JPH09302000A - 抗組織因子モノクローナル抗体及び当該モノクローナル抗体を用いた組織因子凝固活性の測定法 - Google Patents

抗組織因子モノクローナル抗体及び当該モノクローナル抗体を用いた組織因子凝固活性の測定法

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JPH09302000A
JPH09302000A JP14835596A JP14835596A JPH09302000A JP H09302000 A JPH09302000 A JP H09302000A JP 14835596 A JP14835596 A JP 14835596A JP 14835596 A JP14835596 A JP 14835596A JP H09302000 A JPH09302000 A JP H09302000A
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coagulation
fvii
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JP14835596A
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English (en)
Inventor
Yuichi Kamikubo
勇一 神窪
Ichiro Tsuji
一郎 辻
Kosuke Kumeta
幸介 久米田
Noriaki Aoyama
紀昭 青山
Seiji Miyamoto
誠二 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
Original Assignee
Chemo Sero Therapeutic Research Institute Kaketsuken
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 組織因子(TF)に対して特異的に結合し、
かつTFの凝固活性を阻害しない抗TFモノクローナル
抗体及び当該モノクローナル抗体にTFを結合後、TF
により活性化される凝固因子を添加し、活性化された凝
固因子の活性を測定することを特徴とするTF凝固活性
の測定方法。 【効果】 本発明の抗TFモノクローナル抗体を用いる
ことにより、TF凝固活性のみを簡便にかつ正確に測定
することが可能となる。本発明のTF凝固活性測定法
は、血栓形成の予知や血栓症の早期診断に極めて有効で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組織因子(Tissue Fac
tor:以下、TF)に特異的に反応するが、TFの凝固
活性を阻害しない抗TFモノクローナル抗体に関するも
のである。さらに本発明は、当該モノクローナル抗体を
用いたTF凝固活性測定法に関するものである。
【0002】
【開発の背景及び従来の技術】TFは、血液凝固カスケ
ード反応の開始因子である。すなわち、TFが血中に入
ると血中に存在する血液凝固第VII因子(FVII)と複合
体を形成し、複合体を形成したFVIIは活性化され、そ
れは更に血液凝固第IX因子(FIX)及び血液凝固第X因
子(FX)を活性化する。最終的に活性化FX(FX
a)によりプロトロンビンがトロンビンに活性化され
る。このようなカスケード反応の結果生じたトロンビン
は、可溶性のフィブリノーゲンを不溶性のフィブリンに
変えることで血液を凝固させる。ここで本発明でいう
「TFの凝固活性」とは、上述したようなTFとFVII
との反応により開始される血液凝固反応における一連の
血液凝固因子の活性化反応を意味する。このTFが何ら
かの原因で血中に出てくると、血管内で血液を凝固さ
せ、血栓を形成させることが考えられる。従って、血中
のTFの抗原量や凝固活性(血液凝固反応を開始・進行
させる活性)を高感度に精度よく測定できれば、血栓形
成の予知及び血栓症の早期診断、特に播種性血管内凝固
症候群(DIC)を中心とした凝固異常症の病態解析に
有用となるため、TFを特異的に、高感度に精度よく、
しかも簡易に測定できる方法の開発が望まれている。
【0003】このような状況下において、本発明者ら
は、先にTFに特異的に反応するモノクローナル抗体を
作製することに成功し、これを利用して血中のTF抗原
量を特異的に、かつ、高感度に定量できる二抗体免疫測
定法を完成させた[例えば、特開平5-172811,特開平6-
148182,中村 伸ら,臨床検査,38,925(1994)]。しか
しながら、当該測定法により検出されるTF抗原の中に
は、凝固活性を有さないTF抗原も含まれる可能性があ
る。TFにより惹起される血栓形成の予知及び血栓症の
早期診断のためには、凝固活性を有するTFのみを特異
的に測定することが望まれることを考慮すると、当該T
F抗原測定法では正確性の点で問題があった。
【0004】一方、血中のTF凝固活性を測定する方法
としては、発色性合成基質[C. Fukuda et al.,Clin.
