JPH09290302A - 主軸装置 - Google Patents

主軸装置

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JPH09290302A
JPH09290302A JP10241796A JP10241796A JPH09290302A JP H09290302 A JPH09290302 A JP H09290302A JP 10241796 A JP10241796 A JP 10241796A JP 10241796 A JP10241796 A JP 10241796A JP H09290302 A JPH09290302 A JP H09290302A
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JP
Japan
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tool holder
tool
spindle
main
clearance
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JP10241796A
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Inventor
Hiroshi Kamata
弘 釜田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主軸装置に関し、主軸本体を高速回転させて
も、工具の半径方向への支持剛性が低下するのを抑制す
る。 【解決手段】 主軸本体30を回転させると、主軸本体
30,テーパー部14,工具ホルダー12のそれぞれに
は遠心力が作用する。このとき、テーパー部14が図2
の矢印D4方向に工具ホルダー12に対して相対的に外
側に広がる。テーパー部14が外側に広がると、その分
さらバネ24の力によって矢印D6方向に移動する。こ
のために、テーパー部14の工具側(すなわち開口縁
側)において、工具ホルダー12とテーパー部14との
間にクリアランスが生ずることがなく、クリアランスが
生ずる分だけテーパー部14が圧迫してそのクリアラン
スを埋める。こうして、主軸本体30を高速回転させて
も、工具10(工具ホルダー12)の半径方向への支持
剛性が低下することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主軸装置に関し、特
に高速回転時に工具ホルダーを主軸本体に強固に取り付
けておくための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の主軸装置210を、図17を参照
しながら説明する。図17において、主軸本体206に
はテーパー状の凹部206aが設けられている。工具ホ
ルダー202には、その凹部206aに嵌め込まれるテ
ーパー状の凸部202aが設けられている。主軸本体2
06には、軸心に沿ってドローバー208が貫通してお
り、そのドローバー208は弾性体212で反工具側
(図示右方)に付勢されている。工具ホルダー202に
は、工具200が固定されている。この構造によると、
工具ホルダー202がドローバー208で反工具側に引
き込まれて凸部202aが凹部206a内に挿入されて
嵌まり合い、工具ホルダー202が主軸本体206に取
り付けられる。
【0003】この状態で主軸本体206を高速回転させ
ると、遠心力のために凹部206aが凸部202aに対
して相対的に外側に広がる。このとき凹部206aは開
口縁206bに近いところほど大きく広がる。こうして
凹部206aが外側に広げられると、ドローバー208
によって工具ホルダー202は凹部206a内に深く引
き込まれる。この結果、工具200の軸方向位置が変化
する。この問題に対して、特開平7−223146号公
報に記載の技術が提案され、回転数に応じて主軸本体2
06の軸方向の位置を補正し、工具200の軸方向の位
置を回転数の変動に抗して一定位置に維持する。
【0004】しかし、この技術によっても、凹部206
aが開口縁206bに近いところほど大きく広がるとい
う問題には対処できていなかった。すなわち、凹部20
6aが凸部202aに対して相対的に外側に広がるとき
