JPH09296856A - 浮遊差動機構およびそれを用いるマニピュレータ - Google Patents

浮遊差動機構およびそれを用いるマニピュレータ

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JPH09296856A
JPH09296856A JP11084796A JP11084796A JPH09296856A JP H09296856 A JPH09296856 A JP H09296856A JP 11084796 A JP11084796 A JP 11084796A JP 11084796 A JP11084796 A JP 11084796A JP H09296856 A JPH09296856 A JP H09296856A
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rotary shaft
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な構成の差動機構とそれを用いるマニピ
ュレータを提供する。 【解決手段】 干渉駆動機構20は、一対の差動駆動源
21,22を含む。回転軸23,24が逆方向に回転す
るとき、かさ歯車25,26は第1出力軸27をかさ歯
車28,29を介して回転駆動する。同方向に回転する
ときには、ボディ33,34が回転し、平歯車39,4
0を介して第2出力軸41の平歯車42が駆動される。
差動駆動源21,22としては、スリップリングを介し
て電力が供給される電動モータなどを用いることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの出力軸から
回転駆動力を差動的に取り出すための浮遊差動機構およ
びそれを用いるマニピュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、3つの入力ポートを有する基
本的な機械要素である差動機構が、かさ歯車などを利用
して自動車のデファレンシャル装置などとして広く用い
られている。自動車のデファレンシャル装置では、自動
車が曲進するときに、駆動輪に内外径差が生じ、同一回
転速度で回転駆動するとスリップなどの駆動力ロスを生
じることを防ぎ、自動車の走行性能を向上させるために
用いられる。デファレンシャル装置での差動機構の役割
は、2つの回転軸間で回転速度に差が生じれば、その差
を調整して駆動力にロスが生じないように調整可能であ
る。差動機構を組合わせた連結差動機構については、
「設計製図」誌、vol.21,No.10(1986
年10月号)の第12頁〜第16頁に解説されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】各種マニピュレータや
多関節型ロボットでは、軽量で高出力な特性を有するこ
とが要望されている。このようなマニピュレータでは、
1つの自由度に対して1つのアクチュエータを配置し、
各アクチュエータを関連させて制御して全体的な動作を
行わせる。各自由度についてはそれぞれ1つずつのアク
チュエータが割り当てられているので、各自由度におい
て発揮し得る出力は、アクチュエータの出力に依存し、
アクチュエータの出力を超えることはできない。
【0004】本発明の目的は、軽量で高出力が可能であ
り、従来の差動機構とは全く異なる概念による浮遊差動
機構およびそれを用いるマニピュレータを提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転出力を取
り出すための回転軸と、回転軸を駆動する動力発生源
と、回転軸を収納し、回転軸からの反力によって回転軸
の軸線まわりに回転可能なケーシングとを含む差動駆動
源を備えることを特徴とする浮遊差動機構である。本発
明に従えば、動力発生源によって回転軸とケーシングと
の間に回転駆動力が発生する。ケーシングが固定されて
いれば、回転軸のみから回転出力を取り出すことができ
る。ケーシングは回転軸の軸線まわりに回転可能である
ので、回転軸の方を固定すれば、ケーシングが回転軸か
らの反力によって回転し、ケーシングから回転駆動力を
取り出すことができる。回転軸およびケーシングを共に
回転可能としておけば、動力発生源による駆動によっ
