JPH09306516A - 溶融炭酸塩型燃料電池 - Google Patents
溶融炭酸塩型燃料電池Info
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- JPH09306516A JPH09306516A JP8120441A JP12044196A JPH09306516A JP H09306516 A JPH09306516 A JP H09306516A JP 8120441 A JP8120441 A JP 8120441A JP 12044196 A JP12044196 A JP 12044196A JP H09306516 A JPH09306516 A JP H09306516A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸化剤電極側の金属部材の腐食を抑制し長寿
命化が図られた溶融炭酸塩型燃料電池を提供すること。 【解決手段】 酸素含有雰囲気に曝され電解質で濡れる
部材がCr含量23%以下のステンレス鋼、電解質が炭
酸リチウム60〜75%を有し炭酸リチウム以外の炭酸
塩の半分以上が炭酸ナトリウムの燃料電池、電解質が炭
酸リチウム60%以下を有し炭酸リチウム以外の炭酸塩
の半分以上が炭酸ナトリウム、酸化剤電極側集電板がC
r含量23%以上のステンレス鋼の燃料電池、酸素含有
雰囲気に曝され電解質で濡れる部材がCr含量23%以
下のステンレス鋼、電解質が炭酸リチウム60%以下を
有し480〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気の酸
素分圧が0.01atm以下の燃料電池、電解質で濡れ
る部材がCr含量23%以下のステンレス鋼、電解質が
炭酸リチウム60%以下を有し480〜570℃で酸化
剤電極が触れる雰囲気の炭酸ガス分圧が0.01atm
以下の燃料電池。
命化が図られた溶融炭酸塩型燃料電池を提供すること。 【解決手段】 酸素含有雰囲気に曝され電解質で濡れる
部材がCr含量23%以下のステンレス鋼、電解質が炭
酸リチウム60〜75%を有し炭酸リチウム以外の炭酸
塩の半分以上が炭酸ナトリウムの燃料電池、電解質が炭
酸リチウム60%以下を有し炭酸リチウム以外の炭酸塩
の半分以上が炭酸ナトリウム、酸化剤電極側集電板がC
r含量23%以上のステンレス鋼の燃料電池、酸素含有
雰囲気に曝され電解質で濡れる部材がCr含量23%以
下のステンレス鋼、電解質が炭酸リチウム60%以下を
有し480〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気の酸
素分圧が0.01atm以下の燃料電池、電解質で濡れ
る部材がCr含量23%以下のステンレス鋼、電解質が
炭酸リチウム60%以下を有し480〜570℃で酸化
剤電極が触れる雰囲気の炭酸ガス分圧が0.01atm
以下の燃料電池。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電装置の一種で
ある溶融炭酸塩型燃料電池に関する。
ある溶融炭酸塩型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融炭酸塩型燃料電池としては、
セパレータの腐食を抑制するために、炭酸リチウム35
〜70モル%および炭酸カリウム25〜55モル%を含
有する混合塩が電解質として用いられた燃料電池が提案
されている(特公平7−54710号公報)。
セパレータの腐食を抑制するために、炭酸リチウム35
〜70モル%および炭酸カリウム25〜55モル%を含
有する混合塩が電解質として用いられた燃料電池が提案
されている(特公平7−54710号公報)。
【0003】しかしながら、前記燃料電池は、その運転
開始時や降温中に、酸化剤電極側の金属部材に腐食が発
生することがあり、その寿命が短くなるという欠点があ
る。
開始時や降温中に、酸化剤電極側の金属部材に腐食が発
生することがあり、その寿命が短くなるという欠点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、運転開始時または降温
中に起きる酸化剤電極側の金属部材の腐食を抑制し、そ
の長寿命化が図られた溶融炭酸塩型燃料電池を提供する
ことを目的とする。
術に鑑みてなされたものであり、運転開始時または降温
中に起きる酸化剤電極側の金属部材の腐食を抑制し、そ
の長寿命化が図られた溶融炭酸塩型燃料電池を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、電解
質マトリクスの上面および下面にそれぞれ燃料電極およ
び酸化剤電極が設けられてなる単セル、前記単セルの燃
料電極上に燃料電極側集電板が設けられ、前記単セルの
酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板が設けられ、電池の
内外を分離するためのウェットシール部が単セルと各セ
パレータ板との間に設けられ、その側面にマニホールド
シール部を介して燃料と酸化剤を供給するためのマニホ
ールドを有する溶融炭酸塩型燃料電池において、運転中
に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質によ
って表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量が
23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マトリ
クスの電解質が炭酸リチウム60〜75モル%を含有
し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸
ナトリウムである混合炭酸塩である溶融炭酸塩型燃料電
池(以下、第1発明という)、第2に、電解質マトリク
スの上面および下面にそれぞれ燃料電極および酸化剤電
極が設けられてなる単セル、前記単セルの燃料電極上に
燃料電極側集電板が設けられ、前記単セルの酸化剤電極
上に酸化剤電極側集電板が設けられ、電池の内外を分離
するためのウェットシール部が単セルと各セパレータ板
との間に設けられ、その側面にマニホールドシール部を
介して燃料と酸化剤を供給するためのマニホールドを有
する溶融炭酸塩型燃料電池において、電解質マトリクス
の電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有し、炭酸
リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸ナトリウ
ムである混合炭酸塩であり、酸化剤電極側集電板がクロ
ム含量が23重量%以上であるステンレス鋼である溶融
炭酸塩型燃料電池(以下、第2発明という)、第3に、
電解質マトリクスの上面および下面にそれぞれ燃料電極
および酸化剤電極が設けられてなる単セル、前記単セル
の燃料電極上に燃料電極側集電板が設けられ、前記単セ
ルの酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板が設けられ、電
池の内外を分離するためのウェットシール部が単セルと
各セパレータ板との間に設けられ、その側面にマニホー
ルドシール部を介して燃料と酸化剤を供給するためのマ
ニホールドを有する溶融炭酸塩型燃料電池において、運
転中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質
によって表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含
