JPH09286609A - チタニアとシリカの複合粒子の製造方法 - Google Patents

チタニアとシリカの複合粒子の製造方法

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JPH09286609A
JPH09286609A JP12762296A JP12762296A JPH09286609A JP H09286609 A JPH09286609 A JP H09286609A JP 12762296 A JP12762296 A JP 12762296A JP 12762296 A JP12762296 A JP 12762296A JP H09286609 A JPH09286609 A JP H09286609A
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JP12762296A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Matsuda
仁 松田
Keiichi Ikuta
敬一 生田
Hidemi Miyawaki
英実 宮脇
Kaoru Hieta
薫 冷田
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた印刷後不透明度を紙に付与するための
TiO2 /SiO2 複合粒子の製造方法。 【解決手段】 ケイ酸アルカリ水溶液に温度20〜55
℃で一回目の鉱酸を添加し、温度を65〜95℃に昇温
する間にシリカの2次粒子の生成を行い、その後結晶性
の二酸化チタンをTiO2 /全SiO2 の割合が2〜2
5重量%となるように添加した後、追加のケイ酸アルカ
リ水溶液を反応開始時のケイ酸アルカリ水溶液に含有さ
れるシリカの重量当り2〜40重量%添加し、その後更
に鉱酸を添加して得られたスラリーのpHを3〜6.5
の範囲とし、次いで、湿式で粉砕及び/又は分級するこ
とを特徴とするチタニアとシリカの複合粒子の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙に際し紙の填
料として用いられ、優れた白色度と不透明度、とりわけ
顕著に優れた印刷後不透明度を紙に付与するチタニアと
シリカの複合粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、紙は軽量化される傾向にあるが、
特に印刷用紙を軽量化すると紙に印刷した場合の不透明
度が低下し、印字が紙の反対側から透き通ってみえると
いう問題が生じ、好ましくないので、紙へ印刷した後の
不透明度の低下を防止するために紙に様々な填料を添加
することが一般に行われている。そして、不透明度を向
上させるという目的のために無機系及び有機系の各種の
填料の研究開発が行われているが、現在においても、な
お安価で十分に不透明度の向上効果のあるものは開発さ
れるに至っていない。又、最近ではより一層軽量化が強
化される傾向が強いので、印刷した際のインク中の油成
分の浸透を抑制することによる印刷後の不透明度を向上
させる能力に加えて、白紙の不透明度を向上させる能力
を備えた填料の出現が強く望まれている。
【0003】前記各種填料の中で二酸化チタンのよう
に、白紙不透明度は向上させるが、インキの浸透を抑制
する能力が劣っており、更に光散乱能を最大に発揮でき
る粒子径の範囲においては、パルプに添加して抄紙機で
抄紙する際の歩留りが非常に悪く、不経済であるもの、
或いは有機系の尿素−ホルマリン樹脂のように印刷後不
透明度及び白紙不透明度の向上能力を合わせ持ってはい
るが、それぞれの向上させる絶対能力が不足しているも
のが一般に知られている。また、含水ケイ酸のように、
他の種類の填料より価格は安く、パルプに添加して抄紙
した場合、紙へ印刷後不透明度を付与する効果もある
が、白紙不透明度に対する効果を含めてまだ十分満足す
べき水準に到達していないものも知られている。
【0004】特公平6−45451号公報には、前記填
料の有する欠点を克服すべくチタニアとシリカの複合体
としたものが開示されている。しかしながら、この複合
体は、酸化チタンの存在下、又は不存在下に、ケイ酸ア
ルカリ水溶液に、その水溶液のpHが1〜7になるよう
にチタンの酸性溶液を少なくとも30分以上の時間を費
やして添加し、80℃から該水溶液の沸点の温度の範囲
に加熱することにより製造されており、得られる複合体
は、複合体に含まれているチタニアとシリカが相互に結
合して単一の化合物を形成しているか、或いはミクロブ
レンドとなっているか、或いはこの両方の形態で混在す
るという構造を有する非晶質体であり、このようなチタ
ニアは光散乱能の観点からみて最適な結晶質構造を有し
ていないという欠点がある。
【0005】即ち、中和反応の際に結晶質二酸化チタン
が添加されても、その大部分はチタニアとシリカの複合
体に覆われてしまっている。このため、複合体に含まれ
ているチタニアと酸化チタンは、その潜在的に有する散
乱能力を十分に活かしきれていない。又、前記公報に
は、この複合体を紙の填料として添加した際の印刷後不
透明度と白紙不透明度への効果の程度についての具体的
な記載がなされていないばかりか、複合体は固体状物質
として得られるためにハンドリング性が悪く、粉砕や取
り扱いに労力を要し、効率よく製造することが極めて困
難である。
【0006】本発明者等は、従来技術の有する欠点を解
消すべく、ケイ酸アルカリ水溶液に鉱酸を添加し、シリ
