JPH09302121A - ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法 - Google Patents

ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法

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JPH09302121A
JPH09302121A JP12375696A JP12375696A JPH09302121A JP H09302121 A JPH09302121 A JP H09302121A JP 12375696 A JP12375696 A JP 12375696A JP 12375696 A JP12375696 A JP 12375696A JP H09302121 A JPH09302121 A JP H09302121A
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Japan
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sheet
ptfe
temperature
polytetrafluoroethylene
porous membrane
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JP12375696A
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Norikane Nahata
憲兼 名畑
Toshiaki Ishino
敏昭 石野
Takuya Maeoka
拓也 前岡
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能で圧力損失のバラツキが小さいPTF
E多孔質膜を、工業的に容易に製造できる製造方法を提
供する。 【解決手段】 PTFE微粉末に液状潤滑剤を加えて混
合し、この混合物を押出法および圧延法の少なくとも一
つの方法により未焼成状態でシート状に成形したのち、
加熱法および抽出法の少なくとも一方の方法により前記
液状潤滑剤を除去する。このシート状成形体を、温度1
50℃以上250℃未満で延伸倍率2〜30倍の条件で
長手方向に延伸して、示差走査熱量計による結晶融解曲
線上の345±5℃の温度領域に吸熱ピークを有し、か
つ結晶転化率が0.1〜0.85であるシート状PTF
E成形体を製造する。これを長手方向の寸法を固定した
状態で熱処理し、ついで幅方向に延伸することによりP
TFE多孔質膜を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアーフィルター
の濾材等に有用なポリテトラフルオロエチレン(以下、
「PTFE」という)多孔質膜を容易に製造することが
可能なPTFE多孔質膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PTFE多孔質膜は、フィルターの濾材
として種々の分野で使用されている。特に、実質的に大
寸法の結節部がなく繊維のみからなる構造で極めて薄膜
のPTFE多孔質膜は、厳しい清浄環境が要求される半
導体製造等の分野において使用されるエアーフィルター
の濾材として有用なものである。
【0003】このような有用で高性能のPTFE多孔質
膜は、例えば、シート状PTFE半焼成体を作製し(特
開昭59−152825号公報)、これを2軸延伸して
多孔質化することにより製造することができる(特開平
3−221541号公報または特開平5−202217
号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この製
造方法は、後の延伸に好都合な「半焼成状態」を実現す
る条件を設定することが困難であり、特に温度条件が非
常に狭く、このような状態を工業的に実現することが非
常に難しかった。このため、効率的に前記有用で高性能
のPTFE多孔質膜を製造することができなかった。ま
た、得られるPTFE多孔質膜の圧力損失のバラツキが
大きく、品質に問題があった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、高性能で圧力損失のバラツキが小さいPTFE
多孔質膜を効率良く工業的に製造することが可能な製造
方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のPTFEの製造方法は、PTFE微粉末に
液状潤滑剤を加えて混合し、この混合物を押出法および
圧延法の少なくとも一つの方法により未焼成状態でシー
ト状に成形し、このシート状成形体を、その長手方向に
PTFE焼成体の融点未満の温度条件で延伸して示差走
査熱量計による結晶融解曲線上の345±5℃の温度領
域に吸熱ピークを有し、かつ結晶転化率が0.1〜0.
