JPH0931192A - 1,3−ジクロロ−2−プロパノールの含有濃度が通常のガスクロマトグラフで検出されないようなアミノポリアミドエピクロロヒドリン樹脂の製造方法 - Google Patents
1,3−ジクロロ−2−プロパノールの含有濃度が通常のガスクロマトグラフで検出されないようなアミノポリアミドエピクロロヒドリン樹脂の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アミノポリアミドエピクロロヒドリン樹脂中
の1,3-ジクロロ-2- プロパノール濃度を通常のガスクロ
マトグラフでは検出できないレベルまで下げる方法。医
療、美容または食物と接触する用途で用いられる紙の製
造時に湿潤強度添加剤として用いられる毒性物質を含ま
ない水溶性樹脂を得る方法。 【解決手段】 アミノポリアミドとエピクロロヒドリン
との縮合で得られた生成物を連続した2つの活性炭カラ
ムに通す。
の1,3-ジクロロ-2- プロパノール濃度を通常のガスクロ
マトグラフでは検出できないレベルまで下げる方法。医
療、美容または食物と接触する用途で用いられる紙の製
造時に湿潤強度添加剤として用いられる毒性物質を含ま
ない水溶性樹脂を得る方法。 【解決手段】 アミノポリアミドとエピクロロヒドリン
との縮合で得られた生成物を連続した2つの活性炭カラ
ムに通す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙の湿潤強度を改良
するためのアミノポリアミドエピクロロヒドリン(PA
E)型添加物に関するものであり、特に、その環境に対
する影響を小さくするための改良に関するものである。
するためのアミノポリアミドエピクロロヒドリン(PA
E)型添加物に関するものであり、特に、その環境に対
する影響を小さくするための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙の本来の機械的強度は「木材」繊維が
無数に絡み合って生じる。この乾燥強度は紙の乾燥時に
生じる多数の水素結合に起因する。水分を蒸発させる
と、繊維の酸性水素が互いに引き合って水素結合を形成
する。水の存在下では繊維間の水素結合が消失するにつ
れてシート状の紙の機械的強度は急速に低下する。すな
わち水によって繊維自体が弱くなり、次第に繊維網が分
離される。
無数に絡み合って生じる。この乾燥強度は紙の乾燥時に
生じる多数の水素結合に起因する。水分を蒸発させる
と、繊維の酸性水素が互いに引き合って水素結合を形成
する。水の存在下では繊維間の水素結合が消失するにつ
れてシート状の紙の機械的強度は急速に低下する。すな
わち水によって繊維自体が弱くなり、次第に繊維網が分
離される。
【0003】繊維マットレスを強化し、水が繊維の水酸
基に達するのを防ぐための方法は種々提案されている。
特に、アニオン性を有する繊維に熱硬化性樹脂特に、吸
着を容易にするためのカチオン性熱硬化樹脂を添加して
紙の強度を向上させる方法が提案されている。開発され
て現在市販されているのは2つの基本系である。その1
つの系はアミノプラスト樹脂(尿素ホルムアルデヒド樹
脂またはメラミンホルムアルデヒド樹脂)を用いるもの
であり、第2の系は中性媒体中で使用されるポリアミド
−ポリアミン−エピクロロヒドリン(PAE)を用いる
ものである。後者は1960年代に開発され、開発以来広く
用いられており、酸性媒体(pH 4.5〜5)中で使用するア
ミノプラスト樹脂に比べて例えば炭酸カルシウム等のよ
り安価な充填剤を使用することができ、しかも工業設備
の腐食が少ない等の多くの利点がある。さらに、この樹
脂はアミノプラスト樹脂に比べて有毒な元素と考えられ
るホルムアルデヒドを含まないという利点がある。
基に達するのを防ぐための方法は種々提案されている。
特に、アニオン性を有する繊維に熱硬化性樹脂特に、吸
着を容易にするためのカチオン性熱硬化樹脂を添加して
紙の強度を向上させる方法が提案されている。開発され
て現在市販されているのは2つの基本系である。その1
つの系はアミノプラスト樹脂(尿素ホルムアルデヒド樹
脂またはメラミンホルムアルデヒド樹脂)を用いるもの
であり、第2の系は中性媒体中で使用されるポリアミド
−ポリアミン−エピクロロヒドリン(PAE)を用いる
