JPH09295819A - ガラス板の成形方法 - Google Patents
ガラス板の成形方法Info
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Abstract
板6がガラスリボン3と摺動する際に気化し、ガラスリ
ボン3とカーボン板6の界面に水蒸気の薄層9を形成す
る。ガラスリボン3は、カーボン板6を表面に配置した
ベルトコンベア12、12の間を通過する間に、水蒸気
を介した圧力を上下から受けることにより、表面の平滑
性が向上する。
Description
形方法に関する。
は、所定原料を熔融窯の中で熔解した後に、ガラスの粘
度が約1万ポイズとなる温度で、還元性雰囲気下に熔融
した金属スズ浴上に導入し、機械的な外力を用いて縦横
方向に延展・移動せしめ、ガラス転移点付近まで徐々に
冷却し平滑な表面を有する平面状のガラスとする、いわ
ゆるスズ浴フロート法である。この方法はそれまでのロ
ールアウト法等に比べ、製品の平滑度が格段に向上する
ため、それまで必須であった磨きの工程を不要にした。
いくつかの欠点や問題があり、改善が望まれている。す
なわちスズ浴フロート法では、大量のスズを用いるので
潤沢とはいえないスズ資源の枯渇が懸念されること、金
属スズを酸化させないために水素ガスを用いて還元性の
雰囲気に保つ必要があること、したがって使用可能な清
澄剤が限られること、熱バランス等の問題から大型の設
備にせざるを得ず設備投資が大きいこと、スズと接触し
た面からガラス内部にスズが浸透し製品の品質に影響す
ること、地震等の揺れに弱くまた地震後の生産回復に時
間がかかること、ガラスの加熱保温に大量のエネルギー
を費やすこと、等である。
の製法も提案されているが、製品の表面平滑性、安定し
た生産性・品質の点で満足できるものではなかった。ま
た、支持体表面の細孔から空気等の気体を供給し、その
上に熔融ガラスを展延してガラス板の成形を行う提案
(特公昭50−36445)があるが、このように気体
を直接連続的に供給するためには莫大な量の気体を必要
とする。また、それを細孔中に通すためにきわめて高い
圧力が必要とされ、安定した制御がきわめて困難であ
る。したがってこの方法は現実的でない。
の成形方法における種々の欠点を解消しようとするもの
である。
に連続的に成形する方法であって、液体を内部に包含し
うる材質または構造からなる支持体中に、少なくとも常
温付近では気体ではなく、該ガラスのガラス転移点以上
で気体である蒸気膜形成剤を導入する工程と、該支持体
とガラス転移点以上の温度にあるガラスとを気化した蒸
気膜形成剤の薄層を介して相対的に摺動させる工程と、
を含むことを特徴とするガラス板の成形方法を提供す
る。
ることによって、ガラスと支持体との界面に気体が連続
的に供給される。この気体は、薄い層となってガラスと
支持体の界面に存在する。界面の気体層が気体の連続的
供給により更新されていくことによって、表面への不純
物の混入もなく、表面平滑性の良好なガラス板が得られ
る。また、蒸気膜形成剤は、支持体に液体で供給される
ため、連続的な供給が容易であり、供給量も少量で済
む。蒸気膜形成剤の気化は、支持体の成形面で起きても
よく、支持体中の成形面近傍で起きてもよい。
持体とガラスとを相対的に摺動させながら、支持体中に
蒸気膜形成剤を導入する。また、他の好ましい実施形態
においては、支持体とガラスとの間の摺動面として規定
される成形面の位置を実質的に固定しながら、支持体と
ガラスとが相対的に摺動される状態と摺動されない状態
との間で、支持体を巡回移動させるとともに、摺動され
ない状態にあるときに支持体へ蒸気膜形成剤を導入す
る。
対的に摺動させながら、ガラスの進行方向および摺動面
内でガラスの進行方向と垂直な方向のうち少なくとも1
つの方向に外力を加えて延展せしめることにより、平滑
な板状化を促進する。さらに、必要に応じて、ガラスと
支持体とを断続的に相対的に摺動させることもガラスの
温度等の均一化のために有効である。
説明する。図1は本発明の実施形態の一例を示す側断面
