JPH09301013A - エアバッグドアを一体に有する車室側部材の構造 - Google Patents

エアバッグドアを一体に有する車室側部材の構造

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JPH09301013A
JPH09301013A JP8202853A JP20285396A JPH09301013A JP H09301013 A JPH09301013 A JP H09301013A JP 8202853 A JP8202853 A JP 8202853A JP 20285396 A JP20285396 A JP 20285396A JP H09301013 A JPH09301013 A JP H09301013A
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JP
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airbag
side member
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reinforcing resin
airbag door
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JP8202853A
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Kentaro Iwanaga
健太郎 岩永
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグドアA膨張時に破断予定部から破
断してエアバッグドアが開き、また平時には破断予定部
に亀裂を生じ難い安全性の高い車室側部材の構造を提供
する。 【解決手段】 エアバッグA膨張時に破断予定部から破
断して開くエアバッグドア11を一体に有する車室側部
材において、硬質樹脂からなる車室側部材本体21と、
該車室側部材本体の硬質樹脂よりも柔軟な樹脂よりなっ
て前記エアバッグドアの裏側に略相当する車室側部材本
体の裏面に一体に設けられ、前記破断予定部で車室側部
材本体を分断するように車室側部材本体の表面側へ屈曲
して車室側部材本体表面に露出している補強樹脂部材3
1とよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアバッグドア
を一体に有する車室側部材の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車においては助手席にもエア
バッグ装置が設けられるようになった。このエアバッグ
装置は、エアバッグと、そのエアバッグが収納されるキ
ャニスタと呼ばれる収容ケースと、作動装置(インフレ
ータ)とからなり、助手席前面のインストルメントパネ
ル等からなる車室側部材の裏側に取り付けられる。エア
バッグ装置が設けられたインストルメントパネルのエア
バッグ部は、エアバッグのための展開開口部を有し、こ
の開口部は平時には前記インストルメントパネルと同種
の外観をもったエアバッグドアによって覆われている。
そして、一旦衝突などによって自動車が大きな衝撃を受
けた時には、前記エアバッグケース内に収納されている
エアバッグが作動して膨張し、エアバッグドアを内側か
ら押して開口させる。
【0003】しかし、エアバッグ用展開開口部とエアバ
ッグドアとが別体によって構成される構造のものにあっ
ては、製品寸法のわずかなばらつきあるいは使用に伴う
製品収縮などによりエアバッグドア周囲に隙間を生じ易
く、インストルメントパネルの外観が損なわれるおそれ
がある。また、後工程によってインストルメントパネル
のエアバッグ用展開開口部にエアバッグドアを取り付け
ることは工数を増大させることになる。
【0004】そこで、最近では図19およびそのf−f
断面である図20に示すインストルメントパネル160
のように、ポリプロピレン樹脂等からなる硬質樹脂16
1裏面にノッチ状の薄肉の破断予定部162を、この例
のように平面形状が略U字状に、あるいは図示しない略
H字状となるように形成してエアバッグドアDaを区画
形成するとともに、該エアバッグドアDa裏面にアルミ
板や鉄板などの補強板163を裏打ちしたものが提案さ
れている。符合164は破断予定部162の端部間で構
成されるヒンジ部、Aはエアバッグ、Cはエアバッグ収
容ケースである。この構造によれば、図21に示すよう
に、エアバッグAが膨張した際に前記インストルメント
パネル160の破断予定部162が破断し、エアバッグ