に、工具ホルダー202を凹部206aに深く挿入する
ようにしても、開口縁206bの近傍で凹部206aと
凸部202aとの間に半径方向のクリアランスが生じて
しまうのは避けられない。このため、工具200の半径
方向への支持剛性が低下するという問題は解決されてい
ない。また、特開平6−226516号公報に記載され
ているように、工具ホルダーの外周に高張力ナットを被
せて工具を工具ホルダーに固定するに際し、工具ホルダ
ー側の開口縁が外側に広がるのを抑制しようとするもの
もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は、主軸本体を高速回転させても、工具ホルダーの半径
方向への支持剛性が低下するのを抑制できる主軸装置を
実現することである。
【0006】一方、工具の軸方向の位置が重要な場合に
は、特開平7−223146号公報に記載の技術は確か
に有効な方法である。しかし、その方法では回転数に応
じて、主軸本体の軸方向の位置を細かく制御しなければ
ならない。本発明の第2の課題は、軸方向の位置が重要
な場合に、主軸本体に対する工具の軸方向への変位を防
止することのできる主軸装置を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、工具ホルダーと主軸本体のうちの一方にテーパー状
の凹部が設けられ、他方にその凹部に嵌め込まれる凸部
が設けられており、その凹部にその凸部を挿入すること
で主軸本体に工具ホルダーが取り付けられる主軸装置に
おいて、主軸本体の高速回転に起因して前記凹部の開口
縁近傍が前記凸部に対して相対的に外側に広がったとき
に、その凹部の開口縁近傍とその凸部との間に生ずるク
リアランスを埋める補填手段が付加されていることを特
徴とする。請求項1に記載の発明によれば、遠心力で凹
部が凸部に対して相対的に外側に広がって、開口縁の近
傍において凹部と凸部との間に半径方向にクリアランス
が生じようとしても、補填手段の存在によってクリアラ
ンスの発生が防止される。そのために、主軸本体を高速
回転させても、工具の半径方向への支持剛性が低下せ
ず、加工精度を維持することができる。
【0008】
【課題を解決するための好ましい手段】この場合、補填
手段を前記凸部に設け、その補填手段が熱又は遠心力に
よって外側に変形して前記クリアランスを埋めるものと
することができる。この発明によれば、熱又は遠心力に
よって変形した補填手段がクリアランスを埋める。こう
して他の動力源を用いずに、工具の半径方向への支持剛
性を維持できるので、加工精度を維持することができ
る。
【0009】また、その補填手段を、弾性力,遠心力,
慣性力のいずれかの力によって変位して前記クリアラン
スを埋める部材とすることもできる。この発明によれ
ば、弾性力,遠心力,慣性力のいずれかの力によって補
填手段が変位してクリアランスを埋める。こうして他の
動力源を用いずに、工具の半径方向への支持剛性を維持
できるので、加工精度を維持することができる。
【0010】さらに、工具ホルダーと主軸本体との間
に、両者の軸方向の相対移動を拘束する拘束部材が設け
ることが望ましい。この発明によれば、拘束部材によっ
て工具ホルダーの軸方向への移動が拘束される。こうし
て、工具ホルダーの軸方向への移動が禁止されるので、
軸心方向での加工精度を維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて説明する。 〔実施の形態1〕まず、実施の形態1では、軸方向に変
位可能なテーパー部を主軸本体に設けた例について、図
1および図2を参照しながら説明する。ここで、図1に
は、主軸本体30に軸方向に変位可能なテーパー部14
を設けた主軸装置を示す。図2には、そのテーパー部1
4の作動を示す。
【0012】図1において、主軸装置22は、大きく分
けて主軸本体30,主軸ヘッド18,シリンダ38およ
び工具ホルダー12によって構成されている。主軸本体
30には軸方向に変位可能にテーパー部14が組み付け
られている。主軸ヘッド18はベアリング16を介して
主軸本体30を回転可能に支持している。主軸本体30
と主軸ヘッド18との間には、ビルトインモーター20
が設けられている。そのビルトインモーター20は、主
軸ヘッド18側に設けられている固定子20aと、主軸