て、回転軸とケーシングとから差動的に回転出力を取り
出すことができる。
【0006】また本発明で前記駆動源は電動モータであ
り、前記回転軸は電動モータの出力軸であり、前記ケー
シングは電動モータのボディであり、電動モータに電力
を供給するためのスリップリングを備えることを特徴と
する。本発明に従えば、電動モータの回転軸とボディと
から、回転力を差動的に取り出すことができる。電動モ
ータに対する電力の供給は、スリップリングを介して行
うので、電動モータのボディが無限に回転しても電力を
有効に供給することができる。
【0007】また本発明で、前記回転軸は、前記ケーシ
ング内に設けられる減速機構を介して、前記動力発生源
によって回転駆動されることを特徴とする。本発明に従
えば、差動出力の一方を取り出す回転軸は、差動出力の
他方を取り出すケーシング内に設けられる減速機構を介
して動力発生源から回転駆動される。動力発生源は、ケ
ーシング内に収納することもできるけれども、ケーシン
グの外部に固定して回転駆動のみを行うようにすること
もできる。差動機構としての出力を取り出す回転軸と駆
動軸との間には減速機構が介在するので、減速比が充分
に大きければ駆動軸に発生するトルクは小さくなり、回
転軸とケーシングとの間での差動的な回転出力の取り出
しを精度よく行うことができる。外部に設けられる動力
発生源は、駆動軸のみ回転させればよいので、ボディは
固定することができる。電力で駆動する場合、スリップ
リングなどを介さないでも電力を供給することができ、
また電力とは異なるエネルギー源によって回転駆動する
際の作動流体や燃料の供給も容易である。
【0008】また本発明は、一対の前記差動駆動源を備
え、一方の差動駆動源の回転軸からの回転力と、他方の
差動駆動源の回転軸またはケーシングのうちの一方から
の回転力とを、同方向に回転するときには和として、逆
方向に回転するときには差として、それぞれ合成する第
1出力軸と、一方の差動駆動源のケーシングからの回転
力と、他方の差動駆動源の回転軸またはケーシングのう
ちの他方からの回転力とを、同方向に回転するときには
差として、逆方向に回転するときには和として、それぞ
れ合成する第2出力軸とを有することを特徴とする。本
発明に従えば、第1出力軸と第2出力軸とからは、それ
ぞれ一対の動力発生源からの回転出力を合成して取り出
すことができる。第1出力軸と第2出力軸とから出力を
取り出すための選択は、各動力発生源の回転方向を同方
向にするか逆方向にするかによって切換えることができ
る。第1出力軸または第2出力軸に最大限2台分の動力
発生源からの回転出力を取り出すことができるので、個
別に動力発生源を専用に使用する場合に比較して2倍の
出力を取り出すことができ、しかも2つの出力を選択的
に使用することができる。
【0009】また本発明で、前記第1出力軸では、一対
の回転軸からの回転力が合成され、前記第2出力軸で
は、一対のケーシングからの回転力が合成されることを
特徴とする。本発明に従えば、第1出力軸は一対の回転
軸からの回転力が合成され、第2出力軸は一対のケーシ
ングからの回転力が合成されるので、各出力軸をケーシ
ングに対して同方向に回転駆動すれば第1出力軸からの
回転力が出力として得られ、出力軸をケーシングに対し
てそれぞれ異なる方向に回転させれば第2出力軸からの
回転力が出力として得られる。
【0010】また本発明で、前記一対の回転軸は、平行
に延び、先端にそれぞれ装着されるかさ歯車を介して各
回転軸に垂直な第1出力軸に結合され、前記一対のケー
シングは、外周部に装着される平歯車を介して各回転軸
に平行な第2出力軸に結合されることを特徴とする。本
発明に従えば、第1出力軸は各回転軸と垂直で、第2出
力軸は各回転軸と平行であるので、第1出力軸と第2出
力軸とは相互に垂直となる。相互に垂直な出力軸から最
大限動力発生源の2倍の回転出力を取り出すことができ
るので、軽量で高出力が得られ、差動機構の適用範囲を
拡大させることができる。
【0011】さらに本発明は、回転出力を取り出すため
の回転軸と、回転軸を駆動する動力発生源と、回転軸を
収納し、回転軸からの反力によって回転軸の軸線まわり
に回転可能なケーシングとを含む差動駆動源を一対備
え、一方の差動駆動源の回転軸からの回転力と、他方の
差動駆動源の回転軸またはケーシングのうちの一方から
