JPH09293523A - 燃料電池の輸送方法 - Google Patents

燃料電池の輸送方法

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JPH09293523A
JPH09293523A JP8107374A JP10737496A JPH09293523A JP H09293523 A JPH09293523 A JP H09293523A JP 8107374 A JP8107374 A JP 8107374A JP 10737496 A JP10737496 A JP 10737496A JP H09293523 A JPH09293523 A JP H09293523A
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fuel cell
phosphoric acid
temperature
concentration
freezing
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Yoshiyuki Azebiru
義行 畔蒜
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単位電池の電解質層に含浸されたリン酸の凍
結により誘発される燃料電池の性能劣化を容易かつ確実
に回避可能であり、信頼性が高くしかも輸送費用の安価
な、優れた燃料電池の輸送方法を提供する。 【解決手段】 燃料電池20は、燃料電池中身10を収
納容器21に収納して構成される。燃料電池中身10
は、単位電池1を複数個積層して形成された積層体11
を主要な構成要素として構成される。燃料電池20に
は、工場からの出荷前の工場試験検査の一貫として発電
試験が実施されるが、この試験検査において、燃料電池
中身10の積層体11を構成する単位電池1の電解質層
4に含浸されたリン酸濃度は、95重量パーセントを越
える高い濃度になっている。本発明においては、この発
電試験後にリン酸の濃度調整を行ってリン酸の濃度を例
えば75重量パーセントに低減し、この状態で燃料電池
20を輸送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料電池の輸送方法
に係り、特に、指定された場所まで輸送する間におけ
る、環境温度の影響による燃料電池の性能劣化を防止す
るための輸送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料の保有しているエネルギーを
直接電気エネルギーに変換する装置として燃料電池が知
られている。この燃料電池は、通常、電解質層を挟んで
一対の電極板を配置すると共に、一方の電極板の背面に
燃料ガスを、また他方の電極板の背面に酸化剤ガスをそ
れぞれ接触させ、この時に起こる電気化学反応を利用し
て前記一対の電極板間から電気エネルギーを連続して取
り出すようにしたものである。そして、前記燃料ガスと
酸化剤ガスが供給されている限り、高い変換効率で電気
エネルギーを取り出すことができるものである。
【0003】[1.単位電池の構成]図2は、以上のよ
うな燃料電池の原理に基づいて構成された単位電池の一
例を示す斜視図である。燃料電池の単位電池1は、一方
の面に触媒層2a,2bをそれぞれ成層担持した多孔質
炭素材料よりなる一対の電極板3a,3bを、その触媒
層2a,2bを対向させて配置し、この一対の電極板3
a,3bの触媒層2a,2b間にリン酸を含浸してなる
電解質層4を挟んで形成されている。そして、電極板3
a,3bの、触媒層2a,2bと反対側の面には、燃料
ガス5および酸化剤ガス6を流通させる溝7a,7bが
互いに直交するようにして規則的に複数本形成されてい
る。
【0004】[2.燃料電池中身の構成]図3は、以上
のように構成された図2の単位電池1を使用した燃料電
池中身10の一例を示している。この図3に示すよう
に、燃料電池中身10は、単位電池1を複数個積層して
形成された積層体11を主要な構成要素として構成され
ている。この場合、積層体11は、単位電池1を複数個
積層して形成されており、さらに、隣接する単位電池1
間に介装されるガス分離板12と任意の数の単位電池1
毎に介装される冷却板13を有している。ここで、ガス
分離板12は、隣接する単位電池1間のガス区分を行
い、図2に示したような単位電池1の溝7a,7bによ
って構成されるガス流路の密閉性を確保するために使用
されている。また、冷却板13は、その内部に冷却媒体
を通して積層体11を内部から冷却し、運転時における
単位電池1の発熱に起因する積層体11の過熱を防止す
るために使用されている。
【0005】さらに、このように構成された積層体11