本体30側に設けられている回転子20bとによって構
成されている。主軸本体30の軸心に沿ってドローバー
26が移動可能に設けられており、その一端部に設けら
れた把持部26aが工具ホルダー12の一端12aを把
持し、他端部がプッシュバー32と当接可能になってい
る。
【0013】ドローバー26は、さらバネ28によって
反工具側(図面右方)に付勢されている。プッシュバー
32はシリンダ38のピストン40に接続されており、
ピストン40の作動に伴って軸方向に移動可能に設けら
れている。そのピストン40にはOリング36が設けら
れており、さらバネ34によって反工具側に付勢されて
いる。工具ホルダー12には上記把持部26aに嵌め入
れるための嵌入バー12aが設けられており、工具10
がボルト等によって固定されている。
【0014】主軸本体30の左端には、テーパー部14
が組み付けられている。テーパー部14はそのスライド
面14aが主軸本体30側のスライド面30aに摺動し
て軸心に沿って変位可能であるとともに、テーパー部1
4の軸心と主軸本体30の軸心が傾かないように組み付
けられている。テーパー部14はさらバネ24によって
工具側(図示左方)に付勢されている。テーパー部14
には、テーパー状の凹部14bが形成されている。一
方、工具ホルダー12には、そのテーパー状の凹部14
bに嵌め込まれる凸部12bが形成されている。これら
の凹部14bと凸部12bはそれぞれベル型曲面になっ
ている。ここで、ベル型曲面とは、テーパー部14が外
側に広がったときに、それを軸方向に平行移動すると、
外側に広がる以前の曲面とほぼ一致する形状のことであ
る。
【0015】さらバネ28の弾性力はさらバネ24の弾
性力よりも大きい。このため、シリンダ38のピストン
40を工具側に動かさない限り、ドローバー26は右側
死点位置にある。ドローバー26が右側死点位置にあっ
ても、ピストン40を工具側に動かさない限り、ドロー
バー26とプッシュバー32は当接しない。また、テー
パー部14はさらバネ24の弾性力によって、工具ホル
ダー12に押しつけられる。全体としてみると、主軸本
体30とともに回転するテーパー部14の凹部14b
に、工具ホルダー12の凸部12bが挿入されて嵌まり
合うことで、工具ホルダー12は主軸本体30に取り付
けられる。このとき、工具ホルダー12は、右側死点位
置にあるドローバー26で拘束されて、軸方向には変位
できない。それに対して、テーパー部14は主軸本体3
0の前面側(図1の左側)の軸方向に変位可能になって
いて、工具ホルダー12の軸方向以外を拘束している。
アンクランプ時には、さらバネ34に抗してピストン4
0を油圧(あるいは空圧)によって工具側(矢印D2方
向)に押しつけ、プッシュバー32を工具側に移動させ
てドローバー26の他端部に当接させる。さらにピスト
ン40を工具側に移動させるとドローバー26はさらバ
ネ28に抗して工具側に移動し、左側死点に達すると把
持部26aが工具ホルダー12を解放する。
【0016】主軸本体30を回転させるには、ビルトイ
ンモーター20を駆動する(具体的には、固定子20a
によって回転子20bを駆動する)。主軸本体30の回
転数の増加に伴って、主軸本体30,テーパー部14,
工具ホルダー12のそれぞれには遠心力が作用する。こ
のとき、テーパー部14が図2の矢印D4方向に工具ホ
ルダー12に対して相対的に外側に広がる。テーパー部
14が工具ホルダー12側に変位して外側に広がると、
テーパー部14はその分さらバネ24の力によって矢印
D6方向(すなわち工具側)に変位する。このために、
テーパー部14の工具側(すなわち開口縁側)におい
て、工具ホルダー12とテーパー部14との間にクリア
ランスが生ずることがなく、クリアランスが生じようと
する分だけテーパー部14が変位してそのクリアランス
を埋める。
【0017】こうして工具ホルダー12がドローバー2
6によって深く引き込まれることがなく、その工具先端
の軸心方向での位置を一定に維持することができる。さ
らに、テーパー部14が工具ホルダー12に対して相対
的に移動し、主軸本体30の高速回転によって生ずるク
リアランスを埋める。そのため、両者間の接触部位の接
触圧を維持することにより、工具ホルダー12の半径方
向への支持剛性を維持することができる。したがって、
主軸本体30の回転数が変化しても工具10の先端位置
