JPH09292031A - 往復動用密封装置 - Google Patents

往復動用密封装置

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JPH09292031A
JPH09292031A JP8127899A JP12789996A JPH09292031A JP H09292031 A JPH09292031 A JP H09292031A JP 8127899 A JP8127899 A JP 8127899A JP 12789996 A JP12789996 A JP 12789996A JP H09292031 A JPH09292031 A JP H09292031A
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sealing
target fluid
contact angle
oil
projections
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JP8127899A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kanzaki
芳行 勘崎
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シールリップの摩擦力低減を図ると共に、耐摩
耗性向上を図る。 【解決手段】シールリップ6の相手部材4との接触面に
軸方向に所定距離だけ離間する一対の突起9,10を設
け、大気側の突起10の油側の接触角をβ2,大気側の
接触角をα2とした場合にβ2>α2に設定し、油側の
突起9の油側の接触角をβ1,大気側の接触角をα1と
した場合にβ2>β1>α1に設定したことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は往復動用の密封装置
に関し、特にシールリップの摺動面に複数の突起を設け
たものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の往復動用密封装置として
は、たとえば、図5(a)に示すようなものがある。すな
わち、軸方向に相対往復移動自在に設けられるハウジン
グ100と軸101間をシールするもので、ハウジング
100の軸孔102内周に固定される環状の密封装置本
体103と、密封装置本体103に一体的に取り付けら
れるシールリップ104とを備えている。
【0003】そして、このシールリップ104のリップ
摺動面には、圧力変動等による1段目突起105の接触
状態を安定化させるということを主目的として、2段目
突起106が設けられていた。各突起105,106の
軸101との大気側の接触角α、油側の接触角βは、各
段の突起105,106において、β2>α2,β1≧
β2>α1として密封性を高めていた。
【0004】この従来例の場合には、主たるシールは1
段目の突起105である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術の場合には、1段目突起105が油を掻き落
とすために、後段の2段目以降の突起106での潤滑不
足によって摩擦力が大きくなるという問題があった。
【0006】また、密封圧力が高くなると、シールリッ
プ104が軸に押し付けられるため、緊迫力が大きくな
って、必然的に摩擦力も大きくなるという問題がある。
【0007】また、図5(c)に示すように、シールリッ
プ107のリップ摺動面に摩擦低減のために、複数の微
細突起群108を設けたものも知られている。
【0008】しかし、このような従来の多段微細突起群
108で構成されるシールリップ107も、図5(e)に
示すように、同一形状の微細突起109を配列して油を
単に微細突起109間に保持し、それによる潤滑効果を
期待するだけで、積極的な油の導入とその効果を活用す
るものではなかった。各微細突起109の密封対象流体
側と大気側の接触角α,βは、ほぼ同じα1≒α2≒β
1≒β2か、あるいは上記従来例と同様にβ1≒β2≧
α2に設定されており、微細突起109間に油が導入さ
