JPH09291339A - 窒化鋼 - Google Patents
窒化鋼Info
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- JPH09291339A JPH09291339A JP13563296A JP13563296A JPH09291339A JP H09291339 A JPH09291339 A JP H09291339A JP 13563296 A JP13563296 A JP 13563296A JP 13563296 A JP13563296 A JP 13563296A JP H09291339 A JPH09291339 A JP H09291339A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】熱間鍛造後の焼ならし処理を省略しても優れた
被削性を有し、かつ、窒化処理後の疲れ特性と曲げ特性
に優れる鋼材を提供する。 【解決手段】C,Si,Mn,Cr,Ni,Mo,N,
V,Nb,Ti,Zr,Ta,S,Pb,Ca,Biお
よびTeを特定した鋼において、熱間加工後の組織が実
質上フェライト・パーライト組織であり、フェライト面
積率が30%以上かつフェライト粒度番号が5番以上の
粒度、かつ、パーライトの平均寸法が50μm以下であ
ることを特徴とする。
被削性を有し、かつ、窒化処理後の疲れ特性と曲げ特性
に優れる鋼材を提供する。 【解決手段】C,Si,Mn,Cr,Ni,Mo,N,
V,Nb,Ti,Zr,Ta,S,Pb,Ca,Biお
よびTeを特定した鋼において、熱間加工後の組織が実
質上フェライト・パーライト組織であり、フェライト面
積率が30%以上かつフェライト粒度番号が5番以上の
粒度、かつ、パーライトの平均寸法が50μm以下であ
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩浴窒化処理、ガス軟窒
化処理、イオン窒化処理などの窒化処理に適した窒化鋼
に関わり、部品製造工程において熱間加工後に焼ならし
処理などの熱処理を施すことなく、優れた疲れ特性と曲
げ特性が得られ、かつ、熱間加工ままの状態で優れた被
削性を有する窒化鋼に関するものである。
化処理、イオン窒化処理などの窒化処理に適した窒化鋼
に関わり、部品製造工程において熱間加工後に焼ならし
処理などの熱処理を施すことなく、優れた疲れ特性と曲
げ特性が得られ、かつ、熱間加工ままの状態で優れた被
削性を有する窒化鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩浴窒化処理やガス軟窒化処理などの窒
化処理は、部品表面処理法の一つとして耐摩耗性や疲れ
特性を改善する目的で幅広く使用されていおり、今日で
は、歯車やシャフト類、クランクシャフト、コネクティ
ングロッド等の機械部品に適用されている。従来、これ
らの機械部品は機械構造用炭素鋼あるいは合金鋼を、常
法で溶解後にビレット段階を経て熱間圧延された圧延棒
鋼が使用されおり、熱間鍛造工程→焼ならし処理工程→
機械加工工程→窒化処理工程→曲げ矯正(歪み取り)工
程→仕上げ工程によって製造されてる。一般に、窒化処
理は浸炭処理に比べて熱処理後の歪み発生量が小さいこ
とが知られているが、長尺部材を窒化処理する場合には
歪みが発生しやすくなるために、窒化処理後に曲げ矯正
して歪み除去を行っている。
化処理は、部品表面処理法の一つとして耐摩耗性や疲れ
特性を改善する目的で幅広く使用されていおり、今日で
は、歯車やシャフト類、クランクシャフト、コネクティ
ングロッド等の機械部品に適用されている。従来、これ
らの機械部品は機械構造用炭素鋼あるいは合金鋼を、常
法で溶解後にビレット段階を経て熱間圧延された圧延棒
鋼が使用されおり、熱間鍛造工程→焼ならし処理工程→
機械加工工程→窒化処理工程→曲げ矯正(歪み取り)工
程→仕上げ工程によって製造されてる。一般に、窒化処
理は浸炭処理に比べて熱処理後の歪み発生量が小さいこ
とが知られているが、長尺部材を窒化処理する場合には
歪みが発生しやすくなるために、窒化処理後に曲げ矯正
して歪み除去を行っている。
【0003】上記工程において実施される焼ならし処理
は、熱間鍛造によって硬化した部材を軟化させ後段の機
械加工工程を容易にする目的に加えて、熱間鍛造によっ