は軸方向にも半径方向にも変化せず、加工精度を維持す
ることができる。
【0018】なお、ドローバー26を軸方向に沿って移
動可能に設ける構成に代えて、図3に示すように、ドロ
ーバー26を主軸本体30にボルト42等の拘束部材に
よって固定してもよい。そのため、ドローバー26を軸
方向へ移動させる手段としてのシリンダ38やピストン
40等は不要になる。この構成では、ドローバー26は
主軸本体30との間で相対移動がなくなるとともに、さ
らバネ24の弾性力によってテーパー部14が工具ホル
ダー12側へ変位して接触部位の接触面積がほぼ一定に
維持される。こうして、テーパー部14の変位と合わせ
て工具ホルダー12の移動が禁止されるため、工具10
の軸心方向と半径方向とが固定される。したがって、加
工精度をより確実に維持することができる。この場合、
工具ホルダー12の交換時には、ボルト42等を外し
て、ドローバー26をフリーにする。
【0019】次に、工具ホルダー12の交換(クランプ
/アンクランプ)を行う方法について、図12〜図16
を参照しながら説明する。ここで、図12にはアンクラ
ンプ状態の主軸装置を示し、図13にはクランプ状態の
主軸装置を示す。図14には、他のテーパー部の構成を
示す。図15および図16には、アンクランプ手段の構
成を示す。
【0020】まず、工具ホルダー12のクランプは次の
ように行う。すなわち、図12に示すようにドローバー
26は主軸本体30に固定されており、工具ホルダー1
2はアンクランプ状態にある。テーパー部14cは主軸
本体30に着脱可能になっており、さらバネ24によっ
て工具側(図示左方)に付勢されている。このさらバネ
24の弾性力によってテーパー部14cは工具側に移動
し、ドローバー26の把持部26aが工具ホルダー12
の一端12aを把持する。こうして工具ホルダー12の
軸方向位置が固定される。さらにテーパー部14cが工
具側に移動すると、テーパー部14cと工具ホルダー1
2とが密着する。こうして工具ホルダー12の径方向位
置が固定される。工具ホルダー12がクランプされてい
る状態を図13に示す。
【0021】次に、工具ホルダー12のアンクランプは
次のように行う。すなわち、図13に示すクランプ状態
において、テーパー部14cをさらバネ24の弾性力に
抗して反工具側(図示右方)に移動させる。このテーパ
ー部14cの移動によって、まずテーパー部14cと工
具ホルダー12との密着状態が解除され、続いてドロー
バー26の把持部26aが開いて工具ホルダー12の一
端12aを開放する。こうして工具ホルダー12は図1
2に示すようなアンクランプ状態になる。
【0022】上記構成では、工具ホルダー12の交換を
工具側(すなわち主軸前面)から行うことができる。こ
のため、主軸本体30内部の可動部品を最小限に抑えら
れるので、主軸本体30をバランスよく回転させること
ができる。さらに、図14に示すようにドローバー26
bを工具側から主軸本体30に取り付け固定する構成に
してもよい。この場合には、主軸本体30の中心部を貫
通する部位がなくなるので、主軸本体30自体の剛性を
高めることができる。
【0023】ここで、工作機械等の一般的な設備では、
工具側に加工テーブルを備えているものが多い。この場
合、主軸装置と加工テーブルとの相対運動によって、上
記工具ホルダーの交換をより効率よく行うことが可能に
なる。例えば、図15に示すように、主軸装置22が設
けられているコラム94が矢印D22方向に移動可能で
あり、および/または、加工テーブル90が矢印D20
方向に移動可能なものがある。この場合において、加工
テーブル90に交換用補助部材92を設ける。交換用補
助部材92はリングや突起物等によって形成されてお
り、さらバネ24の弾性力に抗してテーパー部14cを
押し込む機能を有する。この構成によって、主軸装置2
2または/および加工テーブル90を相対的に運動させ
ることによって工具ホルダー12の交換が行える。その
ため、工具ホルダー12の交換に他の動力源を必要とし
ない。
【0024】同様に、図16に示すように、ATCハン
ド96に交換用補助部材92を設けてもよい。この場合
には、ATCハンド96を矢印D24方向に移動させる
ことによってテーパー部14cを押し込み、工具ホルダ
ー12をフリーにする。さらに、ATCハンド96が有