量が23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マ
トリクスの電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有
した混合炭酸塩からなり、電池温度480〜570℃で
酸化剤電極が触れる雰囲気中の酸素分圧が0.01at
m以下である溶融炭酸塩型燃料電池(以下、第3発明と
いう)、ならびに第4に、電解質マトリクスの上面およ
び下面にそれぞれ燃料電極および酸化剤電極が設けられ
てなる単セル、前記単セルの燃料電極上に燃料電極側集
電板が設けられ、前記単セルの酸化剤電極上に酸化剤電
極側集電板が設けられ、電池の内外を分離するためのウ
ェットシール部が単セルと各セパレータ板との間に設け
られ、その側面にマニホールドシール部を介して燃料と
酸化剤を供給するためのマニホールドを有する溶融炭酸
塩型燃料電池において、溶融した電解質によって表面が
濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量が23重量%
以下のステンレス鋼からなり、電解質マトリクスの電解
質が炭酸リチウム60モル%以下を含有した混合炭酸塩
からなり、電池温度480〜570℃で酸化剤電極が触
れる雰囲気中の炭酸ガス分圧が0.01atm以下であ
る溶融炭酸塩型燃料電池(以下、第4発明という)に関
する。
質マトリクスの上面および下面にそれぞれ燃料電極およ
び酸化剤電極が設けられてなる単セル、前記単セルの燃
料電極上に燃料電極側集電板が設けられ、前記単セルの
酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板が設けられ、電池の
内外を分離するためのウェットシール部が単セルと各セ
パレータ板との間に設けられ、その側面にマニホールド
シール部を介して燃料と酸化剤を供給するためのマニホ
ールドを有する溶融炭酸塩型燃料電池において、運転中
に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質によ
って表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量が
23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マトリ
クスの電解質が炭酸リチウム60〜75モル%を含有
し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸
ナトリウムである混合炭酸塩である溶融炭酸塩型燃料電
池(以下、第1発明という)、第2に、電解質マトリク
スの上面および下面にそれぞれ燃料電極および酸化剤電
極が設けられてなる単セル、前記単セルの燃料電極上に
燃料電極側集電板が設けられ、前記単セルの酸化剤電極
上に酸化剤電極側集電板が設けられ、電池の内外を分離
するためのウェットシール部が単セルと各セパレータ板
との間に設けられ、その側面にマニホールドシール部を
介して燃料と酸化剤を供給するためのマニホールドを有
する溶融炭酸塩型燃料電池において、電解質マトリクス
の電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有し、炭酸
リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸ナトリウ
ムである混合炭酸塩であり、酸化剤電極側集電板がクロ
ム含量が23重量%以上であるステンレス鋼である溶融
炭酸塩型燃料電池(以下、第2発明という)、第3に、
電解質マトリクスの上面および下面にそれぞれ燃料電極
および酸化剤電極が設けられてなる単セル、前記単セル
の燃料電極上に燃料電極側集電板が設けられ、前記単セ
ルの酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板が設けられ、電
池の内外を分離するためのウェットシール部が単セルと
各セパレータ板との間に設けられ、その側面にマニホー
ルドシール部を介して燃料と酸化剤を供給するためのマ
ニホールドを有する溶融炭酸塩型燃料電池において、運
転中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質
によって表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含
量が23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マ
トリクスの電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有
した混合炭酸塩からなり、電池温度480〜570℃で
酸化剤電極が触れる雰囲気中の酸素分圧が0.01at
m以下である溶融炭酸塩型燃料電池(以下、第3発明と
いう)、ならびに第4に、電解質マトリクスの上面およ
び下面にそれぞれ燃料電極および酸化剤電極が設けられ
てなる単セル、前記単セルの燃料電極上に燃料電極側集
電板が設けられ、前記単セルの酸化剤電極上に酸化剤電
極側集電板が設けられ、電池の内外を分離するためのウ
ェットシール部が単セルと各セパレータ板との間に設け
られ、その側面にマニホールドシール部を介して燃料と
酸化剤を供給するためのマニホールドを有する溶融炭酸
塩型燃料電池において、溶融した電解質によって表面が
濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量が23重量%
以下のステンレス鋼からなり、電解質マトリクスの電解
質が炭酸リチウム60モル%以下を含有した混合炭酸塩
からなり、電池温度480〜570℃で酸化剤電極が触
れる雰囲気中の炭酸ガス分圧が0.01atm以下であ
る溶融炭酸塩型燃料電池(以下、第4発明という)に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の溶融炭酸塩型燃
料電池の一実施態様を示す要部斜視図である。
料電池の一実施態様を示す要部斜視図である。
【0007】図1において、電解質マトリクス1の上面
および下面にそれぞれ燃料電極2および酸化剤電極3が
設けられ、単セル4が構成されている。
および下面にそれぞれ燃料電極2および酸化剤電極3が
設けられ、単セル4が構成されている。
【0008】単セル4の燃料電極2上に燃料電極側集電
板5が設けられている。
板5が設けられている。
【0009】図1に示された燃料電極側集電板5は、燃
料電極側穴あき板6および燃料電極側コルゲート板7で
構成されている。しかしながら、本発明においては、燃
料電極側集電板5は、燃料電極側穴あき板6のみで構成
されていてもよく、また燃料電極側コルゲート板7のみ
で構成されていてもよい。
料電極側穴あき板6および燃料電極側コルゲート板7で
構成されている。しかしながら、本発明においては、燃
料電極側集電板5は、燃料電極側穴あき板6のみで構成
されていてもよく、また燃料電極側コルゲート板7のみ
で構成されていてもよい。
【0010】また、単セル4の酸化剤電極3上に酸化剤
電極側集電板8が設けられている。
電極側集電板8が設けられている。
【0011】図1に示された酸化剤電極側集電板8は、
酸化剤電極側穴あき板9および酸化剤電極側コルゲート
板10で構成されている。しかしながら、本発明におい
ては、酸化剤電極側集電板8は、酸化剤電極側穴あき板
9のみで構成されていてもよく、また酸化剤電極側コル
ゲート板10のみで構成されていてもよい。
酸化剤電極側穴あき板9および酸化剤電極側コルゲート
板10で構成されている。しかしながら、本発明におい
