JPH09304550A - 地表面温度の予測方法 - Google Patents
地表面温度の予測方法Info
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- JPH09304550A JPH09304550A JP11887396A JP11887396A JPH09304550A JP H09304550 A JPH09304550 A JP H09304550A JP 11887396 A JP11887396 A JP 11887396A JP 11887396 A JP11887396 A JP 11887396A JP H09304550 A JPH09304550 A JP H09304550A
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- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 測定データのない場所や少ない場所での予測
及び過去に経験したことのない気象状況での予測が可能
な地表面温度の予測方法。 【解決手段】 気象庁の気象予報数値モデルデータ、気
象観測現場での観測データ及び地形効果のデータを局地
気象モデルに供給し、該局地気象モデルは供給されたデ
ータを所望の気象を表す方程式に代入し、該方程式から
拡張カルマンフィルタ法により路面温度予測に必要な各
所の各予測時刻の気象データを算出して路面温度推定モ
デルに供給し、該路面温度推定モデルは供給された気象
データを用いて熱収支法に基づき路面温度を推定する方
法。
及び過去に経験したことのない気象状況での予測が可能
な地表面温度の予測方法。 【解決手段】 気象庁の気象予報数値モデルデータ、気
象観測現場での観測データ及び地形効果のデータを局地
気象モデルに供給し、該局地気象モデルは供給されたデ
ータを所望の気象を表す方程式に代入し、該方程式から
拡張カルマンフィルタ法により路面温度予測に必要な各
所の各予測時刻の気象データを算出して路面温度推定モ
デルに供給し、該路面温度推定モデルは供給された気象
データを用いて熱収支法に基づき路面温度を推定する方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地表面温度の予測
方法並びに地表付近の気温及び湿度と地表面温度に基づ
く霜発生の予測方法に関するものである。
方法並びに地表付近の気温及び湿度と地表面温度に基づ
く霜発生の予測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】路面凍結予測を行う際の直接的な気象要
素は、路面温度と路上水分である。その中の、路面温度
の予測装置の公知文献としては、例えば特公平6−10
0662号公報に示されたものがある。図4は上記公報
に示された従来の路面温度予測装置の構成を説明する図
である。図4において、41は路面温度予測装置、42
は気温測定器、43は風向測定器、44は風速測定器、
45は降水量測定器、46は路面温度測定器であり、路
面の下方でその路面の近傍に埋設され、路面の温度を測
定する。47は地中温度測定器であり、路面の下方で路
面温度測定器46よりも下方に埋設され、地中の温度を
測定する。48は高層気象データ導出手段、49は中央
処理装置、50は記憶装置、52は表示装置、53は熱
収支量測定装置、61は温度差測定ユニット、65は演
算装置である。
素は、路面温度と路上水分である。その中の、路面温度
の予測装置の公知文献としては、例えば特公平6−10
0662号公報に示されたものがある。図4は上記公報
に示された従来の路面温度予測装置の構成を説明する図
である。図4において、41は路面温度予測装置、42
は気温測定器、43は風向測定器、44は風速測定器、
45は降水量測定器、46は路面温度測定器であり、路
面の下方でその路面の近傍に埋設され、路面の温度を測
定する。47は地中温度測定器であり、路面の下方で路
面温度測定器46よりも下方に埋設され、地中の温度を
測定する。48は高層気象データ導出手段、49は中央
処理装置、50は記憶装置、52は表示装置、53は熱
収支量測定装置、61は温度差測定ユニット、65は演
算装置である。
【0003】図4に示された路面温度予測方式では、中
央処理装置49が、路面温度の予測を行うために、気