カの2次粒子を形成した後、結晶性の二酸化チタンをp
H7以上で添加し、次いで得られるスラリーに更に鉱酸
を添加、中和し、平均粒子径が3〜25μmで1〜30
μmの粒子径のものを80重量%以上含有する、二酸化
チタンと、シリカの2次粒子からなるチタニアとシリカ
の複合粒子及びその製造方法を提案した。この方法によ
り製造されるチタニアとシリカの複合粒子をパルプに内
添して抄紙して得られる紙の白色度、白紙不透明度及び
印刷後不透明度は改善されるが、前記複合粒子を製造す
る際に用いた二酸化チタンの全てがシリカの二次粒子と
複合化しているわけでなく、又、得られた複合粒子のス
ラリーを湿式で粉砕処理すると、既に複合化している二
酸化チタンが一部が脱離して、紙の不透明度を改善する
のに寄与しておらず、用いた高価な二酸化チタンが無駄
に使用されたことになり、複合粒子の製造方法には改善
の余地が残されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
状況に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、ケイ酸アルカリ水
溶液を鉱酸により中和してシリカの2次粒子が析出し始
めた時に、又は前記2次粒子が形成された後に、結晶性
の二酸化チタンを添加し、得られたスラリーのpHを特
定範囲に調整することによってチタニアとシリカの複合
粒子を製造する際に、シリカの2次粒子を生成させ、二
酸化チタンを添加する前、又は添加時に、必要に応じて
シリカの2次粒子を高せん断力により分散させてから、
二酸化チタンを添加し、又は前記二酸化チタンを添加し
た後に高せん断力により分散し、その後に更に少量のケ
イ酸アルカリを追加して添加することにより、二酸化チ
タンのシリカ2次粒子への定着量を増加させ、更に二酸
化チタンがシリカの2次粒子から脱離するのを抑制で
き、この方法により得られるチタニアとシリカの複合粒
子を抄紙に際してパルプと一緒に添加して用いると紙の
白色度と不透明度、とりわけ印刷後不透明度が顕著に改
善されるという優れた効果があることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
【0008】本発明の目的は、抄紙に際しパルプ原料と
一緒に添加して用いて紙に極めて優れた白色度と不透明
度を付与し得るチタニアとシリカの複合粒子の製造法に
おいて、シリカの二次粒子に担持されていない二酸化チ
タンの量を減少させ、これによって複合粒子をパルプに
添加して抄紙した際に、紙の白色度と不透明度、とりわ
け印刷後不透明度を顕著に改善することのできるチタニ
アとシリカの複合粒子の製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、ケイ酸
アルカリ水溶液に鉱酸を添加し、シリカの2次粒子を形
成した後に、二酸化チタンを添加し、更に鉱酸を添加
し、中和して、二酸化チタンと二酸化ケイ素の2次粒子
からなるチタニアとシリカの複合粒子を製造する方法に
おいて、ケイ酸アルカリ水溶液に温度20〜55℃で一
回目の鉱酸を添加し、温度を65〜95℃に昇温する間
にシリカの2次粒子の生成を行い、その後結晶性の二酸
化チタンをTiO2 /全SiO2 の割合、すなわち、最
終的に鉱酸によりpH3〜6.5に調整されたスラリー
中に含まれる全シリカ(SiO2 )の量に対するTiO
2 の割合が2〜25重量%となるように添加した後、追
加のケイ酸アルカリ水溶液を反応開始時のケイ酸アルカ
リ水溶液に含有されるシリカの重量当り2〜40重量%
添加し、その後更に鉱酸を添加して得られたスラリーの
pHを3〜6.5の範囲とし、次いで、湿式で粉砕及び
/又は分級することを特徴とするチタニアとシリカの複
合粒子の製造方法である。
【0010】本発明の第二は、前記シリカの2次粒子の
生成開始から、スラリーのpHを3〜6.5の範囲に調
整するための鉱酸を添加する前までの間に、少なくとも
1回前記スラリーに高せん断力を与えて分散させること
を特徴とする請求項1記載のチタニアとシリカの複合粒
子の製造方法である。
【0011】本発明の第三は、前記シリカの2次粒子を
析出させた後、鉱酸を添加して、pHを8〜12の範囲
に調整し、その後結晶性の二酸化チタンを添加すること
を特徴とする本発明第一又は第二に記載のチタニアとシ
リカの複合粒子の製造方法である。
【0012】本発明の第四は、ケイ酸アルカリ水溶液に
鉱酸を添加し、シリカの2次粒子を形成させる際に、該
ケイ酸アルカリ水溶液の中和に必要な鉱酸量の30〜7
0重量%の鉱酸を添加することを特徴とする本発明第一
乃至第三のいずれか一つに記載のチタニアとシリカの複
合粒子の製造方法である。
【0013】本発明の第五は、高せん断力をシリカの2
次粒子を含むスラリーに与え分散せしめた後の、レーザ
ー回析式粒度分布測定装置によるシリカの2次粒子径を
3〜40μmの範囲とすることを特徴とする本発明第一
乃至第四のいずれか一つに記載のチタニアとシリカの複
合粒子の製造方法である。
【0014】本発明の第六は、湿式粉砕及び/又は分級
した後のチタニアとシリカの複合粒子が、前記粒度測定
装置による平均粒子径が3〜30μmで、1〜30μm
のものを80〜99重量%の範囲含有することを特徴と
する本発明第一乃至第五のいずれか一つに記載のチタニ
アとシリカの複合粒子の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明が提供しようとするチタニ