ては、酸化剤電極側集電板8は、酸化剤電極側穴あき板
9のみで構成されていてもよく、また酸化剤電極側コル
ゲート板10のみで構成されていてもよい。
【0012】単セル4と各セパレータ板11との間に
は、電池の内外を分離するウェットシール部13が設け
られている。また、側面には、網かけ部で示されるマニ
ホールドシール部14を介して燃料と酸化剤を供給する
ためのマニホールド12a、12bが設けられている。
は、電池の内外を分離するウェットシール部13が設け
られている。また、側面には、網かけ部で示されるマニ
ホールドシール部14を介して燃料と酸化剤を供給する
ためのマニホールド12a、12bが設けられている。
【0013】第1〜4発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、
基本的には、図1に示された構造を有するものである。
基本的には、図1に示された構造を有するものである。
【0014】以下、第1〜4発明の溶融炭酸塩型燃料電
池について説明する。
池について説明する。
【0015】第1発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、運転
中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質に
よって表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量
が23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マト
リクスの電解質が炭酸リチウム60〜75モル%を含有
し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸
ナトリウムである混合炭酸塩である。
中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質に
よって表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量
が23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マト
リクスの電解質が炭酸リチウム60〜75モル%を含有
し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸
ナトリウムである混合炭酸塩である。
【0016】前記運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材として
は、たとえば酸化剤電極側集電板(酸化剤電極側穴あき
板、酸化剤電極側コルゲート板)、セパレータ板などが
あげられる。とくに酸化剤電極側集電板が、クロム含量
が23重量%以下のステンレス鋼からなるばあい、さら
に酸化剤電極側集電板と酸化剤電極との間の接触抵抗が
低くなる。
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材として
は、たとえば酸化剤電極側集電板(酸化剤電極側穴あき
板、酸化剤電極側コルゲート板)、セパレータ板などが
あげられる。とくに酸化剤電極側集電板が、クロム含量
が23重量%以下のステンレス鋼からなるばあい、さら
に酸化剤電極側集電板と酸化剤電極との間の接触抵抗が
低くなる。
【0017】また、前記クロム含量が23重量%以下の
ステンレス鋼の代表例としては、たとえばSUS316
L、SUS304などがあげられる。
ステンレス鋼の代表例としては、たとえばSUS316
L、SUS304などがあげられる。
【0018】また、前記炭酸リチウム以外の炭酸塩に
は、炭酸ナトリウムが50モル%以上含有されるが、そ
の他の炭酸塩として、たとえば炭酸カリウム、炭酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなどがあげ
られる。
は、炭酸ナトリウムが50モル%以上含有されるが、そ
の他の炭酸塩として、たとえば炭酸カリウム、炭酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなどがあげ
られる。
【0019】第1発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、従来
の溶融炭酸塩型燃料電池(電解質:炭酸リチウム62モ
ル%および炭酸カリウム38モル%を含有する混合炭酸
塩)と比較して、運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材の少なく
とも1つが、クロム含量が23重量%以下のステンレス
鋼からなり、電解質マトリクスの電解質として炭酸リチ
ウム60〜75モル%を含有し、炭酸リチウム以外の炭
酸塩の50モル%以上が炭酸ナトリウムである混合炭酸
塩が用いられているので、酸素を含む雰囲気に曝され、
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材での腐食
の発生を防止することができるという、高性能を有す
る。
の溶融炭酸塩型燃料電池(電解質:炭酸リチウム62モ
ル%および炭酸カリウム38モル%を含有する混合炭酸
塩)と比較して、運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材の少なく
とも1つが、クロム含量が23重量%以下のステンレス
鋼からなり、電解質マトリクスの電解質として炭酸リチ
ウム60〜75モル%を含有し、炭酸リチウム以外の炭
酸塩の50モル%以上が炭酸ナトリウムである混合炭酸
塩が用いられているので、酸素を含む雰囲気に曝され、
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材での腐食
の発生を防止することができるという、高性能を有す
る。
【0020】第2発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、電解
質マトリクスの電解質が炭酸リチウム60モル%以下を
含有し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が
炭酸ナトリウムである混合炭酸塩であり、酸化剤電極側
集電板がクロム含量が23重量%以上であるステンレス
鋼が用いられたものである。
質マトリクスの電解質が炭酸リチウム60モル%以下を
含有し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が
炭酸ナトリウムである混合炭酸塩であり、酸化剤電極側
集電板がクロム含量が23重量%以上であるステンレス
鋼が用いられたものである。
【0021】前記炭酸リチウム以外の炭酸塩には、炭酸
ナトリウムが50モル%以上含有されるが、その他の炭
酸塩として、たとえば炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭
酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなどがあげられる。
ナトリウムが50モル%以上含有されるが、その他の炭
酸塩として、たとえば炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭
酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなどがあげられる。
【0022】また、酸化剤電極側集電板に用いられるク
ロム含量が23重量%以上のステンレス鋼としては、た
とえばSUS310S、SUS310、SUS446な
