JPH09295104A - セラミックモールドを用いて溶融物から物品伸延部を凝固させる方法 - Google Patents
セラミックモールドを用いて溶融物から物品伸延部を凝固させる方法Info
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Abstract
ジンで使用する翼形部材その他の部品のような方向性配
向した超合金物品の端部に一体伸延部を形成する方法を
提供する。 【解決手段】 物品上に直接伸延部を形成するには、適
合性合金の溶融浴中に物品を浸漬した後一体伸延部を物
品上で凝固させるのに充分な調整条件下で前記端部を引
出す。形成すべき伸延部の形状の概略を規定するモール
ドキャビティーを有するセラミックモールドを利用して
浸漬した物品端部の上を覆う。このモールドはその場で
形成してもよいし、あるいはあらかじめ形成しておいて
前記の物品に取付けてもよい。本発明の方法によって形
成される伸延部は、連続であってかつ物品のミクロ組織
と適合するミクロ組織をもっている。このようなミクロ
組織は物品のミクロ組織から伸延するエピタキシャル成
長であることもある。本方法により凝固中に物品内部に
温度勾配が確立され、これは本方法を実施する際に物品
および/または伸延部を補助的に加熱および/または冷
却することによってさらに調節することができる。
Description
体伸延部を設ける方法に係る。特に本発明は、方向性配
向したミクロ組織と超合金組成を有する物品の一端に適
合性の合金組成を有する伸延部を設ける方法であり、さ
らに特定的には、そのような方法で伸延部を形成するセ
ラミックモールドを使用して溶融合金から直接伸延部を
方向性凝固させるための成長用種晶として物品の一端を
使用する方法に係る。この方法は、タービンブレード/
動翼およびベーン(静翼)/ノズルのような翼ブレード
部材ならびにタービンシュラウドおよび燃焼器のこけら
板のような非翼物品のチップ(先端部)の修復に利用で
きる。
長させるためのすでに報告されている技術は、単純な形
状および部材を作成するのに適したプロセスから、ガス
タービンエンジンの高温部に使用するNi基超合金製ブ
レード部材の方向性凝固のような複雑な形状を有する物
品を形成するのに現在使用されているプロセスに発展し
て来ている。刊行された文献、たとえば、金属ハンドブ
ック第9版(Metals Handbook Ninth Edition) 、第15
巻、鋳造(Casting) 、米国金属学会インターナショナル
(ASM International) (1988年)第319〜323
頁には、タービンのブレードやベーンのような方向性配
向した超合金ブレード部材の製造プロセスの例がたくさ
ん挙げられている。これらのプロセスはそのほとんどが
モールドサセプタ加熱を伴なうなんらかの形態の引出し
型真空誘導鋳造炉を利用している。
では、閉鎖された容器内で溶融している材料(たとえば
金属)に流体圧(たとえば、不活性ガスまたは空気)を
かけ、管を介してその溶融材料を上方に押し上げる。こ
のような方法とそれに用いる装置の例を開示している特
許は米国特許第3,302,252号であり、冷却され
たモールドに向かい鋳込み管を通して物品を上方に連続
鋳造する方法に関する。鋳造された物品はモールドから
連続的に引出される。
定式フィルム供給式成長、Edge-defined, Film-fed Gro
wth )プロセスといわれることがある。このプロセスで
は、液体材料に外圧はかけないが、凝固のために液体材
料を上方に引出すには狭い成形管またはダイ内部の毛管
作用が利用される。結晶成長を開始させるために液体中
に種子結晶を導入することが多い。このプロセスの特徴
を開示している典型的な特許としては、米国特許第3,
471,266号、同第4,120,742号および同
第4,937,053号がある。
性配向した物品または単結晶物品の形成に関する鋳造技
術のどこかで、選択された結晶配向(一次配向および/
または二次配向)を有する種子結晶が使用されている。
これらは所望の結晶配向を有する物品の凝固を開始させ
る手段を構成している。ブレード部材の形成に際して
も、部材の形状と結晶配向を定めるためにセラミックモ
ールドのような鋳造形態と組み合わせて種子結晶が用い
られている。
長い(結晶)粒子の物品からなる部品(たとえば、ター
ボ機械翼)の連結には、通常、選択された結晶配向を有
する別途鋳造した部材が使用されていた。そのような部
材を部材間の界面にわたって組立て接合してひとつの物
品にする。米国特許第3,967,355号および第
4,033,792号はこのタイプの接合に関する代表
的な特許であり、後者の米国特許第4,033,792
号には結晶組織を接合面の両側で一致させるのが望まし
いことが記載されている。
ブレード部材のような方向性配向した物品を、単結晶と
して、または複数の柱状粒子からなる方向性凝固した結
晶組織をもたせて形成することができる。単結晶の物品
も方向性凝固した物品もいずれも好ましい結晶配向で形
成でき、このような配向をある部品内部に形成させて、
非等方性の配向に関連した物理的・機械的性質をその部
品内のある方向に沿って生成させてもよい。ブレード部
材のようなタービンエンジン部品に使われることが多い
ニッケル基超合金で望まれる結晶配向は、部材の長さに
沿った弾性率が最小になるように<001>結晶方向が
その部材の縦軸と平行になるものである。この配向では
これらの部品の良好にバランスのとれたクリープ強さ、
延性および熱疲れ耐性が得られることが知られている。
すなわち、本明細書に記載する部材は、<001>方向
が成長方向となりそれが部材の縦軸に対応するように形
成される。
部材の一例は米国特許第4,010,531号に記載の
ターボ機械ブレードである。そのようなブレード部材は
端部領域と連通する複雑な中空の内部を有する翼形の外
壁を含んでいて、冷却のためのガスが中空の内部から外
壁と端部領域を通って循環することができるようになっ
ている。この端部領域は部材の端部から伸延するチップ
を含んでいる。
ンジン部品は、各種の環境に関連する損傷および摩耗機
構(たとえば、高速および/または高温の浮遊粒子によ
る衝撃に起因する浸食、高温の酸化性および/または腐
食性ガス、低サイクル疲労プロセスおよび他の部材との
摩擦によって生起する機械的摩耗)にさらされる過酷な
環境で使用されることが多い。これらの機構は、特にブ
レード部材の端部領域またはチップで、クラックやその
他の損傷を引起こすことが知られている。ブレード部材
の製造コストは通常かなり高いので、そのチップが損傷
したり摩耗したりした後は部材を取替えるより修復する
方が望ましいことが多い。方向性配向したミクロ組織を
有する超合金ブレード部材やその他の超合金物品が、運
転・作動中であれ、その製造中であれ、そのチップまた
は伸延した端部領域で損傷した場合、その部品の全体と
しての性能を低下させないような物理的・機械的性質を
修復された部分に維持する必要性があることから修復の
問題はさらに複雑で困難になる。翼のような方向性配向
した物品で望ましいことが多いように修復された部分で
方向性配向したミクロ組織を維持しなければならない場
合、その修復部を作成するのに使用する材料中に最初の
方向性配向を複製することの困難さのため、この修復の
問題は特に重大になる。
ているひとつの方法は、チップの損傷または摩耗した部
分に溶接や類似のプロセスによって材料を付加すること
である。この方法の欠点は、溶接部のミクロ組織が方向
性配向していないこと、そしてそのためにその物品の方
向性配向したミクロ組織の残部と比べてチップすなわち
伸延部の機械的特性が低下することである。また、最も
よく使われる耐酸化性の材料は溶接が困難で、溶接プロ
セス中に割れてしまうことが知られている。
け、溶接、拡散接合、その他類似の接合プロセスによっ
て翼の端部に付加することである。この方法はたとえば
米国特許第3,967,355号、第4,010,53
1号および第4,033,792号に記載されている。
このような方法を使用して、翼の残部の結晶組織と類似
する結晶組織をチップ内に形成し、またチップおよび翼
の残部の両方のミクロ組織と適合するミクロ組織を接合
部に作るのが望ましいことがある。
5,304,039号(いずれも本発明の譲受人に譲渡
されており、引用したことにより本明細書に含まれてい
るものとする)にも、ブレード部材のような方向性凝固
した物品の端部に伸延部を設けるふたつの方法が記載さ
れている。これらの方法はいずれもダイとセラミック材
料からできたダイ伸延部とを両方とも利用する。これら