する爪98を矢印D26方向に作動させ、工具ホルダー
12をつかんで引き抜くことにより、工具ホルダー12
をアンクランプすることができる。また、この逆の作動
によって工具ホルダー12をクランプすることができ
る。さらには上記アンクランプとクランプを連続的に行
うことにより、工具ホルダー12の交換を自動的に行う
ことも可能である。なお、加工テーブル90やATCハ
ンド96に限らず、工作機械等の一般的な設備に設けら
れている専用の駆動源に交換用補助部材92を設けても
よい。
【0025】〔実施の形態2〕次に、実施の形態2で
は、熱変形を利用してクリアランスを埋める例につい
て、図4〜図6を参照しながら説明する。ここで、図4
には凸部側に熱源を設けた主軸装置を示す。図5には、
工具ホルダーと主軸本体との間の接触面圧を示す。図6
には、図4に示す主軸装置のヒーターに代えて伝熱部材
を設けた例を示す。なお、ドローバー66を押し出すた
めのシリンダ38やピストン40等の構造は上記実施の
形態1と同様であるので、同一符号を付して説明を省略
する。
【0026】図4において、主軸装置60は、大きく分
けて主軸本体68,主軸ヘッド56,シリンダ38およ
び工具ホルダー52によって構成されている。主軸ヘッ
ド56はベアリング54を介して主軸本体68を回転可
能に支持されている。主軸ヘッド56と主軸本体68と
の間には、ビルトインモーター58が設けられている。
主軸本体68の軸心に沿ってドローバー66が軸方向に
移動可能に設けられており、その一端部に設けられた把
持部66aが工具ホルダー52の一端を把持し、他端部
がプッシュバー32と当接可能になっている。ドローバ
ー66は、さらバネ64によって反工具側に付勢されて
いる。なお、通常のクランプ時には、ドローバー66と
プッシュバー32とは当接しない。
【0027】また、主軸本体68の工具側には、凸状の
テーパー部68aが設けられている。そのテーパー部6
8aは加熱されると膨張しやすい材質によって形成され
ており、工具側を頂点とする円錐台形状をなしている。
そのテーパー部68aのほぼ中心部は上記把持部66a
が位置しており、凸状のテーパー部68a付近の主軸本
体68にはヒーター62(熱源)が配置されている。工
具ホルダー52は上記凸状のテーパー部68a全体を覆
うようにして嵌め入込むように凹形状に形成されてお
り、その外周面には放熱のための冷却フィン52aが設
けられている。この冷却フィン52aによって、工具ホ
ルダー52はテーパー部68a(すなわち主軸本体6
8)よりも低い温度に維持されるために熱膨張しにく
い。この工具ホルダー52には、工具50がボルト等に
よって固定されている。主軸本体68の回転停止時に
は、さらバネ64の弾性力によってテーパー部68aの
先端面68cを工具ホルダー52の凹底面52cに接触
させて、工具ホルダー52を主軸本体68に装着してい
る。そのため、テーパー部68aと工具ホルダー52の
テーパー面との嵌め合い、および先端面68cと底面5
2cとの当接によって二面拘束が実現されている。
【0028】ビルトインモーター58によって主軸本体
68を回転させると、図5に示すように、工具ホルダー
52が遠心力によって矢印D10方向に広がる。一方、
凸状のテーパー部68aは、ヒーター62によって加熱
される。加熱によってテーパー部68aは矢印D10方
向に熱膨張するので、テーパー部68aと工具ホルダー
52との間に生じようとするクリアランスが埋められ
る。そのため、テーパー部68aと工具ホルダー52と
の接触部位はその接触面積がほぼ一定に維持されるとと
もに、その接触圧が維持される。この例では工具ホルダ
ー52の凹底面52cとテーパー部68aの先端面68
cとの面拘束によって、さらバネ64によってドローバ
ー66が反工具側に引き込まれれることもなく、二面拘
束状態を保持しつつ工具ホルダー52の半径方向への支
持剛性を維持することができる。したがって、主軸本体
68が高速回転のときも、低速回転のときと同様に工具
先端位置が半径方向にも軸方向にも変化せず、加工精度
を維持することができる。
【0029】この実施の形態によれば、主軸本体68の
回転に伴って工具ホルダー52の凹部が外側に広がって
も、その分凸状のテーパー部68a(補填手段)が外側
に変形して両者間に生じようとするクリアランスを埋め
