JPH0928725A - 蓄冷材 - Google Patents

蓄冷材

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JPH0928725A
JPH0928725A JP7201647A JP20164795A JPH0928725A JP H0928725 A JPH0928725 A JP H0928725A JP 7201647 A JP7201647 A JP 7201647A JP 20164795 A JP20164795 A JP 20164795A JP H0928725 A JPH0928725 A JP H0928725A
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JP
Japan
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powder
water
flexibility
absorbent resin
cold storage
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JP7201647A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kuramochi
浩 倉持
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Polytec Design KK
Original Assignee
Polytec Design KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性および/または屈曲性と蓄冷性とのい
ずれをも満足できるようにする。 【構成】 吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包す
るマイクロカプセルを含有してなる。吸水性樹脂の粉末
または水を内包するマイクロカプセルは、水を含んでい
ることにより蓄冷機能を果たすと同時に、粉末状である
ことにより、蓄冷材に柔軟性、屈曲性および形状修復性
を具備させることを可能にする。必要に応じて、ゴムま
たは/および熱可塑性のエラストマーの粉末を混合すれ
ば、蓄冷材に柔軟性を付与できる。また、シリカ粉末、
疎水性のプラスチックの粉末等の疎水性粉末を混合すれ
ば、吸水性樹脂の粒子または前記マイクロカプセル同士
が固着し合って固まってしまうのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却されることに
より、氷等と同様の冷却材として使用することができる
蓄冷材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の蓄冷材としては、水に、
増粘材や、凝固点降下剤や、ゲル化剤を添加したものが
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】表1は、このような従
来の蓄冷材の特性を表にまとめたものである。なお、こ
の表1および後に示す表2において、「柔軟性」、「屈
曲性」および「形状修復性」の語は、プラスチックフィ
ルムの袋等の柔軟な収容体に蓄冷材を収容した場合の特
性をそれぞれ示しており、このうち「柔軟性」とは冷却
したときの柔軟性、「屈曲性」とは冷却したとき屈曲で
きるか否か、「形状修復性」とは本来の形状から変形さ
れた形状で冷却されてしまったとき、冷却状態のまま本
来の形状に戻すことができるか否かをそれぞれ表してい
る。また、各表中「○」は良好であること、「△」は可
であること、「×」は不良であることをそれぞれ表して
いる。
【0004】これをさらに詳しく説明すると、前記従来
の蓄冷材のうち、水に増粘材を添加した蓄冷材(a)や
水にゲル化剤を添加した蓄冷材(c)は、常温では液体
状またはゲル状であるが、冷却されると氷と同様に硬く
固まってしまい、例えば氷枕や氷嚢等として身体に接触
させた場合、使用者にとって不快であるという問題があ
った。また、これらの蓄冷材は冷却されて固まってしま
うと、屈曲することができないので、冷却された後、ク
ーラー等の中の狭いスペースに屈曲して収容するという
ようなことはできないという問題もあった。
【0005】また、前記水に増粘材を添加した蓄冷材
(a)は、本来の形状から変形された形状で冷却されて
しまったとき、冷却状態のまま、本来の形状に戻すこと
はできない(例えば、氷枕として使用するに適した形状
が本来の形状であるにも関わらず、その形状から変形さ
れた形状で冷却されて固まってしまうと、冷却状態のま
ま、氷枕として使用するに適した形状に戻すことはでき
ない)という問題もあった。