ドアDaが開く。162aは前記破断予定部162が破
断した部分である
【0005】また、図22およびその一部を拡大する図
23に示すように、ポリプロピレン樹脂等の硬質樹脂か
らなってエアバッグ用展開開口部Oの形成された基材1
74に、ポリウレタン発泡体等の合成樹脂発泡体171
が一体に積層形成され、さらにその表面が合成樹脂製表
皮172で覆われてなる車室側部材(インストルメント
パネル)Pが知られている。符合173は表皮172に
形成された薄肉破断予定部、175はエアバグドア用芯
材、176は車室側部材Pとエアバッグ収容ケースCと
を固定する取付け部材、Dはエアバッグドア、Tは発泡
体171の破断予定部である。この構造によれば、図2
4に示すように、エアバッグ膨張時にエアバッグドアD
が裏側からエアバッグAにより押され、金属板等からな
るエアバッグドア用芯材175を押し上げ、その押圧力
によって発泡体の破断予定部Tおよび表皮172の薄肉
破断予定部173が破断してエアバッグドアDが開く。
符合Ta,Tbは分断された発泡体の破断部、177は
ヒンジ部である。
【0006】しかし、前者のタイプ、すなわち車室側部
材が硬質樹脂からなるものにあっては、エアバッグの膨
張によって速やかに破断するよう、破断予定部の厚みを
極めて薄くしなけれならず、成形性との兼ね合いでその
設計が容易ではなかった。しかも、破断予定部の厚みを
極めて薄くすると、平時に破断予定部表面が乗員等によ
って押圧されると、該破断予定部に亀裂等を生じるおそ
れがある。
【0007】一方、後者のタイプ、すなわち車室側部材
が、硬質樹脂製の基材と発泡体と表皮からなるものにあ
っては、基材に形成されたエアバッグ用展開開口部に鉄
板等のエアバッグドア用芯材を確実に固定しなければな
らないため、成形作業が煩雑であり、またコスト高とな
る問題があった。
【0008】さらに、前記のいずれのタイプにおいて
も、エアバッグは膨張してエアバッグドアを押し広げた
後、所定時間経過するとしぼんでしまう。その際、エア
バッグドアは完全に閉じることなく開かれたままとな
り、エアバッグドアDa,Dの破断部162a,Taが
上方を向いた状態となる。このエアバッグドアの破断部
は硬質樹脂の破断面、あるいはエアバッグドア用芯材1
75の端面が露出しているため硬く、好ましいものでは
なかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の点
に鑑みなされたもので、エアバッグの膨張によって破断
予定部が速やかに破断してエアバッグドアが開き、また
平時には破断予定部に亀裂を生じ難く、さらにはエアバ
ッグドアの破断部における硬質樹脂端面がそれより柔軟
な樹脂で隠蔽された安全性の高い車室側部材の構造を提
供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、樹脂
製車室側部材に略H字状または略U字状等に破断予定部
が形成され、エアバッグ膨張時に前記破断予定部から破
断して開くエアバックドアを一体に有する車室側部材に
おいて、硬質樹脂からなる車室側部材本体と、該車室側
部材本体の硬質樹脂よりも柔軟な樹脂よりなって前記エ
アバッグドアの裏側に略相当する車室側部材本体の裏面
に一体に設けられ、前記破断予定部で車室側部材本体を
分断するように車室側部材本体表面側へ屈曲し、該屈曲
部が薄肉とされて車室側部材本体表面に露出している補
強樹脂部材とよりなることを特徴とするエアバッグドア
を一体に有する車室側部材の構造に係る。
【0011】この請求項1に記載された発明にあって
は、車室側部材が、その外形を定める硬質樹脂製の車室
側部材本体と、その車室側部材本体裏面のエアバッグド
ア裏面部分に相当する部分に設けられた補強樹脂部材と
よりなり、エアバッグの膨張によりエアバッグドア部分
が内側から押されて破断予定部で破断する。
【0012】前記破断予定部では、車室側部材本体の硬
質樹脂より柔軟な補強樹脂部材が車室側部材本体を分断
するように車室側部材本体表面側へ屈曲して車室側部材
本体表面に露出しているため、車室側部材本体の分断部
を埋める補強樹脂部材が、エアバッグの膨張により破断
する。したがって、車室側部材本体の硬質樹脂より柔軟
な補強樹脂部材が破断することになるため、その破断が
速やかになされることとなる。また、その破断のし易さ
から前記破断予定部における補強樹脂部材の厚みの設定
は、硬質樹脂の場合より厚くでき、その設定できる厚み
範囲が広くなって成形も容易となる。
【0013】さらに、前記のように破断予定部では補強
樹脂部材によって車室側部材本体に分断部が形成され、
その分断部の内周面(分断面)が、車室側部材本体の表