アとシリカの複合粒子の製造方法は、ケイ酸アルカリ水
溶液に特定量の鉱酸を添加した後、昇温し、シリカの2
次粒子が析出し始めた後に、又は前記シリカの2次粒子
が析出した後に、必要に応じて鉱酸を添加し、最終的に
鉱酸によりpHが3〜6.5に調整されたスラリーに含
まれる全シリカ(SiO2 )の重量に対する結晶性の二
酸化チタンの割合(TiO2 /全SiO2 )が2〜25
重量%となるように、結晶性の二酸化チタンを添加し、
続いて追加のケイ酸アルカリ水溶液を、中和反応開始時
のケイ酸アルカリ水溶液中に含まれるシリカに換算した
重量に対して2〜40重量%となるように添加するが、
この際必要に応じて該ケイ酸アルカリ水溶液中のシリカ
の2次粒子スラリーに、又は該シリカの2次粒子と二酸
化チタンの粒子からなるスラリーに、高せん断力を与
え、十分分散せしめ、更に鉱酸により得られたスラリー
のpHを3〜6.5に調整し、次いで生成したチタニア
とシリカの複合粒子を湿式で粉砕及び/又は分級するこ
とから構成されている。
【0016】本発明で用いられるケイ酸アルカリ水溶液
は、特に限定されないが、ケイ酸ソーダ水溶液又はケイ
酸カリウム水溶液が好適である。ケイ酸アルカリ水溶液
のモル濃度はモル比(SiO2 /Na2 O又はK2 O)
が2.0〜3.4の範囲から選ぶのが好適である。又、
ケイ酸アルカリ水溶液の濃度は、水溶液中のシリカ(S
iO2 )分で3〜15重量%の範囲から選ばれる。この
範囲よりも濃度が高いと反応中の溶液の粘度が高くなっ
てしまい、又濃度が低いと反応液量が多くなって非効率
的となる。又、反応中においても反応溶液中のシリカ濃
度を3〜15重量%の範囲に保持するのが好ましい。本
発明で用いられる鉱酸としては公知のものが何等制限な
く使用できる。具体的には、鉱酸として塩酸、硫酸、硝
酸等が挙げられるが、硫酸が入手が容易で、比較的安価
であるため好適に用いられる。鉱酸の濃度は、特に制限
されないが一般には10〜30重量%の範囲から選ばれ
る。
【0017】本発明では、ケイ酸アルカリ水溶液へ鉱酸
を2回以上の複数回に分けて添加し、一回目の鉱酸の添
加は、中和の開始時で水溶液の温度が20〜55℃の範
囲において行われ、次いで温度を65〜95℃に昇温し
て、シリカの2次粒子を生成させるが、この時の鉱酸量
は、全ケイ酸アルカリ水溶液を中和するのに必要な全鉱
酸量の35〜70重量%の範囲の量を、一回目の鉱酸と
して、添加の際に水溶液のpHが7を下まわることのな
いように、前記ケイ酸アルカリ水溶液に一挙に又は連続
的に短時間で添加する。
【0018】一回目の鉱酸を添加後、ケイ酸アルカリ水
溶液を撹拌しながら10〜30分のように短時間で65
〜95℃の範囲の温度に昇温してシリカの2次粒子を析
出、生成させる。シリカの2次粒子が生成し始めた際、
又は生成した後に、必要に応じてシリカの2次粒子を熟
成し、次いで必要に応じて高速でせん断力を与えて分散
せしめておいて、この溶液又はスラリーに結晶性の二酸
化チタンを添加し、次いで予め準備しておいた二回目の
ケイ酸アルカリ水溶液を一挙に又は連続的に添加し、更
に二酸化チタンと中和により生成したシリカの2次粒子
を含むスラリーのpHを3〜6.5、好ましくは4〜6
の範囲に調製するための鉱酸を一挙に又は連続的に添加
し、その後必要に応じて更に熟成した後、スラリーを湿
式で粉砕及び/又は分級する。結晶性の二酸化チタンを
添加する際の反応溶液のpHは、8〜12の範囲に維持
しておく方がより優れた効果が得られるので、必要に応
じて二酸化チタンを添加する前に鉱酸を添加し、pHの
調整が行われる。又結晶性の二酸化チタンを添加する前
及び後のスラリーの温度は、90〜100℃の範囲に維
持しておく方がチタニアとシリカの複合粒子に、より優
れた効果を付与することができるので好ましい。
【0019】本発明では、鉱酸を添加してケイ酸アルカ
リ水溶液を部分的に中和し、温度を前記の範囲に上げて
シリカの2次粒子を生成させ、必要に応じて十分な熟成
及び/又は高速でのせん断力による分散処理を施し、そ
の後鉱酸の添加によりpH8〜12の範囲に調整し、又
はその調整なしに、結晶性の二酸化チタンを添加し、続
いて追加のケイ酸アルカリを添加した後、再び鉱酸を添
加し、該スラリーのpHを3〜6.5の範囲に調整し、
その後必要に応じて熟成を施し、又は熟成なしに前記の
湿式による粉砕及び/又は分級するというふうに、熟成
と高せん断力による分散を各単位操作の間に組み合わせ
て設けると、より優れた性能を有するチタニアとシリカ
の複合粒子が安定して得られる。又、フロックの生成や
熟成を促進する際に、スラリーの粘度を低く維持して安
定化させるため硫酸ナトリウムのような電解質物質を予
め添加して用いてもよい。尚、本発明における熟成と
は、緩い撹拌を伴ってスラリーを所定の時間、例えば2
0〜180分間、所定の温度、例えば65〜100℃に
維持することをいう。
【0020】本発明におけるシリカの2次粒子の分散処
理は、シリカの2次粒子の生成開始と、鉱酸によるスラ
リーのpHを3〜6.5にする間の任意の場所、即ち、
シリカの2次粒子の生成開始から、シリカの2次粒子の
析出が完了し、続いて結晶性の二酸化チタンを添加する
前までの工程、前記結晶性の二酸化チタンの添加開始か
ら、二酸化チタンの添加が完了し、続いて追加のケイ酸
アルカリを添加する前までの工程、追加のケイ酸アルカ
リの添加開始から添加完了までの工程及び追加のケイ酸
アルカリの添加が完了から、スラリーのpHを3〜6.
