JPH09291790A - 矩形シールド掘進機 - Google Patents

矩形シールド掘進機

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JPH09291790A
JPH09291790A JP10661296A JP10661296A JPH09291790A JP H09291790 A JPH09291790 A JP H09291790A JP 10661296 A JP10661296 A JP 10661296A JP 10661296 A JP10661296 A JP 10661296A JP H09291790 A JPH09291790 A JP H09291790A
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Yasumi Sato
安美 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意方向に掘進機を回転させるとともに同時
に方向変換を可能にすることにより掘進方向およびトン
ネルの傾斜等の修正を容易にすること。 【解決手段】 連結ピン20によって相互揺動可能にガ
イドされて一列に連結された三基の前胴要素3A、3
B、3Cと、複数個の中折れジャッキ15によって全前
胴要素に連結された一基の後胴4と、複数個の推進ジャ
ッキ14とを備えており、前記中折れジャッキ15が後
胴4の内周縁に沿って配設されており、後胴4の前端が
全前胴要素の後端に入れ子式に嵌合されており、前記前
胴要素がそれぞれ前記嵌合部を中心に前記列方向に垂直
な方向に揺動させられるように構成され、複数基の前胴
要素が一体で前記列方向に揺動させられるように構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は矩形シールド掘進機
に関する。さらに詳しくは、胴の軸回りに回転可能にさ
れ、また、縦横方向に湾曲掘進が可能にされることによ
って掘進方向等の修正ができるようにされた矩形シール
ド掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、例えば複数車線の道路等を敷設するための拡幅し
たトンネル等、最終断面形状が矩形状であるトンネルを
形成するために、最終トンネル断面形状にできるだけ近
い矩形断面形状に掘削することを目的とした掘進機が提
案されている。
【0003】例えば実公平4−14552号公報に記載
されているような円形断面以外の特殊断面を掘削する掘
進機である。この掘進機は、単一の円形断面掘削用カッ
ターをカッターガイドに沿って移動させることにより、
例えば矩形状断面の横坑を掘削しようとするものである
(従来例1)。
【0004】さらに他の従来技術として特開昭62−2
25694号公報記載の掘進機がある。この掘進機は高
速道路(四車線)等の拡幅した掘削断面のトンネルを掘
削するために、複数個の大径のカッターを回転自在に並
設し、これら大径のカッターの間に小径のカッターを備
えたものである。これらのカッターによる掘削域が相互
に重合するように掘削して拡幅した断面形状を有するト
ンネルを掘削しようとするものである(従来例2)。
【0005】ところが、従来例1はトンネルを拡幅する
ためにカッターディスクを掘削断面内を移動させるもの
である。つまりその時々によって掘削する方向が変化す
るのであり、かかる掘進機自体の特性によってその掘進
方向が微妙に変化したり、不用意に掘進機が捩じれつつ
(掘進機がその胴の軸回りに回転する)掘進してしまう
というおそれがある。もちろん、掘進機の組み立て誤差
や掘削する地盤の硬度の不均一に起因して同様の問題が
生じる。従来例1の掘進機では、その場合に掘進方向を
修正したり掘進機の捩じれを修正したりすることはでき
ない。
【0006】一方、前記従来例2の掘進機においても、
掘進機の組み立て誤差や掘削する地盤の硬度の不均一に
起因して生じる掘進方向の変化や掘進機の捩じれを修正
することはできない。
【0007】さらに、特公平4−11718号公報に
は、複数のトンネルを同時に掘削するために二基の円筒
形前胴を連結した掘進機が提案されている。この掘進機
は二基の円筒形前胴の連結面板に油圧ジャッキを備えて
おり、該油圧ジャッキによって前胴と後胴とのピン連結