どがあげられる。
ロム含量が23重量%以上のステンレス鋼としては、た
とえばSUS310S、SUS310、SUS446な
どがあげられる。
【0023】第2発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、従来
の溶融炭酸塩型燃料電池と比較して、電解質マトリクス
の電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有し、炭酸
リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸ナトリウ
ムである混合炭酸塩であり、酸化剤電極側集電板がクロ
ム含量が23重量%以上であるステンレス鋼であること
により、酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解
質によって表面が濡れる部材での腐食の発生を抑制する
ことができる。
の溶融炭酸塩型燃料電池と比較して、電解質マトリクス
の電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有し、炭酸
リチウム以外の炭酸塩の50モル%以上が炭酸ナトリウ
ムである混合炭酸塩であり、酸化剤電極側集電板がクロ
ム含量が23重量%以上であるステンレス鋼であること
により、酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解
質によって表面が濡れる部材での腐食の発生を抑制する
ことができる。
【0024】第3発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、運転
中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質に
よって表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量
が23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マト
リクスの電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有し
た混合炭酸塩からなり、電池温度480〜570℃で酸
化剤電極が触れる雰囲気中の酸素分圧が0.01atm
以下のものである。
中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した電解質に
よって表面が濡れる部材の少なくとも1つがクロム含量
が23重量%以下のステンレス鋼からなり、電解質マト
リクスの電解質が炭酸リチウム60モル%以下を含有し
た混合炭酸塩からなり、電池温度480〜570℃で酸
化剤電極が触れる雰囲気中の酸素分圧が0.01atm
以下のものである。
【0025】前記運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材として
は、たとえば酸化剤電極側集電板(酸化剤電極側穴あき
板、酸化剤電極側コルゲート板)、セパレータ板などが
あげられる。
かつ溶融した電解質によって表面が濡れる部材として
は、たとえば酸化剤電極側集電板(酸化剤電極側穴あき
板、酸化剤電極側コルゲート板)、セパレータ板などが
あげられる。
【0026】また、前記クロム含量が23重量%以下の
ステンレス鋼としては、たとえばSUS316L、SU
S304などがあげられる。
ステンレス鋼としては、たとえばSUS316L、SU
S304などがあげられる。
【0027】前記混合炭酸塩には、炭酸リチウムが60
モル%以下含有されるが、その他の炭酸塩としては、た
とえば炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸ストロンチウムなどがあげられる。
モル%以下含有されるが、その他の炭酸塩としては、た
とえば炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸ストロンチウムなどがあげられる。
【0028】また、第3発明においては、電池温度48
0〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気中の酸素分圧
が0.01atm以下とされるのは、腐食の発生を抑制
するためである。
0〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気中の酸素分圧
が0.01atm以下とされるのは、腐食の発生を抑制
するためである。
【0029】第3発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、前記
構成を有することにより、従来の溶融炭酸塩型燃料電池
と対比して、酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した
電解質によって表面が濡れる部材での腐食の発生を抑制
することができる。
構成を有することにより、従来の溶融炭酸塩型燃料電池
と対比して、酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した
電解質によって表面が濡れる部材での腐食の発生を抑制
することができる。
【0030】第4発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、溶融
した電解質によって表面が濡れる部材の少なくとも1つ
がクロム含量が23重量%以下のステンレス鋼からな
り、電解質マトリクスの電解質が炭酸リチウム60モル
%以下を含有した混合炭酸塩からなり、電池温度480
〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気中の炭酸ガス分
圧が0.01atm以下のものである。
した電解質によって表面が濡れる部材の少なくとも1つ
がクロム含量が23重量%以下のステンレス鋼からな
り、電解質マトリクスの電解質が炭酸リチウム60モル
%以下を含有した混合炭酸塩からなり、電池温度480
〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気中の炭酸ガス分
圧が0.01atm以下のものである。
【0031】前記溶融した電解質によって表面が濡れる
部材としては、たとえば酸化剤電極側集電板(酸化剤電
極側穴あき板、酸化剤電極側コルゲート板)、セパレー
タ板などがあげられる。
部材としては、たとえば酸化剤電極側集電板(酸化剤電
極側穴あき板、酸化剤電極側コルゲート板)、セパレー
タ板などがあげられる。
【0032】また、前記クロム含量が23重量%以下の
ステンレス鋼としては、たとえばSUS316L、SU
S304などがあげられる。
ステンレス鋼としては、たとえばSUS316L、SU
S304などがあげられる。
【0033】前記混合炭酸塩には、炭酸リチウムが60
モル%以下含有されるが、その他の炭酸塩としては、た
とえば炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸ストロンチウムなどがあげられる。
モル%以下含有されるが、その他の炭酸塩としては、た
とえば炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸ストロンチウムなどがあげられる。
【0034】また、第4発明においては、電池温度48
0〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気中の炭酸ガス