の方法では、流体圧をかけて溶融材料をダイ伸延部中に
入れた後、伸延部を形成しようとする物品端部をダイ開
口部およびダイ伸延部中に入れて溶融材料と接触させ
る。物品の端部が溶融材料と相互作用するのに充分な時
間物品端部を溶融材料と接触させておいた後、物品端部
の伸延部の方向性凝固が可能になるような速度で物品を
ダイ開口部を介して引出す。これらの方法を使用してブ
レード部材、特にその端部領域および伸延したチップを
修復するやり方が記載されている。
した物品の端部に伸延部を設ける他の方法、特に引用し
た特許に記載の装置、たとえばセラミックダイおよびダ
イ伸延部、ならびに溶融材料をダイ中に入れるのに流体
圧をかけるための手段を必要としない方法を開発するこ
とが望ましい。
有する超合金物品、たとえばブレード部材もしくはその
他のガスタービンエンジン部品、またはその他の超合金
物品の端部に適合性の合金材料、好ましくは超合金材料
の溶融浴から直接伸延部を設ける方法に係る。この物品
はまた、伸延部を付加しようとする物品端部を貫通して
連通している内部通路ももっていることがある。本発明
の方法で形成される伸延部は等軸粒子のミクロ組織、複
数の粒子を含む方向性配向した結晶組織または単結晶か
らなり得る。また、本方法は、物品の方向性配向した結
晶組織が伸延部中で連続するように伸延部をエピタキシ
ャル成長させるのに使用できる。本方法で形成される伸
延部を作成するには、方向性配向した超合金物品を適合
性の合金の溶融浴中に浸漬した後制御された条件下で物
品を引出す(引抜く)ことによって伸延部を凝固させ
る。本方法ではまた、伸延部の形状を制御する役割も部
分的に果たすセラミックモールドも物品の浸漬部分で使
用する。
一体伸延部を設ける方法として簡潔に、また広く定義す
ることができる。この方法は、ある断面形状、伸延部接
合用表面、および前記断面形状によって定められる外表
面を有し、また超合金組成および方向性配向した結晶組
織からなるミクロ組織も有している伸延端部を含む物品
を選択し、前記伸延端部の断面形状と適合する断面形状
および前記伸延端部の外表面と連通している外表面を有
するマンドレルを前記伸延部接合用表面に取付け、前記
マンドレルの外表面および前記伸延端部の外表面の少な
くとも一部を覆って、前記マンドレルによって定められ
かつ一体伸延部の形状を定めるようにされている形状を
もつモールドキャビティーを有しかつ前記モールドキャ
ビティーと連通している少なくともひとつのゲート手段
を有するセラミックモールドを形成し、前記マンドレル
を取外し、物品の超合金組成と適合する合金組成を有す
る溶融材料の浴中に物品の前記伸延端部を浸漬して、前
記溶融材料が前記ゲート手段を介して前記モールド中に
入って前記伸延部接合用表面と接触するようにし、前記
伸延部接合用表面の一部が前記溶融材料によって加熱さ
れかつミクロ組織成長用種晶として前記溶融材料と相互
作用することができるように充分な時間前記伸延端部を
前記溶融材料と接触した状態に保持し、温度が溶融材料
と成長用種晶との界面で最高でありこの界面からの距離
が増大するにつれて物品内で低下するように物品内の温
度勾配を維持することからなる制御された熱的条件下、
モールドキャビティーの形状と合致しかつ伸延端部のミ
クロ組織と適合するミクロ組織を有する一体伸延部とし
て前記溶融材料が前記界面において成長用種晶上で凝固
するような速度で溶融材料から前記伸延端部を引出すこ
とからなっている。
モールドを形成する代わりにあらかじめ形成したセラミ
ックモールドを利用することができ、こうするとマンド
レルを取付けて取外す必要がなくなる。伸延部の凝固中
の温度勾配の制御によって、得られる伸延部のミクロ組
織を制御することができ、たとえば、複数の方向性凝固
した粒子からなるミクロ組織または単結晶ミクロ組織を
形成することができる。本発明の方法において凝固中の
温度勾配をさらに制御するには、伸延部の成長中に物品
を加熱および/または冷却する追加工程を使用するとよ
い。
ら凝固させることによって、方向性配向した超合金物品
の一端に直接伸延部を成長させることができる新規な方
法に関する。この方法では伸延部の形状を形成するのに
役立つセラミックモールドも利用する。成長を開始させ
るための種晶または手段として物品自体を使用すること
によって、本方法は、物品の結晶組織および全体的なミ
クロ組織と適合しかつ連続する結晶組織と全体的なミク
ロ組織をもつ伸延部、たとえば、伸延部を成長させる元
の物品の冶金学的組織と通常は区別できないミクロ組織
を有する伸延部を提供するのに使用できる。本方法は、
そのような物品上に新しい伸延部を作成したり、現存す
る伸延部を修復したりまたは取替えたりするのに利用で
きる。本発明の方法は、広範囲の物品に対して有用であ
る可能性があるが、中空の内部と、伸延部を形成しよう
とする端部を通ってその中空の内部と連通する開口部ま
たは通路とを有する物品に伸延部を設けるのに特に有用
である。すなわち、この方法はタービンブレードのよう
な翼ブレード部材のチップを形成したり修復したりする
のに特に有用である。
語は、結晶の全体的形態、たとえば単結晶、多数の細長
い(結晶)粒子およびその他の結晶形、ならびにそれら
の配向を意味するものとする。「方向性配向した」、
「方向性配向」またはこれらに類似の用語は、強度に配
向した結晶組織を指し、たとえば複数の細長い粒子を含
む方向性凝固した多結晶組織、および単結晶がある。本
明細書で使用する「冶金学的組織」という用語は、全体
的な化学的または合金組成、ならびに結晶組織内の析出
物、相、介在物、樹枝状結晶などのサイズ、形状、空間
的配置および組成といった特性を包含していうものとす
る。たとえば、鋳造し方向性凝固したNi基超合金は一
般に、γ′析出物、空間的に配置された樹枝状晶の枝な
らびにその他各種の識別可能な相(たとえば各種炭化物
相および炭窒化物相)を含んでいる。これら結晶組織お
よび冶金学的組織は化学分析や分光分析および各種X線
法や顕微鏡法を始めとして広く使用されている公知のさ
まざまな分析技術によって決定・同定することができ
る。本明細書で使用する「ミクロ組織」という用語は結
晶組織と冶金学的組織の両方を包含する。
るように、本発明は物品の端部に一体となった伸延部を
設けるための方法であり、この方法は以下の工程からな
る(図1参照)。ある断面形状(図示せず)、伸延部接
合または成長用表面6および断面形状によって定められ
る外表面8を有する伸延端部4を含む物品2を選択する
(100)。この伸延端部4はさらに超合金組成と方向
性配向した結晶組織10を含むミクロ組織も有してい
る。伸延部接合用表面6にマンドレル12を取付ける
(200)(図2参照)。マンドレル12は伸延端部4
の断面形状と適合する断面形状と、伸延端部4の外表面
8と連通する外表面14とを有している。マンドレル1
2の外表面14と伸延端部4の外表面8の少なくとも一
部とを覆ってセラミックモールド16を形成する(30
0)(図3参照)。モールド16は、マンドレル12に
よって定められ一体伸延部20の形状を定めるようにな
っている形状をもつモールドキャビティー18を有して
おり、さらにモールドキャビティー18と連通する少な
くともひとつのゲート手段22を有している。マンドレ
ル12を取外す(400)(図4参照)。物品2の伸延
端部4を、物品の超合金組成と適合する合金組成を有す
る溶融材料26の浴24中に浸漬する(500)。その
結果、溶融材料26がゲート手段22を介してモールド
16中に入り伸延部接合用表面6と接触する。伸延部接
合用表面6の一部が溶融材料26により加熱されミクロ
組織成長用種晶として相互作用するのに充分な時間伸延
端部4を溶融材料26と接触させて保持する(600)
(図5参照)。制御された熱的条件下、溶融材料と成長
用種晶との界面28において成長用種晶上で溶融材料2
6が、モールドキャビティー18の形状に合致すると共
に伸延端部4のミクロ組織と適合性のミクロ組織を有す
る一体伸延部20として凝固するような速度で、伸延端
部4を溶融材料26から抜出す(700)(図6参
照)。この制御された熱的条件は、温度が界面28で最
高であって物品2内で界面28からの距離が増大するに
つれて低下するように物品2内部の温度勾配を維持する
ことからなる。
物品2を選ぶことからなる。これには、新たに製造され
た、伸延部をもたない物品、または現存する伸延部に付
加したりそれを変更・修正したりする必要がある物品を
選択すること(100)を包含し得る。また、タービン
エンジンのような用途で使用された現存の伸延部を有す
