JPH09293231A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH09293231A
JPH09293231A JP10274896A JP10274896A JPH09293231A JP H09293231 A JPH09293231 A JP H09293231A JP 10274896 A JP10274896 A JP 10274896A JP 10274896 A JP10274896 A JP 10274896A JP H09293231 A JPH09293231 A JP H09293231A
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JP
Japan
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magnetic
recording medium
magnetic layer
powder
layer
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Application number
JP10274896A
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English (en)
Inventor
Nobuo Yamazaki
信夫 山崎
Shinji Saito
真二 斉藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電磁変換特性、特に高密度記録特性が格段に改
良された磁気記録媒体、中でもディスク状の磁気記録媒
体を提供すること。 【解決手段】非磁性支持体上に実質的に非磁性である下
地層と強磁性Baフェライト粉末を結合剤中に分散して
なる磁性層をこの順に設けてなる磁気記録媒体におい
て、前記磁性層の膜面に対し垂直方向からの測定で、抗
磁力Hcpが2000Oe〜3500Oe、反磁場補正
後の角形比SQpが0.80以上であって、上記強磁性
Baフェライト粉末のBaとFeの比率Fe/Baがモ
ル比で10.0〜14.0であることを特徴とする磁気
記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁性層と非磁性層で
ある下地層を有し、最上層にBaフェライト微粉末を含
む高密度記録用の磁気記録媒体、特にディスク状磁気記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体、特に磁気ディスクの分野
において、Co変性酸化鉄を用いた2MBのMF−2H
Dフロッピーディスクがパーソナルコンピュータに標準
搭載されようになった。しかし扱うデータ容量が急激に
増加している今日において、その容量は十分とは言えな
くなり、フロッピーディスクの大容量化が望まれてい
た。
【0003】従来、磁気記録媒体には酸化鉄、Co変性
酸化鉄、CrO2 、強磁性金属粉末、六方晶系フェライ
ト粉末を結合剤中に分散した磁性層を非磁性支持体に塗
設したものが広く用いられる。この中でも強磁性金属微
粉末と六方晶系フェライト微粉末は高密度記録特性に優
れていることが知られている。高密度記録特性に優れる
強磁性金属微粉末を用いた大容量ディスクとしては10
MBのMF−2TD、21MBのMF−2SDまたは六
方晶フェライトを用いた大容量にディスクとしては4M
BのMF−2ED、21MBフロプティカルなどがある
が、容量、性能的に十分とは言えなかった。このような
状況に対し、高密度記録特性を向上させる試みが多くな
されている。以下にその例を示す。
【0004】ディスク状磁気記録媒体の特性を向上させ
るために、特開昭64−84418には酸性基とエポキ
シ基と水酸基を有する塩化ビニル樹脂を用いることが、
特公平3−12374にはHc1000Oe以上、比表面
積25〜70m2/gの金属微粉末を用いることが、特公平
6ー28106には磁性体の比表面積と磁化量を定め、
研磨剤を含ませることが提案されている。
【0005】ディスク状磁気記録媒体の耐久性を改善さ
せるために、特公平7−85304には不飽和脂肪酸エ
ステルとエーテル結合を有する脂肪酸エステルを用いる
ことが、特公平7ー70045には分岐脂肪酸エステル
とエーテル結合を有する脂肪酸エステルを用いること
が、特開昭54−124716にはモース硬度6以上の
非磁性粉末と高級脂肪酸エステルとが含ませることが、
特公平7−89407には潤滑剤を含む空孔の体積と表
面粗さを0.005〜0.025μmとすることが、特
開昭61−294637には低融点と高融点の脂肪酸エ
ステルを用いることが、特公平7ー36216には磁性
層厚みに対し1/4〜3/4の粒径の研磨剤と低融点の
脂肪酸エステルを用いることが、特開平3−20301
8には酸化クロムとAlを含むメタル磁性体を用いるこ
とが提案がなされている。
【0006】非磁性の下地層や中間層を有するディスク
状磁気記録媒体の構成として、特開平3ー120613
には導電層と金属微粉末を含む磁性層を有する構成が、
特開平6−290446には1μm以下の磁性層と非磁
性層を有する構成が、特開昭62−159337にはカ
ーボン中間層と潤滑剤を含む磁性層からなる構成が、特
開平5−290358にはカーボンサイズを規定した非
磁性層を有する構成が提案されている。
【0007】一方、最近になり薄層磁性層と機能性非磁
性層からなるディスク状磁気記録媒体が開発され、10
0MBクラスのフロッピーディスクが登場している。こ
れらの特徴を示すものとして、特開平5−109061
にはHcが1400Oe以上で厚さ0.5μm以下の磁
性層と導電性粒子を含む非磁性層を有する構成が、特開
平5−197946には磁性層厚より大きい研磨剤を含
む構成が、特開平5−290354には磁性層厚が0.
5μm以下で、磁性層厚の厚み変動を±15%以内と
し、表面電気抵抗を規定した構成が、特開平6−684
53には粒径の異なる2種の研磨剤を含ませ、表面の研
磨剤量を規定した構成が提案されている。
【0008】しかしながら、急速なディスク状磁気記録
媒体の高密度化にともない、このような技術をもってし
ても満足な電磁変換特性、高密度記録特性を得ることが
難しくなってきていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電磁変換特
性、特に高密度記録特性が格段に改良された磁気記録媒
体、中でもディスク状の磁気記録媒体を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは電磁変換特
性が良好な磁気記録媒体を得るために鋭意検討した結
果、以下のような媒体とすることで、本発明の目的であ
る、優れた高密度記録特性が得られることを見いだし、
本発明に至ったものである。すなわち、本発明は、非磁
性支持体上に実質的に非磁性である下地層と強磁性Ba
フェライト粉末を結合剤中に分散してなる磁性層をこの
順に設けてなる磁気記録媒体において、前記磁性層の膜
面に対し垂直方向からの測定で、抗磁力Hcpが200
0Oe〜3500Oe、反磁場補正後の角形比SQpが
0.80以上であって、上記強磁性Baフェライト粉末
のBaとFeの比率Fe/Baがモル比で10.0〜1
4.0であることを特徴とする磁気記録媒体であり、こ
れにより従来の技術では得ることができなかった優れた
高密度特性と優れた耐久性を併せ持つ磁気記録媒体を得
ることができる。
【0011】更に本発明は、前記SQpが0.85以上
で、磁化反転体積が0.5×10-1 7 ml〜1.5 ×10
-17 mlで、強磁性Baフェライト粉末の板状比(板径
/板厚)が3.5〜5であり、かつ形状がディスク状で
あることが好ましい。尚、本願明細書において、Hc
p、SQpとは磁性層の膜面に対し垂直方向から測定さ
れる抗磁力、角形比を各々意味する。
【0012】〔構成要件と効果の関係〕高密度での特性
は基本的には出力とノイズが優れることが重要である。
高密度記録には線記録密度を上げる必要があり短波長記
録になる。短波長記録での再生出力は垂直方向に異方性
を有する媒体が、抗磁力Hcpはヘッドで記録できる限
り高い方が有利であることは良く知られている。ノイズ
を低くするには使用する強磁性粒子サイズを小さくする
のが有利であることも良く知られている。更に六方晶フ
ェライトを用いた場合、垂直方向に充分配向するには粒
子板状比を大きくするのが有利だが、粒子間の相互作用
が大きくなって、結果的に微粒子使用の割にノイズは改
良されなくなることも知られている。本発明はBaフェ
ライト粉末を用いた垂直配向媒体では使用するBaフェ
ライトのFe/Ba(モル比)が短波長での出力増加に
大きく影響することを見いだし、特定範囲、即ちFe/
Ba(モル比)を10.0〜14.0に設定することで
従来知見で得られる以上の出力が得られた。Fe/Ba
(モル比)と短波長出力の関係は、前者が本発明の範囲
から外れた10.0未満ではFeを置換する元素が多く
なり、また14.0を越えるとスピネル成分が増加し、
いずれもBaフェライト粒子本来の異方性が乱れ、記録
磁化に悪影響する為と考えているが、現在証明は出来て
いない。
【0013】更に本発明は出力向上とノイズの改良の為
にBaフェライト粉末板状比をある所定範囲に設定する
ことで粒子間相互作用を抑制し、Baフェライト粒子サ
イズに見合った磁化反転体積とすることが出来、より高
いSQpと低ノイズを両立させることに成功した。 〔本発明の好ましい実施態様〕本発明の磁気記録媒体の
Hcpは2000Oe〜3500Oeであり、好ましく
は2200Oe〜3000Oeである。Hcpはヘッド
で記録できる限り高い方が好ましい。Hcpが2000
Oe未満では本発明が目標とする高密度特性は得られな
い。もちろんこのHcpでも充分に記録できるヘッドの
使用が前提である。Hcpが3500Oeを越えると将
来的には不明だが、充分に記録できるヘッドは現在見あ
たらない。垂直方向から測定したSQ、即ちSQpは出
力的には高いほど好ましい。0.8未満では高密度での
出力が充分ではなく、本発明の目標とする性能は出せな
い。SQpの上限は理論上は1であるが、本願のような
微粒子磁性体の集合体である媒体の場合は0.95程度
が上限と思われる。Baフェライトを用いた磁気記録媒
体の場合、SQpを高くしすぎると粒子間相互作用が大
きくなりノイズが高くなる弊害があるが、これについて
は後述する。
【0014】本発明に使用するBaフェライトはその元
素組成のFe/Ba(モル比)が10.0〜14.0で
ある。10.0未満ではFeを置換する元素が増える為
Hcpを2000Oe以上出しにくい。また飽和磁化が
減少する傾向がある。更に原因は分からないがHcp・
飽和磁化が低い以上に高密度出力が低く、おそらくBa
フェライト粒子の異方性が乱れる為と思われる。Fe/
Ba(モル比)が14.0を越えると飽和磁化は高くな
るが、高密度出力が低い。スピネル成分が多くなること
による異方性の乱れが影響すると思われる。Fe/Ba
(モル比)の更に好ましい範囲は10.5〜13.0で
ある。
【0015】SQpは高いほど出力は高くなるが、良く
知られている様にスタッキングと呼ばれるBaフェライ
ト粒子の積層構造を作りやすくなる。特にSQpが0.