部のピンを中心として両前胴を相対的に接線方向逆向き
に揺動させるものである。そうすることによって、両前
胴の連結面内の掘進機中心軸回りに掘進機を回転させよ
うとするものである(従来例3)。
【0008】しかしながら従来例3の掘進機は、両前胴
を相対的に接線方向逆向きに揺動させるものであるた
め、掘進機中心軸回りに掘進機を回転させる作用しか奏
することができない。または、方向制御用油圧ジャッキ
によって連結方向への屈曲しかできない。つまり、連結
方向に垂直な方向へ屈曲させることはできない。また、
掘進機中心軸回りに掘進機を回転させるだけであり、回
転させつつ掘進方向を変化させることはできない。さら
に、相互揺動する二基の前胴と後胴との連結およびシー
ルについて配慮がなされていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記課題を
解決するために、後胴と複数基の前胴要素それぞれとの
あいだに中折れジャッキを備え、また、その中折れジャ
ッキを後胴の内周縁に沿って配設することにより、各前
胴要素を単独で任意方向に屈曲することを可能にした。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の矩形シールド掘進機は、
一列に連結された、それぞれ前面に主カッターディスク
を備えた矩形断面を呈する複数基の前胴要素と、複数個
の中折れジャッキによって前記複数基の前胴要素に連結
された、複数基の前胴要素全体にほぼ対応する断面形状
を呈する一基の後胴と、シールド掘進機を前進させるた
めの複数個の推進ジャッキとを備えており、前記複数個
の中折れジャッキが後胴の内周縁に沿って配設されてお
り、前記複数基の前胴要素それぞれが前記嵌合部を中心
に前記列方向に垂直な方向に揺動させられるように構成
され、複数基の前胴要素が一体で前記列方向に揺動させ
られるように構成されている。
【0011】したがって本発明の矩形シールド掘進機
は、掘進方向を変換(いわば湾曲掘進)することがで
き、また、矩形シールド掘進機をその掘進方向回りに回
転させることもできる。さらに、回転させつつ掘進方向
を変換することも可能である。加えて、複数基の前胴要
素のうち、たとえば、上側の前胴要素を揺動させずに後
胴軸方向に平行にし、下側の前胴要素を揺動させて掘進
すれば、上側の前胴要素(揺動させない前胴要素)の胴
軸まわりに回転させることも可能である。もちろん、下
側の前胴要素を揺動させずに後胴軸方向に平行にし、上
側の前胴要素を揺動させて掘進すれば、下側の前胴要素
の胴軸まわりに回転する。
【0012】かかる矩形シールド掘進機において、前記
後胴の前端と前胴要素の後端とを相互に入れ子式に嵌合
するのが、中折れの支点部分の構成が簡易なものとなる
点で好ましい。なお、入れ子式に嵌合する場合は、たと
えば、後胴のスキンプレートの前端の断面形状を前胴要
素のスキンプレート後端全体の断面形状よりほぼ相似で
若干小さく形成し、前胴要素のスキンプレート後端全体
の内側に挿入すればよく、または、前胴要素のスキンプ
レート後端全体の断面形状を後胴のスキンプレート後端
の断面形状よりほぼ相似で若干小さく形成し、後胴のス
キンプレート前端の内側に装入すればよい。これらの場
合、中折れの支点(中心)は、中折れ側の前胴要素スキ
ンプレートと後胴のスキンプレートとの当接辺となる。
【0013】そして、隣接する前記前胴要素同士を、互
いの摺接フランジ同士が摺接し、且つ、ピン連結される
ことによって互いに離間することなくそれぞれ揺動可能
に構成し、該ピンを、隣接する前記前胴要素のうちの一
方に形成した孔と他方の前胴要素の摺接フランジに形成
したガイド用の長孔とに嵌合するのが、簡易な構成によ
って前胴要素同士の相対揺動をガイドし、スムーズな相
対揺動を確保する点で好ましい。
【0014】または、隣接する前記前胴要素同士を、互
いの摺接フランジ同士が摺接した状態で、その摺接フラ
ンジの前端縁同士がガイド用の溝部材に嵌合されること
によって互いに離間することなくそれぞれ揺動可能に
し、前記溝部材を、隣接する前記摺接フランジの前端縁
のうちの一方に取り付けたものも、簡易な構成によって
前胴要素同士の相対揺動をガイドし、スムーズな相対揺
動を確保する点で好ましい。
【0015】さらに、前記前胴要素同士を相互に着脱自
在に連結するのが、輸送に便利であるとともに、対応す