の回転力とを、同方向に回転するときには和として、逆
方向に回転するときには差として、それぞれ合成する第
1出力軸によって駆動される第1運動機構と、一方の差
動駆動源のケーシングからの回転力と、他方の差動駆動
源の回転軸またはケーシングのうちの他方からの回転力
とを、同方向に回転するときには差として、逆方向に回
転するときには和として、それぞれ合成する第2出力軸
によって駆動され、第1運動機構とは異なる第2運動機
構とを含むことを特徴とするマニピュレータである。本
発明に従えば、第1出力軸と第2出力軸とから差動的に
回転駆動力を取り出して、第1運動機構と第1運動機構
とは異なる第2運動機構とを駆動することができる。第
1運動機構および第2運動機構は、最大限単独で動力発
生源を用いる場合の2倍の出力で駆動することができ、
しかも2つの動作を切換えて出力を取り出すことができ
る。これによって、相対的に小さな動力発生源を備える
軽量なマニピュレータで、相対的に高出力を得ることが
できる。
【0012】また本発明で、前記第1出力軸または第2
出力軸のうちの少なくとも一方では、ねじ機構によって
回転力が直線方向運動に変換されることを特徴とする。
本発明に従えば、第1出力軸または第2出力軸のうちの
少なくとも一方がねじ機構によって直線方向の運動に対
する駆動力を発生するので、回転力ばかりではなく、直
線運動も利用して、マニピュレータとしての多様な運動
を軽量な駆動源を用いて実現することができる。
【0013】さらにまた本発明は、回転出力を取り出す
ための回転軸と、回転軸を駆動する動力発生源と、回転
軸を収納し、回転軸からの反力によって回転軸の軸線ま
わりに回転可能なケーシングとを含む差動駆動源を一対
備え、一方の差動駆動源の回転軸からの回転力と、他方
の差動駆動源の回転軸またはケーシングのうちの一方か
らの回転力とを、同方向に回転するときには和として、
逆方向に回転するときには差として、それぞれ合成する
第1出力軸と、一方の差動駆動源のケーシングからの回
転力と、他方の差動駆動源の回転軸またはケーシングの
うちの他方からの回転力とを、同方向に回転するときに
は差として、逆方向に回転するときには和として、それ
ぞれ合成する第2出力軸とを有する2軸出力源を2組装
着し、3軸の出力によって3自由度運動を行い、1軸の
出力によってグリッパの開閉駆動を行うことを特徴とす
るマニピュレータである。本発明に従えば、3自由度運
動に対しては2組の2軸出力源からの出力のうちの3軸
の出力を使用し、グリッパの開閉駆動に対しては1軸の
出力を使用し、4つの動力発生源からの動力で、4つの
動作を行わせることができる。各動作に対しては、それ
ぞれ最大限2つの動力発生源からの出力で駆動を行うこ
とができる。駆動源が軽量化され、しかも高出力化され
るので、マニピュレータとしての多くの用途で有効に利
用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
しての浮遊差動機構の基本的構成を示す。図1(a)
は、フロート差動機構とも称する浮遊差動機構1の構成
を示す。浮遊差動機構1では、電動モータ2のモータ軸
3およびボディ4からそれぞれ共通な軸線1aまわりの
回転力を取り出すことができる。ボディ4は、モータ軸
3の軸線1aまわりに回転可能にするために、ベアリン
グ5,6を介してベース7に支持される。電動モータ2
への電力供給を行いながら回転可能にするため、スリッ
プリング8を介して導電線9が接続される。ボディ4を
固定すれば、一般の電動モータ2と同様にモータ軸3か
ら回転力を取り出すことができる。逆にモータ軸3の方
を固定すれば、ボディ4から回転力を取り出すことがで
きる。すなわちモータ軸3とボディ4とは、差動機構を
構成していることになる。この場合導電線9が、入力ポ
ートのうちの1つとなって、全く新しい差動機構を構成
する。この差動機構は著しく構造が簡単であり、今後多
くの機械システムで使用することが可能である。
【0015】図1(b)は、図1(a)の浮遊差動機構
1の考え方から派生するセミフロート差動機構10の構
成を示す。セミフロート差動機構10では、原動機11
が固定され減速機12の減速機軸13およびボディ14
から共通な軸線10aまわりの回転力として、差動出力
を取り出ことができる。減速機12のボディ14を回動