れなかった場合には、潤滑不足のために本来の摩擦低減
効果が得られない。
【0009】また、図5(f)に示すように、微細突起1
09先端の最大接触圧力(図中a)は、突起なしの場合
(図中b)より相当大きくなっているために、油膜が薄
くなるような使用条件では摩耗を促進してしまう。その
条件の中でも、密封圧力が高くなってシールリップ10
7の押付け力が増加すると、押付け力が増加した分、油
膜が薄くなって微細突起109間への油の導入が妨げら
れてしまい、さらに摩擦力の増加を助長する。
【0010】本発明は上記した従来技術の問題点を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
シールリップの摩擦力低減を図ると共に、耐摩耗性向上
を図り得る往復動用密封装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、軸方向に相対移動自在に設けら
れる2部材間をシールするもので、一方の部材に固定さ
れる環状の密封装置本体と、該密封装置本体から他方の
部材に向かって延びて他方の部材に摺動自在に接触する
シールリップとを備えた往復動用密封装置において、前
記シールリップの相手部材との接触面に、軸方向に所定
距離だけ離間する一対の突起を設け、該突起先端を相手
摺動面に摺動自在に接触させて突起間と相手摺動面間に
谷部空間を形成し、反密封対象流体側の突起の、密封対
象流体側の接触角をβ2とし、反密封対象流体側の接触
角をα2とした場合に、β2>α2に設定し、密封対象
流体側の突起の、密封対象流体側の接触角をβ1とし、
反密封対象流体側の接触角をα1とした場合に、β2>
β1>α1に設定したことを特徴とする。
【0012】本発明にあっては、一対の突起の特有の接
触角によって、密封すべき油等の流体を突起間に積極的
に導入し、流体の量不足を解消することによって一対の
突起の潤滑性を向上させ、摩擦を低減させる。流体の密
封は主に2段目の突起で行う。この点、主たるシールを
1段目の突起で行っている従来のものと相違している。
【0013】すなわち、シールリップに対して相手部材
が相対的に反密封対象流体側に移動した場合(押し行
程)、密封対象流体側の突起の密封対象流体側の接触角
β1の方が、反密封対象流体側の突起の密封対象流体側
の接触角β2より小さく、つまりβ1<β2となってい
るため、密封対象流体側の突起で形成される油膜の方が
反密封対象流体側の突起より厚くなり、その差の分だ
け、密封対象流体が突起間の谷部空間に流入する。
【0014】この谷部空間に流入した流体は、従来形状
に対して密封対象流体側の突起の反密封対象流体側及び
反密封対象流体側の突起の密封対象流体側と接触し、一
対の突起の潤滑性を向上させる。
【0015】一方、反密封対象流体側の突起の接触角が
β2>α2に設定されているので、谷部空間に流入した
流体が極端に薄い油膜でしか(又は厚い油膜としては)
外部に流出しない。
【0016】すなわち、密封対象流体側の突起の密封対
象流体側の接触角β1を小さく設定することによって、
シールリップに対して相手部材が相対的に反密封対象流
体側に移動した場合(押し行程)、密封対象流体側の突
起においては、反密封対象流体側の突起よりも厚い膜の
形成によって、また、反密封対象流体側の突起において
は突起間に導入された流体による潤滑性の向上によって
摩擦が低減される。
【0017】逆に、相手部材が相対的に密封対象流体側
に移動した場合には(引き行程)、突起間に導入された
油による潤滑性の向上によって、密封対象流体側の突起
の摩擦が低減される。
【0018】一対の両突起間に流体を積極的に流入さ
せ、両突起の潤滑性を向上させる方法は、従来品と比較
して密封対象流体側の突起の接触角をβ2>β1>α1
とする他に、その突起の先端に丸みのある形状とするこ
とが有効である。
【0019】すなわち、密封対象流体側の突起に丸みを
設定することによって、相手部材が相対的に反密封対象
流体側に移動するとき(押し行程)、密封対象流体側の
突起での膜厚の方が、その先端の丸みによって、反密封
対象流体側の突起より厚くなり、両突起間の谷部空間へ
流体を流入蓄積することができる。このため、両突起の