Chem.,35,1897(1989);村上ら,臨床病理,43,137(1
995)]が知られている。例えば、Fukudaらの方法によれ
ば、血漿や血清試料を加熱−ユーグロブリン分画処理に
よりプロテアーゼインヒビター類と凝固因子を失活させ
た後、FVII及びFXを加え、残存するTFにより活性
化されたFX(FXa)の活性を発色性合成基質(S-222
2)を用いて測定することにより、TFの凝固活性の測
定が可能となる。しかしながら、これらの方法は、検体
の前処理を必要とする等、操作がいずれも煩雑である。
更に血液の凝固機序は非常に複雑であることから、測定
する検体中には他の血液凝固を引き起こす因子や、逆に
血液の線溶を引き起こす因子が含まれている可能性も高
く、これらの活性測定法によりTF由来の凝固活性が正
確に、かつ再現性よく測定されているかどうか問題であ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
法のTF活性測定法では正確にTFの活性を測定してい
るか疑問が残る。従って、再現性よくTFのみに由来す
る凝固活性を正確にかつ簡便に測定できれば、種々の血
栓症の臨床診断の確立に大きな道を開くことになると考
えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような状況下におい
て、本発明者らは前述の問題点を解決するために鋭意研
究を重ねた結果、TFと特異的に反応し、かつ、TFの
凝固活性を阻害しないことを特徴とする抗TFモノクロ
ーナル抗体を見出した。そして、当該抗体を使用するこ
とにより、所望とするTFの凝固活性のみを正確にかつ
簡便に測定する方法を確立することに成功し、本発明を
完成させるに至った。詳細には、当該抗体とTFを含む
可能性のある被検試料と反応後、被検試料中のTFを選
択的に当該抗体と結合させ、その後、TFの直接的また
は間接的な作用により活性化される凝固因子を添加し、
活性化された凝固因子の活性を測定することからなるT
Fの凝固活性の測定法に関するものである。
【0007】
【発明の構成】TFに特異的に結合可能なモノクローナ
ル抗体は、KohlerとMilsteinの方法[Nature,256,495
(1975)]に従い、TFをマウスに免疫して得られる脾臓
細胞とマウスミエローマ細胞とを融合させ、得られる融
合細胞(ハイブリドーマ)からTFに特異的に反応する
細胞を選択し、該細胞を培養することにより調製するこ
とができる。ここで、免疫源として用いるTFは、胎盤
由来のもの、または遺伝子組換え技術を用いて得られた
ものが用いられる。
【0008】免疫用のマウスとしては、BALB/C系マウス
を用いる。免疫はマウス一匹(6週齢)に対してTF抗
原20〜200μgを用いて2〜3週毎3〜6回行い、マウス
の飼育及び脾臓細胞の採取は常法に従う。ミエローマ細
胞としては、MOPC-21NS/1[Nature,256,495(197
5)]、SP2/0-Ag14[Nature,277,131(1979)]、S194
/5,XXO.8U.1[J.Exp.Med.148,313(1978)]等が好
適に用いられる。脾臓細胞とミエローマ細胞は1対1〜
10 対1の割合で混合し、融合は NaCl(約 0.85 %)、
ジメチルスルホキシド(10〜20 %(v/v))及び分子量1,
000〜6,000のポリエチレングリコールを含有するリン酸
緩衝液(pH 7.2〜7.4)中で行う。融合は両細胞の混合
物を35〜37℃で1〜5分間インキュベートすることによ
って行う。融合細胞(ハイブリドーマ)の選択は、ヒポ
キサチン(1.3〜1.4 mg/dl)、アミノプテリン(18〜20
μg/dl)、チミジン(375〜4000μg/dl)、ストレプト
マイシン(50〜100μg/ml)、ペニシリン(50〜100 単
位/ml)、グルタミン(3.5〜4.0g/l)、牛胎児血清(10
〜20 %)を含有する基礎培地を用い、生育してくる細
胞を選択する。基礎培地としては、動物細胞の培養に一
般に使用されているRPMI-1640培地,Eagleの MEM 培地
などが用いられる。融合細胞のクローン化は限界希釈法
にて少なくとも3回繰り返して行う。
【0009】ハイブリドーマを通常の動物細胞の培養と
同様にして培養すれば、培地中に本発明の抗体を得るこ
とができる。例えば、2〜5×106 個のハイブリドーマ
をストレプトマイシン(50〜100μg/ml)、ペニシリン
(50〜100 単位/ml)、グルタミン(3.5〜4.0 g/l)、
牛胎児血清(10〜20 %)を含有するRPMI-1640培地10〜