85以上ではこの現象が発生し、ノイズが増加してしま
う。SQpの増加の為にはBaフェライト粉末の板状比
(板径/板厚)を大きくすることが有効であるが、スタ
ッキングを抑制する為にはそれほど板状比は大きく出来
ない。本発明で検討した結果、板状比3.5〜5.0が
適正SQp(高出力)と低ノイズの両立範囲である。
【0016】ノイズ低減の為には磁化反転体積を小さく
する必要がある。磁化反転体積は磁化が反転する際の単
位であり、ノイズと良く対応する。本発明の場合0.5
×10-17 ml〜1.5×10-17 mlが好ましい。更
に好ましくは0.7×10-1 7 ml〜1.2×10-17
である。0.5×10-17 ml未満では熱的な擾乱を受
けやすく高出力が得られない。1.5×10-17 mlを
越えるとノイズが高くなり本発明の高性能磁気記録媒体
が得られない。
【0017】〔Baフェライト粉末〕本発明の磁性層に
含まれるBaフェライトは所定の原子以外にAl、S
i、S、Sc、Ti、V、Cr、Cu、Y、Mo、R
h、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、
Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、N
d、P、Co、Mn、Zn、Ni、Sr、B、Ge、N
bなどの原子を含んでもかまわない。一般にはCo−T
i、Co−Ti−Zr、Co−Ti−Zn、Ni−Ti
−Zn、Nb−Zn−Co、SbーZn−Co、Nb−
Zn等の元素を添加した物を使用することができる。原
料・製法によっては特有の不純物を含有するものもあ
る。これら元素の中でもCo−Ti−Zn−Ni、Al
−Nb、Mn−Sn等が重要であり、Fe原子に対し、
1〜30原子%の範囲で用いられる。
【0018】比表面積は概ね粒子板径と板厚からの算術
計算値と符号する。結晶子サイズはは50〜450Å、
好ましくは100〜350Åである。粒子板径・板厚の
分布は通常狭いほど好ましい。数値化は困難であるが粒
子TEM写真より500粒子を無作為に測定する事で比
較できる。分布は正規分布ではない場合が多いが、計算
して平均サイズに対する標準偏差で表すと通常、σ/平
均サイズ=0.1〜2.0、好ましくは0.1〜0.5
である。粒子サイズ分布をシャープにするには粒子生成
反応系をできるだけ均一にすると共に、生成した粒子に
分布改良処理を施すことも行われている。たとえば酸溶
液中で超微細粒子を選別的に溶解する方法等も知られて
いる。Baフェライト粉末で測定される抗磁力Hcは5
00Oe〜5000Oe程度まで作成できる。Hcは高い方
が高密度記録に有利であるが、記録ヘッドの能力で制限
される。通常、800Oe〜4000Oe程度であるが、本
発明の場合、好ましくは1800〜3500Oeである。
ヘッドの飽和磁化が1.4テスラを越える場合は、20
00Oe以上にすることが好ましい。Hcは粒子サイズ
(板径・板厚)、含有元素の種類と量、元素の置換サイ
ト、粒子生成反応条件等により制御できる。飽和磁化σ
sは40emu/g〜80emu/gである。σsは高
い方が好ましいが微粒子になるほど小さくなる傾向があ
る。σs改良のためマグネトプランバイトフェライトに
スピネルフェライトを複合する事、含有元素の種類と添
加量の選択等が良く知られている。Baフェライト粉末
を分散する際にBaフェライト粒子表面を分散媒、ポリ
マーに合った物質で処理することも行われている。表面
処理材は無機化合物、有機化合物が使用される。主な化
合物としてはSi、Al、P、等の酸化物または水酸化
物、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリン
グ剤が代表例である。量はBaフェライト粉末に対して
0.1〜10重量%である。磁性体のpHも分散に重要
である。通常4〜12程度で分散媒、ポリマーにより最
適値があるが、媒体の化学的安定性、保存性から6〜1
0程度が選択される。Baフェライト粉末に含まれる水
分も分散に影響する。分散媒、ポリマーにより最適値が
あるが、通常、0.01〜2.0重量%が選ばれる。B
aフェライト粉末の製法としては、酸化バリウム・酸
化鉄・鉄を置換する金属酸化物とガラス形成物質として
酸化ホウ素等を所望のフェライト組成になるように混合
した後、溶融し、急冷して非晶質体とし、次いで再加熱
処理した後、洗浄・粉砕してバリウムフェライト結晶粉
体を得るガラス結晶化法、バリウムフェライト組成金
属塩溶液をアルカリで中和し、副生成物を除去した後、
100℃以上で液相加熱した後、洗浄・乾燥・粉砕して
バリウムフェライト結晶粉体を得る水熱反応法、バリ
ウムフェライト組成金属塩溶液をアルカリで中和し、副
生成物を除去した後、乾燥し、1100℃以下で処理
し、粉砕してバリウムフェライト結晶粉体を得る共沈法
等があるが、本発明は製法を選ばない。
【0019】〔下地層〕本発明の下地層は基本的には結
合剤と非磁性粉末とからなる。以下、下地層を下層また
は非磁性層ともいう。非磁性粉末としては、カーボンブ
ラックが添加剤として含まれるが、以下の非磁性無機粉
末とカーボンブラックとは異なる範疇とする。下地層に
用いられる非磁性無機粉末は、例えば、金属酸化物、金
属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属
硫化物、等の無機質化合物から選択することができる。
無機化合物としては例えばα化率90%以上のα−アル
ミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、炭
化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、ゲ
ータイト、コランダム、窒化珪素、チタンカーバイト、
酸化チタン、二酸化珪素、酸化スズ、酸化マグネシウ
ム、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ
素、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二硫化モリブデンなどが単独または組合せで
使用される。特に好ましいのは、入手の容易さ、コス
ト、粒度分布の小ささ、機能付与の手段が多いこと等か
ら、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウムで
あり、更に好ましいのは二酸化チタン、α酸化鉄であ
る。これら非磁性無機粉末の粒子サイズは0.005〜
2μm が好ましいが、必要に応じて粒子サイズの異なる
非磁性無機粉末を組み合わせたり、単独の非磁性無機粉
末でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせることも
できる。とりわけ好ましいのは非磁性無機粉末の粒子サ
イズは0.01μm 〜0.2μm である。特に、非磁性
無機粉末が粒状金属酸化物である場合は、平均粒子径
0.08μm 以下が好ましく、針状金属酸化物である場
合は、長軸長が0.3μm 以下が好ましい。タップ密度
は0.05〜2g/ml、好ましくは0.2〜1.5g/mlで
ある。非磁性無機粉末の含水率は0.1〜5重量%、好
ましくは0.2〜3重量%、更に好ましくは0.3〜
1.5重量%である。非磁性無機粉末のpHは2〜11
であるが、pHは5.5〜10の間が特に好ましい。非
磁性無機粉末の比表面積は1〜100m2/g、好ましくは
5〜80m2/g、更に好ましくは10〜70m2/gである。
非磁性無機粉末の結晶子サイズは0.004μm 〜1μ
m が好ましく、0.04μm 〜0.1μm が更に好まし
い。DBP(ジブチルフタレート)を用いた吸油量は5
〜100ml/100g 、好ましくは10〜80ml/100g 、更
に好ましくは20〜60ml/100g である。比重は1〜1
2、好ましくは3〜6である。形状は針状、球状、多面
体状、板状のいずれでも良い。
【0020】強熱減量は20重量%以下であることが好
ましく、本来ないことが最も好ましいと考えられる。本