85であるシート状PTFE成形体を製造し、これを長
手方向の寸法を固定した状態でPTFE焼成体の融点未
満の温度条件で熱処理し、ついで幅方向に延伸するとい
う構成をとる。
【0007】本発明の製造方法では、PTFE多孔質膜
の半製品であるシート状PTFE成形体を設定容易な条
件で簡単に製造できる技術を開発したことが、一つの特
徴である。すなわち、本発明の製造方法では、未焼成の
シート状成形体を長手方向に一軸延伸するという極めて
単純で条件設定が容易な工程により、シート状PTFE
成形体(半製品)を製造する。そして、これを長手方向
の寸法を固定した状態でPTFE焼成体の融点未満の温
度条件で熱処理し、ついで幅方向に延伸するだけという
極めて簡単な工程で、実質的に大寸法の結節部がなく繊
維のみからなる構造で極めて薄膜のPTFE多孔質膜を
容易に製造することが可能となる。また、前記長手方向
の寸法を固定した熱処理により、圧力損失のバラツキが
少ない高品質のPTFE多孔質膜を製造することができ
ることも、一つの特徴である。
【0008】本発明のPTFE多孔質膜の製造方法にお
いて、幅方向に延伸した後、PTFE焼成体の融点以上
の温度条件で熱処理(焼成)を行ってもよい。焼成を行
うことによりPTFE多孔質膜の寸法安定性および強度
が向上するようになる。
【0009】延伸性および前記所定の物性等を得るとい
う理由から、長手方向の延伸の条件は、温度150℃以
上250℃未満で延伸倍率2〜30倍の条件であること
が好ましい。
【0010】得られるPTFE多孔質膜の圧力損失のバ
ラツキをより効果的に減少できるという理由から、長さ
方向の寸法を固定した状態で行われる熱処理の温度が、
270℃以上327℃未満であることが好ましい。
【0011】また、延伸性および得られるPTFE多孔
質膜の圧力損失のバラツキを小さくするという理由か
ら、前記幅方向の延伸の温度が、40〜100℃である
ことが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を具体的に説明す
る。本発明のPTFE多孔質膜の製造方法は、まず、シ
ート状PTFE成形体を製造し、これを長手方向の寸法
を固定した状態でPTFE焼成体の融点未満の温度条件
で熱処理し、ついで幅方向に延伸する製造方法である。
【0013】前記シート状PTFE成形体は、PTFE
微粉末(ファインパウダー)と液状潤滑剤を用いて製造
される。上記PTFEファインパウダーは、特に制限す
るものではなく、市販のものを使用できる。例えば、ポ
リフロンF−104(ダイキン工業社製)、フルオンC
D−123(旭・ICIフロロポリマーズ社製)、テフ
ロン6J(三井・デュポンフロロケミカル社製)等があ
げられる。
【0014】また、上記液状潤滑剤は、PTFEの表面
を濡らすことができ、シート状成形体を得た後、蒸発、
抽出等の手法により除去できるものであれば特に制限す
るものではない。例えば、流動パラフィン、ナフサ、ホ
ワイトオイル、トルエン、キシレン等の炭化水素油の
他、アルコール類、ケトン類、エステル類およびこれら
の2種類以上の混合物があげられる。
【0015】この液状潤滑剤のPTFEファインパウダ
ーへの添加量は、PTFEファインパウダーおよび液状
潤滑剤の種類、シート状成形体を得る際の成形方法によ
って適宜調整されるが、通常、PTFEファインパウダ
ー100重量部に対し、液状潤滑剤が約5〜50重量部
である。
【0016】そして、このPTFEファインパウダーお
よび液状潤滑剤を用いて、シート状PTFE成形体を、
以下のようにして製造する。すなわち、まず、上記PT
FEファインパウダーおよび液状潤滑剤を混合する。
【0017】そして、この混合物を、押出法および圧延
法の少なくとも一つの方法によりシート状に成形する。
例えば、前記混合物を、ロッド状に押し出した後、対に
なったロールにより圧延シート化する方法や、板状に押
出してシート化する方法および板状に押出してさらにロ
ールにより圧延シート化する方法等があげられる。この
ようなシート状成形体は、通常、厚み0.05〜0.5
mmである。
【0018】このようにして得られたシート状成形体
は、つぎに、多孔質化のために延伸されるが、その前
に、通常、液状潤滑剤の除去が行われる。この除去は、
加熱法あるいは抽出法またはこれらを組み合わせた方法
で行われる。
【0019】このようにして、目的とする物性を有する
シート状PTFE成形体を得ることができる。すなわ
ち、このシート状PTFE成形体は、示差走査熱量計に
よる結晶融解曲線上の345±5℃の温度領域に吸熱ピ
ークを有し、結晶転化率が0.1〜0.85であり、多
孔質であり、比重が1.4以下である。
【0020】このシート状PTFE成形体は、つぎの点
で、従来のシート状PTFE半焼成体(特開昭59−1