ものである。後者は1960年代に開発され、開発以来広く
用いられており、酸性媒体(pH 4.5〜5)中で使用するア
ミノプラスト樹脂に比べて例えば炭酸カルシウム等のよ
り安価な充填剤を使用することができ、しかも工業設備
の腐食が少ない等の多くの利点がある。さらに、この樹
脂はアミノプラスト樹脂に比べて有毒な元素と考えられ
るホルムアルデヒドを含まないという利点がある。
【0004】しかし、この樹脂PAEは製造時にエピク
ロロヒドリン(EPC)が利用されるため有機塩素化合
物を含む。そのため、活性炭で吸着可能な有機ハロゲン
化物(吸着性有機ハロゲンAOX)の環境への放出を厳
しく制限する法律によって規制されている。AOX(吸
着性有機ハロゲン)は各種規格(DIN 38409、SCA
N−W9:89、ISO9562)に従って水中で定量できる。
ロロヒドリン(EPC)が利用されるため有機塩素化合
物を含む。そのため、活性炭で吸着可能な有機ハロゲン
化物(吸着性有機ハロゲンAOX)の環境への放出を厳
しく制限する法律によって規制されている。AOX(吸
着性有機ハロゲン)は各種規格(DIN 38409、SCA
N−W9:89、ISO9562)に従って水中で定量できる。
【0005】PAE樹脂は工業的には2段階で製造され
る。第1段階はジカルボン酸、アジピン酸、ジエチレン
トリアミン(DETA)を反応させ、高温で凝縮させ
る。生成するポリアミドポリアミン樹脂(PA)をエピ
クロルヒドリンと反応させてPAE樹脂を作る。この樹
脂は架橋可能な低分子量ポリマーで、酸性媒体中で安定
である。〔図1〕はポリアミド−ポリアミン−エピクロ
ロヒドリン(PAE)樹脂の生成反応を示している。エ
ピクロロヒドリンが第2級アミンの窒素(場合によって
はさらに第1級アミンの窒素)と反応してクロロヒドロ
キシプロパン基が付加したアゼチジニウム基を含む化合
物にする。PAE樹脂は無機塩素を含むこのアゼチジニ
ウム基と側鎖に有機塩素を含む基とのランダムな繰り返
し単位を含むオリゴマーである。
る。第1段階はジカルボン酸、アジピン酸、ジエチレン
トリアミン(DETA)を反応させ、高温で凝縮させ
る。生成するポリアミドポリアミン樹脂(PA)をエピ
クロルヒドリンと反応させてPAE樹脂を作る。この樹
脂は架橋可能な低分子量ポリマーで、酸性媒体中で安定
である。〔図1〕はポリアミド−ポリアミン−エピクロ
ロヒドリン(PAE)樹脂の生成反応を示している。エ
ピクロロヒドリンが第2級アミンの窒素(場合によって
はさらに第1級アミンの窒素)と反応してクロロヒドロ
キシプロパン基が付加したアゼチジニウム基を含む化合
物にする。PAE樹脂は無機塩素を含むこのアゼチジニ
ウム基と側鎖に有機塩素を含む基とのランダムな繰り返
し単位を含むオリゴマーである。
【0006】エピクロロヒドリンによるPAのこのアル
キル化反応は完全に起こるものではなく、反応後にフリ
ーのエピクロロヒドリンが数百ppm 残るとともに、その
一部が水性媒体中で加水分解されて生じる低分子量生成
物、主として1,3-ジクロロ-2- プロパノール(DCP)
および3-モノクロロ-1,2- プロパンジオール(MCP
D)ができる。これらの生成物はAOX(吸着性有機ハ
ロゲン)である。DPCは毒性および変異源性物質とし
て知られている。MCPDも同様に毒性であることが知
られており、変異源性も疑われている。紙を処理するた
めの製品および製紙工場からの排水中にこれらが含まれ
ることは非常に憂慮すべき問題である。それらの定量は
スーパーワックス(superwax)カラムを用いたポリエチレ
ングリコール相でのガスクロマトグラフ分離と炎イオン
化検出法とを用いて容易に行うことができる。
キル化反応は完全に起こるものではなく、反応後にフリ
ーのエピクロロヒドリンが数百ppm 残るとともに、その
一部が水性媒体中で加水分解されて生じる低分子量生成
物、主として1,3-ジクロロ-2- プロパノール(DCP)
および3-モノクロロ-1,2- プロパンジオール(MCP
D)ができる。これらの生成物はAOX(吸着性有機ハ
ロゲン)である。DPCは毒性および変異源性物質とし
て知られている。MCPDも同様に毒性であることが知
られており、変異源性も疑われている。紙を処理するた
