JPH09289326A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents
半導体装置の作製方法Info
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- JPH09289326A JPH09289326A JP4966797A JP4966797A JPH09289326A JP H09289326 A JPH09289326 A JP H09289326A JP 4966797 A JP4966797 A JP 4966797A JP 4966797 A JP4966797 A JP 4966797A JP H09289326 A JPH09289326 A JP H09289326A
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- silicon film
- crystalline silicon
- amorphous silicon
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水素プラズマ処理を使用しないで、非晶質珪
素膜が結晶された結晶性珪素膜の結晶粒界の欠陥をパッ
シベーションする。 【解決手段】 ガラス基板101上には、下地膜10
2、非晶質珪素膜103が結晶化された結晶性珪素膜1
05が形成される。NF3 ガスが添加された酸素雰囲気
において加熱することにより、結晶性珪素膜105の表
面に熱酸化膜106を成長させる。熱酸化膜106が成
長されるに従って、未結合状態のSiが生成されて、こ
の余剰のSiにより結晶性珪素膜105の結晶粒界の欠
陥がパッシベーションされる。そして、熱酸化膜106
を除去して、結晶性珪素膜105を島状にパターニング
してTFTの活性層107を形成して、ゲイト絶縁膜1
08、ゲイト電極109等を順次に形成して、TFTを
完成する。
素膜が結晶された結晶性珪素膜の結晶粒界の欠陥をパッ
シベーションする。 【解決手段】 ガラス基板101上には、下地膜10
2、非晶質珪素膜103が結晶化された結晶性珪素膜1
05が形成される。NF3 ガスが添加された酸素雰囲気
において加熱することにより、結晶性珪素膜105の表
面に熱酸化膜106を成長させる。熱酸化膜106が成
長されるに従って、未結合状態のSiが生成されて、こ
の余剰のSiにより結晶性珪素膜105の結晶粒界の欠
陥がパッシベーションされる。そして、熱酸化膜106
を除去して、結晶性珪素膜105を島状にパターニング
してTFTの活性層107を形成して、ゲイト絶縁膜1
08、ゲイト電極109等を順次に形成して、TFTを
完成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタ等の
絶縁ゲイト型の半導体装置の作製方法に関するものであ
る。
絶縁ゲイト型の半導体装置の作製方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリクス型の液晶表示装置
は、小型軽量であり、しかも微細で高速動画を表示する
ことができるので、今後のディスプレイの主力として期
待されている。液晶表示装置を構成する基板は透光性を
有するという制約があるため、その種類は制限され、例
えばガラス基板、石英基板、プラスチック基板を挙げる
ことができる。しかしプラスチック基板は耐熱性に欠け
ており、石英基板は100℃程度の高温に耐え得るが、
極めて高価で、特に大面積化した場合ガラス基板の10
倍以上となり、コストパフォーマンスに欠ける。従っ
て、一般的には、耐熱性・経済性のため、ガラス基板が
広く使用されている。
は、小型軽量であり、しかも微細で高速動画を表示する
ことができるので、今後のディスプレイの主力として期
待されている。液晶表示装置を構成する基板は透光性を
有するという制約があるため、その種類は制限され、例
えばガラス基板、石英基板、プラスチック基板を挙げる
ことができる。しかしプラスチック基板は耐熱性に欠け
ており、石英基板は100℃程度の高温に耐え得るが、
極めて高価で、特に大面積化した場合ガラス基板の10
倍以上となり、コストパフォーマンスに欠ける。従っ
て、一般的には、耐熱性・経済性のため、ガラス基板が
広く使用されている。
【0003】現在、液晶表示装置に求められる性能は益
々高くなっており、スイチッング素子として使用されて
いる薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する。)に求
められる性能・特性に対する要求も高まっている。その
ため、ガラス基板上に結晶性を有する結晶性珪素膜を形
成する研究が盛んに行われている。現在、ガラス基板上
に結晶性珪素膜を形成するには、非晶質珪素膜を形成
し、これを加熱して結晶化させる方法が採用されてい
る。
々高くなっており、スイチッング素子として使用されて
いる薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する。)に求
められる性能・特性に対する要求も高まっている。その
ため、ガラス基板上に結晶性を有する結晶性珪素膜を形
成する研究が盛んに行われている。現在、ガラス基板上
に結晶性珪素膜を形成するには、非晶質珪素膜を形成
し、これを加熱して結晶化させる方法が採用されてい
る。
【0004】ガラス基板の耐熱温度は600℃程度であ
るので、結晶性珪素膜を形成する工程にはガラス基板の
耐熱温度を越えるプロセスを採用することはできないた
め、従来、ガラス基板上に結晶性珪素膜を形成するに
は、プラズマCVD法又は減圧CVD法により非晶質珪
素膜を形成し、加熱して結晶化させる方法が採用されて
いる。
るので、結晶性珪素膜を形成する工程にはガラス基板の
耐熱温度を越えるプロセスを採用することはできないた
め、従来、ガラス基板上に結晶性珪素膜を形成するに
は、プラズマCVD法又は減圧CVD法により非晶質珪
素膜を形成し、加熱して結晶化させる方法が採用されて
いる。
【0005】また、レーザー光を照射することにより、
珪素膜を結晶化させる技術が知られており、ガラス基板
にも結晶性の優れた結晶性珪素膜を形成することが可能
であり、また、レーザー光はガラス基板に熱的なダメー
ジを与えないという利点を有する。
珪素膜を結晶化させる技術が知られており、ガラス基板
にも結晶性の優れた結晶性珪素膜を形成することが可能
であり、また、レーザー光はガラス基板に熱的なダメー
ジを与えないという利点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非晶質
珪素膜を結晶化させた結晶性珪素膜には、ダングリング
ボンド等に由来する多数の欠陥が存在する。欠陥はTF
Tの特性を低下させる要因であるため、このような結晶
性珪素膜を利用してTFTを作製した場合には、活性層
とゲイト絶縁膜との界面の欠陥や、活性層の珪素の結晶
粒内や結晶粒界の欠陥をパッシベーションする必要があ
る。特に結晶粒界の欠陥は電荷を散乱する最大の要因で
あるが、結晶粒界の欠陥をパッシベーションすることは
非常に困難である。
珪素膜を結晶化させた結晶性珪素膜には、ダングリング
ボンド等に由来する多数の欠陥が存在する。欠陥はTF
Tの特性を低下させる要因であるため、このような結晶
性珪素膜を利用してTFTを作製した場合には、活性層
とゲイト絶縁膜との界面の欠陥や、活性層の珪素の結晶
粒内や結晶粒界の欠陥をパッシベーションする必要があ
る。特に結晶粒界の欠陥は電荷を散乱する最大の要因で
あるが、結晶粒界の欠陥をパッシベーションすることは
非常に困難である。
【0007】石英基板上にTFTを作製する場合には、
1000℃程度の高温の加熱処理が可能なため、結晶性
珪素膜の結晶粒界の欠陥をSiで補償することが可能で
ある。他方、ガラス基板にTFTを作製する場合には、
高温での加熱処理が困難であり、一般に工程の最終段階
に、300〜400℃程度雰囲気で水素プラズマ処理す
ることにより、結晶性珪素膜の結晶粒界の欠陥を水素で
パッシベーションしている。nチャネル型TFTは水素
プラズマ処理を実施することによって、実用可能な電界
効果移動度を呈する。
1000℃程度の高温の加熱処理が可能なため、結晶性
珪素膜の結晶粒界の欠陥をSiで補償することが可能で
ある。他方、ガラス基板にTFTを作製する場合には、
高温での加熱処理が困難であり、一般に工程の最終段階
に、300〜400℃程度雰囲気で水素プラズマ処理す
ることにより、結晶性珪素膜の結晶粒界の欠陥を水素で
パッシベーションしている。nチャネル型TFTは水素
プラズマ処理を実施することによって、実用可能な電界
効果移動度を呈する。
【0008】他方pチャネル型TFTでは水素プラズマ
処理の効果は余り顕著ではない。これは、結晶欠陥に起
因する準位が伝導電子帯の下の比較的浅い領域に形成さ
れるためと解釈される。
処理の効果は余り顕著ではない。これは、結晶欠陥に起
因する準位が伝導電子帯の下の比較的浅い領域に形成さ
れるためと解釈される。
【0009】水素プラズマ処理により、結晶性珪素膜の
粒界の欠陥を補償することが可能であるが、欠陥を補償
している水素は離脱し易いので、水素プラズマ処理され
たTFTの、特にn型チャネルTFTの経時的な信頼性
は安定ではない。例えば、nチャネル型TFTを90℃
の雰囲気で48時間通電すると、その移動度が半減して
しまう。
粒界の欠陥を補償することが可能であるが、欠陥を補償
している水素は離脱し易いので、水素プラズマ処理され
たTFTの、特にn型チャネルTFTの経時的な信頼性
は安定ではない。例えば、nチャネル型TFTを90℃
の雰囲気で48時間通電すると、その移動度が半減して
しまう。
【0010】また、レーザー光を照射して得られる結晶
性珪素膜の膜質は良好であるが、膜厚が1000Å以下
であると、結晶性珪素膜表面にリッジ(凹凸)が形成さ
れてしまう。珪素膜にレーザー光を照射すると、珪素膜
は瞬間的に溶解されて、局所的に膨張して、膨張によっ
て生ずる内部応力を緩和するために、結晶性珪素膜表面
にリッジ(凹凸)が形成される。このリッジの高低差は
膜厚の1/2〜1倍程度である。例えば、膜厚が700
Å程度の非晶質珪素膜を加熱して珪素化した後に、レー
ザーアニールを実施すると、その表面には100〜30
0Å程度高さを有するリッジが形成される。
性珪素膜の膜質は良好であるが、膜厚が1000Å以下
であると、結晶性珪素膜表面にリッジ(凹凸)が形成さ
れてしまう。珪素膜にレーザー光を照射すると、珪素膜
は瞬間的に溶解されて、局所的に膨張して、膨張によっ
て生ずる内部応力を緩和するために、結晶性珪素膜表面
にリッジ(凹凸)が形成される。このリッジの高低差は
膜厚の1/2〜1倍程度である。例えば、膜厚が700
Å程度の非晶質珪素膜を加熱して珪素化した後に、レー
ザーアニールを実施すると、その表面には100〜30
0Å程度高さを有するリッジが形成される。
【0011】絶縁ゲイト型の半導体装置において、結晶
性珪素膜表面のリッジには、ダングリングボンドや格子
の歪み等に起因するポテンシャル障壁やトラップ準位が
形成されるため、活性層とゲイト絶縁膜との界面準位を
高くしてしまう。また、リッジの頂上部は急峻であるた
めに、電界が集中しやすいために、リーク電流の発生源
となり、最終的には絶縁破壊を生ずる慮れがある。ま