発明に用いられる上記非磁性無機粉末のモース硬度は4
以上、10以下のものが好ましい。これらの粉体表面の
ラフネスファクターは0.8〜1.5が好ましく、更に
好ましいラフネスファクターは0.9〜1.2である。
非磁性無機粉末のSA(ステアリン酸)吸着量は1〜2
0μmol /m2、好ましくは2〜15μmol/m2、さらに好
ましくは3〜8μmol/m2である。非磁性無機粉末の25
℃での水への湿潤熱は200erg/cm2 〜600erg/cm2
がの範囲にあることが好ましい。また、この湿潤熱の範
囲にある溶媒を使用することができる。pHは3〜6の
間にあることが好ましい。非磁性無機粉末の水溶性Na
は0〜150ppm 、水溶性Caは0〜50ppm である。
【0021】これらの非磁性無機粉末の表面にはAl2
3 、SiO2 、TiO2 、ZrO 2 、SnO2 、Sb
23 、ZnO、Y23 で表面処理することが好まし
い。特に分散性に好ましいのはAl23 、SiO2
TiO2、ZrO2 であるが、更に好ましいのはAl2
3 、SiO2 、ZrO2 である。これらは組み合わせ
て使用しても良いし、単独で用いることもできる。ま
た、目的に応じて共沈させた表面処理層を用いても良い
し、先ずアルミナで処理した後にその表層をシリカで処
理する方法、またはその逆の方法を採ることもできる。
また、表面処理層は目的に応じて多孔質層にしても構わ
ないが、均質で密である方が一般には好ましい。
【0022】本発明の下地層に用いられる非磁性無機粉
末の具体的な例としては、昭和電工製ナノタイト、住友
化学製HIT−100、ZA−G1、戸田工業社製αヘ
マタイトDPN−250、DPN−250BX、DPN
−245、DPN−270BX、DBN−SA1、DB
N−SA3、石原産業製酸化チタンTTO−51B、T
TO−55A、TTO−55B、TTO−55C、TT
O−55S、TTO−55D、SN−100、αヘマタ
イトE270、E271、E300、E303、チタン
工業製酸化チタンSTT−4D、STT−30D、ST
T−30、STT−65C、αヘマタイトα−40、テ
イカ製MT−100S、MT−100T、MT−150
W、MT−500B、MT−600B、MT−100
F、MT−500HD、堺化学製FINEX−25、B
F−1、BF−10、BF−20、ST−M、同和鉱業
製DEFIC−Y、DEFIC−R、日本アエロジル製
AS2BM、TiO2P25、宇部興産製100A、5
00A、及びそれを焼成したものが挙げられる。
【0023】特に好ましい非磁性無機粉末は二酸化チタ
ンとα−酸化鉄である。α−酸化鉄(ヘマタイト)は以
下のような諸条件の基で実施される。即ち、本発明にお
けるα−Fe23 粒子粉末は、通常の第一鉄水溶液
に等量以上水酸化アルカリ水溶液を加えて得られる水酸
化第一鉄コロイドを含む懸濁液をpH11以上にて80
℃以下の温度で酸素含有ガスを通気して酸化反応を行う
事により針状ゲータイト粒子を生成させる方法、第一
鉄塩水溶液と炭酸アルカリ水溶液とを反応させて得られ
るFeCO3 を含む懸濁液に酸素含有ガスを通気して酸
化反応を行うことにより紡錘状を呈したゲータイト粒子
を生成させる方法、第一鉄塩水溶液に等量未満の水酸
化アルカリ水溶液または炭酸アルカリ水溶液を添加して
得られる水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩水溶液に
酸素含有ガスを通気して酸化反応を行う事により針状ゲ
ータイト核粒子を生成させ、次いで、該針状ゲータイト
核粒子を含む第一鉄塩水溶液に、該第一鉄塩水溶液中の
Fe2+に対し等量以上の水酸化アルカリ水溶液を添加し
た後、酸素含有ガスを通気して前記針状ゲータイト核粒
子を成長させる方法、及び第一鉄水溶液と等量未満の
水酸化アルカリまたは炭酸アルカリ水溶液を添加して得
られる水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩水溶液に酸
素含有ガスを通気して酸化反応を行う事により針状ゲー
タイト核粒子を生成させ、次いで、酸性乃至中性領域で
前記針状ゲータイト核粒子を成長させる方法等により得
られた針状ゲータイト粒子を前駆体粒子とする。
【0024】尚、ゲータイト粒子の生成反応中に粒子粉
末の特性向上等の為に通常添加されているNi、Zn、
P、Si等の異種元素が添加されていても支障はない。
前駆体粒子である針状ゲータイト粒子を200〜500
℃の温度範囲で脱水するか、必要に応じて、更に350
〜800℃の温度範囲で加熱処理により焼き鈍しをして
針状α−Fe23 粒子を得る。尚、脱水または焼き鈍
しされる針状ゲータイト粒子の表面にP、Si、B、Z
r、Sb等の焼結防止剤が付着していても支障はない。
350〜800℃の温度範囲で加熱処理により焼き鈍し
をするのは、脱水されて得られた針状α−Fe23
子の粒子表面に生じている空孔を焼き鈍しにより、粒子
の極表面を溶融させて空孔をふさいで平滑な表面形態と
させる事が好ましいからである。
【0025】本発明において用いられるα−Fe23
粒子粉末は前記脱水または焼き鈍しをして得られた針状
α−Fe23 粒子を水溶液中に分散して懸濁液とし、
Al化合物を添加しpH調整をして前記α−Fe23
粒子の粒子表面に前記添加化合物を被覆した後、濾過、
水洗、乾燥、粉砕、必要により更に脱気・圧密処理等を
施す事により得られる。用いられるAl化合物は酢酸ア
ルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝
酸アルミニウム等のアルミニウム塩やアルミン酸ソーダ
等のアルミン酸アルカリ塩を使用することができる。こ
の場合のAl化合物添加量はα−Fe23 粒子粉末に
対してAl換算で0.01〜50重量%である。0.0
1重量%未満である場合には、結合剤樹脂中における分
散が不十分であり、50重量%を超える場合には粒子表
面に浮遊するAl化合物同士が相互作用するために好ま
しくない。本発明における下層の非磁性無機粉末におい
ては、Al化合物とともにSi化合物を始めとして、
P、Ti、Mn、Ni、Zn、Zr、Sn、Sbから選
ばれる化合物の1種または2種以上を用いて被覆するこ
ともできる。Al化合物とともに用いるこれらの化合物
の添加量はそれぞれα−Fe23 粒子粉末に対して
0.01〜50重量%の範囲である。0.01重量%未
満である場合には添加による分散性向上の効果が殆どな
く、50重量%を超える場合には、粒子表面以外に浮遊
する化合物同士が相互作用をする為に好ましくない。
【0026】二酸化チタンの製法に関しては以下の通り
である。これらの酸化チタンの製法は主に硫酸法と塩素
法がある。硫酸法はイルミナイトの源鉱石を硫酸で蒸解
し、Ti、Feなどを硫酸塩として抽出する。硫酸鉄を
晶析分離して除き、残りの硫酸チタニル溶液を濾過精製
後、熱加水分解を行なって、含水酸化チタンを沈澱させ
る。これを濾過洗浄後、夾雑不純物を洗浄除去し、粒径
調節剤などを添加した後、80〜1000℃で焼成すれ
ば粗酸化チタンとなる。ルチル型とアナターゼ型は加水
分解の時に添加される核剤の種類によりわけられる。こ
の粗酸化チタンを粉砕、整粒、表面処理などを施して作
成する。塩素法の原鉱石は天然ルチルや合成ルチルが用
いられる。鉱石は高温還元状態で塩素化され、TiはT
iCl4にFeはFeCl2 となり、冷却により固体と
なった酸化鉄は液体のTiCl4と分離される。得られ
た粗TiCl4 は精留により精製した後核生成剤を添加
し、1000℃以上の温度で酸素と瞬間的に反応させ、
粗酸化チタンを得る。この酸化分解工程で生成した粗酸
化チタンに顔料的性質を与えるための仕上げ方法は硫酸
法と同じである。
【0027】表面処理は上記酸化チタン素材を乾式粉砕
後、水と分散剤を加え、湿式粉砕、遠心分離により粗粒
分級が行なわれる。その後、微粒スラリーは表面処理槽
に移され、ここで金属水酸化物の表面被覆が行なわれ
る。まず、所定量のAl、Si、Ti、Zr、Sb、S
n、Znなどの塩類水溶液を加え、これを中和する酸、