めの製品および製紙工場からの排水中にこれらが含まれ
ることは非常に憂慮すべき問題である。それらの定量は
スーパーワックス(superwax)カラムを用いたポリエチレ
ングリコール相でのガスクロマトグラフ分離と炎イオン
化検出法とを用いて容易に行うことができる。
【0007】AOXの問題を解決するために、PAE樹
脂の主要メーカーはAOXおよび有機塩素の含有率の低
い新規な樹脂を開発した(例えば、バイエル社の米国特
許第4,857,586 号または欧州特許第540,943 号)。これ
によって合成時のDCP濃度は 500ppm 程度まで低下で
きる。しかし、樹脂は紙の湿潤強度添加剤としての機能
・能力を次第に失っていく。また、この樹脂は1,3-ジク
ロロ-2- プロパノールを含まないといわれているにも係
わらず無視できない量すなわち数百ppm オーダーの1,3-
ジクロロ-2- プロパノールを含むとすると、その一部は
紙に残留し、一部は製紙工場の白水中に混入する。これ
らの有機塩素は全て環境汚染の原因となる(参照:Devo
re David I. Clungeon, Nancy S., Fischer. Stephen
A., TappiJournal 74, 12, 1991, 135-141 Henkel Cor
p.) 。この解決法としては吸着剤を用いて樹脂を再処理
してこれらの有害な塩素化合物を抽出する方法しかな
い。WO92/22.601 号にはイオン交換樹脂を用いた再処
理が提案されているが、この場合も、DCPを除去した
樹脂は湿潤強度が大幅に低下する。
脂の主要メーカーはAOXおよび有機塩素の含有率の低
い新規な樹脂を開発した(例えば、バイエル社の米国特
許第4,857,586 号または欧州特許第540,943 号)。これ
によって合成時のDCP濃度は 500ppm 程度まで低下で
きる。しかし、樹脂は紙の湿潤強度添加剤としての機能
・能力を次第に失っていく。また、この樹脂は1,3-ジク
ロロ-2- プロパノールを含まないといわれているにも係
わらず無視できない量すなわち数百ppm オーダーの1,3-
ジクロロ-2- プロパノールを含むとすると、その一部は
紙に残留し、一部は製紙工場の白水中に混入する。これ
らの有機塩素は全て環境汚染の原因となる(参照:Devo
re David I. Clungeon, Nancy S., Fischer. Stephen
A., TappiJournal 74, 12, 1991, 135-141 Henkel Cor
p.) 。この解決法としては吸着剤を用いて樹脂を再処理
してこれらの有害な塩素化合物を抽出する方法しかな
い。WO92/22.601 号にはイオン交換樹脂を用いた再処
理が提案されているが、この場合も、DCPを除去した
樹脂は湿潤強度が大幅に低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題に対する非常に効率的で安価な方法を提案することに
ある。
題に対する非常に効率的で安価な方法を提案することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の対象はPAE樹
脂中のEPC、DCPおよびMCPDの濃度を低下させ
る方法において、乾燥抽出物が2〜60%である水溶性P
AE樹脂を溶出液中にDCPが検出されるまで第1活性
炭ベッドを通し、次いで、溶出液中にMCPDが検出さ
れるまで第2活性炭のベッドを通すことを特徴とする方
法にある。
脂中のEPC、DCPおよびMCPDの濃度を低下させ
る方法において、乾燥抽出物が2〜60%である水溶性P
AE樹脂を溶出液中にDCPが検出されるまで第1活性
炭ベッドを通し、次いで、溶出液中にMCPDが検出さ
れるまで第2活性炭のベッドを通すことを特徴とする方
法にある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明方法では、PAE樹脂中に
存在するDPC、MCPDおよびEPCを活性炭で選択
的にトラップすることによってエピクロロヒドリンの分
解に由来する有毒な有機塩素化合物の含有率を通常の方
法では検出不可能な程度まで低下させる方法である。
存在するDPC、MCPDおよびEPCを活性炭で選択