52825号公報)と異なる。まず、融点未満の延伸で
得られ、比重は1.4以下であり、多孔質に形成されて
いる。また、このシート状PTFE成形体は、結晶化度
の測定が困難である。これは、本発明のシート状PTF
E成形体は、延伸による配向が大きく、X線回折では結
晶化度を正確に測定できないからである。
【0021】なお、前記示差走査熱量計(DSC)によ
る結晶溶解曲線上での吸熱ピークおよび結晶転化率は、
特開昭59−152825号公報と同様に、示差走査熱
量計(DSC)測定によるピーク温度と結晶融解熱で定
義されるものである。
【0022】これら吸熱ピークおよび結晶転化率は、特
開昭59−152825号公報と同様に、つぎのように
して測定される。まず、本発明のシート状PTFE成形
体から10.0±0.1mg秤量して切り取り試料とす
る。なお、PTFEの加熱変性は、シート表面から内部
へ進行するので、前記試料の採取に際しては、シート厚
み方向において各変性度合いのものが平均して含まれる
ようにする。また、これと同様にして、PTFE未焼成
体の試料10.0±0.1mgを調製する。そして、こ
れらの試料を用い、以下のようにして結晶融解曲線を求
める。
【0023】すなわち、PTFE未焼成体の試料をDS
Cのアルミニウム製パンに仕込み、PTFE未焼成体の
融解熱およびPTFE焼成体の融解熱を、つぎの工程
(1)〜工程(3)の手順で測定する。
【0024】(1) 試料を160℃/分の加熱速度で
277℃に加熱し、ついで10℃/分の加熱速度で27
7℃から360℃まで加熱する。この加熱工程で記録さ
れた結晶融解曲線において現れた吸熱ピークの位置を
「PTFE未焼成体の融点」または「PTFE微粉末の
融点」と定義する。
【0025】(2) 360℃まで加熱した直後、試料
を80℃/分の冷却速度で277℃に冷却する。(3)
試料を再び10℃/分の加熱速度で360℃まで加熱
する。この加熱工程で現れる吸熱ピークを「PTFE焼
成体の融点」と定義する。
【0026】PTFE未焼成体とPTFE焼成体の融解
熱は、吸熱カーブとベースラインとの間の面積に比例す
る。ベースラインは、DSCチャート上の307℃の点
から吸熱カーブの右端の基部に接するように引いた直線
である。
【0027】つぎに、シート状PTFE成形体について
の結晶融解曲線を前記工程(1)にしたがって記録す
る。そして、結晶転化率は、つぎの式(数1)によって
算出される。
【0028】
【数1】
【0029】 結晶転化率=(S1 −S3 )/(S1 −S2 ) 前記式(数1)において、S1 はPTFE未焼成体の吸
熱カーブの面積、S2はPTFE焼成体の吸熱カーブの
面積、S3 は本発明のシート状PTFE成形体の吸熱カ
ーブの面積である。
【0030】本発明のシート状PTFE成形体の結晶転
化率は、0.1〜0.85であり、好ましくは0.15
〜0.70である。本発明のシート状PTFE成形体の
表面は多孔質であるが、これは、例えば、走査型電子顕
微鏡による観察や、以下に示すマーカーインキを用いた
方法により調べることができる。
【0031】すなわち、まず、シート状PTFE成形体
の表面にマーカーインキを塗布した後、この表面をトル
エン等の溶剤を含浸させた布で拭きとる。そして、イン
キが拭きとれれば無孔質であり、インキが残れば多孔質
である。
【0032】また、本発明において、「比重」とは、重
量を見掛体積で除した「見掛比重」をいう。つぎに、こ
のシート状PTFE成形体を、長手方向の寸法を固定し
た状態でPTFE焼成体の融点未満の温度で熱処理す
る。この熱処理により、得られるPTFE多孔質膜の圧
力損失のバラツキが抑制され、高品質のものとなる。こ
の理由は明らかではないが、前工程の長手方向の延伸に
より発生する残留応力の不均一性が解消されるからと、
本発明者らは推察している。
【0033】前記熱処理の温度は、通常270℃以上3
27℃未満である。また、前記熱処理の時間は、長い程
よいが、通常、30秒〜5分、好ましくは1〜5分であ
る。そして、前記熱処理後のシート状PTFE成形体を
幅方向に延伸することにより目的とするPTFE多孔質
膜が得られる。
【0034】前記延伸温度は40〜100℃が好まし
い。延伸倍率は、特に限定されないが、通常、約4〜6
倍である。このようにして、エアーフィルターの濾材等
として有用な高性能で高品質のPTFE多孔質膜を得る
ことができる。このPTFE多孔質膜の厚みは、通常、
0.5〜300μmである。
【0035】このPTFE多孔質膜は、強度アップや寸
法安定性を得るために、さらに、熱処理(焼成処理)し
てもよい。熱処理は、通常、PTFE焼成体の融点以上
で寸法を固定して行われる。
【0036】このようにして得られたPTFE多孔質膜
は、単独では、濾材として必要なプリーツ等の加工性が
劣る場合があるため、通常、他の低圧力損失多孔性材料