20mlを用い、フラスコ内で5% CO2存在下、35〜37℃、
3〜7日間培養することによって、培養液中に抗体が分
泌・蓄積される。また、該ハイブリドーマをプリスタン
処理のヌードマウスまたはBALB/Cマウスの腹腔内に移植
して増殖させることにより、腹水中に本発明の抗体を蓄
積させることができる。例えば、これらのマウス腹腔内
にプリスタン0.5〜1mlを接種し、その後2〜3週目に
腹腔に5×106〜1×107個のハイブリドーマを移植す
る。通常7〜10日後頃から腹水が蓄積し、これを採取す
る。最終的に抗TFモノクローナル抗体は、培養物及び
腹水中からプロテインAを結合させたゲルを用いたアフ
ィニティークロマトグラフィー等により精製し、単一成
分として調製できる。得られたモノクローナル抗体の免
疫グロブリンのサブクラスは、ゲル内沈降反応で確認し
た結果、IgG1-κであった。
【0010】このようにして得られた抗TFモノクロー
ナル抗体の全てが本発明の目的であるTF凝固活性の測
定に使用できるわけではない。なぜなら、当該モノクロ
ーナル抗体の中には、TFの有する凝固活性を阻害する
ものも含まれるからである。ここで、TFの凝固活性と
は、TFとFVIIとの反応により血液凝固反応を開始・
進行させる活性である。詳細には、当該凝固活性とは、
TFとFVIIとの反応によりTFと活性化FVIIの複合体
(TF−FVIIa複合体)を形成させる活性であり、さら
に当該TF−FVIIa複合体により血液凝固第X因子(F
X)を直接または間接的に活性化させる活性である。こ
のようなTFの凝固活性を阻害するモノクローナル抗体
は、本発明のTF凝固活性測定に使用することはできな
い。従って、本発明の抗TFモノクローナル抗体は、上
述の抗TFモノクローナル抗体の中から、TF凝固活性
を阻害しないモノクローナル抗体を選別することにより
得られる。当該性質を有するモノクローナル抗体を産生
するハイブリドーマHTF-K234は、工業技術院生命工学工
業技術研究所に受託番号FERM P-15484として寄託されて
いる。
【0011】TF凝固活性を測定するために、まず、本
発明の抗TFモノクローナル抗体を固相に固定化し、こ
の固定化されたモノクローナル抗体と血中のTFを抗原
抗体反応により結合させ、洗浄等の操作で余分な蛋白等
を取り除いた。その後、凝固因子を添加し、活性化され
た凝固因子活性を測定することで、高感度に、かつ、正
確にTFのみの凝固活性を特異的に検出することが可能
になる。
【0012】固相としては、エンザイムイムノアッセイ
やラジオイムノアッセイ等の免疫測定において一般に使
用されている固相、例えば、マイクロプレートのウェル
やポリスチレンビーズ等が使用可能である。
【0013】TFの凝固活性は、常法に従い、TFによ
り直接または間接的に活性化される凝固因子を添加し、
活性化された凝固因子の活性を測定することにより求め
られる。具体的な測定法として例えば、TFを本発明の
抗TFモノクローナル抗体を介して固相に固定化した
後、Fukudaらの方法に従い[C. Fukuda et al.,Clin.C
hem.,35,1897(1989)]、FVIIa及びFXを加え、TF
−FVIIa複合体より活性化されたFX(FXa)の活性
を、FXa活性を直接測定可能な発色性合成基質(S-222
2)を用いて検出することにより、TFの凝固活性を測
定することが可能となる。また、上記凝固因子に加え、
FIXまたはプロトロンビン等の凝固因子を添加後、FIX
aまたはトロンビンの活性を測定することにより、TF
の凝固活性を求めることも可能である。本発明によるT
F活性測定では、血中に遊離したTFのみならず、細胞
に存在するTFの活性を測定することも可能である。そ
の場合には、測定の対象となる検体を界面活性剤で処理
することにより、細胞に存在するTFを可溶化し、これ
を本発明のTF活性測定法に用いることで容易に細胞に
存在するTFの活性も測定可能となる。界面活性剤とし
ては、通常のものが使用されるが、例えば、Triton X-1
00等がその好ましい一例としてあげられる。以下、本発
明の理解を深めるために実施例にそって説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0014】
【実施例】
《実施例1.ヒト組織因子に対するモノクローナル抗体
の調製》本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマの調製に関しては、Kohler と Milstein の方
