JPH0930469A - 自動二輪車におけるヘッドライト光軸調整装置 - Google Patents

自動二輪車におけるヘッドライト光軸調整装置

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JPH0930469A
JPH0930469A JP7182377A JP18237795A JPH0930469A JP H0930469 A JPH0930469 A JP H0930469A JP 7182377 A JP7182377 A JP 7182377A JP 18237795 A JP18237795 A JP 18237795A JP H0930469 A JPH0930469 A JP H0930469A
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孝 大関
Sumitaka Ogawa
純孝 小川
Takuya Tagami
卓也 田上
Toru Hayashi
徹 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車高を高、低に変化させ得る車高変更手段を備
える自動二輪車において、車高変化に応じてヘッドライ
トの光軸を適正に調整可能とする。 【解決手段】光軸の向きを高車高に対応させた高車高対
応位置ならびに光軸を高車高対応位置での向きよりも下
向きとして低車高に対応させた低車高対応位置間での回
動が可能なヘッドライト65に、車高変更手段44の作
動に応じて高車高対応位置および低車高対応位置間でヘ
ッドライト65を駆動することを可能として光軸変更手
段72が連結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体フレームに固
設されたシートの路面からの高さを高、低に変化させ得
る車高変更手段を備える自動二輪車において、ヘッドラ
イトの光軸を調整するためのヘッドライト光軸調整装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車高を高、低に変化させ得る車高
変更手段を備える自動二輪車が、特開平5−16639
号公報等により、既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような自動二輪車
において、低車高では車体フレームが高車高の状態に比
べて前方上向きの姿勢となるものであり、ヘッドライト
の車体フレームに対する姿勢を一定にしておくと、車高
の変化に伴ってヘッドライトの光軸が不適正となる。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、車高変化に応じてヘッドライトの光軸を適正
に調整可能とした自動二輪車におけるヘッドライト光軸
調整装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、車体フレームに固設された
シートの路面からの高さを高、低に変化させ得る車高変
更手段を備える自動二輪車において、光軸の向きを高車
高に対応させた高車高対応位置ならびに光軸を高車高対
応位置での向きよりも下向きとして低車高に対応させた
低車高対応位置間での回動が可能なヘッドライトと、車
高変更手段の作動に応じて高車高対応位置および低車高
対応位置間でヘッドライトを回動し得る光軸変更手段と
を含むことを特徴とする。
【0006】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明の構成に加えて、車高変更手段およびヘッドライ
ト間に、車高変更手段の作動に連動してヘッドライトを
回動させる光軸変更手段が設けられることを特徴とす
る。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明の構成に加えて、光軸変更手段は、低車高対
応位置から高車高対応位置へのヘッドライトの回動開始
時期を車高変更手段の作動開始時期よりも遅らせるが高
車高対応位置から低車高対応位置へのヘッドライトの回
動開始時期を車高変更手段の作動開始時期に同期させる
ことを特徴とする。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載の発明の構成に加えて、光軸変更手段は、入力部材
への一方向入力に応じてヘッドライトを低車高対応位置
から高車高対応位置に回動させることを可能としてヘッ
ドライトに連結される作動機構と、牽引力を前記一方向
入力として入力部材に作用させる方向で該入力部材に連
結される第1伝動ケーブルと、低車高から高車高への車
高変更手段の作動に応じて牽引される方向で車高変更手
