JPH09286704A - パラジクロロベンゼン組成物及びその製造方法並びにその組成物からなるパラジクロロベンゼン製剤 - Google Patents
パラジクロロベンゼン組成物及びその製造方法並びにその組成物からなるパラジクロロベンゼン製剤Info
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Abstract
均一な分散状態で滲み出すこともなく封じ込められ、ま
た、パラジクロロベンゼンの揮散性を変化させることな
く、使用初期から使用後期に至るまで長期にわたってパ
ラジクロロベンゼンと揮散性添加剤の成分が所望の比率
で揮散されるパラジクロロベンゼン組成物及びその製剤
を提供する。このようなパラジクロロベンゼン組成物を
工業的に有利に製造するための方法を提供する。 【構成】 揮散性添加剤0.001〜10重量%と、溶
融したパラジクロロベンゼンに溶解又は分散し得る常温
で固体又はゴム状のポリマーからなる保留剤0.001
〜10重量%とを溶解又は分散したパラジクロロベンゼ
ン80〜99.998重量%の溶融液を間接冷却凝固装
置の冷却面を介して急冷して得られるパラジクロロベン
ゼン組成物である。また、このような組成物の製造方法
であり、更に、この組成物を用いて製剤化したパラジク
ロロベンゼン製剤である。
Description
ンを主成分とする組成物及びその製造方法並びにその組
成物を主成分とする製剤に係り、特に、内部に揮散性添
加剤と常温で固体又はゴム状のポリマーからなる保留剤
とが略均一な分散状態で封じ込められたパラジクロロベ
ンゼンの組成物及びその製造方法並びに製剤に関する。
防臭作用を有し、その錠剤は衣料品等の防虫剤やトイレ
等の防臭剤として用いられている。このパラジクロロベ
ンゼン錠剤は、パラジクロロベンゼン結晶の一定量を打
錠して所定の形状、例えばタブレット状、ボール状ある
いは棒状等に成型したものであり、この錠剤を衣料品等
と共にタンス等の収納具内に入れておくと、この錠剤か
らパラジクロロベンゼンが昇華してその気体成分が収納
具内に揮散し、防虫効果を発揮し、また、トイレ等に設
置すれば防臭効果を発揮する。
特の臭気を有し、通常の使用条件でも気体成分の揮散量
が多くなると鼻を突く刺激臭となる。このため、この刺
激臭を軽減させる方法として、フレーク状のパラジクロ
ロベンゼン固形物の表面に液体状の香料成分を噴霧付着
させ、粉砕し打錠し成型して錠剤として用いられてい
る。これによって、パラジクロロベンゼンの気体成分と
共に揮散する香料成分によりパラジクロロベンゼンの刺
激臭を緩和するものである。
レーク状のパラジクロロベンゼンの表面に付着している
だけであるため、先にこの香料成分が揮散してしまい、
長期に亘って芳香を発散させることが難しく、使用初期
には香料成分の芳香が強く、使用に従ってこの芳香が弱
くなり、ついにはパラジクロロベンゼン特有の刺激臭の
みになってしまう、という問題がある。
ロロベンゼン中に添加できる香料成分の添加量は、通常
0.01〜0.3重量%、好ましくは0.1〜0.3重
量%の範囲とされている。これは、添加量が0.01重
量%より少ないと、パラジクロロベンゼン特有の刺激臭
を緩和する効果が少なく、反対に、0.3重量%より多
くなると、添加された香料成分が液体状であって常温で
パラジクロロベンゼンの表面に存在するため、打錠時に
この添加剤が錠剤表面に滲み出てしまう。また、パラジ
クロロベンゼン錠剤の使用時に添加剤が衣料品等に付着
してシミ等の原因になるからである。
低限その形状を保てるだけの強度が要求されるが、液体
状の添加剤の濃度が高くなるとそれだけ錠剤の強度が低
下し、通常0.3重量%を越えて高くなると錠剤形状を
維持するだけの強度を付与するのが困難になる。そこ
で、この点からも、錠剤製造のためにパラジクロロベン
ゼン固形物中に添加可能な香料成分等の液体状添加剤の
添加量は0.3重量%程度が限界であるとされていた。
ては、メントン等の防虫作用と防かび作用とを有する芳
香物質を添加し、防虫、防かび効果を高めると共にパラ
ジクロロベンゼン特有の刺激臭を軽減することが知られ
ており(特開昭62−283903号公報)、また、レ
モングラス油、タイムホワイト油、ピメント油等の防虫
作用を有する天然植物精油をパラジクロロベンゼンに1
〜30重量%の割合で混合し、防虫作用の向上とパラジ
クロロベンゼン特有の刺激臭の軽減とを図る方法も知ら
れている(特開平5−286818号公報)。
ーク状のパラジクロロベンゼン固形物の表面に0.5重
量%以上の添加剤を加えているので、打錠時に滲み出し
や錠剤強度の低下等の問題が発生し、錠剤中に1〜10
重量%の芳香物質や天然植物精油を混入させることは困
難であった。
いては、パラジクロロベンゼンの溶融液中に天然植物精
油又はその抽出成分を溶解するか、あるいは、パラジク
ロロベンゼンと天然植物精油又はその抽出成分との混合
物を溶融し、得られた溶融液を自然放冷するか、あるい
は、氷水中で急冷することにより、パラジクロロベンゼ
ンの固形物中に天然植物精油又はその抽出成分が封じ込
められたパラジクロロベンゼン固形物及びこれを用いた
製剤が提案されている。
成分からなる添加剤を溶解したパラジクロロベンゼン溶
融液を自然放冷して凝固させると、パラジクロロベンゼ
ンはゆっくりと凝固し、その過程で添加剤が滲出して分
離してしまい、凝固したパラジクロロベンゼン固形物中
に含まれる添加剤濃度が低く、大部分の添加剤が固形物
表面に滲出して付着した状態で存在し、0.5重量%以
上の添加剤を用いて得られたパラジクロロベンゼン固形
物を打錠しても錠剤内部には0.3重量%程度しか残存
しない。また、錠剤強度も手でにぎった時につぶれてし
まうほどの強度であった。
なる添加剤を溶解したパラジクロロベンゼン溶融液を氷
水中で急冷して凝固させる方法においては、得られたパ
ラジクロロベンゼン固形物を脱水する必要が生じ、厄介
な廃水処理をしなければならなくなるほか、パラジクロ
ロベンゼン固形物中に300ppm程度の水分が不可避
的に残留し、これが原因して本来白色であるべきパラジ
クロロベンゼン錠剤が使用時に褐変(褐色への変化)し
て外観や使用感を損ねるという問題が生じる。
質上保存中に固結し、塊状になって打錠時に取り扱いが
困難になるので、これを防止するため、フレーク調製時
又は調製されたフレークに固結防止剤を添加することが
知られている。例えば、特開昭62−148435号公
報や特公昭42−1006号公報においては、添加剤と
して0.005〜1.0重量%の範囲で有機酸アミド等
からなる固結防止剤を含むパラジクロロベンゼン溶融液
をドラムフレーカーで凝固させ、表面を固結防止剤で被
ったフレーク状のパラジクロロベンゼン固形物を製造す
る方法が開示されており、またこの際に、20℃に冷却
されたバット中で0.005〜1.0重量%の固結防止
剤を含んだパラジクロロベンゼン溶融液をフレーク状に
凝固させることも開示されている。
が明示されておらず、また、添加剤が固形物表面を覆う
ような形で残存させているので、添加剤が局在化し、初
期の固結防止効果を発揮させることはできるが、保存中
に添加剤が揮散してしまい、長時間に亘って十分な固結
防止効果を発揮させることは困難であった。
は、パラジクロロベンゼンの固形物の表面に着色剤を吹
き付けてパラジクロロベンゼン固形物を着色することが
記載されており、更に、特公昭49−13966号公報
においては、着色剤を高濃度に添加した固形状のパラジ
クロロベンゼンと着色剤添加のない白色のパラジクロロ
ベンゼンフレークとを混ぜ合わせて適度に着色したパラ
ジクロロベンゼンフレークを調製する方法が提案されて
いる。
色剤が固形物の表面にしか存在しないためにその色彩を
長時間維持することは難しく、また、後者の方法におい
ても、着色剤とパラジクロロベンゼンとの間の親和性が
悪いために、パラジクロロベンゼンフレークを適度に、
かつ、均一に着色することが困難であるという問題があ
る。
は、パラジクロロベンゼン等の活性薬剤を最大で1.0
重量%まで添加する技術として、その活性薬剤をゼオラ
イト等の多孔性材に付着させ、それとナフタリン等の昇
華性薬剤とを機械的に混合した後に打錠成形してなる防
虫剤が提案されている。しかしながら、このような防虫
剤は、活性薬剤を多孔性材の空隙部表面に付着させるこ
とにより活性薬剤の単位時間における揮散量が増大する
効果が得られる反面、その活性薬剤のみが先に揮散して