法[Nature,256,495(1975)]に準じて行った。(1)ヒト組織因子(TF)の調製 TFは、ヒト胎盤をアセトンで処理し乾燥させたアセト
ンパウダーをTBS(pH7.5)/5mM EDTAで2回洗浄した後、
2%Triton X-100/40mM Tris(pH8.2)でTFを抽出し、
それに終濃度5mMのCaCl2を加えたものをFVIIa-アガロ
ースカラム(5mgFVIIa/ml ゲル,0.9×15 cm)にか
け、TBS(pH7.5)/0.5% Luburol/5mM CaCl2で洗浄後、T
BS/0.05% Luburol/1M NaCl/2.5mM EDTAで溶出すること
により調製した。
【0015】(2)マウスの免疫感作 6〜12週齢のBALB/Cマウス群を使用した。各群に上記で
調製されたTFを免疫感作した。免疫感作は腹腔内経路
で3回接種した後、静脈内経路で1回接種するものと
し、1日目にフロイントの完全アジュバント存在下、14
日目にフロイントの不完全アジュバント存在下、28日目
にフロイントの不完全アジュバント存在下、45日目にア
ジュバント非存在下でそれぞれ20μgのTFを接種し
た。
【0016】(3)細胞融合及びハイブリドーマの培養 最終免疫の三日後に、常法によりマウスから脾臓細胞を
採取した。脾臓細胞をミエローマ細胞 p3X63Ag8-U1と細
胞数5対1の割合で混合して、遠心処理(1,200rpm/5m
in)して上清を除き、沈殿した細胞塊を充分ほぐした
後、攪拌しながら1mlの混合液[ポリエチレングリコー
ル-4000(2g),MEM(2ml),ジメチルスルホキシド]に
加えた。5分間 37℃にてインキュベートした後、液の
全量が50mlになるようにゆっくりとMEMを加えた。遠心
分離後(900rpm/5min)、上清を除き、ゆるやかに細胞
をほぐした。これに正常培地(RPMI-1640培地に牛胎児
血清10%を加えたもの)100mlを加え、メスピペットを
用いてゆるやかに細胞を懸濁した。懸濁液を24ウェルの
培養プレートに分注し(1ml/ウェル)、5%の炭酸ガ
スを含む培養器中で、温度37℃で24時間培養した。次
に、1ml/ウェルのHAT培地[正常培地にヒポキサンチン
(1×10-4 M),チミジン(1.5×10-3M)及びアミノプ
テリン(4×10-7M)]を加え、さらに24時間培養し
た。その後2日間24時間毎に、1mlの培養上清を同量の
HT培地(HAT 培地からアミノプテリンを除く)と交換
し、前記と同様にして10〜14日間培養した。コロニー状
に生育した融合細胞の認められたそれぞれのウェルにつ
いて、1mlの培養上清を同量のHT培地と交換し、その
後2日間24時間毎に同様の交換を行った。HT培地で3〜
4日培養した後、培養上清の一部をとり、以下に述べる
スクリーニング法にて目的のハイブリドーマを選別し
た。
【0017】(4)ハイブリドーマのスクリーニング 目的のハイブリドーマの選別には、下記のEIA法とプ
ロトロンビン時間(PT)法を用いた。96ウェルのマイ
クロプレートに前記のごとく調製したTF(蛋白濃度:
0.5μg/ml)を100μl/ウェルで加え、37℃で1時間イン
キュベートすることで固相化した。更に4%牛血清アル
ブミン(BSA)溶液を250μl/ウェル加え、同様にイ
ンキュベートしてマスキングした。このようにして作製
したTF固相化マイクロプレートに細胞融合法によって
得られたハイブリドーマ及びクローニング後のハイブリ
ドーマの培養上清を100μl/ウェル加え、37℃で1時間
インキュベート後、PBSで5回洗浄し、ペルオキシダー
ゼ標識抗マウス免疫グロブリン抗体液(カッペル社製,
1000倍希釈)を100μl/ウェル加えた。37℃で1時間イ
ンキュベート後、PBSで5回洗浄し、その後オルトフェ
ニレンジアミン(OPDA)基質溶液を加えて発色させ、波
長490nmにて吸光度を測定した。このようにしてTFと
反応するハイブリドーマクローンを選別した。上記の選
別法によって、TFと反応するモノクローナル抗体を産
生するハイブリドーマが複数クローン得られた。
【0018】次に、その中で最終的に本発明に用いる抗
体、即ち、TFと抗原抗体複合体を形成してもTF凝固
活性を阻害しないモノクローナル抗体を選択するため
に、PT法を用いた。PT試薬としてトロンボプラスチ
ンC(国際試薬)を用いた。まず、3.2%クエン酸ナト
リウム1容と健常人血液9容を混じてクエン酸血漿を得
た。このクエン酸血漿0.1mlとTFに反応するモノクロ
ーナル抗体0.1ml(蛋白濃度:50μg/ml)を小試験管に
とり37℃恒温水槽中で約3分間加温した。なお、クエン