段に連結される第2伝動ケーブルと、第2伝動ケーブル
が所定ストロークだけ牽引されるまでは第2伝動ケーブ
ルから第1伝動ケーブルへの牽引力の伝達を抑制して第
1および第2伝動ケーブル間に設けられるストローク吸
収機構とを備えることを特徴とする。
【0009】さらに請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明の構成に加えて、車体フレーム側の支持部材と
ヘッドライトとの間に、該ヘッドライトを低車高対応位
置側に付勢する戻しばねが設けられることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】上記請求項1記載の発明の構成によれば、車高
変更手段により車高を変化させるときには、車高変更手
段の作動に応じて光軸変更手段がヘッドライトを低車高
対応位置および高車高対応位置間で回動させることによ
り、車高の変化にかかわらずヘッドライトの光軸を適正
に調整可能となる。
【0011】また請求項2記載の発明の構成によれば、
光軸変更手段は車高変更手段に連動してヘッドライトを
回動せしめるものであるので、光軸変更手段および車高
変更手段のアクチュエータを共通化して部品点数を低減
することができる。
【0012】請求項3記載の発明の構成によれば、車高
変更手段に同期してヘッドライトの光軸を変化させるの
では低車高から高車高への変化時には車高が高車高とな
らないうちにヘッドライトが高車高対応位置に変化する
おそれがあるのに対し、ヘッドライトの回動開始を車高
変更手段の作動開始よりも遅らせることにより車高が高
車高とならないうちにヘッドライトが高車高対応位置と
なることを防止することができ、また高車高から低車高
への変化時には光軸が下向き側となるようにヘッドライ
トを回動させるので、このときには、光軸変更手段がヘ
ッドライトをその回動開始時期が車高変更手段の作動開
始時期に同期するようにして回動せしめることによりヘ
ッドライトを低車高対応位置側に直ちに回動させること
ができる。
【0013】請求項4記載の発明の構成によれば、車高
変更手段の作動力が第1および第2伝動ケーブルを介し
て作動機構に伝達され、その作動機構によりヘッドライ
トが回動せしめられるものであり、光軸変更手段および
車高変更手段のアクチュエータを共通化することにより
部品点数の低減が可能であり、しかもストローク吸収機
構の働きによりヘッドライトの低車高対応位置から高車
高対応位置への回動開始を車高変更手段の作動開始より
も遅らせて、車高が高車高とならないうちにヘッドライ
トが高車高対応位置となることを防止することができ
る。
【0014】さらに請求項5記載の発明の構成によれ
ば、第1あるいは第2伝動ケーブルの断線等により光軸
変更手段の作動不良が生じてもヘッドライトを低車高対
応位置側に回動せしめることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0016】図1ないし図12は本発明の一実施例を示
すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は高車
高状態での図1の要部拡大縦断側面図、図3は低車高状
態での図2に対応する縦断側面図、図4は図3の4−4
線に沿う断面図、図5は駆動部の縦断側面図、図6は図
5の6−6線拡大断面図、図7は図4の7−7線拡大断
面図、図8は図4の8−8線拡大断面図、図9はヘッド
ライトの取付部付近の縦断側面図、図10は図9の10
−10線に沿う断面図、図11はヘッドライトが高車高
対応位置にある状態でのストローク吸収機構の縦断面
図、図12はヘッドライトが低車高対応位置にある状態
でのストローク吸収機構の縦断面図である。
【0017】先ず図1において、自動二輪車における車
体フレーム15の前部には前輪懸架装置16を介して前
輪WF が懸架される。また車体フレーム15の後部に
は、エンジンおよび変速機を含むパワーユニット17、
燃料タンク18およびシート19等が搭載されるととも
に後輪懸架装置20を介して後輪WR が懸架され、パワ
ーユニット17からの動力が無端状のチェーン等を含む
動力伝達手段21を介して後輪WR に伝達される。
【0018】図2および図3を併せて参照して、後輪懸
架装置20は、前端部がピボット軸22により車体フレ
ーム15に揺動可能に支承されるとともに後端部には後
輪W R が回転自在に支承されるスイングアーム23と、
車体フレーム15およびスイングアーム23の下部間に
設けられるリンク機構24と、車体フレーム15および
リンク機構24間に設けられるクッションユニット25
とを備える。
【0019】リンク機構24は、一端部が連結軸26に
よって上下揺動可能にして車体フレーム15に連結され