の上下端部には端板14が配置され、単位電池1で発生
する電気エネルギーをこれらの端板14から取り出すよ
うになっている。また、積層体11の側面には、燃料ガ
スを供給・排出するための燃料ガス供給マニホールド1
5と燃料ガス排出マニホールド16、および酸化剤ガス
を供給・排出するための酸化剤ガス供給マニホールド1
7と酸化剤ガス排出マニホールド18が、ガスケット1
9を介してそれぞれ配設されている。
【0006】[3.燃料電池の保温の必要性]ところ
で、前述したように、単位電池1の構成において、電解
質層4には電解質としてリン酸が含浸されているが、こ
の電解質層4を挟むように配置される多孔質炭素材料よ
りなる電極板3a,3bはリン酸による腐食を受ける。
このようなリン酸による電極板3a,3bの腐食速度
は、燃料電池の運転時の反応温度のような約200℃前
後の高温下において、特に、リン酸濃度が93重量パー
セント以下である場合には急激に大きくなり、その結
果、電池性能は早期に劣化してしまう。このような運転
時における電極板3a,3bの腐食速度を抑制し、電池
性能を長期に亘って維持するためには、運転時には少な
くとも93重量パーセントを越えるリン酸濃度に維持す
る必要がある。
【0007】具体的に、燃料電池は、工場において製作
され、出荷前の工場試験検査の一貫として発電試験が実
施されるが、この試験検査においては、前述の理由によ
り、電解質層4のリン酸濃度は95重量パーセントを越
える高い濃度になっている。一方、リン酸の相平衡図か
ら、85重量パーセント以上のリン酸の凍結温度は20
℃以上と高いため、工場試験検査を完了した燃料電池
は、リン酸の凍結温度より余裕のある温度に保温する必
要がある。
【0008】しかしながら、仮に、何らかの不都合によ
り、保温が不十分で電解質層4に含浸されたリン酸が凍
結した場合には、この凍結したリン酸により電解質層4
に亀裂が生じると共にリン酸の偏在を誘発するため、電
解質層4は燃料ガス5と酸化剤ガス6の分離機能を失う
ことになる。このように、電解質層4がガスの分離機能
を失った場合には、運転中に両反応ガスが互いに混合す
る、いわゆる“クロスオーバー現象”が起こり、著しく
電池性能を劣化させるばかりか、爆発の原因に発展する
恐れもある。このような事故を確実に防止するために
も、燃料電池のリン酸凍結防止は極めて重要な事項であ
る。そのため、燃料電池においては、このようなリン酸
凍結防止策として、燃料電池の温度低下を防止するため
の保温手段が設けられている。
【0009】[4.燃料電池の構成]図4は、前述した
ような図3の燃料電池中身10を使用し、かつ、リン酸
凍結防止用の保温手段を設けた燃料電池20の一例を示
している。この図4に示すように、燃料電池20は、燃
料電池中身10を収納容器21に収納して構成されてい
る。図示していないが、燃料ガスや酸化剤ガスの供給管
と排出管、冷却媒体の供給管と排出管、電気出力回路等
は全て、この収納容器21を貫通して燃料電池中身10
と接続されている。そして、収納容器21の外周面に
は、運転時における環境温度による収納容器21内部の
温度低下を防止する目的で、保温材22が取り付けられ
ている。
【0010】また、燃料電池20の停止時には、単位電
池1の発熱が得られないため、燃料電池20の温度は、
環境温度に応じた温度まで大きく低下することになる。
このような燃料電池20の温度低下に起因するリン酸の
凍結を防止するために、収納容器21の外周面には、収
納容器21の内部をリン酸の凍結温度よりも幾分高い一
定の温度に保つ目的で、幾つかの板状の電気ヒータ23
が適度の間隔で取り付けられると共に、収納容器21の
温度を検知して電気ヒータ23を作動させるための温度
センサ24が取り付けられている。
【0011】[5.従来の燃料電池の輸送方法]図5
は、以上のように構成された図4の燃料電池20を輸送
する際の従来の輸送方法の一例を示している。この図5
に示すように、輸送時においても、リン酸凍結防止用の
保温手段が設けられている。すなわち、前述したよう
に、95重量パーセントを越える高い濃度で電解質層4
に含浸されたリン酸の凍結温度は、20℃以上と高い
が、輸送時の環境温度は、一般的に、このリン酸の凍結
温度よりも低くなる場合が多いため、リン酸の凍結防止
策を施さない場合には、リン酸の凍結の可能性が極めて
高くなってしまう。したがって、工場試験検査完了後の
保管時と同様に、輸送時においても、リン酸の凍結防止
策を施すことは極めて重要である。
【0012】この場合、図5の例においては、まず、収
納容器21に取り付けられている各電気ヒータ23に
は、この電気ヒータ23を制御する温度コントローラ2
5が接続され、さらに、この温度コントローラ25に