【0006】また、増粘材またはゲル化剤の他にさらに
凝固点降下剤を水に添加することにより、凝固点を下げ
た従来の蓄冷材(b),(d)は、冷却されても凝固し
ないで液体のままなので、柔軟性を維持するとともに屈
曲することもできるが、潜熱による熱吸収がないので、
蓄冷性が著しく悪くなるという問題があった。
【0007】本発明は、以上のような事情に鑑みてなさ
れたもので、本発明の一つの目的は、柔軟性および/ま
たは屈曲性と蓄冷性とのいずれをも満足することができ
る蓄冷材を提供することにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は以下の説明から
明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による蓄冷材は、
吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマイクロ
カプセルを含むものである。
【0010】また、本発明による蓄冷材の一つの態様
は、吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマイ
クロカプセルと、ゴムまたは/および熱可塑性のエラス
トマーの粉末とを含む。
【0011】本発明による蓄冷材の他の一つの態様は、
吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマイクロ
カプセルと、疎水性粉末とを含む。
【0012】本発明による蓄冷材のさらに他の一つの態
様は、吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマ
イクロカプセルと、ゴムまたは/および熱可塑性のエラ
ストマーの粉末と、疎水性粉末とを含む。
【0013】本発明において、前記吸水した吸水性樹脂
の粉末は、水を含有していることにより蓄冷機能を果た
すと同時に、粉末状であることにより蓄冷材に柔軟性、
屈曲性および形状修復性を具備させることを可能にす
る。
【0014】本発明における吸水性樹脂としては、例え
ば、ポリアクリル酸系、イソブチレン/マレイン酸系、
PVA/ポリアクリル酸系、PVA系、デンプン系、セ
ルロース系、あるいはポリアクリルアミド系吸水性樹脂
等の極めて広範囲のものが使用できる。本発明における
吸水性樹脂の吸水量は、該吸水性樹脂の5〜1000倍
程度が好ましく、通常は、特に10〜20倍程度が好ま
しい。この吸水量が少なければ、蓄冷性が悪くなるし、
多過ぎれば、吸水性樹脂の粒子同士が固着し合って固ま
って硬くなってしまい、柔軟性、屈曲性および形状修復
性が悪化する。本発明における吸水性樹脂の粒径は、数
10μから数100μ程度が好ましい。
【0015】また、本発明における水を内包したマイク
ロカプセルは、吸水した吸水性樹脂の粉末と同じ機能を
果たすものであるが、このカプセルの殻を形成する材料
としては、ポリスチレン樹脂、スチレン系エラストマ
ー、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニール、ポリエステル
等の広範囲のものが使用できる。
【0016】また、本発明において、ゴムおよび熱可塑
性のエラストマーの粉末は、そのゴム弾性により蓄冷材
に柔軟性を付与する。本発明におけるゴムまたは熱可塑
性エラストマーは、適当な柔軟性およびゴム弾性を有
し、ブロッキングしないものであればよく、極めて広範
囲のものが使用できる。また、これらのゴムまたは熱可
塑性エラストマーを2種類以上組み合わせて用いてもよ
い。本発明におけるゴムまたは熱可塑性エラストマーの
粒径は、数10μから数100μ程度が好ましい。
【0017】また、本発明において、疎水性粉末は、吸
水性樹脂の粒子またはマイクロカプセルが固着し合って
固まってしまうのを防止する機能を果たす。ただし、吸
水性樹脂の粉末を用いずマイクロカプセルを用いる場合
であって、かつマイクロカプセルの殻がプラスチック等
からなる場合は、これらの殻の表面には吸水性樹脂の粒
子の表面のように水が存在しないので、互いに固着し合
ってしまうことはないため、このような疎水性粉末を混
合する必要はない。しかし、マイクロカプセルを用いる
場合でも、その殻がブロッキングを生じるエラストマー
等からなる場合は、やはりこのような疎水性粉末を混合
することが好ましい。本発明における疎水性粉末も、極
めて広範囲のものが使用でき、例えば、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニール、ポリプロピレン等の疎水性のプラス
チック、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、クレー等の
粉末を使用できる。本発明における疎水性粉末の粒径