る第1リンクアーム27と、第1リンクアーム27の他
端部に連結軸28を介して一端部が回動可能に連結され
るとともに他端部がスイングアーム23の下部に連結軸
29を介して回動可能に連結される第2リンクアーム3
0とで構成され、各連結軸26,28,29の軸線はピ
ボット軸22に平行である。また第1および第2リンク
アーム27,30を連結する連結軸28の軸線からずれ
た位置で第2リンクアーム30には、連結軸28と平行
な軸線を有する回動軸31がその軸線まわりの角変位を
可能として支承される。さらにクッションユニット25
は、上端が車体フレーム15に連結される油圧ダンパ3
2と、該油圧ダンパ32の上下両端間に設けられるコイ
ルばね33とで構成されるものであり、前記回動軸31
に一端部が固定されるクッションリンクアーム34の他
端部が、回動軸31と平行な軸線を有する連結軸35を
介して油圧ダンパ32の下端に回動可能に連結される。
【0020】図4を併せて参照して、車体フレーム15
の下端部に設けられたブラケット15aには連結軸26
が固定されており、該連結軸26と第1リンクアーム2
7との間に軸受36が介装される。また第2リンクアー
ム30の一端部は二叉に分岐するように形成されてお
り、この第2リンクアーム30の一端部には連結軸28
が固定され、第1リンクアーム27の他端部および連結
軸28間に軸受37が介装される。さらにスイングアー
ム23の下部に設けられたブラケット23aには連結軸
29が固定されており、該連結軸29と第2リンクアー
ム30の他端部との間に軸受38が介装される。
【0021】回動軸31は、第2リンクアーム30の二
叉分岐部に角変位可能に支承されるものであり、該回動
軸31の両端部および第2リンクアーム30間には軸受
39,40がそれぞれ介装される。而してクッションリ
ンクアーム34の一端部は、両軸受39,40間で回動
軸31の中間部にセレーション41によって固定され
る。クッションユニット25における油圧ダンパ32の
下端部にはブラケット32aが設けられており、該ブラ
ケット32aに固定された連結軸35とクッションリン
クアーム34の他端部との間に軸受42が介装される。
【0022】回動軸31には車高変更手段44が連結さ
れるものであり、該車高変更手段44は、アクチュエー
タとしてのモータ50を含む駆動部45と、回動軸31
を回動せしめる作動部46と、駆動部45から作動部4
6に動力を伝達する一対の伝動ケーブル47,48とを
備える。
【0023】図5において、駆動部45は、車体フレー
ム15の前部側に固定的に支持されるものであり、車体
フレーム15に固定的に支持されたケース49に固定さ
れる正逆回転自在のモータ50と、ケース49内に収納
される歯車列51と、モータ50の出力軸50aおよび
歯車列51の入力側間に設けられるトルクリミッタ52
と、前記歯車列51の出力側に連結されてケース49内
で該ケース49に回転自在に支承される第1駆動プーリ
53とを備える。
【0024】而してトルクリミッタ52は、外周がモー
タ50の出力軸50aに噛合される複数枚の摩擦板54
…と、それらの摩擦板54…間に重合配置されるととも
に内周が歯車列51の入力側にスプライン係合される複
数枚の摩擦板55…と、隣接配置される摩擦板54…,
55…を相互に摩擦係合させる方向のばね力を発揮する
皿ばね56とを備えるものであり、このトルクリミッタ
52は、モータ50から歯車列51側への駆動力を伝達
するが、歯車列51からモータ50側に過大な荷重が作
用したときには摩擦板54…,55…を相互に滑らせて
モータ50に過大な荷重が作用することを防止する働き
をする。
【0025】図6を併せて参照して、第1駆動プーリ5
3には、一対の伝動ケーブル47,48が相互に逆方向
から巻掛けられ、各伝動ケーブル47,48の一端は第
1駆動プーリ53に係合、固定される。
【0026】図7および図8を併せて参照して、作動部
46は、回動軸31の一端部に設けられる被動歯車57
と、回動軸31と平行な軸線を有する被動軸58と、該
被動軸58の一端部に固定される被動プーリ59と、被
動軸58の他端部に一体に設けられて前記被動歯車57
に噛合する伝動歯車60とを備える。
【0027】第2リンクアーム30には、回動軸31の
一端部を覆うようにしてケース61が結合される。被動
軸58は、該ケース61と第2リンクアーム30とで回
転自在に支承されるものであり、被動軸58とケース6
1および第2リンクアーム30との間に軸受62,63
がそれぞれ介装される。この被動軸58の一端部に設け
られた被動プーリ59には、駆動部45からの動力を伝
達する一対の伝動ケーブル47,48が相互に逆方向に
巻付けられ、両伝動ケーブル47,48の他端は被動プ
