JPH09300049A - 薄板連続鋳造装置およびノズルとロールの押しつけ方法 - Google Patents

薄板連続鋳造装置およびノズルとロールの押しつけ方法

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JPH09300049A
JPH09300049A JP8121199A JP12119996A JPH09300049A JP H09300049 A JPH09300049 A JP H09300049A JP 8121199 A JP8121199 A JP 8121199A JP 12119996 A JP12119996 A JP 12119996A JP H09300049 A JPH09300049 A JP H09300049A
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JP
Japan
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nozzle
roll
casting
pressing
thin plate
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JP8121199A
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Inventor
Takeo Wakui
健男 涌井
Toshihiro Mori
俊博 森
Masazo Furukawa
雅三 古川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄板連続鋳造装置及びノズル押しつけ方法を提
供する。 【解決手段】(1) タンディッシュ(TD)、TDからロールに
溶融金属を供給するノズル及びノズル−ロール間位置決
め手段を備えた単又は双ロール横注ぎ式薄板連鋳装置で
あって、位置決め手段は、鋳造ノズル位置を鋳造ロール
に対して水平と垂直との二方向から決め得るもの。 (2)上記(1) の位置決め手段を用い、予め冷間で押しつ
けによるセッティングを行うことにより、ノズルの鋳造
時の最終押しつけ位置をロールに対して上記二方向から
決めた後、押しつけを開放してTDとノズルを予熱し、そ
の後、冷間での最終押しつけ位置に再び押しつける方
法。 【効果】鋳造中もノズルの上向き変位発生を防止して冷
間時の押しつけ位置を維持することができ、湯差しや湯
漏れのない安定した鋳造が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造ノズルの位置
決め手段を備えた単ロールまたは双ロール横注ぎ式薄板
連続鋳造装置および鋳造ノズルと鋳造ロールとの押しつ
け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内部が冷却された回転ロール上に溶融金
属を供給して薄板を連続鋳造する方法は、難加工材の製
造および圧延工程省略の観点から広く採用されている。
この装置構成および方法例を図4および図5により説明
する。
【0003】図4は双ロール横注ぎ式の連続鋳造装置を
示す側面方向の縦断面の概略図、図5は鋳造ノズル(以
下、ノズルという)の鋳造ロール(以下、ロールとい
う)へのセッティング状態を示す斜視図である。
【0004】図4および図5に示すように、ノズル1は
通常、アーム先端1a、アーム部1bおよびアーム底部
1cと呼ばれる部分からなり、これらが一体に成形され
たものや分割されたものがある。いずれにおいても、ア
ーム先端1aとアーム底部1cとは、ノズル1を下ロー
ル3に対して押しつけてセッティングする際に、これら
が下ロール3と接するように下ロール3の外周面と同じ
曲率で製作されている。押しつけはさらに、ノズル1の
アーム部1bの内面部1dが上ロール2の端面2′に接
するように行われる。なお、ノズル1はタンディッシュ
4に不定形耐火物を用いて固定されている。
【0005】図4および図5に示す双ロール横注ぎ式の
連続鋳造装置では、例えば溶鋼5は、タンディッシュ4
およびノズル1を介して回転している上ロール2と下ロ
ール3との間に供給され、上下ロール2,3の表面で凝
固層を形成し、薄板6となる。
【0006】鋳造開始前にはタンディッシュ4およびノ
ズル1は、上下ロール2,3から離れた位置で十分に予
熱され、開始直前に例えば後述するタンディッシュカー
などの移動手段で上下ロール2,3の直近まで移動し、
停止させる。