て粗大化した組織を微細化するとともに不均質な組織を
均質なフェライト・パーライト組織に改善し窒化性また
は窒化処理後に行われる曲げ矯正性を良化させることを
目的としている。
は、熱間鍛造によって硬化した部材を軟化させ後段の機
械加工工程を容易にする目的に加えて、熱間鍛造によっ
て粗大化した組織を微細化するとともに不均質な組織を
均質なフェライト・パーライト組織に改善し窒化性また
は窒化処理後に行われる曲げ矯正性を良化させることを
目的としている。
【0004】熱間鍛造後の部品はその形状によって鍛造
終了後の冷却速度が異なるために、冷却完了後には部位
による硬さの差異が大きく、また、組織も不均質な組織
となる。ここで、熱間鍛造後の焼ならし処理を省略した
場合には、硬さの上昇と組織の不均質を主因として被削
性の大幅な低下が発生する。加えて、窒化処理において
も、硬度のバラツキを生じやすく、また、不均質な組織
に窒化処理が施されると窒化層の厚さが変動し、部品の
疲れ特性を大幅に低下させることになるために、焼きな
らし処理工程は不可欠とされている。また、窒化層の厚
さが変動すると曲げ特性が著しく低下し、窒化処理後の
曲げ矯正の工程において窒化部に割れが発生し、部品が
損傷することになる。なお、ここで言う窒化層とは拡散
層を含めたものである。
終了後の冷却速度が異なるために、冷却完了後には部位
による硬さの差異が大きく、また、組織も不均質な組織
となる。ここで、熱間鍛造後の焼ならし処理を省略した
場合には、硬さの上昇と組織の不均質を主因として被削
性の大幅な低下が発生する。加えて、窒化処理において
も、硬度のバラツキを生じやすく、また、不均質な組織
に窒化処理が施されると窒化層の厚さが変動し、部品の
疲れ特性を大幅に低下させることになるために、焼きな
らし処理工程は不可欠とされている。また、窒化層の厚
さが変動すると曲げ特性が著しく低下し、窒化処理後の
曲げ矯正の工程において窒化部に割れが発生し、部品が
損傷することになる。なお、ここで言う窒化層とは拡散
層を含めたものである。
【0005】しかし近年では、製造コストの低減や省エ
ネルギー等の観点から、焼ならし処理の廃止が望まれて
おり、熱間鍛造後の焼ならし処理を省略しても、優れた
被削性と窒化性を有し、窒化処理後に良好な疲れ特性と
曲げ特性を兼備した材料の開発が望まれている。
ネルギー等の観点から、焼ならし処理の廃止が望まれて
おり、熱間鍛造後の焼ならし処理を省略しても、優れた
被削性と窒化性を有し、窒化処理後に良好な疲れ特性と
曲げ特性を兼備した材料の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここに、本発明の目的
は、熱間鍛造後の焼ならし処理を省略しても優れた被削
性を有し、かつ、窒化処理後の疲れ特性と曲げ特性に優
れる鋼材を提供することにある。
は、熱間鍛造後の焼ならし処理を省略しても優れた被削
性を有し、かつ、窒化処理後の疲れ特性と曲げ特性に優
れる鋼材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を解決すべく種々検討を重ねた結果、C,Mn,Cr
含有量を適正化して熱間鍛造冷却後にフェライト面積率
増加させて硬さを低減することによって被削性を良化さ
せ、また、フェライト面積率を増加させ、かつ、フェラ
イト部とパーライト部を極力微細化することによって均
質な窒化層を得ることで、疲れ特性と曲げ特性が良化す
ることを見出した。
題を解決すべく種々検討を重ねた結果、C,Mn,Cr
含有量を適正化して熱間鍛造冷却後にフェライト面積率
増加させて硬さを低減することによって被削性を良化さ
せ、また、フェライト面積率を増加させ、かつ、フェラ
イト部とパーライト部を極力微細化することによって均
質な窒化層を得ることで、疲れ特性と曲げ特性が良化す
ることを見出した。
【0008】ここに、本発明は、合金元素の含有率が質
量%で、C:0.15〜0.40%,Si:≦0.50
%,Mn:0.20〜1.50%,Cr:0.05〜
0.50%、残部Feおよび不可避不純物からなり、熱
間加工後の組織が実質上フェライト・パーライト組織で
あり、フェライト面積率が30%以上かつフェライト粒
度番号が5番以上の粒度であり、かつ、パーライトの平
均寸法が50μm以下であることを特徴とする(請求項
1)。さらに、質量%で、Ni:≦0.50%,Mo:
≦0.50%の1種または2種を含有することもできる
(請求項2)。さらに、質量%で、N:0.005〜
0.030%,V:≦0.3%,Nb:≦0.3%,T
i:≦0.2%,Zr:≦0.1%,Ta:≦0.2%
のうち1種または2種以上を含有することもできる(請
求項3)。さらに、質量%で、S:0.01〜0.30
%%を含有することもできる(請求項4)。さらに、質
量%で、Pb:≦0.3%,Ca:≦0.05%,B
i:≦0.2%,Te:≦0.05%のうち1種または
2種以上を含有することもできる(請求項5)。
量%で、C:0.15〜0.40%,Si:≦0.50
%,Mn:0.20〜1.50%,Cr:0.05〜
0.50%、残部Feおよび不可避不純物からなり、熱
間加工後の組織が実質上フェライト・パーライト組織で
あり、フェライト面積率が30%以上かつフェライト粒
度番号が5番以上の粒度であり、かつ、パーライトの平
均寸法が50μm以下であることを特徴とする(請求項
1)。さらに、質量%で、Ni:≦0.50%,Mo:
≦0.50%の1種または2種を含有することもできる
(請求項2)。さらに、質量%で、N:0.005〜
0.030%,V:≦0.3%,Nb:≦0.3%,T
i:≦0.2%,Zr:≦0.1%,Ta:≦0.2%
のうち1種または2種以上を含有することもできる(請
求項3)。さらに、質量%で、S:0.01〜0.30
%%を含有することもできる(請求項4)。さらに、質
量%で、Pb:≦0.3%,Ca:≦0.05%,B
i:≦0.2%,Te:≦0.05%のうち1種または
2種以上を含有することもできる(請求項5)。
【0009】
【作用】以下に、本発明において鋼組成を上述のように
限定した理由について説明する。なお、本明細書におい
て説くにことわりがない限り、「%」は「質量%」であ
る。
限定した理由について説明する。なお、本明細書におい
て説くにことわりがない限り、「%」は「質量%」であ
る。
【0010】C:0.15〜0.40% Cは部材に必要な強度を得るための最も基本的な元素で
あり、窒化処理後の強度を維持するためには0.15%
以上を含有する必要がある。しかし、0.40%を越し
て含有されると熱間鍛造後の硬さが増大して被削性を低
下させ、かつ、フェライト面積率が減少してフェライト
粒が大型化して窒化層窒化処理後の曲げ特性と疲れ特性
を劣化させるために、C含有量の上限を0.40%に限
定した。
あり、窒化処理後の強度を維持するためには0.15%
以上を含有する必要がある。しかし、0.40%を越し
て含有されると熱間鍛造後の硬さが増大して被削性を低
下させ、かつ、フェライト面積率が減少してフェライト
粒が大型化して窒化層窒化処理後の曲げ特性と疲れ特性
を劣化させるために、C含有量の上限を0.40%に限
定した。
【0011】Si:≦0.50% Siは鋼中の酸素を低減するための脱酸剤として用いら
れるが、0.50%を越えて添加されると熱間鍛造後の
硬さ増加を発生し被削性の低下を招くために、Si含有
量の上限を0.50%に限定した。
れるが、0.50%を越えて添加されると熱間鍛造後の
硬さ増加を発生し被削性の低下を招くために、Si含有
量の上限を0.50%に限定した。
【0012】Mn:0.20〜1.50% 本発明においてMnは重要な役割を果たす元素であり、
鋼材の強度を確保することに加えて、後述するようにフ
ェライト面積率とフェライト粒度を調整するために不可
欠な元素である。適正なフェライト面積および粒度を得
るためのMn含有量の範囲は0.20〜1.50%であ
る。含有量が0.20%未満では、鋼材強度を確保する
ことが困難であり、また、1.50%を越えて含有され
るとフェライト粒が大型化し窒化処理時の曲げ特性が大
幅に劣化するために、Mn含有量の上限を1.50%に
限定した。
鋼材の強度を確保することに加えて、後述するようにフ
ェライト面積率とフェライト粒度を調整するために不可
欠な元素である。適正なフェライト面積および粒度を得
るためのMn含有量の範囲は0.20〜1.50%であ
る。含有量が0.20%未満では、鋼材強度を確保する
ことが困難であり、また、1.50%を越えて含有され
るとフェライト粒が大型化し窒化処理時の曲げ特性が大
幅に劣化するために、Mn含有量の上限を1.50%に
限定した。
【0013】Cr:0.05〜0.50% Crは窒化処理時に硬質の析出物を生成し、耐摩耗性や