ーリ59に係合、固定される。
【0028】ところで、高車高位置にあるときのリンク
機構24の作動安定化を図るために、クッションリンク
アーム34には、該クッションリンクアーム34が高車
高位置となったときに第2リンクアーム30に当接して
クッションリンクアーム34および第2リンクアーム3
0の相対姿勢を一定に保持するストッパ34a(図2参
照)が設けられる。また低車高位置にあるときのリンク
機構24の作動安定化を図るために、第2リンクアーム
30には、クッションリンクアーム34が第1リンクア
ーム27側に近接した低車高位置となったときに該クッ
ションリンクアーム34に当接してクッションリンクア
ーム34および第2リンクアーム30の相対姿勢を一定
に保持する規制部30a(図3参照)が設けられる。
【0029】さらに回動軸31の他端部には、第2リン
クアーム30に配設されたロータリーエンコーダ64が
連結されており、回動軸31の角変位量すなわちクッシ
ョンリンクアーム34の作動量が該ロータリーエンコー
ダ64で検出される。
【0030】このような車高変更手段44によると、モ
ータ50の作動により、回動軸31すなわちクッション
リンクアーム34を、図2で示すように後方側に回動さ
せてクッションリンクアーム34およびクッションユニ
ット25の連結部すなわち連結軸35を第1リンクアー
ム27から離反させた高車高位置と、図3および図4で
示すようにクッションリンクアーム34を前方側に回動
させて前記連結軸35を第1リンクアーム27に近接さ
せた低車高位置との間で回動させることができる。而し
て、回動軸31すなわちクッションリンクアーム34を
高車高位置および低車高位置間で回動せしめることによ
り、リンク機構24へのクッションユニット25からの
作用点のピボット軸22からの長さすなわちレバー比が
変更され、それに応じて車体フレーム15すなわちシー
ト19は、図1の実線で示す高車高位置と図1の鎖線で
示す低車高位置との間で車高を変化させることになる。
【0031】しかも後輪WR 側からの荷重がモータ50
に常時作用することがないことから、モータ50に大荷
重に耐える強度を持たせる必要がなく、モータ50の小
型化および重量低減を図ることができる。
【0032】また回動軸31が低車高位置に回動した状
態でもクッションユニット25がクッションリンクアー
ム34を介して第2リンクアーム30側に連結されてい
ることにより、スイングアーム23の上、下揺動量に対
するクッションユニット25の上下ストロークの比を比
較的大きくすることが可能であり、低車高状態での走破
性を向上することができる。
【0033】さらに、低車高位置とした状態で自動二輪
車から運転者が降車する等により車体フレーム15にか
かる荷重が減小したときには、クッションユニット25
の伸長作動に伴ってクッションリンクアーム34が第1
リンクアーム27側に回動作動しようとするが、クッシ
ョンユニット25の伸長作動に伴なうクッションリンク
アーム34の第1リンクアーム27側への回動動作を規
制すべくクッションリンクアーム34に当接可能な規制
部30aが第2リンクアーム30に設けられており、ク
ッションユニット25の反力によってクッションリンク
アーム34および第2リンクアーム30が固定されてリ
ンク機構24のリンク形状が低車高位置で安定し、した
がってシート19が上昇することを防止することができ
る。
【0034】しかもモータ50および回動軸31間の動
力伝達機構にトルクリミッタ52が介設されていること
により、路面から作用する過大な荷重がモータ50に作
用することを防止することができ、路面からの過大入力
によってモータ50およびモータ駆動系が破損すること
を防止することができる。
【0035】図9を併せて参照して、車体フレーム15
の前端部には合成樹脂から成るカウリング68が取付ら
れており、該カウリング68の前部に設けられた開口部
68aに臨むようにしてヘッドライト65がカウリング
68内に配設される。而してヘッドライト65の上部に
は支軸69が固着されており、開口部68aの上方でカ
ウリング68の内面に突設された支持部70の先端に固
着される支持板71で支軸69が回動可能に固着され
る。これにより、ヘッドライト65は、高車高状態とな
っているときに光軸が水平線より上向きとならないよう
にして高車高状態に対応させた高車高対応位置(実線で
示す位置)と、光軸を高車高対応位置での向きよりも下
向きとして低車高に対応させた低車高対応位置(鎖線で
示す位置)との間で回動可能である。
【0036】このヘッドライト65の下部には、車高変
更手段44の作動に応じてヘッドライト65を回動せし
めるための光軸変更手段72が連結される。該光軸変更
手段72は、車体フレーム15側の支持部材73および