酸血漿0.1mlとPBS溶液0.1mlを試験管にとったものをコ
ントロールとした。次に、37℃に保温したTF・カルシ
ウム試薬(キットに添付)0.2mlを加えると同時にスト
ップウォッチを始動させ、軽く振とうし傾斜させながら
フィブリンが析出するまでの時間を測定した。この時、
TFと反応したモノクローナル抗体が、TFの凝固活性
を阻害すれば、コントロールに比べプロトロンビン時間
が長くなる。一方、TFと反応したモノクローナル抗体
が、TFの凝固活性を阻害しなければ、プロトロンビン
時間はコントロールとほぼ等しくなる。上記のEIA法
による選別で得られたTFと反応するモノクローナル抗
体を産生するハイブリドーマの中から本発明に用いる抗
体を選択すべく、上記のPT法で選別した結果、ハイブ
リドーマHTF-K234の1クローンが特に好ましい抗体産生
細胞として選択された(図1)。そして、得られたハイ
ブリドーマHTF-K234については、プリスタン処理した B
ALB/C系マウスに腹腔内投与し、腹水からモノクローナ
ル抗体を大量に精製した。精製法は、プロテインAゲル
(Pharmacia-LKB)を用い、常法に従って行った。
【0019】《実施例2.抗TFモノクローナル抗体を
用いたTF凝固活性測定方法》96ウェルのマイクロプレ
ートのウェルに本発明のモノクローナル抗体(HTF-K23
4)を10μg/mlの濃度で100μl加え、37℃で1時間イン
キュベートすることで固相化した。次に1%牛血清アル
ブミン(BSA)溶液を300μl/ウェル加え、同様にインキ
ュベートしてマスキングした。この様にして作製された
モノクローナル抗体(HTF-K234)固相化プレートに、検
体を100μl/ウェル加え、37℃で1時間インキュベート
した後、0.1% Tween-20/TBSで5回洗浄した。この後、
リン脂質(25μM),活性化FVII(FVIIa,初濃度:0
〜50 ng/ml),FX(FX,初濃度:2U/ml)をそれぞ
れ 75μl/ウェル加え、37℃でインキュベートした後、
0.2MEDTAで反応を停止した。反応停止後、形成された活
性化FX(FXa)の活性を測定するために、発色性合
成基質(S-2222(第一化学薬品);2mM)を25μl加え、K
inetics法で活性測定を行った。すなわち、FXaにより
加水分解された発色性基質量をプレートリーダー(Tm
ax:モレキュラーデバイス社)を用いて405nmの吸光
度により測定し、発色性基質の加水分解量とFXa活性
量の相関によりFXaの活性を求めることができる。こ
の様に、TF/FVIIa 複合体により活性化されたFXa
活性を測定することで、TFの凝固活性を求めることが
できる。
【0020】まず最初に、本発明の測定法でFXaの活
性を測定できることを実証した。即ち、本発明のHTF-K2
34抗体を固相化したプレート(K234固相化プレート)、
何も固相化していないプレート(非固相化プレート)及
びTFと特異的に反応するがその凝固活性を阻害する抗
体(HTF-K180)を固相化したプレート(K180固相化プレ
ート)に、精製TF(110 ng/ml)を上記方法に従い反
応させた。洗浄後、FVIIa(50ng/ml)とFX(2U/m
l)をそれぞれ75μl/ウェル加え、FXaが産生される様
子を反応時間を変化させ検討した。FXa活性の測定
は、FXaを直接測定できる発色性合成基質(S-2222:
第一化学薬品)を用いて上記に従って測定した。その結
果を図2に示す。その結果、本発明のモノクローナル抗
体HTF-K234を固相化したプレートのみ時間依存的にFX
aの量が増加していくことが確認された。一方、コント
ロールのプレートでは、FXaの量の増加は認められな
かった。このことから、本発明のモノクローナル抗体
(HTF-K234)は、TFと抗原抗体反応し免疫複合体を形
成しても、TFの凝固活性を阻害しないことが確認され
た。
【0021】次に、精製されたTFをTBSに混合し
て、種々の濃度(0.86〜110ng/ml)のTFスタンダード
溶液を作製し、上記方法に従い、FXa活性を測定し
た。コントロールとして、非固相化プレート及びHTF-K1
80を固相化したプレートを用い、同様に反応させた。な
お、当該プレートとFVIIa及びFXとのインキュベーシ
ョン時間は30分間とした。本測定結果に基づいて作成さ
れた検量線を図3に示した。その結果、HTF-K234抗体を
固相化したプレートのみ有意なTF活性の検量線を作製
することが確認された。また、精製されたTFをヒト血
漿に混合して作製されたTFスタンダード溶液を用いて