またはアルカリを加えて、生成する含水酸化物で酸化チ
タン粒子表面を被覆する。副生する水溶性塩類はデカン
テーション、濾過、洗浄により除去し、最終的にスラリ
ーpHを調節して濾過し、純水により洗浄する。洗浄済
みケーキはスプレードライヤーまたはバンドドライヤー
で乾燥される。最後にこの乾燥物はジェットミルで粉砕
され、製品になる。また、水系ばかりでなく酸化チタン
粉体にAlCl3 、SiCl4 の蒸気を通じその後水蒸
気を流入してAl、Si表面処理を施すことも可能であ
る 。その他の顔料の製法についてはG.D.Parfitt and
K.S.W. Sing ”Characterization of Powder Surfaces
”Academic Press,1976 を参考にすることができる。
【0028】下地層にカーボンブラックを混合させて公
知の効果である表面電気抵抗Rsを下げること、光透過
率を小さくすることができるとともに、所望のマイクロ
ビッカース硬度を得る事ができる。また、下層にカーボ
ンブラックを含ませることで潤滑剤貯蔵の効果をもたら
すことも可能である。カーボンブラックの種類はゴム用
ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセ
チレンブラック、等を用いることができる。下層のカー
ボンブラックは所望する効果によって、以下のような特
性を最適化すべきであり、併用することでより効果が得
られることがある。
【0029】下層のカーボンブラックの比表面積は10
0〜500m2/g、好ましくは150〜400m2/g、
DBP吸油量は20〜400ml/100g 、好ましくは30
〜200ml/100g である。カーボンブラックの粒子径は
5m μ〜80m μ、好ましく10〜50m μ、さらに好
ましくは10〜40m μである。カーボンブラックのp
Hは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は
0.1〜1g/mlが好ましい。本発明に用いられるカー
ボンブラックの具体的な例としてはキャボット社製 B
LACKPEARLS 2000、1300、100
0、900、800、880、700、VULCAN
XC−72、三菱化成工業社製 #3050B、#31
50B、#3250B、#3750B、#3950B、
#950、#650B、#970B、#850B、MA
−600、MA−230、#4000、#4010、コ
ロンビアンカーボン社製 CONDUCTEX SC、
RAVEN 8800、8000、7000、575
0、5250、3500、2100、2000、180
0、1500、1255、1250、アクゾー社製ケッ
チェンブラックECなどがあげられる。カーボンブラッ
クを分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフト化し
て使用しても、表面の一部をグラファイト化したものを
使用してもかまわない。また、カーボンブラックを塗料
に添加する前にあらかじめ結合剤で分散してもかまわな
い。これらのカーボンブラックは上記非磁性無機粉末に
対して50重量%を越えない範囲、非磁性層総重量の4
0%を越えない範囲で使用できる。これらのカーボンブ
ラックは単独、または組合せで使用することができる。
本発明で使用できるカーボンブラックは例えば「カーボ
ンブラック便覧」(カーボンブラック協会編)を参考に
することができる。
【0030】また下地層には有機質粉末を目的に応じ
て、添加することもできる。例えば、アクリルスチレン
系樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン系樹
脂粉末、フタロシアニン系顔料が挙げられるが、ポリオ
レフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリア
ミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エ
チレン樹脂も使用することができる。その製法は特開昭
62−18564号、特開昭60−255827号に記
されているようなものが使用できる。
【0031】本発明の下地層の結合剤(バインダーとも
いう)、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その
他は磁性層のそれが適用できる。特に、バインダー量、
種類、添加剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁性層
に関する公知技術が適用できる。 〔結合剤〕本発明に使用される結合剤としては従来公知
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの
混合物が使用される。
【0032】熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が
−100〜150℃、数平均分子量が1000〜200
000、好ましくは10000〜100000、重合度
が約50〜1000程度のものである。このような例と
しては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、
マレイン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル、塩化ビ
ニリデン、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリ
ル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニ
ルブチラール、ビニルアセタール、ビニルエーテル、等
を構成単位として含む重合体または共重合体、ポリウレ
タン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。
【0033】また、熱硬化性樹脂または反応型樹脂とし
てはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化
型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アク
リル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイ
ソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリ
オールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンと
ポリイソシアネートの混合物等があげられる。これらの
樹脂については朝倉書店発行の「プラスチックハンドブ
ック」に詳細に記載されている。
【0034】また、公知の電子線硬化型樹脂を各層に使
用することも可能である。これらの例とその製造方法に
ついては特開昭62−256219に詳細に記載されて
いる。以上の樹脂は単独または組合せて使用できるが、
好ましいものとして塩化ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルビニルアルコール
共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合
体、から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂の
組合せ、またはこれらにポリイソシアネートを組み合わ
せたものがあげられる。
【0035】ポリウレタン樹脂の構造はポリエステルポ
リウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテル
ポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレ
タン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、ポ
リカプロラクトンポリウレタンなど公知のものが使用で
きる。ここに示したすべての結合剤について、より優れ