【0007】鋳造の開始は、予熱状態のアーム底部1c
およびアーム先端1aをタンディッシュ4側の後方から
下ロール3の外周面に押しつけてセッティングしたのち
に行う。この押しつけ方法や押しつけ力については、特
開昭61−262453号公報に示されているように、
移動および停止位置の精度を高くし、さらに鋳造中は常
に一定の力で押し続けるのが一般的である。
【0008】単ロール横注ぎ式の場合は図示しないが、
図4および図5に示す上ロール2がないこと、およびこ
のためにアーム部1bの内面部1dの加工精度を双ロー
ル横注ぎ式の場合ほど高くする必要がないことが異なる
だけで、その他のタンディッシュやノズルの構成および
押しつけ方法は双ロール横注ぎ式の場合と同様である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】横注ぎ式薄板連続鋳造
装置における操業の良否は、特に鋳造開始前のロールと
ノズルとの熱間時の押しつけ位置および状態を如何に精
度の良い状態に保持するかにかかっている。望ましい状
態は、熱間においても冷間において実施したような状態
と同様に精度が良いことである。
【0010】しかし、図4に示すように、ノズル1はタ
ンディッシュ4に固定されているため、予熱時にノズル
1には熱変形が生ずる。したがって、前記の特開昭61
−262453号公報に開示されているような精度の良
いタンディッシュ移動レールなどを備えた装置であって
も、上下ロール2,3とノズル1との位置関係では、ノ
ズル1の熱変形により押しつけ位置の精度が低下し、場
合によってはノズル1のアーム底部1cやアーム先端1
aと下ロール3との間に隙間が生じ、湯漏れや湯差しの
原因となる。
【0011】このような問題の解決方法として、特開昭
63−101053号公報には、ロールとノズルとの間
にセラミックファイバーフェルトを介在させ、このクッ
ション性により、ノズルの微小な熱変形やそれによる隙
間を吸収する方法が開示されている。横注ぎ式では、こ
のような方法が一般的となっている。
【0012】しかし、上記のようなセラミックファイバ
ーフェルトを使用した場合にも、ノズルを下ロールに常
に一定の力で押し続けながら操業するときには、次の問
題点がある。これを図6の双ロール横注ぎ式の場合の例
で説明する。
【0013】図6は、双ロール横注ぎ式の連続鋳造装置
で発生するノズルの上向き変位を説明する側面図であ
る。
【0014】双ロール横注ぎ式薄板連続鋳造装置では、
ノズル1を後方から一定の押しつけ力7で下ロール3に
押しつけると、アーム先端1aおよびアーム底部1cと
下ロール3との摩擦力により、主としてノズル1を上方
に持ち上げようとする揚力8が働いて、ノズル1に上向
き変位が発生する。これは、下ロール3が回転していな
い場合でも下ロール3とノズル1との位置関係から必然
的に、ノズル1のアーム先端1aおよびアーム底部1c
がちょうど下ロール3の外周面を滑りあがるような状態
が生じてくる横注ぎ式特有の現象である。そしてこの現
象は、下ロール3が回転している鋳造中には揚力8にそ
の回転分力が付加されるため、より顕著となる。
【0015】一方、上ロール2側では、アーム部1bの
内面部1dは上ロール2の端面2′と接しているが、後
方からの押しつけ力7が直接作用しないので、上ロール
2とノズル1との摩擦力および上ロール2の回転分力に
よる、ノズル1を上方に持ち上げようとする揚力は非常
に小さく、無視できる。
【0016】いったんノズル1の上向き変位が発生する
と、鋳造中においては、後方からは常に一定の押しつけ
力7で押し続けているため揚力8も働き続け、さらに上
向き変位が大きくなるという悪循環が生じる。このため
前述のような隙間が生じ、湯漏れなどの原因となるので
ある。
【0017】単ロール横注ぎ式の場合でも、ノズルとロ
ールとの摩擦力およびロールの回転分力による揚力の発
生およびこの現象によって起こる問題点は、上記の場合
と全く同様である。
【0018】さらに、セラミックファイバーフェルトを
用いてロールとノズルとの間をシールしたとしても、上
記の現象や問題の発生を回避することは不可能であり、
特に双ロール横注ぎ式では図6に示すキスポイント部9
でのセラミックファイバーフェルトの圧縮代が少なくな
ってシールが不完全となり、これが湯差しや湯漏れの原
因となる。
【0019】本発明は上記のような課題を解決するため
のものである。本発明の目的は、ロールとノズルと間を
完全にシールして湯差しや湯漏れの防止を達成するため
の、ロールとノズルとの間の押しつけ位置を水平方向と