図である。ガラス熔解炉1内で加熱された熔融ガラス2
0を、温度を調節して成形に適した粘度にした後、出口
孔2を経て斜板4上を流下させ、引き続き複数のロール
11の間を通過させてガラスリボン3に成形する。ロー
ル11は紙面垂直方向の軸を有する。そして、軸の回り
に回転することによって、溶融ガラスを上下方向から加
圧してガラスリボン3に成形する。
移点以上の温度を保った状態で、ベルトコンベア12上
に移動する。ベルトコンベア12のベルト21の表面に
は平均孔径25μmの多孔質からなる親水性のカーボン
板6(支持体)が一定の間隔をおいて複数配置されてい
る。
設されており、ベルト21はロール12aの回転によっ
て駆動される。ベルト21の進行速度はベルト上のカー
ボン板6とガラスリボン3とでそれぞれの移動速度が異
なるように設定される。したがって、ガラスリボン3と
カーボン板6とは相対的に運動(摺動)することにな
る。
れていない位置において、供給装置13から水(蒸気膜
形成剤)が供給される。すなわち、水充填部15とカー
ボン板6とに接するように配置された湿潤ロール14が
回転することにより、水充填部15に充填された水がカ
ーボン板6の内部に、湿潤ロール14を通じて供給され
る。カーボン板6の内部に供給された水は、カーボン板
6がガラスリボン3と摺動する際にガラスリボン3から
の熱によって気化する。したがって、ガラスリボン3と
カーボン板6の界面で水蒸気が連続的に発生する。こう
して、ガラスリボン3とカーボン板6の界面に水蒸気の
薄層9が形成される。
配置したベルトコンベア12、12の間を一定の方向に
進行し、引き出されるまでの間に、水蒸気を介した圧力
を上下から受けることにより、表面の平滑性が向上す
る。
膜形成剤として水を用いたが、これに限定されず、常温
において液体である有機、無機の各種物質が使用でき
る。ただし、支持体への供給などの操作性の点から、融
点が40℃以下で、大気圧下における沸点が50〜50
0℃、特には300℃以下のものが好ましい。また、2
00℃以上においても分解しない安定な不燃性の物質で
あることが好ましい。
は、ガラスの品質を損なうほどにはガラスと化学的に反
応せず、また毒性が低く、使用される雰囲気の温度で安
定な不燃性のものが好ましい。こうした要求を満たす蒸
気膜形成剤としては上記実施形態のように水を主成分と
するものが好ましい。
を用いたが、これに限定されない。すなわち、本発明に
用いられる支持体は、少なくともガラスとの摺動面近傍
においては、液体を内部に包含しうる材質または構造か
らなればよい。
多孔質構造を有するものが使用できる。ここでいう多孔
質構造には、繊維状構造の隙間が実質的に孔になってい
るものも含まれる。多孔質体の表面は、好ましくは5m
m以下、より好ましくは1mm以下、特に好ましくは1
00μm以下の孔径の微細な孔を有する。また、蒸気膜
形成剤と親和性の高い材質である方が好適である。
蒸気膜形成剤と親和性が高く、蒸気膜形成剤により湿潤
または膨潤して内部に充分な量の蒸気膜形成剤を包含で
きる材質からなるものが使用できる。こうした材質は、
充分な量の蒸気膜形成剤を吸蔵し、かつ放出可能なもの
である。
は、例えば、セルロース、紙、木、竹等の天然物由来の
高分子材料、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム等の合
成高分子系材料、炭素系材料等が好適に使用できる。ま
た、鉄、ステンレス鋼、白金等の金属材料、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等
の金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物を主成分とする
セラミックス材料等も使用できる。なお、支持体の成形
面は上記微細な孔や繊維状の凹凸以外は非常に平滑であ
ってもよく、逆に一定の凹凸があってもよい。
ト状、ロール状等に加工され、またはこれら形状の基体
上に設置され、連続的に形成される気体の薄層を介し