た分散性と耐久性を得るためには必要に応じ、COO
M、SO3 M、OSO3M、P=O(OM)2 、O−P
=O(OM)2 、(以上につきMは水素原子、またはア
ルカリ金属塩基)、OH、NR2 、N+ 3 (Rは炭化
水素基)、エポキシ基、SH、CN、などから選ばれる
少なくともひとつ以上の極性基を共重合または付加反応
で導入したものをもちいることが好ましい。このような
極性基の量は10-1〜10-8モル/gであり、好ましくは
10-2〜10-6モル/gである。
【0036】本発明に用いられるこれらの結合剤の具体
的な例としてはユニオンカーバイト社製VAGH、VY
HH、VMCH、VAGF、VAGD、VROH、VY
ES、VYNC、VMCC、XYHL、XYSG、PK
HH、PKHJ、PKHC、PKFE、日信化学工業社
製、MPR−TA、MPR−TA5、MPR−TAL、
MPR−TSN、MPR−TMF、MPR−TS、MP
R−TM、MPR−TAO、電気化学社製1000W、
DX80、DX81、DX82、DX83、100F
D、日本ゼオン社製MR−104、MR−105、MR
110、MR100、MR555、400X−110
A、日本ポリウレタン社製ニッポランN2301、N2
302、N2304、大日本インキ社製パンデックスT
−5105、T−R3080、T−5201、バーノッ
クD−400、D−210−80、クリスボン610
9、7209、東洋紡社製バイロンUR8200、UR
8300、UR−8700、RV530、RV280、
大日精化社製、ダイフェラミン4020、5020、5
100、5300、9020、9022、7020、三
菱化成社製、MX5004、三洋化成社製サンプレンS
P−150、旭化成社製サランF310、F210など
があげられる。
【0037】本発明の非磁性層、磁性層に用いられる結
合剤は非磁性粉末またはBaフェライト粉末に対し、5
〜50%の範囲、好ましくは10〜30%の範囲で用い
られる。塩化ビニル系樹脂を用いる場合は5〜30%、
ポリウレタン樹脂を用いる場合は2〜20%、ポリイソ
シアネートは2〜20%の範囲でこれらを組み合わせて
用いることが好ましいが、例えば、微量の脱塩素により
ヘッド腐食が起こる場合は、ポリウレタンのみまたはポ
リウレタンとイソシアネートのみを使用することも可能
である。本発明において、ポリウレタンを用いる場合は
ガラス転移温度が−50〜150℃、好ましくは0℃〜
100℃、破断伸びが100〜2000%、破断応力は
0.05〜10Kg/cm2、降伏点は0.05〜10Kg/cm2
が好ましい。
【0038】本発明の磁気記録媒体は二層以上からな
る。従って、結合剤量、結合剤中に占める塩化ビニル系
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネート、あるい
はそれ以外の樹脂の量、磁性層を形成する各樹脂の分子
量、極性基量、あるいは先に述べた樹脂の物理特性など
を必要に応じ非磁性層、各磁性層とで変えることはもち
ろん可能であり、むしろ各層で最適化すべきであり、多
層磁性層に関する公知技術を適用できる。例えば、各層
でバインダー量を変更する場合、磁性層表面の擦傷を減
らすためには磁性層のバインダー量を増量することが有
効であり、ヘッドに対するヘッドタッチを良好にするた
めには、非磁性層のバインダー量を多くして柔軟性を持
たせることができる。
【0039】本発明にもちいるポリイソシアネートとし
ては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメ
タントリイソシアネート等のイソシアネート類、また、
これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成
物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポ
リイソシアネート等を使用することができる。これらの
イソシアネート類の市販されている商品名としては、日
本ポリウレタン社製、コロネートL、コロネートHL、
コロネート2030、コロネート2031、ミリオネー
トMR、ミリオネートMTL、武田薬品社製、タケネー
トD−102、タケネートD−110N、タケネートD
−200、タケネートD−202、住友バイエル社製、
デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュー
ルN、デスモジュールHL、等がありこれらを単独また
は硬化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上の組
合せで各層とももちいることができる。
【0040】〔カーボンブラック、研磨剤〕本発明の磁
性層に使用されるカーボンブラックはゴム用ファーネ
ス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブ
ラック、等を用いることができる。比表面積は5〜50
0m2/g、DBP吸油量は10〜400m l/100
g、粒子径は5m μ〜300m μ、pHは2〜10、含
水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/c
c、が好ましい。本発明に用いられるカーボンブラック
の具体的な例としてはキャボット社製、BLACKPE
ARLS 2000、1300、1000、900、9
05、800、700、VULCAN XC−72、旭
カーボン社製、#80、#60、#55、#50、#3
5、三菱化成工業社製、#2400B、#2300、#
900、#1000、#30、#40、#10B、コロ
ンビアンカーボン社製、CONDUCTEX SC、R
AVEN 150、50、40、15、RAVEN−M
T−P、日本EC社製、ケッチェンブラックEC、など
があげられる。カーボンブラックを分散剤などで表面処
理したり、樹脂でグラフト化して使用しても、表面の一
部をグラファイト化したものを使用してもかまわない。
また、カーボンブラックを磁性塗料に添加する前にあら
かじめ結合剤で分散してもかまわない。これらのカーボ
ンブラックは単独、または組合せで使用することができ
る。カーボンブラックを使用する場合は磁性体に対する
量の0.1〜30%でもちいることが好ましい。カーボ
ンブラックは磁性層の帯電防止、摩擦係数低減、遮光性
付与、膜強度向上などの働きがあり、これらは用いるカ
ーボンブラックにより異なる。従って本発明に使用され
るこれらのカーボンブラックは上層磁性層、下層非磁性
層でその種類、量、組合せを変え、粒子サイズ、吸油
量、電導度、pHなどの先に示した諸特性をもとに目的
に応じて使い分けることはもちろん可能であり、むしろ
各層で最適化すべきものである。本発明の磁性層で使用
できるカーボンブラックは例えば「カーボンブラック便
覧」カーボンブラック協会編 を参考にすることができ
る。 本発明に用いられる研磨剤としてはα化率90%
以上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ素、酸化
クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造
ダイアモンド、窒化珪素、炭化珪素チタンカーバイト、
酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、など主としてモ
ース硬度6以上の公知の材料が単独または組合せで使用
される。また、これらの研磨剤どうしの複合体(研磨剤
を他の研磨剤で表面処理したもの)を使用してもよい。
これらの研磨剤には主成分以外の化合物または元素が含
まれる場合もあるが主成分が90%以上であれば効果に
かわりはない。これら研磨剤の粒子サイズは0.01〜
2μが好ましく、特に電磁変換特性を高めるためには、
その粒度分布が狭い方が好ましい。また耐久性を向上さ
せるには必要に応じて粒子サイズの異なる研磨剤を組み
合わせたり、単独の研磨剤でも粒径分布を広くして同様
の効果をもたせることも可能である。タップ密度は0.