しまう問題がある。
いては、コンポスト向けの防虫剤として、殺虫成分を含
有したパラジクロロベンゼンからなる防虫成分にエチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロー
ス系化合物を混合して賦型する防虫剤が提案されてい
る。しかし、この防虫剤は、少量のセルロース系化合物
を配合して賦型することにより、その賦型の際の断熱圧
縮でパラジクロロベンゼン粉末表面の一部が溶融してそ
こにセルロース粉末が溶着してコーティングされる結
果、パラジルロロベンゼンの揮散が抑制(遅延)される
ようになっているため、パラジルロロベンゼンによる防
虫効果が損なわれて十分に発揮されない問題がある。
いては、天然植物油又はその抽出成分を0.5重量%程
度含有するパラジクロロベンゼンからなるフレーク状防
虫剤組成物を製造する技術として、パラジクロロベンゼ
ンと天然植物油等の混合溶液を攪拌しながら冷水の冷温
を利用して急冷することによりフレーク状固化物を得る
製造方法が提案されている。しかし、この製造技術の場
合、その実施例等に示されているように、一辺が1〜3
mmの矩形状のフレーク状固化物を約30分間かけてゆ
っくりと固化させて得ているため、生産性が低いことに
加え、天然植物油等がパラジクロロベンゼンの固体その
厚さ方向に対して局在化し(濃度分布にばらつきが生
じ)均一に分散しない問題がある。特に、その天然植物
油等の不均一分散により、その揮散も不均一になってし
まう問題もある。
ようなポリマー等を併用して構成される防虫剤等がいく
つか提案されているが、そのいずれも種々の問題点を有
している。
は、スチレン−ブタジエン共重合樹脂に揮散性殺虫成分
を全樹脂に対して5〜30%の割合で配合して成形する
殺虫剤が示されている。しかし、この防虫剤は、樹脂が
主成分であるため、揮散性の低い殺虫成分ではその揮散
が少なくなって十分な殺虫効果が得られず、また、その
製造に際しては射出成形、押出成形等を採用するためプ
ラスッチック専用の高価な成形機を使用しなければなら
ず、更に、その使用に際しては揮発成分の揮散が終了し
た段階における重量変化や外観的変化等がほとんどない
ため防虫剤の交換時期を判別しにくい、等の不具合があ
った。
は、感熱性ポリマーを揮散抑制剤として含有させて揮散
成分の揮散を抑制する揮散型製剤が示されているが、こ
れは、感熱性ポリマーが高温時に凝集もしくはゲル化す
ることにより水系組成物中の揮散成分の揮散を抑制する
ものであるため、液体状の製剤や、微孔もしくは毛細管
を介して有効成分を揮散させる製剤に限定されてしま
い、固形状等の製剤には適用することができない。
は、熱可塑性エラストマーに液状にした揮散性薬剤を多
量吸収させた芳香剤等の製剤について示されている。し
かし、これは、パラジクロロベンゼンを樟脳と香料とと
もに液状にしてポリブタジエン系の熱可塑性エラストマ
ーに吸収させる場合を例示しているものの、パラジクロ
ロベンゼンを多量に吸収させることが難しいためパラジ
クロロベンゼンを主成分とする製剤を形成することがで
きず、しかも、パラジクロロベンゼンを吸収した熱可塑
性エラストマーを打錠成型することは困難であり製剤形
態が制約される問題がある。また、熱可塑性エラストマ
ーに液状の揮散性薬剤を十分に吸収させるにはその両者
を約1日ちかく放置する必要があるため、生産性に劣る
ものである。
は、0.3重量部を越えるような比較的多量の揮散性添
加剤が固形物内部に略均一な分散状態で、滲み出すこと
もなく封じ込められ、また、パラジクロロベンゼンの揮
散性を変化させることなく、揮散性添加剤の使用初期
(使用後4週間)の揮散性が十分に抑えられるとともに
その後の揮散性が任意に制御されて、使用初期から使用
後期に至るまで長期にわたってパラジクロロベンゼンと
揮散性添加剤の成分が所望の比率で揮散されるパラジク
ロロベンゼン組成物を提供することにある。
形物内部に揮散性添加剤が略均一な分散状態で封じ込め
られ、パラジクロロベンゼンの揮散に合わせ揮散性添加
剤の揮散性が適切に制御されたパラジクロロベンゼン組
成物を工業的に有利に製造するための方法を提供するこ
とにある。
添加剤が略均一な分散状態で封じ込められており、使用
初期から使用後期に至るまで長期にわたってパラジクロ
ロベンゼンと揮散性添加剤を所望の割合で揮散させるこ
とのできるパラジクロロベンゼン製剤を提供することに
ある。
ラジクロロベンゼン80〜99.998重量%と、揮散
性添加剤0.001〜10重量%と、溶融したパラジク
ロロベンゼンに溶解又は分散し得る常温で固体又はゴム
状のポリマーからなる保留剤0.001〜10重量%と
からなり、その揮散性添加剤と保留剤がパラジクロロベ
ンゼンの固形物内部に略均一に分散されているパラジク
ロロベンゼン組成物である。
0〜99.998重量%を溶融した溶融液に、揮散性添
加剤0.001〜10重量%と、溶融したパラジクロロ
ベンゼンに溶解又は分散し得る常温で固体又はゴム状の
ポリマーからなる保留剤0.001〜10重量%とを溶
解又は分散し、得られた混合液を間接冷却凝固装置の冷
却面で急冷して凝固させることにより、揮散性添加剤と
保留剤が略均一に分散されたパラジクロロベンゼンの固
形物を得るパラジクロロベンゼン組成物の製造方法であ
る。
ロロベンゼン組成物を製剤化して得られたものであっ
て、この製剤内部に揮散性添加剤及び保留剤が略均一な
分散状態で封じ込められているパラジクロロベンゼン製
剤である。
ラジクロロベンゼンとしては、それが防虫剤や防臭剤と
して製剤化可能なものであればどのような製造方法で製
造されたものであってもよく、特に制限はない。また、
このパラジクロロベンゼンに揮散性添加剤及び保留剤や
着色剤等を添加して形成されるパラジクロロベンゼン固
形物の形状についても特に制限はなく、間接冷却凝固装
置の冷却面から薄片状固形物として剥し採ったそのまま
の形状であっても、これを粉砕し、あるいは、篩等で分
級して製剤化し易い形状、例えば顆粒状に調製したもの
であってもよい。
ロベンゼン固形物中に添加される揮散性添加剤として
は、植物精油、植物精油の抽出成分、動物抽出物、香
料、ピレスロイド系殺虫剤、合成防虫殺虫剤及び揮散性
固結防止剤から選ばれた1種又は2種以上の混合物であ
り、最終的に製造されるパラジクロロベンゼン製剤の用
途等に応じて適宜選択して単独であるいは併用して使用
される。
用防虫剤として使用される場合、防虫作用のある植物精
油、殺菌又は防かび作用のある植物精油及び香料の3種
類の成分を併用して使用すると、香料のマスキング作用
によりパラジクロロベンゼン特有の刺激臭が和らげられ
ると共に、このパラジクロロベンゼンの防虫作用と植物
精油が有する防虫作用や殺菌又は防かび作用とが相乗効
果を発揮し、害虫や菌又はかびから衣料をより強力に保
護することができる。
植物精油の抽出成分、動物抽出物、香料及びピレスロイ
ド系殺虫剤のほとんどは常温液体状である。一部の揮散
性添加物は常温で固体状であるが、適当な溶剤(例えば
植物精油、固結防止剤当)に溶解させて液状とした後、
あるいは、直接パラジクロロベンゼン溶融液に溶解させ
て均一に溶解又は分散させることができる。
防虫作用のあるナツメグ油、チョウジ油、セージ油、タ
イム油、ラベンダー油、バジル油、ヒノキ油、レモング
ラス油、カッシャ油、ピメント油、月桃油等や、芳香消
臭作用のあるビターアーモンド油、ヒノキ油、ナツメグ
油、ゼラニウム油、ラベンダー油、ライム油、ペパーミ
ント油、ベチパー油、スイートオレンジ油、タイム油等
や、殺菌又は防かび作用のあるカラシ油、西洋ワサビ
油、ヒバ油、タイム油、チョウジ油、ナツメグ油、ヒノ
キ油等が挙げられる。
ば、防虫作用のあるαビネン、オイゲノール、ツヨン、
チモール、ヒノキチオール、シンナミックアルデヒト、
カルバクロール等や、芳香消臭作用のあるベンズアルデ
ヒド、αビネン、ゲラニオール、シトロネラール、リナ
ロール、リモネン、メントール、酢酸リナリル、アミル
シンナミックアルデヒド、アンスラニン酸メチル、イソ
オイゲノール、カブロン酸アリル、酢酸イソブチル、酢
酸ベンジル、サリチル酸イソアミル、シトラール、デシ
ルアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、酢酸イソア
ミル等や、殺菌又は防かび作用のあるチモール、カルバ
クロール、ビオゾール等のイソプロピルメチルフェノー