疲れ特性を向上させる効果を有する。この効果を得るた
めには、少なくとも0.05%以上にを含有する必要が
ある。しかし、0.50%を越えて過剰にCrが含有さ
れると曲げ特性を低下させることに加えて、熱間加工後
の硬さ増加を招き被削性を低下させるために、Cr含有
量の上限を0.50%に限定した。
疲れ特性を向上させる効果を有する。この効果を得るた
めには、少なくとも0.05%以上にを含有する必要が
ある。しかし、0.50%を越えて過剰にCrが含有さ
れると曲げ特性を低下させることに加えて、熱間加工後
の硬さ増加を招き被削性を低下させるために、Cr含有
量の上限を0.50%に限定した。
【0014】フェライト面積率、フェライト粒度、およ
び、パーライト平均寸法:フェライト面積率とフェライ
ト粒度、および、パーライト平均寸法は本発明において
極めて重要な構成であり、窒化処理後の疲れ特性と曲げ
特性を改善するためにその数値を限定した。一般に、窒
化処理においてはフェライト部はパーライト部に比べて
窒素(N)が進入しやすいことが知られている。このた
め、フェライト粒とパーライト粒が粗大化した組織を窒
化処理した場合には、組織状態に応じて窒化層が形成さ
れるため硬化深さに大きな差異を生じることになる。疲
れ特性の観点からは窒化層が深く、硬質なほど高い疲れ
限度が得られるが、窒化層深さに差異が生じると強度の
バラツキを生じやすく、また、強度低下を生じることに
なる。また、曲げ矯正の際には窒化層の深い部位に、応
力が集中し割れが生じやすくなることになるため、フェ
ライト粒とパーライト粒の両者を極力微細にし、窒化処
理後の硬化深さを均一にしておく必要がある。
び、パーライト平均寸法:フェライト面積率とフェライ
ト粒度、および、パーライト平均寸法は本発明において
極めて重要な構成であり、窒化処理後の疲れ特性と曲げ
特性を改善するためにその数値を限定した。一般に、窒
化処理においてはフェライト部はパーライト部に比べて
窒素(N)が進入しやすいことが知られている。このた
め、フェライト粒とパーライト粒が粗大化した組織を窒
化処理した場合には、組織状態に応じて窒化層が形成さ
れるため硬化深さに大きな差異を生じることになる。疲
れ特性の観点からは窒化層が深く、硬質なほど高い疲れ
限度が得られるが、窒化層深さに差異が生じると強度の
バラツキを生じやすく、また、強度低下を生じることに
なる。また、曲げ矯正の際には窒化層の深い部位に、応
力が集中し割れが生じやすくなることになるため、フェ
ライト粒とパーライト粒の両者を極力微細にし、窒化処
理後の硬化深さを均一にしておく必要がある。
【0015】本発明者らが詳細に検討した結果、フェラ
イト部とパーライト部が微細なほど窒化処理後の曲げ特
性は向上するが、実用工程において曲げ矯正の工程で割
れを生じさせないためには、フェライト粒度番号を少な
くとも5番以上の粒度にすることが必要であることを見
出した。また、フェライト粒のみを微細化しても大型の
パーライト部が存在すると曲げ特性が低下し、曲げ特性
を維持するためにはパーライト平均寸法を50μm以下
に規定することが必要であることが見出された。さら
に、フェライト面積率が30%を下回るとフェライト粒
の微細化が困難となるため、C,Mn,Cr含有量を適
正化してフェライト面積率が少なくとも30%を確保す
ることが必要であることが見出された。
イト部とパーライト部が微細なほど窒化処理後の曲げ特
性は向上するが、実用工程において曲げ矯正の工程で割
れを生じさせないためには、フェライト粒度番号を少な
くとも5番以上の粒度にすることが必要であることを見
出した。また、フェライト粒のみを微細化しても大型の
パーライト部が存在すると曲げ特性が低下し、曲げ特性
を維持するためにはパーライト平均寸法を50μm以下
に規定することが必要であることが見出された。さら
に、フェライト面積率が30%を下回るとフェライト粒
の微細化が困難となるため、C,Mn,Cr含有量を適
正化してフェライト面積率が少なくとも30%を確保す
ることが必要であることが見出された。
【0016】Ni,Moは鋼材の強度・靱性を良化させ
る元素であり、さらに疲れ特性と衝撃特性を改善するた
めに、それぞれ、Ni:≦0.50%、Mo:≦0.5
0%の1種または2種を添加する。なお、過剰に含有さ
れると熱間鍛造後の硬さが上昇し被削性を低下させる。
る元素であり、さらに疲れ特性と衝撃特性を改善するた