自在に支持するベアリング15,16の外輪側はベース
17に固定される。内輪側はボディ14の外周に装着さ
れる。減速機12の回転駆動は、原動機11の駆動軸1
8によって行われる。減速機12による減速比が充分に
大きければ、減速機軸13とボディ14との間に作用す
る相対的なトルクの大きさに比較して小さなトルクしか
駆動軸18には作用しないので、駆動軸18に作用する
トルクの影響はほとんど無視することができる。
【0016】セミフロート差動機構10では、原動機1
1をベース17に対して固定することができるので、図
1(a)のような電動モータ2を使用したとしても、導
電線19接続のためのスリップリング8は不要となる。
原動機11としては、さらに電動モータ2以外の駆動源
を使用することもでき、幅広い応用が可能である。
【0017】図2は、図1に示す浮遊差動機構1あるい
はセミフロート差動機構10などの差動駆動源を2つ用
い、2つの差動駆動源の出力を積極的に干渉させて出力
を取り出す2軸出力源としての干渉駆動機構20の基本
的構成を示す。干渉駆動機構20内には、2つの差動駆
動源21,22が収納される。差動駆動源21,22の
回転軸23,24の先端には、かさ歯車25,26がそ
れぞれ装着される。かさ歯車25,26は、回転軸2
3,24と垂直な第1出力軸27に装着されるかさ歯車
28,29とそれぞれ噛合する。第1出力軸27と干渉
駆動機構20のボディ30との間にはベアリング31,
32がそれぞれ設けられる。差動駆動源21,22のボ
ディ33,34と干渉駆動機構20のボディ30との間
には、ベアリング35,36;37,38がそれぞれ設
けられる。差動駆動源21,22のボディ33,34の
外周には、平歯車39,40がそれぞれ装着される。平
歯車39,40は、第2出力軸41に装着される平歯車
42とそれぞれ噛合する。第2出力軸41は、干渉駆動
機構20のボディ30に対し、ベアリング43,44に
よって回転可能に支持される。
【0018】差動駆動源21,22の回転軸23,24
を逆方向に回転させようとすると、差動駆動源21,2
2のボディ33,34は平歯車39,40が第2出力軸
41の平歯車42に噛み合っているために回転すること
ができず、2つの回転軸23,24が同時にかさ歯車2
8,29を回転駆動させ、第1出力軸27が回転する。
差動駆動源21,22の回転軸23,24が同一方向に
回転しようとすると、回転軸23,24の先端に設けら
れるかさ歯車25,26が第1出力軸27に装着される
かさ歯車28,29を逆向きに回転させようとする結果
となり、回転軸23,24は回転することができない。
この反力で差動駆動源21,22のボディ33,34が
相互に逆方向となるように回転し、平歯車39,40を
介して第2出力軸41に装着される平歯車42が回転す
る。
【0019】このように、干渉駆動機構20では、2つ
の作動駆動源21,22の出力を干渉させて、第1出力
軸27および第2出力軸41の2つの出力軸に取り出す
ことができる。
【0020】図3および図4は、図2に示す干渉駆動機
構20を用いて第1出力軸27からの回転力と第2出力
軸41からの直線駆動力とを得るための構成を示す。図
3では、第1出力軸27のかさ歯車28,29間にウォ
ーム歯車45を装着し、ベースに固定されているウォー
ムホィール46に噛み合わせる。第2出力軸41には、
ボールねじ47を装着し、回転力を直線運動の駆動力に
変換させる。ウォーム歯車45を回転駆動することによ
って、垂直軸まわりの旋回運動θ1を生じさせることが
できる。第2出力軸41を回転駆動することによって、
ボールねじ47を回転駆動して干渉駆動機構20のボデ
ィ30の端面を基準とした間隔x2を変えることができ
る。図4に示す構成では、第1出力軸27のかさ歯車2
8,29の間にプーリ48を装着し、タイミングベルト
49を介して離隔した位置に回転駆動力を伝達させるこ
とができる。第2出力軸41にはボールねじ50を装着
し、干渉駆動機構20のボディ30の端面を基準とした
間隔x3を変化させることができる。
【0021】図5は、図3および図4に示す構成をアク
チュエータとして組込むマニピュレータ51の外観構成
を示す。マニピュレータ51は、ベース52上に設けら
れる。ベース52から、ベース52の表面に垂直な軸線
まわりにθ1の旋回運動が可能なフレーム53が設けら