が補強材としてラミネートされる。
【0037】上記補強材としては、例えば、不織布、織
布、メッシュ、ネット等の多孔質膜が使用できる。ラミ
ネートの様態は、本発明にかかるPTFE多孔質膜の片
面または両面に補強材をラミネートしてもよいし、本発
明にかかるPTFE多孔質膜で補強材をサンドイッチし
てもよい。ラミネートの方法も、熱接着、接着剤を用い
る接着等の既知の方法から選択できる。
【0038】このように、本発明のPTFE多孔質膜の
製造方法は、条件的に非常に容易で工業的に充分実施で
きる製造方法であり、さらに得られるPTFE多孔質膜
の圧力損失のバラツキを小さくできる。そして、本発明
の製造方法によるPTFE多孔質膜は、高性能かつ高品
質であるため、エアーフィルターの濾材として有用であ
るが、この他に、ハードディスクドライブ等精密電子機
器の呼吸フィルター等の用途がある。
【0039】
【実施例】つぎに、実施例について説明する。なお、実
施例での圧力損失と捕集効率の測定方法は、以下に示す
方法により行い、また吸熱ピーク、結晶転化率、表面の
多孔質の確認および比重は、前述の方法により行った。
【0040】[圧力損失]サンプルのPTFE多孔質膜
を、有効面積100cm2 の円形ホルダーにセットし、
ホルダーの入り口側と出口側(PTFE多孔質膜の表面
側と裏面側)に圧力差を与え、前記サンプルの空気透過
流速を5.3cm/秒に調整したときの圧力損失を圧力
計(マノメーター)で測定した。測定は、一つのサンプ
ルにつき50箇所行った。
【0041】[捕集効率]圧力損失測定と同一の装置を
用い、空気透過流速を5.3cm/秒にして、多分散ジ
オクチルフタレート(DOP)を、粒径0.1〜0.1
5μmの粒子が約107 ケ/Lの密度となるように流
し、下流側の濃度をパーティクルカウンターで測定し、
以下の式(数2)で捕集効率(%)を求めた。測定は、
一つのサンプルにつき50箇所行った。
【0042】
【数2】
【0043】捕集効率(%)={1−(下流濃度/上流
濃度)}×100 (ただし、測定対象粒子は0.1〜0.15μmの範囲
のものである。) (実施例1)PTFEファインパウダー(フルオンCD
−123、旭・ICIフロロポリマーズ社製)100重
量部に対して液状潤滑剤(流動パラフィン)30重量部
を均一に混合し、この混合物を20kg/cm2 の条件
で予備成形し、ついでこれをロッド状に押出成形し、さ
らにこのロッド状物を1対の金属製圧延ロール間に通
し、厚さ0.2mmの長尺フィルム(シート状成形体)
を得た。 つぎに、このシート状成形体から、トリクレ
ンを用いた抽出法により液状潤滑剤を除去した後、管状
芯体にロール状に巻回した。
【0044】このシート状成形体をロール延伸法により
長手方向に一軸延伸し、延伸の際の温度および延伸倍率
を変えて、下記表1に示す5種類のシート状PTFE成
形体(NO.1〜5)を製造した。なお、同表に、DS
Cで測定した吸熱ピーク(℃)、結晶転化率および比重
も併せて示す。
【0045】
【表1】
【0046】つぎに、前記NO.4のシート状PTFE
成形体(多孔質、比重0.48)を、長手方向の寸法を
固定し、温度を変化させて熱処理を2分間行なった。こ
のときの熱処理温度を下記の表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】つぎに、上記表2のNO.6のシート状P
TFE成形体を、テンターを用いて幅方向に20倍の倍
率で延伸し、この延伸において、温度を変化(3種類)
させて、下記の表3に示す3種類のPTFE多孔質膜を
作製した。そして、これらのPTFE多孔質膜につい
て、圧力損失および捕集効率を調べた。この結果を、下
記の表3に示す。なお、同表において、延伸温度も併せ
て示す。また、圧力損失および捕集効率は最小値と最大
値を示した。
【0049】
【表3】
【0050】上記表3から、本発明の特定の物性を有す
るNO.4のシート状PTFE成形体を長手方向に寸法
を固定して所定の熱処理を行い(NO.6)、所定の幅
方向延伸を行い得られたNO.9〜11のPTFE多孔
質膜は、全て圧力損失が低く、高い捕集効率を示し、か
つ圧力損失のバラツキが小さかった。この結果から、本
発明の製造方法によれば、高性能のPTFE多孔質膜を
工業的に簡単に製造でき、得られるPTFE多孔質膜の
圧力損失のバラツキを小さくできるといえる。
【0051】(実施例2)上記表3のNo.10のPT
FE多孔質膜を345℃で15秒間寸法を固定して熱処
理し、目的とするPTFE多孔質膜を得た。これについ
て、実施例1と同様に、圧力損失と捕集効率を調べた。
この結果を下記の表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】焼成することにより、PTFE多孔質膜の