温、風向、風速、降水量、路面温度及び地中温度の各デ
ータDT1 〜DT6 と、路面温度測定器46と地中温度
測定器47との埋設深さの差とその温度差から演算装置
65が求めた熱収支の測定データDT7 と、気象庁の高
層気象データDT8 〜DTn とを入力し、またこれらの
各データDTi に対応して記憶装置50にストアされて
いる係数値Bijを用い、線形重回帰法の演算手法によっ
て路面温度の予測値を算出する。
央処理装置49が、路面温度の予測を行うために、気
温、風向、風速、降水量、路面温度及び地中温度の各デ
ータDT1 〜DT6 と、路面温度測定器46と地中温度
測定器47との埋設深さの差とその温度差から演算装置
65が求めた熱収支の測定データDT7 と、気象庁の高
層気象データDT8 〜DTn とを入力し、またこれらの
各データDTi に対応して記憶装置50にストアされて
いる係数値Bijを用い、線形重回帰法の演算手法によっ
て路面温度の予測値を算出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図4に示した従来の路
面温度予測方式では、路面温度と地中温度を用いて熱収
支測定を行っているため、それ以前の方式である「晴
れ、曇り」といった天候パターン分けによる予測方法と
比べて、天候の急変に対処することができる。しかしな
がら、記憶装置50にストアされている係数の値は過去
の気象データに基づくため、数シーズンのデータの蓄積
が必要である。従って過去に経験した天候の急変に対し
ては予測可能であるが、前例の無い気象状況については
対応できないという問題があった。また熱収支の測定は
局所的であるので、予測対象領域すべての予測を行うに
は、予測対象領域の全ての場所で熱収支を測定する必要
があるという問題もあった。
面温度予測方式では、路面温度と地中温度を用いて熱収
支測定を行っているため、それ以前の方式である「晴
れ、曇り」といった天候パターン分けによる予測方法と
比べて、天候の急変に対処することができる。しかしな
がら、記憶装置50にストアされている係数の値は過去
の気象データに基づくため、数シーズンのデータの蓄積
が必要である。従って過去に経験した天候の急変に対し
ては予測可能であるが、前例の無い気象状況については
対応できないという問題があった。また熱収支の測定は
局所的であるので、予測対象領域すべての予測を行うに
は、予測対象領域の全ての場所で熱収支を測定する必要
があるという問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る地表面温度
の予測方法は、気象庁の気象予報数値モデルデータ、気
象観測現場での観測データ及び地形効果のデータを局地
気象モデルに供給し、該局地気象モデルは供給されたデ
ータを所望の気象を表す方程式に代入し、該方程式から
拡張カルマンフィルタ法により路面温度予測に必要な各
所の各予測時刻の気象データを算出して路面温度推定モ
デルに供給し、該路面温度推定モデルは供給された気象
データを用いて熱収支法に基づき路面温度を推定するも
のである。上記の予測方法によって、従来方法では不可
能であった、測定データのない場所や少ない場所での予
測及び過去に経験したことのない気象状況での予測を、
気象学的知識を基に行うことが可能である。また、局所
的な路面温度の分布を求めることも可能である。
の予測方法は、気象庁の気象予報数値モデルデータ、気
象観測現場での観測データ及び地形効果のデータを局地
気象モデルに供給し、該局地気象モデルは供給されたデ
ータを所望の気象を表す方程式に代入し、該方程式から
拡張カルマンフィルタ法により路面温度予測に必要な各
所の各予測時刻の気象データを算出して路面温度推定モ
デルに供給し、該路面温度推定モデルは供給された気象
データを用いて熱収支法に基づき路面温度を推定するも
のである。上記の予測方法によって、従来方法では不可
能であった、測定データのない場所や少ない場所での予
測及び過去に経験したことのない気象状況での予測を、
気象学的知識を基に行うことが可能である。また、局所
的な路面温度の分布を求めることも可能である。
【0006】
実施形態1.図1は本発明の実施形態1に係る路面温度
予測方法の説明図である。本実施形態1では、従来技術
の手法である重回帰法などの統計的手法を用いる代わり
