JPH09304232A - 遊星歯車試験装置 - Google Patents

遊星歯車試験装置

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JPH09304232A
JPH09304232A JP8123682A JP12368296A JPH09304232A JP H09304232 A JPH09304232 A JP H09304232A JP 8123682 A JP8123682 A JP 8123682A JP 12368296 A JP12368296 A JP 12368296A JP H09304232 A JPH09304232 A JP H09304232A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遊星歯車装置の動特性を効率良く試験すること
ができる遊星歯車試験装置を提供する。 【解決手段】ハウジング2を円筒部5及び蓋体部11,
12で構成し、円筒部5に複数の取付段部7,8を形成
し、取付段部8に円環状部材52を着脱自在に取付け
る。一方、蓋体部11で入力軸16を支持すると共に、
蓋体部12で出力軸26を支持し、入力軸16及び出力
軸26間に複列遊星歯車装置1を支持する。この遊星歯
車装置1の例えばリングギヤRGR に連結されたリング
ギヤ固定用連結板51を円環状部材52にスプライン結
合することにより、第1速状態とする。この状態で遊星
歯車装置1に出力軸26の潤滑油路37を通じて強制潤
滑しながら入力軸16を回転駆動することにより入出力
間の伝達効率等を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊星歯車装置の各
変速段毎の動力伝達効率を測定する遊星歯車試験装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】遊星歯車装置は、高減速比、小型・軽量
化の要求に応えられることから近年自動変速機に多く使
用されるようになり、遊星歯車装置の信頼性の向上、振
動と騒音の低減、動力伝達効率の向上等の要求が高まっ
ている。
【0003】しかし、遊星歯車装置は、構造が複雑であ
るためにその運転性能に関する研究必要性は大きいにも
かかわらず困難な問題が多く、また、解決されていない
点も多い。
【0004】従来から行われている遊星歯車装置の研究
は、これらを構成する内歯歯車や太陽歯車などを夫々単
品に分解した上で、これら単品につき、内歯平歯車の曲
げ強度、歯や軸のたわみに関する研究、あるいは遊星歯
車装置(実際に使用されるているはすば歯車より解析が
簡単な平歯車)の振動を理論的に解析する研究するだけ
で、これらを組み合わせた状態での試験・研究はほとん
ど行われていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の遊星歯車装置の試験では、遊星歯車装置を構成する個
々の部品について行われているだけであり、実際に複雑
な構成を有する例えば複列はすば遊星歯車装置を運転し
て、遊星歯車装置の動力伝達効率、騒音と振動などの動
特性について効率良く試験を行うことができる遊星歯車
試験装置については開発されていないのが現状である。
【0006】したがって、遊星歯車組を組み付けた状態
で試験するのは、例えば車両よ自動変速機として組み付
けた状態での試験となることが多く、遊星歯車組以外の
様々な要因が試験に影響してしまうことになる。
【0007】そこで、本発明は、上記他部品等の悪影響
等を排除しながら遊星歯車装置の動特性を効率良く試験
することができる遊星歯車試験装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、内部に遊星歯車装置を収納
する収納空間を有する筒部と、該筒部の軸方向両端部に
少なくとも一方が着脱自在に嵌合され外部に突出する入
力軸及び出力軸を軸受を介して回転自在に保持する第1
及び第2の蓋体部とを有するハウジングを備え、前記筒
部の収納空間に遊星歯車装置を前記入力軸及び出力軸の
内部側端部間に着脱自在に装着して収納し、且つ前記筒
部の内周面に、前記遊星歯車装置の複数の固定要素のう
ち選択された変速段に対応する固定要素を所定の連結板
を介して連結する環状部材を装着する複数の取付段部を
形成すると共に、前記環状部材と連結板とを軸方向に摺