は、数10mμから数10μ程度が好ましい。
【0018】なお、本発明の蓄冷材にさらに界面活性剤
を添加することにより、異種粒子間に親和性を生じるよ
うにし、蓄冷材を構成する粒子のうちの同種の粒子同士
が固着し合って固ってしまうのを防止し、各種粒子を均
一な分散状態に保持することにより、蓄冷材の柔軟性、
屈曲性および形状修復性をさらに向上することができ
る。また、潤滑油等の潤滑剤を添加することによって
も、同様の効果を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例について説
明する。
【0020】
【実施例】次のような組成を有する蓄冷材を調整した。
【0021】〔実施例1〕 (1)自重の10倍吸水したアクリル酸とPVAの 共重合体からなる吸水性樹脂の粉末 …60重量% (2)スチレン系エラストマーの粉末 …37重量% (3)シリカ微粉末(疎水性粉末) … 3重量% 〔実施例2〕 (1)自重の10倍吸水したアクリル酸とPVAの 共重合体からなる吸水性樹脂の粉末 …85重量% (2)スチレン系エラストマーの粉末 …12重量% (3)シリカ微粉末(疎水性粉末) … 3重量% 〔実施例3〕 (1)自重の10倍吸水したアクリル酸とPVAの 共重合体からなる吸水性樹脂の粉末 …97重量% (2)シリカ微粉末(疎水性粉末) … 3重量% 上記各実施例中のシリカ微粉末の粒径は、数10mμか
ら数μ程度とされている。
【0022】表2は、プラスチックフィルムの袋等の柔
軟な収容体に収容した場合の前記各実施例の蓄冷材の特
性を表にまとめたものである。
【0023】これをさらに詳しく説明すると、実施例1
は、吸水性樹脂の粉末の他に熱可塑性エラストマーの粉
末および疎水性粉末を含有するものであって、吸水性樹
脂の粉末の割合を比較的に少なくされている。この実施
例1の蓄冷材は、冷却後も全体に粉末状態を維持する
上、熱可塑性エラストマーの粉末がゴム弾性を示すの
で、冷却後も柔軟性および弾性に富む。したがって、例
えば、氷枕や氷嚢等として身体に接触させた場合、使用
者に快い感触を与える。また、例えば、シート状の収容
体に収容した蓄冷材により、被冷却物を柔らかく包んだ
りすることも可能になる。さらに、蓄冷材にクッション
材としての機能をも果たさせることが可能になる。ま
た、前述のように冷却後も全体に粉末状態を維持するの
で、屈曲性および形状保持性も良好である。さらに、本
実施例の場合、吸水性樹脂の粉末の割合が比較的に少な
いので、蓄冷性は比較的に低下するが、吸水性樹脂に吸
水された水の潜熱による大きな熱吸収があるので、それ
でもなお十分使用に耐える蓄冷性を得ることができる。
【0024】実施例2も、実施例1と同様に吸水性樹脂
の粉末の他に熱可塑性エラストマーの粉末および疎水性
粉末を含有するものであるが、実施例1の場合と比較し
て、吸水性樹脂の粉末の割合を多くする一方、熱可塑性
エラストマーの粉末の割合を少なくしている。したがっ
て蓄冷性が実施例1より向上する一方、柔軟性は実施例
1よりやや悪くなる(ただし、それでも十分な柔軟性を
示す)。
【0025】実施例3は、ゴムの粉末または熱可塑性エ
ラストマーの粉末を含有せず、吸水性樹脂の粉末と疎水
性粉末のみを含有し、かつ吸水性樹脂の粉末の割合を非
常に多くされているものである。吸水性樹脂の粉末の割
合が非常に多くされているので、高度の蓄冷性を示す。
また、ゴムの粉末や熱可塑性エラストマーの粉末を含有
しないので、柔軟性には乏しい。しかし、冷却後も全体
に粉末状態を維持するので、ある程度の屈曲性および形
状修復性は得られる。
【0026】前記各実施例のような種々の組成を有する
蓄冷材は、勿論、使用目的に応じてそれぞれ単独に使用
することができるが、互いに異なる組成を有する蓄冷材
を組み合わせて用いることもできる。図1は、そのよう
な使用方法の一例を示している。この図において、柔軟
なプラスチックフィルムからなる収容体1は、2層の収
容部1a,1bを備えた袋状をなしており、一方の収容
部1aに実施例1の蓄冷材2、他方の収容部に実施例3
の蓄冷材3がそれぞれ収容されている。
【0027】この使用例によれば、収容部1a側は柔軟
性に富むので、例えばこちらの側を身体に接触させるこ
とにより快い感触を得ることができる一方、他方の収容
部1b側は高度の蓄冷性を示すので、収容部1a側の蓄
冷性がやや劣る点をカバーして蓄冷材全体の蓄冷性を向
上させることができる。
【0028】なお、本発明においては、吸水した吸水性
樹脂の代わりに水を内包したマイクロカプセルを用いて
も同様の作用効果を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明の蓄冷材は、柔軟性
および/または屈曲性と蓄冷性とのいずれをも満足する