垂直方向とから決める手段を備えた単ロールまたは双ロ
ール横注ぎ式薄板連続鋳造装置およびノズルとロールと
の押しつけ方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の
(1) の薄板連続鋳造装置および(2) の押しつけ方法にあ
る。
【0021】(1)溶融金属を急冷凝固させて薄板連続鋳
片を製造するための、タンディッシュ、このタンディッ
シュから鋳造ロールに溶融金属を供給する鋳造ノズルお
よびこの鋳造ノズルと鋳造ロールとの位置決め手段を備
えた単ロールまたは双ロール横注ぎ式薄板連続鋳造装置
であって、前記の位置決め手段は、鋳造ノズルの位置を
鋳造ロールに対して水平方向と垂直方向との二方向から
決め得るものであることを特徴とする単ロールまたは双
ロール横注ぎ式薄板連続鋳造装置。
【0022】(2)上記(1) の連続鋳造装置における鋳造
ノズルと鋳造ロールとの押しつけ方法であって、鋳造ノ
ズルの位置決め手段を用い、予め冷間で押しつけによる
セッティングを行うことにより、鋳造ノズルの鋳造時の
最終押しつけ位置を鋳造ロールに対して水平方向と垂直
方向との二方向から決めた後、押しつけを開放してタン
ディッシュおよび鋳造ノズルを予熱し、その後、冷間で
決めた最終押しつけ位置に再び押しつけることを特徴と
する鋳造ノズルと鋳造ロールとの押しつけ方法。
【0023】ここでいう「水平方向」とは、鋳造方向と
同じ水平方向、すなわち後述するタンディッシュカーの
移動方向を意味し、ロールの軸方向は含まない。
【0024】本発明者らは、横注ぎ式薄板連続鋳造装置
では、ロールに対するノズルの鋳造時の押しつけ位置を
ロールに対して水平方向と垂直方向との二方向から決め
ることができる手段を設け、これを用いて予め冷間で押
しつけによるセッティングを行い、ノズルの最終押しつ
け位置を正確に決定しておくのが好適であるという知見
を得た。
【0025】
【発明の実施の形態】図1、図2および図3に基づい
て、本発明の横注ぎ式薄板連続鋳造装置の構成例を説明
する。
【0026】図1は、本発明の双ロールの横注ぎ式薄板
連続鋳造装置の構成例を示す側面図である。この装置
は、図4および図5に示す構成に加えてさらに、タンデ
ィッシュカー10、その上部の押しつけテーブル11、
その後方(上下ロール2,3と反対側)のスプリング1
2、このスプリング12と連結されたエアーシリンダー
13などの駆動手段、押しつけテーブル11の前方(上
下ロール2,3の方向)に配置された水平方向の位置決
め手段14およびノズル1のアーム部1bの上方に配置
された垂直方向の位置決め手段17を備えている。
【0027】図1において、符号15は水平方向の位置
決め手段14を構成するブラケット、符号16は同じく
ボルトである。
【0028】このような本発明装置では、必要に応じ
て、アーム底部1cやアーム先端1aと下ロール3との
間の隙間、およびアーム部1bの内面部1dと上ロール
2の端面2′との隙間にセラミックスファイバーフェル
トなどのシール材を介在させてもよい(図4参照)。
【0029】ノズル1を固定したタンディッシュ4は、
タンディッシュカー10の上部の押しつけテーブル11
に固定されている。押しつけテーブル11とタンディッ
シュカー10との間には、図示しないが極めて摩擦係数
の小さい摺動手段、例えばLMガイドなどの名称で市販
されているような直線運動用のベアリングを介在させる
のが望ましい。
【0030】水平方向の位置決め手段14は、例えばブ
ラケット15を支持手段として図示しないロールスタン
ドに取りつけられ、水平方向の位置決め装置14の後方
の一端(図1ではボルト16の先端)がストッパーとし
て押しつけテーブル11の前方に当たるように配置され
る。
【0031】このように、水平方向の位置決め手段14
は、ノズル1と下ロール3との水平方向の位置関係を一
定にし、ノズル1がそれ以上下ロール3に近づくことを
防止することにより、ノズル1に上向き変位が生じた際
に、この変位がそれ以上増大しないように作用させるも
のである。
【0032】このため、水平方向の位置決め手段14の
構成は、ノズル1が下ロール3に接近するような構造で
あってはならず、前述のように例えばブラケット15を
支持手段として図示しないロールスタンドに取りつけら
れ、かつ水平方向の位置決め手段14の後方の一端がス
トッパーとして押しつけテーブル11の前方に当たるよ
うに配置されるのである。
【0033】ノズル1と下ロール3との水平方向の位置
関係は、ノズル1の交換毎に多少変化する。このため、
水平方向の位置決め手段14には、下ロール3の中心線