ル類や、同じく殺菌又は防かび作用のあるアリルイソチ
オシアネート、トランス−4−メチルチオ−3−ブテニ
ルイソチオシアネート、フェニルエチルイソチオシアネ
ート等のイソチオシアネート類が挙げられる。
ク、アンバーグリス、シベット等が挙げられる。また、
香料としては、合成香料や天然香料や調香香料が挙げら
れる。合成香料としては、ベンズアルデヒド、α−ピネ
ン、ゲラニオール、シロトネラール、リナロール、リモ
ネン、メントール、酢酸リナリル、アミルシンナミック
アルデヒド、アンスラニン酸メチル、イソオイゲノー
ル、カプロン酸アリル、ゲラニオール、酢酸イソブチ
ル、酢酸ベンジル、サリチル酸イソアミル、シトラー
ル、デシルアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、酢
酸イソアミル、ツヨン、チモール、カルバクロール、ヒ
ノキチオール、ビオゾール、アリルイソチオシアネー
ト、ブテニルイソチオシアネート、フェニチルイソチオ
シアネート、トランス−4−メチルチオ−3−ベテニル
イソチオシアネート、クロロブタノール等が挙げられ
る。天然香料としては、ローズ、ジャスミン、カーネー
ション等の花の香り、ピーチ、ストロベリー、アップル
バナナ、メロン等のフルーティー香料、ベルガモット、
マンダリン、ビターオレンジ等の柑橘系の香料、グロー
ブ、シナモン、ナツメグ等のスパイシーな香料、サンダ
ルウッド、シダーウッドのような木の香り、アブソリュ
ートハニーのような甘い香り、アブソリュートバイオレ
ットリーブス等の草の香り等の天然の単品香料が挙げら
れる。調香香料としては、天然単品香料や天然物を混ぜ
合わせて調香したリラ、ヘリオトロープ、アカシア、リ
リー、梅、菊、シクラメン、チョウゲ等が挙げられる。
例えば、エムペントリン、アレスリン、レスメトリン、
フェノトリン等が挙げられる。これらの殺虫剤は、臭い
が弱いことから単独又は混合して広く使用されている
が、蒸気圧が低いことからパラジクロロベンゼンに比べ
て初期揮散性が低かった。しかしながら、本発明におい
て、添加剤の1種としてこのピレスロイド系殺虫剤を用
いれば両者の相乗効果が発揮される。
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコールやそれらの誘導体、ベンジルアルコールやそ
の誘導体、有機酸アミドやその誘導体、シリコンオイ
ル、トリエチレングリコール誘導体、ジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオク
チルフタレート等のフタル酸エステル類、テトラアルコ
キシシラン等が挙げられる。このうち揮散性を有する固
結防止剤は揮散性添加物としても使用される。
に応じて、揮散性添加剤に加えて着色剤等の他の添加剤
を添加してもよい。その着色剤としては、例えば、アミ
ノケトン系染料、アルザリン系染料、クマリン系染料、
ベンゾピラン系染料、キサンテン系顔料、フラビン系顔
料等が挙げられる。これらの着色剤は常温では固体であ
るが、パラジクロロベンゼン融解液中に容易に溶解又は
分散する。
したパラジクロロベンゼンに溶解又は分散し得る常温
(20℃前後)で固体又はゴム状のポリマー(オリゴマ
ーを含む)であって、しかも、揮散性添加剤と親和性の
あるポリマーである。この保留剤を構成するポリマーと
しては、次のようなものを使用することができる。
脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレングリコ
ール、ポリ塩化ビニル、カルボキシビニルポリマー、ケ
トン樹脂、ポリプピオン酸ビニル、ポリアクリレート、
ポリビニルフェノール、ポリパラメチルスチレン、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニエーテル、ポリフェニルエ
ーテル、ポリブタジエン等の熱可塑性樹脂、及び、AB
S、AS、AAS、ACS、MBS、PET、EVA等
の共重合樹脂に代表される汎用又はエンジニアリングプ
ラスチックから選ばれる1種又は2種以上のポリマーで
ある。この種のポリマーは、入手容易で安価であること
はもとより、揮散性添加剤の性状に応じて種々のものを
選択使用することができ、また、パラジクロロベンゼン
に溶解しやすく(しかも冷却すると再びもとの固さにも
どる)、ペレット、粉末等のポリマー形態を任意に選択
できる。
和ポリエステル、メラミン樹脂、ユリア樹脂、シリコン
樹脂、フェニール樹脂等の熱硬化性樹脂から選ばれる1
種又は2種以上のポリマーである。この種のポリマー
は、入手容易で安価であることはもとより、パラジクロ
ロベンゼンに膨潤して均一に分散させることができる
(熱を加えても溶解しないため、パラジクロロベンゼン
が揮散した後は添加した際のポリマー形状のままで残存
する)。
クリル樹脂、ポリクロロプレン、ポリエステルポリオー
ル、NBR、SBR、エチレン共重合樹脂、天然ゴム等
の接着剤用樹脂、及び、EVA、ポリアミド、ポリエス
テル、アタクチックポリプロピレン等の感熱性接着剤用
樹脂から選ばれる1種又は2種以上のポリマーである。
この種のポリマーは、パラジクロロベンゼンに低温で溶
解させることができ、パラジクロロベンゼンが固化する
温度で固体となる。しかも、粒状やペレット状等のポリ
マー形態で入手でき、パラジクロロベンゼンと揮散性添
加剤のいずれに対しても相溶性をもつものが多い。
ルエチルセルロース、プロピルセルロース、エチルヒド
ロキシセルロース等の天然高分子から選ばれる1種又は
2種以上のポリマーである。この種のポリマーは、毒性
が低く低温下で柔軟性があることはもとより、強靱であ
り、パラジクロロベンゼンや揮散性添加剤に対して相溶
性をもち、比較的多量の揮散性添加物を含有させること
ができる。
リエーテル・ポリエステルTPR、ポリエーテル・ポリ
ウレタンTPR、エチレンプロピレンゴム・ポリプロピ
レンTPR、エチレンプロピレンゴム・ポリエチレンT
PR、ポリブタジエン・ポリブタジエンTPR等の常温
で弾性を示す熱可塑性エラストマーから選ばれる1種又
は2種以上のポリマーである。この種のポリマーは、分
子間結合が弱い部分と強い部分とが併存しており香料等
を保留する効果が高く、パラジクロロベンゼンに対して
溶解又は膨潤させやすい。
合樹脂に代表される汎用又はエンジニアリングプラスチ
ック、熱硬化性樹脂、接着剤用樹脂、感熱接着剤用樹
脂、天然高分子、常温で弾性を示す熱可塑性エラストマ
ー等)は、互いに組み合わせて(2種以上)併用しても
よい。また、この保留剤として使用するポリマーは、そ
の平均分子量が1,000以上で、その重合度が20以
上のものが好ましい。更に、その種類については揮散性
添加物との親和性に関係するその添加物の種類、極性、
相溶性、電子親和力、pKaや活性水素の有無等に応じ
て決定される。
けるパラジクロロベンゼンと揮散性添加剤と保留剤の混
合比率は、基本的には、80〜99.998重量%、
0.001〜10重量%、0.001〜10重量%であ
る。なお、パラジクロロベンゼンの混合比率については
揮散性添加剤や保留剤等の添加総量の差分として決定さ
れる。また、パラジクロロベンゼン固形物の保管中にお
ける固結を防止するため固結防止剤を添加する場合、そ
の添加量は0.001〜0.05重量%の範囲がよい。
類や、単一種類の添加剤等を添加するのか、あるいは、
複数種類の添加剤等を添加するのか、更には、このパラ
ジクロロベンゼン固形物を用いて調製されるパラジクロ
ロベンゼン製剤の剤型や用途等によって異なるが、基本
的に0.001〜10重量%の範囲であり、好ましくは
0.05〜2.0重量%の範囲がよい。また、この添加
量は、従来のパラジクロロベンゼン製剤では添加するこ
とが難しかった0.3重量%以上の添加量がさらに望ま
しい。この添加総量が10重量%を超えると、たとえ保
留剤を最大限添加しても、パラジクロロベンゼン等の混
合溶解液の粘度が高くなって取り扱いにくくなったり、
パラジクロロベンゼン固形物やこれを用いて製造された
製剤の強度が弱くなったり、その製剤に粘りが発生して
しまい、好ましくない。反対に0.001重量%より少
なくなると、特に香料の場合にはパラジクロロベンゼン
特有の芳香を緩和することができなくなる。
類や、揮散性添加剤の種類、極性、常温での蒸気圧(揮
散性)及び添加量や、その揮散性添加剤の揮散特性をど
のように制御するか等によって異なるが、基本的に0.
001〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.05
〜1.0重量%の範囲がよい。この添加量が10重量%
を越えると、製剤として使用した場合にはパラジクロロ
ベンゼンが昇華、揮散して消失するのに対し、保留剤は
揮散せずに残渣として残るため、製剤の使用後期(揮散
終了時点)が判別しにくくなり、また、パラジクロロベ
ンゼン製造過程においてパラジクロロベンゼンの溶融液
の粘度が高くなって取り扱いにくくなることがある。反
対に0.001重量%より少ないと、保留剤による揮散
性添加剤の揮散抑制効果(保留効果)が十分に発現でき
ない。従って、保留剤が多いほど揮散性添加剤の揮発が
遅くなる傾向があり、また、揮散性の低い揮散性添加剤
を使用した場合には保留剤の残渣がより多く残るため、
この保留剤の添加量は、これらを考慮して決定する必要
がある。
成物やその製剤におけるパラジクロロベンゼンと揮散性
添加剤の揮散割合(特性)は、下記する均等揮散度や比
均等揮散度によってあらわされる。
ン組成物やその製剤を用いて揮発試験を行い、そのとき
に残存する組成物(又は製剤)中に残っている揮散性添
加剤の濃度を測定することにより背反的に揮散性添加剤
の揮散割合を示すものであり、次の計算式、 均等揮散度(%)=[残存する組成物(又は製剤)中の
揮散性添加物の濃度÷初期の組成物(又は製剤)中の揮
散性添加物の濃度]×100 で定義される。上記揮散試験は、組成物又は製剤を25
℃の温度に設定された恒温送風乾燥機内に所定期間(1
〜8週間)放置し、残存する組成物又は製剤中に含有さ
れている揮散性添加剤の濃度をガスクロマトグラフによ
る定量分析により測定して行った。
4週間(1カ月)及び8週間(2カ月)経過時における
均等揮散度の平均値でもって揮散性添加剤の揮散割合を
示すもので、次の計算式、 比均等揮散度(%)=(1週間目の均等揮散度+2週間
目の均等揮散度+4週間目の均等揮散度+8週間目の均
等揮散度)÷4 で定義される。
の場合には揮散試験で揮散したパラジクロロベンゼンと
揮散性添加剤の揮散割合が等しいことを示し、100%
より小さい場合には揮散性添加剤の方が速く揮散する傾
向にあることを、反対に100%より大きい場合にはパ
ラジクロロベンゼンの方が速く揮散する傾向にあること
を示している。従って、この均等揮散度が100%に近
いほどパラジクロロベンゼンと揮散性添加剤とがほぼ均
等に揮散していることを示すことになる。また、この均
等揮散度は、パラジクロロベンゼン製剤の使用初期(4
週間経過時)において揮散性添加剤がパラジクロロベン
ゼンよりも過度に揮散することを防止する観点から、少
なくとも30%以上であることが望ましい。
2カ月の長期にわたってパラジクロロベンゼンと揮散性
添加剤とがほぼ均等に揮散していることを示している。
また、100%より小さい場合には揮散性添加剤の方が
速く揮散する傾向にあることを、反対に100%より大
きい場合にはパラジクロロベンゼンの方が速く揮散する
傾向にあることを示している。
ロベンゼン製剤等の使用目的や形態等に応じて任意に設
定してもよいが、パラジクロロベンゼンよりも揮散性が
高い揮散性添加剤を使用する場合、従来のパラジクロロ
ベンゼン製剤等では揮散性の方がパラジクロロベンゼン
よりも先に揮散してしまい、その比均等揮散度も20%
以下となる傾向にあったため、揮散性添加剤による効果
を長期にわたって発揮させることを達成するには比均等
揮散度が30%以上、好ましくは70%以上になるよう
に設定することが望ましい。
等揮散度が所定の値になるように保留剤の添加量や種類
等を選定することも可能である。
保留剤、香料、着色剤及び揮散性固結防止剤の少なくと
も1つをパラジクロロベンゼン固形物の固形物内部に加
え、更に固形物表面に付着させてもよい。この固形物表
面に付着させる添加剤等は、固形物内部に封じ込められ
た添加剤等と同じであっても、また、異なっていてもよ
い。そして、固形物表面に付着させる添加剤等の付着量
については、打錠成型する都合上0.3重量%以下であ
るのがよい。このように、固形物表面にも添加剤等を付
着させることにより、これを製剤化して、特に打錠成型
して得られた製剤(特に錠剤)中により多くの添加剤等
を含有せしめることができる。
物を製造する方法は、基本的には、前記混合比率のパラ
ジクロロベンゼンの溶融液に、前記混合比率を満たす揮
散性添加剤と保留剤とを、あるいは、この揮散性添加物
と保留剤に加えて必要に応じて添加する着色剤等を溶解
又は分散し、得られた混合液を間接冷却凝固装置の冷却
面で急冷して凝固させることにあり、それが回分式であ
っても、連続式であってもよい。
留剤等を溶解する方法としては、パラジクロロベンゼン
の融点が53℃であるので、パラジクロロベンゼンを5
3〜170℃、好ましくは60〜120℃に加熱して溶
融させ、この溶融液中に所定の添加剤等を添加して溶解
させてもよく、また、パラジクロロベンゼンと所定の添
加剤等を予め混合し、この混合物を53〜170℃、好
ましくは60〜120℃に加熱して溶融させてもよい。
そして、この際に、放熱による凝固を防ぐため、スチー
ムや温水等の熱源を用いて外部から装置全体又は一部を
保温しておくのが好ましい。
凝固させるための間接冷却凝固装置としては、それが冷
却面を有して急冷可能なものであればよく、例えばディ
ップフィードタイプ、サイドフィードタイプ、トップフ
ィードタイプ等のドラムフレーカーや、ベルトフレーカ
ー等を挙げることができ、経済性の点から好ましくはデ
ィップフィードタイプのドラムフレーカーがよい。
る冷却速度については、添加した添加剤や保留剤や着色
剤の種類や量によっても若干異なるが、好ましくはその
冷却面から成長する固体の厚さ方向平均固体成長速度が
1〜15mm/分、より好ましくは2〜10mm/分、
最適には2.5〜7mm/分であり、これによって固形
物内部に添加剤や保留剤等が略均一な分散状態にに封じ
込められた固体状のパラジクロロベンゼン組成物を得る
ことができる。この平均固体成長速度が1mm/分より
遅くなると、凝固(晶析)中に結晶の偏析が進み、ま
た、固形物中に添加剤等を略均一な分散状態で含有させ
ることが難しくなり、冷却凝固面当りの生産性が低くな
り経済的でない。反対に、15mm/分より速くなると
結晶の一次粒子は細かくなり、添加剤の結晶粒界の存在
割合が高くなり、打錠時に滲み出し易くなる。また、冷
却面の温度を低くせざるを得ないので経済的でない。
ップフィードタイプのフレーカーを用いた場合、ディッ
プ内のパラジクロロベンゼン溶融液の温度、凝固装置の
冷却面の温度、パラジクロロベンゼン溶融液と冷却面と
の接触時間や流れ等の接触条件、雰囲気温度等を制御す
ることにより行うことができる。
固形物の析出は、この冷却面から溶解液方向へ、つまり
冷却面から垂直方向へと進む。そして、この垂直方向の
単位時間当たりの固形物の成長速度を凝固速度とする
と、パラジクロロベンゼンの熱伝導率が小さいために、
この凝固速度はパラジクロロベンゼン固形物の成長につ
れて小さくなる。すなわち、間接冷却凝固装置の冷却面
近傍付近で凝固した固形物の凝固速度は速く、冷却面か
ら離れた位置で凝固した固形物の凝固速度は遅くなる。
それ故、パラジクロロベンゼン固形物はその厚さ方向に
添加剤等の濃度分布を持つことになり、結局、凝固装置
の冷却面から凝固して形成された固形物の厚さ方向にパ
ラジクロロベンゼンの純度が高くなり、逆に添加剤等の
濃度が低くなる傾向がある。
装置の冷却面に形成された固形物の層厚については、通
常0.5〜2mm、好ましくは0.8〜1.5mmであ
るのがよい。形成された固形物の層厚がこの範囲であれ
ば、溶解液の凝固速度の変化による添加剤等の濃度変化
を問題にならない程度に抑えることができ、略均一に揮
散性添加剤や保留剤等を含有したパラジクロロベンゼン
の固形物を得る上で好ましい。
一な分散状態とは、パラジクロロベンゼン組成物全体の
揮散性添加剤含有量に対し、厚さ方向の濃度分布差がほ
とんどない、あるいは、小さいことを意味している。つ
まり、厚さ方向の表面を含む上層部の約30%の部分、
厚さ方向の表面を含む下層部の約30%の部分、及び、
これら上層部と下層部の間の中層部約30%の部分にそ
れぞれ含まれる揮散性添加剤濃度が、固形物全体の添加
剤濃度の平均に対して比分散度15%以内、好ましくは
10%以内となっている状態である。
加剤濃度)−(固形物全体の添加剤濃度)〕の絶対値÷
(固形物全体の添加剤濃度)}×100 で定義され、略均一な分散状態とは、これら上層部、中
層部及び下層部におけるそれぞれの比分散度(%)がい