5の範囲に調整するための鉱酸を添加する前までの工程
のいずれか一つの工程において、前記スラリーに、少な
くとも1回高せん断力を与えて十分に分散させ、それに
よって前記2次粒子の粒子径を小さくすると同時に分布
範囲を狭くする。分散を行わない場合の前記2次粒子の
粒子径は、スラリーの攪拌の程度にもよるが、10μm
〜2mmの範囲にあり、この場合は、複合粒子とした後
に湿式による粉砕と分級を強化する必要がある。
【0021】前記したように、スラリーに高せん断力を
与えて分散を十分に行う場合は、その分散の程度は、レ
ーザー回析式粒度分布測定装置によるシリカの2次粒子
の平均粒子径が3〜40μm、好ましくは5〜30μm
の範囲となるように調整される。平均粒子径が40μm
を超えたシリカの2次粒子では、分散なしの場合と同
様、得られる複合粒子の平均粒子径を3〜30μmの範
囲が80〜99重量%の範囲を達成するにはその後の湿
式による粉砕処理をかなり強化する必要があるので、粉
砕処理による二酸化チタンの脱離が生じる恐れが生じる
ので好ましくない。前記分散処理をすることで得られた
複合粒子の紙の不透明度を向上させる能力が向上する
が、これはシリカの2次粒子を分散処理することにより
シリカ粒子の表面積が大きくなり、二酸化チタンがより
多く吸着され、二酸化チタンのシリカ粒子への歩留りが
増加するとともに、二酸化チタンがより均一にシリカ表
面に複合化するためであると推定される。本発明の分散
処理に用いられる高せん断力が得られる装置としては、
連続式ホモミキサー、ホモジナイザー、インラインミキ
サー、ディスクリファイナー、サンドグラインダー等の
公知のものが挙げられ、適宜選択して用いられる。
【0022】本発明のチタニアとシリカの複合粒子に
は、結晶性の二酸化チタンが全シリカ重量に対して2〜
25重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲で含まれ
ている。前記二酸化チタンが2重量%未満では、得られ
る複合粒子は所望の印刷後不透明度と白紙不透明度を紙
に付与することができず、25重量%を超えると、優れ
た白色度や不透明度の向上効果が得られるが、その向上
の傾向は頭打ちとなり、高価な酸化チタンに起因して複
合粒子の製造コストが高くなるので経済的に適さなくな
る。
【0023】本発明のチタニアとシリカの複合粒子に使
用される結晶性の二酸化チタンは、特に限定されず、結
晶型はルチル型、アナターゼ型のどちらでもよく、又、
シリカ、アルミナ等で表面処理を行ったものでもよく、
その平均粒子径は50〜400nm、好ましくは100
〜300nmの範囲である。平均粒子径がこの範囲より
大きくても小さくても光散乱能力が低くなってしまうの
で適さない。
【0024】本発明により得られるチタニアとシリカの
複合粒子は、X線回析測定により二酸化チタンの結晶ピ
ークが確認でき、又走査型電子顕微鏡による観察により
シリカの表面に二酸化チタンの粒子が担持されて存在し
ていることが確認できる。更に、レーザー回析式粒度分
布測定装置(型式:SALD−1100、島津製作所
製)によって、結晶性の二酸化チタン及びシリカの単独
品を単に前記複合粒子の場合と同じ比率で混合したもの
の粒度分布や、分散処理を行わなかったものの粒度分布
又は二酸化チタン添加後に二回目のケイ酸アルカリ水溶
液を添加しないで製造した複合粒子の粒度分布と、本発
明による複合粒子の粒度分布とを比較してみると、本発
明の複合粒子の場合、二酸化チタン由来の粒度分布のピ
ークがかなり減少していることが判明し、これらのこと
から複合粒子は、2次粒子を形成しているシリカ粒子を
核としてその表面領域に前記二酸化チタン粒子が定着し
た粒子を形成していると推定された。
【0025】本発明のチタニアとシリカの複合粒子を製
造する際には、ケイ酸アルカリ水溶液の中和に必要な鉱
酸の一部(中和に必要な鉱酸の35〜70%)を一回目
として温度55℃以下で添加し、次いで温度を65〜9
5℃に上げ、シリカの2次粒子が生成し始めた後に、又
は前記2次粒子の生成が終わってから、結晶性の二酸化
チタンをpHが7以上、好ましくは8〜12の範囲にお
いて添加する。そのために、必要に応じて、一回目の鉱
酸を添加した後で、続いて結晶性の二酸化チタンを添加
する前に鉱酸を添加し、水溶液のpHを前記範囲内に調
整することが行われる。シリカの2次粒子の熟成は、結
晶性の二酸化チタンの添加前で、又は添加前と添加後の
両方で行ってもよい。
【0026】本発明では、二酸化チタンの添加後、更に
二回目のケイ酸アルカリ水溶液を、反応開始時の最初の
ケイ酸アルカリ水溶液中のシリカ分に対して2〜40重
量%、好ましくは5〜30重量%、部分的な中和が完了
し、結晶性の二酸化チタンが添加されているスラリーへ
添加する。このケイ酸アルカリ水溶液のシリカ分として
の添加量が、反応開始時の最初のケイ酸アルカリ水溶液
のシリカ分に対して2重量%よりも少ないと、二酸化チ
タンの定着が不十分となり、40重量%よりも多いと二
酸化チタンを覆ってしまうために填料としての不透明度
や白色度向上の性能が不十分なものとなってしまい好ま
しくない。二回目のケイ酸アルカリ水溶液を添加する際
のスラリーの温度は、特に限定されないが、この工程の
前後で設定された温度と同じ温度とするのが効率上好適
である。
【0027】本発明によるチタニアとシリカの複合粒子
を、抄紙の際にパルプ原料に添加して用いることによっ
て、得られる紙に高い不透明性が付与される機構につい
ては明らかではないが、結晶性の二酸化チタンを添加し
た後に更にケイ酸アルカリ水溶液を添加することによ