る。こうして他の動力源を用いずに工具ホルダー52の
半径方向への支持剛性が維持されるので、加工精度を維
持することができる。
【0030】なお、上記実施の形態ではヒーター62を
主軸本体68内に設けたが、ビルトインモーター58に
よって発生する熱だけでも主軸本体68は容易に100
℃に達する場合がある。この熱によって凸状のテーパー
部68aが十分に変形できる場合には、ヒーター62が
不要である。また、ビルトインモーター58やヒーター
62によって主軸本体68全体の温度が高くなるが、こ
の場合に高温になると困るような部位は冷却する必要が
ある。そのため、図6に示すように冷却が必要な部位に
通ずる通路56a,66bを設けて、空気(あるいは冷
却水等)で冷却させればよい。図6では、ヒーター62
に代えて、熱伝導の良好な部材(例えば、銅の棒やヒー
トパイプ)を主軸本体68内に埋め込んでいる。こうし
て、凸状のテーパー部68aにビルトインモーター58
で発生する熱を伝達させることにより、クリアランスを
埋めるように十分に熱変形させることができる。
【0031】図7は、ヒーター62への給電機構を主軸
本体68内に設けた例を示す。具体的には、ヒーター6
2に接続されるコイル70を主軸本体68内に設け、永
久磁石72を主軸ヘッド56に設ける。この構造によれ
ば、主軸本体68を回転させると永久磁石72の磁束を
コイル70が切ることになり、発電が行われて給電を行
うことができる。なお、永久磁石72に代えて電磁石を
用いてもよく、あるいはビルトインモーター58の磁界
を用いて永久磁石72を省略することもできる。また、
ビルトインモーター58の固定子58aが電磁石であ
り、回転子58bがコイルである場合には、そのビルト
インモーター58の一部をそのまま利用してヒーター6
2に給電することもできる。
【0032】〔他の実施の形態〕本発明の主軸装置にお
いて、上述した構造,形状,大きさ,材質,個数,配置
及び動作条件等以外の構造等については、上記実施の形
態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形態を
応用した次の各形態を実施することもできる。 (1)実施の形態1では工具ホルダー12とテーパー部
14との接触部位をベル型曲面に形成したが、テーパー
部14が軸方向すなわち工具ホルダー12側に変位して
も接触部位の面積が変化しないような他の曲面で形成し
てもよい。この場合でも、テーパー部14が変位しても
接触面積が変化しないので、工具ホルダー12の半径方
向への支持剛性を維持することができる。したがって、
工具ホルダー12とテーパー部14との間に生ずるクリ
アランスがテーパー部14によって埋められるので、工
具10の半径方向への支持剛性が維持され、加工精度を
維持することができる。同様に、図8に示すように、工
具ホルダー12とテーパー部14との接触部位を直線形
状に形成してもよい。この場合には主軸本体30の回転
によって、テーパー部14が遠心力によって径方向に広
がって接触部位の接触面積は減少する。しかし、工具ホ
ルダー12とテーパー部14との接触部位の位置が工具
側に移動するため、工具側寄りで工具ホルダー12を把
持することになる。そのため、工具ホルダー12のガタ
つきが防止され、工具ホルダー12の半径方向への支持
剛性をほぼ一定に維持することができる。
【0033】(2)実施の形態1に記載した弾性力によ
ってテーパー部14(補填手段)を軸方向に変位させる
手段に代えて、遠心力によって補填手段を変位させる遠
心力変位手段を適用してもよい。この遠心力変位手段
は、例えば図9に示す主軸装置110において、主軸本
体106のテーパー状の凹部106aの内周面に、補填
手段を軸方向に伸びる複数本の溝106cを設け、その
溝106cにスライド可能にキー106bを設ける。溝
106bの深さは工具側に向かって低くなるように設定
されており、キー106bが工具側に移動するほど、キ
ー106bは凹部106aに突出する。これによると、
主軸本体106が高速回転して凹部106aが外側に広
がると、キー106bが遠心力によって工具側に移動
し、工具ホルダー102の外周を拘束するようになる。
このようにして、キー106bは凹部106aと工具ホ
ルダー102との間に生ずるクリアランスを埋める。