ことができる等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】互いに異なる組成を有する本発明の蓄冷材を組
み合わせて使用する場合の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 収容体 2 実施例1の蓄冷材 3 実施例3の蓄冷材
【表1】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 蓄冷材
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却されることに
より、氷等と同様の冷却材として使用することができる
蓄冷材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の蓄冷材としては、水に、
増粘材や、凝固点降下剤や、ゲル化剤を添加したものが
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】表1は、このような従
来の蓄冷材の特性を表にまとめたものである。なお、こ
の表1および後に示す表2において、「柔軟性」、「屈
曲性」および「形状修復性」の語は、プラスチックフィ
ルムの袋等の柔軟な収容体に蓄冷材を収容した場合の特
性をそれぞれ示しており、このうち「柔軟性」とは冷却
したときの柔軟性、「屈曲性」とは冷却したとき屈曲で
きるか否か、「形状修復性」とは本来の形状から変形さ
れた形状で冷却されてしまったとき、冷却状態のまま本
来の形状に戻すことができるか否かをそれぞれ表してい
る。また、各表中「○」は良好であること、「△」は可
であること、「×」は不良であることをそれぞれ表して
いる。
【0004】
【表1】
【0005】これをさらに詳しく説明すると、前記従来
の蓄冷材のうち、水に増粘材を添加した蓄冷材(a)や
水にゲル化剤を添加した蓄冷材(c)は、常温では液体
状またはゲル状であるが、冷却されると氷と同様に硬く
固まってしまい、例えば氷枕や氷嚢等として身体に接触
させた場合、使用者にとって不快であるという問題があ
った。また、これらの蓄冷材は冷却されて固まってしま
うと、屈曲することができないので、冷却された後、ク
ーラー等の中の狭いスペースに屈曲して収容するという
ようなことはできないという問題もあった。
【0006】また、前記水に増粘材を添加した蓄冷材
(a)は、本来の形状から変形された形状で冷却されて
しまったとき、冷却状態のまま、本来の形状に戻すこと
はできない(例えば、氷枕として使用するに適した形状
が本来の形状であるにも関わらず、その形状から変形さ
れた形状で冷却されて固まってしまうと、冷却状態のま
ま、氷枕として使用するに適した形状に戻すことはでき
ない)という問題もあった。
【0007】また、増粘材またはゲル化剤の他にさらに
凝固点降下剤を水に添加することにより、凝固点を下げ
た従来の蓄冷材(b),(d)は、冷却されても凝固し
ないで液体のままなので、柔軟性を維持するとともに屈
曲することもできるが、潜熱による熱吸収がないので、
蓄冷性が著しく悪くなるという問題があった。
【0008】本発明は、以上のような事情に鑑みてなさ
れたもので、本発明の一つの目的は、柔軟性および/ま
たは屈曲性と蓄冷性とのいずれをも満足することができ
る蓄冷材を提供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は以下の説明から
明らかになろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による蓄冷材は、
吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマイクロ
カプセルを含むものである。
【0011】また、本発明による蓄冷材の一つの態様
は、吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマイ
クロカプセルと、ゴムまたは/および熱可塑性のエラス
トマーの粉末とを含む。
【0012】本発明による蓄冷材の他の一つの態様は、
吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマイクロ
カプセルと、疎水性粉末とを含む。
【0013】本発明による蓄冷材のさらに他の一つの態
様は、吸水した吸水性樹脂の粉末または水を内包したマ
イクロカプセルと、ゴムまたは/および熱可塑性のエラ
ストマーの粉末と、疎水性粉末とを含む。
【0014】本発明において、前記吸水した吸水性樹脂
の粉末は、水を含有していることにより蓄冷機能を果た
すと同時に、粉末状であることにより蓄冷材に柔軟性、
屈曲性および形状修復性を具備させることを可能にす
る。
【0015】本発明における吸水性樹脂としては、例え