は、電源である発電機26が接続されている。また、収
納容器21に取り付けられている温度センサ24は、温
度コントローラ25に接続されており、検出した温度信
号を温度コントローラ25に送るようになっている。す
なわち、これらの電気ヒータ23、温度センサ24、温
度コントローラ25、および発電機26により、燃料電
池20の輸送時における温度低下を防止するための保温
回路が構成されている。
【0013】この保温回路において、温度コントローラ
25には、燃料電池20の輸送時の基準となる温度、す
なわち、前述したリン酸の凍結温度よりも幾分高い一定
の温度)と許容される偏差の大きさとが予め設定されて
いる。そして、温度コントローラ25は、この設定温度
と温度センサ24からの温度信号との間の偏差を監視し
て、この偏差が設定偏差以上となった場合に、電気ヒー
タ23と発電機26との間を電気的に切断するかあるい
は接続し、電気ヒータ23の電源のON/OFF制御す
るように構成されている。すなわち、このような温度コ
ントローラ25による電気ヒータ23の電源のON/O
FF制御により、燃料電池20を適切な一定の温度範囲
内に保温することができ、そのような適切な保温状態で
燃料電池20を指定された場所まで輸送することができ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すようにして、燃料電池20の輸送時に電気ヒータ2
3を作動させ、収納容器21の内部の温度をリン酸の凍
結温度よりも高い一定のレベルに制御するためには、保
温材22や電気ヒータ23、および温度センサ24に加
えて、電気ヒータ23の電源をON/OFF制御する温
度コントローラ25や、電気ヒータ23の電源となる発
電機26などの保温装置類を必要とする。そして、これ
らの装置を、燃料電池20と共に輸送手段であるトレー
ラーや船舶に積み込み、あたかも燃料電池20の付属品
のごとく、その傍らに設置しておかなければならない。
【0015】このような保温装置類の設置は、燃料電池
20の輸送時における輸送物全体の寸法・重量を増大さ
せてしまう。一方、保温装置類が万一故障した場合に
は、前述したようなリン酸の凍結を招き、燃料電池に致
命的な損傷を与えてしまうため、特に、輸送が長期間に
亘る場合には、より信頼性の高い保温装置類が要求され
る。さらに、このように信頼性の高い保温装置類を使用
した場合でも、リン酸の凍結防止の重要性に鑑み、保温
装置類の故障が仮に発生した場合に備えて、直ちに保守
が可能なように保温装置類の予備品を準備しておくこと
や、定期的な点検のために巡視員を配備することはやは
り必要である。そして、これらのことはすべて、輸送費
用を大幅に増大させる原因となる。
【0016】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
燃料電池を指定された場所まで輸送する際に、単位電池
の電解質層に含浸されたリン酸の凍結により誘発される
燃料電池の性能劣化を容易かつ確実に回避可能であり、
信頼性が高くしかも輸送費用の安価な、優れた燃料電池
の輸送方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の燃料電池の輸送方法は、輸送前に燃料電池
内のリン酸を希釈し、この状態で燃料電池を輸送するこ
とにより、輸送時におけるリン酸の凍結温度を低下さ
せ、保温手段を使用せずにリン酸の凍結を容易に防止で
きるようにしたものである。
【0018】まず、本発明の燃料電池の輸送方法は、一
方の面に触媒を担持した一対の電極板を、その触媒面を
対向させて配置し、この一対の電極板の触媒面間にリン
酸を含浸してなる電解質層を挟んで単位電池を形成し、
この単位電池を複数個積層して積層体を形成し、この積
層体を収納容器内に収納して構成してなる燃料電池の輸
送方法において、次のような構成を有することを特徴と
している。
【0019】請求項1記載の発明は、輸送前に、前記単
位電池の前記電解質層に含浸されたリン酸を予め希釈
し、この状態で輸送することを特徴としている。以上の
ような構成を有する請求項1記載の発明によれば、燃料
電池内のリン酸を希釈して輸送時におけるリン酸の濃度
を低下させることができる。すなわち、単位電池の電解
質層に含浸されたリン酸を希釈するので、リン酸の相平
衡図から凍結温度は下がった状態になる。そして、この
ように、リン酸の凍結温度を下げた状態で燃料電池を輸
送できるため、保温装置類を使用せずに、リン酸の凍結
を容易かつ確実に回避することができる。したがって、
保温装置類を使用した場合に比べて格段に簡略な設備
で、リン酸凍結により誘発される燃料電池の性能劣化を
防止して燃料電池の品質を維持可能であり、信頼性が高