からのその後方の一端の位置、すなわち図1に示す寸法
Lを任意に調整することができる機構と、ノズル1に押
しつけ力7が作用したときに寸法Lが変化しない強度と
が必要である。換言すれば、水平方向の位置決め手段1
4の構成は、ノズル1の停止位置すなわち寸法Lを任意
に変えることが可能で、かつその位置でタンディッシュ
1の後方に向かって押しつけ力7以上の推力を発揮でき
るものであれば、どのようなものを採用してもよい。
【0034】図1の場合の水平方向の調整機構はこのよ
うなものの一例である。例えば、ブラケット15にねじ
穴を加工し、押しつけテーブル11に向かってねじ穴に
ボルト16をねじ込み、ボルト16の先端を押しつけテ
ーブル11の前方に当ててストッパーとするとともに、
このねじ込み代で寸法Lを決定する。
【0035】この他、エアーシリンダーや油圧シリンダ
ーなどを用いて、サーボ制御などで寸法Lの決定を行う
方式も採用できる。
【0036】さらに、通常のエアーや油圧の回路でシリ
ンダーを動かし、寸法Lを調整する場合は、後述する図
3に示すようなストロークエンドの調整が可能なエアー
シリンダーや油圧シリンダーを用いて、やはりそのロッ
ドの先端をストッパーとして押しつけテーブル11の前
方に当てる方式でもよい。ストロークエンドの調整が可
能な上記シリンダーでは、この調整機能を有しない通常
のエアーや油圧シリンダーの場合の停止位置の制御性の
困難さが解消され、ボルトなどの機械的な方法でストロ
ークや停止位置を決定する必要がなくなる。
【0037】なお、水平方向の位置決め手段14にエア
ーシリンダーや油圧シリンダーなどを用いる場合は、こ
れらの推力は押しつけ力7よりも大きくなければならな
いことは前述のとおりである。
【0038】ノズル1と押しつけテーブル11との位置
関係、すなわち図1に示す押しつけテーブル11の前方
とノズル1のアーム先端1aとの寸法Mは、予熱時の熱
歪みで変化することがある。このため、例えば寸法Mが
大きくなった場合は水平方向の位置決め手段14と押し
つけテーブル11との間に隙間が生じ、上向きの変位が
発生する原因となる。一方、寸法Mが小さくなるような
歪みが発生した場合にはアーム先端1aが下ロール3と
接する前に、押しつけテーブル11が水平方向の位置決
め手段14のボルト16先端と当たるため、アーム先端
1aと下ロール3との間に隙間が生じ、湯漏れが生ずる
こととなる。
【0039】したがって、水平方向の位置決め手段14
の後方の一端は、直接、ノズル1のアーム先端1aに近
い位置に当たるようにした方が効果的である。
【0040】図2は上記のように、水平方向の位置決め
手段14を、そのボルト16先端がノズル1の底部と当
たるように配置した例を示す側面図である。
【0041】ノズル1の垂直方向の位置決め手段17は
図1に示すとおり、ノズル1のアーム部1bを上方から
押さえることができるような配置で、図示しないロール
スタンドに取りつけられる。図3により、垂直方向の位
置決め手段17の構成例を説明する。
【0042】図3は、ノズル1の垂直方向の位置決め手
段17の構成例を示す一部破断側面図である。この垂直
方向の位置決め手段17は少なくとも、ストローク調整
ナット18、シリンダーロッド19、シリンダーロッド
19の先端部20、台座21、シリンダー22およびピ
ストン23からなる。このような構成の垂直方向の位置
決め手段17は、一般的に両ロッドシリンダーと呼ばれ
ているものである。
【0043】この垂直方向の位置決め手段17は、ノズ
ル1に上向き変位が生じようとした際に直接それを防止
する役割を果たすものである。
【0044】垂直方向の位置決め手段17も、所定の押
しつけ位置よりもノズル1が上向きに変位することを防
止するストッパーおよび押しつけ位置を決める際の位置
調整用としての機能があればよい。しかし、所定の押し
つけ位置よりもノズル1を下向きに変位させる過剰な力
が作用してはならない。
【0045】横注ぎ式薄板連続鋳造装置では一般的に、
タンディッシュ4やノズル1の予熱が上下ロール2,3
から離れたところで行われ、鋳造開始直前に移動し、上
下ロール2,3の直近で停止させた後、押しつけてセッ
ティングされるため、この移動時にノズル1とシリンダ
ーロッド19の先端部20とが干渉する恐れがある。
【0046】したがって、過剰な力の作用や干渉を回避
できる、例えば図3に示すように、ストローク調整ナッ
ト18で上記の先端部20の停止位置寸法Pを、任意に
決定できるストローク調整機構を備えた両ロッド型のエ