面側へ屈曲した補強樹脂部材で覆われた状態となってい
る。したがって、前記補強樹脂部材の破断により開いた
エアバッグドアの破断部端面は、前記車室側部材本体の
分断部内周面を覆う補強樹脂部材で構成され、硬質樹脂
より柔軟な樹脂(補強樹脂部材)で隠蔽された状態とな
る。
【0014】請求項2の発明は、請求項1において、補
強樹脂部材が破断予定部の両端末間で車室側部材本体の
表面側へ屈曲してヒンジ用屈曲部を形成し、該部で車室
側部材本体の厚みが薄くなっていることを特徴とする。
【0015】この請求項2の発明にあっては、硬い車室
側部材本体がヒンジ部で薄くされて剛性が低くなってい
るため、エアバッグ膨張時、破断予定部の破断に続き、
エアバッグドアがヒンジ部で速やかに屈曲して車室内側
へ開き、エアバッグのスムーズな展開を実現する。特
に、請求項1の発明において車室側部材本体の裏面に補
強樹脂部材が一体に設けられるため、ヒンジ部における
厚みが増して剛性が高まるおそれがあるが、この請求項
2の発明によれば、ヒンジ部の剛性を低下させ、エアバ
ッグドアがより速やかに開くことができるようになる。
その結果、エアバッグドアが未だ車室内側に十分屈曲す
る前に、破断予定部(破断後の破断予定部)の隙間から
エアバッグが車室内にはみ出して、スムーズなエアバッ
グの展開が妨げられるのをより確実に防ぐことができ
る。さらに、エアバッグドアの表面側にはヒンジ部の剛
性を下げるための凹部を設ける必要がないので、車室側
部材の外観が良好になる。
【0016】一方、請求項3の発明は、樹脂製車室側部
材に略H字状またはU字状等に破断予定部が形成され、
エアバッグ膨張時に前記破断予定部から破断して開くエ
アバックドアを一体に有する車室側部材において、硬質
樹脂からなる基材に発泡体および表皮が積層された車室
側部材本体と、前記基材の硬質樹脂よりも柔軟な樹脂よ
りなって前記エアバッグドアの裏側に略相当する基材の
裏面に一体に設けられ、前記破断予定部で基材を分断す
るように基材表面側へ屈曲し、該屈曲部が薄肉となって
基材表面に露出している補強樹脂部材とよりなることを
特徴とするエアバッグドアを一体に有する車室側部材の
構造に係る。
【0017】この請求項3に記載された発明にあって
は、車室側部材が、硬質樹脂製基材に発泡体および表皮
が積層された車室側部材本体と、前記基材裏面のエアバ
ッグドア裏面部分に相当する部分に設けられた補強樹脂
部材とよりなる。この請求項3の発明では、基材が、請
求項1に記載された車室側部材本体と同様の構成からな
る。そして、エアバッグの膨張によって、基材の破断予
定部で補強樹脂部材が速やかに破断するとともに、該基
材の破断予定部と対応する部分の発泡体および表皮も破
断して、エアバッグドアが開く。エアバッグドアの破断
部端面は、請求項1における車室側部材本体と同様の理
由によって、基材の硬質樹脂より柔軟な補強樹脂部材で
隠蔽された状態となる。
【0018】請求項4の発明は、請求項3における補強
樹脂部材が破断予定部で表皮の裏面に接触していること
を特徴とする。この請求項4の発明にあっては、破断予
定部の表皮と補強樹脂部材間に発泡体が介在しないた
め、車室側部材が破断予定部で破断する際に発泡体が飛
散するのを防止できる。
【0019】また、請求項5の発明は、請求項3または
4における補強樹脂部材が破断予定部の両端末間で基材
表面側へ屈曲してヒンジ用屈曲部を形成し、該部で基材
の厚みが薄くなっていることを特徴とする。この請求項
5の発明にあっては、硬い基材がヒンジ部で薄くされて
剛性が低くなっているため、エアバッグ膨張時、破断予
定部の破断に続き、エアバッグドアがヒンジ部で速やか
に屈曲して車室内側へ開き、エアバッグのスムーズな展
開を実現する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。まず請求項1の発明の実施例につい
て説明する。図1はその実施例の車室側部材の斜視図、
図2はそのエアバッグドア付近の斜視図、図3は図1の
a−a断面図、図4はエアバッグ膨張時、図5はエアバ
ッグがしぼんだ際を示す断面図である。
【0021】図1ないし図3に示す車室側部材10は、
自動車のインストルメントパネルを構成し、助手席側に
エアバッグドア11を一体に有する。この車室側部材1
0は、車室側部材本体21と、車室側部材本体21の裏
側に一体に設けられた補強樹脂部材31とよりなって、
エアバッグA膨張時に破断してエアバッグドア11の開
きを可能にするための破断予定部15が、エアバッグド
ア11を区画するように、平面視略H字形に形成されて
いる。なお、破断予定部15の平面形状は、従来技術の