動可能に噛合させたことを特徴としている。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、前記環状部材と連結板とをスプライン結合さ
せたことを特徴としている。さらに、請求項3の発明
は、請求項1又は2の発明において、前記環状部材を装
着する複数の取付段部は、その内径が筒部の一方の端部
側から他端に向かうに従い小さくなるように設定されて
いることを特徴としている。
【0010】さらにまた、請求項項4の発明は、請求項
1〜3の発明において、前記入力軸及び出力軸の少なく
とも一方に潤滑油路が形成され、該潤滑油路を介して遊
星歯車装置に潤滑油を供給すると共に、前記筒部の収納
空間に溜まる潤滑油のレベルをドレーン配管に設けたオ
イルゲージで監視して、潤滑油供給量を制御することを
特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態を示
す横断面図であり、遊星歯車試験装置Tは複列はすば遊
星歯車装置1を収納する収納空間3を有するハウジング
2を備えている。
【0012】このハウジング2は、内部に複列はすば遊
星歯車装置1を収納する収納空間3を有し、且つ下面側
に後述する伝達効率測定装置のベッドに取付けるための
取付部4を有する筒部としての円筒部5を有する。
【0013】この円筒部5は、収納空間3を形成する内
周面における軸方向中央部に円環状の突条6が形成され
てその軸方向両端面に取付段部7,8が形成され、これ
ら取付段部7,8に図2に示すように、後述する環状部
材を螺着する雌ネジ9が貫通形成されている。
【0014】また、ハウジング2は、円筒部5の収納空
間3を閉塞する第1及び第2の蓋体部11,12を有
し、これら蓋体部11,12の夫々は、円筒部5の収納
空間3の軸方向両端部に夫々ボルト13によって着脱自
在に装着されている。
【0015】第1の蓋体部11は、その中心部に左端側
に突出する軸筒部14が形成され、この軸筒部14に複
列アンギュラ玉軸受15を介して入力軸16を回転自在
に保持していると共に、軸筒部14の左端側が入力軸1
6の外周面に摺接するシール17を有すると共に潤滑油
導入孔18を有するカバー19で覆われている。
【0016】入力軸16は、複列アンギュラ玉軸受15
の内輪側における内側に形成した段部20と外側に螺合
されたロックナット21とによって位置決めされ、段部
20より内方側に外周部に所定間隔でボルト挿通孔22
aが穿設された固定フランジ22が一体に形成されてい
る。
【0017】この入力軸16には、内部に右端側から穿
設され且つ後述する出力軸26の潤滑油路37に連通す
る強制潤滑油路16aを有すると共に、この強制潤滑油
路16aから外面側に延長して開口する潤滑油導出孔1
6bが穿設されている。
【0018】第2の蓋体部12も、第1の蓋体部11と
同様に、中心部に右端側に突出し且つ中央部に潤滑油導
入孔23aを有する軸筒部23が形成され、この軸筒部
23に複列アンギュラ玉軸受24及び単列深溝玉軸受2
5を介して出力軸26が回転自在に保持されていると共
に、軸筒部23の右端側が出力軸26の外周面に摺接す
るシール27を有し且つ潤滑油導入孔28を有するカバ
ー29で覆われている。
【0019】ここで、複列アンギュラ玉軸受24及び単
列深溝玉軸受25は、両者間に軸受内輪固定用スリーブ
30及び軸受外輪固定用スリーブ31を介在させた状態
で、複列アンギュラ玉軸受24における外輪の円筒部側
が軸筒部23の内側端面に配設された押さえ板32に当
接され、単列深溝玉軸受25における外輪の外側端部が
カバー29に形成された内筒部34に当接されて軸方向
に位置決めされている。
【0020】そして、これら複列アンギュラ玉軸受24
及び単列深溝玉軸受25の内輪側に出力軸26がその内
側端部に形成した段部35と外側に螺合されたロックナ
ット36とによって位置決めされている。
【0021】出力軸26には、その軸心に左端側から潤
滑油路37が穿設され、この潤滑油路37の右端側にカ
バー29の潤滑油導入孔28に連通する潤滑油導入孔3
8が穿設されている。
【0022】そして、入力軸16及び出力軸26間に複
列はすば遊星歯車装置1が着脱自在に連結されている。
この複列はすば遊星歯車装置1は、フロント遊星歯車装
置41Fとリヤ遊星歯車装置41Rとで構成されてい
る。
【0023】フロント遊星歯車装置41Fは、入力軸1