ば、ポリアクリル酸系、イソブチレン/マレイン酸系、
PVA/ポリアクリル酸系、PVA系、デンプン系、セ
ルロース系、あるいはポリアクリルアミド系吸水性樹脂
等の極めて広範囲のものが使用できる。本発明における
吸水性樹脂の吸水量は、該吸水性樹脂の5〜1000倍
程度が好ましく、通常は、特に10〜20倍程度が好ま
しい。この吸水量が少なければ、蓄冷性が悪くなるし、
多過ぎれば、吸水性樹脂の粒子同士が固着し合って固ま
って硬くなってしまい、柔軟性、屈曲性および形状修復
性が悪化する。本発明における吸水性樹脂の粒径は、数
10μから数100μ程度が好ましい。
【0016】また、本発明における水を内包したマイク
ロカプセルは、吸水した吸水性樹脂の粉末と同じ機能を
果たすものであるが、このカプセルの殻を形成する材料
としては、ポリスチレン樹脂、スチレン系エラストマ
ー、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニール、ポリエステル
等の広範囲のものが使用できる。
【0017】また、本発明において、ゴムおよび熱可塑
性のエラストマーの粉末は、そのゴム弾性により蓄冷材
に柔軟性を付与する。本発明におけるゴムまたは熱可塑
性エラストマーは、適当な柔軟性およびゴム弾性を有
し、ブロッキングしないものであればよく、極めて広範
囲のものが使用できる。また、これらのゴムまたは熱可
塑性エラストマーを2種類以上組み合わせて用いてもよ
い。本発明におけるゴムまたは熱可塑性エラストマーの
粒径は、数10μから数100μ程度が好ましい。
【0018】また、本発明において、疎水性粉末は、吸
水性樹脂の粒子またはマイクロカプセルが固着し合って
固まってしまうのを防止する機能を果たす。ただし、吸
水性樹脂の粉末を用いずマイクロカプセルを用いる場合
であって、かつマイクロカプセルの殻がプラスチック等
からなる場合は、これらの殻の表面には吸水性樹脂の粒
子の表面のように水が存在しないので、互いに固着し合
ってしまうことはないため、このような疎水性粉末を混
合する必要はない。しかし、マイクロカプセルを用いる
場合でも、その殻がブロッキングを生じるエラストマー
等からなる場合は、やはりこのような疎水性粉末を混合
することが好ましい。本発明における疎水性粉末も、極
めて広範囲のものが使用でき、例えば、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニール、ポリプロピレン等の疎水性のプラス
チック、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、クレー等の
粉末を使用できる。本発明における疎水性粉末の粒径
は、数10mμから数10μ程度が好ましい。
【0019】なお、本発明の蓄冷材にさらに界面活性剤
を添加することにより、異種粒子間に親和性を生じるよ
うにし、蓄冷材を構成する粒子のうちの同種の粒子同士
が固着し合って固ってしまうのを防止し、各種粒子を均
一な分散状態に保持することにより、蓄冷材の柔軟性、
屈曲性および形状修復性をさらに向上することができ
る。また、潤滑油等の潤滑剤を添加することによって
も、同様の効果を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例について説
明する。
【0021】
【実施例】次のような組成を有する蓄冷材を調整した。
【0022】〔実施例1〕 (1)自重の10倍吸水したアクリル酸とPVAの 共重合体からなる吸水性樹脂の粉末 …60重量% (2)スチレン系エラストマーの粉末 …37重量% (3)シリカ微粉末(疎水性粉末) … 3重量% 〔実施例2〕 (1)自重の10倍吸水したアクリル酸とPVAの 共重合体からなる吸水性樹脂の粉末 …85重量% (2)スチレン系エラストマーの粉末 …12重量% (3)シリカ微粉末(疎水性粉末) … 3重量% 〔実施例3〕 (1)自重の10倍吸水したアクリル酸とPVAの 共重合体からなる吸水性樹脂の粉末 …97重量% (2)シリカ微粉末(疎水性粉末) … 3重量% 上記各実施例中のシリカ微粉末の粒径は、数10mμか
ら数μ程度とされている。
【0023】表2は、プラスチックフィルムの袋等の柔
軟な収容体に収容した場合の前記各実施例の蓄冷材の特
性を表にまとめたものである。
【0024】
【表2】
【0025】これをさらに詳しく説明すると、実施例1
は、吸水性樹脂の粉末の他に熱可塑性エラストマーの粉
末および疎水性粉末を含有するものであって、吸水性樹
脂の粉末の割合を比較的に少なくされている。この実施
例1の蓄冷材は、冷却後も全体に粉末状態を維持する
上、熱可塑性エラストマーの粉末がゴム弾性を示すの
で、冷却後も柔軟性および弾性に富む。したがって、例
えば、氷枕や氷嚢等として身体に接触させた場合、使用