同様に測定した場合にも、図3に示した検量線と同様の
結果が得られた。このことから、本発明の抗TFモノク
ローナル抗体を用いたTF活性測定法で、TF活性の測
定が実用可能であることが確認された。
【0022】
【発明の効果】本発明により得られたTFと特異的に反
応するが、TFの凝固活性を阻害しない抗TFモノクロ
ーナル抗体を用いることにより、TFの凝固活性を簡便
かつ正確に測定することが可能となった。従って、本発
明のTF凝固活性測定法は、血栓形成の予知や血栓症の
早期診断に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PT法による抗TFモノクローナル抗体のT
F凝固阻害活性について検討した結果を示す。
【図2】 抗TFモノクローナル抗体を用いた測定系に
おいて、TFにより活性化されるFXaの活性の経時変
化を示す。
【図3】 抗TFモノクローナル抗体を用いた測定系に
おいて、TFにより活性化されるFXa活性のTF濃度
依存性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 紀昭 熊本県熊本市大窪一丁目6番1号 財団法 人化学及血清療法研究所内 (72)発明者 宮本 誠二 熊本県熊本市大窪一丁目6番1号 財団法 人化学及血清療法研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織因子(TF)と特異的に反応し、か
    つ、TFの凝固活性を阻害しないことを特徴とする抗T
    Fモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】 当該TFの凝固活性が、TFと血液凝固
    第VII因子(FVII)との反応により血液凝固反応を開始
    ・進行させる活性である請求項1記載のモノクローナル
    抗体。
  3. 【請求項3】 当該TFの凝固活性が、TFとFVIIと
    の反応によりTFと活性化FVIIの複合体(TF−FVII
    a複合体)を形成させる活性である請求項1または2に
    記載のモノクローナル抗体。
  4. 【請求項4】 当該TFの凝固活性が、当該TF−FVI
    Ia複合体により血液凝固第X因子(FX)を直接または
    間接的に活性化させる活性である請求項3記載のモノク
    ローナル抗体。
  5. 【請求項5】 当該モノクローナル抗体が、ハイブリド
    ーマHTF-K234(工業技術院生命工学工業技術研究所受託
    番号:FERM P-15484)より産生される抗体である請求項
    1から4のいずれかに記載のモノクローナル抗体。
  6. 【請求項6】 TFと特異的に反応し、かつ、TFの
    凝固活性を阻害しない請求項1に記載の抗TFモノクロ
    ーナル抗体を固相上に固定化し、当該モノクローナル
    抗体と、TFを含有するかまたは含有する可能性のある
    被検試料とを反応させることにより、当該モノクローナ
    ル抗体とTFを特異的に結合させ、洗浄後、TFによ
    り直接または間接的に活性化される少なくとも1種の凝
    固因子を添加し、活性化された凝固因子の活性を測定
    することを特徴とするTF凝固活性測定法。
  7. 【請求項7】 当該凝固因子がFVIIまたは活性化FVII
    (FVIIa)である請求項6に記載の測定法。
  8. 【請求項8】 当該凝固因子がFVIIまたはFVIIa、及
    びFXである請求項6または7に記載の測定法。
  9. 【請求項9】 当該凝固因子がFVIIまたはFVIIa、及
    び血液凝固第IX因子(FIX)である請求項6から8のい
    ずれかに記載の測定法。
  10. 【請求項10】 当該凝固因子がFVIIまたはFVIIa、
    FIX及びFXである請求項6から9のいずれかに記載の
    測定法。
  11. 【請求項11】 当該凝固因子がFVIIまたはFVIIa、
    FIX、FX及びプロトロンビンである請求項6から10
    のいずれかに記載の測定法。
  12. 【請求項12】 測定される活性化凝固因子が活性化F
    IX、活性化FXまたはトロンビンから選ばれるものであ
    る請求項6から11のいずれかに記載の測定法。
  13. 【請求項13】 活性化された凝固因子の活性を発色性
    合成基質を用いて検出する請求項6から12のいずれか
    に記載の測定法。
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