ずれも15%以内、好ましくは10%以内であることを
意味する。この比分散度が15%を超えると、その超え
た部分において添加剤が局在化していることを示してお
り、具体的には打錠時に滲み等の問題が生じ易い。
ン固形物の形状は、間接冷却凝固装置の冷却面から剥さ
れて薄片状になっている。また、必要であれば、粉砕、
分級等の操作によって必要な粒度に調整することができ
る。
必要により、錠剤、顆粒、粉末等の剤型に製剤化され、
製剤内部に揮散性添加剤及び保留剤あるいはこれらに加
えて着色剤等が略均一な分散状態で封じ込められたパラ
ジクロロベンゼン製剤として、防虫剤、防虫・防臭剤、
防虫・防黴剤等の種々の用途に使用される。このような
製剤のうち、パラジクロロベンゼン固形物を打錠成型し
て得られた錠剤は、その錠剤内部に比較的多量の揮散性
添加剤等を略均一な分散状態で封じ込めることができ、
取扱上便利なので、剤型として好ましい。
初期(4週間経過時)において揮散性添加剤がパラジク
ロロベンゼンよりも過度に揮散することを防止する観点
から、少なくとも30%以上であることが望ましい。ま
た、この製剤における均等揮度は、長期にわたってパラ
ジクロロベンゼンと揮散性添加剤とがバランスよく揮散
するようにする観点から、使用後8週間経過した時点で
60%以上であることがより望ましい。さらに、この製
剤における比均等揮散度は、その使用目的等によっては
100%にちかいことが望ましい。
ンゼン組成物からなる製剤は、保留剤を添加せずに、前
記した製造方法によりパラジクロロベンゼン組成物を製
造し、このパラジクロロベンゼンの固形物表面に保留剤
及び必要に応じて着色剤等を添加して粉砕、混合した後
に打錠成形することにより得たものであってもよい。し
かしながら、このようにして得られるパラジクロロベン
ゼン製剤は、そのパラジクロロベンゼン組成物(固形
物)の内部に保留剤が封じ込められていないため、長期
間保管する場合には揮散性添加剤が経時的に減少するこ
とがあり、可能であればパラジクロロベンゼン固形物内
部に封じ込めることが望ましい。
成物又はその製剤において、0.3重量%以上の揮散性
添加剤を容易に含有させることができ、また、その内部
に揮散性添加剤や保留剤や着色剤等が略均一に分散して
おり、これを防虫剤や防臭剤等として使用した際に、パ
ラジクロロベンゼンの昇華につれて揮散性添加剤を含ん
だ保留剤が表面に露出し、その揮散性添加剤の大部分又
はその一部が保留剤から開放されるようにして揮散する
ため、揮散性添加剤の揮散が保留剤によってコントロー
ルされる。この際、パラジクロロベンゼンの揮散は保留
剤によって抑制されることは特にない。この結果、その
使用初期から使用後期に至るまで長期にわたってパラジ
クロロベンゼン及び揮散性添加剤の成分を所望の比率で
揮散させることができる。
添加剤や保留剤、必要に応じて着色剤等を含有したパラ
ジクロロベンゼン溶融液を間接冷却凝固装置の冷却面を
介して急冷するので、溶解液からパラジクロロベンゼン
や揮散性添加剤、保留剤あるいは着色剤が偏析する前に
この溶解液が凝固し、得られた固形物内部に添加剤等が
略均一な分散状態で封じ込められている。更に、得られ
た組成物を製剤化した製剤中に0.3重量%以上の添加
剤を容易に含有させることができ、また、揮散性添加剤
や保留剤等が略均一な分散状態で封じ込められ、特に打
錠して得られた錠剤中にも添加剤が略均一な分散状態で
封じ込められる。
て、本発明を具体的に説明する。
[日本軽金属(株)製:液体パラジクロロベンゼン(純
度99.9%以上)]98.9kgを仕込み、90℃ま
で加熱してパラジクロロベンゼンを溶融し、この溶融液
中に防虫作用を有する揮散性添加剤としてタイム油(タ
イム油を精製したもの)0.6kg(0.60重量
%)、保留剤としてポリウレタン樹脂(ドイツ・バイエ
ル社製、商品名:デスモコール500#)0.5kg
(0.50重量%)、青色染料〔日本化薬(株)製商品
名:S−B−N〕1g(1ppm)及び黄色染料〔日本
化薬(株)製、商品名:KS−Y−016〕3g(3p
pm)を添加し、攪拌しながら溶解させて緑色の溶解液
1を得た。
種類の、タイム油0.85重量%、ポリウレタン樹脂
0.71重量%、青色染料1.4g及び黄色染料4.2
gをそれぞれ添加して溶解させたパラジクロロベンゼン
の溶解液2を調製した。そして、この溶解液2をディッ
プフィードタイプの0.3m3 ドラムフレーカーの底部
(ディップ)に仕込んで、パラジクロロベンゼン組成物
の製造準備を行った。
を調製するため、上記溶解液1をディップの液面が変わ
らないように連続して補充しながら、冷却水温度10
℃、ディップ溶解液温度68℃、冷却面(ドラム面)で
の固化時間17秒の条件で上記溶解液をドラムフレカー
の表面で連続的に急冷し、厚さ方向平均固体成長速度が
4.6mm/分で厚さ1.1mmの薄片状のパラジクロ
ロベンゼン固形物を調製した。
層部、中層部、下層部における揮散性添加剤の各濃度
(含有量)及びその平均値、さらに揮散性添加剤の比分
散度をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。上層部、
中層部及び下層部における添加剤濃度は、それぞれ表面
を含む上層部及び下層部並びにこれらの間の中層部から
厚さ方向の約30%づつをサンプルとして切出し、これ
をジクロロメタンに溶解し、ガスクロマトグラフにより
定量分析して測定した。表1の結果から明らかなよう
に、タイム油は固形物内部に略均一に分散し、固形物全
体に対して0.60重量%の割合で含有されている。ま
た、得られたパラジクロロベンゼン組成物は、緑色半透
明、色むらなしで、略均一な状態でタイム油を分散して
いる固形物であった。
ラジクロロベンゼン組成物を粉砕し、成形機(打錠機)
を用いて直径21mm、厚み約7mm、重量約4gの円
盤状に製剤化し、パラジクロロベンゼン錠剤を調製し
た。そして、このときの製剤2個ずつをビスコースでガ
ス透過性を調整した不織布にポリエチレンフィルムをラ
ミネートした通気性包装紙で包装し、この包装状態にし
たものを製剤とした。
分散度、パラジクロロベンゼン(PDCB)の残存率、
比均等揮散度、その打錠時と25℃雰囲気下で8週間放
置後とにおけるタイム油の滲みの程度、及び、残渣の程
度を測定又は観察した。結果を表2に示す。均等分散度
とPDCB揮散率については、製剤を25℃雰囲気下の
恒温送風乾燥機内のシャーレー上に載置し、各週経過時
における残存する製剤中のタイム油の濃度やパラジクロ
ロベンゼンの重量変化率を測定して求めた。また、残渣
については、包装していない製剤20個を25℃雰囲気
下の恒温送風乾燥機内のシャーレー上に載置し、10日
間放置してパラジクロロベンゼンを完全に昇華させた後
の残渣の重量割合を測定して求めた。
(4週間目)におけるタイム油の急激な揮散はなく各均
等揮散度は略一定しており、比揮散均等揮散度が10
0.9であることから、パラジクロロベンゼンとタイム
油がほぼ均等の割合で長期にわたって揮散している。ま
た、この錠剤は、十分な錠剤強度を有しており、その打
錠時及び8週間目のいずれの場合においても錠剤の表面
にタイム油の滲みだしがない。しかも、タイム油がパラ
ジクロロベンゼン中に安定して保持され、パラジクロロ
ベンゼンの昇華に合わせるようにタイム油が揮散してい
くのが確認された。そして、このとき同時に観察したパ
ラジクロロベンゼン特有の刺激臭はその昇華終了までな
かった。さらに、残渣について調べたところ、タイム油
の高沸点成分とポリウレタン樹脂の混合物からなる小さ
な粒状のものであった。
及び方法に基づいてパラジクロロベンゼンを製造した。
すなわち、パラジクロロベンゼン99.5kgとタイム
油0.5g(0.5重量パーセント)をガラス瓶中で混
合して90℃の加熱下で溶解し、この溶解液を、20℃
に調整された恒温水槽の水上に浮かべた平らなステンレ
ス製容器内に液面高さ(厚さ)が約9mmとなるように
流し込んで放置し、30分間かけて凝固させた。このと
きの厚さ方向平均固体成長速度は0.23mm/分であ
った。
取り出し、その一部を分析用に採取し、上記実施例1と
同様に、その固形物の上層部、中層部、下層部における
揮散性添加剤の各濃度(含有量)及びその平均値、さら
に揮散性添加剤の比分散度をそれぞれ測定した。結果を
表1に示す。表1の結果から明らかなように、タイム油
は固形物の上層部付近に局在化している。また、得られ
た固形物の表面には若干の液状物があることが目視で観
察された。
物を使用し、実施例1と同様に錠剤を製造した後、その
2個ずつを包装して製剤とし、その錠剤について、実施
例1と同様にして各均等分散度、PDCB残存率、比均