る後胴のサイズを変更して前胴要素の基数を増減するこ
とも可能となる点で好ましい。方法としては、たとえ
ば、前記摺接フランジ等、前胴要素同士が接する部分を
ボルト止め等すればよい。
【0016】加えて、各主カッターディスクを、相互に
前胴要素の軸方向に干渉しない所定距離ずらして並設す
るのが、各前胴要素にできるかぎり大きいサイズの主カ
ッターディスクを装着しうる点で好ましい。
【0017】また、掘進機の前面の四隅に、少なくとも
主カッターディスクの未掘削部を掘削するための主カッ
ターディスクより小径の補助カッターディスクを配設す
るのが、より矩形に近い、最終トンネル断面形状に近い
形状に掘削できる点で好ましい。
【0018】さらに、摺接する前胴要素の摺接フランジ
の一方の摺接面に、環状のシール部材を配設するのが、
前胴要素同士のあいだへ、さらには前胴要素内へ、外部
から土砂や泥水が侵入することを効果的に防止しうる点
で好ましい。なお、特許請求の範囲でいう環状のシール
部材とは、摺接面に摺接フランジ周縁内にループを形成
するように延設されたシール部材を言い、環状は円状、
矩形状の他、楕円や多角形や様々な形状のループ状を含
む。摺接フランジに形成される、隣接前胴要素同士を連
通する開口を囲む目的だからである。
【0019】
【実施例】以下、添付図面に記載の実施例を参照しつつ
本発明の矩形シールド掘進機(以下、単に掘進機とい
う)を説明する。
【0020】図1は本発明の掘進機の一実施例を示す正
面図、図2は図1の掘進機の側面断面図、図3は図2の
II−II線断面図、図4は図1の掘進機の前胴要素同士の
連結機構およびシール機構を示す一部切欠き部分斜視
図、図5は図1の掘進機の前胴要素同士の連結機構の他
の例を示す一部切欠き部分斜視図、図6は前胴と後胴と
の嵌合を説明する概略斜視図、図7および図8はそれぞ
れ図1の掘進機の中折れ状態を示す説明図である。
【0021】図1に示すように、掘進機1の前部には略
同一径の三個の主カッターディスク2が一列に並設され
ている。この実施例では主カッターディスク2が相互に
干渉しないように、中央部の主カッターディスク2Aが
両側の主カッターディスク2Bよりも所定距離D(図
2)だけ間隔をあけて前方に突出するようにずらして配
設されている。また、隣接する主カッターディスク同士
は、その中心間がこの主カッターディスクの半径以上で
直径以下の距離E(図1)だけ離間して配設されてい
る。また、掘進機1の胴は、一個の主カッターディスク
2Bを有する第一前胴要素3A、一個の主カッターディ
スク2Aを有する第二前胴要素3Bおよび一個の主カッ
ターディスク2Bを有する第三前胴3Cの三基の前胴要
素3と、それら前胴3と中折れ式に連結された一基の後
胴4(図2)とから構成されている。
【0022】これら主カッターディスク2A、2Bは、
図2に示すように、それぞれ掘進機1の前胴要素3A、
3B、3C内におけるバルクヘッド5より後方に設けら
れた回転駆動装置6によって回転駆動されるピニオン7
によりギアリング8を介して旋回させられる。なお、主
カッターディスクの軸はシール箱9および軸受10によ
って支持されている。
【0023】また、この実施例では図2に示すように掘
削ズリの排出に送泥管11と排泥管12とを用いた泥水
式を例示している。もちろん、本発明においては泥水式
以外にスクリュウコンベヤを用いた泥土圧式またはコン
ベヤ等を用いたオープンメカニカル式等の公知の掘削方
式を用いてもよい。両管11、12ともに、中央の前胴
要素3B内を通り、屈曲させられて、後述の摺接フラン
ジ19に形成された連通孔(図示せず)を通って上下端
の前胴要素3A、3C内まで延設されている。そして、
両管11、12ともに水密に嵌合された二重管11a、
12aを備えることによって、二重管11a、12aよ
り前端側が管軸回りに回転させられうる。したがって、
送泥管11と排泥管12とは前胴要素の相対揺動に対し
ても追従することが可能なのである。
【0024】なお、Sはトンネル殻を形成するセグメン
トであり、13はセグメントSを組み付けるためのエレ
クターである。エレクターは本実施例では上側エレクタ
13と下側エレクターの二基備えられている。
【0025】14は組み立てられたセグメントSを押し
てその反力で掘進機1を前進せしめる推進ジャッキであ
る。また、15は前胴3と後胴4とを相互に若干角度だ