に、気象学的知識に基づき、測定データの無い地点での
気象値の予測を行い、熱収支法による表面温度の推定を
行う方法を採用している。図1においては、路面温度予
測(推定)に下記の3種類のデータを用いる。 (1)気象庁のGPV(Gird Point Value:気象庁の数
値モデルのデータで、例えば降水量、気温、風向、風
速、露点温度など) (2)現場での観測値(例えば気温、風向、風速、路面
温度など) (3)地形効果データ(例えば山、丘陵、河川、湖沼、
建築物など)
予測方法の説明図である。本実施形態1では、従来技術
の手法である重回帰法などの統計的手法を用いる代わり
に、気象学的知識に基づき、測定データの無い地点での
気象値の予測を行い、熱収支法による表面温度の推定を
行う方法を採用している。図1においては、路面温度予
測(推定)に下記の3種類のデータを用いる。 (1)気象庁のGPV(Gird Point Value:気象庁の数
値モデルのデータで、例えば降水量、気温、風向、風
速、露点温度など) (2)現場での観測値(例えば気温、風向、風速、路面
温度など) (3)地形効果データ(例えば山、丘陵、河川、湖沼、
建築物など)
【0007】上記3種類のデータは、平均値データであ
るか、または対象領域(空間)のごく一部の空間のデー
タである。従って路面温度の空間分布を求めるために、
これらのデータを局地気象モデルに供給する。次に局地
気象モデルでは、これらのデータを気象を表す方程式に
代入し、この方程式から拡張カルマンフィルタ法(EK
F法)により、路面温度推定で必要な各所の各予測時刻
の気象値を算出する。次に上記各所の各予測時刻の気象
値を用いて、熱収支法に基づく路面温度推定により、路
面温度を推定する。上記が実施形態1における基本的な
路面温度予測方法である。
るか、または対象領域(空間)のごく一部の空間のデー
タである。従って路面温度の空間分布を求めるために、
これらのデータを局地気象モデルに供給する。次に局地
気象モデルでは、これらのデータを気象を表す方程式に
代入し、この方程式から拡張カルマンフィルタ法(EK
F法)により、路面温度推定で必要な各所の各予測時刻
の気象値を算出する。次に上記各所の各予測時刻の気象
値を用いて、熱収支法に基づく路面温度推定により、路
面温度を推定する。上記が実施形態1における基本的な
路面温度予測方法である。
【0008】以下図1の各処理を詳しく説明する。図1
の局地気象モデルブロックは少ないデータから、各所の
各時刻の気象値の予測を行い、この予測気象値に基づき
路面温度推定ブロックで路面温度の推定を行う。局地気
象モデルブロックに入力される気象庁のGPVは、3時
間おきの24時間先までの予報値が提供される。そこ
で、各3時間の間の気象値の推定を、局地気象モデル内
で行う。局地気象モデルブロックは、気象を表す方程式
系と、これらの方程式を解く拡張カルマンフィルタ(E
KF)から構成される。ここで、拡張カルマンフィルタ
とは、本来線形現象を対象としているカルマンフィルタ
を非線形現象に拡張したものを指す。熱収支では、気
温、風向、風速及び湿度のデータが必要なため、大気の
連続方程式(1)、熱力学第1法則の方程式(2)、運
動方程式(3)及び比湿の保存則の方程式(4)が必要
である。以下に上記方程式(1)〜(4)を具体的に示
す。
の局地気象モデルブロックは少ないデータから、各所の
各時刻の気象値の予測を行い、この予測気象値に基づき
路面温度推定ブロックで路面温度の推定を行う。局地気
象モデルブロックに入力される気象庁のGPVは、3時
間おきの24時間先までの予報値が提供される。そこ
で、各3時間の間の気象値の推定を、局地気象モデル内
で行う。局地気象モデルブロックは、気象を表す方程式
系と、これらの方程式を解く拡張カルマンフィルタ(E
KF)から構成される。ここで、拡張カルマンフィルタ
とは、本来線形現象を対象としているカルマンフィルタ
を非線形現象に拡張したものを指す。熱収支では、気
温、風向、風速及び湿度のデータが必要なため、大気の
連続方程式(1)、熱力学第1法則の方程式(2)、運
動方程式(3)及び比湿の保存則の方程式(4)が必要
である。以下に上記方程式(1)〜(4)を具体的に示
す。
【0009】
【数1】
【0010】ただし、ここで、i,j,kは方位を表
し、ρは密度、θは温位、uは速度、pは圧力、Ωはコ
リオリパラメータ、qは比湿(水蒸気の密度/湿潤空気