ヘッドライト65間に設けられる戻しばね74と、ヘッ
ドライト65の下部に連結される作動機構としてのリン
ク機構75と、該リンク機構75に一端が連結される第
1伝動ケーブル76と、第1伝動ケーブル76の他端に
連結されるストローク吸収機構77(図1参照)と、該
ストローク吸収機構77に一端が連結される第2伝動ケ
ーブル78(図1、図5および図6参照)と、図5およ
び図6で示すように第2伝動ケーブル78の他端が巻掛
け、連結される第2駆動プーリ79とを備える。しかも
第2駆動プーリ79は、図5で示すように、車高変更手
段44におけるモータ50にトルクリミッタ52および
歯車列51を介して連結される第1駆動プーリ53に一
体に設けられるものであり、光軸変更手段72は、モー
タ50を車高変更手段44と共通にして、車高変更手段
44およびヘッドライト65間に設けられる。
【0037】カウリング68には、その前面側からの回
転操作を可能としてねじ軸80が支承される。また支持
部材73は、ねじ軸80が螺合される規制板部73a
と、ねじ軸80が遊通、挿通される受板部73bとを両
側に有して略U字状に形成される。
【0038】リンク機構75は、ヘッドライト65の下
部に基端部が固着されるリンクアーム81と、該リンク
アーム81の先端部に連結軸83を介して一端が連結さ
れる入力部材としてのレバー82とを備え、該レバー8
2の中間部は、カウリング68の内面側に固着されたブ
ラケット85に枢軸84を介して回動可能に支承され
る。
【0039】リンクアーム81の先端側には、支持部材
73の規制板部73aを両側から挟むようにして略U字
状に形成される連結板部81aが設けられており、支持
部材73の規制板部73aおよび受板部73b間で連結
板部81aにはねじ軸80が遊通、挿通される。而して
支持部材73は、リンクアーム81の連結板部81aで
挟まれることによりねじ軸80の軸線まわりに回転する
ことが阻止されており、ねじ軸80の回転操作により該
ねじ軸80の軸線に沿う支持部材73の位置を調整する
ことができ、調整後の支持部材73の位置を保持するた
めに支持部材73の受板部73bおよびカウリング68
間にはねじ軸80を囲繞するコイル状のばね86が縮設
される。
【0040】戻しばね74は、ねじ軸80を囲繞するコ
イル状にして、支持部材73の受板部73bとリンクア
ーム81の連結板部81aとの間に縮設される。而して
リンク機構75は、レバー82への一方向入力により戻
しばね74のばね力に抗してリンクアーム81の連結板
部81aを支持部材73の規制板部73aから離反させ
てヘッドライト65を高車高対応位置(実線で示す位
置)とする状態と、戻しばね74のばね力により前記連
結板部81aが前記規制板部73aで規制されるまでヘ
ッドライト65を回動させて低車高対応位置(鎖線で示
す位置)とする状態との間で作動する。
【0041】第1および第2伝動ケーブル76,78
は、アウターケーブル76a,78aにインナーケーブ
ル76b,78bが移動自在に挿通されて成るプッシュ
・プルケーブルであり、第1伝動ケーブル76における
アウターケーブル76aの一端はブラケット85に締着
される固定部材87で該ブラケット85に固定され、ア
ウターケーブル76aの一端から突出したインナーケー
ブル76bの一端がリンク機構75におけるレバー82
の他端に連結される。これにより第1伝動ケーブル76
に牽引力が作用したときにリンク機構75は戻しばね7
4のばね力に抗してヘッドライト65を高車高対応位置
側に回動すべく作動し、第1伝動ケーブル76に作用す
る牽引力が緩和されたときには戻しばね74のばね力に
よりリンク機構75はヘッドライト65を低車高対応位
置側に回動すべく作動することになる。
【0042】図11において、ストローク吸収機構77
は、車体フレーム15に固定されるケーシング89と、
該ケーシング89内に摺動可能に嵌合されるスライダ9
0と、スライダ90内に摺動可能に嵌合される移動駒9
1および規制駒93と、移動駒91および規制駒93間
に縮設される第1ばね94と、規制駒93およびスライ
ダ90間に縮設される第2ばね95とを備える。
【0043】ケーシング89は二部材を相互に結合して
構成されるものであり、該ケーシング89内には、横断
面形状を矩形として両端を閉じた摺動孔96が形成され
る。而してケーシング89の一端部には第1伝動ケーブ
ル76におけるアウターケーブル76aの他端部が嵌
合、係合される。
【0044】スライダ90は、その一端側(図11の上
端側)から順に連なる第1ないし第3孔97,98,9
9を有した矩形の枠状に形成されるものであり、第2孔
98は第1孔97との間に第1段部100を形成して第