的にトラップすることによってエピクロロヒドリンの分
解に由来する有毒な有機塩素化合物の含有率を通常の方
法では検出不可能な程度まで低下させる方法である。
【0011】WO93/21.384 号(E.I.Du Pont de Nemou
rs)には吸着ベッド、より正確にはイオン交換樹脂のベ
ッドを用いた1回のパーコレーションでエピクロロヒド
リンの加水分解に由来する副生成物を減少させる方法が
記載されている。活性炭への吸着試験から、MCPDと
DCPは同時にはトラップされないことが分かってい
る。これはおそらくMCPDが有機塩素をより多く含む
DCPと炭素上で置換するためである。本発明ではこの
現象をPAEの経済的な製造方法で利用する。すなわ
ち、本発明の方法は2段階のパーコレーションを行い、
第1段階では未精製の樹脂を炭素カラムに通し、カラム
から溶出するPAE中にDCPが検出され始めたら直に
パーコレーションを止め、こうして得られたDCPを含
まないPAE樹脂を、第2の段階で、新しい炭素カラム
に通してMCPDを除去する。
rs)には吸着ベッド、より正確にはイオン交換樹脂のベ
ッドを用いた1回のパーコレーションでエピクロロヒド
リンの加水分解に由来する副生成物を減少させる方法が
記載されている。活性炭への吸着試験から、MCPDと
DCPは同時にはトラップされないことが分かってい
る。これはおそらくMCPDが有機塩素をより多く含む
DCPと炭素上で置換するためである。本発明ではこの
現象をPAEの経済的な製造方法で利用する。すなわ
ち、本発明の方法は2段階のパーコレーションを行い、
第1段階では未精製の樹脂を炭素カラムに通し、カラム
から溶出するPAE中にDCPが検出され始めたら直に
パーコレーションを止め、こうして得られたDCPを含
まないPAE樹脂を、第2の段階で、新しい炭素カラム
に通してMCPDを除去する。
【0012】実際には、乾燥抽出物が2〜60%で且つ乾
燥樹脂に対するDCP濃度が80,000ppm 以下、好ましく
は 500〜80,000ppm であるPAEの水溶液を第1の活性
炭カラムから溶出させ、溶出する樹脂中にDCPが検出
されたら直ちにパーコレーションを停止する。この第1
回目のパーコレーションで得られる樹脂全体のDCP濃
度は乾燥樹脂に対して 500ppm を越えることはないが、
乾燥樹脂に対するMCPD濃度は 250〜40,000ppm であ
る。この段階では、使用する活性炭の重量に対する工業
用樹脂の重量比を20程度(樹脂の乾燥抽出物に対する量
で表すと 2.5程度)で作業することによって満足な結果
が得られる。こうして得られた樹脂を新規な炭素カラム
を用いて第2回目のパーコレーションする。溶出する樹
脂中にMCPDが現れた時点でパーコレーションを停止
する。使用する炭素重量に対する工業用樹脂の重量比は
40程度(樹脂の乾燥抽出物に対する量で表すと約5)に
して作業を行うことによって非常に簡単に全体のMCP
D含有量を250ppm以下にすることができる。こうして得
られたPAE樹脂のDCP、MCPDおよびEPCの含
有率は非常に低い。例えばコーヒー抽出用のフィルター
ペーパーなどの特定用途ではDCPの濃度を事実上ゼロ
にすることができる。
燥樹脂に対するDCP濃度が80,000ppm 以下、好ましく
は 500〜80,000ppm であるPAEの水溶液を第1の活性
炭カラムから溶出させ、溶出する樹脂中にDCPが検出
されたら直ちにパーコレーションを停止する。この第1
回目のパーコレーションで得られる樹脂全体のDCP濃
度は乾燥樹脂に対して 500ppm を越えることはないが、
乾燥樹脂に対するMCPD濃度は 250〜40,000ppm であ
る。この段階では、使用する活性炭の重量に対する工業
用樹脂の重量比を20程度(樹脂の乾燥抽出物に対する量
で表すと 2.5程度)で作業することによって満足な結果
が得られる。こうして得られた樹脂を新規な炭素カラム
を用いて第2回目のパーコレーションする。溶出する樹
脂中にMCPDが現れた時点でパーコレーションを停止
する。使用する炭素重量に対する工業用樹脂の重量比は
40程度(樹脂の乾燥抽出物に対する量で表すと約5)に
して作業を行うことによって非常に簡単に全体のMCP
D含有量を250ppm以下にすることができる。こうして得