る物品で、その現存する伸延部の修正、取替えまたは修
復が必要な物品を選択することも包含され得る。本発明
の物品2は多くの有用な形態を取り得るが、最も一般的
にはある断面形状、伸延部接合用表面6および外表面8
を有する一体伸延部を形成しようとする伸延端部4をも
つものとして特徴付けることができる。ガスタービンエ
ンジン部品のように多くの有用な態様の超合金物品2の
場合、物品2は一般に長手方向の配向をもっており、た
とえば図5、6および7に示されているように縦軸30
がある。長手方向の配向を有する物品2の場合、これら
はさらに、図5と6に示されているようにベース端部3
2、遷移部分34および伸延端部4からなるものとして
説明することができる。好ましい態様の場合物品2は翼
からなり、たとえば図7と9に示したようなタービンブ
レード42の形態のブレード部材である。タービンブレ
ード42はベースまたはルート44、翼セクション46
およびブレードチップ48からなっており、これらはそ
れぞれ図5と6においてベース端部32、遷移部分34
および伸延端部4に対応している。ベース44は多くの
形態を取り得るが、一般にブレード42をタービンの他
の部分(たとえばディスクやブリスク)に取付けるため
の手段を含んでいる。ブレード42がタービンディスク
と共に使われるようになっている場合、そのような取付
けのために通常シャンク44Aとダブテール部44Bの
ような特徴を備えている。ベース44はまた、翼セクシ
ョン内部に定められる内部通路またはチャネル44Cの
ような中空の内部と連通するための手段も含み得る。タ
ービンブレード42の翼セクション46は良く知られて
おり、一般に前縁46Cと翼弦様に隔たる後縁46Dと
をつなぐ凹面圧力側壁46Aと凸面吸込側壁46Bを含
んでいる。そして、ブレードチップ48がこれらの要素
をブレードの外端で相互に連結している(図7および9
参照)。翼セクション46はまた、使用の際空気のよう
な冷却用流体をベース44から翼セクション46に循環
させる目的でベース44内の内部通路44Cと連通する
部分的に中空の内部46Eをもっていることが多い。こ
の部分的に中空の内部は通常、通路または穴50を介し
て翼セクション46の外部と連通する蛇管またはラビリ
ンス形状の冷却チャネル46Fを含んでいる。冷却チャ
ネル46Fはまた、端部壁62を貫通する複数の小さい
通路74または穴の形態で端部壁62と連通しているこ
とが多い。通路74はまた、物品42の使用の際に空気
のような冷却用流体流と共に使われる。ブレードチップ
48は翼セクション46のベース44から離れた端にあ
る。図7、8および9を参照して、ブレードチップ48
は中実であってもよいし(図7)、または端部壁62と
周辺の伸延リム58とからなっていてもよく、この場合
リム58は通常厚さが0.02〜0.15インチ程度で
あり、端部壁62の外表面から0.02〜0.25イン
チ突出ている。ただし、この伸延部の厚さと長さは、ブ
レード42の全体的な大きさ(ガスタービンの動翼は一
般にジェットエンジンブレードよりずっと大きい)やエ
ンジン内部のブレード42の位置を始めとするいくつか
のファクターに依存する。大きめの動翼は一般に小さめ
のブレードのリムより厚いリムをもっている。ブレード
チップ48は、すでに記載したように運転中に摩耗した
り損傷したりすることが多い。したがって、本発明の方
法は一般に伸延端部4を、あるいはタービンブレード4
2の場合はブレードチップ48を、中実の伸延部の形態
であれ、周辺の伸延しているリムのみの伸延部であれ、
一体伸延部20を付加することによって修復するのに使
用できる。
る断面形状をもっており、これは任意の有用な断面形状
とすることができる。しかし、すでに記載したように、
この断面形状は図7〜9に示した伸延端部4の透視図に
例示されているタービンのブレードやベーンのような翼
の断面形状であるのが好ましい。伸延端部4はまた伸延
部接合用または成長用表面6も含んでいる。この表面
は、本発明の方法を用いて一体伸延部20を成長させる
際の最初の面である。伸延部接合用表面6は、所要とさ
れる伸延部の所望の形状と大きさに応じて任意の適切な
形状または大きさとすることができ、たとえば平面状で
も非平面でもよい。この方法は翼ブレード部材に一体伸
延部20を成長させる際に好ましいので、好ましい形状
は一般に図7〜9に例示してあるようなブレードチップ
48のリム58によって表わされる断面翼形状からな
る。伸延端部4はまた、適切な任意の形状・大きさとす
ることができる外表面8も含んでいる。翼のブレード部
材の場合、外表面8は翼表面53に対応しており、この
翼表面は前縁46Cと翼弦様に隔たる後縁46Dをつな
いでいる圧力側壁46Aと凸面吸込側壁46Bによって
表わされる曲線の一般に複雑な表面に対応する。
方向性配向した結晶組織10ももっている。本明細書で
使用する「超合金」という用語は、540℃以上で使用
するのに適しており、方向性配向した結晶組織を形成す
るように加工することができる任意の耐熱性合金と定義
される。これには、周知のようにあるいは、たとえば、
多くの鋳造可能な超合金、特に方向性凝固させたりまた
は単結晶として形成したりすることができるNi基超合
金について記載している金属ハンドブック第10版(Met
als Handbook Tenth Edition) 、第1巻、特性および選
択:鉄、鋼および高性能合金(Properties and Selectio
n: Irons, Steels, and High-Performance Alloys)、米
国金属学会インターナショナル(ASM International)
(1990年)第981〜994頁および第995〜1
006頁に記載されているように、Ni基、Fe基また
はCo基の超合金が包含される。このような超合金は現
在ブレード部材用途で広く使用されている。しかし、許
容可能な超合金にはまた、現在は超合金といわれておら
ず、ブレード部材用途で広く商業使用されていない高温
合金、たとえばNb基合金やTi基合金(Nb−Ti合
金やTi−Al合金)およびNi−Al合金も包含され
る。この意味で超合金には、固有(真性)にまたは外因
的に形成された強化用媒体を含有する合金、たとえば、
外因的に形成されたセラミック、中間相またはその他の
繊維を含有する超合金の複合材(たとえば、アルミナ繊
維を含有するNi基合金)または固有に形成されたNb
−Si中間相を含有するNb基複合合金も包含され得
る。
たとえば摩耗、酸化または損傷したタービンブレードの
場合、物品2は場合によって、本発明の方法に従って新
しい材料を付加するのを容易にするために伸延端部4ま
たはブレードチップ48の一部を除去してもよい。これ
は、図1で、伸延部4を溶融材料26中に浸漬する(5
00)前に伸延端部4の一部を除去する任意工程150
として示されている。たとえば、本方法の後続工程で溶
融材料との相互作用を強化するためにはタービンブレー
ドチップのひどく酸化された部分を除去するのが望まし
いであろう。伸延端部4がブレードチップ48である場
合、チップの残部をより均一な長さまたは断面にするこ
とによって、たとえばチップが溶融材料中に挿入される
際にタービンブレードチップの端部を平らな表面にし、
したがってその上に伸延部を形成することになる材料を
凝固させる表面をより均一にするためには、やはりブレ
ードチップ48の一部を除去するのが望ましいであろ
う。さらに、ブレードチップの端部が平らでない表面
(たとえば、鋸歯パターン、階段状パターンまたはその
他の平らでない表面)になり、そのためにその上に新し
いチップを形成する材料が凝固する表面が不均一な表面
になるようにして、タービンブレードチップのような現
存の物品から材料を除去することもできよう。材料を除
去するには任意の適切な方法、たとえば研磨、鋸引き、
機械加工、エッチング、その他類似の材料除去法が使用
できる。ただし、物品の端部の加熱中に新しい粒子組織
の核生成を促進し得る機械的損傷は避ける。この工程は
浸漬500の前ならいつ行なってもよいが、機械的また
は物理的な除去法を使用しようとする場合はモールド1
6に対する損傷を回避するためにマンドレル12の取付
け(200)前に除去する(150)のが好ましい。
0の後、次の工程は伸延部接合用表面6にマンドレル1
2を取付ける工程200である。マンドレル12は伸延
部接合用表面6と適合する任意の材料からなり得る。適
合性とは、取付け200によって、特に伸延部接合用表
面6の領域において、物品2の超合金との相互作用(す
なわち、本方法の他の工程、特にミクロ組織成長用種晶
としての伸延部接合用表面6の溶融材料26中における