1孔97よりも幅広に形成され、第3孔99は、第2孔
98との間に第2段部101を形成して第2孔98より
も幅広に形成される。而してスライダ90は、その両側
開放端をケーシング89で閉じるようにして摺動孔96
に摺動可能に嵌合される。しかも第1伝動ケーブル76
におけるインナーケーブル76bの一端は、アウターケ
ーブル76aの一端およびケーシング89の一端を移動
自在に貫通し、スライダ90の一端に係合、連結され、
スライダ90のケーシング89内での許容移動量は、ス
ライダ90の移動に応じたリンク機構75の作動により
ヘッドライト65が高車高対応位置および低車高対応位
置間で回動し得る値に対応して設定される。
【0045】スライダ90の第2孔98には、その一端
が第1段部100に当接することによりスライダ90の
一端側への移動を規制される移動駒91が摺動可能に嵌
合される。また移動駒91および規制駒93間に縮設さ
れる第1ばね94のばね特性は、移動駒91および規制
駒93が相互に当接した状態で発揮される最大ばね力が
戻しばね74のばね力以下となるように設定される。
【0046】規制駒93は、その一端が第2段部101
に当接することによりスライダ90の一端側への移動を
規制されるようにして第3孔99に摺動可能に嵌合さ
れ、この規制駒93の一端には移動駒91の他端が当接
可能である。さらに規制駒93とスライダ90の他端と
の間に縮設される第2ばね95のセット荷重は、戻しば
ね74のばね力よりも大きく設定される。
【0047】ケーシング89の他端部には第2伝動ケー
ブル78におけるアウターケーブル78aの一端部が嵌
合、係合される。また第2伝動ケーブル78におけるイ
ンナーケーブル78bの一端部は、ケーシング89の他
端部、アウターケーブル78aの一端部、スライダ90
の他端部、規制駒93および移動駒91を移動自在に貫
通し、移動駒91の一端に係合、連結される。
【0048】図5および図6に注目して、第2伝動ケー
ブル78におけるアウターケーブル78aの他端部は、
車高変更手段44における駆動部45のケース49に固
定される。またインナーケーブル78bの他端部は、ア
ウターケーブル78aの他端部およびケース49を移動
自在に貫通し、車高変更手段44が低車高から高車高に
車高を変化させるように作動する際のモータ50の回転
作動に応じて牽引力が作用する方向で第2駆動プーリ7
9に巻掛け、連結される。
【0049】次にこの実施例の作用について説明する
と、自動二輪車が高車高であるときに、ストローク吸収
機構77では、図11で示すように第2伝動ケーブル7
8に牽引力が作用していることに伴って移動駒91は第
2ばね94を圧縮して規制駒93に当接した状態に在
り、規制駒93は第2段部101にほぼ当接した位置に
在る。
【0050】このような高車高での走行途中に、車高変
更手段44により高車高から低車高へと車高を変化させ
ると、モータ50の作動に応じて第2伝動ケーブル78
に作用している牽引力が緩和される。而してストローク
吸収機構77では、スライダ90に連結されている第1
伝動ケーブル76には第1ばね94のばね力よりも大き
な戻しばね74のばね力が牽引方向に作用しているの
で、図12で示すように、スライダ90がモータ50の
作動開始に同期してケーシング89の一端側に作動し始
め、車高変更手段44の作動に応じて直ちにヘッドライ
ト65が高車高対応位置から低車高対応位置へと回動作
動する。すなわち車高変更手段44の作動に直ちに往動
してヘッドライト65が回動せしめられることになり、
車高変更過程でヘッドライト65が高車高対応位置に留
まることはない。
【0051】次いで、低車高での走行途中に、車高変更
手段44により低車高から高車高へと車高を変化させる
と、モータ50の作動に応じて第2伝動ケーブル78に
牽引力が作用する。而してストローク吸収機構77で
は、移動駒91および規制駒93間に設けられている第
1ばね94のばね力が戻しばね74のばね力よりも小さ
いので、第2伝動ケーブル78への牽引力の作用に応じ
て移動駒91は第2ばね94を圧縮しつつ規制駒93側
に移動する。而して移動駒91が規制駒93に当接する
まではスライダ90がケーシング89内をその一端側か
ら他端側に移動することはなく、したがってリンク機構
75も作動を停止したままであり、ヘッドライト65は
低車高対応位置に留まる。すなわち車高変更手段44の
低車高から高車高への作動開始から所定時間は、ヘッド
ライト65は低車高対応位置に留まったままである。
【0052】移動駒91が規制駒93に当接すると、第
2ばね95のセット荷重が戻しばね74のばね力よりも
大きいことから、スライダ90がケーシング89内をそ
の一端側から他端側に移動し、第1伝動ケーブル76に