た、結晶性珪素膜表面のリッジは、スパッタ法やCVD
法により堆積されるゲイト絶縁膜の被覆性を損なうもの
であり、絶縁不良等の信頼性を低下させる。
性珪素膜表面のリッジには、ダングリングボンドや格子
の歪み等に起因するポテンシャル障壁やトラップ準位が
形成されるため、活性層とゲイト絶縁膜との界面準位を
高くしてしまう。また、リッジの頂上部は急峻であるた
めに、電界が集中しやすいために、リーク電流の発生源
となり、最終的には絶縁破壊を生ずる慮れがある。ま
た、結晶性珪素膜表面のリッジは、スパッタ法やCVD
法により堆積されるゲイト絶縁膜の被覆性を損なうもの
であり、絶縁不良等の信頼性を低下させる。
【0012】本発明の目的は、上述の問題点を解消し
て、水素プラズマ処理を使用せずに、非晶質珪素膜を結
晶化された珪素膜の結晶粒界の欠陥をパッシベーション
し得る半導体装置の作製方法を提供することにある。
て、水素プラズマ処理を使用せずに、非晶質珪素膜を結
晶化された珪素膜の結晶粒界の欠陥をパッシベーション
し得る半導体装置の作製方法を提供することにある。
【0013】更に、本発明の他の目的は、高信頼性、高
移動度を有する半導体装置の作製方法を提供することに
あり、特に、堆積膜から成るゲイト絶縁膜を有し、ガラ
ス基板の半導体装置の信頼性、特性を向上し得る半導体
装置の作製方法を提供することにある。
移動度を有する半導体装置の作製方法を提供することに
あり、特に、堆積膜から成るゲイト絶縁膜を有し、ガラ
ス基板の半導体装置の信頼性、特性を向上し得る半導体
装置の作製方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解消する
ために、本発明に係る半導体装置の作製方法の構成は、
非晶質珪素膜を形成する工程と、前記非晶質珪素膜を結
晶化して、結晶性珪素膜を形成する工程と、フッ素化合
物気体が添加された酸化性雰囲気中で加熱して、前記結
晶性珪素膜の表面に熱酸化膜を形成する工程と、前記結
晶性珪素膜の表面の熱酸化膜を除去する工程と、前記結
晶性珪素膜の表面に絶縁膜を堆積する工程とを有する。
ために、本発明に係る半導体装置の作製方法の構成は、
非晶質珪素膜を形成する工程と、前記非晶質珪素膜を結
晶化して、結晶性珪素膜を形成する工程と、フッ素化合
物気体が添加された酸化性雰囲気中で加熱して、前記結
晶性珪素膜の表面に熱酸化膜を形成する工程と、前記結
晶性珪素膜の表面の熱酸化膜を除去する工程と、前記結
晶性珪素膜の表面に絶縁膜を堆積する工程とを有する。
【0015】更に、他の発明に係る半導体装置の作製方
法の構成は、絶縁表面を有する基板上に薄膜トランジス
タを作製する方法において、非晶質珪素膜を形成する工
程と、前記非晶質珪素膜を結晶化して、結晶性珪素膜を
形成する工程と、フッ素化合物気体が添加された酸化性
雰囲気中で加熱して、前記結晶性珪素膜の表面に熱酸化
膜を形成する工程と、前記結晶性珪素膜の表面の熱酸化
膜を除去する工程と、前記結晶性珪素膜を整形して、薄
膜トランジスタの活性層を形成する工程と、前記活性層
の表面に絶縁膜を堆積して、少なくともチャネル領域の
表面にゲイト絶縁膜を形成する工程と、前記ゲイト絶縁
膜の表面に、ゲイト電極を形成する工程と、前記ゲイト
電極をマスクにして前記活性層に導電型を付与する不純
物イオンを注入して、ソース、ドレインを自己整合的に
形成する工程とを有する。
法の構成は、絶縁表面を有する基板上に薄膜トランジス
タを作製する方法において、非晶質珪素膜を形成する工
程と、前記非晶質珪素膜を結晶化して、結晶性珪素膜を
形成する工程と、フッ素化合物気体が添加された酸化性
雰囲気中で加熱して、前記結晶性珪素膜の表面に熱酸化
膜を形成する工程と、前記結晶性珪素膜の表面の熱酸化
膜を除去する工程と、前記結晶性珪素膜を整形して、薄
膜トランジスタの活性層を形成する工程と、前記活性層
の表面に絶縁膜を堆積して、少なくともチャネル領域の
表面にゲイト絶縁膜を形成する工程と、前記ゲイト絶縁
膜の表面に、ゲイト電極を形成する工程と、前記ゲイト
電極をマスクにして前記活性層に導電型を付与する不純
物イオンを注入して、ソース、ドレインを自己整合的に
形成する工程とを有する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1、図2
に従って説明する。図1、図2は薄膜トランジスタ(T
FT)の作製工程の説明図であり、図1(A)には、ガ
ラス基板101上に、下地膜102、非晶質珪素膜10
3が順次に積層され、非晶質珪素膜103の表面にはニ
ッケル(Ni)層104が形成されている。
に従って説明する。図1、図2は薄膜トランジスタ(T
FT)の作製工程の説明図であり、図1(A)には、ガ
ラス基板101上に、下地膜102、非晶質珪素膜10
3が順次に積層され、非晶質珪素膜103の表面にはニ
ッケル(Ni)層104が形成されている。
【0017】この状態で、加熱処理することにより、図
1(B)に示すように非晶質珪素膜103が結晶化され
て、結晶性珪素膜105が形成される。ニッケル層10
4を形成する工程は必須の工程では無いが、ニッケルは
結晶化に必要な熱エネルギを下げる触媒として機能する
ため、結晶化処理の加熱温度を下げ、かつ処理時間を短
縮することが可能になる。このような触媒元素として、
ニッケル(Ni)の他に、Fe、Co、Ru、Rh、P
d、Os、Ir、Cu、Auを使用することができる
が、ニッケルがその触媒効果が最も顕著である。
1(B)に示すように非晶質珪素膜103が結晶化され
て、結晶性珪素膜105が形成される。ニッケル層10
4を形成する工程は必須の工程では無いが、ニッケルは
結晶化に必要な熱エネルギを下げる触媒として機能する
ため、結晶化処理の加熱温度を下げ、かつ処理時間を短
縮することが可能になる。このような触媒元素として、
ニッケル(Ni)の他に、Fe、Co、Ru、Rh、P
d、Os、Ir、Cu、Auを使用することができる
が、ニッケルがその触媒効果が最も顕著である。
【0018】なお、ニッケル元素を使用せずに、公知の
技術等を使用して結晶性珪素膜を形成することも可能で
ある。また、結晶化工程としては、加熱処理の代わり
に、レーザー光を照射するようにしてもよい。更に、結
晶性珪素膜を形成した後に、レーザー光や赤外光等によ
る光アニールや、熱アニールを実施してもよい。
技術等を使用して結晶性珪素膜を形成することも可能で
ある。また、結晶化工程としては、加熱処理の代わり
に、レーザー光を照射するようにしてもよい。更に、結
晶性珪素膜を形成した後に、レーザー光や赤外光等によ
る光アニールや、熱アニールを実施してもよい。
【0019】図1(C)は熱酸化工程が図示されてい
る。結晶性珪素膜105の表面に熱酸化膜106が成長
されるに従って、即ちSi−O結合が形成されるに従っ
て、未結合状態のSiが生成される。この余剰のSiは
熱酸化膜106と結晶性珪素膜105との界面から、結
晶性珪素膜105内部に拡散して、結晶粒界に存在する
Siのダングリングボンドと結合して、結晶性珪素膜1
05の結晶粒界の欠陥がパッシベーションされる。これ
により、結晶性珪素膜105により構成されるTFTの
移動度を向上することができる。また以降の加熱を伴う
作製工程において、欠陥をパッシベーションしているS
iはHのように容易に結晶性珪素膜105から離脱する
ことがないため、水素プラズマ処理を不要にすることが
できる。
る。結晶性珪素膜105の表面に熱酸化膜106が成長
されるに従って、即ちSi−O結合が形成されるに従っ
て、未結合状態のSiが生成される。この余剰のSiは
熱酸化膜106と結晶性珪素膜105との界面から、結
晶性珪素膜105内部に拡散して、結晶粒界に存在する
Siのダングリングボンドと結合して、結晶性珪素膜1
05の結晶粒界の欠陥がパッシベーションされる。これ
により、結晶性珪素膜105により構成されるTFTの
移動度を向上することができる。また以降の加熱を伴う
作製工程において、欠陥をパッシベーションしているS
iはHのように容易に結晶性珪素膜105から離脱する
ことがないため、水素プラズマ処理を不要にすることが
できる。
【0020】例えば、本発明に係る半導体装置の作製方
法に従って作製されたnチャネルTFTに関して、水素
プラズマ処理した後の移動度は水素プラズマ処理前の移
動度よりも10〜20%のみ増加する。これは、熱酸化
工程において結晶性珪素膜105の欠陥が十分にパッシ
ベーションされていることを示唆しており、また作製工
程間に、欠陥をパッシベーションしているSiが離脱し
ないことも示唆している。
法に従って作製されたnチャネルTFTに関して、水素
プラズマ処理した後の移動度は水素プラズマ処理前の移
動度よりも10〜20%のみ増加する。これは、熱酸化
工程において結晶性珪素膜105の欠陥が十分にパッシ
ベーションされていることを示唆しており、また作製工
程間に、欠陥をパッシベーションしているSiが離脱し
ないことも示唆している。
【0021】本発明における熱酸化工程の目的は、結晶
性珪素膜の粒界の欠陥をパッシベーションするためのS
iを供給するためであり、結晶性珪素膜105がTFT
の活性層を構成することを考慮すると、熱酸化膜106
は耐圧性等の膜質を考慮せずに、200〜500Å程度
の膜に成長させれば良い。また、本発明では、ガラス基
板にTFTを作製することを意図としているため、熱酸
化工程は加熱によって生ずる基板の歪みや、変形等が許
容可能な条件下で実施する必要がある。例えば、加熱温
度の上限はガラス基板の歪点を目安にすればよい。
性珪素膜の粒界の欠陥をパッシベーションするためのS
iを供給するためであり、結晶性珪素膜105がTFT
の活性層を構成することを考慮すると、熱酸化膜106
は耐圧性等の膜質を考慮せずに、200〜500Å程度
の膜に成長させれば良い。また、本発明では、ガラス基
板にTFTを作製することを意図としているため、熱酸
化工程は加熱によって生ずる基板の歪みや、変形等が許
容可能な条件下で実施する必要がある。例えば、加熱温
度の上限はガラス基板の歪点を目安にすればよい。
【0022】本発明においては、熱酸化工程はフッ素化
合物が添加された酸化性雰囲気中で実施する。具体的に
は、酸素ガスにNF3 ガス等を添加した雰囲気中で熱酸
化する。NF3 ガスの濃度を適宜に調節することによ
り、ガラス基板の歪み点以下の温度で、数時間〜10数
時間加熱することで、数100Åの膜厚に熱酸化膜を成
長させることが可能である。
合物が添加された酸化性雰囲気中で実施する。具体的に
は、酸素ガスにNF3 ガス等を添加した雰囲気中で熱酸
化する。NF3 ガスの濃度を適宜に調節することによ
り、ガラス基板の歪み点以下の温度で、数時間〜10数
時間加熱することで、数100Åの膜厚に熱酸化膜を成
長させることが可能である。
【0023】従来NF3 ガスのようにフッ素ラジカルを
供給するガスの他に、HClのようにClラジカルを供
給するガスを酸化性雰囲気に添加することにより、熱酸
化膜の成長が促進されることが知られているが、ガラス
基板の歪点以下の温度、600〜500℃程度の加熱
で、数100Åの膜厚に熱酸化膜を形成するのは時間を
要するため不適当である。酸素ガスにNF3 ガスが45
0ppm添加された酸化性雰囲気中では、600℃で4
時間加熱することにより、200Å程度の熱酸化膜を形
成することが可能である。