めに、それぞれ、Ni:≦0.50%、Mo:≦0.5
0%の1種または2種を添加する。なお、過剰に含有さ
れると熱間鍛造後の硬さが上昇し被削性を低下させる。
【0017】V,Nb,Ti,Zr,Taは窒化時に窒
化物を析出し耐摩耗性や疲れ特性を改善する効果を有す
るとともに、熱間鍛造後の冷却段階においても微細な析
出物を生成することによってフェライト変態を促進させ
フェライト粒を微細化する効果を有するので規定の範囲
で添加することができる。また、Nを含有させることに
よって上記の効果がさらに促進されるために含有する。
しかし、いずれの元素も範囲を越えて過剰に含有される
と曲げ特性の低下が顕著となる。
化物を析出し耐摩耗性や疲れ特性を改善する効果を有す
るとともに、熱間鍛造後の冷却段階においても微細な析
出物を生成することによってフェライト変態を促進させ
フェライト粒を微細化する効果を有するので規定の範囲
で添加することができる。また、Nを含有させることに
よって上記の効果がさらに促進されるために含有する。
しかし、いずれの元素も範囲を越えて過剰に含有される
と曲げ特性の低下が顕著となる。
【0018】S,Pb,Ca,Bi,Teは鋼材の被削
性をさらに改善するために添加される。また、各元素は
硫化物、酸化物などを生成しフェライト変態を促進しフ
ェライト粒の微細化にも効果を有するので、必要に応じ
て含有させることができる。しかし、過剰に添加される
と熱間加工性を著しく低下させる。
性をさらに改善するために添加される。また、各元素は
硫化物、酸化物などを生成しフェライト変態を促進しフ
ェライト粒の微細化にも効果を有するので、必要に応じ
て含有させることができる。しかし、過剰に添加される
と熱間加工性を著しく低下させる。
【0019】
【実施例】本発明による鋼材と比較鋼の化学成分分を表
1に示す。これらの鋼材は全て常法にて溶製され、その
後にビレット段階を経て直径50mmの丸棒に熱間圧延
された鋼材である。
1に示す。これらの鋼材は全て常法にて溶製され、その
後にビレット段階を経て直径50mmの丸棒に熱間圧延
された鋼材である。
【0020】熱間鍛造後の組織を評価するために、圧延
棒鋼を長さ300mmに切断し、1200℃に加熱保持
した後に、直径30mmの丸棒に鍛伸した。この鍛造材
の長手方向の中央部の断面において光学顕微鏡および画
像解析装置によって表面から1mmまでの平均のフェラ
イト面積率とフェライト粒度および平均パーライト寸法
を評価した。また、表層部の硬さをブリネル硬さ計で測
定した
棒鋼を長さ300mmに切断し、1200℃に加熱保持
した後に、直径30mmの丸棒に鍛伸した。この鍛造材
の長手方向の中央部の断面において光学顕微鏡および画
像解析装置によって表面から1mmまでの平均のフェラ
イト面積率とフェライト粒度および平均パーライト寸法
を評価した。また、表層部の硬さをブリネル硬さ計で測
定した
【0021】疲れ特性の評価は小野式回転曲げ疲労試験
機を用い、切欠き係数2.2の切欠き試験片により疲れ
限度によって評価した。試験片は、熱間鍛造された鋼材
から機械加工によって試験部直径10mmの切欠き試験
片を作製し、575℃で3.5時間保持のガス軟窒化処
理を施した。
機を用い、切欠き係数2.2の切欠き試験片により疲れ
限度によって評価した。試験片は、熱間鍛造された鋼材
から機械加工によって試験部直径10mmの切欠き試験
片を作製し、575℃で3.5時間保持のガス軟窒化処
理を施した。
【0022】曲げ特性は3点曲げ試験法により、割れが
発生するまでの最大変位によって評価した。試験片は熱
間鍛造された鋼材から直径10mm、長さ150mmの
円柱状試験片を機械加工によって製造した後、575℃
で3.5時間保持のガス軟窒化処理を施した。また、曲
げ試験は3点曲げ法であり、支点間を100mmとして
支点中央部に負荷を与え、割れが発生するまでの最大変
位量をダイヤルゲージで測定した。
発生するまでの最大変位によって評価した。試験片は熱
間鍛造された鋼材から直径10mm、長さ150mmの
円柱状試験片を機械加工によって製造した後、575℃
で3.5時間保持のガス軟窒化処理を施した。また、曲
げ試験は3点曲げ法であり、支点間を100mmとして
支点中央部に負荷を与え、割れが発生するまでの最大変
位量をダイヤルゲージで測定した。
【0023】窒化性は上記3点曲げ試験に供した曲げ試