強度および寸法安定性が向上した。 (実施例3)表1の成形体(No.1,2,3,5)の
長手方向の寸法を固定し、310℃で2分間熱処理し、
次いで、テンターにより温度90℃で20倍延伸する。
また、表2の成形体(No.6,8)をテンターにより
温度90℃で幅方向に20倍延伸する。これにより6種
類のPTFE多孔質膜を得た。これら多孔質膜の圧力損
失、捕集効率を表5に示した。
【0054】
【表5】
【0055】上記表5の結果から、6種類のPTFE多
孔質膜は全て高い捕集効率を示し、また圧力損失も実用
的な範囲の低い範囲であった。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明のPTFE多孔質
膜の製造方法は、PTFEファインパウダーに液状潤滑
剤を加えて混合し、この混合物を押出法および圧延法の
少なくとも一つの方法により未焼成状態でシート状に成
形し、このシート状成形体を、その長手方向にPTFE
焼成体の融点未満の温度条件で延伸して示差走査熱量計
による結晶融解曲線上の345±5℃の温度領域に吸熱
ピークを有し、かつ結晶転化率が0.1〜0.85であ
るシート状PTFE成形体を製造し、これを長手方向の
寸法を固定した状態でPTFE焼成体の融点未満の温度
条件で熱処理し、ついでこれを幅方向に延伸する。
【0057】すなわち、本発明の製造方法によれば、前
記シート状PTFE成形体(半製品)を、設定容易な条
件で簡単に製造でき、これを、所定の熱処理後、幅方向
に延伸するだけで高性能のPTFE多孔質膜を製造でき
る。また、本発明のPTFEの製造方法では、長手方向
延伸後に長手方向の寸法を固定して所定の温度で熱処理
を行うことから、得られるPTFE多孔質膜の圧力損失
のバラツキが小さくなり、高品質のものとなる。したが
って、本発明のPTFE多孔質膜の製造方法によれば、
エアーフィルター濾材等に適用可能な高性能で高品質の
PTFE多孔質膜を、工業的に効率良く製造することが
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリテトラフルオロエチレン微粉末に液
    状潤滑剤を加えて混合し、この混合物を押出法および圧
    延法の少なくとも一つの方法により未焼成状態でシート
    状に成形し、このシート状成形体を、その長手方向にポ
    リテトラフルオロエチレン焼成体の融点未満の温度条件
    で延伸して示差走査熱量計による結晶融解曲線上の34
    5±5℃の温度領域に吸熱ピークを有し、かつ結晶転化
    率が0.1〜0.85であるシート状ポリテトラフルオ
    ロエチレン成形体を製造し、これを長手方向の寸法を固
    定した状態でポリテトラフルオロエチレン焼成体の融点
    未満の温度条件で熱処理し、ついで幅方向に延伸するポ
    リテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 幅方向に延伸した後、ポリテトラフルオ
    ロエチレン焼成体の融点以上の温度条件で熱処理を行う
    請求項1記載のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 長手方向の延伸の条件が、温度150℃
    以上250℃未満で延伸倍率2〜30倍である請求項1
    または2記載のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 長さ方向の寸法を固定した状態で行われ
    る熱処理の温度が、270℃以上327℃未満である請
    求項1〜3のいずれか一項に記載のポリテトラフルオロ
    エチレン多孔質膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 長手方向の延伸に先立ち、シート状成形
    体から液状潤滑剤を除去する請求項1〜4のいずれか一
    項に記載のポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 幅方向の延伸の温度が、40〜100℃
    である請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリテトラ
    フルオロエチレン多孔質膜の製造方法。
JP12375696A 1996-05-17 1996-05-17 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の製造方法 Pending JPH09302121A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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