3〜2g/cc、含水率は0.1〜5%、pHは2〜11、
比表面積は1〜30m2/g、が好ましい。本発明に用いら
れる研磨剤の形状は針状、球状、サイコロ状、のいずれ
でも良いが、形状の一部に角を有するものが研磨性が高
く好ましい。具体的には住友化学社製AKP−12、A
KP−15、AKP−20、AKP−30、AKP−5
0、HIT20、HIT−30、HIT−55、HIT
60、HIT70、HIT80、HIT100、レイノ
ルズ社製、ERC−DBM、HP−DBM、HPS−D
BM、不二見研磨剤社製、WA10000、上村工業社
製、UB20、日本化学工業社製、G−5、クロメック
スU2、クロメックスU1、戸田工業社製、TF10
0、TF140、イビデン社製、ベータランダムウルト
ラファイン、昭和鉱業社製、B−3などが挙げられる。
これらの研磨剤は必要に応じ非磁性層に添加することで
表面形状を制御することも可能である。
【0041】〔添加剤〕本発明に使用される、添加剤と
しては潤滑効果、帯電防止効果、分散効果、可塑効果、
などをもつものが使用される。二硫化モリブデン、二硫
化タングステングラファイト、窒化ホウ素、フッ化黒
鉛、シリコーンオイル、極性基をもつシリコーン、脂肪
酸変性シリコーン、フッ素含有シリコーン、フッ素含有
アルコール、フッ素含有エステル、ポリオレフィン、ポ
リグリコール、アルキル燐酸エステルおよびそのアルカ
リ金属塩、アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金
属塩、ポリフェニルエーテル、フェニルホスホン酸、ア
ミノキノン類、各種シランカップリング剤、チタンカッ
プリング剤、フッ素含有アルキル硫酸エステルおよびそ
のアルカリ金属塩、炭素数10〜24の一塩基性脂肪酸
(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわな
い)、および、これらの金属塩(Li、Na、K、Cu
など)または、炭素数12〜22の一価、二価、三価、
四価、五価、六価アルコール、(不飽和結合を含んで
も、また分岐していてもかまわない)、炭素数12〜2
2のアルコキシアルコール、炭素数10〜24の一塩基
性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していても
かまわない)と炭素数2〜12の一価、二価、三価、四
価、五価、六価アルコールのいずれか一つ(不飽和結合
を含んでも、また分岐していてもかまわない)とからな
るモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エステルまたはト
リ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド重合物のモノア
ルキルエーテルの脂肪酸エステル、炭素数8〜22の脂
肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族アミン、などが使
用できる。
【0042】これらの具体例としては脂肪酸では、カプ
リン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン
酸、などが挙げられる。エステル類ではブチルステアレ
ート、オクチルステアレート、アミルステアレート、イ
ソオクチルステアレート、ブチルミリステート、オクチ
ルミリステート、ブトキシエチルステアレート、ブトキ
シジエチルステアレート、2ーエチルヘキシルステアレ
ート、2ーオクチルドデシルパルミテート、2ーヘキシ
ルドデシルパルミテート、イソヘキサデシルステアレー
ト、オレイルオレエート、ドデシルステアレート、トリ
デシルステアレート、アルコール類ではオレイルアルコ
ール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、な
どがあげられる。また、アルキレンオキサイド系、グリ
セリン系、グリシドール系、アルキルフェノールエチレ
ンオキサイド付加体、等のノニオン界面活性剤、環状ア
ミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダ
ントイン誘導体、複素環類、ホスホニウムまたはスルホ
ニウム類、等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、ス
ルフォン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、
などの酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、
アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐
酸エステル類、アルキルベダイン型、等の両性界面活性
剤等も使用できる。これらの界面活性剤については、
「界面活性剤便覧」(産業図書株式会社発行)に詳細に
記載されている。これらの潤滑剤、帯電防止剤等は必ず
しも100%純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反
応物、副反応物、分解物、酸化物等の不純分が含まれて
もかまわない。これらの不純分は30%以下が好まし
く、さらに好ましくは10%以下である。
【0043】本発明で使用されるこれらの潤滑剤、界面
活性剤等は個々に異なる物理的作用を有するものであ
り、その種類、量、および相乗的効果を生み出す潤滑剤
の併用比率は目的に応じ最適に定められるべきものであ
る。非磁性層、磁性層で融点の異なる脂肪酸を用い表面
へのにじみ出しを制御する、沸点、融点や極性の異なる
エステル類を用い表面へのにじみ出しを制御する、界面
活性剤量を調節することで塗布の安定性を向上させる、
潤滑剤の添加量を下地層で多くして潤滑効果を向上させ
るなど考えられ、無論ここに示した例のみに限られるも
のではない。
【0044】また本発明で用いられる添加剤のすべてま
たはその一部は、磁性および非磁性塗料製造のどの工程
で添加してもかまわない、例えば、混練工程前に磁性体
と混合する場合、磁性体と結合剤と溶剤による混練工程
で添加する場合、分散工程で添加する場合、分散後に添
加する場合、塗布直前に添加する場合などがある。ま
た、目的に応じて磁性層を塗布した後、同時または逐次
塗布で、添加剤の一部または全部を塗布することにより
目的が達成される場合がある。また、目的によってはカ
レンダーした後、またはスリット終了後、磁性層表面に
潤滑剤を塗布することもできる。
【0045】〔溶剤〕本発明で用いられる有機溶媒は任
意の比率でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、イソホロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、
イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチ
ルシクロヘキサノール、などのアルコール類、酢酸メチ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、
乳酸エチル、酢酸グリコール等のエステル類、グリコー
ルジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、
ジオキサン、などのグリコールエーテル系、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、な
どの芳香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレン
クロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロ
ルヒドリン、ジクロルベンゼン、等の塩素化炭化水素
類、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等のもの
が使用できる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋
ではなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、
分解物、酸化物、水分等の不純分が含まれてもかまわな
い。これらの不純分は30%以下が好ましく、さらに好
ましくは10%以下である。本発明で用いる有機溶媒は
磁性層と非磁性層でその種類は同じでも構わないが、非
磁性層に表面張力の高い溶媒(シクロヘキサノン、ジオ
キサンなど)を用い塗布の安定性をあげることが好まし
い、具体的には上層溶剤組成の表面張力の算術平均値が
下層溶剤組成の算術平均値を下回らないことが肝要であ
る。分散性を向上させるためにはある程度極性が強い方
が好ましく、溶剤組成の内、誘電率が15以上の溶剤が
50%以上含まれることが好ましい。また、溶解パラメ
ータは8〜11であることが好ましい。
【0046】〔層構成〕本発明の磁気記録媒体の厚み構
成は非磁性支持体が2〜100μm 、好ましくは10〜
80μm である。非磁性支持体と非磁性層の間に密着性
向上のための下塗り層を設けてもかまわない。下塗層厚
みは0.01〜2μm 、好ましくは0.02〜0.5μ
m である。本願は支持体の両面または片面に非磁性層と
磁性層を設けてなる磁気記録媒体で、好ましくは両面に
それらを設けたディスク状媒体である。片面に磁性層を
設けた場合、帯電防止やカール補正などの効果を出すた
めに非磁性層、磁性層側と反対側にバックコート層を設
けてもかまわない。この厚みは0.1〜4μm 、好まし
くは0.3〜2.0μm である。これらの下塗層、バッ
クコート層は公知のものが使用できる。
【0047】本発明の磁性層は、前記Baフェライトを
有する磁性層の他、所望により異なる磁気特性を有する
層を設けることができ、公知の重層磁性層に関する構成
が適用できる。本発明の磁気記録媒体のBaフェライト
を有する磁性層の厚みは用いるヘッドの飽和磁化量やヘ