験片を用いて、JIS G 0563に準拠した硬さ測
定によって評価した。ここでは、任意10カ所について
表面からの硬さ分布を測定し、硬化深さの最大値と最小
値の差を比較することによって窒化層の安定性を評価し
た。なお、ここで言う硬化深さとは試験片心部硬さ+5
0HVが得られる表面からの距離として定義した。
験片を用いて、JIS G 0563に準拠した硬さ測
定によって評価した。ここでは、任意10カ所について
表面からの硬さ分布を測定し、硬化深さの最大値と最小
値の差を比較することによって窒化層の安定性を評価し
た。なお、ここで言う硬化深さとは試験片心部硬さ+5
0HVが得られる表面からの距離として定義した。
【0024】被削性の評価には上記で鍛造した直径30
mmの熱間鍛造素材を用い、切削試験を行い工具寿命時
間を測定した。切削条件は、切削速度:200mm/
分、送り:0.2mm/rpm、切り込み:2mmであ
る。工具寿命は境界摩耗量が0.2mmとなるまでの切
削時間である。
mmの熱間鍛造素材を用い、切削試験を行い工具寿命時
間を測定した。切削条件は、切削速度:200mm/
分、送り:0.2mm/rpm、切り込み:2mmであ
る。工具寿命は境界摩耗量が0.2mmとなるまでの切
削時間である。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】表2に熱間鍛造後の硬さ、フェライト面積
率、フェライト粒度、平均パーライト寸法、窒化性、浸
炭処理後の疲れ限度および曲げ矯正試験の結果を示し
た。比較鋼No.10はJIS S45Cである。表1
に示されるように発明鋼の硬さはS45Cに比べていず
れも低い値を示している。発明鋼のフェライト粒度番号
は5番以上の細粒であり、また、パーライト寸法も細か
くなっていることが確認され、かつ、フェライト面積率
も30%以上である。これに対して、比較鋼No,1
1,12,13のように、C,Mn,Cr含有量を本発
明の範囲を越して含有させた場合、フェライト面積率が
大幅に低下するとともに、フェライト粒度番号は小さく
なり大型化していることが分かる。
率、フェライト粒度、平均パーライト寸法、窒化性、浸
炭処理後の疲れ限度および曲げ矯正試験の結果を示し
た。比較鋼No.10はJIS S45Cである。表1
に示されるように発明鋼の硬さはS45Cに比べていず
れも低い値を示している。発明鋼のフェライト粒度番号
は5番以上の細粒であり、また、パーライト寸法も細か
くなっていることが確認され、かつ、フェライト面積率
も30%以上である。これに対して、比較鋼No,1
1,12,13のように、C,Mn,Cr含有量を本発
明の範囲を越して含有させた場合、フェライト面積率が
大幅に低下するとともに、フェライト粒度番号は小さく
なり大型化していることが分かる。
【0029】窒化性を見ると、発明鋼の硬化深さの変動
は最大でも0.04mmであり、窒化処理後に得られる
硬化層は安定していることが確認された。一方、比較鋼
ではフェライト粒度番号の小さくパーライト寸法の大き
な鋼種では、硬化深さの厚さに変動が見られ、比較鋼N
o.11のようにフェライト粒の粗大なものは硬化深さ
の差異が0.14mmまで増大している。このように、
フェライト面積率、フェライト粒度およびパーライト寸
法を適正化することによって安定した窒化層が得られる
ことが明らかである。
は最大でも0.04mmであり、窒化処理後に得られる
硬化層は安定していることが確認された。一方、比較鋼
ではフェライト粒度番号の小さくパーライト寸法の大き
な鋼種では、硬化深さの厚さに変動が見られ、比較鋼N
o.11のようにフェライト粒の粗大なものは硬化深さ
の差異が0.14mmまで増大している。このように、
フェライト面積率、フェライト粒度およびパーライト寸
法を適正化することによって安定した窒化層が得られる
ことが明らかである。
【0030】窒化処理後の曲げ特性を見ると、フェライ
ト粒度番号およびパーライト平均寸法と極めて良い相関
が認められ、最大の曲げ変位量はフェライト粒度番号の
大きいもの、すなわち、フェライト粒度の微細なもの、
または、パーライト平均寸法の小さいものほど良化して
いることが分かる。
ト粒度番号およびパーライト平均寸法と極めて良い相関
が認められ、最大の曲げ変位量はフェライト粒度番号の
大きいもの、すなわち、フェライト粒度の微細なもの、