相互作用に干渉するような相互作用)をマンドレル12
が起こすことのないようになっていなければならないこ
とを意味している。また、適合性ということにより、マ
ンドレル12が伸延部接合用表面6に取付けることがで
きる材料から形成されていることと、取付けに使用する
手段が形成工程300に耐えられるのに充分な耐久性を
もっていることも要求される。マンドレル12は純粋な
金属、金属の合金、ポリマー、ワックスおよび塩のよう
な材料からなり得る。取付け工程200はあらかじめ形
成したマンドレルを接着剤のような取付け手段を用いて
取付けることからなってもよいし、あるいはあらかじめ
形成したマンドレルの拡散接合のような接合工程からな
ってもよい。さらに、マンドレル12として充分な材料
を概略荒仕上形態で伸延部接合用表面6に付加した後、
使用したマンドレル材料の除去に適した公知の材料除去
手段を用いて概略荒仕上形態からマンドレル12を形成
してもよい。取付け工程200の一例として、マンドレ
ル12がワックスである場合、そのワックスをあらかじ
め形成しておき、伸延部接合用表面6に接合するのに充
分な程度のワックスが軟化または融解するようにこの表
面を暖めた後そのワックスマンドレル12を伸延部接合
用表面に押付けることだけで、伸延部接合用表面に接合
することができる。取付け工程200の別の一例とし
て、マンドレル12の材料が金属または合金からなる場
合、公知の手段を用いてその材料を伸延部接合用表面6
上に噴霧してマンドレル12を形成するのに充分な概略
荒仕上形態を作成することができる。その後公知の適切
な材料除去手段を用いて概略荒仕上形態からマンドレル
12を形成することができる。マンドレルを形成するの
に使用する材料は、本方法のセラミックモールドを形成
する工程300およびその他マンドレル12を利用でき
る工程と適合する任意の材料でよい。マンドレル12
は、図7と9に示されているように伸延端部4の断面形
状と適合する断面形状をもっている。通常適合性の断面
形状は伸延端部の断面形状と同じでよい。物品2が翼で
ある場合、マンドレル12の断面形状は同じ大きさの翼
形状であり得る。しかし、マンドレル12は、形成工程
300中により大きいセラミックモールドが形成される
ように、伸延端部4の形状とほぼ同じ形状であるがそれ
より大きい断面をもつのが望ましいであろう。マンドレ
ル12が大きめだとセラミックモールド16も大きめと
なり、したがって伸延部も大きめになるであろう。伸延
部20に対して材料除去または表面仕上げ加工を実施す
ることが望ましいのであれば、このような大きめの形を
使用してもよいであろう。逆に、マンドレル12は、伸
延端部4とほぼ同じ形状ではあるが、小さい伸延部が生
成するように小さくすることができよう。伸延端部4と
同じ断面サイズを維持しながら伸延部20の外表面にコ
ーティング層のような材料を付加することが望ましい場
合には、このような小さい形も望ましいであろう。ま
た、マンドレル12は伸延端部4とほぼ同じ断面形状を
もつのが好ましいが、適合性の任意の断面が利用でき、
この断面形状の適合性はマンドレル12の断面形状が伸
延部20に望ましい形態を生成するかどうかによって最
終的に決定される。一例として、ブレードチップ48用
のマンドレルの場合、断面形状は中実のチップ48(図
7)のものかまたはリム58(図9)のものであろう。
またマンドレル12は伸延端部4の外表面8と連通する
外表面14をもっている。この連通は外表面14と外表
面8が一緒になって連続またはほぼ連続の表面を形成す
るようなものであるが、あるいは上述のようにマンドレ
ル12が伸延端部4とは異なる断面形状または大きさを
もつ場合にはこれら表面間に不連続があってもよい。こ
れらのエレメント間に不連続が存在する場合、表面の異
なる幾何学的特徴(たとえば、これらの表面を相互に連
結または連絡する肩、ネックダウン領域その他の表面)
にかかわらず、マンドレル12の外表面14は伸延端部
4の他の表面8と連通している。またマンドレル12は
図2〜4に示すような長さ(L)をもっている。動翼や
ブレードのような伸延部を翼に形成するのに使用するマ
ンドレルの場合、マンドレルの長さは通常約0.02〜
0.25インチの範囲であり、これはブレード/動翼チ
ップの一般的な長さの範囲に相当する。
の工程は、図2〜4に示されているようにマンドレル1
2の外表面14と伸延端部4の外表面8の少なくとも一
部を覆ってセラミックモールド16を形成する工程30
0である。セラミックモールド16はマンドレル12お
よび伸延端部4と適合する任意の方法で形成できる。セ
ラミックモールド16は、本明細書に記載したようにモ
ールド16を溶融材料26中に挿入する際に伸延端部4
からモールド16が外れることのないように伸延端部4
の充分な部分を覆って形成するべきである。公知の方法
として、スラリーからセラミックモールドを形成する
(300)か、または熱噴霧成形がある。セラミックモ
ールド16はマンドレル12と伸延端部4をスラリー中
に浸漬し引出すことによって、またはスラリーをマンド
レル12と伸延端部4上に噴霧することによって、スラ
リーから形成できる。スラリーから形成したセラミック
モールドは生の状態で存在し、モールドの密度と機械的
強度を増大するためには浸漬工程400の前にそのよう
なモールドを焼結する任意の工程250を含ませるのが
好ましい。形成工程300はまた、プラズマスプレイの
ような周知の方法を用いる熱噴霧成形からなってもよ
い。熱噴霧成形によって形成したモールドもまた焼結す
ることができるが、通常このような材料はモールドとし
て使用するのに充分な機械的強度をもっているであろ
う。モールド16を形成するのに使用できるセラミック
としてはアルミナ、ムライト、アルミナ/シリカ混合
物、カルシアおよびジルコニアがある。セラミック材料
の選択は、モールド16と物品2の超合金および溶融材
料26との適合性を確保するように、特に溶融材料26
または伸延部20の汚染を避けるようにして行なう。適
合性を確保することは、浸漬工程400、保持工程50
0および引出し工程600でモールドの充分な機械的強
度を確保することに加えてこれらの各工程でセラミック
材料と伸延端部との充分な接着を確保することでもあ
り、さらに他の適合性要件も含んでいる。モールド16
は、本明細書に記載したようにマンドレル12によって
定められそして最初に占められる形状をもつモールドキ
ャビティー18を有している。モールドキャビティー1
8の形状は一体伸延部20の形状を定める。モールド1
6は、マンドレル12の形状に応じ、また形成工程30
0でセラミック材料をどのように適用するかに応じて、
連続したひとつのピースとして存在してもよいし、また
は複数のピースとして存在してもよい。モールド16は
また、モールドキャビティー18と連通する少なくとも
ひとつのゲート手段22ももっている。ゲート手段22
により、溶融材料26はモールド16内に入り伸延部接
合用表面6と接触することができる。ひとつの態様の場
合ゲート手段22は単に、モールド16の一端にある、
通常は図2〜4に示してあるように伸延端部4の断面形
状と同じ形状を有する開口部であり得る。別の態様の場
合ゲート手段22は制限されたポートであり得、これは
溶融材料26がモールドキャビティー18中に流入する
のを制御または指向するのに役立ち、さまざまな鋳造技
術で使用されているゲート手段に類似する。ゲート手段
22は形成工程300中に形成することができ、たとえ
ば、形成工程前に、形成工程中にそのような手段が生成
するようにマンドレル12を適応させる。たとえば、マ
ンドレルが形成工程300中にゲート手段22を形成す
るような特徴を備えていることができようし、あるいは
マンドレルにある部材を付加して形成工程中にゲート手
段22を設けることができよう。またゲート手段22
は、形成工程300の一部として材料除去工程を含ませ
てマンドレル12および伸延端部4にセラミック材料を
適用した後にマンドレル中に通路を開けても、あるいは
ある部材を付加することによっても形成することができ
る。モールド16はまた汚染物逃がし手段36も含んで
いるのが好ましい。汚染物逃がし手段36は、浸漬工程
500、保持工程600または引出し工程700のいず
れかでモールド16内部に汚染物が蓄積されるのを防ぐ
ようになっている。汚染物としては、捕捉されたガス、
合金成分の酸化物またはセラミックモールド16から剥
がれた粒子があり得る。汚染物逃がし手段36はまたモ
ールド16内部の溶融材料26の流れを直接補助するよ
うにもすることができる。汚染物逃がし手段36は図4