牽引力が作用するのに応じてリンク機構74が作動し、
ヘッドライト65が低車高対応位置から高車高対応位置
へと回動することになる。すなわちストローク吸収機構
77は、第2伝動ケーブル78が所定ストロークだけ牽
引されるまでは第2伝動ケーブル78から第1伝動ケー
ブル76への牽引力の伝達を抑制する働きをする。
【0053】このように、車高変更手段44により車高
を低車高から高車高に変化させるときには、車高変更手
段44の作動に応じて光軸変更手段72が作動するが、
ヘッドライト65の回動開始がストローク吸収機構77
の働きにより車高変更手段44の作動開始よりも遅れる
ことになり、車高が高車高とならないうちにヘッドライ
ト65が高車高対応位置に回動してしまうことがない。
【0054】ところで、ヘッドライト65が高車高対応
位置に達してからもなおモータ50の作動が持続して第
2伝動ケーブル78に牽引力が作用するときにはストロ
ーク吸収機構77において第2ばね95が圧縮され、リ
ンク機構75に過大な荷重が作用することはない。
【0055】しかも第1および第2伝動ケーブル76,
78の断線等による光軸変更手段72の不調が生じて
も、ヘッドライト65は戻しばね74によって低車高対
応位置側に付勢されているので、ヘッドライト65は低
車高対応位置となり、高車高対応位置に回動することは
ない。
【0056】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0057】たとえば、光軸変更手段において、車高変
更手段44による低車高から高車高への車高変更時にタ
イムラグを生じさせるための機構として、減速カムやギ
ヤを用いることも可能である。
【0058】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明に従う
装置は、光軸の向きを高車高に対応させた高車高対応位
置ならびに光軸を高車高対応位置での向きよりも下向き
として低車高に対応させた低車高対応位置間での回動が
可能なヘッドライトと、車高変更手段の作動に応じて高
車高対応位置および低車高対応位置間でヘッドライトを
回動し得る光軸変更手段とを含むので、車高変更手段の
作動に応じて光軸変更手段がヘッドライトを低車高対応
位置および高車高対応位置間で回動させることにより、
車高の変化にかかわらずヘッドライトの光軸を適正に調
整することができる。
【0059】また請求項2記載の発明によれば、請求項
1記載の発明の構成に加えて、車高変更手段およびヘッ
ドライト間に、車高変更手段の作動に連動してヘッドラ
イトを回動させる光軸変更手段が設けられるので、光軸
変更手段および車高変更手段のアクチュエータを共通化
して部品点数を低減することができる。
【0060】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の発明の構成に加えて、光軸変更手段は、低
車高対応位置から高車高対応位置へのヘッドライトの回
動開始時期を車高変更手段の作動開始時期よりも遅らせ
るが高車高対応位置から低車高対応位置へのヘッドライ
トの回動開始時期を車高変更手段の作動開始時期に同期
させるので、低車高から高車高への変化時には車高が高
車高となるまではヘッドライトを低車高対応位置に保つ
ことにより車高が高車高とならないうちにヘッドライト
が高車高対応位置に回動することを防止することがで
き、また高車高から低車高への変化時にはヘッドライト
の光軸を直ちに下向き側に回動させることができる。
【0061】請求項4記載の発明によれば、請求項2ま
たは3記載の発明の構成に加えて、光軸変更手段は、入
力部材への一方向入力に応じてヘッドライトを低車高対
応位置から高車高対応位置に回動させることを可能とし
てヘッドライトに連結される作動機構と、牽引力を前記
一方向入力として入力部材に作用させる方向で該入力部
材に連結される第1伝動ケーブルと、低車高から高車高
への車高変更手段の作動に応じて牽引される方向で車高
変更手段に連結される第2伝動ケーブルと、第2伝動ケ
ーブルが所定ストロークだけ牽引されるまでは第2伝動
ケーブルから第1伝動ケーブルへの牽引力の伝達を抑制
して第1および第2伝動ケーブル間に設けられるストロ
ーク吸収機構とを備えるので、光軸変更手段および車高
変更手段のアクチュエータを共通化することにより部品
点数の低減を可能とするとともに、ヘッドライトの低車
高対応位置から高車高対応位置への回動開始を車高変更
手段の作動開始よりも遅らせることにより車高が高車高
とならないうちにヘッドライトが高車高対応位置に回動
してしまうことを防止することができる。
【0062】さらに請求項5記載の発明によれば、請求
項4記載の発明の構成に加えて、車体フレーム側の支持