り、既にシリカの2次粒子を核としてそのシリカ粒子の
表面領域に結晶性の二酸化チタンがより均一に担持、定
着している結合力を更に強化する上、シリカの2次粒子
と結合していない二酸化チタンを新たに固着させる結
果、湿式粉砕や分級の際に二酸化チタンが脱離し難くな
ると同時に、二酸化チタンのシリカの2次粒子への定着
量も増加するために、二酸化チタンの有する特性をより
効率的に発現させることができ、その相乗効果により複
合粒子自体には、紙に白色度や不透明度を、より一層顕
著に向上させる能力が付与されていると考えられる。
又、本発明の複合粒子は、結晶性の二酸化チタンがシリ
カ粒子と複合化されているために、二酸化チタンとシリ
カをそれぞれ混合して或いは別々に紙に添加し、抄紙し
た時に比べて、抄紙の際に二酸化チタンの歩留りが向上
するという効果もある。
【0028】本発明法によるチタニアとシリカの複合粒
子は、スラリー状で得られ、その搬送や貯蔵も公知の設
備がそのまま利用できる。又、本発明で得られる前記複
合粒子は、紙の填料として用いる場合、予め湿式粉砕及
び/又は湿式分級して用いられる。湿式粉砕のための装
置としては、公知の連続式ホモミキサー、コロイドミ
ル、ディスクリファイナー、サンドグラインダー、ボー
ルミル、ロッドミル等が挙げられ、これらの中から粉砕
機を適宜選択して用い、湿式粉砕して更に分級する場合
は、前記複合体は、公知の振動スクリーンのような分級
機で湿式分級し、複合体の70〜75μm を超える粗大
粒子を除去して填料として用いられる。このような処理
を施して得られる複合体は、レーザー回析式粒度分布測
定装置による平均粒子径は3〜30μm、好ましくは6
〜25μmの範囲にあり、1〜30μmの粒子径のもの
が80〜99重量%の範囲で含有され、窒素ガス吸着に
よるBET法による比表面積が90〜140m2 /g、
JIS K 5101による吸油量が200〜350g
/100gの範囲のものである。1〜30μmの粒子径
のものが99重量%を超えた数値とするには、二酸化チ
タンの添加率を少なくして、粉砕条件を厳しくする必要
がある。
【0029】以上説明したように、本発明の製造方法に
より得られるチタニアとシリカの複合粒子は、シリカの
2次粒子を核として結晶性の二酸化チタンが前記シリカ
粒子の表面領域に、より均一に担持されており、抄紙に
際し填料として用いられると、紙に優れた白色度と不透
明度、とりわけ顕著に優れた印刷後不透明度を付与する
ことができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。尚、以下の実施例において、%は、全て重量%で
ある。
【0031】実施例1 市販の3号ケイ酸ソーダ水溶液(徳山曹達製、固形分濃
度30%)240gを純水にて1000gに希釈し、シ
リカ(二酸化ケイ素)濃度を72g/kgとして2リッ
トルのステンレスビーカーに入れ、温度50℃において
無水硫酸ナトリウム17.9gを加え、スリーワンモー
ターで撹拌しながら硫酸(濃度20%)72g(中和に
必要な鉱酸の40%)を15分間かけて連続的に添加し
た。一回目の鉱酸の添加が終わった後、撹拌しながら1
5分間で温度を95℃まで昇温し、二酸化チタン(JA
−2、平均粒子径250nm、テイカ製)8.4gを添
加した。その後、希釈により得られたシリカ濃度が72
g/kgのケイ酸ソーダ水溶液350gをスラリー液へ
添加し、続いて、残余のアルカリを中和して、更に弱酸
性とするために二回目の硫酸90gを15分間で連続的
に添加した。この時のスラリーのpHは5.3であっ
た。全シリカ重量当りの二酸化チタンの重量割合、%
(100×TiO2 /SiO2 )は10%、一回目のシ
リカ重量当りの二回目のシリカの重量割合、%(100
×二回目SiO2 /一回目SiO2 )は5%であった。
【0032】次いで、この反応生成物を含むスラリーに
直径2.0〜2.6mmのガラスビーズ1500gを加
え、50℃に保温しながら、スリーワンモーターにて4
50rpmで、9分間撹拌して粉砕処理を行い、このス
ラリーをJIS 200メッシュの標準篩を通過させ、
篩を通過しない残さを除去した。複合粒子は前記レーザ
ー回析式粒度分布測定装置でその平均粒子径を測定した
ところ8.86μm であり、1〜30μm の範囲のもの
が85.4%含有されていた。篩を通過した複合粒子ス
ラリーをブフナーロートにて濾過し、ケーキ状複合粒子
を得、これを水に分散させ、撹拌し、再度スラリーと
し、スラリー濃度を8%に調製した。
【0033】次に、針葉樹晒クラフトパルプ(NBK
P)15%、サーモメカニカルパルプ(TMP)34
%、機械パルプ(GP)11%及び新聞脱墨古紙パルプ
(DIP)40%からなる混合パルプ絶乾25gを、水
道水に分散し2リットルに希釈して1.25%濃度のパ
ルプスラリーとし、これに、前記複合粒子スラリーを、
パルプ絶乾重量当り3%の複合粒子となるように添加
し、2分間撹拌後、硫酸バンド(Al2 (SO4 3
18H2 O)をパルプ絶乾重量当り1%添加、2分間撹
拌して全体を12.5リットルに希釈し、充分に混合し
た後TAPPI標準の角型シートマシンで坪量40.0
g/m2 の紙を抄いて、乾燥した。
【0034】この手抄きシートを温度20℃、相対湿度
65%の部屋で調湿した後、線圧40kg/cmで実験
用マシンカレンダーに2回通過させ平滑度を調整し、そ
の後白色度及び不透明度の紙質試験と、印刷試験を下記
の試験法で行い、評価を行った。用いた試験方法は次の
通りである。 (1)白色度 JIS P 8123に準拠して測定した。 (2)白紙不透明度 JIS P 8138に準拠して測定し、反射率89.