に示されているようにモールド16が溶融材料26で満
たされる時にモールドから汚染物が除去され得るような
単一の通路からなってもよいし、あるいはそのような特
徴を複数もたせてもよい。そのような手段はゲート手段
22を形成するのに使用される方法と類似の方法で形成
することができる。セラミックモールド16を形成した
ら次の工程はマンドレル12を除去する工程400であ
る。適切な任意の除去方法を使用できる。このような方
法には、たとえば、マンドレル12を融解してその融解
物をモールド16から注ぎ出すこと、マンドレル12を
溶解またはエッチングすること、炭素質マンドレルの熱
分解、および各種の機械的除去法が包含され得る。任意
の焼結工程250を使用する場合、除去工程400はマ
ンドレル12に使用した材料に応じて焼結工程250の
前後または焼結中のいずれで行なってもよい。しかし、
比較的融点の低い材料の場合、本発明者は焼結の前にマ
ンドレル12を除去するのが好ましいと考えている。
200、形成工程300および除去工程400はあらか
じめ形成したセラミックモールド16′を伸延端部4の
外表面8の少なくとも一部を覆って取付けるひとつの工
程で置き換えることができる。あらかじめ形成したモー
ルド16′は、図11、12、13に示されているよう
に伸延部接合用表面6を少なくとも部分的に包囲し一体
伸延部20の形状を定めるようになっているモールドキ
ャビティー18′をもっている。モールド16′は充分
に緻密で焼結されたセラミックであるのが好ましい。あ
らかじめ形成したセラミックモールド16′に対する要
件は本明細書に記載したその場で形成されるモールドの
要件と本質的に同じであり、またそのようなモールド1
6′は同じセラミック材料から作成することができる。
あらかじめ形成したモールド16′はまたモールドキャ
ビティー18′と連通する少なくともひとつのゲート手
段も含む。このようなモールドはまた汚染物逃がし手段
36′のような特徴をもっていてもよい。モールド1
6′は周知のセラミック形成法および装置を用いて形成
できる。あらかじめ形成したモールド16′を伸延端部
4に取付けるには、取付けに適した任意の手段を使用で
きる。たとえば、締まりばめ、任意の数の機械的取付け
用デバイス、セラミックバインダー、スラリー、セメン
トおよび類似の材料の使用、またはこれらの任意の組み
合わせである。そのような取付け手段は周知である。
937号および第5,304,039号に記載のような
超合金伸延部を形成する関連技術の方法にはみられな
い、しかも従来の方法からは考えられない利点をもたら
す特徴をもっている。たとえば、本発明のモールドの形
成法では、所望の伸延部のいろいろな大きさや形状に合
わせてモールドやダイを別途製造する必要がない。した
がってこの方法は所望の伸延部の設計において容易に変
更できるフレキシビリティーをもっている。また、本方
法によれば、マンドレルの大きさと形状を調節し、そし
てマンドレルを伸延部接合用表面に対してどのように位
置づけるか調節することにより、モールドキャビティー
したがって伸延部を伸延部接合用表面に対し割出すこと
が可能である。さらに、伸延部を貫通してブレードのよ
うな中空物品の内部に連通する通路のような特徴をモー
ルドが覆うようにモールドを形成することが可能であ
り、そのため伸延部の形成中に犠牲材料またはバリヤー
材料を使用する必要性が回避される。加えて、本発明を
使用すると、溶融材料がゲート手段を介してモールド中
に入るのを制御することが可能であり、したがって溶融
材料が伸延部接合用表面に導入される様子を制御し、そ
のためミクロ組織成長用種晶としての伸延部接合用表面
と溶融材料との相互作用を制御する手段が得られる。ま
た、本発明のモールドは場合によってモールド内、そし
て得られる伸延部内にガスその他の汚染物が蓄積される
のを回避する汚染物逃がし手段をもたせることができ
る。これは関連する従来技術の方法では述べられてない
利点である。
程400および任意の焼結工程250の次の工程は浸漬
工程500、保持工程600(図5参照)および引出し
工程700(図6参照)である。浸漬工程500は物品
2の伸延端部4を、物品2の超合金組成と適合する合金
組成を有する溶融材料26の浴24中に入れて、溶融材
料26をゲート手段22を介してモールド16に入れ伸
延部接合用表面6と接触させることからなる。浸漬工程
500により、伸延端部4と溶融材料26とが密に接触
し、その結果公知の各種熱伝達機構が生じ、物品2、特
に伸延端部4の温度が急激に上昇し出して溶融材料26
の温度に近付くようになる。浸漬工程500を実施する
には、物品2の伸延端部4を所望の深さまで溶融材料2
6中に浸す。この所望の深さは数多くのファクターによ
って変わる。このようなファクターとしては、物品の種
類、たとえばその大きさや合金組成、溶融材料26の温
度および伸延端部4の形状(たとえば、平らなものや段
付き端部)がある。浸漬の最大深さは一般に、上記のよ
うなファクターを考慮して、伸延端部4上に望まれるメ
ルトバックの量によって決められる。浸漬工程500は
任意の所望の方法で、所望の深さまで段階的に、ほとん
ど瞬間的に浸すか、または下降速度をゆっくりと速くす
ることによって、あるいは上記の方法を任意に組み合わ
せるといった他の適切な浸漬法のいずれかによって実施
できる。
る合金組成をもっていなければならない。溶融材料26
を提供するには、抵抗加熱、誘導加熱、電子ビーム加
熱、レーザー加熱、その他適切な方法のようなたくさん
の公知方法のいずれかを使用すればよい。加熱はセラミ
ックるつぼ、(図5および6に例示したような)水冷銅
製るつぼまたは耐火るつぼのような任意の適切な装置で
行なうことができる。このような加熱は空気中で行なっ
てもよいが、ほとんどの超合金の場合アルゴンのような
保護性の雰囲気中、または真空中で行なうのが好まし
い。Ni基合金の溶融材料26を調製するのに好ましい
方法は、公知の誘導加熱手段13と加熱用の水冷銅製る
つぼ15を使用し、図5および6に例示したように閉鎖
チャンバー内のアルゴン雰囲気中で加熱することであ
る。この装置は、セラミック製るつぼに由来するセラミ
ックで溶融物が汚染される可能性が回避されるという利
点をもっており、また大気成分(窒素や酸素)と溶融材
料26との反応も回避される。溶融材料26の合金組成
は物品の超合金組成と適合性であることだけが必要であ
り、本発明の方法の残りの工程によって以下に述べるよ
うに物品2上に一体伸延部20が設けられる。本発明の
意味からは一般に、適合性とは、物品と溶融材料から凝
固した伸延部との間で結晶組織、冶金学的組織または両
者に多少の連続性または類似性があることを意味してい
る。適合性はまた、いずれの合金も合金元素の消耗、汚
染、液体金属脆化、凝固界面28における脆性相の形
成、その他による悪影響を他に及ぼすことがないことを
意味している。さらにまた適合性は、物品2と伸延部2
0との間で機械的・物理的性質および冶金学的組織の不
連続性に多少の制限があることも意味し得る。最終的に
適合性は性能によって測定されなければならない。ひと
つの合金の伸延部20が別の合金の物品2上に繰り返し
成長させることができる場合、伸延部20を成長させた
物品2が後の製造作業を受けられる場合、また伸延部2
0をもつ物品2が完成したときに満足に使用できる場
合、ふたつの合金は前記の一般論にかかわらず適合性で
ある。本明細書で使用する「〜と適合する溶融材料」と
いう言葉は、適合性に関して上記した標準条件に合う液
体状態の材料または合金を意味するものとする。伸延部
20の結晶組織と冶金学的組織はいずれも物品2とは異
なり得るのであるから、物品と伸延部の間に要求される
適合性の程度に応じて、所与の物品2に対して広範囲の
適合性溶融材料が可能である。いくつかの用途で、伸延
部20の結晶組織と冶金学的組織が物品2と近いのが望
ましいような場合(たとえば、エピタキシャル成長が望
ましい場合や伸延部20もまた方向性配向した結晶組織
をもっていなければならない場合)には、その範囲は一
般に狭くなり、したがって溶融材料26の合金組成は物
品2と同じか極めて近いのが最も望ましいであろう。他
の用途で、伸延部の結晶組織と冶金学的組織が物品と合
わなくてもよい場合(たとえば、等軸結晶組織またはそ
の他の非方向性配向結晶組織で充分な場合)には、可能
な範囲は一般に広がり、溶融合金26の合金組成は物品
2とかなり異なることがあり得る。また、用途によって
は、異なる要請に合わせて異なる性質をもたせるために
物品の結晶組織および/または冶金学的組織とかなり異