ッドギャップ長、記録信号の帯域により最適化されるも
のであるが、一般には0.01μm〜1.0μmであ
り、好ましくは0.05μm〜0.5μm、さらに好ま
しくは0.1μm〜0.3μmである。磁性層を異なる
磁気特性を有する2層以上に分離してもかまわず、公知
の重層磁性層に関する構成が適用できる。
【0048】本発明になる磁気記録媒体の下地層である
非磁性層の厚みは0.2μm 〜5.0μm 、好ましくは
0.5μm 〜3.0μm、さらに好ましくは1.0μm
〜2.5μm である。なお、本願媒体の下地層は実質的
に非磁性層であればその効果を発揮するものであり、た
とえば磁性体を含んでも、本願の効果を示す範囲内にお
いて、本願と実質的に同一の構成と見なすことができる
ことは言うまでもない。その範囲は、一般的には下地層
の磁性体が非磁性粉末に対し20重量%以下、飽和磁束
密度では400G以下である。
【0049】〔非磁性支持体〕本発明に用いられる非磁
性支持体はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、等のポリエステル類、ポリオレフィン
類、セルローストリアセテート、ポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルフ
ォン、ポリアラミド、芳香族ポリアミド、ポリベンゾオ
キサゾールなどの公知のフィルムが使用できる。ポリエ
チレンナフタレート、ポリアミドなどの高強度支持体を
用いることが好ましい。また必要に応じ、磁性面とベー
ス面の表面粗さを変えるため特開平3−224127に
示されるような積層タイプの支持体を用いることもでき
る。これらの支持体にはあらかじめコロナ放電処理、プ
ラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理、などをお
こなっても良い。また本発明の支持体としてアルミまた
はガラス基板を適用することも可能である。
【0050】本発明の目的を達成するには、非磁性支持
体としてWYKO社製TOPO−3Dのmirau法で
測定した中心面平均表面粗さはSRaは20nm以下、好
ましくは10nm以下、さらに好ましくは5nm以下のもの
を使用する必要がある。これらの非磁性支持体は単に中
心面平均表面粗さが小さいだけではなく、0.5μm以
上の粗大突起がないことが好ましい。また表面の粗さ形
状は必要に応じて支持体に添加されるフィラーの大きさ
と量により自由にコントロールされるものである。これ
らのフィラーとしては一例としてはCa、Si、Tiな
どの酸化物や炭酸塩の他、アクリル系などの有機微粉末
があげられる。支持体の最大高さSRmax は1μm 以
下、十点平均粗さSRz は0.5μm 以下、中心面山高
さはSRpは0.5μm 以下、中心面谷深さSRv は
0.5μm 以下、中心面面積率SSrは10%以上、9
0%以下、平均波長Sλa は5μm 以上、300μm 以
下が好ましい。所望の電磁変換特性と耐久性を得るた
め、これら支持体の表面突起分布をフィラーにより任意
にコントロールできるものであり、0.01μm から1
μm の大きさのもの各々を0.1mm2 あたり0個から2
000個の範囲でコントロールすることができる。
【0051】本発明に用いられる非磁性支持体のF−5
値は好ましくは5〜50kg/mm2、また、支持体の100
℃30分での熱収縮率は好ましくは3%以下、さらに好
ましくは1.5%以下、80℃30分での熱収縮率は好
ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下であ
る。破断強度は5〜100kg/mm2、弾性率は100〜2
000kg/mm2、が好ましい。温度膨張係数は10-4〜1
-8/ ℃であり、好ましくは10-5〜10-6/℃であ
る。湿度膨張係数は10-4/RH%以下であり、好ましくは
10-5/RH %以下である。これらの熱特性、寸法特性、
機械強度特性は支持体の面内各方向に対し10%以内の
差でほぼ等しいことが好ましい。
【0052】〔製法〕本発明の磁気記録媒体の磁性塗
料、非磁性塗料を製造する工程は、少なくとも混練工
程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じ
て設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段
階以上にわかれていてもかまわない。本発明に使用する
磁性体、非磁性粉末、結合剤、カーボンブラック、研磨
剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての原料はどの
工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、
個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかま
わない。例えば、ポリウレタンを混練工程、分散工程、
分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入して
もよい。本発明の目的を達成するためには、従来の公知
の製造技術を一部の工程として用いることができる。混
練工程ではオープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、
エクストルーダなど強い混練力をもつものを使用するこ
とが好ましい。ニーダを用いる場合は磁性体または非磁
性粉体と結合剤のすべてまたはその一部(ただし全結合
剤の30%以上が好ましい)および磁性体100部に対
し15〜500部の範囲で混練処理される。これらの混
練処理の詳細については特願昭62−264722、特
願昭62−236872に記載されている。また、磁性
層液および非磁性層液を分散させるにはガラスビーズを
用ることができるが、高比重の分散メディアであるジル
コニアビーズ、チタニアビーズ、スチールビーズが好適
である。これら分散メディアの粒径と充填率は最適化し
て用いられる。分散機は公知のものを使用することがで
きる。
【0053】本発明で重層構成の磁気記録媒体を塗布す
る場合、以下のような方式を用いることが好ましい。第
一に磁性塗料の塗布で一般的に用いられるグラビア塗
布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗
布装置等により、まず下地層を塗布し、下地層がウェッ
ト状態のうちに特公平1−46186や特開昭60−2
38179、特開平2−265672に開示されている
支持体加圧型エクストルージョン塗布装置により上層を
塗布する方法、第二に特開昭63−88080、特開平
2−17971、特開平2−265672に開示されて
いるような塗布液通液スリットを二つ内蔵する一つの塗
布ヘッドにより上下層をほぼ同時に塗布する方法、第三
に特開平2−174965に開示されているバックアッ
プロール付きエクストルージョン塗布装置により上下層
をほぼ同時に塗布する方法である。なお、磁性粒子の凝
集による磁気記録媒体の電磁変換特性等の低下を防止す
るため、特開昭62−95174や特開平1−2369
68に開示されているような方法により塗布ヘッド内部
の塗布液にせん断を付与することが望ましい。さらに、
塗布液の粘度については、特願平1−312659に開
示されている数値範囲を満足する必要がある。本願の構
成を実現するには下地層を塗布し乾燥させたのち、その
上に磁性層を設ける逐次重層塗布を用いてもむろんかま
わず、本発明の効果が失われるものではない。ただし、
塗布欠陥を少なくし、ドロップアウトなどの品質を向上
させるためには、前述の同時重層塗布を用いることが好
ましい。
【0054】配向装置は用いず無配向、またはコバルト
磁石を斜めに交互に配置する、ソレノイドで交流磁場を
印加するなど公知のランダム配向装置を用いることがで
きるが、特に好ましくは異極対向磁石など公知の方法を
用い、垂直配向とすることで円周方向に等方的な磁気特
性を付与することである。特に高密度記録を行う場合は
垂直配向が好ましい。乾燥風の温度、風量、塗布速度を
制御することで塗膜の乾燥位置を制御できる様にするこ
とが好ましく、塗布速度は20m/分〜1000m/分、乾
燥風の温度は60℃以上が好ましい、また磁石ゾーンに
入る前に適度の予備乾燥を行なう事もできる。
【0055】カレンダ処理ロールとしてエポキシ、ポリ
イミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあ
るプラスチックロールまたは金属ロールで処理するが、
特に両面磁性層とする場合は金属ロール同志で処理する
ことが好ましい。処理温度は、好ましくは50℃以上、
さらに好ましくは100℃以上である。線圧力は好まし
くは200kg/cm 以上、さらに好ましくは300kg/cm
以上である。
【0056】〔物理特性〕本発明の磁気記録媒体のヘッ
ドに対する摩擦係数は温度−10℃〜40℃、湿度0%
〜95%の範囲において0.5以下、好ましくは0.3
以下、表面固有抵抗は好ましくは磁性面104 〜1012
オーム/sq 、帯電位は−500V 〜+500V 以内が好
ましい。磁性層の0.5%伸びでの弾性率は面内各方向
(面内の任意方向)で好ましくは100〜2000kg/m
m2、破断強度は好ましくは1〜30kg/cm2、磁気記録媒
体の弾性率は面内各方向で好ましくは100〜1500
kg/mm2、残留のびは好ましくは0.5%以下、100℃
以下のあらゆる温度での熱収縮率は好ましくは1%以
下、さらに好ましくは0.5%以下、もっとも好ましく
は0.1%以下である。磁性層のガラス転移温度( 11
0Hzで測定した動的粘弾性測定の損失弾性率の極大点)
は50℃以上120℃以下が好ましく、下層非磁性層の
それは0℃〜100℃が好ましい。損失弾性率は1×1
8 〜8×109dyne/cm2 の範囲にあることが好まし
く、損失正接は0.2以下であることが好ましい。損失