の密度)である。そして、Sθ,Sqはそれぞれ、θ,
qのソースを表す。なお、xjは3つの座標成分を1つ
の方式で表すときに使う便法で、j=1の時x1=x
(東西方向)、j=2の時x2=y(南北方向)、j=
3の時x3=z(鉛直方向)を表す。式(3)の−gδ
i3の意味について説明すると、gは重力加速度を表し、
δijはクロネッカーのデルタという数学の記号で、iと
jが等しいときには1、等しくないときには0になる。
この場合のδi3については、1は東西方向、2は南北方
向、3は鉛直方向を表し、iが3すなわち式(3)が鉛
直方向を表すときのみ−gδi3の項があることになる。
またεijk は次の式(5)で示される。
し、ρは密度、θは温位、uは速度、pは圧力、Ωはコ
リオリパラメータ、qは比湿(水蒸気の密度/湿潤空気
の密度)である。そして、Sθ,Sqはそれぞれ、θ,
qのソースを表す。なお、xjは3つの座標成分を1つ
の方式で表すときに使う便法で、j=1の時x1=x
(東西方向)、j=2の時x2=y(南北方向)、j=
3の時x3=z(鉛直方向)を表す。式(3)の−gδ
i3の意味について説明すると、gは重力加速度を表し、
δijはクロネッカーのデルタという数学の記号で、iと
jが等しいときには1、等しくないときには0になる。
この場合のδi3については、1は東西方向、2は南北方
向、3は鉛直方向を表し、iが3すなわち式(3)が鉛
直方向を表すときのみ−gδi3の項があることになる。
またεijk は次の式(5)で示される。
【0011】
【数2】
【0012】ここで、odd permutation は奇置換、even
permutaion は偶置換を表す。そして置換を奇数回行っ
た場合を奇置換、偶数回行った場合を偶置換という。こ
れを具体的に説明すると、 ε123 =1 これに対して、インデックスの1番目と2番目を入れ替
えた場合(1回置換を行った場合)は、 ε213 =−1 さらに2番目と3番目を入れ替えた場合(2回置換を行
った場合)は、 ε231 =1 になる。温位θは、仮温度Tv 、圧力pを用いて以下の
式(6)のように表される。
permutaion は偶置換を表す。そして置換を奇数回行っ
た場合を奇置換、偶数回行った場合を偶置換という。こ
れを具体的に説明すると、 ε123 =1 これに対して、インデックスの1番目と2番目を入れ替
えた場合(1回置換を行った場合)は、 ε213 =−1 さらに2番目と3番目を入れ替えた場合(2回置換を行
った場合)は、 ε231 =1 になる。温位θは、仮温度Tv 、圧力pを用いて以下の
式(6)のように表される。
【0013】
【数3】
【0014】ここで、Rd は乾燥空気の気体定数、Cp
は定圧比熱、hPaはパスカル単位で表した大気圧であ
る。仮温度は気体の状態方程式及び比湿との関係式から
以下の式(7),(8)のように表される。 p=ρRd Tv ……(7) Tv =T(1+0.6lq) ……(8) これらの方程式は、目的の気象値が含まれるように適宜
取捨選択・変形をする必要がある。カルマンフィルタ法
を用いる場合には、差分化をする必要がある。この差分
化には様々な方法があるが、3次元運動の際のエネルギ
ー及び2次元運動の際のエンストロフィーを保存する差
分化法としては、Yoshizaki の方法“J.Meteorel.Soc.
Jpn., 63[3],June 1985, M.Yoshizaki, A New Second-O
rder Finite-Difference form of Three-Dimensional M
omentum Equations in the Anelastic System, p.397〜
404"がある。
は定圧比熱、hPaはパスカル単位で表した大気圧であ
る。仮温度は気体の状態方程式及び比湿との関係式から
以下の式(7),(8)のように表される。 p=ρRd Tv ……(7) Tv =T(1+0.6lq) ……(8) これらの方程式は、目的の気象値が含まれるように適宜
取捨選択・変形をする必要がある。カルマンフィルタ法
を用いる場合には、差分化をする必要がある。この差分
化には様々な方法があるが、3次元運動の際のエネルギ
ー及び2次元運動の際のエンストロフィーを保存する差
分化法としては、Yoshizaki の方法“J.Meteorel.Soc.