分圧が0.01atm以下とされるのは、腐食の発生を
抑制するためである。
0〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気中の炭酸ガス
分圧が0.01atm以下とされるのは、腐食の発生を
抑制するためである。
【0035】第4発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、前記
構成を有することにより、従来の溶融炭酸塩型燃料電池
と対比して、酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した
電解質によって表面が濡れる部材での腐食の発生を抑制
することができる。
構成を有することにより、従来の溶融炭酸塩型燃料電池
と対比して、酸素を含む雰囲気に曝され、かつ溶融した
電解質によって表面が濡れる部材での腐食の発生を抑制
することができる。
【0036】
【実施例】つぎに、第1〜4発明の溶融炭酸塩型燃料電
池を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発
明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
池を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発
明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0037】[実施例1〜2]第1発明の溶融炭酸塩型
燃料電池を図2にもとづいて説明する。
燃料電池を図2にもとづいて説明する。
【0038】図2は、第1発明の溶融炭酸塩型燃料電池
の一実施態様を示す概略説明図である。
の一実施態様を示す概略説明図である。
【0039】図2において、酸化剤電極3の一方表面上
に電解質マトリクス1が設けられ、他方表面上に酸化剤
電極側穴あき板(SUS316L:クロム含量18〜2
0重量%)9、酸化剤電極側コルゲート板(SUS31
6L)10およびセパレータ板(SUS316L)11
が設けられているものを用いた。
に電解質マトリクス1が設けられ、他方表面上に酸化剤
電極側穴あき板(SUS316L:クロム含量18〜2
0重量%)9、酸化剤電極側コルゲート板(SUS31
6L)10およびセパレータ板(SUS316L)11
が設けられているものを用いた。
【0040】酸化剤電極側集電板(酸化剤電極側穴あき
板9、酸化剤電極側コルゲート板10)およびセパレー
タ板11は、運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、溶融
した電解質により表面が濡れた。電解質マトリクス1の
電解質として、炭酸リチウム60モル%および炭酸ナト
リウム40モル%からなる混合炭酸塩(実施例1)また
は炭酸リチウム70モル%および炭酸ナトリウム30モ
ル%からなる混合炭酸塩(実施例2)を用いた。
板9、酸化剤電極側コルゲート板10)およびセパレー
タ板11は、運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、溶融
した電解質により表面が濡れた。電解質マトリクス1の
電解質として、炭酸リチウム60モル%および炭酸ナト
リウム40モル%からなる混合炭酸塩(実施例1)また
は炭酸リチウム70モル%および炭酸ナトリウム30モ
ル%からなる混合炭酸塩(実施例2)を用いた。
【0041】この燃料電池では、電解質の融解開始温度
(496℃)以上の温度で酸化剤電極側に空気70モル
%と炭酸ガス30モル%とからなる混合ガスを流しなが
ら、20℃/時の昇温速度で燃料電池を650℃にまで
昇温し、運転したが、カソード側部材には異常な腐食が
発生しなかった。
(496℃)以上の温度で酸化剤電極側に空気70モル
%と炭酸ガス30モル%とからなる混合ガスを流しなが
ら、20℃/時の昇温速度で燃料電池を650℃にまで
昇温し、運転したが、カソード側部材には異常な腐食が
発生しなかった。
【0042】また、燃料電池の内部抵抗も従来品(電解
質:炭酸リチウム62モル%および炭酸カリウム38モ
ル%を含有する混合炭酸塩)を示す比較例1の燃料電池
よりも30%程度低かった。比較例1の燃料電池には、
初期の段階では、異常腐食が起きていないが、運転中に
ニッケルの析出による短絡が起き、長期間の運転が不可
能となった。しかも、電池性能の劣化率(電圧の低下)
も14〜15mV/1000時間と実用上充分ではなか
った。
質:炭酸リチウム62モル%および炭酸カリウム38モ
ル%を含有する混合炭酸塩)を示す比較例1の燃料電池
よりも30%程度低かった。比較例1の燃料電池には、
初期の段階では、異常腐食が起きていないが、運転中に
ニッケルの析出による短絡が起き、長期間の運転が不可
能となった。しかも、電池性能の劣化率(電圧の低下)
も14〜15mV/1000時間と実用上充分ではなか
った。
【0043】そこで、近年、酸化剤雰囲気において酸化
ニッケルの溶解度が小さい炭酸リチウムと炭酸ナトリウ
ムの混合炭酸塩を電解質として用いることが試みられる
ようになっている。
ニッケルの溶解度が小さい炭酸リチウムと炭酸ナトリウ
ムの混合炭酸塩を電解質として用いることが試みられる
ようになっている。
【0044】表1に示すように、比較例2では、炭酸リ
チウム53モル%および炭酸ナトリウム47モル%から
なる混合炭酸塩を電解質として比較例1と同じ燃料電池
に用いたため、酸化剤電極側穴あき板に重大な腐食が発
生し、運転不能となる事態が発生した。
チウム53モル%および炭酸ナトリウム47モル%から
なる混合炭酸塩を電解質として比較例1と同じ燃料電池
に用いたため、酸化剤電極側穴あき板に重大な腐食が発
生し、運転不能となる事態が発生した。
【0045】しかしながら、実施例1〜2の燃料電池か
ら明らかなように、炭酸リチウムの含量を60モル%以
上に増加させれば、異常な腐食を防止することができる
ことがわかった。
ら明らかなように、炭酸リチウムの含量を60モル%以
上に増加させれば、異常な腐食を防止することができる
ことがわかった。
【0046】また、炭酸リチウムの含量を高めるほど、
異常な腐食の発生を防止することができることが確認す
ることができたが、炭酸リチウムの含量が75モル%以
上となると、650℃における燃料電池およびスタック
運転時に未溶解の炭酸リチウムが存在した。したがっ
て、このような高含量で炭酸リチウムを含有する混合炭
酸塩を電解質として用いることが困難である。
異常な腐食の発生を防止することができることが確認す
ることができたが、炭酸リチウムの含量が75モル%以
上となると、650℃における燃料電池およびスタック
運転時に未溶解の炭酸リチウムが存在した。したがっ
て、このような高含量で炭酸リチウムを含有する混合炭
酸塩を電解質として用いることが困難である。
【0047】電解質として、炭酸ナトリウムのかわりに
炭酸カリウムを用いたばあいも検討したが、炭酸リチウ
ムの含有量が同じであれば、腐食に対する影響はそれほ
ど変わらないことがわかった。
炭酸カリウムを用いたばあいも検討したが、炭酸リチウ
ムの含有量が同じであれば、腐食に対する影響はそれほ
ど変わらないことがわかった。
【0048】また、比較例3〜4として、酸化剤と直接
接触する酸化剤電極側集電板である酸化剤電極側穴あき
板にクロムを約25重量%含有するSUS310Sを用
いたところ、有害な腐食が発生しなかった。しかしなが
ら、ナトリウムクロメートが酸化剤電極側集電板の表面
に生成し、電解質の消耗がSUS316Lを用いたばあ
いよりも大きいため、電池性能の劣化率が大きくなるこ
とがわかった。