供給するガスの他に、HClのようにClラジカルを供
給するガスを酸化性雰囲気に添加することにより、熱酸
化膜の成長が促進されることが知られているが、ガラス
基板の歪点以下の温度、600〜500℃程度の加熱
で、数100Åの膜厚に熱酸化膜を形成するのは時間を
要するため不適当である。酸素ガスにNF3 ガスが45
0ppm添加された酸化性雰囲気中では、600℃で4
時間加熱することにより、200Å程度の熱酸化膜を形
成することが可能である。
【0024】また、熱酸化工程おいてフッ素ラジカルは
結晶性珪素膜105の表面の凸部に、集中して供給され
るため、凸部が熱酸化が最も進行して、凹部の熱酸化は
抑制される。また、熱酸化膜106は高濃度にフッ素を
含有するため、応力が緩和されるので、結晶性珪素膜1
05表面には、凸部が丸められた状態で熱酸化膜106
が均一の厚さで形成される。
結晶性珪素膜105の表面の凸部に、集中して供給され
るため、凸部が熱酸化が最も進行して、凹部の熱酸化は
抑制される。また、熱酸化膜106は高濃度にフッ素を
含有するため、応力が緩和されるので、結晶性珪素膜1
05表面には、凸部が丸められた状態で熱酸化膜106
が均一の厚さで形成される。
【0025】熱酸化工程は基板の歪みや変形等が許容範
囲となるにように、加熱温度、加熱時間を決定する必要
があるため、熱酸化雰囲気中のフッ素化合物の濃度が増
大してしまう場合もある。この結果、熱酸化膜108に
多量のフッ素が含有されて、Si−F結合が形成される
てしまう慮れがあるが、熱酸化膜106は結晶性珪素膜
の粒界の欠陥をパッシベーションするSiを供給するた
めに成長された膜であり、後に除去されるべき膜として
形成されているため、その特性はゲイト絶縁膜のような
高機能・高信頼性は要求されず、熱酸化膜106に存在
するSi−F結合等の不安定性や、耐圧性問われない。
囲となるにように、加熱温度、加熱時間を決定する必要
があるため、熱酸化雰囲気中のフッ素化合物の濃度が増
大してしまう場合もある。この結果、熱酸化膜108に
多量のフッ素が含有されて、Si−F結合が形成される
てしまう慮れがあるが、熱酸化膜106は結晶性珪素膜
の粒界の欠陥をパッシベーションするSiを供給するた
めに成長された膜であり、後に除去されるべき膜として
形成されているため、その特性はゲイト絶縁膜のような
高機能・高信頼性は要求されず、熱酸化膜106に存在
するSi−F結合等の不安定性や、耐圧性問われない。
【0026】図1(D)には、熱酸化膜106を除去し
た後に、結晶性珪素膜105をパターニングして形成さ
れた活性層107と、ゲイト絶縁膜108が図示されて
いる。
た後に、結晶性珪素膜105をパターニングして形成さ
れた活性層107と、ゲイト絶縁膜108が図示されて
いる。
【0027】本発明では、ゲイト絶縁膜108はプラズ
マCVD法やスパッタリング法等の堆積法で成膜された
膜とする。ゲイト絶縁膜を形成するには熱酸化法を採用
することも可能であるが、ガラス基板の変形が許容でき
る程度の低温度で熱酸化して得られる熱酸化膜は膜質が
優れないためである。このため、本発明では、所定の特
性を有するゲイト絶縁膜を安定的に得るために、プラズ
マCVD法やスパッタリング法等の堆積法でゲイト絶縁
膜を成膜する。
マCVD法やスパッタリング法等の堆積法で成膜された
膜とする。ゲイト絶縁膜を形成するには熱酸化法を採用
することも可能であるが、ガラス基板の変形が許容でき
る程度の低温度で熱酸化して得られる熱酸化膜は膜質が
優れないためである。このため、本発明では、所定の特
性を有するゲイト絶縁膜を安定的に得るために、プラズ
マCVD法やスパッタリング法等の堆積法でゲイト絶縁
膜を成膜する。
【0028】本発明では、熱酸化工程を経ることによっ
て、活性層107(結晶性珪素膜105)の表面は平坦
化されているため、堆積法でゲイト絶縁膜を成膜して
も、ゲイト絶縁膜を被覆性を良好にして形成することが
できる。このため、ゲイト絶縁膜と活性層との界面準位
を低下させることが可能になる。
て、活性層107(結晶性珪素膜105)の表面は平坦
化されているため、堆積法でゲイト絶縁膜を成膜して
も、ゲイト絶縁膜を被覆性を良好にして形成することが
できる。このため、ゲイト絶縁膜と活性層との界面準位
を低下させることが可能になる。
【0029】従来例で述べたように、レーザー光を照射
して得られた結晶性珪素膜は結晶性に優れるが、その表
面には急峻な凸部を有するリッジが形成され、例えば、
膜厚が700Å程度の非晶質珪素膜を加熱して珪素化し
た後に、レーザーアニールを実施すると、その表面には
100〜300Å程度高さを有するリッジが形成され
る。酸素ガスにNF3 ガスを450ppm程度添加した
雰囲気中で、12時間熱酸化して、膜厚500Å程度の
熱酸化膜を形成することによって、結晶性珪素膜表面の
高低差を数10Å程度にすることも可能である。従っ
て、レーザー光により結晶化された結晶性珪素膜の表面
にも、CVD法により絶縁膜を被覆性の良好に堆積する
ことができる。
して得られた結晶性珪素膜は結晶性に優れるが、その表
面には急峻な凸部を有するリッジが形成され、例えば、
膜厚が700Å程度の非晶質珪素膜を加熱して珪素化し
た後に、レーザーアニールを実施すると、その表面には
100〜300Å程度高さを有するリッジが形成され
る。酸素ガスにNF3 ガスを450ppm程度添加した
雰囲気中で、12時間熱酸化して、膜厚500Å程度の
熱酸化膜を形成することによって、結晶性珪素膜表面の
高低差を数10Å程度にすることも可能である。従っ
て、レーザー光により結晶化された結晶性珪素膜の表面
にも、CVD法により絶縁膜を被覆性の良好に堆積する
ことができる。
【0030】図2(A)には、不純物イオンをドーピン
グする工程が図示されている。ゲイト電極109はマス
クとして機能して、ソース/ドレイン111、112、
チャネル113が自己整合的に形成される。更に、図2
(B)に示すように、層間絶縁膜114、電極115、
116が形成されて、TFTが完成される。
グする工程が図示されている。ゲイト電極109はマス
クとして機能して、ソース/ドレイン111、112、
チャネル113が自己整合的に形成される。更に、図2
(B)に示すように、層間絶縁膜114、電極115、
116が形成されて、TFTが完成される。
【0031】
〔実施例1〕 図1、2は、本実施例のTFTの作製工
程の説明図であり、工程毎の断面図である。本実施例に
おいては、珪素の結晶化を助長する金属元素の触媒作用
を利用して結晶化した珪素膜を使用して、TFTを作製
する。本実施例では、金属元素としてニッケルを採用す
る。
程の説明図であり、工程毎の断面図である。本実施例に
おいては、珪素の結晶化を助長する金属元素の触媒作用
を利用して結晶化した珪素膜を使用して、TFTを作製
する。本実施例では、金属元素としてニッケルを採用す
る。
【0032】図1(A)に示すように、ガラス基板10
1(コーニング1737、歪点667℃)上に、下地膜
102として酸化珪素膜を3000Åの厚さにプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法で成膜する。次にプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法により、実質的に真性(I
型)な非晶質珪素膜103を700Å〜1000Åの厚
さに成膜する。ここでは非晶質珪素膜103の膜厚を7
00Åとする。
1(コーニング1737、歪点667℃)上に、下地膜
102として酸化珪素膜を3000Åの厚さにプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法で成膜する。次にプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法により、実質的に真性(I
型)な非晶質珪素膜103を700Å〜1000Åの厚
さに成膜する。ここでは非晶質珪素膜103の膜厚を7
00Åとする。
【0033】酸化性雰囲気中において、UV光を非晶質
珪素膜103の表面に照射して、その表面に図示しない
酸化膜を数20Åの厚さに形成した後に、その酸化膜の
表面にニッケル元素を含有する溶液を塗布する。酸化膜
は非晶質珪素膜103表面の濡れ性を改善して、溶液が
弾かれるのを抑制するためのものである。本実施例で
は、ニッケル元素を含有する溶液として、ニッケルの含
有量が1〜100ppm程度のニッケル酢酸塩溶液を用
いる。スピナ等によって、ニッケル酢酸塩溶液を塗布し
て、乾燥して、ニッケル層104を形成する。ニッケル
層104は完全な膜を成しているとは限らないが、この
状態で図示しない酸化膜を介して、ニッケル元素が非晶
質珪素膜203の表面に接して保持されている。
珪素膜103の表面に照射して、その表面に図示しない
酸化膜を数20Åの厚さに形成した後に、その酸化膜の
表面にニッケル元素を含有する溶液を塗布する。酸化膜
は非晶質珪素膜103表面の濡れ性を改善して、溶液が
弾かれるのを抑制するためのものである。本実施例で
は、ニッケル元素を含有する溶液として、ニッケルの含
有量が1〜100ppm程度のニッケル酢酸塩溶液を用
いる。スピナ等によって、ニッケル酢酸塩溶液を塗布し
て、乾燥して、ニッケル層104を形成する。ニッケル
層104は完全な膜を成しているとは限らないが、この
状態で図示しない酸化膜を介して、ニッケル元素が非晶
質珪素膜203の表面に接して保持されている。
【0034】ただし、珪素膜中におけるニッケル濃度が
1×1016原子・cm-3以下であると、結晶化を助長す
る効果を得ることが困難である。他方ニッケル濃度が5
×1019原子/cm3 以上であると、得られた珪素膜の
半導体としての特性が損なわれて、金属としての特性が
表れてしまうので、最終的に得られる珪素膜中における
平均ニッケル濃度が1×1016〜5×1019原子/cm
3 となるように、予めニッケル酢酸溶液中のニッケルの
濃度や、塗布回数、塗布量等の工程条件を設定する。な
お、ニッケルの濃度はSIMS(2次イオン質量分析方
法)で計測すればよい。
1×1016原子・cm-3以下であると、結晶化を助長す
る効果を得ることが困難である。他方ニッケル濃度が5
×1019原子/cm3 以上であると、得られた珪素膜の
半導体としての特性が損なわれて、金属としての特性が
表れてしまうので、最終的に得られる珪素膜中における
平均ニッケル濃度が1×1016〜5×1019原子/cm
3 となるように、予めニッケル酢酸溶液中のニッケルの
濃度や、塗布回数、塗布量等の工程条件を設定する。な
お、ニッケルの濃度はSIMS(2次イオン質量分析方
法)で計測すればよい。
【0035】非晶質珪素膜103表面にニッケル元素が
保持された状態において、図1(B)に示すように、窒
素雰囲気中において加熱処理して、非晶質珪素膜103
を結晶化させて、結晶性珪素膜105を形成する。珪素
を結晶化させるには、450℃以上の温度で加熱する必
要があるが、450℃〜500℃程度の温度では、非晶
質珪素膜を結晶化させるのに数10時間以上要するの
で、550℃以上の温度で加熱することが望ましい。な
お、図1(B)に示す結晶化工程に限らず、加熱温度は
加熱によって生ずるガラス基板の変形や縮みが許容でき
る範囲とする必要がある。加熱温度の上限の基準は、例