Jpn., 63[3],June 1985, M.Yoshizaki, A New Second-O
rder Finite-Difference form of Three-Dimensional M
omentum Equations in the Anelastic System, p.397〜
404"がある。
【0015】カルマンフィルタ法は、少ない観測データ
から、各所での値の推定値を与える方法である。以下に
カルマンフィルタの概略と、本発明での適用方法を示
す。カルマンフィルタ法では、系を記述する方程式系及
び観測結果にガウス性のノイズが含まれていると考え、
系の時間発展の記述を以下の行列の差分式(9),(1
0)で行う。なお式(9)は状態方程式、式(10)は
観測方程式についての行列の差分式である。 xk+1 =Fk xk +Gk wk ……(9) yk =Hk xk +vk ……(10)
から、各所での値の推定値を与える方法である。以下に
カルマンフィルタの概略と、本発明での適用方法を示
す。カルマンフィルタ法では、系を記述する方程式系及
び観測結果にガウス性のノイズが含まれていると考え、
系の時間発展の記述を以下の行列の差分式(9),(1
0)で行う。なお式(9)は状態方程式、式(10)は
観測方程式についての行列の差分式である。 xk+1 =Fk xk +Gk wk ……(9) yk =Hk xk +vk ……(10)
【0016】ここで、kは時間経過を表すものである
が、離散的になっている。(即ち連続的なものではな
く、例えば、kの示す変数が6時00分での状態を表す
とすると、k+1の示す変数は6時01分の状態を表す
と言った形式である)そしてこれらは行列形式で書かれ
る。またここで、xk は状態ベクトル、yk は観測信
号、wk はシステムノイズ、vk は観測ノイズである。
すなわち、状態ベクトルxk は推定したい気温・風速等
の気象値の誤差を含んだ値を表す。Gk wk は系のノイ
ズを表す。Fk は系の時間発展を表し、前記式(1)〜
(4)を差分化した漸化式が、次の式(9′)となるよ
うにFk を決定する。 xk+1 =Fk xk ……(9′)
が、離散的になっている。(即ち連続的なものではな
く、例えば、kの示す変数が6時00分での状態を表す
とすると、k+1の示す変数は6時01分の状態を表す
と言った形式である)そしてこれらは行列形式で書かれ
る。またここで、xk は状態ベクトル、yk は観測信
号、wk はシステムノイズ、vk は観測ノイズである。
すなわち、状態ベクトルxk は推定したい気温・風速等
の気象値の誤差を含んだ値を表す。Gk wk は系のノイ
ズを表す。Fk は系の時間発展を表し、前記式(1)〜
(4)を差分化した漸化式が、次の式(9′)となるよ
うにFk を決定する。 xk+1 =Fk xk ……(9′)
【0017】各種観測データは、観測信号yk に対応す
る。例えば、GPVの値は平均値を表している。yk 1が
状態ベクトルxk 1〜xk iの平均とすると、yk 1=(xk 1
+xk 2+…+xk i)/iとなる。この様に観測信号値y
k と状態ベクトルxk との関係を考慮して式(10)の
Hk を決定する。なおここで、上記yk iのiは、行列内
の値を表すものであり、いまyk の要素が3個だとする
と、具体的には、yk は、yk 1,yk 2,yk 3の行列を意
味する。行列の大きさは、観測データ数をm個、推定気
象値の数をn個とすると、状態ベクトルxk は1×n、
Fk はn×n、観測信号yk は1×m、Hk はm×n、
観測ノズルvk は1×mである。状態ベクトルxk の値
自体は誤差を含むので、xk の最小分散推定を行うと以
下の漸化式(11)〜(17)よりxk の期待値(陣笠
記号の付加されたもの)が求められる。
る。例えば、GPVの値は平均値を表している。yk 1が
状態ベクトルxk 1〜xk iの平均とすると、yk 1=(xk 1
+xk 2+…+xk i)/iとなる。この様に観測信号値y
k と状態ベクトルxk との関係を考慮して式(10)の
Hk を決定する。なおここで、上記yk iのiは、行列内
の値を表すものであり、いまyk の要素が3個だとする
と、具体的には、yk は、yk 1,yk 2,yk 3の行列を意
味する。行列の大きさは、観測データ数をm個、推定気
象値の数をn個とすると、状態ベクトルxk は1×n、
Fk はn×n、観測信号yk は1×m、Hk はm×n、
観測ノズルvk は1×mである。状態ベクトルxk の値
自体は誤差を含むので、xk の最小分散推定を行うと以
下の漸化式(11)〜(17)よりxk の期待値(陣笠
記号の付加されたもの)が求められる。
【0018】
【数4】
【0019】ここで、陣笠記号の付加された期待値を求
める場合のkとk、又はkと(k+1)との間の縦棒
は、条件付き確率を表すときに用いるのと同じ記号で、
xk|kの期待値は時刻kでの状態が判ったときの時刻k
でのxの期待値、xk+1|k の期待値は時刻kでの状態が
判ったときの時刻k+1でのxの期待値になる。また、