接触する酸化剤電極側集電板である酸化剤電極側穴あき
板にクロムを約25重量%含有するSUS310Sを用
いたところ、有害な腐食が発生しなかった。しかしなが
ら、ナトリウムクロメートが酸化剤電極側集電板の表面
に生成し、電解質の消耗がSUS316Lを用いたばあ
いよりも大きいため、電池性能の劣化率が大きくなるこ
とがわかった。
【0049】また、酸化剤電極側穴あき板に用いられた
ステンレス鋼中のクロムの含量が13重量%よりも小さ
いばあい、運転中に酸化剤電極側穴あき板の腐食速度が
大きくなるので、実用に適さないことがわかった。
ステンレス鋼中のクロムの含量が13重量%よりも小さ
いばあい、運転中に酸化剤電極側穴あき板の腐食速度が
大きくなるので、実用に適さないことがわかった。
【0050】なお、腐食状況、初期特性、劣化の程度
は、以下の方法にしたがって調べた。
は、以下の方法にしたがって調べた。
【0051】酸化剤電極側に空気70モル%(酸素分圧
0.15atm)および炭酸ガス30モル%(ガス分圧
0.3atm)からなる混合ガスを流量50cm3/分
で流しながら昇温速度40℃/時で650℃まで昇温さ
せたのち、同一組成の混合ガスを酸化剤電極に流し、ま
た燃料電極には、空気72モル%、水素ガス18モル%
および水蒸気10モル%からなる混合ガスを流量50c
m3/分で流し、燃料電池の発電試験を行なった。その
結果、電流密度は150mA/cm2、燃料利用率は4
0%、酸素利用率は40%であった。
0.15atm)および炭酸ガス30モル%(ガス分圧
0.3atm)からなる混合ガスを流量50cm3/分
で流しながら昇温速度40℃/時で650℃まで昇温さ
せたのち、同一組成の混合ガスを酸化剤電極に流し、ま
た燃料電極には、空気72モル%、水素ガス18モル%
および水蒸気10モル%からなる混合ガスを流量50c
m3/分で流し、燃料電池の発電試験を行なった。その
結果、電流密度は150mA/cm2、燃料利用率は4
0%、酸素利用率は40%であった。
【0052】また、発電時の電圧が650mVを下回る
まで燃料電池の運転を行なったのち、酸化剤電極に流し
た混合ガスをチッ素ガスに変更し、室温まで冷却した。
つぎにこの燃料電池を分解し、酸化剤電極側の部材を観
察し、以下の評価基準にもとづいて評価した。
まで燃料電池の運転を行なったのち、酸化剤電極に流し
た混合ガスをチッ素ガスに変更し、室温まで冷却した。
つぎにこの燃料電池を分解し、酸化剤電極側の部材を観
察し、以下の評価基準にもとづいて評価した。
【0053】(イ)腐食状況の評価基準 ○:カソード集電板の全面に黒色の緻密な被膜が生成。 △:ほぼカソード集電板の全面が黒色の被膜で覆われて
いるが、一部に被膜の剥離がみられる。 ×:カソード集電板が赤色の多孔質の被膜で覆われてい
る。
いるが、一部に被膜の剥離がみられる。 ×:カソード集電板が赤色の多孔質の被膜で覆われてい
る。
【0054】(ロ)初期特性の評価基準 ○:初期電圧が830mV以上。 △:初期電圧が790mV以上、830mV未満。 ×:初期電圧が790mV未満。
【0055】(ハ)劣化の程度 ○:1000時間あたりの電圧の低下が10mV未満。 △:1000時間あたりの電圧の低下が10mV以上、
20mV未満。 ×:1000時間あたりの電圧の低下が20mV以上。
20mV未満。 ×:1000時間あたりの電圧の低下が20mV以上。
【0056】[実施例3]以下に第2発明の実施例を示
す。
す。
【0057】電解質として炭酸リチウムと炭酸カリウム
とのモル比が53:47である混合炭酸塩を用い、酸化
剤電極側に空気70モル%(酸素分圧0.15atm)
および炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3atm)の
混合ガスを流しながら、室温から昇温速度40℃/時で
650℃まで昇温すると、酸化剤電極側集電板(SUS
316L:クロム含量18〜20重量%)上に異常な腐
食が生じた(比較例2)。
とのモル比が53:47である混合炭酸塩を用い、酸化
剤電極側に空気70モル%(酸素分圧0.15atm)
および炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3atm)の
混合ガスを流しながら、室温から昇温速度40℃/時で
650℃まで昇温すると、酸化剤電極側集電板(SUS
316L:クロム含量18〜20重量%)上に異常な腐
食が生じた(比較例2)。
【0058】これに対して、電解質として炭酸リチウム
と炭酸カリウムとのモル比が53:47である混合炭酸
塩を用い、また酸化剤電極側穴あき集電板(SUS31
0S:クロム含量25重量%)を用いた燃料電池の酸化
剤電極側に空気70モル%(酸素分圧0.15atm)
と炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3atm)とから
なる混合ガスを流しながら、650℃にまで昇温し、異
常な腐食が起きるかどうかを調べた(実施例3)。その
結果、異常な腐食が抑制されることが確認された。
と炭酸カリウムとのモル比が53:47である混合炭酸
塩を用い、また酸化剤電極側穴あき集電板(SUS31
0S:クロム含量25重量%)を用いた燃料電池の酸化
剤電極側に空気70モル%(酸素分圧0.15atm)
と炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3atm)とから
なる混合ガスを流しながら、650℃にまで昇温し、異
常な腐食が起きるかどうかを調べた(実施例3)。その
結果、異常な腐食が抑制されることが確認された。
【0059】前記異常な腐食は、酸化剤電極側集電板の
表面上の電解質量が多いほど加速される傾向が認められ
たため、電極に直接接触している酸化剤電極側集電板に
クロム含量が高い材料を用いることが効果的であること
がわかる。
表面上の電解質量が多いほど加速される傾向が認められ
たため、電極に直接接触している酸化剤電極側集電板に
クロム含量が高い材料を用いることが効果的であること
がわかる。
【0060】表1中の比較例3〜4は、電解質に含まれ
た炭酸リチウムの含量を60モル%または70モル%に
上昇させたばあいである。いずれのばあいにも、異常な
腐食が生じず、また電池性能の劣化率は、炭酸リチウム
の含量が大きくなるほど小さくなる傾向があることが認
められた。
た炭酸リチウムの含量を60モル%または70モル%に
上昇させたばあいである。いずれのばあいにも、異常な
腐食が生じず、また電池性能の劣化率は、炭酸リチウム
の含量が大きくなるほど小さくなる傾向があることが認
められた。
【0061】しかしながら、炭酸リチウムの含量が75
モル%以上になると、650℃における燃料電池および
スタック運転時には、未溶解の炭酸リチウムが存在し
た。したがって、このような高含量で炭酸リチウムを含
有する混合炭酸塩を電解質として用いることが困難であ
る。
モル%以上になると、650℃における燃料電池および
スタック運転時には、未溶解の炭酸リチウムが存在し
た。したがって、このような高含量で炭酸リチウムを含
有する混合炭酸塩を電解質として用いることが困難であ
る。
【0062】[実施例4〜5]以下に第3発明の実施例
を表2に示す。
を表2に示す。
【0063】比較例2では、酸化剤電極側に空気70モ
ル%(酸素分圧0.15atm)および炭酸ガス30モ
ル%(ガス分圧0.3atm)の混合ガスを流しなが
ら、室温から昇温速度40℃/時で650℃にまで昇温
したために異常な腐食が生じた。
ル%(酸素分圧0.15atm)および炭酸ガス30モ
ル%(ガス分圧0.3atm)の混合ガスを流しなが