れる。フレーム53からは、第1節54を介して第1ア
ーム55の基端部が揺動可能に取付けられる。第1アー
ム55の先端部には、第2節56を介して第2アーム5
7の基端部が揺動可能に支持される。第2アーム57の
先端部には、ワークを把持するグリッパ58が装着され
る。グリッパ58の開閉は、開閉機構59によって行わ
れる。
【0022】マニピュレータ51に装着される図3に示
す干渉駆動機構は、ベース52に対する垂直軸線52a
まわりの旋回運動θ1と、第1アーム55に対する第2
アーム57の姿勢を変えるためのベース52と第2節5
6との間の間隔x2を直線的に変える運動とを行うこと
ができる。図4に示す干渉駆動機構は、第1軸27から
ベルト49を介してグリッパ58の開閉機構59を開閉
させることができる。第2出力軸41は、ボールねじ5
0で直線運動に変換され、第1アーム55の姿勢角度を
変化させることができる。図5に示すマニピュレータ5
1は、たとえばリンク全長0.42m、アーム重量10
kgを有する。
【0023】図6、図7、図8、図9および図10は、
マニピュレータ51に関連するより詳細な構成を示す。
図6は(a)の正面図および(b)の側面図によって、
第1節54、第1アーム55、第2節56および第2ア
ーム57によるリンクとしての構成を示す。図6(a)
の仮想線は、第1アーム55が立上がっている状態を示
す。図7〜図10は2つの干渉駆動機構の使用状態を示
し、図7は正面および側面から見た構成を示し、図8お
よび図9はマニピュレータ51の平面構成を示し、図1
0はグリッパ58を側面から見た構成を示す。
【0024】第1節54および第2節56の間は、一対
のリンク部材60によって連結され、平行四辺形リンク
を構成する。第1節54と第2節56との間には、図4
に示す構成を用いた第1可動リンク61が装着される。
第1節54と第2アーム57の基端寄りの部分との間に
は、図3に示す構成を含む第2可動リンク62が装着さ
れる。第2可動リンク62は、図3に示す旋回運動θ1
と、第2可動リンク62の長さを伸長収縮させるx2の
直線運動とを行うことができる。θ1の旋回運動を行う
と、第1節54、第1アーム55、第2節56、第2ア
ーム57およびグリッパ58に対して、ベース52の垂
直軸線まわりの旋回運動を生じさせることができる。第
2可動リンク62の出力を直線運動に切換えると、第2
アーム57と第1節54との間の間隔x2を変え、第1
アーム55および第2アーム57の姿勢を変化させるこ
とができる。第1可動リンク61の出力では、ベルト4
9を介して、第2節57に設けられるプーリ63を回転
駆動し、さらにプーリ63からグリッパ58の開閉機構
59を駆動するためのプーリ64までタイミングベルト
65によって回転駆動力を伝達させることができる。第
1可動リンク61の直線運動方向の間隔x2を変化させ
ると、第1アーム55の傾きを変化させることができ
る。
【0025】以上説明したマニピュレータ51は、4つ
の差動駆動源21,22を用いて、4つの自由度に対し
最大限2つの差動駆動源21,22からの出力で駆動可
能に構成することができる。一般に、マニピュレータな
どで1つの自由度に対して最大の出力を必要とするとき
であっても、他の出力については必ずしも最大である必
要はない。たとえばマニピュレータを利用して物資を搬
送するときを想定すると、物資の搬送状態の変化ととも
に特定の自由度の機構のみが最大の駆動力を必要とし、
他の部分にはあまり駆動力が必要とはならない。本実施
形態によるマニピュレータ51では、比較的小出力の差
動駆動源21,22からの出力を有効に合成して、最大
の搬送用出力を取り出すことができ、軽量化と高出力化
とを実現することができる。このようなマニピュレータ
は、重量に制限があり、しかも各部分をできるだけ有効
に使用する必要がある宇宙機器に搭載するマニピュレー
タとして好適に使用することができる。また一般的な建
設機械などのアクチュエータとしても、好適に使用する
ことができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、回転軸と
ケーシングとから回転出力を取り出して、全く新しい概
念の差動機構を実現することができる。
【0027】また本発明によれば、電動モータの回転軸
とボディとをそれぞれ出力軸とする差動機構が、入力ポ