項の図19において示した破断予定部162のように略
U字形とされることもある。符号12はエアバッグドア
が開く際にヒンジ部となる部分で、破断予定部15の両
端末16, 16間、17,17間に位置する。
【0022】前記車室側部材本体21は、車室側部材1
0の外形を定めるとともにその表面を構成するもので、
射出成形等により所要形状に形成された硬質樹脂成形品
からなる。車室側部材本体21を構成する硬質樹脂は、
車室側部材に求められる剛性や強度を有するもので、ポ
リプロピレン樹脂(PP)等の汎用硬質樹脂が用いられ
る。特には、剛性および形状保持性等の点から、曲げ弾
性率(JIS−K7203準拠)20000kgf/c
2 以上、熱変形温度(JIS−K7207準拠)12
0℃以上(4.6kgf荷重)のものが好ましい。この
実施例では、曲げ弾性率27000kgf/cm2 、熱
変形温度132℃、厚み2.5mmのPPよりなる。
【0023】また、前記車室側部材本体21の破断予定
部15の部分には、破断予定部15に沿って分断部22
が形成され、その分断部22に車室側部材本体21裏面
の補強樹脂部材31が食い込んで車室側部材本体21表
面で露出している。この分断部22の幅(分断間隔)は
適宜とされるが、一般的に2mm以下程度とされる。な
お、この分断部22は、前記車室側部材本体21と補強
樹脂部材31とを同色とすることによって、また一体成
形することによりほとんど外面からは判別できないよう
するのが好ましい。
【0024】補強樹脂部材31は、前記破断予定部15
で車室側部材10を破断し易くするとともに、エアバッ
グドア11の破断部端面を隠蔽するためのもので、前記
車室側部材本体21を構成する硬質樹脂よりも柔軟な樹
脂で形成され、車室側部材本体21のエアバッグドア1
1裏面側に一体に設けられている。
【0025】この実施例の補強樹脂部材31は、厚み3
mm、縦150mm、横320mmの長方形板状体に、
車室側部材本体21側へ突出するように略逆V字形に屈
曲した屈曲部32が、平面視略H字形となるように形成
されている。前記屈曲部32の頂点の厚みは、該頂点で
破断し易いように、他部よりも薄くされる。一般的に
0.3〜0.5mm程度とされる。
【0026】また、前記のように車室側部材本体21の
表面側へ屈曲した屈曲部32は、平時に車室側部材10
の表面から破断予定部15付近を押した際に、その押圧
方向と略平行方向となって大なる剛性を発揮するため、
平時における強度増大効果が高く、破断予定部15の亀
裂を防止する。
【0027】さらにこの実施例の補強樹脂部材31で
は、補強樹脂部材31裏面の周縁近くに、枠部33が立
設されている。この枠部33は、エアバッグ収容ケース
Cの開口端部外周に嵌められ、エアバッグケースCとこ
の車室側部材10との間の固定を行なうのに用いられ
る。なお、その固定は図示しないボルト等の固定手段を
用いてなされる。
【0028】前記補強樹脂部材31は、前記車室側部材
本体21を構成する硬質樹脂より柔軟な樹脂からなり、
曲げ弾性率(JIS−K7203準拠)1000kgf
/cm2 〜5000kgf/cm2 の樹脂が、破断し易
く、またエアバッグドア11部分の補強の点で好まし
い。前記車室側部材本体21が曲げ弾性率27000k
gf/cm2 のPPからなるこの実施例においては、補
強樹脂部材31は、曲げ弾性率3000kgf/cm2
のTPO(ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)樹
脂からなる。
【0029】なお、前記車室側部材10の成形は、射出
成形等により、容易に行なうことができる。すなわち、
まず射出成形等によって補強樹脂部材31を形成する。
次いで、その補強樹脂部材31を成形型にインサートと
して配置し、硬質樹脂を射出して補強樹脂部材31と一
体になった車室側部材本体21を形成することにより、
所望の車室側部材10を得ることができる。
【0030】前記構造の車室側部材10は、平時におい
ては、前記したように、破断予定部15における補強樹
脂部材31の屈曲部32が奏する強度増大作用等によっ
て、表面の押圧に対しても破断予定部15に亀裂の発生
を防ぐことができる。
【0031】そして衝突等によって自動車に衝撃が加わ
った時には、インフレーターIの作動によってエアバッ
グAが膨張し、それにより補強樹脂部材31の裏面が押
され、薄肉の破断予定部15が破断し、図4に示すよう
にエアバッグドア11がヒンジ12で屈曲して開き、エ
アバッグAが車内で展開する。符合15aは破断部であ
る。前記エアバッグ膨張時、破断予定部15では、硬質
樹脂からなる車室側部材本体21が、それより柔軟な樹