えば、基板の歪み点とすればよい。本実施例は、歪点が
667℃のガラス基板101を使用しているため、加熱
温度を620℃として、4時間加熱する。
保持された状態において、図1(B)に示すように、窒
素雰囲気中において加熱処理して、非晶質珪素膜103
を結晶化させて、結晶性珪素膜105を形成する。珪素
を結晶化させるには、450℃以上の温度で加熱する必
要があるが、450℃〜500℃程度の温度では、非晶
質珪素膜を結晶化させるのに数10時間以上要するの
で、550℃以上の温度で加熱することが望ましい。な
お、図1(B)に示す結晶化工程に限らず、加熱温度は
加熱によって生ずるガラス基板の変形や縮みが許容でき
る範囲とする必要がある。加熱温度の上限の基準は、例
えば、基板の歪み点とすればよい。本実施例は、歪点が
667℃のガラス基板101を使用しているため、加熱
温度を620℃として、4時間加熱する。
【0036】加熱により、ニッケルが非晶質珪素膜10
3の表面から下地膜102との界面向かって、ガラス基
板101に略直交する方向に沿って拡散するのに伴っ
て、珪素の結晶成長が進行して、結晶性珪素膜105が
形成される。この結晶成長はガラス基板101に垂直な
方向に、かつ無秩序に進行する。このような結晶過程を
ここでは縦成長と称することとする。なお、必要であれ
ば、結晶化工程後に、レーザー光や赤外光による光アニ
ールや、熱アニールを実施して、結晶性珪素膜105の
結晶性をより向上させてもよい。また光アニールと熱ア
ニールとを併用してもよい。
3の表面から下地膜102との界面向かって、ガラス基
板101に略直交する方向に沿って拡散するのに伴っ
て、珪素の結晶成長が進行して、結晶性珪素膜105が
形成される。この結晶成長はガラス基板101に垂直な
方向に、かつ無秩序に進行する。このような結晶過程を
ここでは縦成長と称することとする。なお、必要であれ
ば、結晶化工程後に、レーザー光や赤外光による光アニ
ールや、熱アニールを実施して、結晶性珪素膜105の
結晶性をより向上させてもよい。また光アニールと熱ア
ニールとを併用してもよい。
【0037】ただし、レーザーアニールを実施する場合
には、レーザー光によって、熱エネルギを結晶性珪素膜
105に効果的に供与するために、結晶性珪素膜105
の出発膜となる非晶質珪素膜103の膜厚は1000Å
以下、700Å〜800Å程度とすることが好ましい。
には、レーザー光によって、熱エネルギを結晶性珪素膜
105に効果的に供与するために、結晶性珪素膜105
の出発膜となる非晶質珪素膜103の膜厚は1000Å
以下、700Å〜800Å程度とすることが好ましい。
【0038】次にフッ素原子を含有する酸化雰囲気中で
加熱することにより、結晶性珪素膜105の表面に熱酸
化膜106を200〜500Åの膜厚に形成する。本実
施例では、酸素ガス中にNF3 を400ppm添加した
雰囲気中で、600℃の温度で4時間加熱して、熱酸化
膜106を200Å程度の膜厚に形成する。この結果、
結晶性珪素膜105の膜厚は700Å程度であったもの
が、600Å程度となる。結晶性珪素膜105は最終的
にTFTの活性層を構成するため、必要な厚さの活性層
を得ることができるように、酸化膜106の膜厚を考慮
して、非晶質珪素膜103の膜厚を決定する必要があ
る。
加熱することにより、結晶性珪素膜105の表面に熱酸
化膜106を200〜500Åの膜厚に形成する。本実
施例では、酸素ガス中にNF3 を400ppm添加した
雰囲気中で、600℃の温度で4時間加熱して、熱酸化
膜106を200Å程度の膜厚に形成する。この結果、
結晶性珪素膜105の膜厚は700Å程度であったもの
が、600Å程度となる。結晶性珪素膜105は最終的
にTFTの活性層を構成するため、必要な厚さの活性層
を得ることができるように、酸化膜106の膜厚を考慮
して、非晶質珪素膜103の膜厚を決定する必要があ
る。
【0039】結晶性珪素膜105の表面に熱酸化膜10
6が形成されるに従って、未結合状態のSiが生成され
る。この余剰のSiは熱酸化膜106と結晶性珪素膜1
05との界面から、結晶性珪素膜105内部に拡散し
て、結晶粒界に存在するSiのダングリングボンドと結
合して、結晶性珪素膜105の結晶粒界の欠陥密度が減
少される。また、以降の加熱を伴う作製工程において、
欠陥をパッシベーションしているSiは、Hのように容
易に結晶性珪素膜105から離脱することがないため、
結晶性珪素膜105はTFT等の半導体装置の材料に好
適である。
6が形成されるに従って、未結合状態のSiが生成され
る。この余剰のSiは熱酸化膜106と結晶性珪素膜1
05との界面から、結晶性珪素膜105内部に拡散し
て、結晶粒界に存在するSiのダングリングボンドと結
合して、結晶性珪素膜105の結晶粒界の欠陥密度が減
少される。また、以降の加熱を伴う作製工程において、
欠陥をパッシベーションしているSiは、Hのように容
易に結晶性珪素膜105から離脱することがないため、
結晶性珪素膜105はTFT等の半導体装置の材料に好
適である。
【0040】また、結晶性珪素膜105の表面は、凸部
と凹部の酸化速度の違いのために、凸部が丸められ、平
坦化される。なお、結晶性珪素膜105にレーザー光を
照射した場合には、その表面にリッジが形成されている
ため、そのリッジが可能な限り平坦化・除去できるよう
に、熱酸化工程後の結晶性珪素膜105の膜厚を考慮し
て、熱酸化膜106の膜厚やNF3 ガス濃度等の熱酸化
の工程条件を設定すればよい。
と凹部の酸化速度の違いのために、凸部が丸められ、平
坦化される。なお、結晶性珪素膜105にレーザー光を
照射した場合には、その表面にリッジが形成されている
ため、そのリッジが可能な限り平坦化・除去できるよう
に、熱酸化工程後の結晶性珪素膜105の膜厚を考慮し
て、熱酸化膜106の膜厚やNF3 ガス濃度等の熱酸化
の工程条件を設定すればよい。
【0041】図1(D)に示すように、エッチングによ
って熱酸化膜106を除去する。この際には、酸化珪素
と珪素とのエッチングレートの高いエッチング液、エッ
チングガスを使用する。本実施例では、バッファーフッ
酸等のフッ酸系のエッチャントを使用して、ウェットエ
ッチングにより熱酸化膜106を除去する。
って熱酸化膜106を除去する。この際には、酸化珪素
と珪素とのエッチングレートの高いエッチング液、エッ
チングガスを使用する。本実施例では、バッファーフッ
酸等のフッ酸系のエッチャントを使用して、ウェットエ
ッチングにより熱酸化膜106を除去する。
【0042】そして、結晶性珪素膜105を島状にパタ
ーニングして、TFTの活性層107を形成する。そし
てゲイト絶縁膜108として酸化珪素膜を1000Åの
厚さにプラズマCVD法で成膜する。活性層107の表
面は熱酸化工程において、平坦化されているため、ゲイ
ト絶縁膜108を被覆性を良好に堆積することできる。
ーニングして、TFTの活性層107を形成する。そし
てゲイト絶縁膜108として酸化珪素膜を1000Åの
厚さにプラズマCVD法で成膜する。活性層107の表
面は熱酸化工程において、平坦化されているため、ゲイ
ト絶縁膜108を被覆性を良好に堆積することできる。
【0043】次に、ゲイト絶縁膜108の表面に、図示
しないスカンジウムを微量に含有したアルミニウム膜を
6000Åの厚さに電子ビーム蒸着法で成膜して、図1
(E)に示すようにパターニングして、ゲイト電極10
9を形成する。そして電解溶液中において、ゲイト電極
109を陽極として陽極酸化を行うことにより、酸化物
層110を形成する。この場合には、3%の酒石酸を含
有するエチレングリコール溶液中で、ゲイト電極109
を陽極とし、白金を陰極として、電圧を印加することに
より、緻密な構造を有する陽極酸化物層110を200
0Åの厚さに形成する。なお、陽極酸化物110の膜厚
は電圧の印加時間で制御可能である。
しないスカンジウムを微量に含有したアルミニウム膜を
6000Åの厚さに電子ビーム蒸着法で成膜して、図1
(E)に示すようにパターニングして、ゲイト電極10
9を形成する。そして電解溶液中において、ゲイト電極
109を陽極として陽極酸化を行うことにより、酸化物
層110を形成する。この場合には、3%の酒石酸を含
有するエチレングリコール溶液中で、ゲイト電極109
を陽極とし、白金を陰極として、電圧を印加することに
より、緻密な構造を有する陽極酸化物層110を200
0Åの厚さに形成する。なお、陽極酸化物110の膜厚
は電圧の印加時間で制御可能である。
【0044】次に、図2(A)に示すように、ソース/
ドレイン領域111、112を形成するために、イオン
注入法或いはプラズマイオン注入法等により、活性層1
07に一導電型を付与する不純物イオンを注入する。n
チャネル型のTFTを形成する場合には、H2 ガスによ
り1〜10%に希釈されたフォスフィンを使用して、リ
ン(P)オンを活性層106に注入する。他方、pチャ
ネル型TFTを作製する場合には、1〜10%に希釈さ
れたジボランを使用して、硼素(B)イオンを注入す
る。
ドレイン領域111、112を形成するために、イオン
注入法或いはプラズマイオン注入法等により、活性層1
07に一導電型を付与する不純物イオンを注入する。n
チャネル型のTFTを形成する場合には、H2 ガスによ
り1〜10%に希釈されたフォスフィンを使用して、リ
ン(P)オンを活性層106に注入する。他方、pチャ
ネル型TFTを作製する場合には、1〜10%に希釈さ
れたジボランを使用して、硼素(B)イオンを注入す
る。
【0045】不純物イオンが活性層107に注入される
と、ゲイト電極109とその周囲の陽極酸化物110が
マスクとして機能して、不純物イオンが注入された領域
がソース/ドレイン111、112として画定され、不
純物イオンが注入されない領域がチャネル113として
画定される。なお、ソース/ドレイン111、112の
不純物イオンの濃度が3×1019〜1×1021原子/c
m3 となるように、ドーズ量、加速電圧等のドーピング
条件を制御する。ドーピング後に、レーザー光を照射し
て、ソース/ドレイン111、112に注入された不純
物イオンを活性化させる。
と、ゲイト電極109とその周囲の陽極酸化物110が
マスクとして機能して、不純物イオンが注入された領域
がソース/ドレイン111、112として画定され、不
純物イオンが注入されない領域がチャネル113として
画定される。なお、ソース/ドレイン111、112の
不純物イオンの濃度が3×1019〜1×1021原子/c
m3 となるように、ドーズ量、加速電圧等のドーピング
条件を制御する。ドーピング後に、レーザー光を照射し
て、ソース/ドレイン111、112に注入された不純
物イオンを活性化させる。
【0046】次に層間絶縁膜114として酸化珪素膜を
7000Åの厚さにプラズマCVD法で成膜する。そし
てコンタクトホールを形成して、アルミニウムを主成分
とする材料でソース/ドレイン111、112と接続さ
れる電極115、116が形成される。最後に300℃
で水素プラズマ処理を行うことにより、図2(B)に示
す薄膜トランジスタを完成させる。なお、この水素プラ
ズマ処理は活性層107の欠陥をパッシベーションする
のではなく、活性層107とアルミニウムから成る電極
115、116との界面のパッシベーションを主な目的
とする。
7000Åの厚さにプラズマCVD法で成膜する。そし