くしかも輸送費用の安価な輸送を行うことができる。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、リン酸の希釈を、希釈されたリン酸の凍結
温度が輸送経路の環境温度以下になるように行うことを
特徴としている。以上のような構成を有する請求項2記
載の発明によれば、リン酸の凍結温度が輸送経路の環境
温度以下になるようにしてリン酸の希釈を行うことによ
り、リン酸の濃度を最適な濃度に設定できるため、リン
酸の凍結をより確実かつ効率よく回避することができ
る。すなわち、リン酸の濃度調整は、輸送経路の環境温
度を目安にして行えばよく、環境温度のより低い輸送経
路ではリン酸の濃度をより低くするなど、条件に応じた
濃度となるようにリン酸を希釈すればよい。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、リン酸の希釈を、希釈されたリン酸の濃度
が75重量パーセント以下になるように行うことを特徴
としている。以上のような構成を有する請求項3記載の
発明によれば、リン酸の濃度が75重量パーセント以下
になるようにしてリン酸の希釈を行うことにより、リン
酸の凍結温度を十分に低下させることができる。すなわ
ち、リン酸の凍結温度は濃度に応じて大きく変化する
が、リン酸の濃度を75重量パーセントまで低下させた
場合、その希釈リン酸の凍結温度は約−17℃になる。
この温度は、通常の輸送経路の環境温度よりも十分に低
い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下には、本発明による燃料電池
の輸送方法の一つの実施の形態について図1を参照して
説明する。なお、燃料電池の基本的な構成は、前述した
従来例と同様であるため、図4および図5に示した従来
の燃料電池およびその輸送方法と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分につい
てのみ述べる。
【0023】[1.実施の形態の構成]まず、図1に示
すように、本実施の形態において、燃料電池20本体の
構成は、図3に示した従来の燃料電池20の場合と全く
同様である。しかしながら、本実施の形態では、工場か
らの出荷時に、単位電池1の電解質層4に含浸されたリ
ン酸の希釈を行う。すなわち、前述したように、燃料電
池20には、工場からの出荷前の工場試験検査の一貫と
して発電試験が実施されるが、この試験検査において、
積層体11を構成する単位電池1の電解質層4に含浸さ
れたリン酸濃度は、95重量パーセントを越える高い濃
度になっている。そのため、本実施の形態では、このよ
うな発電試験後にリン酸の濃度調整を行ってリン酸の濃
度を低下させ、この状態で燃料電池20を輸送する。具
体的には、リン酸濃度を75重量パーセントに低減す
る。
【0024】具体的に、このリン酸の希釈は、燃料電池
20に対して、吸湿したガスを供給・排出することによ
って、あるいは、微量の燃料ガスおよび酸化剤ガスを供
給・排出しながら、微小な負荷電流を流すことによっ
て、簡単に行うことができる。さらに、輸送後には、逆
にリン酸を濃縮して高い濃度に戻すことになるが、この
ようなリン酸の濃縮は、乾燥したガスを供給・排出する
ことによって簡単に行うことができる。
【0025】[2.実施の形態の作用]以上のようにし
て単位電池1の電解質層4に含浸されたリン酸濃度を下
げることで、輸送時における燃料電池20のリン酸の凍
結温度を低くすることができる。この場合、本実施の形
態においては、リン酸濃度を75重量パーセントに低減
しているため、前述のように、リン酸の相平衡図からそ
の凍結温度は−17℃となる。この温度は、通常の輸送
経路の環境よりも十分に低いため、リン酸の凍結を十分
に防止できる。もちろん、輸送経路の環境温度がさらに
低い場合には、リン酸濃度もそれに対応して容易に下げ
ることができる。
【0026】このように、本実施の形態では、輸送経路
の環境温度を見越して、リン酸の凍結温度がその環境温
度以下とあるようにリン酸の濃度調整を行うことによ
り、単位電池1の電解質層4に含浸されたリン酸の凍結
を容易かつ確実に防止することができる。したがって、
リン酸の凍結に起因する単位電池1の電解質層4におけ
る亀裂やリン酸の偏在などの機能の低下の発生を確実に
防止でき、そのような電解質層4の機能の低下に起因し
て運転時の両反応ガスの混合、すなわち、“クロスオー
バ現象”に発展するような不都合な事態を確実に回避す
ることができる。
【0027】また、単位電池1の電解質層4に含浸され
たリン酸が凍結することがないので、輸送時に燃料電池
20を保温する必要もなくなる。このため、図5に示し
たように、収納容器21の外周面に従来取り付けられて