【0034】(3)同様に、慣性力によって補填手段を
変位させる慣性力変位手段を適用してもよい。この慣性
力変位手段は、例えば図10に示す主軸装置110にお
いて、工具ホルダー102の周方向に沿って移動可能な
可動部材104bをその外周部に設けることで実現され
る。その可動部材104bにはボールやキー等が用いら
れ、工具ホルダー102の周方向に沿った溝に挿入され
る。その溝の深さは回転方向に深く、反回転方向に浅く
なっている。このために、主軸本体106の回転に伴う
慣性力によって可動部材104bは溝の浅いほうへ移動
し、工具ホルダー102の外周部を強く押圧するように
外側に突き出る位置まで移動する。こうして慣性力によ
って移動した可動部材104bは、主軸本体106のテ
ーパー部と工具ホルダー102との間に生じようとする
クリアランスを埋める。したがって、工具ホルダー10
2は半径方向に対して一定位置に維持されるので、工具
ホルダー102の半径方向への支持剛性を維持すること
ができる。なお、実施の形態2の場合には、テーパー部
68aについて上記慣性力変位手段を適用することもで
きる。
【0035】(4)実施の形態2に記載した熱によって
テーパー部68a(補填手段)を変形させる手段に代え
て、遠心力によって補填手段を変形させる遠心力変形手
段を適用してもよい。この遠心力変形手段は、例えば図
11に示す主軸110において、工具ホルダー102の
外周部を軸心方向に沿って複数本の切れ目を入れて、そ
の切れ目によって形成される端片104cが遠心力によ
って広がるように構成することで実現される。こうすれ
ば、端片104cが遠心力によって広がるので、主軸本
体106のテーパー部と工具ホルダー102と間に生じ
ようとするクリアランスを端片104cが埋める。こう
して工具ホルダー102は半径方向に対して一定位置に
維持されるので、工具ホルダー102の半径方向への支
持剛性を維持することができる。
【0036】(5)さらバネ24,28,34,64
は、主軸装置22,68の大きさや重量等の形態に応じ
て、つる巻きさらバネ,板さらバネ,ゴム等のような他
の弾性体を任意に用いることもできる。こうして、適正
な弾性力が得られるので、ドローバー26等を適正に押
さえ付けることができる。
【0037】
【他の発明の態様】以上、本発明の実施の形態について
説明したが、さらに別の発明の態様を以下に列挙すると
ともに、必要に応じて関連説明を行う。
【0038】〔態様1〕 請求項1に記載の主軸装置に
おいて、その補填手段を主軸本体の先端部又は工具ホル
ダーの一方に設け、他方に対して相対的に移動可能にな
っていることを特徴とする主軸装置。 〔態様1の関連説明〕 補填手段が他方の主軸本体の先
端部又は工具ホルダーに対して相対的に移動してクリア
ランスを埋める。そのため、加工精度を維持することが
できる。
【0039】〔態様2〕 工具ホルダーと主軸本体のう
ちの一方にテーパー状の凹部が設けられ、他方にその凹
部に嵌め込まれる凸部が設けられており、その凸部を挿
入することで主軸本体に工具ホルダーが取り付けられる
主軸装置において、主軸本体の高速回転に起因する遠心
力によって、前記凹部の開口縁近傍が前記凸部に対して
相対的に外側に広がったときに、その凹部の開口縁近傍
とその凸部との間の接触を維持する補填手段が付加され
ていることを特徴とする主軸装置。 〔態様2の関連説明〕 補填手段によって凹部の開口縁
近傍と凸部との間の接触を維持されることから、クラン
プ力が維持される。こうして工具ホルダーの半径方向へ
の支持剛性が維持されるので、加工精度を維持すること
ができる。
【0040】〔態様3〕 態様2に記載の主軸装置にお
いて、前記工具ホルダーの位置を固定する固定部材を付
加していることを特徴とする主軸装置。 〔態様3の関連説明〕 固定部材によって工具ホルダー
は軸方向への移動がさらに禁止されるため、加工精度を
より確実に維持することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、工具ホルダーと主軸本
体のうちの一方に設けられているテーパー状の凹部と、
他方に設けられその凹部に嵌め込まれる凸部との間に主
軸本体の回転によて生じようとするクリアランスを補填
手段が埋める。こうして工具ホルダーの半径方向への支