6の内方端側の外周面に回転自在に装着されたスリーブ
42とその左端側に一体形成されたフランジ43とで構
成されるキャリア固定用連結板44と、この連結板44
のスリーブ42の外周面に回転可能に装着されたサンギ
ヤSGF と、このサンギヤSGF に噛合する複数例えば
3個のピニオンPGF と、このピニオンPGF を支持す
るピニオンシャフトPSF 、このピニオンシャフトPS
F の両端を支持するピニオンキャリアプレートPCF1,
PCF2からなるピニオンキャリアPCF と、ピニオンP
F に噛合するリングギヤRGF と、サンギヤSGF
固定されたサンギヤ固定用連結板45と、左端側のピニ
オンキャリアプレートPCF1に連結されたキャリア連結
用連結板46とを備えている。
【0024】ここで、キャリア固定用連結板44には、
フランジ43の外周縁部に入力軸16の固定フランジ2
2のボルト挿通孔22aに対向する位置に雌ネジ43a
が貫通して形成されている。
【0025】また、右端側のピニオンキャリアプレート
PCF2は、その中央部に右端側に突出形成された円筒部
47の内周面がキャリア固定用連結板44のスリーブ4
2にスプライン結合されている。
【0026】さらに、サンギヤ固定用連結板45は、内
周面がサンギヤSGF に嵌合され円板部45aと、その
外周縁から左方に突出する円筒部45bと、この円筒部
45bの左端部から外方に延長するフランジ部45cと
で構成され、フランジ部45cの外周面にスプライン軸
45dが形成されている。
【0027】同様に、キャリア連結用連結板46は、左
端側のピニオンキャリアプレートPCF1の外周縁に嵌合
されて右方に延長する円筒部46aと、この円筒部46
aの右端から外方に延長するフランジ部46bとで構成
され、このフランジ部46bの外周面にスプライン軸4
6cが形成されている。
【0028】リヤ遊星歯車装置41Rは、入力軸16の
右端にスプライン結合されたサンギヤSGR と、これに
螺合する複数例えば3個のピニオンPGR と、このピニ
オンPGR を支持するピニオンシャフトPSR 、このピ
ニオンシャフトPSR の両端を支持するピニオンキャリ
アプレートPCR1,PCR2からなるピニオンキャリアP
R と、ピニオンPGR に噛合するリングギヤRG
R と、リングギヤRGR に固定されたリングギヤ固定用
部材48とを備えている。
【0029】ここで、左側のピニオンキャリアプレート
PCR1はその外周縁がフロント遊星歯車装置41Fのリ
ングギヤRGF に連結され、右側のピニオンキャリアプ
レートPCR2は、その中央部に右方に突出形成された円
筒部49の内周面が出力軸26の左端外周面にスプライ
ン結合されている。
【0030】また、リングギヤ固定用部材48は、ピニ
オンキャリアプレートPCR2の円筒部49の外周面にニ
ードルベアリング50を介して回転自在に配設された円
筒部48aと、この円筒部48aの左端側に嵌合された
外周面がリングギヤRGR に連結された連結部48bと
を有し、円筒部48aの中央部外周面にリングギヤ固定
用連結板51が固着されている。
【0031】このリングギヤ固定用連結板51は、図3
を参照して明らかなように、リングギヤ固定用部材48
の外周面に固着された円板部51aと、この円板部51
aの外周縁から斜め外方に延長する斜板部51bと、こ
の斜板部51bの左端から外方に延長するフランジ部5
1cとで構成され、フランジ部51cには円周方向に所
定間隔を保って左右に貫通するボルト挿通孔51dが穿
設されていると共に、外周面にスプライン軸51eが形
成されている。
【0032】一方、突条6の取付段部8には、図1に示
すように、リングギヤ固定用連結板51を固定するため
の円環状部材52がボルト53を雌ネジ9に螺合させる
ことによって着脱自在に連結され、この円環状部材52
には、図4に示すように、内周面にリングギヤ固定用連
結板51のスプライン軸51eと係合するスプライン穴
52aが形成されている。
【0033】また、突条6の取付段部7には、図5に示
すように、サンギヤ固定用連結板45を固定するための
円環状部材55がボルト56を雌ネジ9に螺合させるこ
とによって着脱自在に連結され、この円環状部材55に
も、円環状部材52と同様に内周面にサンギヤ固定用連
結板45のスプライン軸45dに係合するスプライン穴
55aが形成されている。