られたPAE樹脂のDCP、MCPDおよびEPCの含
有率は非常に低い。例えばコーヒー抽出用のフィルター
ペーパーなどの特定用途ではDCPの濃度を事実上ゼロ
にすることができる。
【0013】驚くべきことに活性炭は有機塩素を抽出し
ない。これはPAE分子のクロロヒドロキシプロパン側
鎖のためと思われる。PAEは構成成分として 3,000pp
m 程度の有機塩素を含み、この構成成分が湿潤強度添加
物としての化合物の効果の一部を少なからず担うものと
考えられる。これらの化合物はセルロース繊維上に固定
されて排水中のAOXの濃度には寄与しないので、AO
Xの規格を守るために紙処理用組成物からこれらの化合
物を除去するのは好ましくないと思われる。
ない。これはPAE分子のクロロヒドロキシプロパン側
鎖のためと思われる。PAEは構成成分として 3,000pp
m 程度の有機塩素を含み、この構成成分が湿潤強度添加
物としての化合物の効果の一部を少なからず担うものと
考えられる。これらの化合物はセルロース繊維上に固定
されて排水中のAOXの濃度には寄与しないので、AO
Xの規格を守るために紙処理用組成物からこれらの化合
物を除去するのは好ましくないと思われる。
【0014】全く予想もつかない説明不可能な結果であ
るが、本発明で処理された樹脂は紙に湿潤強度を与える
能力を失わないだけでなく、他の樹脂で処理した紙に比
べて最大10%の湿潤強度の上昇が認められる。
るが、本発明で処理された樹脂は紙に湿潤強度を与える
能力を失わないだけでなく、他の樹脂で処理した紙に比
べて最大10%の湿潤強度の上昇が認められる。
【0015】本発明で使用した活性炭は一般的に水溶液
の脱色および精製に用いられるもので、そのヨウ素価
(ASTMD4607-86 規格による)は少なくとも500mg/
g 、好ましくは900mg/g 以上である。本発明の方法はD
CPまたはその他の毒性物質を出さない。その他の方法
ではこれらの化合物が吸着剤中で濃縮され、その除去が
問題となるが、活性炭は高温で破壊または再生されるの
で、DCP、その他の毒性物質は水、二酸化炭素および
安全に除去可能な塩素へ変換される。
の脱色および精製に用いられるもので、そのヨウ素価
(ASTMD4607-86 規格による)は少なくとも500mg/
g 、好ましくは900mg/g 以上である。本発明の方法はD
CPまたはその他の毒性物質を出さない。その他の方法
ではこれらの化合物が吸着剤中で濃縮され、その除去が
問題となるが、活性炭は高温で破壊または再生されるの
で、DCP、その他の毒性物質は水、二酸化炭素および
安全に除去可能な塩素へ変換される。
【0016】本発明の他の対象は、乾燥抽出物が2〜60
%である水溶性PAE樹脂を主成分として含む紙に湿潤
強度を付与するための組成物において、乾燥抽出物に対
するDCP濃度が検出限界以下であり、MCPD濃度が
250ppm以下であり、乾燥抽出物に対する有機塩素の濃度
が1%以下であることを特徴とする組成物にある。本発
明のさらに他の対象は、本発明方法で得られる燥抽出物
が2〜60%で、MCPD濃度が250ppm以下で、有機塩素
の濃度(同様に乾燥抽出物に対する量)が1%以上であ
る水性PAE樹脂を医療、美容または食物と接触する用
途で用いられる紙あるいは写真用紙など高い純度が要求
される産業用途で利用される紙の製造での利用にある。
%である水溶性PAE樹脂を主成分として含む紙に湿潤
強度を付与するための組成物において、乾燥抽出物に対
するDCP濃度が検出限界以下であり、MCPD濃度が
250ppm以下であり、乾燥抽出物に対する有機塩素の濃度
が1%以下であることを特徴とする組成物にある。本発
明のさらに他の対象は、本発明方法で得られる燥抽出物
が2〜60%で、MCPD濃度が250ppm以下で、有機塩素
の濃度(同様に乾燥抽出物に対する量)が1%以上であ
る水性PAE樹脂を医療、美容または食物と接触する用
途で用いられる紙あるいは写真用紙など高い純度が要求
される産業用途で利用される紙の製造での利用にある。
【0017】
【実施例】実施例1 〔表1〕に示す特徴を有するセカ社(CECA S.A.) の工業
用樹脂R4948をヨウ素価が1,000 の炭素顆粒(CECARBON