潤滑性が改善され、摩擦力が低減される。
【0020】また、一対の突起を、軸方向に複数組設け
たことを特徴とする。
【0021】このようにすれば、相手部材の相対的な往
復運動による流体膜形成によって各組の突起の潤滑が図
られるが、相手部材が相対的に反密封対象流体側へ移動
すると(押し行程)、密封対象流体側の突起と比べて反
密封対象流体側突起で形成される流体膜が薄くなり、つ
まり反密封対象流体側の突起によって流体膜が掻き落と
され、突起間の谷部空間に密封対象流体が流入蓄積され
る。このように2段1組の各突起間の谷部空間に積極的
に流体を蓄積する形状となっているために、各組の突起
は必ず流体と接して、潤滑性が良好となり低摩擦で摩耗
が少なくなる。
【0022】突起の高さは、最低限ほぼ1[μm]程度
の高さを有する微細突起であることが好ましい。
【0023】
【実施の形態】以下に本発明を図示の実施例に基づいて
説明する。
【0024】[実施の形態1]図1は本発明の実施の形
態1に係る往復動用密封装置を示している。この往復動
用密封装置1は、軸方向に相対移動自在に設けられる2
部材としてのハウジング2と、ハウジング2の軸孔3に
挿通される軸4との間をシールするものであり、ハウジ
ング2の軸孔3内周に固定される環状の密封装置本体と
しての金属環5と、金属環5から軸4に向かって延びて
外周面に摺動自在に接触するシールリップ6とを備えて
いる。
【0025】金属環5は断面略L字形状の環状部材で、
円筒状の外周嵌合部7と、この外周嵌合部7の一端から
半径方向内方に向かって延びる内向きフランジ部8と、
を備えている。
【0026】シールリップ6は合成ゴム等のゴム状弾性
材によって構成され、前記金属環5の外周嵌合部7と略
並行に延びるテーパ円筒形状で、大径の一端が内向きフ
ランジ部8の内端に固定され、小径のリップ先端部が軸
4外周に接触している。また、リップ先端部の背面には
ばね部材16が装着されている。
【0027】このシールリップ6の相手軸4との接触面
に、軸方向に所定距離だけ離間する一対の突起9,10
が設けられている。この突起9,10の軸方向断面形状
は、突起先端を頂点として軸方向密封対象流体側と反密
封対象流体側に傾斜する斜面を備えた略三角形状で、接
触角は各突起9,10の斜面と軸4外周とのなす角度で
設定される。この突起9,10先端は軸4表面に摺動自
在に接触して突起9,10間と軸4外周面間に断面三角
形状の谷部空間11が形成されている。
【0028】以下の説明では、密封対象流体側は油側
O、反密封対象流体側は大気側Aとし、油側Oの突起を
1段目突起9、大気側の突起を2段目突起10とし、さ
らに、軸4が油側Oから大気側Aに移動する場合を押し
行程(Pumping Stroke)、軸4が大気側Aから油側Oに
移動する場合を引き行程(Motoring Stroke)として説
明するものとする。
【0029】本発明では、図1(b)に示すように、2段
目突起10の大気側Aの接触角をα2とし、油側Oの接
触角をβ2とした場合に、β2をα2より大きくなるよ
うに設定し(α2<β2)、1段目突起9の油側Oの接
触角をβ1とし、大気側A(谷部空間11側)の接触角
をα1とした場合に、β2>β1>α1となるように設
定している。α1とα2は、ほぼα1=α2に設定され
ている。
【0030】本発明にあっては、上記した一対の1段
目,2段目突起9,10の特有の接触角によって、密封
すべき油等の流体を1段目,2段目突起9,10間の谷
部空間11に積極的に導入し、流体の量不足を解消する
ことによって1段目,2段目突起9,10の潤滑性を向
上させ、摩擦を低減させる。流体の密封は主に2段目突
起10で行う。この点、従来の1段目突起9によって主
たるシールを行うものと相違している。
【0031】すなわち、軸4が大気側Aへ摺動する押し
行程では、1段目突起9より2段目突起10に形成され
る油膜が薄くなり、つまり2段目突起10によって油膜
が掻き落とされるため、1段目,2段目突起9,10間
の谷部空間11に油が導入される。
【0032】この谷部空間11に導入された油によっ
て、1段目突起9の大気側A及び2段目突起10の油側