5%の裏当て板を使用した。 (3)印刷後の不透明度 新聞用オフセットインキを用いて、RI印刷試験機にて
11×21cmの大きさのベタ印刷を行い、印刷後の不
透明度Y(%)は式1で定義した。 Y(%)={(印刷後の裏面の反射率)/(未印刷の裏面の反射率)}×100 ・・・(1)
【0035】更に、製造コストと総合評価を以下の基準
で行った。製造コストは、TiO2 /SiO2 =5%以
下を「比較的安い、◎」、5%を超え10%以下を「普
通、○」、10%を超え25%以下を「やや高い、
△」、25%を超えるものを「高い、×」で表示した。
総合判定は、白色度が53.0%以上、白紙不透明度が
84.0%以上、印刷後不透明度が86.0%以上で製
造コストが◎のものを「最も良い、◎」、特性は備えて
いるが製造コストが△以上のものを「良い、○」、特性
は備えているが製造コストが×のものを「悪い、△」、
いずれかの特性が一つでも前記の数値に未達なものを
「非常に悪い、×」と表示した。 製造コスト:◎〜比較的安い、○〜普通、△〜やや高い、×〜高い 総合評価 :◎〜最も良い、 ○〜良い、△悪い、 ×〜非常に悪い
【0036】実施例2 市販の3号ケイ酸ソーダ水溶液(徳山曹達製、固形分濃
度30%)240gを純水にて1000gに希釈し、シ
リカ(二酸化ケイ素)濃度を72g/kgとして2リッ
トルのステンレスビーカーに入れ、温度50℃において
無水硫酸ナトリウム17.9gを加え、スリーワンモー
ターで撹拌しながら硫酸(濃度20%)72g(中和に
必要な鉱酸の40%)を15分間かけて連続的に添加し
た。一回目の鉱酸の添加が終わった後、撹拌しながら1
5分間で温度を85℃まで昇温した。この温度でそのま
ま撹拌を続け60分間熟成を行い、次いで、95℃まで
昇温し、二回目の硫酸36gを連続的に添加してpH1
0.9とした後、二酸化チタン(JA−2、平均粒子径
250nm、テイカ製)9.7gを添加した。その後、
希釈してシリカ濃度が72g/kgのケイ酸ソーダ水溶
液350gをスラリー液へ添加し、続いて、残余のアル
カリを中和して、更に弱酸性とするために三回目の硫酸
135gを15分間で連続的に添加し、この硫酸を添加
後95℃にて30分間熟成した。この時のスラリーのp
Hは5.7であった。
【0037】全シリカ重量当りの二酸化チタンの重量割
合、%(100×TiO2 /SiO2 )は、10%、一
回目のシリカ重量当りの二回目のシリカの重量割合、%
(100×二回目SiO2 /一回目SiO2 )は35%
であった。次いで、得られたスラリーを実施例1と同様
にして湿式粉砕し、このスラリーをJIS 200メッ
シュの標準篩を通過させ、篩を通過しない残さを除去し
た。複合粒子は前記レーザー回析式粒度分布測定装置で
その平均粒子径を測定したところ7.35μm であり、
1〜30μm の範囲のものが81.4%含有されてい
た。篩を通過した複合粒子を用いて実施例1と同様にし
て坪量40.0g/m2 の手抄き紙を作製して試験し、
その品質を評価した。
【0038】実施例3 結晶性の二酸化チタンの添加量を15.1gとし、二回
目のケイ酸ソーダ水溶液(シリカ濃度72g/kg)の
添加量を50gとし、更に三回目の硫酸の添加量を81
gとしたこと以外は、実施例2と同様にして複合粒子ス
ラリーを作製し、更に得られた複合粒子スラリーを実施
例1と同様にして評価した。全シリカ重量当りの二酸化
チタンの重量割合、%(100×TiO2 /SiO2
は、20%、一回目のシリカ重量当りの二回目のシリカ
の重量割合、%(100×二回目SiO2 /一回目Si
2 )は5%であった。得られた複合粒子の平均粒径は
7.97μm 、1〜30μm のものは82.9%含有さ
れていた。
【0039】実施例4 実施例2と同様にして一回目の硫酸を添加し、60分間
熟成した後、95℃まで昇温し、次いで二回目の硫酸3
6gを添加した。その後、結晶性の二酸化チタン4.0
gを添加し、スラリーをホモミキサーにて5分間分散さ
せ処理をした。この時のシリカ粒子の平均粒子径は2
4.3μmであった。続いて、二回目のケイ酸ソーダ水
溶液(シリカ濃度72g/kg)を100g添加し、そ
の後残余のアルカリを中和するために、三回目の硫酸9
0gを15分で連続的に添加し、硫酸添加後95℃にて
30分間熟成した。この時の水溶液のpHは5.3であ
った。その後、得られたスラリー液を実施例1と同様に
粉砕、分級、濾過し、再分散を行い複合粒子のスラリー
を得た。全シリカ重量当りの二酸化チタンの重量割合、
%(100×TiO2 /SiO2 )は、5%、一回目の
シリカ重量当りの二回目のシリカの重量割合、%(10
0×二回目SiO2 /一回目SiO2 )は10%であっ
た。得られた複合粒子の平均粒子径は10.56μm 、
1〜30μm のものは95.1%含有されていた。又、
このスラリーを用いて実施例1と同様にして手抄きシー
トを作成し、その評価を行った。
【0040】実施例5 実施例2と同様にして一回目の硫酸を添加し、60分間
熟成した後、95℃まで昇温し、次いで二回目の硫酸5
4gを添加した。その後、スラリーをホモミキサーにて
シリカ粒子の平均粒子径が10.4μmになるまで分散
処理を行い、それから結晶性の二酸化チタン7.6gを
添加した。続いて二回目のケイ酸ソーダ水溶液(シリカ
濃度72g/kg)を50g添加し、更に残余のアルカ
リを中和するために三回目の硫酸63gを15分間で連
続的に添加し、硫酸添加後同温度にて30分間熟成し
た。この時のスラリー液のpHは5.1であった。その
後、得られたスラリー液を分級、濾過し、再分散を行い
複合粒子のスラリーを得た。全シリカ重量当りの二酸化