てコンタクトホールを形成して、アルミニウムを主成分
とする材料でソース/ドレイン111、112と接続さ
れる電極115、116が形成される。最後に300℃
で水素プラズマ処理を行うことにより、図2(B)に示
す薄膜トランジスタを完成させる。なお、この水素プラ
ズマ処理は活性層107の欠陥をパッシベーションする
のではなく、活性層107とアルミニウムから成る電極
115、116との界面のパッシベーションを主な目的
とする。
【0047】本実施例の作製工程に従って作製されたp
チャネル型のTFTの電界効果移動度は、水素プラズマ
処理を実施する前と、水素プラズマ処理を実施した後と
で大きなきな変化は無かった。これは、図1(C)に示
す熱酸化工程にパッシベーションの効果が無いのではな
く、上述したように、水素プラズマ処理のみのパッシベ
ーションでは、pチャネル型TFTの電界効果移動度が
顕著に改善されないのことから予想されるように、pチ
ャネル型TFTにおいては、活性層107の結晶粒界の
欠陥をパッシベーションすることは、電界効果移動度を
改善する最良の手段ではないためであると考えられる。
チャネル型のTFTの電界効果移動度は、水素プラズマ
処理を実施する前と、水素プラズマ処理を実施した後と
で大きなきな変化は無かった。これは、図1(C)に示
す熱酸化工程にパッシベーションの効果が無いのではな
く、上述したように、水素プラズマ処理のみのパッシベ
ーションでは、pチャネル型TFTの電界効果移動度が
顕著に改善されないのことから予想されるように、pチ
ャネル型TFTにおいては、活性層107の結晶粒界の
欠陥をパッシベーションすることは、電界効果移動度を
改善する最良の手段ではないためであると考えられる。
【0048】他方、本実施例の作製工程に従って作製さ
れたnチャネル型のTFTは、水素プラズマ処理を実施
する前では、電界効果移動度は200cm2 ・V-1・s
-1であったが、水素プラズマ処理を実施した後では、電
界効果移動度は10〜20%程度の増加下のみであっ
た。これは、従来、nチャネル型TFTは水素プラズマ
処理をしないと、実用にならないが、本実施例のよう
に、NF3 を添加して熱酸化処理のみで、実用可能なn
チャネル型TFTを作製することが可能であることを示
唆している。
れたnチャネル型のTFTは、水素プラズマ処理を実施
する前では、電界効果移動度は200cm2 ・V-1・s
-1であったが、水素プラズマ処理を実施した後では、電
界効果移動度は10〜20%程度の増加下のみであっ
た。これは、従来、nチャネル型TFTは水素プラズマ
処理をしないと、実用にならないが、本実施例のよう
に、NF3 を添加して熱酸化処理のみで、実用可能なn
チャネル型TFTを作製することが可能であることを示
唆している。
【0049】即ち、水素プラズマ処理において、水素に
よってパッシベーションされた活性層107の結晶粒界
の欠陥は余り多くなく、結晶粒界の欠陥の多くは、図1
(C)に示す熱酸化工程において、パッシベーションさ
れていることを示している。従って、本実施例の水素プ
ラズマ処理によりパッシベーションされる欠陥の殆どは
熱酸化工程以降に生ずる欠陥であり、主に、電極11
5、116を形成した際に生じた欠陥である。
よってパッシベーションされた活性層107の結晶粒界
の欠陥は余り多くなく、結晶粒界の欠陥の多くは、図1
(C)に示す熱酸化工程において、パッシベーションさ
れていることを示している。従って、本実施例の水素プ
ラズマ処理によりパッシベーションされる欠陥の殆どは
熱酸化工程以降に生ずる欠陥であり、主に、電極11
5、116を形成した際に生じた欠陥である。
【0050】また、本実施例では、活性層107の結晶
粒界の欠陥はSiでパッシベーションされている。Si
はHのように熱的な影響によって容易に活性層から離脱
しないので、耐熱性に優れた高信頼性のTFTを形成す
ることが可能になる。
粒界の欠陥はSiでパッシベーションされている。Si
はHのように熱的な影響によって容易に活性層から離脱
しないので、耐熱性に優れた高信頼性のTFTを形成す
ることが可能になる。
【0051】〔実施例2〕 図3、4は、本実施例のT
FTの作製工程の説明図であり、工程毎の断面図であ
る。本実施例においては、珪素の結晶化を助長する金属
元素の触媒作用を利用して結晶化した珪素膜を使用し
て、TFTを作製する。本実施例では、金属元素として
ニッケルを採用する。
FTの作製工程の説明図であり、工程毎の断面図であ
る。本実施例においては、珪素の結晶化を助長する金属
元素の触媒作用を利用して結晶化した珪素膜を使用し
て、TFTを作製する。本実施例では、金属元素として
ニッケルを採用する。
【0052】図3(A)に示すように、ガラス基板20
1(コーニング1737、歪点667℃)上に、下地膜
202として酸化珪素膜を3000Åの厚さにプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法で成膜する。次にプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法により、実質的に真性な非
晶質珪素膜203を700Å〜1000Åの厚さに成膜
する。ここでは非晶質珪素膜103の膜厚を1000Å
とする。
1(コーニング1737、歪点667℃)上に、下地膜
202として酸化珪素膜を3000Åの厚さにプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法で成膜する。次にプラズマ
CVD法又は減圧熱CVD法により、実質的に真性な非
晶質珪素膜203を700Å〜1000Åの厚さに成膜
する。ここでは非晶質珪素膜103の膜厚を1000Å
とする。
【0053】酸化性雰囲気中においてUV光を非晶質珪
素膜203の表面に照射して、その表面に、図示しない
酸化膜を数20Åの厚さに形成する。酸化膜の表面にニ
ッケル元素を含有する溶液を塗布する。酸化膜は非晶質
珪素膜203表面の濡れ性を改善して、溶液が弾かれる
のを抑制するためのものである。
素膜203の表面に照射して、その表面に、図示しない
酸化膜を数20Åの厚さに形成する。酸化膜の表面にニ
ッケル元素を含有する溶液を塗布する。酸化膜は非晶質
珪素膜203表面の濡れ性を改善して、溶液が弾かれる
のを抑制するためのものである。
【0054】図示しない酸化膜の表面に、1500Åの
膜厚の酸化珪素膜から成る開孔部204aを有するマス
ク膜204を形成する。開孔部204aは紙面に垂直な
方向に長手を有するスリット状の形状を有する。開孔部
204aの幅は20μm以上とするのが適当であり、他
方、長手方向の寸法は基板寸法等に合わせて適宜に決定
する。
膜厚の酸化珪素膜から成る開孔部204aを有するマス
ク膜204を形成する。開孔部204aは紙面に垂直な
方向に長手を有するスリット状の形状を有する。開孔部
204aの幅は20μm以上とするのが適当であり、他
方、長手方向の寸法は基板寸法等に合わせて適宜に決定
する。
【0055】次に、スピナーによって、ニッケル元素を
1〜100ppm程度含有するニッケル酢酸塩溶液をニ
ッケル酢酸塩溶液を塗布して、乾燥して、ニッケル層2
05を形成する。ニッケル層205は完全な膜を成して
いるとは限らないが、この状態では、マスク膜204の
開孔部204aにおいて図示しない酸化膜を介して、ニ
ッケル元素が非晶質珪素膜203の表面に接して保持さ
れている。
1〜100ppm程度含有するニッケル酢酸塩溶液をニ
ッケル酢酸塩溶液を塗布して、乾燥して、ニッケル層2
05を形成する。ニッケル層205は完全な膜を成して
いるとは限らないが、この状態では、マスク膜204の
開孔部204aにおいて図示しない酸化膜を介して、ニ
ッケル元素が非晶質珪素膜203の表面に接して保持さ
れている。
【0056】次に620℃で4時間加熱して、非晶質珪
素膜203を結晶化して、結晶性珪素膜206を形成す
る。加熱することにより、非晶質珪素膜203におい
て、マスク膜204の開孔部204aにおいて露出され
た領域206aの表面から下地膜202に向かって、結
晶が縦成長するため、領域206aは縦成長領域とな
る。やがて、領域206bにおいて、縦成長領206a
を起点にして、矢印で指示するように結晶性珪素膜20
6表面に平行に結晶成長が進行する。このように1方向
に結晶成長する結晶化過程を横成長と称する。従って、
結晶珪素膜206の領域206bは横成長領域である。
素膜203を結晶化して、結晶性珪素膜206を形成す
る。加熱することにより、非晶質珪素膜203におい
て、マスク膜204の開孔部204aにおいて露出され
た領域206aの表面から下地膜202に向かって、結
晶が縦成長するため、領域206aは縦成長領域とな
る。やがて、領域206bにおいて、縦成長領206a
を起点にして、矢印で指示するように結晶性珪素膜20
6表面に平行に結晶成長が進行する。このように1方向
に結晶成長する結晶化過程を横成長と称する。従って、
結晶珪素膜206の領域206bは横成長領域である。
【0057】次に図3(C)に示すように、酸化珪素膜
から成るマスク膜204を除去した後に、フッ素原子を
含有する酸化雰囲気中で加熱することにより、結晶性珪
素膜206の表面に熱酸化膜207を200〜500Å
の膜厚に形成する。なお、必要であれば、熱酸化工程前
に、レーザー光や赤外光による光アニールや、熱アニー
ルを実施して、結晶性珪素膜105の結晶性をより向上
させてもよい。また光アニールと熱アニールとを併用し
てもよい。
から成るマスク膜204を除去した後に、フッ素原子を
含有する酸化雰囲気中で加熱することにより、結晶性珪
素膜206の表面に熱酸化膜207を200〜500Å
の膜厚に形成する。なお、必要であれば、熱酸化工程前
に、レーザー光や赤外光による光アニールや、熱アニー
ルを実施して、結晶性珪素膜105の結晶性をより向上
させてもよい。また光アニールと熱アニールとを併用し
てもよい。
【0058】熱酸化工程を実施するには、酸素雰囲気中
にNF3 ガスを450ppm添加した雰囲気で、600
℃の温度で12時間加熱して、熱酸化膜207を500
Å程度の膜厚に形成する。この結果、結晶性珪素膜20
6の膜厚は1000Å程度であったものが、750Å程
度となる。
にNF3 ガスを450ppm添加した雰囲気で、600
℃の温度で12時間加熱して、熱酸化膜207を500
Å程度の膜厚に形成する。この結果、結晶性珪素膜20
6の膜厚は1000Å程度であったものが、750Å程
度となる。
【0059】結晶性珪素膜206の表面に熱酸化膜20
7が形成されるに従って、未結合状態のSiが生成され
る。このSi原子は結晶性珪素膜206の結晶粒界にお
いて、Siのダングリングボンドと結合して、結晶性珪
素膜206の欠陥がパッシベーションされる。1000
Åの膜厚の結晶性珪素膜206に対して、酸化珪素膜1
06を500Å程度形成することで、結晶性珪素膜20
6の結晶粒界の欠陥密度を十分に減少させることでき
る。
7が形成されるに従って、未結合状態のSiが生成され
る。このSi原子は結晶性珪素膜206の結晶粒界にお
いて、Siのダングリングボンドと結合して、結晶性珪
素膜206の欠陥がパッシベーションされる。1000
Åの膜厚の結晶性珪素膜206に対して、酸化珪素膜1
06を500Å程度形成することで、結晶性珪素膜20