者に快い感触を与える。また、例えば、シート状の収容
体に収容した蓄冷材により、被冷却物を柔らかく包んだ
りすることも可能になる。さらに、蓄冷材にクッション
材としての機能をも果たさせることが可能になる。ま
た、前述のように冷却後も全体に粉末状態を維持するの
で、屈曲性および形状保持性も良好である。さらに、本
実施例の場合、吸水性樹脂の粉末の割合が比較的に少な
いので、蓄冷性は比較的に低下するが、吸水性樹脂に吸
水された水の潜熱による大きな熱吸収があるので、それ
でもなお十分使用に耐える蓄冷性を得ることができる。
【0026】実施例2も、実施例1と同様に吸水性樹脂
の粉末の他に熱可塑性エラストマーの粉末および疎水性
粉末を含有するものであるが、実施例1の場合と比較し
て、吸水性樹脂の粉末の割合を多くする一方、熱可塑性
エラストマーの粉末の割合を少なくしている。したがっ
て蓄冷性が実施例1より向上する一方、柔軟性は実施例
1よりやや悪くなる(ただし、それでも十分な柔軟性を
示す)。
【0027】実施例3は、ゴムの粉末または熱可塑性エ
ラストマーの粉末を含有せず、吸水性樹脂の粉末と疎水
性粉末のみを含有し、かつ吸水性樹脂の粉末の割合を非
常に多くされているものである。吸水性樹脂の粉末の割
合が非常に多くされているので、高度の蓄冷性を示す。
また、ゴムの粉末や熱可塑性エラストマーの粉末を含有
しないので、柔軟性には乏しい。しかし、冷却後も全体
に粉末状態を維持するので、ある程度の屈曲性および形
状修復性は得られる。
【0028】前記各実施例のような種々の組成を有する
蓄冷材は、勿論、使用目的に応じてそれぞれ単独に使用
することができるが、互いに異なる組成を有する蓄冷材
を組み合わせて用いることもできる。図1は、そのよう
な使用方法の一例を示している。この図において、柔軟
なプラスチックフィルムからなる収容体1は、2層の収
容部1a,1bを備えた袋状をなしており、一方の収容
部1aに実施例1の蓄冷材2、他方の収容部に実施例3
の蓄冷材3がそれぞれ収容されている。
【0029】この使用例によれば、収容部1a側は柔軟
性に富むので、例えばこちらの側を身体に接触させるこ
とにより快い感触を得ることができる一方、他方の収容
部1b側は高度の蓄冷性を示すので、収容部1a側の蓄
冷性がやや劣る点をカバーして蓄冷材全体の蓄冷性を向
上させることができる。
【0030】なお、本発明においては、吸水した吸水性
樹脂の代わりに水を内包したマイクロカプセルを用いて
も同様の作用効果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の蓄冷材は、柔軟性
および/または屈曲性と蓄冷性とのいずれをも満足する
ことができる等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】互いに異なる組成を有する本発明の蓄冷材を組
み合わせて使用する場合の一例を示す断面図である。
【符号の説明】 1 収容体 2 実施例1の蓄冷材 3 実施例3の蓄冷材

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水した吸水性樹脂の粉末を含んでなる
    蓄冷材。
  2. 【請求項2】 吸水した吸水性樹脂の粉末と、ゴムまた
    は/および熱可塑性のエラストマーの粉末とを含んでな
    る蓄冷材。
  3. 【請求項3】 吸水した吸水性樹脂の粉末と、疎水性粉
    末とを含んでなる蓄冷材。
  4. 【請求項4】 吸水した吸水性樹脂の粉末と、ゴムまた
    は/および熱可塑性のエラストマーの粉末と、疎水性粉
    末とを含んでなる蓄冷材。
  5. 【請求項5】 界面活性剤を添加してなる請求項1,
    2,3または4記載の蓄冷材。
  6. 【請求項6】 潤滑剤を添加してなる請求項1,2,
    3,4または5記載の蓄冷材。
  7. 【請求項7】 水を内包したマイクロカプセルを含んで
    なる蓄冷材。
  8. 【請求項8】 水を内包したマイクロカプセルと、ゴム
    または/および熱可塑性のエラストマーの粉末とを含ん
    でなる蓄冷材。
  9. 【請求項9】 水を内包したマイクロカプセルと、疎水
    性粉末とを含んでなる蓄冷材。
  10. 【請求項10】 水を内包したマイクロカプセルと、ゴ
    ムまたは/および熱可塑性のエラストマーの粉末と、疎
    水性粉末とを含んでなる蓄冷材。
  11. 【請求項11】 界面活性剤を添加してなる請求項7,
    8,9または10記載の蓄冷材。
  12. 【請求項12】 潤滑剤を添加してなる請求項7,8,
    9,10または11記載の蓄冷材。
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