なる組織を作るのが望ましいことがある。たとえば、伸
延部と比べて物品が低めのモジュラスと高まったクリー
プおよび疲れ耐性をもっているのが望ましいことがあ
り、伸延部の摩耗および酸化耐性がより高いのが望まし
いこともある。図2および3にハッチングで示したよう
に物品の超合金の組成は溶融材料から物品上に成長させ
た伸延部とは異なり得る。しかしながら、引用した特許
に報告されているように、異なる合金組成を選択するに
は、その組成の違いに関係なく伸延部の結晶組織が物品
の結晶組織と一体となってそれから連続して成長するよ
うにしなければならない。この成長モードはエピタキシ
ャル成長といわれることがある。本発明の意味において
はこれもまた、一般的に、物品2の合金と伸延部20の
合金との高度の適合性を説明するであろう。また、ある
物品の結晶組織もしくは冶金学的組織または両方がベー
ス端部と伸延端部4では変化し得ることが認められ、本
明細書で物品と伸延部の間の適合性に言及するときは主
として伸延部20と物品2の伸延端部8との適合性をい
うものとする。
れミクロ組織成長用種晶として溶融材料と相互作用する
のに充分な時間保持する工程600は重要であり、本発
明の方法の中で極めて変化し得る工程である。というの
は、相互作用の量および伸延端部が成長用種晶として機
能する度合いまたは程度は本明細書に記載するように本
方法に従って大きく変わり得るからである。材料、装置
およびプロセス条件の組み合わせによって保持工程60
0として充分な時間は場合により、たとえば比較的少な
い量の物品2と溶融材料26との相互作用が、物品2の
ミクロ組織と適合するミクロ組織を有する連続な一体伸
延部20が生成するのに必要で、かつ意図した用途の要
請を満足するのに充分な場合、ほとんどゼロになること
がある。エピタキシャル伸延部20の成長のようにより
大量の相互作用が望ましい用途の場合、ほとんどの物品
と溶融材料の組み合わせに対して平衡に達するのに充分
な時間はより長く、恐らくは30分程度になることが分
かる。より長い時間がかかると期待される用途の場合、
物品2と溶融材料26に関する公知のまたは測定した熱
伝達情報を用いて伸延端部4の所望の部分をメルトバッ
クさせるのに必要な時間を計算することによって必要な
時間を評価することができる。保持工程600に充分な
時間であるかどうかは、浸漬工程500に使用する方法
とこの工程に使用される時間によっても影響を受ける。
者において物品と溶融材料との相互作用を高めて制御す
る手段を利用すること、たとえば本明細書に記載したよ
うに補助的な加熱、冷却または両者を使用することが望
ましい場合がある。加えて、溶融材料中で掻き混ぜその
他の撹拌またはたとえば超音波撹拌による物品の掻き混
ぜのような公知の他の手段を提供するのが望ましいこと
もある。
れる、または伸延部20が伸延端部4上で成長する工程
である。図5と6を参照して、引出し工程700は、溶
融材料26が成長用種晶と溶融材料の界面28におい
て、物品2の方向性配向したミクロ組織10と適合する
ミクロ組織29を有する一体伸延部20として成長用種
晶上で凝固するような速度で伸延端部4を溶融材料26
から取出すことからなる。これにより、引出し工程70
0中に、物品2は、その温度が界面28とベース端部と
の間で低下するような温度勾配をもつ。引出し700
は、以下に詳しく述べるように伸延部20の所望のミク
ロ組織特性が生成するような速度(一定または可変)で
実施することができる。引出し700の速度は物品2上
における溶融材料26の凝固特性に依存し、また両者の
合金組成、溶融材料26の温度、物品2内部の温度勾
配、界面28の温度、その他のファクターに依存する。
界面28で一体伸延部20が形成されると、伸延部の凝
固・冷却中に起こり得る収縮効果とモールドキャビティ
ーからの脱離を除いて、伸延部は一般にモールドキャビ
ティー18の形状をとる。
出し工程700は同じ装置を用いて行なうのが好まし
い。これらの工程は、たくさんある周知の浸漬、保持お
よび引出し手段のいずれかを使用して行なうことができ
る。適切な浸漬、保持および引出し手段は、典型的に
は、物品2を保持または把持する手段(図示せず)、保
持手段に連絡している、物品2を溶融材料26中に浸漬
し、また溶融材料から引出すための駆動手段(図示せ
ず)、およびこれらの工程中駆動手段の動きを制御する
ための手段(図示せず)からなっている。物品2は、公
知の把持治具またはクランプ機構のように物品を把持す
るのに適した任意の手段を用いて保持できる。浸漬50
0、保持600および引出し700は、クゾクラルスキ
ー(Czochralski) またはブリッジマン(Bridgman)の凝固
プロセスを実施するのに使用するもののように結晶引出
しの分野で公知のものに似た自動化されたプログラム可
能なコンピューター制御駆動手段を用いて行なうのが好
ましい。また、溶融材料を収容するのに使用する装置は
制御されない機械的振動から可能な限り隔離させるのが
望ましい。さらにまた、制御手段も、物品内部の温度勾
配、溶融浴の温度、物品/浴界面の温度、その他のファ
クターのような他の計算されたまたは測定されたファク
ターを基にして駆動手段の動きを調節(固定または可
変)するように適応させることも望ましいであろう。浸
漬工程500と引出し工程700では物品2と溶融材料
26との相対運動が必要である。この方法の目的から
は、物品2、溶融材料26または両方を動かしてこの相
対運動を達成することができるが、本発明者は一般に物
品2を動かして溶融材料26を固定・保持するのが好ま
しいと考えている。
られる可能な結果の一例を図7および8に示したタイプ
の翼セクション46について伸延部を56として示す。
伸延部56は破線52から伸延しているが、この破線5
2は最初のブレードチップ48の内部の界面28を意味
しており、新しいブレードチップ48を構成する伸延部
56はこの破線52から成長したものであり、これらの
工程中に起こるメルトバックを表わしている。図8の部
分説明図で分かるように、ブレードチップ48を成長用
種晶として使用すると、適合性のミクロ組織を有する中
実の伸延部56が得られる。この例においてミクロ組織
は元来のブレードチップ48の粒子と連続しており一体
となっている多数の細長い粒子を含んでいる。
ップ部分の別の形態を図9の断片図および図9の7−7
線に沿ってとった図10の断面図に示す。このタイプの
チップは「スキーラーチップ」といわれることがある。
というのは、ある種の運転条件ではクリアランスゼロの
状態に近付けるために対向する部材と干渉したり擦れ合
ったりすることがあるからである。そのような干渉の結
果ブレードチップ48の周辺リム58は摩耗したり損傷
したりすることがある。そのような摩擦状態がなくて
も、運転中に浮遊粒子や酸化物と摩擦を生じ、リム58
の損傷に至ることがある。本発明の方法は、前記のよう
にして伸延部を設けることによってこのような損傷を修
復するのに使用することもできる。ただし、この場合の
伸延部56(または、本方法のより一般的な説明を考察
するときは伸延部20)は中実の伸延部56ではなく、
ブレードチップ48の周辺リム58を含む部分の伸延部
のみであり得る点が異なっている。リム58上にのみ伸
延部を形成するためには溶融材料と端部壁62との接触
を回避するべきである。
62の近くに伸びている場合、端部壁62に対する損傷
を回避するためにリム58と溶融材料26との相互作用
は限定し注意深く制御するべきである。特に、端部壁6
2が、本明細書に記載したように部分的に中空の内部と
連通しているチャンネル74または穴のような特徴を含
んでいる場合には注意するべきである。本発明の方法の
ひとつの態様は、図10〜13に示したようにそのよう
な特徴を覆い保護するようにモールド16を形成するも
のである。図10でリム58の縁または表面66が浸食
され、損傷を受けており、修復が必要な部分を表わして
いる。
を実施する際の一連の手順を示しており、図10に示し
たような中空の内部を有するブレード42の修復を例示
している。たとえば、このような内部は流体で冷却され
るタービンブレードまたはベーン42内の蛇管またはラ
ビリンス通路70とすることができる。便宜上参照番号
のいくつかはすでに使用したものと同じである。図11
は、溶融材料26と接触しており、破線66で示した元
のリム縁から部分的にメルトバックされたリム58を示
している。図12では、メルトバックが更にリム58中
に継続して68の線までメルトバックして、リム58の
残存部が溶融材料26の凝固用の成長用種晶として機能