け傾斜させる(胴全体を屈曲させる)ための中折れジャ
ッキである。図3も合わせて参照すれば明らかなよう
に、本実施例では、推進ジャッキ14と中折れジャッキ
15とは前胴3および後胴4の内周面に沿って交互に配
設されている。図中、ハッチングによって示されるのが
中折れジャッキ15であり、ハッチングが付されていな
いのが推進ジャッキ14である。
【0026】推進ジャッキ14は後胴4の内周面に沿っ
て矩形環状に延設されたガード部材16に固設されてい
る。
【0027】中折れジャッキ15は、その後端であるピ
ストン部15aが前記ガード部材16に枢支されてお
り、前端たるシリンダ部15bが各前胴要素3A、3
B、3Cの内周面に沿って延設された固定リブ17に枢
支されている。
【0028】そうすることによって、推進ジャッキ14
が組み立て済のセグメントSを押すとその反力によって
後胴4が前進し、前記中折れジャッキ15を介して前胴
3を押すことになる。胴の一辺側に配設された中折れジ
ャッキ15を伸長した状態に固定し、対向する辺側に配
設された中折れジャッキ15を収縮した状態に固定する
と、前胴3は後胴4に対して前記収縮した側に向けて屈
曲する。たとえば、図3において、紙面上端辺に配設さ
れた中折れジャッキ15を伸長し、紙面下端辺に配設さ
れた中折れジャッキ15を収縮すると、前胴3全体が紙
面の下方に屈曲する。また、図3において、各前胴要素
ごとに、その左辺(または右辺)に配設された中折れジ
ャッキ15を伸長して固定し、その右辺(または左辺)
に配設された中折れジャッキ15を収縮して固定する
と、その前胴要素は後胴4に対して右辺(または左辺)
側に向けて屈曲する。このように、各前胴要素を個別に
左右の任意方向に屈曲させることができる。
【0029】図2中の18は、組み立てられたセグメン
トSと地山掘削面との間隙に裏込め剤を注入するための
裏込め剤注入管である。
【0030】図1および図2から明らかなように、隣接
する前胴要素3A、3B、3C同士は、それぞれの摺接
フランジ19同士が摺接させられたうえで連結ピン20
によって連結されている。ピン連結の詳細は図4に示さ
れている。摺接する摺接フランジ19の一方に穿孔され
た丸孔21と他方に穿孔された長孔22とに連結ピン2
0を装入することにより、連結された前胴要素同士は相
対揺動、つまり前記屈曲が可能であり、且つ前胴要素の
軸方向に相互離間が不可能に連結されている。この連結
ピン20はその鍔部20aが着脱自在に構成されている
ので連結ピン20を取り外すことができ、その結果、前
胴要素同士を分離することが可能である。なお、図4で
は下端の前胴要素3Cについては図示が省略されてい
る。
【0031】また、図4には摺接する摺接フランジ19
の一方に配設されたシール部材23が示されている。こ
のシール部材23は、両摺接フランジ19に形成された
作業員用通路並びに送泥管11および排泥管12の挿通
路として形成された開口部24を取り囲むように配設さ
れ、地山側から泥水、土砂がこの開口部24に侵入する
ことを防止している。このシール部材23は、前胴要素
同士が若干角度相対揺動しても相手側の摺接フランジ1
9の周縁の外方にずれることのないように摺接フランジ
19の周縁より内側に延設されている。
【0032】また、図5には前胴要素3A、3B、3C
同士の他の連結機構が示されている。この連結機構はコ
の字状断面を有する溝部材25から構成されるものであ
り、この溝部材25の溝25aに、摺接する摺接フラン
ジ19の前端縁同士がともに嵌合し、摺接フランジ19
同士の相対揺動を案内するものである。そして、溝部材
25は摺接する摺接フランジ19の一方にボルト26等
によって固設されている。したがって、このボルト26
を螺緩することにより溝部材25を取り外すことができ
るので、前胴要素同士を分離することができる。図2に
は前記連結ピン20による連結機構および溝部材25に
よる連結機構の両方が示されているが、もちろん、いず
れか一方を備えればよい。
【0033】叙上の構成によって本掘進機1はその複数
基の前胴要素3A、3B、3Cを個別に左右任意方向に
後胴に対して屈曲させることができる。屈曲させるとき
の屈曲支点は胴の中心軸上にはなく、前胴要素の屈曲側
の後端縁となる。これは、図2おび図6に示すように、
前胴3と後胴4との連結部において前胴3の後端内側に