【0034】さらに、リングギヤ固定用連結板51のフ
ランジ部51cには、図5に示すように、ボルト挿通孔
51dに挿通されたボルト59及びナット60によって
キャリア連結用連結板46と連結するための円環状部材
58が着脱自在に連結され、この円環状部材58にもそ
の内周面にキャリア連結用連結板46のスプライン軸4
6cに係合するスプライン穴58aが形成されている。
【0035】さらにまた、入力軸16の固定用フランジ
22には、図6に示すように、キャリア固定用連結板4
4が円板状の間座62を介してボルト63を雌ネジ43
aに螺合させることによって着脱自在に連結される。
【0036】そして、カバー19に形成された潤滑油導
入孔18、第2の蓋体部12に形成された潤滑油導入孔
23a及びカバー29に形成された潤滑油導入孔28に
図示しない油圧ポンプを含む潤滑油供給装置から潤滑油
が個々に流量調整が可能な分配器を介して圧送されて軸
受15,24、25及び遊星歯車装置1等への強制潤滑
が行われる。また、収納空間3内に溜まった潤滑油は、
図2に示すように、突条6に貫通形成された潤滑油通路
65を通じさらに円筒部5の取付部4側に貫通形成され
た潤滑油排出孔66及びこれに接続された油圧配管67
を通じて潤滑油供給装置に戻される。
【0037】油圧配管67には、オイルゲージ68が接
続されており、このオイルゲージ68によって、収納空
間3内の潤滑油液面を検出し、これがオイルゲージ68
のガラス面に形成した一番径の大きいリングギヤ固定用
連結板51の外周面が潤滑油液面に接触しない程度即ち
リングギヤ固定用連結板51で収納空間に溜まった潤滑
油を攪拌しない程度に設定された基準液面マーク69に
一致するように潤滑油供給装置からの潤滑油供給量を調
整する。
【0038】なお、潤滑油供給装置は、オイルクーラー
及びオイルヒーターを備えており、これらによって潤滑
油温度を制御することにより、使用環境に応じた潤滑油
粘度を調整可能に構成されている。
【0039】そして、上記構成を有する遊星歯車試験装
置Tが、図8に示すように、伝達効率測定装置70にセ
ットされることにより、内部に装着した遊星歯車装置1
の伝達効率を測定することができる。
【0040】この伝達効率測定装置70は、ベッド71
上の中央部に遊星歯車試験装置Tが固定されると共に、
その入力軸16がフランジ継手72、入力側トルクメー
タ73を介して軸受75に回転自在に支持された駆動軸
76に連結され、出力軸が同様にフランジ継手77、出
力側トルクメータ78を介して軸受79に回転自在に支
持された従動軸80に連結される。
【0041】そして、駆動軸76は、歯車機構で構成さ
れる速度切換器81を介して駆動モータ82に連結され
て回転駆動され、従動軸80は軸受79を挟む反対側に
ブレーキ機構83が連結されている。
【0042】また、駆動軸76及び従動軸80には、回
転速度を検出する回転速度センサ84及び85が取付け
られ、両回転速度センサ84,85の検出パルス信号を
カウンタ86でカウントして回転速度が測定され、また
トルクメータ73,78のトルク検出信号が表示器87
及びペンレコーダ88に供給されて、入力側トルク及び
出力側トルクが表示及び記録される。
【0043】次に、上記実施形態の動作を説明する。ま
ず、遊星歯車装置1の第1速の伝達効率を測定するに
は、先ず、遊星歯車試験装置Tの第1及び第2の蓋体部
11及び12を円筒部5から取り外して収納空間3を開
放状態とし、この状態で収納空間3の右端側から円環状
部材52を挿入して、これを突条6の取付段部8にボル
ト53によって螺着する。
【0044】一方、第1の蓋体部11に予め複列アンギ
ュラ玉軸受15を介して入力軸16を保持し、この入力
軸16に複列はすば遊星歯車装置1をフロント遊星歯車
装置41F側から装着しておき、この複列はすば遊星歯
車装置1の装着状態で第1の蓋体部11を円筒部5にそ
の左端側から装着し、これと同時にリヤ遊星歯車装置4
1Rのリングギヤ連結板51のスプライン軸51dを円
環状部材52のスプライン穴52aに係合させる。
【0045】次いで、円筒部5の右端側から予め出力軸
26を複列アンギュラ玉軸受24及び深溝玉軸受25を
介して保持した第2の蓋体部12を装着し、これと同時
に出力軸26の左端とプラネタリキャリアPCR2の円筒
部49とをスプライン結合させる。
【0046】この状態で第1及び第2の蓋体部11,1