6の結晶粒界の欠陥密度を十分に減少させることでき
る。
【0060】次に、図3(D)に示すように、エッチン
グによって熱酸化膜207を除去する。この際には、酸
化珪素と珪素とのエッチングレートの高いエッチング
液、エッチングガスを使用する。本実施例では、バッフ
ァーフッ酸等のフッ酸系のエッチャントを使用して、ウ
ェットエッチングにより熱酸化膜106を除去する。
グによって熱酸化膜207を除去する。この際には、酸
化珪素と珪素とのエッチングレートの高いエッチング
液、エッチングガスを使用する。本実施例では、バッフ
ァーフッ酸等のフッ酸系のエッチャントを使用して、ウ
ェットエッチングにより熱酸化膜106を除去する。
【0061】次に、図3(E)に示すように、結晶性珪
素膜206を島状にエッチングして、TFTの活性層2
08を形成する。この際に、活性層208は横成長領域
206bのみで構成されるようにすると良い。活性層2
08の表面にゲイト絶縁膜を構成する酸化珪素膜209
をプラズマCVD法又は減圧CVDによって、成膜す
る。更に酸化珪素膜209の表面に、ゲイト電極210
を構成するアルミニウム膜をスパッタ法により5000
Åの厚さに堆積する。アルミニウムには、予め、スカン
ジウムを0.2重量%含有させておくと、後の加熱工程
等において、ヒロックやウィスカーが発生するのを抑制
することがてきる。
素膜206を島状にエッチングして、TFTの活性層2
08を形成する。この際に、活性層208は横成長領域
206bのみで構成されるようにすると良い。活性層2
08の表面にゲイト絶縁膜を構成する酸化珪素膜209
をプラズマCVD法又は減圧CVDによって、成膜す
る。更に酸化珪素膜209の表面に、ゲイト電極210
を構成するアルミニウム膜をスパッタ法により5000
Åの厚さに堆積する。アルミニウムには、予め、スカン
ジウムを0.2重量%含有させておくと、後の加熱工程
等において、ヒロックやウィスカーが発生するのを抑制
することがてきる。
【0062】次に、アルミニウム膜の表面を陽極酸化し
て、図示しない緻密な陽極酸化物を極薄く形成する。次
に、アルミニウム膜の表面にレジストのマスク211を
形成する。この際に、アルミニウム膜の表面に図示しな
い緻密な陽極酸化物が形成されているため、マスク21
1を密着させて形成することができる。次にレジストの
マスク211を使用して、アルミニウム膜をエッチング
して、図3(E)に示すようにゲイト電極210を形成
する。
て、図示しない緻密な陽極酸化物を極薄く形成する。次
に、アルミニウム膜の表面にレジストのマスク211を
形成する。この際に、アルミニウム膜の表面に図示しな
い緻密な陽極酸化物が形成されているため、マスク21
1を密着させて形成することができる。次にレジストの
マスク211を使用して、アルミニウム膜をエッチング
して、図3(E)に示すようにゲイト電極210を形成
する。
【0063】図4(A)に示すように、レジストのマス
ク211を残したまま、ゲイト電極210を陽極酸化し
て、多孔質の陽極酸化物212を4000Åの厚さに形
成する。この際に、ゲイト電極210の表面にレジスト
のマスク208が密着しているため、多孔質の陽極酸化
物212はゲイト電極210の側面のみに形成される。
ク211を残したまま、ゲイト電極210を陽極酸化し
て、多孔質の陽極酸化物212を4000Åの厚さに形
成する。この際に、ゲイト電極210の表面にレジスト
のマスク208が密着しているため、多孔質の陽極酸化
物212はゲイト電極210の側面のみに形成される。
【0064】次に、図4(B)に示すように、レジスト
のマスク211を剥離した後に、ゲイト電極210を電
解溶液中で再び陽極酸化して、緻密な陽極酸化物213
を1000Åの厚さに形成する。
のマスク211を剥離した後に、ゲイト電極210を電
解溶液中で再び陽極酸化して、緻密な陽極酸化物213
を1000Åの厚さに形成する。
【0065】陽極酸化物の作り分けは使用する電解溶液
を変えればよく、多孔質の陽極酸化物212を形成する
場合には、クエン酸、シュウ酸、クロム酸又は硫酸を3
〜20%含有した酸性溶液を使用すればよい。他方、緻
密な陽極酸化物213を形成する場合には、酒石酸、ほ
う酸、又は硝酸を3〜10%含有するエチレングリコー
ル溶液をPHを7程度に調整した電解溶液を使用すれば
よい。
を変えればよく、多孔質の陽極酸化物212を形成する
場合には、クエン酸、シュウ酸、クロム酸又は硫酸を3
〜20%含有した酸性溶液を使用すればよい。他方、緻
密な陽極酸化物213を形成する場合には、酒石酸、ほ
う酸、又は硝酸を3〜10%含有するエチレングリコー
ル溶液をPHを7程度に調整した電解溶液を使用すれば
よい。
【0066】図4(C)に示すように、ゲイト電極21
0及びその周囲の多孔質の陽極酸化物212、緻密な陽
極酸化物213をマスクにして、酸化珪素膜209をエ
ッチングして、ゲイト絶縁膜214を形成する。
0及びその周囲の多孔質の陽極酸化物212、緻密な陽
極酸化物213をマスクにして、酸化珪素膜209をエ
ッチングして、ゲイト絶縁膜214を形成する。
【0067】図4(D)に示すように、多孔質の陽極酸
化物212を除去した後に、イオンドーピング法によ
り、ゲイト電極210、緻密な陽極酸化物213、及び
ゲイト絶縁膜214をマスクにして、活性層208に導
電型を付与する不純物を注入する。本実施例では、nチ
ャネル型TFTを形成するために、ドーピングガスにフ
ォスフィンを使用して、燐(P)イオンをドーピングす
る。なおドーピングの際に、ゲイト絶縁膜212は半透
過なマスクとして機能するように、ドーズ量、加速電圧
等の条件を制御する。
化物212を除去した後に、イオンドーピング法によ
り、ゲイト電極210、緻密な陽極酸化物213、及び
ゲイト絶縁膜214をマスクにして、活性層208に導
電型を付与する不純物を注入する。本実施例では、nチ
ャネル型TFTを形成するために、ドーピングガスにフ
ォスフィンを使用して、燐(P)イオンをドーピングす
る。なおドーピングの際に、ゲイト絶縁膜212は半透
過なマスクとして機能するように、ドーズ量、加速電圧
等の条件を制御する。
【0068】ドーピングの結果、ゲイト絶縁膜212に
覆われていない領域は高濃度に燐イオンが注入されて、
ソース/ドレイン215、216が形成される。また、
ゲイト絶縁膜214のみに覆われている領域には、低濃
度に燐イオンが注入されて、低濃度不純物領域217、
218が形成される。ゲイト電極210の直下の領域に
は不純物が注入されないため、チャネル219が形成さ
れる。ドーピイング工程の後に、熱アニール、レーザア
ニール等を実施して、ドーピイングされた燐イオンを活
性化する。
覆われていない領域は高濃度に燐イオンが注入されて、
ソース/ドレイン215、216が形成される。また、
ゲイト絶縁膜214のみに覆われている領域には、低濃
度に燐イオンが注入されて、低濃度不純物領域217、
218が形成される。ゲイト電極210の直下の領域に
は不純物が注入されないため、チャネル219が形成さ
れる。ドーピイング工程の後に、熱アニール、レーザア
ニール等を実施して、ドーピイングされた燐イオンを活
性化する。
【0069】低濃度不純物領域217、218は高抵抗
領域として機能するため、オフ電流の低減に寄与する。
特に、ドレイン216側の低濃度不純物領域218はL
DDと呼ばれている。また、緻密な陽極酸化物212を
十分に厚くすることにより、ゲイト電極210の端面か
ら不純物領域がずれているオフセット構造とすることが
できため、オフ電流をより低減することができる。
領域として機能するため、オフ電流の低減に寄与する。
特に、ドレイン216側の低濃度不純物領域218はL
DDと呼ばれている。また、緻密な陽極酸化物212を
十分に厚くすることにより、ゲイト電極210の端面か
ら不純物領域がずれているオフセット構造とすることが
できため、オフ電流をより低減することができる。
【0070】図4(E)に示すように、プラズマCVD
法により、層間絶縁物220として酸化珪素膜を500
0Åの厚さに成膜する。なお、層間絶縁物220とし
て、酸化珪素膜の単層膜の代わりに、窒化珪素膜の単層
膜、又は酸化珪素膜と窒化珪素膜の積層膜を形成しても
よい。次に、公知のエッチング法によって酸化珪素膜か
ら成る層間絶縁物220をエッチングして、ソース/ド
レイン215、216それぞれにコンタクトホールを形
成する。次に、アルミニウム膜を4000Åの厚さにス
パッタリング法により成膜し、これをパターニングし
て、ソース/ドレイン215、216のコンタクトホー
ルに電極221、222を形成する。
法により、層間絶縁物220として酸化珪素膜を500
0Åの厚さに成膜する。なお、層間絶縁物220とし
て、酸化珪素膜の単層膜の代わりに、窒化珪素膜の単層
膜、又は酸化珪素膜と窒化珪素膜の積層膜を形成しても
よい。次に、公知のエッチング法によって酸化珪素膜か
ら成る層間絶縁物220をエッチングして、ソース/ド
レイン215、216それぞれにコンタクトホールを形
成する。次に、アルミニウム膜を4000Åの厚さにス
パッタリング法により成膜し、これをパターニングし
て、ソース/ドレイン215、216のコンタクトホー
ルに電極221、222を形成する。
【0071】最後に、水素雰囲気中で300℃の温度で
加熱処理する。以上の工程を経て、LDD構造を有する
TFTが作製される。なお、この水素プラズマ処理は活
性層208の欠陥をパッシベーションするのではなく、
活性層107とアルミニウムから成る電極213、21
4との界面のパッシベーションを主な目的とする。
加熱処理する。以上の工程を経て、LDD構造を有する
TFTが作製される。なお、この水素プラズマ処理は活
性層208の欠陥をパッシベーションするのではなく、
活性層107とアルミニウムから成る電極213、21
4との界面のパッシベーションを主な目的とする。
【0072】本実施例の作製工程に従って作製されたn
チャネル型のTFTは、水素プラズマ処理を実施した後
の電界効果移動度は水素プラズマ処理を実施する前の1
0〜20%程度の増加下のみであった。これは、従来、
nチャネル型TFTは水素プラズマ処理をしないと、実
用にならないが、NF3 を添加する熱酸化処理のみで、
活性層208の結晶粒界の欠陥が効果的にパッシベーシ
ョンされていることを示唆している。
チャネル型のTFTは、水素プラズマ処理を実施した後
の電界効果移動度は水素プラズマ処理を実施する前の1
0〜20%程度の増加下のみであった。これは、従来、
nチャネル型TFTは水素プラズマ処理をしないと、実
用にならないが、NF3 を添加する熱酸化処理のみで、
活性層208の結晶粒界の欠陥が効果的にパッシベーシ
ョンされていることを示唆している。
【0073】〔実施例3〕 本実施例では、nチャネル
型TFTとpチャネル型TFTとを相補的に組み合わせ
たCMOS型のTFTを作製する例を示す。図5は本実
施例のTFTの作製工程の説明図であり、図5(A)に
示すように、ガラス基板(コ−ニング1737)301
上に、2000Åの膜厚の酸化珪素膜から成る下地膜3
02を形成したプラズマCVD法又は減圧熱CVD法に
より真性(I型)の非晶質珪素膜を700Åの厚さに形
成する。そして、実施例1、2に示す方法や、加熱処
理、レーザー照射等の適当な結晶化方法によって非晶質