するのに充分となっている。次いで溶融材料26と接触
させたまま、図13の矢印54で示したようにブレード
42を上方に動かし、前述したように界面28における
連続した凝固による溶融線68からの凝固によって、破
線72の下のセクションの部分で構成される伸延部56
がリム58上で成長するまで引出す。ブレード伸延部5
6がある部分で中実であり、本明細書に記載し図9〜1
3に例示したように中空の内部と連通できるように追加
の穴が望まれる場合、そのような穴は公知の方法を用い
て形成できる。たとえば、そのような穴は材料除去分野
で周知であり広く使われているレーザー法、電気化学法
または放電法による穿孔によって形成することができ
る。本発明の方法においては、溶融材料の融点が成長用
種晶として機能する物品端部の融点より低い場合、溶融
材料と成長用種晶との相互作用には成長用種晶である物
品端部の完全な融解は必要でないと考えられる。必要な
ことは、界面を横切って溶融材料中に続く結晶組織の成
長が可能となる条件が界面に存在することである。
浸漬工程500、保持工程600および伸延端部4を溶
融材料26から引出す工程700により、界面28とベ
ース端部との間の勾配とみることができる温度勾配が物
品2内部に確立される。ここで、物品2内部の所与の位
置における温度は界面28からベース端部に向かって低
下する。所与の物品2内部の温度勾配は溶融材料26の
温度、物品2の熱伝導率、物品2内の通路を含めた形
状、物品2の引出し速度、ならびにこの方法を実施する
のに使用する装置の構成およびこれらの工程中に物品2
に適用されることがある外部加熱または冷却源の存在を
含む他のファクターの関数である。超合金のような溶融
材料の凝固分野で周知のように、凝固が行なわれている
界面の熱勾配は得られる物品のミクロ組織に影響する。
超合金の場合、10℃/cm程度の比較的小さい熱勾配
で、一方向でない熱の流れを生じる摂動のために方向性
配向が少なくなり、等軸粒子組織が多くなる傾向があ
る。たとえば25〜150℃/cmのようにより急な熱
勾配では、界面28における溶融材料26の樹枝状凝固
を促進する条件が界面で生じる傾向がある。物品2内
部、特に伸延端部および界面28の付近での温度勾配
も、一次および二次の樹枝状結晶の空間配置を始めとす
る樹枝状成長の性質に影響する。界面28における温度
勾配の制御は、伸延部内部に多結晶方向性凝固であれ単
結晶成長であれ特定の方向性形態と配向を生成させるこ
とが望まれる場合、特に重要である。本発明の方法はま
た、物品2内部の温度勾配を変更する任意の工程を使用
することも包含し得る。これらの工程としては、物品の
伸延端部の外部(溶融材料26からの伝導以外の)加熱
手段による加熱工程800、外部冷却用手段を用いる物
品から熱を除去する工程900、または外部加熱手段に
よって物品の伸延端部を加熱すると同時に伸延端部以外
の位置で外部冷却手段によって物品を冷却する工程10
00が含まれ得る。これらの任意工程は本明細書に記載
した浸漬工程500、保持工程600および引出工程7
00のいずれかまたはすべてと共に使用できる。外部加
熱手段は周知であり、たとえば物品の伸延端部が加熱さ
れるように配置した別の誘導コイルを使用する。外部冷
却手段も凝固分野で周知であり、たとえば水冷チルのよ
うなチル、金属チルプレートまたは他の手段を使用す
る。このような冷却手段は一般に物品2のベース端部3
2または遷移部分34に取付けられるが、チルは、物品
の伸延端部に加熱手段を利用しない状況下では伸延端部
に取付けてもよい。これらの工程を使用すると界面と物
品内部の両方で温度勾配を制御できる。
よっては、前記工程と組合わせて任意の材料除去および
/または加熱もしくは冷却工程を反復することに加え
て、同じ溶融材料または異なる合金組成を用いて、物品
2の浸漬500、保持600および引出し工程700を
繰返すのが望ましいことがある。再び図5と6を参照す
ると、この方法を用いて形成された伸延部の表面は通常
仕上がっていない形態にあり、したがって最終的に仕上
がった伸延部を生成するためには、追加の材料除去工
程、表面仕上げ加工または塗布工程、たとえば研削、機
械加工、研磨もしくはその他の材料除去工程および/ま
たは表面仕上げ工程、またはセラミックコーティングの
噴霧成形を使用する必要があることが多いことも、溶融
材料から凝固させる分野の当業者には分かるであろう。
て、不純物を除きNi−13.7Al−7.9Cr−1
2.3Co−2.1Ta−0.1B−0.9Mo−1.
6W−0.9Re−0.6C−0.5Hfの組成(原子
%)の合金から作成したタービンブレードの形態で現存
するブレード部材を使用した。この評価においては、本
明細書に記載したようにタービンブレードの翼セクショ
ンに伸延部を付加して図5〜13に示したようなチップ
の修復をシミュレートすることが望まれた。この鋳造ブ
レードのミクロ組織は、図7に例示したものと配向が類
似する複数の方向性凝固した粒子からなっていた。溶融
材料として使用した材料はブレードとほぼ同じ合金化学
を有していた。このNi基超合金原料を水冷銅製るつぼ
に入れ、このるつぼを、アルゴンガスで充填されるよう
になっているチャンバー内に置いた。このチャンバーを
アルゴンで満たし、るつぼ中で合金を融解させた。誘導
加熱手段を用いて超合金原料をるつぼ内で融解させ、1
400℃の温度に加熱した。物品が溶接されているボル
トからなる保持手段内に物品を配置し、次にこれを物品
の浸漬、保持および引出し用にディジタルエンコーダー
を有するネジ付き駆動ロッドからなる駆動手段に取付け
た。この駆動手段はその動きを制御する手段と連結して
いた。この制御手段はコンピューターベースのコントロ
ーラーからなっており、物品を溶融材料中に挿入する深
さ、その保持時間および引出し速度を制御するようにな
っていた。次にこのブレードを下げて溶融材料中に約1
〜5mmの深さまで入れ、5分間保持した。この間にブ
レードは挿入された部分をメルトバックすることによっ
て溶融物と相互作用した。さらにその後、このブレード
は、超合金溶融体から伸延部が凝固する際の配向した成
長用種晶として機能した。次にこのブレードを約10m
m/分の速度で上方に動かすことによって溶融体から引
出した。約6mm/分の伸延部が凝固するまで引出しと
方向性凝固を続けた。これにより、ブレードと同じ多結
晶の方向性凝固した結晶組織を有する伸延部を凝固させ
ることができた。この伸延部は物品の伸延端部と連続し
ており、一体となっていた。
と、外部断面を有する部分的に中空の翼セクションを含
んでいた。これは、単に端部壁をもっていなかったとい
う理由から、本明細書に記載したタイプのブレードチッ
プを含んでいなかった。しかしながら、その形状は翼セ
クションの壁が約6mmという厚さをもっているような
ものであり、これは本明細書に記載した端部壁を有する
典型的なタービンブレードの周辺リムに極めてよく似て
いる。したがって、この実施例は典型的なタービンブレ
ードチップのミクロ組織および幾何形状にたいへん近い
し、そのようなチップの成長または修復用に本発明方法
を実証するのに役立つ。使用した物品は、複数の方向性
配向した細長い粒子からなる翼セクションの第一の結晶
組織と、物品の合金組成に基づく第一の冶金学的組織を
もっていた。翼セクションと一体かつ連続する伸延部
は、翼セクションの第一の結晶組織と連続かつ適合する
第二の結晶組織をもっており、また、第一の冶金学的組
織と連続かつ適合しているが、元の物品およびこの新し
いブレード端部を成長させるのに用いた熱勾配が異なる
結果生じた多少異なる樹枝状晶の枝間隔に起因していく
らか区別し得る第二の冶金学的組織ももっていた。この
実施例ではセラミックモールドを使用しなかったが、こ
の実施例に記載した凝固プロセスはセラミックモールド
を使用したときに起こる凝固プロセスの例示である。こ
のセラミックモールドは凝固した伸延部の形状を定め
る。
は、別々に製造されて整合された別個の部材を互いに拡
散接合させるような関連技術分野の方法で報告されてい
るものとは違っている。ブレードチップの連続鋳造につ
いて記載している関連技術分野の引用特許に記載されて
いる界面といくつかの点では類似であった。しかし、本
発明の方法では、溶融材料に流体圧をかける必要がまっ
たくない。本発明と関連技術の多くとの主たる違いは界
面にある。本実施例においては、物品の表面上で伸延部
として選択した溶融材料から原子層を次々と積み重ねる
ことによって、伸延部をエピタキシャル成長させること
ができる。すなわち、伸延部の粒子は物品との界面をわ
たして物品の粒子と連続であり得る。さらに、本発明の