2を円筒部5にボルト13によって液密状態に固着し、
この状態で、遊星歯車試験装置Tを伝達効率測定装置7
0のベッド71に固定すると共に、入力軸16及び出力
軸26をフランジ継手72及び77に連結する。
【0047】この状態で、遊星歯車試験装置Tに潤滑油
供給装置から所定粘度に調整した潤滑油を供給しなが
ら、速度切換器81で所定速度を選択した後に駆動モー
タ82を回転駆動することにより、駆動軸76の駆動力
が入力軸16に伝達され、複列遊星歯車装置1で変速さ
れた出力が出力軸26から従動軸80に伝達され、この
間の駆動軸76及び従動軸80の回転速度を回転速度検
出器84及び85で検出すると共に、入力側駆動トルク
及び出力側駆動トルクを夫々トルクメータ73及び78
で検出することにより、伝達効率を測定する。
【0048】このとき、複列はすば遊星歯車装置1は、
図1に示すように、リヤ遊星歯車装置41Rのリングギ
ヤRGR がリングギヤ固定用部材48、リングギヤ固定
用連結板51を介して円筒部5に固着された円環状部材
52にスプライン結合されているので、図9(a)に模
式的に示すように、入力軸16に伝達された駆動力がリ
ヤ遊星歯車装置41RのサンギヤSGR に伝達されて、
これが回転することにより、ピニオンPGR がリングギ
ヤRGR の回りを回転移動することにより、ピニオンキ
ャリアPCR が回転し、この回転力が出力軸26に伝達
されて出力されることになり、ギヤ比が一番大きい第1
速状態となっている。
【0049】そして、上記第1速状態での伝達効率測定
を終了して、第2速状態での伝達効率測定を行う場合に
は、遊星歯車試験装置Tを伝達効率測定装置70から取
り外し、次いで先ず第2の蓋体部12を出力軸26と共
に取り外し、次いで第1の蓋体部11を出力軸16及び
複列遊星歯車装置1と共に取り外す。
【0050】この状態で、円筒部5の突条6に装着され
ている円環状部材52を取り外し、これに代えて図5に
示すように、突条6の反対側の取付段部7に円筒状部材
55をボルト56によって固着する。
【0051】一方、第2の蓋体部12に出力軸26を回
転自在に支持し、これに複列遊星歯車装置1のプラネタ
リキャリアPCR2をスプライン結合させて支持すると共
に、リングギヤ固定用連結板52に円筒状部材58をボ
ルト59及びナット60で装着し、この円筒状部材58
とフロント遊星歯車装置41Fのキャリア連結用連結板
46とをスプライン結合させておき、この状態で第2の
蓋体部12を円筒部5の右端側から装着し、これと同時
にフロント遊星歯車装置41Fのサンギヤ固定用連結板
45のスプライン軸45dを円環状部材55のスプライ
ン穴55aに係合させる。
【0052】その後、円筒部5の右端側に入力軸16を
支持した第1の蓋体部11を装着し、これと同時に入力
軸16をフロント遊星歯車装置41Fのキャリア固定用
連結板444のスリーブ43に挿入すると共に、リヤ遊
星歯車装置41RのサンギヤSGR にスプライン結合さ
せる。
【0053】その後、組立完了した遊星歯車試験装置T
を前記と同様に伝達効率測定装置70に装着して、伝達
効率の測定を行う。このとき、フロント遊星歯車装置4
1FのサンギヤSGF が固定され、且つフロント遊星歯
車装置41FのプラネタリキャリアPCF 及びリヤ遊星
歯車装置41RのリングギヤRGR が連結されるので、
入力軸16に伝達される回転駆動力は、図9(b)に示
すように、リヤ遊星歯車装置41RのサンギヤSGR
伝達され、この回転力が互いに一体に回転するフロント
遊星歯車装置41FのプラネタリキャリアPCF 及びリ
ヤ遊星歯車装置41RのリングギヤRGR とフロント遊
星歯車装置41FのリングギヤRGF 及びリヤ遊星歯車
装置41RのプラネタリキャリアPCF とによって変速
されてプラネタリキャリアPCR から出力軸26に回転
力が出力される。
【0054】このため、ギヤ比が2番目に大きい第2速
状態の伝達効率を測定することができる。そして、図5
の第2速の状態から円環状部材55を取り外し、これに
代えて図6に示すようにキャリア固定用連結板44を間
座62を介して入力軸16の固定用フランジ22にボル
ト63によって固定すると、入力軸16に伝達された回
転駆動力は、図9(c)に示すように、フロント遊星歯
車装置41FのプラネタリキャリアPCF 及びリヤ遊星
歯車装置41RのサンギヤSGR の双方に伝達される。
【0055】プラネタリキャリアPCF に伝達された回