正接が大きすぎると粘着故障が発生しやすい。これらの
熱特性や機械特性は媒体の面内各方向で10%以内でほ
ぼ等しいことが好ましい。磁性層中に含まれる残留溶媒
は好ましくは100mg/m2 以下、さらに好ましくは10
mg/m2以下である。塗布層が有する空隙率は非磁性下
層、磁性層とも好ましくは30容量%以下、さらに好ま
しくは20容量%以下である。空隙率は高出力を果たす
ためには小さい方が好ましいが、目的によってはある値
を確保した方が良い場合がある。例えば、繰り返し用途
が重視されるディスク媒体では空隙率が大きい方が走行
耐久性は好ましいことが多い。
【0057】磁性層のTOPO−3Dのmirau法で
測定した中心面表面粗さSRaは10nm以下、好ましく
は5nm以下、さらに好ましくは3nm以下であるが、AF
Mによる評価で求めたRMS表面粗さRRMS は2nm〜1
5nmの範囲にあることが好ましい。磁性層の最大高さS
Rmax は0.5μm 以下、十点平均粗さSRz は0.3
μm 以下、中心面山高さSRp は0.3μm 以下、中心
面谷深さSRv は0.3μm 以下、中心面面積率SSr
は20%以上、80%以下、平均波長Sλa は5μm 以
上、300μm 以下が好ましい。磁性層の表面突起は
0.01μm 〜1μm の大きさのものを0個〜2000
個の範囲で任意に設定し、摩擦係数を最適化することが
好ましい。これらは支持体のフィラーによる表面性のコ
ントロールや磁性層に添加する粉体の粒径と量、カレン
ダ処理のロール表面形状などで容易にコントロールする
ことができる。カールは±3mm以内とすることが好まし
い。
【0058】本発明は、目的に応じ非磁性層と磁性層で
これらの物理特性を変えることができるのは容易に推定
されることである。例えば、磁性層の弾性率を高くし走
行耐久性を向上させると同時に非磁性層の弾性率を磁性
層より低くして磁気記録媒体のヘッドへの当りを良くす
るなどである。
【0059】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。下記表1に記
載の各種Baフェライトを用いて磁気記録媒体を作成し
た。
【0060】
【表1】
【0061】 <塗料の作製> 磁性塗料 X0 Baフェライト磁性粉 A〜O 100部 塩化ビニル共重合体(−SO3 K含有) 12部 MR110(日本ゼオン社製) ポリウレタン(−SO3 Na含有):UR8200(東洋紡社製) 3部 α−アルミナ(平均粒径0.2μm):HIT55(住友化学社製)10部 カーボンブラック(平均粒径80nm) 5部 #50(旭カーボン社製) ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 3部 ステアリン酸 2部 メチルエチルケトン 125部 シクロヘキサノン 125部 磁性塗料 X1 Baフェライト磁性粉 A 100部 塩化ビニル共重合体(−SO3 K含有) 7部 MR110(日本ゼオン社製) ポリウレタン(−SO3 Na含有):UR8200(東洋紡社製) 4部 α−アルミナ(平均粒径0.2μm):HIT55(住友化学社製)10部 カーボンブラック(平均粒径80nm) 5部 #50(旭カーボン社製) ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 3部 ステアリン酸 2部 メチルエチルケトン 125部 シクロヘキサノン 磁性塗料 X2 Baフェライト磁性粉 A 100部 塩化ビニル共重合体(−SO3 K含有) 5部 MR110(日本ゼオン社製) ポリウレタン(−SO3 Na含有):UR8200(東洋紡社製) 3部 α−アルミナ(平均粒径0.2μm):HIT55(住友化学社製) 5部 カーボンブラック(平均粒径80nm) 1部 #50(旭カーボン社製) ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 3部 ステアリン酸 2部 メチルエチルケトン 125部 シクロヘキサノン 5部 非磁性塗料 Z 非磁性無機粉末 TiO2 結晶系ルチル 80部 平均一次粒子径0.035μ 、 BET法による比表面積 40m2 /g pH 7 TiO2 含有量90%以上、 DBP吸油量27〜38g/100g、 表面処理剤Al23 8重量% コンダクテックスSC−U(コロンビアンカーボン社製) 20部 MR110 12部 UR8200 5部 ブチルステアレート 10部 ブトキシエチルステアレート 5部 イソヘキサデシルステアレート 2部 ステアリン酸 3部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(8/2混合溶剤) 250部 〔磁気記録媒体の作成〕上記磁性塗料X0、X1、X2
と非磁性塗料Zの4つの塗料のそれぞれについて、各成
分を連続ニ−ダで混練したのち、サンドミルをもちいて
分散させた。得られた分散液にポリイソシアネ−トを非
磁性層の塗布液には10部、磁性層の塗布液には10部
を加え、さらにそれぞれに酢酸ブチル40部を加え,1
μmの平均孔径を有するフィルターを用いて濾過し、非
磁性層形成用および磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調
製した。
【0062】ディスクNo.1〜12 得られた非磁性層塗布液X0を、乾燥後の厚さが1.5
μmになるようにさらにその直後にその上に上層磁性層
の厚さが0.2μmになるように、厚さ62μmで中心
面表面粗さが0.005μのポリエチレンテレフタレ−
ト支持体上に同時重層塗布をおこない、両層がまだ湿潤
状態にあるうちに異極対向磁石の間隙を乾燥風を吹き付
けつつ通過させて垂直配向を施した。乾燥後7段のカレ
ンダで温度90℃、線圧300Kg/cmにて処理を行
い、3.5吋に打ち研磨処理施した後、ライナーが内側
に設置済の3.5吋カートリッジに入れ、所定の抜き表
面機構部品を付加し、ディスクNo.1〜12の3.5
吋フロッピーディスクを得た。
【0063】ディスクNo.13〜14 ディスクNo.1の作成において、異極対向磁石の間隙
に通気する風量を変え、配向度を変化させた。 ディスクNo.15 ディスクNo.1の作成において、磁性塗料X0に代え
X1を用いた。
【0064】ディスクNo.16 ディスクNo.1の作成において、磁性塗料X0に代え
X2を用いた。上記得られた磁気記録媒体を評価し、そ
の結果を表2に示した。
【0065】
【表2】
【0066】〔実施例と比較例の対比〕本発明のディス
ク状媒体は、従来のディスク状媒体に比べ高密度記録で
の特性が格段に良好なことがわかる。 〔測定法〕フロッピーディスクの各試料は、下記の評価
方法で測定した。 <再生出力>再生出力の測定は、国際電子工業社(旧東
京エンジニアリング)製のディスク試験装置とSK60
6B型評価装置を用いギャップ長0.3μmのメタルイ
ンギャップヘッド用い、半径24.6mmの位置におい
て記録密度60KFCIで記録した後ヘッド増幅機の再
生出力をテクトロニクス社製オシロスコープ7633型
で測定した。再生出力はディスクNo.1の出力を10
0として相対値で示した。 <C/N>C/Nの測定:再生出力を測定したディスク
をAC消去した後、アドバンテスト社製TR4171型
スペクトロアナライザで再生出力(ノイズ)を測定し
た。
【0067】C/N=−20log(ノイズ/再生出
力)とし、ディスクNo.1のC/Nを0dBとして相
対値で示した。 <磁気特性>磁気特性(Hcp、SQp):振動試料型
磁束計(東英工業社製)を用い、Hm15KOeで測定
した。 <磁化反転体積>磁化反転体積:上記VSMを用いてH
cp測定部の磁場スイープ速度を5分と30分で測定
し、以下の熱揺らぎによるHcpと磁化反転体積の関係
式から磁化反転体積を計算した。
【0068】Hcp=2K/Ms{1−[(kT/K
V)ln(At/0.693)]1/2 } K:異方性定数、Ms:飽和磁化、k:ボルツマン定
数、T:絶対温度、 V:磁化反転体積、A:スピン歳差周波数、t:磁界反
転時間 <板径、板状比>板径と板状比は10万倍のTEM写真
をとり、粒子500ケの平均をとった。 <Fe/Ba(モル比)>Fe/Ba(モル比)はBa
フェライト磁性体または磁気記録媒体を塩酸に溶解し、
セイコー電子工業社製ICP SPS1200Aを用い
てFeとBaの濃度を測定して原子比を算出した。
【0069】
【発明の効果】本発明は、Hcp、SQpおよびBaフ
ェライトのFe/Ba(モル比)を特定したことによ
り、磁気記録媒体の再生出力およびC/Nを改善し、更
なる高密度記録を可能にするものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に実質的に非磁性である
    下地層と強磁性Baフェライト粉末を結合剤中に分散し
    てなる磁性層をこの順に設けてなる磁気記録媒体におい
    て、前記磁性層の膜面に対し垂直方向からの測定で、抗
    磁力Hcpが2000Oe〜3500Oe、反磁場補正
    後の角形比SQpが0.80以上であって、上記強磁性
    Baフェライト粉末のBaとFeの比率Fe/Baがモ
    ル比で10.0〜14.0であることを特徴とする磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記SQpが0.85以上で、磁化反転
    体積が0.5×10-1 7 ml〜1.5 ×10-17 mlで、
    強磁性Baフェライト粉末の板状比(板径/板厚)が
    3.5〜5であり、かつ形状がディスク状であることを
    特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002343617A (ja) * 2001-05-17 2002-11-29 Sony Corp 磁性粉末および該磁性粉末を用いた磁気記録媒体

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