E 12×40、ELF ATOCHEM N.A.の登録商標)220gを収容
した予め水で飽和させた炭素カラムに通した。カラムの
底部から溶出する樹脂を100 gずつ35個の試料に分けて
回収した。回収されたエピクロロヒドリン(EPC)、
DCPおよびMCPDの結果を〔表1〕に示す。
用樹脂R4948をヨウ素価が1,000 の炭素顆粒(CECARBON
E 12×40、ELF ATOCHEM N.A.の登録商標)220gを収容
した予め水で飽和させた炭素カラムに通した。カラムの
底部から溶出する樹脂を100 gずつ35個の試料に分けて
回収した。回収されたエピクロロヒドリン(EPC)、
DCPおよびMCPDの結果を〔表1〕に示す。
【0018】
【表1】
【0019】MCPDは非常に迅速に溶出し(サンプル
No.5に15ppm )、一方、DCPの溶出は非常に遅い(サ
ンプルNo.30 で 7ppm)ことがわかる。さらに、エピクロ
ロヒドリンは強固に保持されることがわかる。3.5 kgの
樹脂が回収され、この樹脂全体の燥抽出物は11.3%であ
る。そのEPCとDCPの平均含有率は5ppm 以下であ
り、MCPDの含有率は 60ppmである。工業用樹脂の収
率は乾燥炭素の重量に対して15.9%(乾燥樹脂に対して
は1.8 )である。
No.5に15ppm )、一方、DCPの溶出は非常に遅い(サ
ンプルNo.30 で 7ppm)ことがわかる。さらに、エピクロ
ロヒドリンは強固に保持されることがわかる。3.5 kgの
樹脂が回収され、この樹脂全体の燥抽出物は11.3%であ
る。そのEPCとDCPの平均含有率は5ppm 以下であ
り、MCPDの含有率は 60ppmである。工業用樹脂の収
率は乾燥炭素の重量に対して15.9%(乾燥樹脂に対して
は1.8 )である。
【0020】実施例2 容量 200リットルの活性炭吸着装置に 100kgの活性炭
(登録商標CECARBON E12×14)を充填し、水で飽和させ
た後、PAE樹脂(乾燥抽出物14%、pH=3.25、DCP
濃度635ppm、無機塩素濃度1.58%)を通した。操作中圧
力を 0.8〜0.4 バールに変えて流速を 250リットル/時
の一定値にした。 100リットル毎にサンプルを採取して
クロマトグラフ分析した。 200リットルが溶出したとこ
ろで微量なMCPDが検出され始め、DCPは 2.000リ
ットル溶出後に初めて検出された。2.200 リットルで操
作を止めた。得られた樹脂の乾燥抽出物は平均12.15
%、pH=3、DCP= 5.6 ppm、MCPD=124ppm、E
PC=5ppm 以下、無機塩素=1.42%であった。従っ
て、工業用樹脂の収率は活性炭の重量に対して約22(乾
燥樹脂に対して2.7 )である。
(登録商標CECARBON E12×14)を充填し、水で飽和させ
た後、PAE樹脂(乾燥抽出物14%、pH=3.25、DCP
濃度635ppm、無機塩素濃度1.58%)を通した。操作中圧
力を 0.8〜0.4 バールに変えて流速を 250リットル/時
の一定値にした。 100リットル毎にサンプルを採取して
クロマトグラフ分析した。 200リットルが溶出したとこ
ろで微量なMCPDが検出され始め、DCPは 2.000リ
ットル溶出後に初めて検出された。2.200 リットルで操
作を止めた。得られた樹脂の乾燥抽出物は平均12.15
%、pH=3、DCP= 5.6 ppm、MCPD=124ppm、E
PC=5ppm 以下、無機塩素=1.42%であった。従っ
て、工業用樹脂の収率は活性炭の重量に対して約22(乾
燥樹脂に対して2.7 )である。
【0021】実施例3 ごく微量のDCPを含有する上記樹脂を実験室で新規な
活性炭を用いて第2濾過した。 220gの活性炭 Cecarbo
ne12×40に対して約8kgの樹脂を通したがMCPDは溶
出しなかった。こうして得られた樹脂は乾燥抽出物が平
均11.6%、pH=2.9 、DCP濃度=5ppm 以下、MCP
D濃度=5ppm 以下であった。この第2濾過でDCP、
MCPDおよびEPCの濃度が実質的に検出限界以下で
ある樹脂の回収率は使用した炭素重量に対する工業用樹
脂の割合で約36(乾燥樹脂に換算すると4.2 )であっ
た。
活性炭を用いて第2濾過した。 220gの活性炭 Cecarbo