持剛性が維持されるので、加工精度を維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸方向に沿って移動可能なテーパー部を設けた
主軸装置を示す図である。
【図2】テーパー部の作動を示す図である。
【図3】クランパーを固定した場合を示す図である。
【図4】ヒーターを設けた主軸装置を示す図である。
【図5】工具ホルダーと主軸との間の接触面圧を示す図
である。
【図6】図4に示す主軸装置のヒーターに代えて伝熱部
材を設けた例を示す図である。
【図7】図4に示す主軸装置に給電機構を設けた例を示
す図である。
【図8】図1に示すテーパー部の他の例を示す図であ
る。
【図9】遠心力によって補填部材を変位させる手段を設
けた例を示す模式図である。
【図10】慣性力によって補填部材を変位させる手段を
設けた例を示す模式図である。
【図11】遠心力によって補填部材を変形させる手段を
設けた例を示す模式図である。
【図12】アンクランプ状態の主軸装置を示す図であ
る。
【図13】クランプ状態の主軸装置を示す図である。
【図14】他のテーパー部の構成を示す図である。
【図15】アンクランプ手段の構成を示す図である。
【図16】他のアンクランプ手段の構成を示す図であ
る。
【図17】従来の主軸装置を示す図である。
【符号の説明】
10,50 工具 12,52 工具ホルダー 14 テーパー部 16,54 ベアリング 18,56 主軸ヘッド 20,58 ビルトインモーター 22,60 主軸装置 24,28,34,64 さらバネ(弾性体) 26,66 ドローバー 30,68 主軸本体 32 プッシュバー 36 Oリング 38 シリンダ 40 ピストン 62 ヒーター(熱源) 70 コイル 72 永久磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具ホルダーと主軸本体のうちの一方に
    テーパー状の凹部が設けられ、他方にその凹部に嵌め込
    まれる凸部が設けられており、その凹部にその凸部を挿
    入することで主軸本体に工具ホルダーが取り付けられる
    主軸装置において、 主軸本体の高速回転に起因して前記凹部の開口縁近傍が
    前記凸部に対して相対的に外側に広がったときに、その
    凹部の開口縁近傍とその凸部との間に生ずるクリアラン
    スを埋める補填手段が付加されていることを特徴とする
    主軸装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の主軸装置において、 その補填手段は前記凸部に設けられており、熱又は遠心
    力によって変形して前記クリアランスを埋める部材であ
    ることを特徴とする主軸装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の主軸装置において、 その補填手段は、弾性力,遠心力,慣性力のいずれかの
    力によって変位して前記クリアランスを埋める部材であ
    ることを特徴とする主軸装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3に記載の主軸装置に
    おいて、 その工具ホルダーとその主軸本体との間に、両者の軸方
    向の相対移動を拘束する拘束部材が設けられていること
    を特徴とする主軸装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11235608A (ja) * 1998-02-20 1999-08-31 Nt Tool Kk 工具チャック
US6352395B1 (en) 1999-03-19 2002-03-05 Nikken Kosakusho Works Ltd. Tool holder and tool holder attachment mechanism
US6923451B2 (en) 2003-02-24 2005-08-02 Nikken Kosakusho Works Ltd. Tool holder
US7037053B2 (en) 2002-03-18 2006-05-02 Nikken Kosakusho Works Ltd. Tool holder

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