脂からなる補強樹脂部材31によりあらかじめ分断され
ているため、エアバッグ膨張による押圧力が破断予定部
15の補強樹脂部材31に集中し、効率よく破断する。
しかもその補強樹脂部材31は、車室側部材本体21の
硬質樹脂よりも柔軟な樹脂で構成されているため、破断
が一層スムーズに、かつ迅速になされる。
【0032】一旦膨張したエアバッグAは、その後所定
時間経過すると図5に示すようにしぼむ。その際、車室
内に開いた状態のままとなるエアバッグドア11は、破
断部15a部分において、車室側部材本体21の前記分
断部内周面(分断面)22aが前記補強樹脂部材31の
屈曲部32で隠蔽されており、硬い硬質樹脂が露出して
なく、車室側部材として好ましい。
【0033】次に請求項2の発明の実施例について説明
する。図6はその実施例におけるエアバッグドア付近を
示す斜視図、図7は図6のb−b断面図、図8はそのヒ
ンジ部の拡大断面図、図9は図6のc−c断面図、図1
0は請求項2に記載された発明の他の実施例におけるエ
アバッグドア付近を示す斜視図、図11は図10のd−
d断面図である。
【0034】請求項2に記載された発明においては、図
6ないし図9に示すように、車室側部材10Aのエアバ
ッグドア11A裏側に設けられた補強樹脂部材31A
が、車室側部材本体21Aの破断予定部15Aの両端末
16A,16A間、17A,17A間、すなわちヒンジ
部12A,13Aで、車室側部材本体21Aの表面側へ
屈曲して、ヒンジ用屈曲部34A, 35Aを形成し、該
ヒンジ部12A, 13Aで車室側部材本体21Aの厚み
が薄くなっている。その他の点については、請求項1に
記載された発明と同じである。符号32Aは破断予定部
における補強樹脂部材31Aの屈曲部を示す。
【0035】この請求項2に記載された発明にあって
は、ヒンジ部12A, 13Aにおいて、硬い車室側部材
本体21Aが薄くされているため、エアバッグ膨張によ
るエアバッグドア11Aの開き時にヒンジ部12A13
Aが屈曲しやすく、エアバッグドア11Aが速やかに開
く。しかも、ヒンジ部12A,13Aの表面(外面)に
はヒンジ部のための凹部が存在しないため、車室側部材
10Aの外観が良好である。
【0036】図10は請求項2に記載された発明の他の
実施例におけるエアバッグドア付近を示す斜視図、図1
1は図10のd−d断面図である。この実施例の車室側
部材10Bは、破断予定部15Bが略U字形からなり、
その形状に応じて補強樹脂部材31Bが形成されている
点を除き、前記図6ないし図9の実施例と同様の構造か
らなる。符号11Bはエアバッグドア、12Bはヒンジ
部、16Bは破断予定部の両端末間、21Bは車室側部
材本体、32Bは破断予定部における補強樹脂部材の屈
曲部、34Bはヒンジ用屈曲部である。
【0037】次に請求項3の発明の実施例について説明
する。図12は請求項3に記載された発明の一実施例に
係る車室側部材の断面図、図13は同実施例のエアバッ
グ膨張時を示す断面図である。図示の車室側部材40
は、インストルメントパネルとして用いられるもので、
エアバッグドア41を一体に有し、車室側部材本体45
と補強樹脂部材57とよりなる。車室側部材本体45
は、基材46、発泡体51および表皮55からなって、
車室側部材40の外形を構成する。符合52は発泡体の
破断予定部を示す仮想の線であり、平面視略H字形を形
成する。この発泡体の破断予定部52、基材の破断予定
部47および表皮の破断予定部56により車室側部材の
破断予定部が構成され、エアバッグドア41が区画され
る。
【0038】基材46は、この車室側部材40の形状を
保持したり、平時における所定押圧力に耐えられる剛性
を付与するためのもので、射出成形等により車室側部材
40形状に応じて形成された硬質樹脂製品からなる。こ
の基材46を構成する硬質樹脂の種類や、厚みや物性等
は、前記請求項1の実施例で示した車室側部材本体21
の硬質樹脂と同様のものが好ましい。また、この基材4
6には他の部材の破断予定部52,56と対応する位置
に基材用破断予定部47が形成されている。この破断予
定部47では、エアバッグドア41の裏側となる基材4
6の裏面に設けられた補強樹脂部材57が食い込んで基
材46を分断させた状態となっている。なお、この実施
例の基材46は、曲げ弾性率27000kgf/c
2 、熱変形温度132℃、厚み2.5mmのPPより
なる。
【0039】発泡体51は、車室側部材40表面の緩衝
性を高めるためのものでポリウレタン発泡体等の弾性発
泡体が好適である。また表皮55は、車室側部材40の
表面を構成するもので、プラスチックレザー等からな
り、スラッシュ成形や真空成形等により所定形状とされ