部材とヘッドライトとの間に、該ヘッドライトを低車高
対応位置側に付勢する戻しばねが設けられるので、光軸
変更手段の作動不良が生じてもヘッドライトを低車高対
応位置側に回動せしめ、車高が高、低いずれの状態とな
ってもヘッドライトが高車高対応位置側に回動すること
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】高車高状態での図1の要部拡大縦断側面図であ
る。
【図3】低車高状態での図2に対応する縦断側面図であ
る。
【図4】図3の4−4線に沿う断面図である。
【図5】駆動部の縦断側面図である。
【図6】図5の6−6線拡大断面図である。
【図7】図4の7−7線拡大断面図である。
【図8】図4の8−8線拡大断面図である。
【図9】ヘッドライトの取付部付近の縦断側面図であ
る。
【図10】図9の10−10線に沿う断面図である。
【図11】ヘッドライトが高車高対応位置にある状態で
のストローク吸収機構の縦断面図である。
【図12】ヘッドライトが低車高対応位置にある状態で
のストローク吸収機構の縦断面図である。
【符号の説明】
15・・・車体フレーム 19・・・シート 44・・・車高変更手段 65・・・ヘッドライト 72・・・光軸変更手段 73・・・支持部材 74・・・戻しばね 75・・・作動機構としてのリンク機構 76・・・第1伝動ケーブル 77・・・ストローク吸収機構 78・・・第2伝動ケーブル 82・・・入力部材としてのレバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 徹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレーム(15)に固設されたシー
    ト(19)の路面からの高さを高、低に変化させ得る車
    高変更手段(44)を備える自動二輪車において、光軸
    の向きを高車高に対応させた高車高対応位置ならびに光
    軸を高車高対応位置での向きよりも下向きとして低車高
    に対応させた低車高対応位置間での回動が可能なヘッド
    ライト(65)と、車高変更手段(44)の作動に応じ
    て高車高対応位置および低車高対応位置間でヘッドライ
    ト(65)を回動し得る光軸変更手段(72)とを含む
    ことを特徴とする自動二輪車におけるヘッドライト光軸
    調整装置。
  2. 【請求項2】 車高変更手段(44)およびヘッドライ
    ト(65)間に、車高変更手段(44)の作動に連動し
    てヘッドライト(65)を回動させる光軸変更手段(7
    2)が設けられることを特徴とする請求項1記載の自動
    二輪車におけるヘッドライト光軸調整装置。
  3. 【請求項3】 光軸変更手段(72)は、低車高対応位
    置から高車高対応位置へのヘッドライト(65)の回動
    開始時期を車高変更手段(44)の作動開始時期よりも
    遅らせるが高車高対応位置から低車高対応位置へのヘッ
    ドライト(65)の回動開始時期を車高変更手段(4
    4)の作動開始時期に同期させることを特徴とする請求
    項1または2記載の自動二輪車におけるヘッドライト光
    軸調整装置。
  4. 【請求項4】 光軸変更手段(72)は、入力部材(8
    2)への一方向入力に応じてヘッドライト(65)を低
    車高対応位置から高車高対応位置に回動させることを可
    能としてヘッドライト(65)に連結される作動機構
    (75)と、牽引力を前記一方向入力として入力部材
    (82)に作用させる方向で該入力部材(82)に連結
    される第1伝動ケーブル(76)と、低車高から高車高
    への車高変更手段(44)の作動に応じて牽引される方
    向で車高変更手段(44)に連結される第2伝動ケーブ
    ル(78)と、第2伝動ケーブル(78)が所定ストロ
    ークだけ牽引されるまでは第2伝動ケーブル(78)か
    ら第1伝動ケーブル(76)への牽引力の伝達を抑制し
    て第1および第2伝動ケーブル(76,78)間に設け
    られるストローク吸収機構(77)とを備えることを特
    徴とする請求項2または3記載の自動二輪車におけるヘ
    ッドライト光軸調整装置。
  5. 【請求項5】 車体フレーム(15)側の支持部材(7
    3)とヘッドライト(65)との間に、該ヘッドライト
    (65)を低車高対応位置側に付勢する戻しばね(7
    4)が設けられることを特徴とする請求項4記載の自動
    二輪車におけるヘッドライト光軸調整装置。
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