0.9mmの融点以外に吸熱ピークをもたない線条
が、形成するル−プの互いの接触点は殆ど融着により接
合され、片面は実質的にフラット化されているが、他面
は凹凸を有する、平均の見掛け密度が0.035g/cm
2 、最も厚い場所の厚み9.5cm、繰返し圧縮歪み1
9.5%、耐熱耐久性29.2%であった。次いで、比
較例2と同様にして得た枕の評価結果を表2に示す。こ
の枕は側地の表面が凸凹の弛みとなり見栄えの悪い枕に
なった。表2で明らかごとく、水切り性、蒸れ感、圧迫
感の少ない点に優れるが、耐熱性、耐久性がやや劣り、
凸凹側を使った着用感では違和感があり、着用感がやや
劣る枕である。なお、この枕の燃焼ガスの毒性指数は
5.1であった。
【0036】比較例7 幅120cm、長さ2cmのノズル有効面に幅方向の孔間ピ
ッチ5mm、長さ方向の孔間ピッチ5mmの千鳥配列とした
オリフィス形状は外径1mm丸断面としたノズルを用い、
単孔当たりの吐出量0.6g/分とし、ノズル面5cm下
に引取りコンベアネットを配し、1.2cm間隔で一対の
引取りコンベアを水面上に一部出るように配して、引き
取り速度を1.0m/分とした以外、比較例3と同様の
方法で得た網状体は、断面形状が丸断面で、線径が0.
6mmの融点以外に吸熱ピークをもたない線条が、形成す
るル−プの互いの接触点は殆ど融着により接合され、両
面が実質的にフラット化され、平均の見掛け密度が0.
025g/cm2 、厚み1.2cm、繰返し圧縮歪み17.
5%、耐熱耐久性27.9%であった。次いで、厚みを
変更した以外比較例2と同様にして得た袋状の側地に該
網状体を1枚挿入して得た枕の評価結果を表2に示す。
表2で明らかごとく、水切り性に優れるが、耐熱性、耐
久性が劣り、中芯が薄すぎて底つきや頸椎保持が悪く着
用感が著しく劣る枕である。
【0037】比較例8 疑似結晶化処理しなかった以外実施例3と同様にして得
た網状体の特性は断面形状が丸断面で、線径が0.9mm
の融点以外に135℃に吸熱ピークをもたない線条が、
形成するル−プの互いの接触点は殆ど融着により接合さ
れ、両面が実質的にフラット化され、平均の見掛け密度
が0.048g/cm2 、厚み4.5cm、繰返し圧縮歪み
16.5%、耐熱耐久性26.4%であった。別途、精
練したインド綿と実施例1で使用した合成繊維を70/
30重量比で混合し、オ−プナ−にて予備開繊した後カ
−ドで開繊して得たウエッブを見掛け密度が0.12g
/cm2 となるようにパンチ密度10本/cm2 でニ−ドル
パンチして所定の大きさに切断したウェッブを比較例1
と同様にして作成した袋状の側地に該網状体を挿入して
得た枕の評価結果を表2に示す。表2より明らかなごと
く、ウェッブの密度が高すぎるため、側地の通気性が悪
く、着用感も劣る枕であった。
【0038】比較例9 比較例8に用いた網状体を東洋紡績製ハイムのポリエス
テル繊維からなる通気度30cc/cm2秒のブロードを用い
て所定の形状に縫製された側地に挿入して得た枕の評価
結果を表2に示す。表2より明らかなごとく、タッチが
やや劣るが他の着用感は良いが、耐熱耐久性が劣る枕で
あった。
【0039】比較例10 見掛け密度が0.05g/cm3 の市販のポリエステル硬
綿を厚み5mmにスライスし、所定の大きさに切断したも
のをウェッブの替わりに用いた袋状の側地を作成し、比
較例8で用いた網状体を挿入して比較例8と同様にして
得たベット用マットの評価結果を表2に示す。表2で明
らかごとく、着用感はやや劣り、耐熱性、耐久性、水切
り性も劣る枕である。
【0040】比較例11 米綿をカ−ドウエッブとして積層し、見掛け密度が0.