Oの潤滑性が向上され、摩擦が低減される。
【0033】すなわち、1段目突起9の油側の接触角β
1を小さく設定することによって、押し行程では、1段
目突起9では厚い油膜の形成によって、2段目突起10
では谷部空間11に導入された油による潤滑性の向上に
よって摩擦が低減される。逆に、軸4が油側Oへ摺動す
る引き行程では、谷部空間11に導入された油による潤
滑性の向上によって、1段目突起9の摩擦が低減され
る。
【0034】従来の形状においては、1段目突起9が油
を掻き落とすために2段目突起10の潤滑性が悪く摩擦
力と摩耗が大きい。これに対して、本発明の形状は、積
極的に2段目突起10まで油を供給することによって摩
擦力と摩耗を低減している。
【0035】一方、本発明にあっては、シールリップ6
の片持ち構造となっているので、1段目突起9と2段目
突起10の緊迫力は密封圧力の増加に伴って軸中心方向
に押し付けられて増加する。このとき、シールリップ6
は厚みを持っているので、この厚み部分に圧力が大気側
軸方向の向きに作用してシールリップ6は圧縮力を受け
るが、シールリップ6は外周側から圧力で押されている
ため、軸4の中心方向へ折れ曲がるように変位し、2段
目突起10部分は軸中心方向にさらに押される。このた
め、2段目突起10の緊迫力が油側の1段目突起9に比
べて大きくなり、シールが確実になる効果がある。
【0036】さらに、自由状態で1段目突起9の内径を
2段目突起10の内径と同等か、より大きく設定して軸
4に接触させることによって、2段目突起10によるシ
ール性向上を図ることが好ましい。
【0037】上記実施の形態では、ほぼα1=α2に設
定しているが、α1<α2としてもよく、またα1>α
2としてもよい。α1>α2に設定すれば、シールリッ
プ6に対して軸4が相対的に油側Oに移動する引き行程
のとき、1段目突起9を通過して油側Oへ戻る流量が少
なくなり、繰り返し往復運動によって、谷部空間11へ
の流体蓄積がより助長されることになる。
【0038】ー実験例ー 図5(a)に示される従来形状のサンプルAと、図1に示
される本発明の形状のサンプルBを用いて、表1に示す
軸4となす接触角になるように作成し、摩擦力を計測し
た。
【0039】
【表1】 試験は、図2に示す装置で行った。
【0040】サンプルSはチャンバ20の下部に装着
し、その上部に油21を入れる。サンプルSのシールリ
ップは軸22表面と表1の接触角をなして接触してい
る。この状態で、軸22を上下方向に正弦波で加振し、
そのときの摩擦力をロードセル等の力検出器23で計測
した。
【0041】試験条件は、油種;パラフィン系鉱油、ロ
ッドストローク;50[mm]、往復周波数;1.2
[Hz]、チャンバー内圧力;0[MPa](大気開
放)、温度;25[°C]とした。
【0042】得られた結果を、図2(b),(c)にストロ
ーク位置と摩擦力の関係で示し、表2に、図2(b),
(c)で求められるストローク中央位置での片側平均摩擦
力を示す。
【0043】
【表2】 従来形状のサンプルAと本発明のサンプルBを比較する
と、図2(b),(c)に示すように、摩擦力が本発明のサ
ンプルBにおいて格段に低減されていることが明らかで
あり、表2によると、その片側平均摩擦力はおよそ半減
されている。
【0044】[実施の形態2]図3には、本発明の実施
の形態2が示されている。
【0045】一対の1段目突起29と2段目突起突起1
0間の谷部空間11に流体を積極的に流入させ、両突起
29,10の潤滑性を向上させる方法として、図3に示
すように、1段目突起29の先端を丸み29aを有する
形状としたものである。
【0046】丸み29aとしては、たとえば曲率半径R
を、型成形可能なR≧0.03[mm]程度に設定する
ことが有効であり、好ましくは、R≧0.3[mm]と
する。
【0047】1段目突起29に丸み29aを付けること
によって、軸4が相対的に大気側Aに移動する押し行程
において、1段目突起29での膜厚の方が、その先端の
丸み29aによって、2段目突起10より厚くなり、両
突起29,10間の谷部空間11へ流体を流入蓄積する
ことができる。このため、両突起29,10の潤滑性が