Hk の左肩にtを付けた tHk は、Hk の転地行列を表
す。また式、(16),(17)のx0|-1は、xk+1|k
のk=−1の場合を表し、x0 の上に水平の棒は初期値
x0 の平均を表し、Σx0 は初期値x0 の分散を表す。
める場合のkとk、又はkと(k+1)との間の縦棒
は、条件付き確率を表すときに用いるのと同じ記号で、
xk|kの期待値は時刻kでの状態が判ったときの時刻k
でのxの期待値、xk+1|k の期待値は時刻kでの状態が
判ったときの時刻k+1でのxの期待値になる。また、
Hk の左肩にtを付けた tHk は、Hk の転地行列を表
す。また式、(16),(17)のx0|-1は、xk+1|k
のk=−1の場合を表し、x0 の上に水平の棒は初期値
x0 の平均を表し、Σx0 は初期値x0 の分散を表す。
【0020】この手法から、熱収支に必要な各種気象値
の期待値を求めることができる。道路の素材にコンクリ
ート・アスファルトを使用した場合を考えると、これら
の素材は熱伝導が悪い。従って、水平方向の熱移動は遅
く、鉛直方向の熱収支の状態で路面温度が決定される。
地表面での熱収支は以下の式(18)で表される。
の期待値を求めることができる。道路の素材にコンクリ
ート・アスファルトを使用した場合を考えると、これら
の素材は熱伝導が悪い。従って、水平方向の熱移動は遅
く、鉛直方向の熱収支の状態で路面温度が決定される。
地表面での熱収支は以下の式(18)で表される。
【0021】
【数5】
【0022】ここで式(18)の左辺の入力輻射は、太
陽から直接或いは間接的に入射される輻射により、太陽
と対象地域の相対位置、空気中の水分量(雲も当然含め
る)等から算出されるもので、基本的には気象庁のデー
タなどから算出できるものである。また式(18)の右
辺の1項目は表面温度そのもの、2・3項目はバルク式
を用いると温度に関する式が求められる。4項目は地表
面での温度勾配になる。従って、式(18)は、右辺が
温度に対する微分方程式、左辺がソース項になる。この
微分方程式に必要な各パラメータをカルマンフィルタ法
を用いて求めることになる。
陽から直接或いは間接的に入射される輻射により、太陽
と対象地域の相対位置、空気中の水分量(雲も当然含め
る)等から算出されるもので、基本的には気象庁のデー
タなどから算出できるものである。また式(18)の右
辺の1項目は表面温度そのもの、2・3項目はバルク式
を用いると温度に関する式が求められる。4項目は地表
面での温度勾配になる。従って、式(18)は、右辺が
温度に対する微分方程式、左辺がソース項になる。この
微分方程式に必要な各パラメータをカルマンフィルタ法
を用いて求めることになる。
【0023】図2は本発明に係る熱収支法を用いた路面
温度の計算に必要な気象データを示す図である。ここ
で、時間に依存しない、アルベド・バルク輸送係数や地
中の熱伝導度などは、地形などを考慮し局地気象モデル
とは別に求める。入力輻射に関しては、水蒸気量、気温
及び気圧の値が必要で、顕熱及び潜熱に関しては風速、
気温及び比湿の値が必要であり、これらの値は局地気象
モデルより求められる。また、地中伝導熱に関しては地
中での熱伝導方程式を用いる。以上の熱収支により路面
温度の予測値を求めることができる。
温度の計算に必要な気象データを示す図である。ここ
で、時間に依存しない、アルベド・バルク輸送係数や地
中の熱伝導度などは、地形などを考慮し局地気象モデル
とは別に求める。入力輻射に関しては、水蒸気量、気温
及び気圧の値が必要で、顕熱及び潜熱に関しては風速、
気温及び比湿の値が必要であり、これらの値は局地気象
モデルより求められる。また、地中伝導熱に関しては地
中での熱伝導方程式を用いる。以上の熱収支により路面
温度の予測値を求めることができる。
【0024】本実施形態1によって、従来方法では不可
能であった、測定データのない場所や少ない場所での予
測及び過去に経験したことのない気象状況での予測を、
気象学的知識を基に行うことが可能である。また、局所
的な路面温度の分布を求めることも可能である。
能であった、測定データのない場所や少ない場所での予
測及び過去に経験したことのない気象状況での予測を、
気象学的知識を基に行うことが可能である。また、局所
的な路面温度の分布を求めることも可能である。
【0025】実施形態2.図3は本発明の実施形態2に
係る霜予測方法の説明図である。前記実施形態1の方法
は、農業気象の霜予測に応用することができる。一般に
農地では、気象ロボットが各所に配置されているので、
これを現場での観測値として有効活用できる。即ち局地
気象モデルにより求められた地表面付近の気温・湿度及
び熱収支法による地表面温度の推定より、霜予測を行う
ことができる。基本的な予測方法は、実施形態1と同様
である。霜予測に際しては、水蒸気の結露・凝結が問題
となる。地表付近の湿度と気温及び地表面温度が推定で
きると、蒸気圧曲線などから霜の発生の判定ができる。
地表付近の湿度と気温に関しては局地気象モデルブロッ
クが直接推定し、また、地表面温度に関しては実施形態