て、加熱されたガラスと摺動し、板状のガラスを成形す
る。
粗い成形を受けたガラスリボンは、粘度が100ポイズ
を示す温度より低く、ガラス転移点以上の温度に保持さ
れている間に、支持体表面の蒸気膜形成剤が気化した薄
層との接触下におかれ、平面の平滑性を高められたり、
さらに肉厚調整のような微小変形を受ける。その間、気
体層との接触(支持体との摺動)は連続的であってもよ
く、断続的であってもよい。ガラスと支持体と摺動を断
続的とするための方法としては、図1のようにベルト上
に一定間隔で複数の支持体を設けて空間的に断続的に摺
動させる方法、および、支持体を周期的にガラスから離
すように動かして時間的に断続的に摺動させる方法のい
ずれでも採用できる。また、工程の途中で必要に応じて
再加熱もできる。
は、ガラスが気体層からの力と自らの表面張力によって
所定の肉厚および平滑な面を形成できるような粘度を持
ち、かつそれに充分な時間が確保されることである。
ず更新するために、ガラスに対して相対的に運動する。
すなわち、支持体とガラスとは摺動状態にある。運動方
向は、ガラスの移動方向に対して平行方向(逆向きを含
む)でもよく、横断方向でもよい。これらは、上記の実
施形態のごとく、ベルトコンベア上に支持体を配置して
ガラスの移動速度とは異なる速度でベルトコンベアを回
転したり、ガラスの移動の横断方向に一定周期で振動さ
せたりすることによって実現できる。
行いうる。ガラスの重さと表面張力との平衡厚みに近い
ガラスを生産する場合には、ガラスリボンを移動するた
めに加えられる引張応力により調整できる。一方、平衡
厚みより充分薄いガラスを生産する場合には、別に力を
加えて調整する必要がある。図1の例では、ガラスの両
面から気体層を介して圧力を加えて成形している。圧力
を加える方法はこれに限定されず、上方から気体を吹き
付けるなどの方法でもよい。また、ガラス面と平行な張
力を加えることによっても好適に肉厚の制御や平滑性の
向上が達成される。
動しながら、ガラスの進行方向および摺動面内でガラス
の進行方向と垂直な方向のうちの少なくとも1つの方向
に機械的な外力を加えて延展せしめることもできる。こ
うするとガラスの板状化を促進できる。
ン上に成形する際についても、本発明の蒸気膜形成剤を
導入した支持体を使用できる。すなわち、ガラスを熔解
槽から垂直方向や斜め方向に引き下げまたは引き上げる
途中において、本発明の蒸気膜形成剤を導入した多孔質
板や多孔質ローラー等の間を通過させることによってリ
ボン状に成形できる。
用ロール11も、カーボン板6と同様の多孔質親水性カ
ーボンで形成して、比較的平滑な面のガラスリボンをあ
らかじめ得ることもできる。この場合は、図1に示した
ように、ロール11の軸17の内部または周囲に水を
(蒸気膜形成剤)を流しうる孔を設けるなどの方法で、
その孔を通じて水を供給できる。
転移点以下の温度まで冷却される。冷却は供給する蒸気
膜形成剤、空気等の温度、量、ガラスとの相対的な移動
の速さ、時間等によって制御しながら行いうる。また、
冷却工程も連続的または断続的に行いうる。ついで徐冷
窯等に入り、常温付近まで冷却されて製品となる。
いて、種々のものが採用できる。1つの方法は、図1に
示すように、支持体がガラスと摺動していない位置で支
持体に供給する方法である。
態と摺動されない状態との間で、巡回移動する。連続的
にガラス板を生産するためには、ガラス板の表面を規定
する面が(これを成形面という)が実質的に、空間上で
固定されていることが好ましい。本発明の場合は、成形
面は、支持体とガラスとの間の摺動面として規定され
る。したがって、支持体の移動は、支持体とガラスとの
間の摺動面の空間上の位置を実質的に固定しながら行わ
れることが好ましい。
体の導入路を通し、常圧または加圧下に液体を通過させ
ることによって、導入を行いうる。すなわち、支持体と
ガラスとを互いに摺動させながら、支持体中に蒸気膜形
成剤を導入する。その例を示すのが図2である。
解炉1内で加熱された熔融ガラス20を出口孔2を経て
斜板4上を流下させ、引き続きロール5の間を通過させ