ら、室温から昇温速度40℃/時で650℃にまで昇温
したために異常な腐食が生じた。
【0064】そこで、炭酸リチウムと炭酸ナトリウムと
のモル比が53:47である電解質をSUS316Lに
塗布し、空気70モル%(酸素分圧0.15atm)お
よび炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3atm)の混
合ガス雰囲気中で、この異常な腐食が起きる温度範囲を
熱重量測定によって調べた。その結果、異常腐食は、電
解質の融解開始温度(496℃)から発生し、570℃
以上の温度では発生しなくなることがわかった。
のモル比が53:47である電解質をSUS316Lに
塗布し、空気70モル%(酸素分圧0.15atm)お
よび炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3atm)の混
合ガス雰囲気中で、この異常な腐食が起きる温度範囲を
熱重量測定によって調べた。その結果、異常腐食は、電
解質の融解開始温度(496℃)から発生し、570℃
以上の温度では発生しなくなることがわかった。
【0065】したがって、実施例4では、電解質の融点
以下の450℃から570℃までの酸化剤電極に供給す
るガス中の酸素を遮断し、炭酸ガス10モル%(ガス分
圧0.1atm)とチッ素ガス90モル%との混合ガス
(酸素分圧0atm)を送り込み、570℃よりも高い
温度でふたたび空気70モル%(酸素分圧0.15at
m)および炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3at
m)からなる混合ガスを吹き込んで燃料電池を650℃
にまで昇温させた。その際の昇温速度は、比較例1と同
様に40℃/時とした。そののち、腐食状況を観察し
た。その結果、異常腐食は、発生しなかった。
以下の450℃から570℃までの酸化剤電極に供給す
るガス中の酸素を遮断し、炭酸ガス10モル%(ガス分
圧0.1atm)とチッ素ガス90モル%との混合ガス
(酸素分圧0atm)を送り込み、570℃よりも高い
温度でふたたび空気70モル%(酸素分圧0.15at
m)および炭酸ガス30モル%(ガス分圧0.3at
m)からなる混合ガスを吹き込んで燃料電池を650℃
にまで昇温させた。その際の昇温速度は、比較例1と同
様に40℃/時とした。そののち、腐食状況を観察し
た。その結果、異常腐食は、発生しなかった。
【0066】実施例3では、酸化剤電極側穴あき板にク
ロム含量が25重量%のSUS310Sを用いれば、腐
食が抑制されることが示されたが、クロム含量が18〜
20重量%のステンレス鋼を用いても、昇温または降温
中のガス雰囲気を調整することによっても酸素を含む雰
囲気に曝され、かつ溶融した電解質によって表面が濡れ
る部材の腐食を抑制することができることがわかった。
ロム含量が25重量%のSUS310Sを用いれば、腐
食が抑制されることが示されたが、クロム含量が18〜
20重量%のステンレス鋼を用いても、昇温または降温
中のガス雰囲気を調整することによっても酸素を含む雰
囲気に曝され、かつ溶融した電解質によって表面が濡れ
る部材の腐食を抑制することができることがわかった。
【0067】さらに、実施例4と同じ条件でSUS31
6Lを酸化剤電極側穴あき板に用いて燃料電池を運転し
たところ、電池性能の劣化率は7〜8mV/1000時
間であり、SUS310Sを用いたばあい(実施例3、
11〜13mV/1000時間)よりも小さくなること
がわかった。
6Lを酸化剤電極側穴あき板に用いて燃料電池を運転し
たところ、電池性能の劣化率は7〜8mV/1000時
間であり、SUS310Sを用いたばあい(実施例3、
11〜13mV/1000時間)よりも小さくなること
がわかった。
【0068】実施例4では、酸素を完全に遮断したが、
酸素分圧が低いほど異常な腐食の発生を遅らせることが
でき、表2中の実施例5に示されるように、酸素分圧が
0.01atmとなる空気5モル%を含む混合ガス雰囲
気中であれば、昇温速度の違いによっては融点以上から
570℃までの間の異常な腐食を実用上問題のない範囲
におさえることができることがわかった。
酸素分圧が低いほど異常な腐食の発生を遅らせることが
でき、表2中の実施例5に示されるように、酸素分圧が
0.01atmとなる空気5モル%を含む混合ガス雰囲
気中であれば、昇温速度の違いによっては融点以上から
570℃までの間の異常な腐食を実用上問題のない範囲
におさえることができることがわかった。
【0069】しかしながら、比較例5に示されるよう
に、酸素分圧が0.02atmとなる空気10モル%を
含む混合ガス雰囲気中では、異常な腐食が発生すること
がわかった。
に、酸素分圧が0.02atmとなる空気10モル%を
含む混合ガス雰囲気中では、異常な腐食が発生すること
がわかった。
【0070】[実施例6〜7]以下に第4発明の実施例
を表2に示す。
を表2に示す。
【0071】実施例4〜5では、昇温過程で酸素分圧を
0.01atm以下にすれば、クロム含量が18〜20
重量%のSUS316Lによっても、異常な腐食の発生
を抑制することができた。
0.01atm以下にすれば、クロム含量が18〜20
重量%のSUS316Lによっても、異常な腐食の発生
を抑制することができた。
【0072】これと同様に、表2中の実施例6に示され
るように、昇温中において異常な腐食が発生する温度領
域である480℃から570℃までのあいだに炭酸ガス
を遮断しても異常腐食を抑制することができることがわ
かった。
るように、昇温中において異常な腐食が発生する温度領
域である480℃から570℃までのあいだに炭酸ガス
を遮断しても異常腐食を抑制することができることがわ
かった。
【0073】実施例7では、ガス分圧が0.01atm
である炭酸ガスを1モル%含む混合ガス雰囲気中であっ
ても、異常な腐食の発生の抑制に効果があることがわか
った。しかしながら、比較例6に示されるように、ガス
分圧が0.05atmである炭酸ガス5モル%を含む混
合ガス雰囲気中で昇温すると異常な腐食が発生すること
がわかった。
である炭酸ガスを1モル%含む混合ガス雰囲気中であっ
ても、異常な腐食の発生の抑制に効果があることがわか
った。しかしながら、比較例6に示されるように、ガス
分圧が0.05atmである炭酸ガス5モル%を含む混
合ガス雰囲気中で昇温すると異常な腐食が発生すること
がわかった。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、第1発明によれ
ば、酸化剤電極側集電板の異常な腐食を抑制することが
できる。
ば、酸化剤電極側集電板の異常な腐食を抑制することが
できる。
【0077】第2発明によれば、酸化剤電極側集電板上
に異常な腐食を発生させずに、電池性能の劣化率10m
V/1000時間未満で安定に運転することができる。
に異常な腐食を発生させずに、電池性能の劣化率10m
V/1000時間未満で安定に運転することができる。
【0078】第3発明によれば、酸化剤電極側集電板上
に異常な腐食を発生させずに燃料電池を安定に運転する
ことができる。
に異常な腐食を発生させずに燃料電池を安定に運転する
ことができる。
【0079】第4発明によれば、酸化剤電極側集電板上
に異常な腐食を発生させずに燃料電池を安定に運転する
ことができる。
に異常な腐食を発生させずに燃料電池を安定に運転する
ことができる。
【図1】 本発明の溶融炭酸塩型燃料電池の一実施態様
を示す要部斜視図である。
を示す要部斜視図である。
【図2】 本発明の実施例1〜2における溶融炭酸塩型
燃料電池の一実施態様を示す概略説明図である。