いた保温材22、電気ヒータ23、温度センサ24等を
輸送中に使用する必要がなくなる。すなわち、これらの
運転時に必要な保温材22、電気ヒータ23、温度セン
サ24等は、輸送後に取り付ければ十分である。そして
また、電気ヒータ23を制御する温度コントローラ25
や電源である発電機26といった保温装置類も不要とな
る。
【0028】[3.実施の形態の効果]以上のように、
本実施の形態においては、保温材22を取り付ける必要
がないことから、保温材22の厚みの分だけ外径寸法を
減じることができ、その分、実質的に大型の燃料電池2
0の輸送が可能になり、単器容量の増大も図れる。ま
た、少なくとも輸送時には温度コントローラ25や電源
である発電機26といった保温装置類が不要であること
から、輸送時にこれらの保温装置類の予備品を準備して
おくことや、定期的な点検のための巡視員の配備なども
不要となる。したがって、保温装置類を使用していた従
来技術に比べて、格段に簡略な設備で、リン酸凍結によ
る誘発される燃料電池の性能劣化を防止して燃料電池の
品質を維持可能であり、信頼性が高くしかも輸送費用の
安価な輸送を行うことができる。
【0029】[4.他の実施の形態]なお、本発明は、
前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、リ
ン酸の濃度は、自由に設定可能であり、少なくとも85
重量パーセント以下とすることにより、一定の作用効果
を得ることができるが、通常の場合は、75重量パーセ
ント以下とすることが望ましい。また、前記実施の形態
においては、工場から出荷する場合について説明した
が、故障した燃料電池を工場に引取り修理する場合等の
輸送時一般において、同様に、本発明の燃料電池の輸送
方法を採用することが可能である。そして、そのような
場合にも、前記実施の形態と同様に、信頼性が高くしか
も輸送費用の安価な輸送を行うことができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の燃料電池
の輸送方法によれば、燃料電池の輸送に際して、一時的
に燃料電池内のリン酸濃度を輸送経路の環境温度で凍結
しないように調整することにより、保温装置類を使用し
ていた従来技術に比べて格段に簡略な設備で、リン酸凍
結により誘発される燃料電池の性能劣化を防止して燃料
電池の品質を維持可能であり、信頼性が高くしかも輸送
費用の安価な輸送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料電池の輸送方法の一つの実施
の形態を示す部分断面図。
【図2】燃料電池に使用される単位電池の一例を示す斜
視図。
【図3】燃料電池中身の一例を示す斜視図。
【図4】燃料電池の一例を示す部分断面図。
【図5】従来の燃料電池の輸送方法の一例を示す部分断
面図。
【符号の説明】
1:単位電池 2a:触媒層 2b:触媒層 3a:電極板 3b:電極板 4:電解質層 5:燃料ガス 6:酸化剤ガス 7a:溝 7b:溝 10:燃料電池中身 11:積層体 12:ガス分離板 13:冷却板 14:端板 15:燃料ガス供給マニホールド 16:燃料ガス排出マニホールド 17:酸化剤ガス供給マニホールド 18:酸化剤ガス排出マニホールド 19:ガスケット 20:燃料電池 21:収納容器 22:保温材 23:電気ヒータ 24:温度センサ 25:温度コントローラ 26:発電機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に触媒を担持した一対の電極板
    を、その触媒面を対向させて配置し、この一対の電極板
    の触媒面間にリン酸を含浸してなる電解質層を挟んで単
    位電池を形成し、この単位電池を複数個積層して積層体
    を形成し、この積層体を収納容器内に収納して構成して
    なる燃料電池の輸送方法において、 輸送前に、前記単位電池の前記電解質層に含浸されたリ
    ン酸を予め希釈し、この状態で輸送することを特徴とす
    る燃料電池の輸送方法。
  2. 【請求項2】 前記リン酸の希釈を、希釈されたリン酸
    の凍結温度が輸送経路の環境温度以下になるように行う
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池の輸送方法。
  3. 【請求項3】 前記リン酸の希釈を、希釈されたリン酸
    の濃度が75重量パーセント以下になるように行うこと
    を特徴とする請求項2記載の燃料電池の輸送方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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