転駆動力は、リングギヤRGR を介してピニオンPGR
に伝達され、一方サンギヤSGR に伝達された回転駆動
力もピニオンPGR に伝達され、プラネタリキャリアP
R を介して出力軸26に伝達される。このため、第3
番目にギヤ比が大きい第3速状態とすることができる。
【0056】さらに、図6の第3速の状態から円環状部
材58を取り外し、これに代えて図7に示すように、円
筒部5の突条6における取付段部7に円環状部材55を
取付けると、入力軸16に伝達された回転駆動力は、図
9(d)に示すように、フロント遊星歯車装置41Fの
プラネタリキャリアPCF に伝達され、ピニオンP
F 、リングギヤRGF 及びプラネタリキャリアPCR
を介して出力軸26に伝達されることになり、ギヤ比が
最小となる第4速状態とすることができる。
【0057】このように、上記第1の実施形態による
と、入力軸16及び出力軸26間に保持された複列はす
ば遊星歯車装置1に対して、円環状部材52及び55を
選択すると共に、円環状部材58及び間座62を使用す
ることにより、フロント遊星歯車装置41F及びリヤ遊
星歯車装置41Rの連結態様を変更することにより、第
1速から第4速までの変速状態を容易に実現することが
でき、しかも各環状部材52,55及び58とこれらに
よって固定される連結板51、45及び46とがスプラ
イン結合されているので、取付誤差が残っても固定部側
と連結側とが自由に噛み合う位置に動き、負荷が均等に
作用するようになり、伝達効率の測定を行う場合に、そ
の測定を高精度で行うことができると共に、騒音も振動
の発生を抑制することができる。
【0058】また、第2の蓋体部12に入力軸に比較し
て大きなトルクが掛かる出力軸26を複列アンギュラ玉
軸受24及び深溝玉軸受25によって支持するようにし
ているので、出力軸26の支持剛性を高めることかで
き、伝達効率の測定時に出力軸26の撓みによる影響を
除去することができ、より高精度で伝達効率の測定を行
うことができる。
【0059】さらに、複列はすば遊星歯車装置1や軸受
に対して強制潤滑することにより、油浴による連結板4
4〜46及び51の攪拌損失を抑制して良好な伝達効率
の測定を行うことができると共に、潤滑油量を少なくす
ることができる。
【0060】次に、本発明の第2の実施形態を図10〜
図14について説明する。この第2の実施形態は、前述
した第1の実施形態に変速状態の組替えをより容易に行
うことができるようにしたものである。
【0061】すなわち、第2の実施形態では、図13及
び図14で特に明らかなように、円筒部5の突条6の取
付段部7が省略され、これに代えて取付段部8より小径
の取付段部81が、左端側の右側面に形成した断面L字
状に形成され、これに応じて円環状部材55が小径に構
成されている。
【0062】また、入力軸16の固定用フランジ22に
有底円筒状の環状部材82がボルト83によって着脱自
在に連結され、この環状部材82の内周面にスプライン
穴82aが形成されていると共に、フロント遊星歯車装
置41Fのキャリア連結用連結板44にスプライン穴8
2aに係合するスプライン軸44aが形成されている。
【0063】その他の構成は、前述した第1の実施形態
と同様に形成され、図1、図5〜図7との対応部分には
同一符号を付しその詳細説明はこれを省略する。この第
2実施形態によると、第1速状態とするには、図10に
示すように、前述した第1の実施形態と同様に、突条6
の取付段部8に円環状部材52をボルト53によって固
着し、この円環状部材52とキャリア固定用連結板51
とをスプライン結合させる。
【0064】この第1速状態から図11に示す第2速状
態とするには、円筒部5から第2の蓋体部12を出力軸
16及び複列はすば遊星歯車装置1と共に取り外し、こ
の状態で円環状部材52を取り外し、これに代えて取付
段部81に円環状部材55をボルト56によって取付け
る。
【0065】一方、取り外した複列はすば遊星歯車装置
1のリングギヤ固定用連結板51に円環状部材58をボ
ルト59及びナット60で固着して、この円環状部材5
8とキャリア連結用連結板46とをスプライン結合させ
る。
【0066】次いで、第2の蓋体部12を出力軸26及
び複列はすば遊星歯車装置1を支持したまま円筒部5の
右端側に装着し、これによって円環状部材55とサンギ
ヤ固定用連結板45とをスプライン結合させるだけで、