ートのうちの1つを電力供給用電線として成立し、著し
く簡単な構造で差動機構を実現することができる。
【0028】また本発明によれば、減速機構の出力軸と
減速機構を収納するケーシングとから差動出力を取り出
すことができ、減速機構を駆動する動力発生源は、ギア
ードモータなどのようにケーシング内に内蔵してもよ
く、ケーシング外に固定することもできる。動力発生源
をケーシング外に固定する場合は、動力発生源に対する
制限は解消され、多種類の動力発生源を有効に使用する
ことができる。
【0029】また本発明によれば、2つの動力発生源か
らの出力を合成して、第1出力軸および第2出力軸か
ら、それぞれ最大で2つの動力発生源の出力を合成した
出力を取り出すことができ、相対的な回転方向によって
第1出力軸か第2出力軸かを切換えることも容易であ
る。第1出力軸および第2出力軸に個別に動力発生源を
装着した場合に比較し、2倍の回転力を取り出すことが
できるので、小さな動力発生源で大きな出力を取り出す
ことができる。
【0030】また本発明によれば、回転軸同士およびケ
ーシング同士の出力をそれぞれ合成するので、第1出力
軸と第2出力軸との切換えのための回転方向を、2つの
動力発生源で同じように選択することができ、制御が簡
単化される。
【0031】また本発明によれば、第1出力軸と第2出
力軸とは垂直に配置されるので、方向の異なる出力を切
換えて取り出すことができる。
【0032】また本発明によれば、2つの動力発生源を
組合わせて2倍の出力を得ることができるので、マニピ
ュレータの軽量化を図り、しかも高出力化を達成するこ
とができる。
【0033】また本発明によれば、回転力ばかりではな
く直線運動も駆動することができるので、マニピュレー
タとしての多様な動作に対応させることができる。
【0034】さらにまた本発明によれば、3つの自由度
での運動と、1自由度でのグリッパ開閉動作とを、2組
の2軸出力源でそれぞれ一対ずつの動力発生源からの動
力によって実現することができる。各運動の自由度に対
しては、最大限2つの動力発生源からの回転駆動力を供
給することができるので、マニピュレータを軽量化する
と同時に高出力化も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による浮遊差動機構1お
よびセミフロート差動機構10の基本的な構成を示す模
式図である。
【図2】図1に示す浮遊差動機構1またはセミフロート
差動機構10を差動駆動源21,22として用いる干渉
駆動機構20の構成を示す模式図である。
【図3】図2に示す干渉駆動機構の実施形態の一例を示
す模式図である。
【図4】図2に示す干渉駆動機構20の実施形態の他の
例を示す模式図である。
【図5】図3および図4の実施形態を適用するマニピュ
レータの外観構成を示す斜視図である。
【図6】図5に示すマニピュレータ51の簡略化した正
面図および側面図である。
【図7】図5のマニピュレータ51の姿勢変化のための
構成を示す部分的な正面図である。
【図8】図5の切断面線VIII−VIIIから見た断
面図である。
【図9】図5の切断面線IX−IXから見た断面図であ
る。
【図10】図5の切断面線X−Xから見た断面図であ
る。
【符号の説明】
1 浮遊差動機構 2 電気モータ 3 モータ軸 4,14,30,33,34 ボディ 5,6,15,16,31,32,35,36,37,
38,43,44 ベアリング 7,17 ベース 8 スリップリング 10 セミフロート差動機構 11 原動機 12 減速機 13 減速機軸 18 駆動軸 20 干渉駆動機構 21,22 差動駆動源 23,24 回転軸 25,26,28,29 かさ歯車 27 第1出力軸 39,40,42 平歯車 41 第2出力軸 45 ウォーム歯車 46 ウォームホィール 47,50 ボールねじ 48 プーリ 49 タイミングベルト 51 マニピュレータ 52 ベース 54 第1節 55 第1アーム 56 第2節 57 第2アーム 58 グリッパ 59 開閉機構

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転出力を取り出すための回転軸と、 回転軸を駆動する動力発生源と、 回転軸を収納し、回転軸からの反力によって回転軸の軸