後胴4の前端部が挿入嵌合されており、そのうえで前述
のとおり中折れジャッキ15によって連結されているか
らである。したがって、前胴3後端のスキンプレート2
7と摺接フランジ19とのあいだには後胴4のスキンプ
レート28の前端部28aが挿入されるだけの間隙Tが
設けられている。さらに、前胴3後端のスキンプレート
27内面全周にわたって、対面する後胴4のスキンプレ
ート28外面とのあいだのシールをなすためのシール部
材29が延設されている。その結果、前胴要素を後胴4
に対して屈曲させるときには、前胴要素後端のスキンプ
レート27の屈曲側後端縁27aが後胴4のスキンプレ
ート28の当接段部28b(図2および図6)に当接
し、そこが屈曲支点となる。
【0034】なお、本発明では特に屈曲支点を叙上のよ
うに上端辺、下端辺および両側辺に限定することはな
く、たとえば、後胴4と最上端の前胴要素3A、後胴4
と最下端の前胴要素3Cおよび前胴要素同士それぞれを
いわゆる中折れピン(図示せず)で連結し、中折れピン
を前胴3と後胴4との嵌合部中心を上下方向の同一直線
上に配置することにより、この中折れピンを支点として
中折れ可能としてもよい。
【0035】本実施例の掘進機1には、図1および図2
に示すように、掘進機1前面の四隅および主カッターデ
ィスク2のほぼ共通接線内それぞれに主カッターディス
ク2より小径の補助カッターディスク30が配設されて
いる。この補助カッターディスク30は、主カッターデ
ィスク2による地山の未掘削部を掘削してより矩形に近
しトンネルを掘削するためのものである。もちろん、本
掘進機1の特徴である中折れは、補助カッターディスク
30を備えていない掘進機にも適用されることはもちろ
んである。
【0036】叙上の構成によって、前記三基の前胴要素
3A、3B、3Cは後胴4に対して個別に異なる方向
に、たとえば図7に示すように揺動させることが可能で
ある。図7の(a)、(b)、(c)ともにその上段は
平面図であり、下段は正面図である。本図では補助カッ
ターディスク30の図示を省略している。
【0037】図7(a)は三基の前胴要素3A、3B、
3Cともに同一方向(紙面向かって右方向)に揺動させ
た状態である。その状態で掘進すれば、掘削反力によっ
て掘進機1は右方向(矢印Rの方向)にカーブして進
む。したがって、掘進方向を曲げる場合に便利である。
【0038】図7(b)は中央の前胴要素3Bは揺動さ
せられておらず(後胴4と軸方向が一致している)、上
下端の前胴要素3A、3Cは互いに反対方向に揺動させ
られている。その状態で掘進すれば、掘削反力によって
掘進機1は矢印Gの方向に回転しつつ真っ直ぐ前方(矢
印F)に掘進する。したがって、掘進中に何らかの原因
で掘進機1が軸回りに回転する兆候があったときに修正
を加えうるので便利である。
【0039】図7(c)は両端の前胴要素3A、3Cが
図7(b)のそれと反対方向に揺動させられた状態であ
り、掘進機1をその軸回りに図7(b)のそれと反対に
H方向に回転させつつ真っ直ぐ前方(矢印F)に掘進す
ることができる。
【0040】また、前述のごとく(図7(b)および図
7(c))胴をその中心軸回りに回転させるだけでな
く、掘進方向を変化させつつ回転させることも可能であ
る。すなわち、たとえば図8(a)に示すように最下端
の前胴要素3Cのみを真っ直ぐにしたままで中央および
最上端の前胴要素3B、3Aを図8(b)で紙面向かっ
て右方向へ揺動させて掘進すると、掘進機1は右方向
(矢印R方向)へ掘進方向を変えつつ矢印J方向へ回転
する。この場合の回転は最下端の前胴要素3Cの中心軸
回りに生じる傾向がある。これは中央および最下端の前
胴要素3B、3Cを真っ直ぐにしたままで最上端の前胴
要素3Aのみを右方向へ揺動させて掘進する場合も同様
である。ただ回転および方向変換がより小さくなされ
る。
【0041】図1〜3および図7では掘進機1を上下に
長く連結しているが、水平方向に長く連結しても同等の
掘削法によって同等の作用が奏される。また、前述の実
施例では前胴要素を三基連結していたが、本発明ではと
くに三基に限定されることはなく、二基または四基以上
連結してもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明の掘進機は、掘進方向を変換(い
わば湾曲掘進)することができ、また、矩形シールド掘