方法によると、二次粒子(樹枝状晶)配向を横方向で合
致させるのが困難な従来技術の界面接合技術とは違っ
て、そのような二次粒子配向を成長させることができ
る。一次方向のみならず二次方向でも物品のもともとの
冶金学的粒子組織または配向と合致するエピタキシャル
成長した領域または修復された区域を形成できる。界面
と修復された区域で等軸の粒子を有する最も関連した修
復法より優れた利点は、機械的性質と冶金学的性質の点
で重要である。というのは、最も関連した技術の方法を
使用すると、元の物品の冶金学的粒子組織は伸延部また
は修復された区域と合致しないからである。本体と伸延
部に対して異なる合金を選択した場合でも、凝固した組
織に隣接する液体中で原子種が急速に混合される結果、
界面領域の冶金学的組織には一般に段階的な変化が生ず
ることが分かる。最も関連した技術の方法を注意深く実
施したとしても、本体とこれとは別の伸延部との間で局
部的な表面の不規則さと小さな不整合が生じる可能性が
高く、その結果これらふたつの部分間にある種の低角の
粒界が生じ得る。同様に、いずれかの部分の汚染物質が
界面に捕捉されるようになり、そのため接合部が弱くな
る可能性が高い。さらに、そのような物品を修復するた
めの関連技術の実施では通常、しかも不利益なことに溶
融金属が通路の中に流入して凝固するのでその通路を塞
いでしまう。そうなると、その通路を再度開くために追
加の機械加工作業が必要となる。
つ翼ブレードチップの修復に必要とされるタイプの伸延
部の制御された成長が達成され得ることを立証した。こ
の実施例は伸延部をひとつだけ含むものであったが、本
発明は多数のタービンブレードチップのように多数の伸
延部を同時に成長させる場合にも拡げることができるも
のと理解されたい。また本発明は翼ベーンのような通路
を有する他の方向性配向した物品の修復にも使用でき
る。
伸延部の結晶組織は現存する物品の結晶組織と実質的に
同じであるべきであるが、伸延部と現存物品の間で冶金
学的組織、特に合金組成はかなりな変化が許容され、場
合によってはむしろ好ましいことがあることが予想外に
も発見された。この結果もまた本発明の方法に利用でき
る。
を設けるための関連方法と比べて、いくつかの点で予期
されない利点を有している。溶接された伸延部はこれら
伸延部を形成するのに使われる溶接プロセスの使用を容
易にする組成、融解特性、流れ特性および潜在的なその
他の性質をもっていなければならず、したがってこれら
伸延部を付加しようとする物品の組成と異なる組成をも
っていることが多い。また、溶接された伸延部は通常そ
れらを形成するのに用いる溶接プロセスの性質に起因し
て等軸のミクロ組織をもっており、したがって本発明の
方法では可能である方向性配向したミクロ組織を形成し
ない。拡散接合またはその他の接合された伸延部は本明
細書に記載したようにボイドおよび/または低角粒界の
ような欠陥を含むことが多い界面をもっていることが知
られている。したがって、この伸延部と物品との界面は
ある種の用途で望まれるより弱いことがある。同様に本
明細書で言及した伸延部を鋳造する関連方法ではセラミ
ックダイ、ダイ伸延部およびそれらが形成される溶融浴
を加圧するための手段といった追加のデバイスを使用す
る必要がある別の成形法を利用するが、本発明の方法を
利用する場合には必要とされない。本明細書に記載した
望ましいミクロ組織特徴を有する伸延部がそのような追
加のデバイスを使用しないで形成でき、それによりこの
ような伸延部を形成するコストが低下し、またそのよう
なデバイスによる汚染の可能性が回避されるという事実
は、伸延部を鋳造するこれら関連技術の方法と比べて重
大かつ予想外の利点である。
したものであり、本発明の可能な変形をすべて示したつ
もりはない。開示した態様の変形および修正は当業者に
は明らかである。そのような変形・修正はすべて特許請
求の範囲に包含されるものと考えられる。
程を示す断面図である。
成する工程を示す断面図である。
を示す断面図である。
持する工程を示す、本発明の方法を実施するのに適した
装置の断面図である。
程を示す、図5の装置の断面図である。
ンエンジン用タービンブレードの一部を切欠いた図であ
る。
て形成された伸延部と共に示す修復された翼の部分説明
図である。
部分の部分説明図である。
った一部断面図である。
の一態様を例示する説明断面図である。
の一態様を例示する説明断面図である。
の一態様を例示する説明断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 ある断面形状、伸延部接合用表面および
前記断面形状によって規定される外表面を有し、また超
合金組成および方向性配向した結晶組織からなるミクロ
組織も有している伸延端部を含む物品を選択し、 前記伸延端部の断面形状と適合する断面形状および前記
伸延端部の外表面と連通する外表面を有するマンドレル
を前記伸延部接合用表面に取付け、 前記マンドレルの外表面および前記伸延端部の外表面の
少なくとも一部を覆って、前記マンドレルによって規定
されかつ一体伸延部の形状を規定するようにされた形状
をもつモールドキャビティーを有しかつ前記モールドキ
ャビティーと連通する少なくともひとつのゲート手段を
有するセラミックモールドを形成し、 前記マンドレルを除去し、 物品の超合金組成と適合する合金組成を有する溶融物質
の浴中に物品の前記伸延端部を浸漬して、前記溶融物質
が前記ゲート手段を介して前記モールド中に入って前記
伸延部接合用表面と接触するようにし、 前記伸延部接合用表面の一部が前記溶融物質によって加
熱されかつミクロ組織成長用種晶として前記溶融物質と
相互作用することができるように充分な時間前記伸延端
部を前記溶融物質と接触した状態に保持し、 温度が溶融物質と成長用種晶との界面で最高でありこの
界面からの距離が増大するにつれて物品内で低下するよ
うに物品内の温度勾配を維持することからなる制御され
た熱的条件下、モールドキャビティーの形状と合致しか
つ伸延端部のミクロ組織と適合するミクロ組織を有する
一体伸延部として前記溶融物質が前記界面において成長
用種晶上で凝固するような速度で溶融物質から前記伸延
端部を引出すことからなる、物品上に一体伸延部を設け
る方法。 - 【請求項2】 物品が、縦軸、ルート、前記縦軸に垂直
な翼形状の断面を有するチップ、チップ接合用表面およ
びチップ翼表面、ならびに前記ルートと前記チップを連
結する翼セクションからなるブレード部材であり、チッ
プが前記伸延端部に相当し、チップ接合用表面が前記伸
延部接合用表面に相当し、チップ翼表面が前記外表面に
相当し、翼形状の断面が前記断面形状に相当する、請求
項1記載の方法。 - 【請求項3】 マンドレルが、純粋な金属、金属の合
金、ポリマー、ワックスおよび塩より成る群の中から選
択される物質からなる、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 セラミックモールドが、モールドキャビ
ティーと連通しており前記浸漬工程中汚染物の蓄積を防
止するようになっている汚染物逃がし手段も少なくとも
ひとつ有している、請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 さらに、前記界面および物品内の温度勾
配を制御するために、前記浸漬、保持または引出しのい
ずれかの工程中に外部加熱手段により物品の伸延端部を
加熱する工程も含んでいる、請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 さらに、前記界面および物品内の温度勾
配を制御するために、前記浸漬、保持または引出しのい
ずれかの工程中に外部冷却手段により物品を冷却する工
程も含んでいる、請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 さらに、前記浸漬、保持または引出しの
いずれかの工程中に、外部加熱手段により物品の伸延端
部を加熱する工程および物品の前記伸延端部以外の位置
で外部冷却手段により前記物品を冷却する工程も含んで
おり、両工程は前記界面および物品内の温度勾配を制御
するために行なわれる、請求項1記載の方法。 - 【請求項8】 一体伸延部が、方向性配向したミクロ組
織を有している、請求項1記載の方法。 - 【請求項9】 一体伸延部の方向性配向したミクロ組織
が、実質的に、物品の伸延端部の方向性配向したミクロ
組織のエピタキシャル伸延部である、請求項8記載の方
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