て板状に成形する。リボン状に成形されたガラスリボン
3はガラス転移点以上の温度を保った状態で平均孔径2
5μmの多孔質カーボン板6上に展延される。
する水供給槽8が設置され、水充填部15から連続的に
水が多孔質板中に供給される。供給された水は多孔質板
中を通過し、ガラスとの界面において水蒸気を発生して
水蒸気の薄層9を形成する。カーボン板6および水供給
槽8は駆動装置10によりガラスの移動方向に対して垂
直方向(水平面内)に振動する。
理をする加熱ガラスの量、種類、厚み、幅、温度等の状
態に加えて周囲の温度、湿度等の環境因子、その他種々
の要因に対応して設定されることが肝要である。
に応じてコンピュータ制御でき、また、そうすることが
望ましい。例えば、製造されているガラスの温度、厚
み、平滑度等を検知して、供給する液体の量、圧力、温
度等によって発生する気体の量を制御し、支持体の運動
速度、パターン、ガラスの移動速度等をもコンピュータ
制御によって最適化することにより、品質の良い板ガラ
スを製造できる。
ラス板の代表的製法であるスズ浴フロート法に置き換わ
りうる技術を提供するものであり、住宅・建築・店舗用
板ガラス、自動車などの車両用または船舶等用のガラ
ス、デイスプレイ用ガラス、記録媒体用基板ガラス、装
飾用ガラス、部分結晶化ガラス、その他の平面または曲
面状板状ガラスの工業的な製造に採用できる。また、一
旦得られた板状ガラスの再成形にも有用である。
る。 (1)資源枯渇の懸念されるスズを用いない。 (2)表面にスズの混入などのない高品質の板ガラスが
得られる。 (3)小規模の設備設計ができ、設備投資が節減できる
とともに、小規模生産から大規模生産まで多様な対応が
できる。 (4)エネルギー消費が節減できる。 (5)還元性雰囲気を必要とせず、清澄剤として硫酸塩
以外の物質が採用できる。 (6)ジョブチェンジがすばやく行え、多品種生産を行
いやすい。
Claims (9)
- 【請求項1】ガラスを板状に連続的に成形する方法であ
って、 液体を内部に包含しうる材質または構造からなる支持体
中に、少なくとも常温付近では気体ではなく、該ガラス
のガラス転移点以上で気体である蒸気膜形成剤を導入す
る工程と、 該支持体とガラス転移点以上の温度にあるガラスとを気
化した蒸気膜形成剤の薄層を介して相対的に摺動させる
工程と、を含むことを特徴とするガラス板の成形方法。 - 【請求項2】支持体とガラスとを相対的に摺動させなが
ら、ガラスを一定方向に進行させる請求項1記載のガラ
ス板の成形方法。 - 【請求項3】支持体とガラスとを相対的に摺動させなが
ら、支持体中に蒸気膜形成剤を導入する請求項1または
2記載のガラス板の成形方法。 - 【請求項4】支持体とガラスとの間の摺動面として規定
される成形面の位置を実質的に固定しながら、支持体と
ガラスとが相対的に摺動される状態と摺動されない状態
との間で、支持体を巡回移動させるとともに、摺動され
ない状態にあるときに支持体へ蒸気膜形成剤を導入する
請求項1または2記載のガラス板の成形方法。 - 【請求項5】蒸気膜形成剤が水である請求項1、2、3
または4記載のガラス板の成形方法。 - 【請求項6】ガラスリボンの成形に使用する請求項1、
2、3、4または5記載のガラス板の成形方法。 - 【請求項7】ガラス板をガラス転移点以上に加熱して、
所定の形状に再成形する請求項1、2、3、4または5
記載のガラス板の成形方法。 - 【請求項8】支持体とガラスとを相対的に摺動させなが
ら、ガラスの進行方向および摺動面内でガラスの進行方
向と垂直な方向のうちの少なくとも1つの方向に外力を
加えて延展せしめる請求項2、3、4、5、6または7
記載のガラス板の成形方法。 - 【請求項9】ガラスと支持体とを断続的に相対的に摺動
させる請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載
のガラス板の成形方法。
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