第2速状態への組替えを行うことができ、この際第1の
蓋体部11は円筒部5から取り外す必要がないので、組
替えを極めて容易に行うことができる。
【0067】同様に、第2速状態から第3速状態とする
には、円筒部5から第2の蓋体部12を出力軸16及び
複列はすば遊星歯車装置1と共に取り外し、この状態で
円環状部材55を取り外し、これに代えて図12に示す
ように入力軸16の固定用フランジ22に環状部材82
をボルト83によって固着する。
【0068】その後、第2の蓋体部12を出力軸26及
び複列はすば遊星歯車装置1と共に円筒部5に装着し、
キャリア固定用連結板44と環状部材82とを互いにス
プライン結合させて、入力軸16とフロント遊星歯車装
置41FのプラネットキャリアPCF とを一体化するこ
とにより、第3速状態に極めて容易に組替えすることが
できる。
【0069】さらに、第3速状態から第4速状態とする
には、円筒部5から第2の蓋体部12を出力軸16及び
複列はすば遊星歯車装置1と共に取り外し、この状態で
図13に示すように取付段部81に円環状部材55を取
付け、且つ取り外した複列はすば遊星歯車装置1のキャ
リア固定用連結板51に取付けられている円環状部材5
8を取り外してから第2の蓋体部12を出力軸26及び
複列はすば遊星歯車装置1とともに円筒部5に装着し
て、キャリア固定用連結板44と環状部材82とをスプ
ライン結合させると共に、サンギヤ固定用連結板45と
円環状部材55とをスプライン結合させることにより、
第4速状態に極めて容易に組替えすることができる。
【0070】このように、上記第2の実施形態によれ
ば、取付段部8に対して奥側となる取付段部81の径を
小径とすることにより、変速段の組替え時に第2の蓋体
部12のみを取り外すだけで、極めて容易に組替えを行
うことができ、変速段組替え作業を迅速に行うことがで
きる。
【0071】また、組替え作業を一方向のみだけで行う
ことができるので、組替えに必要なスペースを少なくす
ることができる。なお、上記第1及び第2の実施形態に
おいては、複列はすば遊星歯車装置1を保持する場合に
ついて説明したが、これに限定されるものではなく、単
列はすば遊星歯車装置や他の形式の遊星歯車装置であっ
ても保持することができる。
【0072】また、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、取付段部7,8,81を1つの突条6に形成する
場合について説明したが、これに限定されるものではな
く、個別の突条を設けるようにしてもよい。
【0073】さらに、上記第1及び第2の実施形態にお
いては、円環状部材52,55,58,82とこれらに
係合する連結板51,45,46,44とをスプライン
結合する場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく、セレーション結合や複数の凹溝と凸条とを
噛合させる等によって両者を摺動可能に噛合する構成を
採用すればよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、筒部の収納空間に遊星歯車装置を前記入力
軸及び出力軸の内部側端部間に着脱自在に装着して収納
すると共に、前記筒部の内周面に、形成した複数の取付
段部に前記遊星歯車装置の複数の固定要素のうち選択さ
れた変速段に対応する固定要素を所定の連結板を介して
連結し、環状部材と連結板とを軸方向に摺動可能に噛合
させた構成を有するので、1つの遊星歯車試験装置内で
遊星歯車装置の任意の変速段を形成することができ、し
かも環状部材と連結板とが摺動可能に噛合することによ
り、取付誤差が残っている場合でも両者が自由に噛合す
る位置に動き、負荷が均等に作用することになり、伝達
効率等を測定するときに高精度の測定を行うことができ
るという効果が得られる。
【0075】また、請求項2に係る発明によれば、環状
部材と連結板とをスプライン結合させたので、負荷をよ
り均等に作用させて伝達効率等の測定をより高精度で行
うことができるという効果が得られる。
【0076】さらに、請求項3に係る発明によれば、環
状部材を装着する複数の取付段部は、その内径が筒部の
一方の端部側から他端に向かうに従い小さくなるように
設定されているので、変速段を変更する場合の組替えを
一方から容易に行うことができ、組替え作業を迅速に行