改善され、摩擦力が低減される。
【0048】その他の構成及び作用については、上記実
施の形態1と同一のため、同一の構成部分については同
一の符号を付して、その説明は省略する。
【0049】[実施の形態3]図4には、本発明の実施
の形態3にかかる往復動用密封装置が示されている。
【0050】この実施の形態3では、シールリップ12
の軸4との接触部の全領域にわたり、図4(c)に示すよ
うに、油側Oに最も近い一組の突起の内、2段目突起1
4と軸4との接触角α2,β2を、α2<β2とし、1
段目突起13と軸4との接触角α1,β1をβ2>β1
>α1とし、これら1段目,2段目突起13,14を一
組として、複数組の微細突起群15を突起高さ5〜50
[μm]の範囲内で形成したものである。この微細突起
群15の背面にばね部材16が装着されている。
【0051】突起高さは5〜50[μm]が好適である
が、最低限1[μm]程度の高さがあればよく、50
[μm]以上でもよい。
【0052】その他の構成は実施の形態1と同一である
ので、同一の構成部分については同一の符号を付して説
明を省略する。
【0053】本実施の形態3の往復動用密封装置では、
軸4と接触摺動する1対2段の微細突起13,14を基
本とする複数組の微細突起群15において、軸4が大気
側Aへ摺動する押し行程では、1段目突起13と比べて
2段目突起14で形成される油膜が薄くなり、つまり2
段目突起14によって油膜が掻き落とされ、1段目,2
段目突起13,14間の谷部空間17に油が流入蓄積さ
れる。このように2段1組の各突起13,14間の谷部
空間17に積極的に流体を蓄積する形状となっているた
めに、各組の突起13,14は必ず流体と接して、潤滑
性が良好となり低摩擦で摩耗が少なくなる。
【0054】図5(c)に示した従来のシールリップの微
細突起群においては、積極的に突起間に油を導入する形
状となっていないために、接触摺動領域内で潤滑不足に
陥りやすく、摩擦力が増加し摩耗しやすい。特に、大気
側の接触域の突起では、油側に近い突起で油が阻止され
るために、潤滑不足となって摩耗しやすい。また、密封
圧力が増大した場合には、摺動によって発生する油膜が
薄くなるために、突起の摩耗が促進されやすい。
【0055】これに対して、本発明の微細突起群15に
おいては、2段1組の微細突起13,14間に油を蓄積
する形状となっているために、各微細突起13,14は
必ず油と接し、潤滑性が良好で低摩擦で摩耗が少ないと
いう効果をもたらす。
【0056】なお、上記各実施の形態では、シールリッ
プ12が軸4に対して接触する場合を例にとって説明し
たが、密封装置本体が軸に固定されシールリップ12が
ハウジング2内周側に接触摺動するアウターシールにつ
いても同様に適用することができる。
【0057】また、上記各実施の形態ではいわゆるオイ
ルシールを例にとって説明したが、これに限定されるも
のではなく、Uパッキン等の成形パッキン等、シールリ
ップを備えた往復動用の密封装置全般に広く適用するこ
とができる。
【0058】また、密封対象流体としては油に限定され
るものではなく、水や各種薬品類等種々の液体あるいは
気体のシールに使用可能である。また、反密封対象流体
としては、大気開放に限られず、各種気体等の場合でも
適用可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような効果を得ることができる。
【0060】[請求項1]特有の接触角構造を有する一
対の突起を設けたため、突起間に油等の流体を積極的に
導入蓄積してシールリップ摺動面の潤滑性を向上させ、
摩擦力及び摩耗の低減を図ることができる。
【0061】[請求項2]また、密封対象流体側の突起
に丸みを設定することによって、相手部材が相対的に反
密封対象流体側に移動するとき、密封対象流体側の突起
での膜厚の方が、その先端の丸みによって、反密封対象
流体側の突起より厚くなり、両突起間の谷部空間へ流体
を流入蓄積することができる。このため、両突起の潤滑
性が改善され、摩擦力が低減される。
【0062】[請求項3]また、一対の突起を、軸方向
に複数組設ければ、順次、反密封対象流体側の突起間へ