05g/cm3 、厚み10cmとなるようにした玉綿を所定
の大きさに縫製されたポリエステル繊維の布帛からなる
側地に挿入して得られた枕の評価結果を表2に示す。表
2で明らかごとく、着用感はやや良いが、耐熱性、耐久
性、水切り性が劣る枕である。
【0041】比較例12 厚み10cm、見掛け密度0.05g/cm3 の市販のポリ
エステル硬綿をクッション材とし、所定の大きさに縫製
されたポリエステル繊維の布帛からなる側地に挿入して
得られた枕の評価結果を表2に示す。表2で明らかごと
く、着用感はやや劣り、耐熱性、耐久性、水切り性は著
しく劣る枕である。
【0042】比較例13 厚み10cm、見掛け密度0.05g/cm3 の市販の発泡
ポリウレタンを中芯とし、比較例2と同様にして得られ
た枕の評価結果を表2に示す。表2で明らかごとく、耐
熱性、耐久性は優れているが、水切り性、側地の通気性
は良いが着用感が劣る枕である。
【0043】
【発明の効果】天然繊維や合成繊維のウェッブを編織物
で被いキルトした袋状の側地を伸長回復性の良い熱可塑
性弾性樹脂からなる線条が融着一体化され表面をフラッ
ト化した網状体を中芯にした枕、及び、製法であるの
で、蒸れ難く着用感が良好で、耐熱耐久性に優れ、火災
時に有毒ガスの発生が少なく、MRSA等の雑菌を除去
するための洗濯が可能な一般家庭用、病院用及びホテル
用等に最適な枕、及び、製法を提供できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に中芯を配置し、該中芯を見掛密
    度が0.1g/cm3以下のウェッブの両面を編織物で被
    いキルティング縫製した袋状の側地で包み込んだ枕であ
    り、前記中芯は、熱可塑性弾性樹脂からなる線径が5mm
    以下の連続した線条を曲がりくねらせランダムループを
    形成し、それぞれのループの接触部の大部分が融着され
    てなる三次元立体構造網状体で形成され、該三次元立体
    構造網状体は上、下両面が実質的にフラット化されてお
    り、見掛密度が0.005〜0.10g/cm3 であり、
    且つ、頭部を保持する部分の厚みが少なくとも20mm以
    上となっていることを特徴とする枕。
  2. 【請求項2】 ウェッブが天然繊維を主たるマトリック
    スとした請求項1記載の枕。
  3. 【請求項3】 中芯を構成する熱可塑性弾性樹脂が、室
    温での300%伸長後の回復率(室温伸長回復率)が2
    0%以上、70℃での10%伸長を24時間保持した後
    の回復率(70℃伸長回復率)が30%以上である請求
    項1記載の枕。
  4. 【請求項4】 中芯を構成する網状体の線径が0.05
    〜0.9mm、見掛けの密度が0.02〜0.06g/cm
    3 、厚みが30〜200mmである請求項1記載の枕。
  5. 【請求項5】 熱可塑性弾性樹脂からなる成分を示差走
    査型熱量計で測定した融解曲線に室温以上融点以下の温
    度に吸熱ピ−クを持つ三次元立体構造網状体を用いた請
    求項1記載の枕。
  6. 【請求項6】 中芯を構成する三次元立体構造網状体の
    線条の断面形状が中空断面又は及び異形断面である請求
    項1記載の枕。
  7. 【請求項7】 中芯を構成する熱可塑性弾性樹脂がポリ
    エステルである請求項1記載の枕。
  8. 【請求項8】 袋状の側地の通気度が20cc/cm2 秒以
    上である請求項1記載の枕。
  9. 【請求項9】 複数のオリフィスを持つ多列ノズルより
    熱可塑性弾性樹脂をその融点より20〜80℃高い溶融
    温度で、該ノズルより下方に向けて吐出させ、溶融状態
    で互いに接触させて融着させ3次元立体構造を形成しつ
    つ、引取り装置で挟み込み冷却槽で冷却せしめた後、切
    断し、頭部を保持する部分の厚みが20mm以上となるよ
    うにした三次元立体構造網状体の中芯に、天然繊維や合
    成繊維のウェッブの両面を編織物で被いキルチィング縫
    製した袋状の側地を被せることを特徴とする枕の製法。
  10. 【請求項10】 製品化に至る任意の工程で網状体を構
    成する熱可塑性弾性樹脂の融点より少なくとも10℃以
    下の温度でアニ−リングよる疑似結晶化処理を行う請求
    項9記載の枕の製法。
  11. 【請求項11】 三次元立体構造体の単板を又は、単板
    を積層後、熱可塑性弾性樹脂の融点より少なくとも10
    ℃以下の温度で圧縮熱成形を疑似結晶化処理と同時に行
    う請求項9記載の枕の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014174343A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Fuji Xerox Co Ltd クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置
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CN109774182A (zh) * 2019-01-30 2019-05-21 东莞市宏祥机械设备有限公司 一种指套自动生产设备
JP2021194157A (ja) * 2020-06-11 2021-12-27 株式会社アンジュ

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