等揮散度、各滲みの程度、及び、残渣の程度を測定又は
観察した。結果を表2に示す。
(4週間目)における均等揮散度が6.7%であること
に加え比揮散均等揮散度も8.9であることから、使用
初期からすでにタイム油のみが先に揮散してしまうこと
がわかる。また、この錠剤は、その打錠時に油状物の滲
みだしが確認され、錠剤内部には0.3重量%のタイム
油が含有されているのみであった。また、使用初日から
も同じ滲みだしが確認され、しかもその包装材にタイム
油と思われるシミが観察された。さらに、この錠剤は手
で軽く握る程度でつぶれてしまうほどの硬さしかなく、
錠剤強度がきわめて低いものであった。そして、1週間
後にはパラジクロロベンゼン特有の刺激臭が観察され
た。
加せず、パラジクロロベンゼンを99.5kg、タイム
油の添加量を0.5kg(0.5重量%)に変更すると
ともに、溶解液2についてタイム油の添加量を0.7重
量%に変更した以外は実施例1と同様にしてパラジクロ
ロベンゼンを製造した。
に、その固形物の上層部、中層部、下層部における揮散
性添加剤の各濃度(含有量)及びその平均値、さらに揮
散性添加剤の比分散度をそれぞれ測定した。結果を表1
に示す。
物を使用し、実施例1と同様に錠剤を製造した後、その
2個ずつを包装して製剤とし、その錠剤について、実施
例1と同様にして各均等分散度、PDCB残存率、比均
等揮散度、各滲みの程度、及び、残渣の程度を測定又は
観察した。結果を表2に示す。表2の結果から明らかな
ように、初期段階(4週間目)における均等揮散度が
9.6%であることに加え比揮散均等揮散度も10.4
であることから、使用初期からすでにタイム油のみが先
に揮散してしまうことがわかる。また、この錠剤は、そ
の表面への油状物の滲みだしは打錠時、8週間目ともに
確認されなかったが、1週間目からパラジクロロベンゼ
ン特有の刺激臭が観察された。さらに、この錠剤の強度
を調べたところ、その強度は手でにぎったときつぶれて
しまう程度のものであった。
パラジクロロベンゼン製剤の均等揮散度の経時変化につ
いて図1に示した。この図1の結果から明らかなよう
に、比較例1、2の場合にはそのいずれも1週間目とそ
れ以降の均等揮散度がともに20%よりも少ない値を示
していることから、タイム油のみが先に揮散してしまう
が、実施例1の場合には均等揮散度が常にほぼ100%
前後の値を示していることから、パラジクロロベンゼン
とタイム油が略均等に揮散していることがわかる。
ンを97.1kg、タイム油の添加量を2.4kg
(2.4重量%)に変更するとともに、溶解液2につい
てタイム油の添加量を3.0重量%に変更した以外は実
施例1と同様にしてパラジクロロベンゼンを製造した。
に、その固形物の上層部、中層部、下層部における揮散
性添加剤の各濃度(含有量)及びその平均値、さらに揮
散性添加剤の比分散度をそれぞれ測定した。結果を表1
に示す。表1の結果から明らかなように、タイム油は固
形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して2.3
4重量%の割合で含有されている。
物を使用し、実施例1と同様に錠剤を製造した後、その
2個ずつを包装して製剤とし、その錠剤について、実施
例1と同様にして各均等分散度、PDCB残存率、比均
等揮散度、各滲みの程度、及び、残渣の程度を測定又は
観察した。結果を表2に示す。表2の結果から明らかな
ように、初期段階(4週間目)におけるタイム油の急激
な揮散はなく、比揮散均等揮散度が113.3であるこ
とから、パラジクロロベンゼンとタイム油がほぼ均等の
割合で長期にわたって揮散している。また、この錠剤
は、十分な錠剤強度を有しており、その打錠時及び8週
間目のいずれの場合においても錠剤の表面にタイム油の
滲みだしがなく、パラジクロロベンゼンの昇華終了まで
も滲みだしがなかった。そして、パラジクロロベンゼン
特有の刺激臭についてもその昇華終了までなかった。さ
らに、残渣の量は、添加した保留剤であるポリマーの添
加割合にほぼ相当するものであった。さらにまた、この
錠剤の強度を比較例2と同様に調べたところ、その強度
は手でにぎっても形状を維持できるほどの強度であっ
た。
ンを94.0kg、タイム油の添加量を5.5kg
(5.5重量%)に変更するとともに、溶解液2につい
てタイム油の添加量を6.5重量%に変更した以外は実
施例1と同様にしてパラジクロロベンゼンを製造した。
に、その固形物の上層部、中層部、下層部における揮散
性添加剤の各濃度(含有量)及びその平均値、さらに揮
散性添加剤の比分散度をそれぞれ測定した。結果を表1
に示す。表1の結果から明らかなように、タイム油は固
形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して5.9
2重量%の割合で含有されている。
物を使用し、実施例1と同様に錠剤を製造した後、その
2個ずつを包装して製剤とし、その錠剤について、実施
例1と同様にして各均等分散度、PDCB揮散率、比均
等揮散度、各滲みの程度、及び、残渣の程度を測定又は
観察した。結果を表2に示す。表2の結果から明らかな
ように、初期段階(4週間目)におけるタイム油の急激
な揮散はなく、比揮散均等揮散度が141.7であるこ
とから、パラジクロロベンゼンとタイム油がほぼ均等の
割合で長期にわたって揮散している。また、この錠剤
は、十分な錠剤強度を有しており、その打錠時及び8週
間目のいずれの場合においても錠剤の表面にタイム油の
滲みだしがなく、パラジクロロベンゼンの昇華終了まで
も滲みだしがなかった。そして、パラジクロロベンゼン
特有の刺激臭についてもその昇華終了までなかった。さ
らに、この錠剤の強度を実施例2と同様に調べたとこ
ろ、その強度は手でにぎっても形状を維持できるほどの
強度であった。
揮散性添加剤の添加量とパラジクロロベンゼン製剤の均
等揮散度との関係について図2に示した。この図2の結
果から明らかなように、保留剤を添加しない比較例2の
場合には揮散性添加剤をパラジクロロベンゼンの固形物
内部に0.5重量%封じ込めてはいるが、その添加剤は
封じ込めても初期の段階で揮散してしまうのに対し、実
施例の場合には、保留剤をわずか0.5〜0.6重量%
添加することによって揮散性添加剤を固形物内部に最大
で5倍程度(実施例3)封じ込めることが可能となり、
しかも、その添加剤の揮散を抑えることができる。ま
た、表2の結果から、実施例におけるパラジクロロベン
ゼンの残存率は比較例2のそれと比べて大きな差異がな
いことから、保留剤を添加したことによりパラジクロロ
ベンゼンの揮散が抑制されることはないことがわかる。
ンを97.5kg、保留剤であるポリウレタン樹脂の添
加量を2.0kg(2.0重量%)に変更するととも
に、溶解液2について上記ポリウレタン樹脂の添加量を
2.3重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてパ
ラジクロロベンゼンを製造した。また、実施例1と同様
に、固形物の所定の測定を行ってその結果を表1に示す
とともに、その製剤の所定の測定や観測を行ってその結
果を表2に示した。
は固形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して
5.92重量%の割合で含有されている。また、表2の
結果から明らかなように、8週間目の均等揮散度が14
09.0で比揮散均等揮散度が436.2であり、しか
も8週間目のPDCB揮散率が19.2であることか
ら、使用後期におけるタイム油の揮散が極端に制御さ
れ、その一方でパラジクロロベンゼンの揮散が増進して
いる。また、この錠剤は、十分な錠剤強度を有してお
り、タイム油の滲みだしがパラジクロロベンゼンの昇華
終了までなかった。そして、パラジクロロベンゼン特有
の刺激臭についても、タイム油の揮散が使用後期におい
て極端に制御されているにもかかわらず、その昇華終了
までなかった。さらに、この錠剤の強度を実施例2と同
様に調べたところ、その強度は手でにぎっても形状を維
持できるほどの強度であった。なお、この錠剤強度につ
いては、後述する実施例5〜9の錠剤についても同じ程
度の強度であることが確認された。
ンを94.0kg、タイム油の添加量を5.5kg
(5.5重量%)に変更するとともに、溶解液2につい
てホワイトタイム油の添加量を5.8重量%に変更した
以外は実施例1と同様にしてパラジクロロベンゼンを製
造した。また、実施例1と同様に、固形物の所定の測定
を行ってその結果を表1に示すとともに、その製剤の所
定の測定や観測を行ってその結果を表2に示した。