流体の流入が拡大され、各組の突起は必ず流体と接し潤
滑性が良好で低摩擦で摩耗が少ない。
【0063】[請求項4]突起を最低限ほぼ1[μm]
程度の高さを有する微細突起であれば接触角を選択した
効果がある。また、微細突起間の谷部空間の容積は小さ
く、瞬時に谷部空間に流体を導入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る往復動用密
封装置を示すもので、同図(a)は要部断面図、同図(b)
はシールリップの接触状態を示す図である。
【図2】図2は図1の装置の実験装置を示す図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態2に係る往復動用密
封装置を示すもので、同図(a)は要部断面図、同図(b)
はシールリップの接触状態を示す図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態3に係る往復動用密
封装置を示すもので、同図(a)は要部断面図、同図(b)
はシールリップの接触状態を示す図、同図(c)は接触部
の拡大図である。
【図5】図5は従来の往復動用密封装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 往復動用密封装置 2 ハウジング 3 軸孔 4 軸 5 金属環(密封装置本体) 6 シールリップ 7 円筒状嵌合部 8 内向きフランジ部 9 突起 10 突起 11 谷部空間 12 シールリップ 13 微細突起 14 微細突起 15 微細突起群 16 ばね 20 チャンバ 21 油 22 軸 23 力検出器 29 突起 29a 丸み O 油側(密封対象流体側) A 大気側(反密封対象流体側) S 試料 α1,α2 接触角(大気側) β1,β2 接触角(油側)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に相対移動自在に設けられる2部材
    間をシールするもので、一方の部材に固定される環状の
    密封装置本体と、該密封装置本体から他方の部材に向か
    って延びて他方の部材に摺動自在に接触するシールリッ
    プとを備えた往復動用密封装置において、 前記シールリップの相手部材との接触面に、軸方向に所
    定距離だけ離間する一対の突起を設け、該突起先端を相
    手摺動面に摺動自在に接触させて突起間と相手摺動面間
    に谷部空間を形成し、 反密封対象流体側の突起の、密封対象流体側の接触角を
    β2とし、反密封対象流体側の接触角をα2とした場合
    に、β2>α2に設定し、 密封対象流体側の突起の、密封対象流体側の接触角をβ
    1とし、反密封対象流体側の接触角をα1とした場合
    に、β2>β1>α1に設定したことを特徴とする往復
    動用密封装置。
  2. 【請求項2】軸方向に相対移動自在に設けられる2部材
    間をシールするもので、一方の部材に固定される環状の
    密封装置本体と、該密封装置本体から他方の部材に向か
    って延びて他方の部材に摺動自在に接触するシールリッ
    プとを備えた往復動用密封装置において、 前記シールリップの相手部材との接触面に、軸方向に所
    定距離だけ離間する一対の突起を設け、該突起先端を相
    手摺動面に摺動自在に接触させて突起間と相手摺動面間
    に空間を形成し、 反密封対象流体側の突起の、密封対象流体側の接触角を
    β2とし、反密封対象流体側の接触角をα2とした場合
    に、β2>α2に設定し、 密封対象流体側の突起先端に丸みを持たせたことを特徴
    とする往復動用密封装置。
  3. 【請求項3】一対の突起を、軸方向に複数組設けたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の往復動用密封装
    置。
  4. 【請求項4】突起の高さは、最低限ほぼ1[μm]程度
    の高さを有する微細突起である請求項3に記載の往復動
    用密封装置。
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