進機をその掘進方向回りに回転させることもできる。さ
らに、回転させつつ掘進方向を変換することも可能であ
る。加えて、複数基の前胴要素のうち、たとえば、上側
の前胴要素を揺動させずに後胴軸方向に平行にし、下側
の前胴要素を揺動させて掘進すれば、上側の前胴要素
(揺動させない前胴要素)の胴軸まわりに回転させるこ
とも可能である。したがって、掘進方向およびトンネル
の傾斜等の修正が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の掘進機の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の掘進機の側面断面図である。
【図3】図2のII−II線断面図である。
【図4】図1の掘進機の前胴同士の連結機構およびシー
ル機構を示す一部切欠き部分斜視図である。
【図5】図1の掘進機の前胴同士の連結機構の他の例を
示す一部切欠き部分斜視図である。
【図6】前胴と後胴との嵌合を説明する概略斜視図であ
る。
【図7】図1の掘進機の中折れ状態を示す説明図であ
る。
【図8】図1の掘進機の中折れ状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1・・・掘進機 2・・・主カッターディスク 3・・・前胴 3A・・前胴要素 3B・・前胴要素 3C・・前胴要素 4・・・後胴 14・・・推進ジャッキ 15・・・中折れジャッキ 19・・・摺接フランジ 20・・・連結ピン 23・・・シール部材 25・・・溝部材 S・・・セグメント

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一列に連結された、それぞれ前面に主カ
    ッターディスクを備えた矩形断面を呈する複数基の前胴
    要素と、複数個の中折れジャッキによって前記複数基の
    前胴要素に連結された、複数基の前胴要素にほぼ対応す
    る断面形状を呈する一基の後胴と、シールド掘進機を前
    進させるための複数個の推進ジャッキとを備えており、
    前記複数個の中折れジャッキが後胴の内周縁に沿って配
    設されており、前記複数基の前胴要素それぞれが前記嵌
    合部を中心に前記列方向に垂直な方向に揺動させられる
    ように構成され、複数基の前胴要素が一体で前記列方向
    に揺動させられるように構成されてなる矩形シールド掘
    進機。
  2. 【請求項2】 前記後胴の前端と前胴要素の後端とが入
    れ子式に嵌合されてなる請求項1記載の矩形シールド掘
    進機。
  3. 【請求項3】 隣接する前記前胴要素同士が、互いの摺
    接フランジ同士を摺接しあい、且つ、ピン連結されるこ
    とによって互いに離間することなくそれぞれ揺動可能に
    されており、該ピンが、隣接する前記前胴要素のうちの
    一方に形成された孔と他方の前胴要素の摺接フランジに
    形成されたガイド用の長孔とに嵌合されてなる請求項1
    記載の矩形シールド掘進機。
  4. 【請求項4】 隣接する前記前胴要素同士が、互いの摺
    接フランジを摺接しあい、その摺接フランジの前端縁同
    士がガイド用の溝部材に嵌合されることによって互いに
    離間することなくそれぞれ揺動可能にされており、前記
    溝部材が隣接する前記摺接フランジの前端縁のうちの一
    方に取り付けられてなる請求項1記載の矩形シールド掘
    進機。
  5. 【請求項5】 前記前胴要素同士が相互に着脱自在に連
    結されてなる請求項1記載の矩形シールド掘進機。
  6. 【請求項6】 各主カッターディスクが相互に前胴要素
    の軸方向に干渉しない所定距離ずらして並設されてなる
    請求項1記載の矩形シールド掘進機。
  7. 【請求項7】 掘進機の前面の四隅に、少なくとも主カ
    ッターディスクの未掘削部を掘削するための主カッター
    ディスクより小径の補助カッターディスクが配設されて
    なる請求項1記載の矩形シールド掘進機。
  8. 【請求項8】 摺接する前胴要素の摺接フランジの一方
    の摺接面に、環状のシール部材が配設されてなる請求項
    3または4記載の矩形シールド掘進機。
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