うことができると共に、組替えのために必要なスペース
が少なくて済むという効果が得られる。
【0077】さらにまたは、請求項4に係る発明によれ
ば、入力軸及び出力軸の少なくとも一方に潤滑油路が形
成され、該潤滑油路を介して遊星歯車装置に潤滑油を供
給すると共に、前記筒部の収納空間に溜まる潤滑油のレ
ベルをドレーン配管に設けたオイルゲージで監視して、
潤滑油供給量を制御するので、強制潤滑により連結板等
による潤滑油の攪拌による攪拌損失を抑制して、正確な
伝達効率の測定を行うことかできるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す第1速状態の横
断面図である。
【図2】図1の円筒部を示す正面図である。
【図3】図1のリングギヤ固定用連結板を示す正面図で
ある。
【図4】図1の円環状部材を示す正面図である。
【図5】第1の実施形態における第2速状態の横断面図
である。
【図6】第1の実施形態における第3速状態の横断面図
である。
【図7】第1の実施形態における第4速状態の横断面図
である。
【図8】伝達効率測定装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【図9】遊星歯車装置の第1速〜第4速状態を示す模式
図である。
【図10】本発明の第2の実施形態を示す第1速状態の
横断面図である。
【図11】第2の実施形態における第2速状態の横断面
図である。
【図12】第2の実施形態における第3速状態の横断面
図である。
【図13】第2の実施形態における第4速状態の横断面
図である。
【図14】図9の円筒部を示す背面図である。
【符号の説明】
T 遊星歯車試験装置 1 複列はすば遊星歯車装置 2 ハウジング 3 収納空間 5 円筒部 6 突条 7,8 取付段部 11 第1の蓋体部 12 第2の蓋体部 15 複列アンギュラ玉軸受 16 入力軸 16a 潤滑油路 16b 潤滑油導出孔 24 複列アンギュラ玉軸受 25 深溝玉軸受 26 出力軸 28 潤滑油導入孔 37 潤滑油路 41F フロント遊星歯車装置 41R リヤ遊星歯車装置 44 キャリア固定用連結板 45 サンギヤ固定用連結板 45d スプライン軸 46 キャリア連結用連結板 46c スプライン軸 51 リングギヤ固定用連結板 51d スプライン軸 52 円環状部材 52a スプライン穴 55 円環状部材 55a スプライン穴 68 オイルゲージ 70 伝達効率測定装置 81 取付段部 82 環状部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に遊星歯車装置を収納する収納空間
    を有する筒部と、該筒部の軸方向両端部に少なくとも一
    方が着脱自在に嵌合され外部に突出する入力軸及び出力
    軸を軸受を介して回転自在に保持する第1及び第2の蓋
    体部とを有するハウジングを備え、前記筒部の収納空間
    に遊星歯車装置を前記入力軸及び出力軸の内部側端部間
    に着脱自在に装着して収納し、且つ前記筒部の内周面
    に、前記遊星歯車装置の複数の固定要素のうち選択され
    た変速段に対応する固定要素を所定の連結板を介して連
    結する環状部材を装着する複数の取付段部を形成すると
    共に、前記環状部材と連結板とを軸方向に摺動可能に噛
    合させたことを特徴とする遊星歯車試験装置。
  2. 【請求項2】 前記環状部材と連結板とをスプライン結
    合させたことを特徴とする請求項1記載の遊星歯車試験
    装置。
  3. 【請求項3】 前記環状部材を装着する複数の取付段部
    は、その内径が筒部の一方の端部側から他端に向かうに
    従い小さくなるように設定されていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の遊星歯車試験装置。
  4. 【請求項4】 前記入力軸及び出力軸の少なくとも一方
    に潤滑油路が形成され、該潤滑油路を介して遊星歯車装
    置に潤滑油を供給すると共に、前記筒部の収納空間に溜
    まる潤滑油のレベルをドレーン配管に設けたオイルゲー
    ジで監視して、潤滑油供給量を制御することを特徴とす
    る請求項1乃至3の何れかに記載の遊星歯車試験装置。
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