1の路面温度推定と同一方法の地表面温度推定ブロック
により推定できる。霜予測ブロックは、前記地表付近の
湿度及び気温と地表面温度に基づき霜の発生を予測す
る。
係る霜予測方法の説明図である。前記実施形態1の方法
は、農業気象の霜予測に応用することができる。一般に
農地では、気象ロボットが各所に配置されているので、
これを現場での観測値として有効活用できる。即ち局地
気象モデルにより求められた地表面付近の気温・湿度及
び熱収支法による地表面温度の推定より、霜予測を行う
ことができる。基本的な予測方法は、実施形態1と同様
である。霜予測に際しては、水蒸気の結露・凝結が問題
となる。地表付近の湿度と気温及び地表面温度が推定で
きると、蒸気圧曲線などから霜の発生の判定ができる。
地表付近の湿度と気温に関しては局地気象モデルブロッ
クが直接推定し、また、地表面温度に関しては実施形態
1の路面温度推定と同一方法の地表面温度推定ブロック
により推定できる。霜予測ブロックは、前記地表付近の
湿度及び気温と地表面温度に基づき霜の発生を予測す
る。
【0026】本実施形態1,2により、測定点以外での
予測及び過去に経験したことのない気象状況での予測
を、気象学的知識を基に行うと共に、非経験的に局所的
な路面温度の分布も求められるので、本発明は、地表面
の熱収支に関係する各種予測に利用できる。例えば、路
面凍結予報を行う際の路面温度の予測或いは、農業気象
の霜予報を行う際の地表面温度・地表付近の気温・湿度
の予測に用いることができる。
予測及び過去に経験したことのない気象状況での予測
を、気象学的知識を基に行うと共に、非経験的に局所的
な路面温度の分布も求められるので、本発明は、地表面
の熱収支に関係する各種予測に利用できる。例えば、路
面凍結予報を行う際の路面温度の予測或いは、農業気象
の霜予報を行う際の地表面温度・地表付近の気温・湿度
の予測に用いることができる。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、気象庁の
気象予報数値モデルデータ、気象観測現場での観測デー
タ及び地形効果のデータを局地気象モデルに供給し、該
局地気象モデルは供給されたデータを所望の気象を表す
方程式に代入し、該方程式から拡張カルマンフィルタ法
により路面温度予測に必要な各所の各予測時刻の気象デ
ータを算出して路面温度推定モデルに供給し、該路面温
度推定モデルは供給された気象データを用いて熱収支法
に基づき路面温度を推定するようにしたので従来方法で
は不可能であった、測定データのない場所や少ない場所
での予測及び過去に経験したことのない気象状況での予
測を、気象学的知識を基に行うことが可能となった。ま
た、局所的な路面温度の分布を求めることも可能となっ
た。
気象予報数値モデルデータ、気象観測現場での観測デー
タ及び地形効果のデータを局地気象モデルに供給し、該
局地気象モデルは供給されたデータを所望の気象を表す
方程式に代入し、該方程式から拡張カルマンフィルタ法
により路面温度予測に必要な各所の各予測時刻の気象デ
ータを算出して路面温度推定モデルに供給し、該路面温
度推定モデルは供給された気象データを用いて熱収支法
に基づき路面温度を推定するようにしたので従来方法で
は不可能であった、測定データのない場所や少ない場所
での予測及び過去に経験したことのない気象状況での予
測を、気象学的知識を基に行うことが可能となった。ま
た、局所的な路面温度の分布を求めることも可能となっ
た。
【図1】本発明の実施形態1に係る路面温度予測方法の
説明図である。
説明図である。
【図2】本発明に係る熱収支法を用いた路面温度の計算
に必要な気象データを示す図である。
に必要な気象データを示す図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る霜予測方法の説明図
である。
である。
【図4】従来の路面温度予測装置の構成を説明する図で
ある。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 気象庁の気象予報数値モデルデータ、気
象観測現場での観測データ及び地形効果のデータを局地
気象モデルに供給し、該局地気象モデルは供給されたデ
ータを所望の気象を表す方程式に代入し、該方程式から
拡張カルマンフィルタ法により路面温度予測に必要な各
所の各予測時刻の気象データを算出して路面温度推定モ
デルに供給し、該路面温度推定モデルは供給された気象
データを用いて熱収支法に基づき路面温度を推定するこ
とを特徴とする地表面温度の予測方法。 - 【請求項2】 気象庁の気象予報数値モデルデータ、気
象観測現場での観測データ及び地形効果のデータを局地
気象モデルに供給し、該局地気象モデルは供給されたデ
ータを所望の気象を表す方程式に代入し、該方程式から
拡張カルマンフィルタ法により路面温度予測に必要な各
所の各予測時刻の気象データを算出して路面温度推定モ
デルに供給すると共に、地表付近の気温及び湿度データ
を霜予測モデルに供給し、前記路面温度推定モデルは供
給された気象データを用いて熱収支法に基づき地表面温