は固形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して
5.76重量%の割合で含有されている。また、表2の
結果から明らかなように、8週間目の均等揮散度が29
50.6で比揮散均等揮散度が829.9であり、しか
も8週間目のPDCB残存率が8.2であることから、
使用後期におけるタイム油の揮散が極端に制御され、そ
の一方でパラジクロロベンゼンの揮散が急激に増進して
いる。また、この錠剤は、十分な錠剤強度を有してお
り、その打錠時及び8週間目のいずれの場合においても
錠剤の表面にわずかな滲みが観察されたが実用上問題に
なるほどではなかった。また、その滲みは昇華終了まで
それ以上進行しなかった。そして、パラジクロロベンゼ
ン特有の刺激臭についても、タイム油の揮散が使用後期
において極端に制御されているにもかかわらず、その昇
華終了までなかった。
ンを89.0kg、保留剤であるポリウレタン樹脂の添
加量を5.0kg(5.0重量%)、タイム油の添加量
を6.0kg(6.0重量%)に変更するとともに、溶
解液2について上記ポリウレタン樹脂の添加量を6.0
重量%、タイム油の添加量を7.2重量%に変更した以
外は実施例1と同様にしてパラジクロロベンゼンを製造
した。また、実施例1と同様に、固形物の所定の測定を
行ってその結果を表1に示すとともに、その製剤の所定
の測定や観測を行ってその結果を表2に示した。
は固形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して
6.34重量%の割合で含有されている。また、表2の
結果から明らかなように、8週間目の均等揮散度が62
9.9で比揮散均等揮散度が252.2であり、しかも
8週間目のPDCB揮散率が14.4であることから、
使用後期におけるタイム油の揮散が極端に制御され、そ
の一方でパラジクロロベンゼンの揮散が急速に増進して
いる。また、この錠剤は、十分な錠剤強度を有してお
り、タイム油の滲みだしがパラジクロロベンゼンの昇華
終了までなかった。そして、パラジクロロベンゼン特有
の刺激臭についても、タイム油の揮散が使用後期におい
て制御されているにもかかわらず、その昇華終了までな
かった。
ンを99.45kg、保留剤であるポリウレタン樹脂の
添加量を0.05kg(0.05重量%)に変更すると
ともに、溶解液2について上記ポリウレタン樹脂の添加
量を0.07重量%に変更した以外は実施例1と同様に
してパラジクロロベンゼン組成物とその製剤を製造し
た。また、実施例1と同様に、固形物の所定の測定を行
ってその結果を表1に示すとともに、その製剤の所定の
測定や観測を行ってその結果を表2に示した。
は固形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して
0.58重量%の割合で含有されている。また、表2の
結果から明らかなように、均等揮散度は週を追うごとに
徐々に低くなり、比均等揮散度は45.9であった。ま
た、この錠剤は、十分な錠剤強度を有しており、タイム
油の滲みだしがパラジクロロベンゼンの昇華終了までな
かった。そして、パラジクロロベンゼン特有の刺激臭は
その昇華終了までなかった。
g、保留剤であるポリウレタン樹脂の添加量を1.0k
g(1.0重量%)に変更するとともに、溶解液2につ
いて上記ポリウレタン樹脂の添加量を1.3重量%に変
更した以外は実施例1と同様にしてパラジクロロベンゼ
ン組成物とその製剤を製造した。また、実施例1と同様
に、固形物の所定の測定を行ってその結果を表1に示す
とともに、その製剤の所定の測定や観測を行ってその結
果を表2に示した。
は固形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して
0.58重量%の割合で含有されている。また、表2の
結果から明らかなように、比均等揮散度は65.8であ
った。また、この錠剤は、十分な錠剤強度を有してお
り、タイム油の滲みだしがパラジクロロベンゼンの昇華
終了までなかった。そして、パラジクロロベンゼン特有
の刺激臭はその昇華終了までなかった。
34kg(0.034重量%)を溶解液1に添加すると
ともに溶解液2にも0.05kg添加した以外は実施例
8と同様にしてパラジクロロベンゼン組成物とその製剤
を製造した。また、実施例1と同様に、固形物の所定の
測定を行ってその結果を表1に示すとともに、その製剤
の所定の測定や観測を行ってその結果を表2に示した。
は固形物内部に略均一に分散し、固形物全体に対して
0.50重量%の割合で含有されている。また、表2の
結果から明らかなように、均等揮散度は週を追うごとに
徐々に低くなり比均等揮散度は63.6であった。ま
た、この錠剤は、十分な錠剤強度を有しており、タイム
油の滲みだしがパラジクロロベンゼンの昇華終了までな
かった。そして、パラジクロロベンゼン特有の刺激臭は
その昇華終了までなかった。
ける保留剤の添加量とパラジクロロベンゼン製剤の均等
揮散度との関係について図3に示した。この図3の結果
から明らかなように、保留剤の添加量が増加するにつれ
て均等揮散度も高い値になる傾向がある。また、揮散性
添加剤のタイム油(0.55又は0.60重量%)をパ
ラジクロロベンゼンと最も均等に揮散させるためには、
0.5重量%程度のポリウレタンが必要であることがわ
かる。一方、そのタイム油を使用初期の段階で集中的に
揮散させたい場合には、その度合いに応じてポリウレタ
ンの添加量を徐々に減らすことでコントロールできるこ
とがわかる。
施例8と同様にしてパラジクロロベンゼン組成物とその
製剤を製造した。 ・実施例10…ポリカーボネートコンパウウンド[出光
石油化学(株)製、A2200] ・実施例11…ABSコンパウンド[電気化学(株)
製、CL] ・実施例12…SBS系熱可塑性エラストマー[旭化成
(株)製、タフプレンA] ・実施例13…酢酸ビニル樹脂[電気化学(株)製、サ
クノール] ・実施例14…ポリスチレン樹脂[大日本インク(株)
製、GX9365] ・実施例15…エチルセルロース[三晶(株)製、N−
4] ・実施例16…エチルヒドロキシエチルセルロース[東
京化成(株)製、試薬1級] ・実施例17…ポリエチレングリコール[和光純薬工業
(株)製、CAFO154(平均分子量1500)] ・実施例18…アクリル樹脂[旭化成工業(株)製、テ
ルパウダー80N]
の所定の測定を行ってその結果を表3に示すとともに、
その製剤の所定の測定や観察を行ってその結果を表4に
示した。パラジクロロベンゼン特有の刺激臭は、いずれ
の実施例においても、その昇華終了までなかった。さら
に、この実施例10〜18において得られた錠剤の強度
について実施例2と同様に調べたところ、その強度はい
ずれの錠剤の場合も手でにぎっても形状を維持できるほ
どの強度であった。
ル(株)製、TR−101)に変更した以外は実施例1
と同様にしてパラジクロロベンゼン組成物とその製剤を
製造した。また、実施例1と同様に、得られた固形物の
所定の測定を行ってその結果を表3に示すとともに、そ
の製剤の所定の測定や観測を行ってその結果を表4に示
した。表4の結果から明らかなように、比均等揮散度は
10.8であり、パラジクロロベンゼンに比べタイム油
が先に揮散してしまった。多孔質ポリマーは、パラジク
ロロベンゼンに溶解せず、タイム油の揮散を抑制する効
果も得られないことがわかった。
けるパラジクロロベンゼン製剤の均等揮散度の経時変化
について図1に示した。この図1の結果から明らかなよ
うに、保留剤を同じ添加量0.5重量%で添加しても、
そのポリマーの種類によってパラジクロロベンゼンに対
する溶解性をはじめ、極性等の特性や、タイム油に対す
る親和性によって、均等揮散度(換言すれば揮散性添加
剤の保留効果)がそれぞれ異なることがわかる。これに
より、保留剤の種類を変更することで、パラジクロロベ
ンゼンと揮散性添加剤の揮散割合を調整できることがわ
かる。
長期にわたってパラジクロロベンゼンと揮散性添加剤と
をほぼ均等に揮散させたい(比均等揮散度60%以上を
確保する)場合には、実施例1をはじめとして実施例1
1、13、15、16、20で使用したような種類の保
留剤を選択して使用するとよい。また、使用開始時点か
ら揮散性添加剤をある程度積極的に揮散させたい(均等
揮散度が1週、2週、4週、8週になるにつれて60
%、50%、40%、30%程度の割合で低下するよう
にしたい)場合には、実施例10、12、14、17で
使用したような種類の保留剤を選択して使用するとよ
い。
タイム油0.4kg(0.4重量%)、青色染料1g
(1ppm)及び黄色染料3g(3ppm)からなる混
合溶液を用意し、また、溶解液2として、タイム油0.