アシリンダーや油圧シリンダーを用いる。予熱時は上記
の先端部20が上方に退避した状態にあり、鋳造開始前
にタンディッシュ4が上下ロール2,3の近傍に移動
し、鋳造ノズル1のアーム部1bの上面と先端部20と
が干渉しない位置に収まってから、先端部20を下方に
押しつけ、予め冷間でストローク調整ナット18で決定
した寸法Pの位置で停止させる必要がある。
【0047】なお、ストロークの調整手段としては、上
記の方法に限らず、例えば通常のエアーシリンダーや油
圧シリンダーを用い、停止位置をサーボ制御などで決定
する方法でもよい。
【0048】次に、押しつけによるセッティングの手順
について説明する(図1および図3参照)。
【0049】ノズル1の上下ロール2,3へのセッティ
ングは、まず冷間でタンディッシュカー10の停止位置
を決定し、続いて同じく冷間でエアーシリンダー13を
駆動させることにより、スプリング12を介して押しつ
けテーブル11を後方から押すことで行う。
【0050】すなわち、タンディッシュカー10を前方
に移動させて所定の位置に停止させた後、押しつけテー
ブル11の後方のスプリング12をエアーシリンダー1
3などの手段により圧縮し、ノズル1を下ロール3に水
平に押しつける。この状態で、これ以上ノズル1が下ロ
ール3に近づかないように、その限界位置である寸法L
およびMを決定する。次に、垂直方向の位置決め手段1
7により、垂直方向の位置である寸法Pを決定する。こ
れが冷間で水平および垂直の二方向から決めた鋳造時の
最終押しつけ位置および状態である。
【0051】ノズル1と下ロール3との間にセラミック
ファイバーフェルトを介在させる場合には、セラミック
ファイバーの圧縮状態を見ながら決定すればよい。
【0052】上記のように冷間で最終押しつけ位置を決
定した後、垂直方向の位置決め手段17のロッド先端部
20を上方に退避させる。次いで、タンディッシュカー
10を後方に移動していったんノズル1と下ロールとの
押しつけを開放して切り離し、タンディッシュ4および
ノズル1の予熱を行う。予熱を終了した後、上記と逆の
手順すなわち冷間時の押しつけ手順で最終押しつけ位置
に正確に再度押しつけてセッティングする。これと同時
に、垂直方向の位置決め手段17のロッド先端部20も
所定の位置まで下降させた後、鋳造を開始する。
【0053】なお、上下ロール2,3の駆動開始はセッ
ティング前後のいずれでもよい。
【0054】上記の方法により、ノズル1に予熱による
熱変形が生じていても、押しつけ位置は冷間と同じ位置
に維持される。また、鋳造中にノズル1に前述のように
上方向の揚力が働いても、水平および垂直方向の位置決
め手段がストッパーとして作用し、ノズル1は冷間で予
め決めた最終押しつけ位置に固定されているので冷間と
同じ押しつけ状態で鋳造を継続することができ、湯漏れ
や湯差しの防止が可能となる。
【0055】単ロール横注ぎ式の場合には、装置の構成
が単ロールに変わるだけであり、位置決めおよび押しつ
けによるセッティングの手順ならびにその効果は、上記
の双ロール式の場合と全く同じである。
【0056】
【実施例】
(本発明例)図1に示す構成の双ロール横注ぎ式薄板連
続鋳造装置を用い、下記条件でSUS304の鋳造を3
0分間行い、湯差しおよび湯漏れの有無を調査した。
【0057】薄板のサイズ:厚み2mm、幅600mm 上下ロール:直径600mm、胴長600mm 内部水冷方式 ロールとノズルとの間のシール:厚み10mmのセラミ
ックファイバーフェルトを使用 ロールとノズルとの押しつけ条件:セラミックファイバ
ーフェルトの厚みが5mmに圧縮されるまで押しつけ 水平方向の位置決め手段:ボルトを用いる固定方式 垂直方向の位置決め手段:ストロークエンドの調整が可
能な構造のエアーシリンダー方式 タンディッシュ内温度:1500℃ 鋳造速度:5m/min 本発明方法に従って最終押しつけ位置決めは冷間で行
い、押しつけによるセッティングは、タンディッシュお
よびノズルを予熱した後、冷間で決めた上記位置に行っ
た。
【0058】(比較例)比較例1は水平方向の位置決め
手段のみ、および比較例2は垂直方向の位置決め手段の
みをそれぞれ用い、比較例3はいずれの位置決め手段も
用いない条件とし、その他の条件は本発明例と同じとし
て鋳造し、湯差しおよび湯漏れの有無を比較した。
【0059】表1に結果を示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1からわかるように、水平および垂直方
向の両方に位置決め手段を用いた本発明例では、湯差し