ne12×40に対して約8kgの樹脂を通したがMCPDは溶
出しなかった。こうして得られた樹脂は乾燥抽出物が平
均11.6%、pH=2.9 、DCP濃度=5ppm 以下、MCP
D濃度=5ppm 以下であった。この第2濾過でDCP、
MCPDおよびEPCの濃度が実質的に検出限界以下で
ある樹脂の回収率は使用した炭素重量に対する工業用樹
脂の割合で約36(乾燥樹脂に換算すると4.2 )であっ
た。
【0022】実施例4 乾燥抽出物が約12%の水溶性樹脂の組成物を公知特許
(WO92/22601−表1)に従って処理したものと本発明
で処理したもの(上記実施例)とを比較した。
(WO92/22601−表1)に従って処理したものと本発明
で処理したもの(上記実施例)とを比較した。
【0023】
【表2】
【0024】上記結果は下記のように解釈される。すな
わち、イオン交換樹脂を用いた処理ではPAEのクロロ
ヒドロキシプロピル成分と同時にDCPとその類似体が
完全にではないがほとんど除去される。これに対して本
発明の処理では、紙の強度特性を保持するために好まし
い影響を与えるポリマーの無機塩素および有機塩素は保
持され、DCPとその類似体は一般的なガスクロマトグ
ラフでは検出不可能な非常に低い濃度レベルまで低下す
る。
わち、イオン交換樹脂を用いた処理ではPAEのクロロ
ヒドロキシプロピル成分と同時にDCPとその類似体が
完全にではないがほとんど除去される。これに対して本
発明の処理では、紙の強度特性を保持するために好まし
い影響を与えるポリマーの無機塩素および有機塩素は保
持され、DCPとその類似体は一般的なガスクロマトグ
ラフでは検出不可能な非常に低い濃度レベルまで低下す
る。
【0025】実施例5 この実施例は、白水中に存在するAOXの濃度に対する
本発明樹脂の効果を具体的に示すための工業規模での試
験である。10g/リットルの紙パルプに5%のPAE樹
脂を添加し、pHを7.5 に調節し、紙をシート状に成形す
る時に白水を回収し、DIN規格に従ってAOXの濃度
を測定した。一般的な工業グレードのPAE樹脂(平均
乾燥抽出物=14%、pH=3、DCP<1,000ppm、MCP
D<1,000ppm)と、本発明で処理されたPAE樹脂(平
均乾燥抽出物=12.3%、pH=3、DCP=検出限界以
下、MCPD<30ppm )と比較した。得られた結果は下
記表に示す。
本発明樹脂の効果を具体的に示すための工業規模での試
験である。10g/リットルの紙パルプに5%のPAE樹
脂を添加し、pHを7.5 に調節し、紙をシート状に成形す
る時に白水を回収し、DIN規格に従ってAOXの濃度
を測定した。一般的な工業グレードのPAE樹脂(平均
乾燥抽出物=14%、pH=3、DCP<1,000ppm、MCP
D<1,000ppm)と、本発明で処理されたPAE樹脂(平
均乾燥抽出物=12.3%、pH=3、DCP=検出限界以
下、MCPD<30ppm )と比較した。得られた結果は下
記表に示す。
【0026】
【表3】
【図1】 ポリアミド−ポリアミン−エピクロルヒドリ
ン(PAE)樹脂の製造反応を示す図。
ン(PAE)樹脂の製造反応を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ティエリー ドレフュス フランス国 60280 マルニー レ コン ピエーニュ リュ ドュ マレシャル フ ォック 304 (72)発明者 セルジュ キレ フランス国 78220 ヴィロフレイ リュ リユーゼック 66
Claims (7)
- 【請求項1】 PAE樹脂中のEPC、DCPおよびM
CPDの濃度を低下させる方法において、 乾燥抽出物が2〜60%である水溶性PAE樹脂を溶出液
中にDCPが検出されるまで第1活性炭ベッドを通し、
次いで、溶出液中にMCPDが検出されるまで第2活性
炭のベッドを通すことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 活性炭のヨウ素価が 500mg/g以上、好ま
しくは900ppm以上である請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 使用する活性炭の重量に対するPAE樹
脂(乾燥重量)の重量比が第1活性炭ベッドでは約 2.