85重量%、青色染料1.4ppm及び黄色染料4.2
ppmからなる混合溶液を用意した。次に、冷却水温度
を20℃、ディップ溶解液温度を75℃、冷却面(ドラ
ム面)での固化時間を4分にし、厚さ1.7mmのフレ
ークを製造した以外は実施例1と同様にして薄片状のパ
ラジクロロベンゼン固形物を調製した。このときの厚さ
方向平均固体成長速度は0.42mm/分であった。
層部、中層部、下層部における揮散性添加剤の各濃度
(含有量)及びその平均値、さらに揮散性添加剤の比分
散度をそれぞれ測定したところ、上層部濃度0.15重
量%、中層部濃度0.39重量%、下層部濃度0.47
重量%、平均値0.35重量%、比分散度57%であっ
た。このことから明らかなように、上記のごとき製造条
件によりパラジクロロベンゼン固形物を調製した場合に
は、タイム油は固形物内部に局在化して均一に分散して
いないことがわかった。
びその製剤は、その固形物又は製剤内部に揮散性添加剤
と常温で固体又はゴム状のポリマーからなる保留剤とが
略均一な分散状態で封じ込められている。このため、そ
の固形物内部に、0.3重量部を越えるような比較的多
量の揮散性添加剤を含有させることができ、しかも、滲
み出すこともなく封じ込めることができる。また、パラ
ジクロロベンゼンの揮散性を変化させることなく、使用
初期から使用後期に至るまで長期にわたってパラジクロ
ロベンゼンと揮散性添加剤の成分を所望の比率で揮散さ
せることができる。例えば、所望の揮散性添加剤をパラ
ジクロロベンゼンと均等の割合で揮散させることが可能
になる。
内部に揮散性添加剤と保留剤が略均一な分散状態で封じ
込められたパラジクロロベンゼン組成物を工業的に有利
に製造することができる。
3におけるパラジクロロベンゼン製剤の均等揮散度の経
時変化を示すグラフである。
散性添加剤の添加量とパラジクロロベンゼン製剤の均等
揮散度との関係を示す相関図である。
る保留剤の添加量とパラジクロロベンゼン製剤の均等揮
散度との関係を示す相関図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 パラジクロロベンゼン80〜99.99
8重量%と、揮散性添加剤0.001〜10重量%と、
溶融したパラジクロロベンゼンに溶解又は分散し得る常
温で固体又はゴム状のポリマーからなる保留剤0.00
1〜10重量%とからなり、その揮散性添加剤と保留剤
がパラジクロロベンゼンの固形物内部に略均一に分散さ
れていることを特徴とするパラジクロロベンゼン組成
物。 - 【請求項2】 前記パラジクロロベンゼンと揮散性添加
剤の揮散割合を示す均等揮散度(4週間経過時)が30
%以上である請求項1記載のパラジクロロベンゼン組成
物。 - 【請求項3】 前記保留剤が、酢酸ビニル樹脂、カーボ
ネート樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレ
ングリコール、ポリ塩化ビニル、カルボキシビニルポリ
マー、ケトン樹脂、ポリプピオン酸ビニル、ポリアクリ
レート、ポリビニルフェノール、ポリパラメチルスチレ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニエーテル、ポリフ
ェニルエーテル、ポリブタジエン等の熱可塑性樹脂、及
び、ABS、AS、AAS、ACS、MBS、PET、
EVA等の共重合樹脂に代表される汎用又はエンジニア
リングプラスチックから選ばれる1種又は2種以上のポ
リマーである請求項1記載のパラジクロロベンゼン組成
物。 - 【請求項4】 前記保留剤が、ポリウレタン、エポキシ
樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、ユリア樹
脂、シリコン樹脂、フェニール樹脂等の熱硬化性樹脂か
ら選ばれる1種又は2種以上のポリマーである請求項1
記載のパラジクロロベンゼン組成物。 - 【請求項5】 前記保留剤が、ポリウレタン、ポリ酢酸
ビニル、アクリル樹脂、ポリクロロプレン、ポリエステ
ルポリオール、NBR、SBR、エチレン共重合樹脂、
天然ゴム等の接着剤用樹脂、及び、EVA、ポリアミ
ド、ポリエステル、アタクチックポリプロピレン等の感
熱性接着剤用樹脂から選ばれる1種又は2種以上のポリ
マーである請求項1記載のパラジクロロベンゼン組成
物。 - 【請求項6】 前記保留剤が、天然ゴム、エチルセルロ
ース、メチルエチルセルロース、プロピルセルロース、
エチルヒドロキシセルロース等の天然高分子から選ばれ
る1種又は2種以上のポリマーである請求項1記載のパ
ラジクロロベンゼン組成物。 - 【請求項7】 前記保留剤が、ブタジエン・スチレンT
PR、ポリエーテル・ポリエステルTPR、ポリエーテ
ル・ポリウレタンTPR、エチレンプロピレンゴム・ポ
リプロピレンTPR、エチレンプロピレンゴム・ポリエ
チレンTPR、ポリブタジエン・ポリブタジエンTPR
等の常温で弾性を示す熱可塑性エラストマーから選ばれ
る1種又は2種以上のポリマーである請求項1記載のパ
ラジクロロベンゼン組成物。 - 【請求項8】 前記保留剤が、請求項3〜7に記載の全
ポリマーから選ばれる1種又は2種以上のポリマーであ
る請求項1記載のパラジクロロベンゼン組成物。 - 【請求項9】 前記パラジクロロベンゼンの固形物内部
に着色剤及び固結防止剤の少なくとも1つを添加してな
る請求項1記載のパラジクロロベンゼン組成物。 - 【請求項10】 前記揮散性添加剤が、パラジクロロベ
ンゼンの固形物内部に比分散度15%以内の略均一な分
散状態で封じ込められている請求項1記載のパラジクロ
ロベンゼン組成物。 - 【請求項11】 前記揮散性添加剤が、植物精油、植物
精油の抽出成分、動物抽出物、香料、揮散性固結防止
剤、殺虫剤及び防虫剤から選ばれる1種又は2種以上の
ものである請求項1記載のパラジクロロベンゼン組成
物。 - 【請求項12】 パラジクロロベンゼン80〜99.9
98重量%を溶融した溶融液に、揮散性添加剤0.00
1〜10重量%と、溶融したパラジクロロベンゼンに溶
解又は分散し得る常温で固体又はゴム状のポリマーから
なる保留剤0.001〜10重量%とを溶解又は分散
し、得られた混合液を間接冷却凝固装置の冷却面で急冷
して凝固させることにより、揮散性添加剤と保留剤が略
均一に分散されたパラジクロロベンゼンの固形物を得る
ことを特徴とするパラジクロロベンゼン組成物の製造方
法。 - 【請求項13】 前記混合液を急冷する際に、間接冷却
凝固装置の冷却面から成長する固体の厚さ方向平均固体
成長速度が1〜15mm/分の範囲である請求項12記
載のパラジクロロベンゼン組成物の製造方法。 - 【請求項14】 請求項1〜11のいずれかに記載され
たパラジクロロベンゼン組成物を製剤化して得られたも
のであって、この製剤内部に揮散性添加剤と保留剤が略
均一な分散状態で封じ込められていることを特徴とする
パラジクロロベンゼン製剤。 - 【請求項15】 前記製剤中のパラジクロロベンゼンと
揮散性添加剤の揮散割合を示す均等揮散度(4週間経過
時)が30%以上である請求項14記載のパラジクロロ
ベンゼン製剤。 - 【請求項16】 請求項1〜11のいずれかに記載され
たパラジクロロベンゼン組成物の表面に、保留剤、ある
いは、この保留剤に加えて着色剤及び固結防止剤の少な
くとも1つを付着してなる請求項14記載のパラジクロ
ロベンゼン製剤。 - 【請求項17】 揮散性添加剤0.001〜10重量%
を溶解したパラジクロロベンゼン80〜99.998重
量%の溶融液を、間接冷却凝固装置の冷却面で急冷して
得られたパラジクロロベンゼンの固形物に、常温で固体
又はゴム状のポリマーからなる保留剤0.001〜10
重量%を付着させて製剤化してなることを特徴とするパ
ラジクロロベンゼン製剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09702696A JP3810470B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | パラジクロロベンゼン組成物及びその製造方法並びにその組成物からなるパラジクロロベンゼン製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09702696A JP3810470B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | パラジクロロベンゼン組成物及びその製造方法並びにその組成物からなるパラジクロロベンゼン製剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09286704A true JPH09286704A (ja) | 1997-11-04 |
| JP3810470B2 JP3810470B2 (ja) | 2006-08-16 |
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ID=14180929
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09702696A Expired - Lifetime JP3810470B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | パラジクロロベンゼン組成物及びその製造方法並びにその組成物からなるパラジクロロベンゼン製剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3810470B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11209207A (ja) * | 1998-01-27 | 1999-08-03 | Fumakilla Ltd | 衣料用防虫消臭剤 |
| JP2012097031A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Hakugen:Kk | ジクロロベンゼン変成抑制方法及びジクロロベンゼン製剤 |
| JP2017119684A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-07-06 | アース製薬株式会社 | 加熱蒸散剤 |
| CN111903674A (zh) * | 2020-08-05 | 2020-11-10 | 马保臣 | 一种质量均一稳定的过硫酸氢钾复合粉及其制备工艺 |
-
1996
- 1996-04-18 JP JP09702696A patent/JP3810470B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11209207A (ja) * | 1998-01-27 | 1999-08-03 | Fumakilla Ltd | 衣料用防虫消臭剤 |
| JP2012097031A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Hakugen:Kk | ジクロロベンゼン変成抑制方法及びジクロロベンゼン製剤 |
| JP2017119684A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-07-06 | アース製薬株式会社 | 加熱蒸散剤 |
| CN111903674A (zh) * | 2020-08-05 | 2020-11-10 | 马保臣 | 一种质量均一稳定的过硫酸氢钾复合粉及其制备工艺 |
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