チタンの重量割合、%(100×TiO2 /SiO2
は、10%、一回目のシリカ重量当りの二回目のシリカ
の重量割合、%(100×二回目SiO2 /一回目Si
2 )は5%であった。得られた複合粒子の平均粒子径
は9.40μm 、1〜30μm のものは94.9%含有
されていた。又、このスラリーを用いて実施例1と同様
にして手抄きシートを作成し、その評価を行った。
【0041】実施例6 実施例2と同様にして一回目の硫酸を添加し、60分間
熟成し、95℃まで昇温した後、二回目の硫酸108g
を連続的に添加した。その後、スラリーをホモミキサー
にて5分間分散させ処理した。この時のシリカ粒子の平
均粒子径は30.6μmであった。次に、結晶性の二酸
化チタンを7.9g添加し、二回目のケイ酸ソーダー水
溶液(シリカ濃度72g/kg)100gを15分間で
連続的に添加し、続いて三回目の硫酸20gを3分間で
連続的に添加した。この時のスラリー液のpHは4.1
であった。その後、得られた複合粒子を含むスラリー液
を実施例1と同様に粉砕、分級、濾過し、再分散を行い
複合粒子スラリーを得た。全シリカ重量当りの二酸化チ
タンの重量割合、%(100×TiO2 /SiO2
は、10%、一回目のシリカ重量当りの二回目のシリカ
の重量割合、%(100×二回目SiO2 /一回目Si
2 )は10%であった。複合粒子の平均粒子径は8.
92μm 、1〜30μm のものは84.2%含有されて
いた。又、このスラリーを用いて実施例1と同様にして
手抄きシートを作成し、その評価を行った。
【0042】実施例7 実施例2と同様にして一回目の硫酸を添加し60分間熟
成した後、スラリーをホモミキサーにて5分間分散させ
処理した。この時のシリカ粒子の平均粒子径は28.6
μmであった。次に、結晶性の二酸化チタンを19.5
g添加し、二回目のケイ酸ソーダ溶液(シリカ濃度72
g/kg)350gを一気に添加し、次いで、硫酸17
1gを15分間で連続的に添加し、その後攪拌しながら
30分間熟成を行った。その後、得られたスラリー液を
実施例1と同様に粉砕、分級、濾過し、再分散を行い複
合粒子のスラリー液を得た。全シリカ重量当りの二酸化
チタンの重量割合、%(100×TiO2 /SiO2
は、20%、一回目のシリカ重量当りの二回目のシリカ
の重量割合、%(100×二回目SiO2 /一回目Si
2 )は35%であった。得られた複合粒子の平均粒子
径は8.37μm、1〜30μmのものは88.6%含
有されていた。又、このスラリーを用いて実施例1と同
様にして手抄きシートを作成し、その評価を行った。
【0043】比較例1 結晶性の二酸化チタンの添加量を7.2gとし、二酸化
チタン添加後の二回目のケイ酸ソーダ水溶液(シリカ濃
度72g/kg)の添加量を5gとしたこと以外は、実
施例2と同様にして複合粒子を生成させ、これを用いて
手抄きシートを作成し、その評価を行った。全シリカ重
量当りの二酸化チタンの重量割合、%(100×TiO
2 /SiO2 )は、10%、一回目のシリカ重量当りの
二回目のシリカの重量割合、%(100×二回目SiO
2 /一回目SiO2 )は0.5%であった。複合粒子の
平均粒子径は7.06μm 、1〜30μm のものは8
3.1%であった。
【0044】比較例2 結晶性の二酸化チタンの添加量を11.5gとし、二酸
化チタン添加後の二回目のケイ酸ソーダ水溶液(シリカ
濃度72g/kg)の添加量を600gとしたこと以外
は、実施例1と同様にして複合粒子を生成させ、これを
用いて手抄きシートを作成し、その評価を行った。全シ
リカ重量当りの二酸化チタンの重量割合、%(100×
TiO2 /SiO2 )は、10%、一回目のシリカ重量
当りの二回目のシリカの重量割合、%(100×二回目
SiO2 /一回目SiO2 )は60%であった。複合粒
子の平均粒子径は8.4μm 、1〜30μm のものは9
3.3%であった。
【0045】比較例3 ホモミキサーによる分散処理後に、二回目のケイ酸ソー
ダ水溶液の添加を行わなかったこと以外は、実施例4と
同様にして複合粒子を生成させ、これを用いて手抄きシ
ートを作成し、その評価を行った。全シリカ重量当りの
二酸化チタンの重量割合、%(100×TiO2 /Si
2 )は、5%、一回目のシリカ重量当りの二回目のシ
リカの重量割合、%(100×二回目SiO2 /一回目
SiO2 )は0%であった。複合粒子の平均粒子径は
8.7μm 、1〜30μm のものは85.2%であっ
た。
【0046】比較例4 結晶性の二酸化チタンの添加量を24.3gとし、二酸
化チタン添加後の二回目のケイ酸ソーダ水溶液(72g
/kg)の添加量を250gとしたこと以外は、実施例
4と同様にして複合粒子を生成させ、これを用いて手抄
きシートを作成し、その評価を行った。全シリカ重量当
りの二酸化チタンの重量割合、%(100×TiO2
SiO2 )は、30%、一回目のシリカ重量当りの二回
目のシリカの重量割合、%(100×二回目SiO2
一回目SiO2 )は25%であった。得られた複合粒子
の平均粒子径は7.14μm、1〜30μmのものは7
7.3%であった。
【0047】参考例 比較のために、填料を一切使用しないで、実施例1と同
様にして手抄きシートを作成し、評価を行った。実施
例、比較例及び参考例で得られた結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】表1から明らかな如く、本発明法によって
得られる複合粒子は、これを内添した紙に高い白色度と
不透明度、とりわけ顕著に優れた印刷後不透明度を付与
することができる(実施例1〜7)。これに対し、二酸
化チタンの添加後の二回目のケイ酸ソーダ溶液の添加量