5、第2活性炭ベッドでは約5である請求項1または2
に記載の方法。 - 【請求項4】 活性炭に通すPAE樹脂の初期DCP濃
度が乾燥樹脂に対して500 〜80,000ppm である請求項1
に記載の方法。 - 【請求項5】 活性炭に通すPAE樹脂の初期MCPD
濃度が乾燥樹脂に対して 250〜40,000ppm である請求項
1に記載の方法。 - 【請求項6】 乾燥抽出物が2〜60%である水溶性PA
E樹脂を主成分として含む紙処理用組成物において、 乾燥抽出物に対するDCP濃度が検出限界以下であり、
MCPD濃度が250ppm以下であり、乾燥抽出物に対する
有機塩素の濃度が1%以下であることを特徴とする組成
物。 - 【請求項7】 医療、美容または食物と接触する用途で
用いられる紙あるいは写真用紙など高い純度が要求され
る産業用途で利用される紙の製造での請求項5に記載の
組成物の利用。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| FR9508359A FR2736644B1 (fr) | 1995-07-11 | 1995-07-11 | Procede pour l'obtention de resines polyamidoamine-epichlorhydrine a teneur en dichloro-1,3-propanol-2 indecelable par les moyens ordinaires de chromatographie en phase vapeur |
| FR9508359 | 1995-07-11 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0931192A true JPH0931192A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=9480870
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8201194A Pending JPH0931192A (ja) | 1995-07-11 | 1996-07-11 | 1,3−ジクロロ−2−プロパノールの含有濃度が通常のガスクロマトグラフで検出されないようなアミノポリアミドエピクロロヒドリン樹脂の製造方法 |
Country Status (7)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0757999B1 (ja) |
| JP (1) | JPH0931192A (ja) |
| AT (1) | ATE201426T1 (ja) |
| CA (1) | CA2180971A1 (ja) |
| DE (1) | DE69612920T2 (ja) |
| FR (1) | FR2736644B1 (ja) |
| NO (1) | NO311764B1 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103760290A (zh) * | 2014-02-19 | 2014-04-30 | 常州进出口工业及消费品安全检测中心 | 食品接触材料中环氧氯丙烷迁移量的测定方法 |
| DE112004000801B4 (de) * | 2003-10-14 | 2015-10-29 | Mitsubishi Paper Mills Ltd. | Thermisches Aufzeichnungsmaterial |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2798132B1 (fr) * | 1999-09-03 | 2001-10-12 | Ceca Sa | Procede pour l'obtention de resines polyamidoamine- epichlorhydrine propres a la fabrication de papiers resistants humides a faible teneur en monochloro-3- propanediol-1,2 |
| US6590023B2 (en) | 2001-03-21 | 2003-07-08 | Lexmark International, Inc. | Method for treating coating formulations |
| CA2623748C (en) | 2005-09-27 | 2013-10-29 | Buckman Laboratories International, Inc. | Methods to reduce organic impurity levels in polymers and products made therefrom |
| DE102007059736A1 (de) * | 2007-12-12 | 2009-06-18 | Omya Development Ag | Oberflächenmineralisierte organische Fasern |
| CN120927873B (zh) * | 2025-10-15 | 2026-02-06 | 上海万巷制药有限公司 | 一种二羟丙茶碱中1,3-二氯-2-丙醇、2,3-二氯-1-丙醇、3-氯-1,2-丙二醇残留的检测方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5310692A (en) * | 1976-07-16 | 1978-01-31 | Teikoku Chem Ind Corp Ltd | Chelate-forming polyamide resin |
| US6056855A (en) * | 1992-04-14 | 2000-05-02 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process for the manufacture of an aqueous solution of polyamide-epichlorohydrin resin having low levels of free epichlorohydrin and related hydrolysis products |
-
1995
- 1995-07-11 FR FR9508359A patent/FR2736644B1/fr not_active Expired - Fee Related
-
1996
- 1996-07-01 EP EP96401453A patent/EP0757999B1/fr not_active Expired - Lifetime
- 1996-07-01 AT AT96401453T patent/ATE201426T1/de not_active IP Right Cessation
- 1996-07-01 DE DE69612920T patent/DE69612920T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1996-07-08 NO NO19962869A patent/NO311764B1/no unknown
- 1996-07-10 CA CA002180971A patent/CA2180971A1/fr not_active Abandoned
- 1996-07-11 JP JP8201194A patent/JPH0931192A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE112004000801B4 (de) * | 2003-10-14 | 2015-10-29 | Mitsubishi Paper Mills Ltd. | Thermisches Aufzeichnungsmaterial |
| CN103760290A (zh) * | 2014-02-19 | 2014-04-30 | 常州进出口工业及消费品安全检测中心 | 食品接触材料中环氧氯丙烷迁移量的测定方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE69612920D1 (de) | 2001-06-28 |
| NO962869D0 (no) | 1996-07-08 |
| CA2180971A1 (fr) | 1997-01-12 |
| NO962869L (no) | 1997-01-13 |
| EP0757999B1 (fr) | 2001-05-23 |
| NO311764B1 (no) | 2002-01-21 |
| FR2736644A1 (fr) | 1997-01-17 |
| FR2736644B1 (fr) | 1997-08-14 |
| EP0757999A1 (fr) | 1997-02-12 |
| DE69612920T2 (de) | 2001-11-15 |
| ATE201426T1 (de) | 2001-06-15 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
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