または、パーライト平均寸法の小さいものほど良化して
いることが分かる。
【0031】さらに、疲れ限度においても発明鋼の疲れ
限度は、S45Cに比べて高い値が得られており、窒化
処理後の疲れ特性の改善が可能であることが確認され
た。
限度は、S45Cに比べて高い値が得られており、窒化
処理後の疲れ特性の改善が可能であることが確認され
た。
【0032】表3に被削性の評価結果を示した。いずれ
の材料も熱間鍛造ままの状態で工具寿命を比較したもの
であるが、発明鋼はフェライト面積率が多く、かつ、軟
化しているために、良好な被削性が得られている。ま
た、Pb、Caなどの改作元素を添加した発明鋼の被削
性はさらに良化していることが確認された。
の材料も熱間鍛造ままの状態で工具寿命を比較したもの
であるが、発明鋼はフェライト面積率が多く、かつ、軟
化しているために、良好な被削性が得られている。ま
た、Pb、Caなどの改作元素を添加した発明鋼の被削
性はさらに良化していることが確認された。
【0033】
【発明の効果】以上の実施例により、本発明は部品製造
工程における熱間鍛造後に焼ならし処理を施すことなく
優れた被削性を有し、鍛造後の組織を微細なフェライト
・パーライト組織とすることによって窒化処理時の窒化
層を安定させ、優れた曲げ特性と疲れ特性を得ることが
可能とされた。本発明による、部品製造時の焼ならし処
理省略と優れた曲げ特性、疲れ特性は生産性の向上、省
エネルギー化と産業上の効果は極めて顕著なものであ
る。
工程における熱間鍛造後に焼ならし処理を施すことなく
優れた被削性を有し、鍛造後の組織を微細なフェライト
・パーライト組織とすることによって窒化処理時の窒化
層を安定させ、優れた曲げ特性と疲れ特性を得ることが
可能とされた。本発明による、部品製造時の焼ならし処
理省略と優れた曲げ特性、疲れ特性は生産性の向上、省
エネルギー化と産業上の効果は極めて顕著なものであ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 合金元素の含有率が質量%で、C:
0.15〜0.40%,Si:≦0.50%,Mn:
0.20〜1.50%,Cr:0.05〜0.50%、
残部Feおよび不可避不純物からなり、熱間加工後の組
織が実質上フェライト・パーライト組織であり、フェラ
イト面積率が30%以上かつフェライト粒度番号が5番
以上の粒度であり、かつ、パーライトの平均寸法が50
μm以下であることを特徴とする窒化鋼。 - 【請求項2】 さらに、質量%で、Ni:≦0.50
%,Mo:≦0.50%のうち、1種または2種を含有
することを特徴とする、請求項1に記載の窒化鋼。 - 【請求項3】 さらに、質量%で、N:0.005〜
0.030%,V:≦0.3%,Nb:≦0.3%,T
i:≦0.2%,Zr:≦0.1%,Ta:≦0.2%
のうち1種または2種以上を含有することを特徴とする
請求項1、または請求項2に記載の窒化鋼。 - 【請求項4】 さらに、質量%で、S:0.01〜
0.30%を含有することを特徴とする、請求項1、ま
たは請求項2、または請求項3に記載の窒化鋼。 - 【請求項5】 さらに、質量%で、Pb:≦0.3
%,Ca:≦0.05%,Bi:≦0.2%,Te:≦
0.05%のうち1種または2種以上を含有することを
特徴とする請求項1、または請求項2、または請求項
3、または請求項4に記載の窒化鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13563296A JPH09291339A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 窒化鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13563296A JPH09291339A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 窒化鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09291339A true JPH09291339A (ja) | 1997-11-11 |
Family
ID=15156353