が多い場合(比較例2)、印刷後不透明度と白紙不透明
度を十分に改善することができない。これはシリカの添
加量が多いため、シリカの2次粒子により二酸化チタン
粒子が覆われてしまい、二酸化チタンの散乱能力が損な
われたためと考えられる。逆に、分散処理をしても二酸
化チタン添加後のケイ酸ソーダ溶液の添加が全くない場
合(比較例3)や、ケイ酸ソーダを添加してもその量が
少ない場合(比較例1)、二酸化チタンの定着量が少な
いために、印刷後不透明度と白紙不透明度を向上させる
能力が足りないと考えられる。又、シリカに対して二酸
化チタンの量が多い場合(比較例4)、複合粒子による
効果は高いが、高価な二酸化チタンを用いるため得られ
る複合粒子の製造コストが高いものとなり、不経済とな
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、シリカ
粒子への二酸化チタンの複合化の割合を増加させて、優
れた白色度と不透明度、とりわけ顕著に優れた印刷後不
透明度を紙に付与し得るチタニアとシリカの複合粒子及
びその製造方法を提供するという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冷田 薫 東京都江東区東雲1丁目10番6号 新王子 製紙株式会社東雲研究センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ酸アルカリ水溶液に鉱酸を添加し、
    シリカの2次粒子を形成した後に、二酸化チタンを添加
    し、更に鉱酸を添加し、中和して、二酸化チタンと二酸
    化ケイ素の2次粒子からなるチタニアとシリカの複合粒
    子を製造する方法において、ケイ酸アルカリ水溶液に温
    度20〜55℃で一回目の鉱酸を添加し、温度を65〜
    95℃に昇温する間にシリカの2次粒子の生成を行い、
    その後結晶性の二酸化チタンをTiO2 /全SiO2
    割合が2〜25重量%となるように添加した後、追加の
    ケイ酸アルカリ水溶液を反応開始時のケイ酸アルカリ水
    溶液に含有されるシリカの重量当り2〜40重量%添加
    し、その後更に鉱酸を添加して得られたスラリーのpH
    を3〜6.5の範囲とし、次いで、湿式で粉砕及び/又
    は分級することを特徴とするチタニアとシリカの複合粒
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリカの2次粒子の生成開始から、
    スラリーのpHを3〜6.5の範囲に調整するための鉱
    酸を添加する前までの間に、少なくとも1回前記スラリ
    ーに高せん断力を与えて分散させることを特徴とする請
    求項1記載のチタニアとシリカの複合粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シリカの2次粒子を析出させた後、
    鉱酸を添加して、pHを8〜12の範囲に調整し、その
    後に結晶性の二酸化チタンを添加することを特徴とする
    請求項1又は2記載のチタニアとシリカの複合粒子の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 ケイ酸アルカリ水溶液に鉱酸を添加し、
    シリカの2次粒子を形成させる際に、該ケイ酸アルカリ
    水溶液の中和に必要な鉱酸量の30〜70重量%の鉱酸
    を添加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載のチタニアとシリカの複合粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 高せん断力をシリカの2次粒子を含むス
    ラリーに与えて分散せしめた後の、レーザー回析式粒度
    分布測定装置によるシリカの2次粒子径を3〜40μm
    の範囲とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    か1項に記載のチタニアとシリカの複合粒子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 湿式粉砕及び/又は分級した後のチタニ
    アとシリカの複合粒子の前記粒度測定装置による平均粒
    子径が3〜30μmで、かつ粒子径が1〜30μmの粒
    子を80〜99重量%の範囲含有することを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のチタニアとシリ
    カの複合粒子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006307229A (ja) * 2006-05-31 2006-11-09 Nippon Paper Industries Co Ltd 複合粒子の製造方法
JP2008115517A (ja) * 2006-10-10 2008-05-22 Oji Paper Co Ltd 低密度印刷用紙
JP2011207662A (ja) * 2010-03-30 2011-10-20 Daio Paper Corp シリカ複合粒子の製造方法及びシリカ複合粒子
JP2011213504A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Daio Paper Corp シリカ複合混合無機粒子の製造方法及びシリカ複合混合無機粒子

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