たものが用いられる。この表皮55には、他の部材の破
断予定部47,52と対応する位置にV字形の溝等から
なる薄肉の表皮用破断予定部56が形成されている。
【0040】一方、補強樹脂部材57は、エアバッグA
膨張時に前記破断予定部52で速やかに破断できるよう
にするとともに、平時にはその破断予定部52を補強す
るためのもので、エアバックドア41,41の裏側とな
る基材46の裏面に一体に設けられている。この補強樹
脂部材57は、前記基材用破断予定部47において基材
46の車室側部材40表面側へ略逆V時形に屈曲し、基
材46内に食い込んで基材46を分断し、基材46表面
に露出する屈曲部58の頂点部分が薄肉となって基材用
破断予定部47を埋める。
【0041】前記補強樹脂部材57は、基材46より柔
軟な樹脂からなり、その厚みや、樹脂の種類や物性は、
請求項1の実施例において示した補強樹脂部材31の場
合と同じである。この実施例の補強樹脂部材57は、曲
げ弾性率3000kgf/cm2 のTPO(ポリオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー)樹脂からなる。また、こ
の実施例の補強樹脂部材57は略長方形からなって、そ
の裏面にエアバッグ収容ケースCへの取付け用枠部59
が、補強樹脂部材57の周縁内側に形成されている。
【0042】なお、前記車室側部材40の成形は、まず
前記補強樹脂部材57を射出成形等により形成し、その
補強樹脂部材57を成形型内にインサートとして配置
し、基材46を補強樹脂部材57と一体に形成する。次
いで、前記補強樹脂部材57が一体となった基材46
と、表皮55とを発泡成形型にセットし、基材46と表
皮55間に発泡原料を注入して、前記基材46および表
皮55と一体となった発泡体51を形成する。その後成
形品を発泡成形型から取り出せば、所望の車室側部材4
0が得られる。
【0043】前記構造を有する車室側部材40は、エア
バッグA膨張時、基材46が押されて、基材用破断予定
部47で薄肉の補強樹脂部材57が破断する。その際、
基材用破断予定部47では、硬質樹脂からなる基材46
が分断されているため、その分断部を埋める補強樹脂部
材57に応力が集中し、しかもその補強樹脂部材57が
基材よりも柔軟なため、きわめて速やかに破断する。ま
た、それとほとんど同時に、発泡体51がその破断予定
部52部分で破断し、さらには表皮55が表皮用破断予
定部56で破断する。そして図13に示すようにエアバ
ッグドア41,41が押し開かれ、エアバッグAが車室
内に展開し、時間経過後エアバッグAがしぼむ。このよ
うに破断して開いたエアバッグドア41の破断部41
a,41aの端面は、硬質樹脂よりなる基材46が、そ
の硬質樹脂より柔軟な補強樹脂部材57の前記屈曲部5
8で隠蔽されており、車室側部材として好ましいものと
なっている。
【0044】なお、前記発泡体51は表皮55の裏打ち
材として表皮55と一体に形成されたものであってもよ
い。図14はそのような表皮を用いた車室側部材の破断
予定部を示す断面図である。この図に示す例において
は、表皮55Aが軟質塩化ビニル樹脂シートからなっ
て、その裏面にポリプロピレンフォームからなる発泡体
51Aが一体に裏打ちされている。なお、表皮55Aの
破断予定部56Aの表面は凹溝とされて装飾向上が図ら
れている。また、発泡体51Aの破断予定部52Aの裏
面には、表皮の破断予定部56Aの裏側内に至るV溝
(図示せず)が適宜形成される。符号46Aは基材、4
7Aは基材の破断予定部、57Aは補強樹脂部材、58
Aは破断予定部における補強樹脂部材の屈曲部である。
【0045】次に請求項4に記載された発明について説
明する。この請求項4に記載された発明の車室側部材
は、請求項3に記載された発明と同様、基材に発泡体お
よび表皮が積層されたものに関し、図15はその一実施
例の破断予定部を示す断面図である。
【0046】この請求項4の発明にあっては、図15に
示すように、基材46Bの破断予定部47Bおよび発泡
体51Bの破断予定部52Bの位置で、補強樹脂部材5
7Bの屈曲部58Bが基材46Bおよび発泡体51Bを
分断して、表皮55Bの破断予定部56Bにおける表皮
裏面と接触しており、その他の構造は請求項3に記載さ
れた発明と同様である。この発明の実施例においては、
表皮55Bの破断予定部56Bと補強樹脂部材57Bの
屈曲部58B間に発泡体51Bが介在しないため、エア
バッグの膨張による破断予定部の破断時に発泡体51B
が飛散する恐れがない。なお、請求項4に記載された発
明においても、図16に示す他の実施例のように、表皮
55Cの破断予定部56Cの表面に凹溝を設け、装飾性