度を推定して前記霜予測モデルに供給し、該霜予測モデ
ルは供給された地表付近の気温及び湿度データと地表面
温度に基づき霜の発生を予測することを特徴とする地表
面温度の予測方法。 - 【請求項3】 前記気象庁の気象予報数値モデルデータ
は少くとも降水量、気温、風向、風速及び露点温度を含
み、前記気象観測現場での観測データは少くとも気温、
風向、風速及び路面温度を含み、前記地形効果のデータ
は少くとも山、丘陵、河川及び湖沼のデータを含むこと
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の地表面温度の
予測方法。 - 【請求項4】 前記熱収支法は、地表面の黒体輻射、顕
熱、潜熱、地中伝導熱及び太陽からの入力輻射について
の熱収支を算出して路面温度を推定することを特徴とす
る請求項1から請求項3のいずれかに記載の地表面温度
の予測方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11887396A JPH09304550A (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 地表面温度の予測方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11887396A JPH09304550A (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 地表面温度の予測方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09304550A true JPH09304550A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=14747239
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11887396A Pending JPH09304550A (ja) | 1996-05-14 | 1996-05-14 | 地表面温度の予測方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09304550A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006189403A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Iwate Prefecture | 降霜予測装置 |
| KR20180070959A (ko) * | 2016-12-19 | 2018-06-27 | 주식회사 한화 | 기상 데이터 보정 방법 및 장치 |
| KR102402469B1 (ko) * | 2021-12-08 | 2022-05-26 | 한국외국어대학교 연구산학협력단 | 복사 플럭스 자료를 이용한 대상지역 내 도로의 노면온도 예측 시스템 및 방법 |
| KR102439241B1 (ko) * | 2022-03-11 | 2022-09-01 | 주식회사 윈드위시 | 인공지능 모델을 이용해 서리 가능성을 예측하는 서리 예측장치, 방법 및 시스템 |
| JP2024029448A (ja) * | 2022-08-22 | 2024-03-06 | 株式会社Ihi | 温熱・風環境情報生成装置、温熱・風環境情報生成方法、防災・減災情報生成装置、および防災・減災情報生成方法 |
-
1996
- 1996-05-14 JP JP11887396A patent/JPH09304550A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006189403A (ja) * | 2005-01-07 | 2006-07-20 | Iwate Prefecture | 降霜予測装置 |
| KR20180070959A (ko) * | 2016-12-19 | 2018-06-27 | 주식회사 한화 | 기상 데이터 보정 방법 및 장치 |
| KR102402469B1 (ko) * | 2021-12-08 | 2022-05-26 | 한국외국어대학교 연구산학협력단 | 복사 플럭스 자료를 이용한 대상지역 내 도로의 노면온도 예측 시스템 및 방법 |
| KR102439241B1 (ko) * | 2022-03-11 | 2022-09-01 | 주식회사 윈드위시 | 인공지능 모델을 이용해 서리 가능성을 예측하는 서리 예측장치, 방법 및 시스템 |
| JP2024029448A (ja) * | 2022-08-22 | 2024-03-06 | 株式会社Ihi | 温熱・風環境情報生成装置、温熱・風環境情報生成方法、防災・減災情報生成装置、および防災・減災情報生成方法 |
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