や湯漏れもなく極めて安定した鋳造が可能であった。
【0062】水平方向の位置決め手段のみを用いた比較
例1では、鋳造初期からノズルが上向きに変位し、キス
ポイント部から湯漏れが生じた。垂直方向の位置決め手
段のみを用いた比較例2では、セラミックファイバーの
摩耗が激しく、鋳造後半でノズルが直接ロールと接触し
た際に摩擦抵抗が大きくなり、ノズルの折損および湯漏
れが生じた。位置決め手段を用いなかった比較例3で
は、鋳造初期からシールが不安定で、わずか5分程度で
湯漏れが発生し、鋳造を中止せざるを得なかった。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、ノズルのロールに対す
る水平および垂直の両方向の位置決め手段で、予め冷間
でロールに対するノズルの最終押しつけ位置を決定して
おくことにより、鋳造中もその位置を維持することがで
きる。横注ぎ式連続鋳造装置特有の現象であるノズルの
上向き変位の発生を防止することができ、湯差しや湯漏
れのない安定した鋳造の達成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双ロール横注ぎ式薄板連続鋳造装置の
構成例を示す側面図である。
【図2】本発明の双ロール横注ぎ式薄板連続鋳造装置の
別の配置構成例を示す側面図である。
【図3】ノズルの垂直方向の位置決め手段の構成例を示
す一部破断側面図である。
【図4】双ロール横注ぎ式の連続鋳造装置を示す側面方
向の縦断面の概略図である。
【図5】ノズルのロールへのセッティング状態を示す斜
視図である。
【図6】従来の双ロール横注ぎ式の連続鋳造装置で発生
するノズルの上向き変位を説明する側面図である。
【符号の説明】
1:ノズル、 1a:アーム底部の先端、1b:
アーム部、 1c:アーム底部、2:上ロール、
2′:上ロールの端面、3:下ロール、 4:タ
ンディッシュ、5:溶鋼、 6:薄板、7:押
しつけ力、 8:揚力、9:キスポイント部、10:タ
ンディッシュカー、11:押しつけテーブル、12:スプリ
ング、 13:エアシリンダー、14:水平方向位置決め
手段、15:ブラケット、 16:ボルト、17:垂直方向
位置決め手段、18:ストローク調整ナット、19:ピスト
ンロッド、20:ロッド先端部、21:台座、 2
2:シリンダー、23:ピストン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融金属を急冷凝固させて薄板連続鋳片を
    製造するための、タンディッシュ、このタンディッシュ
    から鋳造ロールに溶融金属を供給する鋳造ノズルおよび
    この鋳造ノズルと鋳造ロールとの位置決め手段を備えた
    単ロールまたは双ロール横注ぎ式薄板連続鋳造装置であ
    って、前記の位置決め手段は、鋳造ノズルの位置を鋳造
    ロールに対して水平方向と垂直方向との二方向から決め
    得るものであることを特徴とする単ロールまたは双ロー
    ル横注ぎ式薄板連続鋳造装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の連続鋳造装置における鋳
    造ノズルと鋳造ロールとの押しつけ方法であって、鋳造
    ノズルの位置決め手段を用い、予め冷間で押しつけによ
    るセッティングを行うことにより、鋳造ノズルの鋳造時
    の最終押しつけ位置を鋳造ロールに対して水平方向と垂
    直方向との二方向から決めた後、押しつけを開放してタ
    ンディッシュおよび鋳造ノズルを予熱し、その後、冷間
    で決めた最終押しつけ位置に再び押しつけることを特徴
    とする鋳造ノズルと鋳造ロールとの押しつけ方法。
JP8121199A 1996-05-16 1996-05-16 薄板連続鋳造装置およびノズルとロールの押しつけ方法 Pending JPH09300049A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100920637B1 (ko) * 2002-12-23 2009-10-08 주식회사 포스코 쌍롤식 박판주조기의 용강 스컬 방지장치

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KR100920637B1 (ko) * 2002-12-23 2009-10-08 주식회사 포스코 쌍롤식 박판주조기의 용강 스컬 방지장치

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