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13563296A Pending JPH09291339A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 窒化鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09291339A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6391124B1 (en) | 1999-11-05 | 2002-05-21 | Sumitomo Metals (Kokura) Ltd. | Non-heat treated, soft-nitrided steel parts |
| US7416616B2 (en) | 2003-09-01 | 2008-08-26 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Non-heat treated steel for soft-nitriding |
| JP2010090457A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化用非調質鋼 |
| JP2011252197A (ja) * | 2010-06-02 | 2011-12-15 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化機械構造部品の製造方法 |
| US20130000798A1 (en) * | 2008-12-26 | 2013-01-03 | Jfe Steel Corporation | Steel material excellent in resistance of ductile crack initiation from welded heat affected zone and base material and method for manufacturing the same |
| CN109182910A (zh) * | 2018-10-20 | 2019-01-11 | 江苏铸鸿锻造有限公司 | 一种耐低温冲击的碳锰钢锻圆及其制备方法 |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP13563296A patent/JPH09291339A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6391124B1 (en) | 1999-11-05 | 2002-05-21 | Sumitomo Metals (Kokura) Ltd. | Non-heat treated, soft-nitrided steel parts |
| US7416616B2 (en) | 2003-09-01 | 2008-08-26 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Non-heat treated steel for soft-nitriding |
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| US20130000798A1 (en) * | 2008-12-26 | 2013-01-03 | Jfe Steel Corporation | Steel material excellent in resistance of ductile crack initiation from welded heat affected zone and base material and method for manufacturing the same |
| JP2011252197A (ja) * | 2010-06-02 | 2011-12-15 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 軟窒化機械構造部品の製造方法 |
| CN109182910A (zh) * | 2018-10-20 | 2019-01-11 | 江苏铸鸿锻造有限公司 | 一种耐低温冲击的碳锰钢锻圆及其制备方法 |
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