珪素膜を結晶化して、結晶性珪素膜303を形成する。
型TFTとpチャネル型TFTとを相補的に組み合わせ
たCMOS型のTFTを作製する例を示す。図5は本実
施例のTFTの作製工程の説明図であり、図5(A)に
示すように、ガラス基板(コ−ニング1737)301
上に、2000Åの膜厚の酸化珪素膜から成る下地膜3
02を形成したプラズマCVD法又は減圧熱CVD法に
より真性(I型)の非晶質珪素膜を700Åの厚さに形
成する。そして、実施例1、2に示す方法や、加熱処
理、レーザー照射等の適当な結晶化方法によって非晶質
珪素膜を結晶化して、結晶性珪素膜303を形成する。
【0074】図5(B)に示すように、NF3 の濃度が
400ppmである酸素雰囲気中で、600℃の温度で
2時間熱酸化して、熱酸化膜304を200Å程度の膜
厚に形成して、結晶性珪素膜303の結晶粒界の欠陥を
Siでパッシベーションする。この結果、結晶性珪素膜
303はTFT等の半導体材料に好適になる。
400ppmである酸素雰囲気中で、600℃の温度で
2時間熱酸化して、熱酸化膜304を200Å程度の膜
厚に形成して、結晶性珪素膜303の結晶粒界の欠陥を
Siでパッシベーションする。この結果、結晶性珪素膜
303はTFT等の半導体材料に好適になる。
【0075】次に、バッファーフッ酸等のフッ酸系のエ
ッチャントを使用して、熱酸化膜106を除去した後
に、結晶性珪素膜303を島状にパターニングして、活
性層305、306をそれぞれ形成する。さらに、プラ
ズマCVD法により、ゲイト絶縁膜を構成する酸化珪素
膜307厚さ1500Åに堆積する。なお、活性層30
5はnチャネル型TFTを構成するものであり、活性層
306はpチャネル型TFTを構成するものである。
ッチャントを使用して、熱酸化膜106を除去した後
に、結晶性珪素膜303を島状にパターニングして、活
性層305、306をそれぞれ形成する。さらに、プラ
ズマCVD法により、ゲイト絶縁膜を構成する酸化珪素
膜307厚さ1500Åに堆積する。なお、活性層30
5はnチャネル型TFTを構成するものであり、活性層
306はpチャネル型TFTを構成するものである。
【0076】次に、スパッタ法により、ゲイト電極30
8、309を構成するアルミニウム膜を4000Åの厚
さに堆積する。アルミニウム膜には、予めスカンジウム
を0.2wt含有させてヒロックやウィスカ−が発生す
るのを抑制する。次に、アルミニウム膜を電解液中で陽
極酸化して、表面に100Å程度の緻密な陽極酸化膜3
00を形成する。その陽極酸化膜表面ににフォトレジス
トのマスク310を形成して、アルミニウム膜をパタ−
ニングして、ゲイト電極308、309をそれぞれ形成
する。
8、309を構成するアルミニウム膜を4000Åの厚
さに堆積する。アルミニウム膜には、予めスカンジウム
を0.2wt含有させてヒロックやウィスカ−が発生す
るのを抑制する。次に、アルミニウム膜を電解液中で陽
極酸化して、表面に100Å程度の緻密な陽極酸化膜3
00を形成する。その陽極酸化膜表面ににフォトレジス
トのマスク310を形成して、アルミニウム膜をパタ−
ニングして、ゲイト電極308、309をそれぞれ形成
する。
【0077】更に、フォトレジストのマスク310を着
けたままで、ゲイト電極308、309を再度陽極酸化
して、陽極酸化物311、312を形成する。電解溶液
には、クエン酸、シュウ酸、クロム酸又は硫酸を3〜2
0%含有した酸性溶液を使用すればよい。本実施例では
3%シュウ酸水溶液を使用する。ゲイト電極905、9
06の表面にはフォトレジストのマスク310と陽極酸
化膜300が存在する状態では、ゲイト電極308、3
09の側面のみに多孔質の陽極酸化物311、312が
形成される。この多孔質の陽極酸化物311、312の
成長距離は、陽極酸化の処理時間で制御することがで
き、この成長距離は低濃度不純物領域(LDD領域)の
長さを決定する。本実施例では、多孔質の陽極酸化物3
11、312を7000Åの長さに成長させる。
けたままで、ゲイト電極308、309を再度陽極酸化
して、陽極酸化物311、312を形成する。電解溶液
には、クエン酸、シュウ酸、クロム酸又は硫酸を3〜2
0%含有した酸性溶液を使用すればよい。本実施例では
3%シュウ酸水溶液を使用する。ゲイト電極905、9
06の表面にはフォトレジストのマスク310と陽極酸
化膜300が存在する状態では、ゲイト電極308、3
09の側面のみに多孔質の陽極酸化物311、312が
形成される。この多孔質の陽極酸化物311、312の
成長距離は、陽極酸化の処理時間で制御することがで
き、この成長距離は低濃度不純物領域(LDD領域)の
長さを決定する。本実施例では、多孔質の陽極酸化物3
11、312を7000Åの長さに成長させる。
【0078】次に、フォトレジストのマスク310を除
去した後に、再びゲイト電極308、309を陽極酸化
して、図5(E)に示すように、緻密で強固な陽極酸化
膜313、314を形成する。本実施例では、電解溶液
として、3%酒石酸のエチレングリコ−ル溶液を、アン
モニア水でPH6.9に中和して使用する。
去した後に、再びゲイト電極308、309を陽極酸化
して、図5(E)に示すように、緻密で強固な陽極酸化
膜313、314を形成する。本実施例では、電解溶液
として、3%酒石酸のエチレングリコ−ル溶液を、アン
モニア水でPH6.9に中和して使用する。
【0079】次に、ゲイト電極308、309及び多孔
質の陽極酸化物311、312をマスクにして、イオン
ド−ピング法により、島状の活性層305、306に燐
イオンを注入する。ド−ピングガスとして、水素で1〜
10%に希釈したフォスフィンを用いる。ド−ピング
は、加速電圧を60〜90kVとし、ド−ズ量を1×1
014〜8×1015原子/cm2 となるようにする。本実
施例では、加速電圧を80kVとし、ド−ズ量を1×1
015原子/cm2 とする。
質の陽極酸化物311、312をマスクにして、イオン
ド−ピング法により、島状の活性層305、306に燐
イオンを注入する。ド−ピングガスとして、水素で1〜
10%に希釈したフォスフィンを用いる。ド−ピング
は、加速電圧を60〜90kVとし、ド−ズ量を1×1
014〜8×1015原子/cm2 となるようにする。本実
施例では、加速電圧を80kVとし、ド−ズ量を1×1
015原子/cm2 とする。
【0080】この際には、燐イオンはゲイト電極30
8、309、多孔質の陽極酸化物311、312を透過
しないが、ゲイト絶縁膜307を透過して、島状シリコ
ン305、306に注入される。この結果、図5(E)
に示すようにn型の不純物領域315〜318がそれぞ
れ形成される。
8、309、多孔質の陽極酸化物311、312を透過
しないが、ゲイト絶縁膜307を透過して、島状シリコ
ン305、306に注入される。この結果、図5(E)
に示すようにn型の不純物領域315〜318がそれぞ
れ形成される。
【0081】図5(F)に示すように、緻密な陽極酸化
膜300をバッファ−フッ酸で除去した後に、燐酸、酢
酸及び硝酸を混合した混酸で、多孔質の陽極酸化物31
1、312を除去する。多孔質の陽極酸化物311、3
12は容易に除去できるため、緻密で強固な陽極酸化物
313、314がエッチングされることはない。
膜300をバッファ−フッ酸で除去した後に、燐酸、酢
酸及び硝酸を混合した混酸で、多孔質の陽極酸化物31
1、312を除去する。多孔質の陽極酸化物311、3
12は容易に除去できるため、緻密で強固な陽極酸化物
313、314がエッチングされることはない。
【0082】次に、再び燐イオンをド−ピングする。加
速電圧は60〜90kVとし、ド−ズ量は1×1012〜
1×1014原子/cm2 とする。本実施例では、加速電
圧を80kVとし、ド−ズ量を1×1014原子/cm2
とする。この際には、燐イオンはゲイト電極308、3
09を透過しないが、ゲイト絶縁膜307を透過して、
活性層305、306に注入される。従って、燐イオン
が2度注入される領域はn型の高濃度不純物領域319
〜322となり、燐イオンが1度注入される領域は、n
型の低濃度不純物領域323〜326となる。
速電圧は60〜90kVとし、ド−ズ量は1×1012〜
1×1014原子/cm2 とする。本実施例では、加速電
圧を80kVとし、ド−ズ量を1×1014原子/cm2
とする。この際には、燐イオンはゲイト電極308、3
09を透過しないが、ゲイト絶縁膜307を透過して、
活性層305、306に注入される。従って、燐イオン
が2度注入される領域はn型の高濃度不純物領域319
〜322となり、燐イオンが1度注入される領域は、n
型の低濃度不純物領域323〜326となる。
【0083】図5(G)に示すように、ポリイミド又は
耐熱性レジスト327でnチャネルTFTとなる領域を
被覆した後に、活性層306の導電型をn型をp型に反
転させるために、硼素イオンをイオンド−ピングする。
ドーピングガスには水素により1〜10%程度に希釈さ
れたジボランを使用し、加速電圧を80kVとし、硼素
のド−ズ量は2×1015原子/cm2 とする。ポリイミ
ド又は耐熱性レジスト327で被覆された領域は、硼素
が注入されないためn型のまま残存する。従って、活性
層305において、高濃度不純物領域319、320は
それぞれnチャネル型TFTのソース、ドレインに相当
し、またゲイト電極308の直下の領域328は燐イオ
ンおよび硼素イオンが注入されず、真性のままであり、
TFTのチャネルに相当する。
耐熱性レジスト327でnチャネルTFTとなる領域を
被覆した後に、活性層306の導電型をn型をp型に反
転させるために、硼素イオンをイオンド−ピングする。
ドーピングガスには水素により1〜10%程度に希釈さ
れたジボランを使用し、加速電圧を80kVとし、硼素
のド−ズ量は2×1015原子/cm2 とする。ポリイミ
ド又は耐熱性レジスト327で被覆された領域は、硼素
が注入されないためn型のまま残存する。従って、活性
層305において、高濃度不純物領域319、320は
それぞれnチャネル型TFTのソース、ドレインに相当
し、またゲイト電極308の直下の領域328は燐イオ
ンおよび硼素イオンが注入されず、真性のままであり、
TFTのチャネルに相当する。
【0084】硼素イオンのドーピングでは、硼素の注入
量が多いため、低濃度不純物領域(LDD領域)は形成
されず、p型の高濃度不純物領域329、330のみが
形成される。高濃度不純物領域329、330はpチャ
ネル型TFTのソース、ドレインにそれぞれ相当する。
また、ゲイト電極309の直下の領域331は、燐イオ
ン及び硼素イオンが注入されないために、真性のままと
されて、チャネルとなる。
量が多いため、低濃度不純物領域(LDD領域)は形成
されず、p型の高濃度不純物領域329、330のみが
形成される。高濃度不純物領域329、330はpチャ
ネル型TFTのソース、ドレインにそれぞれ相当する。
また、ゲイト電極309の直下の領域331は、燐イオ
ン及び硼素イオンが注入されないために、真性のままと
されて、チャネルとなる。
【0085】続いて、レジスト327を除去して、図5
(H)に示すように、厚さ1μmの酸化珪素膜を層間絶
縁膜332としてプラズマCVD法により形成し、これ
にコンタクトホ−ルを形成する。このコンタクトホ−ル
に、金属材料、例えばチタンとアルミニウムの多層膜に