を高めてもよい。符号46Cは基材、47Cは基材の破
断予定部、51Cは発泡体、52Cは発泡体の破断予定
部、57Cは補強樹脂部材、58Cは破断予定部におけ
る補強樹脂部材の屈曲部である。
【0047】図17は請求項5に記載された発明の一実
施例についてエアバッグドア付近を示す斜視図である。
この請求項5に記載された発明は、前記請求項3または
4に記載された発明と同様に、基材46Dに発泡体51
Dおよび表皮55Dが積層されたものに関し、基材の破
断予定部47Dの両端末43D,43D、44D,44
D間のヒンジ部48D, 48Dで、補強樹脂部材57D
が基材46Dの表面側へ屈曲してヒンジ用屈曲部49D
を形成し、該部で基材46Dの厚みが薄くなっているこ
とを特徴とする。従って、エアバッグの膨張によるエア
バッグドア41D,41Dの開き時に、ヒンジ部48
D, 48Dで容易に屈曲してエアバッグドア41D, 4
1Dが速やかに開く。符号47Dは破断予定部における
補強樹脂部材57Dの屈曲部、52Dは発泡体51Dの
破断予定部、56Dは表皮55Dの破断予定部である。
【0048】なお、図17の例は、破断予定部において
補強樹脂部材の屈曲部47Dと表皮55Dの裏面間に発
泡体51Dが介在する場合であるが、前記補強樹脂部材
の屈曲部47Dが発泡体51Dを介することなく表皮の
破断予定部56Dの裏面に接触するようにされることも
ある。
【0049】また、前記請求項3ないし5に記載された
発明においても、前記破断予定部は略H字形の他に適宜
略U字形とされる。
【0050】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1に
記載された発明にあっては、破断予定部が車室側部材本
体よりも柔軟な補強樹脂部材により構成されるため、エ
アバッグ膨張時に速やかに、かつ確実に破断してエアバ
ッグドアを開く。さらに、前記破断予定部では補強樹脂
部材が車室側部材の表面側へ屈曲しているため、平時に
車室側部材表面が押圧された際に、その押圧方向に対す
る強度が高く、破断予定部で亀裂等を生じるのを防ぐ。
加えて、エアバッグドアの破断部端面は硬質樹脂材より
なる車室側部材本体が、それより柔軟な補強樹脂部材に
より隠蔽されることになるため、車室側部材として好ま
しいものである。
【0051】また、請求項2に記載された発明にあって
は、請求項1の発明において、硬い車室側部材本体がヒ
ンジ部で薄くされて剛性が低くなっているため、請求項
1に記載された発明の効果に加え、次の効果を奏する。
すなわち、エアバッグ膨張時に破断予定部における破断
に続き、エアバッグドアがヒンジ部で速やかに屈曲して
車室内側へ開き、エアバッグのスムーズな展開を実現す
る。
【0052】一方、請求項3に記載された発明にあって
は、基材の破断予定部が基材よりも柔軟な補強樹脂部材
により構成されるため、エアバッグ膨張時に速やかに、
かつ確実に破断してエアバッグドアを開く。さらに、前
記基材の破断予定部では補強樹脂部材が車室側部材の表
面側へ屈曲しているため、平時に車室側部材表面が押圧
された際にも、その押圧方向に対する基材の強度が高
く、破断予定部に亀裂等を生じるのを防ぐことができ
る。加えて、エアバッグドアの破断部端面は硬質樹脂材
よりなる基材が、それより柔軟な補強樹脂部材で隠蔽さ
れることになるため、車室側部材として好ましいもので
ある。
【0053】また、請求項4の発明は、請求項3におい
て、破断予定部で補強樹脂部材が表皮の裏面に接触して
いるため、破断予定部の表皮と補強樹脂部材間に発泡体
が介在せず、車室側部材が破断予定部で破断する際に発
泡体が飛散する恐れがなくなる。
【0054】さらに請求項5の発明は、請求項3または
4における補強樹脂部材が破断予定部の両端末間で基材
表面側へ屈曲してヒンジ用屈曲部を形成し、該部で基材
の厚みが薄くなっているため、ヒンジ部で剛性が低くな
り、エアバッグ膨張時に、破断予定部での破断に続き、
エアバッグドアがヒンジ部で速やかに屈曲して車室内側
へ開き、エアバッグのスムーズな展開を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載された発明の一実施例に係る車
室側部材の斜視図である。
【図2】図1のエアバッグドア付近を示す拡大斜視図で
ある。
【図3】図1のa−a断面図である。
【図4】同実施例のエアバッグ膨張時を示す断面図であ
る。
【図5】一旦膨張したエアバッグがしぼんだ状態を示す
断面図である。
【図6】請求項2に記載された発明の一実施例における
エアバッグドア付近を示す斜視図である。
【図7】図6のb−b断面図である。