燃料電池の一実施態様を示す概略説明図である。
1 電解質マトリクス、2 燃料電極、3 酸化剤電
極、4 単セル、5 燃料電極側集電板、8 酸化剤電
極側集電板、11 セパレータ板、12a、12b マ
ニホールド、13 ウェットシール部、14 マニホー
ルドシール部。
極、4 単セル、5 燃料電極側集電板、8 酸化剤電
極側集電板、11 セパレータ板、12a、12b マ
ニホールド、13 ウェットシール部、14 マニホー
ルドシール部。
Claims (5)
- 【請求項1】 電解質マトリクスの上面および下面にそ
れぞれ燃料電極および酸化剤電極が設けられてなる単セ
ル、前記単セルの燃料電極上に燃料電極側集電板が設け
られ、前記単セルの酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板
が設けられ、電池の内外を分離するためのウェットシー
ル部が単セルと各セパレータ板との間に設けられ、その
側面にマニホールドシール部を介して燃料と酸化剤を供
給するためのマニホールドを有する溶融炭酸塩型燃料電
池において、運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ
溶融した電解質によって表面が濡れる部材の少なくとも
1つがクロム含量が23重量%以下のステンレス鋼から
なり、電解質マトリクスの電解質が炭酸リチウム60〜
75モル%を含有し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の50
モル%以上が炭酸ナトリウムである混合炭酸塩である溶
融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項2】 酸化剤電極側集電板が、クロム含量が2
3重量%以下のステンレス鋼からなるものである請求項
1記載の溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項3】 電解質マトリクスの上面および下面にそ
れぞれ燃料電極および酸化剤電極が設けられてなる単セ
ル、前記単セルの燃料電極上に燃料電極側集電板が設け
られ、前記単セルの酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板
が設けられ、電池の内外を分離するためのウェットシー
ル部が単セルと各セパレータ板との間に設けられ、その
側面にマニホールドシール部を介して燃料と酸化剤を供
給するためのマニホールドを有する溶融炭酸塩型燃料電
池において、電解質マトリクスの電解質が炭酸リチウム
60モル%以下を含有し、炭酸リチウム以外の炭酸塩の
50モル%以上が炭酸ナトリウムである混合炭酸塩であ
り、酸化剤電極側集電板がクロム含量が23重量%以上
であるステンレス鋼である溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項4】 電解質マトリクスの上面および下面にそ
れぞれ燃料電極および酸化剤電極が設けられてなる単セ
ル、前記単セルの燃料電極上に燃料電極側集電板が設け
られ、前記単セルの酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板
が設けられ、電池の内外を分離するためのウェットシー
ル部が単セルと各セパレータ板との間に設けられ、その
側面にマニホールドシール部を介して燃料と酸化剤を供
給するためのマニホールドを有する溶融炭酸塩型燃料電
池において、運転中に酸素を含む雰囲気に曝され、かつ
溶融した電解質によって表面が濡れる部材の少なくとも
1つがクロム含量が23重量%以下のステンレス鋼から
なり、電解質マトリクスの電解質が炭酸リチウム60モ
ル%以下を含有した混合炭酸塩からなり、電池温度48
0〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気中の酸素分圧
が0.01atm以下である溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項5】 電解質マトリクスの上面および下面にそ
れぞれ燃料電極および酸化剤電極が設けられてなる単セ
ル、前記単セルの燃料電極上に燃料電極側集電板が設け
られ、前記単セルの酸化剤電極上に酸化剤電極側集電板
が設けられ、電池の内外を分離するためのウェットシー
ル部が単セルと各セパレータ板との間に設けられ、その
側面にマニホールドシール部を介して燃料と酸化剤を供
給するためのマニホールドを有する溶融炭酸塩型燃料電
池において、溶融した電解質によって表面が濡れる部材
の少なくとも1つがクロム含量が23重量%以下のステ
ンレス鋼からなり、電解質マトリクスの電解質が炭酸リ
チウム60モル%以下を含有した混合炭酸塩からなり、
電池温度480〜570℃で酸化剤電極が触れる雰囲気
中の炭酸ガス分圧が0.01atm以下である溶融炭酸
塩型燃料電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8120441A JPH09306516A (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8120441A JPH09306516A (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09306516A true JPH09306516A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=14786290
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8120441A Pending JPH09306516A (ja) | 1996-05-15 | 1996-05-15 | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09306516A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6777968B1 (en) | 1999-10-06 | 2004-08-17 | Tokyo Electron Limted | Probing method and probing apparatus in which steady load is applied to main chuck |
| US7009415B2 (en) | 1999-10-06 | 2006-03-07 | Tokyo Electron Limited | Probing method and probing apparatus |
-
1996
- 1996-05-15 JP JP8120441A patent/JPH09306516A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6777968B1 (en) | 1999-10-06 | 2004-08-17 | Tokyo Electron Limted | Probing method and probing apparatus in which steady load is applied to main chuck |
| US7009415B2 (en) | 1999-10-06 | 2006-03-07 | Tokyo Electron Limited | Probing method and probing apparatus |
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