より、ソ−ス/ドレインの電極、配線333〜335を
形成する。最後に、350℃の水素雰囲気中において、
2時間の加熱処理を行う。以上の工程を経て、CMOS
薄膜トランジスタが完成される。
(H)に示すように、厚さ1μmの酸化珪素膜を層間絶
縁膜332としてプラズマCVD法により形成し、これ
にコンタクトホ−ルを形成する。このコンタクトホ−ル
に、金属材料、例えばチタンとアルミニウムの多層膜に
より、ソ−ス/ドレインの電極、配線333〜335を
形成する。最後に、350℃の水素雰囲気中において、
2時間の加熱処理を行う。以上の工程を経て、CMOS
薄膜トランジスタが完成される。
【0086】本実施例では、n型TFTとp型トランジ
スタを相補的に組み合わせたCMOS構造を形成するた
め、TFTを駆動する際に、低電力化が図れる。また、
nチャネル型TFTのチャネル328とドレイン320
の間に低濃度不純物領域321を配置する構成としたた
め、チャネル328とドレイン320の間に高電界が発
生することを防止することができる。
スタを相補的に組み合わせたCMOS構造を形成するた
め、TFTを駆動する際に、低電力化が図れる。また、
nチャネル型TFTのチャネル328とドレイン320
の間に低濃度不純物領域321を配置する構成としたた
め、チャネル328とドレイン320の間に高電界が発
生することを防止することができる。
【0087】なお、NF3 を添加した熱酸化工程の条件
は、上記の実施例1〜3の記載に限定されるものではな
く、熱酸化工程で生ずるTFTが形成される基板の歪み
や変形等が許容範囲とするために、ガラス基板の歪み点
以下の温度で、数時間加熱して、数100Åの膜厚に熱
酸化膜が成長するように、酸素雰囲気中のNF3 の濃度
等を決定すればよい。
は、上記の実施例1〜3の記載に限定されるものではな
く、熱酸化工程で生ずるTFTが形成される基板の歪み
や変形等が許容範囲とするために、ガラス基板の歪み点
以下の温度で、数時間加熱して、数100Åの膜厚に熱
酸化膜が成長するように、酸素雰囲気中のNF3 の濃度
等を決定すればよい。
【0088】また、実施例1〜3においてガラス基板に
は、歪み点が667℃であるコーニング1737ガラス
を使用するようにしたため、熱酸化工程での加熱温度を
600℃したが、例えば、コーニング7059ガラスを
使用した場合には、その歪み点は593℃であるため、
熱酸化工程での加熱温度は500〜550℃程度にすれ
ばよい。
は、歪み点が667℃であるコーニング1737ガラス
を使用するようにしたため、熱酸化工程での加熱温度を
600℃したが、例えば、コーニング7059ガラスを
使用した場合には、その歪み点は593℃であるため、
熱酸化工程での加熱温度は500〜550℃程度にすれ
ばよい。
【0089】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置の作製方法にお
いて、フッ素化合物が添加された酸化性雰囲気中で熱酸
化膜を成長させるようにしたため、ガラス基板の歪み点
以下の温度で、数時間〜10数時間加熱することで、数
100Åの膜厚に熱酸化膜を成長させることが可能であ
る。また、熱酸化膜を成長させることにより、余剰のS
iが生成され、結晶性珪素膜の結晶粒界の欠陥をSiで
パッシベーションすることができるため、水素プラズマ
処理を不要にすることが可能になる。
いて、フッ素化合物が添加された酸化性雰囲気中で熱酸
化膜を成長させるようにしたため、ガラス基板の歪み点
以下の温度で、数時間〜10数時間加熱することで、数
100Åの膜厚に熱酸化膜を成長させることが可能であ
る。また、熱酸化膜を成長させることにより、余剰のS
iが生成され、結晶性珪素膜の結晶粒界の欠陥をSiで
パッシベーションすることができるため、水素プラズマ
処理を不要にすることが可能になる。
【0090】また、熱酸化工程により、結晶性珪素膜の
表面を平坦化することが可能であるため、レーザー光を
照射して結晶性珪素膜を得る工程を採用しても、堆積膜
から成るゲイト絶縁膜とを被覆性良く成膜することが可
能であるので、ゲイト絶縁膜と活性層との界面準位を低
くすることができる。レーザー光を照射して結晶性珪素
膜は結晶性に優れるため、半導体装置の移動度をより向
上させることもできる。
表面を平坦化することが可能であるため、レーザー光を
照射して結晶性珪素膜を得る工程を採用しても、堆積膜
から成るゲイト絶縁膜とを被覆性良く成膜することが可
能であるので、ゲイト絶縁膜と活性層との界面準位を低
くすることができる。レーザー光を照射して結晶性珪素
膜は結晶性に優れるため、半導体装置の移動度をより向
上させることもできる。
【0091】従って、ガラス基板のように、1000℃
程度の高温での処理が困難な基板上に、高移動度、高信
頼性のTFT等の絶縁ゲイト型の半導体装置を作製する
ことが可能になる。
程度の高温での処理が困難な基板上に、高移動度、高信
頼性のTFT等の絶縁ゲイト型の半導体装置を作製する
ことが可能になる。
【図1】 実施例1のTFTの作製工程の説明図であ
る。
る。
【図2】 実施例1のTFTの作製工程の説明図であ
る。
る。
【図3】 実施例2のTFTの作製工程の説明図であ
る。
る。
【図4】 実施例2のTFTの作製工程の説明図であ
る。
る。
【図5】 実施例3のTFTの作製工程の説明図であ
る。
る。
101、201、301・・・・・・・ガラス基板 102、202、302・・・・・・・下地膜 103、203・・・・・・・・・・・非晶質珪素膜 104、205・・・・・・・・・・・ニッケル層 105、206、303・・・・・・・結晶性珪素膜 106、207、304・・・・・・・熱酸化膜 107、208、305、306・・・活性層 108、214、307・・・・・・・ゲイト絶縁膜 109、210、308、309・・・ゲイト電極
Claims (7)
- 【請求項1】 非晶質珪素膜を形成する工程と、 前記非晶質珪素膜を結晶化して、結晶性珪素膜を形成す
る工程と、 フッ素化合物気体が添加された酸化性雰囲気中で加熱し
て、前記結晶性珪素膜の表面に熱酸化膜を成長させる工
程と、 前記結晶性珪素膜表面の熱酸化膜を除去する工程と、 前記結晶性珪素膜の表面に絶縁膜を堆積する工程と、を
有することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項2】 非晶質珪素膜を形成する工程と、 レーザー光を照射して前記非晶質珪素膜を結晶化して、
結晶性珪素膜を形成する工程と、 フッ素化合物気体が添加された酸化性雰囲気中で加熱し
て、前記結晶性珪素膜の表面に熱酸化膜を成長させる工
程と、 前記結晶性珪素膜表面の熱酸化膜を除去する工程と、 前記結晶性珪素膜の表面に絶縁膜を堆積する工程と、を
有することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項3】 絶縁表面を有する基板上に薄膜トランジ
スタを作製する方法において、 非晶質珪素膜を形成する工程と、 前記非晶質珪素膜を結晶化して、結晶性珪素膜を形成す
る工程と、 フッ素化合物気体が添加された酸化性雰囲気中で加熱し
て、前記結晶性珪素膜の表面に熱酸化膜を成長させる工
程と、 前記結晶性珪素膜表面の熱酸化膜を除去する工程と、 前記結晶性珪素膜を整形して、薄膜トランジスタの活性
層を形成する工程と、 前記活性層の表面に絶縁膜を堆積して、少なくともチャ
ネル領域の表面にゲイト絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲイト絶縁膜の表面にゲイト電極を形成する工程
と、 前記ゲイト電極をマスクにして前記活性層に導電型を付
与する不純物イオンを注入して、ソース、ドレインを自
己整合的に形成する工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項4】 絶縁表面を有する基板上に薄膜トランジ
スタを作製する方法において、 非晶質珪素膜を形成する工程と、 前記非晶質珪素膜を結晶化して、結晶性珪素膜を形成す
る工程と、 前記結晶性珪素膜にレーザー光を照射する工程と、 フッ素化合物気体が添加された酸化性雰囲気中で加熱し
て、前記結晶性珪素膜の表面に熱酸化膜を成長させる工
程と、 前記結晶性珪素膜表面の熱酸化膜を除去する工程と、 前記結晶性珪素膜を整形して、薄膜トランジスタの活性
層を形成する工程と、 前記活性層の表面に絶縁膜を堆積して、少なくともチャ
ネル領域の表面にゲイト絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲイト絶縁膜の表面にゲイト電極を形成する工程
と、 前記ゲイト電極をマスクにして前記活性層に導電型を付
与する不純物イオンを注入して、ソース、ドレインを自
己整合的に形成する工程とを有することを特徴とする半
導体装置の作製方法。 - 【請求項5】請求項1〜4において、前記熱酸化膜の膜
厚は200〜500Åであることを特徴とする半導体装
置の作製方法。 - 【請求項6】請求項1〜4において、前記非晶質珪素膜
を形成する工程の後に、前記非晶質珪素膜に金属元素を
1×1016〜5×1019原子/cm3 の濃度で添加する
工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項7】請求項6において、前記金属元素は、F
e、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、C
u、Auから選ばれた少なくとも1種類以上の元素であ
ることを特徴とする半導体装置の作製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4966797A JPH09289326A (ja) | 1996-02-20 | 1997-02-18 | 半導体装置の作製方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5833496 | 1996-02-20 | ||
| JP8-58334 | 1996-03-17 | ||
| JP4966797A JPH09289326A (ja) | 1996-02-20 | 1997-02-18 | 半導体装置の作製方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09289326A true JPH09289326A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=26390089
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4966797A Pending JPH09289326A (ja) | 1996-02-20 | 1997-02-18 | 半導体装置の作製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09289326A (ja) |
-
1997
- 1997-02-18 JP JP4966797A patent/JPH09289326A/ja active Pending
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