【図8】そのヒンジ部の拡大断面図である。
【図9】図6のc−c断面図である。
【図10】請求項2に記載された発明の他の実施例にお
けるエアバッグドア付近を示す斜視図である。
【図11】図10のd−d断面図である。
【図12】請求項3に記載された発明の一実施例に係る
車室側部材の断面図である。
【図13】同実施例のエアバッグ膨張時を示す断面図で
ある。
【図14】同発明の他の実施例についてその破断予定部
を示す断面図である。
【図15】請求項4に記載された発明の一実施例につい
てその破断予定部を示す断面図である。
【図16】他の例における破断予定部を示す断面図であ
る。
【図17】請求項5に記載された発明の一実施例におけ
るエアバッグドア付近を示す斜視図である。
【図18】図17のe−e断面図である。
【図19】一般的なエアバッグドアを一体に有する車室
側部材の斜視図である。
【図20】そのf−f断面図である。
【図21】そのエアバッグ膨張時を示す断面図である。
【図22】エアバッグドアを一体に有する車室側部材の
他の従来例の断面図である。
【図23】その一部を拡大して示す断面図である。
【図24】そのエアバッグ膨張時を示す断面図である。
【符号の説明】
11,11A, 11B, 41, 41A, 41B, 41
C, 41D:エアバッグドア 15,15A, 15B:破断予定部 21,21A, 21B, 45:車室側部材本体 31,31A,31B,57, 57A,57B,57
C, 57D:補強樹脂部材 32,32A,32B,58,58A, 58B, 58
C, 58D:補強樹脂部材の屈曲部 34A,34B, 35A, 49D:ヒンジ用屈曲部 46, 46A, 46B, 46C,46D:基材 47, 47A,47B,47C,47D:基材の破断予
定部 52,52A,52B, 52C,52D:発泡体の破断
予定部 51, 51A, 51B,51C,51D:発泡体 55A,55B,55C,55D:表皮 56,56A, 56B, 56C, 56D:表皮の破断予
定部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製車室側部材に略H字状または略U
    字状等に破断予定部が形成され、エアバッグ膨張時に前
    記破断予定部から破断して開くエアバックドアを一体に
    有する車室側部材において、 硬質樹脂からなる車室側部材本体と、 該車室側部材本体の硬質樹脂よりも柔軟な樹脂よりなっ
    て前記エアバッグドアの裏側に略相当する車室側部材本
    体の裏面に一体に設けられ、前記破断予定部で車室側部
    材本体を分断するように車室側部材本体表面側へ屈曲
    し、該屈曲部が薄肉とされて車室側部材本体表面に露出
    している補強樹脂部材とよりなることを特徴とするエア
    バッグドアを一体に有する車室側部材の構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、補強樹脂部材が破断
    予定部の両端末間で車室側部材本体の表面側へ屈曲して
    ヒンジ用屈曲部を形成し、該部で車室側部材本体の厚み
    が薄くなっていることを特徴とするエアバッグドアを一
    体に有する車室側部材の構造。
  3. 【請求項3】 樹脂製車室側部材に略H字状またはU字
    状等に破断予定部が形成され、エアバッグ膨張時に前記
    破断予定部から破断して開くエアバックドアを一体に有
    する車室側部材において、 硬質樹脂からなる基材に発泡体および表皮が積層された
    車室側部材本体と、 前記基材の硬質樹脂よりも柔軟な樹脂よりなって前記エ
    アバッグドアの裏側に略相当する基材の裏面に一体に設
    けられ、前記破断予定部で基材を分断するように基材表
    面側へ屈曲し、該屈曲部が薄肉となって基材表面に露出
    している補強樹脂部材とよりなることを特徴とするエア
    バッグドアを一体に有する車室側部材の構造。
  4. 【請求項4】 請求項3において、破断予定部で補強樹
    脂部材が表皮の裏面に接触していることを特徴とするエ
    アバッグドアを一体に有する車室側部材の構造。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、補強樹脂部
    材が破断予定部の両端末間で基材表面側へ屈曲してヒン
    ジ用屈曲部を形成し、該部で基材の厚みが薄くなってい
    ることを特徴とするエアバッグドアを一体に有する車室
    側部材の構造。
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