    線まわりに回転可能なケーシングとを含む差動駆動源を
    備えることを特徴とする浮遊差動機構。
  2. 【請求項2】 前記駆動源は電動モータであり、 前記回転軸は電動モータの出力軸であり、 前記ケーシングは電動モータのボディであり、 電動モータに電力を供給するためのスリップリングを備
    えることを特徴とする請求項1記載の浮遊差動機構。
  3. 【請求項3】 前記回転軸は、前記ケーシング内に設け
    られる減速機構を介して、前記動力発生源によって回転
    駆動されることを特徴とする請求項1記載の浮遊差動機
    構。
  4. 【請求項4】 一対の前記差動駆動源を備え、 一方の差動駆動源の回転軸からの回転力と、他方の差動
    駆動源の回転軸またはケーシングのうちの一方からの回
    転力とを、同方向に回転するときには和として、逆方向
    に回転するときには差として、それぞれ合成する第1出
    力軸と、 一方の差動駆動源のケーシングからの回転力と、他方の
    差動駆動源の回転軸またはケーシングのうちの他方から
    の回転力とを、同方向に回転するときには差として、逆
    方向に回転するときには和として、それぞれ合成する第
    2出力軸とを有することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の浮遊差動機構。
  5. 【請求項5】 前記第1出力軸では、一対の回転軸から
    の回転力が合成され、前記第2出力軸では、一対のケー
    シングからの回転力が合成されることを特徴とする請求
    項4記載の浮遊差動機構。
  6. 【請求項6】 前記一対の回転軸は、平行に延び、先端
    にそれぞれ装着されるかさ歯車を介して各回転軸に垂直
    な第1出力軸に結合され、 前記一対のケーシングは、外周部に装着される平歯車を
    介して各回転軸に平行な第2出力軸に結合されることを
    特徴とする請求項5記載の浮遊差動機構。
  7. 【請求項7】 回転出力を取り出すための回転軸と、 回転軸を駆動する動力発生源と、 回転軸を収納し、回転軸からの反力によって回転軸の軸
    線まわりに回転可能なケーシングとを含む差動駆動源を
    一対備え、 一方の差動駆動源の回転軸からの回転力と、他方の差動
    駆動源の回転軸またはケーシングのうちの一方からの回
    転力とを、同方向に回転するときには和として、逆方向
    に回転するときには差として、それぞれ合成する第1出
    力軸によって駆動される第1運動機構と、 一方の差動駆動源のケーシングからの回転力と、他方の
    差動駆動源の回転軸またはケーシングのうちの他方から
    の回転力とを、同方向に回転するときには差として、逆
    方向に回転するときには和として、それぞれ合成する第
    2出力軸によって駆動され、第1運動機構とは異なる第
    2運動機構とを含むことを特徴とするマニピュレータ。
  8. 【請求項8】 前記第1出力軸または第2出力軸のうち
    の少なくとも一方では、ねじ機構によって回転力が直線
    方向運動に変換されることを特徴とする請求項7記載の
    マニピュレータ。
  9. 【請求項9】 回転出力を取り出すための回転軸と、 回転軸を駆動する動力発生源と、 回転軸を収納し、回転軸からの反力によって回転軸の軸
    線まわりに回転可能なケーシングとを含む差動駆動源を
    一対備え、 一方の差動駆動源の回転軸からの回転力と、他方の差動
    駆動源の回転軸またはケーシングのうちの一方からの回
    転力とを、同方向に回転するときには和として、逆方向
    に回転するときには差として、それぞれ合成する第1出
    力軸と、 一方の差動駆動源のケーシングからの回転力と、他方の
    差動駆動源の回転軸またはケーシングのうちの他方から
    の回転力とを、同方向に回転するときには差として、逆
    方向に回転するときには和として、それぞれ合成する第
    2出力軸とを有する2軸出力源を2組装着し、 3軸の出力によって3自由度運動を行い、 1軸の出力によってグリッパの開閉駆動を行うことを特
    徴とするマニピュレータ。
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